JP2004146468A - 光モジュール及びそれを用いた光モジュールアセンブリ - Google Patents
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Abstract
【課題】端面発光型光半導体素子の光素子の実装に適し、しかも量産性に優れ、小型で高周波特性に優れ、高信頼な光モジュール及び光モジュールアセンブリを提供する。
【解決手段】DFB−LD11を素子搭載用基体に配設しこれに通電するための配線を形成したベース基体の配設面16側に、DFB−LD11に光接続する光導波体(主に光ファイバ42とこれを収容したフェルール41で構成)を取り付けてなり、ベース基体の配設面16とその背面20とを除く面、すなわち、素子搭載用基体の側面のいずれかの面を、DFB−LD11に通電するための外部配線が形成された不図示の外部回路基板に固定し、この外部回路基板に形成された外部配線とベース基体に形成した配線とを電気的に接続できるようにした光モジュールM1とする。
【選択図】 図2
【解決手段】DFB−LD11を素子搭載用基体に配設しこれに通電するための配線を形成したベース基体の配設面16側に、DFB−LD11に光接続する光導波体(主に光ファイバ42とこれを収容したフェルール41で構成)を取り付けてなり、ベース基体の配設面16とその背面20とを除く面、すなわち、素子搭載用基体の側面のいずれかの面を、DFB−LD11に通電するための外部配線が形成された不図示の外部回路基板に固定し、この外部回路基板に形成された外部配線とベース基体に形成した配線とを電気的に接続できるようにした光モジュールM1とする。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファブリーペロー型レーザ(以下FP−LD)、分布帰還型レーザ(以下DFB−LD)、分布反射型レーザ(以下DBR−LD)等の端面発光型光半導体素子の実装に係る技術に関し、例えば、このような端面発光型光半導体素子とそれを作動させるための電子部品とを備え、広帯域で使用でき、小型でかつ信頼性よく組み立て可能な光モジュール及びこれを外部回路基板に実装した光モジュールアセンブリに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、公衆通信や構内通信(LAN)の分野において、大容量光ファイバ通信が広く普及し発展してきている。それにともない伝送速度が高速化され、光ファイバを用いた高速光伝送が必要とされ、従来から使用されてきた数キロメートル〜数百キロメートルといった距離の光伝送に加えて、超近距離(Very Short Reach;VSR)の光伝送や、ギガビットイーサネット(R)(GbE)と呼ばれる用途の重要性が高まってきている。これらVSRやGbEの用途では、毎秒10ギガビットの光伝送速度が必要とされつつあり、このような伝送では、不特定多数、多種多様な使用が想定され、従来と比較して大幅な装置の小型化や量産性の向上が産業上重要であると考えられている。
【0003】
上記光通信システムでは、量産性に優れ、特性が安定でしかも高速光伝送可能な新しい光半導体デバイスとして、0.85μm帯のVCSELと呼ばれる面型光発光素子が頻繁に用いられている。ところが、このVCSELでは、光出力が小さいという点で、主に500m程度の短距離の伝送に用いられている。
【0004】
一方、500mを超える比較的長距離の光伝送には、光ファイバの損失や分散の小さい1.55μmや1.33μm帯のFP−LD、DFB−LD、DBR−LDが広く一般に使用されている。
【0005】
また、受光素子においては、従来と同じように高速光信号を電気変換するためPIN型ホトダイオード、さらには、アバランシェホトダイオード等の受光素子がVCSELやFP−LD、DFB−LD、DBR−LDのモニター用受光素子として使用されている。
【0006】
