JP2004168280A - 運転者保護エアバッグ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両の衝突時、足首のねじれを防止して、運転者の足を円滑に保護可能な運転者保護エアバッグ装置を提供すること。
【解決手段】運転者保護エアバッグ装置S1は、運転者前方の操作ペダル4の上方側に収納されて、膨張用ガスGを流入させて膨張するエアバッグ14を備える。エアバッグ14は、膨張時、ペダル操作時の運転者Dの足Fの甲Faと、その甲Faに連なる足Fの左右の両側面Fb・Fcと、を覆い可能に構成されている。
【選択図】図5
【解決手段】運転者保護エアバッグ装置S1は、運転者前方の操作ペダル4の上方側に収納されて、膨張用ガスGを流入させて膨張するエアバッグ14を備える。エアバッグ14は、膨張時、ペダル操作時の運転者Dの足Fの甲Faと、その甲Faに連なる足Fの左右の両側面Fb・Fcと、を覆い可能に構成されている。
【選択図】図5
Description
本発明は、車両の衝突時、運転者の足、特に、足首を保護することができる運転者保護エアバッグ装置に関する。
従来、車両の衝突時、運転者の足を保護するエアバッグ装置としては、運転者の前方側に、折り畳んだエアバッグが収納され、車両の前面衝突時、エアバッグが、膨張して、運転者の膝、脛、足の甲、を保護できるように、構成されていた(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−315894号公報
従来のエアバッグ装置では、膨張したエアバッグが、前進してくる運転者の膝、脛、足の甲をクッション性良く、保護できる。
しかし、運転者がブレーキペダル等の操作ペダルに足を乗せている状態で、車両が前面衝突すると、ペダル自体が車両後方へ移動してくる場合がある。その際、足のつま先付近が左右にぶれる等して、足がエアバッグから外れ、その状態で、足がベダルによって車両後方側に押されれば、足首が、不必要にねじられてしまう場合が生じ、従来装置では、足首の保護に不十分であった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、車両の衝突時、足首のねじれを防止して、運転者の足を円滑に保護可能な運転者保護エアバッグ装置を提供することを目的とする。
本発明に係る運転者保護エアバッグ装置は、運転者前方の操作ペダルの上方側に収納されて、膨張用ガスを流入させた膨張時、ペダル操作時の運転者の足の甲と、その甲に連なる足の左右の両側面と、を覆い可能なエアバッグ、
を備えて構成されていることを特徴とする。
を備えて構成されていることを特徴とする。
本発明に係る運転者保護エアバッグ装置では、作動時、エアバッグが膨張すれば、操作ペダルを操作している足の甲とその甲の両側面とが、膨張したエアバッグに包まれるように覆われる。
そして、足を乗せていた操作ペダルが、車両の衝突に伴って、後方移動しても、足は、甲とその両側面とをエアバッグに拘束された状態としているため、足先が左右にぶれることなく、すなわち、足首がねじれることなく、ペダルとともに後方移動する。
この時、仮に、かかとが床に着いていても、足の甲とその甲に連なる両側面とがエアバッグに包まれて、足首からつま先までの足の部位がエアバッグに固定されるように保持される状態となり、足首を中心としてつま先が人体耐性を超えて後方に回転するような過背屈を生じさせずに、膝を曲げつつ、ペダルとともに足全体が後方移動する状態となって、足首を含めた足を保護することができる。
なお、この時、足が後方移動せずに、足首を中心としてつま先側だけが人体耐性を超えて後方に回転するような過背屈が生ずれば、足首は、損傷してしまう。
そして、このように足を拘束するエアバッグは、操作ペダル自体に収納されているわけではなく、操作ペダルの上方側に収納されているため、収納部位からの突出時、足を後方側へ強く押し出すことなく、支障なく円滑に足の甲付近に配設されることとなる。
