JP2004161235A - 車両のクーラーダクト構造 - Google Patents

車両のクーラーダクト構造 Download PDF

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Abstract

【課題】車室天井の見栄えを損ねることなく天井と一体化され、かつ天井に結露が生じることがない車両のクーラーダクト構造を提供すること。
【解決手段】車室天井に沿って前後方向に配設され、一端がクーラーユニット1に連結されるとともに、前後方向に所定の間隔をおいて車室への空調空気の吹出口4a,4b,4cが設けられた車両のクーラーダクト構造において、天井板2の上面に断面略ハット形のダクト構成部材30を固定して、天井板2とダクト構成部材30とで閉断面をなすクーラーダクト3を構成し、該クーラーダクト3には天井板2側に上記吹出口4a,4b,4cを設け、かつ、クーラーダクト3内の天井板2の上面に断熱性を有する結露防止部材5を配設した。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車室に空調空気を供給する車両のクーラーダクト、特に車室天井に設けられるクーラーダクト構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
ワゴンやコミューター等の車両は、図5に示すように、フロントシート後方の後部車室に複数列のリヤシートR1,R2,R3,R4を備え、多数の乗員を輸送可能になっている。この種の車両の後部車室の空調には、フロントシートFと第1列のリヤシートR1間における車室天井に後部車室用のクーラーユニット1を設け、該クーラーユニット1の吹出口12から後部車室全体に空調空気を供給するようにしている。
【0003】
ところで上述の空調方式では、後部車室の全てのリヤシートに空調空気をむらなく供給することが困難であった。そこで、クーラーユニットの吹出口から後部天井板に沿って後方へ延びる延長ダクトを接続し、該延長ダクトに設けた吹出口から各列のリヤシートに空調空気を供給するようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この先行技術には、車室の後部天井と延長ダクトとを一体化したものが示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−1139号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来構造では、車室天井にクーラーダクトによる凹凸ができて見栄えが良くない。また、天井とクーラーダクトとを一体化すると天井の車室側の面に結露が発生するという問題があった。そこで本発明は、天井がフラットで見栄えが良く、しかも天井と一体化しても天井に結露が発生することのない車両のクーラーダクト構造を提供することを課題としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、車室天井に沿って前後方向に配設され、一端がクーラーユニットに連結されるとともに、前後方向に所定の間隔をおいて車室への空調空気の吹出口が設けられた車両のクーラーダクト構造において、天井板の上面に断面略ハット形のダクト構成部材を固定して、天井板とダクト構成部材とで閉断面をなすクーラーダクトを構成し、該クーラーダクトには天井板側に上記吹出口を設け、かつ、クーラーダクト内の天井板の上面に断熱性を有する結露防止部材を配設する(請求項1)。天井板の上面に断面略ハット形のダクト構成部材を固定して天井板とダクト構成部材とで閉断面をなすクーラーダクトを構成することで、車室天井がフラットで見栄えが良い。また、クーラーダクト内の天井板の上面に断熱性を有する結露防止部材を配設したことで、天井板への結露を防止できるとともに、空調騒音の低減になる。
【0007】
上記各吹出口を、クーラーダクトの幅方向に吹出口列として所定の間隔をおいて複数設ける(請求項2)。
【0008】
車両ルーフを補強するための、車幅方向に架設したルーフリインフォースメントにブラケットを固着し、一方、上記ダクト構成部材には上記天井板に重合する固定座を設け、該固定座が位置する部分で上記天井板を上記ブラケットに止着する(請求項3)。クーラーダクトを設けた天井板の車両への組付け強度を強化できる。
【0009】