発明者らは、VCSELを配設しこれに通電するための配線を形成した基体に、面型光半導体素子に光接続する光導波体を取り付けて成り、基体の面型光半導体素子の配設面とその背面とを除く面を、面型光半導体素子に通電するための外部配線が形成された外部回路基板に固定し、この外部回路基板に形成された外部配線と前記基体に形成した配線とを電気的に接続できるようにした光モジュールを既に提案している(特許文献1を参照)。この提案は、光モジュールを単純な構成とすることができ、組み立てが簡便となり、しかも良好な光接続を効率よく行えるというものである。
【0007】
ギガビットイーサネット(R)が用いられるLAN等においては、例えば送信機と受信機が1つにパッケージング搭載された光トランシーバの形態が一般的であり、大きさも規格化されている(特許文献2を参照)。
【0008】
近年では、装置全体を小型化するために、光トランシーバの小型化が進められて、従来の約半分の大きさであるSFF(Small Form Factor)とよばれる形態に変わってきた。
【0009】
一般に、これら光半導体素子は、TO−CANパッケージと呼ばれる金属筐体とリードピンで形成された円筒筐体内に収容され光モジュール化され、光モジュールを制御するための電子回路が搭載される電子回路基板に実装固定されて使用されている。
【0010】
【特許文献1】
特願2002−204682号
【特許文献2】
特開2000−214351号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記TO−CANパッケージを用いた光モジュールでは、パッケージのリードピンで電子回路が搭載される電子回路基板に実装を行う際に、パッケージと電子回路基板との間において、リードピンが空中配線されるので、配線の特性インピーダンスの不連続が大きく生じ高周波特性の劣化を招く。
【0012】
この問題を解決するために、リードピンが空気中にさらされないように、リードピンを極力短くして電子回路基板に実装することも考えられるが、短いリードピンのみで長期間にわたり光モジュールを支持し、長期間信頼性を確保することは困難である上に、リードピン長さのばらつきや光モジュールの実装固定時におけるはんだ量のばらつきにより、高周波特性が安定せず、量産性に乏しい。また、TO−CANパッケージは例えばφ5.6ミリメートルのようにサイズが規格化されているため、これ以上の小型化は困難である。
【0013】
さらに、リードピンはパッケージの中心から同心円上に配置されているので、電子回路基板に実装するためには、リードピンの途中でピンを折り曲げ、電子回路基板に穴をあけてリードピンを挿入しはんだづけを行うといった、電子部品実装プロセスには向かない量産性に乏しい構造であった。
【0014】
そこで、本発明は、上述の諸問題に鑑み提案されたものであり、特に端面発光型の光半導体素子の実装に適し、しかも量産性に優れ、小型で高周波特性にも優れ信頼性の高い光モジュール及びそれを用いた光モジュールアセンブリを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の光モジュールは、端面発光型の光半導体素子を配設した素子搭載用基体と、前記光半導体素子に通電するための配線とを設けたベース基体に、前記光半導体素子に光接続する光導波体を取り付けて成るとともに、前記ベース基体の前記素子搭載用基体の配設面とその背面とを除く面を、前記光半導体素子に通電するための外部配線が形成された外部回路基板に固定し、該外部回路基板に形成された外部配線と前記ベース基体に形成した配線とを電気的に接続可能としたことを特徴とする。
【0016】
また特に、前記素子搭載用基体は、金属で構成するとともに、前記外部回路基板に形成された外部配線に電気的に接続可能な前記ベース基体中に形成された内部配線に電気的に接続され、且つ前記光半導体素子に通電するための電極が設けられていることとする。
【0017】
また特に、前記素子搭載用基体は、セラミックスで構成するとともに、前記端面発光型光半導体素子が搭載される面に前記光半導体素子に通電するための電気配線が形成され、且つ少なくとも前記電気配線のインピーダンス整合を行うための抵抗体が設けられていることとする。
【0018】
また特に、前記ベース基体に、前記光導波体を包囲して支持するための金属から成る支持体を設けたこととする。
【0019】
また特に、前記光導波体は、光ファイバと該光ファイバを保持するフェルールとを備えていることとする。
