JP2004162306A - 渡り廊下のエキスパンションジョイント - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一端が建物Bの開口部床面上でX方向へスライド移動自在に支持されていて他端が建物Aの外壁でY方向へスライド移動自在に支持されたカバー体と、両側端部間が伸縮自在に設けられていてその一側端部が建物Aの外壁に固定され且つ他側端部がカバー体の端部に連結されて建物Aの開口部横の外壁に設置された伸縮壁体とを用い、カバー体のY方向へのスライド移動に伴って伸長した伸縮壁体の壁面で建物Aの開口部の一部が閉鎖されるように構成する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、隣り合った建物同士を繋ぐ渡り廊下のエキスパンションジョイントに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
近年、マンション等の建物は、ますます高層化するとともに、複数棟を互いに接近させて建て並べることが多くなっている。このような建物では、入居者の利便性を考慮し、隣接建物の外廊下同士を通路で繋いだ渡り廊下を高層階に設置して棟間の渡りを可能としている。
この渡り廊下の建物との接合部には躯体間の変動を吸収するためのエキスパンションジョイントが設置されているが、躯体変動時の水平方向の揺れは高層階ほど大きくなることから、前記渡り廊下のエキスパンションジョイントにも水平方向に大きな可動量を有することが要求され、また、地震等の災害発生時に避難通路として利用可能なように高い安全性を備えていることが必要とされる。
【0003】
一般に渡り廊下のエキスパンションジョイントは、一側の建物から他側の建物に向けて突出させた渡り廊下と前記他側の建物の外壁との間に配される間隙に設けられ、他側の建物の外壁又は渡り廊下の先端に可動自在に床プレートを取り付け、この床プレートと当該プレートの両側に立設させた壁板とで渡り廊下通路の内側から前記間隙を塞ぎ、躯体の変動によって起こる間隙の前後方向への伸縮や左右方向のずれを、床プレートが変動に追随して相対変位することで吸収するように構成されている。
【0004】
例えば図8(ア)に示されるエキスパンションジョイントは、建物Bから建物Aの外廊下外壁103に形成された開口部104に向かって突出させた渡り廊下101の先端上面に、廊下通路に沿って前後方向にスライド移動自在に床パネル102を支持させ、この床パネル102の端部を開口部104の下縁に突き当てて渡り廊下101と開口部104とを連結するとともに、当該端部を建物Aの外壁103に沿って水平にスライド移動自在に取り付け、さらに床パネル102の上面両側に壁板105を一体に固定して構成されている。図中、符号106は柱である。
【0005】
この構成は、床パネル102が渡り廊下101の上面に沿って前後にスライド移動して躯体間隙幅方向(以下、X方向という)の変動に、また、渡り廊下101とともに建物Aの外壁103に沿って横にスライド移動して躯体間隙奥行き方向(以下、Y方向という)の躯体の変動にそれぞれ追従可能であるが、同図(イ)に示されるように、Y方向への変動量が大きいと、建物Aの外壁103と壁板105の間に立面上の欠損部Sが出来てしまうという問題がある。
【0006】
また、図9(ア)に示されるエキスパンションジョイントは、渡り廊下101をその先端部両側壁を切り欠いて舌片形状に形成し、床プレート102は片側を建物Aの開口部104の下縁に固定し、前記舌片形の渡り廊下101の通路上面に床プレート102の他側を重ねて載せ、さらに2枚の欄干型の板材を互いにスライド移動自在に組み合わせてなる一対の手摺壁板107、107を、それぞれ渡り廊下101の側縁に連なるように配置して渡り廊下通路と床プレート102上面とに載せるとともに、その両端を各々渡り廊下101の側壁端部と開口部104の側縁とに蝶番で回動自在に支持して構成されている。
【0007】
この構成は、同図(イ)に示されるように、蝶番を支軸として手摺壁板107の両側が回動しつつ板材が互いにずれ合うことにより、X、Y両方向の変動に追従可能であるが、渡り廊下101の先端部両側壁が手摺壁板107を設置するに十分な幅だけ切り欠かれていなければならないため、例えば前記図8で示されたような間隙Gの近傍に柱106、106がある場所には設置することができないという問題がある。
