JP2004148463A - パレットの位置決め固定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁力発生部によりベース体側の支持面に発生させた磁力でパレットをベース体に固定可能な位置決め固定装置を提供する。
【解決手段】工作機械のテーブル上に又はテーブル自体として配設されたベース体2にワーク固定用パレット3を固定解除可能に固定するクランプ機構4と、パレット3をベース体2に対して位置決めする位置決め機構5とを備えたパレットの位置決め固定装置1は、パレット3を受け止める為にベース体2側に設けられた支持面11と、パレット3に設けられ支持面11に面接触可能な当接面22を有する磁性体製の被クランプ部21とを有し、クランプ機構4の磁力発生部30で発生させた磁力により、被クランプ部21を支持面11側に引きつけてパレット3をベース体2に固定する。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パレットの位置決め固定装置に関し、特に、ベース体側の支持面に発生させた磁力によりベース体にパレットを固定するものに関する。
【0002】
【従来の技術】マシニングセンタ等の工作機械においては、テーブル上に配設されたベース体又はテーブル自体としてのベース体に、ワークをセットしたパレットを位置決め機構によりベース体に対して位置決めした状態で、クランプ機構によりパレットをベース体に固定して、ワークに機械加工を施す。
【0003】
ここで、パレットをベース体に固定するクランプ機構としては、種々の構成のものが提案されているが、例えば、本願出願人が提案しているパレットの位置決め固定装置のクランプ機構は、パレットの複数部位に夫々係合した複数のロッドを、油圧シリンダ等の駆動手段によりベース体側へ駆動して、パレットをベース体に固定するように構成されている(例えば、特許文献1参照)。このとき、パレットは、ベース体側のロッドの周囲に形成された支持面に受け止められて、ベース体に対して鉛直方向に位置決めされる。
【0004】
また、パレット等の被固定体を基準となるベース体に対して位置決めする位置決め機構にも種々の構成のものが既に提案されている。例えば、特許文献2に記載の位置決め機構においては、旋盤の主軸の先端部に取り付けられたベース体としての第1連結部材に角柱状のピンが突出状に形成され、一方、ワークをセットした第2連結部材には前記ピンが係合可能な溝部が形成され、ピンが溝部に係合して第2連結部材が第1連結部材に対して位置決めされた状態で、クランプ手段により第2連結部材がクランプされて第2連結部材は第1連結部材に連結される。
【0005】
ここで、溝部の内側部分には、ピンの軸心方向に弾性変形可能で断面L字形の係合部が形成されており、この係合部がピンの軸心方向に弾性変形しつつピンの側面部に形成された傾斜面に密着状に係合することで、第2連結部材が第1連結部材に対して精度良く位置決めされる。第2連結部材にピンの軸心に直交する方向に大きな荷重が作用した場合に、その方向に係合部が弾性変形してしまって第2連結部材が第1連結部材に対して位置ずれしないように、係合部と溝部の内側部分との間には微少な隙間しか形成されていない。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−254266号公報(第4−7頁、図1−4)
【特許文献2】
特開2000−176774号公報(第3−5頁、図1−5)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記特許文献1に記載のクランプ機構においては、油圧シリンダによりパレットをベース体側に引きつけて固定するため、クランプ機構に油圧を供給するためにベース体と油圧供給源とを油圧ホース等で接続したり、供給される油圧のリークを防止する必要があるし、油圧シリンダにより駆動されるロッドをパレットに係合させる機構も必要になるため、位置決め固定装置の構成が複雑になる。
【0008】
さらに、パレットは、クランプ機構のロッドの周りに局所的に設けられた支持面のみによりパレットがベース体に受け止められるため、パレットをベース体に対して鉛直方向に確実に位置決めする為には、強力なクランプ力をパレットに作用させる必要があり、油圧を供給する装置が大型化する虞もある。
【0009】
また、前記特許文献2公報に記載の位置決め機構においては、第1連結部材のピンと第2連結部材の溝部内の係合部が係合する際に、係合部がピンの軸心方向に弾性変形することになるが、特に、第2連結部材に作用するクランプ力が大きい場合には、係合部と溝部の内側部分との間に大きな摩擦が生じ、短期間のうちに係合部に摩耗やへたりが生じて位置決め精度が低下する虞がある。
本発明の目的は、支持面に発生させた磁力によりパレットをベース体に固定して位置決め固定装置の構成を簡略化すること、位置決め精度の低下を極力防止すること、等である。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1のパレットの位置決め固定装置は、工作機械のテーブル上に又はテーブル自体として配設されたベース体にワーク固定用パレットを固定解除可能に固定するクランプ機構と、パレットをベース体に対して位置決めする位置決め機構とを備えたパレットの位置決め固定装置において、前記パレットを受け止める為にベース体側に設けられた支持面と、前記パレットに設けられ支持面に面接触可能な当接面を有する磁性体製の被クランプ部とを有し、前記クランプ機構は、被クランプ部を支持面側に引きつける磁力を発生する磁力発生部を有するものである。
【0011】
パレットをベース体に固定する際には、位置決め機構によりパレットをベース体に対して位置決めしつつ、クランプ機構によりパレットをベース体に固定解除可能に固定する。このとき、クランプ機構は、磁力発生部により支持面に磁力を発生させ、この磁力によりパレットを支持面側に引きつけて、被クランプ部の当接面を支持面に面接触させてパレットをクランプする。