【0020】
さらに特に、前記光導波体は、光ファイバと該光ファイバを保持するフェルール、前記光ファイバからの反射戻り光を抑制するための光アイソレータ、及び、前記光半導体素子から発光された光信号を、前記光アイソレータを透過させて前記光ファイバに光結合するためのレンズを備えていることとする
そして、上述した光モジュールが、前記外部回路基板にはんだを介して実装されていることを特徴とする光モジュールアセンブリとする。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の光モジュール及びそれを用いた光モジュールアセンブリの実施形態を模式的に示した図面に基づき詳細に説明する。
【0022】
図1は本発明に係る光モジュールM1の斜視図、図2は光モジュールM1の分解斜視図、図3は本発明に係る光モジュールM1を構成するベース基体部分の様子を示す斜視図、図4は図3の分解斜視図、図5は本発明に係る光モジュールM1を構成する別のベース基体部分の様子を示す斜視図、図6は本発明に係る光モジュールM1を構成する素子搭載用基体の斜視図、図7は図5の分解斜視図である。
【0023】
図1〜図7に示すように、本発明の光モジュールM1は、端面発光型の光半導体素子を設けた素子搭載用基体2を配設し、光半導体素子に通電するための配線を形成したベース基体1に、光半導体素子に光接続する光導波体を取り付けて成るものであって、ベース基体1の素子搭載用基体2の配設面16とその背面とを除く面である例えば面30を、光半導体素子に通電するための外部配線が形成された外部回路基板(後記する実装基体8)に固定し、この外部回路基板に形成された外部配線とベース基体1に形成した配線とを電気的に接続できるようにしたものである。
【0024】
ここで、素子搭載用基体2は金属で構成し、前記外部回路基板に形成された外部配線に電気的に接続可能なベース基体1中に形成された内部配線に電気的に接続し、且つ光半導体素子に通電するための電極を設けたものとしてもよいし、素子搭載用基体2は、セラミックスで構成するとともに、光半導体素子が搭載される面に光半導体素子に通電するための電気配線を形成し、且つ少なくとも前記電気配線のインピーダンス整合を行うための抵抗体を設けたものとしてもよい。
【0025】
また、ベース基体1に、光導波体を包囲して支持するための金属から成る支持体を設けてもよい。光導波体は、単に光ファイバ42と光ファイバ42を保持するフェルール41とを備えたものでもよいし、光ファイバ42と該光ファイバ42を保持するフェルール41、光ファイバ42からの反射戻り光を抑制するための光アイソレータ10、及び、光半導体素子から発光された光信号を、光アイソレータ10を透過させて光ファイバ42に光結合するためのレンズ34を備えたものでもよい。
【0026】
また、図8〜図9に示すように、上記のようにして成る光モジュールM1が、外部回路基板(実装基体8)にはんだを介して実装されて光モジュールアセンブリAを構成する。
【0027】
すなわち、本発明の光モジュールM1は、端面発光型の光半導体素子である例えばDFB−LD11を配設するための素子搭載用基体2と、DFB−LD11に通電するための配線を形成したベース基体1の素子搭載用基体2の配設面16側に、DFB−LD11に光接続する光導波体(例えば、主に光ファイバ42とこれを収容するフェルール41、光アイソレータ10、レンズ34で構成)を取り付けて成るものである。そして、ベース基体1の素子搭載用基体2の配設面16とその背面20とを除く面(例えば、背面20側を切り欠いて形成して得られた壁面である面30やベース基体1における側面)を、DFB−LD11に通電するための外部配線が形成された外部回路基板に固定し、この外部回路基板に形成された外部配線とベース基体1に形成した配線とを電気的に接続できるようにしている。
【0028】
また、ベース基体1の内部には、DFB−LD11と前記外部回路基板に形成された外部配線とを電気的に接続可能とする不図示の内部配線を形成している。さらに、ベース基体1は、DFB−LD11を配設した素子搭載用基体2の配設面16を囲むように、前記光導波体を堅固に包囲して支持するための金属から成る支持体、すなわち、例えば金属金具17、レンズ金具3、第1の金属保護体4、及び第2の金属保護体9を設けている。
