JP2004152579A - リチウムイオン電池およびリチウムイオン電池パック - Google Patents
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Abstract
【課題】リチウムイオン電池に対して外部から異常な変形圧力や電気エネルギー、熱エネルギーが与えられても電池をより安全に故障させる。
【解決手段】金属箔層と樹脂層または金属箔層と樹脂層と接着剤層からなるシートが、電池金属ケース胴体部に前記金属箔層が電池の外側になるように巻ついた構造をとり、且つ前記金属箔は電池金属ケースとは異極にある端子部と電気的に接続した構造であり、さらにこの上に絶縁チューブあるいは紙筒の絶縁層が形成されたリチウムイオン電池とした。
【選択図】 図1
【解決手段】金属箔層と樹脂層または金属箔層と樹脂層と接着剤層からなるシートが、電池金属ケース胴体部に前記金属箔層が電池の外側になるように巻ついた構造をとり、且つ前記金属箔は電池金属ケースとは異極にある端子部と電気的に接続した構造であり、さらにこの上に絶縁チューブあるいは紙筒の絶縁層が形成されたリチウムイオン電池とした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、外的変形や異常な温度に対して電池自身を外部短絡させて安全に故障させる安全機構を備えたリチウムイオン電池、およびリチウムイオン電池パックに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器のポータブル化、コードレス化が急速に進行している。その中で、特に普及の著しいノートパソコン、携帯電話、AV機器の電源には、従来の水溶液系二次電池(ニッケルカドミウム蓄電池、ニッケル水素蓄電池)に変わって、より小型・軽量・高エネルギー密度なリチウムイオン電池が主に採用されている。
【0003】
リチウムイオン電池は比較的消費電力が小さい上述のような機器に多く用いられているが、一方で、消費電力の大きい電動工具や補助動力用の電源としても期待されており、小型・軽量・高エネルギー密度な特徴を活かしたまま大きい電流の放電が可能な電池、つまり、電池の高出力化が望まれている。
【0004】
ところが、リチウムイオン電池は高出力化をするにあたっては極めて重要な課題を克服する必要があり、以下にそれを述べる。
【0005】
一般的なリチウムイオン電池は電解液に危険物第4類の可燃性有機液体を用いており、さらには、正極活物質は電解液と共存時には異常な高温下で分解発熱反応を起こし、また、さらには、負極活物質は異常な高温下では酸化燃焼反応を起こすことが知られており、特に熱に対する安全性確保が重要である。ところが、電池の高出力化を行うと、電池の蓄電エネルギーを一瞬にして放出させるような以下に述べる異常取扱い(▲1▼および▲2▼)では、大きい電流を流すことができるが故に短絡箇所でジュール熱が過大となり電池が発火する危険性がある。また、外部からの電気エネルギーや熱エネルギーが過大となる異常取扱い(▲3▼)においても正極と負極を隔離しているセパレータがその機能を保てず、同様に、短絡箇所でジュール熱が過大となり電池が発火する危険性がある。
【0006】
(異常取扱い例)
▲1▼外部圧力による電池の変形・圧壊
▲2▼局所的な短絡を起こさせる電池への釘刺し
▲3▼過充電や火中投下などによる異常発熱
以上はリチウムイオン電池の高出力化時の課題として説明したが、蓄電エネルギーを長時間放出しジュール熱を蓄積させるような電池の高容量化についても同様なことが云え、満充電状態に近いほど電池の安全性確保も難しく、リチウムイオン電池の本質的な課題でもある。
【0007】
この熱に関わる安全性の問題を解決するために、大別して電池材料自身の耐熱性改良と電池の構造的改良の両面から取組みがなされている。前者としては、例えば難燃性電解液の検討や正極活物質であるリチウム含有遷移金属酸化物の分解発熱反応を抑制さえる取組み、負極活物質であるグラファイトの酸化発熱を抑制する取組みが行われている。また、セパレータの高強度化や耐熱化なども検討されている。
【0008】
他方、後者としては、電池への過電流保護として電池の封口板にPTC(Positive Temperature Coefficient)素子が取り付けられている。また、特許文献1に記載される内容として、電極の最外周を電池ケースの極と異なる極の集電体とし、圧力が加えられた際に、ケースと集電体が接触する構造としている。この構造であれば、電池に釘を刺した場合でも正極と負極のそれぞれ金属部分において蓄電エネルギーの大部分を消費させることができ、後に起こる電極群内部での短絡発熱は小さくなり、正極活物質と負極活物質の熱暴走は起こりにくくなる。
【0009】
同様に、特許文献2では、巻回構造の電極体における正極の少なくとも最外周部に活物質含有塗膜を形成せず正極集電体のみの部分を設け、且つ上記巻回構造の電極体における負極の少なくとも最外周部に活物質含有塗膜を形成せず負極集電体のみの部分を設け、上記部分の正極集電体と負極集電体とをセパレータを介して配置させる。