【0008】
また、図10に示されるエキスパンションジョイントは、床プレート102の両側にL字型に折れたスライド側壁108、108を配置し、床プレート102を渡り廊下101の先端上面に設けたガイドレール109に沿ってX方向へスライド移動自在に、スライド側壁108、108を建物Aの外壁に設けたガイドレール110に沿ってY方向へスライド移動自在に取り付けて構成されている(特許文献1参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開平8−49496号公報
【0010】
この構成は、Y方向への変動量が大きくても外壁103とスライド側壁108、108との間に切れ目はできず、立面上の欠損部が生じる虞れはないものの、スライド側壁108、108を可動させるためにガイドレール109、110やこれに沿って転動するローラ等のスライド部材が必要となり、また、必要可動量が増すと構造上外壁との切れ目を覆うラップ(重なり)代が必要となるため全体が大型化・重量化し、そのため製作や搬入、取り付けに工数がかかるという問題がある。また、間隙Gの近傍に柱があるため、スライド側壁108を支持するガイドレール110を外壁103に取り付けることができない場所には設置することができない。
【0011】
本発明は従来技術の有するこのような問題点に鑑み、躯体のY方向への変動時に欠損部を生じさせることなく対応可能な渡り廊下のエキスパンションジョイントを、簡易且つ軽量に、しかも間隙近傍に柱等がある場所でも取り付けることができるように構成することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため本発明は、間隙Gを介在させて相対する、建物Aの外壁に設けられた開口部と建物Bの外壁に設けられた開口部とに架設して両建物をつなぐ渡り廊下のエキスパンションジョイントにおいて、一端が建物Bの開口部床面上で間隙幅方向へスライド移動自在に支持されていて他端が建物Aの外壁で間隙奥行き方向へスライド移動自在に支持されたカバー体と、両側端部間が伸縮自在に設けられていてその一側端部が建物Aの外壁に固定され且つ他側端部が前記カバー体の端部に連結されて建物Aの開口部横の外壁に設置された伸縮壁体とを備えてなり、前記カバー体の間隙奥行き方向へのスライド移動に伴って同方向に伸長した伸縮壁体の壁面で建物Aの開口部の一部が閉鎖されるように構成されたことを特徴とする。
【0013】
本発明のエキスパンションジョイントによれば、地震等によって両建物A、Bが変動し、躯体間隙の伸縮やずれが生じた場合、両建物A、BのX方向の変動はカバー体が躯体Bの開口部床面上を同方向にスライド移動して吸収し、Y方向の変動はカバー体と伸縮壁体が建物Aの外壁面に沿って同方向にスライド移動して吸収する。
建物Aの開口部に接合していたカバー体が躯体のY方向への変動に追随してスライド移動したときに、開口部とカバー体外面との間に隙間ができるが、この隙間はカバー体のスライドに伴って同方向へ伸張し、開口部の開口面内に進出した伸長壁面によって閉鎖されるので、歩行者が隙間に足を踏み入れる危険は全くなく、災害発生時に渡り廊下を通行するときの安全性が確保される。
また、本発明のエキスパンションジョイントは、躯体Aの外壁でスライド自在に支持されたカバー体と、同じく建物Aの外壁に取り付けられ伸縮壁体とを連結した、簡易且つコンパクトな構成であり、間隙近傍に柱がある場所や頑丈な壁体を取り付けることができない場所、間隙幅が狭い場所等、渡り廊下設置場所の躯体状況を選ばずに施工可能である。
【0014】
前記構成において、カバー体は、建物A、Bに両端が支持された床プレートと、床プレートの側端部に固定して取り付けられた固定壁とを備えて構成することができる。
また、カバー体の端部を建物Aの外壁に沿ってスライド移動自在に支持する構成としては、例えば建物Aの外壁に凹形のガイド部材を水平に適宜な長さ延ばして設け、カバー体の前端下面には前記ガイド部材に係合する突条を横設し、この突条をガイド部材の凹部内に係入させてカバー体の端部をガイド部材上で支持するとともに、ガイド部材に沿ってカバー体がスライド移動するように設けることができる。