【0029】
ここで、図示ではベース基体1の前記外部回路基板に固定する面30(光モジュールの外部回路基板への実装面)に、リード電極14を設けているが、これらリード電極14の代わりに、グリッド状の複数の端子電極から成る端子電極群を、少なくとも3つの領域に形成してもよいし、この際に前記端子電極群は光導波体の光軸方向に沿って形成するとよい。
【0030】
光モジュールM1は、具体的には図1及び図2に示すように、DFB−LD11を光半導体素子実装用基体である素子搭載用基体の一主面2a上に配置し、この素子搭載用基体2を光部品実装用基体であるベース基体1の一主面13に配置させ、DFB−LD11を囲い環状をなす金属から成るレンズ金具3を配設して、このレンズ金具3の上部開口に、球面状に形成されたレンズ34が配設してなり、そしてレンズ金具3上にレンズの上方を覆うようにして、円筒状で鍔部4aが一端側に形成された第1の金属保護体4を、鍔部4aがベース基体1側になるように配設する。
【0031】
さらに、第1の金属保護体4と同様にして、円筒状の金属保護体9内に、DFB−LD11に光接続させる光ファイバ42が内部配置された円柱状のフェルール41を収容して、ベース基体1側のフェルール41の端部には、光ファイバ42中を伝播してきた反射戻り光を取り除くための光アイソレータ10が透明接着剤にて接着配置され、この第2の金属保護体9を第1の金属保護体4内に収容して構成されている。
【0032】
このように、第1及び第2の金属保護体4,9において鍔部4a,9aを備えることにより、不図示の光コネクタレセプタクルを嵌合できるようにしている。
【0033】
光アイソレータ10は、不図示の偏光子、ファラデー回転子、偏光子の3つの光学素子を透明接着剤等にて貼り合わせたものをドーナツ型磁石内に収容してなり、光アイソレータ10が配置されるフェルール端面及び光ファイバ端面は、光アイソレータ10の端面での反射光がDFB−LD11に戻るのを防ぐために、光ファイバ42の光軸に直交する面に対して4度〜8度の範囲で斜め研磨されている。
【0034】
図3及び図4に示すように、ベース基体1は、DFB−LD11が配設される素子搭載用基体2の配設面16に、DFB−LD11へ電気信号を伝達するための電極端子12及び電極パターン13が形成されている。また、これら電極端子12及び電極パターン13は、ベース基体1の内部に形成された不図示の内部配線のビア導体により電気的に接続されている。さらに、ベース基体1を外部回路基板に設ける際に下面側となる面30に、外部へ電気接続するためのリード電極14が設けられ、これらリード電極14のそれぞれに接続されている。
【0035】
電極端子12、電極パターン13、不図示のビア導体、及び不図示の内部導体パターン等は、10Gbpsの電気信号が伝送するための高周波線路であり、特に電極端子12、及び電極パターン13は、25Ωもしくは50Ω等にインピーダンス整合されたコプレーナ電気配線であり、リード電極14は、グランド電極、シグナル電極、グランド電極の3つの電極が配列化されたグリッドアレイ化されたコプレーナ電極であることが好適であり、これにより10GBpsの高速伝送が可能となる。
【0036】
さらに、リード電極14は、図示されているように板状とするのではなく、はんだボールを付加したボール状のグリッドアレイとすることにより、光モジュールM1を外部回路基板へ実装する際の利便性が向上する。
【0037】
また、ベース基体2の素子搭載用基体配設面16には、DFB−LD11からの後方放射光を監視するための監視用フォトダイオード18(以下、モニタPDという)と、このモニタPD18に通電するための電極パターン13、19をベース基体1に形成し、不図示のビア導体、及び内部配線にてリード電極14へ電気接続することにより、DFB−LD11の発光強度状況を監視することができるので好適である。
【0038】
