JP2004157798A - 製品化に伴う材料の受発注事業システム - Google Patents
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Abstract
【課題】RP装置及び/又は機械加工機を用いた造形実施業者が造形物製作仕様を満足するように所有するRP装置を使用した工法及び材料を迅速かつ的確に選定し、RP装置及び/又は機械加工機用材料供給メーカーから材料を供給するネットワークシステムを提供する。
【解決手段】サービス提供者はインターネット2上にWebサイト3を開設しており、該Webサイト3を維持運営するWebサイト管理者4を置いている。1はRP用材料供給メーカー、6は造形実施業者であって、本システムのサービス利用者である。Webサイト3は、RP装置を使用した工法、各RP装置を使用した工法で使用可能な材料等のRP造形に係る重要項目について、RP用材料供給メーカー1、造形実施業者6が要望内容等を実行するための技術的情報を提供すること、及び、要望内容等に対する最適な材料とRP装置の組合わせを発信することを主たる目的として設計されている。
【選択図】図1
【解決手段】サービス提供者はインターネット2上にWebサイト3を開設しており、該Webサイト3を維持運営するWebサイト管理者4を置いている。1はRP用材料供給メーカー、6は造形実施業者であって、本システムのサービス利用者である。Webサイト3は、RP装置を使用した工法、各RP装置を使用した工法で使用可能な材料等のRP造形に係る重要項目について、RP用材料供給メーカー1、造形実施業者6が要望内容等を実行するための技術的情報を提供すること、及び、要望内容等に対する最適な材料とRP装置の組合わせを発信することを主たる目的として設計されている。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラピッドプロトタイピング装置(以下、「RP装置」という。)及び機械加工装置に用いられる3次元ディジタルデータを利用して製品開発サービスを個々に又は一括提供する事業モデルであって、特にRP装置を利用して3次元ディジタルデータから実物を作成(造形)する事業分野に於ける製品化に伴う材料の受発注事業システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から製品開発工程短縮化のため、光造形装置を含むRP装置の利用システムが提案されてきた。
このシステムでは、図5に示すように、製品企画から量産及び製品のアウトプットまでの手順や開発設計段階における形状評価モデル試作又は機能試験用モデル作成、量産前準備としての試作型作成及び小ロット部品作成等を実現していた。そして、造形実施業者は、RP装置メーカーよりRP装置を導入し、前記モデルや部品のRP装置による作成依頼の受注活動を行い、作成した前記モデルや部品を依頼元に納入することで利益を得ていた。
また、現状では、製品の試作及び形状検討にRP装置を利用し、末端の量産工程では、RP装置で利用した3次元ディジタルデータをCAM等で再利用し機械加工等を行っており、また、これをサービスとして提供していた。
更に、サービス提供会社では、コンサルティングと称し、3次元データの作成やRP装置の利用及び機械加工データの作成に関する教育やシステム構築が行なわれているものであった。
また、従来のRP装置メーカーの基本的な考え方やシステムは、当該RP装置を造形実施業者に導入した後、当該造形実施業者の裁量で当該RP装置を運用するシステムであった。
【0003】
ここで、前記光造形装置は、図6に示すように、例えば特開平2−286306号公報に開示されている。
図6は、3次元形状を有する光学的造形物の製造工程の一例を示す構成図であって、光硬化性の液糊状樹脂7は吐出ノズル8から吐出される。吐出ノズル8の出口9は横長の矩形状に形成されてあって、液糊状樹脂7が扁平な帯形に吐出していく。吐出ノズル8は3軸方向に移動自在に設けられていて、造形しようとする3次元形状に対応できるよう移動経路をコンピュータ等で制御されている。吐出ノズル8に隣接してレーザービーム発生装置等の光照射機構(図示せず)が設けてあって、先ず加熱用光ビーム10を液糊状樹脂7に照射し、次に硬化用光ビーム11を加熱された液糊状樹脂7に照射して所望の形状を成形する。そして、吐出ノズル8と光照射機構を一体的に移動させながら、連続して吐出される帯形の液糊状樹脂7による光硬化部を所望の3次元形状を描くように例えば螺旋状に積層させていくというものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術は上述のシステムや手法であるので、次の課題が存在した。
▲1▼従来のRP装置を使用したビジネスでは、使用するRP装置と材料の組合わせがRP装置メーカーごとにほぼ固定されており、造形依頼者の要求に合わせて材料を自在に変更することができず、例えば造形依頼者の要求する物性または精度を満たすことが可能な材料を自社の導入したRP装置以外のRP装置メーカー又はRP装置用材料メーカーが販売していたとしても、造形ノウハウが無いため当該材料を購入し、造形を実施することが困難であった。従って、造形依頼者のあらゆる要求に応えるためには、多数種のRP装置及び材料を導入することが必要となり、RP装置導入及び運用に多大な費用が発生するという問題点があった。
▲2▼基本的にRP装置を用いた各工法例えば光造形法では各メーカーともほぼ同一の工法で造形を行うことから、異なるメーカーのRP装置と材料組合せであっても造形を行うことは可能であるが、異なるメーカーの材料を購入するチャネルがないため、造形依頼者の意向に沿う他メーカーの材料を購入し造形を実施することが困難である。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る製品化に伴う材料の受発注事業システムは、上述の問題点を解消するため、製品化に伴う材料の受発注を迅速かつタイムリーに提供できるネットワークシステムを構築することを目的としたものであって、次の構成、手段から成立する。