【0012】
従って、支持面に発生する磁力だけでパレットを固定するため、ベース体に広い面積の支持面を形成し、被クランプ部の当接面を支持面に広い範囲で面接触させてパレットを固定できるので、パレットをベース体に対して支持面と直交する方向に精度良く位置決めした状態でパレットをベース体に固定できる。また、油圧シリンダ等のパレットを固定側へ駆動する駆動手段が不要になるため、パレットと駆動手段を連結する機構や、位置決め固定装置に油圧等を供給する装置も不要となり、位置決め固定装置の構成を簡略化できる。
【0013】
請求項2のパレットの位置決め固定装置は、請求項1の発明において、前記パレットは非磁性体製のパレット本体を有し、このパレット本体のうちの支持面に対向する部分に被クランプ部が配設されたものである。従って、ワークがセットされるパレット本体の表面部はほとんど磁化されないため、パレット本体の表面部にワークへの機械加工により生じた切削切粉等が付着するのを防止できるし、パレットから外部へ漏れる磁束が非常に小さくなるので、外部の周辺機器等に磁束による悪影響が生じるのを防止できる。
【0014】
請求項3のパレットの位置決め固定装置は、請求項1又は2の発明において、前記磁力発生部は、少なくとも1つのアルニコ磁石と、このアルニコ磁石に巻装されたコイルと、アルニコ磁石に対応づけて設けられた永久磁石とを有し、コイルに通電してアルニコ磁石の磁極を反転させることで、永久磁石とアルニコ磁石による磁力を相殺させて、パレットの固定を解除するように構成したものである。
【0015】
まず、パレットをベース体に固定するときには、コイルに対して所定の方向に短時間通電して、アルニコ磁石の磁束が永久磁石の磁束と同じ向きとなるように、アルニコ磁石の磁極を変化させて、アルニコ磁石及び永久磁石の磁束により支持面に生じた磁力で被クランプ部を支持面に強力に引きつけて固定する。一方、パレットの固定を解除するときには、前述のパレットを固定する場合とは逆の方向にコイルに短時間通電して、アルニコ磁石の磁極を反転させることでアルニコ磁石の磁束を永久磁石の磁束と逆向きに発生させ、永久磁石とアルニコ磁石の磁力を相殺させて、支持面の磁力を消滅させる。
【0016】
このように、コイルに短時間通電するだけでパレットの固定を解除できるので、パレットの固定を解除する機構を簡略化できる。さらに、パレットを固定する際、あるいはその固定状態を解除する際にのみコイルに通電すればよいので、運転コスト面で有利である。
【0017】
請求項4のパレットの位置決め固定装置は、請求項1又は2の発明において、前記クランプ機構は、前記磁力発生部で発生した磁力に抗してパレットを固定解除側へ移動可能な流体圧シリンダを有するものである。従って、磁力発生部により支持面に発生した磁力に抗して、流体圧シリンダによりパレットを固定解除側へ移動させてパレットの固定を解除できる。
【0018】
請求項5のパレットの位置決め固定装置は、請求項1〜3の発明において、前記位置決め機構は、ベース体の複数の部位に突出状に設けられた複数のテーパ軸部と、パレットに設けられ複数のテーパ軸部に夫々係合可能な複数のテーパコレットを有するものである。従って、複数のテーパ軸部に複数のテーパコレットを係合させて、パレットをベース体に対して精度良く位置決めできる。
【0019】
請求項6のパレットの位置決め固定装置は、請求項5の発明において、前記位置決め機構は、複数のテーパ軸部及びテーパコレットによりベース体に対するパレットの前記支持面に平行な面内の位置を決めるものである。従って、複数のテーパ軸部及びテーパコレットにより、ベース体に対するパレットの前記支持面に平行な面内の位置を精度良く位置決めできる。
【0020】
請求項7のパレットの位置決め固定装置は、請求項1〜3の何れかの発明において、前記位置決め機構は、ベース体とパレットのうちの一方の複数部位に突出状に設けられ且つ先端程幅が小さくなる断面台形に形成された複数のテーパキーと、ベース体とパレットのうちの他方に設けられ且つ複数のテーパキーに夫々面接触状に係合可能な複数のテーパ係合部を有するものである。パレットをベース体に固定する際には、複数のテーパキーに複数のテーパ係合部が夫々面接触状に係合して、パレットがベース体に対して精度良く位置決めされる。
【0021】
請求項8のパレットの位置決め固定装置は、請求項7の発明において、前記テーパ係合部を形成する係合部形成部材であって、各テーパ係合部がテーパキーの1対のテーパ側面部に夫々係合する際にベース体とパレットのうちの前記他方に対してテーパキーの突出方向に弾性変形可能な1対の係合部形成部材を有するものである。従って、パレットをベース体に固定する際には、係合部形成部材が弾性変形してテーパ係合部がテーパキーの1対のテーパ側面部に確実に面接触状に係合するため、パレットがベース体に対して精度良く位置決めされる。
【0022】
請求項9のパレットの位置決め固定装置は、請求項8の発明において、前記各係合部形成部材は、テーパキーのテーパ側面部に対向する第1壁部と、この第1壁部の端部から第1壁部とほぼ直交する方向に延びる第2壁部とを有するものである。従って、パレットをベース体に位置決めする際には、第1壁部に形成されたテーパ係合部がテーパキーのテーパ側面部に係合することになる。
【0023】
請求項10のパレットの位置決め固定装置は、請求項9の発明において、前記位置決め機構は、前記ベース体とパレットのうちの前記他方に形成されテーパキーを収容する為の収容穴と、この収容穴と第1壁部との間に設けられ係合部形成部材のテーパキーの突出方向への弾性変形を促進する為の隙間と、第1壁部の前記隙間に面する部分に設けられ収容穴の内面に当接して回転するローラ部材であって、テーパ係合部をテーパ側面部に押し付けるローラ部材を有するものである。
【0024】
