JP2004147095A - 復号方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】予め階層的に符号化された符号化画像データを復号する復号方法であって、出力する画像サイズを判断し(S101)、判断された画像サイズを得るのに最低限必要な階層よりも、画素数が多くなる1階層以上高い階層の符号化画像データを復号する(S103〜S105)。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像の解像度変換に関し、特に階層符号化方式を用いて行う解像度変換に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータ及びネットワークの著しい発達に伴い、文字データ、画像データ、音声データ等、多種の情報が、コンピュータ内、ネットワーク間で蓄積されたり、伝送されたりするようになってきている。これらのデータの中で画像、特に多値画像は非常に多くの情報を含んでいるために、そのデータ量は膨大であり、蓄積・伝送する際にメモリや通信回線などのリソースを消耗してしまう問題がある。このため、画像の蓄積・伝送に際しては、画像の持つ冗長性を除いたり、画質の劣化が視覚的に認識し難い程度に画像の内容を変更することによってデ−タ量を削減する、高能率符号化がしばしば用いられる。
【0003】
高能率符号化の方式としては、静止画像の国際標準符号化方式としてISOとITU−Tにより勧告されたJPEGが広く用いられている。JPEGは離散コサイン変換を基本とした方式であるが、圧縮率を高めるとブロック状の歪みが生じるという問題点があった。
【0004】
一方、画像を入力あるいは出力する機器においては画質向上に対する要求から高解像度化が進んでいるため、従来にも増して高い圧縮率が求められている。このため、異なる変換方式としてサブバンド符号化がある。このサブバンド符号化は、例えばウェーブレット変換を行うためのフィルタ(以下、「ウェーブレット変換」という。)によって、ディジタル信号の帯域分割を行い、ディジタル信号の圧縮を行うものである。すなわち、サブバンド符号化は、入力された信号に対して、異なる通過帯域を有する複数のフィルタでフィルタリング処理を施した後、各周波数帯域に応じた間隔でダウンサンプリングを施し、各フィルタの出力信号のエネルギーの偏りを利用して圧縮を行うものである(例えば、非特許文献1参照)。
【0005】
このサブバンド符号化は階層符号化処理であり、復号処理時にすべての階層を復号処理すること無く、必要とする階層まで復号処理することができるので、効率の良い復号処理が容易に実現できる利点がある反面、エイリアスを含み画像が劣化してしまう。
【0006】
一般に、ウェーブレット変換は、サブバンド符号化の下位概念とも改良とも言われているが、本発明の詳細な説明で単にウェーブレットと記述する場合は、ウェーブレット変換フィルタに限定されることなく、サブバンド符号化に適用されるフィルタを用いた技術を広く包含しているものとする。
【0007】
図19に、サブバンド符号化で用いられるフィルタ、例えばウェーブレット変換フィルタによる帯域分割、及び合成を行う装置の基本的な構成を示す。
【0008】
図19中、1101は画像データに対してプリ処理を行う画像入力処理部、1102は離散ウェーブレット変換部、1103は量子化器、1104はエントロピー符号化器、1105は伝送記録処理部、1106は受信再生処理部、1107はエントロピー復号化器、1108は逆量子化器、1109は逆離散ウェーブレット変換部、1110は画像出力部である。画像入力処理部1101から伝送記録処理部1105までが符号化装置となり、出力データを伝送や記録メディアを介して、受信再生処理部1106から画像出力部1110の復号装置により、画像が再生される。
【0009】
まず、符号化処理について説明する。画像入力処理部1101で入力画像信号に対してγ処理や色変換等の処理がなされ、離散ウェーブレット変換器1102に入力される。離散ウェーブレット変換器1102では入力された画像信号に対して水平、垂直方向の離散ウェーブレット変換を行う。ウェーブレット変換処理は処理後の低域成分に対して再帰的にウェーブレット処理を行うことで多層の階層化処理するものである。離散ウェーブレット変換された画像データは量子化器1103に入力される。量子化器1103はウェーブレットデータを所定の特性で量子化することで、圧縮率や符号化レートを変える事ができる。量子化された画像データにはエントロピー符号化器1104により、データの冗長性を利用したデータの圧縮が行われる。伝送記録処理部1105では、符号化されたデータを伝送するための処理をしたり、またメディアに記録する場合はそのメディアに適応した変換処理を行う。以上の動作で画像は階層符号化され、出力データは伝送や記録メディアに記録される。
【0010】
復号処理は符号時とは逆の順番で行われ、受信再生処理部1106で、伝送されたりメディアに記録された画像データを分離再生し、エントロピー復号器1107で復号され、逆量子化器1108で量子化前のデータに復号され、更に逆離散ウェーブレット変換器1109で元の画像データに復号される。その後、出力目的に合った画像データに画像出力部1110で変換され出力される。この時、階層符号化処理を利用して、逆ウェーブレット変換処理の途中階層までの画像から、必要とする小さな画像サイズの画像を得ることができる。ウェーブレット変換はオクターブ変換が一般的であるので、2のべき乗分の1で階層化された画像を得ることが容易に可能となる。
【0011】
図20及び図21では符号化動作、図22では復号化動作における離散ウェーブレット変換を中心に更に詳細に説明する。
【0012】