【0006】
請求項1記載の発明によれば、3次元ディジタルデータ及び/又は製品要求仕様サービス情報に基づいて、RP装置及び/又は機械加工機に使用される製品生産情報を選択及び/又は組合わせた当該製品の生産システムにおいて、材料の受発注及び/又は材料に関連するサービスを利用するRP装置及び/又は機械加工機を用いた造形実施業者及び/又は、RP装置及び/又は機械加工機用材料供給メーカー(サービス利用者)が、所望する該サービスの内容または仕様をインターネット等の情報通信手段を介してサービス提供者に通知し、さらに該所望するサービスの内容または仕様に応じて該RP装置及び/又は機械加工機を用いた造形実施業者が、各種RP装置及び/又は機械加工機を使用した工法、RP装置及び/又は機械加工機に使用する材料を自由に選択及び/又は組合わせて前記RP装置及び/又は機械加工機を用いた造形実施業者にサービス実行事項として通知することを特徴とする製品化に伴う材料の受発注事業システムである。
【0007】
請求項2記載の発明によれば、前記RP装置及び/又は機械加工機用材料供給メーカーが、前記RP装置及び/又は機械加工機を用いた造形実施業者に対し自由に材料を販売する仕組みを提供することを特徴とする請求項1記載の製品化に伴う材料の受発注事業システムである。
【0008】
請求項3記載の発明によれば、前記サービス利用者に提供するシステムは、異なるメーカーのRP装置と材料を組み合わせて造形実施を支援する技術サービスを提供することを特徴とする請求項1又は2記載の製品化に伴う材料の受発注事業システムである。
【0009】
請求項4記載の発明によれば、サービス利用者がインターネット等の情報通信手段を介して利用者が所望するRP造形の仕様を複数のキーワードを選択且つ組み合わせて定義し、サービス提供者は、前記定義された造形仕様に最適なサービス実施手段を外部情報によって判断し又は自動的に判断しインターネット等の情報通信手段を介して提供することを特徴とする請求項1記載の製品化に伴う材料の受発注事業システムである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明に係る製品化に伴う材料の受発注事業システムの実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
【0011】
【発明の実施の形態1】
図1は、本発明に係る製品化に伴う材料の受発注事業システムの実施の形態1を示すシステム構成図であって、単数又は複数の材料供給メーカー、該材料供給メーカーの共同運営に係るWebサイトを管理するWebサイト管理者、単数又は複数の造形依頼者及び単数又は複数の造形実施業者を参加主体とし、それぞれをインターネット回線や電話回線等で接続したシステムを示している。
【0012】
1はRP装置で使用される材料の材料供給メーカーであって、法人や個人等で構成されており、図1に於いては、該材料供給メーカー1が3社の場合を例示している。該材料供給メーカー1は、本システムのサービス提供者としてインターネット2上にWebサイト3を開設しており、該Webサイト3に設けられているサーバ(図示せず)等を維持運営するWebサイト管理者4を置いている。5は造形依頼者、6は造形実施業者であって、図1に於いては、造形依頼者5が2社、造形実施業者6が3社がそれぞれ本システムのサービス利用者として参加している。
尚、前記Webサイト3の開設運営に際し、材料供給メーカー1のみならずRP装置メーカー(図示せず)も参画してよい。
【0013】
前記Webサイト3は、RP装置を使用した工法、各RP装置を使用した工法で使用可能な材料、造形物の納期及び費用等のRP造形に係る重要項目について、造形依頼者5が要望内容等を決定し登録できるための情報を提供すること、及び、当該登録された要望内容等に対する最適なRP造形提案を発信することを主たる目的として設計されている。前記材料供給メーカー1とWebサイト管理者4の間は電話回線又は専用回線等(図示せず)で接続されており、材料供給メーカー1はインターネット2等を経由してWebサイト3に収集蓄積された材料に係る需要情報をWebサイト管理者4から取得するとともに、自らはWebサイト3の運営に必要な支援を行う。
【0014】
前記造形依頼者5は、自身に備えたパソコン等情報機器を操作して該Webサイト3にインターネット2等の回線を経由してアクセスする。そして、前述のようにRP造形に必要な要望内容を登録し、該登録に対してWebサイト3より取得した最適なRP造形提案に基づき造形実施業者6に対してインターネット2等を経由して造形依頼を発信する。この造形依頼に係る情報はWebサイト3に蓄積され、Webサイト管理者4により常にモニタリングされる。
【0015】
該造形実施業者6は、造形依頼者5と同様に自身に備えたパソコン等情報機器を操作して該Webサイト3にアクセスし、自身の有するRP装置の造形作業の修正や運転の停止等を含む稼働状況や今後の稼働スケジュール及び材料の在庫情報等を提供すると同時に必要に応じて材料の発注を発信する。他方、該造形実施業者6は、Webサイト3から材料の在庫情報やRP装置に係る技術情報等を取得するとともに、造形依頼者5が発信した造形依頼情報を受信することとなる。
【0016】
次に、前記本発明に係る製品化に伴う材料の受発注事業システムの実施の形態1に於ける動作について、図2及び図3等に基づき説明する。
図2は、本発明に係る製品化に伴う材料の受発注事業システムの実施の形態1に於いて、RP装置を使用した工法の選定手順を示す流れ図であって、(a)はRP装置を使用した工法を選定するための情報収集段階の流れ図、(b)はRP装置を使用した工法の選定結果を通知する段階の流れ図である。図3は、本発明に係る製品化に伴う材料の受発注事業システムの実施の形態1に於いて、レーダーチャートで表示した材料の特性図である。