従って、テーパ係合部がテーパキーの1対のテーパ側面部に夫々係合する際には、収容穴と第1壁部との間に設けられた隙間により、第1壁部が収容穴に対して前記突出方向に移動しやすくなって係合部形成部材の弾性変形が促進される。また、この隙間にローラ部材を介在させることにより第1壁部を収容穴に対してスムーズに相対移動させることができ、係合部形成部材の摩耗やへたりを極力抑えることができる。さらに、ローラ部材によりテーパ係合部をテーパ側面部に押し付けるので、パレットに対して支持面と平行な方向に大きな荷重が作用した場合でも、テーパ側面部にテーパ係合部を面接触状に係合させた状態を維持することができる。
【0025】
請求項11のパレットの位置決め固定装置は、請求項10の発明において、前記テーパ係合部がテーパキーに係合する際に、前記第2壁部が弾性変形するものである。第2壁部が弾性変形することにより、係合部形成部材がテーパキーの突出方向により弾性変形しやすくなる。
【0026】
請求項12のパレットの位置決め固定装置は、請求項8〜11の発明において、前記係合部形成部材を、ベース体とパレットのうちの前記他方と一体的に構成したものである。この場合には、位置決め機構の部品数を減らすことができる。
請求項13のパレットの位置決め固定装置は、請求項8〜11の発明において、前記係合部形成部材を、ベース体とパレットのうちの前記他方と別体に構成し、前記他方にボルトにより固定したものである。この場合には、固定するパレットの種類等の個々の条件に応じて適切な係合部形成部材を選択してベース体又はパレットに取り付けることができる。
【0027】
請求項14のパレットの位置決め固定装置は、請求項7の発明において、前記各テーパキーの1対のテーパ側面部の各々に、テーパキーの突出方向へ弾性変形可能な複数のフィン部を形成したものである。従って、パレットをベース体に対して位置決めする際に、複数のフィン部がテーパキーの突出方向に弾性変形してテーパ係合部がテーパキーのテーパ側面部に確実に面接触状に係合するため、パレットをベース体に対して精度良く位置決めできる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本実施形態は、マシニングセンタのテーブル上に配設されたベース体にワーク固定用パレットを固定するパレットの位置決め固定装置に本発明を適用した一例である。
図1、図2に示すように、位置決め固定装置1は、ベース体2にワーク固定用パレット3を固定解除可能に固定するクランプ機構4と、パレット3をベース体2に対して位置決めする位置決め機構5とを備えている。
【0029】
図1〜図5に示すように、ベース体2は平面視略正方形板状のものであり、ベース体2の中央部には、後述のクランプ機構4の磁力発生部30を収容する収容穴10が形成されている。ベース体2の中央部付近部の上面部と磁力発生部30のうちのブロック部材31及びプレート部材36の上面部には、パレット3を受け止める為の支持面11が形成されている。ベース体2の四隅付近部には、位置決め機構5の4つのテーパ軸部40が設けられている。
【0030】
ベース体2の内部には、4つのテーパ軸部40にクリーニング用の加圧エアを供給するエア通路12,13が形成されており、これらエア通路12,13はエア供給口14を介して図示外のエア供給源と接続される。ベース体2上部の外周部からやや内側の部分には、ワークの機械加工中に切削切粉等がベース体2とパレット3の間に侵入するのを防ぐ為のパッキン15が装着されている。
【0031】
パレット3は、非磁性体製(例えば、アルミニウム製)の平面視略正方形板状のパレット本体20と、このパレット本体20の下部(支持面11に対向する部分)には、磁性体製の平面視略矩形板状の被クランプ部21が配設されており、この被クランプ部21の下面部には、支持面11に面接触可能な当接面22が形成されている。
【0032】
次に、クランプ機構4について説明する。
図1〜図5に示すように、クランプ機構4は、被クランプ部21を支持面11側に引きつける磁力を発生させる磁力発生部30を有し、磁力発生部30はベース体2の収容穴10に収容されている。磁力発生部30は、収容穴10内に配設された2つのブロック部材31と、2つのブロック部材31の下側に夫々配設された2つのアルニコ磁石32と、2つのアルニコ磁石32に夫々巻装された2つのコイル33と、2つのアルニコ磁石32に対応づけて2つのブロック部材31の周囲に配設された複数の永久磁石34(例えば、ネオジウム磁石)とを備えている。
【0033】
ブロック部材31は、磁性体により平面視正方形のブロック状に形成されており、ブロック部材31は中央部を上下に貫通するボルト35によりベース体2に固定されている。2つのブロック部材31の上面部の周囲には、同じく磁性体製のプレート部材36が配設され、2つのブロック部材31とプレート部材36の上面はベース体2の中央部付近部の上面と同一平面に構成されている。即ち、これらベース体2の中央部付近部と2つのブロック部材31とプレート部材36の上面部に支持面11が形成されている。
【0034】
アルニコ磁石32は、コイル33に短時間通電することによりその磁極を変化させることができるものである。パレット3をベース体2に固定する際に、コイル33に所定の方向へ数秒間通電すると、図4に示すように、ブロック部材31において、アルニコ磁石32による磁束の向きが永久磁石34による磁束の向きと同じになるように、アルニコ磁石32の磁極が変化する。従って、支持面11に磁力が発生してパレット3の被クランプ部21が支持面11に引きつけられる。
【0035】
一方、パレット3の固定を解除する際には、前記のパレット3を固定する場合と逆の方向に、数秒間コイル33に通電すると、図5に示すように、アルニコ磁石32の磁極が反転して支持面11から磁束が出なくなり、磁力発生部30の内部にのみ磁束が通ることになる。つまり、支持面11における永久磁石34とアルニコ磁石32による磁力が相殺されて、支持面11には磁力が発生しなくなるため、パレット3の固定が解除される。