図20において、図19と同じ構成には同じ参照番号を付す。画像データは帯域分割の為の分析用LPF(分析LPF)1203と、同じく帯域分割の為の分析用HPF(分析HPF)1201とに入力され、それぞれ低周波数帯域信号と高周波数帯域信号に分離される。それぞれの信号は帯域が半分になっているので、ダウンサンプラ1202、1204により間引処理がなされる。高域成分はそのまま量子化器1103へと出力される。低域成分は更に分析HPF1205、分析LPF1207、ダウンサンプラ1206、1208により回帰的に処理される。ここでは便宜上2レベルの処理による3階層出力を示している。その概念図を図23に示す。水平・垂直2次元での処理により、図23に示すように分析HPF1201とダウンサンプラ1202でHL1、LH1、HH1に対応するデータが、分析LPF1203とダウンサンプラ1204によりLL1が得られるが、LL1は回帰的に処理されるので分析HPF1205とダウンサンプラ1206により図23中HL2、LH2、HH2に対応するデータが、分析LPF1207とダウンサンプラ1208により図23中LL2に対応するデータがそれぞれ得られる。
【0013】
それぞれの帯域のデータはそれぞれに対応した量子化器1103a〜1103cにより量子化され、それぞれの帯域でエントロピー符号化器1104で符号化されて、伝送記録処理部1105により出力される。
【0014】
図21は、離散ウェーブレット変換器1102の別の構成を示す例である。図21において、図20と同様の構成には同じ参照番号を付している。図21に示す構成では、伝送記録処理部1105により、画像の全ての階層データが必要でない場合は、その情報を制御部1209に出力する。制御部1209は階層符号化のそれぞれのバンドのデータから不要な階層のデータを符号化しないように制御する。スイッチ1210は、高解像度の高域階層のデータが不要であれば、その高域階層に対応するスイッチをオープンにすることにより、エントロピー符号化器1104に符号化しない階層データが入力されないように動作する。この時、離散ウェーブレット変換器1102の一部やエントロピー符号化1104の不要な処理を同時に停止させることで、処理能力の低減や消費電力の低減が図ることができる。
【0015】
図22において、図19と同じ構成には同じ参照番号を付す。図23に示す例ではHL1・LH1・HH1の階層データを量子化する量子化器1103aに対応する逆量子化器1108a、HL2・LH2・HH2の階層データを量子化する量子化器1103bに対応する逆量子化器1108b、低周波数帯域であるLL2の階層データを量子化する量子化器1103cに対応する逆量子化器1108cである。逆量子化された信号は、LL2の信号から順に逆ウェーブレット変換される。
【0016】
まず、LL2はアップサンプラ1301によりゼロを内挿しアップサンプリングし、帯域合成のための合成用LPF(合成LPF)1302により補間処理され再生される。HL2・LH2・HH2も同様にアップサンプラ1304によりアップサンプリングし、帯域合成の為の合成用HPF(合成HPF)1305により補間再生され、LL2成分と加算器1303により加算されることによって合成され、LL1が復元される。復元されたLL1は更にアップサンプラ1306によりアップサンプリングし、合成LPF1307により補間再生される。HL1・LH1・HH1もアップサンプラ1309によりアップサンプリングし、合成HPF1310により補間再生され、LL1成分と加算器1308により加算することによって合成され、元の画像に復元される。
【0017】
上述の処理過程の各階層データを画像出力部1110で選択出力することで、2のべき乗分の1の画像サイズを容易に出力することが可能となる。
【0018】
サブバンド符号化、又はウェーブレット変換に基づいた従来の符号化方法では、その帯域分割にタップ数の多い例えばFIR(Finite Impulse Resonse)フィルタを用いると、フィルタの阻止域におけるリップの発生範囲が広くなり、画像のエッジ等のレベル変化の大きい部分の周辺に、リンギング(ringing)が発生することがあった。特に、再帰的に複数回の帯域分割を行う際に、従来は全ての帯域分割に同じフィルタを用いていたため、ダウンサンプリングの影響で、帯域分割が進むほど相対的にフィルタのタップ数が増えることになっていた。この結果、画像のエッジ周辺の広い範囲にリンギングが発生することがあった。その為に、タップ数の少ないフィルタでブロードな特性のフィルタを用いて、リンギングの発生範囲を抑えるようにしている。このウェーブレット変換フィルタは、直交ミラーフィルターを用いるのが一般的である。
【0019】
図24は、近年提案されているJPEG2000に用いられている9×7フィルタの特性図である。LPF、HPF共にブロードであることが分る。しかし、ブロードである為に、帯域分割のフィルタリングのあとでダウンサンプリングをした時点で、エリアシングが発生する。ただし、量子化をせずに合成すれば、LPFとHPFのそれぞれの通過域に含まれるエリアシングは、理論的にはキャンセルされるはずである。しかしながら、階層途中のLPFの信号を取出して画像信号として出力してしまうと、HPF成分が合成されないのでエリアシングをキャンセルすることができない。
【0020】
この問題は、周波数分割された信号に対する復号時、完全再構成の条件が満足されなくなり、HPFとLPFで生じるエリアシングを、互いにキャンセルできなくなることにある。
【0021】
LPF側のエリアシングの影響は、レベル差の大きなエッジ近辺にリンギングとなって現れる。これは、エッジが高周波数帯域の信号を含むが、HPF信号成分が無い為、LPF側のエリアシングをキャンセルできなくなるものであり、高周波成分が低周波数成分にまでエイリアスとして影響を与え、それが画像上のなだらかに変化する領域においてノイズを発生させる。すなわち、低周波数成分の画質劣化となる。
【0022】
階層途中の信号を取出す手法は、このLPF信号成分のみを抽出し、出力することになり、当然エイリアスを含んでおり、良好な画像は得られない。
【0023】
一方、入力画像と出力画像の画像サイズが異なる場合に、符号化装置に入力する画像を予め解像度変換する方法がある。この場合、既存の解像度変換手段を用いればよいが、出力する解像度に会わせてその度にフィルタなどの設定を変更する必要があり、2次元フィルタの場合はそのメモリやハード量も大きなものとなってしまう。更に、出力対象が複数の解像度を同時に要求する場合においては、装置を複数台用意しそれぞれを出力対象に合わせて動作させる必要があった。
【0024】
【非特許文献1】
マーチン・ヴエターリ著、「ウェーブレット変換とサブバンド符号化」、電子情報通信学会誌、Vo1.74 No.12、 1991年12月、P1275−1278
