JP2004176819A - 締結構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】手回しによる締め付け力を利用して部材あるいは物品の締め付け固定、脱着操作に容易に利用できる締結構造を提供する。
【解決手段】部材、物品の連結、取り外しを手動操作により行う締結構造であって、雄ねじあるいは雌ねじが設けられたねじ本体と20、ねじ本体に、軸線方向に移動可能に、かつ周方向にねじ本体と一体回転すべく外挿して設けられたアジャストリング30と、前記ねじ本体20に、周方向に回動可能にかつ抜け止めして装着され、前記アジャストリング30と嵌合可能に設けられ、相互に嵌合した状態で周方向に一体に回動する嵌合部52が設けられたカバー体50と、該カバー体50と前記ねじ本体20との間に介在して、カバー体とねじ本体との回転摩擦力を低減する滑動部材40とを備えている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はボルトあるいはナットの作用を利用した締結構造に関し、より詳細には、手回しのみによって確実な締め付け力を得ることができ、締め付け、取り外し操作が容易に行える締結構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
物品を特定の部材に固定する場合、あるいは部材同士を固定するといった場合にもっとも一般的に使用されるのは、ボルトおよびナットを用いた締め付け固定方法である。ボルトあるいはナットを用いた締め付け固定操作の際には、スパナ、レンチ等の締め付け工具を用いて締め付け固定する。
【0003】
また、部材を固定する際に、工具を使わずに固定する方法としては、たとえば、図5に示すように、手回し部10に雄ねじ11を一体に固定した部材を使用し、雌ねじ12が設けられた部材13に雄ねじ11をねじ込むようにして固定する方法がある。このように、手回しによって締め付ける場合に、手回し用の手回し部付きの雄ねじ、あるいは雌ねじ状の部材を使用する方法はいろいろな商品に利用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、スパナあるいはレンチといった締め付け工具を使用して部材同士を連結固定する場合は、工具の締め付け力を利用することによって部材を強固に連結固定することが可能であるが、図5に示すような手回しによる締結構造を使用した場合は、工具を使用した締め付け方法にくらべて十分な締め付け力が得られないという問題がある。手回しによる締め付け構造において、図5に示すような手回し部10を設けているのは、雄ねじ11あるいは雌ねじ12の径寸法にくらべて手回し部10を大径に形成することによって、手回しによる力が大きな締め付け力として作用するようにするためである。なお、手回しによる場合はスパナ等の片持ち式の工具の場合には締め付け時の作用点が片側のみとなるのに対して、作用点が180°対称位置あるいは所定角度をもった複数点で作用するから締め付け力が強く作用するという利点がある。
【0005】
図5に示すような締結構造においては、手回し部10によって締め付けていった場合、手回し部10の端面10aと部材13の端面13aが互いに対向して締め付けられるから、最終的に部材同士が締め付け固定されるのは端面10a、13a同士が当接して回転が止まった位置となる。すなわち、端面10a、13aが当接することによって相互間に摩擦力が生じ、この摩擦力に抗して手回し部10が回らなくなった位置が締め付け位置となる。
【0006】
しかしながら、手回しによって締め付け固定した場合、かなり強く締め付けた場合でも、たとえば一方の部材が樹脂材であったりすると部材間でスリップが生じやすいため、締め付け方向とは反対方向(取り外し方向)に手回し部10を回すと簡単に緩んでしまうという問題があった。
このように手回しによって締め付け固定する従来の締結構造では、かなり強く締め付けても緩みやすいという問題があり、物品を確実に固定する必要がある場合には、工具を使用したり、固定用に専用具を使用するといった方法にたよらざるを得ないという問題があった。
【0007】
そこで、本発明はこれらの課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、手回しによる方法であっても十分な締め付け力によって部材や物品を締め付けて固定することができ、手回しによることによって、きわめて使い勝手の良い締め付け、取り外し操作が可能となる締結構造を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は次の構成を備える。