上記ダクト構成部材に車幅方向に間隔をおいて複数の仕切壁を形成して、天井板とダクト構成部材とで形成される空間を複数の空間に分割し、これら空間のうち一列おきの空間を上記クーラーユニットに連通させてクーラーダクトとなし、他の空間はクーラーユニットに対して遮断する(請求項4)。ダクト構成部材全体の横幅に対して、空調空気を供給するクーラーダクト部分は分割されて幅が狭く、空調空気の風速が速められ、吹出口からの空調空気の吹出し性能が向上する。
【0010】
上記仕切壁を断面略U字形の溝状に形成し、該仕切壁を上記天井板に接合する(請求項5)。仕切壁を備えたダクト構成部材を真空成形等により生産性よく成形することがき、かつ仕切壁を天井板に接合することで、天井板の剛性を高くすることができる。
【0011】
上記ダクト構成部材のクーラーユニットに対して遮断した空間に対応する部分に上記固定座を配置する(請求項6)。クーラーダクト部分に固定座が存在しなくなるので、固定座が通風抵抗になることを防止できる。
【0012】
上記クーラーダクトの左右の側縁部には、上記各吹出口列の前方位置に、後方かつダクト幅方向外方へ向けて傾斜状に張り出す張り出し部を形成し、上記各吹出口列の左右両端の吹出口を上記張り出し部の後端に設ける(請求項7)。張り出し部に沿ってクーラーダクト内を流れる空調空気は後方かつ斜め外方向へ吹き出すので、ダクト幅を広げることなく、3人掛けのシートの左右両側に着座した乗員にも確実に空調空気を供給することができ、乗員への配風指向性が向上する。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1に基づいて本発明の第1の実施形態を説明する。本実施形態はワゴンやコミューター等の車両の後部車室の天井に設置するクーラーダクト構造であって、車両の後部車室には図4に示すような前後4列のリヤシートR1,R2,R3,R4が設置してあり、各リヤシートR1,R2,R3,R4へ向けて空調空気を供給するようにしたものである。図1(A)、(B)に示すように、後部車室の天井には車体のルーフパネル6の内面側に、左右のルーフサイドレール間を架けわたすように帯状の金属板からなる3本のルーフリインフォースメント60が設けてある。各ルーフリインフォースメント60はリヤシートR2,R3,R4に対応して前後方向に所定の間隔をおいて設けてある。
【0014】
車室天井には後部車室の前端寄りの位置にクーラーユニット1が設置してある。クーラーユニット1は図略のユニット本体を合成樹脂のケース10で被覆し、車室天井に補強部材を介して設置してある。クーラーユニット1の後面には、その上部に車幅方向中央位置とその左右両側位置にそれぞれ、後述のクーラーダクト3へ空調空気を送り出す複数の送出口11a,11b,11cが設けてあり、後面下部には車幅方向中央位置とその左右両側位置にそれぞれ第1列のリヤシートR1へ向けて空調空気を吹き出す複数の吹出口12a,12b,12cが設けてある。
【0015】
クーラーユニット1の後方位置には、ルーフパネル6の内面および複数のルーフリインフォースメント60を覆うはめ込み構造の天井板2が設置してある。天井板2はプラスチック段ボール等からなる大型の合成樹脂板で、車室天井の左右のルーフサイドレール間にはめ込み、その前縁をクーラーユニット1の後面の送出口11a,11b,11cと吹出口12a,12b,12cとの間の上下中間位置に連結するとともに、後縁を車室天井後縁のリヤレールに連結して、後部車室の天井全体を面一にしている。
【0016】
天井板2の上面には幅方向中間位置に、天井板2の上面前端から後方へ向かって延びる断面略ハット形の合成樹脂板からなるダクト構成部材30を設置し、天井板2とダクト構成部材30とで扁平角形の閉断面を構成して、クーラーユニット1からの空調空気を後部車室の第1列のリヤシートR1を除く各リヤシートR2,R3,R4へ供給するクーラーダクト3が形成してある。
【0017】
ダクト構成部材30は、その横幅が天井板2の横幅の5分の3程度の寸法であり、左右の側縁フランジ31を天井板2の上面に重ね合わせて熱溶着してある。ダクト構成部材30は上壁がルーフリインフォースメント60に当接せしめてある。
【0018】
ダクト構成部材30の前後長は、天井板2の前縁から車室に設けた最後列、即ち第4列のリヤシートR4の頭上位置へ至る寸法としてある。ダクト構成部材30の前端末は天井板2の前縁とで前方へ向けて開口するダクト開口を形成し、該ダクト開口はその開口縁がクーラーユニット1の後面上部に連結され、クーラーユニット1の送出口11a,11b,11cと連通されている。ダクト構成部材30の後端末は後縁フランジ32を天井板2上面に熱溶着してダクト後端末を閉じている。