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、階層符号化の途中階層に於ける画像に含まれるエイリアスの、画質に対する悪影響が無い良好な再生を行うことを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、予め階層的に符号化された符号化画像データを復号する本発明の復号方法は、出力する画像サイズを判断する判断工程と、前記判断された画像サイズを得るのに最低限必要な階層よりも、画素数が多くなる1階層以上高い階層の符号化画像データを復号する復号工程とを有する。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0028】
本発明の実施の形態では、階層符号化処理を用いた画像再生装置及び画像記録装置として実施され、特に途中階層の画像を出力する装置に有効である。なお、本実施の形態では、階層符号化として、JPEG2000に準じた離散ウェーブレット変換方式を用いた場合を例にとって説明する。
【0029】
<第1の実施形態>
まず第1の実施形態の概要について図1のフローチャートを用いて説明する。
【0030】
まず、ステップS101で出力画像サイズを検出し、ステップS102で入力画像サイズを検出し、ステップS103へ進む。
【0031】
ステップS103では、ステップS101とステップS102で得られた出力画像サイズと入力画像サイズから必要とする最小限復号階層を判断し、ステップS104へ進む。ステップS104では、ステップS103で判断した復号階層をさらに1階層多く(より大きく画像を復号する方向)設定し、ステップS105へ進む。ステップS105ではステップS104により再設定された階層まで復号化処理を行い、ステップS106へ進む。ステップS106では、ステップS104により、必要とする出力画像サイズより大きい画像を復号したので、その分解像度を低くする解像度変換処理を行う。このダウンサンプリングの時にエイリアスが発生しないようにプレフィルタ処理を行う。次にステップS107では、ステップS106により得られた良好な画像を出力する対象に適したγ補正や色補正、フォーマット変換、オフセット処理等を施し、要求される良好な画像を出力する。
【0032】
次に、図2を用いて、上記処理例を具体的に説明する。
【0033】
図2は階層符号化された画像の階層状態を模した図である。ここでは、画像全体の画素数が水平640画素、垂直480画素の画像データから、水平160画素、垂直120画素の画像を出力する場合について説明する。出力する画像サイズは図2ではLL2に相当するので、まず、LL2の復号階層を求める。しかしながらLL2のみの復号画像はエイリアスを含む歪んだ画像であるので、エイリアスLL2成分のエイリアス成分をキャンセルするために、更に一階層多く復号するように復号階層を設定する。ここではLL2、HL2、LH2、HH2の水平320画素、垂直240画素を復号する。このようにすることで、LL2帯域のエイリアスはキャンセルされる。そして、復号された水平320画素、垂直240画素の画像から必要とする水平160画素、垂直120画素を既知であるサブサンプルフィルタを用いて得ることで、良好な画像を得ることが可能となる。
【0034】
図3は画像の入出力サイズ比と復号する階層の関係を示す図である。出力画像サイズをSout、入力画像サイズをSinとして、Sout/Sinを上の軸に示している。また、その時の本発明で復号する階層を下の軸にイメージとして示している。例えば入出力比が1/8(1/23)を超え、1/4(1/22)以下の画像を出力する場合は、復号の結果、画像サイズが入力画像サイズの1/2となる階層まで復号することになる。
【0035】
図4は本第1の実施形態の復号装置の機能構成を示すブロック図である。図中、1107はエントロピー復号化器、1108は逆量子化器である。逆離散ウェーブレット変換器401は、従来例で説明した図19の逆離散ウェーブレット変換器1109と基本的に同じであるが、後述の制御信号により、復号処理を途中で停止したり、また動作を部分的に停止させることが可能な点が異なる。402は解像度変換の為のサブサンプリングフィルタ、403は階層処理を制御する制御部、404は出力画像処理部である。
【0036】
制御部403は、入力画像サイズと出力画像サイズから復号すべき階層を判断し、逆離散ウェーブレット変換器401とサブサンプリングフィルタ402を制御する。逆離散ウェーブレット変換器401に対しては、必要とする復号階層以上の復号は不要であるので、途中で処理を停止させたり、また不要である処理部を動作させない等の制御を行う。このように制御することにより、処理時間や処理能力や消費電力の改善を図ることができる。
【0037】
サブサンプリングフィルタ402に対しては、逆離散ウェーブレット変換器401からの画像データに対し、画像サイズを1/2以下にする為の解像度変換処理を行う。この処理は、ダウンサンプリングによるエイリアスを除去するためにプレフィルタ処理を含む処理である。ただし、入力画像サイズすべてを出力する場合は、このサブサンプリングフィルタ402による処理は行われない。出力画像処理部404は、図19の画像出力部1110と同様に画像を出力するための種々の処理、変換を行い、出力する。
【0038】
図5に逆離散ウェーブレット変換器401の内部構成を示す。図22に示す従来の構成と異なる点は、制御部403の制御により復号処理を途中で停止させたり、また動作を部分的に停止させるか、または起動させない等ができることである。さらに、LL2に相当する最低解像度のデータはサブサンプリングフィルタ402に出力されない。これは、LL2のデータがエイリアスを含む為に、その一階層上位まで復号する必要があるからである。ただし、サムネール等の画質にこだわらない簡易画像として出力する場合はこの限りではない。
【0039】
このように、必要とする階層より一階層上位まで復号する事で、エイリアスを含まない良好な画像を得ることが可能となる。
【0040】
次に、本第1の実施形態における復号処理の具体例を説明する。ここでは、復号する階層を入出力の画像サイズ比で表現し、求める場合について図6を参照して説明する。
【0041】