したがって、本発明に係る運転者保護エアバッグ装置では、車両の衝突時、足首のねじれを防止して、運転者の足を円滑に保護することができる。
そして、エアバッグは、上部側に配置されて、膨張時に運転者の膝を保護可能な膝保護部と、下部側に配置されて、足の甲と左右両側面とを覆う足保護部と、を設けて構成してもよい。このような構成では、一つのエアバッグで、運転者の膝と足とを保護することが可能となって、別々にエアバッグを配置させる場合に比べて、エアバッグの収納スペースや、膨張用ガスを供給するインフレーター等の搭載スペース等を簡素化することができる。
さらに、このような構成では、エアバッグへの膨張用ガスの供給量を少なくしても、支障なく、膝と足との保護を図ることができる。
なぜなら、車両の衝突時の運転者の挙動は、まず、足首より上方の膝が車両の前方側に移動し、ついで、操作ペダルの後方移動に伴って、足首のねじれるような挙動が発生する。
そのため、エアバッグの膝保護部が先に折りを解消して膨張できるように、エアバッグの折り畳み形状を設定したり、あるいは、膨張用ガスの流れを膝保護部側を膨張用ガスの上流側とし、足保護部側をガスの下流側等と設定しておけば、エアバッグ装置の作動時、エアバッグの膝保護部が足保護部より先に膨張を略完了させることから、車両の前面衝突時、まず、膝保護部によって、運転者の膝を、保護できる。そして、この時点で、足保護部の内圧が不十分であっても、膝保護部の膝との干渉により、膝保護部内の膨張用ガスが押されて足保護部に流入して、足保護部は、迅速に内圧を高めることができて、その結果、支障なく、足首を含めた足を保護することが可能となるからである。
したがって、このような構成では、エアバッグへの膨張用ガスの供給量を少なくしても、支障なく、膝と足との保護を図ることができて、エアバッグに膨張用ガスを供給するインフレーターとして、極力、出力の小さなものを使用することができ、装置のコンパクト化を図ることも可能となる。
また、エアバッグは、膨張完了時の前部側に、ブレーキペダルを前方側に押圧可能な押圧部を備えて、構成してもよい。
このような構成では、膨張完了時のエアバッグが、押圧部を利用して、ブレーキペダルを前方側に押圧してブレーキ操作を行なうことから、車両の前面衝突時に、ブレーキペダルから足が離れても、車両に制動をかけることができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明すると、第1実施形態の運転者保護エアバッグ装置S1は、図1・2に示すように、ステアリングコラム2の下方における着座した運転者Dの脛Lの前方側に、配置されている。
この運転者保護エアバッグ装置S1は、エアバッグ14、エアバッグ14に膨張用ガスを供給するインフレーター11、折り畳んだエアバッグ14とインフレーター11とを収納するケース10、及び、ケース10の開口10aを覆うカバー18、を備えて構成されている。
ケース10は、下方に開口10aを配置させた略直方体の箱形状として、ブラケット9を利用して、車両Vのボディ1側に保持されている。なお、ブラケット9は、強固に支持可能なボディ1側の部材、例えば、インパネリインフォースメント、操作ペダルとしてのブレーキペダル4やアクセルペダル5を直接支持しているペダルブラケット、あるいは、コラムブラケット等に取り付けられており(実施形態の場合は、ペダルブラケット1aに取り付けられている)、車両Vの衝突時、ペダル4・5が後方移動する際、ケース10もペダル4・5とともに後方移動するように、構成されている。
カバー18は、エアバッグ14の膨張時に押されて開く扉部19・19を備えて構成されている(図1・5参照)。このカバー18は、実施形態の場合、ケース10に固定されているが、車両Vの内装材であるインストルメントパネル7等と一体的に形成したり、あるいは、インストルメントパネル7等に固定する構成としてもよい。