【0036】
次に、位置決め機構5について説明する。
図1〜図3、図6に示すように、位置決め機構5は、ベース体2の四隅付近部に上方突出状に設けられた4つのテーパ軸部40と、パレット3の下部に環状のブッシュ43を介して設けられ4つのテーパ軸部40に夫々係合可能な4つのテーパコレット41とを有する。4組のテーパ軸部40及びテーパコレット41は夫々同じ構成を有するので、1組のテーパ軸部40及びテーパコレット41について以下詳述する。
【0037】
図3、図6に示すように、テーパ軸部40の下半部はベース体2の上面部に形成された凹穴2aに嵌合され、テーパ軸部40は2本のボルト42によりベース体2に固定されている。テーパ軸部40の上半部の外周部には、先端側程小径のテーパ面40aが形成されている。図7に示すように、テーパ面40aは、ベース体2の対角線44から最も離れた部分に2カ所形成されており、テーパ軸部40のテーパ面40aが形成されていない部分は、テーパ面40aが形成されている部分よりも小径になっている。テーパ軸部40の内部にはベース体2内のエア通路45に連通するエア通路46も形成され、エア通路46に供給された加圧エアは、エアブロー口47からテーパ軸部40の外部へ噴出される。
【0038】
環状のブッシュ43は、パレット本体20の下部に形成された収容穴3aに内嵌された状態で、2本のボルト48でパレット3に固定されている。ブッシュ43の上面と収容穴3aの上端との間には位置調整用のシムプレート49が介装されている。環状のテーパコレット41は、径拡大側に弾性変形可能に構成されており、このテーパコレット41の内側部分には、テーパ軸部40のテーパ面40aと係合可能なテーパ係合面41aが形成されている。このテーパコレット41はブッシュに摺動自在に内嵌され、テーパコレット41の上側にはテーパコレット41を下方へ付勢する皿バネ50が装着されており、テーパコレット41の下側にはテーパコレット41の抜け止め用の止め輪51も設けられている。
【0039】
位置決め機構5によりパレット3をベース体2に位置決めする際には、皿バネ50の付勢力によりテーパコレット41がテーパ軸部40に押し付けられて、テーパ軸部40のテーパ面40aにテーパコレット41のテーパ係合面41aが係合した状態で、テーパ軸部40にテーパコレット41が外嵌する。ここで、テーパ面40aは、ベース体2の対角線から最も離れた部分に形成されており、4つのテーパコレット41が夫々径拡大側に弾性変形しつつそれらのテーパ係合面41aが4つのテーパ軸部40のテーパ面40aに夫々密着状に係合して、パレット3の軸心回りの回転(図7の矢印方向の回転)が規制され、ベース体2に対するパレット3の水平面内での位置が決められる。
【0040】
次に、位置決め固定装置1の作用について説明する。
まず、図1に示すように、図示外のパレット搬送装置によりパレット3をベース体2上へ搬送して、ベース体2側のテーパ軸部40にパレット3側のテーパコレット41が係合する位置までパレット3を下降させる。この状態で、磁力発生部30のコイル33に数秒間通電すると、図4に示すように、ブロック部材31において、アルニコ磁石32による磁束の向きが永久磁石34による磁束の向きと同じになるように、アルニコ磁石32の磁極が変化して、支持面11に磁力が発生する。この磁力により、パレット3の被クランプ部21が支持面11に引きつけられて当接面22が支持面11に面接触し、パレット3がベース体2に固定される。
【0041】
このとき、4組のテーパ軸部40及びテーパコレット41において、図6に示すように、テーパコレット41がテーパ軸部40に外嵌してテーパコレット41が径拡大側に弾性変形しつつ、テーパ軸部40のテーパ面40aにテーパコレット41のテーパ係合面41aが密着状に係合して、これら4カ所の部位においてパレット3の軸心回りの回転が規制され、4つのテーパ軸部40と4つのテーパコレット41によりパレット3の水平面内での位置が精度良く決められる。
【0042】
このようにパレット3がベース体2に対して位置決め固定された状態で、ワークに機械加工が施される。ワークへの機械加工が完了した後に、前述のパレット3を固定する場合と逆の方向に、磁力発生部30のコイル33に数秒間通電すると、図5に示すように、アルニコ磁石32の磁極が反転して支持面11における永久磁石34とアルニコ磁石32による磁力が相殺されて、支持面11には磁力が発生しなくなり、パレット3の固定が解除される。
【0043】
以上説明した位置決め固定装置1によれば、次のような効果が得られる。
クランプ機構4は、磁力発生部30により支持面11に発生させた磁力だけでパレット3をベース体2に固定するため、ベース体2側の部材(ベース体2、ブロック部材31及びプレート部材36)に広い面積を有する支持面11を形成し、被クランプ部21の当接面22を支持面11に広い範囲で面接触させてパレット3を固定できるので、パレット3をベース体2に対して鉛直方向に精度良く位置決めした状態でパレット3をベース体2に確実に固定できる。
【0044】
また、油圧シリンダ等のパレット3をベース体側へ駆動する駆動手段が不要であるため、パレット3と駆動手段とを連結する機構や、位置決め固定装置1に油圧等、駆動手段の作動流体を供給する装置も不要となり、位置決め固定装置1の構成を簡略化できる。
【0045】
磁力発生部30で発生した磁力により支持面11に引きつけられる磁性体製の被クランプ部21は、非磁性体製のパレット本体20の下部に配設されているため、ワークがセットされるパレット3の上面部はほとんど磁化されず、パレット3にワークへの機械加工により生じた切削切粉等が付着するのを防止できる。さらに、パレット3から外部へ漏れる磁束が非常に小さくなり、外部の周辺機器等に磁束による悪影響が生じるのを防止できる。
【0046】