【0010】
しかしながら、特許文献1および特許文献2では電池内部で正極と負極の金属同士の短絡を起こさせているため全体的に電池内部の温度上昇は大きく、安全性に対して不十分である。また、特許文献2ではセパレータを介して最外周部にある正極集電体と負極集電体とを隔離させているため、次のような矛盾がみられ、外部からの電気エネルギーや熱エネルギーに対する安全性を十分に確保できていないのが現状である。
【0011】
【特許文献1】
特開平09−259926号公報
【特許文献2】
特開平11−176478号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本来、セパレータには機械的かつ熱的に十分な強度を持って正極と負極の隔離を維持する機能が求められている。これに対し、先の異常使用時において十分な安全性を確保するためには最外周の集電体金属部で容易にかつ大量の蓄電エネルギーを消費させることが好ましく、少なくとも最外周部分のセパレータは本来の機能とは逆の性能が求めらている。
【0013】
本発明は、上記の課題を解決し、リチウムイオン電池に対して外部から異常な変形圧力や電気エネルギー、熱エネルギーが与えられても電池を安全に故障させることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明は、金属箔層と樹脂層または金属箔層と樹脂層と接着剤層からなるシートが、電池金属ケース胴体部に前記金属箔層が電池の外側になるように巻ついた構造をとり、且つ前記金属箔は電池金属ケースとは異極にある端子部と電気的に接続した構造であり、さらにこの上に絶縁チューブあるいは紙筒の絶縁層が形成されたリチウムイオン電池とした。この構成により、外部から異常な変形圧力や電気エネルギー、熱エネルギーが与えられた時に電池金属ケース胴体部と電池を取巻く金属箔が容易に短絡状態になり、安全に電池自身の機能をなくすことができる。
【0015】
電池封口板に過電流保護素子あるいは過温度保護素子を内蔵しない電池とした方がよいのは、異常時に電池に蓄えられたエネルギーを安全に消費させることができるからである。
【0016】
電池を取巻く金属箔層と樹脂層または金属箔層と樹脂層と接着剤層からなるシートについて、樹脂層が少なくとも80℃以上150℃以下で容易に破断あるいは収縮する材料であれば、電池金属ケース胴体部と電池を取巻く金属箔を確実に短絡させることができ安全である。
【0017】
この樹脂層はセルロース、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリスチレン、ビニル、アクリル樹脂、エポキシ樹脂などの類であれば良く、塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ナイロンで良好な結果が得られる。
【0018】
金属箔層は、0.2mm以下とした。これは高エネルギーなリチウムイオン電池を用いてもこれらが厚いと重量の増加や径の寸法増加を生じてしまい、電源としての重量増加と体積的な電池搭載効率が低下してしまうからである。
【0019】
また、金属箔層にはアニール処理された金属箔を用いるのが好ましい。アニール処理は焼きなましともよばれ、金属の加工ひずみをとり、延伸性を大きくする作用がある。この処理を行うと延伸性が大きいため、例えば電池に釘を刺すことに対して釘にまとわりつくように電池金属ケースに接触し、求める効果をより確実に発揮できる。
【0020】
このような本発明の機構を有するリチウムイオン電池を複数個用いた組電池パックも安全となる。
【0021】
以上は本発明の単電池について説明したが、複数のリチウムイオン電池を用いて直列あるい並列、または直列と並列に組合わせた組電池であっても同様の効果が得られる。複数のリチウムイオン電池を用いて直列あるい並列、または直列と並列に組合わせた組電池であって、金属箔層と樹脂層または金属箔層と樹脂層と接着剤層からなるシートが前記組電池の胴体部に前記金属箔層が組電池の外側になるように巻きついた構造をとり、且つ前記金属箔は電池金属ケースとは異極にある端子部と電気的に接続した構造であり、さらに前記組電池を絶縁チューブあるいは樹脂ケースで被覆させたリチウムイオン電池パックにするよい。この構成により、外部から異常な変形圧力や電気エネルギー、熱エネルギーが与えられた時には電池金属ケース胴体部と組電池を取巻く金属箔が容易に短絡状態となり、安全に組電池自身の機能をなくすことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について実施例をもちいて詳細な説明する。
<電池の作製>
(実施例電池)
所定量のLiCoO2からなる正極活物質、AB(アセチレンブラック)からなる導電材、PVdFからなる結着剤、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)からなる溶媒を混練分散して正極合剤ペーストを作製し、厚さ15μmのAl箔からなる集電体に塗着した。その後、乾燥と圧延を行い、所定の寸法に切断してリチウムイオン電池用正極板を作製した。