【0015】
また、伸縮壁体は、一側を固定部、他側を可動部として、その両側端部間の幅寸法が可変自在な構造のものが用いられる。例えば壁面が伸び縮みし或いは展開及び折り畳み可能なパンタグラフ構造や蛇腹型構造のもの、小幅の複数の枠体同士を互いに引き出し及び重合可能に連結した構造のもの、その他壁面をある程度の高さに維持したまま前記固定部側から可動部側が直線的に移動して壁の幅を変更可能な適宜な構成のものを用いることができる。
【0016】
伸縮壁体として、その壁面内に表裏を貫通する隙間や開口その他の窓部を配した構造のものを用いれば、災害発生時に開口部内に伸長壁面が進出して開口面の一部を閉鎖したときに、建物A内を歩行する歩行者が伸長壁面の窓部から間隙Gを視認することが可能となり、歩行者に対して、当該伸長壁面が躯体変動に伴って歩行通路空間内に繰り出された非常用のものであることを認識させ、避難歩行中に歩行者が当該壁面に衝突したり寄りかかったりしないように注意を喚起することができる。この場合、窓部は歩行者の通り抜けが不可能な大きさとし、また、歩行中に間隙Gを確実に見ることができるよう、伸縮する壁面内に複数配置することが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の好適な実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の渡り廊下のエキスパンションジョイントの一実施形態を示しており、これは隣接する建物A、Bの開口部1A、1Bを連結するカバー体2と、伸縮壁体3、3とを備えて構成される。図中、符号4、4は躯体Bの外壁5Bの先端に配置された柱である。
【0018】
開口部1A、1Bは、それぞれ建物Aの外廊下に通じる外壁5Aと、建物Bの外廊下に通じる外壁5Bに形成され、間隙Gを挟んで同じ高さに相対している。
【0019】
カバー体2は、間隙Gよりも幅広の床パネル21と当該パネルの両側に一体に立設させた固定壁板22、22により形成されており、両壁板22、22を前記開口部1Bの両側部内面に並置させ、床パネル21を開口部1Bの床面6Bに載せて、当該床面上をX方向にスライド移動し得るように取り付けてある。
また、カバー体2は、その一端が間隙G上に張り出して建物Aの外壁5Aに連結しているとともに、当該外壁に沿ってY方向へスライド移動し得るように支持して取り付けてある。
詳しくは、建物Aの外壁5Aの表面には開口部1Aの下縁に沿って水平に適宜な長さ延びた断面凹形のガイド部材が、また、床パネル21の前端下面には前記ガイド部材に係合する突条がそれぞれ設けられ(何れも図示せず)、この突条をガイド部材に係入させて間隙G上に張り出したカバー体2の端部をガイド部材上で支持するとともに、突条をガイド部材に係合させたままカバー体2が外壁5A面に沿って水平にスライド移動し得るように設けてある。
【0020】
伸縮壁体3、3は、図3及び図4に示されるように、建物Aの外壁5Aに取り付けられる固定フレーム31と、カバー体2の先端部に連結される走行フレーム32の間に、伸縮機構33、33、33を配設して構成されており、開口部1Aの両側の外壁5Aにそれぞれ取り付けられている。
詳しくは、伸縮機構33は、同長細長板状のリンク部材33b、33cを中央部でX字状に枢着してなるリンク体33a、33a、33aの各端部同士を枢着連結して、水平方向に伸縮自在なパンタグラフ構造に形成されている。各リンク部材33b、33cは、支軸を水平に向けた回転軸33dをその交差中央部に配して当該支軸廻りに回転自在に連結され、また、各リンク体33aの端部同士も、同様に支軸を水平に向けた回転軸33eで回転自在に連結されている。伸縮機構33は、固定フレーム31と走行フレーム32の間で縦三列に等間隔開けて平行に配置されているととともに、それぞれ上下に位置対応するリンク体33aの各回転軸33d同士が縦枠材33f、33f、33fで連結されており、両フレームを平行に保持したまま一体に伸縮するように設けてある。固定フレーム31と走行フレーム32は、カバー体2の壁板22と略同じ長さ(高さ)寸法に形成されており、それぞれ固定フレーム31は開口部1Aの側縁部から水平に適宜な間隔離れた外壁5Aの表面に、その両端を鉛直に向けて固定され、走行フレーム32はヒンジ板34を介してカバー体2の壁板22の端部に一体に連結されている。