磁力発生部30は、パレット3をベース体2に固定するときには、所定の方向にコイル33に短時間通電することでアルニコ磁石32の磁束を永久磁石34の磁束と同じ向きに発生させて、支持面11に生じた磁力で被クランプ部21を支持面11に強力に引きつけて固定し、一方、パレット3の固定を解除するときには、逆の方向にコイル33に短時間通電して、アルニコ磁石32の磁極を反転させることでアルニコ磁石32の磁束を永久磁石34の磁束と逆向きに発生させ、永久磁石34とアルニコ磁石32の磁力を相殺させて、支持面11の磁力を消滅させる。従って、コイル33に短時間通電するだけでパレット3の固定を解除できるので、パレット3の固定を解除する機構を簡略化できる。さらに、パレット3を固定する際、あるいはその固定状態を解除する際にのみコイル33に短時間通電すればよいので、運転コスト面で有利である。
【0047】
位置決め機構5は、ベース体2の四隅付近部に突出状に設けられた4つのテーパ軸部40と、パレット3に設けられ4つのテーパ軸部40に夫々係合可能な4つのテーパコレット41を有し、テーパコレット41を径拡大側に弾性変形させてテーパコレット41のテーパ係合面41aをテーパ軸部40のテーパ面40aに密着状に係合させることができるので、パレット3の水平面内での位置をベース体2に対して精度良く位置決めできる。
【0048】
次に、前記実施形態に種々の変更を加えた変更形態について説明する。但し、前記実施形態と同じ構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
1]磁力発生部30のブロック部材31、アルニコ磁石32及び永久磁石34の数は、パレット3の大きさやパレットを固定するのに必要な磁力の強さ等、種々の条件に応じて適宜変更できる。
【0049】
2]図8に示すように、位置決め固定装置1Aのクランプ機構4Aは、パレット3の被クランプ部21を支持面11に引きつける磁力を発生させる磁力発生部30Aと、この磁力発生部30Aで発生した磁力に抗してパレット3を上方(固定解除側)へ移動可能な油圧シリンダ60を有する。
磁力発生部30Aは、図示しない複数のボルトでベース体2Aに固定された磁性体製の2つのブロック部材31と、これらブロック部材31の周囲に配設された複数の永久磁石34からなる。油圧シリンダ60は、ブロック部材31の下側においてベース体2Aに形成されたシリンダ穴61と、このシリンダ穴61に摺動可能に装着されたピストン部62aを有するピストンロッド62と、ピストン部62aを上方へ駆動する為の油室63などを備えている。
【0050】
永久磁石34により支持面11に発生した磁力によりパレット3が支持面11に引きつけられてベース体2Aに固定されている状態では、ピストンロッド62は下限位置にあり、このとき、ピストンロッド62の先端は支持面11とほぼ同一面内にある。この状態から、油室63に図示外の油圧供給源から油圧を供給すると、ピストン部62aが永久磁石34の磁力に抗して上方へ駆動され、ピストンロッド62の先端によりパレット3が上方(固定解除側)へ押し上げられるため、パレット3の固定が解除される。
【0051】
3]位置決め機構5のテーパコレット41に、周方向の複数のスリット等を設けて、テーパコレット41の径拡大側への弾性変形を促進するように構成してもよい。また、位置決め機構5のテーパ軸部40及びテーパコレット41の数は4つに限るものではないが、パレット3の水平面内での位置を確実に決めるためには3つ以上であることが望ましい。
【0052】
4]前記実施形態の位置決め固定装置1は、ベース体2を水平姿勢に配設して水平な支持面11にパレット3を固定するように構成されているが、ベース体2を鉛直姿勢に配設して鉛直な支持面11にパレット3を固定するように構成してもよい。
5]前記実施形態はマシニングセンタのテーブル上にベース体2が配設された場合の一例であるが、ベース体2であるテーブル自体に直接パレット3が固定されるように構成してもよい。
【0053】
次に、本発明の別の実施形態について説明する。
図9、図10に示すように、位置決め固定装置71は、ベース体72にワーク固定用パレット73を固定解除可能に固定するクランプ機構74と、パレット73をベース体72に対して位置決めする位置決め機構75とを備えている。クランプ機構74は、前記実施形態のクランプ機構4と同様の構成を有するのでその説明を省略し、位置決め機構75について以下説明する。
【0054】
位置決め機構75は、平面視略正方形板状のベース体72の四隅付近部に上方突出状に設けられ且つ先端程幅が小さくなる断面台形に形成された4つのテーパキー80と、パレット73に設けられ且つ4つのテーパキー80に夫々面接触状に係合可能な4対のテーパ係合部83を有する。
【0055】
図9に示すように、4つのテーパキー80は、長手方向がベース体72の対角線の方向と一致するように夫々配設されている。パレット73の四隅付近部の下部には夫々4つのブロック体81が複数のボルトで固定されており、各ブロック体81に一体形成された1対の係合部形成部材82に1対のテーパ係合部83が形成されている。4組のテーパキー80及びテーパ係合部83は、夫々同じ構成を有するので、そのうちの1組について、以下、図10を参照して説明する。尚、図10における左右方向を左右方向として説明する。
【0056】
図10に示すように、テーパキー80の下端部には水平な取付ベース部80aが一体形成されており、この取付ベース部80aにおいてテーパキー80は図示外の複数のボルトでベース体72に固定されている。テーパキー80はベース体72の対角線方向に延びるように形成されており、テーパキー80の上端面は水平面に形成されている。一方、テーパキー80の両側部には、テーパキー80が先端程幅が小さくなるような1対のテーパ側面部80bが形成されている。テーパキー80の内部には、ベース体72内部のエア通路84と連通するエア通路85が形成されており、エア通路85に供給された加圧エアは、エアブロー口86,87からテーパキー80の外部へ噴出される。