インフレーター11は、図1・3・4に示すように、シリンダタイプとして、エアバッグ14内に収納されて配設されている。このインフレーター11は、ボルト12aを備えた複数の円環状のブラケット12に挟持され、各ブラケット12のボルト12aを、エアバッグ14から突出させ、さらに、ケース10を挿通させて、ナット13止めすることにより、ケース10に対して、エアバッグ14とともに、取り付けられている。
エアバッグ14は、図1〜4に示すように、可撓性を有したポリエステル布等から形成されて、展開膨張完了時の形状を、略四角板状としている。そして、展開膨張完了時の下縁14b側には、ブレーキペダル4に乗せた運転者Dの足Fの甲Faを収納可能に上方へ凹む凹部15と、凹部15の左右両側から下方へ突出して、甲Faに連なる足Fの足首Feを含めた左右両側面Fb・Fcを覆い可能な凸部16・17と、が形成されている。実施形態の場合、凹部15の凹み量hは、50〜100mmとしている。
このエアバッグ14は、ブラケット12を取付済みのインフレーター11を収納させた状態で、下縁14b側を上縁14a側に接近させるように、カクタス折りや蛇腹折り等して、ケース10内に収納し、さらに、ケース10にカバー18を取り付けてエアバッグ組立体を形成し、その状態で、車両Vに搭載することとなる。なお、車両Vへの搭載時には、車両Vの前面衝突を検知するためのセンサと接続された図示しない制御装置からのリード線を、インフレーター11に結線させておく。
エアバッグ装置S1の車両Vへの搭載後、図示しない制御装置からインフレーター11に作動信号が入力されれば、インフレーター11は、図1・5に示すように、膨張用ガスGを吐出することから、エアバッグ14が、インフレーター11からの膨張用ガスGにより膨張し、カバー18の扉部19・19を押し開いて、ケース10の開口10aから下方に展開膨張することとなる。
そして、エアバッグ14が膨張すれば、操作ペダルとしてのブレーキペダル4を操作している足Fの甲Faとその甲Faの両側面Fb・Fcとが、膨張したエアバッグ14の凹部15と凸部16・17とに包まれるように、覆われる(図3・4参照)。
さらに、足Fを乗せていたブレーキペダル4が、車両Vの前面衝突に伴って、後方移動しても、足Fは、甲Faとその両側面Fb・Fcとをエアバッグ14に拘束された状態としているため、足先Ffが左右にぶれることなく、すなわち、足首Feがねじれることなく、ペダル4とともに後方移動する。この時、仮に、かかとFdが床FPに着いていても、足Fの甲Faとその甲Faに連なる両側面Fb・Fcとがエアバッグ14の凹部15と凸部16・17とに包まれて、足首Feからつま先Ffまでの足Fの部位がエアバッグ14に固定されるように保持される状態となり、足首Feを中心としてつま先Ffが人体耐性を超えて後方に回転するような過背屈を生じさせずに、図5のA・Bに示すように、膝Kを曲げつつ、足F全体が床FPを滑るようにペダル4とともに後方移動する状態となって、エアバッグ14は、足首Feを含めて足Fを保護することができる。
なお、この時、足Fが後方移動せずに、足首Feを中心としてつま先Ff側だけが人体耐性を超えて後方に回転するような過背屈が生ずれば、足首Feは、損傷してしまう。
そして、このように足Fを拘束するエアバッグ14は、操作ペダル4自体に収納されているわけではなく、操作ペダル4の上方側に収納されているため、収納部位4からの突出時、足Fを後方側へ強く押し出すことなく、支障なく円滑に足Fの甲Fa付近に配設されることとなる。
したがって、第1実施形態の運転者保護エアバッグ装置S1では、車両Vの前面衝突時、足首Feのねじれを防止して、運転者Dの足Fを円滑に保護することができる。
なお、第1実施形態のエアバッグ装置S1のエアバッグ14では、ブレーキペダル4の上に載せた足Fを保護するように構成したが、図6・7に示すエアバッグ14Aのように、エアバッグ14Aの下縁14b側に、アクセルペダル5の上に載せた足を保護できるように、既述の凹部15と凸部16・17との隣に、アクセルペダル5の上に載せた足の甲を収納可能に上方へ凹む凹部15Aと、凹部15Aの左右両側から下方へ突出して、甲に連なる足の左右両側面を覆い可能な凸部16A・17Aと、を設けてもよい。