図6において、ステップS11では出力画像サイズ(Sout)を検出し、ステップS12では入力画像サイズ(Sin)を検出する。
【0042】
次にステップS13では、ステップS11とステップS12で得られた出力画像サイズ(Sout)と入力画像サイズ(Sin)とから、必要とする最小限復号階層(n)を次式(1)により求める。この処理は図1のステップS103に対応する。
1/2n≧Sout/Sin>1/2(n+1) …(1)
【0043】
次にステップS14で、ステップS13で求めたnを基に次式(2)から復号する階層を求め復号するか、その入出力比まで復号する。この処理は図1のステップS104及びS105に対応する。
1/2(n−1)、ただし、nは1以上の整数 …(2)
【0044】
次にステップS15では、ステップS14で必要とする出力画像サイズよりも大きいサイズの画像を復号したので、その分解像度を低くする解像度変換処理を行う。この時にエイリアスが発生しないようにプレフィルタ処理を行う。次のステップS16ではステップS15で得られた画像に対して出力先に適したγ補正や色補正やフォーマット変換やオフセット処理等を施し、要求される良好な画像を出力する。
【0045】
以上の動作により、途中階層画像でも良好な画像を出力することが可能となる。
【0046】
なお、本第1の実施形態では、必要とする階層のさらに一階層多く復号すると説明したが、更に高画質を望むので有れば、1階層以上多く復号すれば実現可能である。これは、演算量やハード量等と画質との兼合いとなる。
【0047】
即ち、本第1の実施形態によれば、予め階層的に符号化された符号化画像データを復号する復号方法であって、出力する画像サイズを判断し、判断された画像サイズを得るのに最低限必要な階層よりも、画素数が多くなる1階層以上高い階層の符号化画像データを復号する処理を行う。
【0048】
より具体的には、復号にあたって、判断された画像サイズを得るのに最低限必要な階層を判断し、判断された最低限必要な階層よりも1階層以上高い階層の符号化画像データを復号する処理を行う。
【0049】
更に、判断された画像サイズとなるように、復号された画像のサイズを縮小する処理を更に行う。
【0050】
また、最低限必要な階層が、符号化画像データの最高階層以上かどうかを判断し、最高階層以上である場合には、符号化画像データの全ての階層を復号する。
【0051】
<第2の実施形態>
本第2の実施形態では、復号する階層を入出力の画像サイズ比で表現し、求める別の方法について図7を参照して説明する。なお、装置構成や階層符号化の概念は上記第1の実施形態と同様であるので、ここでは説明を省略する。また、図7において、図6と同じ処理には同じ参照番号を付す。
【0052】
図7において、ステップS11では出力画像サイズ(Sout)を検出し、ステップS12では入力画像サイズ(Sin)を検出する。
【0053】
次にステップS23では、ステップS11とステップS12で得られた出力画像サイズ(Sout)と入力画像サイズ(Sin)とから、入出力画像サイズ比(X)を次式(3)から求める。
X=Sin/Sout …(3)
【0054】
次にステップS24において、ステップS23で求めた入出力画像サイズ比(X)を基にして、次式(4)から必要とする最大省略可能な復号階層数(n)を求める。
n=INT(log2X) …(4)
【0055】
なお、式(4)において、INT(f(X))は、f(X)の計算により得られた数値から、小数点以下を切り捨てる演算を示す。
次にステップS25において、ステップS24により、復号が省略可能な階層数を求めたので、入力画像の総階層数から復号する階層数とさらに1階層増やした実際に復号する階層数を次式(5)から求めその条件を満足するように復号する。
復号階層数=総階層数−n+1 …(5)
【0056】
次にステップS15では、ステップS25で必要とする出力画像サイズよりも大きいサイズの画像を復号したので、その分解像度を低くする解像度変換処理を行う。この時にエイリアスが発生しないようにプレフィルタ処理を行う。次のステップS16ではステップS15で得られた画像に対して出力先に適したγ補正や色補正やフォーマット変換やオフセット処理等を施し、要求される良好な画像を出力する。
【0057】
以上の動作により、途中階層画像でも良好な画像を出力することが可能となる。
【0058】
即ち、本第2の実施形態によれば、復号にあたって、復号した場合に、前記判断された画像サイズを超える画素数となる階層を判断し、判断された階層の内の低い階層よりも1階層以上高い階層まで、符号化画像データを復号する処理を行う。
【0059】
<第3の実施形態>
本第3の実施形態では、順次階層復号し、復号画像サイズを確認しながら実現する手法について図8を参照して説明する。なお、装置構成や階層符号化の概念は上記第1の実施形態と同様であるので、ここでは説明を省略する。また、図8において、図6と同じ処理には同じ参照番号を付す。
【0060】
図8において、ステップS11で出力画像サイズ(Sout)を検出し、ステップS32へ進む。ステップS32では低解像度画像から順に、一階層分の復号処理を行う。
【0061】
次にステップS33では、ステップS32で復号された画像サイズが、出力画像サイズ(Sout)以上であるか判断する。出力画像サイズ(Sout)以上であればステップS34へ進み、達していなければステップS32に戻って、更に一階層分復号する。このように、ステップS32とS33の動作により、出力画像サイズ以上復号されることになる。
【0062】
ステップS34では、ステップS32とステップS33により出力画像サイズ以上復号された画像に加え、さらに一階層分の復号処理を行う。ただしこの時点で入力画像サイズに達している場合は、ステップS34の処理は行われない。
【0063】
次にステップS15では、ステップS34で必要とする出力画像サイズよりも大きいサイズの画像を復号したので、その分解像度を低くする解像度変換処理を行う。この時にエイリアスが発生しないようにプレフィルタ処理を行う。次のステップS16ではステップS15で得られた画像に対して出力先に適したγ補正や色補正やフォーマット変換やオフセット処理等を施し、要求される良好な画像を出力する。
【0064】