【0023】
次に、グラファイトと結着材および増粘材と純水を用いて負極ペーストを作製し、厚さ12μmのCu箔からなる集電体に塗着した。その後、乾燥と圧延を行い、所定の寸法に切断してリチウムイオン電池用負極板を作製した。
【0024】
次に正極板と、負極板とを厚さ20μmの微多孔性ポリエチレン樹脂製のセパレータを介して捲回し、得られた電極群を円筒型の金属ケースに収納した後、正極はPTC素子を内蔵した封口板と、負極は金属ケースと電気的に接続となるように溶接した。その後電解液を注液し、封口板で封口した。封口後、所定時間を放置させ、さらに所定の電気量を充電してリチウムイオン電池を作製した。得られた電池は直径18mm、総高65mmで電池容量が1800mAhであった。尚、この電池は封口板が正極端子であり、金属ケース全体が負極端子である。
【0025】
得られた電池に対し、厚み0.05mmのニッケル金属箔層と厚み0.05mmのポリエチレンテレフタレート樹脂層とからなるシートを電池金属ケース胴体部に前記金属箔層が電池の外側になるように巻つけ、PP製のテープで固定化し、さらに且つ前記金属箔を電池金属ケースとは異極にある端子部、すなわち封口板と電気的に接続させた。接続板には厚みが0.1mm、幅が5mmのニッケル片を用いた。また、それぞれの接続は抵抗溶接機を用いて金属溶接させた。さらに、円筒両端部以外を絶縁チューブで被覆し、本発明の実施例電池1を作製した。
【0026】
本発明の電池の構成を図1に示す。図1において、(a)は本実施例電池の構成概略を示す側面図であり、(b)は、その上面図である。
【0027】
図1において、金属箔層1と樹脂層2からなるシートが、負極である金属ケース3の胴体部に金属箔層1が電池の外側になるように巻ついた構造をとり、且つ金属箔1は金属ケース3とは異極の正極である封口板4と金属片リード5で電気的に接続した構造となっている。
(実施例電池2)
PTC素子を内蔵しない封口板を用いたこと以外は実施例電池1と同様に作製した電池を実施例電池2とした。
(実施例電池3)
実施例電池1と同じ正極ペーストを用いて、厚さ15μmのAl箔からなる集電体に塗着した。その際、所定の間隔で塗工と未塗工を繰返した。その後、乾燥と圧延を行い、所定の寸法に切断してリチウムイオン電池用正極板を作製した。この正極は後の電極群構成で最外周部が活物質含有塗膜を形成しない正極集電体のみの構造となるようにしている。
【0028】
また、実施例電池1と同じ負極ペーストを用いて厚さ12μmのCu箔からなる集電体に塗着した。その際、所定の間隔で塗工と未塗工を繰返した。その後、乾燥と圧延を行い、所定の寸法に切断してリチウムイオン電池用負極板を作製した。この負極は後の電極群構成で最外周部が活物質含有塗膜を形成しない負極集電体のみの構造となるようにしている。
【0029】
次に正極板と、負極板とを厚さ20μmの微多孔性ポリエチレン樹脂製のセパレータを介して捲回し、電極群とした。この電極群の最外周部はともに活物質含有塗膜が存在しない正極集電体と負極集電体がセパレータを介して対向した状態になっており、特許文献2に記載される構造である。得られた電極群を円筒型の金属ケースに収納した後、電解液を注液し、PTC素子を内蔵した封口板で封口した。封口後、所定時間を放置させ、さらに所定の電気量を充電してリチウムイオン電池を作製した。得られた電池は直径18mm、総高65mmで電池容量が1800mAhであった。尚、この電池は封口板が正極端子であり、金属ケース全体が負極端子である。
【0030】
得られたこの電池に対してさらに、厚み0.05mmのニッケル金属箔層と厚み0.05mmのポリエチレンテレフタレート樹脂層とからなるシートを電池金属ケース胴体部に前記金属箔層が電池の外側になるように巻つけ、PP製のテープで固定化し、さらに且つ前記金属箔を電池金属ケースとは異極にある端子部、すなわち封口板と電気的に接続させた。接続板には厚みが0.1mm、幅が5mmのニッケル片を用いた。また、それぞれの接続は抵抗溶接機を用いて金属溶接させた。さらに、円筒両端部以外を絶縁チューブで被覆し、本発明の実施例電池3を作製した。
(実施例電池4)
PTC素子を内蔵しない封口板を用いたこと以外は実施例電池3と同様に作製した電池を実施例電池4とした。
(比較例電池1)
所定量のLiCoO2からなる正極活物質、AB(アセチレンブラック)からなる導電材、PVdFからなる結着剤、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)からなる溶媒を混練分散して正極合剤ペーストを作製し、厚さ15μmのAl箔からなる集電体に塗着した。その際、所定の間隔で塗工と未塗工を繰返した。その後、乾燥と圧延を行い、所定の寸法に切断してリチウムイオン電池用正極板を作製した。この正極は後の電極群構成で最外周部が活物質含有塗膜を形成しない正極集電体のみの構造となるようにしている。
【0031】