さらに、エアバッグとしては、図8〜11に示す第2実施形態の運転者保護エアバッグ装置S2のように、運転者Dの膝K(KL・KR)を保護するように構成してもよい。
この第2実施形態の運転者保護エアバッグ装置S2は、車両Vのステアリングコラム2の下方に配置されて、エアバッグ24、エアバッグ24に膨張用ガスを供給するインフレーター21、折り畳んだエアバッグ24とインフレーター21とを収納するケース20、及び、ケース20の開口20aを覆うカバー31、を備えて構成されている。
ケース20は、ケース10と略同様に、下方に開口20aを配置させた略直方体の箱形状として、ブラケット19を利用して、車両Vのボディ1側に保持されている。なお、このブラケット19は、強固に支持可能なボディ1側の部材、例えば、インパネリインフォースメント、操作ペダルとしてのブレーキペダル4やアクセルペダル5を直接支持しているペダルブラケット、あるいは、コラムブラケット等に取り付けられており(実施形態の場合は、コラムブラケット1bに取り付けられている)、車両Vの衝突時、ペダル4・5が後方移動する際、ケース20もペダル4・5とともに後方移動するように、構成されている。
カバー31は、エアバッグ34の膨張時に押されて開く扉部32を備えて構成されている。このカバー31は、ケース20に取付固定されている。
インフレーター21は、インフレーター11と同様に、シリンダタイプとして、エアバッグ24内に収納されて配設されている。このインフレーター21も、ボルト22aを備えた複数の円環状のブラケット22に挟持され、各ブラケット22のボルト22aを、エアバッグ24から突出させ、さらに、ケース20を挿通させて、ナット23止めすることにより、ケース20にエアバッグ24とともに取り付けられている。
エアバッグ24は、可撓性を有したポリエステル布等から形成されて、展開膨張完了時の形状を、側方から見て断面L字形の板状としている。そして、エアバッグ24は、展開膨張完了時の上部側に配置される膝保護部25と、下部側に配置される足保護部27と、を備えて構成されている。
膝保護部25は、エアバッグ24の展開膨張時、ケース20からステアリングコラム2のコラムカバー3の下面3aに沿って上方に延びるように配置される。膝保護部25は、膨張時に、膝KL・KRとコラムカバー3の下面3aとの狭い隙間に侵入できるように、部分的に厚くならない板形状を維持するために、運転者側壁部25aとボディ側壁部25bとを接続する複数のテザー26を配置させている。
足保護部27は、エアバッグ24の膨張完了時、ケース20から下方に延びるように、配置される。そして、その下縁27a側には、ブレーキペダル4に乗せた運転者Dの足Fの甲Faを収納可能に上方へ凹む凹部28と、凹部28の左右両側から下方へ突出して、甲Faに連なる足Fの左右両側面Fb・Fcを覆い可能な凸部29・30と、が形成されている。
このエアバッグ24は、ブラケット22を取付済みのインフレーター21を収納させた状態で、足保護部27を膝保護部25内に入れ込んで、エアバッグ24の上端24a側をボディ側壁部25b側でインフレーター21に接近させるように、ロール折りして、ケース20内に収納する。なお、エアバッグ24の左右方向の幅寸法が、ケース20の左右方向の幅寸法より大きな場合には、ロール折りする前、あるいは、ロール折りした後に、左右の縁を中央側に折り畳んで、ケース20内に収納可能にする。その後、ケース20にカバー31を取り付けてエアバッグ組立体を形成し、ついで、ケース20を車両Vに固定すれば、運転者保護エアバッグ装置S2を車両Vに搭載することができる。なお、車両Vへの搭載時には、車両Vの前面衝突を検知するためのセンサを接続させた図示しない制御装置からのリード線を、インフレーター21に結線させておく。