以上の動作により、途中階層画像でも良好な画像を出力する事が可能となる。
【0065】
即ち、本第3の実施形態によれば、復号にあたって、復号していない最も低い階層を復号し、復号して得られた画像のサイズと、前記判断された画像サイズとを比較し、前記復号して得られた画像のサイズが前記判断された画像サイズよりも小さい場合に、次に低い階層を復号する処理を繰り返し、大きい場合に次に低い階層を更に復号する。
【0066】
<第4の実施形態>
本第4の実施形態では、エイリアス成分の無い復号すべき階層をLUT(Look
Up Table)から求める手法について説明する。
【0067】
図9は本第4の実施形態の復号化装置の機能構成を示すブロック図である。上記第1の実施形態で図4を参照して説明した構成とは、LUT1002が追加され、制御部1001から参照可能であることが異なる。その他の構成は上記第1の実施形態と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0068】
制御部1001は、第1の実施形態で図4を参照して説明した制御部403と基本的に同じであるが、LUT1002を参照する事により、復号処理を途中で停止したり、また動作を部分的に停止させることを制御する点が異なる。LUT1002は、入出力画像サイズ情報等に基づいて符号化すべき階層情報を制御部1001に送る。
【0069】
なお、LUT1002はその機能や目的が同じであれば、その種類や構成は問わない。SRAMの様な揮発性メモリであれば、起動時にその内容をロードすれば良い。
【0070】
また、LUT1002の内容は、ウェーブレットフィルタの特性やエイリアスの影響度にを判断して変更すれば良く、適応的に変更しても良い。
【0071】
制御部1001は、入力画像サイズと出力画像サイズからエイリアス成分を含まない復号すべき階層をLUT1002を参照することで判断し、逆離散ウェーブレット変換器401とサブサンプリングフィルタ402とを制御する。
【0072】
次に、本第4の実施形態における処理について、図10を参照して説明するが、図6と同じ処理には同じ参照番号を付す。
【0073】
図10において、ステップS11では出力画像サイズ(Sout)を検出し、ステップS12では入力画像サイズ(Sin)を検出する。
【0074】
次にステップS43では、ステップS11とステップS12で得られた情報からLUT1002を参照して復号化を行う階層を求める。LUT1002は、指定された出力画像サイズの画像を得るために必要な最小の階層よりも画素数が多くなる1階層高い階層を返すように(図3に示すような出力を返すように)予め設定されている。
【0075】
次にステップS44において、ステップS43で求めた階層まで復号を行う。
【0076】
次にステップS15では、ステップS44で必要とする出力画像サイズよりも大きいサイズの画像を復号したので、その分解像度を低くする解像度変換処理を行う。この時にエイリアスが発生しないようにプレフィルタ処理を行う。次のステップS16ではステップS15で得られた画像に対して出力先に適したγ補正や色補正やフォーマット変換やオフセット処理等を施し、要求される良好な画像を出力する。
【0077】
以上の動作により、途中階層画像でも良好な画像を出力する事が可能となる。
【0078】
本第4の実施形態では、LUTによりエイリアスの影響を判断し、復号すべき階層情報を得たが、復号しない階層を求めても同様に実現可能である。また、等価な数値演算により代用しても良い。
【0079】
即ち、本第4の実施形態によれば、復号にあたって、ルックアップテーブルを用いて、符号化画像データを全て復号した場合の画像サイズと、判断された画像サイズとから、判断された画像サイズを得るのに最低限必要な階層よりも、画素数が多くなる1階層以上高い階層を取得し、当該階層まで符号化画像データを復号する処理を行う。
【0080】
<第5の実施形態>
本第5の実施形態は、階層符号化の途中階層に於ける画像のエイリアスの画質への悪影響の無い良好な符号化を行うことを目的とする。
【0081】
まず第6の実施形態の概要について図11のフローチャートを用いて説明する。
【0082】
ステップS201は伝送画像サイズを検出する。このサイズは、画像の伝送先や記録するメディアや動作モードにより、適宜替えることが可能である。次にステップS202へ進む。ステップS202では入力画像サイズを検出する。
【0083】
次にステップS203へ進む。ステップS203では、ステップS201とステップS202で得られた伝送画像サイズと入力画像サイズから必要とする伝送符号階層を判断し、ステップS204へ進む。ステップS204では、ステップS203で判断した符号階層をさらに1階層多く(より大きい画像を符号化する方向)設定し、ステップS205へ進む。ステップS205ではステップS204により再設定された階層まで符号化処理を行い、ステップS206へ進む。ステップS206では、伝送またはメディアへの記録を行う。
【0084】
次に、図2を用いて、上記処理例を具体的に説明する。
【0085】
図2は階層符号化された画像の階層状態を模した図である。ここでは、入力画像全体の画素数が水平640画素、垂直480画素の画像データから、水平160画素、垂直120画素の画像を符号化し、出力する場合について説明する。符号化出力する画像サイズは図2ではLL2に相当するので、まず、LL2の符号化階層を求める。しかしながらLL2のみの符号化画像はエイリアスを含む歪んだ画像であるので、エイリアスLL2成分のエイリアス成分をキャンセルするために、更に一階層多く符号化するように符号階層を設定する。ここではLL2、HL2、LH2、HH2の水平320画素、垂直240画素を符号化する。このようにすることで、複合器で復号する際にはLL2帯域のエイリアスはキャンセルされる。複合器では、復号された水平320画素、垂直240画素の画像から必要とする水平160画素、垂直120画素を既知であるサブサンプルフィルタ等の解像度変換処理を行うことにより、良好な画像を得ることが可能となる。
【0086】