【0017】
本システムに於いて、造形依頼者5が登録する内容のうち重要な項目は、RP装置を使用した工法、各RP装置を使用した工法で使用可能な材料、納期及び費用等であって、RP装置を使用した工法については次のような動作で選定を行う。先ず、図2(a)に示すように、第1段階はRP装置を使用した工法選定のための情報収集を行うものであって、Webサイト管理者4は、あらかじめ実施した事前調査や分析等に基づき、各種RP装置を使用した工法の説明やRP装置を使用した工法に関するキーワード、例えば「短納期」、「高精度」、「機械加工難」、「意匠検討」、「型応用」又は「アッセンブリ検討」等をWebサイト3に設定し掲載する。造形依頼者5は、自らが最終的に得たいRP造形物の利用目的を考慮し、Webサイト3に掲載されているRP装置を使用した工法に関するキーワードの選択及び組合せをWebサイト3に登録する。該Webサイト3は、登録結果をWebサイト管理者4の保有するパソコン等情報機器に送信する。
【0018】
次に、図2(b)に示すように、第2段階はRP装置を使用した工法の選定結果を通知するものであって、Webサイト管理者4又は予め準備しておいた自動的に最適案を作成するソフトウェアにより、送信された登録結果を基に採用されるべき最適なRP装置を使用した工法を検討する。例えば、造形依頼者5がキーワードとして、「高精度」、「意匠検討」、「アッセンブリ検討」を選択かつ組み合わせた場合、RP装置を使用した工法としては光造形法が最適であるとの判断を下す。Webサイト管理者4は、このRP装置を使用した工法の船体結果をその選定理由と共にWebサイト3を経由して、造形依頼者5に通知する。
【0019】
RP装置を使用した工法が決定すると、併せて当該RP装置を使用した工法に使用する材料を、例えばプラスチック液状樹脂、粉末、紙、プラスチックフィルムシート又は化学薬剤等の中から選定する必要があるが、この点、前述のRP装置を使用した工法の選定結果には当該RP装置を使用した工法に使用可能な材料の一覧表が添付されており、造形依頼者5は自身の最終的に得たいRP造形物の使用目的に適合する材料を該一覧表の中から選択することができる。この際、造形依頼者5の的確な選択を補助するため、該一覧表に掲載された材料ごと及び/又は同種の材料であれば材料供給メーカー1ごとに、その特性、例えば「精度」、「価格」、「硬度」、「切削性」、「耐水性」、「耐油性」、「耐熱性」及び「靭性」等の指標を、図3に示すように、レーダーチャート等の一目瞭然の書式にて情報提供する。
また、前述した予め準備してあるRP装置を使用した工法の最適案を自動的に作成するソフトウェアにより、当該RP装置を使用した工法に適合する材料も併せて自動的に選定することもでき、更に、造形依頼者5の的確な判断をより一層高めるため、各材料を使用した場合の造形物の利用結果についてシミュレーションを行い、その内容を造形依頼者5に情報提供することもできる。
【0020】
次に、Webサイト管理者4は、造形依頼者5の登録情報に最も適合する造形実施業者6を選定し、当該造形実施業者6に発注した場合の納期や概算費用等を、当該造形実施業者6を選定した理由と併せて造形依頼者5に発信する。ここで、図1に示すように、造形実施業者5は自身に係る業務情報、例えば保有するRP装置の種類と台数、保有する材料の種類、消費量と在庫量、保有するRP装置の造形作業の修正、運転の停止等の不具合発生情報を含む稼働状況や今後の稼働スケジュールについて最新の情報を常にWebサイト管理者4に提供している。従って、Webサイト管理者4が造形実施業者6を選定、すなわち、いかなる造形実施業者6がいかなるRP装置を保有していかなるRP装置を使用した工法をいつ開始できるかという判断を下すに当たって、不具合の発生しているRP装置から他のRP装置への切替えを促すなどの措置も含めて遺漏無きを期することができる。
更に、造形実施業者6の業務情報をWebサイト管理者4が自動的に収集するため遠隔監視システムを構築し、例えばRP装置の稼働状況や同スケジュールから材料の消費量や在庫量を把握してもよい。
【0021】
尚、本発明の実施の形態1に関する上述の説明はRP装置について行っているが、他の機械加工機についても略同一のシステムを構築できるものである。また、システムの運営者(サービス提供者)として材料供給メーカーが運営を行っているが、RP装置メーカーや第三者機関が運営を行ってもよい。
【0022】
【発明の実施の形態2】
図4は、本発明に係る製品化に伴う材料の受発注事業システムの実施の形態2を示すシステム構成図であって、単数又は複数の材料供給メーカー、該材料供給メーカーの共同運営に係るWebサイトを管理するWebサイト管理者、単数又は複数の造形依頼者及び単数又は複数の造形実施業者を参加主体とし、それぞれをインターネット回線や電話回線等で接続したシステムを示している。
【0023】
本発明に係る実施の形態2の構成は上述の実施の形態1と略同一であるので、同一符号を付してその説明は省略する。
【0024】
次に、前記本発明に係る製品化に伴う材料の受発注事業システムの実施の形態2に於ける動作について、図4に基づき説明する。
本発明に係る実施の形態2は材料供給メーカー1に焦点を当てたものであって、Webサイト3に寄せられた、造形依頼者5の欲する使用材料、使用時期又は造形物の諸元等の情報と、造形実施業者6のRP装置稼働スケジュール、保有材料の在庫量又は材料発注等の情報とに基づき、Webサイト管理者4が材料供給メーカー1ごとに現状若しくは近い将来に必要となる材料の種類と量に関する情報を提供する。該情報を取得することにより、各材料供給メーカー1は計画的かつ安定的な材料生産及び材料在庫の確保を行うことが可能となる。
