JP2004174040A - スロットマシン及び制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】回転リールを用いた主表示部とこれとは別に設けられた副表示部とを有するスロットマシンにおいて、払出の大きな波を得るために、内部抽選で成立した所定回数のボーナス役をあるタイミングでかためて入賞発生させることができるようにするとともに、ボーナス役の入賞が発生するか否かを、副表示部を用いた演出で遊技者に提供できるスロットマシンを提供する。
【解決手段】ボーナス役が抽選により内部的に成立した場合であっても、その入賞を発生しない場合があり、入賞を発生させない場合のボーナス役の成立回数をストックしておき、このストックされたボーナス役の成立を別途抽選して放出(入賞を発生)させる制御をおこなうとともに、この抽選の結果を回転リールを用いた主表示部とは別個に設けた副表示部において遊技者に報知するようにする。
【選択図】 図7
【解決手段】ボーナス役が抽選により内部的に成立した場合であっても、その入賞を発生しない場合があり、入賞を発生させない場合のボーナス役の成立回数をストックしておき、このストックされたボーナス役の成立を別途抽選して放出(入賞を発生)させる制御をおこなうとともに、この抽選の結果を回転リールを用いた主表示部とは別個に設けた副表示部において遊技者に報知するようにする。
【選択図】 図7
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、外周面に複数の図柄が配設された複数の回転リールを備えた主表示部と、遊技状態に応じた画像演出を行う、例えばLED、液晶等の表示装置を用いた副表示部とを備えるスロットマシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のスロットマシンとして一般的に知られるものは、リプレイ図柄やチェリ図柄、或いは、赤「7」や青「7」図柄などの複数の図柄を外周面に配列した3個の回転リールを有するリールユニットの各回転リールをスロットマシンの筐体内部で回転させ、前記筐体内部を視認可能に設けた窓としての主表示部で前記図柄の変動状態を遊技者から視認できるように構成されている。そして、前記主表示部でリールユニットのリール制御手段により変動表示される回転リール上の複数の図柄は、スロットマシンの制御手段によって実行された内部抽選の抽選結果によって入賞役が成立したことに応じて、各回転リール毎に設けられた図柄停止操作手段を遊技者が操作することにより前記主表示部における有効ラインにおいて前記入賞役ごとに設定された所定の図柄の組み合わせで停止制御可能としてなるものである。
【0003】
前記リールユニットは、スロットマシン筐体の正面に設けられた3つの表示のための領域の背面に夫々設けられた3個の回転リールと、当該3個の回転リールを回転させるための3個のステッピングモータを備えている。
【0004】
また、前記スロットマシン筐体の前面には、メダル投入口、スタートレバー及び停止ボタンスイッチが設けられており、前記メダル投入口にメダルを投入した後に、前記スタートレバーを遊技者が操作することによって、前記3つの回転リールが前記ステッピングモータにより回転を開始することになる。
【0005】
前記図柄停止操作手段としての停止ボタンスイッチは、前記3つの回転リール毎に設けられ、各回転リールの下方のスロットマシン筐体前面に設けられており、遊技者は、主表示部で変動表示される前記回転リールの図柄を視認しつつ対応する停止ボタンスイッチを一つづつ操作することによって、変動表示される図柄を停止可能とされ、各回転リール毎に3つの図柄が停止表示されることになる。
【0006】
しかしながら、前述した停止ボタンスイッチの操作タイミングによって必ずしも直ちに回転リールが停止するのではなく、前記停止ボタンスイッチを操作することによって、その操作毎に抽選される内部抽選結果に影響されるような遊技態様となっている。つまり、内部の記憶手段には、ハード乱数やソフト乱数によって、予めスロットマシン内の役の成立確率を制御するようにしており、内部抽選で先ず入賞役が成立してから、有効ライン上にその入賞役ごとに予め定められた図柄の組み合わせで停止させなければ、遊技者がメダルなどの払い出し(入賞)を受けることができない。
【0007】
しかし、一方で、入賞役は遊技者に小さい利益を提供する小役と、当該小役よりも大きい利益を提供するボーナス役とを有し、このボーナス役は、ビックボーナス(BB)役とレギュラーボーナス(RB)役とを有しており、これら役が内部的な内部抽選で成立すると、その役に応じた図柄が主表示部の有効ライン上で停止し易いようなリール制御をリール制御手段によって実行するようにしている。このようなリール制御は、一般的に引き込み制御と言われ、通常は、入賞役が成立した場合に、その入賞役に対応する図柄から4コマずれて停止ボタンスイッチを操作しても、所定の領域に成立役に応じた図柄を停止させるような、4コマ引き込み制御が実行されるようになっている。
【0008】
前記レギュラーボーナス役とは、通常、リプレイ図柄が揃う確率を極めて高くし、1回のリプレイ図柄の入賞により15枚のメダルの払い出しが行われるゲームを12回実行できる権利を得、最大8回の入賞を得ることができるものである。そして、前記ビックボーナス役というのは、このレギュラーボーナス役を3回まとめて獲得可能としたものである。
【0009】
また、小役は、回転リールが回転を開始し、全ての回転リールが停止するまでのサイクル遊技(1ゲーム)中に成立したら、そのサイクル遊技(ゲーム)において成立した小役に対応した図柄の組み合わせで有効ライン上に停止させないと入賞が得られず、次のサイクル遊技(ゲーム)へ小役の成立を持ち越せないようになっているが、ボーナス役については、その入賞が得られるまで持ち越せるような遊技態様となっているものが殆どである。つまり、小役については、前記内部抽選で一旦成立すると、遊技者はその利益を得るためには、成立したときのサイクル遊技(ゲーム)において、偶然にリール制御により所定の図柄の組み合わせとなるか、或いは成立している小役を感で推理し、その推理した図柄の組み合わせを得るべく停止スイッチボタンをタイミング良く操作するといった闇雲な遊技になっている。
【0010】
このように、前述した小役が内部抽選によって成立し、この成立したサイクル遊技(ゲーム)中に、その成立した役に応じた図柄で遊技者が停止スイッチボタンの操作によって停止させることが出来た場合、つまり図柄表示が入賞となった場合に、所定枚数の遊技媒体としてのメダルが払い出されることになる。そして、前述したボーナス役(BB役、RB役)が内部抽選で成立し、その後の停止スイッチボタンの操作によって、当該成立したボーナス役に応じた図柄で停止させることが出来ると、ビックボーナス役やレギュラーボーナス役に応じたボーナスゲームが開始される。このボーナスゲームによって、遊技者は前述した小役よりも大量のメダル(遊技媒体)の取得が可能となり、遊技者が大きな利益を得ることになる。
【0011】
近年、前記主表示部に加え、スロットマシン筐体の前面に液晶表示装置やLED表示装置などの副表示部を設けたものが汎用されるようになってきている。この副表示部は、遊技者に遊技状態に応じた遊技の演出画像やサポート情報を提供するために用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【0012】
このようなスロットマシンにおいて、遊技者が最も興味を抱くところは投入するメダルの量に対して払い出されるメダルの量を大きくすることであり、その1つとして大量のメダルを一時に獲得できるボーナス役の入賞を得ることであり、このボーナス役をできるだけ多く獲得することが遊技者の最大の目的となっている。ボーナス役は、内部抽選によって所定の確率で成立するように制御されており、当然のことながらこの確率のもと規則的なタイミングでボーナス役が入賞発生していたのではメダルの払出量はメダルの投入量を上回ることがないことから、継続的な遊技の中で前記確率を維持しつつ不規則なタイミングでボーナス役の入賞を発生するようして、メダルの払出量に偏った波がつくようにしている。
【0013】
【特許文献1】
特開2001−54613号公報 (図1)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記ボーナス役の成立確率によってメダルの払出量に波をつけるだけでは、比較的緩やかな波になりがちであり、ボーナス役が複数回連続して入賞発生して極めて大量のメダルを短時間に獲得できるような払出の大きな波とはなりにくいのである。
【0015】
本発明は、回転リールを用いた主表示部とこれとは別に設けられた副表示部とを有するスロットマシンにおいて、払出の大きな波を得るために、内部抽選で成立した所定回数のボーナス役をあるタイミングでかためて入賞発生させることができるようにするとともに、ボーナス役の入賞が発生するか否かを、副表示部を用いた演出で遊技者に提供できるスロットマシンを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するために、ボーナス役が抽選により内部的に成立した場合であっても、その入賞を発生しない場合があり、入賞を発生させない場合のボーナス役の成立回数をストックしておき、このストックされたボーナス役の成立を別途抽選して放出(入賞を発生)させる制御をおこなうとともに、この抽選の結果を回転リールを用いた主表示部とは別個に設けた副表示部において遊技者に報知するようにする。
【0017】
より具体的には、本発明は、以下の(1)〜(10)のスロットマシン及びスロットマシンの制御方法を提供するものである。
【0018】
なお、本明細書において、「図柄変動ゲーム」とは、文字、記号、絵柄又は模様等の識別情報画像である図柄を画面上に変化させた後停止させて表示することにより遊技者に特典の当選やハズレを認識させ得るゲームを広く包含し、その代表例としては、複数の図柄を変動表示させた後にこれら変動する図柄を順々に停止表示させるゲーム態様を有する、いわゆるパチンコ遊技機における大当りか否かを報知する図柄可変表示ゲーム(図柄揃えゲーム)を挙げることができる。
【0019】
(1)筒体の外周面に複数の図柄が配設された複数のリールを回転及び停止させることにより所定の有効ライン上に図柄を変動表示及び停止表示できる主表示部と、
遊技状態に応じて所定の画像を表示する副表示部と、
遊技者にとって特に有益なボーナス役を含む複数の入賞役の成立及び不成立を所定のタイミングで抽選する第1の抽選手段と、
第1の抽選手段による抽選の結果成立したボーナス役の一部又は全部を回数として記憶する記憶手段と、
記憶手段に記憶されたボーナス役の入賞の抽選を行う第2の抽選手段と、を備えたスロットマシンであって、
第2の抽選の結果を、図柄を用いた図柄変動ゲームとして副表示部に表示し、さらに第2の抽選手段の抽選の結果ボーナス役の入賞が当選した場合に、ボーナス役の入賞が発生可能な遊技状態とするとともに、ボーナス役の当選又は入賞回数を記憶手段に記憶されたボーナス役の回数から減算する制御手段を有することを特徴とするスロットマシン。
【0020】
上記(1)のスロットマシンによれば、入賞役の抽選によりボーナス役が成立したとしても直ちに入賞可能な状態にしない場合があり、この場合には成立したボーナス役が一旦保持(ストック)され、これを別途抽選を行うことにより入賞可能な状態とするか否かを決定することになるので、複数のボーナス役が一旦ストックした後にこれらボーナス役が入賞可能な状態とすることもでき、或いはこの一旦ストックされたボーナス役を、例えばボーナスゲームなどの様々な遊技状態に関連して抽選を行うこともでき、様々なタイミングでボーナス役の入賞を発生させることができるので、複数回のボーナス役の入賞を連続して発生させ、短時間に大量のメダルなどの払出を遊技者に提供することができるのである。
【0021】
また、一旦ストックされたボーナス役を入賞可能な状態に移行するための抽選(ボーナス役の放出抽選)の結果を副表示部に図柄変動ゲームとして表示することにより遊技者にボーナス役の放出抽選に当選したか否か(ボーナス役が入賞可能な状態か否か)を報知でき、その結果遊技者は、主表示部で行われる通常の図柄揃えゲーム(メインゲーム)に加え、例えばパチンコ遊技機におけるような画像を用いた図柄変動ゲームの2種類のゲームを楽しむことができる。すなわち、遊技者に対して、主表示部においては、スロットマシンの遊技においてボーナスゲームが当たるかどうかのドキドキ感や期待感、これとは別に、副表示部においては、例えばパチンコ遊技機の遊技のごとき大当たりが当るかどうかのドキドキ感や期待感を付与することができるのである。
【0022】
さらに、前記一旦ストックされたボーナス役の放出抽選を、通常の遊技状態において、ある特定の小役などの入賞役の入賞が発生したことを契機に実行するようにしてもよく、多様な遊技を遊技者に提供することが可能であるとともに、その抽選の結果を遊技者に対して副表示部において図柄画像を用いたゲームによって楽しませることができる。
【0023】
(2)筒体の外周面に複数の図柄が配設された複数のリールを回転及び停止させることにより所定の有効ライン上に図柄を変動表示及び停止表示できる主表示部と遊技状態に応じて所定の画像を表示する副表示部とを有し、
遊技者にとって特に有益なボーナス役を含む複数の入賞役の成立及び不成立を所定のタイミングで抽選し、抽選の結果成立したボーナス役の一部又は全部について入賞を発生させることなく一旦内部的に保持し、この保持されたボーナス役の入賞の抽選を行い、この抽選の結果ボーナス役の入賞が当選した場合には、ボーナス役の入賞が発生可能な遊技状態とする制御手段を備えるスロットマシンであって、
前記制御手段は、前記記憶されたボーナス役の抽選の結果を、図柄を用いた図柄変動ゲームとして副表示部に表示することができることを特徴とするスロットマシン。
【0024】
上記(2)のスロットマシンによれば、上記(1)のスロットマシンと同様の効果を奏することができる。
【0025】
(3)筒体の外周面に複数の図柄が配設された複数のリールを回転及び停止させることにより所定の有効ライン上に図柄を変動表示及び停止表示できる主表示部、及び遊技状態に応じて所定の画像を表示する副表示部を有し、
遊技媒体の入力信号を検知して前記有効ラインを設定し、スタートスイッチの操作信号を受けて前記主表示部における複数のリールを回転させて前記図柄を変動表示した後、各リールに対応する停止スイッチの操作信号により各々のリールを停止することにより前記図柄を停止表示し、全てのリールにおける図柄が停止表示されることを1ゲームとし、前記全てのリールにおける図柄が変動表示後に停止表示したときに前記有効ライン上における図柄の表示態様によって遊技媒体の払出の有無を決定する制御手段を備えたスロットマシンにおいて、
前記制御手段は、遊技者にとって特に有益なボーナス役を含む複数の入賞役の成立及び不成立を所定のタイミングで抽選し、抽選の結果成立したボーナス役の一部又は全部について入賞を発生させることなく一旦内部的に保持し、この保持されたボーナス役の入賞の抽選を行い、この抽選の結果ボーナス役の入賞が当選した場合には、ボーナス役の入賞が発生可能な遊技状態に移行し、
さらには、前記記憶されたボーナス役の入賞の抽選の結果を、図柄を用いた図柄変動ゲームとして副表示部に表示することができるとともに、前記副表示部における図柄変動ゲームが実行されている一部又は全部の期間中、主表示部におけるゲームを実行できな制御を実行できることを特徴とするスロットマシン。
【0026】
上記(3)のスロットマシンによれば、上記(1)のスロットマシンと同様の効果に加え、次の効果を奏することができる。
【0027】
すなわち、ストックされたボーナス役を入層可能な状態に移行させるための抽選(放出抽選)の結果を、副表示部において図柄変動ゲームを用いて表示している(図柄変動ゲームが開始されてから終了するまでの)一部又は全部の期間中に主表示部におけるゲームを実行不能とする制御を行うことができるので、ボーナス役の放出抽選に当選している場合に、図柄変動ゲームが開始されてから遊技状態がボーナス役の入賞が可能な状態となる前に、遊技者が主表示部におけるゲームを行い遊技者所有のメダルを無駄に消費してしまうことを軽減又は防止することができるのである。
【0028】
また、遊技者が自主的に又は誤って主表示部において次のゲームを開始する操作を行った場合でも、該次のゲームを完結できないので、遊技者の注意を副表示部における図柄変動ゲームに払わせたり、副表示部に表示されている図柄変動ゲームの表示を途中で終わらせることを防止した上で遊技者の注意を副表示部における図柄変動ゲームに払わせたりすることが可能となる。
【0029】
(4)副表示部に表示される図柄変動ゲームが、複数の図柄を変動表示させた後にこれら変動する図柄を順々に停止表示させるゲーム態様を有し、制御手段は、前記図柄変動ゲームにおいて全ての図柄が停止表示したときに特定の表示態様であった場合に、ボーナス役の入賞を発生可能な遊技状態にすることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のスロットマシン。
【0030】
上記(4)のスロットマシンによれば、上記(1)、(2)又は(3)のスロットマシンと同様の効果に加え、次の効果を奏することができる。
【0031】
すなわち、一旦保持(ストック)されたボーナス役の放出抽選の結果当選した場合、この当選の結果を副表示部における図柄変動ゲームによって表示し、該図柄変動ゲームが変動する複数の図柄を順々に停止させ、全ての図柄が停止し特定の表示態様であった場合に初めて主表示部におけるゲームの遊技状態をボーナス役が入賞可能な状態に移行するようにしているので、ストックされたボーナス役の入賞の抽選の結果の報知としての図柄変動ゲームが副表示部で開始されると、該図柄変動ゲームの結果が表示されるまで、すなわち図柄変動ゲームが完結するまで、遊技者の注意を副表示部の図柄変動ゲームに払わせることが可能となる。
【0032】
(5)副表示部に表示される図柄変動ゲームが、複数の図柄を変動表示させた後にこれら変動する図柄を順々に停止表示させるゲーム態様を有し、制御手段は、前記図柄変動ゲームにおいて図柄を停止表示させる過程で、前記図柄変動ゲームの表示態様を異ならせることができ、表示態様を異ならせた以後は図柄変動ゲームが終了するまでの間、主表示部におけるゲームを実行できないようにすることを特徴とする上記(3)に記載のスロットマシン。
【0033】
上記(5)のスロットマシンによれば、上記(3)のスロットマシンと同様の効果に加え、次の効果を奏することができる。
【0034】
すなわち、副表示部における図柄変動ゲームの表示態様を、途中で異なる表示態様に変更する、例えば変動する複数の図柄のうち1つの図柄を残して停止表示したときに当選する可能性のある図柄の組み合わせ、いわゆるパチンコ遊技におけるリーチ状態になったときに特別演出画像表示に切り換えたり、さらにパチンコ遊技における発展リーチ画像表示に切り換えて表示態様を変更した場合に、該図柄変動ゲームが終了するまでの間、主表示部におけるゲームを実行不能とするようにできるので、その間遊技者に対して副表示部への注意を促すことができ、ボーナス入賞の期待感が高まった副表示部での演出をドキドキ感を向上させて楽しませることができるのである。
【0035】
(6)有効ラインの設定、スタートスイッチの操作入力又はストップスイッチの操作入力を不能動化することにより主表示部におけるゲームを実行できないようにすることを特徴とする請求項3又は5に記載のスロットマシン。
【0036】
上記(6)のスロットマシンによれば、上記(3)又は(5)のスロットマシンと同様の効果を奏することができる。
【0037】
(7)筒体の外周面に複数の図柄が配設された複数のリールを回転及び停止させることにより所定の有効ライン上に図柄を変動表示及び停止表示できる主表示部、及び遊技状態に応じて所定の画像を表示する副表示部を有し、
遊技媒体の入力信号を検知して前記有効ラインを設定し、スタートスイッチの操作信号を受けて前記主表示部における複数のリールを回転させて前記図柄を変動表示した後、各リールに対応する停止スイッチの操作信号により各々のリールを停止することにより前記図柄を停止表示し、全てのリールにおける図柄が停止表示されることを1ゲームとし、前記全てのリールにおける図柄が変動表示後に停止表示したときに前記有効ライン上における図柄の表示態様によって遊技媒体の払出の有無を決定する制御手段を備えたスロットマシンにおいて、
前記制御手段は、遊技者にとって特に有益なボーナス役を含む複数の入賞役の成立及び不成立を所定のタイミングで抽選し、抽選の結果成立したボーナス役の一部又は全部について入賞を発生させることなく一旦内部的に保持し、この保持されたボーナス役の入賞の抽選を行い、このボーナス役の入賞の抽選の結果を、図柄を用いた図柄変動ゲームとして副表示部に表示することができるとともに、前記保持されたボーナス役の入賞の抽選の結果ボーナス役の入賞が当選した場合には、前記副表示部における図柄変動ゲームの結果を特定の表示態様として表示した後に、前記副表示部を用いて遊技者の操作入力により当選を決めるゲームを実行し、この遊技者の操作入力により当選を決めるゲームで当選した場合に、ボーナス役の入賞が発生可能な遊技状態に移行させることを特徴とするスロットマシン。
【0038】
上記(7)のスロットマシンによれば、入賞役の抽選によりボーナス役が成立したとしても直ちに入賞を発生させない場合があり、この場合には成立したボーナス役を一旦ストック(内部的に保持)しておき、これを別途抽選を行うことにより入賞可能な状態とするか否かを決定することになるので、この一旦ストックされたボーナス役を、様々なタイミングで放出せることができるので、複数回のボーナス役の入賞を連続して発生させ、短時間に大量のメダル等の遊技媒体の払出を遊技者に提供することもできるのである。
【0039】
また、一旦ストックされたボーナス役を入賞可能な状態に移行するための抽選の結果を副表示部に図柄変動ゲームとして表示し、該図柄変動ゲームの結果によっては、ボーナス役が入賞可能な状態への移行を決定する抽選に、遊技者を自己の操作入力により参加させることができ、この遊技者の操作入力如何によってボーナス役が入賞可能な遊技状態へと移行されることになるのである。つまり、遊技者は、主表示部で行われるメインの図柄揃えゲームに加え、例えばパチンコ遊技機におけるような画像を用いた図柄揃えゲーム及び遊技者自身の操作入力により当選が決定されるゲームの3種類のゲームを楽しむことができる。その結果、遊技者に対して、主表示部においては、スロットマシンの遊技においてボーナスゲームが当たるかどうかのドキドキ感や期待感、これとは別に、副表示部においては、例えばパチンコ遊技機の遊技のごとき大当たりが当るかどうかのドキドキ感や期待感を、さらにはボーナス役が放出されるか否かを自己の操作により決定できるゲームというよりドキドキ感に富んだ遊技を提供できるのである。
【0040】
さらに、前記一旦ストックされたボーナス役の放出抽選を、メインの遊技状態において、ある特定の小役などの入賞役の入賞が発生したことを契機に実行するようにしてもよく、多様な遊技を遊技者に提供することが可能であるとともに、その抽選の結果を遊技者に対して副表示部において図柄画像を用いたゲーム、さらには遊技者が参加できるゲーム、例えば遊技者が停止ボタンスイッチなどの操作入力により当選を判定するゲームによって楽しませることができ、1回のボーナス役の入賞を複数回のドキドキ感をもって発生させるという興趣性に富んだスロットマシンを提供できる。
【0041】
(8)筒体の外周面に複数の図柄が配設された複数のリールを回転及び停止させることにより所定の有効ライン上に図柄を変動表示及び停止表示できる主表示部と遊技状態に応じて所定の画像を表示する副表示部とを有し、遊技者の操作入力により前記主表示部における前記リールの全てを回転させた後に停止させたときの図柄の表示態様に基づき入賞を決定するスロットマシンの制御方法であって、
遊技者にとって特に有益なボーナス役を含む複数の入賞役の成立及び不成立を所定のタイミングで抽選するステップ、
前記抽選の結果ボーナス役が成立した場合に、成立したボーナス役の一部又は全部を入賞可能な状態とせずに内部的に保持するステップ、及び
前記保持されたボーナス役を入賞可能な状態に移行するための抽選を行うステップ、
前記ボーナス役を入賞可能な状態とするための抽選の結果を図柄を用いた図柄変動ゲームとして副表示部に表示するステップ、
を有することを特徴とするスロットマシンの制御方法。
【0042】
上記(8)の制御方法によれば、上記(1)のスロットマシンと同様の効果を奏することができる。
【0043】
(9)筒体の外周面に複数の図柄が配設された複数のリールを回転及び停止させることにより所定の有効ライン上に図柄を変動表示及び停止表示できる主表示部と遊技状態に応じて所定の画像を表示する副表示部とを有し、遊技者の操作入力により前記主表示部における前記リールの全てを回転させた後に停止させたときの図柄の表示態様に基づき入賞を決定するスロットマシンの制御方法であって、
遊技者にとって特に有益なボーナス役を含む複数の入賞役の成立及び不成立を所定のタイミングで抽選するステップ、
前記抽選の結果ボーナス役が成立した場合に、成立したボーナス役の一部又は全部を入賞可能な状態とせずに内部的に保持するステップ、
前記保持されたボーナス役を入賞可能な状態に移行するための抽選を行うステップ、
前記ボーナス役を入賞可能な状態とするための抽選の結果を図柄を用いた図柄変動ゲームとして副表示部に表示するステップ、及び
前記副表示部に表示される図柄変動ゲームが実行されている一部又は全部の期間中、前記遊技者による操作入力を不能動化するステップ、を有することを特徴とするスロットマシンの制御方法。
【0044】
上記(9)の制御方法によれば、上記(3)のスロットマシンと同様の効果を奏することができる。
【0045】
(10)筒体の外周面に複数の図柄が配設された複数のリールを回転及び停止させることにより所定の有効ライン上に図柄を変動表示及び停止表示できる主表示部と遊技状態に応じて所定の画像を表示する副表示部とを有し、遊技者の操作入力により前記主表示部における前記リールの全てを回転させた後に停止させたときの図柄の表示態様に基づき入賞を決定するスロットマシンの制御方法であって、
遊技者にとって特に有益なボーナス役を含む複数の入賞役の成立及び不成立を所定のタイミングで抽選するステップ、
前記抽選の結果ボーナス役が成立した場合に、成立したボーナス役の一部又は全部を入賞可能な状態とせずに内部的に保持するステップ、
前記保持されたボーナス役を入賞可能な状態に移行するための第1の抽選を行うステップ、
前記ボーナス役を入賞可能な状態に移行するための第1の抽選の結果を図柄を用いた図柄変動ゲームとして副表示部に表示するステップ、及び
前記ボーナス役を入賞可能な状態に移行するための第1の抽選の結果当選した場合に、ボーナス役を入賞可能な状態への移行を決定するゲームを遊技者の操作入力により実行するステップ、
を有することを特徴とするスロットマシンの制御方法。
【0046】
上記(10)の制御方法によれば、上記(7)のスロットマシンと同様の効果を奏することができる。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は、この発明の実施の形態に関わるスロットマシンの外観斜視図、図2は図1のスロットマシンの筐体の内部構造を示す概略図をそれぞれ示している。
【0048】
(外観構成の説明)
図示するスロットマシン1は、ボックス形状の筐体2の前面開口2Aに扉部3を開閉自在に取り付けて構成されている。前記筐体2の内部空間(図2参照)には、上方にリールユニット10や、後述する制御手段6が搭載された制御基板4(メイン基板4A,サブ基板4B)などが組み込まれ、下方には、多数枚数のメダルを収容するホッパー5Aを有するメダル払出手段5が組み込まれている。
【0049】
前記リールユニット10は、金属フレーム11に3個のリール12(左リール),13(中リール),14(右リール)と、当該リール12,13,14の駆動源となるステッピングモータ12A,13A,14A(後述の図3参照)と、後述する前記ステッピングモータの回転を制御するための左,中,右リールドライバ12B,13B,14Bと、各リール12,13,14の回転位置を検出するためのセンサ12C,13C,14Cとを主な構成としている。
【0050】
前記リール12,13,14は、何れも円筒状の筒体の外周面に複数の図柄を連続して列状にシルクスクリーン印刷により印刷した帯状シートを貼着して構成されている。この帯状シートを前記リール12,13,14に貼り付けた状態で、前記リール12,13,14の内周側に設けられた光源の光によって、前記帯状シートの外周面の図柄を目立つようにすることができるように、帯状シート自体を透光性の性質を有する樹脂で構成するとともに、リール12,13,14自体の素材を透光性樹脂で形成するか、或いは、印刷された図柄の背面に光通過穴を設ける構成を採用している。
【0051】
前記図柄とは、「7」、「チェリ」、「ベル」、「バー」、「リプレイ」などの遊技者にとって他の図柄と識別可能なシンボルマークである。
【0052】
また、筐体2の扉部3は、内部のメダルが簡単に窃盗されることがないように金属フレームによって頑強に製作されており、筐体2に対して図示しないヒンジで開閉自在に設けられるとともに鍵3Aで施錠できるようになっている。また、前記扉部3の前面開口には、前記筐体2の内部空間に連通した内部に光源を備えた報知光源用の第1のパネル7と、主表示部としての図柄変動表示用の複数の領域を形成するための窓(左リール用窓8A,中リール用窓8B,右リール用窓8C)を形成する第2のパネル8と、スロットマシンの機種名やタイトルロゴを施した化粧用の第3のパネル9とが組み付けられている。
【0053】
主表示部としての第2のパネル8の前記左リール用窓8A,中リール用窓8B,右リール用窓8Cの各々は、内部のリール12,13,14が停止した状態で、それぞれが対応するリール12,13,14の外周面に並列に設けられた複数の図柄のうち連続する上下3つの図柄が前記扉部3の前面側から視認可能なように透明素材からなる。
【0054】
前記第2のパネル8と第3のパネル9との間には、メダルを直接スロットマシン1内に投入するためのメダル投入口20が設けられ,主表示部としての第2のパネル8の左側には副表示部としての液晶パネル21が設けられている。
【0055】
前記副表示部を構成する液晶パネル21は、遊技状態に応じた所定の画像を表示するとともに、本発明の特徴部分である図柄を用いた図柄変動ゲームを表示するものである。
【0056】
また、メダル投入口20と同様に第2のパネル8と第3のパネル9との間には、スタートレバー22と、停止ボタンスイッチ23(左停止ボタンスイッチ23A,中停止ボタンスイッチ23B,右停止ボタンスイッチ23C)と、ベットボタンスイッチ24(MAXベットスイッチ24A,1枚ベットスイッチ24B)と、清算スイッチ25が設けられている。
【0057】
更に、第2のパネル8と第1のパネル7との間には、正面の遊技者に向かって音を発するための一対のスピーカ26と、第3のパネル9の下方にはウーハとしてのスピーカ26を設けている。上記、ベットスイッチボタン24と、清算スイッチ35及びスピーカ26に関しては、後述するハードブロック図としての図3に図示せずに省略している。
【0058】
また、スロットマシン1の下部には、メダル払出し口27,当該メダル払出し口27と連通したメダル受け皿28などが設けられている。前記清算スイッチ25を遊技者が操作して貯留メダルを清算すると、メダル払出し口27よりメダル受け皿28に貯留されたメダルを払出しすることができる。
【0059】
前記第2のパネル8の下方中央部分には、役の入賞によって払い出されるメダル数を表示するためのPAY表示手段29A、ボーナスの数を表示するためのボーナス数/メダル貯留総数表示手段29B、投入メダル数を表示するためのベット表示手段29Cとを設けている。これらの表示手段29A,29B,29Cは何れも7セグメントLEDを採用している。
【0060】
(ハード構成の説明)
次に、図3に基づいて、前述した図1及び2に示すスロットマシン1のハード構成について説明する。
【0061】
図において、6は制御手段であり、前述した制御基板4のメイン基板4Aとサブ基板4Bを総称して1ブロックで示している。この制御手段6には、メダル投入口20に投入されたメダルを検出しカウントするためのメダル検出手段30と、スターレバー22の操作を検出するためのスタート検出手段31と、前述した左,中,右リールドライバ12B,13B,14Bと、ステッピングモータ12A、13A,14Aによって回転するリール12,13,14の位置検出センサー12C,13C,14Cに接続されて位置検出を実行する回転位置検出手段32とが接続されている。この位置検出センサー12C,13C,14Cは、リール12,13,14の所定位置に設けられた貫通穴を利用して透過型或いは反射型のフォトセンサを採用することができる。
【0062】
また、前記制御手段6には、遊技情報に関する画像の表示を制御するために、表示ドライバ21Aを介して副表示部としての液晶パネル21が接続されている。
【0063】
さらに、前記制御手段6には、前記リール12,13,14の変動表示中にそのリール12,13,14の回転を止めるための停止ボタンスイッチ23として、右停止ボタンスイッチ23A,中停止ボタンスイッチ23B,右停止ボタンスイッチ23Cが操作入力検出手段33を介して接続されており、この停止ボタンスイッチ23に対する遊技者の操作を受けて操作入力検出手段33がその操作を検知するとともに、この検知したことを受けて制御手段6が左,中,右リールドライバを制御してリール12,13,14を停止させる制御が可能となっている。
【0064】
次に、前述したメダル払出手段5を電気的に制御手段6が制御するために、払出手段5は払出ドライバー34を介して制御手段6に接続されており、清算ボタン47を操作したり、貯留メダルのストック数が上限(例えば、50枚)を超えると、その払出すべきメダルの数だけ払出手段5に払い出す制御を前記制御手段6によって実行する。
【0065】
また、同様に制御手段6には、乱数発生手段35、クロック発生手段36、左リールカウンタ37、中リールカウンタ38、右リールカウンタ39、払出率設定手段40、引き込み設定手段41、蹴飛ばし設定手段42、図柄テーブル43、未払出記憶手段44、記憶手段45、差数カウンタ46が接続されている。乱数発生手段35は、入賞役の成立又は不成立の内部的な抽選、内部的な抽選で成立したが入賞が発生しなかったボーナス役の抽選に用いられる乱数を発生するものである。クロック発生手段36はクロック信号を発生し、このクロック信号に基づいて記憶手段45のROMに予め記憶された各種の制御プログラムや遊技プログラムなどのプログラムを制御手段6が実行する。記憶手段45には、この制御プログラムを実行する場合のワークメモリ領域が形成されている。また、記憶手段45のRAMには、入賞役の内部的抽選においてボーナス役が成立したがその入賞を発生させないとしたとき、そのボーナス役の回数を追加的に抽選履歴書き込み領域に記憶させられる。
【0066】
ここで、制御手段6は、スタートレバー22を操作したことに応じて乱数発生手段35からの操作される乱数に基づいて内部的な抽選を実行し、その抽選結果が入賞役の成立であった場合に、その入賞役に応じて予め設定された前記図柄でリール12,13,14を停止させることが出来た時に入賞として制御し、以下の動作を実行する。前記入賞役としては、ボーナス役及び複数種の小役とを有している。
【0067】
(ボーナス役)
本実施の形態においてボーナス役とは、一般的なスロットマシンの場合に設定されているのと同じ、ビッグボーナス(BB)役、レギュラーボーナス(RB)役などが挙げられ、これらボーナス役の入賞により遊技状態は通常遊技状態から特別遊技状態(ボーナスゲームなど)へ移行し、より大きな利益(大量のメダルの払い出し)を遊技者に提供し得るものをいう。
【0068】
メダルをメダル投入口20から投入し、スタートレバー22の操作が行われるとリール12〜14が回転を開始するとともに、入賞役の内部的な抽選が乱数発生手段の発生した乱数を用いて行われ、抽選結果がBB役の成立であり、その入賞を発生させる場合には、ビックボーナスフラグを立てて、ビックボーナス役の図柄としての例えば「7」を、前記引き込み設定手段41に予め定められたBB役の成立時の引き込みコマ数を参照しつつ、図4に示すように主表示部(第1のパネル)8のリール用窓8A〜8Cにおける有効ラインA〜Eに前記「7」を揃えるような引き込み制御をリール制御として制御手段6が実行する。この有効ラインA〜Eの何れかの有効ラインにBB役の図柄「7」がゾロ目で揃うと、制御手段6がBB役に応じた所定の図柄で停止したと認識して、メダルの払出制御を行う。また、RB役が成立し、その入賞を発生させる場合には、RB役に対する図柄を有効ライン上に揃えようと制御される。なお、前記有効ラインA〜Eは、メダルの投入枚数に応じて異なり、投入メダルが1枚のときは有効ラインAが設定され、2枚及び3枚のときはそれぞれ有効ラインA〜C及び有効ラインA〜Eが設定される。また、前記リール制御は、コントロール制御でもテーブル制御であっても本発明に適用することができるが、バグの発生の問題や多彩なリール制御を簡易なプログラムで実行させるためには、複数の停止テーブルデータを後述する記憶手段に予め具備させてなるテーブル制御を採用することがより好ましい。
【0069】
このような引き込み制御を伴う前記リール制御によって、前記図柄の変動状態・停止状態を見るための領域(左リール用窓8A,中リール用窓8B,右リール用窓8C)を遊技者が視認識しつつ、停止させたい図柄を狙って停止ボタンスイッチ12,13,14を操作する時に、その操作タイミングに多少のズレ(失敗)があっても、それが多少の早めの操作タイミングであった場合には狙った図柄で停止できるようになるのである。そして、一旦入賞を発生させるべく立ったボーナスフラグは小役のフラグとは異なり、図柄が変動して停止するまでの1サイクル遊技で消滅することなく、ボーナス役が入賞(BB役又はRB役に対する所定の図柄の組み合わせが有効ライン上に停止)できるまで、消滅することがなく次のサイクル遊技に持ち越す制御を制御手段6が実行するのである。
【0070】
ここで、リール12,13,14に対応したカウンタ37,38,39が設けられており、制御手段6は、ステッピングモータ12A,13A,14Aに駆動パルスを出力したときは対応するカウンタ37,38,39を駆動パルス数だけインクリメントするとともに、位置検出センサー12C,13C,14Cがリール12,13,14の基準回転位置を検出したときはカウンタ37,38,39をリセットするようにしている。このようにして、制御手段6は、カウンタ37,38,39のカウント値に基づいてリール12,13,14の基準回転位置からの現在の回転位置を判断する。しかし、回転位置を判断できてもどの図柄で停止するかを判断できなければ、前述したような引き込み制御は実現できないため、このような図柄の判断のために前述した操作入力検出手段33、図柄テーブル43を利用する。つまり、操作入力検出手段33は、各停止ボタンスイッチ23A,23B,23Cに対する操作を検出して制御手段6に通知する。この通知を受けた制御手段6は、操作入力検出手段33から通知に動じて、リール12,13,14の回転位置と図柄種類との位置関係を記憶した図柄テーブル43を利用して、引き込み停止動作を実行するのである。このように、リール12,13,14の外周のどの位置にどのような図柄が設けられているかを示す図柄テーブルを利用することによって、前述した引き込み制御や、後述する蹴飛ばし制御が実行できるのである。このような引き込み制御や蹴飛ばし制御は、一般的に日本においてはパチスロとも呼ばれるスロットマシンにおいて周知の技術である。