次に、グラファイトと結着材および増粘材と純水を用いて負極ペーストを作製し、厚さ12μmのCu箔からなる集電体に塗着した。その際、所定の間隔で塗工と未塗工を繰返した。その後、乾燥と圧延を行い、所定の寸法に切断してリチウムイオン電池用負極板を作製した。この負極は後の電極群構成で最外周部が活物質含有塗膜を形成しない負極集電体のみの構造となるようにしている。
【0032】
次に正極板と、負極板とを厚さ20μmの微多孔性ポリエチレン樹脂製のセパレータを介して捲回し、電極群とした。この電極群の最外周部はともに活物質含有塗膜が存在しない正極集電体と負極集電体がセパレータを介して対向した状態になっており、特許文献2に記載される構造である。得られた電極群を円筒型の金属ケースに収納した後、電解液を注液し、PTC素子を内蔵した封口板で封口した。封口後、所定時間を放置させ、さらに所定の電気量を充電してリチウムイオン電池を作製した。得られた電池は直径18mm、総高65mmで電池容量が1800mAhであった。尚、この電池は封口板が正極端子であり、金属ケース全体が負極端子である。円筒両端部以外を絶縁チューブで被覆し比較例電池1を作製した。
(比較例電池2)
PTC素子を内蔵しない封口板を用いたこと以外は比較例電池1と同様に作製した電池を比較例電池2とした。
<電池の安全性評価>
(釘刺し試験)
電池を1.8Aの電流で4.2Vまで充電し、以降、電池の電圧が4.2Vを維持するように充電電流値を減衰させ、充電電流値が0.1Aになるまで充電した。20℃から60℃まで5℃間隔で変化させた恒温層に作製した充電状態電池をそれぞれ1種類につき10個投入し、3時間放置した。電池が各温度になっていることを確認したうえで、長さがmm、径がmmの釘を電池の胴体部中心部に速度5mm/秒で貫通するように突き刺した。
【0033】
釘刺し試験の安全性については破裂・発火を起こさないかで判断した。
(耐熱試験)
先の試験と同様に充電した満充電状態電池を昇温炉に投入し、20℃から150℃まで5℃/分の速度で昇温炉を昇温した。昇温炉が150℃に到達した後は、炉内温度が150℃を維持させた。
【0034】
耐熱試験の安全性については、150℃に到達してから3時間以内に電池が破裂・発火を起こさないかで判断した。
<評価結果>
(表1)は、釘刺し試験での結果を示す。
【0035】
【表1】
各温度で10個の試験を実施し、1個も問題とならなかった温度を示す。一般的に電池が高温になるほどこの試験の結果は悪く、この表中の温度が高いほど好ましい。
【0036】
本発明である実施例電池1および3は比較例電池1および2よりも高い温度で安全が確保されている。さらに、安全性素子であるPTC素子を封口板に内蔵しない実施例電池2および4はさらに安全である。
これは電池へ釘が突入する際、電池金属ケースと異なる極である封口板と電気的に接続された金属箔層が釘を通じて電池金属ケースと最初に短絡し、蓄電エネルギーの大部分を電池の外部で消費しているからである。この現象は、PTC素子があっても素子がトリップするまで若干の時間を有するのでその効果は観測できるが、PTC素子を搭載しない電池の方が有効である。
【0037】
また、釘が突入する箇所の金属箔層の状態を考慮すると、金属箔層が熱処理アニールされていると延伸性があるため釘にまとわり易く、
より確実に金属ケースとの電気的接触がなされると推定できる。
(表2)は、耐熱試験での結果を示す。
【0038】
【表2】
各温度で10個の試験を実施し、1個も不安全とならないことが前提で問題なし、問題ありの表記をした。
【0039】
本発明である実施例電池2および4はPTC素子を内蔵しない電池であって、安全性が確保されている。一方、本発明電池である実施例電池1および3は先の釘刺し試験において比較例電池1および2と比較して十分な効果が見られたが、この試験においては効果が見られなかった。この理由としては、昇温過程でPTC素子が電流を流せないトリップ状態となったため蓄電エネルギーを消費できなかったと推定される。
【0040】
【発明の効果】
以上説明の通り、本発明の構成をリチウムイオン電池およびリチウムイオン電池パックは外部から異常な変形圧力や電気エネルギー、熱エネルギーが与えられても安全に故障する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の一実施例電池の構成概略を示す側面図
(b)上図の上面図
【符号の説明】
1 金属箔層
2 樹脂層
3 金属ケース
4 封口板
5 金属片リード
【発明の属する技術分野】
本発明は、外的変形や異常な温度に対して電池自身を外部短絡させて安全に故障させる安全機構を備えたリチウムイオン電池、およびリチウムイオン電池パックに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器のポータブル化、コードレス化が急速に進行している。その中で、特に普及の著しいノートパソコン、携帯電話、AV機器の電源には、従来の水溶液系二次電池(ニッケルカドミウム蓄電池、ニッケル水素蓄電池)に変わって、より小型・軽量・高エネルギー密度なリチウムイオン電池が主に採用されている。
【0003】