【0019】
このように構成したクーラーダクト3の底壁を形成する天井板2には、第2列、第3列および第4列のリヤシートR2,R3,R4の乗員の頭上前方に位置する上記各ルーフリインフォースメント60と対向する位置に、上記各リヤシートR2,R3,R4の乗員へ向けて空調空気を吹き出す吹出口4a,4b,4cが形成してある。各リヤシートR2,R3,R4はそれぞれ3人掛けのシートであり、各吹出口4a,4b,4cはそれぞれ、各ルーフリインフォースメント60に沿ってダクト幅方向に3箇所づつ設けてあり、前後三列の吹出口列としてある。各吹出口4a,4b,4cには天井板2に形成した貫通穴に外枠41と風向調整板42を備えた吹出しグリルが嵌合してある。
【0020】
ルーフリインフォースメント60の下面には、ダクト構成部材30の左右の両側縁フランジ31と対応する位置に、断面逆ハット形で下方へ突出する金属製のブラケット61が溶接してある。そしてブラケット61の底壁をダクト構成部材30の側縁フランジ31と天井板2との溶着部に当接させ、ブラケット61の底壁および上記溶着部に形成した貫通穴に車室側からクリップ7を嵌入することで、天井板2がブラケット61に止着せしめてある。
【0021】
更に、ダクト構成部材30にはルーフリインフォースメント60と対向する位置に、平面形状が略円形で断面略U字形の固定座34が複数形成してあり、各固定座34は底壁が天井板2に重ね合わせてある。ルーフリインフォースメント60には、各固定座34に対応する位置にブラケット61が設けてある。そしてブラケット61の底壁をダクト構成部材30の固定座34の底壁と天井板2との重合部に当接させ、ブラケット61の底壁および上記重合部に形成した貫通穴に車室側からクリップ7が嵌入してある。このように天井板2をクリップ7によりブラケット61に止着することで、ダクト構成部材30を設置して重量が増した天井板2の取付け安定性を強化している。
【0022】
クーラーダクト3内には、各吹出口4a,4b,4cおよび各固定座34と天井板2の重合部を除く天井板2の上面全体に、断熱性を有するスポンジ材からなる厚さ3mm程度のシート状の結露防止部材5を貼着して天井板2の下面側の結露を防止している。
【0023】
本実施形態によれば、断面略ハット形のダクト構成部材30を天井板2の上面に設置して天井板2とダクト構成部材30とでクーラーダクト3を構成したから、車室天井部がフラットで見栄えを損ねない。クーラーダクト3を天井板2と一体化したことにより、クーラーダクト3内の上下寸法を小さくすることなく、クーラーダクト3設置部の上下寸法を小さくすることができる。従って、天井板2の設置位置を下げることなく、天井板2上の制約されたスペースにクーラーダクト3を設置でき、天井板2と乗員の頭部とのクリアランスを充分に確保することができる。また、車室天井の広い面積にクーラーダクト3を設けることにより、各乗員の頭上の前方位置に吹出口4a,4b,4cを設定して各乗員に均等に空調空気を供給することが可能になるため、快適性が向上する。
【0024】
クーラーダクト3内の天井板2の上面に貼着した結露防止部材5により、効果的に天井板2の結露を防止できるとともに、スポンジ材からなる結露防止部材5は吸音材の役目をはたすので、クーラーダクト3内の送風音が車室へ洩れず空調騒音を低減することができる。
【0025】
天井板2を複数箇所でルーフリインフォースメント60のブラケット61に止着したので、組付け強度が強化され、経年による天井板2の下がり変形を防止することができる。
【0026】
ダクト構成部材30は真空成形等により生産性良好に成形できるうえ、予め天井板2とダクト構成部材30とを固着してクーラーダクト3を形成しておき、この状態で天井板2を車室に搬入して左右のルーフサイドレールにハメ込んだ後、クリップ7等で係止固定すればよく、組付け作業の作業性がよい。
【0027】
次に、図2に基づいて本発明の第2の実施形態を説明する。本実施形態の基本構造は先の第1の実施形態のそれとほぼ同じで、相違点を中心に説明し、図において同一部材は同一符号で表す。図2(A),(B)に示すように、天井板2とダクト構成部材30Aとで構成され、閉断面をなすクーラーダクト3Aは、ダクト構成部材30Aの長手方向に全長にわたって延設した4つの仕切壁35a,35b,35c,35dで、内部の空間が幅方向に仕切られている。各仕切壁35a,35b,35c,35dは、ダクト構成部材30Aの上壁から下方へ突出する断面略U字形の溝状に形成され、その底壁351を天井板2に重ね合わせて熱溶着してある。尚、上記各仕切壁35a,35b,35c,35dは真空成形等によるダクト構成部材30Aの成形時に同時に成形される。