尚、材料供給メーカー1からは、自身の出荷や納期予測に関する情報を造形実施業者6や造形依頼者5に対して提供してもよい。
【0025】
前述のように、従来、造形実施業者6は導入したRP装置に対して当該RP装置専用の材料のみしか調達できなかったが、本発明に係る製品化に伴う材料の受発注事業システムは、造形実施業者6が自身の保有するRP装置とは異なる材料供給メーカー1の材料を調達する道を開拓し、造形依頼者5等の顧客要望への対応の幅を大きく広げるものである。しかしながら、RP装置と異なる材料供給メーカー1の材料を使用する場合、RP装置と材料の特性の相違により造形物が顧客満足を得る水準に達するまでには相応の熟練と時間を要する。そこで、Webサイト3からは、基本的に不可能なRP装置と材料の組合せや、組合せは可能であるものの技術指導が必要なもの等の参考情報を提供すると共に、後者については、有償又は無償にてRP装置メーカー又は材料供給メーカー1からRP装置操作マニュアル等の提供や技術者派遣によるオン・ザ・ジョブ・トレーニングなどの技術サービスを提供する仕組みを備えてもよい。
【0026】
尚、本発明の実施の形態2に関する上述の説明はRP装置について行っているが、本発明の実施の形態1と同様に、他の機械加工機についても略同一のシステムを構築できるものである。また、システムの運営者(サービス提供者)として材料供給メーカーが運営を行っているが、RP装置メーカーや第三者機関が運営を行ってもよい。
【0027】
【発明の効果】
本発明に係る製品化に伴う材料の受発注事業システムは上述の構成、動作を有するので次の効果がある。
【0028】
本発明によれば、サービス利用者である造形依頼者と造形実施業者の両者の間に発生する造形業務依頼について、各種のRP装置を一括管理し最短かつ低コスト造形物製作のシステムを構築でき、需要と供給のバランスを安定化する効果がある。また、サービス提供者であるRP用材料供給メーカーは、造形依頼者の欲する使用材料、使用時期又は造形物の諸元等の情報と、造形実施業者のRP装置稼働スケジュール、保有材料の在庫量又は材料発注等の情報とに基づき、計画的かつ安定的な材料生産計画を立案かつ実行できると共に、材料調達を希望する造形実施業者に対し出荷又は納期予測に関する情報を提供できる効果がある。そして、予め準備されたRP造形に関する重要項目についてのキーワードを選択かつ組み合わせることにより、最適なRP装置を使用した工法、該RP装置を使用した工法に最も適合する材料、造形業務を適時に実施できる造形実施業者及び/又は納期や概算費用等を迅速かつ的確に選定及び/又は見積もることができる効果がある。また、サービス利用者及びサービス提供者の間の情報通信手段として汎用のインターネット回線等を利用でき、本システムの実施化を早期かつ容易に行うことができる効果がある。また、RP用材料供給メーカーはサービス利用者としての造形実施業者に対し、該造形実施業者が保有するRP装置の種類に拘わらず原則的に供給することができ、RP用材料供給メーカーの生産拡大に寄与する効果がある。また、造形実施業者の造形業務の受注機会が拡大しRP装置の稼働率が全体的に向上すると共に、営業期間を通じて受注件数の平滑化を図り計画的かつ安定的な経営に資する効果がある。
また、RP装置の稼働率向上に伴い材料の消費量の増加と同時にRP装置関連の消耗品の交換機会が増大し、それぞれ関連するメーカーの経営改善を推進する効果がある。更に、RP装置メーカー又は材料供給メーカーによる造形実施のための技術サービスを提供するので、異なるメーカーのRP装置と材料の組合せによっても顧客要望の満足を十分に得ることのできる造形物を完成させる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る製品化に伴う材料の受発注事業システムの実施の形態1を示すシステム構成図である。
【図2】本発明に係る製品化に伴う材料の受発注事業システムの実施の形態1に於いて、RP装置を使用した工法の選定手順を示す流れ図であって、(a)はRP装置を使用した工法を選定するための情報収集段階の流れ図、(b)はRP装置を使用した工法の選定結果を通知する段階の流れ図である。
【図3】本発明に係る製品化に伴う材料の受発注事業システムの実施の形態1に於いて、レーダーグラフで表示した材料の特性図である。
【図4】本発明に係る製品化に伴う材料の受発注事業システムの実施の形態2を示すシステム構成図である。
【図5】従来の技術に於ける製品企画から製品のアウトプットまでの手順を示す説明図である。
【図6】従来の技術に於ける3次元形状を有する光学的造形物の製造工程の一例を示す構成図である。
【符号の説明】
1 材料供給メーカー
2 インターネット
3 Webサイト
4 Webサイト管理者
5 造形依頼者
6 造形実施業者
7 液糊状樹脂
8 吐出ノズル
9 吐出ノズルの出口
10 加熱用光ビーム
11 硬化用光ビーム
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラピッドプロトタイピング装置(以下、「RP装置」という。)及び機械加工装置に用いられる3次元ディジタルデータを利用して製品開発サービスを個々に又は一括提供する事業モデルであって、特にRP装置を利用して3次元ディジタルデータから実物を作成(造形)する事業分野に於ける製品化に伴う材料の受発注事業システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から製品開発工程短縮化のため、光造形装置を含むRP装置の利用システムが提案されてきた。
このシステムでは、図5に示すように、製品企画から量産及び製品のアウトプットまでの手順や開発設計段階における形状評価モデル試作又は機能試験用モデル作成、量産前準備としての試作型作成及び小ロット部品作成等を実現していた。そして、造形実施業者は、RP装置メーカーよりRP装置を導入し、前記モデルや部品のRP装置による作成依頼の受注活動を行い、作成した前記モデルや部品を依頼元に納入することで利益を得ていた。