リチウムイオン電池は比較的消費電力が小さい上述のような機器に多く用いられているが、一方で、消費電力の大きい電動工具や補助動力用の電源としても期待されており、小型・軽量・高エネルギー密度な特徴を活かしたまま大きい電流の放電が可能な電池、つまり、電池の高出力化が望まれている。
【0004】
ところが、リチウムイオン電池は高出力化をするにあたっては極めて重要な課題を克服する必要があり、以下にそれを述べる。
【0005】
一般的なリチウムイオン電池は電解液に危険物第4類の可燃性有機液体を用いており、さらには、正極活物質は電解液と共存時には異常な高温下で分解発熱反応を起こし、また、さらには、負極活物質は異常な高温下では酸化燃焼反応を起こすことが知られており、特に熱に対する安全性確保が重要である。ところが、電池の高出力化を行うと、電池の蓄電エネルギーを一瞬にして放出させるような以下に述べる異常取扱い(▲1▼および▲2▼)では、大きい電流を流すことができるが故に短絡箇所でジュール熱が過大となり電池が発火する危険性がある。また、外部からの電気エネルギーや熱エネルギーが過大となる異常取扱い(▲3▼)においても正極と負極を隔離しているセパレータがその機能を保てず、同様に、短絡箇所でジュール熱が過大となり電池が発火する危険性がある。
【0006】
(異常取扱い例)
▲1▼外部圧力による電池の変形・圧壊
▲2▼局所的な短絡を起こさせる電池への釘刺し
▲3▼過充電や火中投下などによる異常発熱
以上はリチウムイオン電池の高出力化時の課題として説明したが、蓄電エネルギーを長時間放出しジュール熱を蓄積させるような電池の高容量化についても同様なことが云え、満充電状態に近いほど電池の安全性確保も難しく、リチウムイオン電池の本質的な課題でもある。
【0007】
この熱に関わる安全性の問題を解決するために、大別して電池材料自身の耐熱性改良と電池の構造的改良の両面から取組みがなされている。前者としては、例えば難燃性電解液の検討や正極活物質であるリチウム含有遷移金属酸化物の分解発熱反応を抑制さえる取組み、負極活物質であるグラファイトの酸化発熱を抑制する取組みが行われている。また、セパレータの高強度化や耐熱化なども検討されている。
【0008】
他方、後者としては、電池への過電流保護として電池の封口板にPTC(Positive Temperature Coefficient)素子が取り付けられている。また、特許文献1に記載される内容として、電極の最外周を電池ケースの極と異なる極の集電体とし、圧力が加えられた際に、ケースと集電体が接触する構造としている。この構造であれば、電池に釘を刺した場合でも正極と負極のそれぞれ金属部分において蓄電エネルギーの大部分を消費させることができ、後に起こる電極群内部での短絡発熱は小さくなり、正極活物質と負極活物質の熱暴走は起こりにくくなる。
【0009】
同様に、特許文献2では、巻回構造の電極体における正極の少なくとも最外周部に活物質含有塗膜を形成せず正極集電体のみの部分を設け、且つ上記巻回構造の電極体における負極の少なくとも最外周部に活物質含有塗膜を形成せず負極集電体のみの部分を設け、上記部分の正極集電体と負極集電体とをセパレータを介して配置させる。
【0010】
しかしながら、特許文献1および特許文献2では電池内部で正極と負極の金属同士の短絡を起こさせているため全体的に電池内部の温度上昇は大きく、安全性に対して不十分である。また、特許文献2ではセパレータを介して最外周部にある正極集電体と負極集電体とを隔離させているため、次のような矛盾がみられ、外部からの電気エネルギーや熱エネルギーに対する安全性を十分に確保できていないのが現状である。
【0011】
【特許文献1】
特開平09−259926号公報
【特許文献2】
特開平11−176478号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本来、セパレータには機械的かつ熱的に十分な強度を持って正極と負極の隔離を維持する機能が求められている。これに対し、先の異常使用時において十分な安全性を確保するためには最外周の集電体金属部で容易にかつ大量の蓄電エネルギーを消費させることが好ましく、少なくとも最外周部分のセパレータは本来の機能とは逆の性能が求めらている。
【0013】
本発明は、上記の課題を解決し、リチウムイオン電池に対して外部から異常な変形圧力や電気エネルギー、熱エネルギーが与えられても電池を安全に故障させることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明は、金属箔層と樹脂層または金属箔層と樹脂層と接着剤層からなるシートが、電池金属ケース胴体部に前記金属箔層が電池の外側になるように巻ついた構造をとり、且つ前記金属箔は電池金属ケースとは異極にある端子部と電気的に接続した構造であり、さらにこの上に絶縁チューブあるいは紙筒の絶縁層が形成されたリチウムイオン電池とした。この構成により、外部から異常な変形圧力や電気エネルギー、熱エネルギーが与えられた時に電池金属ケース胴体部と電池を取巻く金属箔が容易に短絡状態になり、安全に電池自身の機能をなくすことができる。
