JP2004176976A - 排ガス処理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】循環ダクトを設けることなく、屋内で発生した排ガス中のミスト及び臭気物質の分解を行うことのできる排気処理システムを提供する。
【解決手段】排ガス処理システム(1)は、マイクロガスタービン(3)と排ガス処理装置(5)とを有している。マイクロガスタービン(3)は第1通路(11)を介して第2通路(13)の中途に接続されている。マイクロガスタービン(3)は、発電時に発生した高温排ガスを排ガス処理装置(5)の入口に供給する。排ガス処理装置(5)は、台所(7)内で発生した排ガス及び発電時に発生した高温排ガスが混合した混合排ガス中のオイルミスト及び臭気物質等を分解する。
【選択図】 図1
【解決手段】排ガス処理システム(1)は、マイクロガスタービン(3)と排ガス処理装置(5)とを有している。マイクロガスタービン(3)は第1通路(11)を介して第2通路(13)の中途に接続されている。マイクロガスタービン(3)は、発電時に発生した高温排ガスを排ガス処理装置(5)の入口に供給する。排ガス処理装置(5)は、台所(7)内で発生した排ガス及び発電時に発生した高温排ガスが混合した混合排ガス中のオイルミスト及び臭気物質等を分解する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排ガス処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、飲食店の厨房等において天ぷら油等の油脂を使って食材を揚げる場合には、油煙が発生する。油煙には、オイルミスト、アンモニア・アセトアルデヒド・トリメチルアミン・メチルメルカブタン等の臭気物質、油脂の蒸気等が含まれている。そして、従来において、発生した油煙は換気ファンで排気ダクトに吸い込まれ、外部に排出されていた。
【0003】
しかし、油煙に含まれる臭気物質がそのまま外部に排出されると、その臭気が外部に広がり、地域住民に悪臭をもたらすおそれがあった。また、油煙に含まれるオイルミストは排気ダクトに付着しやすく、厨房内にも悪臭をもたらすおそれがあった。
【0004】
そこで、オイルミスト及び臭気物質を除去することのできる換気装置が開発された(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
この換気装置は、排気ダクト内に吸着部を有している。そして、油煙が吸着部を通過すると、油煙中のオイルミスト及び臭気物質が吸着部に吸着される。その結果、臭気物質が外部に放出されること等を防ぐことができる。
【0006】
また、吸着部を再生するためには、吸着部を加熱する必要がある。しかし、このとき、吸着部からオイルミスト及び臭気物質が離脱する。そこで、離脱したオイルミスト及び臭気物質を分解するために、換気装置にはオイルミスト及び臭気物質を分解する触媒部及び循環ダクトが設けられている。触媒部は排気ダクト内の吸着部に近接している。循環ダクトは排気ダクトにおける吸着部の上流側と下流側とを接続している。循環ダクト内にはヒータが設けられている。
【0007】
ここで、吸着部の再生及び離脱したオイルミスト及び臭気物質の分解の工程を説明する。まず、循環ダクトに空気が導入される。導入された空気はヒータで加熱され、排気ダクトに吐き出される。そして、吐き出された空気が吸着部を加熱することにより、吸着部は再生する。また、吸着部から離脱したオイルミスト及び臭気物質は、加熱されることにより活性化した触媒部により分解される。
【0008】
【特許文献1】
特開平9−89332号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、循環ダクトを設けずに、ヒータで吸着部及び触媒部を直接加熱することも考えられる。しかし、この場合、吸着部等が局所的に加熱されることになるおそれがある。これは、吸着部の再生及びオイルミスト等の分解の観点から好ましくない。そこで、上述の換気装置は、循環ダクト内のヒータで加熱した空気を吸着部等に流通させることにより、吸着部等を均一に加熱するように構成されている。
【0010】
しかし、この場合、循環ダクトを別に設けなければならないため、換気装置の構造の複雑化をもたらしていた。
【0011】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、循環ダクトを設けることなく、屋内で発生した排ガス中のミスト及び臭気物質の分解を行うことのできる排気処理システムを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、屋内で発生した排ガス中の少なくともミスト及び臭気物質の一方を分解する触媒部を有する排ガス処理装置と、発電時に排ガスを発生する発電装置と、上記触媒部と上記発電装置とを接続し、上記発電装置で発生した排ガスを上記触媒部に対して供給するための第1の排ガス供給通路とを備えている排ガス処理システムである。
【0013】
これにより、発電装置で発生した排ガスを触媒部に対して供給するため、触媒部を加熱することができる。よって、触媒部は活性化され、屋内で発生した排ガス中のミスト及び臭気物質の分解を行うことができる。したがって、本発明によれば、循環ダクトを設けることなく、屋内で発生した排ガス中のミスト及び臭気物質の分解を行うことができる。
【0014】
また、発電装置で発生した排ガスを触媒部に対して供給するため、上記排ガスの有する熱を有効に利用することができる。
【0015】
請求項2の発明は更に、発電装置がガスタービン又は固体電解質型燃料電池によって構成されているものである。
【0016】
これにより、発電装置がガスタービン又は固体電解質型燃料電池によって構成されているため、発電装置で発生した排ガスの温度は高温(250〜300℃程度)となる。よって、上記排ガスを触媒部に供給すると、触媒部の温度はより高くなる。したがって、本発明によれば、屋内で発生した排ガス中のミスト及び臭気物質の分解をより活発に行うことができる。