エアバッグ装置S2の車両Vへの搭載後、車両Vが前面衝突して、図示しない制御装置からインフレーター21に作動信号が入力されれば、図8・12に示すように、インフレーター21は、膨張用ガスGを吐出することから、エアバッグ24が、インフレーター21からの膨張用ガスGにより膨張し、カバー31の扉部32を押し開いて、ケース20の開口20aから車内側に展開膨張することとなる。
この時、エアバッグ24は、図12のAに示すように、膝保護部25がコラムカバー3の下面3aに沿って展開膨張し、ついで、図12のB・Cに示すように、足保護部27が膝保護部25から突出すこととなる。
そして、車両Vの前面衝突時には、まず、運転者Dが前進することとなって、膝KL・KRが、コラムカバー3等と干渉しようとする。ついで、衝突が激しければ、ペダル4が後方移動する状態となる。
しかし、第2実施形態では、膝KL・KRが、コラムカバー3等と干渉しようとする際には、図12のA・Bに示すように、既に、膝保護部25が展開膨張しているため、膝保護部25によって、円滑に膝KL・KRを保護することができる。
そして、図12のB・Cに示すように、膝保護部25に膝KL・KRが干渉すれば、インフレーター21からの膨張用ガスGだけでなく、膝保護部25が膝KL・KRに押されて、膝保護部25内の膨張用ガスGが足保護部27側に流れることもあいまって、足保護部27が円滑に膨張を完了させる。そして、ブレーキペダル4を操作している足Fの甲Faとその甲Faの両側面Fb・Fcとが、膨張した足保護部27の凹部28と凸部29・30とに包まれるように、覆われて(図11参照)、第1実施形態と同様に、足保護部27は、足Fを保護することができる。
そして、この第2実施形態では、第1実施形態と同様な作用・効果を得ることができる他、エアバッグ24が、上部側に配置されて、膨張時に運転者Dの膝KL・KRを保護可能な膝保護部25と、下部側に配置されて、足Fの甲Faと左右両側面Fb・Fcとを覆う足保護部27と、を備えている。このような構成では、一つのエアバッグ24で、運転者Dの膝KL・KRと足Fとを、脛Lを含めて、保護することが可能となって、別々にエアバッグを配置させる場合に比べて、エアバッグ24の収納スペースや、膨張用ガスを供給するインフレーター21等の搭載スペース等を簡素化することができる。
さらに、第2実施形態のエアバッグ24では、足保護部27を膝保護部25の内部に入れ込んで折り畳んでおり、膝保護部25が足保護部27より先に折りを解消して膨張できるように、構成されている。このような構成では、エアバッグ24への膨張用ガスGの供給量を少なくしても、支障なく、膝KL・KRと足Fとの保護を図ることができる。
なぜなら、車両Vの前面衝突時の運転者Dの挙動は、まず、足首Feより上方の膝KL・KRが車両Vの前方側に移動し、ついで、ブレーキペダル4の後方移動に伴って、足首Feのねじれるような挙動が発生する。
そのため、エアバッグ24の膝保護部25が先に折りを解消して膨張できるように、設定されていれば、エアバッグ装置S2の作動時、エアバッグ24の膝保護部25が足保護部27より先に膨張を略完了させることから、車両衝突時、まず、図12のA・Bに示すように、膝保護部25によって、運転者Dの膝KL・KRを、保護できる。そして、この時点で、足保護部27の内圧が不十分であっても、膝保護部25の膝KL・KRとの干渉により、図12のB・Cに示すように、インフレーター21からの膨張用ガスGだけでなく、膝保護部25内の膨張用ガスGが押されて膝保護部25から足保護部27に流入して、足保護部27は、迅速に内圧を高めることができて、その結果、支障なく、足首Feを含めた足Fを保護することが可能となる。
したがって、このような構成では、エアバッグ24への膨張用ガスGの供給量を少なくしても、支障なく、膝KL・KRと足Fとの保護を図ることができて、エアバッグ24に膨張用ガスGを供給するインフレーター21として、極力、出力の小さなものを使用することができ、装置のコンパクト化を図ることも可能となる。