【0028】
各仕切壁35a,35b,35c,35dは、幅方向にほぼ等間隔で設けてあり、クーラーダクト3A内の空間を5つの空間36a,37a,36b,37b,36cに分割している。そして、並設した一対の仕切壁35a,35bの前端部は互いに近接方向へ斜めに延び、前端末が互いに連結してある。他の一対の仕切壁35c,35dの前端部も互いに斜めに接近して前端末が連結してある。このように仕切壁35a,35bの上記前端連結部と仕切壁35c,35dの上記前端連結部とは、クーラーユニット1に接続するクーラーダクト3Aの前端末のダクト開口を、クーラーユニット1の各送出口11a,11b,11cに対応して3分割している。
【0029】
このように構成したクーラーダクト3Aは、左右両側の空間36a,36cと中央の空間36bの前端がそれぞれクーラーユニット1の各送出口11a,11b,11cと連通して、各空間36a,36b,36cが空調空気を供給する分割ダクトとして機能し、一つおきの空間37a,37bの前端はそれぞれ、各仕切壁35a,35b,35c,35dによりクーラーユニット1から遮断されている。そして、分割ダクトとして機能する各空間36a,36b,36cにはそれぞれ、ダクトの延在方向に沿う前後位置に横方向に並ぶ複数の吹出口4a,4b,4cが形成してあり、車室へ空調空気を吹き出すようにしてある。
【0030】
分割ダクトとして機能する各空間36a,36b,36c内には、天井板2の上面を覆うようにシート状の結露防止部材5が貼着してある。
【0031】
天井板2は、各ルーフリインフォースメント6に対応する位置で、ダクト構成部材30Aの側縁フランジ31と天井板2との溶着部が、クリップ7によりルーフリインフォースメント60のブラケット61に止着してある。また、ダクト構成部材30Aには、ダクトとして機能しない空間37a,37bに対応する部分で、各ルーフリインフォースメント60に対応する位置に、ダクト構成部材30Aの上壁からダクト内へ突出する複数の固定座34が設けてあり、これら固定座34の底壁と天井板2とを一体にルーフリインフォースメント60に設けたブラケット61にクリップ7により止着してある。
【0032】
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の作用効果が得られるとともに、ダクト構成部材30Aに複数の仕切壁35a,35b,35c,35dを設けて、クーラーダクト3A内部の空間を各吹出口4a,4b,4cへ空調空気を供給する分割ダクトとして機能する空間36a,36b,36cと、ダクトとして機能しない空間37a,37bとに分割して、分割ダクトとして機能する空間36a,36b,36cの幅を狭くするようにしたので、クーラーユニット1の各送出口11a,11b,11cから送出される空調空気の風速が弱まることなく、空調空気は各吹出口4a,4b,4cから効率よく車室へ吹き出されるので、車室の空調効率を向上することができる。
【0033】
また、ダクト構成部材30Aに複数の仕切壁35a,35b,35c,35dを設けてダクト構成部材30Aと天井板2との溶着部を増やしたので、両者の溶着強度を強化でき、かつ天井板2の剛性を高くすることができる。
【0034】
図3に基づいて本発明の第3の実施形態を説明する。図3はクーラーダクト構造の概略平面図を示し、本実施形態のクーラーダクト構造は、後部車室に前後3列に設置された3人掛けのリヤシートR1,R2,R3のうち2列目および3列目のリヤシートR2,R3に空調空気を供給するようにしたものである。尚、本実施形態の基本構造は第1の実施形態のそれとほぼ同じで、相違点を中心に説明する。
【0035】
後部車室の車室天井前端に設置したクーラーユニット1には、後面に3つの吹出口12a,12b,12cが設けてあり、各吹出口12a,12b,12cより第1列のリヤシートR1に着座した乗員P1,P2,P3へ向けて空調空気を吹き出すようにしてある。
【0036】
クーラーダクト3Bは、天井板2の上面に断面略ハット形の合成樹脂板からなるダクト構成部材30Bを付設して、天井板2とダクト構成部材30Bとで扁平角形の閉断面をなすダクト構造である。クーラーダクト3Bの前端はクーラーユニット1の後面と連結してあり、クーラーユニット1の後面に設けられた3つの送出口11a,11b,11cからクーラーダクト3B内へ空調空気が送り込まれる。