【0017】
請求項3の発明は更に、上記触媒部の下流側に設けられ、上記触媒部を通過した排ガスの有する熱を回収する熱回収装置を備えているものである。
【0018】
これにより、熱回収装置が触媒部を通過した排ガスの有する熱を回収するため、上記排ガスの有する熱をさらに有効に利用することができる。
【0019】
請求項4の発明は更に、熱を回収する熱回収装置と、上記発電装置と上記熱回収装置とを接続し、上記発電装置で発生した排ガスを上記熱回収装置に対して供給するための第2の排ガス供給通路とを備えているものである。
【0020】
これにより、熱回収装置は発電装置で発生した排ガスの有する熱を回収するため、上記排ガスの有する熱をさらに有効に利用することができる。
【0021】
請求項5の発明は更に、上記発電装置で発生した排ガスの供給先を上記排ガス処理装置と上記熱回収装置とに切換可能に構成された切換手段を備えているものである。
【0022】
これにより、切換手段が発電装置で発生した排ガスの供給先を排ガス処理装置と熱回収装置とに切換可能に構成されているため、状況に応じて上記排ガスの供給先を切り換えることができる。
【0023】
請求項6の発明は更に、第2排ガス供給通路が上記第1排ガス供給通路から分岐し、切換手段が、上記分岐点に設けられるとともに、上記第1排ガス供給通路と上記第2排ガス供給通路とに切り換え自在に構成された切換弁によって構成されているものである。
【0024】
これにより、切換弁が上記分岐点に設けられているため、発電装置で発生した排ガスの供給先を排ガス処理装置と熱回収装置とに切り換えることができる。したがって、本発明によれば、状況に応じて上記排ガスの供給先を切り換えることを実現することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0026】
(実施形態1)
本実施形態に係る排ガス処理システム(1)は、図1に示すように、発電装置としてのマイクロガスタービン(3)と排ガス処理装置(5)とを有し、一般家屋の部屋内、特に台所(7)内で発生した排ガスを処理するものである。
【0027】
マイクロガスタービン(3)は供給された燃料を用いて発電し、台所(7)内に設置された電化製品(9)に対して電力を供給する。具体的には、マイクロガスタービン(3)は圧縮機、燃焼器、及びタービン(図示せず)等によって構成されている。そして、マイクロガスタービン(3)は、気体を圧縮及び燃焼させて、圧縮された高温気体を膨張させることでタービンを回転させる。それにより、マイクロガスタービン(3)は電気を作り出し、その電気を電化製品(9)に対して供給する。
【0028】
マイクロガスタービン(3)は第1通路(11)を介して第2通路(13)の中途に接続され、発電時に発生した高温排ガスを排ガス処理装置(5)に供給する。本実施形態において、高温排ガスの温度は、例えば、270℃である。高温排ガスの温度は200℃以上であることが好ましく、250℃以上であることがより好ましい。なお、本発明に係る第1排ガス供給通路は第1通路(11)及び第2通路(13)によって構成されている。
【0029】
排ガス処理装置(5)はその入口が第2通路(13)を介して台所(7)に接続されている。排ガス処理装置(5)は、台所(7)内で発生した排ガス及び発電時に発生した高温排ガスが混合した混合排ガス中のオイルミスト等のミスト、臭気物質、油脂の蒸気及び有害物質等を分解する。臭気物質はアンモニア・アセトアルデヒド・トリメチルアミン・メチルメルカブタン等を含んでいる。有害物質はホルムアルデヒド・VOC(トルエン・キシレン・ベンゼン等の揮発性有機溶媒)等を含んでいる。本実施形態において、台所(7)内で発生した排ガスの温度は、例えば、60℃である。
【0030】
排ガス処理装置(5)は、排ガス中のオイルミスト及び臭気物質等を吸着するとともに、吸着したオイルミスト及び臭気物質等を分解する触媒部(図示せず)を有している。
【0031】
触媒部は、主に排ガス中のオイルミスト及び臭気物質等を吸着する担体と、担体に担持されるとともに、主に吸着したオイルミスト及び臭気物質等を分解する触媒とを有している。担体は比表面積が大きいことが好ましい。比表面積とは、担体の単位重量又は単位体積当たりの表面積である。触媒は加熱することによりオイルミスト及び臭気物質等の分解をより活発に行うことができるものであることが好ましい。
【0032】
担体は、例えば、Al2O3、CeO2、SiO2、ZrO2、コージュライト又はゼオライト等の吸着剤を含むものである。
【0033】
触媒は、例えば、Ag、Ce、Co、Cr、Fe、Mn、Mo、Nb、Ni、Pd、Pt、Rh、V、あるいはW等の金属、これらの金属を含む合金、これらの金属の酸化物、又はそれらの混合物を含むものである。
【0034】
触媒部は、その入口(上流部)が第2通路(13)に接続している。
【0035】
触媒部の温度は、例えば、200℃である。触媒部の温度は200℃以上であることが好ましく、250℃以上であることがより好ましい。
【0036】
以下に、触媒部の温度を200℃にする工程を説明する。まず、台所(7)から排出された排ガス及びマイクロガスタービン(3)から排出された高温排ガスが、第1通路(11)と第2通路(13)の合流点に設けられた制御装置(図示せず)を用いて、所定の混合比で混合される。それにより、混合排ガスの温度が約200℃になる。そして、この混合排ガスが触媒部を流通することにより、触媒部の温度が200℃付近まで上昇する。なお、上述の混合比を変えることにより、混合排ガスの温度を変化させることができる。
【0037】
台所(7)の天井部(7a)には、台所(7)内で発生した排ガスの吸い込み口としてフード(15)が設けられている。
【0038】