【0071】
また、BB役などの各種役の成立のための確率を複数段階に設定できる機能として、払出率設定手段40を設けている。このようにスロットマシン1の払出率を複数段階に設定できることは現在のスロットマシンではポピュラーなものとなっている。しかして、BB役又はRB役に入賞すると、制御手段6は、払出ドライバ34を駆動させて所定枚数のメダルの払出制御を実行するのある。
【0072】
次に、ボーナス役が内部的な抽選により成立してもボーナスフラグを立てずに該成立したボーナス役の入賞をストックする(持ち越す)場合について説明する。本実施の形態におけるスロットマシン1では、入賞役の1つであるボーナス役に通常のボーナス役(BB役及びRB役)と特定のボーナス役(BB役及びRB役)を有する。ここで通常のボーナス役とは、入層役の内部的な抽選の結果成立した場合に、直ちにボーナスフラグが立ち該ボーナス役に対応する図柄を主表示部の有効ラインに揃えてボーナス役の入賞を発生させようとするリール制御が行われるものである。一方、特定のボーナス役とは、入賞役の内部的な抽選の結果成立した場合に、一旦記憶手段45のRAMにおける抽選履歴書き込み領域内の成立ボーナス役記憶部に回数が累積的に記憶され、ボーナスフラグが立つことなく、主表示部の有効ライン上に成立した特定のボーナス役に対応する図柄の組み合わせで停止しないようにリール制御が維持される。このリール制御としては、蹴飛ばし制御であり、入賞役のフラグが立っていない場合に、ある図柄を狙って停止ボタンスイッチ23A,23B,23Cの図柄停止操作がタイミングよく実行されたとしても、狙った図柄では有効ライン上に揃わないように蹴飛ばし設定手段42の蹴飛ばし情報に基づいて制御手段6が制御する。蹴飛ばし情報とは、遊技者がフラグが立っている入賞役の図柄を揃えようと、タイミングを計って停止ボタンスイッチ23を操作するが、仮に、その操作タイミングが狙った図柄を停止させるタイミングに合致していても、前記蹴飛ばし設定手段42の情報(プログラム)に基づいて、最後に停止する、例えば右リールのステッピングモータ14Cを通常の停止操作後に停止させる時間よりも遅延して停止させるような制御を制御手段6に実行させるものである。また、フラグが立っている入賞役に対応する図柄とは異なる図柄を有効ライン上に揃えようと操作しても同様である。なお、ここにおける通常のボーナス役と特定のボーナス役とは、入賞内容は同じものとしている。
【0073】
ボーナス役の入賞が発生(ボーナス役に対応する図柄の組み合わせで図柄が有効ライン上に停止)すると、遊技状態がボーナスゲームへ移行される。そして、このボーナスゲームが終了すると、前記記憶手段45に記憶されたボーナス役の回数に応じて、記憶(ストック)されているボーナス役の入賞を発生させるか否かの抽選を行い、抽選に当選した場合は、連続してボーナス役の入賞を発生させることになる。
【0074】
なお、本実施の形態では、上述のようにボーナス役として性質の異なる通常のボーナス役と特定のボーナス役を入賞役に有するようにして、入賞役の内部的な抽選時に直ちに入賞を発生させないボーナス役を決めて一旦記憶するようにしているが、本発明においてはこのような方式に限定されることはなく、例えば、ボーナス役が内部的抽選で成立した場合引き続きこの成立したボーナス役の入賞を発生させるか否かの判定(例えば乱数を用いた抽選で行えばよい)を行い、入賞を発生させないと判定されたときに一旦記憶手段45に記憶するようにしてもいいし、例えばボーナスゲーム中、ボーナスフラグが立っている状態などの、ある特定の遊技状態中に内部的抽選で成立したボーナス役を一旦記憶手段に記憶するようにしてもよい。さらにはボーナス役を一旦記憶手段にストックする特別な遊技状態を設けるなどしてもいい。
【0075】
(動作フロー)
(第1の実施の形態)
次に、図5乃至図7に基づいて、前記実施の形態のスロットマシン1の動作について説明する。
【0076】
まず、図5において、メダルが投入されると、メダル投入口20にメダルが投入されたことをメダル検出手段30が検出し(遊技媒体の入力信号を検出し)、この検出結果を制御手段6に伝達し、当該検出結果を伝達された制御手段6は、投入されたメダルの数に応じて有効ラインを設定する。そして、遊技者がスタートレバー22を操作したとスタート検出手段が検出すると(S100:YES)、乱数発生手段35から抽出される乱数と記憶手段45に記憶されている確率テーブルに基づいて、第1の抽選としての、内部抽選を実行する(S101)。つまり、乱数発生手段35から発生する乱数に応じて、通常のBB役、通常のRB役、特定のBB役、特定のRB役、或いは各種の払い出しメダル数の異なる小役が成立したり、不成立(ハズレたり)することになる。
【0077】
次に、制御手段6は、ストック処理を実行する(S102)。このストック処理は、S101の内部抽選の結果に応じて実行されるもので、通常のBB役及びRB役、並びに小役が成立した場合に、成立した入賞役のフラグを立てたり、特定のBB役及びRB役が成立した場合に、一旦記憶手段45に記憶させたりするものであり、詳しくは図6に基づき後述する。
【0078】
そして、制御手段6は左,中,右リールドライバ12B,13B,14Bを制御してステッピングモータ12A,13A,14Aでリール12,13,14を回転させる(S103)。
【0079】
続いて、遊技者が停止ボタンスイッチ23の停止操作を行うと、前記停止ボタンスイッチ23と電気的に接続された操作入力検出手段33が操作があったことを制御手段6に伝達する(S104:YES)。
【0080】
前記停止操作があったことを制御手段6が受信すると、制御手段6は停止操作のあったリール12,13,14に対して、停止処理を実行する(S105)。この停止処理は、入賞役のフラグが成立しているか否かによって適切な引き込み制御或いは蹴飛ばし制御のリール制御を行うものである。。
【0081】
前記制御手段6が全リール12,13,14の停止が完了したと判定した場合(S106:YES)には、停止した図柄の判定を行い(S107)、この判定結果に対応する役に応じた払出処理(S108)を実行する。勿論、ハズレ役であった場合には、メダルの払出はなされない。
【0082】
次に、BB役やRB役で入賞している場合(S109:YES)には、制御手段6は、それぞれのボーナス役に応じた特別遊技処理を実行し(S110)、その後、前記ステップS100に戻る。また、ステップS109でボーナス役に入賞していないと判定された場合(S109:NO)は、ステップS100に戻る。なお、前記特別遊技処理(S110)は、一般的なボーナスゲームを実行した後に、第2の抽選としてのストック放出抽選及びその抽選結果を図柄変動ゲームとして、副表示部としての液晶パネル21に表示する処理などを含むものであり、詳しくは図7に基づいて後述する。
【0083】
図6にステップS102のストック処理の詳細な制御フローを示す。まず、ステップS101の内部抽選の結果、制御手段6はボーナス役(BB役又はRB役)が成立しているか否かを判定する(S200)。
【0084】
ボーナス役が成立していると判定されたときは(S200:YES)、制御手段6は成立しているボーナス役が特定のボーナス役か否かを判定する(S201)。特定のボーナス役が成立していると判定されたときは(S201:YES)制御手段6は、BB役及びRB役を区別して記憶手段6のRAMの抽選履歴書き込み領域の成立ボーナス役記憶部に累積回数として記憶する(S202)。
【0085】
一方、ステップS200でボーナス役が成立していないと判定されたときは(S200:NO)、制御手段6は小役が成立しているか否かを判定する(S203)。小役が成立していると判定されたときは(S203:YES)、制御手段6は成立している小役のフラグを成立させ(S204)、この処理を終了する。ステップS203で小役が成立していないと判定されたときは(S203:NO)、この処理を終了する。
【0086】
また、ステップS201で特定のボーナス役が成立していないと判定されたとき、すなわち通常のボーナス役が成立しているときは(S201:NO)、制御手段6は、成立しているボーナス役に対応するフラグを成立させ(S205)、本処理を終了する。このとき、後述する記憶手段に記憶された特定のボーナス役を入賞とするか否かの抽選の結果、ボーナス役を入賞させる当選があった場合には、既にボーナスフラグが成立しており、これによって複数のボーナスフラグが立つこととなる。
【0087】
図7にステップS110の特別遊技処理の制御フローを示す。なお、特別遊技処理において行われるボーナスゲーム自体の中身のフローは省略し、ここではボーナスゲーム終了後のフローについて説明する。
【0088】
前記ステップS109でボーナス役が入賞していると判定された場合には、BB役又はRB役に応じた所定のボーナスゲームが開始される。そして、ボーナスゲームが終了したと判定されたときは(S300:YES)、制御手段6は、記憶手段45に記憶されているボーナス役の回数が1以上か否かを判定する(S301)。
【0089】
ボーナス役の記憶(ストック)回数が1以上と判定されたときには(S301:YES)、制御手段6は、第2の抽選としての、ボーナス役の放出の内部的な抽選処理を実行する(S302)。この抽選処理では、記憶手段45に記憶されているボーナス役を入賞(放出)とするか否かの抽選が行われるとともに、当該抽選の結果に基づいて後述するステップS303における図柄変動ゲームにおいて変動表示させた図柄を停止表示させたときの図柄を予め決定する処理が行われる。
【0090】
本実施の形態において、図柄変動ゲームとは、パチンコ遊技機において一般的に用いられている図柄変動ゲームとされる。具体的には、副表示部の液晶パネル21に文字、記号、絵柄又は模様等の識別情報画像である複数の図柄をそれぞれ変動表示した後、所定のタイミングでこれらの図柄を停止表示し、図柄が所定の組み合わせとなるかを抽選するゲームで、図柄が所定の組み合わせで停止したときには、ボーナス役が当選したことになる。より具体的には、例えば、副表示部21に3個の数字(図柄)を横一列に並列して表示する。これら3個の数字は、それぞれ「0」〜「15」の数字を順次繰り返し上から下へスクロールするように変動表示され、その後3個の数字を所定のタイミングで停止表示する。その際、停止したこれら数字(図柄)の組み合わせが所定の組み合わせ(例えば「1」などのゾロ目)であった場合には、図柄変動ゲームがボーナス役に大当り当選したことが判るようにしたゲームである。
【0091】
前記ボーナス役を放出するか否かの抽選は、具体的には、ボーナス役を1回入賞(放出)させるか否かの抽選としてもいいし、複数のボーナス役がストックされている場合には、ストックされているボーナス役のうち何回(1回、2回、・・・)のボーナス役を放出するかの抽選であってもよく、乱数発生手段からサンプリングされた乱数の数値データと記憶手段に記憶されている確率テーブルにより行なうことができる。なお、上記のように複数回のボーナス役が当選することがあるような抽選を行う場合には、確率テーブルを複数用意しておき、ストックされているボーナス役の回数に応じた確率テーブルに基づき抽選を行えばよい。
【0092】
また、前記図柄変動ゲームにおいて変動表示させた図柄を停止表示させたときの図柄を予め決定する処理とは、例えば、3個の図柄を変動表示し、変動する3個の図柄を所定のタイミングで停止表示した場合に、前記抽選においてボーナス役が当選した場合には変動図柄画像を特定の組み合わせで停止し、当選していないハズレであった場合には非特定の組み合わせで停止するように、この停止表示される図柄の組み合わせが決定される。
【0093】
次に、制御手段6は、図柄変動ゲーム画像を副表示部(液晶パネル)21に表示する(S303)。具体的には、前記抽選処理において予め決定された図柄の組み合わせに応じた図柄画像データ及び演出画像(背景画像、キャラクタ画像など)データを記憶手段45のROMから読み出し副表示部21に表示するのである。
【0094】
一方、ボーナス役のストック回数が1以上ではない(0)と判定されたときには(S301:NO)、本処理を終了する。
【0095】
ステップS302の抽選処理の結果、ボーナス役が当選しているときは(S304:YES)、制御手段6はボーナスフラグを立てて遊技状態をボーナス役が入賞可能な状態にする(S305)。このとき、複数回のボーナス役が当選したときには、複数のボーナスフラグを立てることになる。当然のことながらこのボーナスフラグは一旦成立すると、主表示部8において入賞図柄の組み合わせで図柄が停止し、ボーナス役の入賞が発生するまで消滅することはない。一方、ボーナス役が当選していない(ハズレ役の)とき(S304:NO)、制御手段は本処理を終了する。
【0096】
ステップS305のボーナスフラグの成立と同時又は前後して、制御手段6は当選したボーナス役の回数を記憶手段45に記憶されているボーナス役の回数から減算し(S306)、本処理を終了する。
【0097】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の他の実施の態様(第2の実施の形態)について説明する。この第2の実施の形態においては、スタートレバー22の操作入力にともない実行される、第1の抽選である内部抽選においてボーナス役が成立した場合に、成立した全てのボーナス役についてボーナスフラグを立てずに一旦ストックする(持ち越す)場合の動作の一例について説明する。すなわち、ボーナス役が内部的な抽選の結果成立した場合に、一旦記憶手段45のRAMにおける抽選履歴書き込み領域内の成立ボーナス役記憶部に回数が累積的に記憶され、ボーナスフラグが立つことなく、主表示部の有効ライン上に成立したボーナス役に対応する図柄の組み合わせで停止しないように前述した蹴飛ばし制御などのリール制御が行われる。したがって、前記実施の態様(第1の実施の形態)のように、ボーナス役として、通常のボーナス役と特定のボーナス役とを区別して設定していない。
【0098】
以下第2の実施の形態における動作について、図8乃至図10に基づき説明する。
【0099】
図8は、第2の実施の形態における全体の動作のフローチャートである。まず、メダルが投入されると、メダル投入口20にメダルが投入されたことをメダル検出手段30が検出し、この検出結果を制御手段6に伝達し、当該検出結果を伝達された制御手段6は、投入されたメダルの数に応じて有効ラインを設定する。そして、遊技者がスタートレバー22を操作したとスタート検出手段が検出すると(S400:YES)、乱数発生手段35から抽出される乱数と記憶手段45に記憶されている確率テーブルに基づいて、第1の抽選としての、内部抽選を実行する(S401)。つまり、乱数発生手段35から発生する乱数に応じて、BB役、RB役、或いは各種の払い出しメダル数の異なる小役、リプレイ等の入賞役が成立したり、不成立(ハズレたり)することになる。
【0100】
次に、制御手段6は、ストック処理を実行する(S402)。このストック処理は、S401の内部抽選の結果に応じて実行されるもので、小役が成立した場合に、成立した入賞役のフラグを立てたり、BB役及びRB役が成立した場合に、一旦記憶手段45に記憶させたりするものであり、詳しくは図9に基づき後述する。
【0101】
そして、制御手段6は左,中,右リールドライバを制御してステッピングモータ12A,13A,14Aでリール12,13,14を回転させる(S403)。
【0102】
上記リールの回転の開始(S403)と同時に又は引続いて、制御手段6は、第2の抽選としてのストック放出抽選をともなうストック放出処理を実行する(S404)。このストック放出処理は、ストックされているボーナス役の放出(ボーナス役フラグを立てる)や副表示部としての液晶パネル21に表示する図柄変動ゲームに関するのものであり、詳しくは図10に基づき後述する。
【0103】
続いて、S405〜S410のステップが、前述の第1の実施の形態で図5により既に説明したS104〜S109のステップのと同様にして行われ、ここでは詳しい説明は省略する。
【0104】
そして、ステップS410においてBB役やRB役に対応する図柄でリールが停止しBB役又はRB役が入賞している場合(S410:YES)には、制御手段6はそれぞれのボーナス役に応じたボーナスゲームを実行して特別遊技処理を行う(S411)。ここで、ボーナスゲームとは、特に限定されず、一般的に広く知られているレギュラーボーナスゲーム又はビッグボーナスゲームとされる。
【0105】
図9にステップS402のストック処理の詳細な制御フローを示す。まず、ステップS401の内部抽選の結果、制御手段6はボーナス役(BB役又はRB役)が成立しているか否かを判定する(S500)。
【0106】
ボーナス役が成立していると判定されたときは(S500:YES)、制御手段6は、BB役及びRB役を区別して記憶手段6のRAMの抽選履歴書き込み領域の成立ボーナス役記憶部に累積回数として記憶(ストック)し(S501)、この処理を終了する。
【0107】
一方、ステップS500でボーナス役が成立していないと判定されたときは(S500:NO)、制御手段6は小役が成立しているか否かを判定する(S502)。小役が成立していると判定されたときは(S502:YES)、制御手段6は成立している小役のフラグを成立させ(S503)、この処理を終了する。ステップS502で小役が成立していないと判定されたときは(S502:NO)、この処理を終了する。
【0108】
次に、図10にステップS404のストック放出処理の制御フローを示す。この処理においては、本発明の特徴とする部分である、ストックされているボーナス役を放出するか否かの抽選の結果を液晶パネル21に図柄変動ゲームを用いて表示するか否かを判断し、実行する処理を含むものである。
【0109】
まず、前記ステップS403でリールの回転が開始されると同時又は前後して、制御手段6は記憶手段45に記憶されているボーナス役の回数が1以上か否かを判定する(S600)。
【0110】
ボーナス役の記憶(ストック)回数が1以上と判定されたときには(S600:YES)、制御手段6は、ストック放出抽選を行うか否かの判定を行い(S601)、ストック放出抽選を行うと判定した場合には、第2の抽選としてのストック放出抽選を伴う処理を実行する(S602)。ストック回数が0の場合(S600:NO)、及びストック放出抽選を行わない(S601:NO)と判定された場合には本処理を終了する。なお、上記ステップS601のストック放出処理を行うか否かのステップを省略して常にストック放出抽選処理を行うようにしてもかまわない。
【0111】
上記ステップS601のストック放出抽選を行うか否かの判定、及びステップS602のストック放出抽選は、例えば前記乱数発生手段35を用いて乱数を発生させ、発生した乱数と記憶手段45に記憶された判定テーブルとの照合により決定される。また、ストック放出抽選処理(S602)では、記憶手段45に記憶されているボーナス役を入賞(放出)とするか否かの抽選が行われるとともに、当該抽選の結果に基づいて後述するステップS604における図柄変動ゲーム画像表示のステップにおいて変動表示させた図柄を停止表示させたときの図柄を予め決定する処理が行われる。
【0112】
前記ストック(ボーナス役)を放出するか否かの抽選(S602)は、具体的には、ストックされているボーナス役を1回入賞(放出)させるか否かの抽選としてもいいし、複数回(1回、2回、・・・)のボーナス役を放出することができる抽選であってもよい。
【0113】
なお、上記図柄変動ゲームにおいて変動表示させた図柄を停止表示させたときの図柄を予め決定する処理とは、例えば、3個の図柄を変動表示し、変動する3個の図柄を所定のタイミングで停止表示した場合に、前記抽選においてボーナス役が当選した場合には変動図柄画像を特定の組み合わせで停止し、当選していないハズレであった場合には非特定の組み合わせで停止するように、この停止表示される図柄の組み合わせを予め決定しておく処理のことである。
【0114】
次に、制御手段6は、図柄変動ゲームを副表示部である液晶パネル21に表示するか否かの判定を行う(S603)。この判定は、上記ステップS601のストック放出抽選を行うか否かの判定と同様、乱数と判定テーブルにより行うことができる。
【0115】
本第2の実施の形態では、上記ステップS603の図柄変動ゲームを表示するか否かを判定するステップを設けるようにしているが、これは本実施の形態では、ステップS401の内部抽選処理(第1の抽選)で成立した全てのボーナス役を一旦ストックしているため、ボーナス役の入賞がストック放出抽選(第2の抽選)に委ねられており、該ストック放出抽選の結果を全て図柄変動表示ゲームを用いて表示したのでは、スロットマシンの主たる遊技行為の意味あいが薄れてしまい、パチンコ遊技機に近いものとなってしまうのを防止するためである。したがって、本第2のの実施の形態においては、ストック放出抽選でボーナス役を入賞とさせると判定された場合にその結果を液晶パネルに図柄変動ゲームを用いて表示しない場合を設けている。これにより、遊技者に対して、液晶パネルで図柄変動ゲームが行われなかった場合にも、主表示部であるリール12の停止操作による図柄の停止表示の結果を見て始めてボーナス役の入賞を知るという遊技態様を提供できるのである。
【0116】
本第2の実施の形態において、上記図柄変動ゲームとは、前述した第1の実施の形態において既に説明したのと同様、パチンコ遊技機において一般的に用いられている図柄変動ゲームとされ、ここで詳しい説明は省略する。
【0117】
上記図柄変動ゲームを表示すると判定した場合(S603:YES)には、次に、制御手段6は図柄変動ゲーム画像を副表示部(液晶パネル)21に表示する(S604)。具体的には、上記ストック放出抽選処理において予め決定された図柄の組み合わせに応じた図柄画像データ及び演出画像(背景画像、キャラクタ画像など)データを記憶手段45のROMから読み出し、このデータに基づき副表示部21に表示するのである。
【0118】
ステップS603で図柄変動ゲームを表示しないと判定された場合、及びステップS604で図柄変動ゲームの画像表示を行った場合には、次に制御手段6はボーナス役(ストック)が当選しているかを判定する(S605)。つまり、ステップS602のストック放出抽選の結果、ストックを放出することに当選したか否かを判定するのである。
【0119】
そして、ボーナス役が当選しているときは(S605:YES)、制御手段6はボーナスフラグを立てて遊技状態をボーナス役が入賞可能な状態とする(S606)。このとき、複数回のボーナス役が当選したときには、複数のボーナスフラグを立てることになる。当然のことながらこのボーナスフラグは一旦成立すると、主表示部8において入賞図柄の組み合わせで図柄が停止し、ボーナス役の入賞が発生するまで消滅することはない。一方、ボーナス役が当選していない(ハズレ役の)ときは(S605:NO)、本処理を終了する。
【0120】
ステップS606のボーナスフラグの成立と同時又は前後して、制御手段6は当選したボーナス役の回数を記憶手段45に記憶されているボーナス役の回数から減算し(S607)、本処理を終了する。
【0121】
ボーナスフラグが成立すると、ステップS406のリール停止処理において、ボーナス役の入賞が発生(主表示部8のリール12においてボーナス役に対応する図柄の組み合わせで図柄が有効ライン上に停止)を促す、引き込み制御などのリール制御が実行され、ボーナス役の入賞が生じると、遊技状態がボーナスゲームへ移行される。
【0122】
なお、第2の実施の形態においては、前記図柄表示ゲーム画像を表示する処理(S604)、すなわち副表示部21で表示するための図柄変動ゲーム画像データが送信され表示が開始された後は、該ゲームの表示が完了するのと関係なく次のステップS605が実行されることとなるので、図柄変動ゲーム画像の表示が完結する前に、本ストック放出処理が終了し、遊技者が次の主表示部8でのゲームを行うべくメダルを投入し、スタートレバー22を操作した場合に、主表示部のゲームの進行と同時に副表示部21において図柄表示ゲーム画像の表示が進行している場合が生じることとなる。しかしながら、本発明においては、これに限られることなく、図柄変動ゲーム画像の表示が完了するまで、主表示部8での次ぎのゲームを実行できないような処理フローとしてもよい。
【0123】
以上説明した本発明の第2の実施の形態において、ステップS411の特別遊技処理は、例えば、一般的にスロットマシンにおいて知られているボーナスゲームを実行する処理であるが、例えば、前述した第1の実施の態様の特別遊技処理(S110)と同様に、上記ボーナスゲームの終了後においてもストック放出抽選及び図柄変動ゲーム画像表示などを行うようにしてもよく、ここでのストック放出抽選におけるボーナス役の当選確率を、前記ステップS602でのストック放出抽選の当選確率よりも高くしておけば、ボーナス役の入賞を連続して発生させるような制御が可能である。
【0124】
また、上述の第2の実施の形態において、ステップS411の特別遊技処理におけるボーナスゲームの終了後に、スロットマシンの遊技状態として周知のリプレイタイム状態、アシストタイム状態等の特定遊技状態とするか否かの抽選処理を行うステップを追加し、該ステップの抽選により遊技状態が特定遊技状態へ移行された場合に、前記ステップS601及びS602のストック放出抽選をするか否か、及び/又はストック放出抽選において、抽選に当選する確率を高くすれば(複数の判定テーブルを用意しておき、当選確率の高い判定テーブルに切換えて抽選を行うようにすれば)、遊技者がメダルの消費を減じて又はメダルを増加させつつ、ボーナス役の入賞を連続又は集中して発生させるような制御とし得る。なお、このように特定遊技状態の抽選処理を行うステップを追加するときは、例えば前記図10のステップS606のボーナスフラグを立てるステップの直後に、遊技状態が特定遊技状態であれば該特定遊技状態を解除して通常遊技状態に戻すステップを追加する必要がある。
【0125】
(第3の実施の形態)
次に、本発明のスロットマシンの動作の第3の実施の形態について説明する。本第3の実施の形態においては、副表示部21に表示される図柄変動ゲーム画像が、図柄可変表示ゲームを用いて大当りか否かを画像で演出する一般的なパチンコ遊技機において該図柄可変表示ゲームが、いわゆるリーチ状態になったときに特別画像演出をし、さらに副表示部21において図柄変動ゲームが表示されている間は、主表示部8におけるメインのゲームが実行できないようにした場合の動作の一例について説明する。
【0126】
本第3の実施の形態における全体の動作フロー及び該フローにおけるストック処理については、前述の第2の実施の形態において図8及び図9を用いて説明したのと同様とされており、重複した説明を避けるためにここは説明を省略する。
【0127】
なお、本第3の実施の形態において、前記図9のストック処理に代えて、第1の実施の形態で図6を用いて前述したように、ステップS401の内部抽選処理で当選したボーナス役の一部をストックする処理としてもよい。
【0128】
図11にステップS404のストック放出処理の詳細な制御フローを示す。この処理においては、本発明の特徴とする部分である、ストックされているボーナス役を放出するか否かの抽選の結果を液晶パネル21に図柄変動ゲームを用いて表示するか否かを判断し、実行する処理を含むものである。
【0129】
まず、前記ステップS403でリールの回転が開始されると同時又は前後して、制御手段6は記憶手段45に記憶されているボーナス役の回数が1以上か否かを判定する(S700)。
【0130】
ボーナス役の記憶(ストック)回数が1以上と判定されたときには(S700:YES)、制御手段6は、ストック放出抽選を行うか否かの判定を行い(S701)、ストック放出抽選を行うと判定した場合には、第2の抽選としてのストック放出抽選を実行する(S702)。ストック回数が0の場合(S700:NO)、及びストック放出抽選を行わない(S701:NO)と判定された場合には本処理を終了する。なお、上記ステップS701のストック放出処理を行うか否かのステップを省略して常にストック放出抽選処理を行うようにしてもかまわない。
【0131】
上記ステップS701のストック放出抽選を行うか否かの判定、及びステップS702におけるストック放出抽選は、例えば前記乱数発生手段35を用いて乱数を発生させ、発生した乱数と記憶手段45に記憶された判定テーブルとの照合により決定される。
【0132】
前記ストック(ボーナス役)を放出するか否かの抽選(S702)は、具体的には、ストックされているボーナス役を1回入賞(放出)させるか否かの抽選としてもいいし、複数回(1回、2回、・・・)のボーナス役を放出することができる抽選であってもよい。
【0133】
次に、制御手段6は、図柄変動ゲームを副表示部である液晶パネル21に表示するか否かの判定を行う(S703)。この判定は、上記ステップS701のストック放出抽選を行うか否かの判定と同様、乱数と判定テーブルにより行うことができる。
【0134】
本第3の実施の形態では、上記ステップS703の図柄変動ゲームを表示するか否かを判定するステップを設けるようにしているが、これは本第3の実施の形態では、ステップS401の内部抽選処理(第1の抽選)で成立した全てのボーナス役を一旦ストックしているため、ボーナス役の入賞がストック放出抽選(第2の抽選)に委ねられており、該ストック放出抽選の結果を全て図柄変動表示ゲームを用いて表示したのでは、スロットマシンの主たる遊技行為の意味あいが薄れてしまい、パチンコ遊技機に近いものとなってしまうのを防止するためである。したがって、本第3の実施の形態においては、ストック放出抽選でボーナス役を入賞とさせると判定された場合にその結果を液晶パネルに図柄変動ゲームを用いて表示しない場合を設けている。これにより、遊技者に対して、液晶パネルで図柄変動ゲームが行われなかった場合にも、主表示部であるリール12の停止操作による図柄の停止表示の結果を見て始めてボーナス役の入賞を知るという遊技態様を提供できるのである。
【0135】
本第3の実施の形態において、上記図柄変動ゲームとは、前述した第1の実施の形態において既に説明したのと同様、パチンコ遊技機において一般的に用いられている図柄変動ゲームとされ、ここで詳しい説明は省略する。
【0136】
上記図柄変動ゲームを表示すると判定した場合(S703:YES)には、次に制御手段6は、図柄変動ゲーム処理を実行する(S704)。この図柄変動ゲーム処理については、図12及び図13を用いて後述する。
【0137】
ステップS703で図柄変動ゲームを表示しないと判定された場合、及びステップS704の図柄変動ゲーム処理が終了した場合には、制御手段6はボーナス役(ストック)が当選しているかを判定する(S705)。つまり、S702のストック放出抽選の結果、ストックを放出することに当選したか否かを判定するのである。
【0138】
そして、ボーナス役が当選しているときは(S705:YES)、制御手段6はボーナスフラグを立ててボーナス役が入賞可能な状態とし(S706)、このステップS706のボーナスフラグの成立と同時又は前後して、当選したボーナス役の回数を記憶手段45に記憶されているボーナス役の回数から減算し(S707)、本処理を終了する。このとき、複数回のボーナス役が当選したときには、複数のボーナスフラグを立てることになる。当然のことながらこのボーナスフラグは一旦成立すると、主表示部8において入賞図柄の組み合わせで図柄が停止し、ボーナス役の入賞が発生するまで消滅することはない。一方、ボーナス役が当選していない(ハズレ役の)ときは(S705:NO)、制御手段6は本処理を終了する。
【0139】
ボーナスフラグが成立すると、ステップS406のリール停止処理において、ボーナス役の入賞が発生(主表示部のリール12においてボーナス役に対応する図柄の組み合わせで図柄が有効ライン上に停止)を促す、引き込み制御などのリール制御が実行され、ボーナス役の入賞が生じると、遊技状態がボーナスゲームへ移行される。
【0140】
次に、前記ステップS704の図柄変動ゲーム処理について、詳述する。図12は、図柄変動ゲーム処理の制御フローであり、図13は、副表示部21で表示される図柄変動ゲームの演出画像の種類の内容を示す説明図である。先ず、制御手段6は図柄変動ゲームで用いる演出画像の抽選処理を実行する(S708)。この抽選処理は、ステップS702のストック放出抽選の結果、ボーナス役が当選しているか否かに基づき、乱数値を抽出し、抽出された乱数値に対応して関係づけられた図柄変動ゲーム演出画像種類決定テーブルにより演出画像が決定される。また、ボーナス役の当選又はハズレに基づき図柄変動ゲームにおいて変動表示させた図柄を停止表示させたときにいかなる図柄で停止させるかを予め決定する抽選処理も行われる。演出画像としては、当選している場合は、図13の当選時におけるに図柄変動ゲームの演出画像の中から選択され、一方、当選していない場合は、図13のハズレ時におけるに図柄変動ゲームの演出画像の中から決定されることになる。具体的には、図13に示すように、ハズレ時の場合は、リーチなし、リーチ1及びリーチ2の演出画像から選択されることとなる。同様に、当選時の場合は、リーチ1及びリーチ2の演出画像から選択されることとなる。これら画像は、図柄の種類に応じた種類が記憶手段45のROMにデータとして記憶されており、制御手段6が該データを前記乱数値に応じて読み出しこのデータを基に後述のステップS709において副表示部21に表示されるのである。
【0141】
なお、前記リーチなしとは、例えば、3つの図柄を変動表示させ、3つのうちの2つの図柄が停止表示したときに、残りの1つの図柄が停止表示するまでもなく、既に当選する見込みのない組み合わせで停止表示され、その後残りの1つの図柄が停止表示して図柄変動ゲームの表示が終了する演出画像であり、リーチ1及び2とは、例えば、3つの図柄を変動表示させ、3つのうちの2つの図柄が停止表示したときに、当選する可能性を残して、残りの1つの図柄が変動表示しているリーチ状態となり、その後変動表示されている残りの1つの図柄が停止表示するまでの間、背景画像やキャラクタ画像などの演出画像を変えた特別演出画像にて演出が行われる画像のことである。
【0142】
次に、制御手段6は、前記ステップS708の演出画像抽選処理で決定された演出画像を副表示部21に表示する(S709)。具体的には、記憶手段45のROMから演出画像データを読み出し、このデータに基づき副表示部21に表示させるのである。
【0143】
ステップS709で演出画像を副表示部21に表示を開始した後、該演出画像の表示が終了したか否かを判定する(S710)。この判定は、例えば、演出画像の表示が開始されてから3つの図柄の全ての図柄が停止表示されるまで、場合によっては当選またはハズレの最終結果の演出画像の表示が終了するまでの時間をタイマーにセットしておき、該時間が経過されたか否かで判定することができる。
【0144】
ステップS710の演出画像表示が終了した場合(S710:YES)は、本処理を終了し、演出画像表示が終了していない、すなわち演出画像表示が続行されているうちは(S710:YES)、ステップS710が繰り返し実行されることになる。
【0145】
このように本第3の実施の形態においては、副表示部21における図柄変動ゲームが終了し図柄変動ゲーム処理が終了していない、すなわち図柄変動ゲームが実行されている間は、主表示部8におけるメインのゲームを行うためのメダルの投入信号をメダル検知手段30によって検知するステップ又はスタートレバー22の操作信号をスタート検出手段31によって検出するステップ(S400)に戻らないために、主表示部8におけるメインゲームを実行することができないようになっている。また、図柄変動ゲームを表示する場合、前記ステップS704の図柄変動ゲーム処理が終了した後にボーナス役が当選しているかを判定し(S705)、当選している場合にボーナスフラグを立てる(S706)ようになっている。
【0146】
以上説明した本発明の第3の実施の形態において、S411の特別遊技処理は、例えば、一般的にスロットマシンにおいて知られているボーナスゲームを実行する処理であるが、例えば、前述した第1の実施の態様の特別遊技処理(S110)と同様に、上記ボーナスゲームの終了後においてもストック放出抽選及び図柄変動ゲーム画像表示などを行うようにしてもよく、ここでのストック放出抽選におけるボーナス役の当選確率を、前記ステップS702でのストック放出抽選の当選確率よりも高くしておけば、ボーナス役の入賞を連続して発生させるような制御が可能である。また、例えば、ボーナスゲーム終了後にスロットマシンの遊技状態として周知のアシストタイム、リプレイタイム等のボーナスゲーム以外の特別遊技状態とするか否かの抽選を行い、これらボーナスゲーム以外の特別遊技状態においては、前記ステップS701及びS702のストック放出抽選を行うか否か及びストック放出抽選の当選確率が向上するように確率(判定)テーブルを変更するようにしておけば、ボーナス役の入賞を連続して発生させるような制御が可能である。
【0147】
また、上述の第3の実施の形態において、ステップS411の特別遊技処理におけるボーナスゲームの終了後に、スロットマシンの遊技状態として周知のリプレイタイム状態、アシストタイム状態等の特定遊技状態とするか否かの抽選処理を行うステップを追加し、該ステップの抽選により遊技状態が特定遊技状態へ移行された場合に、前記ステップS701及びS702のストック放出抽選をするか否か、及び/又はストック放出抽選において、抽選に当選する確率を高くすれば(複数の判定テーブルを用意しておき、当選確率の高い判定テーブルに切換えて抽選を行うようにすれば)、遊技者がメダルの消費を減じて又はメダルを増加させつつ、ボーナス役の入賞を連続又は集中して発生させるような制御とし得る。なお、このように特定遊技状態の抽選処理を行うステップを追加するときは、例えば前記図11のステップS706のボーナスフラグを立てるステップの直後に、遊技状態が特定遊技状態であれば該特定遊技状態を解除して通常遊技状態に戻すステップを追加する必要がある。
【0148】
(第4の実施の形態)
次に、本発明のスロットマシンの動作について第4の実施の形態を図14及び15に基づいて説明する。
【0149】