すなわち、部材、物品の連結、取り外しを手動操作により行う締結構造であって、雄ねじあるいは雌ねじが設けられたねじ本体と、ねじ本体に、軸線方向に移動可能に、かつ周方向にねじ本体と一体回転すべく外挿して設けられたアジャストリングと、前記ねじ本体に、周方向に回動可能にかつ抜け止めして装着され、前記アジャストリングと嵌合可能に設けられ、相互に嵌合した状態で周方向に一体に回動する嵌合部が設けられたカバー体と、該カバー体と前記ねじ本体との間に介在して、カバー体とねじ本体との回転摩擦力を低減する滑動部材とを備えていることを特徴とする。
【0009】
また、前記ねじ本体が、アジャストリングと係合する係合溝が軸線方向に平行にかつ周方向に複数設けられた係合部を備え、前記アジャストリングの内周面に前記係合溝に係合する係合突起が設けられていることを特徴とする。
また、前記アジャストリングとカバー体との嵌合部として、アジャストリングとカバー体との対向部に、相互に凹凸嵌合して係合する凹凸部が設けられていることを特徴とする。
また、前記アジャストリングをカバー体に向けて、常時付勢する付勢手段が設けられていることを特徴とする。
また、前記アジャストリングの外周面に、アジャストリングを回動操作する把手部が設けられていることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について図面とともに詳細に説明する。
図1は本発明に係る締結構造の一実施形態としての締め具の構成を示す組み立て斜視図である。本実施形態の締め具は、ねじ本体20と、ねじ本体20の締め上げおよび解除に用いられるアジャストリングと、ねじ本体20を円滑に回動させるための滑動部材40と、滑動部材40を保護するためのカバー体50とからなる。
【0011】
ねじ本体20は、あらかじめ雄ねじが取り付けられている部材にねじ止め固定するねじとして作用するもので、円板部22の中央に貫通孔24が設けられ、貫通孔24の内周面に雌ねじが設けられている。円板部22は手で握って回動操作を行うためのものであり、外径寸法が50mm程度の握りやすい大きさに形成されている。26は円板部22の一方の面から貫通孔24と同芯に円筒状に突出するように形成された係合部である。
【0012】
この係合部26はアジャストリング30と係合して、アジャストリング30とねじ本体20とが一体に回動するように設けたものである。すなわち、係合部26の外周面には、軸線方向に平行に形成した複数の係合溝28が、周方向に所定間隔をあけて設けられている。この係合溝28はアジャストリング30に設けられた係合突起32が溝内に摺入するように、係合突起32の周方向位置と一致させて形成されている。係合溝28が軸線方向に平行に設けられているのは、アジャストリング30がねじ本体20の軸線方向に進退動できるようにするためである。
なお、ねじ本体20は雌ねじとして形成する場合に限らず、雄ねじとして形成することも可能である。雄ねじとしてねじ本体20を形成する場合は、円板部22と同芯に円板部22からねじ部が突出するように円板部22に雄ねじを固定すればよい。
【0013】
アジャストリング30は、図のように、ねじ本体20の係合部26に外挿されるリング状に形成された部材である。上述したように、アジャストリング30の内周面には所定間隔をあけて係合溝28に係合する係合突起32が内方に突出するように設けられている。係合突起32はアジャストリング30とねじ本体20とを一体に回転させる作用をなすものであり、ねじ本体20を締め付けるに十分な締め付け力が得られるようにその設置数および強度が設定されている。
【0014】
34はアジャストリング30の外周面から外方に突出するように設けた把手部である。本実施形態ではアジャストリング30の周方向に均等に3等分した配置となるように把手部34を設け、把手部34に指をかけてアジャストリング30を軸線方向に移動させたり、回動させたりする操作ができるようにしている。もちろん、アジャストリング30の外周面に把手部34を設けずに単なる円周面とし、アジャストリング30の外周径を円板部22の外周径よりも若干大径としてアジャストリング30を軸線方向に移動させたり回動操作できるようにしてもよい。アジャストリング30の外面を円周面に形成する場合は、外面に滑り止め用の溝を設けるようにするとよい。
【0015】
アジャストリング30のカバー体50の側面に対向する面には、カバー体50の側面に形成されている嵌合部52に凹凸嵌合する嵌合部36が設けられている。本実施形態ではカバー体50の側面に、嵌合部52として矩形状の凹凸突起を周方向に多数個設け、これらの凹凸突起と凹凸嵌合するようにアジャストリング30の側面に凹凸突起を設けて嵌合部36としている。
【0016】