また、現状では、製品の試作及び形状検討にRP装置を利用し、末端の量産工程では、RP装置で利用した3次元ディジタルデータをCAM等で再利用し機械加工等を行っており、また、これをサービスとして提供していた。
更に、サービス提供会社では、コンサルティングと称し、3次元データの作成やRP装置の利用及び機械加工データの作成に関する教育やシステム構築が行なわれているものであった。
また、従来のRP装置メーカーの基本的な考え方やシステムは、当該RP装置を造形実施業者に導入した後、当該造形実施業者の裁量で当該RP装置を運用するシステムであった。
【0003】
ここで、前記光造形装置は、図6に示すように、例えば特開平2−286306号公報に開示されている。
図6は、3次元形状を有する光学的造形物の製造工程の一例を示す構成図であって、光硬化性の液糊状樹脂7は吐出ノズル8から吐出される。吐出ノズル8の出口9は横長の矩形状に形成されてあって、液糊状樹脂7が扁平な帯形に吐出していく。吐出ノズル8は3軸方向に移動自在に設けられていて、造形しようとする3次元形状に対応できるよう移動経路をコンピュータ等で制御されている。吐出ノズル8に隣接してレーザービーム発生装置等の光照射機構(図示せず)が設けてあって、先ず加熱用光ビーム10を液糊状樹脂7に照射し、次に硬化用光ビーム11を加熱された液糊状樹脂7に照射して所望の形状を成形する。そして、吐出ノズル8と光照射機構を一体的に移動させながら、連続して吐出される帯形の液糊状樹脂7による光硬化部を所望の3次元形状を描くように例えば螺旋状に積層させていくというものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術は上述のシステムや手法であるので、次の課題が存在した。
▲1▼従来のRP装置を使用したビジネスでは、使用するRP装置と材料の組合わせがRP装置メーカーごとにほぼ固定されており、造形依頼者の要求に合わせて材料を自在に変更することができず、例えば造形依頼者の要求する物性または精度を満たすことが可能な材料を自社の導入したRP装置以外のRP装置メーカー又はRP装置用材料メーカーが販売していたとしても、造形ノウハウが無いため当該材料を購入し、造形を実施することが困難であった。従って、造形依頼者のあらゆる要求に応えるためには、多数種のRP装置及び材料を導入することが必要となり、RP装置導入及び運用に多大な費用が発生するという問題点があった。
▲2▼基本的にRP装置を用いた各工法例えば光造形法では各メーカーともほぼ同一の工法で造形を行うことから、異なるメーカーのRP装置と材料組合せであっても造形を行うことは可能であるが、異なるメーカーの材料を購入するチャネルがないため、造形依頼者の意向に沿う他メーカーの材料を購入し造形を実施することが困難である。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る製品化に伴う材料の受発注事業システムは、上述の問題点を解消するため、製品化に伴う材料の受発注を迅速かつタイムリーに提供できるネットワークシステムを構築することを目的としたものであって、次の構成、手段から成立する。
【0006】
請求項1記載の発明によれば、3次元ディジタルデータ及び/又は製品要求仕様サービス情報に基づいて、RP装置及び/又は機械加工機に使用される製品生産情報を選択及び/又は組合わせた当該製品の生産システムにおいて、材料の受発注及び/又は材料に関連するサービスを利用するRP装置及び/又は機械加工機を用いた造形実施業者及び/又は、RP装置及び/又は機械加工機用材料供給メーカー(サービス利用者)が、所望する該サービスの内容または仕様をインターネット等の情報通信手段を介してサービス提供者に通知し、さらに該所望するサービスの内容または仕様に応じて該RP装置及び/又は機械加工機を用いた造形実施業者が、各種RP装置及び/又は機械加工機を使用した工法、RP装置及び/又は機械加工機に使用する材料を自由に選択及び/又は組合わせて前記RP装置及び/又は機械加工機を用いた造形実施業者にサービス実行事項として通知することを特徴とする製品化に伴う材料の受発注事業システムである。
【0007】
請求項2記載の発明によれば、前記RP装置及び/又は機械加工機用材料供給メーカーが、前記RP装置及び/又は機械加工機を用いた造形実施業者に対し自由に材料を販売する仕組みを提供することを特徴とする請求項1記載の製品化に伴う材料の受発注事業システムである。
【0008】
請求項3記載の発明によれば、前記サービス利用者に提供するシステムは、異なるメーカーのRP装置と材料を組み合わせて造形実施を支援する技術サービスを提供することを特徴とする請求項1又は2記載の製品化に伴う材料の受発注事業システムである。
【0009】
請求項4記載の発明によれば、サービス利用者がインターネット等の情報通信手段を介して利用者が所望するRP造形の仕様を複数のキーワードを選択且つ組み合わせて定義し、サービス提供者は、前記定義された造形仕様に最適なサービス実施手段を外部情報によって判断し又は自動的に判断しインターネット等の情報通信手段を介して提供することを特徴とする請求項1記載の製品化に伴う材料の受発注事業システムである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明に係る製品化に伴う材料の受発注事業システムの実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
【0011】
【発明の実施の形態1】