【0015】
電池封口板に過電流保護素子あるいは過温度保護素子を内蔵しない電池とした方がよいのは、異常時に電池に蓄えられたエネルギーを安全に消費させることができるからである。
【0016】
電池を取巻く金属箔層と樹脂層または金属箔層と樹脂層と接着剤層からなるシートについて、樹脂層が少なくとも80℃以上150℃以下で容易に破断あるいは収縮する材料であれば、電池金属ケース胴体部と電池を取巻く金属箔を確実に短絡させることができ安全である。
【0017】
この樹脂層はセルロース、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリスチレン、ビニル、アクリル樹脂、エポキシ樹脂などの類であれば良く、塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ナイロンで良好な結果が得られる。
【0018】
金属箔層は、0.2mm以下とした。これは高エネルギーなリチウムイオン電池を用いてもこれらが厚いと重量の増加や径の寸法増加を生じてしまい、電源としての重量増加と体積的な電池搭載効率が低下してしまうからである。
【0019】
また、金属箔層にはアニール処理された金属箔を用いるのが好ましい。アニール処理は焼きなましともよばれ、金属の加工ひずみをとり、延伸性を大きくする作用がある。この処理を行うと延伸性が大きいため、例えば電池に釘を刺すことに対して釘にまとわりつくように電池金属ケースに接触し、求める効果をより確実に発揮できる。
【0020】
このような本発明の機構を有するリチウムイオン電池を複数個用いた組電池パックも安全となる。
【0021】
以上は本発明の単電池について説明したが、複数のリチウムイオン電池を用いて直列あるい並列、または直列と並列に組合わせた組電池であっても同様の効果が得られる。複数のリチウムイオン電池を用いて直列あるい並列、または直列と並列に組合わせた組電池であって、金属箔層と樹脂層または金属箔層と樹脂層と接着剤層からなるシートが前記組電池の胴体部に前記金属箔層が組電池の外側になるように巻きついた構造をとり、且つ前記金属箔は電池金属ケースとは異極にある端子部と電気的に接続した構造であり、さらに前記組電池を絶縁チューブあるいは樹脂ケースで被覆させたリチウムイオン電池パックにするよい。この構成により、外部から異常な変形圧力や電気エネルギー、熱エネルギーが与えられた時には電池金属ケース胴体部と組電池を取巻く金属箔が容易に短絡状態となり、安全に組電池自身の機能をなくすことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について実施例をもちいて詳細な説明する。
<電池の作製>
(実施例電池)
所定量のLiCoO2からなる正極活物質、AB(アセチレンブラック)からなる導電材、PVdFからなる結着剤、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)からなる溶媒を混練分散して正極合剤ペーストを作製し、厚さ15μmのAl箔からなる集電体に塗着した。その後、乾燥と圧延を行い、所定の寸法に切断してリチウムイオン電池用正極板を作製した。
【0023】
次に、グラファイトと結着材および増粘材と純水を用いて負極ペーストを作製し、厚さ12μmのCu箔からなる集電体に塗着した。その後、乾燥と圧延を行い、所定の寸法に切断してリチウムイオン電池用負極板を作製した。
【0024】
次に正極板と、負極板とを厚さ20μmの微多孔性ポリエチレン樹脂製のセパレータを介して捲回し、得られた電極群を円筒型の金属ケースに収納した後、正極はPTC素子を内蔵した封口板と、負極は金属ケースと電気的に接続となるように溶接した。その後電解液を注液し、封口板で封口した。封口後、所定時間を放置させ、さらに所定の電気量を充電してリチウムイオン電池を作製した。得られた電池は直径18mm、総高65mmで電池容量が1800mAhであった。尚、この電池は封口板が正極端子であり、金属ケース全体が負極端子である。
【0025】
得られた電池に対し、厚み0.05mmのニッケル金属箔層と厚み0.05mmのポリエチレンテレフタレート樹脂層とからなるシートを電池金属ケース胴体部に前記金属箔層が電池の外側になるように巻つけ、PP製のテープで固定化し、さらに且つ前記金属箔を電池金属ケースとは異極にある端子部、すなわち封口板と電気的に接続させた。接続板には厚みが0.1mm、幅が5mmのニッケル片を用いた。また、それぞれの接続は抵抗溶接機を用いて金属溶接させた。さらに、円筒両端部以外を絶縁チューブで被覆し、本発明の実施例電池1を作製した。
【0026】
本発明の電池の構成を図1に示す。図1において、(a)は本実施例電池の構成概略を示す側面図であり、(b)は、その上面図である。
【0027】
図1において、金属箔層1と樹脂層2からなるシートが、負極である金属ケース3の胴体部に金属箔層1が電池の外側になるように巻ついた構造をとり、且つ金属箔1は金属ケース3とは異極の正極である封口板4と金属片リード5で電気的に接続した構造となっている。