なお、膝保護部と足保護部とを有したエアバッグにおいて、膝保護部を先に折りを解消して膨張させる構成としては、折り畳み形状の他、図13に示す第3実施形態の運転者保護エアバッグ装置S3のエアバッグ24Aのように、設定してもよい。
このエアバッグ装置S3のエアバッグ24Aでは、上部側の膝保護部25を膨張用ガスの上流側とし、下部側の足保護部27を膨張用ガスの下流側とするように、インフレーター11をエアバッグ24の上端24a付近に配置させて、構成されている。
このような構成のエアバッグ24Aでも、エアバッグ装置S3の作動時、エアバッグ24Aの膝保護部25が足保護部27より先に膨張を略完了させることから、車両衝突時、まず、膝保護部25によって、運転者Dの膝KL・KRを、保護できる。そして、この時点で、足保護部27の内圧が不十分であっても、膝保護部25の膝KL・KRとの干渉により、膝保護部25内の膨張用ガスが押されて足保護部27に流入して、足保護部27は、迅速に内圧を高めることができて、その結果、支障なく、足首Feを含めた足Fを保護することができる。
ちなみに、この第3実施形態のエアバッグ装置S3は、エアバッグ24A以外のインフレーター11等は、第1実施形態と同様な部材を使用している。
また、膝保護部と足保護部とを備えていても、図14に示すエアバッグ24Bのように、足保護部27の下縁27a側に、アクセルペダル5の上に載せた足を保護できるように、既述の凹部28と凸部29・30との隣に、アクセルペダル5の上に載せた足の甲を収納可能に上方へ凹む凹部28Aと、凹部28Aの左右両側から下方へ突出して、甲に連なる足の左右両側面を覆い可能な凸部29A・30Aと、を設けてもよい。
さらに、エアバッグとしては、図15・16に示すエアバッグ14B・24Cのように、膨張完了時の前部側に、ブレーキペダル4を前方側に押圧可能な押圧部14c・24cを設けて、構成してもよい。
このような構成では、膨張完了時のエアバッグ14B・24Cが、押圧部14c・24cを利用して、ブレーキペダル4を前方側に押圧してブレーキ操作を行なうことから、車両の前面衝突時に、ブレーキペダル4から足Fが離れても、車両に制動をかけることができる。
4…(操作ペダル)ブレーキペダル、
5…(操作ペダル)アクセルペダル、
14・14A・14B・24・24A・24B・24C…エアバッグ、
14c・24c…押圧部、
25・25A…膝保護部、
27・27A…足保護部、
D…運転者、
F…足、
Fa…甲、
Fb・Fc…側面、
Fe…足首、
K(KL・KR)…膝、
S1・S2・S3…運転者保護エアバッグ装置。
5…(操作ペダル)アクセルペダル、
14・14A・14B・24・24A・24B・24C…エアバッグ、
14c・24c…押圧部、
25・25A…膝保護部、
27・27A…足保護部、
D…運転者、
F…足、
Fa…甲、
Fb・Fc…側面、
Fe…足首、
K(KL・KR)…膝、
S1・S2・S3…運転者保護エアバッグ装置。
Claims (3)
- 運転者前方の操作ペダルの上方側に収納されて、膨張用ガスを流入させた膨張時、ペダル操作時の運転者の足の甲と、該甲に連なる足の左右の両側面と、を覆い可能なエアバッグ、
を備えて構成されていることを特徴とする運転者保護エアバッグ装置。 - 前記エアバッグが、上部側に配置されて、膨張時に前記運転者の膝を保護可能な膝保護部と、下部側に配置されて、前記足の甲と左右両側面とを覆う足保護部と、を備えて構成されていることを特徴とする請求項1に記載の運転者保護エアバッグ装置。
- 前記エアバッグが、膨張完了時の前部側に、ブレーキペダルを前方側に押圧可能な押圧部を備えて、構成されていることを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載の運転者保護エアバッグ装置。
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