【0037】
クーラーダクト3Bの左右両側縁部の長手方向中間にはそれぞれ、第2列のリヤシートR2よりも前側の位置に、ダクト幅を広げる左右一対の張り出し部38が形成してある。各張り出し部38の側縁は、クーラーユニット1から後方へ延びるダクト一般部の側縁300から後方かつダクト幅方向へ向かって斜めに張り出す張り出し縁381を形成し、張り出し縁381の張り出し端から後方へ延び、後端はダクト一般部の側縁300とほぼ直角となる面で閉じる構造としてある。ダクト一般部は天井板2の幅方向中央に位置し、その幅は天井板2の幅の2分の1程度としてある。上記張り出し縁381の張り出し端は、リヤシートR2の左右両側に着座した乗員P1,P3の着座位置の前方ないしそれよりも若干車室中心寄りの位置に設置してある。上記張り出し縁381は、その延長線が上記左右両側の乗員P1,P3よりも若干車外側を通る方向に斜めに延びている。
【0038】
左右の張り出し部38の後端にはそれぞれ、第2列のリヤシートR2の左右両側の乗員P1,P3へ向けて空調空気を供給する吹出口4aが天井板2を貫通して設けてある。左右の吹出口4aはリヤシートR2の左右両側の乗員P1,P3の着座位置よりも車室中心寄りの斜め前方位置としてある。またダクト中央にはリヤシートR2の中央に着座した乗員P2の着座前方位置に乗員P2へ向けた吹出口4aが設けてある。3つの吹出口4aはダクト幅方向に沿って横方向直線上に並べて設けられ吹出口列を構成している。
【0039】
また、クーラーダクト3Bの左右両側部の後端にはそれぞれ、第3列のリヤシートR3よりも前側の位置に、ダクト幅方向外側へ向かって略台形状に張り出す左右一対の張り出し部39が形成してある。各張り出し部39の張り出し縁391の形状および第3列のリヤシートR3との位置関係は、上述の張り出し部38および第2列のリヤシートR2との位置関係と実質的に同じである。クーラーダクト3Aの後端は閉じてある。
【0040】
左右の張り出し部39の後端にはそれぞれ、第3列のリヤシートR3の左右両側に着座した乗員P1,P3に空調空気を吹き付ける吹出口4bが形成してあり、両吹出口4bの中間位置にはリヤシートR3の中央に着座した乗員P2に空調空気を吹き付ける中央の吹出口4bが形成してある。3つの吹出口4bはダクト幅方向に沿って横方向直線上に並べて設けられ吹出口列を構成している。
【0041】
本実施形態において、クーラーユニット1の左右の送出口11a,11cから左右のダクト側縁300に沿って後方へ流れる空調空気の風流の一部が、張り出し部38の傾斜状の側縁381に案内され、これに沿うように後方かつダクト幅方向外方へ向かって流れる(図3の黒矢印)。そして、空調空気は風流方向を上記斜め方向に保ったまま、張り出し部38の吹出口4aから乗員P1,P3へ向かって吹き出し(図3の白矢印)、乗員P1,P3の喉元へ供給される。また、張り出し部38の後端は閉じられているから、空調空気の風流は堰き止められ、張り出し部38内へ流れる空調空気は効率よく吹出口4aから吹き出される。
【0042】
また、左右の張り出し部38を通過して、張り出し部38後方のダクト一般部の側縁301に沿って後方へ流れる空調空気の風流の一部が、張り出し部39の傾斜状の側縁391に案内されてダクト幅方向外方へ向かって流れ(黒矢印)、吹出口4bから吹き出し(白矢印)、第3列のリヤシートR3の左右の乗員のP1,P3の喉元に空調空気が供給される。尚、第2列および第3列のリヤシートR2,R3の中央の乗員P2へはダクト幅方向中央の吹出口4a,4bから空調空気が供給される。
【0043】
本実施形態によれば、各リヤシートR2,R3の前方位置でクーラーダクト3Aの左右の張り出し部38,39の吹出口4a,4bから空調空気を後方かつ斜め外方へ吹き出させるようにしたから、可及的にダクト幅を狭くでき、かつ3人掛けリヤシートR2,R3の左右両側の乗員P1,P3にも充分に空調空気を供給することができる。また、クーラーダクト3Aを小型化できるから、天井の支持負担を軽減することができる。また、張り出し部38,39の吹出口4a,4bからは張り出し部38,39内で後方かつ斜め外方に向けて案内された空調空気がそのままの風向きで吹き出されるから、吹出口4a,4bのグリル等で風向きを強制的に変える必要がなく、空調空気の圧損による吹出し風量の低下や吹出し騒音の発生を低減することができる。
【0044】