(実施例電池2)
PTC素子を内蔵しない封口板を用いたこと以外は実施例電池1と同様に作製した電池を実施例電池2とした。
(実施例電池3)
実施例電池1と同じ正極ペーストを用いて、厚さ15μmのAl箔からなる集電体に塗着した。その際、所定の間隔で塗工と未塗工を繰返した。その後、乾燥と圧延を行い、所定の寸法に切断してリチウムイオン電池用正極板を作製した。この正極は後の電極群構成で最外周部が活物質含有塗膜を形成しない正極集電体のみの構造となるようにしている。
【0028】
また、実施例電池1と同じ負極ペーストを用いて厚さ12μmのCu箔からなる集電体に塗着した。その際、所定の間隔で塗工と未塗工を繰返した。その後、乾燥と圧延を行い、所定の寸法に切断してリチウムイオン電池用負極板を作製した。この負極は後の電極群構成で最外周部が活物質含有塗膜を形成しない負極集電体のみの構造となるようにしている。
【0029】
次に正極板と、負極板とを厚さ20μmの微多孔性ポリエチレン樹脂製のセパレータを介して捲回し、電極群とした。この電極群の最外周部はともに活物質含有塗膜が存在しない正極集電体と負極集電体がセパレータを介して対向した状態になっており、特許文献2に記載される構造である。得られた電極群を円筒型の金属ケースに収納した後、電解液を注液し、PTC素子を内蔵した封口板で封口した。封口後、所定時間を放置させ、さらに所定の電気量を充電してリチウムイオン電池を作製した。得られた電池は直径18mm、総高65mmで電池容量が1800mAhであった。尚、この電池は封口板が正極端子であり、金属ケース全体が負極端子である。
【0030】
得られたこの電池に対してさらに、厚み0.05mmのニッケル金属箔層と厚み0.05mmのポリエチレンテレフタレート樹脂層とからなるシートを電池金属ケース胴体部に前記金属箔層が電池の外側になるように巻つけ、PP製のテープで固定化し、さらに且つ前記金属箔を電池金属ケースとは異極にある端子部、すなわち封口板と電気的に接続させた。接続板には厚みが0.1mm、幅が5mmのニッケル片を用いた。また、それぞれの接続は抵抗溶接機を用いて金属溶接させた。さらに、円筒両端部以外を絶縁チューブで被覆し、本発明の実施例電池3を作製した。
(実施例電池4)
PTC素子を内蔵しない封口板を用いたこと以外は実施例電池3と同様に作製した電池を実施例電池4とした。
(比較例電池1)
所定量のLiCoO2からなる正極活物質、AB(アセチレンブラック)からなる導電材、PVdFからなる結着剤、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)からなる溶媒を混練分散して正極合剤ペーストを作製し、厚さ15μmのAl箔からなる集電体に塗着した。その際、所定の間隔で塗工と未塗工を繰返した。その後、乾燥と圧延を行い、所定の寸法に切断してリチウムイオン電池用正極板を作製した。この正極は後の電極群構成で最外周部が活物質含有塗膜を形成しない正極集電体のみの構造となるようにしている。
【0031】
次に、グラファイトと結着材および増粘材と純水を用いて負極ペーストを作製し、厚さ12μmのCu箔からなる集電体に塗着した。その際、所定の間隔で塗工と未塗工を繰返した。その後、乾燥と圧延を行い、所定の寸法に切断してリチウムイオン電池用負極板を作製した。この負極は後の電極群構成で最外周部が活物質含有塗膜を形成しない負極集電体のみの構造となるようにしている。
【0032】
次に正極板と、負極板とを厚さ20μmの微多孔性ポリエチレン樹脂製のセパレータを介して捲回し、電極群とした。この電極群の最外周部はともに活物質含有塗膜が存在しない正極集電体と負極集電体がセパレータを介して対向した状態になっており、特許文献2に記載される構造である。得られた電極群を円筒型の金属ケースに収納した後、電解液を注液し、PTC素子を内蔵した封口板で封口した。封口後、所定時間を放置させ、さらに所定の電気量を充電してリチウムイオン電池を作製した。得られた電池は直径18mm、総高65mmで電池容量が1800mAhであった。尚、この電池は封口板が正極端子であり、金属ケース全体が負極端子である。円筒両端部以外を絶縁チューブで被覆し比較例電池1を作製した。
(比較例電池2)
PTC素子を内蔵しない封口板を用いたこと以外は比較例電池1と同様に作製した電池を比較例電池2とした。
<電池の安全性評価>
(釘刺し試験)
電池を1.8Aの電流で4.2Vまで充電し、以降、電池の電圧が4.2Vを維持するように充電電流値を減衰させ、充電電流値が0.1Aになるまで充電した。20℃から60℃まで5℃間隔で変化させた恒温層に作製した充電状態電池をそれぞれ1種類につき10個投入し、3時間放置した。電池が各温度になっていることを確認したうえで、長さがmm、径がmmの釘を電池の胴体部中心部に速度5mm/秒で貫通するように突き刺した。
【0033】
釘刺し試験の安全性については破裂・発火を起こさないかで判断した。
(耐熱試験)
先の試験と同様に充電した満充電状態電池を昇温炉に投入し、20℃から150℃まで5℃/分の速度で昇温炉を昇温した。昇温炉が150℃に到達した後は、炉内温度が150℃を維持させた。