カバー体50に設けられた嵌合部52とアジャストリング30に設けられた嵌合部36は、相互に凹凸嵌合することによって軸線の回りでカバー体50とアジャストリング30が一体に回転するようにするためのものである。したがって、嵌合部36と嵌合部52の形状は本実施形態の形状に限られるものではなく、カバー体50とアジャストリング30との嵌合を解除することによってカバー体50とアジャストリング30とが別個に軸線の回りで回動でき、カバー体50とアジャストリング30とが嵌合した状態で一体的に回動できる構成となるものであれば適宜形状、たとえば鋸歯状、台形状等の任意形状とすることができる。
【0017】
なお、嵌合部36、52としては、凹凸嵌合することによって一体的に回動する方式に限らず、アジャストリング30とカバー体50とをテーパ面によって嵌合するように設け、テーパ面を嵌合させた際には摺り合わせによって互いに一体的に回動し、テーパ面を離間させることによって個別に回動させるようにすることもできる。
【0018】
なお、本実施形態において、嵌合部36、52の凹凸部を周方向に比較的短いピッチで配置しているのは、締め付け時にアジャストリング30を回動する操作を行った際に容易に嵌合位置が選択できるようにするためである。後述するように、締め付け操作時にはアジャストリング30を回動させる操作を行うが、その際にアジャストリング30が回動する角度はそれほど大きくないから、嵌合部36、52のピッチを狭くすることで、アジャストリング30をわずかな角度回した状態でもカバー体50とアジャストリング30とを嵌合させることが可能となる。
【0019】
図1において、38はアジャストリング30をカバー体50に当接する向きに常時付勢するスプリングである。締め付け操作開始時には、アジャストリング30の嵌合部36とカバー体50の嵌合部52を常時嵌合させ、アジャストリング30とカバー体50とが一体回転する状態とする。アジャストリング30は係合部26に軸線方向に対しては単に可動に設けられているから、スプリング38によってアジャストリング30がカバー体50に嵌合した状態を保持するように設けたものである。スプリング38はアジャストリング30とねじ本体20の円板部22の側面との間を弾発するように設けられており、これによってアジャストリング30はカバー体50に当接する向きに常時押接されている。アジャストリング30はカバー体50に向けて常時付勢されていればよく、スプリング38を使用する方法に限定されるものではない。
【0020】
カバー体50は端面がカバー側面54によって閉止された短筒状に形成された部材である。前記嵌合部52は筒体部の端面に形成されている。カバー側面54の中央部には開口56が形成され、開口56の内周面には貫通孔24に設けられた雌ねじと同様にねじが刻設されている。
カバー体50はアジャストリング30および滑動部材40を内包し、ねじ本体20と組み合わされて締め具として形成される。
図2に、本実施形態の締結構造の断面図を示す。カバー体50とねじ本体20とは、ねじ本体20の係合部26をカバー体50のフランジ部58に抜け止めした状態で圧・挿入して組み立てられている。これによって、カバー体50とねじ本体20とは相互に回動自在でかつ抜け止めされた状態となる。
【0021】
アジャストリング30はカバー体50とねじ本体20との中間に、係合部26に外挿するようにして設けられ、ねじ本体20の係合部26の端面とカバー体50のカバー側面54との間に滑動部材40が挟圧されて支持されている。
本実施形態で使用している滑動部材40は、ベアリング板42をスペーサ板44、46によって挟んだ配置となっているものである。ベアリング板42およびスペーサ板44、46の中央部には、貫通孔24と同径の挿通孔が設けられている。24aは貫通孔24の内周面に形成したねじ部である。カバー体50の開口56は挿通孔24と同径の挿通孔に形成されている。
【0022】
なお、滑動部材40は締め付け操作時に、カバー体50に対してねじ本体20を回動させる際に、カバー体50とねじ本体20の相互間の摩擦、実際にはカバー体50のカバー側面54と係合部26の端面との間での摩擦が小さくなるように設けたものである。すなわち、カバー側面54と係合部26の端面間の回転摩擦を小さくすることで、カバー側面54に対してねじ本体20を回しやすくすることができる。本実施形態では滑動部材40としてベアリングを組み込んだベアリング板42を使用しているが、ベアリング板42のかわりに摩擦係数の小さな樹脂板、摩擦を小さくする処理をした金属板等を使用することができる。また、ベアリング板42や低摩擦板の摩擦力を小さくするために、油を封止したり、圧縮空気や水などの滑動材を使用したりすることも有効である。このように、滑動部材40としてはベアリング板42に限らず種々の部材を利用することができる。