なお、電極パターン13は、DFB−LD11とモニタPDとでグランド共通のコモン電極構造とするが、コモン電極構造とせず、別々に配線してもなんら問題ない。また、DFB−LD11のモニタPD18側の後方発光端面は、素子搭載用基体2に、モニタPD18の受光面光軸に対して8度以内の角度で斜めに実装されると、モニタPD18の受光面で反射した光が再びDFB−LD11に入射することを防ぐことが可能なため好適である。
【0039】
素子搭載用基体2は、例えばCuとWとから成る合金、Fe、Co、Ni合金であるコバールの表面にAu、Ni等のメッキを施した金属部品で構成され、ベース基体1の電極パターン13上にろうづけにて接合されて成る。
【0040】
また、ベース基体1はアルミナ、窒化アルミニウム等のセラミックス材料を積層構造とした多層配線構造としており、電極端子12はコバール等の金属電極にAu、Ni等及びW等のいずれかを少なくとも含む導体厚膜を形成し、同じくAu、Ni等及びW等のいずれかを少なくとも含む導体厚膜を形成した電極パターン13に、Ag等が含まれたろう材にてろうづけされて成り、不図示の内部導体パターンは、Au、Ni、及びW等のいずれかを少なくとも含む導体厚膜を印刷等で形成したり、Cu等のメタライズから成り、不図示のビア導体はW等から成る。
【0041】
また、金属金具17はコバール等から成り、これをベース基体にろうづけする。さらに、この上にコバールやステンレス等から成るレンズを設けた金属環状体のレンズ金具3を、DFB−LD11を実装した後に、金属金具17に対してシーム溶接等により容易に気密封止構造としている。これにより、DFB−LD11を長寿命に保護することができる。
【0042】
DFB−LD11には、不図示の活性層上部の上表面及び下表面に電気信号を印加するために下層/上層でTi/Pt/Auメタル等から成る電極が形成されている。
【0043】
DFB−LD11は、素子搭載用基体2の光半導体素子配設面2aに活性層側を上面にAuSnはんだ等にて実装される。DFB−LD11の活性層側上表面電極は、Au等のリボン電極31を介してベース基体1の電極端子12に接続される。DFB−LD11の基板側下表面電極は、素子搭載用基体2上にAu、Ni等のメタライズを施し、ベース基体1のグランド電極である13と接合されたグランド電極とすることにより、これにより、ベース基体1のリード電極14に電気信号を入力することで活性層から光信号を発生させることができる。また、第1の金属保護体4はコバールやステンレスで構成されている。
【0044】
なお、この実施形態では、DFB−LD11の発光モジュールについて説明をしたが、その他のFP−LDやDBR−LD等の端面発光型光半導体素子にも適用でき、反射戻り光の影響が少ないFP−LDを用いた場合には、光アイソレータを排除することで容易に実施できる。またPINホトダイオードやアバランシェホトダイオード等の面型受光用半導体素子を、素子搭載用基体2を用いずにモニタPD18を実装するように、ベース基体1の素子搭載用基体配設面16上に直接実装することにより、受光モジュールとして機能させることも同様にできる。
【0045】
また、例えば図5に示すように、素子搭載用基体はアルミナ、窒化アルミニウム等から成るセラミック素子搭載用基体201に、電極パターン201a、201b、201c、201dを配設したコプレーナ電極とし、201cには窒化タンタル等で構成される薄膜型抵抗体201eを設置する構成としてもよく、これにより、容易にインピーダンス整合を得ることが可能となり好適である。端面発光型の光半導体素子の場合、光半導体素子自体のもつインピーダンスが、電気配線線路の持つインピーダンスより小さいため、上記構成によれば、光半導体素子近傍にインピーダンス整合のための抵抗体を配設することが可能となったので、10Gbpsを超える超高速光伝送の点で好適である。
【0046】