画像の入出力比と符号化する階層の関係は、図3に示すものと同じである。伝送画像サイズをSout、入力画像サイズをSinとして、Sout/Sinを上の軸に示されているとすると、本発明における符号階層は下の軸に示される。例えば入出力比が1/8(1/23)を超え、1/4(1/22)以下の画像を伝送出力する場合は、伝送画像サイズが入力画像サイズの1/2となる階層まで符号化することになる。
【0087】
図12は本第4の実施形態の符号化装置の機能構成を示すブロック図である。図中、1101は画像入力処理部、2402は離散ウェーブレット変換器、2403は量子化部、2404はエントロピー符号化部、2405は伝送記録処理部、2401は制御部である。
【0088】
制御部2401は、入力画像サイズと伝送画像サイズから符号化すべき階層を判断し、離散ウェーブレット変換器2402と量子化器2403、エントロピー符号化部2404、伝送記録処理部2405を制御する。制御部2401は図中伝送記録処理部2405から情報を得ているがこれに限るものではなく、システムのモード情報などから得ても良い。離散ウェーブレット変換器2402とエントロピー符号化器2404に対しては、必要とする符号階層以上の符号化は不要であるので、途中で処理を停止させたり、また不要である処理部を動作させない等の制御を行う。このように制御することにより、処理時間や処理能力や消費電力の改善が図れる。
【0089】
量子化器2403に対しては、不要となる階層の量子化処理を省略したり、全て0を出力したりすることで不要な階層のデータを遮断することも可能である。伝送記録処理部2405では、伝送する階層のデータをフォーマット化し、出力する。不要となる階層データは打ち切り処理などにより削除される。不要となるデータの削除方法としては複数を上述したが、少なくとも1つを実施すればよい。
【0090】
図13に離散ウェーブレット変換器2402の内部構成を示す。画像データは帯域分割の為の分析用LPF(分析LPF)2503と、同じく帯域分割の為の分析用HPF(分析HPF)25201とに入力され、それぞれ低周波数帯域信号と高周波数帯域信号に分離される。それぞれの信号は帯域が半分になっているので、ダウンサンプラ2502、25204により間引処理がなされる。高域成分はそのまま量子化器2403へと出力される。低域成分は更に分析HPF2505、分析LPF2507、ダウンサンプラ2506、2508により回帰的に処理される。ここでは便宜上2レベルの処理による3階層出力を示している。その概念図を図23に示す。水平垂直2次元での処理により、図23に示すように分析HPF2501とダウンサンプラ2502でHL1、LH1、HH1に対応するデータが、分析LPF2503とダウンサンプラ2504によりLL1が得られるが、LL1は回帰的に処理されるので分析HPF2505とダウンサンプラ2506により図23中HL2、LH2、HH2に対応するデータが、分析LPF2507とダウンサンプラ2508により図23中LL2に対応するデータがそれぞれ得られる。
【0091】
伝送記録処理部2405により、画像の全ての階層データが必要でない場合は、その情報を制御部2401に出力する。制御部2401は階層符号化のそれぞれのバンドのデータから不要な階層のデータを符号化しないように制御する。
【0092】
図21に示す従来の構成と異なる点は、制御部2401の制御により、符号化処理を途中で停止させたり、また動作を部分的に停止させるか、または起動させない等を判断する判断アルゴリズムである。本第5の実施形態では、階層処理を少なくとも1つ多くして伝送するため、一番低い低周波成分だけの符号化は無く、最低でも低い方から2階層分の符号化が必要となる。従って、図13のスイッチ2501はそれを含まない階層データを制御することになる。ただし、サムネール等の画質にこだわらない簡易画像として出力する場合はこの限りではない。
【0093】
それぞれの帯域のデータはそれぞれに対応した量子化器2403a〜2403cにより量子化され、それぞれの帯域でエントロピー符号化器2404で符号化されて、伝送記録処理部2405により出力される。
【0094】
この様に、必要とする階層より一階層上位まで符号化する事で、エイリアスを含まない良好な画像を伝送、取得することが可能となる。
【0095】
次に、本第5の実施形態において符号化処理の具体例を説明する。ここでは、復号する階層を入出力の画像サイズ比で表現し、求める場合について図14を参照して説明する。
【0096】
図14において、ステップS51では伝送画像サイズ(Sout)を検出し、ステップS52では入力画像サイズ(Sin)を検出する。
【0097】
次にステップS53では、ステップS51とステップS52で得られた伝送画像サイズ(Sout)と入力画像サイズ(Sin)とから、必要とする最小限符号階層(n)を次式(6)により求める。この処理は図11のステップS203に対応する。
1/2n≧Sout/Sin>1/2(n+1) …(6)
【0098】
次にステップS54で、ステップS53で求めたnを基に次式(7)から符号化する階層を求め符号化する。この処理は図11のステップS204及びS205に対応する。
1/2(n−1) ただし、nは1以上の整数 …(7)
【0099】
次にステップS55では、ステップS54で得られた符号化した画像信号を伝送したり、メディアへ記録する。
【0100】
以上の動作により、途中階層画像でも良好な画像を出力することが可能となる。
【0101】
なお、本第5の実施形態では、必要とする階層のさらに一階層多く符号化すると説明したが、更に高画質を望むので有れば、1階層以上多く符号化すれば実現可能である。これは、演算量やハード量等と画質との兼合いとなる。
【0102】
即ち、本第5の実施形態によれば、画像を階層的に符号化する符号化方法であって、出力する画像サイズを判断し、判断された画像サイズを得るのに最低限必要な階層よりも、画素数が多くなる1階層以上高い階層まで画像を符号化する処理を行う。
【0103】
より具体的には、符号化にあたって、判断された画像サイズを得るのに最低限必要な階層を判断し、判断された最低限必要な階層よりも1階層以上高い階層まで画像を符号化する処理を行う。
【0104】
更に、前記最低限必要な階層が、前記画像を符号化可能な最高の階層以上かどうかを判断し、最高の階層以上である場合には、画像を最高の階層まで符号化する。
【0105】
<第6の実施形態>