本第4の実施の形態においては、副表示部21に表示される図柄変動ゲーム画像が、図柄可変表示ゲームを用いて大当りか否かを画像で演出する一般的なパチンコ遊技機における該図柄可変表示ゲームが、いわゆるリーチ状態になったときに特別演出画像に移行し、この特別演出画像に移行した後は図柄変動ゲームが終了するまで、主表示部におけるメインのゲームが実行できないとともに、副表示部21において図柄変動ゲームが開始されてからリーチ状態になる(特別演出画像に移行する)までに遊技者が主表示部8におけるメインのゲームを開始させる操作を行った場合には、副表示部21における図柄変動ゲームを中止し、ストック放出抽選でボーナス役が当選していたとしてもボーナス役のフラグが立たずに入賞が可能な状態に移行しない場合の動作の一例について説明する。
【0150】
図14は、第4の実施の形態における全体の遊技の流れを示すフローチャートである。まず、制御手段6は、主表示部8におけるリール12,13,14が回転しているかを検出し、回転していないと判定した場合(S800:NO)には、メダル投入口20にメダルが投入されたか否かをメダル検出手段30が検出し、この検出結果を制御手段6に伝達し、当該検出結果を伝達された制御手段6は、投入されたメダルの数に応じて有効ラインを設定する。そして、遊技者がスタートレバー22を操作したとスタート検出手段が検出すると(S801:YES)、制御手段6は、乱数発生手段35から抽出される乱数と記憶手段45に記憶されている確率テーブルに基づいて、第1の抽選としての、内部抽選処理を実行する(S802)。つまり、乱数発生手段35から発生する乱数に応じて、BB役、RB役、各種の払い出しメダル数の異なる小役やリプレイ等の入賞役が成立したり、不成立(ハズレたり)することになる。なお、ステップS800においてリールが回転していると判定された場合(S800:YES)には、後述のステップS805の停止ボタンスイッチ操作が行なわれたか否かの判定のステップに進む。
【0151】
次に、制御手段6は、ストック処理を実行する(S803)。このストック処理は、ステップS803の内部抽選の結果に応じて実行されるもので、小役が成立した場合に、成立した入賞役のフラグを立てたり、BB役及びRB役が成立した場合に、一旦記憶手段45に記憶(ストック)させたりするものであり、ここでは既に図9を用いて説明した制御が行われることとし、重複する説明は省略する。なお、本第4の実施の形態において、前記図9のストック処理に代えて、第1の実施の形態で図6を用いて前述したように、ステップS802の内部抽選処理で当選したボーナス役の一部をストックする処理としてもよい。
【0152】
そして、制御手段6は左,中,右リールドライバを制御してステッピングモータ12A,13A,14Aでリール12,13,14を回転させる(S804)。
【0153】
続いて、遊技者が停止ボタンスイッチ23の停止操作を行うと、前記停止ボタンスイッチ23と電気的に接続された操作入力検出手段33が操作があったことを制御手段6に伝達する(S805:YES)。
【0154】
前記停止操作があったことを制御手段6が受信すると、制御手段6は停止操作のあったリール12,13,14に対して、停止処理を実行する(S806)。この停止処理は、入賞役のフラグが成立しているか否かによって適切な引き込み制御或いは蹴飛ばし制御のリール制御を行うものである。。
【0155】
前記制御手段6が全リール12,13,14の停止が完了したと判定した場合(S807:YES)には、停止した図柄の判定を行い(S808)、この判定結果に対応する役に応じた払出処理(S809)を実行する。勿論、ハズレ役であった場合には、メダルの払出はなされない。
【0156】
BB役やRB役で入賞している場合(S810:YES)には、それぞれのボーナス役に応じた特別遊技処理を実行する(S811)。なお、この特別遊技処理(S811)は、スロットマシンにおいて一般的に行われるボーナスゲームを実行する処理のことである。
【0157】
一方、BB役やRB役が入賞していない場合(S810:NO)には、以下に説明するストック放出処理(S812)を実行することとなる。
【0158】
そして、ステップS811の特別遊技処理又はステップS812のストック放出処理が終了した後は、ステップS800のリールが回転しているか否かの判定に戻り、以上のステップが繰り返されることになる。
【0159】
図15に第4の実施の形態におけるストック放出処理(S812)の詳細な制御フローを示す。
【0160】
まず、制御手段6は、記憶手段45に記憶されているボーナス役の回数が1以上か否かを判定する(S813)。
【0161】
ボーナス役の記憶(ストック)回数が1以上と判定されたときには(S813:YES)、制御手段6は、ストック放出抽選を行うか否かの判定を行い(S814)、ストック放出抽選を行うと判定した場合には、第2の抽選としてのストック放出抽選を実行する(S815)。ストック回数が0の場合(S813:NO)、及びストック放出抽選を行わない(S814:NO)と判定された場合には本処理を終了する。なお、上記ステップS814のストック放出処理を行うか否かのステップを省略して常にストック放出抽選処理を行うようにしてもかまわない。
【0162】
上記ステップS814のストック放出抽選を行うか否かの判定、及びステップS815におけるストック放出抽選は、例えば前記乱数発生手段35を用いて乱数を発生させ、発生した乱数と記憶手段45に記憶された判定テーブルとの照合により決定される。
【0163】
前記ストック放出抽選(S815)は、具体的には、ストックされているボーナス役を1回入賞(放出)させるか否かの抽選としてもいいし、複数回(1回、2回、・・・)のボーナス役を放出することができる抽選であってもよい。
【0164】
次に、制御手段6は、図柄変動ゲームを副表示部である液晶パネル21に表示するか否かの判定を行う(S816)。この判定は、上記ステップS814のストック放出抽選を行うか否かの判定と同様、乱数と判定テーブルにより行うことができる。
【0165】
本第4の実施の形態では、上記ステップS816の図柄変動ゲームを表示するか否かを判定するステップを設けるようにしているが、これは本第4の実施の形態では、ステップS802の内部抽選処理(第1の抽選)で成立した全てのボーナス役を一旦ストックしているため、ボーナス役の入賞がストック放出抽選(第2の抽選)に委ねられており、該ストック放出抽選の結果を全て図柄変動表示ゲームを用いて表示したのでは、スロットマシンの主たる遊技行為である主表示部によるメインゲームの意味あいが薄れてしまい、パチンコ遊技機に近いものとなってしまうのを防止するためである。したがって、本実施の形態においては、ストック放出抽選でボーナス役を入賞とさせると判定された場合にその結果を液晶パネルに図柄変動ゲームを用いて表示しない場合を設けている。これにより、遊技者に対して、液晶パネル21で図柄変動ゲームが行われなかった場合にも、主表示部であるリール12,13,14の停止操作による図柄の停止表示の結果を見て始めてボーナス役の入賞を知るという遊技態様を提供できるのである。
【0166】
本第4の実施の形態において、上記図柄変動ゲームとは、前述した第1の実施の形態において既に説明したのと同様、例えばパチンコ遊技機において一般的に用いられている図柄変動ゲームとされ、ここで詳しい説明は省略する。
【0167】
上記図柄変動ゲームを表示すると判定した場合(S816:YES)には、制御手段6は演出画像抽選処理(S817)を実行する。この抽選処理は、ステップS816のストック放出抽選の結果、ボーナス役が当選しているか否かに基づき、乱数値を抽出し、抽出された乱数値に対応して関係づけられた図柄変動ゲーム演出画像種類決定テーブルにより演出画像が決定される。また、ボーナス役の当選又はハズレに基づき図柄変動ゲームにおいて変動表示させた図柄を停止表示させたときにいかなる図柄で停止させるかを予め決定する抽選処理も行われる。演出画像としては、例えば、図13を用いて前述したとおりであり、当選している場合は、当選時におけるに図柄変動ゲームの演出画像の中から選択され、一方、当選していない場合は、ハズレ時におけるに図柄変動ゲームの演出画像の中から決定されることになる。具体的には、図13に示すように、ハズレ時の場合は、リーチなし、リーチ1及びリーチ2の演出画像から選択されることとなる。同様に、当選時の場合は、リーチ1及びリーチ2の演出画像から選択されることとなる。これら画像は、図柄の種類に応じた種類が記憶手段45のROMにデータとして記憶されており、制御手段6が該データを前記乱数値に応じて読み出しこのデータを基に後述のステップS818において副表示部21に表示されるのである。
【0168】
なお、前記リーチなしとは、例えば、3つの図柄を変動表示させ、3つのうちの2つの図柄が停止表示したときに、残りの1つの図柄が停止表示するまでもなく、既に当選する見込みのない組み合わせで停止表示され、その後残りの1つの図柄が停止表示して図柄変動ゲームの表示が終了する演出画像であり、リーチ1及び2とは、例えば、3つの図柄を変動表示させ、3つのうちの2つの図柄が停止表示したときに、当選する可能性を残して、残りの1つの図柄が変動表示しているリーチ状態となり、その後変動表示されている残りの1つの図柄が停止表示するまでの間、背景画像やキャラクタ画像などの演出画像を変えた特別演出画像にて演出が行われる画像のことである。
【0169】
なお、ステップS816で図柄変動ゲームを表示しないと判定された場合には、後述のステップS821に進む。
【0170】
次に、制御手段6は、前記ステップS817の演出画像抽選処理で決定された演出画像を副表示部21に表示する(S818)。具体的には、記憶手段45のROMから演出画像データを読み出し、このデータに基づき副表示部21に表示させるのである。
【0171】
そして、ステップS818で演出画像を副表示部21に表示を開始した後、制御手段6は該演出画像の表示がリーチ状態か否か(特別演出画像に移行したか否か)を判定する(S819)。この判定は、例えば、図柄変動ゲーム(演出画像)の表示が開始されてから3つの図柄のうち2つの図柄が停止表示されるまでの時間をタイマーにセットしておき、該時間が経過されたか否かで判定することができる。なお、ステップS817の演出図柄抽選処理でハズレ時のリーチなしの演出画像が選択された場合は、演出画像の表示が開始されてから3つの図柄の全てが停止表示されるまでの時間、すなわち画像変動ゲームが終了するまでの時間をタイマーにセットしておき、該時間が経過されたことによりリーチ状態となったと判断するようにしておけばよい。
【0172】
ステップS819のリーチ状態か否かの判定において、リーチ状態になった、すなわち特別演出画像に移行したと判定された場合には、制御手段6は演出画像の表示の全てが終了したか否かを判定し(S820)、演出画像の表示が終了するまでこの判定が繰り返されることになる。つまりステップS820では、図柄変動ゲームが完了したかの判定が行われ、図柄変動ゲームが完了するまで次のステップに移行しないこととなる。この判定は、例えば、図柄変動ゲーム(演出画像)の表示が開始されてから3つの図柄の全ての図柄が停止表示されるまで、場合によっては当選またはハズレの最終結果の演出画像の表示が終了するまで(特別演出画像を含めた図柄変動ゲームが終了するまで)の時間をタイマーにセットしておき、該時間が経過されたか否かで判定することができる。
【0173】
ステップS820で演出画像表示が終了した場合(S820:YES)及び前記ステップS816で図柄変動ゲームを表示しないと判定した場合(S816:NO)には、制御手段6はボーナス役(ストック)が当選しているかを判定する(S821)。つまり、ステップS815のストック放出抽選の結果、ストックを放出することに当選したか否かを判定するのである。
【0174】
そして、ボーナス役が当選しているときは(S821:YES)、制御手段6は、ボーナスフラグを立て(S822)、遊技状態をボーナス役が入賞可能な状態にする。このとき、複数回のボーナス役が当選したときには、複数のボーナスフラグを立てることになる。当然のことながらこのボーナスフラグは一旦成立すると、主表示部8において入賞図柄の組み合わせで図柄が停止し、ボーナス役の入賞が発生するまで消滅することはない。一方、ボーナス役が当選していない(ハズレ)ときは(S821:NO)、本処理を終了する。
【0175】
制御手段6は、ステップS822のボーナスフラグの成立と同時に又は前後して、当選したボーナス役の回数を記憶手段45に記憶されているボーナス役の回数から減算し(S823)、本処理を終了する。
【0176】
ボーナスフラグが成立すると、ステップS806のリール停止処理において、ボーナス役の入賞の発生(主表示部のリール12,13,14においてボーナス役に対応する図柄の組み合わせで図柄が有効ライン上に停止)を促す、引き込み制御などのリール制御が実行され、ボーナス役の入賞が生じると、遊技状態がボーナスゲームへ移行される。
【0177】
一方、ステップS819のリーチ状態か否かの判定において、リーチ状態になっていない、すなわち特別演出画像にまだ移行していないと判定された場合には、制御手段6は、メダルが投入された又は有効ラインが設定された後にスタートレバー22が操作されたかが判定される(S824)。このステップS824でスタートレバーが操作されていないと判定された場合には、ステップS819のリーチ状態か否かの判定に戻り、スタートレバーが操作されたと判定した場合(S824:YES)には、副表示部21での図柄変動ゲーム(演出画像)の表示を終了させ、前記ステップS802、S803及びS804と同様の処理である、内部抽選処理(S826),ストック処理(S827)及びリールを回転させる処理(S828)が実行され、本処理を終了する。
【0178】
上記のように、本第4の実施の形態では、副表示部21に図柄変動ゲームが表示された(S818)後、該図柄変動ゲームがリーチ状態(特別演出画像)になるまで(S819:NO)に、メダル投入又は有効ライン設定が行われスタートレバー22が操作された場合(S824:YES)には、図柄変動ゲームがキャンセルされ、主表示部8におけるメインゲームに戻るようになっており、一方、リーチ状態になった後(S819:YES)は、図柄変動ゲームが終了した後でなければ主表示部8におけるメインゲームに移れないような制御となっている。
【0179】
また、本実施の形態では、図柄変動ゲームが終了して該ゲームで当選した(S820:YES)後に、ボーナスフラグが成立してボーナス役が入賞する遊技状態に移行させるようになっているので、ステップS815のストック放出抽選で当選した場合であっても、ステップS824のスタートレバー操作(S824:YES)によりボーナスフラグが成立せず、ボーナス役が入賞可能な状態とならない場合がある。
【0180】
さらに、上述の第4の実施の形態において、ステップS811の特別遊技処理におけるボーナスゲームの終了後に、スロットマシンの遊技状態として周知のリプレイタイム状態、アシストタイム状態等の特定遊技状態とするか否かの抽選処理を行うステップを追加し、該ステップの抽選により遊技状態が特定遊技状態へ移行された場合に、前記ステップS814及びS815のストック放出抽選をするか否か、及び/又はストック放出抽選において、抽選に当選する確率を高くすれば(複数の判定テーブルを用意しておき、当選確率の高い判定テーブルに切換えて抽選を行うようにすれば)、遊技者がメダルの消費を減じて又はメダルを増加させつつ、ボーナス役の入賞を連続又は集中して発生させるような制御とし得る。なお、このように特定遊技状態の抽選処理を行うステップを追加するときは、例えば前記図15のステップS822のボーナスフラグを立てるステップの直後に、遊技状態が特定遊技状態であれば該特定遊技状態を解除して通常遊技状態に戻すステップを追加する必要がある。
【0181】
(第5の実施の形態)
次に、本発明のスロットマシンの動作における第5の実施の形態について説明する。本第5の実施の形態においては、第1の抽選である内部抽選の結果、ボーナス役が当選した場合に該ボーナス役が一旦ストックされ、その後の第2の抽選であるストック放出抽選を行い、該ストック放出抽選の結果を副表示部21に図柄変動ゲームとして表示し、該図柄変動ゲームに当選した場合に、第3の抽選である選択ゲームが実行され、該選択ゲームは遊技者のスタートボタン操作により抽選され、その結果当選して初めてボーナスフラグが成立し、ボーナス役が入賞する遊技状態に移行されるものである。
【0182】
本第5の実施の形態における遊技の全体の制御フローは、前述の第4の実施の形態において図14を用いて説明したのと同様の制御フローを採用しており、ここでは重ねた説明は省略する。また、図14の制御フローにおけるステップS803のストック処理としても、図9を用いて第2及び第4の実施の形態において前述したのと同様の制御フローを採用しており、説明は省略する。なお、本第5の実施の形態において、前記図9のストック処理に代えて、第1の実施の形態で図6を用いて前述したように、ステップS802の内部抽選処理で当選したボーナス役の一部をストックする処理としてもよい。
【0183】
図16に第5の実施の形態におけるストック放出処理(S812)のフローチャートを示し、以下説明する。まず、制御手段6は、記憶手段45に記憶されているボーナス役の回数が1以上か否かを判定する(S850)。
【0184】
ボーナス役の記憶(ストック)回数が1以上と判定されたときには(S850:YES)、制御手段6は、ストック放出抽選を行うか否かの判定を行い(S851)、ストック放出抽選を行うと判定した場合には、第2の抽選としてのストック放出抽選を実行する(S852)。ストック回数が0の場合(S850:NO)、及びストック放出抽選を行わない(S851:NO)と判定された場合には本処理を終了する。なお、上記ステップS851のストック放出処理を行うか否かのステップを省略して常にストック放出抽選を行うようにしてもかまわない。
【0185】
上記ステップS851のストック放出抽選を行うか否かの判定、及びステップS852におけるストック放出抽選は、例えば前記乱数発生手段35を用いて乱数を発生させ、発生した乱数と記憶手段45に記憶された判定テーブルとの照合により決定される。
【0186】
前記ストック放出抽選(S852)は、最終的にボーナス役が入賞可能な状態とするか否かを決定する第3の抽選を実行する、後述するステップS858の選択ゲーム処理を行うか否かの抽選である。
【0187】
次に、制御手段6は演出画像抽選処理(S853)を実行する。この抽選処理は、ステップS852のストック放出抽選の結果、後述の選択ゲームを実行することに当選しているか否かに基づき、乱数値を抽出し、抽出された乱数値に対応して関係づけられた図柄変動ゲーム演出画像種類決定テーブルにより演出画像が決定される。また、当選又はハズレに基づき図柄変動ゲームにおいて変動表示させた図柄を停止表示させたときにいかなる図柄で停止させるかを予め決定する抽選処理も行われる。上記図柄変動ゲームとは、前述した第1の実施の形態において既に説明したのと同様、例えばパチンコ遊技機において一般的に用いられている図柄変動ゲームとされ、ここで詳しい説明は省略する。さらに、演出画像としては、例えば、図13を用いて前述したとおりであり、当選している場合は、当選時におけるに図柄変動ゲームの演出画像の中から選択され、一方、当選していない場合は、ハズレ時におけるに図柄変動ゲームの演出画像の中から決定されることになる。具体的には、図13に示すように、ハズレ時の場合は、リーチなし、リーチ1及びリーチ2の演出画像から選択されることとなる。同様に、当選時の場合は、リーチ1及びリーチ2の演出画像から選択されることとなる。これら画像は、図柄の種類に応じた複数種類が記憶手段45のROMにデータとして記憶されており、制御手段6が該データを前記乱数値に応じて読み出しこのデータを基に後述のステップS854において副表示部21に表示されるのである。
【0188】
なお、前記リーチなしとは、例えば、3つの図柄を変動表示させ、3つのうちの2つの図柄が停止表示したときに、残りの1つの図柄が停止表示するまでもなく、既に当選する見込みのない組み合わせで停止表示され、その後残りの1つの図柄が停止表示して図柄変動ゲームの表示が終了する演出画像であり、リーチ1及び2とは、例えば、3つの図柄を変動表示させ、3つのうちの2つの図柄が停止表示したときに、当選する可能性を残して、残りの1つの図柄が変動表示しているリーチ状態となり、その後変動表示されている残りの1つの図柄が停止表示するまでの間、背景画像やキャラクタ画像などの演出画像を変えた特別演出画像にて演出が行われる画像のことである。
【0189】
次に、制御手段6は、前記ステップS853の演出画像抽選処理で決定された演出画像を副表示部21に表示する(S854)。具体的には、記憶手段45のROMから演出画像データを読み出し、このデータに基づき副表示部21に表示させるのである。
【0190】
そして、ステップS854で演出画像を副表示部21に表示を開始した後、制御手段6は該演出画像の表示がリーチ状態か否か(特別演出画像に移行したか否か)を判定する(S855)。この判定は、例えば、図柄変動ゲーム(演出画像)の表示が開始されてから3つの図柄のうち2つの図柄が停止表示されるまでの時間をタイマーにセットしておき、該時間が経過されたか否かで判定することができる。なお、ステップS853の演出図柄抽選処理でハズレ時のリーチなしの演出画像が選択された場合は、演出画像の表示が開始されてから3つの図柄の全てが停止表示されるまでの時間、すなわち画像変動ゲームが終了するまでの時間をタイマーにセットしておき、該時間が経過されたことによりリーチ状態となったと判断するようにしておけばよい。
【0191】
ステップS855のリーチ状態か否かの判定において、リーチ状態になった、すなわち特別演出画像に移行したと判定された場合には、制御手段6は演出画像の表示の全てが終了したか否かを判定し(S856)、演出画像の表示が終了するまでこの判定が繰り返されることになる。つまりステップS856では、図柄変動ゲームが完了したかの判定が行われ、図柄変動ゲームが完了するまで次のステップに移行しないこととなる。この判定は、例えば、図柄変動ゲーム(演出画像)の表示が開始されてから3つの図柄の全ての図柄が停止表示されるまで、場合によっては当選またはハズレの最終結果の演出画像の表示が終了するまで(特別演出画像を含めた図柄変動ゲームが終了するまで)の時間をタイマーにセットしておき、該時間が経過されたか否かで判定することができる。
【0192】
ステップS856で演出画像表示が終了した場合(S856:YES)には、制御手段6は第3の抽選を含む選択ゲームを実行することに当選しているかを判定する(S857)。つまり、ステップS852のストック放出抽選の結果、当選したか否かを判定するのである。
【0193】
そして、選択ゲームを実行することに当選しているときは(S857:YES)、制御手段6は、選択ゲーム処理を実行する(S858)。なお、該選択ゲーム処理については後述する。一方、選択ゲームを実行することに当選していない(ハズレ)ときは(S857:NO)、本処理を終了する。
【0194】
一方、ステップS855のリーチ状態か否かの判定において、リーチ状態になっていない、すなわち特別演出画像にまだ移行していないと判定された場合には、制御手段6は、メダルが投入された又は有効ラインが設定された後にスタートレバー22が操作されたかが判定される(S859)。このステップS859でスタートレバーが操作されていないと判定された場合には、ステップS855のリーチ状態か否かの判定に戻り、スタートレバーが操作されたと判定した場合(S859:YES)には、副表示部21での図柄変動ゲーム(演出画像)の表示を終了させ(S860)、前記ステップS802、S803及びS804と同様の処理である、内部抽選処理(S861),ストック処理(S862)及びリールを回転させる処理(S863)が実行され、本処理を終了する。
【0195】
前記選択ゲーム処理(S858)の一例を図17にフローチャートとして示す。前記選択ゲーム処理(S858)に移行すると、制御手段6は、まず選択ゲームの制限時間をタイマにセットする(S900)。この制限時間内に遊技者が後述する停止ボタンスイッチ23の選択操作をしない場合に本処理が終了することになるのである。
【0196】
制御手段6は、前記ステップS900のタイマのセットと同時又は前後して、副表示部21に選択ゲームの画像を表示する(S901)。この画像としては、例えば、図18に示すように、(a)「ボーナス3択ゲーム」と表示した後に、(b)遊技者に3つの停止ボタンスイッチ23の中から1つを選択し押させることを促す表示を行うようとともに制限時間を示し該制限時間を減じていく表示を行うゲーム画像であり、本発明ではこれに限らないが、遊技者に参加させる、すなわち遊技者の行為、例えば上記停止ボタンスイッチ23等の操作入力により当選か否かが委ねられるゲームが好ましい。
【0197】
次に、制御手段6は、前記制限時間が経過したか否かの判定を行う(S902)。制限時間内であると判定したときは(S902:NO)、制御手段6は、停止ボタンスイッチ23のいずれかが操作されたか否かを判定する(S903)。停止ボタンスイッチ23が操作されたと判定された場合には(S903:YES)、制御手段6はボーナス抽選処理(S904)を実行する。
【0198】
前記ボーナス抽選処理(S904)においては、第3の抽選である、ストックされたボーナス役を最終的に入賞可能な状態とするか否かの抽選を行うほか、後述するボーナス抽選結果画像表示(S905)のステップで表示する画像を決定する処理も行う。この第3の抽選としては、例えば、前記停止ボタンスイッチの操作されたタイミングで当選/ハズレを決定するようにすればよい。すなわち、選択ゲームが開始されてから停止ボタンスイッチが操作されるまでの時間をカウントし、該時間と、経過時間に対して当選とハズレを所定の時間範囲で変化させ対応付けたタイミングチャートとを対照して当選又はハズレを決定すればよい。
【0199】
一方、制御手段6は、前記ステップS903で停止ボタンスイッチ23が操作されていないと判定した場合には(S903:NO)、ステップS902の制限時間がタイムアップになったか否かのステップに戻す。
【0200】
前記ステップS904のボーナス抽選の後、制御手段6は、その結果を副表示部21に「当選」又は「ハズレ」の演出画像を表示する。これと同時又は前後して、前記ボーナス抽選の結果、当選しているかはずれているかの判定をし、当選している場合には(S906:YES)、当選したボーナス役の回数のボーナスフラグを成立させ(S907)、記憶手段45に記憶されているボーナス役の回数から減算し(S908)、本処理を終了する。一方、ハズレの場合には(S906:NO)、本処理を終了する。前記当選又はハズレの演出画像は、記憶手段45のROMに記憶された画像データを読み出し、このデータに基づき副表示部21に表示させられる。
【0201】
なお、選択ゲームの制限時間内に停止ボタンスイッチの操作が行われずに前記ステップS902において選択ゲームがタイムアップしたと判断された場合には(S902:YES)、制御手段6は、制限時間切れを報知する画像を表示し(S909)、本処理を終了する。
【0202】
上記のように、本第5の実施の形態では、第1の抽選で成立しストックされたボーナス役は、第2の抽選及び第3の抽選において当選したことを条件としてボーナスフラグを立ててボーナス役が入賞可能な遊技状態になるのである。そして、これら第2の抽選及び第3の抽選は第1の抽選と異なり、副表示部21で画像演出を行うものであり、特に第3の抽選は、遊技者の停止ボタンスイッチを用いた外部入力行為により当選を判定するものであり、遊技者の介入行為を増加させてボーナス役の入賞を導くことができる興趣性に富んだスロットマシンを提供できるのである。
【0203】
また、副表示部21に図柄変動ゲームが表示された(S854)後、該図柄変動ゲームがリーチ状態(特別演出画像)になるまで(S855:NO)に、メダル投入又は有効ライン設定が行われスタートレバー22が操作された場合(S859:YES)には、図柄変動ゲームがキャンセルされ、主表示部8におけるメインゲームに戻るようになっており、一方、リーチ状態になった後(S855:YES)は、図柄変動ゲームが終了した後でなければ主表示部8におけるメインゲームに移れないような制御となっている。
【0204】
さらに、本実施の形態では、図柄変動ゲームが終了して該ゲームで当選した(S857:YES)後に、選択ゲームを行い、該ゲームで当選してからボーナスフラグが成立してボーナス役が入賞する遊技状態に移行させるようになっているので、ステップS852のストック放出抽選で当選した場合であっても、ステップS859のスタートレバー操作(S859:YES)により選択ゲーム処理が実行されず、ボーナスフラグが成立しない場合がある。
【0205】
上述の第5の実施の形態において、ステップS811の特別遊技処理におけるボーナスゲームの終了後に、スロットマシンの遊技状態として周知のリプレイタイム状態、アシストタイム状態等の特定遊技状態とするか否かの抽選処理を行うステップを追加し、該ステップの抽選により遊技状態が特定遊技状態へ移行された場合に、前記ステップS851及びS852のストック放出抽選をするか否か、及び/又はストック放出抽選において、抽選に当選する確率を高くすれば(複数の判定テーブルを用意しておき、当選確率の高い判定テーブルに切換えて抽選を行うようにすれば)、遊技者がメダルの消費を減じて又はメダルを増加させつつ、ボーナス役の入賞を連続又は集中して発生させるような制御とし得る。なお、このように特定遊技状態の抽選処理を行うステップを追加するときは、例えば前記図17のステップS907のボーナスフラグを立てるステップの直後に、遊技状態が特定遊技状態であれば該特定遊技状態を解除して通常遊技状態に戻すステップを追加する必要がある。
【0206】
(第6の実施の形態)
次に、本発明のスロットマシンの第6の実施の形態について説明する。この第6の実施の形態では、通常の遊技状態において、主表示部8でのゲームの都度実行される第1の抽選処理としての内部抽選処理でボーナス役が成立し、ボーナス役フラグがセットされた状態であっても、このボーナス役が入賞(主表示部8においてボーナス役に対応する所定の図柄の組み合わせで停止表示)しないように、前述した蹴飛ばし制御、引き込み制御等のリール制御を実行してボーナス役をストックするようにし、第2の抽選で当選した場合に副表示部21に図柄変動ゲームを表示してその旨を遊技者に報知し、前記リール制御を一時的に解除してストックされているボーナス役が入賞可能な遊技状態へ移行させるようにした一例を示す。以下、本実施の形態のスロットマシンにおいては、通常状態において前記リール制御が実行されているものとする。
【0207】
図19は、第6の実施の形態の全体の遊技の流れを示すフローチャートである。まず、制御手段6は、主表示部8におけるリール12,13,14が回転しているかを検出し、回転していないと判定した場合(S1000:NO)には、メダル投入口20にメダルが投入されたか否かをメダル検出手段30が検出し(遊技媒体の入力信号を検出し)、この検出結果を制御手段6に伝達し、当該検出結果を伝達された制御手段6は、投入されたメダルの数に応じて有効ラインを設定する。そして、遊技者がスタートレバー22を操作したとスタート検出手段が検出すると(S1001:YES)、制御手段6は、乱数発生手段35から抽出される乱数値と記憶手段45に記憶されている判定テーブルに基づいて、第1の抽選としての、内部抽選処理を実行する(S1002)。つまり、制御手段6は、乱数発生手段35から乱数値を抽出し、該乱数値を判定テーブルと対照して、BB役、RB役、各種の払い出しメダル数の異なる小役、リプレイ役などの入賞役の成立、不成立(ハズレたり)を判定するのである。これら入賞役が成立した場合には、入賞役のフラグを立て入賞が可能な状態とするが、BB役及びRB役については、ボーナス役フラグが成立した場合であっても、リール制御で入賞が強制的に排除されているために、フラグの消化できず、ストックされていくことになり、このリール制御のもと成立したボーナス役(ボーナス役フラグ)を一旦回数として記憶手段45のRAMに記憶させたりするのである。なお、ステップS1000でリールが回転していると判定された場合には(S1000:YES)、後述のステップS1005へ進む。
【0208】
次に、制御手段6は、ストック処理を実行する(S1003)。このストック処理は、第1の抽選としての、入賞役の成立又は不成立の内部抽選(S1002)の結果に基づき実行されるもので、図20にそのフローチャートを示すように、制御手段6は、ステップS1002の内部抽選処理の結果、ボーナス役が成立(S1014)している場合には、ボーナス役のストック回数(成立しているボーナス役フラグの数)を加算し(S1015)、本処理を終了する。一方、ステップS1014でボーナス役が成立していないと判定した場合には、本処理を終了する。
【0209】
そして、制御手段6は左,中,右リールドライバを制御してステッピングモータ12A,13A,14Aでリール12,13,14を回転させる(S1004)。
【0210】
続いて、S1005〜S1010のステップが、前述の第1の実施の形態で図5により既に説明したS104〜S109のステップと同様にして行われ、ここでは詳しい説明は省略する。
【0211】
そして、ステップS1010においてBB役やRB役に対応する図柄の組み合わせでリールが停止しBB役又はRB役が入賞している場合(S1010:YES)には、制御手段6は、ボーナス役のストック回数を1減算し(S1011)、それぞれのボーナス役に応じたボーナスゲームを実行する特別遊技処理を行う(S1012)。ここで、ボーナスゲームとは、特に限定されず、一般的に広く知られているレギュラーボーナスゲーム又はビッグボーナスゲームとされる。
【0212】
一方、ステップS1010においてボーナス役に対応する図柄の組み合わせでリールが停止しておらず、ボーナス役が入賞していない場合(S1010:NO)には、制御手段6は、ストック放出処理を実行する(S1013)。このストック放出処理は、ボーナス役を入賞させないリール制御を一時解除して、ボーナス役が入賞可能な状態とするか否かの抽選や副表示部としての液晶パネル21に表示する図柄変動ゲームに関するの処理を含むものであり詳しくは以下説明する。
【0213】
図21に、前記ステップS1013のストック放出処理のフローチャートを示す。まず、制御手段6はボーナス役を入賞させないリール制御が解除されているか否かを判定する(S1020)。リール制御が解除されている場合(S1020:YES)は、本処理を終了する。一方、リール制御が解除されていない場合は(S1020:NO)、制御手段6は、ボーナス役のストック回数が1以上か否かを判定する(S1021)。ストックがない(ストック回数がゼロ)場合(S1021:NO)は、本処理を終了する。一方ストックがある(ストック回数が1以上)場合は、第2の抽選としてのストック放出抽選を実行する(S1022)。このストック放出抽選とは、前記リール制御を解除するか否か、及びリール制御を解除する場合に解除する期間の抽選であり、例えば、リール制御を解除する期間として0,1,5及び10ゲームの中から抽選され、0ゲームが当選した場合には、リール制御は解除されず、1,5又は10ゲームが当選した場合には後述するステップS1029において当選したゲーム数の期間中だけ前記リール制御が解除される条件を得るのである。
【0214】
次に、制御手段6は、図柄変動ゲームを副表示部である液晶パネル21に表示するか否かの判定を行う(S1023)。この判定は、乱数と判定テーブルにより行うことができる。
【0215】
本第6の実施の形態では、上記ステップS1023の図柄変動ゲームを表示するか否かを判定するステップを設けるようにしているが、これは本第6の実施の形態では、ボーナス役の入賞する可能性が、前記リール制御の解除時でしか生じないため、概ねボーナス役の入賞がストック放出抽選(S1022)に委ねられていることになり、該ストック放出抽選の結果を全て図柄変動ゲームを用いて表示したのでは、該図柄変動ゲームで当選しなければボーナス役の入賞の可能性がないことになり、スロットマシンの主たる遊技行為である主表示部によるメインゲームの意味あいが薄れてしまい、パチンコ遊技機に近いものとなってしまうのを防止するためである。したがって、本実施の形態においては、ストック放出抽選で前記リール制御を解除してボーナス役の入賞が可能な状態とすると判定された場合にその結果を液晶パネルに図柄変動ゲームを用いて表示しない場合を設けている。これにより、遊技者に対して、液晶パネル21で図柄変動ゲームが行われなかった場合にも、主表示部であるリール12,13,14の停止操作による図柄の停止表示の結果を見て始めてボーナス役の入賞を知るという遊技態様を提供できるのである。
【0216】
本第6の実施の形態において、上記図柄変動ゲームとは、前述した第1の実施の形態において既に説明したのと同様、例えばパチンコ遊技機において一般的に用いられている図柄変動ゲームとされ、ここで詳しい説明は省略する。
【0217】
上記図柄変動ゲームを表示すると判定した場合(S1023:YES)には、制御手段6は演出画像抽選処理(S1024)を実行する。この抽選処理は、ステップS1022のストック放出抽選の結果、ボーナス役が当選しているか否かに基づき、乱数値を抽出し、抽出された乱数値に対応して関係づけられた図柄変動ゲーム演出画像種類決定テーブルにより演出画像が決定される。また、ボーナス役の当選又はハズレに基づき図柄変動ゲームにおいて変動表示させた図柄を停止表示させたときにいかなる図柄で停止させるかを予め決定する抽選処理も行われる。演出画像としては、例えば、図13を用いて前述したとおりであり、当選している場合は、当選時におけるに図柄変動ゲームの演出画像の中から選択され、一方、当選していない場合は、ハズレ時におけるに図柄変動ゲームの演出画像の中から決定されることになる。具体的には、図13に示すように、ハズレ時の場合は、リーチなし、リーチ1及びリーチ2の演出画像から選択されることとなる。同様に、当選時の場合は、リーチ1及びリーチ2の演出画像から選択されることとなる。これら画像は、図柄の種類に応じた複数種類が記憶手段45のROMにデータとして記憶されており、制御手段6が該データを前記乱数値に応じて読み出しこのデータを基に後述のステップS1025において副表示部21に表示させるのである。
【0218】
なお、前記リーチなしとは、例えば、3つの図柄を変動表示させ、3つのうちの2つの図柄が停止表示したときに、残りの1つの図柄が停止表示するまでもなく、既に当選する見込みのない組み合わせで停止表示され、その後残りの1つの図柄が停止表示して図柄変動ゲームの表示が終了する演出画像であり、リーチ1及び2とは、例えば、3つの図柄を変動表示させ、3つのうちの2つの図柄が停止表示したときに、当選する可能性を残して、残りの1つの図柄が変動表示しているリーチ状態となり、その後変動表示されている残りの1つの図柄が停止表示するまでの間、背景画像やキャラクタ画像などの演出画像を変えた特別演出画像にて演出が行われる画像のことである。
【0219】
なお、ステップS1023で図柄変動ゲームを表示しないと判定された場合には、後述のステップS1028に進む。
【0220】