図5〜図7に図示するように、上記セラミック素子搭載用基体201を用いる場合、ベース基体1上の素子搭載用基体配設面16a上に形成されたグランド電極である電極パターン13aに、DFB−LD11のグランド電極が実装される電極パターン201aと電気的に接続される電極パターン201bとが接合され、DFB−LDの活性層側電極はAuリボン31aにてセラミック素子搭載用基体201上の電極パターン201cに電気接続される。電極パターン201cには、前記したとおり薄膜型終端抵抗体201eが形成されており、電極パターン201dとベース基体上電極パターン12aとが接合されて成ることにより、DFB−LD11に通電することができる。電極パターン201bと電極パターン13a、電極パターン201dと電極パターン12aは、表面にAuのメタライズ層を形成し、Au−Sn等の高温はんだにて接合するか、ろうづけ接合すると好適である。
【0047】
かくして、光モジュールM1によれば、DFB−LD11を配設した素子搭載用基体2(または201)をベース基体1に配設し、DFB−LD11と光接続する光導波体を取り付けてなり、ベース基体1の素子搭載用基体2(または201)の配設面とその背面20とを除く面を、DFB−LD11に通電するための外部配線が形成された外部回路基板に固定し、この外部回路基板に形成された外部配線とベース基体に形成した配線とを電気的に接続できるようにしたので、単純な構成とすることができ、組み立てが簡便となり、しかも良好な光接続を効率よく行える。
【0048】
また、ベース基体1中に、DFB−LD11と外部回路基板に形成された外部配線とを電気的に接続可能とする内部配線を施したので、電気配線を短尺化することが可能となり、電気伝送損失の低減がはかられ、高出力かつ高速伝送可能な光信号の発光が得られる。
【0049】
また、素子搭載用基体に、電気配線のインピーダンス整合を行うための抵抗体を配設したため、電気伝送損失の低減を図ることができ、高出力かつ高速伝送可能な光信号の発光が得られる。
【0050】
また、ベース基体1の素子搭載用基体を配設した面に、光導波体(光ファイバとこれを収容したフェルール、光アイソレータ、レンズ)を堅固に包囲して支持するための金属から成る支持体(金属金具、金属環状体、第1の金属保護体、第2の金属保護体)を設けたので、光導波体を金属溶接するこことが可能となり、容易に高信頼かつ高効率光結合特性が得られる構造とすることができ、長期にわたり安定した発光特性が得られる。
【0051】
特に端面発光型の光半導体素子の場合、反射戻り光に大きく影響を受け、発光特性変動を生じやすいが、光アイソレータにて反射戻り光を大幅に抑制できる構造としたので、10Gbpsを超える超高速光伝送においても、符号誤り率(ビットエラーレート)を小さくすることが可能で、長距離光伝送システムにおいては好適である。
【0052】
また、素子搭載用基体の外部回路基板に固定する面に、リード電極14やグリッド状に配置した複数の端子電極から成る端子電極群を、少なくとも3つの領域に形成することにより、グランド、シグナル、グランドのコプレーナ高周波電極構造とすることができ、10GBpsを超える高速光伝送特性を容易に得られる。さらに、前記リード電極や端子電極群を光導波体の光軸方向に沿って形成することにより、光モジュールを実装するための外部回路基板面と光信号を発光する位置を同一面とすることができ、小型で低背な光モジュールが得られる。
【0053】
また、前記光導波体は、光ファイバとそれを保持するフェルールから成ることにより、光コネクタで着脱・接続するレセプタクル構造を容易に得ることができ光モジュールの操作性に優れる。
【0054】
次に、本発明に係る光モジュールアセンブリについて説明する。上述のように構成した光モジュールM1を、図8に示すように、外部回路基板である実装基体8にはんだを介して実装することにより、小型・低背の光モジュールアセンブリAを構成することができる。なお、図中6は、電気信号を増幅、波形成形するためのTIA(トランスインピーダンスアンプ)であり、7はコンデンサや抵抗等の付加電子デバイスである。
【0055】
また、光モジュールM1と実装基体8との間に隙間21(空間)を形成させることにより、この隙間21に絶縁層を形成させてインピーダンス整合を行なわせることが不要となる。
【0056】