【0057】
ブロック体81の内部には、テーパキー80を収容する水平断面矩形状の収容穴81aと、この収容穴81aの上端に連なり収容穴81aよりも図10における左右方向の幅が広い奥穴81bとが形成されている。奥穴81bの左右の内壁部には断面略逆L字状の1対の係合部形成部材82が夫々一体形成されている。
【0058】
係合部形成部材82は、テーパキー80のテーパ側面部80bに対向するほぼ鉛直姿勢の第1壁部82aと、この第1壁部82aの上端から奥穴81bの内面まで水平に延びる第2壁部82bとを一体形成したものであり、係合部形成部材82は、パレット73に対して上下方向に弾性変形可能に構成されている。第1壁部82aの内側部分には、テーパキー80のテーパ側面部80bに係合可能なテーパ係合部83が形成されている。収容穴81aと第1壁部82aとの間と奥穴81bと第2壁部82bとの間には互いに連通する隙間88,89が夫々形成されており、これら隙間88,89により係合部形成部材82の第2壁部82bが容易に弾性変形できるようになり、係合部形成部材82の上下方向の弾性変形が促進される。
【0059】
第1壁部82aの外側部分(隙間88に面する部分)には、収容穴81aの内面に当接して回転するローラ部材90が設けられている。パレット73をベース体72に位置決めする際に、収容穴81aにテーパキー80が挿入されると、テーパキー80の1対のテーパ側面部80bに第1壁部82aのテーパ係合部83が係合するが、このとき、ローラ部材90が収容穴81aの内面に当接しているため、ローラ部材90により第1壁部82aが内側へ押されて、テーパ係合部83がテーパ側面部80bに押し付けられる。
【0060】
次に、位置決め機構75の作用及び効果について説明する。
クランプ機構74により、パレット73をベース体72に固定する為の磁力が支持面76に発生すると、パレット73が支持面76に引きつけられてベース体72側のテーパキー80がパレット73側の収容穴81a内に入り込む。このとき、第1壁部82aに設けられた1対のテーパ係合部83がテーパキー80の1対のテーパ側面部80bに両側から係合する。この係合状態のままさらにテーパキー80が収容穴81a内に進入していくと、図10の鎖線で示すように、隙間88,89により1対の係合部形成部材82が上方へ容易に弾性変形する。即ち、係合部形成部材82の第2壁部82bの内側部分が上方へ反るように弾性変形して、第1壁部82aが収容穴81aに対して相対的に上方に移動する。
【0061】
ここで、第1壁部82aの外側部分に設けられたローラ部材90が収容穴81aの内面に当接して回転するため、第1壁部82aが収容穴81aに対してスムーズに上方に移動できるし、ローラ部材90により第1壁部82aが内側へ押されて1対のテーパ係合部83が1対のテーパ側面部80bに押し付けられ、テーパ係合部83がテーパキー80に面接触状に確実に係合するので、パレット73がベース体72に対して水平面内で精度良く位置決めされる。
【0062】
尚、この別実施形態には、以下のような種々の変更を加えることもできる。ここで、前記別実施形態と同じ構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
図11に示すように、1対の係合部形成部材82Bをパレット73Bのブロック体81Bとは別体に構成し、ブロック体81Bに複数のボルト100により固定してもよい。この場合には、固定するパレット73Bの種類等、個々の条件に応じて最適なの係合部形成部材82Bを選択してパレット73Bに取り付けることができる。
【0063】
また、前記別実施形態の1対の係合部形成部材82を、図12に示すように、1つの係合部形成部材82Cで構成して、パレット73C側のブッシュ81Cにボルト等で固定してもよい。この係合部形成部材82Cの内側部分と上端部に、係合部形成部材82Cの弾性変形をより促進させる弾性変形促進部101,102が夫々設けてもよい。
【0064】
さらに、図13に示すように、ベース体72Dの各テーパキー80Dの1対のテーパ側面部103の各々に、上下方向へ弾性変形可能な複数のフィン部103aを形成してもよい。パレット73Dをベース体72Dに対して位置決めする際には、複数のフィン部103aが上下方向に弾性変形しつつテーパ係合部83Dがテーパキー80Dのテーパ側面部103に確実に係合するため、パレット73Dをベース体72Dに対してより精度良く位置決めできる。
【0065】
さらに、テーパキーの代わりに、ピン部材等、パレットの水平面内の位置を決めることのできる種々の部材を用いることもできる。また、ブッシュ81を介さずに、パレット73に直接係合部形成部材を一体形成してもよい。
さらには、テーパキー80をパレット73側に設けるとともに、テーパ係合部83をベース体72側に設けるように構成してもよい。
【0066】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、クランプ機構は、磁力発生部により支持面に磁力を発生させ、この磁力によりパレットを支持面側に引きつけて、被クランプ部の当接面を支持面に面接触させてパレットをクランプする。
従って、支持面に発生する磁力だけでパレットを固定するため、ベース体に広い面積の支持面を形成し、被クランプ部の当接面を支持面に広い範囲で面接触させてパレットを固定できるので、パレットをベース体に対して支持面と直交する方向に精度良く位置決めした状態でパレットをベース体に固定できる。また、油圧シリンダ等のパレットを固定側へ駆動する駆動手段が不要になるため、パレットと駆動手段を連結する機構や、位置決め固定装置に油圧等を供給する装置も不要となり、位置決め固定装置の構成を簡略化できる。
【0067】