【0034】
耐熱試験の安全性については、150℃に到達してから3時間以内に電池が破裂・発火を起こさないかで判断した。
<評価結果>
(表1)は、釘刺し試験での結果を示す。
【0035】
【表1】
各温度で10個の試験を実施し、1個も問題とならなかった温度を示す。一般的に電池が高温になるほどこの試験の結果は悪く、この表中の温度が高いほど好ましい。
【0036】
本発明である実施例電池1および3は比較例電池1および2よりも高い温度で安全が確保されている。さらに、安全性素子であるPTC素子を封口板に内蔵しない実施例電池2および4はさらに安全である。
これは電池へ釘が突入する際、電池金属ケースと異なる極である封口板と電気的に接続された金属箔層が釘を通じて電池金属ケースと最初に短絡し、蓄電エネルギーの大部分を電池の外部で消費しているからである。この現象は、PTC素子があっても素子がトリップするまで若干の時間を有するのでその効果は観測できるが、PTC素子を搭載しない電池の方が有効である。
【0037】
また、釘が突入する箇所の金属箔層の状態を考慮すると、金属箔層が熱処理アニールされていると延伸性があるため釘にまとわり易く、
より確実に金属ケースとの電気的接触がなされると推定できる。
(表2)は、耐熱試験での結果を示す。
【0038】
【表2】
各温度で10個の試験を実施し、1個も不安全とならないことが前提で問題なし、問題ありの表記をした。
【0039】
本発明である実施例電池2および4はPTC素子を内蔵しない電池であって、安全性が確保されている。一方、本発明電池である実施例電池1および3は先の釘刺し試験において比較例電池1および2と比較して十分な効果が見られたが、この試験においては効果が見られなかった。この理由としては、昇温過程でPTC素子が電流を流せないトリップ状態となったため蓄電エネルギーを消費できなかったと推定される。
【0040】
【発明の効果】
以上説明の通り、本発明の構成をリチウムイオン電池およびリチウムイオン電池パックは外部から異常な変形圧力や電気エネルギー、熱エネルギーが与えられても安全に故障する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の一実施例電池の構成概略を示す側面図
(b)上図の上面図
【符号の説明】
1 金属箔層
2 樹脂層
3 金属ケース
4 封口板
5 金属片リード
Claims (13)
- 金属箔層と樹脂層、または金属箔層と樹脂層と接着剤層からなるシートが、電池金属ケース胴体部に前記金属箔層が電池の外側になるように巻ついた構造をとり、且つ前記金属箔は前記電池金属ケースとは異極にある端子部と電気的に接続した構造であり、さらに前記金属箔上に絶縁チューブあるいは紙筒の絶縁層が形成されたリチウムイオン電池。
- 電池封口板に過電流保護素子あるいは過温度保護素子を内蔵しない請求項1記載のリチウムイオン電池。
- 前記樹脂層は少なくとも80℃以上150℃以下で破断あるいは収縮する材料であることを特徴とする請求項1記載のリチウムイオン電池。
- 前記樹脂層はセルロース、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリスチレン、ビニル、アクリル樹脂、エポキシ樹脂のいずれかである請求項1記載のリチウムイオン電池。
- 前記金属箔層は、0.2mm以下である請求項1記載のリチウムイオン電池。
- 前記金属箔層は、アニール処理された金属箔である請求項1記載のリチウムイオン電池。
- 請求項1から6記載のリチウムイオン電池を複数個用いて直列あるい並列、または直列と並列に組合わせて組電池にしたリチウムイオン電池パック。
- 複数のリチウムイオン電池を用いて直列あるい並列、または直列と並列に組合わせた組電池であって、金属箔層と樹脂層または金属箔層と樹脂層と接着剤層からなるシートが前記組電池の胴体部に前記金属箔層が組電池の外側になるように巻きついた構造をとり、前記金属箔は電池金属ケースとは異極にある端子部と電気的に接続した構造であり、さらに前記組電池を絶縁チューブあるいは樹脂ケースで被覆させたリチウムイオン電池パック。
- 電池封口板に過電流保護素子あるいは過温度保護素子を内蔵しない請求項8記載のリチウムイオン電池パック。
- 前記樹脂層は少なくとも80℃以上150℃以下で破断あるいは収縮する材料であることを特徴とする請求項8記載のリチウムイオン電池パック。
- 前記樹脂層はセルロース、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリスチレン、ビニル、アクリル樹脂、エポキシ樹脂のいずれかである請求項8記載のリチウムイオン電池パック。
- 前記金属箔層は、0.2mm以下である請求項8記載のリチウムイオン電池パック。
- 前記金属箔層は、アニール処理された金属箔である請求項8記載のリチウムイオン電池パック。
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