第2通路(13)には、台所(7)内で発生した排ガスを排ガス処理装置(5)に送るブロワー(17)が設けられている。
【0039】
ここで、本実施形態に係る排ガス処理システム(1)を用いて台所(7)内の排ガスを処理する工程を説明する。本実施形態においては、ユーザが台所(7)において天ぷら油を使って食材を揚げているものとする。また、このとき、マイクロガスタービン(3)において発電が行われている。
【0040】
ユーザが台所(7)で天ぷら油を使って食材を揚げているため、油煙が発生する。油煙には、オイルミスト、臭気物質、油脂の蒸気及び有害物質等が含まれている。
【0041】
そこで、ユーザはブロワー(17)を駆動する。それにより、油煙がフード(15)から吸い込まれ、第2通路(13)を流れる。
【0042】
一方、マイクロガスタービン(3)では発電が行われているため、高温排ガスが発生している。発生した高温排ガスは第1通路(11)を流れ、第1通路(11)と第2通路(13)との合流点に達する。
【0043】
合流点において、台所(7)から排出された排ガス及び高温排ガスが所定の混合比で混合される。それにより、混合排ガスの温度が200℃になる。
【0044】
次に、混合排ガスは第2通路(13)を通って、排ガス処理装置(5)の触媒部に流れ込む。そして、混合排ガスが触媒部を流通することにより、触媒部の温度がおよそ200℃になる。
【0045】
また、混合排ガスが触媒部を流通することにより、混合排ガス中のオイルミスト及び臭気物質等は担体に吸着される。これと同時に、混合排ガス中のオイルミスト及び臭気物質等は、加熱されて活性化した触媒により分解される。
【0046】
以上により、混合排ガスからオイルミスト及び臭気物質等が除去される。そして、オイルミスト及び臭気物質等が除去された混合排ガスは外部へ排出される。
【0047】
本実施形態によれば、マイクロガスタービン(3)で発生した高温排ガスを触媒部に対して供給するため、触媒部を均一に加熱することができる。よって、触媒部は均一に活性化し、台所(7)内で発生した排ガス中のオイルミスト及び臭気物質等の分解を行うことができる。したがって、本実施形態によれば、循環ダクトを設けることなく、台所(7)内で発生した排ガス中のオイルミスト及び臭気物質等の分解を行うことができる。
【0048】
また、高温排ガスを触媒部に対して供給するため、高温排ガスの有する熱を有効に利用することができる。
【0049】
(実施形態2)
実施形態2に係るブロワー(17)は、ユーザが台所(7)で調理を行っていないため、停止されている。また、実施形態2に係る担体は、250℃で加熱されると再生するものである。その他の点に関しては、実施形態1のものとほぼ同様である。
【0050】
本実施形態においては、ユーザが台所(7)で調理を行っていないため、台所(7)内で排ガスは発生していない、あるいは、発生していないのに等しい。したがって、ブロワー(17)は停止されている。
【0051】
このとき、排ガス処理装置(5)の触媒部には、マイクロガスタービン(3)から排出された高温排ガスのみが導入されている。これにより、触媒部の温度は高温排ガスの温度、すなわち、270℃付近まで上昇する。
【0052】
そして、担体が加熱されることにより、担体に吸着していたオイルミスト及び臭気物質等が担体から離脱する。それにより、担体は再生する。そして、離脱したオイルミスト及び臭気物質等は、加熱されることにより活性化した触媒により分解される。
【0053】
本実施形態によれば、触媒部の温度が270℃付近まで上昇するため、台所(7)内で発生した排ガス中のオイルミスト及び臭気物質等の分解をより活発に行うことができる。
【0054】
また、触媒部の温度が270℃付近まで上昇するため、担体を容易に再生することができるとともに、上述のように台所(7)内で発生した排ガス中のオイルミスト等の分解をより活発に行うことができる。したがって、本実施形態によれば、触媒部の量を低減でき、排ガス処理装置(5)の小型化及び低コスト化を図ることができる。
【0055】
(実施形態3)
実施形態3に係る排ガス処理システム(1)は、図2に示すように、熱回収装置(19)を備え、飲食店の厨房(7)内で発生した排ガスを処理するものである。その他の点に関しては、実施形態1のものとほぼ同様である。
【0056】
電化装置は電子レンジ(9)を含んでいる。
【0057】
熱回収装置(19)は第3通路(21)を介して排ガス処理装置(5)の触媒部の下流側に接続され、排ガス処理装置(5)から排出された混合排ガスの有する熱を回収する。
【0058】
熱回収装置(19)は熱交換器(図示せず)を有している。そして、熱回収装置(19)は、熱交換器で回収した熱と水との熱交換を行い、その湯を給湯管(19a)を介して厨房(7)に供給する。給湯管(19a)は厨房(7)と熱回収装置(19)とを接続している。
【0059】
本実施形態によれば、触媒部を通過した混合排ガスの有する熱を熱回収装置(19)が回収するため、混合排ガスの有する熱を有効に利用することができる。
【0060】
また、厨房(7)から排出された排ガスの熱も熱回収装置(19)で回収することができるため、厨房(7)から排出された排ガスの有する熱も有効に利用することができる。
【0061】
また、熱回収装置(19)は厨房(7)に湯を供給するため、供給された湯を用いて食器洗い等を行うことができる。
【0062】
なお、本実施形態では、熱回収装置(19)で回収した熱を用いて給湯を行っているが、給湯以外の他の用途、例えば、温熱を利用する装置に温熱を供給するために回収した熱を用いてもよい。
【0063】
(実施形態4)
実施形態4に係る排ガス処理システム(1)は、図3に示すように、第1通路(11)側又は第4通路(27)側に切換可能に構成されたダンパー(25)を備えているものである。その他の点に関しては、実施形態3のものとほぼ同様である。
【0064】