次に、制御手段6は、前記ステップS1024の演出画像抽選処理で決定された演出画像を副表示部21に表示する(S1025)。つまり、前記ステップS1022のストック放出抽選の結果、前記リール制御の解除が当選した場合には、副表示部21における図柄変動ゲームにおいて特定の図柄(当選図柄)で停止表示させる演出画像を表示して、主表示部8におけるメインゲームにおいてボーナス役の入賞を獲得できる状態である旨を遊技者が知りえる報知を行う。一方、ステップS1022のストック放出抽選の結果、リール制御を解除しないとなった場合には、副表示部21における図柄変動ゲームにおいてハズレに対応する図柄を図柄変動ゲームのゲーム結果として表示させる演出を行うのである。前記演出画像の表示は、記憶手段45のROMから演出画像データを読み出し、このデータに基づき副表示部21に表示させて行なわれる。
【0221】
そして、ステップS1025で演出画像を副表示部21に表示を開始した後、制御手段6は該演出画像の表示がリーチ状態か否か(特別演出画像に移行したか否か)を判定する(S1026)。この判定は、例えば、図柄変動ゲーム(演出画像)の表示が開始されてから3つの図柄のうち2つの図柄が停止表示されるまでの時間をタイマーにセットしておき、該時間が経過されたか否かで判定することができる。なお、ステップS1024の演出図柄抽選処理でハズレ時のリーチなしの演出画像が選択された場合は、演出画像の表示が開始されてから3つの図柄の全てが停止表示されるまでの時間、すなわち画像変動ゲームが終了するまでの時間をタイマーにセットしておき、該時間が経過されたことによりリーチ状態となったと判断するようにしておけばよい。
【0222】
ステップS1026のリーチ状態か否かの判定において、リーチ状態になった、すなわち特別演出画像に移行したと判定された場合には、制御手段6は演出画像の表示の全てが終了したか否かを判定し(S1027)、演出画像の表示が終了するまでこの判定が繰り返されることになる。つまりステップS1027では、図柄変動ゲームが完了したかの判定が行われ、図柄変動ゲームが完了するまで次のステップに移行しないこととなる。この判定は、例えば、図柄変動ゲーム(演出画像)の表示が開始されてから3つの図柄の全ての図柄が停止表示されるまで、場合によっては当選またはハズレの最終結果の演出画像の表示が終了するまで(特別演出画像を含めた図柄変動ゲームが終了するまで)の時間をタイマーにセットしておき、該時間が経過されたか否かで判定することができる。
【0223】
ステップS1027で演出画像表示が終了した場合(S1027:YES)及び前記ステップS1023で図柄変動ゲームを表示しないと判定した場合(S1023:NO)には、制御手段6はリール制御を解除するか否かを判定する(S1028)。つまり、ステップS1022のストック放出抽選の結果、リール制御を解除してストックされているボーナス役を入賞可能な状態(放出)にすることに当選しているか否かを判定するのである。
【0224】
そして、リール制御を解除するときは(S1028:YES)、制御手段6は、リール制御を解除し(S1029)、遊技状態をボーナス役が入賞可能な状態にした後、本処理を終了する。一方、リール制御を解除しない(ボーナス役を放出しない)ときは(S1028:NO)、本処理を終了する。
【0225】
前記リース制御が解除されると、ステップS1006のリール停止処理において、ボーナス役の入賞の発生(主表示部のリール12,13,14においてボーナス役に対応する図柄の組み合わせで図柄が有効ライン上に停止)を促す、引き込み制御などのリール制御が実行され、ボーナス役の入賞が生じると、遊技状態がボーナスゲームへ移行される。
【0226】
一方、ステップS1026のリーチ状態か否かの判定において、リーチ状態になっていない、すなわち特別演出画像にまだ移行していないと判定された場合には、制御手段6は、メダルが投入された又は有効ラインが設定された後にスタートレバー22が操作されたかが判定される(S1030)。このステップS1030でスタートレバーが操作されていないと判定された場合には、ステップS1026のリーチ状態か否かの判定に戻り、スタートレバーが操作されたと判定した場合(S1030:YES)には、副表示部21での図柄変動ゲーム(演出画像)の表示を終了させ(S1031)、前記ステップS1002乃至S1004と同様の処理である、内部抽選処理(S1032)、ストック処理(S1033)及びリールを回転させる処理(S1034)が実行され、本処理を終了する。
【0227】
上記のように、本第6の実施の形態では、副表示部21に図柄変動ゲームが表示された(S1025)後、該図柄変動ゲームがリーチ状態(特別演出画像)になるまで(S1026:NO)に、メダル投入又は有効ライン設定が行われスタートレバー22が操作された場合(S1030:YES)には、図柄変動ゲームがキャンセルされ、主表示部8におけるメインゲームに戻るようになっており、一方、リーチ状態になった後(S1026:YES)は、図柄変動ゲームが終了した後でなければ主表示部8におけるメインゲームに移れないような制御となっている。
【0228】
また、本実施の形態では、図柄変動ゲームが終了して該ゲームで当選した(S1027:YES)後に、前記リール制御を解除してボーナス役が入賞可能な遊技状態に移行させるようになっているので、ステップS1022のストック放出抽選で当選した場合であっても、ステップS1030のスタートレバー操作(S1030:YES)によりリール制御が解除されない場合がある。
【0229】
さらに、第6の実施の形態においては、ステップS1022のストック放出抽選で当選したか否かを判定し、当選しなかった(前記0ゲームが当選した)場合には(S1028:NO)、リール制御が解除されず、一方当選した(前記1,5又は10ゲームが当選した)場合には(S1028:YES)、制御手段6は、前記リール制御を解除し(S1029)、ボーナス役が入賞可能なリール制御とすることとしているが、前記ボーナス役を入賞させないためのリール制御を解除する場合、例えば、当選したゲーム数をカウンタにセットし、主表示部8でのメインゲームが1ゲーム終了するごとに前記カウンタのゲーム数を1減算していき、0となった場合、すなわちリール制御を解除するゲーム数が消化された後に元のボーナス役に対応する図柄の組み合わせで停止しない前記リール制御が再び実行される制御がなされる。このようにして、前記リール制御が解除されている間において、ストックされているボーナス役フラグの消化を可能としているので、複数のボーナス役フラグが成立(ストック)されている場合には、連続してボーナス役の入賞を可能とし、遊技者に対して短期に大量のメダルの獲得を可能とできるのである。
【0230】
なお、第6の実施の形態においては、通常の遊技状態ではステップS1002の内部抽選処理においてボーナス役が成立し、ボーナス役フラグが成立している状態であってもボーナス役が入賞しないようにリール制御が行なわれてボーナス役をストックするようにしているが、通常遊技状態においてはこのリール制御を実行させず、ある期間このリール制御が行われるようにしてもかまわない。すなわち、通常の遊技状態においては、ボーナス役を入賞させないリール制御が行われておらず、ボーナス役を含む入賞役のフラグ成立に伴い入賞を促すリール制御が行われるが、例えばステップS1002の内部抽選処理時にボーナス役を入賞させないリール制御が実行された遊技状態(ストック遊技状態)とするかを抽選し、当選した場合に遊技状態をストック遊技状態に移行するようにして、一時的にボーナス役フラグをストックしてもよい。このストック遊技状態としては、例えば、前述したように、前記ステップS1002の内部抽選処理でボーナス役が当選した場合に、ボーナス役のフラグを成立させるものの、このボーナス役が入賞(主表示部8においてボーナス役に対応する所定の図柄の組み合わせで停止表示)しないように、前記蹴飛ばし制御、引き込み制御等のリール制御を実行させてボーナス役をストックできる遊技状態である。つまり、ステップS1002の内部抽選処理時にこのストック遊技状態に当選すると制御手段6は、リール制御を前記ボーナス役フラグが成立していても強制的に入賞しないような前記リール制御に切換え、このリール制御が実行されている間に成立したボーナス役はストックされる。そして、ステップS1022のストック放出抽選で当選した場合に、該リール制御を解除し、ストックされているボーナス役が入賞可能な状態へ移行させるのである。
【0231】
(第7の実施の形態)
次に、本発明のスロットマシンの第7の実施の形態について説明する。この第7の実施の形態では、第1の抽選である内部抽選の結果、ボーナス役が当選した場合に該ボーナス役が一旦ストックされ、その後の第2の抽選であるストック放出抽選が実行され、その結果を副表示部21に図柄変動ゲームとして表示し、この第2の抽選の結果当選した場合に、第3の抽選である選択ゲームが実行され、該選択ゲームは遊技者のスタートボタン操作により抽選され、その結果当選して初めてボーナス役が入賞可能な遊技状態に移行されるものである。
【0232】
また、本実施の形態においては、前記ボーナス役のストックの手段として、いわゆる「サイレントリプレイタイム」(以下、「リプレイタイム」という)を用いている。すなわち、主表示部8でのゲームの都度実行される第1の抽選処理としての内部抽選処理でボーナス役が成立した場合に遊技状態をリプレイタイム(入賞役の内部抽選において極めて高い確率でリプレイ役が成立する遊技状態で、ボーナス役又は小役が成立していない時を除きほぼリプレイ役が成立するような遊技状態)に移行させるのである。同時に、リプレイ役フラグが成立している場合であってもリプレイ役に対応する図柄を揃え難くしてリプレイ役の入賞が数分の1でしか得られないようなリール制御が行われ、見かけ上通常時と同じような遊技状態としている。また、ボーナス役フラグがセットされた状態であっても、同時にリプレイ役フラグ又は小役フラグが成立している場合には、リプレイ役又は小役を優先して入賞させようとするリール制御が行われる。このようにして、ボーナス役フラグを持ち越せるようにした一例である。以下、本実施の形態のスロットマシンにおいては、通常状態において前記リール制御が実行されているものとする。
【0233】
第7の実施の形態の全体の遊技の流れについて、前述の第6の実施の形態において示した図19のフローチャートを用いて以下説明する。まず、制御手段6は、主表示部8におけるリール12,13,14が回転しているかを検出し、回転していないと判定した場合(S1000:NO)には、メダル投入口20にメダルが投入されたか否かをメダル検出手段30が検出し(遊技媒体の入力信号を検出し)、この検出結果を制御手段6に伝達し、当該検出結果を伝達された制御手段6は、投入されたメダルの数に応じて有効ラインを設定する。そして、遊技者がスタートレバー22を操作したとスタート検出手段が検出すると(S1001:YES)、制御手段6は、乱数発生手段35から抽出される乱数値と記憶手段45に記憶されている判定テーブルに基づいて、第1の抽選としての、内部抽選処理を実行する(S1002)。つまり、制御手段6は、乱数発生手段35から乱数値を抽出し、該乱数値を判定テーブルと対照して、BB役、RB役、各種の払い出しメダル数の異なる小役、リプレイなどの入賞役の成立、不成立(ハズレたり)を判定するのである。これら入賞役が成立した場合には、入賞役のフラグを立て入賞が可能な状態とするが、BB役及びRB役については、ボーナス役フラグが成立した場合であっても、後述のステップS1003のストック処理によりボーナス役の入賞を妨げ、ボーナス役フラグがストックされていくことになるのである。なお、ステップS1000でリールが回転していると判定された場合には(S1000:YES)、後述のステップS1005へ進む。
【0234】
次に、制御手段6は、ストック処理を実行する(S1003)。このストック処理は、第1の抽選としての、入賞役の成立又は不成立の内部抽選(S1002)の結果に基づき実行されるもので、図22にそのフローチャートを示すように、制御手段6は、ステップS1002の内部抽選処理の結果、ボーナス役が成立(S1016)している場合には、ボーナス役のストック回数(成立しているボーナス役フラグの数)を加算し(S1017)、これと同時に又は前後して遊技状態変更処理を行い(S1018)、本処理を終了する。一方、ステップS1016でボーナス役が成立していないと判定した場合には、本処理を終了する。
【0235】
前記ステップS1018の遊技状態変更処理とは、ステップS1016でボーナス役が成立していると、遊技状態を通常時から前記リプレイタイムに変更する処理である。つまり、ステップS1002における入賞役の成立又は不成立を抽選する判定テーブルを通常時のものに代えてリプレイ役が極めて高い確率で成立するテーブルに変更するのである。これにより、ステップS1002の内部抽選においてボーナス役又は小役が成立した場合を除きほぼリプレイ役が成立することになる。なお、このときのボーナス役及び小役は通常時と同等の確率で成立するようにしている。また、このときリプレイタイムの終了ゲーム数をも抽選で決定する。すなわち、リプレイタイムの期間を主表示部8でのメインゲームのゲーム数で決定するのであり、決定されたゲーム数が消化されたときには、速やかに通常の遊技状態に戻るようにして、ボーナス役が入賞可能な制御にするのである。この抽選も乱数値と判定テーブルにより決定するようにして行えばよく、その際のゲーム数は、例えば、5、50又は500ゲームの中から抽選されるようにすればよい。
【0236】
また、前記遊技状態変更処理では、リール制御を、リプレイ役が入賞し難い制御に変更する。例えば、後述のステップS1006のリール停止処理において、前述のテーブル制御を用い、該テーブル制御で、リプレイ役フラグが成立している場合の停止テーブルデータとして、例えば1/7〜1/8の確率でリプレイ役に対応する図柄が揃う停止テーブルデータを用いるようにして、リプレイタイムにおけるリプレイ役の入賞確率が結果として通常時の遊技状態のときと同等程度とされる。
【0237】
なお、前記ステップS1018の遊技状態変更処理において、リプレイタイム中にステップS1002の内部抽選でボーナス役が成立した場合にも、前記リプレイタイムのゲーム数が抽選により決定され、この決定されたゲーム数に更新されることになる。
【0238】
そして、制御手段6は左,中,右リールドライバを制御してステッピングモータ12A,13A,14Aでリール12,13,14を回転させる(S1004)。
【0239】
続いて、S1005〜S1010のステップが、前述の第1の実施の形態で図5により既に説明したS104〜S109のステップと同様にして行われ、ここでは詳しい説明は省略するが、ステップS1006のリール停止処理においては、ボーナス役よりもリプレイ役又は小役を優先して入賞させるリール制御とされており、前述したリプレイタイム時においては、ボーナス役フラグが成立している場合であっても、リプレイ役フラグ又は小役フラグがほぼ同時に成立するようにしていることから、ボーナス役が入賞せずにストックされることになり、その他のリプレイ役及び小役は通常時とほぼ同等に入賞発生するようになっているのである。
【0240】
そして、ステップS1010においてBB役やRB役に対応する図柄の組み合わせでリールが停止しBB役又はRB役が入賞している場合(S1010:YES)には、制御手段6は、ボーナス役のストック回数を1減算し(S1011)、それぞれのボーナス役に応じたボーナスゲームを実行する特別遊技処理を行う(S1012)。ここで、ボーナスゲームとは、特に限定されず、一般的に広く知られているレギュラーボーナスゲーム又はビッグボーナスゲームとされる。
【0241】
一方、ステップS1010においてボーナス役に対応する図柄の組み合わせでリールが停止しておらず、ボーナス役が入賞していない場合(S1010:NO)には、制御手段6は、ストック放出処理を実行する(S1013)。このストック放出処理は、遊技状態がリプレイタイム中である場合に、該リプレイタイムを解除して通常の遊技状態に戻すか否かの第3の抽選を行うか否かの抽選(第2の抽選)や該第2の抽選の結果を副表示部としての液晶パネル21に表示する図柄変動ゲームに関するの処理を含むものであり詳しくは以下説明する。
【0242】
図23に、前記ステップS1013のストック放出処理のフローチャートを示す。まず、制御手段6はリプレイタイム中か否かを判定する(S1100)。リプレイタイム中でない場合(S1100:NO)は、ボーナス役フラグが成立していない状態(ストックがない状態)もしくはボーナス役が入賞可能な遊技状態であり、この場合本処理を終了する。一方、リプレイタイム中の場合は(S1100:YES)、制御手段6は、第2の抽選としてのストック放出抽選を実行する(S1101)。このストック放出抽選とは、最終的にボーナス役が入賞可能な状態とするか否かを決定する第3の抽選を実行する、後述するステップS1107の選択ゲーム処理を実行するか否かの抽選であり、乱数と判定テーブルを用いて行うことができる。
【0243】
次に、制御手段6は演出画像抽選処理(S1102)を実行する。この抽選処理は、ステップS1101のストック放出抽選の結果、後述の選択ゲーム処理を実行することに当選しているか否かに基づき、乱数値を抽出し、抽出された乱数値に対応して関係づけられた図柄変動ゲーム演出画像種類決定テーブルにより演出画像が決定される。また、当選又はハズレに基づき図柄変動ゲームにおいて変動表示させた図柄を停止表示させたときにいかなる図柄で停止させるかを予め決定する抽選処理も行われる。上記図柄変動ゲームとは、前述した第1の実施の形態において既に説明したのと同様、例えばパチンコ遊技機において一般的に用いられている図柄変動ゲームとされ、ここで詳しい説明は省略する。さらに、演出画像としては、例えば、図13を用いて前述したとおりであり、当選している場合は、当選時におけるに図柄変動ゲームの演出画像の中から選択され、一方、当選していない場合は、ハズレ時におけるに図柄変動ゲームの演出画像の中から決定されることになる。具体的には、図13に示すように、ハズレ時の場合は、リーチなし、リーチ1及びリーチ2の演出画像から選択されることとなる。同様に、当選時の場合は、リーチ1及びリーチ2の演出画像から選択されることとなる。これら画像は、図柄の種類に応じた種類が記憶手段45のROMにデータとして記憶されており、制御手段6が該データを前記乱数値に応じて読み出しこのデータを基に後述のステップS1103において副表示部21に表示されるのである。
【0244】
なお、前記リーチなしとは、例えば、3つの図柄を変動表示させ、3つのうちの2つの図柄が停止表示したときに、残りの1つの図柄が停止表示するまでもなく、既に当選する見込みのない組み合わせで停止表示され、その後残りの1つの図柄が停止表示して図柄変動ゲームの表示が終了する演出画像であり、リーチ1及び2とは、例えば、3つの図柄を変動表示させ、3つのうちの2つの図柄が停止表示したときに、当選する可能性を残して、残りの1つの図柄が変動表示しているリーチ状態となり、その後変動表示されている残りの1つの図柄が停止表示するまでの間、背景画像やキャラクタ画像などの演出画像を変えた特別演出画像にて演出が行われる画像のことである。
【0245】
次に、制御手段6は、前記ステップS1102の演出画像抽選処理で決定された演出画像を副表示部21に表示する(S1103)。具体的には、記憶手段45のROMから演出画像データを読み出し、このデータに基づき副表示部21に表示させるのである。
【0246】
そして、ステップS1103で演出画像を副表示部21に表示を開始した後、制御手段6は該演出画像の表示がリーチ状態か否か(特別演出画像に移行したか否か)を判定する(S1104)。この判定は、例えば、図柄変動ゲーム(演出画像)の表示が開始されてから3つの図柄のうち2つの図柄が停止表示されるまでの時間をタイマーにセットしておき、該時間が経過されたか否かで判定することができる。なお、ステップS1101の演出図柄抽選処理でハズレ時のリーチなしの演出画像が選択された場合は、演出画像の表示が開始されてから3つの図柄の全てが停止表示されるまでの時間、すなわち画像変動ゲームが終了するまでの時間をタイマーにセットしておき、該時間が経過されたことによりリーチ状態となったと判断するようにしておけばよい。
【0247】
ステップS1104のリーチ状態か否かの判定において、リーチ状態になった、すなわち特別演出画像に移行したと判定された場合には、制御手段6は演出画像の表示の全てが終了したか否かを判定し(S1105)、演出画像の表示が終了するまでこの判定が繰り返されることになる。つまりステップS1105では、図柄変動ゲームが完了したかの判定が行われ、図柄変動ゲームが完了するまで次のステップに移行しないこととなる。この判定は、例えば、図柄変動ゲーム(演出画像)の表示が開始されてから3つの図柄の全ての図柄が停止表示されるまで、場合によっては当選またはハズレの最終結果の演出画像の表示が終了するまで(特別演出画像を含めた図柄変動ゲームが終了するまで)の時間をタイマーにセットしておき、該時間が経過されたか否かで判定することができる。
【0248】
ステップS1105で演出画像表示が終了した場合(S1105:YES)には、制御手段6は第3の抽選を含む選択ゲームを実行することに当選しているかを判定する(S1106)。つまり、ステップS1101のストック放出抽選の結果、当選したか否かを判定するのである。
【0249】
そして、選択ゲームを実行することに当選しているときは(S1106:YES)、制御手段6は、選択ゲーム処理を実行する(S1107)。なお、該選択ゲーム処理については後述する。一方、選択ゲームを実行することに当選していない(ハズレ)ときは(S1106:NO)、本処理を終了する。
【0250】
一方、ステップS1104のリーチ状態か否かの判定において、リーチ状態になっていない、すなわち特別演出画像にまだ移行していないと判定された場合には、制御手段6は、メダルが投入された又は有効ラインが設定された後にスタートレバー22が操作されたかが判定される(S1108)。このステップS1108でスタートレバーが操作されていないと判定された場合には、ステップS1104のリーチ状態か否かの判定に戻り、スタートレバーが操作されたと判定した場合(S1108:YES)には、副表示部21での図柄変動ゲーム(演出画像)の表示を終了させ(S1109)、前記ステップS1002、S1003及びS1004と同様の処理である、内部抽選処理(S1110),ストック処理(S1111)及びリールを回転させる処理(S1112)が実行され、本処理を終了する。
【0251】
前記選択ゲーム処理(S1107)の一例を図24にフローチャートとして示す。前記選択ゲーム処理(S1107)に移行すると、制御手段6は、まず選択ゲームの制限時間をタイマにセットする(S1200)。この制限時間内に遊技者が後述する停止ボタンスイッチ23の選択操作をしない場合に本処理が終了することになるのである。
【0252】
制御手段6は、前記ステップS1200のタイマのセットと同時又は前後して、副表示部21に選択ゲームの画像を表示する(S1201)。この画像としては、例えば、前記第5の実施の形態において図18を用いて説明したものを用いることができ、ここでは説明を省略する。
【0253】
次に、制御手段6は、前記制限時間が経過したか否かの判定を行う(S1202)。制限時間内であると判定したときは(S1202:NO)、制御手段6は、停止ボタンスイッチ23のいずれかが操作されたか否かを判定する(S1203)。停止ボタンスイッチ23が操作されたと判定された場合には(S1203:YES)、制御手段6はボーナス抽選処理(S1204)を実行する。
【0254】
前記ボーナス抽選処理(S1204)においては、第3の抽選として、前記リプレイタイムを解除するか否かの抽選により、ストックされたボーナス役を最終的に入賞可能な状態とするか否かの抽選を行うほか、後述するボーナス抽選結果画像表示(S1205)のステップで表示する画像を決定する処理も行う。この第3の抽選としては、例えば、前記停止ボタンスイッチの操作されたタイミングで当選/ハズレを決定するようにすればよい。すなわち、選択ゲームが開始されてから停止ボタンスイッチが操作されるまでの時間をカウントし、該時間と、経過時間に対して当選とハズレを所定の時間範囲で変化させ対応付けたタイミングチャートとを対照して当選又はハズレを決定すればよい。
【0255】
前記リプレイタイムを解除するか否かの抽選とは、例えば、前記ステップS1018の遊技状態変更処理でリプレイタイムのゲーム数として500ゲームと決定され、現在リプレイタイムが300ゲーム消化され、残り200ゲーム残っている場合に、この残りの200ゲームをキャンセルして遊技状態を通常の状態に移行させ、成立しているボーナス役(ボーナス役フラグ)に基づきボーナス役の入賞が可能な遊技状態とするものである。
【0256】
一方、制御手段6は、前記ステップS1203で停止ボタンスイッチ23が操作されていないと判定した場合には(S1203:NO)、ステップS1202の制限時間がタイムアップになったか否かのステップに戻す。
【0257】
前記ステップS1204のボーナス抽選の後、制御手段6は、その結果を副表示部21に「当選」又は「ハズレ」の演出画像を表示する。これと同時又は前後して、前記ボーナス抽選の結果、当選しているかはずれているかの判定をし、当選している場合には(S1206:YES)、リプレイタイムを解除して(S1207)、ボーナス役が入賞可能な遊技状態とした後、本処理を終了する。一方、ハズレの場合には(S1206:NO)、本処理を終了する。前記当選又はハズレの演出画像は、記憶手段45のROMに記憶された画像データを読み出し、このデータに基づき副表示部21に表示させられる。
【0258】
なお、選択ゲームの制限時間内に停止ボタンスイッチの操作が行われずに前記ステップS1202において選択ゲームがタイムアップしたと判断された場合には(S1202:YES)、制御手段6は、制限時間切れを報知する画像を表示し(S1208)、本処理を終了する。
【0259】
上記のように、本第7の実施の形態では、第1の抽選でボーナス役フラグが成立すると遊技状態がリプレイタイムに移行され、ボーナス役の入賞を拒む制御となり、所定のゲーム数が消化されリプレイタイムが解除さることによりボーナス役が入賞可能な通常遊技状態となるが、リプレイタイム中であっても、第2の抽選及び第3の抽選において当選したことを条件としてリプレイタイムが解除され、ボーナス役が入賞可能な遊技状態へと移行されるのである。そして、これら第2の抽選及び第3の抽選は第1の抽選と異なり、副表示部21で画像演出を行うものであり、第2の抽選はその結果を図柄変動ゲームとして表示してパチンコ遊技におけるドキドキ感を遊技者に提供でき、第3の抽選は、遊技者の停止ボタンスイッチを用いた外部入力行為により当選を判定するものであり、遊技者の介入行為を増加させてボーナス役の入賞を導くことができる興趣性に富んだスロットマシンを提供できるのである。
【0260】
また、副表示部21に図柄変動ゲームが表示された(S1103)後、該図柄変動ゲームがリーチ状態(特別演出画像)になるまで(S1104:NO)に、メダル投入又は有効ライン設定が行われスタートレバー22が操作された場合(S1108:YES)には、図柄変動ゲームがキャンセルされ、主表示部8におけるメインゲームに戻るようになっており、一方、リーチ状態になった後(S1104:YES)は、図柄変動ゲームが終了した後でなければ主表示部8におけるメインゲームに移れないような制御となっている。
【0261】
さらに、本実施の形態では、図柄変動ゲームが終了して該ゲームで当選した(S1106:YES)後に、選択ゲームを行い、該ゲームで当選してからリプレイタイムを解除してボーナス役が入賞する遊技状態に移行させるようにしているので、ステップS1101のストック放出抽選で当選した場合であっても、ステップS1108のスタートレバー操作(S1108:YES)により選択ゲーム処理が実行されず、リプレイタイムが解除されない場合がある。
【0262】
このように第7の実施の形態のスロットマシンにおいては、第1の抽選である内部抽選でボーナス役が成立した場合にリプレイタイムに突入し、該リプレイタイムが終了する前に再び内部抽選でボーナス役が成立した場合には2つのボーナス役フラグが成立していることとなり、これを繰り返すことにより複数のボーナス役フラグが成立している状態となり得、このときに第2及び第3の抽選で当選してリプレイタイムが途中で解除されることにより、連続してボーナス役の入賞が可能となり、遊技者に対して多様なタイミングで短期に大量のメダルの獲得を可能とできるのである。なお、複数のボーナス役フラグが成立している場合にリプレイタイムが解除された場合、該成立しているボーナス役の全ての入賞が獲られる前に内部抽選においてボーナス役が成立した場合には、再びリプレイタイムに突入することになる。
【0263】
以上本発明の実施の形態について説明したが、前記第4〜7の実施の形態におけるスロットマシンにおいては、第2の抽選であるストック放出抽選の結果を副表示部21に図柄変動ゲームとして表示するが、この表示が開始されてから前記図柄変動ゲームの画像がリーチ状態になった以降は、本ゲームが終了するまで主表示部8におけるメインゲームに戻れないようにスタートレバー22の操作入力信号の確認を行わない制御としているが、メダルの投入又はこれに相当する遊技媒体入力操作による有効ラインの設定、又は停止ボタンスイッチ23の操作入力信号を検出しないような制御として、図柄変動ゲームの表示が開始されてから前記図柄変動ゲームの画像がリーチ状態になった以降は、本ゲームが終了するまで主表示部8におけるメインゲームに戻れないようにしてもよい。
【0264】
なお、以上説明した本発明の実施の形態では、制御手段6は、メイン基板4A及びサブ基板4Bで行われる制御を統合したものとして説明したが、副表示部21において実行される図柄変動ゲーム画像(演出画像)や選択ゲーム画像に関するデータ抽出及び表示についてはメイン基板4A側の制御信号に基づいてサブ基板4B側の制御で実行している。また、前記演出画像のデータもサブ基板4Bに搭載された記憶手段に格納されているものである。
【0265】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば入賞役の抽選によりボーナス役が成立したとしても直ちに入賞可能な状態にしない場合があり、この場合には成立したボーナス役が一旦保持(ストック)され、これを別途抽選を行うことにより入賞可能な状態とするか否かを決定することになるので、複数のボーナス役が一旦ストックした後にこれらボーナス役が入賞可能な状態とすることもでき、或いはこの一旦ストックされたボーナス役を、例えばボーナスゲームなどの様々な遊技状態に関連して抽選を行うこともでき、様々なタイミングでボーナス役の入賞を発生させることができるので、複数回のボーナス役の入賞を連続して発生させ、短時間に大量のメダルなどの払出を遊技者に提供することができるのである。
【0266】
また、一旦ストックされたボーナス役を入賞可能な状態に移行するための抽選(ボーナス役の放出抽選)の結果を副表示部に図柄変動ゲームとして表示することにより遊技者にボーナス役の放出抽選に当選したか否か(ボーナス役が入賞可能な状態か否か)を報知でき、その結果遊技者は、主表示部で行われる通常の図柄揃えゲーム(メインゲーム)に加え、例えばパチンコ遊技機におけるような画像を用いた図柄変動ゲームの2種類のゲームを楽しむことができる。すなわち、遊技者に対して、主表示部においては、スロットマシンの遊技においてボーナスゲームが当たるかどうかのドキドキ感や期待感、これとは別に、副表示部においては、例えばパチンコ遊技機の遊技のごとき大当たりが当るかどうかのドキドキ感や期待感を付与することができるのである。
【0267】
さらに、前記一旦ストックされたボーナス役の放出抽選を、通常の遊技状態において、ある特定の小役などの入賞役の入賞が発生したことを契機に実行するようにしてもよく、多様な遊技を遊技者に提供することが可能であるとともに、その抽選の結果を遊技者に対して副表示部において図柄画像を用いたゲームによって楽しませることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に関わるスロットマシンの外観斜視図である。
【図2】図1のスロットマシンの筐体の内部構造を示す概略図である。
【図3】図1のスロットマシンのハードブロック図である。
【図4】主表示部における有効ラインの説明図である。
【図5】この発明の第1の実施の形態のスロットマシンの全体の動作を示すフローチャートである。
【図6】この発明の第1の実施の形態のスロットマシンのストック処理のフローチャートである。
【図7】この発明の第1の実施の形態のスロットマシンの特別遊技処理のフローチャートである。
【図8】この発明の第2の実施の形態のスロットマシンの全体の動作を示すフローチャートである。
【図9】この発明の第2の実施の形態のスロットマシンのストック処理のフローチャートである。
【図10】この発明の第2の実施の形態のスロットマシンのストック放出抽選処理のフローチャートである。
【図11】この発明の第3の実施の形態のスロットマシンのストック処理のフローチャートである。
【図12】この発明の第3の実施の形態のスロットマシンの図柄変動ゲーム処理のフローチャートである。
【図13】図柄変動ゲームの演出画像の種類の内容の一例を示す説明図である。
【図14】この発明の第4の実施の形態のスロットマシンの全体の動作を示すフローチャートである。
【図15】この発明の第4の実施の形態のスロットマシンのストック放出抽選処理のフローチャートである。
【図16】この発明の第5の実施の形態のスロットマシンのストック放出抽選処理のフローチャートである。
【図17】この発明の第5の実施の形態のスロットマシンの選択ゲーム処理のフローチャートである。
【図18】選択ゲームの画像を示す説明図である。
【図19】この発明の第6の実施の形態のスロットマシンの全体の動作を示すフローチャートである。
【図20】この発明の第6の実施の形態のスロットマシンのストック処理のフローチャートである。
【図21】この発明の第6の実施の形態のスロットマシンのストック放出抽選処理のフローチャートである。
【図22】この発明の第7の実施の形態のスロットマシンのストック処理のフローチャートである。
【図23】この発明の第7の実施の形態のスロットマシンのストック放出抽選処理のフローチャートである。
【図24】この発明の第7の実施の形態のスロットマシンの選択ゲーム処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1 スロットマシン
6 制御手段
12 左リール
13 中リール
14 右リール
21 液晶パネル
23 停止ボタンスイッチ
35 乱数発生手段
41 引き込み設定手段
42 蹴飛ばし設定手段
45 記憶手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、外周面に複数の図柄が配設された複数の回転リールを備えた主表示部と、遊技状態に応じた画像演出を行う、例えばLED、液晶等の表示装置を用いた副表示部とを備えるスロットマシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のスロットマシンとして一般的に知られるものは、リプレイ図柄やチェリ図柄、或いは、赤「7」や青「7」図柄などの複数の図柄を外周面に配列した3個の回転リールを有するリールユニットの各回転リールをスロットマシンの筐体内部で回転させ、前記筐体内部を視認可能に設けた窓としての主表示部で前記図柄の変動状態を遊技者から視認できるように構成されている。そして、前記主表示部でリールユニットのリール制御手段により変動表示される回転リール上の複数の図柄は、スロットマシンの制御手段によって実行された内部抽選の抽選結果によって入賞役が成立したことに応じて、各回転リール毎に設けられた図柄停止操作手段を遊技者が操作することにより前記主表示部における有効ラインにおいて前記入賞役ごとに設定された所定の図柄の組み合わせで停止制御可能としてなるものである。
【0003】
前記リールユニットは、スロットマシン筐体の正面に設けられた3つの表示のための領域の背面に夫々設けられた3個の回転リールと、当該3個の回転リールを回転させるための3個のステッピングモータを備えている。
【0004】
また、前記スロットマシン筐体の前面には、メダル投入口、スタートレバー及び停止ボタンスイッチが設けられており、前記メダル投入口にメダルを投入した後に、前記スタートレバーを遊技者が操作することによって、前記3つの回転リールが前記ステッピングモータにより回転を開始することになる。
【0005】
前記図柄停止操作手段としての停止ボタンスイッチは、前記3つの回転リール毎に設けられ、各回転リールの下方のスロットマシン筐体前面に設けられており、遊技者は、主表示部で変動表示される前記回転リールの図柄を視認しつつ対応する停止ボタンスイッチを一つづつ操作することによって、変動表示される図柄を停止可能とされ、各回転リール毎に3つの図柄が停止表示されることになる。
【0006】
しかしながら、前述した停止ボタンスイッチの操作タイミングによって必ずしも直ちに回転リールが停止するのではなく、前記停止ボタンスイッチを操作することによって、その操作毎に抽選される内部抽選結果に影響されるような遊技態様となっている。つまり、内部の記憶手段には、ハード乱数やソフト乱数によって、予めスロットマシン内の役の成立確率を制御するようにしており、内部抽選で先ず入賞役が成立してから、有効ライン上にその入賞役ごとに予め定められた図柄の組み合わせで停止させなければ、遊技者がメダルなどの払い出し(入賞)を受けることができない。
【0007】
しかし、一方で、入賞役は遊技者に小さい利益を提供する小役と、当該小役よりも大きい利益を提供するボーナス役とを有し、このボーナス役は、ビックボーナス(BB)役とレギュラーボーナス(RB)役とを有しており、これら役が内部的な内部抽選で成立すると、その役に応じた図柄が主表示部の有効ライン上で停止し易いようなリール制御をリール制御手段によって実行するようにしている。このようなリール制御は、一般的に引き込み制御と言われ、通常は、入賞役が成立した場合に、その入賞役に対応する図柄から4コマずれて停止ボタンスイッチを操作しても、所定の領域に成立役に応じた図柄を停止させるような、4コマ引き込み制御が実行されるようになっている。
【0008】
前記レギュラーボーナス役とは、通常、リプレイ図柄が揃う確率を極めて高くし、1回のリプレイ図柄の入賞により15枚のメダルの払い出しが行われるゲームを12回実行できる権利を得、最大8回の入賞を得ることができるものである。そして、前記ビックボーナス役というのは、このレギュラーボーナス役を3回まとめて獲得可能としたものである。
【0009】
また、小役は、回転リールが回転を開始し、全ての回転リールが停止するまでのサイクル遊技(1ゲーム)中に成立したら、そのサイクル遊技(ゲーム)において成立した小役に対応した図柄の組み合わせで有効ライン上に停止させないと入賞が得られず、次のサイクル遊技(ゲーム)へ小役の成立を持ち越せないようになっているが、ボーナス役については、その入賞が得られるまで持ち越せるような遊技態様となっているものが殆どである。つまり、小役については、前記内部抽選で一旦成立すると、遊技者はその利益を得るためには、成立したときのサイクル遊技(ゲーム)において、偶然にリール制御により所定の図柄の組み合わせとなるか、或いは成立している小役を感で推理し、その推理した図柄の組み合わせを得るべく停止スイッチボタンをタイミング良く操作するといった闇雲な遊技になっている。