本第6の実施形態では、符号化する階層を入出力の画像サイズ比で表現し、求める別の方法について図15を参照して説明する。なお、装置構成や階層符号化の概念は上記第5の実施形態と同様であるので、ここでは説明を省略する。また、図15において、図14と同じ処理には同じ参照番号を付す。
【0106】
図14において、ステップS51では伝送画像サイズ(Sout)を検出し、ステップS52では入力画像サイズ(Sin)を検出する。
【0107】
次にステップS63では、ステップS51とステップS52で得られた伝送画像サイズ(Sout)と入力画像サイズ(Sin)とから、入出力画像サイズ比(X)を次式(8)から求める。
X=Sin/Sout …(8)
【0108】
次にステップS64において、ステップS63で求めた入出力画像サイズ比(X)を基にして、次式(9)から必要とする最大省略可能な符号階層数(n)を求める。
n=INT(log2X) …(9)
【0109】
なお、式(4)において、INT(f(X))は、f(X)の計算により得られた数値から、小数点以下を切り捨てる演算を示す。
次にステップS65において、ステップS64により、符号化が省略可能な階層数を求めたので、入力画像の総階層数から符号化する階層数とさらに1階層増やした実際に符号化する階層数を次式(10)から求めその条件を満足するように符号化する。
符号化階層数=総階層数−n+1 …(10)
【0110】
次にステップS55では、ステップS65で得られた符号化した画像信号を伝送したり、メディアへ記録する。
【0111】
以上の動作により、途中階層画像でも良好な画像を出力する事が可能となる。
【0112】
即ち、本第6の実施形態によれば、符号化にあたって、符号化した場合に、前記判断された画像サイズを超える画素数となる階層を判断し、判断された階層の内の低い階層よりも1階層以上高い階層まで、画像を符号化する処理を行う。
【0113】
<第7の実施形態>
本第7の実施形態では、順次階層符号化し、符号化画像サイズを確認しながら実現する手法について図16を参照して説明する。なお、装置構成や階層符号化の概念は上記第5の実施形態と同様であるので、ここでは説明を省略する。また、図16において、図14と同じ処理には同じ参照番号を付す。
【0114】
図16において、ステップS51で伝送画像サイズ(Sout)を検出し、ステップS72へ進む。ステップS72では低解像度画像から一階層分の符号化処理を行う。
【0115】
次にステップS73では、ステップS72で符号化された画像サイズが、伝送画像サイズ(Sout)以上であるか判断する。伝送画像サイズ(Sout)以上であればステップS74へ進み、達していなければステップS72に戻り更に一階層分符号化する。このように、ステップS72とS73の動作により、伝送画像サイズ以上符号化されることになる。
【0116】
ステップS74では、ステップS72とステップS73により、出力画像サイズ以上符号化された画像に加え、さらに一階層分の符号化処理を行う。ただしこの時点で入力画像サイズに達している場合、ステップS74の処理は行われない。
【0117】
次にステップS55では、ステップS54で得られた符号化した画像信号を伝送したり、メディアへ記録する。
【0118】
以上の動作により、途中階層画像でも良好な画像を出力する事が可能となる。
【0119】
即ち、本第4の実施形態によれば、符号化にあたって、符号化していない最も低い階層で画像を符号化し、符号化した階層までの画像のサイズと、前記判断された画像サイズとを比較し、前記符号化した階層までの画像のサイズが前記判断された画像サイズよりも小さい場合に、次に低い階層で画像を符号化する処理を繰り返し、大きい場合に次に低い階層で画像を更に符号化する。
【0120】
<第8の実施形態>
本第8の実施形態では、エイリアス成分の無い符号化すべき階層をLUT(Look Up Table)から求める手法について説明する。
【0121】
図17は本第8の実施形態の復号化装置の機能構成を示すブロック図である。上記第5の実施形態で図12を参照して説明した構成とは、LUT2602が追加され、制御部2401から参照可能であることが異なる。その他の構成は上記第5の実施形態と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0122】
なお、LUT2602はその機能や目的が同じであれば、その種類や構成は問わない。SRAMの様な揮発性メモリであれば、起動時にその内容をロードすれば良い。
【0123】
また、LUT2602の内容は、ウェーブレットフィルタの特性やエイリアスの影響度にを判断して変更すれば良く、適応的に変更しても良い。
【0124】
制御部2401は、入力画像サイズと伝送画像サイズからエイリアス成分を含まない符号化すべき階層をLUT2502を参照することで判断し、離散ウェーブレット変換器2402と量子化器2403、エントロピー符号化器2404、伝送記録処理部2405とを制御する。
【0125】
次に、本第8の実施形態における処理について、図18を参照して説明するが、図14と同じ処理には同じ参照番号を付す。
【0126】
図18において、ステップS51では伝送画像サイズ(Sout)を検出し、ステップS52では入力画像サイズ(Sin)を検出する。
【0127】
次にステップS83では、ステップS51とステップS52で得られた情報からLUT2602により符号化を行う階層を求める。LUT2602は、指定された伝送画像サイズの画像を得るために必要な最小の階層よりも画素数の多い1階層高い階層を返すように(図3に示すような出力を返すように)予め設定されている。
【0128】
次にステップS84において、ステップS83で求めた階層まで符号化を行う。
【0129】
次にステップS55では、ステップS84で得られた符号化した画像信号を伝送したり、メディアへ記録する。
【0130】
以上の動作により、途中階層画像でも良好な画像を出力する事が可能となる。
【0131】
本第8の実施形態では、LUTによりエイリアスの影響を判断し、符号化すべき階層情報を得たが、符号化しない階層を求めても同様に実現可能である。また、等価な数値演算により代用しても良い。
【0132】