【0023】
図3は、ねじ本体20に雄ねじ21を取り付けた締め具の断面図を示す。円板部22に雄ねじ21が固定され、雄ねじ21が滑動部材のベアリング板42、スペーサ板44、46に形成されている挿通孔を貫通し、カバー体50の開口から外方に突出している状態を示す。ねじ部分の構成を除いて、図2に示す雌ねじを設けた締め具と構成はまったく同様である。
【0024】
図4は図1の組み立て斜視図に示した各部品を組み立てて締め具を形成した状態の側面図を示す。図4(a)はアジャストリング30がカバー体50と嵌合している状態、図4(b)はアジャストリング30とカバー体50との嵌合が解除されている状態である。
【0025】
この締め具は以下のように使用する。まず、締め具を連結しようとする部材の雄ねじにカバー体50の開口56を位置合わせし、部材の雄ねじとねじ本体20のねじ部24aとを螺合させて締め具を回していく。締め具を回す操作は、円板部22およびカバー体50を手のひらで握るようにして行えばよい。
カバー体50の側面が部材の側面に当接するまでは、締め具は全体として空回りする感じで簡単に回り、部材の側面にカバー体50の側面が当接すると、部材と締め具の相互間に摩擦力が生じて、手に締め付け力に対する反発力が作用するようになる。この状態で締め具全体を回らなくまで締め付ける。
この締め付け操作の際は、カバー体50とアジャストリング30とは互いに嵌合し(図4(a)に示す状態)、締め具は全体が一体となって回転して締め付けられる。
【0026】
締め具全体を一体的に締め付ける操作は、図5に示した従来の締結構造による締め付け操作とまったく同じ作用による。すなわち、カバー体50の側面が部材の端面に当接し、締め具を手によって回す力が相互の摩擦力によって規制されることにより締め具の最終の締め付け位置が規制される。いいかえれば、締め具全体を手回しできる限界まで締め付けられる。
本実施形態の締め具では、このように締め具全体を手の力で回すことができなくなった状態で、アジャストリング30をねじ本体20の後方(部材から離間する方向)に引っ張るようにして移動させ、アジャストリング30とカバー体50の嵌合部36、52の係合を解除した後(図4(b)の状態)、さらにアジャストリング30を締め上げ方向に回動させる操作を行う。
【0027】
このように、締め具が全体としては手回しできなくなった状態から、さらにアジャストリング30を回して締め上げる操作が本実施形態の締め具の操作における特徴的な操作である。
アジャストリング30は係合溝28に係合しているから、軸線方向には進退動可能であり、スプリング38のスプリング力に抗して、部材に対して離間する方向にに引っ張ることによってカバー体50との嵌合を解除することができる。アジャストリング30とねじ本体20とは、右回りにも、左回りにも、軸線の回りには常に一体に回動する。したがって、締め上げ方向にアジャストリング30をさらに回すと、アジャストリング30とねじ本体20とが一体に回転することになる。
【0028】
カバー体50の側面が部材の端面に当接して締め具全体としては手回しでは回らなくなった状態から、さらにアジャストリング30とねじ本体20とを回すことができるのは、部材側のねじと締め具のねじとの間にまだ締め上げしろが残っているためで、ねじ部分についてみるとまだ完全に締め上げ状態にはなっていないということである。ねじ本体20は滑動部材40を介してカバー体50に当接していることから、カバー体50がロックした状態でもカバー体50に対して容易に回すことができる状態にある。また、アジャストリング30は貫通孔24に設けられた雌ねじにくらべてはるかに大径であり、アジャストリング30に手回し力を加えることでねじ本体20のみを回すことは容易に可能である。アジャストリング30を握って手回しする操作は、ねじ本体20に対して180°方向あるいは所定の角度範囲で、ねじ本体20の両側を作用点としてねじ本体20を回動させる操作になるから、ねじ本体20に回動力を効果的に作用させて強く締め上げることができる。
【0029】
アジャストリング30をさらに回してねじ本体20を締め上げる操作は、カバー体50、ひいては締め具全体を部材にさらに締め付ける操作を行っていることに相当し、締め具全体を手回しする方法では、それ以上締め具を部材に締め付けることができない状態から、さらに強力に締め具を締め付ける操作になる。
したがって、アジャストリング30を回して締め上げた状態では、もはや締め具全体を緩めようとしても、手回し力によっては緩まない状態に締め具が部材に固定されており、締め具を通常の手回し力によって緩めようとしても、まったく緩まない状態になる。なお、アジャストリング30を締め上げた状態でアジャストリング30の嵌合部36とカバー体50の嵌合部52とを嵌合させ、アジャストリング30を締め上げ位置に保持しておく。このようにすることで、締め具が部材に確実に固定される。