請求項2の発明によれば、パレットは非磁性体製のパレット本体を有し、このパレット本体のうちの支持面に対向する部分に被クランプ部が配設されたので、ワークがセットされるパレット本体の表面部はほとんど磁化されないため、パレット本体の表面部にワークへの機械加工により生じた切削切粉等が付着するのを防止できるし、パレットから外部へ漏れる磁束が非常に小さくなるので、外部の周辺機器等に磁束による悪影響が生じるのを防止できる。
【0068】
請求項3の発明によれば、磁力発生部は、少なくとも1つのアルニコ磁石と、このアルニコ磁石に巻装されたコイルと、アルニコ磁石に対応づけて設けられた永久磁石とを有し、コイルに通電してアルニコ磁石の磁極を反転させることで、永久磁石とアルニコ磁石による磁力を相殺させて、パレットの固定を解除するように構成したので、コイルに短時間通電するだけでパレットの固定を解除でき、パレットの固定を解除する機構を簡略化できる。さらに、パレットを固定する際、あるいはその固定状態を解除する際にのみコイルに通電すればよいので、運転コスト面で有利である。
【0069】
請求項4の発明によれば、クランプ機構は、磁力発生部で発生した磁力に抗してパレットを固定解除側へ移動可能な流体圧シリンダを有するので、磁力発生部により支持面に発生した磁力に抗して、流体圧シリンダによりパレットを固定解除側へ移動させてパレットの固定を解除できる。
【0070】
請求項5の発明によれば、位置決め機構は、ベース体の複数の部位に突出状に設けられた複数のテーパ軸部と、パレットに設けられ複数のテーパ軸部に夫々係合可能な複数のテーパコレットを有するので、複数のテーパ軸部に複数のテーパコレットを係合させて、パレットをベース体に対して精度良く位置決めできる。
【0071】
請求項6の発明によれば、位置決め機構は、複数のテーパ軸部及びテーパコレットによりベース体に対するパレットの前記支持面に平行な面内の位置を決めるので、複数のテーパ軸部及びテーパコレットにより、ベース体に対するパレットの前記支持面に平行な面内の位置を精度良く位置決めできる。
【0072】
請求項7の発明によれば、位置決め機構は、ベース体とパレットのうちの一方の複数部位に突出状に設けられ且つ先端程幅が小さくなる断面台形に形成された複数のテーパキーと、ベース体とパレットのうちの他方に設けられ且つ複数のテーパキーに夫々面接触状に係合可能な複数のテーパ係合部を有するので、パレットをベース体に固定する際には、複数のテーパキーに複数のテーパ係合部が夫々面接触状に係合して、パレットがベース体に対して精度良く位置決めされる。
【0073】
請求項8の発明によれば、位置決め機構は、テーパ係合部を形成する係合部形成部材であって、各テーパ係合部がテーパキーの1対のテーパ側面部に夫々係合する際にベース体とパレットのうちの前記他方に対してテーパキーの突出方向に弾性変形可能な1対の係合部形成部材を有するので、パレットをベース体に固定する際には、係合部形成部材が弾性変形してテーパ係合部がテーパキーの1対のテーパ側面部に確実に面接触状に係合するため、パレットがベース体に対して精度良く位置決めされる。
【0074】
請求項9の発明によれば、各係合部形成部材は、テーパキーのテーパ側面部に対向する第1壁部と、この第1壁部の端部から第1壁部とほぼ直交する方向に延びる第2壁部とを有するので、パレットをベース体に位置決めする際には、第1壁部に形成されたテーパ係合部がテーパキーのテーパ側面部に係合して、パレットがベース体に対して精度良く位置決めされる。
【0075】
請求項10の発明によれば、位置決め機構は、ベース体とパレットのうちの前記他方に形成されテーパキーを収容する為の収容穴と、この収容穴と第1壁部との間に設けられ係合部形成部材のテーパキーの突出方向への弾性変形を促進する為の隙間と、第1壁部の前記隙間に面する部分に設けられ収容穴の内面に当接して回転するローラ部材であって、テーパ係合部をテーパ側面部に押し付けるローラ部材を有するので、次のような効果が得られる。
【0076】
即ち、テーパ係合部がテーパキーの1対のテーパ側面部に夫々係合する際には、収容穴と第1壁部との間に設けられた隙間により、第1壁部が収容穴に対して前記突出方向に移動しやすくなって係合部形成部材の弾性変形が促進される。また、この隙間にローラ部材を介在させることにより第1壁部を収容穴に対してスムーズに相対移動させることができ、係合部形成部材の摩耗やへたりを極力抑えることができる。さらに、ローラ部材によりテーパ係合部をテーパ側面部に押し付けるので、パレットに対して支持面と平行な方向に大きな荷重が作用した場合でも、テーパ側面部にテーパ係合部を面接触状に係合させた状態を維持することができる。
【0077】
請求項11の発明によれば、テーパ係合部がテーパキーに係合する際に、前記第2壁部が弾性変形するので、第2壁部が弾性変形することにより、係合部形成部材がテーパキーの突出方向により弾性変形しやすくなる。
【0078】
請求項12の発明によれば、係合部形成部材を、ベース体とパレットのうちの前記他方と一体的に構成したので、位置決め機構の部品数を減らすことができる。
請求項13の発明によれば、係合部形成部材を、ベース体とパレットのうちの前記他方と別体に構成し、前記他方にボルトにより固定したので、固定するパレットの種類等の個々の条件に応じて適切な係合部形成部材を選択してベース体又はパレットに取り付けることができる。
【0079】
請求項14の発明によれば、各テーパキーの1対のテーパ側面部の各々に、テーパキーの突出方向へ弾性変形可能な複数のフィン部を形成したので、パレットをベース体に対して位置決めする際に、複数のフィン部がテーパキーの突出方向に弾性変形してテーパ係合部がテーパキーのテーパ側面部に確実に面接触状に係合するため、パレットをベース体に対して精度良く位置決めできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る位置決め固定装置の斜視図である。
【図2】位置決め固定装置の平面図である。
【図3】図2のIII−III 線断面図である。
【図4】図2のIV−IV 線断面図(パレット固定状態)である。