【0021】
このように、伸縮壁体3、3は、開口部1Aの横の外壁5Aに水平方向へ伸縮自在に取り付けられ、その端部の走行フレーム32、32をカバー体2の先端部に連結してあるので、躯体の変動によってカバー体2がY方向へスライド移動すると、カバー体2と一体に走行フレーム32、32もスライド移動して両壁体が伸縮し、カバー体2の両側に、伸縮機構33が伸張した垂直壁面と、伸縮機構33が縮退した垂直壁面とを形成し、さらに伸長した垂直壁面は開口部1Aの開口面内に進出して開口面の一部を閉鎖するようになっている。
【0022】
これらの構成部材からなる本形態のエキスパンションジョイントは、図1に示されるように、間隙Gを覆うカバー体2によって建物Aの開口部1Aと建物Bの開口部1Bが連結され、両建物の歩行通路を繋いで建物間の渡りが可能となる。
【0023】
地震等によって両建物A、BがX方向に変動して躯体間隙Gが同方向に伸縮した場合、開口部1A、1Bが同方向に変動するのに伴って、建物Bの床面6Bの上面をカバー体2がX方向にスライド移動して変動を吸収する。
【0024】
他方、両建物A、BがY方向に変動して躯体間隙Gに同方向のずれが生じた場合は、図2に示されるように、開口部1A、1Bの位置が互いに逆方向に相対変位するのに伴って、建物Bの開口部1Bとともにカバー体2と伸縮壁体3、3が建物Aの外壁5Aに沿ってY方向へスライド移動して変動を吸収する。カバー体2がY方向へスライド移動すると、開口部1Aとカバー体2の外面との間に隙間ができるが、この隙間はカバー体2のスライドに伴い伸縮壁体3の伸縮機構33が同方向へ伸張することによって形成され、開口部1Aの開口面内に進出した伸長壁面によって閉鎖されるので、歩行者が隙間に足を踏み入れることを防止し、歩行通路の安全性を確保することができる。
【0025】
前記伸縮壁体3、3は、壁面が伸長した状態で、リンク部材33b、33c間や隣接したリンク体33a、33a、33a間等の各連結部材間に隙間ができ、建物A内を歩行する歩行者はこの隙間から間隙Gを視認することができるようになっているが、このような隙間が露出しないように、伸縮壁体3の表面にカバー板を取り付けてもよい。
図5は隙間を覆うカバー板を取り付けた伸縮壁体3の構成例を示している。これは、縦枠材33f、固定フレーム31及び走行フレーム32とリンク体33aとを軸支する各回転軸33dの端部に、L字形に折り曲げたホルダ板35a〜35eを取り付け、これらホルダ板の端部に、長手寸法が開口部1Aの上下両端部間の寸法よりも長い矩形のカバー板36a〜36eを建物Aの外壁5Aと平行に且つ隣接カバー板同士で端部が重なるように配して取り付け、各カバー板36a〜36eが互いに重なりながら伸縮機構33の伸縮動作に連動してスライド移動するように設けられており、伸縮機構33が伸長した状態では、伸縮機構33とともに外壁5Aに沿ってスライド移動した各カバー36a〜36eが開口部1Aの開口面内に進出し、隙間のない平らな連続したカバー面を開口部1A内に露出させて開口面の一部を閉鎖するようになっている。
【0026】
図6は本発明のエキスパンションジョイントの他の実施形態を示している。これは、間隙Gを挟んで相対した開口部1A、1Bの両側で外壁5A、5Bが平行に伸びた場所に、前記と同様にカバー体2と伸縮壁体3、3を設置して建物A、Bの歩行通路を連結したものである。このように、建物A、Bが接近していて間隙Gの幅が狭く、間隙内に堅牢な壁体を取り付けることができない場所であっても、伸縮壁体3、3を取り付けてエキスパンションジョイントを構成し、欠損部を生じさせることなく躯体のX、Y両方向の変動を吸収し、歩行通路を安全に確保することができる。
【0027】
図7は本発明のエキスパンションジョイントのさらに他の実施形態を示し、これは、建物A、Bの角部に設けた歩行通路を連結したものである。図において、カバー体2は、床パネル21の一側に固定壁板22を一体に立設し、固定壁板22の建物A側の端部に前記と同様に伸縮壁体3の走行フレーム32を連結してある。また、床パネル21の他側には伸縮壁板23の両端部をそれぞれ建物Aの外壁5Aと建物Bの外壁5Bの先端部で回動自在に支持して取り付けてある。そして、同図(イ)に示されるように、両躯体がY方向に変動し、建物Aの外縁よりも建物Bの外縁が突出したときは、伸縮壁体3が開口部1Aの開口面内に進出して欠損部を閉鎖し、また、伸縮壁板23がその両端部を回動させながら、変動によるずれに応じて連結を維持したままY方向へ変形するようになっている。このように、建物A、Bの角部に歩行通路を設けた場所であっても、エキスパンションジョイントを構成し、伸縮壁体3で欠損部を閉鎖して歩行通路を安全に確保することができる。