即ち、本第8の実施形態によれば、符号化にあたって、ルックアップテーブルを用いて、画像の画像サイズと、判断された画像サイズとから、判断された画像サイズを得るのに最低限必要な階層よりも、画素数が多くなる1階層以上高い階層を取得し、当該階層まで画像を符号化する処理を行う。
【0133】
なお、上記第1乃至第8の実施形態では2次元ウェーブレット変換として説明したが、本発明はこれに限るものでは無く、1次元ウェーブレット変換でも同様にして行うことができる。また、画像サイズについても、水平画素数、垂直画素数のどちらか、または両方を適宜用いても、判断しても良い。
【0134】
また、上記第1乃至第8の実施形態では、フローチャートを用いてソフトウエアによる処理として動作を説明したが、ハードウェアで実施してもよい。
【0135】
さらに、数値は近似値を用いても同様な効果が得られる。
【0136】
また、画像信号が、輝度成分、色成分などの複数のコンポーネントを有する場合はすべてに適用しても良いし、効果のある輝度成分にのみ適応してもよい。
【0137】
【他の実施形態】
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インターフェイス機器、スキャナ、カメラヘッドなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、ファクシミリ装置、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラなど)に適用してもよい。
【0138】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。ここでプログラムコードを記憶する記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、ROM、RAM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、CD−ROM、CD−R、DVD、光ディスク、光磁気ディスク、MOなどが考えられる。
【0139】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0140】
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明した図1、図6〜図8、図10および/または図11、図14〜図16、図18のいずれかに示すフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【0141】
即ち、本発明は、上記第1乃至第8の実施形態に記載の方法を実現するためのプログラムコードを有することを特徴とする情報処理装置が実行可能なプログラムを含む。
【0142】
更に、本発明は、上記記載のプログラムを記憶したことを特徴とする情報処理装置が読み取り可能な記憶媒体を含む。
【0143】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、途中階層の画像であっても良好な画質の画像を再生することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における画像再生の処理概念を示すフローチャートである。
【図2】階層符号化された画像の階層状態を概念的に示す図である。
【図3】本発明の実施の形態における入出力画像サイズ比と階層との関係を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態における復号装置の機能構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1の実施形態における逆離散ウェーブレット変換器の内部構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第1の実施形態における復号処理の具体例を説明するフローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施形態における復号処理の具体例を説明するフローチャートである。
【図8】本発明の第3の実施形態における復号処理の具体例を説明するフローチャートである。
【図9】本発明の第4の実施形態における逆離散ウェーブレット変換器の内部構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の第4の実施形態における復号処理の具体例を説明するフローチャートである。
【図11】本発明の第5の実施形態における画像再生の処理概念を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第5の実施形態における符号化装置の機能構成を示すブロック図である。
【図13】本発明の第5の実施形態における離散ウェーブレット変換器の内部構成を示すブロック図である。
【図14】本発明の第5の実施形態における符号化処理の具体例を説明するフローチャートである。
【図15】本発明の第6の実施形態における符号化処理の具体例を説明するフローチャートである。
【図16】本発明の第7の実施形態における符号化処理の具体例を説明するフローチャートである。
【図17】本発明の第8の実施形態における離散ウェーブレット変換器の内部構成を示すブロック図である。
【図18】本発明の第8の実施形態における符号化処理の具体例を説明するフローチャートである。
【図19】従来の符号・復号装置の構成を示すブロック図である。
【図20】従来の符号化部の詳細を説明するブロック図である。
【図21】従来の別の符号化部の詳細を説明するブロック図である。
【図22】従来の復号化部の詳細を説明するブロック図である。
【図23】階層符号化における画像の階層の概念を示す図である。
【図24】従来の9×7フィルタの特性を示す図である。
Claims (1)
- 予め階層的に符号化された符号化画像データを復号する復号方法であって、
出力する画像サイズを判断する判断工程と、
前記判断された画像サイズを得るのに最低限必要な階層よりも、画素数が多くなる1階層以上高い階層の符号化画像データを復号する復号工程と
を有することを特徴とする復号方法。
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