第4通路(27)は第1通路(11)から分岐している。第4通路(27)の一端は熱回収装置(19)に接続されている。なお、本発明に係る第2排ガス供給通路は第4通路(27)によって構成されている。
【0065】
第1通路(11)と第4通路(27)との分岐点には、切換弁としてのダンパー(25)が設けられている。ダンパー(25)は、第1通路(11)側又は第4通路(27)側に切換可能に構成されている。そして、ダンパー(25)を第1通路(11)又は第4通路(27)に切り換えることにより、高温排ガスが排ガス処理装置(5)又は熱回収装置(19)のどちらか一方に対して供給される。例えば、排ガス処理装置(5)を作動させる必要がないときには、ダンパー(25)を第4通路(27)に切り換えることにより、高温排ガスを熱回収装置(19)に対して供給すればよい。
【0066】
本実施形態によれば、ダンパー(25)が第1通路(11)の中途に設けられているため、マイクロガスタービン(3)で発生した高温排ガスの供給先を排ガス処理装置(5)と熱回収装置(19)とに切り換えることができる。したがって、本実施形態によれば、状況に応じて高温排ガスの供給先を切り換えることができる。
【0067】
また、熱回収装置(19)には高温排ガスが直接供給されるため、熱回収装置(19)の熱交換器の入口の温度を高温にすることができる。
【0068】
なお、本実施形態では、高温排ガスが排ガス処理装置(5)又は熱回収装置(19)のどちらか一方に対して選択的に供給されるように構成されているが、高温排ガスが排ガス処理装置(5)及び熱回収装置(19)の双方に対して同時に供給されるように、マイクロガスタービン(3)及び熱回収装置(19)が通路を介して直接接続されてもよい。
【0069】
(その他の実施形態)
上記各実施形態では、発電装置がマイクロガスタービン(3)によって構成されているが、マイクロガスタービン以外の発電装置、例えば、固体電解質型燃料電池(以下、燃料電池という)等で構成されてもよい。燃料電池は、空気極、電解質、燃料極、及び燃焼機等によって構成されている。そして、燃料極に供給されたCO及びH2を含む燃料ガスが燃料極と電解質との界面で空気極側から移動してきたO2−と反応し、それにより、H2O及びCO2を含む排ガスが生成される。この排ガス及び空気極から排出された排ガスが燃焼機により燃焼され、燃焼された排ガスが排ガス処理装置(5)に供給される。
【0070】
また、上記各実施形態では、排ガス処理システム(1)を一般家庭の台所(7)及び飲食店の厨房(7)に適用しているが、製造・加工工場、クリーニング工場等に適用してもよい。
【0071】
排ガス処理システム(1)を製造・加工工場に適用した場合、工場から排出される排ガスを確実に処理することができる。また、排ガス処理システム(1)に熱回収装置(19)を設けることにより、工場内に設置された温熱を利用する装置に対して温熱の供給を行うことができる。
【0072】
排ガス処理システム(1)をクリーニング工場に適用した場合、クリーニング工場から排出される排ガスを確実に処理することができる。また、排ガス処理システム(1)に熱回収装置(19)を設けることにより、蒸気発生装置に対して湯の供給を行うことができる。それにより、蒸気発生装置の燃料消費の低減化を図ることができる。
【0073】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、発電装置で発生した排ガスを触媒部に対して供給するため、触媒部を加熱することができる。よって、触媒部は活性化され、屋内で発生した排ガス中のミスト及び臭気物質の分解を行うことができる。したがって、循環ダクトを設けることなく、屋内で発生した排ガス中のミスト及び臭気物質の分解を行うことができる。
【0074】
また、発電装置で発生した排ガスを触媒部に対して供給するため、上記排ガスの有する熱を有効に利用することができる。
【0075】
請求項2の発明によれば、発電装置がガスタービン又は固体電解質型燃料電池によって構成されているため、発電装置で発生した排ガスの温度は高温(250〜300℃程度)となる。よって、上記排ガスを触媒部に供給すると、触媒部の温度はより高くなる。したがって、屋内で発生した排ガス中のミスト及び臭気物質の分解をより活発に行うことができる。
【0076】
請求項3の発明によれば、熱回収装置が触媒部を通過した排ガスの有する熱を回収するため、上記排ガスの有する熱をさらに有効に利用することができる。
【0077】
請求項4の発明によれば、熱回収装置が発電装置で発生した排ガスの有する熱を回収するため、上記排ガスの有する熱をさらに有効に利用することができる。
【0078】
請求項5の発明によれば、切換手段が発電装置で発生した排ガスの供給先を排ガス処理装置と熱回収装置とに切換可能に構成されているため、状況に応じて上記排ガスの供給先を切り換えることができる。
【0079】
請求項6の発明によれば、切換弁が第1排ガス供給通路と第2排ガス供給通路との分岐点に設けられているため、発電装置で発生した排ガスの供給先を排ガス処理装置と熱回収装置とに切り換えることができる。したがって、状況に応じて上記排ガスの供給先を切り換えることを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係る排ガス処理システムを示す概略構成図である。
【図2】実施形態3に係る排ガス処理システムを示す概略構成図である。
【図3】実施形態4に係る排ガス処理システムを示す概略構成図である。
【符号の説明】
(1) 排ガス処理システム
(3) マイクロガスタービン(発電装置)
(5) 排ガス処理装置
(7) 台所
(11) 第1通路(第1排ガス供給通路)
(13) 第2通路(第1排ガス供給通路)
(19) 熱回収装置
(25) ダンパー(切換手段)
(27) 第4通路(第2排ガス供給通路)
【発明の属する技術分野】