【0028】
なお、各形態のエキスパンションジョイントにおいて、カバー体2のY方向の可動量は、伸縮壁体3の伸縮寸法で決定されるので、伸縮機構33の伸縮寸法を変更することで、カバー体2のY方向の必要可動量を容易に変更し、設定することが可能である。
【0029】
以上の説明では、建物の開口部先端に柱が配置された施工場所に取り付けた形態を示したが、本発明のエキスパンションジョイントは間隙近傍の柱や壁の有無に関わりなく、躯体状況を選ばずに施工可能である。また、図示したカバー体及び伸縮壁体の形態は一例であり、両部材は他の適宜な形態に設けることができる。本発明の構造にさらに躯体間隙高さ方向(Z方向)の変動を吸収する機能を具備してエキスパンションジョイントを構成してもよい。
【0030】
【発明の効果】
本発明の渡り廊下のエキスパンションジョイントによれば、渡り廊下を構成する開口部間が変動してY方向のずれが生じたときでも、カバー体とともに建物の外壁に沿ってスライド移動する伸縮壁体によって立面上の欠損部が閉鎖され、歩行通路の安全性を確保することができる。また、渡り廊下に取り付けたカバー体と建物の外壁に取り付けた伸縮壁体を連結した簡易且つコンパクトな構成であるので、各部材を工場で個別に安価且つ容易に製作し、現場でこれら部材を組み合わせ、取り付けることが可能であり、躯体状況を選ばずに施工可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のエキスパンションジョイントの平面図である。
【図2】建物同士がY方向に相対変位したときの図1のエキスパンションジョイントの平面図である。
【図3】伸縮壁体とカバー体の接続部を示した拡大平面図である。
【図4】(ア)は図3中のア−ア線矢視図、(イ)は(ア)のイ−イ線断面図である。
【図5】他の形態の伸縮壁体とカバー体の接続部を示した拡大平面図である。
【図6】(ア)は本発明の他の実施形態のエキスパンションジョイントの平面図、(イ)は建物同士がY方向に相対変位したときの平面図である。
【図7】(ア)は本発明のさらに他の実施形態のエキスパンションジョイントの平面図、(イ)は建物同士がY方向に相対変位したときの平面図である。
【図8】(ア)は従来の渡り廊下のエキスパンションジョイントの一例の平面図、(イ)は同躯体変動発生時の平面図である。
【図9】(ア)は従来の渡り廊下のエキスパンションジョイントの他の例の平面図、(イ)は同躯体変動発生時の平面図である。
【図10】従来の渡り廊下のエキスパンションジョイントのさらに他の例の平面図である。
【符号の説明】
A 建物、B 建物、G 間隙、1A 建物Aの開口部、1B 建物Bの開口部、2 カバー体、21 床パネル、22 固定壁板、3 伸縮壁体、31 固定フレーム、32 走行フレーム、33 伸縮機構、4 柱、5A 建物Aの外壁、5B 建物Bの外壁、6A 建物Aの床面、6B 建物Bの床面
Claims (1)
- 間隙Gを介在させて相対する、建物Aの外壁に設けられた開口部と建物Bの外壁に設けられた開口部とに架設して両建物をつなぐ渡り廊下のエキスパンションジョイントにおいて、
一端が建物Bの開口部床面上で間隙幅方向へスライド移動自在に支持されていて他端が建物Aの外壁で間隙奥行き方向へスライド移動自在に支持されたカバー体と、
両側端部間が伸縮自在に設けられていてその一側端部が建物Aの外壁に固定され且つ他側端部が前記カバー体の端部に連結されて建物Aの開口部横の外壁に設置された伸縮壁体とを備え、
前記カバー体の間隙奥行き方向へのスライド移動に伴って同方向に伸長した伸縮壁体の壁面で建物Aの開口部の一部が閉鎖されるように構成されたことを特徴とする渡り廊下のエキスパンションジョイント。
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