【0010】
このように、前述した小役が内部抽選によって成立し、この成立したサイクル遊技(ゲーム)中に、その成立した役に応じた図柄で遊技者が停止スイッチボタンの操作によって停止させることが出来た場合、つまり図柄表示が入賞となった場合に、所定枚数の遊技媒体としてのメダルが払い出されることになる。そして、前述したボーナス役(BB役、RB役)が内部抽選で成立し、その後の停止スイッチボタンの操作によって、当該成立したボーナス役に応じた図柄で停止させることが出来ると、ビックボーナス役やレギュラーボーナス役に応じたボーナスゲームが開始される。このボーナスゲームによって、遊技者は前述した小役よりも大量のメダル(遊技媒体)の取得が可能となり、遊技者が大きな利益を得ることになる。
【0011】
近年、前記主表示部に加え、スロットマシン筐体の前面に液晶表示装置やLED表示装置などの副表示部を設けたものが汎用されるようになってきている。この副表示部は、遊技者に遊技状態に応じた遊技の演出画像やサポート情報を提供するために用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【0012】
このようなスロットマシンにおいて、遊技者が最も興味を抱くところは投入するメダルの量に対して払い出されるメダルの量を大きくすることであり、その1つとして大量のメダルを一時に獲得できるボーナス役の入賞を得ることであり、このボーナス役をできるだけ多く獲得することが遊技者の最大の目的となっている。ボーナス役は、内部抽選によって所定の確率で成立するように制御されており、当然のことながらこの確率のもと規則的なタイミングでボーナス役が入賞発生していたのではメダルの払出量はメダルの投入量を上回ることがないことから、継続的な遊技の中で前記確率を維持しつつ不規則なタイミングでボーナス役の入賞を発生するようして、メダルの払出量に偏った波がつくようにしている。
【0013】
【特許文献1】
特開2001−54613号公報 (図1)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記ボーナス役の成立確率によってメダルの払出量に波をつけるだけでは、比較的緩やかな波になりがちであり、ボーナス役が複数回連続して入賞発生して極めて大量のメダルを短時間に獲得できるような払出の大きな波とはなりにくいのである。
【0015】
本発明は、回転リールを用いた主表示部とこれとは別に設けられた副表示部とを有するスロットマシンにおいて、払出の大きな波を得るために、内部抽選で成立した所定回数のボーナス役をあるタイミングでかためて入賞発生させることができるようにするとともに、ボーナス役の入賞が発生するか否かを、副表示部を用いた演出で遊技者に提供できるスロットマシンを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するために、ボーナス役が抽選により内部的に成立した場合であっても、その入賞を発生しない場合があり、入賞を発生させない場合のボーナス役の成立回数をストックしておき、このストックされたボーナス役の成立を別途抽選して放出(入賞を発生)させる制御をおこなうとともに、この抽選の結果を回転リールを用いた主表示部とは別個に設けた副表示部において遊技者に報知するようにする。
【0017】
より具体的には、本発明は、以下の(1)〜(10)のスロットマシン及びスロットマシンの制御方法を提供するものである。
【0018】
なお、本明細書において、「図柄変動ゲーム」とは、文字、記号、絵柄又は模様等の識別情報画像である図柄を画面上に変化させた後停止させて表示することにより遊技者に特典の当選やハズレを認識させ得るゲームを広く包含し、その代表例としては、複数の図柄を変動表示させた後にこれら変動する図柄を順々に停止表示させるゲーム態様を有する、いわゆるパチンコ遊技機における大当りか否かを報知する図柄可変表示ゲーム(図柄揃えゲーム)を挙げることができる。
【0019】
(1)筒体の外周面に複数の図柄が配設された複数のリールを回転及び停止させることにより所定の有効ライン上に図柄を変動表示及び停止表示できる主表示部と、
遊技状態に応じて所定の画像を表示する副表示部と、
遊技者にとって特に有益なボーナス役を含む複数の入賞役の成立及び不成立を所定のタイミングで抽選する第1の抽選手段と、
第1の抽選手段による抽選の結果成立したボーナス役の一部又は全部を回数として記憶する記憶手段と、
記憶手段に記憶されたボーナス役の入賞の抽選を行う第2の抽選手段と、を備えたスロットマシンであって、
第2の抽選の結果を、図柄を用いた図柄変動ゲームとして副表示部に表示し、さらに第2の抽選手段の抽選の結果ボーナス役の入賞が当選した場合に、ボーナス役の入賞が発生可能な遊技状態とするとともに、ボーナス役の当選又は入賞回数を記憶手段に記憶されたボーナス役の回数から減算する制御手段を有することを特徴とするスロットマシン。
【0020】
上記(1)のスロットマシンによれば、入賞役の抽選によりボーナス役が成立したとしても直ちに入賞可能な状態にしない場合があり、この場合には成立したボーナス役が一旦保持(ストック)され、これを別途抽選を行うことにより入賞可能な状態とするか否かを決定することになるので、複数のボーナス役が一旦ストックした後にこれらボーナス役が入賞可能な状態とすることもでき、或いはこの一旦ストックされたボーナス役を、例えばボーナスゲームなどの様々な遊技状態に関連して抽選を行うこともでき、様々なタイミングでボーナス役の入賞を発生させることができるので、複数回のボーナス役の入賞を連続して発生させ、短時間に大量のメダルなどの払出を遊技者に提供することができるのである。
【0021】
また、一旦ストックされたボーナス役を入賞可能な状態に移行するための抽選(ボーナス役の放出抽選)の結果を副表示部に図柄変動ゲームとして表示することにより遊技者にボーナス役の放出抽選に当選したか否か(ボーナス役が入賞可能な状態か否か)を報知でき、その結果遊技者は、主表示部で行われる通常の図柄揃えゲーム(メインゲーム)に加え、例えばパチンコ遊技機におけるような画像を用いた図柄変動ゲームの2種類のゲームを楽しむことができる。すなわち、遊技者に対して、主表示部においては、スロットマシンの遊技においてボーナスゲームが当たるかどうかのドキドキ感や期待感、これとは別に、副表示部においては、例えばパチンコ遊技機の遊技のごとき大当たりが当るかどうかのドキドキ感や期待感を付与することができるのである。
【0022】
さらに、前記一旦ストックされたボーナス役の放出抽選を、通常の遊技状態において、ある特定の小役などの入賞役の入賞が発生したことを契機に実行するようにしてもよく、多様な遊技を遊技者に提供することが可能であるとともに、その抽選の結果を遊技者に対して副表示部において図柄画像を用いたゲームによって楽しませることができる。
【0023】
(2)筒体の外周面に複数の図柄が配設された複数のリールを回転及び停止させることにより所定の有効ライン上に図柄を変動表示及び停止表示できる主表示部と遊技状態に応じて所定の画像を表示する副表示部とを有し、
遊技者にとって特に有益なボーナス役を含む複数の入賞役の成立及び不成立を所定のタイミングで抽選し、抽選の結果成立したボーナス役の一部又は全部について入賞を発生させることなく一旦内部的に保持し、この保持されたボーナス役の入賞の抽選を行い、この抽選の結果ボーナス役の入賞が当選した場合には、ボーナス役の入賞が発生可能な遊技状態とする制御手段を備えるスロットマシンであって、
前記制御手段は、前記記憶されたボーナス役の抽選の結果を、図柄を用いた図柄変動ゲームとして副表示部に表示することができることを特徴とするスロットマシン。
【0024】
上記(2)のスロットマシンによれば、上記(1)のスロットマシンと同様の効果を奏することができる。
【0025】
(3)筒体の外周面に複数の図柄が配設された複数のリールを回転及び停止させることにより所定の有効ライン上に図柄を変動表示及び停止表示できる主表示部、及び遊技状態に応じて所定の画像を表示する副表示部を有し、
遊技媒体の入力信号を検知して前記有効ラインを設定し、スタートスイッチの操作信号を受けて前記主表示部における複数のリールを回転させて前記図柄を変動表示した後、各リールに対応する停止スイッチの操作信号により各々のリールを停止することにより前記図柄を停止表示し、全てのリールにおける図柄が停止表示されることを1ゲームとし、前記全てのリールにおける図柄が変動表示後に停止表示したときに前記有効ライン上における図柄の表示態様によって遊技媒体の払出の有無を決定する制御手段を備えたスロットマシンにおいて、
前記制御手段は、遊技者にとって特に有益なボーナス役を含む複数の入賞役の成立及び不成立を所定のタイミングで抽選し、抽選の結果成立したボーナス役の一部又は全部について入賞を発生させることなく一旦内部的に保持し、この保持されたボーナス役の入賞の抽選を行い、この抽選の結果ボーナス役の入賞が当選した場合には、ボーナス役の入賞が発生可能な遊技状態に移行し、
さらには、前記記憶されたボーナス役の入賞の抽選の結果を、図柄を用いた図柄変動ゲームとして副表示部に表示することができるとともに、前記副表示部における図柄変動ゲームが実行されている一部又は全部の期間中、主表示部におけるゲームを実行できな制御を実行できることを特徴とするスロットマシン。
【0026】
上記(3)のスロットマシンによれば、上記(1)のスロットマシンと同様の効果に加え、次の効果を奏することができる。
【0027】
すなわち、ストックされたボーナス役を入層可能な状態に移行させるための抽選(放出抽選)の結果を、副表示部において図柄変動ゲームを用いて表示している(図柄変動ゲームが開始されてから終了するまでの)一部又は全部の期間中に主表示部におけるゲームを実行不能とする制御を行うことができるので、ボーナス役の放出抽選に当選している場合に、図柄変動ゲームが開始されてから遊技状態がボーナス役の入賞が可能な状態となる前に、遊技者が主表示部におけるゲームを行い遊技者所有のメダルを無駄に消費してしまうことを軽減又は防止することができるのである。
【0028】
また、遊技者が自主的に又は誤って主表示部において次のゲームを開始する操作を行った場合でも、該次のゲームを完結できないので、遊技者の注意を副表示部における図柄変動ゲームに払わせたり、副表示部に表示されている図柄変動ゲームの表示を途中で終わらせることを防止した上で遊技者の注意を副表示部における図柄変動ゲームに払わせたりすることが可能となる。
【0029】
(4)副表示部に表示される図柄変動ゲームが、複数の図柄を変動表示させた後にこれら変動する図柄を順々に停止表示させるゲーム態様を有し、制御手段は、前記図柄変動ゲームにおいて全ての図柄が停止表示したときに特定の表示態様であった場合に、ボーナス役の入賞を発生可能な遊技状態にすることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のスロットマシン。
【0030】
上記(4)のスロットマシンによれば、上記(1)、(2)又は(3)のスロットマシンと同様の効果に加え、次の効果を奏することができる。
【0031】
すなわち、一旦保持(ストック)されたボーナス役の放出抽選の結果当選した場合、この当選の結果を副表示部における図柄変動ゲームによって表示し、該図柄変動ゲームが変動する複数の図柄を順々に停止させ、全ての図柄が停止し特定の表示態様であった場合に初めて主表示部におけるゲームの遊技状態をボーナス役が入賞可能な状態に移行するようにしているので、ストックされたボーナス役の入賞の抽選の結果の報知としての図柄変動ゲームが副表示部で開始されると、該図柄変動ゲームの結果が表示されるまで、すなわち図柄変動ゲームが完結するまで、遊技者の注意を副表示部の図柄変動ゲームに払わせることが可能となる。
【0032】
(5)副表示部に表示される図柄変動ゲームが、複数の図柄を変動表示させた後にこれら変動する図柄を順々に停止表示させるゲーム態様を有し、制御手段は、前記図柄変動ゲームにおいて図柄を停止表示させる過程で、前記図柄変動ゲームの表示態様を異ならせることができ、表示態様を異ならせた以後は図柄変動ゲームが終了するまでの間、主表示部におけるゲームを実行できないようにすることを特徴とする上記(3)に記載のスロットマシン。
【0033】
上記(5)のスロットマシンによれば、上記(3)のスロットマシンと同様の効果に加え、次の効果を奏することができる。
【0034】
すなわち、副表示部における図柄変動ゲームの表示態様を、途中で異なる表示態様に変更する、例えば変動する複数の図柄のうち1つの図柄を残して停止表示したときに当選する可能性のある図柄の組み合わせ、いわゆるパチンコ遊技におけるリーチ状態になったときに特別演出画像表示に切り換えたり、さらにパチンコ遊技における発展リーチ画像表示に切り換えて表示態様を変更した場合に、該図柄変動ゲームが終了するまでの間、主表示部におけるゲームを実行不能とするようにできるので、その間遊技者に対して副表示部への注意を促すことができ、ボーナス入賞の期待感が高まった副表示部での演出をドキドキ感を向上させて楽しませることができるのである。
【0035】
(6)有効ラインの設定、スタートスイッチの操作入力又はストップスイッチの操作入力を不能動化することにより主表示部におけるゲームを実行できないようにすることを特徴とする請求項3又は5に記載のスロットマシン。
【0036】
上記(6)のスロットマシンによれば、上記(3)又は(5)のスロットマシンと同様の効果を奏することができる。
【0037】
(7)筒体の外周面に複数の図柄が配設された複数のリールを回転及び停止させることにより所定の有効ライン上に図柄を変動表示及び停止表示できる主表示部、及び遊技状態に応じて所定の画像を表示する副表示部を有し、
遊技媒体の入力信号を検知して前記有効ラインを設定し、スタートスイッチの操作信号を受けて前記主表示部における複数のリールを回転させて前記図柄を変動表示した後、各リールに対応する停止スイッチの操作信号により各々のリールを停止することにより前記図柄を停止表示し、全てのリールにおける図柄が停止表示されることを1ゲームとし、前記全てのリールにおける図柄が変動表示後に停止表示したときに前記有効ライン上における図柄の表示態様によって遊技媒体の払出の有無を決定する制御手段を備えたスロットマシンにおいて、
前記制御手段は、遊技者にとって特に有益なボーナス役を含む複数の入賞役の成立及び不成立を所定のタイミングで抽選し、抽選の結果成立したボーナス役の一部又は全部について入賞を発生させることなく一旦内部的に保持し、この保持されたボーナス役の入賞の抽選を行い、このボーナス役の入賞の抽選の結果を、図柄を用いた図柄変動ゲームとして副表示部に表示することができるとともに、前記保持されたボーナス役の入賞の抽選の結果ボーナス役の入賞が当選した場合には、前記副表示部における図柄変動ゲームの結果を特定の表示態様として表示した後に、前記副表示部を用いて遊技者の操作入力により当選を決めるゲームを実行し、この遊技者の操作入力により当選を決めるゲームで当選した場合に、ボーナス役の入賞が発生可能な遊技状態に移行させることを特徴とするスロットマシン。
【0038】
上記(7)のスロットマシンによれば、入賞役の抽選によりボーナス役が成立したとしても直ちに入賞を発生させない場合があり、この場合には成立したボーナス役を一旦ストック(内部的に保持)しておき、これを別途抽選を行うことにより入賞可能な状態とするか否かを決定することになるので、この一旦ストックされたボーナス役を、様々なタイミングで放出せることができるので、複数回のボーナス役の入賞を連続して発生させ、短時間に大量のメダル等の遊技媒体の払出を遊技者に提供することもできるのである。
【0039】
また、一旦ストックされたボーナス役を入賞可能な状態に移行するための抽選の結果を副表示部に図柄変動ゲームとして表示し、該図柄変動ゲームの結果によっては、ボーナス役が入賞可能な状態への移行を決定する抽選に、遊技者を自己の操作入力により参加させることができ、この遊技者の操作入力如何によってボーナス役が入賞可能な遊技状態へと移行されることになるのである。つまり、遊技者は、主表示部で行われるメインの図柄揃えゲームに加え、例えばパチンコ遊技機におけるような画像を用いた図柄揃えゲーム及び遊技者自身の操作入力により当選が決定されるゲームの3種類のゲームを楽しむことができる。その結果、遊技者に対して、主表示部においては、スロットマシンの遊技においてボーナスゲームが当たるかどうかのドキドキ感や期待感、これとは別に、副表示部においては、例えばパチンコ遊技機の遊技のごとき大当たりが当るかどうかのドキドキ感や期待感を、さらにはボーナス役が放出されるか否かを自己の操作により決定できるゲームというよりドキドキ感に富んだ遊技を提供できるのである。
【0040】
さらに、前記一旦ストックされたボーナス役の放出抽選を、メインの遊技状態において、ある特定の小役などの入賞役の入賞が発生したことを契機に実行するようにしてもよく、多様な遊技を遊技者に提供することが可能であるとともに、その抽選の結果を遊技者に対して副表示部において図柄画像を用いたゲーム、さらには遊技者が参加できるゲーム、例えば遊技者が停止ボタンスイッチなどの操作入力により当選を判定するゲームによって楽しませることができ、1回のボーナス役の入賞を複数回のドキドキ感をもって発生させるという興趣性に富んだスロットマシンを提供できる。
【0041】
(8)筒体の外周面に複数の図柄が配設された複数のリールを回転及び停止させることにより所定の有効ライン上に図柄を変動表示及び停止表示できる主表示部と遊技状態に応じて所定の画像を表示する副表示部とを有し、遊技者の操作入力により前記主表示部における前記リールの全てを回転させた後に停止させたときの図柄の表示態様に基づき入賞を決定するスロットマシンの制御方法であって、
遊技者にとって特に有益なボーナス役を含む複数の入賞役の成立及び不成立を所定のタイミングで抽選するステップ、
前記抽選の結果ボーナス役が成立した場合に、成立したボーナス役の一部又は全部を入賞可能な状態とせずに内部的に保持するステップ、及び
前記保持されたボーナス役を入賞可能な状態に移行するための抽選を行うステップ、
前記ボーナス役を入賞可能な状態とするための抽選の結果を図柄を用いた図柄変動ゲームとして副表示部に表示するステップ、
を有することを特徴とするスロットマシンの制御方法。
【0042】
上記(8)の制御方法によれば、上記(1)のスロットマシンと同様の効果を奏することができる。
【0043】
(9)筒体の外周面に複数の図柄が配設された複数のリールを回転及び停止させることにより所定の有効ライン上に図柄を変動表示及び停止表示できる主表示部と遊技状態に応じて所定の画像を表示する副表示部とを有し、遊技者の操作入力により前記主表示部における前記リールの全てを回転させた後に停止させたときの図柄の表示態様に基づき入賞を決定するスロットマシンの制御方法であって、
遊技者にとって特に有益なボーナス役を含む複数の入賞役の成立及び不成立を所定のタイミングで抽選するステップ、
前記抽選の結果ボーナス役が成立した場合に、成立したボーナス役の一部又は全部を入賞可能な状態とせずに内部的に保持するステップ、
前記保持されたボーナス役を入賞可能な状態に移行するための抽選を行うステップ、
前記ボーナス役を入賞可能な状態とするための抽選の結果を図柄を用いた図柄変動ゲームとして副表示部に表示するステップ、及び
前記副表示部に表示される図柄変動ゲームが実行されている一部又は全部の期間中、前記遊技者による操作入力を不能動化するステップ、を有することを特徴とするスロットマシンの制御方法。
【0044】
上記(9)の制御方法によれば、上記(3)のスロットマシンと同様の効果を奏することができる。
【0045】
(10)筒体の外周面に複数の図柄が配設された複数のリールを回転及び停止させることにより所定の有効ライン上に図柄を変動表示及び停止表示できる主表示部と遊技状態に応じて所定の画像を表示する副表示部とを有し、遊技者の操作入力により前記主表示部における前記リールの全てを回転させた後に停止させたときの図柄の表示態様に基づき入賞を決定するスロットマシンの制御方法であって、
遊技者にとって特に有益なボーナス役を含む複数の入賞役の成立及び不成立を所定のタイミングで抽選するステップ、
前記抽選の結果ボーナス役が成立した場合に、成立したボーナス役の一部又は全部を入賞可能な状態とせずに内部的に保持するステップ、
前記保持されたボーナス役を入賞可能な状態に移行するための第1の抽選を行うステップ、
前記ボーナス役を入賞可能な状態に移行するための第1の抽選の結果を図柄を用いた図柄変動ゲームとして副表示部に表示するステップ、及び
前記ボーナス役を入賞可能な状態に移行するための第1の抽選の結果当選した場合に、ボーナス役を入賞可能な状態への移行を決定するゲームを遊技者の操作入力により実行するステップ、
を有することを特徴とするスロットマシンの制御方法。
【0046】
上記(10)の制御方法によれば、上記(7)のスロットマシンと同様の効果を奏することができる。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は、この発明の実施の形態に関わるスロットマシンの外観斜視図、図2は図1のスロットマシンの筐体の内部構造を示す概略図をそれぞれ示している。
【0048】
(外観構成の説明)
図示するスロットマシン1は、ボックス形状の筐体2の前面開口2Aに扉部3を開閉自在に取り付けて構成されている。前記筐体2の内部空間(図2参照)には、上方にリールユニット10や、後述する制御手段6が搭載された制御基板4(メイン基板4A,サブ基板4B)などが組み込まれ、下方には、多数枚数のメダルを収容するホッパー5Aを有するメダル払出手段5が組み込まれている。
【0049】
前記リールユニット10は、金属フレーム11に3個のリール12(左リール),13(中リール),14(右リール)と、当該リール12,13,14の駆動源となるステッピングモータ12A,13A,14A(後述の図3参照)と、後述する前記ステッピングモータの回転を制御するための左,中,右リールドライバ12B,13B,14Bと、各リール12,13,14の回転位置を検出するためのセンサ12C,13C,14Cとを主な構成としている。
【0050】
前記リール12,13,14は、何れも円筒状の筒体の外周面に複数の図柄を連続して列状にシルクスクリーン印刷により印刷した帯状シートを貼着して構成されている。この帯状シートを前記リール12,13,14に貼り付けた状態で、前記リール12,13,14の内周側に設けられた光源の光によって、前記帯状シートの外周面の図柄を目立つようにすることができるように、帯状シート自体を透光性の性質を有する樹脂で構成するとともに、リール12,13,14自体の素材を透光性樹脂で形成するか、或いは、印刷された図柄の背面に光通過穴を設ける構成を採用している。
【0051】
前記図柄とは、「7」、「チェリ」、「ベル」、「バー」、「リプレイ」などの遊技者にとって他の図柄と識別可能なシンボルマークである。
【0052】
また、筐体2の扉部3は、内部のメダルが簡単に窃盗されることがないように金属フレームによって頑強に製作されており、筐体2に対して図示しないヒンジで開閉自在に設けられるとともに鍵3Aで施錠できるようになっている。また、前記扉部3の前面開口には、前記筐体2の内部空間に連通した内部に光源を備えた報知光源用の第1のパネル7と、主表示部としての図柄変動表示用の複数の領域を形成するための窓(左リール用窓8A,中リール用窓8B,右リール用窓8C)を形成する第2のパネル8と、スロットマシンの機種名やタイトルロゴを施した化粧用の第3のパネル9とが組み付けられている。
【0053】
主表示部としての第2のパネル8の前記左リール用窓8A,中リール用窓8B,右リール用窓8Cの各々は、内部のリール12,13,14が停止した状態で、それぞれが対応するリール12,13,14の外周面に並列に設けられた複数の図柄のうち連続する上下3つの図柄が前記扉部3の前面側から視認可能なように透明素材からなる。
【0054】
前記第2のパネル8と第3のパネル9との間には、メダルを直接スロットマシン1内に投入するためのメダル投入口20が設けられ,主表示部としての第2のパネル8の左側には副表示部としての液晶パネル21が設けられている。
【0055】
前記副表示部を構成する液晶パネル21は、遊技状態に応じた所定の画像を表示するとともに、本発明の特徴部分である図柄を用いた図柄変動ゲームを表示するものである。
【0056】
また、メダル投入口20と同様に第2のパネル8と第3のパネル9との間には、スタートレバー22と、停止ボタンスイッチ23(左停止ボタンスイッチ23A,中停止ボタンスイッチ23B,右停止ボタンスイッチ23C)と、ベットボタンスイッチ24(MAXベットスイッチ24A,1枚ベットスイッチ24B)と、清算スイッチ25が設けられている。
【0057】
更に、第2のパネル8と第1のパネル7との間には、正面の遊技者に向かって音を発するための一対のスピーカ26と、第3のパネル9の下方にはウーハとしてのスピーカ26を設けている。上記、ベットスイッチボタン24と、清算スイッチ35及びスピーカ26に関しては、後述するハードブロック図としての図3に図示せずに省略している。
【0058】
また、スロットマシン1の下部には、メダル払出し口27,当該メダル払出し口27と連通したメダル受け皿28などが設けられている。前記清算スイッチ25を遊技者が操作して貯留メダルを清算すると、メダル払出し口27よりメダル受け皿28に貯留されたメダルを払出しすることができる。
【0059】
前記第2のパネル8の下方中央部分には、役の入賞によって払い出されるメダル数を表示するためのPAY表示手段29A、ボーナスの数を表示するためのボーナス数/メダル貯留総数表示手段29B、投入メダル数を表示するためのベット表示手段29Cとを設けている。これらの表示手段29A,29B,29Cは何れも7セグメントLEDを採用している。
【0060】
(ハード構成の説明)
次に、図3に基づいて、前述した図1及び2に示すスロットマシン1のハード構成について説明する。
【0061】
図において、6は制御手段であり、前述した制御基板4のメイン基板4Aとサブ基板4Bを総称して1ブロックで示している。この制御手段6には、メダル投入口20に投入されたメダルを検出しカウントするためのメダル検出手段30と、スターレバー22の操作を検出するためのスタート検出手段31と、前述した左,中,右リールドライバ12B,13B,14Bと、ステッピングモータ12A、13A,14Aによって回転するリール12,13,14の位置検出センサー12C,13C,14Cに接続されて位置検出を実行する回転位置検出手段32とが接続されている。この位置検出センサー12C,13C,14Cは、リール12,13,14の所定位置に設けられた貫通穴を利用して透過型或いは反射型のフォトセンサを採用することができる。
【0062】
また、前記制御手段6には、遊技情報に関する画像の表示を制御するために、表示ドライバ21Aを介して副表示部としての液晶パネル21が接続されている。
【0063】
さらに、前記制御手段6には、前記リール12,13,14の変動表示中にそのリール12,13,14の回転を止めるための停止ボタンスイッチ23として、右停止ボタンスイッチ23A,中停止ボタンスイッチ23B,右停止ボタンスイッチ23Cが操作入力検出手段33を介して接続されており、この停止ボタンスイッチ23に対する遊技者の操作を受けて操作入力検出手段33がその操作を検知するとともに、この検知したことを受けて制御手段6が左,中,右リールドライバを制御してリール12,13,14を停止させる制御が可能となっている。
【0064】
次に、前述したメダル払出手段5を電気的に制御手段6が制御するために、払出手段5は払出ドライバー34を介して制御手段6に接続されており、清算ボタン47を操作したり、貯留メダルのストック数が上限(例えば、50枚)を超えると、その払出すべきメダルの数だけ払出手段5に払い出す制御を前記制御手段6によって実行する。
【0065】
また、同様に制御手段6には、乱数発生手段35、クロック発生手段36、左リールカウンタ37、中リールカウンタ38、右リールカウンタ39、払出率設定手段40、引き込み設定手段41、蹴飛ばし設定手段42、図柄テーブル43、未払出記憶手段44、記憶手段45、差数カウンタ46が接続されている。乱数発生手段35は、入賞役の成立又は不成立の内部的な抽選、内部的な抽選で成立したが入賞が発生しなかったボーナス役の抽選に用いられる乱数を発生するものである。クロック発生手段36はクロック信号を発生し、このクロック信号に基づいて記憶手段45のROMに予め記憶された各種の制御プログラムや遊技プログラムなどのプログラムを制御手段6が実行する。記憶手段45には、この制御プログラムを実行する場合のワークメモリ領域が形成されている。また、記憶手段45のRAMには、入賞役の内部的抽選においてボーナス役が成立したがその入賞を発生させないとしたとき、そのボーナス役の回数を追加的に抽選履歴書き込み領域に記憶させられる。
【0066】
ここで、制御手段6は、スタートレバー22を操作したことに応じて乱数発生手段35からの操作される乱数に基づいて内部的な抽選を実行し、その抽選結果が入賞役の成立であった場合に、その入賞役に応じて予め設定された前記図柄でリール12,13,14を停止させることが出来た時に入賞として制御し、以下の動作を実行する。前記入賞役としては、ボーナス役及び複数種の小役とを有している。
【0067】
(ボーナス役)
本実施の形態においてボーナス役とは、一般的なスロットマシンの場合に設定されているのと同じ、ビッグボーナス(BB)役、レギュラーボーナス(RB)役などが挙げられ、これらボーナス役の入賞により遊技状態は通常遊技状態から特別遊技状態(ボーナスゲームなど)へ移行し、より大きな利益(大量のメダルの払い出し)を遊技者に提供し得るものをいう。
【0068】
メダルをメダル投入口20から投入し、スタートレバー22の操作が行われるとリール12〜14が回転を開始するとともに、入賞役の内部的な抽選が乱数発生手段の発生した乱数を用いて行われ、抽選結果がBB役の成立であり、その入賞を発生させる場合には、ビックボーナスフラグを立てて、ビックボーナス役の図柄としての例えば「7」を、前記引き込み設定手段41に予め定められたBB役の成立時の引き込みコマ数を参照しつつ、図4に示すように主表示部(第1のパネル)8のリール用窓8A〜8Cにおける有効ラインA〜Eに前記「7」を揃えるような引き込み制御をリール制御として制御手段6が実行する。この有効ラインA〜Eの何れかの有効ラインにBB役の図柄「7」がゾロ目で揃うと、制御手段6がBB役に応じた所定の図柄で停止したと認識して、メダルの払出制御を行う。また、RB役が成立し、その入賞を発生させる場合には、RB役に対する図柄を有効ライン上に揃えようと制御される。なお、前記有効ラインA〜Eは、メダルの投入枚数に応じて異なり、投入メダルが1枚のときは有効ラインAが設定され、2枚及び3枚のときはそれぞれ有効ラインA〜C及び有効ラインA〜Eが設定される。また、前記リール制御は、コントロール制御でもテーブル制御であっても本発明に適用することができるが、バグの発生の問題や多彩なリール制御を簡易なプログラムで実行させるためには、複数の停止テーブルデータを後述する記憶手段に予め具備させてなるテーブル制御を採用することがより好ましい。
【0069】
このような引き込み制御を伴う前記リール制御によって、前記図柄の変動状態・停止状態を見るための領域(左リール用窓8A,中リール用窓8B,右リール用窓8C)を遊技者が視認識しつつ、停止させたい図柄を狙って停止ボタンスイッチ12,13,14を操作する時に、その操作タイミングに多少のズレ(失敗)があっても、それが多少の早めの操作タイミングであった場合には狙った図柄で停止できるようになるのである。そして、一旦入賞を発生させるべく立ったボーナスフラグは小役のフラグとは異なり、図柄が変動して停止するまでの1サイクル遊技で消滅することなく、ボーナス役が入賞(BB役又はRB役に対する所定の図柄の組み合わせが有効ライン上に停止)できるまで、消滅することがなく次のサイクル遊技に持ち越す制御を制御手段6が実行するのである。
【0070】
ここで、リール12,13,14に対応したカウンタ37,38,39が設けられており、制御手段6は、ステッピングモータ12A,13A,14Aに駆動パルスを出力したときは対応するカウンタ37,38,39を駆動パルス数だけインクリメントするとともに、位置検出センサー12C,13C,14Cがリール12,13,14の基準回転位置を検出したときはカウンタ37,38,39をリセットするようにしている。このようにして、制御手段6は、カウンタ37,38,39のカウント値に基づいてリール12,13,14の基準回転位置からの現在の回転位置を判断する。しかし、回転位置を判断できてもどの図柄で停止するかを判断できなければ、前述したような引き込み制御は実現できないため、このような図柄の判断のために前述した操作入力検出手段33、図柄テーブル43を利用する。つまり、操作入力検出手段33は、各停止ボタンスイッチ23A,23B,23Cに対する操作を検出して制御手段6に通知する。この通知を受けた制御手段6は、操作入力検出手段33から通知に動じて、リール12,13,14の回転位置と図柄種類との位置関係を記憶した図柄テーブル43を利用して、引き込み停止動作を実行するのである。このように、リール12,13,14の外周のどの位置にどのような図柄が設けられているかを示す図柄テーブルを利用することによって、前述した引き込み制御や、後述する蹴飛ばし制御が実行できるのである。このような引き込み制御や蹴飛ばし制御は、一般的に日本においてはパチスロとも呼ばれるスロットマシンにおいて周知の技術である。
【0071】
また、BB役などの各種役の成立のための確率を複数段階に設定できる機能として、払出率設定手段40を設けている。このようにスロットマシン1の払出率を複数段階に設定できることは現在のスロットマシンではポピュラーなものとなっている。しかして、BB役又はRB役に入賞すると、制御手段6は、払出ドライバ34を駆動させて所定枚数のメダルの払出制御を実行するのある。
【0072】
次に、ボーナス役が内部的な抽選により成立してもボーナスフラグを立てずに該成立したボーナス役の入賞をストックする(持ち越す)場合について説明する。本実施の形態におけるスロットマシン1では、入賞役の1つであるボーナス役に通常のボーナス役(BB役及びRB役)と特定のボーナス役(BB役及びRB役)を有する。ここで通常のボーナス役とは、入層役の内部的な抽選の結果成立した場合に、直ちにボーナスフラグが立ち該ボーナス役に対応する図柄を主表示部の有効ラインに揃えてボーナス役の入賞を発生させようとするリール制御が行われるものである。一方、特定のボーナス役とは、入賞役の内部的な抽選の結果成立した場合に、一旦記憶手段45のRAMにおける抽選履歴書き込み領域内の成立ボーナス役記憶部に回数が累積的に記憶され、ボーナスフラグが立つことなく、主表示部の有効ライン上に成立した特定のボーナス役に対応する図柄の組み合わせで停止しないようにリール制御が維持される。このリール制御としては、蹴飛ばし制御であり、入賞役のフラグが立っていない場合に、ある図柄を狙って停止ボタンスイッチ23A,23B,23Cの図柄停止操作がタイミングよく実行されたとしても、狙った図柄では有効ライン上に揃わないように蹴飛ばし設定手段42の蹴飛ばし情報に基づいて制御手段6が制御する。蹴飛ばし情報とは、遊技者がフラグが立っている入賞役の図柄を揃えようと、タイミングを計って停止ボタンスイッチ23を操作するが、仮に、その操作タイミングが狙った図柄を停止させるタイミングに合致していても、前記蹴飛ばし設定手段42の情報(プログラム)に基づいて、最後に停止する、例えば右リールのステッピングモータ14Cを通常の停止操作後に停止させる時間よりも遅延して停止させるような制御を制御手段6に実行させるものである。また、フラグが立っている入賞役に対応する図柄とは異なる図柄を有効ライン上に揃えようと操作しても同様である。なお、ここにおける通常のボーナス役と特定のボーナス役とは、入賞内容は同じものとしている。
【0073】
ボーナス役の入賞が発生(ボーナス役に対応する図柄の組み合わせで図柄が有効ライン上に停止)すると、遊技状態がボーナスゲームへ移行される。そして、このボーナスゲームが終了すると、前記記憶手段45に記憶されたボーナス役の回数に応じて、記憶(ストック)されているボーナス役の入賞を発生させるか否かの抽選を行い、抽選に当選した場合は、連続してボーナス役の入賞を発生させることになる。
【0074】
なお、本実施の形態では、上述のようにボーナス役として性質の異なる通常のボーナス役と特定のボーナス役を入賞役に有するようにして、入賞役の内部的な抽選時に直ちに入賞を発生させないボーナス役を決めて一旦記憶するようにしているが、本発明においてはこのような方式に限定されることはなく、例えば、ボーナス役が内部的抽選で成立した場合引き続きこの成立したボーナス役の入賞を発生させるか否かの判定(例えば乱数を用いた抽選で行えばよい)を行い、入賞を発生させないと判定されたときに一旦記憶手段45に記憶するようにしてもいいし、例えばボーナスゲーム中、ボーナスフラグが立っている状態などの、ある特定の遊技状態中に内部的抽選で成立したボーナス役を一旦記憶手段に記憶するようにしてもよい。さらにはボーナス役を一旦記憶手段にストックする特別な遊技状態を設けるなどしてもいい。
【0075】
(動作フロー)
(第1の実施の形態)
次に、図5乃至図7に基づいて、前記実施の形態のスロットマシン1の動作について説明する。
【0076】
まず、図5において、メダルが投入されると、メダル投入口20にメダルが投入されたことをメダル検出手段30が検出し(遊技媒体の入力信号を検出し)、この検出結果を制御手段6に伝達し、当該検出結果を伝達された制御手段6は、投入されたメダルの数に応じて有効ラインを設定する。そして、遊技者がスタートレバー22を操作したとスタート検出手段が検出すると(S100:YES)、乱数発生手段35から抽出される乱数と記憶手段45に記憶されている確率テーブルに基づいて、第1の抽選としての、内部抽選を実行する(S101)。つまり、乱数発生手段35から発生する乱数に応じて、通常のBB役、通常のRB役、特定のBB役、特定のRB役、或いは各種の払い出しメダル数の異なる小役が成立したり、不成立(ハズレたり)することになる。
【0077】
次に、制御手段6は、ストック処理を実行する(S102)。このストック処理は、S101の内部抽選の結果に応じて実行されるもので、通常のBB役及びRB役、並びに小役が成立した場合に、成立した入賞役のフラグを立てたり、特定のBB役及びRB役が成立した場合に、一旦記憶手段45に記憶させたりするものであり、詳しくは図6に基づき後述する。
【0078】