本発明は、排ガス処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、飲食店の厨房等において天ぷら油等の油脂を使って食材を揚げる場合には、油煙が発生する。油煙には、オイルミスト、アンモニア・アセトアルデヒド・トリメチルアミン・メチルメルカブタン等の臭気物質、油脂の蒸気等が含まれている。そして、従来において、発生した油煙は換気ファンで排気ダクトに吸い込まれ、外部に排出されていた。
【0003】
しかし、油煙に含まれる臭気物質がそのまま外部に排出されると、その臭気が外部に広がり、地域住民に悪臭をもたらすおそれがあった。また、油煙に含まれるオイルミストは排気ダクトに付着しやすく、厨房内にも悪臭をもたらすおそれがあった。
【0004】
そこで、オイルミスト及び臭気物質を除去することのできる換気装置が開発された(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
この換気装置は、排気ダクト内に吸着部を有している。そして、油煙が吸着部を通過すると、油煙中のオイルミスト及び臭気物質が吸着部に吸着される。その結果、臭気物質が外部に放出されること等を防ぐことができる。
【0006】
また、吸着部を再生するためには、吸着部を加熱する必要がある。しかし、このとき、吸着部からオイルミスト及び臭気物質が離脱する。そこで、離脱したオイルミスト及び臭気物質を分解するために、換気装置にはオイルミスト及び臭気物質を分解する触媒部及び循環ダクトが設けられている。触媒部は排気ダクト内の吸着部に近接している。循環ダクトは排気ダクトにおける吸着部の上流側と下流側とを接続している。循環ダクト内にはヒータが設けられている。
【0007】
ここで、吸着部の再生及び離脱したオイルミスト及び臭気物質の分解の工程を説明する。まず、循環ダクトに空気が導入される。導入された空気はヒータで加熱され、排気ダクトに吐き出される。そして、吐き出された空気が吸着部を加熱することにより、吸着部は再生する。また、吸着部から離脱したオイルミスト及び臭気物質は、加熱されることにより活性化した触媒部により分解される。
【0008】
【特許文献1】
特開平9−89332号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、循環ダクトを設けずに、ヒータで吸着部及び触媒部を直接加熱することも考えられる。しかし、この場合、吸着部等が局所的に加熱されることになるおそれがある。これは、吸着部の再生及びオイルミスト等の分解の観点から好ましくない。そこで、上述の換気装置は、循環ダクト内のヒータで加熱した空気を吸着部等に流通させることにより、吸着部等を均一に加熱するように構成されている。
【0010】
しかし、この場合、循環ダクトを別に設けなければならないため、換気装置の構造の複雑化をもたらしていた。
【0011】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、循環ダクトを設けることなく、屋内で発生した排ガス中のミスト及び臭気物質の分解を行うことのできる排気処理システムを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、屋内で発生した排ガス中の少なくともミスト及び臭気物質の一方を分解する触媒部を有する排ガス処理装置と、発電時に排ガスを発生する発電装置と、上記触媒部と上記発電装置とを接続し、上記発電装置で発生した排ガスを上記触媒部に対して供給するための第1の排ガス供給通路とを備えている排ガス処理システムである。
【0013】
これにより、発電装置で発生した排ガスを触媒部に対して供給するため、触媒部を加熱することができる。よって、触媒部は活性化され、屋内で発生した排ガス中のミスト及び臭気物質の分解を行うことができる。したがって、本発明によれば、循環ダクトを設けることなく、屋内で発生した排ガス中のミスト及び臭気物質の分解を行うことができる。
【0014】
また、発電装置で発生した排ガスを触媒部に対して供給するため、上記排ガスの有する熱を有効に利用することができる。
【0015】
請求項2の発明は更に、発電装置がガスタービン又は固体電解質型燃料電池によって構成されているものである。
【0016】
これにより、発電装置がガスタービン又は固体電解質型燃料電池によって構成されているため、発電装置で発生した排ガスの温度は高温(250〜300℃程度)となる。よって、上記排ガスを触媒部に供給すると、触媒部の温度はより高くなる。したがって、本発明によれば、屋内で発生した排ガス中のミスト及び臭気物質の分解をより活発に行うことができる。
【0017】
請求項3の発明は更に、上記触媒部の下流側に設けられ、上記触媒部を通過した排ガスの有する熱を回収する熱回収装置を備えているものである。
【0018】
これにより、熱回収装置が触媒部を通過した排ガスの有する熱を回収するため、上記排ガスの有する熱をさらに有効に利用することができる。
【0019】
請求項4の発明は更に、熱を回収する熱回収装置と、上記発電装置と上記熱回収装置とを接続し、上記発電装置で発生した排ガスを上記熱回収装置に対して供給するための第2の排ガス供給通路とを備えているものである。
【0020】
これにより、熱回収装置は発電装置で発生した排ガスの有する熱を回収するため、上記排ガスの有する熱をさらに有効に利用することができる。
【0021】
請求項5の発明は更に、上記発電装置で発生した排ガスの供給先を上記排ガス処理装置と上記熱回収装置とに切換可能に構成された切換手段を備えているものである。
【0022】
これにより、切換手段が発電装置で発生した排ガスの供給先を排ガス処理装置と熱回収装置とに切換可能に構成されているため、状況に応じて上記排ガスの供給先を切り換えることができる。
【0023】
請求項6の発明は更に、第2排ガス供給通路が上記第1排ガス供給通路から分岐し、切換手段が、上記分岐点に設けられるとともに、上記第1排ガス供給通路と上記第2排ガス供給通路とに切り換え自在に構成された切換弁によって構成されているものである。