【図5】パレット固定解除状態における図4相当図である。
【図6】図3の要部拡大図である。
【図7】図6のVII−VII 線断面図である。
【図8】変更形態の図3相当図である。
【図9】別実施形態に係るベース体の平面図である。
【図10】図9のX−X 線断面図である。
【図11】別実施形態の変更形態の図10相当図である。
【図12】別実施形態の別の変更形態の図10相当図である。
【図13】別実施形態のさらに別の変更形態の図10相当図である。
【符号の説明】
1,1A 位置決め固定装置
2,2A ベース体
3 パレット
4,4A クランプ機構
5 位置決め機構
11 支持面
20 パレット本体
21 被クランプ部
22 当接面
30,30A 磁力発生部
32 アルニコ磁石
33 コイル
34 永久磁石
40 テーパ軸部
41 テーパコレット
60 油圧シリンダ
71 位置決め固定装置
72,72D ベース体
73,73B,73C,73D パレット
74 クランプ機構
75 位置決め機構
76 支持面
80,80D テーパキー
80b テーパ側面部
81a 収容穴
82,82B,82C 係合部形成部材
82a 第1壁部
82b 第2壁部
83,83D テーパ係合部
88 隙間
90 ローラ部材
103 テーパ側面部
103a フィン部

Claims (14)

  1. 工作機械のテーブル上に又はテーブル自体として配設されたベース体にワーク固定用パレットを固定解除可能に固定するクランプ機構と、パレットをベース体に対して位置決めする位置決め機構とを備えたパレットの位置決め固定装置において、
    前記パレットを受け止める為にベース体側に設けられた支持面と、
    前記パレットに設けられ支持面に面接触可能な当接面を有する磁性体製の被クランプ部とを有し、
    前記クランプ機構は、被クランプ部を支持面側に引きつける磁力を発生する磁力発生部を有することを特徴とするパレットの位置決め固定装置。
  2. 前記パレットは非磁性体製のパレット本体を有し、このパレット本体のうちの支持面に対向する部分に被クランプ部が配設されたことを特徴とする請求項1に記載のパレットの位置決め固定装置。
  3. 前記磁力発生部は、少なくとも1つのアルニコ磁石と、このアルニコ磁石に巻装されたコイルと、アルニコ磁石に対応づけて設けられた永久磁石とを有し、コイルに通電してアルニコ磁石の磁極を反転させることで、永久磁石とアルニコ磁石による磁力を相殺させて、パレットの固定を解除するように構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載のパレットの位置決め固定装置。
  4. 前記クランプ機構は、前記磁力発生部で発生した磁力に抗してパレットを固定解除側へ移動可能な流体圧シリンダを有することを特徴とする請求項1又は2に記載のパレットの位置決め固定装置。
  5. 前記位置決め機構は、ベース体の複数の部位に突出状に設けられた複数のテーパ軸部と、パレットに設けられ複数のテーパ軸部に夫々係合可能な複数のテーパコレットを有することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のパレットの位置決め固定装置。
  6. 前記位置決め機構は、複数のテーパ軸部及びテーパコレットにより、ベース体に対するパレットの前記支持面に平行な面内での位置を決めることを特徴とする請求項5に記載のパレットの位置決め固定装置。
  7. 前記位置決め機構は、ベース体とパレットのうちの一方の複数部位に突出状に設けられ且つ先端程幅が小さくなる断面台形に形成された複数のテーパキーと、
    ベース体とパレットのうちの他方に設けられ且つ複数のテーパキーに夫々面接触状に係合可能な複数のテーパ係合部を有することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のパレットの位置決め固定装置。
  8. 前記テーパ係合部を形成する係合部形成部材であって、前記各テーパ係合部がテーパキーの1対のテーパ側面部に夫々係合する際にベース体とパレットのうちの前記他方に対してテーパキーの突出方向に弾性変形可能な1対の係合部形成部材を有することを特徴とする請求項7に記載のパレットの位置決め固定装置。
  9. 前記各係合部形成部材は、テーパキーのテーパ側面部に対向する第1壁部と、この第1壁部の端部から第1壁部とほぼ直交する方向に延びる第2壁部とを有することを特徴とする請求項8に記載のパレットの位置決め固定装置。
  10. 前記位置決め機構は、前記ベース体とパレットのうちの前記他方に形成されテーパキーを収容する為の収容穴と、この収容穴と第1壁部との間に設けられ係合部形成部材のテーパキーの突出方向への弾性変形を促進する為の隙間と、第1壁部の前記隙間に面する部分に設けられ収容穴の内面に当接して回転するローラ部材であって、テーパ係合部をテーパ側面部に押し付けるローラ部材を有することを特徴とする請求項9に記載のパレットの位置決め固定装置。
  11. 前記テーパ係合部がテーパキーに係合する際に、前記第2壁部が弾性変形することを特徴とする請求項10に記載のパレットの位置決め固定装置。
  12. 前記係合部形成部材を、ベース体とパレットのうちの前記他方と一体的に構成したことを特徴とする請求項8〜11の何れかに記載のパレットの位置決め固定装置。
  13. 前記係合部形成部材を、ベース体とパレットのうちの前記他方と別体に構成し、前記他方にボルトにより固定したことを特徴とする請求項8〜11の何れかに記載のパレットの位置決め固定装置。
  14. 前記各テーパキーの1対のテーパ側面部の各々に、テーパキーの突出方向へ弾性変形可能な複数のフィン部を形成したことを特徴とする請求項7に記載のパレットの位置決め固定装置。
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