そして、制御手段6は左,中,右リールドライバ12B,13B,14Bを制御してステッピングモータ12A,13A,14Aでリール12,13,14を回転させる(S103)。
【0079】
続いて、遊技者が停止ボタンスイッチ23の停止操作を行うと、前記停止ボタンスイッチ23と電気的に接続された操作入力検出手段33が操作があったことを制御手段6に伝達する(S104:YES)。
【0080】
前記停止操作があったことを制御手段6が受信すると、制御手段6は停止操作のあったリール12,13,14に対して、停止処理を実行する(S105)。この停止処理は、入賞役のフラグが成立しているか否かによって適切な引き込み制御或いは蹴飛ばし制御のリール制御を行うものである。。
【0081】
前記制御手段6が全リール12,13,14の停止が完了したと判定した場合(S106:YES)には、停止した図柄の判定を行い(S107)、この判定結果に対応する役に応じた払出処理(S108)を実行する。勿論、ハズレ役であった場合には、メダルの払出はなされない。
【0082】
次に、BB役やRB役で入賞している場合(S109:YES)には、制御手段6は、それぞれのボーナス役に応じた特別遊技処理を実行し(S110)、その後、前記ステップS100に戻る。また、ステップS109でボーナス役に入賞していないと判定された場合(S109:NO)は、ステップS100に戻る。なお、前記特別遊技処理(S110)は、一般的なボーナスゲームを実行した後に、第2の抽選としてのストック放出抽選及びその抽選結果を図柄変動ゲームとして、副表示部としての液晶パネル21に表示する処理などを含むものであり、詳しくは図7に基づいて後述する。
【0083】
図6にステップS102のストック処理の詳細な制御フローを示す。まず、ステップS101の内部抽選の結果、制御手段6はボーナス役(BB役又はRB役)が成立しているか否かを判定する(S200)。
【0084】
ボーナス役が成立していると判定されたときは(S200:YES)、制御手段6は成立しているボーナス役が特定のボーナス役か否かを判定する(S201)。特定のボーナス役が成立していると判定されたときは(S201:YES)制御手段6は、BB役及びRB役を区別して記憶手段6のRAMの抽選履歴書き込み領域の成立ボーナス役記憶部に累積回数として記憶する(S202)。
【0085】
一方、ステップS200でボーナス役が成立していないと判定されたときは(S200:NO)、制御手段6は小役が成立しているか否かを判定する(S203)。小役が成立していると判定されたときは(S203:YES)、制御手段6は成立している小役のフラグを成立させ(S204)、この処理を終了する。ステップS203で小役が成立していないと判定されたときは(S203:NO)、この処理を終了する。
【0086】
また、ステップS201で特定のボーナス役が成立していないと判定されたとき、すなわち通常のボーナス役が成立しているときは(S201:NO)、制御手段6は、成立しているボーナス役に対応するフラグを成立させ(S205)、本処理を終了する。このとき、後述する記憶手段に記憶された特定のボーナス役を入賞とするか否かの抽選の結果、ボーナス役を入賞させる当選があった場合には、既にボーナスフラグが成立しており、これによって複数のボーナスフラグが立つこととなる。
【0087】
図7にステップS110の特別遊技処理の制御フローを示す。なお、特別遊技処理において行われるボーナスゲーム自体の中身のフローは省略し、ここではボーナスゲーム終了後のフローについて説明する。
【0088】
前記ステップS109でボーナス役が入賞していると判定された場合には、BB役又はRB役に応じた所定のボーナスゲームが開始される。そして、ボーナスゲームが終了したと判定されたときは(S300:YES)、制御手段6は、記憶手段45に記憶されているボーナス役の回数が1以上か否かを判定する(S301)。
【0089】
ボーナス役の記憶(ストック)回数が1以上と判定されたときには(S301:YES)、制御手段6は、第2の抽選としての、ボーナス役の放出の内部的な抽選処理を実行する(S302)。この抽選処理では、記憶手段45に記憶されているボーナス役を入賞(放出)とするか否かの抽選が行われるとともに、当該抽選の結果に基づいて後述するステップS303における図柄変動ゲームにおいて変動表示させた図柄を停止表示させたときの図柄を予め決定する処理が行われる。
【0090】
本実施の形態において、図柄変動ゲームとは、パチンコ遊技機において一般的に用いられている図柄変動ゲームとされる。具体的には、副表示部の液晶パネル21に文字、記号、絵柄又は模様等の識別情報画像である複数の図柄をそれぞれ変動表示した後、所定のタイミングでこれらの図柄を停止表示し、図柄が所定の組み合わせとなるかを抽選するゲームで、図柄が所定の組み合わせで停止したときには、ボーナス役が当選したことになる。より具体的には、例えば、副表示部21に3個の数字(図柄)を横一列に並列して表示する。これら3個の数字は、それぞれ「0」〜「15」の数字を順次繰り返し上から下へスクロールするように変動表示され、その後3個の数字を所定のタイミングで停止表示する。その際、停止したこれら数字(図柄)の組み合わせが所定の組み合わせ(例えば「1」などのゾロ目)であった場合には、図柄変動ゲームがボーナス役に大当り当選したことが判るようにしたゲームである。
【0091】
前記ボーナス役を放出するか否かの抽選は、具体的には、ボーナス役を1回入賞(放出)させるか否かの抽選としてもいいし、複数のボーナス役がストックされている場合には、ストックされているボーナス役のうち何回(1回、2回、・・・)のボーナス役を放出するかの抽選であってもよく、乱数発生手段からサンプリングされた乱数の数値データと記憶手段に記憶されている確率テーブルにより行なうことができる。なお、上記のように複数回のボーナス役が当選することがあるような抽選を行う場合には、確率テーブルを複数用意しておき、ストックされているボーナス役の回数に応じた確率テーブルに基づき抽選を行えばよい。
【0092】
また、前記図柄変動ゲームにおいて変動表示させた図柄を停止表示させたときの図柄を予め決定する処理とは、例えば、3個の図柄を変動表示し、変動する3個の図柄を所定のタイミングで停止表示した場合に、前記抽選においてボーナス役が当選した場合には変動図柄画像を特定の組み合わせで停止し、当選していないハズレであった場合には非特定の組み合わせで停止するように、この停止表示される図柄の組み合わせが決定される。
【0093】
次に、制御手段6は、図柄変動ゲーム画像を副表示部(液晶パネル)21に表示する(S303)。具体的には、前記抽選処理において予め決定された図柄の組み合わせに応じた図柄画像データ及び演出画像(背景画像、キャラクタ画像など)データを記憶手段45のROMから読み出し副表示部21に表示するのである。
【0094】
一方、ボーナス役のストック回数が1以上ではない(0)と判定されたときには(S301:NO)、本処理を終了する。
【0095】
ステップS302の抽選処理の結果、ボーナス役が当選しているときは(S304:YES)、制御手段6はボーナスフラグを立てて遊技状態をボーナス役が入賞可能な状態にする(S305)。このとき、複数回のボーナス役が当選したときには、複数のボーナスフラグを立てることになる。当然のことながらこのボーナスフラグは一旦成立すると、主表示部8において入賞図柄の組み合わせで図柄が停止し、ボーナス役の入賞が発生するまで消滅することはない。一方、ボーナス役が当選していない(ハズレ役の)とき(S304:NO)、制御手段は本処理を終了する。
【0096】
ステップS305のボーナスフラグの成立と同時又は前後して、制御手段6は当選したボーナス役の回数を記憶手段45に記憶されているボーナス役の回数から減算し(S306)、本処理を終了する。
【0097】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の他の実施の態様(第2の実施の形態)について説明する。この第2の実施の形態においては、スタートレバー22の操作入力にともない実行される、第1の抽選である内部抽選においてボーナス役が成立した場合に、成立した全てのボーナス役についてボーナスフラグを立てずに一旦ストックする(持ち越す)場合の動作の一例について説明する。すなわち、ボーナス役が内部的な抽選の結果成立した場合に、一旦記憶手段45のRAMにおける抽選履歴書き込み領域内の成立ボーナス役記憶部に回数が累積的に記憶され、ボーナスフラグが立つことなく、主表示部の有効ライン上に成立したボーナス役に対応する図柄の組み合わせで停止しないように前述した蹴飛ばし制御などのリール制御が行われる。したがって、前記実施の態様(第1の実施の形態)のように、ボーナス役として、通常のボーナス役と特定のボーナス役とを区別して設定していない。
【0098】
以下第2の実施の形態における動作について、図8乃至図10に基づき説明する。
【0099】
図8は、第2の実施の形態における全体の動作のフローチャートである。まず、メダルが投入されると、メダル投入口20にメダルが投入されたことをメダル検出手段30が検出し、この検出結果を制御手段6に伝達し、当該検出結果を伝達された制御手段6は、投入されたメダルの数に応じて有効ラインを設定する。そして、遊技者がスタートレバー22を操作したとスタート検出手段が検出すると(S400:YES)、乱数発生手段35から抽出される乱数と記憶手段45に記憶されている確率テーブルに基づいて、第1の抽選としての、内部抽選を実行する(S401)。つまり、乱数発生手段35から発生する乱数に応じて、BB役、RB役、或いは各種の払い出しメダル数の異なる小役、リプレイ等の入賞役が成立したり、不成立(ハズレたり)することになる。
【0100】
次に、制御手段6は、ストック処理を実行する(S402)。このストック処理は、S401の内部抽選の結果に応じて実行されるもので、小役が成立した場合に、成立した入賞役のフラグを立てたり、BB役及びRB役が成立した場合に、一旦記憶手段45に記憶させたりするものであり、詳しくは図9に基づき後述する。
【0101】
そして、制御手段6は左,中,右リールドライバを制御してステッピングモータ12A,13A,14Aでリール12,13,14を回転させる(S403)。
【0102】
上記リールの回転の開始(S403)と同時に又は引続いて、制御手段6は、第2の抽選としてのストック放出抽選をともなうストック放出処理を実行する(S404)。このストック放出処理は、ストックされているボーナス役の放出(ボーナス役フラグを立てる)や副表示部としての液晶パネル21に表示する図柄変動ゲームに関するのものであり、詳しくは図10に基づき後述する。
【0103】
続いて、S405〜S410のステップが、前述の第1の実施の形態で図5により既に説明したS104〜S109のステップのと同様にして行われ、ここでは詳しい説明は省略する。
【0104】
そして、ステップS410においてBB役やRB役に対応する図柄でリールが停止しBB役又はRB役が入賞している場合(S410:YES)には、制御手段6はそれぞれのボーナス役に応じたボーナスゲームを実行して特別遊技処理を行う(S411)。ここで、ボーナスゲームとは、特に限定されず、一般的に広く知られているレギュラーボーナスゲーム又はビッグボーナスゲームとされる。
【0105】
図9にステップS402のストック処理の詳細な制御フローを示す。まず、ステップS401の内部抽選の結果、制御手段6はボーナス役(BB役又はRB役)が成立しているか否かを判定する(S500)。
【0106】
ボーナス役が成立していると判定されたときは(S500:YES)、制御手段6は、BB役及びRB役を区別して記憶手段6のRAMの抽選履歴書き込み領域の成立ボーナス役記憶部に累積回数として記憶(ストック)し(S501)、この処理を終了する。
【0107】
一方、ステップS500でボーナス役が成立していないと判定されたときは(S500:NO)、制御手段6は小役が成立しているか否かを判定する(S502)。小役が成立していると判定されたときは(S502:YES)、制御手段6は成立している小役のフラグを成立させ(S503)、この処理を終了する。ステップS502で小役が成立していないと判定されたときは(S502:NO)、この処理を終了する。
【0108】
次に、図10にステップS404のストック放出処理の制御フローを示す。この処理においては、本発明の特徴とする部分である、ストックされているボーナス役を放出するか否かの抽選の結果を液晶パネル21に図柄変動ゲームを用いて表示するか否かを判断し、実行する処理を含むものである。
【0109】
まず、前記ステップS403でリールの回転が開始されると同時又は前後して、制御手段6は記憶手段45に記憶されているボーナス役の回数が1以上か否かを判定する(S600)。
【0110】
ボーナス役の記憶(ストック)回数が1以上と判定されたときには(S600:YES)、制御手段6は、ストック放出抽選を行うか否かの判定を行い(S601)、ストック放出抽選を行うと判定した場合には、第2の抽選としてのストック放出抽選を伴う処理を実行する(S602)。ストック回数が0の場合(S600:NO)、及びストック放出抽選を行わない(S601:NO)と判定された場合には本処理を終了する。なお、上記ステップS601のストック放出処理を行うか否かのステップを省略して常にストック放出抽選処理を行うようにしてもかまわない。
【0111】
上記ステップS601のストック放出抽選を行うか否かの判定、及びステップS602のストック放出抽選は、例えば前記乱数発生手段35を用いて乱数を発生させ、発生した乱数と記憶手段45に記憶された判定テーブルとの照合により決定される。また、ストック放出抽選処理(S602)では、記憶手段45に記憶されているボーナス役を入賞(放出)とするか否かの抽選が行われるとともに、当該抽選の結果に基づいて後述するステップS604における図柄変動ゲーム画像表示のステップにおいて変動表示させた図柄を停止表示させたときの図柄を予め決定する処理が行われる。
【0112】
前記ストック(ボーナス役)を放出するか否かの抽選(S602)は、具体的には、ストックされているボーナス役を1回入賞(放出)させるか否かの抽選としてもいいし、複数回(1回、2回、・・・)のボーナス役を放出することができる抽選であってもよい。
【0113】
なお、上記図柄変動ゲームにおいて変動表示させた図柄を停止表示させたときの図柄を予め決定する処理とは、例えば、3個の図柄を変動表示し、変動する3個の図柄を所定のタイミングで停止表示した場合に、前記抽選においてボーナス役が当選した場合には変動図柄画像を特定の組み合わせで停止し、当選していないハズレであった場合には非特定の組み合わせで停止するように、この停止表示される図柄の組み合わせを予め決定しておく処理のことである。
【0114】
次に、制御手段6は、図柄変動ゲームを副表示部である液晶パネル21に表示するか否かの判定を行う(S603)。この判定は、上記ステップS601のストック放出抽選を行うか否かの判定と同様、乱数と判定テーブルにより行うことができる。
【0115】
本第2の実施の形態では、上記ステップS603の図柄変動ゲームを表示するか否かを判定するステップを設けるようにしているが、これは本実施の形態では、ステップS401の内部抽選処理(第1の抽選)で成立した全てのボーナス役を一旦ストックしているため、ボーナス役の入賞がストック放出抽選(第2の抽選)に委ねられており、該ストック放出抽選の結果を全て図柄変動表示ゲームを用いて表示したのでは、スロットマシンの主たる遊技行為の意味あいが薄れてしまい、パチンコ遊技機に近いものとなってしまうのを防止するためである。したがって、本第2のの実施の形態においては、ストック放出抽選でボーナス役を入賞とさせると判定された場合にその結果を液晶パネルに図柄変動ゲームを用いて表示しない場合を設けている。これにより、遊技者に対して、液晶パネルで図柄変動ゲームが行われなかった場合にも、主表示部であるリール12の停止操作による図柄の停止表示の結果を見て始めてボーナス役の入賞を知るという遊技態様を提供できるのである。
【0116】
本第2の実施の形態において、上記図柄変動ゲームとは、前述した第1の実施の形態において既に説明したのと同様、パチンコ遊技機において一般的に用いられている図柄変動ゲームとされ、ここで詳しい説明は省略する。
【0117】
上記図柄変動ゲームを表示すると判定した場合(S603:YES)には、次に、制御手段6は図柄変動ゲーム画像を副表示部(液晶パネル)21に表示する(S604)。具体的には、上記ストック放出抽選処理において予め決定された図柄の組み合わせに応じた図柄画像データ及び演出画像(背景画像、キャラクタ画像など)データを記憶手段45のROMから読み出し、このデータに基づき副表示部21に表示するのである。
【0118】
ステップS603で図柄変動ゲームを表示しないと判定された場合、及びステップS604で図柄変動ゲームの画像表示を行った場合には、次に制御手段6はボーナス役(ストック)が当選しているかを判定する(S605)。つまり、ステップS602のストック放出抽選の結果、ストックを放出することに当選したか否かを判定するのである。
【0119】
そして、ボーナス役が当選しているときは(S605:YES)、制御手段6はボーナスフラグを立てて遊技状態をボーナス役が入賞可能な状態とする(S606)。このとき、複数回のボーナス役が当選したときには、複数のボーナスフラグを立てることになる。当然のことながらこのボーナスフラグは一旦成立すると、主表示部8において入賞図柄の組み合わせで図柄が停止し、ボーナス役の入賞が発生するまで消滅することはない。一方、ボーナス役が当選していない(ハズレ役の)ときは(S605:NO)、本処理を終了する。
【0120】
ステップS606のボーナスフラグの成立と同時又は前後して、制御手段6は当選したボーナス役の回数を記憶手段45に記憶されているボーナス役の回数から減算し(S607)、本処理を終了する。
【0121】
ボーナスフラグが成立すると、ステップS406のリール停止処理において、ボーナス役の入賞が発生(主表示部8のリール12においてボーナス役に対応する図柄の組み合わせで図柄が有効ライン上に停止)を促す、引き込み制御などのリール制御が実行され、ボーナス役の入賞が生じると、遊技状態がボーナスゲームへ移行される。
【0122】
なお、第2の実施の形態においては、前記図柄表示ゲーム画像を表示する処理(S604)、すなわち副表示部21で表示するための図柄変動ゲーム画像データが送信され表示が開始された後は、該ゲームの表示が完了するのと関係なく次のステップS605が実行されることとなるので、図柄変動ゲーム画像の表示が完結する前に、本ストック放出処理が終了し、遊技者が次の主表示部8でのゲームを行うべくメダルを投入し、スタートレバー22を操作した場合に、主表示部のゲームの進行と同時に副表示部21において図柄表示ゲーム画像の表示が進行している場合が生じることとなる。しかしながら、本発明においては、これに限られることなく、図柄変動ゲーム画像の表示が完了するまで、主表示部8での次ぎのゲームを実行できないような処理フローとしてもよい。
【0123】
以上説明した本発明の第2の実施の形態において、ステップS411の特別遊技処理は、例えば、一般的にスロットマシンにおいて知られているボーナスゲームを実行する処理であるが、例えば、前述した第1の実施の態様の特別遊技処理(S110)と同様に、上記ボーナスゲームの終了後においてもストック放出抽選及び図柄変動ゲーム画像表示などを行うようにしてもよく、ここでのストック放出抽選におけるボーナス役の当選確率を、前記ステップS602でのストック放出抽選の当選確率よりも高くしておけば、ボーナス役の入賞を連続して発生させるような制御が可能である。
【0124】
また、上述の第2の実施の形態において、ステップS411の特別遊技処理におけるボーナスゲームの終了後に、スロットマシンの遊技状態として周知のリプレイタイム状態、アシストタイム状態等の特定遊技状態とするか否かの抽選処理を行うステップを追加し、該ステップの抽選により遊技状態が特定遊技状態へ移行された場合に、前記ステップS601及びS602のストック放出抽選をするか否か、及び/又はストック放出抽選において、抽選に当選する確率を高くすれば(複数の判定テーブルを用意しておき、当選確率の高い判定テーブルに切換えて抽選を行うようにすれば)、遊技者がメダルの消費を減じて又はメダルを増加させつつ、ボーナス役の入賞を連続又は集中して発生させるような制御とし得る。なお、このように特定遊技状態の抽選処理を行うステップを追加するときは、例えば前記図10のステップS606のボーナスフラグを立てるステップの直後に、遊技状態が特定遊技状態であれば該特定遊技状態を解除して通常遊技状態に戻すステップを追加する必要がある。
【0125】
(第3の実施の形態)
次に、本発明のスロットマシンの動作の第3の実施の形態について説明する。本第3の実施の形態においては、副表示部21に表示される図柄変動ゲーム画像が、図柄可変表示ゲームを用いて大当りか否かを画像で演出する一般的なパチンコ遊技機において該図柄可変表示ゲームが、いわゆるリーチ状態になったときに特別画像演出をし、さらに副表示部21において図柄変動ゲームが表示されている間は、主表示部8におけるメインのゲームが実行できないようにした場合の動作の一例について説明する。
【0126】
本第3の実施の形態における全体の動作フロー及び該フローにおけるストック処理については、前述の第2の実施の形態において図8及び図9を用いて説明したのと同様とされており、重複した説明を避けるためにここは説明を省略する。
【0127】
なお、本第3の実施の形態において、前記図9のストック処理に代えて、第1の実施の形態で図6を用いて前述したように、ステップS401の内部抽選処理で当選したボーナス役の一部をストックする処理としてもよい。
【0128】
図11にステップS404のストック放出処理の詳細な制御フローを示す。この処理においては、本発明の特徴とする部分である、ストックされているボーナス役を放出するか否かの抽選の結果を液晶パネル21に図柄変動ゲームを用いて表示するか否かを判断し、実行する処理を含むものである。
【0129】
まず、前記ステップS403でリールの回転が開始されると同時又は前後して、制御手段6は記憶手段45に記憶されているボーナス役の回数が1以上か否かを判定する(S700)。
【0130】
ボーナス役の記憶(ストック)回数が1以上と判定されたときには(S700:YES)、制御手段6は、ストック放出抽選を行うか否かの判定を行い(S701)、ストック放出抽選を行うと判定した場合には、第2の抽選としてのストック放出抽選を実行する(S702)。ストック回数が0の場合(S700:NO)、及びストック放出抽選を行わない(S701:NO)と判定された場合には本処理を終了する。なお、上記ステップS701のストック放出処理を行うか否かのステップを省略して常にストック放出抽選処理を行うようにしてもかまわない。
【0131】
上記ステップS701のストック放出抽選を行うか否かの判定、及びステップS702におけるストック放出抽選は、例えば前記乱数発生手段35を用いて乱数を発生させ、発生した乱数と記憶手段45に記憶された判定テーブルとの照合により決定される。
【0132】
前記ストック(ボーナス役)を放出するか否かの抽選(S702)は、具体的には、ストックされているボーナス役を1回入賞(放出)させるか否かの抽選としてもいいし、複数回(1回、2回、・・・)のボーナス役を放出することができる抽選であってもよい。
【0133】
次に、制御手段6は、図柄変動ゲームを副表示部である液晶パネル21に表示するか否かの判定を行う(S703)。この判定は、上記ステップS701のストック放出抽選を行うか否かの判定と同様、乱数と判定テーブルにより行うことができる。
【0134】
本第3の実施の形態では、上記ステップS703の図柄変動ゲームを表示するか否かを判定するステップを設けるようにしているが、これは本第3の実施の形態では、ステップS401の内部抽選処理(第1の抽選)で成立した全てのボーナス役を一旦ストックしているため、ボーナス役の入賞がストック放出抽選(第2の抽選)に委ねられており、該ストック放出抽選の結果を全て図柄変動表示ゲームを用いて表示したのでは、スロットマシンの主たる遊技行為の意味あいが薄れてしまい、パチンコ遊技機に近いものとなってしまうのを防止するためである。したがって、本第3の実施の形態においては、ストック放出抽選でボーナス役を入賞とさせると判定された場合にその結果を液晶パネルに図柄変動ゲームを用いて表示しない場合を設けている。これにより、遊技者に対して、液晶パネルで図柄変動ゲームが行われなかった場合にも、主表示部であるリール12の停止操作による図柄の停止表示の結果を見て始めてボーナス役の入賞を知るという遊技態様を提供できるのである。
【0135】
本第3の実施の形態において、上記図柄変動ゲームとは、前述した第1の実施の形態において既に説明したのと同様、パチンコ遊技機において一般的に用いられている図柄変動ゲームとされ、ここで詳しい説明は省略する。
【0136】
上記図柄変動ゲームを表示すると判定した場合(S703:YES)には、次に制御手段6は、図柄変動ゲーム処理を実行する(S704)。この図柄変動ゲーム処理については、図12及び図13を用いて後述する。
【0137】
ステップS703で図柄変動ゲームを表示しないと判定された場合、及びステップS704の図柄変動ゲーム処理が終了した場合には、制御手段6はボーナス役(ストック)が当選しているかを判定する(S705)。つまり、S702のストック放出抽選の結果、ストックを放出することに当選したか否かを判定するのである。
【0138】
そして、ボーナス役が当選しているときは(S705:YES)、制御手段6はボーナスフラグを立ててボーナス役が入賞可能な状態とし(S706)、このステップS706のボーナスフラグの成立と同時又は前後して、当選したボーナス役の回数を記憶手段45に記憶されているボーナス役の回数から減算し(S707)、本処理を終了する。このとき、複数回のボーナス役が当選したときには、複数のボーナスフラグを立てることになる。当然のことながらこのボーナスフラグは一旦成立すると、主表示部8において入賞図柄の組み合わせで図柄が停止し、ボーナス役の入賞が発生するまで消滅することはない。一方、ボーナス役が当選していない(ハズレ役の)ときは(S705:NO)、制御手段6は本処理を終了する。
【0139】
ボーナスフラグが成立すると、ステップS406のリール停止処理において、ボーナス役の入賞が発生(主表示部のリール12においてボーナス役に対応する図柄の組み合わせで図柄が有効ライン上に停止)を促す、引き込み制御などのリール制御が実行され、ボーナス役の入賞が生じると、遊技状態がボーナスゲームへ移行される。
【0140】
次に、前記ステップS704の図柄変動ゲーム処理について、詳述する。図12は、図柄変動ゲーム処理の制御フローであり、図13は、副表示部21で表示される図柄変動ゲームの演出画像の種類の内容を示す説明図である。先ず、制御手段6は図柄変動ゲームで用いる演出画像の抽選処理を実行する(S708)。この抽選処理は、ステップS702のストック放出抽選の結果、ボーナス役が当選しているか否かに基づき、乱数値を抽出し、抽出された乱数値に対応して関係づけられた図柄変動ゲーム演出画像種類決定テーブルにより演出画像が決定される。また、ボーナス役の当選又はハズレに基づき図柄変動ゲームにおいて変動表示させた図柄を停止表示させたときにいかなる図柄で停止させるかを予め決定する抽選処理も行われる。演出画像としては、当選している場合は、図13の当選時におけるに図柄変動ゲームの演出画像の中から選択され、一方、当選していない場合は、図13のハズレ時におけるに図柄変動ゲームの演出画像の中から決定されることになる。具体的には、図13に示すように、ハズレ時の場合は、リーチなし、リーチ1及びリーチ2の演出画像から選択されることとなる。同様に、当選時の場合は、リーチ1及びリーチ2の演出画像から選択されることとなる。これら画像は、図柄の種類に応じた種類が記憶手段45のROMにデータとして記憶されており、制御手段6が該データを前記乱数値に応じて読み出しこのデータを基に後述のステップS709において副表示部21に表示されるのである。
【0141】
なお、前記リーチなしとは、例えば、3つの図柄を変動表示させ、3つのうちの2つの図柄が停止表示したときに、残りの1つの図柄が停止表示するまでもなく、既に当選する見込みのない組み合わせで停止表示され、その後残りの1つの図柄が停止表示して図柄変動ゲームの表示が終了する演出画像であり、リーチ1及び2とは、例えば、3つの図柄を変動表示させ、3つのうちの2つの図柄が停止表示したときに、当選する可能性を残して、残りの1つの図柄が変動表示しているリーチ状態となり、その後変動表示されている残りの1つの図柄が停止表示するまでの間、背景画像やキャラクタ画像などの演出画像を変えた特別演出画像にて演出が行われる画像のことである。
【0142】
次に、制御手段6は、前記ステップS708の演出画像抽選処理で決定された演出画像を副表示部21に表示する(S709)。具体的には、記憶手段45のROMから演出画像データを読み出し、このデータに基づき副表示部21に表示させるのである。
【0143】
ステップS709で演出画像を副表示部21に表示を開始した後、該演出画像の表示が終了したか否かを判定する(S710)。この判定は、例えば、演出画像の表示が開始されてから3つの図柄の全ての図柄が停止表示されるまで、場合によっては当選またはハズレの最終結果の演出画像の表示が終了するまでの時間をタイマーにセットしておき、該時間が経過されたか否かで判定することができる。
【0144】
ステップS710の演出画像表示が終了した場合(S710:YES)は、本処理を終了し、演出画像表示が終了していない、すなわち演出画像表示が続行されているうちは(S710:YES)、ステップS710が繰り返し実行されることになる。
【0145】
このように本第3の実施の形態においては、副表示部21における図柄変動ゲームが終了し図柄変動ゲーム処理が終了していない、すなわち図柄変動ゲームが実行されている間は、主表示部8におけるメインのゲームを行うためのメダルの投入信号をメダル検知手段30によって検知するステップ又はスタートレバー22の操作信号をスタート検出手段31によって検出するステップ(S400)に戻らないために、主表示部8におけるメインゲームを実行することができないようになっている。また、図柄変動ゲームを表示する場合、前記ステップS704の図柄変動ゲーム処理が終了した後にボーナス役が当選しているかを判定し(S705)、当選している場合にボーナスフラグを立てる(S706)ようになっている。
【0146】
以上説明した本発明の第3の実施の形態において、S411の特別遊技処理は、例えば、一般的にスロットマシンにおいて知られているボーナスゲームを実行する処理であるが、例えば、前述した第1の実施の態様の特別遊技処理(S110)と同様に、上記ボーナスゲームの終了後においてもストック放出抽選及び図柄変動ゲーム画像表示などを行うようにしてもよく、ここでのストック放出抽選におけるボーナス役の当選確率を、前記ステップS702でのストック放出抽選の当選確率よりも高くしておけば、ボーナス役の入賞を連続して発生させるような制御が可能である。また、例えば、ボーナスゲーム終了後にスロットマシンの遊技状態として周知のアシストタイム、リプレイタイム等のボーナスゲーム以外の特別遊技状態とするか否かの抽選を行い、これらボーナスゲーム以外の特別遊技状態においては、前記ステップS701及びS702のストック放出抽選を行うか否か及びストック放出抽選の当選確率が向上するように確率(判定)テーブルを変更するようにしておけば、ボーナス役の入賞を連続して発生させるような制御が可能である。
【0147】
また、上述の第3の実施の形態において、ステップS411の特別遊技処理におけるボーナスゲームの終了後に、スロットマシンの遊技状態として周知のリプレイタイム状態、アシストタイム状態等の特定遊技状態とするか否かの抽選処理を行うステップを追加し、該ステップの抽選により遊技状態が特定遊技状態へ移行された場合に、前記ステップS701及びS702のストック放出抽選をするか否か、及び/又はストック放出抽選において、抽選に当選する確率を高くすれば(複数の判定テーブルを用意しておき、当選確率の高い判定テーブルに切換えて抽選を行うようにすれば)、遊技者がメダルの消費を減じて又はメダルを増加させつつ、ボーナス役の入賞を連続又は集中して発生させるような制御とし得る。なお、このように特定遊技状態の抽選処理を行うステップを追加するときは、例えば前記図11のステップS706のボーナスフラグを立てるステップの直後に、遊技状態が特定遊技状態であれば該特定遊技状態を解除して通常遊技状態に戻すステップを追加する必要がある。
【0148】
(第4の実施の形態)
次に、本発明のスロットマシンの動作について第4の実施の形態を図14及び15に基づいて説明する。
【0149】
本第4の実施の形態においては、副表示部21に表示される図柄変動ゲーム画像が、図柄可変表示ゲームを用いて大当りか否かを画像で演出する一般的なパチンコ遊技機における該図柄可変表示ゲームが、いわゆるリーチ状態になったときに特別演出画像に移行し、この特別演出画像に移行した後は図柄変動ゲームが終了するまで、主表示部におけるメインのゲームが実行できないとともに、副表示部21において図柄変動ゲームが開始されてからリーチ状態になる(特別演出画像に移行する)までに遊技者が主表示部8におけるメインのゲームを開始させる操作を行った場合には、副表示部21における図柄変動ゲームを中止し、ストック放出抽選でボーナス役が当選していたとしてもボーナス役のフラグが立たずに入賞が可能な状態に移行しない場合の動作の一例について説明する。
【0150】
図14は、第4の実施の形態における全体の遊技の流れを示すフローチャートである。まず、制御手段6は、主表示部8におけるリール12,13,14が回転しているかを検出し、回転していないと判定した場合(S800:NO)には、メダル投入口20にメダルが投入されたか否かをメダル検出手段30が検出し、この検出結果を制御手段6に伝達し、当該検出結果を伝達された制御手段6は、投入されたメダルの数に応じて有効ラインを設定する。そして、遊技者がスタートレバー22を操作したとスタート検出手段が検出すると(S801:YES)、制御手段6は、乱数発生手段35から抽出される乱数と記憶手段45に記憶されている確率テーブルに基づいて、第1の抽選としての、内部抽選処理を実行する(S802)。つまり、乱数発生手段35から発生する乱数に応じて、BB役、RB役、各種の払い出しメダル数の異なる小役やリプレイ等の入賞役が成立したり、不成立(ハズレたり)することになる。なお、ステップS800においてリールが回転していると判定された場合(S800:YES)には、後述のステップS805の停止ボタンスイッチ操作が行なわれたか否かの判定のステップに進む。
【0151】
次に、制御手段6は、ストック処理を実行する(S803)。このストック処理は、ステップS803の内部抽選の結果に応じて実行されるもので、小役が成立した場合に、成立した入賞役のフラグを立てたり、BB役及びRB役が成立した場合に、一旦記憶手段45に記憶(ストック)させたりするものであり、ここでは既に図9を用いて説明した制御が行われることとし、重複する説明は省略する。なお、本第4の実施の形態において、前記図9のストック処理に代えて、第1の実施の形態で図6を用いて前述したように、ステップS802の内部抽選処理で当選したボーナス役の一部をストックする処理としてもよい。
【0152】
そして、制御手段6は左,中,右リールドライバを制御してステッピングモータ12A,13A,14Aでリール12,13,14を回転させる(S804)。
【0153】
続いて、遊技者が停止ボタンスイッチ23の停止操作を行うと、前記停止ボタンスイッチ23と電気的に接続された操作入力検出手段33が操作があったことを制御手段6に伝達する(S805:YES)。
【0154】
前記停止操作があったことを制御手段6が受信すると、制御手段6は停止操作のあったリール12,13,14に対して、停止処理を実行する(S806)。この停止処理は、入賞役のフラグが成立しているか否かによって適切な引き込み制御或いは蹴飛ばし制御のリール制御を行うものである。。
【0155】
前記制御手段6が全リール12,13,14の停止が完了したと判定した場合(S807:YES)には、停止した図柄の判定を行い(S808)、この判定結果に対応する役に応じた払出処理(S809)を実行する。勿論、ハズレ役であった場合には、メダルの払出はなされない。
【0156】
BB役やRB役で入賞している場合(S810:YES)には、それぞれのボーナス役に応じた特別遊技処理を実行する(S811)。なお、この特別遊技処理(S811)は、スロットマシンにおいて一般的に行われるボーナスゲームを実行する処理のことである。
【0157】
一方、BB役やRB役が入賞していない場合(S810:NO)には、以下に説明するストック放出処理(S812)を実行することとなる。
【0158】
そして、ステップS811の特別遊技処理又はステップS812のストック放出処理が終了した後は、ステップS800のリールが回転しているか否かの判定に戻り、以上のステップが繰り返されることになる。
【0159】
図15に第4の実施の形態におけるストック放出処理(S812)の詳細な制御フローを示す。
【0160】
まず、制御手段6は、記憶手段45に記憶されているボーナス役の回数が1以上か否かを判定する(S813)。
【0161】
ボーナス役の記憶(ストック)回数が1以上と判定されたときには(S813:YES)、制御手段6は、ストック放出抽選を行うか否かの判定を行い(S814)、ストック放出抽選を行うと判定した場合には、第2の抽選としてのストック放出抽選を実行する(S815)。ストック回数が0の場合(S813:NO)、及びストック放出抽選を行わない(S814:NO)と判定された場合には本処理を終了する。なお、上記ステップS814のストック放出処理を行うか否かのステップを省略して常にストック放出抽選処理を行うようにしてもかまわない。
【0162】
上記ステップS814のストック放出抽選を行うか否かの判定、及びステップS815におけるストック放出抽選は、例えば前記乱数発生手段35を用いて乱数を発生させ、発生した乱数と記憶手段45に記憶された判定テーブルとの照合により決定される。
【0163】
前記ストック放出抽選(S815)は、具体的には、ストックされているボーナス役を1回入賞(放出)させるか否かの抽選としてもいいし、複数回(1回、2回、・・・)のボーナス役を放出することができる抽選であってもよい。
【0164】
次に、制御手段6は、図柄変動ゲームを副表示部である液晶パネル21に表示するか否かの判定を行う(S816)。この判定は、上記ステップS814のストック放出抽選を行うか否かの判定と同様、乱数と判定テーブルにより行うことができる。
【0165】