【0024】
これにより、切換弁が上記分岐点に設けられているため、発電装置で発生した排ガスの供給先を排ガス処理装置と熱回収装置とに切り換えることができる。したがって、本発明によれば、状況に応じて上記排ガスの供給先を切り換えることを実現することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0026】
(実施形態1)
本実施形態に係る排ガス処理システム(1)は、図1に示すように、発電装置としてのマイクロガスタービン(3)と排ガス処理装置(5)とを有し、一般家屋の部屋内、特に台所(7)内で発生した排ガスを処理するものである。
【0027】
マイクロガスタービン(3)は供給された燃料を用いて発電し、台所(7)内に設置された電化製品(9)に対して電力を供給する。具体的には、マイクロガスタービン(3)は圧縮機、燃焼器、及びタービン(図示せず)等によって構成されている。そして、マイクロガスタービン(3)は、気体を圧縮及び燃焼させて、圧縮された高温気体を膨張させることでタービンを回転させる。それにより、マイクロガスタービン(3)は電気を作り出し、その電気を電化製品(9)に対して供給する。
【0028】
マイクロガスタービン(3)は第1通路(11)を介して第2通路(13)の中途に接続され、発電時に発生した高温排ガスを排ガス処理装置(5)に供給する。本実施形態において、高温排ガスの温度は、例えば、270℃である。高温排ガスの温度は200℃以上であることが好ましく、250℃以上であることがより好ましい。なお、本発明に係る第1排ガス供給通路は第1通路(11)及び第2通路(13)によって構成されている。
【0029】
排ガス処理装置(5)はその入口が第2通路(13)を介して台所(7)に接続されている。排ガス処理装置(5)は、台所(7)内で発生した排ガス及び発電時に発生した高温排ガスが混合した混合排ガス中のオイルミスト等のミスト、臭気物質、油脂の蒸気及び有害物質等を分解する。臭気物質はアンモニア・アセトアルデヒド・トリメチルアミン・メチルメルカブタン等を含んでいる。有害物質はホルムアルデヒド・VOC(トルエン・キシレン・ベンゼン等の揮発性有機溶媒)等を含んでいる。本実施形態において、台所(7)内で発生した排ガスの温度は、例えば、60℃である。
【0030】
排ガス処理装置(5)は、排ガス中のオイルミスト及び臭気物質等を吸着するとともに、吸着したオイルミスト及び臭気物質等を分解する触媒部(図示せず)を有している。
【0031】
触媒部は、主に排ガス中のオイルミスト及び臭気物質等を吸着する担体と、担体に担持されるとともに、主に吸着したオイルミスト及び臭気物質等を分解する触媒とを有している。担体は比表面積が大きいことが好ましい。比表面積とは、担体の単位重量又は単位体積当たりの表面積である。触媒は加熱することによりオイルミスト及び臭気物質等の分解をより活発に行うことができるものであることが好ましい。
【0032】
担体は、例えば、Al2O3、CeO2、SiO2、ZrO2、コージュライト又はゼオライト等の吸着剤を含むものである。
【0033】
触媒は、例えば、Ag、Ce、Co、Cr、Fe、Mn、Mo、Nb、Ni、Pd、Pt、Rh、V、あるいはW等の金属、これらの金属を含む合金、これらの金属の酸化物、又はそれらの混合物を含むものである。
【0034】
触媒部は、その入口(上流部)が第2通路(13)に接続している。
【0035】
触媒部の温度は、例えば、200℃である。触媒部の温度は200℃以上であることが好ましく、250℃以上であることがより好ましい。
【0036】
以下に、触媒部の温度を200℃にする工程を説明する。まず、台所(7)から排出された排ガス及びマイクロガスタービン(3)から排出された高温排ガスが、第1通路(11)と第2通路(13)の合流点に設けられた制御装置(図示せず)を用いて、所定の混合比で混合される。それにより、混合排ガスの温度が約200℃になる。そして、この混合排ガスが触媒部を流通することにより、触媒部の温度が200℃付近まで上昇する。なお、上述の混合比を変えることにより、混合排ガスの温度を変化させることができる。
【0037】
台所(7)の天井部(7a)には、台所(7)内で発生した排ガスの吸い込み口としてフード(15)が設けられている。
【0038】
第2通路(13)には、台所(7)内で発生した排ガスを排ガス処理装置(5)に送るブロワー(17)が設けられている。
【0039】
ここで、本実施形態に係る排ガス処理システム(1)を用いて台所(7)内の排ガスを処理する工程を説明する。本実施形態においては、ユーザが台所(7)において天ぷら油を使って食材を揚げているものとする。また、このとき、マイクロガスタービン(3)において発電が行われている。
【0040】
ユーザが台所(7)で天ぷら油を使って食材を揚げているため、油煙が発生する。油煙には、オイルミスト、臭気物質、油脂の蒸気及び有害物質等が含まれている。
【0041】
そこで、ユーザはブロワー(17)を駆動する。それにより、油煙がフード(15)から吸い込まれ、第2通路(13)を流れる。
【0042】
一方、マイクロガスタービン(3)では発電が行われているため、高温排ガスが発生している。発生した高温排ガスは第1通路(11)を流れ、第1通路(11)と第2通路(13)との合流点に達する。
【0043】
合流点において、台所(7)から排出された排ガス及び高温排ガスが所定の混合比で混合される。それにより、混合排ガスの温度が200℃になる。
【0044】
次に、混合排ガスは第2通路(13)を通って、排ガス処理装置(5)の触媒部に流れ込む。そして、混合排ガスが触媒部を流通することにより、触媒部の温度がおよそ200℃になる。
【0045】
また、混合排ガスが触媒部を流通することにより、混合排ガス中のオイルミスト及び臭気物質等は担体に吸着される。これと同時に、混合排ガス中のオイルミスト及び臭気物質等は、加熱されて活性化した触媒により分解される。