本実施形態のクーラーダクト構造は、上記第2の実施形態と同様にダクト内に長手方向に延びる複数の仕切壁を設けて、ダクト内をダクト幅方向に複数の空間に分割し、これら複数の空間うちクーラーユニットの送出口と連通してクーラーダクトの機能を果たす空間と、クーラーダクト機能を果たさない空間とを形成してもよい。この場合、ダクトの左右両側部に位置する空間をそれぞれクーラーダクトの機能を果たす空間として、これらの空間から後方かつダクト幅方向外方へ張り出す張り出し部を形成して、各張り出し部に吹出口を形成する。
【0045】
また、本発明ははめ込み構造の天井に限らず、成形天井にも好適である。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、車室天井がフラットで見栄えが良好であり、しかも天井とクーラーダクトとを一体化したことによる天井での結露の発生を防止した車両のクーラーダクト構造を提供できる。また幅の狭いクーラーダクトで、3人掛けのシートの左右両側に着座した乗員にも的確に空調空気を供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクーラーダクト構造を示すもので、図1(A)はクーラーダクト構造の概略斜視図、図1(B)は図1(A)のIB−IB線に沿う断面図である。
【図2】本発明の他のクーラーダクト構造を示し、図2(A)はクーラーダクト構造の概略斜視図、図2(B)は図2(A)のIIB−IIB線に沿う断面図である。
【図3】本発明の更に他のクーラーダクト構造を示す概略平面図である。
【図4】本発明のクーラーダクト構造の説明図である。
【図5】従来のクーラーダクト構造の説明図である。
【符号の説明】
1 クーラーニット
2 天井板
3,3A,3B クーラーダクト
30,30A,30B ダクト構成部材
31 側縁フランジ
35a,35b,35c,35d 仕切壁
351 底壁
36a,36b,36c 分割ダクトとして機能する空間
37a,37b ダクトとして機能しない空間
38,39 張り出し部
4a,4b,4c 吹出口(吹出口列)
5 結露防止部材
6 ルーフパネル
60 ルーフリインフォースメント
61 ブラケット

Claims (7)

  1. 車室天井に沿って前後方向に配設され、一端がクーラーユニットに連結されるとともに、前後方向に所定の間隔をおいて車室への空調空気の吹出口が設けられた車両のクーラーダクト構造において、
    天井板の上面に断面略ハット形のダクト構成部材を固定して、天井板とダクト構成部材とで閉断面をなすクーラーダクトを構成し、該クーラーダクトには天井板側に上記吹出口を設け、かつ、クーラーダクト内の天井板の上面に断熱性を有する結露防止部材を配設したことを特徴とする車両のクーラーダクト構造。
  2. 上記各吹出口を、クーラーダクトの幅方向に吹出口列として所定の間隔をおいて複数設けた請求項1に記載の車両のクーラーダクト構造。
  3. 車両ルーフを補強するための、車幅方向に架設したルーフリインフォースメントにブラケットを固着し、一方、上記ダクト構成部材には上記天井板に重合する固定座を設け、該固定座が位置する部分で上記天井板を上記ブラケットに止着した請求項1または請求項2に記載の車両のクーラーダクト構造。
  4. 上記ダクト構成部材に車幅方向に間隔をおいて複数の仕切壁を形成して、天井板とダクト構成部材とで形成される空間を複数の空間に分割し、これら空間のうち一列おきの空間を上記クーラーユニットに連通させてクーラーダクトとなし、他の空間はクーラーユニットに対して遮断した請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の車両のクーラーダクト構造。
  5. 上記仕切壁を断面略U字形の溝状に形成し、該仕切壁を上記天井板に接合した請求項4に記載の車両のクーラーダクト構造。
  6. 上記ダクト構成部材のクーラーユニットに対して遮断した空間に対応する部分に上記固定座を配置した請求項4または請求項5に記載の車両のクーラーダクト構造。
  7. 上記クーラーダクトの左右の側縁部には、上記各吹出口列の前方位置に、後方かつダクト幅方向外方へ向けて傾斜状に張り出す張り出し部を形成し、上記各吹出口列の左右両端の吹出口を上記張り出し部の後端に設けた請求項2ないし請求項6のいずれかに記載の車両のクーラーダクト構造。
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