本第4の実施の形態では、上記ステップS816の図柄変動ゲームを表示するか否かを判定するステップを設けるようにしているが、これは本第4の実施の形態では、ステップS802の内部抽選処理(第1の抽選)で成立した全てのボーナス役を一旦ストックしているため、ボーナス役の入賞がストック放出抽選(第2の抽選)に委ねられており、該ストック放出抽選の結果を全て図柄変動表示ゲームを用いて表示したのでは、スロットマシンの主たる遊技行為である主表示部によるメインゲームの意味あいが薄れてしまい、パチンコ遊技機に近いものとなってしまうのを防止するためである。したがって、本実施の形態においては、ストック放出抽選でボーナス役を入賞とさせると判定された場合にその結果を液晶パネルに図柄変動ゲームを用いて表示しない場合を設けている。これにより、遊技者に対して、液晶パネル21で図柄変動ゲームが行われなかった場合にも、主表示部であるリール12,13,14の停止操作による図柄の停止表示の結果を見て始めてボーナス役の入賞を知るという遊技態様を提供できるのである。
【0166】
本第4の実施の形態において、上記図柄変動ゲームとは、前述した第1の実施の形態において既に説明したのと同様、例えばパチンコ遊技機において一般的に用いられている図柄変動ゲームとされ、ここで詳しい説明は省略する。
【0167】
上記図柄変動ゲームを表示すると判定した場合(S816:YES)には、制御手段6は演出画像抽選処理(S817)を実行する。この抽選処理は、ステップS816のストック放出抽選の結果、ボーナス役が当選しているか否かに基づき、乱数値を抽出し、抽出された乱数値に対応して関係づけられた図柄変動ゲーム演出画像種類決定テーブルにより演出画像が決定される。また、ボーナス役の当選又はハズレに基づき図柄変動ゲームにおいて変動表示させた図柄を停止表示させたときにいかなる図柄で停止させるかを予め決定する抽選処理も行われる。演出画像としては、例えば、図13を用いて前述したとおりであり、当選している場合は、当選時におけるに図柄変動ゲームの演出画像の中から選択され、一方、当選していない場合は、ハズレ時におけるに図柄変動ゲームの演出画像の中から決定されることになる。具体的には、図13に示すように、ハズレ時の場合は、リーチなし、リーチ1及びリーチ2の演出画像から選択されることとなる。同様に、当選時の場合は、リーチ1及びリーチ2の演出画像から選択されることとなる。これら画像は、図柄の種類に応じた種類が記憶手段45のROMにデータとして記憶されており、制御手段6が該データを前記乱数値に応じて読み出しこのデータを基に後述のステップS818において副表示部21に表示されるのである。
【0168】
なお、前記リーチなしとは、例えば、3つの図柄を変動表示させ、3つのうちの2つの図柄が停止表示したときに、残りの1つの図柄が停止表示するまでもなく、既に当選する見込みのない組み合わせで停止表示され、その後残りの1つの図柄が停止表示して図柄変動ゲームの表示が終了する演出画像であり、リーチ1及び2とは、例えば、3つの図柄を変動表示させ、3つのうちの2つの図柄が停止表示したときに、当選する可能性を残して、残りの1つの図柄が変動表示しているリーチ状態となり、その後変動表示されている残りの1つの図柄が停止表示するまでの間、背景画像やキャラクタ画像などの演出画像を変えた特別演出画像にて演出が行われる画像のことである。
【0169】
なお、ステップS816で図柄変動ゲームを表示しないと判定された場合には、後述のステップS821に進む。
【0170】
次に、制御手段6は、前記ステップS817の演出画像抽選処理で決定された演出画像を副表示部21に表示する(S818)。具体的には、記憶手段45のROMから演出画像データを読み出し、このデータに基づき副表示部21に表示させるのである。
【0171】
そして、ステップS818で演出画像を副表示部21に表示を開始した後、制御手段6は該演出画像の表示がリーチ状態か否か(特別演出画像に移行したか否か)を判定する(S819)。この判定は、例えば、図柄変動ゲーム(演出画像)の表示が開始されてから3つの図柄のうち2つの図柄が停止表示されるまでの時間をタイマーにセットしておき、該時間が経過されたか否かで判定することができる。なお、ステップS817の演出図柄抽選処理でハズレ時のリーチなしの演出画像が選択された場合は、演出画像の表示が開始されてから3つの図柄の全てが停止表示されるまでの時間、すなわち画像変動ゲームが終了するまでの時間をタイマーにセットしておき、該時間が経過されたことによりリーチ状態となったと判断するようにしておけばよい。
【0172】
ステップS819のリーチ状態か否かの判定において、リーチ状態になった、すなわち特別演出画像に移行したと判定された場合には、制御手段6は演出画像の表示の全てが終了したか否かを判定し(S820)、演出画像の表示が終了するまでこの判定が繰り返されることになる。つまりステップS820では、図柄変動ゲームが完了したかの判定が行われ、図柄変動ゲームが完了するまで次のステップに移行しないこととなる。この判定は、例えば、図柄変動ゲーム(演出画像)の表示が開始されてから3つの図柄の全ての図柄が停止表示されるまで、場合によっては当選またはハズレの最終結果の演出画像の表示が終了するまで(特別演出画像を含めた図柄変動ゲームが終了するまで)の時間をタイマーにセットしておき、該時間が経過されたか否かで判定することができる。
【0173】
ステップS820で演出画像表示が終了した場合(S820:YES)及び前記ステップS816で図柄変動ゲームを表示しないと判定した場合(S816:NO)には、制御手段6はボーナス役(ストック)が当選しているかを判定する(S821)。つまり、ステップS815のストック放出抽選の結果、ストックを放出することに当選したか否かを判定するのである。
【0174】
そして、ボーナス役が当選しているときは(S821:YES)、制御手段6は、ボーナスフラグを立て(S822)、遊技状態をボーナス役が入賞可能な状態にする。このとき、複数回のボーナス役が当選したときには、複数のボーナスフラグを立てることになる。当然のことながらこのボーナスフラグは一旦成立すると、主表示部8において入賞図柄の組み合わせで図柄が停止し、ボーナス役の入賞が発生するまで消滅することはない。一方、ボーナス役が当選していない(ハズレ)ときは(S821:NO)、本処理を終了する。
【0175】
制御手段6は、ステップS822のボーナスフラグの成立と同時に又は前後して、当選したボーナス役の回数を記憶手段45に記憶されているボーナス役の回数から減算し(S823)、本処理を終了する。
【0176】
ボーナスフラグが成立すると、ステップS806のリール停止処理において、ボーナス役の入賞の発生(主表示部のリール12,13,14においてボーナス役に対応する図柄の組み合わせで図柄が有効ライン上に停止)を促す、引き込み制御などのリール制御が実行され、ボーナス役の入賞が生じると、遊技状態がボーナスゲームへ移行される。
【0177】
一方、ステップS819のリーチ状態か否かの判定において、リーチ状態になっていない、すなわち特別演出画像にまだ移行していないと判定された場合には、制御手段6は、メダルが投入された又は有効ラインが設定された後にスタートレバー22が操作されたかが判定される(S824)。このステップS824でスタートレバーが操作されていないと判定された場合には、ステップS819のリーチ状態か否かの判定に戻り、スタートレバーが操作されたと判定した場合(S824:YES)には、副表示部21での図柄変動ゲーム(演出画像)の表示を終了させ、前記ステップS802、S803及びS804と同様の処理である、内部抽選処理(S826),ストック処理(S827)及びリールを回転させる処理(S828)が実行され、本処理を終了する。
【0178】
上記のように、本第4の実施の形態では、副表示部21に図柄変動ゲームが表示された(S818)後、該図柄変動ゲームがリーチ状態(特別演出画像)になるまで(S819:NO)に、メダル投入又は有効ライン設定が行われスタートレバー22が操作された場合(S824:YES)には、図柄変動ゲームがキャンセルされ、主表示部8におけるメインゲームに戻るようになっており、一方、リーチ状態になった後(S819:YES)は、図柄変動ゲームが終了した後でなければ主表示部8におけるメインゲームに移れないような制御となっている。
【0179】
また、本実施の形態では、図柄変動ゲームが終了して該ゲームで当選した(S820:YES)後に、ボーナスフラグが成立してボーナス役が入賞する遊技状態に移行させるようになっているので、ステップS815のストック放出抽選で当選した場合であっても、ステップS824のスタートレバー操作(S824:YES)によりボーナスフラグが成立せず、ボーナス役が入賞可能な状態とならない場合がある。
【0180】
さらに、上述の第4の実施の形態において、ステップS811の特別遊技処理におけるボーナスゲームの終了後に、スロットマシンの遊技状態として周知のリプレイタイム状態、アシストタイム状態等の特定遊技状態とするか否かの抽選処理を行うステップを追加し、該ステップの抽選により遊技状態が特定遊技状態へ移行された場合に、前記ステップS814及びS815のストック放出抽選をするか否か、及び/又はストック放出抽選において、抽選に当選する確率を高くすれば(複数の判定テーブルを用意しておき、当選確率の高い判定テーブルに切換えて抽選を行うようにすれば)、遊技者がメダルの消費を減じて又はメダルを増加させつつ、ボーナス役の入賞を連続又は集中して発生させるような制御とし得る。なお、このように特定遊技状態の抽選処理を行うステップを追加するときは、例えば前記図15のステップS822のボーナスフラグを立てるステップの直後に、遊技状態が特定遊技状態であれば該特定遊技状態を解除して通常遊技状態に戻すステップを追加する必要がある。
【0181】
(第5の実施の形態)
次に、本発明のスロットマシンの動作における第5の実施の形態について説明する。本第5の実施の形態においては、第1の抽選である内部抽選の結果、ボーナス役が当選した場合に該ボーナス役が一旦ストックされ、その後の第2の抽選であるストック放出抽選を行い、該ストック放出抽選の結果を副表示部21に図柄変動ゲームとして表示し、該図柄変動ゲームに当選した場合に、第3の抽選である選択ゲームが実行され、該選択ゲームは遊技者のスタートボタン操作により抽選され、その結果当選して初めてボーナスフラグが成立し、ボーナス役が入賞する遊技状態に移行されるものである。
【0182】
本第5の実施の形態における遊技の全体の制御フローは、前述の第4の実施の形態において図14を用いて説明したのと同様の制御フローを採用しており、ここでは重ねた説明は省略する。また、図14の制御フローにおけるステップS803のストック処理としても、図9を用いて第2及び第4の実施の形態において前述したのと同様の制御フローを採用しており、説明は省略する。なお、本第5の実施の形態において、前記図9のストック処理に代えて、第1の実施の形態で図6を用いて前述したように、ステップS802の内部抽選処理で当選したボーナス役の一部をストックする処理としてもよい。
【0183】
図16に第5の実施の形態におけるストック放出処理(S812)のフローチャートを示し、以下説明する。まず、制御手段6は、記憶手段45に記憶されているボーナス役の回数が1以上か否かを判定する(S850)。
【0184】
ボーナス役の記憶(ストック)回数が1以上と判定されたときには(S850:YES)、制御手段6は、ストック放出抽選を行うか否かの判定を行い(S851)、ストック放出抽選を行うと判定した場合には、第2の抽選としてのストック放出抽選を実行する(S852)。ストック回数が0の場合(S850:NO)、及びストック放出抽選を行わない(S851:NO)と判定された場合には本処理を終了する。なお、上記ステップS851のストック放出処理を行うか否かのステップを省略して常にストック放出抽選を行うようにしてもかまわない。
【0185】
上記ステップS851のストック放出抽選を行うか否かの判定、及びステップS852におけるストック放出抽選は、例えば前記乱数発生手段35を用いて乱数を発生させ、発生した乱数と記憶手段45に記憶された判定テーブルとの照合により決定される。
【0186】
前記ストック放出抽選(S852)は、最終的にボーナス役が入賞可能な状態とするか否かを決定する第3の抽選を実行する、後述するステップS858の選択ゲーム処理を行うか否かの抽選である。
【0187】
次に、制御手段6は演出画像抽選処理(S853)を実行する。この抽選処理は、ステップS852のストック放出抽選の結果、後述の選択ゲームを実行することに当選しているか否かに基づき、乱数値を抽出し、抽出された乱数値に対応して関係づけられた図柄変動ゲーム演出画像種類決定テーブルにより演出画像が決定される。また、当選又はハズレに基づき図柄変動ゲームにおいて変動表示させた図柄を停止表示させたときにいかなる図柄で停止させるかを予め決定する抽選処理も行われる。上記図柄変動ゲームとは、前述した第1の実施の形態において既に説明したのと同様、例えばパチンコ遊技機において一般的に用いられている図柄変動ゲームとされ、ここで詳しい説明は省略する。さらに、演出画像としては、例えば、図13を用いて前述したとおりであり、当選している場合は、当選時におけるに図柄変動ゲームの演出画像の中から選択され、一方、当選していない場合は、ハズレ時におけるに図柄変動ゲームの演出画像の中から決定されることになる。具体的には、図13に示すように、ハズレ時の場合は、リーチなし、リーチ1及びリーチ2の演出画像から選択されることとなる。同様に、当選時の場合は、リーチ1及びリーチ2の演出画像から選択されることとなる。これら画像は、図柄の種類に応じた複数種類が記憶手段45のROMにデータとして記憶されており、制御手段6が該データを前記乱数値に応じて読み出しこのデータを基に後述のステップS854において副表示部21に表示されるのである。
【0188】
なお、前記リーチなしとは、例えば、3つの図柄を変動表示させ、3つのうちの2つの図柄が停止表示したときに、残りの1つの図柄が停止表示するまでもなく、既に当選する見込みのない組み合わせで停止表示され、その後残りの1つの図柄が停止表示して図柄変動ゲームの表示が終了する演出画像であり、リーチ1及び2とは、例えば、3つの図柄を変動表示させ、3つのうちの2つの図柄が停止表示したときに、当選する可能性を残して、残りの1つの図柄が変動表示しているリーチ状態となり、その後変動表示されている残りの1つの図柄が停止表示するまでの間、背景画像やキャラクタ画像などの演出画像を変えた特別演出画像にて演出が行われる画像のことである。
【0189】
次に、制御手段6は、前記ステップS853の演出画像抽選処理で決定された演出画像を副表示部21に表示する(S854)。具体的には、記憶手段45のROMから演出画像データを読み出し、このデータに基づき副表示部21に表示させるのである。
【0190】
そして、ステップS854で演出画像を副表示部21に表示を開始した後、制御手段6は該演出画像の表示がリーチ状態か否か(特別演出画像に移行したか否か)を判定する(S855)。この判定は、例えば、図柄変動ゲーム(演出画像)の表示が開始されてから3つの図柄のうち2つの図柄が停止表示されるまでの時間をタイマーにセットしておき、該時間が経過されたか否かで判定することができる。なお、ステップS853の演出図柄抽選処理でハズレ時のリーチなしの演出画像が選択された場合は、演出画像の表示が開始されてから3つの図柄の全てが停止表示されるまでの時間、すなわち画像変動ゲームが終了するまでの時間をタイマーにセットしておき、該時間が経過されたことによりリーチ状態となったと判断するようにしておけばよい。
【0191】
ステップS855のリーチ状態か否かの判定において、リーチ状態になった、すなわち特別演出画像に移行したと判定された場合には、制御手段6は演出画像の表示の全てが終了したか否かを判定し(S856)、演出画像の表示が終了するまでこの判定が繰り返されることになる。つまりステップS856では、図柄変動ゲームが完了したかの判定が行われ、図柄変動ゲームが完了するまで次のステップに移行しないこととなる。この判定は、例えば、図柄変動ゲーム(演出画像)の表示が開始されてから3つの図柄の全ての図柄が停止表示されるまで、場合によっては当選またはハズレの最終結果の演出画像の表示が終了するまで(特別演出画像を含めた図柄変動ゲームが終了するまで)の時間をタイマーにセットしておき、該時間が経過されたか否かで判定することができる。
【0192】
ステップS856で演出画像表示が終了した場合(S856:YES)には、制御手段6は第3の抽選を含む選択ゲームを実行することに当選しているかを判定する(S857)。つまり、ステップS852のストック放出抽選の結果、当選したか否かを判定するのである。
【0193】
そして、選択ゲームを実行することに当選しているときは(S857:YES)、制御手段6は、選択ゲーム処理を実行する(S858)。なお、該選択ゲーム処理については後述する。一方、選択ゲームを実行することに当選していない(ハズレ)ときは(S857:NO)、本処理を終了する。
【0194】
一方、ステップS855のリーチ状態か否かの判定において、リーチ状態になっていない、すなわち特別演出画像にまだ移行していないと判定された場合には、制御手段6は、メダルが投入された又は有効ラインが設定された後にスタートレバー22が操作されたかが判定される(S859)。このステップS859でスタートレバーが操作されていないと判定された場合には、ステップS855のリーチ状態か否かの判定に戻り、スタートレバーが操作されたと判定した場合(S859:YES)には、副表示部21での図柄変動ゲーム(演出画像)の表示を終了させ(S860)、前記ステップS802、S803及びS804と同様の処理である、内部抽選処理(S861),ストック処理(S862)及びリールを回転させる処理(S863)が実行され、本処理を終了する。
【0195】
前記選択ゲーム処理(S858)の一例を図17にフローチャートとして示す。前記選択ゲーム処理(S858)に移行すると、制御手段6は、まず選択ゲームの制限時間をタイマにセットする(S900)。この制限時間内に遊技者が後述する停止ボタンスイッチ23の選択操作をしない場合に本処理が終了することになるのである。
【0196】
制御手段6は、前記ステップS900のタイマのセットと同時又は前後して、副表示部21に選択ゲームの画像を表示する(S901)。この画像としては、例えば、図18に示すように、(a)「ボーナス3択ゲーム」と表示した後に、(b)遊技者に3つの停止ボタンスイッチ23の中から1つを選択し押させることを促す表示を行うようとともに制限時間を示し該制限時間を減じていく表示を行うゲーム画像であり、本発明ではこれに限らないが、遊技者に参加させる、すなわち遊技者の行為、例えば上記停止ボタンスイッチ23等の操作入力により当選か否かが委ねられるゲームが好ましい。
【0197】
次に、制御手段6は、前記制限時間が経過したか否かの判定を行う(S902)。制限時間内であると判定したときは(S902:NO)、制御手段6は、停止ボタンスイッチ23のいずれかが操作されたか否かを判定する(S903)。停止ボタンスイッチ23が操作されたと判定された場合には(S903:YES)、制御手段6はボーナス抽選処理(S904)を実行する。
【0198】
前記ボーナス抽選処理(S904)においては、第3の抽選である、ストックされたボーナス役を最終的に入賞可能な状態とするか否かの抽選を行うほか、後述するボーナス抽選結果画像表示(S905)のステップで表示する画像を決定する処理も行う。この第3の抽選としては、例えば、前記停止ボタンスイッチの操作されたタイミングで当選/ハズレを決定するようにすればよい。すなわち、選択ゲームが開始されてから停止ボタンスイッチが操作されるまでの時間をカウントし、該時間と、経過時間に対して当選とハズレを所定の時間範囲で変化させ対応付けたタイミングチャートとを対照して当選又はハズレを決定すればよい。
【0199】
一方、制御手段6は、前記ステップS903で停止ボタンスイッチ23が操作されていないと判定した場合には(S903:NO)、ステップS902の制限時間がタイムアップになったか否かのステップに戻す。
【0200】
前記ステップS904のボーナス抽選の後、制御手段6は、その結果を副表示部21に「当選」又は「ハズレ」の演出画像を表示する。これと同時又は前後して、前記ボーナス抽選の結果、当選しているかはずれているかの判定をし、当選している場合には(S906:YES)、当選したボーナス役の回数のボーナスフラグを成立させ(S907)、記憶手段45に記憶されているボーナス役の回数から減算し(S908)、本処理を終了する。一方、ハズレの場合には(S906:NO)、本処理を終了する。前記当選又はハズレの演出画像は、記憶手段45のROMに記憶された画像データを読み出し、このデータに基づき副表示部21に表示させられる。
【0201】
なお、選択ゲームの制限時間内に停止ボタンスイッチの操作が行われずに前記ステップS902において選択ゲームがタイムアップしたと判断された場合には(S902:YES)、制御手段6は、制限時間切れを報知する画像を表示し(S909)、本処理を終了する。
【0202】
上記のように、本第5の実施の形態では、第1の抽選で成立しストックされたボーナス役は、第2の抽選及び第3の抽選において当選したことを条件としてボーナスフラグを立ててボーナス役が入賞可能な遊技状態になるのである。そして、これら第2の抽選及び第3の抽選は第1の抽選と異なり、副表示部21で画像演出を行うものであり、特に第3の抽選は、遊技者の停止ボタンスイッチを用いた外部入力行為により当選を判定するものであり、遊技者の介入行為を増加させてボーナス役の入賞を導くことができる興趣性に富んだスロットマシンを提供できるのである。
【0203】
また、副表示部21に図柄変動ゲームが表示された(S854)後、該図柄変動ゲームがリーチ状態(特別演出画像)になるまで(S855:NO)に、メダル投入又は有効ライン設定が行われスタートレバー22が操作された場合(S859:YES)には、図柄変動ゲームがキャンセルされ、主表示部8におけるメインゲームに戻るようになっており、一方、リーチ状態になった後(S855:YES)は、図柄変動ゲームが終了した後でなければ主表示部8におけるメインゲームに移れないような制御となっている。
【0204】
さらに、本実施の形態では、図柄変動ゲームが終了して該ゲームで当選した(S857:YES)後に、選択ゲームを行い、該ゲームで当選してからボーナスフラグが成立してボーナス役が入賞する遊技状態に移行させるようになっているので、ステップS852のストック放出抽選で当選した場合であっても、ステップS859のスタートレバー操作(S859:YES)により選択ゲーム処理が実行されず、ボーナスフラグが成立しない場合がある。
【0205】
上述の第5の実施の形態において、ステップS811の特別遊技処理におけるボーナスゲームの終了後に、スロットマシンの遊技状態として周知のリプレイタイム状態、アシストタイム状態等の特定遊技状態とするか否かの抽選処理を行うステップを追加し、該ステップの抽選により遊技状態が特定遊技状態へ移行された場合に、前記ステップS851及びS852のストック放出抽選をするか否か、及び/又はストック放出抽選において、抽選に当選する確率を高くすれば(複数の判定テーブルを用意しておき、当選確率の高い判定テーブルに切換えて抽選を行うようにすれば)、遊技者がメダルの消費を減じて又はメダルを増加させつつ、ボーナス役の入賞を連続又は集中して発生させるような制御とし得る。なお、このように特定遊技状態の抽選処理を行うステップを追加するときは、例えば前記図17のステップS907のボーナスフラグを立てるステップの直後に、遊技状態が特定遊技状態であれば該特定遊技状態を解除して通常遊技状態に戻すステップを追加する必要がある。
【0206】
(第6の実施の形態)
次に、本発明のスロットマシンの第6の実施の形態について説明する。この第6の実施の形態では、通常の遊技状態において、主表示部8でのゲームの都度実行される第1の抽選処理としての内部抽選処理でボーナス役が成立し、ボーナス役フラグがセットされた状態であっても、このボーナス役が入賞(主表示部8においてボーナス役に対応する所定の図柄の組み合わせで停止表示)しないように、前述した蹴飛ばし制御、引き込み制御等のリール制御を実行してボーナス役をストックするようにし、第2の抽選で当選した場合に副表示部21に図柄変動ゲームを表示してその旨を遊技者に報知し、前記リール制御を一時的に解除してストックされているボーナス役が入賞可能な遊技状態へ移行させるようにした一例を示す。以下、本実施の形態のスロットマシンにおいては、通常状態において前記リール制御が実行されているものとする。
【0207】
図19は、第6の実施の形態の全体の遊技の流れを示すフローチャートである。まず、制御手段6は、主表示部8におけるリール12,13,14が回転しているかを検出し、回転していないと判定した場合(S1000:NO)には、メダル投入口20にメダルが投入されたか否かをメダル検出手段30が検出し(遊技媒体の入力信号を検出し)、この検出結果を制御手段6に伝達し、当該検出結果を伝達された制御手段6は、投入されたメダルの数に応じて有効ラインを設定する。そして、遊技者がスタートレバー22を操作したとスタート検出手段が検出すると(S1001:YES)、制御手段6は、乱数発生手段35から抽出される乱数値と記憶手段45に記憶されている判定テーブルに基づいて、第1の抽選としての、内部抽選処理を実行する(S1002)。つまり、制御手段6は、乱数発生手段35から乱数値を抽出し、該乱数値を判定テーブルと対照して、BB役、RB役、各種の払い出しメダル数の異なる小役、リプレイ役などの入賞役の成立、不成立(ハズレたり)を判定するのである。これら入賞役が成立した場合には、入賞役のフラグを立て入賞が可能な状態とするが、BB役及びRB役については、ボーナス役フラグが成立した場合であっても、リール制御で入賞が強制的に排除されているために、フラグの消化できず、ストックされていくことになり、このリール制御のもと成立したボーナス役(ボーナス役フラグ)を一旦回数として記憶手段45のRAMに記憶させたりするのである。なお、ステップS1000でリールが回転していると判定された場合には(S1000:YES)、後述のステップS1005へ進む。
【0208】
次に、制御手段6は、ストック処理を実行する(S1003)。このストック処理は、第1の抽選としての、入賞役の成立又は不成立の内部抽選(S1002)の結果に基づき実行されるもので、図20にそのフローチャートを示すように、制御手段6は、ステップS1002の内部抽選処理の結果、ボーナス役が成立(S1014)している場合には、ボーナス役のストック回数(成立しているボーナス役フラグの数)を加算し(S1015)、本処理を終了する。一方、ステップS1014でボーナス役が成立していないと判定した場合には、本処理を終了する。
【0209】
そして、制御手段6は左,中,右リールドライバを制御してステッピングモータ12A,13A,14Aでリール12,13,14を回転させる(S1004)。
【0210】
続いて、S1005〜S1010のステップが、前述の第1の実施の形態で図5により既に説明したS104〜S109のステップと同様にして行われ、ここでは詳しい説明は省略する。
【0211】
そして、ステップS1010においてBB役やRB役に対応する図柄の組み合わせでリールが停止しBB役又はRB役が入賞している場合(S1010:YES)には、制御手段6は、ボーナス役のストック回数を1減算し(S1011)、それぞれのボーナス役に応じたボーナスゲームを実行する特別遊技処理を行う(S1012)。ここで、ボーナスゲームとは、特に限定されず、一般的に広く知られているレギュラーボーナスゲーム又はビッグボーナスゲームとされる。
【0212】
一方、ステップS1010においてボーナス役に対応する図柄の組み合わせでリールが停止しておらず、ボーナス役が入賞していない場合(S1010:NO)には、制御手段6は、ストック放出処理を実行する(S1013)。このストック放出処理は、ボーナス役を入賞させないリール制御を一時解除して、ボーナス役が入賞可能な状態とするか否かの抽選や副表示部としての液晶パネル21に表示する図柄変動ゲームに関するの処理を含むものであり詳しくは以下説明する。
【0213】
図21に、前記ステップS1013のストック放出処理のフローチャートを示す。まず、制御手段6はボーナス役を入賞させないリール制御が解除されているか否かを判定する(S1020)。リール制御が解除されている場合(S1020:YES)は、本処理を終了する。一方、リール制御が解除されていない場合は(S1020:NO)、制御手段6は、ボーナス役のストック回数が1以上か否かを判定する(S1021)。ストックがない(ストック回数がゼロ)場合(S1021:NO)は、本処理を終了する。一方ストックがある(ストック回数が1以上)場合は、第2の抽選としてのストック放出抽選を実行する(S1022)。このストック放出抽選とは、前記リール制御を解除するか否か、及びリール制御を解除する場合に解除する期間の抽選であり、例えば、リール制御を解除する期間として0,1,5及び10ゲームの中から抽選され、0ゲームが当選した場合には、リール制御は解除されず、1,5又は10ゲームが当選した場合には後述するステップS1029において当選したゲーム数の期間中だけ前記リール制御が解除される条件を得るのである。
【0214】
次に、制御手段6は、図柄変動ゲームを副表示部である液晶パネル21に表示するか否かの判定を行う(S1023)。この判定は、乱数と判定テーブルにより行うことができる。
【0215】
本第6の実施の形態では、上記ステップS1023の図柄変動ゲームを表示するか否かを判定するステップを設けるようにしているが、これは本第6の実施の形態では、ボーナス役の入賞する可能性が、前記リール制御の解除時でしか生じないため、概ねボーナス役の入賞がストック放出抽選(S1022)に委ねられていることになり、該ストック放出抽選の結果を全て図柄変動ゲームを用いて表示したのでは、該図柄変動ゲームで当選しなければボーナス役の入賞の可能性がないことになり、スロットマシンの主たる遊技行為である主表示部によるメインゲームの意味あいが薄れてしまい、パチンコ遊技機に近いものとなってしまうのを防止するためである。したがって、本実施の形態においては、ストック放出抽選で前記リール制御を解除してボーナス役の入賞が可能な状態とすると判定された場合にその結果を液晶パネルに図柄変動ゲームを用いて表示しない場合を設けている。これにより、遊技者に対して、液晶パネル21で図柄変動ゲームが行われなかった場合にも、主表示部であるリール12,13,14の停止操作による図柄の停止表示の結果を見て始めてボーナス役の入賞を知るという遊技態様を提供できるのである。
【0216】
本第6の実施の形態において、上記図柄変動ゲームとは、前述した第1の実施の形態において既に説明したのと同様、例えばパチンコ遊技機において一般的に用いられている図柄変動ゲームとされ、ここで詳しい説明は省略する。
【0217】
上記図柄変動ゲームを表示すると判定した場合(S1023:YES)には、制御手段6は演出画像抽選処理(S1024)を実行する。この抽選処理は、ステップS1022のストック放出抽選の結果、ボーナス役が当選しているか否かに基づき、乱数値を抽出し、抽出された乱数値に対応して関係づけられた図柄変動ゲーム演出画像種類決定テーブルにより演出画像が決定される。また、ボーナス役の当選又はハズレに基づき図柄変動ゲームにおいて変動表示させた図柄を停止表示させたときにいかなる図柄で停止させるかを予め決定する抽選処理も行われる。演出画像としては、例えば、図13を用いて前述したとおりであり、当選している場合は、当選時におけるに図柄変動ゲームの演出画像の中から選択され、一方、当選していない場合は、ハズレ時におけるに図柄変動ゲームの演出画像の中から決定されることになる。具体的には、図13に示すように、ハズレ時の場合は、リーチなし、リーチ1及びリーチ2の演出画像から選択されることとなる。同様に、当選時の場合は、リーチ1及びリーチ2の演出画像から選択されることとなる。これら画像は、図柄の種類に応じた複数種類が記憶手段45のROMにデータとして記憶されており、制御手段6が該データを前記乱数値に応じて読み出しこのデータを基に後述のステップS1025において副表示部21に表示させるのである。
【0218】
なお、前記リーチなしとは、例えば、3つの図柄を変動表示させ、3つのうちの2つの図柄が停止表示したときに、残りの1つの図柄が停止表示するまでもなく、既に当選する見込みのない組み合わせで停止表示され、その後残りの1つの図柄が停止表示して図柄変動ゲームの表示が終了する演出画像であり、リーチ1及び2とは、例えば、3つの図柄を変動表示させ、3つのうちの2つの図柄が停止表示したときに、当選する可能性を残して、残りの1つの図柄が変動表示しているリーチ状態となり、その後変動表示されている残りの1つの図柄が停止表示するまでの間、背景画像やキャラクタ画像などの演出画像を変えた特別演出画像にて演出が行われる画像のことである。
【0219】
なお、ステップS1023で図柄変動ゲームを表示しないと判定された場合には、後述のステップS1028に進む。
【0220】
次に、制御手段6は、前記ステップS1024の演出画像抽選処理で決定された演出画像を副表示部21に表示する(S1025)。つまり、前記ステップS1022のストック放出抽選の結果、前記リール制御の解除が当選した場合には、副表示部21における図柄変動ゲームにおいて特定の図柄(当選図柄)で停止表示させる演出画像を表示して、主表示部8におけるメインゲームにおいてボーナス役の入賞を獲得できる状態である旨を遊技者が知りえる報知を行う。一方、ステップS1022のストック放出抽選の結果、リール制御を解除しないとなった場合には、副表示部21における図柄変動ゲームにおいてハズレに対応する図柄を図柄変動ゲームのゲーム結果として表示させる演出を行うのである。前記演出画像の表示は、記憶手段45のROMから演出画像データを読み出し、このデータに基づき副表示部21に表示させて行なわれる。
【0221】
そして、ステップS1025で演出画像を副表示部21に表示を開始した後、制御手段6は該演出画像の表示がリーチ状態か否か(特別演出画像に移行したか否か)を判定する(S1026)。この判定は、例えば、図柄変動ゲーム(演出画像)の表示が開始されてから3つの図柄のうち2つの図柄が停止表示されるまでの時間をタイマーにセットしておき、該時間が経過されたか否かで判定することができる。なお、ステップS1024の演出図柄抽選処理でハズレ時のリーチなしの演出画像が選択された場合は、演出画像の表示が開始されてから3つの図柄の全てが停止表示されるまでの時間、すなわち画像変動ゲームが終了するまでの時間をタイマーにセットしておき、該時間が経過されたことによりリーチ状態となったと判断するようにしておけばよい。
【0222】
ステップS1026のリーチ状態か否かの判定において、リーチ状態になった、すなわち特別演出画像に移行したと判定された場合には、制御手段6は演出画像の表示の全てが終了したか否かを判定し(S1027)、演出画像の表示が終了するまでこの判定が繰り返されることになる。つまりステップS1027では、図柄変動ゲームが完了したかの判定が行われ、図柄変動ゲームが完了するまで次のステップに移行しないこととなる。この判定は、例えば、図柄変動ゲーム(演出画像)の表示が開始されてから3つの図柄の全ての図柄が停止表示されるまで、場合によっては当選またはハズレの最終結果の演出画像の表示が終了するまで(特別演出画像を含めた図柄変動ゲームが終了するまで)の時間をタイマーにセットしておき、該時間が経過されたか否かで判定することができる。
【0223】
ステップS1027で演出画像表示が終了した場合(S1027:YES)及び前記ステップS1023で図柄変動ゲームを表示しないと判定した場合(S1023:NO)には、制御手段6はリール制御を解除するか否かを判定する(S1028)。つまり、ステップS1022のストック放出抽選の結果、リール制御を解除してストックされているボーナス役を入賞可能な状態(放出)にすることに当選しているか否かを判定するのである。
【0224】
そして、リール制御を解除するときは(S1028:YES)、制御手段6は、リール制御を解除し(S1029)、遊技状態をボーナス役が入賞可能な状態にした後、本処理を終了する。一方、リール制御を解除しない(ボーナス役を放出しない)ときは(S1028:NO)、本処理を終了する。
【0225】
前記リース制御が解除されると、ステップS1006のリール停止処理において、ボーナス役の入賞の発生(主表示部のリール12,13,14においてボーナス役に対応する図柄の組み合わせで図柄が有効ライン上に停止)を促す、引き込み制御などのリール制御が実行され、ボーナス役の入賞が生じると、遊技状態がボーナスゲームへ移行される。
【0226】
一方、ステップS1026のリーチ状態か否かの判定において、リーチ状態になっていない、すなわち特別演出画像にまだ移行していないと判定された場合には、制御手段6は、メダルが投入された又は有効ラインが設定された後にスタートレバー22が操作されたかが判定される(S1030)。このステップS1030でスタートレバーが操作されていないと判定された場合には、ステップS1026のリーチ状態か否かの判定に戻り、スタートレバーが操作されたと判定した場合(S1030:YES)には、副表示部21での図柄変動ゲーム(演出画像)の表示を終了させ(S1031)、前記ステップS1002乃至S1004と同様の処理である、内部抽選処理(S1032)、ストック処理(S1033)及びリールを回転させる処理(S1034)が実行され、本処理を終了する。
【0227】
上記のように、本第6の実施の形態では、副表示部21に図柄変動ゲームが表示された(S1025)後、該図柄変動ゲームがリーチ状態(特別演出画像)になるまで(S1026:NO)に、メダル投入又は有効ライン設定が行われスタートレバー22が操作された場合(S1030:YES)には、図柄変動ゲームがキャンセルされ、主表示部8におけるメインゲームに戻るようになっており、一方、リーチ状態になった後(S1026:YES)は、図柄変動ゲームが終了した後でなければ主表示部8におけるメインゲームに移れないような制御となっている。
【0228】
また、本実施の形態では、図柄変動ゲームが終了して該ゲームで当選した(S1027:YES)後に、前記リール制御を解除してボーナス役が入賞可能な遊技状態に移行させるようになっているので、ステップS1022のストック放出抽選で当選した場合であっても、ステップS1030のスタートレバー操作(S1030:YES)によりリール制御が解除されない場合がある。
【0229】