【0046】
以上により、混合排ガスからオイルミスト及び臭気物質等が除去される。そして、オイルミスト及び臭気物質等が除去された混合排ガスは外部へ排出される。
【0047】
本実施形態によれば、マイクロガスタービン(3)で発生した高温排ガスを触媒部に対して供給するため、触媒部を均一に加熱することができる。よって、触媒部は均一に活性化し、台所(7)内で発生した排ガス中のオイルミスト及び臭気物質等の分解を行うことができる。したがって、本実施形態によれば、循環ダクトを設けることなく、台所(7)内で発生した排ガス中のオイルミスト及び臭気物質等の分解を行うことができる。
【0048】
また、高温排ガスを触媒部に対して供給するため、高温排ガスの有する熱を有効に利用することができる。
【0049】
(実施形態2)
実施形態2に係るブロワー(17)は、ユーザが台所(7)で調理を行っていないため、停止されている。また、実施形態2に係る担体は、250℃で加熱されると再生するものである。その他の点に関しては、実施形態1のものとほぼ同様である。
【0050】
本実施形態においては、ユーザが台所(7)で調理を行っていないため、台所(7)内で排ガスは発生していない、あるいは、発生していないのに等しい。したがって、ブロワー(17)は停止されている。
【0051】
このとき、排ガス処理装置(5)の触媒部には、マイクロガスタービン(3)から排出された高温排ガスのみが導入されている。これにより、触媒部の温度は高温排ガスの温度、すなわち、270℃付近まで上昇する。
【0052】
そして、担体が加熱されることにより、担体に吸着していたオイルミスト及び臭気物質等が担体から離脱する。それにより、担体は再生する。そして、離脱したオイルミスト及び臭気物質等は、加熱されることにより活性化した触媒により分解される。
【0053】
本実施形態によれば、触媒部の温度が270℃付近まで上昇するため、台所(7)内で発生した排ガス中のオイルミスト及び臭気物質等の分解をより活発に行うことができる。
【0054】
また、触媒部の温度が270℃付近まで上昇するため、担体を容易に再生することができるとともに、上述のように台所(7)内で発生した排ガス中のオイルミスト等の分解をより活発に行うことができる。したがって、本実施形態によれば、触媒部の量を低減でき、排ガス処理装置(5)の小型化及び低コスト化を図ることができる。
【0055】
(実施形態3)
実施形態3に係る排ガス処理システム(1)は、図2に示すように、熱回収装置(19)を備え、飲食店の厨房(7)内で発生した排ガスを処理するものである。その他の点に関しては、実施形態1のものとほぼ同様である。
【0056】
電化装置は電子レンジ(9)を含んでいる。
【0057】
熱回収装置(19)は第3通路(21)を介して排ガス処理装置(5)の触媒部の下流側に接続され、排ガス処理装置(5)から排出された混合排ガスの有する熱を回収する。
【0058】
熱回収装置(19)は熱交換器(図示せず)を有している。そして、熱回収装置(19)は、熱交換器で回収した熱と水との熱交換を行い、その湯を給湯管(19a)を介して厨房(7)に供給する。給湯管(19a)は厨房(7)と熱回収装置(19)とを接続している。
【0059】
本実施形態によれば、触媒部を通過した混合排ガスの有する熱を熱回収装置(19)が回収するため、混合排ガスの有する熱を有効に利用することができる。
【0060】
また、厨房(7)から排出された排ガスの熱も熱回収装置(19)で回収することができるため、厨房(7)から排出された排ガスの有する熱も有効に利用することができる。
【0061】
また、熱回収装置(19)は厨房(7)に湯を供給するため、供給された湯を用いて食器洗い等を行うことができる。
【0062】
なお、本実施形態では、熱回収装置(19)で回収した熱を用いて給湯を行っているが、給湯以外の他の用途、例えば、温熱を利用する装置に温熱を供給するために回収した熱を用いてもよい。
【0063】
(実施形態4)
実施形態4に係る排ガス処理システム(1)は、図3に示すように、第1通路(11)側又は第4通路(27)側に切換可能に構成されたダンパー(25)を備えているものである。その他の点に関しては、実施形態3のものとほぼ同様である。
【0064】
第4通路(27)は第1通路(11)から分岐している。第4通路(27)の一端は熱回収装置(19)に接続されている。なお、本発明に係る第2排ガス供給通路は第4通路(27)によって構成されている。
【0065】
第1通路(11)と第4通路(27)との分岐点には、切換弁としてのダンパー(25)が設けられている。ダンパー(25)は、第1通路(11)側又は第4通路(27)側に切換可能に構成されている。そして、ダンパー(25)を第1通路(11)又は第4通路(27)に切り換えることにより、高温排ガスが排ガス処理装置(5)又は熱回収装置(19)のどちらか一方に対して供給される。例えば、排ガス処理装置(5)を作動させる必要がないときには、ダンパー(25)を第4通路(27)に切り換えることにより、高温排ガスを熱回収装置(19)に対して供給すればよい。
【0066】
本実施形態によれば、ダンパー(25)が第1通路(11)の中途に設けられているため、マイクロガスタービン(3)で発生した高温排ガスの供給先を排ガス処理装置(5)と熱回収装置(19)とに切り換えることができる。したがって、本実施形態によれば、状況に応じて高温排ガスの供給先を切り換えることができる。
【0067】
また、熱回収装置(19)には高温排ガスが直接供給されるため、熱回収装置(19)の熱交換器の入口の温度を高温にすることができる。
【0068】
なお、本実施形態では、高温排ガスが排ガス処理装置(5)又は熱回収装置(19)のどちらか一方に対して選択的に供給されるように構成されているが、高温排ガスが排ガス処理装置(5)及び熱回収装置(19)の双方に対して同時に供給されるように、マイクロガスタービン(3)及び熱回収装置(19)が通路を介して直接接続されてもよい。