図1は、本発明に係る製品化に伴う材料の受発注事業システムの実施の形態1を示すシステム構成図であって、単数又は複数の材料供給メーカー、該材料供給メーカーの共同運営に係るWebサイトを管理するWebサイト管理者、単数又は複数の造形依頼者及び単数又は複数の造形実施業者を参加主体とし、それぞれをインターネット回線や電話回線等で接続したシステムを示している。
【0012】
1はRP装置で使用される材料の材料供給メーカーであって、法人や個人等で構成されており、図1に於いては、該材料供給メーカー1が3社の場合を例示している。該材料供給メーカー1は、本システムのサービス提供者としてインターネット2上にWebサイト3を開設しており、該Webサイト3に設けられているサーバ(図示せず)等を維持運営するWebサイト管理者4を置いている。5は造形依頼者、6は造形実施業者であって、図1に於いては、造形依頼者5が2社、造形実施業者6が3社がそれぞれ本システムのサービス利用者として参加している。
尚、前記Webサイト3の開設運営に際し、材料供給メーカー1のみならずRP装置メーカー(図示せず)も参画してよい。
【0013】
前記Webサイト3は、RP装置を使用した工法、各RP装置を使用した工法で使用可能な材料、造形物の納期及び費用等のRP造形に係る重要項目について、造形依頼者5が要望内容等を決定し登録できるための情報を提供すること、及び、当該登録された要望内容等に対する最適なRP造形提案を発信することを主たる目的として設計されている。前記材料供給メーカー1とWebサイト管理者4の間は電話回線又は専用回線等(図示せず)で接続されており、材料供給メーカー1はインターネット2等を経由してWebサイト3に収集蓄積された材料に係る需要情報をWebサイト管理者4から取得するとともに、自らはWebサイト3の運営に必要な支援を行う。
【0014】
前記造形依頼者5は、自身に備えたパソコン等情報機器を操作して該Webサイト3にインターネット2等の回線を経由してアクセスする。そして、前述のようにRP造形に必要な要望内容を登録し、該登録に対してWebサイト3より取得した最適なRP造形提案に基づき造形実施業者6に対してインターネット2等を経由して造形依頼を発信する。この造形依頼に係る情報はWebサイト3に蓄積され、Webサイト管理者4により常にモニタリングされる。
【0015】
該造形実施業者6は、造形依頼者5と同様に自身に備えたパソコン等情報機器を操作して該Webサイト3にアクセスし、自身の有するRP装置の造形作業の修正や運転の停止等を含む稼働状況や今後の稼働スケジュール及び材料の在庫情報等を提供すると同時に必要に応じて材料の発注を発信する。他方、該造形実施業者6は、Webサイト3から材料の在庫情報やRP装置に係る技術情報等を取得するとともに、造形依頼者5が発信した造形依頼情報を受信することとなる。
【0016】
次に、前記本発明に係る製品化に伴う材料の受発注事業システムの実施の形態1に於ける動作について、図2及び図3等に基づき説明する。
図2は、本発明に係る製品化に伴う材料の受発注事業システムの実施の形態1に於いて、RP装置を使用した工法の選定手順を示す流れ図であって、(a)はRP装置を使用した工法を選定するための情報収集段階の流れ図、(b)はRP装置を使用した工法の選定結果を通知する段階の流れ図である。図3は、本発明に係る製品化に伴う材料の受発注事業システムの実施の形態1に於いて、レーダーチャートで表示した材料の特性図である。
【0017】
本システムに於いて、造形依頼者5が登録する内容のうち重要な項目は、RP装置を使用した工法、各RP装置を使用した工法で使用可能な材料、納期及び費用等であって、RP装置を使用した工法については次のような動作で選定を行う。先ず、図2(a)に示すように、第1段階はRP装置を使用した工法選定のための情報収集を行うものであって、Webサイト管理者4は、あらかじめ実施した事前調査や分析等に基づき、各種RP装置を使用した工法の説明やRP装置を使用した工法に関するキーワード、例えば「短納期」、「高精度」、「機械加工難」、「意匠検討」、「型応用」又は「アッセンブリ検討」等をWebサイト3に設定し掲載する。造形依頼者5は、自らが最終的に得たいRP造形物の利用目的を考慮し、Webサイト3に掲載されているRP装置を使用した工法に関するキーワードの選択及び組合せをWebサイト3に登録する。該Webサイト3は、登録結果をWebサイト管理者4の保有するパソコン等情報機器に送信する。
【0018】
次に、図2(b)に示すように、第2段階はRP装置を使用した工法の選定結果を通知するものであって、Webサイト管理者4又は予め準備しておいた自動的に最適案を作成するソフトウェアにより、送信された登録結果を基に採用されるべき最適なRP装置を使用した工法を検討する。例えば、造形依頼者5がキーワードとして、「高精度」、「意匠検討」、「アッセンブリ検討」を選択かつ組み合わせた場合、RP装置を使用した工法としては光造形法が最適であるとの判断を下す。Webサイト管理者4は、このRP装置を使用した工法の船体結果をその選定理由と共にWebサイト3を経由して、造形依頼者5に通知する。
【0019】
RP装置を使用した工法が決定すると、併せて当該RP装置を使用した工法に使用する材料を、例えばプラスチック液状樹脂、粉末、紙、プラスチックフィルムシート又は化学薬剤等の中から選定する必要があるが、この点、前述のRP装置を使用した工法の選定結果には当該RP装置を使用した工法に使用可能な材料の一覧表が添付されており、造形依頼者5は自身の最終的に得たいRP造形物の使用目的に適合する材料を該一覧表の中から選択することができる。この際、造形依頼者5の的確な選択を補助するため、該一覧表に掲載された材料ごと及び/又は同種の材料であれば材料供給メーカー1ごとに、その特性、例えば「精度」、「価格」、「硬度」、「切削性」、「耐水性」、「耐油性」、「耐熱性」及び「靭性」等の指標を、図3に示すように、レーダーチャート等の一目瞭然の書式にて情報提供する。