さらに、第6の実施の形態においては、ステップS1022のストック放出抽選で当選したか否かを判定し、当選しなかった(前記0ゲームが当選した)場合には(S1028:NO)、リール制御が解除されず、一方当選した(前記1,5又は10ゲームが当選した)場合には(S1028:YES)、制御手段6は、前記リール制御を解除し(S1029)、ボーナス役が入賞可能なリール制御とすることとしているが、前記ボーナス役を入賞させないためのリール制御を解除する場合、例えば、当選したゲーム数をカウンタにセットし、主表示部8でのメインゲームが1ゲーム終了するごとに前記カウンタのゲーム数を1減算していき、0となった場合、すなわちリール制御を解除するゲーム数が消化された後に元のボーナス役に対応する図柄の組み合わせで停止しない前記リール制御が再び実行される制御がなされる。このようにして、前記リール制御が解除されている間において、ストックされているボーナス役フラグの消化を可能としているので、複数のボーナス役フラグが成立(ストック)されている場合には、連続してボーナス役の入賞を可能とし、遊技者に対して短期に大量のメダルの獲得を可能とできるのである。
【0230】
なお、第6の実施の形態においては、通常の遊技状態ではステップS1002の内部抽選処理においてボーナス役が成立し、ボーナス役フラグが成立している状態であってもボーナス役が入賞しないようにリール制御が行なわれてボーナス役をストックするようにしているが、通常遊技状態においてはこのリール制御を実行させず、ある期間このリール制御が行われるようにしてもかまわない。すなわち、通常の遊技状態においては、ボーナス役を入賞させないリール制御が行われておらず、ボーナス役を含む入賞役のフラグ成立に伴い入賞を促すリール制御が行われるが、例えばステップS1002の内部抽選処理時にボーナス役を入賞させないリール制御が実行された遊技状態(ストック遊技状態)とするかを抽選し、当選した場合に遊技状態をストック遊技状態に移行するようにして、一時的にボーナス役フラグをストックしてもよい。このストック遊技状態としては、例えば、前述したように、前記ステップS1002の内部抽選処理でボーナス役が当選した場合に、ボーナス役のフラグを成立させるものの、このボーナス役が入賞(主表示部8においてボーナス役に対応する所定の図柄の組み合わせで停止表示)しないように、前記蹴飛ばし制御、引き込み制御等のリール制御を実行させてボーナス役をストックできる遊技状態である。つまり、ステップS1002の内部抽選処理時にこのストック遊技状態に当選すると制御手段6は、リール制御を前記ボーナス役フラグが成立していても強制的に入賞しないような前記リール制御に切換え、このリール制御が実行されている間に成立したボーナス役はストックされる。そして、ステップS1022のストック放出抽選で当選した場合に、該リール制御を解除し、ストックされているボーナス役が入賞可能な状態へ移行させるのである。
【0231】
(第7の実施の形態)
次に、本発明のスロットマシンの第7の実施の形態について説明する。この第7の実施の形態では、第1の抽選である内部抽選の結果、ボーナス役が当選した場合に該ボーナス役が一旦ストックされ、その後の第2の抽選であるストック放出抽選が実行され、その結果を副表示部21に図柄変動ゲームとして表示し、この第2の抽選の結果当選した場合に、第3の抽選である選択ゲームが実行され、該選択ゲームは遊技者のスタートボタン操作により抽選され、その結果当選して初めてボーナス役が入賞可能な遊技状態に移行されるものである。
【0232】
また、本実施の形態においては、前記ボーナス役のストックの手段として、いわゆる「サイレントリプレイタイム」(以下、「リプレイタイム」という)を用いている。すなわち、主表示部8でのゲームの都度実行される第1の抽選処理としての内部抽選処理でボーナス役が成立した場合に遊技状態をリプレイタイム(入賞役の内部抽選において極めて高い確率でリプレイ役が成立する遊技状態で、ボーナス役又は小役が成立していない時を除きほぼリプレイ役が成立するような遊技状態)に移行させるのである。同時に、リプレイ役フラグが成立している場合であってもリプレイ役に対応する図柄を揃え難くしてリプレイ役の入賞が数分の1でしか得られないようなリール制御が行われ、見かけ上通常時と同じような遊技状態としている。また、ボーナス役フラグがセットされた状態であっても、同時にリプレイ役フラグ又は小役フラグが成立している場合には、リプレイ役又は小役を優先して入賞させようとするリール制御が行われる。このようにして、ボーナス役フラグを持ち越せるようにした一例である。以下、本実施の形態のスロットマシンにおいては、通常状態において前記リール制御が実行されているものとする。
【0233】
第7の実施の形態の全体の遊技の流れについて、前述の第6の実施の形態において示した図19のフローチャートを用いて以下説明する。まず、制御手段6は、主表示部8におけるリール12,13,14が回転しているかを検出し、回転していないと判定した場合(S1000:NO)には、メダル投入口20にメダルが投入されたか否かをメダル検出手段30が検出し(遊技媒体の入力信号を検出し)、この検出結果を制御手段6に伝達し、当該検出結果を伝達された制御手段6は、投入されたメダルの数に応じて有効ラインを設定する。そして、遊技者がスタートレバー22を操作したとスタート検出手段が検出すると(S1001:YES)、制御手段6は、乱数発生手段35から抽出される乱数値と記憶手段45に記憶されている判定テーブルに基づいて、第1の抽選としての、内部抽選処理を実行する(S1002)。つまり、制御手段6は、乱数発生手段35から乱数値を抽出し、該乱数値を判定テーブルと対照して、BB役、RB役、各種の払い出しメダル数の異なる小役、リプレイなどの入賞役の成立、不成立(ハズレたり)を判定するのである。これら入賞役が成立した場合には、入賞役のフラグを立て入賞が可能な状態とするが、BB役及びRB役については、ボーナス役フラグが成立した場合であっても、後述のステップS1003のストック処理によりボーナス役の入賞を妨げ、ボーナス役フラグがストックされていくことになるのである。なお、ステップS1000でリールが回転していると判定された場合には(S1000:YES)、後述のステップS1005へ進む。
【0234】
次に、制御手段6は、ストック処理を実行する(S1003)。このストック処理は、第1の抽選としての、入賞役の成立又は不成立の内部抽選(S1002)の結果に基づき実行されるもので、図22にそのフローチャートを示すように、制御手段6は、ステップS1002の内部抽選処理の結果、ボーナス役が成立(S1016)している場合には、ボーナス役のストック回数(成立しているボーナス役フラグの数)を加算し(S1017)、これと同時に又は前後して遊技状態変更処理を行い(S1018)、本処理を終了する。一方、ステップS1016でボーナス役が成立していないと判定した場合には、本処理を終了する。
【0235】
前記ステップS1018の遊技状態変更処理とは、ステップS1016でボーナス役が成立していると、遊技状態を通常時から前記リプレイタイムに変更する処理である。つまり、ステップS1002における入賞役の成立又は不成立を抽選する判定テーブルを通常時のものに代えてリプレイ役が極めて高い確率で成立するテーブルに変更するのである。これにより、ステップS1002の内部抽選においてボーナス役又は小役が成立した場合を除きほぼリプレイ役が成立することになる。なお、このときのボーナス役及び小役は通常時と同等の確率で成立するようにしている。また、このときリプレイタイムの終了ゲーム数をも抽選で決定する。すなわち、リプレイタイムの期間を主表示部8でのメインゲームのゲーム数で決定するのであり、決定されたゲーム数が消化されたときには、速やかに通常の遊技状態に戻るようにして、ボーナス役が入賞可能な制御にするのである。この抽選も乱数値と判定テーブルにより決定するようにして行えばよく、その際のゲーム数は、例えば、5、50又は500ゲームの中から抽選されるようにすればよい。
【0236】
また、前記遊技状態変更処理では、リール制御を、リプレイ役が入賞し難い制御に変更する。例えば、後述のステップS1006のリール停止処理において、前述のテーブル制御を用い、該テーブル制御で、リプレイ役フラグが成立している場合の停止テーブルデータとして、例えば1/7〜1/8の確率でリプレイ役に対応する図柄が揃う停止テーブルデータを用いるようにして、リプレイタイムにおけるリプレイ役の入賞確率が結果として通常時の遊技状態のときと同等程度とされる。
【0237】
なお、前記ステップS1018の遊技状態変更処理において、リプレイタイム中にステップS1002の内部抽選でボーナス役が成立した場合にも、前記リプレイタイムのゲーム数が抽選により決定され、この決定されたゲーム数に更新されることになる。
【0238】
そして、制御手段6は左,中,右リールドライバを制御してステッピングモータ12A,13A,14Aでリール12,13,14を回転させる(S1004)。
【0239】
続いて、S1005〜S1010のステップが、前述の第1の実施の形態で図5により既に説明したS104〜S109のステップと同様にして行われ、ここでは詳しい説明は省略するが、ステップS1006のリール停止処理においては、ボーナス役よりもリプレイ役又は小役を優先して入賞させるリール制御とされており、前述したリプレイタイム時においては、ボーナス役フラグが成立している場合であっても、リプレイ役フラグ又は小役フラグがほぼ同時に成立するようにしていることから、ボーナス役が入賞せずにストックされることになり、その他のリプレイ役及び小役は通常時とほぼ同等に入賞発生するようになっているのである。
【0240】
そして、ステップS1010においてBB役やRB役に対応する図柄の組み合わせでリールが停止しBB役又はRB役が入賞している場合(S1010:YES)には、制御手段6は、ボーナス役のストック回数を1減算し(S1011)、それぞれのボーナス役に応じたボーナスゲームを実行する特別遊技処理を行う(S1012)。ここで、ボーナスゲームとは、特に限定されず、一般的に広く知られているレギュラーボーナスゲーム又はビッグボーナスゲームとされる。
【0241】
一方、ステップS1010においてボーナス役に対応する図柄の組み合わせでリールが停止しておらず、ボーナス役が入賞していない場合(S1010:NO)には、制御手段6は、ストック放出処理を実行する(S1013)。このストック放出処理は、遊技状態がリプレイタイム中である場合に、該リプレイタイムを解除して通常の遊技状態に戻すか否かの第3の抽選を行うか否かの抽選(第2の抽選)や該第2の抽選の結果を副表示部としての液晶パネル21に表示する図柄変動ゲームに関するの処理を含むものであり詳しくは以下説明する。
【0242】
図23に、前記ステップS1013のストック放出処理のフローチャートを示す。まず、制御手段6はリプレイタイム中か否かを判定する(S1100)。リプレイタイム中でない場合(S1100:NO)は、ボーナス役フラグが成立していない状態(ストックがない状態)もしくはボーナス役が入賞可能な遊技状態であり、この場合本処理を終了する。一方、リプレイタイム中の場合は(S1100:YES)、制御手段6は、第2の抽選としてのストック放出抽選を実行する(S1101)。このストック放出抽選とは、最終的にボーナス役が入賞可能な状態とするか否かを決定する第3の抽選を実行する、後述するステップS1107の選択ゲーム処理を実行するか否かの抽選であり、乱数と判定テーブルを用いて行うことができる。
【0243】
次に、制御手段6は演出画像抽選処理(S1102)を実行する。この抽選処理は、ステップS1101のストック放出抽選の結果、後述の選択ゲーム処理を実行することに当選しているか否かに基づき、乱数値を抽出し、抽出された乱数値に対応して関係づけられた図柄変動ゲーム演出画像種類決定テーブルにより演出画像が決定される。また、当選又はハズレに基づき図柄変動ゲームにおいて変動表示させた図柄を停止表示させたときにいかなる図柄で停止させるかを予め決定する抽選処理も行われる。上記図柄変動ゲームとは、前述した第1の実施の形態において既に説明したのと同様、例えばパチンコ遊技機において一般的に用いられている図柄変動ゲームとされ、ここで詳しい説明は省略する。さらに、演出画像としては、例えば、図13を用いて前述したとおりであり、当選している場合は、当選時におけるに図柄変動ゲームの演出画像の中から選択され、一方、当選していない場合は、ハズレ時におけるに図柄変動ゲームの演出画像の中から決定されることになる。具体的には、図13に示すように、ハズレ時の場合は、リーチなし、リーチ1及びリーチ2の演出画像から選択されることとなる。同様に、当選時の場合は、リーチ1及びリーチ2の演出画像から選択されることとなる。これら画像は、図柄の種類に応じた種類が記憶手段45のROMにデータとして記憶されており、制御手段6が該データを前記乱数値に応じて読み出しこのデータを基に後述のステップS1103において副表示部21に表示されるのである。
【0244】
なお、前記リーチなしとは、例えば、3つの図柄を変動表示させ、3つのうちの2つの図柄が停止表示したときに、残りの1つの図柄が停止表示するまでもなく、既に当選する見込みのない組み合わせで停止表示され、その後残りの1つの図柄が停止表示して図柄変動ゲームの表示が終了する演出画像であり、リーチ1及び2とは、例えば、3つの図柄を変動表示させ、3つのうちの2つの図柄が停止表示したときに、当選する可能性を残して、残りの1つの図柄が変動表示しているリーチ状態となり、その後変動表示されている残りの1つの図柄が停止表示するまでの間、背景画像やキャラクタ画像などの演出画像を変えた特別演出画像にて演出が行われる画像のことである。
【0245】
次に、制御手段6は、前記ステップS1102の演出画像抽選処理で決定された演出画像を副表示部21に表示する(S1103)。具体的には、記憶手段45のROMから演出画像データを読み出し、このデータに基づき副表示部21に表示させるのである。
【0246】
そして、ステップS1103で演出画像を副表示部21に表示を開始した後、制御手段6は該演出画像の表示がリーチ状態か否か(特別演出画像に移行したか否か)を判定する(S1104)。この判定は、例えば、図柄変動ゲーム(演出画像)の表示が開始されてから3つの図柄のうち2つの図柄が停止表示されるまでの時間をタイマーにセットしておき、該時間が経過されたか否かで判定することができる。なお、ステップS1101の演出図柄抽選処理でハズレ時のリーチなしの演出画像が選択された場合は、演出画像の表示が開始されてから3つの図柄の全てが停止表示されるまでの時間、すなわち画像変動ゲームが終了するまでの時間をタイマーにセットしておき、該時間が経過されたことによりリーチ状態となったと判断するようにしておけばよい。
【0247】
ステップS1104のリーチ状態か否かの判定において、リーチ状態になった、すなわち特別演出画像に移行したと判定された場合には、制御手段6は演出画像の表示の全てが終了したか否かを判定し(S1105)、演出画像の表示が終了するまでこの判定が繰り返されることになる。つまりステップS1105では、図柄変動ゲームが完了したかの判定が行われ、図柄変動ゲームが完了するまで次のステップに移行しないこととなる。この判定は、例えば、図柄変動ゲーム(演出画像)の表示が開始されてから3つの図柄の全ての図柄が停止表示されるまで、場合によっては当選またはハズレの最終結果の演出画像の表示が終了するまで(特別演出画像を含めた図柄変動ゲームが終了するまで)の時間をタイマーにセットしておき、該時間が経過されたか否かで判定することができる。
【0248】
ステップS1105で演出画像表示が終了した場合(S1105:YES)には、制御手段6は第3の抽選を含む選択ゲームを実行することに当選しているかを判定する(S1106)。つまり、ステップS1101のストック放出抽選の結果、当選したか否かを判定するのである。
【0249】
そして、選択ゲームを実行することに当選しているときは(S1106:YES)、制御手段6は、選択ゲーム処理を実行する(S1107)。なお、該選択ゲーム処理については後述する。一方、選択ゲームを実行することに当選していない(ハズレ)ときは(S1106:NO)、本処理を終了する。
【0250】
一方、ステップS1104のリーチ状態か否かの判定において、リーチ状態になっていない、すなわち特別演出画像にまだ移行していないと判定された場合には、制御手段6は、メダルが投入された又は有効ラインが設定された後にスタートレバー22が操作されたかが判定される(S1108)。このステップS1108でスタートレバーが操作されていないと判定された場合には、ステップS1104のリーチ状態か否かの判定に戻り、スタートレバーが操作されたと判定した場合(S1108:YES)には、副表示部21での図柄変動ゲーム(演出画像)の表示を終了させ(S1109)、前記ステップS1002、S1003及びS1004と同様の処理である、内部抽選処理(S1110),ストック処理(S1111)及びリールを回転させる処理(S1112)が実行され、本処理を終了する。
【0251】
前記選択ゲーム処理(S1107)の一例を図24にフローチャートとして示す。前記選択ゲーム処理(S1107)に移行すると、制御手段6は、まず選択ゲームの制限時間をタイマにセットする(S1200)。この制限時間内に遊技者が後述する停止ボタンスイッチ23の選択操作をしない場合に本処理が終了することになるのである。
【0252】
制御手段6は、前記ステップS1200のタイマのセットと同時又は前後して、副表示部21に選択ゲームの画像を表示する(S1201)。この画像としては、例えば、前記第5の実施の形態において図18を用いて説明したものを用いることができ、ここでは説明を省略する。
【0253】
次に、制御手段6は、前記制限時間が経過したか否かの判定を行う(S1202)。制限時間内であると判定したときは(S1202:NO)、制御手段6は、停止ボタンスイッチ23のいずれかが操作されたか否かを判定する(S1203)。停止ボタンスイッチ23が操作されたと判定された場合には(S1203:YES)、制御手段6はボーナス抽選処理(S1204)を実行する。
【0254】
前記ボーナス抽選処理(S1204)においては、第3の抽選として、前記リプレイタイムを解除するか否かの抽選により、ストックされたボーナス役を最終的に入賞可能な状態とするか否かの抽選を行うほか、後述するボーナス抽選結果画像表示(S1205)のステップで表示する画像を決定する処理も行う。この第3の抽選としては、例えば、前記停止ボタンスイッチの操作されたタイミングで当選/ハズレを決定するようにすればよい。すなわち、選択ゲームが開始されてから停止ボタンスイッチが操作されるまでの時間をカウントし、該時間と、経過時間に対して当選とハズレを所定の時間範囲で変化させ対応付けたタイミングチャートとを対照して当選又はハズレを決定すればよい。
【0255】
前記リプレイタイムを解除するか否かの抽選とは、例えば、前記ステップS1018の遊技状態変更処理でリプレイタイムのゲーム数として500ゲームと決定され、現在リプレイタイムが300ゲーム消化され、残り200ゲーム残っている場合に、この残りの200ゲームをキャンセルして遊技状態を通常の状態に移行させ、成立しているボーナス役(ボーナス役フラグ)に基づきボーナス役の入賞が可能な遊技状態とするものである。
【0256】
一方、制御手段6は、前記ステップS1203で停止ボタンスイッチ23が操作されていないと判定した場合には(S1203:NO)、ステップS1202の制限時間がタイムアップになったか否かのステップに戻す。
【0257】
前記ステップS1204のボーナス抽選の後、制御手段6は、その結果を副表示部21に「当選」又は「ハズレ」の演出画像を表示する。これと同時又は前後して、前記ボーナス抽選の結果、当選しているかはずれているかの判定をし、当選している場合には(S1206:YES)、リプレイタイムを解除して(S1207)、ボーナス役が入賞可能な遊技状態とした後、本処理を終了する。一方、ハズレの場合には(S1206:NO)、本処理を終了する。前記当選又はハズレの演出画像は、記憶手段45のROMに記憶された画像データを読み出し、このデータに基づき副表示部21に表示させられる。
【0258】
なお、選択ゲームの制限時間内に停止ボタンスイッチの操作が行われずに前記ステップS1202において選択ゲームがタイムアップしたと判断された場合には(S1202:YES)、制御手段6は、制限時間切れを報知する画像を表示し(S1208)、本処理を終了する。
【0259】
上記のように、本第7の実施の形態では、第1の抽選でボーナス役フラグが成立すると遊技状態がリプレイタイムに移行され、ボーナス役の入賞を拒む制御となり、所定のゲーム数が消化されリプレイタイムが解除さることによりボーナス役が入賞可能な通常遊技状態となるが、リプレイタイム中であっても、第2の抽選及び第3の抽選において当選したことを条件としてリプレイタイムが解除され、ボーナス役が入賞可能な遊技状態へと移行されるのである。そして、これら第2の抽選及び第3の抽選は第1の抽選と異なり、副表示部21で画像演出を行うものであり、第2の抽選はその結果を図柄変動ゲームとして表示してパチンコ遊技におけるドキドキ感を遊技者に提供でき、第3の抽選は、遊技者の停止ボタンスイッチを用いた外部入力行為により当選を判定するものであり、遊技者の介入行為を増加させてボーナス役の入賞を導くことができる興趣性に富んだスロットマシンを提供できるのである。
【0260】
また、副表示部21に図柄変動ゲームが表示された(S1103)後、該図柄変動ゲームがリーチ状態(特別演出画像)になるまで(S1104:NO)に、メダル投入又は有効ライン設定が行われスタートレバー22が操作された場合(S1108:YES)には、図柄変動ゲームがキャンセルされ、主表示部8におけるメインゲームに戻るようになっており、一方、リーチ状態になった後(S1104:YES)は、図柄変動ゲームが終了した後でなければ主表示部8におけるメインゲームに移れないような制御となっている。
【0261】
さらに、本実施の形態では、図柄変動ゲームが終了して該ゲームで当選した(S1106:YES)後に、選択ゲームを行い、該ゲームで当選してからリプレイタイムを解除してボーナス役が入賞する遊技状態に移行させるようにしているので、ステップS1101のストック放出抽選で当選した場合であっても、ステップS1108のスタートレバー操作(S1108:YES)により選択ゲーム処理が実行されず、リプレイタイムが解除されない場合がある。
【0262】
このように第7の実施の形態のスロットマシンにおいては、第1の抽選である内部抽選でボーナス役が成立した場合にリプレイタイムに突入し、該リプレイタイムが終了する前に再び内部抽選でボーナス役が成立した場合には2つのボーナス役フラグが成立していることとなり、これを繰り返すことにより複数のボーナス役フラグが成立している状態となり得、このときに第2及び第3の抽選で当選してリプレイタイムが途中で解除されることにより、連続してボーナス役の入賞が可能となり、遊技者に対して多様なタイミングで短期に大量のメダルの獲得を可能とできるのである。なお、複数のボーナス役フラグが成立している場合にリプレイタイムが解除された場合、該成立しているボーナス役の全ての入賞が獲られる前に内部抽選においてボーナス役が成立した場合には、再びリプレイタイムに突入することになる。
【0263】
以上本発明の実施の形態について説明したが、前記第4〜7の実施の形態におけるスロットマシンにおいては、第2の抽選であるストック放出抽選の結果を副表示部21に図柄変動ゲームとして表示するが、この表示が開始されてから前記図柄変動ゲームの画像がリーチ状態になった以降は、本ゲームが終了するまで主表示部8におけるメインゲームに戻れないようにスタートレバー22の操作入力信号の確認を行わない制御としているが、メダルの投入又はこれに相当する遊技媒体入力操作による有効ラインの設定、又は停止ボタンスイッチ23の操作入力信号を検出しないような制御として、図柄変動ゲームの表示が開始されてから前記図柄変動ゲームの画像がリーチ状態になった以降は、本ゲームが終了するまで主表示部8におけるメインゲームに戻れないようにしてもよい。
【0264】
なお、以上説明した本発明の実施の形態では、制御手段6は、メイン基板4A及びサブ基板4Bで行われる制御を統合したものとして説明したが、副表示部21において実行される図柄変動ゲーム画像(演出画像)や選択ゲーム画像に関するデータ抽出及び表示についてはメイン基板4A側の制御信号に基づいてサブ基板4B側の制御で実行している。また、前記演出画像のデータもサブ基板4Bに搭載された記憶手段に格納されているものである。
【0265】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば入賞役の抽選によりボーナス役が成立したとしても直ちに入賞可能な状態にしない場合があり、この場合には成立したボーナス役が一旦保持(ストック)され、これを別途抽選を行うことにより入賞可能な状態とするか否かを決定することになるので、複数のボーナス役が一旦ストックした後にこれらボーナス役が入賞可能な状態とすることもでき、或いはこの一旦ストックされたボーナス役を、例えばボーナスゲームなどの様々な遊技状態に関連して抽選を行うこともでき、様々なタイミングでボーナス役の入賞を発生させることができるので、複数回のボーナス役の入賞を連続して発生させ、短時間に大量のメダルなどの払出を遊技者に提供することができるのである。
【0266】
また、一旦ストックされたボーナス役を入賞可能な状態に移行するための抽選(ボーナス役の放出抽選)の結果を副表示部に図柄変動ゲームとして表示することにより遊技者にボーナス役の放出抽選に当選したか否か(ボーナス役が入賞可能な状態か否か)を報知でき、その結果遊技者は、主表示部で行われる通常の図柄揃えゲーム(メインゲーム)に加え、例えばパチンコ遊技機におけるような画像を用いた図柄変動ゲームの2種類のゲームを楽しむことができる。すなわち、遊技者に対して、主表示部においては、スロットマシンの遊技においてボーナスゲームが当たるかどうかのドキドキ感や期待感、これとは別に、副表示部においては、例えばパチンコ遊技機の遊技のごとき大当たりが当るかどうかのドキドキ感や期待感を付与することができるのである。
【0267】
さらに、前記一旦ストックされたボーナス役の放出抽選を、通常の遊技状態において、ある特定の小役などの入賞役の入賞が発生したことを契機に実行するようにしてもよく、多様な遊技を遊技者に提供することが可能であるとともに、その抽選の結果を遊技者に対して副表示部において図柄画像を用いたゲームによって楽しませることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に関わるスロットマシンの外観斜視図である。
【図2】図1のスロットマシンの筐体の内部構造を示す概略図である。
【図3】図1のスロットマシンのハードブロック図である。
【図4】主表示部における有効ラインの説明図である。
【図5】この発明の第1の実施の形態のスロットマシンの全体の動作を示すフローチャートである。
【図6】この発明の第1の実施の形態のスロットマシンのストック処理のフローチャートである。
【図7】この発明の第1の実施の形態のスロットマシンの特別遊技処理のフローチャートである。
【図8】この発明の第2の実施の形態のスロットマシンの全体の動作を示すフローチャートである。
【図9】この発明の第2の実施の形態のスロットマシンのストック処理のフローチャートである。
【図10】この発明の第2の実施の形態のスロットマシンのストック放出抽選処理のフローチャートである。
【図11】この発明の第3の実施の形態のスロットマシンのストック処理のフローチャートである。
【図12】この発明の第3の実施の形態のスロットマシンの図柄変動ゲーム処理のフローチャートである。
【図13】図柄変動ゲームの演出画像の種類の内容の一例を示す説明図である。
【図14】この発明の第4の実施の形態のスロットマシンの全体の動作を示すフローチャートである。
【図15】この発明の第4の実施の形態のスロットマシンのストック放出抽選処理のフローチャートである。
【図16】この発明の第5の実施の形態のスロットマシンのストック放出抽選処理のフローチャートである。
【図17】この発明の第5の実施の形態のスロットマシンの選択ゲーム処理のフローチャートである。
【図18】選択ゲームの画像を示す説明図である。
【図19】この発明の第6の実施の形態のスロットマシンの全体の動作を示すフローチャートである。
【図20】この発明の第6の実施の形態のスロットマシンのストック処理のフローチャートである。
【図21】この発明の第6の実施の形態のスロットマシンのストック放出抽選処理のフローチャートである。
【図22】この発明の第7の実施の形態のスロットマシンのストック処理のフローチャートである。
【図23】この発明の第7の実施の形態のスロットマシンのストック放出抽選処理のフローチャートである。
【図24】この発明の第7の実施の形態のスロットマシンの選択ゲーム処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1 スロットマシン
6 制御手段
12 左リール
13 中リール
14 右リール
21 液晶パネル
23 停止ボタンスイッチ
35 乱数発生手段
41 引き込み設定手段
42 蹴飛ばし設定手段
45 記憶手段
Claims (10)
- 筒体の外周面に複数の図柄が配設された複数のリールを回転及び停止させることにより所定の有効ライン上に図柄を変動表示及び停止表示できる主表示部と、
遊技状態に応じて所定の画像を表示する副表示部と、
遊技者にとって特に有益なボーナス役を含む複数の入賞役の成立及び不成立を所定のタイミングで抽選する第1の抽選手段と、
第1の抽選手段による抽選の結果成立したボーナス役の一部又は全部を回数として記憶する記憶手段と、
記憶手段に記憶されたボーナス役の入賞の抽選を行う第2の抽選手段と、を備えたスロットマシンであって、
第2の抽選の結果を、図柄を用いた図柄変動ゲームとして副表示部に表示し、さらに第2の抽選手段の抽選の結果ボーナス役の入賞が当選した場合に、ボーナス役の入賞が発生可能な遊技状態とするとともに、ボーナス役の当選又は入賞回数を記憶手段に記憶されたボーナス役の回数から減算する制御手段を有することを特徴とするスロットマシン。 - 筒体の外周面に複数の図柄が配設された複数のリールを回転及び停止させることにより所定の有効ライン上に図柄を変動表示及び停止表示できる主表示部と遊技状態に応じて所定の画像を表示する副表示部とを有し、
遊技者にとって特に有益なボーナス役を含む複数の入賞役の成立及び不成立を所定のタイミングで抽選し、抽選の結果成立したボーナス役の一部又は全部について入賞を発生させることなく一旦内部的に保持し、この保持されたボーナス役の入賞の抽選を行い、この抽選の結果ボーナス役の入賞が当選した場合には、ボーナス役の入賞が発生可能な遊技状態とする制御手段を備えるスロットマシンであって、
前記制御手段は、前記記憶されたボーナス役の抽選の結果を、図柄を用いた図柄変動ゲームとして副表示部に表示することができることを特徴とするスロットマシン。 - 筒体の外周面に複数の図柄が配設された複数のリールを回転及び停止させることにより所定の有効ライン上に図柄を変動表示及び停止表示できる主表示部、及び遊技状態に応じて所定の画像を表示する副表示部を有し、
遊技媒体の入力信号を検知して前記有効ラインを設定し、スタートスイッチの操作信号を受けて前記主表示部における複数のリールを回転させて前記図柄を変動表示した後、各リールに対応する停止スイッチの操作信号により各々のリールを停止することにより前記図柄を停止表示し、全てのリールにおける図柄が停止表示されることを1ゲームとし、前記全てのリールにおける図柄が変動表示後に停止表示したときに前記有効ライン上における図柄の表示態様によって遊技媒体の払出の有無を決定する制御手段を備えたスロットマシンにおいて、
前記制御手段は、遊技者にとって特に有益なボーナス役を含む複数の入賞役の成立及び不成立を所定のタイミングで抽選し、抽選の結果成立したボーナス役の一部又は全部について入賞を発生させることなく一旦内部的に保持し、この保持されたボーナス役の入賞の抽選を行い、この抽選の結果ボーナス役の入賞が当選した場合には、ボーナス役の入賞が発生可能な遊技状態に移行し、
さらには、前記記憶されたボーナス役の入賞の抽選の結果を、図柄を用いた図柄変動ゲームとして副表示部に表示することができるとともに、前記副表示部における図柄変動ゲームが実行されている一部又は全部の期間中、主表示部におけるゲームを実行できな制御を実行できることを特徴とするスロットマシン。 - 副表示部に表示される図柄変動ゲームが、複数の図柄を変動表示させた後にこれら変動する図柄を順々に停止表示させるゲーム態様を有し、制御手段は、前記図柄変動ゲームにおいて全ての図柄が停止表示したときに特定の表示態様であった場合に、ボーナス役の入賞を発生可能な遊技状態にすることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のスロットマシン。
- 副表示部に表示される図柄変動ゲームが、複数の図柄を変動表示させた後にこれら変動する図柄を順々に停止表示させるゲーム態様を有し、制御手段は、前記図柄変動ゲームにおいて図柄を停止表示させる過程で、前記図柄変動ゲームの表示態様を異ならせることができ、表示態様を異ならせた以後は図柄変動ゲームが終了するまでの間、主表示部におけるゲームを実行できないようにすることを特徴とする請求項3に記載のスロットマシン。
- 有効ラインの設定、スタートスイッチの操作入力又はストップスイッチの操作入力を不能動化することにより主表示部におけるゲームを実行できないようにすることを特徴とする請求項3又は5に記載のスロットマシン。
- 筒体の外周面に複数の図柄が配設された複数のリールを回転及び停止させることにより所定の有効ライン上に図柄を変動表示及び停止表示できる主表示部、及び遊技状態に応じて所定の画像を表示する副表示部を有し、
遊技媒体の入力信号を検知して前記有効ラインを設定し、スタートスイッチの操作信号を受けて前記主表示部における複数のリールを回転させて前記図柄を変動表示した後、各リールに対応する停止スイッチの操作信号により各々のリールを停止することにより前記図柄を停止表示し、全てのリールにおける図柄が停止表示されることを1ゲームとし、前記全てのリールにおける図柄が変動表示後に停止表示したときに前記有効ライン上における図柄の表示態様によって遊技媒体の払出の有無を決定する制御手段を備えたスロットマシンにおいて、
前記制御手段は、遊技者にとって特に有益なボーナス役を含む複数の入賞役の成立及び不成立を所定のタイミングで抽選し、抽選の結果成立したボーナス役の一部又は全部について入賞を発生させることなく一旦内部的に保持し、この保持されたボーナス役の入賞の抽選を行い、このボーナス役の入賞の抽選の結果を、図柄を用いた図柄変動ゲームとして副表示部に表示することができるとともに、前記保持されたボーナス役の入賞の抽選の結果ボーナス役の入賞が当選した場合には、前記副表示部における図柄変動ゲームの結果を特定の表示態様として表示した後に、前記副表示部を用いて遊技者の操作入力により当選を決めるゲームを実行し、この遊技者の操作入力により当選を決めるゲームで当選した場合に、ボーナス役の入賞が発生可能な遊技状態に移行させることを特徴とするスロットマシン。 - 筒体の外周面に複数の図柄が配設された複数のリールを回転及び停止させることにより所定の有効ライン上に図柄を変動表示及び停止表示できる主表示部と遊技状態に応じて所定の画像を表示する副表示部とを有し、遊技者の操作入力により前記主表示部における前記リールの全てを回転させた後に停止させたときの図柄の表示態様に基づき入賞を決定するスロットマシンの制御方法であって、
遊技者にとって特に有益なボーナス役を含む複数の入賞役の成立及び不成立を所定のタイミングで抽選するステップ、
前記抽選の結果ボーナス役が成立した場合に、成立したボーナス役の一部又は全部を入賞可能な状態とせずに内部的に保持するステップ、及び
前記保持されたボーナス役を入賞可能な状態に移行するための抽選を行うステップ、
前記ボーナス役を入賞可能な状態とするための抽選の結果を図柄を用いた図柄変動ゲームとして副表示部に表示するステップ、
を有することを特徴とするスロットマシンの制御方法。 - 筒体の外周面に複数の図柄が配設された複数のリールを回転及び停止させることにより所定の有効ライン上に図柄を変動表示及び停止表示できる主表示部と遊技状態に応じて所定の画像を表示する副表示部とを有し、遊技者の操作入力により前記主表示部における前記リールの全てを回転させた後に停止させたときの図柄の表示態様に基づき入賞を決定するスロットマシンの制御方法であって、
遊技者にとって特に有益なボーナス役を含む複数の入賞役の成立及び不成立を所定のタイミングで抽選するステップ、
前記抽選の結果ボーナス役が成立した場合に、成立したボーナス役の一部又は全部を入賞可能な状態とせずに内部的に保持するステップ、
前記保持されたボーナス役を入賞可能な状態に移行するための抽選を行うステップ、
前記ボーナス役を入賞可能な状態とするための抽選の結果を図柄を用いた図柄変動ゲームとして副表示部に表示するステップ、及び
前記副表示部に表示される図柄変動ゲームが実行されている一部又は全部の期間中、前記遊技者による操作入力を不能動化するステップ、を有することを特徴とするスロットマシンの制御方法。 - 筒体の外周面に複数の図柄が配設された複数のリールを回転及び停止させることにより所定の有効ライン上に図柄を変動表示及び停止表示できる主表示部と遊技状態に応じて所定の画像を表示する副表示部とを有し、遊技者の操作入力により前記主表示部における前記リールの全てを回転させた後に停止させたときの図柄の表示態様に基づき入賞を決定するスロットマシンの制御方法であって、
遊技者にとって特に有益なボーナス役を含む複数の入賞役の成立及び不成立を所定のタイミングで抽選するステップ、
前記抽選の結果ボーナス役が成立した場合に、成立したボーナス役の一部又は全部を入賞可能な状態とせずに内部的に保持するステップ、
前記保持されたボーナス役を入賞可能な状態に移行するための第1の抽選を行うステップ、
前記ボーナス役を入賞可能な状態に移行するための第1の抽選の結果を図柄を用いた図柄変動ゲームとして副表示部に表示するステップ、及び
前記ボーナス役を入賞可能な状態に移行するための第1の抽選の結果当選した場合に、ボーナス役を入賞可能な状態への移行を決定するゲームを遊技者の操作入力により実行するステップ、
を有することを特徴とするスロットマシンの制御方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002345411A JP2004174040A (ja) | 2002-11-28 | 2002-11-28 | スロットマシン及び制御方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007275465A (ja) * | 2006-04-11 | 2007-10-25 | Samii Kk | スロットマシン |
JP5816737B1 (ja) * | 2014-10-30 | 2015-11-18 | 山佐株式会社 | 遊技機 |
-
2002
- 2002-11-28 JP JP2002345411A patent/JP2004174040A/ja active Pending
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