【0069】
(その他の実施形態)
上記各実施形態では、発電装置がマイクロガスタービン(3)によって構成されているが、マイクロガスタービン以外の発電装置、例えば、固体電解質型燃料電池(以下、燃料電池という)等で構成されてもよい。燃料電池は、空気極、電解質、燃料極、及び燃焼機等によって構成されている。そして、燃料極に供給されたCO及びH2を含む燃料ガスが燃料極と電解質との界面で空気極側から移動してきたO2−と反応し、それにより、H2O及びCO2を含む排ガスが生成される。この排ガス及び空気極から排出された排ガスが燃焼機により燃焼され、燃焼された排ガスが排ガス処理装置(5)に供給される。
【0070】
また、上記各実施形態では、排ガス処理システム(1)を一般家庭の台所(7)及び飲食店の厨房(7)に適用しているが、製造・加工工場、クリーニング工場等に適用してもよい。
【0071】
排ガス処理システム(1)を製造・加工工場に適用した場合、工場から排出される排ガスを確実に処理することができる。また、排ガス処理システム(1)に熱回収装置(19)を設けることにより、工場内に設置された温熱を利用する装置に対して温熱の供給を行うことができる。
【0072】
排ガス処理システム(1)をクリーニング工場に適用した場合、クリーニング工場から排出される排ガスを確実に処理することができる。また、排ガス処理システム(1)に熱回収装置(19)を設けることにより、蒸気発生装置に対して湯の供給を行うことができる。それにより、蒸気発生装置の燃料消費の低減化を図ることができる。
【0073】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、発電装置で発生した排ガスを触媒部に対して供給するため、触媒部を加熱することができる。よって、触媒部は活性化され、屋内で発生した排ガス中のミスト及び臭気物質の分解を行うことができる。したがって、循環ダクトを設けることなく、屋内で発生した排ガス中のミスト及び臭気物質の分解を行うことができる。
【0074】
また、発電装置で発生した排ガスを触媒部に対して供給するため、上記排ガスの有する熱を有効に利用することができる。
【0075】
請求項2の発明によれば、発電装置がガスタービン又は固体電解質型燃料電池によって構成されているため、発電装置で発生した排ガスの温度は高温(250〜300℃程度)となる。よって、上記排ガスを触媒部に供給すると、触媒部の温度はより高くなる。したがって、屋内で発生した排ガス中のミスト及び臭気物質の分解をより活発に行うことができる。
【0076】
請求項3の発明によれば、熱回収装置が触媒部を通過した排ガスの有する熱を回収するため、上記排ガスの有する熱をさらに有効に利用することができる。
【0077】
請求項4の発明によれば、熱回収装置が発電装置で発生した排ガスの有する熱を回収するため、上記排ガスの有する熱をさらに有効に利用することができる。
【0078】
請求項5の発明によれば、切換手段が発電装置で発生した排ガスの供給先を排ガス処理装置と熱回収装置とに切換可能に構成されているため、状況に応じて上記排ガスの供給先を切り換えることができる。
【0079】
請求項6の発明によれば、切換弁が第1排ガス供給通路と第2排ガス供給通路との分岐点に設けられているため、発電装置で発生した排ガスの供給先を排ガス処理装置と熱回収装置とに切り換えることができる。したがって、状況に応じて上記排ガスの供給先を切り換えることを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係る排ガス処理システムを示す概略構成図である。
【図2】実施形態3に係る排ガス処理システムを示す概略構成図である。
【図3】実施形態4に係る排ガス処理システムを示す概略構成図である。
【符号の説明】
(1) 排ガス処理システム
(3) マイクロガスタービン(発電装置)
(5) 排ガス処理装置
(7) 台所
(11) 第1通路(第1排ガス供給通路)
(13) 第2通路(第1排ガス供給通路)
(19) 熱回収装置
(25) ダンパー(切換手段)
(27) 第4通路(第2排ガス供給通路)
Claims (6)
- 屋内で発生した排ガス中の少なくともミスト及び臭気物質の一方を分解する触媒部を有する排ガス処理装置(5)と、
発電時に排ガスを発生する発電装置(3)と、
上記触媒部と上記発電装置(3)とを接続し、上記発電装置(3)で発生した排ガスを上記触媒部に対して供給するための第1の排ガス供給通路(11,13)と、
を備えている排ガス処理システム。 - 発電装置はガスタービン(3)又は固体電解質型燃料電池によって構成されている請求項1記載の排ガス処理システム。
- 上記触媒部の下流側に設けられ、上記触媒部を通過した排ガスの有する熱を回収する熱回収装置(19)を備えている請求項1又は2記載の排ガス処理システム。
- 熱を回収する熱回収装置(19)と、
上記発電装置(3)と上記熱回収装置(19)とを接続し、上記発電装置(3)で発生した排ガスを上記熱回収装置(19)に対して供給するための第2の排ガス供給通路(27)とを備えている請求項1又は2記載の排ガス処理システム。 - 上記発電装置(3)で発生した排ガスの供給先を上記排ガス処理装置(5)と上記熱回収装置(19)とに切換可能に構成された切換手段(25)を備えている請求項4記載の排ガス処理システム。
- 第2排ガス供給通路(27)は上記第1排ガス供給通路(11)から分岐し、
切換手段は、上記分岐点に設けられるとともに、上記第1排ガス供給通路(11)と上記第2排ガス供給通路(27)とに切り換え自在に構成された切換弁(25)によって構成されている請求項5記載の排ガス処理システム。
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