また、前述した予め準備してあるRP装置を使用した工法の最適案を自動的に作成するソフトウェアにより、当該RP装置を使用した工法に適合する材料も併せて自動的に選定することもでき、更に、造形依頼者5の的確な判断をより一層高めるため、各材料を使用した場合の造形物の利用結果についてシミュレーションを行い、その内容を造形依頼者5に情報提供することもできる。
【0020】
次に、Webサイト管理者4は、造形依頼者5の登録情報に最も適合する造形実施業者6を選定し、当該造形実施業者6に発注した場合の納期や概算費用等を、当該造形実施業者6を選定した理由と併せて造形依頼者5に発信する。ここで、図1に示すように、造形実施業者5は自身に係る業務情報、例えば保有するRP装置の種類と台数、保有する材料の種類、消費量と在庫量、保有するRP装置の造形作業の修正、運転の停止等の不具合発生情報を含む稼働状況や今後の稼働スケジュールについて最新の情報を常にWebサイト管理者4に提供している。従って、Webサイト管理者4が造形実施業者6を選定、すなわち、いかなる造形実施業者6がいかなるRP装置を保有していかなるRP装置を使用した工法をいつ開始できるかという判断を下すに当たって、不具合の発生しているRP装置から他のRP装置への切替えを促すなどの措置も含めて遺漏無きを期することができる。
更に、造形実施業者6の業務情報をWebサイト管理者4が自動的に収集するため遠隔監視システムを構築し、例えばRP装置の稼働状況や同スケジュールから材料の消費量や在庫量を把握してもよい。
【0021】
尚、本発明の実施の形態1に関する上述の説明はRP装置について行っているが、他の機械加工機についても略同一のシステムを構築できるものである。また、システムの運営者(サービス提供者)として材料供給メーカーが運営を行っているが、RP装置メーカーや第三者機関が運営を行ってもよい。
【0022】
【発明の実施の形態2】
図4は、本発明に係る製品化に伴う材料の受発注事業システムの実施の形態2を示すシステム構成図であって、単数又は複数の材料供給メーカー、該材料供給メーカーの共同運営に係るWebサイトを管理するWebサイト管理者、単数又は複数の造形依頼者及び単数又は複数の造形実施業者を参加主体とし、それぞれをインターネット回線や電話回線等で接続したシステムを示している。
【0023】
本発明に係る実施の形態2の構成は上述の実施の形態1と略同一であるので、同一符号を付してその説明は省略する。
【0024】
次に、前記本発明に係る製品化に伴う材料の受発注事業システムの実施の形態2に於ける動作について、図4に基づき説明する。
本発明に係る実施の形態2は材料供給メーカー1に焦点を当てたものであって、Webサイト3に寄せられた、造形依頼者5の欲する使用材料、使用時期又は造形物の諸元等の情報と、造形実施業者6のRP装置稼働スケジュール、保有材料の在庫量又は材料発注等の情報とに基づき、Webサイト管理者4が材料供給メーカー1ごとに現状若しくは近い将来に必要となる材料の種類と量に関する情報を提供する。該情報を取得することにより、各材料供給メーカー1は計画的かつ安定的な材料生産及び材料在庫の確保を行うことが可能となる。
尚、材料供給メーカー1からは、自身の出荷や納期予測に関する情報を造形実施業者6や造形依頼者5に対して提供してもよい。
【0025】
前述のように、従来、造形実施業者6は導入したRP装置に対して当該RP装置専用の材料のみしか調達できなかったが、本発明に係る製品化に伴う材料の受発注事業システムは、造形実施業者6が自身の保有するRP装置とは異なる材料供給メーカー1の材料を調達する道を開拓し、造形依頼者5等の顧客要望への対応の幅を大きく広げるものである。しかしながら、RP装置と異なる材料供給メーカー1の材料を使用する場合、RP装置と材料の特性の相違により造形物が顧客満足を得る水準に達するまでには相応の熟練と時間を要する。そこで、Webサイト3からは、基本的に不可能なRP装置と材料の組合せや、組合せは可能であるものの技術指導が必要なもの等の参考情報を提供すると共に、後者については、有償又は無償にてRP装置メーカー又は材料供給メーカー1からRP装置操作マニュアル等の提供や技術者派遣によるオン・ザ・ジョブ・トレーニングなどの技術サービスを提供する仕組みを備えてもよい。
【0026】
尚、本発明の実施の形態2に関する上述の説明はRP装置について行っているが、本発明の実施の形態1と同様に、他の機械加工機についても略同一のシステムを構築できるものである。また、システムの運営者(サービス提供者)として材料供給メーカーが運営を行っているが、RP装置メーカーや第三者機関が運営を行ってもよい。
【0027】
【発明の効果】
本発明に係る製品化に伴う材料の受発注事業システムは上述の構成、動作を有するので次の効果がある。
【0028】
本発明によれば、サービス利用者である造形依頼者と造形実施業者の両者の間に発生する造形業務依頼について、各種のRP装置を一括管理し最短かつ低コスト造形物製作のシステムを構築でき、需要と供給のバランスを安定化する効果がある。また、サービス提供者であるRP用材料供給メーカーは、造形依頼者の欲する使用材料、使用時期又は造形物の諸元等の情報と、造形実施業者のRP装置稼働スケジュール、保有材料の在庫量又は材料発注等の情報とに基づき、計画的かつ安定的な材料生産計画を立案かつ実行できると共に、材料調達を希望する造形実施業者に対し出荷又は納期予測に関する情報を提供できる効果がある。そして、予め準備されたRP造形に関する重要項目についてのキーワードを選択かつ組み合わせることにより、最適なRP装置を使用した工法、該RP装置を使用した工法に最も適合する材料、造形業務を適時に実施できる造形実施業者及び/又は納期や概算費用等を迅速かつ的確に選定及び/又は見積もることができる効果がある。また、サービス利用者及びサービス提供者の間の情報通信手段として汎用のインターネット回線等を利用でき、本システムの実施化を早期かつ容易に行うことができる効果がある。また、RP用材料供給メーカーはサービス利用者としての造形実施業者に対し、該造形実施業者が保有するRP装置の種類に拘わらず原則的に供給することができ、RP用材料供給メーカーの生産拡大に寄与する効果がある。また、造形実施業者の造形業務の受注機会が拡大しRP装置の稼働率が全体的に向上すると共に、営業期間を通じて受注件数の平滑化を図り計画的かつ安定的な経営に資する効果がある。