【0030】
この締め具が部材に締め付け固定されている状態は、締め具全体に手をかけて手回しする力では絶対に緩まない状態であり、手回し力を利用した締め付け固定方法によるものではあるが、きわめて安定した確実な取り付け方法になっている。
なお、締め具を部材から外す際には、まず、アジャストリング30を部材から離間する方向(ねじ本体20の後方)に移動させ、カバー体50とアジャストリング30との嵌合を解除した後、アジャストリング30を緩み方向に回せばよい。この操作は、アジャストリング30によってねじ本体20のねじ部を緩める方向に回す操作であり、締め上げ位置からねじ部のみを緩める方向に回すことは容易である。ねじ本体20のねじ部が緩んだら、締め具全体を手で握って緩み方向に回すことで簡単に締め具を取り外すことができる。
【0031】
このように、本実施形態の締め具は、手回しによる締め付け操作によるだけで従来の手回しによる締結構造では得られなかった強力な締め付け力を得ることができるから、物品、部材の締め付け操作にきわめて好適に利用することができる。部材および物品の締め付け、連結操作はいろいろな形態で利用されるが、本発明に係る締結構造は手回しによって締め付け、取り外しする操作であるから、きわめて操作が簡単であり、物品、部材の連結、取り外し、治具の脱着、段取り替え時の物品の脱着操作等のさまざまな用途に広く利用することが可能である。また、上記実施形態においては、部材に締め付け固定する単体品としての締め具を示したが、ねじ本体に他の部材あるいは物品を取り付けておき、他の部材や物品の取り付け、取り外しに使用するといったことも可能である。
【0032】
【発明の効果】
本発明に係る締結構造は、上述したように、手回しによる締め付け力を利用して部材あるいは物品をしっかりと締め付け固定することができ、手回しによる締め付け構造としてきわめて好適に使用することができ、種々の部材、物品の締め付け固定、脱着操作等に広く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る締結構造の一例としての締め具の構成を示す組み立て斜視図である。
【図2】図1に示す締め具を組み立てた状態の断面図である。
【図3】雄ねじ部を備えた締め具の断面図である。
【図4】図1に示す締め具の側面図である。
【図5】従来の締結構造の例を示す説明図である。
【符号の説明】
10 手回し部
11 雄ねじ
12 雌ねじ
20 ねじ本体
21 雄ねじ
22 円板部
24 貫通孔
26 係合部
28 係合溝
30 アジャストリング
32 係合突起
34 把手部
36、52 嵌合部
38 スプリング
40 滑動部材
42 ベアリング板
44、46 スペーサ板
50 カバー体
58 フランジ部

Claims (5)

  1. 部材、物品の連結、取り外しを手動操作により行う締結構造であって、
    雄ねじあるいは雌ねじが設けられたねじ本体と、
    ねじ本体に、軸線方向に移動可能に、かつ周方向にねじ本体と一体回転すべく外挿して設けられたアジャストリングと、
    前記ねじ本体に、周方向に回動可能にかつ抜け止めして装着され、前記アジャストリングと嵌合可能に設けられ、相互に嵌合した状態で周方向に一体に回動する嵌合部が設けられたカバー体と、
    該カバー体と前記ねじ本体との間に介在して、カバー体とねじ本体との回転摩擦力を低減する滑動部材と
    を備えていることを特徴とする締結構造。
  2. ねじ本体が、アジャストリングと係合する係合溝が軸線方向に平行にかつ周方向に複数設けられた係合部を備え、
    前記アジャストリングの内周面に前記係合溝に係合する係合突起が設けられていることを特徴とする請求項1記載の締結構造。
  3. アジャストリングとカバー体との嵌合部として、アジャストリングとカバー体との対向部に、相互に凹凸嵌合して係合する凹凸部が設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の締結構造。
  4. アジャストリングをカバー体に向けて、常時付勢する付勢手段が設けられていることを特徴とする請求項1、2または3記載の締結構造。
  5. アジャストリングの外周面に、アジャストリングを回動操作する把手部が設けられていることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の締結構造。
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