また、RP装置の稼働率向上に伴い材料の消費量の増加と同時にRP装置関連の消耗品の交換機会が増大し、それぞれ関連するメーカーの経営改善を推進する効果がある。更に、RP装置メーカー又は材料供給メーカーによる造形実施のための技術サービスを提供するので、異なるメーカーのRP装置と材料の組合せによっても顧客要望の満足を十分に得ることのできる造形物を完成させる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る製品化に伴う材料の受発注事業システムの実施の形態1を示すシステム構成図である。
【図2】本発明に係る製品化に伴う材料の受発注事業システムの実施の形態1に於いて、RP装置を使用した工法の選定手順を示す流れ図であって、(a)はRP装置を使用した工法を選定するための情報収集段階の流れ図、(b)はRP装置を使用した工法の選定結果を通知する段階の流れ図である。
【図3】本発明に係る製品化に伴う材料の受発注事業システムの実施の形態1に於いて、レーダーグラフで表示した材料の特性図である。
【図4】本発明に係る製品化に伴う材料の受発注事業システムの実施の形態2を示すシステム構成図である。
【図5】従来の技術に於ける製品企画から製品のアウトプットまでの手順を示す説明図である。
【図6】従来の技術に於ける3次元形状を有する光学的造形物の製造工程の一例を示す構成図である。
【符号の説明】
1 材料供給メーカー
2 インターネット
3 Webサイト
4 Webサイト管理者
5 造形依頼者
6 造形実施業者
7 液糊状樹脂
8 吐出ノズル
9 吐出ノズルの出口
10 加熱用光ビーム
11 硬化用光ビーム
Claims (4)
- 3次元ディジタルデータ及び/又は製品要求仕様サービス情報に基づいて、RP装置及び/又は機械加工機に使用される製品生産情報を選択及び/又は組合わせた当該製品の生産システムにおいて、材料の受発注及び/又は材料に関連するサービスを利用するRP装置及び/又は機械加工機を用いた造形実施業者及び/又は、RP装置及び/又は機械加工機用材料供給メーカー(サービス利用者)が、所望する該サービスの内容または仕様をインターネット等の情報通信手段を介してサービス提供者に通知し、さらに該所望するサービスの内容または仕様に応じて該RP装置及び/又は機械加工機を用いた造形実施業者が、各種RP装置及び/又は機械加工機を使用した工法、RP装置及び/又は機械加工機に使用する材料を自由に選択及び/又は組合わせて前記RP装置及び/又は機械加工機を用いた造形実施業者にサービス実行事項として通知することを特徴とする製品化に伴う材料の受発注事業システム。
- 前記RP装置及び/又は機械加工機用材料供給メーカーが、前記RP装置及び/又は機械加工機を用いた造形実施業者に対し自由に材料を販売する仕組みを提供することを特徴とする請求項1記載の製品化に伴う材料の受発注事業システム。
- 前記サービス利用者に提供するシステムは、異なるメーカーの前記RP装置及び/又は機械加工機と材料を組み合わせて造形実施を支援する技術サービスを提供することを特徴とする請求項1又は2記載の製品化に伴う材料の受発注事業システム。
- サービス利用者がインターネット等の情報通信手段を介して利用者が所望するRP造形の仕様を複数のキーワードを選択且つ組み合わせて定義し、サービス提供者は、前記定義された造形仕様に最適なサービス実施手段を外部情報によって判断し又は自動的に判断しインターネット等の情報通信手段を介して提供することを特徴とする請求項1記載の製品化に伴う材料の受発注事業システム。
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JP2002323290A JP2004157798A (ja) | 2002-11-07 | 2002-11-07 | 製品化に伴う材料の受発注事業システム |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006127413A (ja) * | 2004-11-01 | 2006-05-18 | Hitachi Ltd | 発電設備売買支援装置及び発電設備売買支援方法 |
JP2020166383A (ja) * | 2019-03-28 | 2020-10-08 | 株式会社日立製作所 | 造形業者選定支援システム、および、造形業者選定支援方法 |
-
2002
- 2002-11-07 JP JP2002323290A patent/JP2004157798A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006127413A (ja) * | 2004-11-01 | 2006-05-18 | Hitachi Ltd | 発電設備売買支援装置及び発電設備売買支援方法 |
JP2020166383A (ja) * | 2019-03-28 | 2020-10-08 | 株式会社日立製作所 | 造形業者選定支援システム、および、造形業者選定支援方法 |
JP7237691B2 (ja) | 2019-03-28 | 2023-03-13 | 株式会社日立製作所 | 造形業者選定支援システム、および、造形業者選定支援方法 |
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