次に、光モジュールアセンブリの応用例について説明する。図9に示すように、外部回路基板である実装基体8の一端側に、端面発光型の光半導体素子としてDFB−LDが搭載され上述のように構成された発光モジュールTと、面型光半導体素子としてPINホトダイオードが搭載され上述のように構成された受光モジュールRとを搭載し、さらに、実装基体8上には、発光モジュールTを駆動するためのドライバIC5、受光モジュールRから得られた電気信号を増幅、波形成形するためのTIA6、及びコンデンサや抵抗等の付加電子デバイス7などを実装している。
【0057】
このように、発光モジュールT及び受光モジュールRの光軸と平行な位置に電極を配設した構造とすることにより、実装基体の実装電極に予めクリームはんだ等のはんだを塗布し、発光モジュールT及び受光モジュールRと、ドライバIC5、TIA6、付加電子デバイス7等を配置させることが可能となり、260℃程度のはんだリフロー工程を容易に実施することができ、一括にて実装固定された光モジュールアセンブリを完成させることができる。
【0058】
以上のように、本実施形態の光モジュールアセンブリによれば、光モジュールを外部回路基板に付加電子回路とともに、はんだリフロー等により自動化された一括したアセンブルを行うことができ、量産性に優れ、結果的に安価な光モジュールアセンブリを提供することができる。
【0059】
【発明の効果】
本発明の光モジュール及び光モジュールアセンブリによれば、以下に示す顕著な効果を奏することができる。
【0060】
請求項1の光モジュールによれば、端面発光型の光半導体素子を配設した素子搭載用基体と、前記光半導体素子に通電するための配線とを設けたベース基体に、前記光半導体素子に光接続する光導波体を取り付けて成るとともに、前記ベース基体の前記素子搭載用基体の配設面とその背面とを除く面を、前記光半導体素子に通電するための外部配線が形成された外部回路基板に固定し、該外部回路基板に形成された外部配線と前記ベース基体に形成した配線とを電気的に接続できるようにしたので、単純な構成とすることができ、組み立てが簡便となり、しかも良好な光接続を効率よく行える。
【0061】
請求項2の光モジュールによれば、素子搭載用基体は、金属で構成するとともに、外部回路基板に形成された外部配線に電気的に接続可能な前記ベース基体中に形成された内部配線に電気的に接続され、且つ前記光半導体素子に通電するための電極が設けた。また、請求項3に記載の光モジュールによれば、前記素子搭載用基体は、セラミックスで構成するとともに、前記光半導体素子が搭載される面に前記光半導体素子に通電するための電気配線が形成され、且つ少なくとも前記電気配線のインピーダンス整合を行うための抵抗体が設けられていることを特徴とする。これらの構成により、電気配線を短尺化することが可能となり電気伝送損失の低減がはかられ、高出力かつ高速伝送可能な光信号の発光が得られる優れた光モジュールを提供できる。
【0062】
特に請求項3の構成によれば、端面発光型の光半導体素子の場合、光半導体素子自体のもつインピーダンスが、電気配線線路の持つインピーダンスより小さいため、上記構成によれば、光半導体素子近傍にインピーダンス整合のための抵抗体を配設することが可能となるので、10Gbpsを超える超高速光伝送の点で好適である。
【0063】
請求項4の光モジュールによれば、ベース基体に、光導波体を包囲して支持するための金属から成る支持体を設けたので、光導波体を金属溶接するこことが可能となり、容易に高信頼かつ高効率光結合特性が得られる構造とすることができ、長期にわたり安定した発光特性が得られる光モジュールを提供できる。
【0064】
請求項5の光モジュールによれば、光導波体は、光ファイバとそれを保持するフェルールから成ることにより、光コネクタで着脱・接続するレセプタクル構造を容易に得ることができ操作性に優れた光モジュールを提供できる。
【0065】
請求項6の光モジュールによれば、光導波体は、光ファイバと光ファイバを保持するフェルール、光ファイバからの反射戻り光を抑制するための光アイソレータ、端面発光型光半導体素子から発光された光信号を、光アイソレータを透光し光ファイバに光結合するためのレンズから構成されて成ることにより、高効率で光導波体に光信号を入力することができるとともに、反射戻り光が端面発光型光半導体素子に再入力された際に生じる発光強度の変動、発光波長の変動を抑制することができ、波長安定性に優れ、高出力かつ高速伝送可能で安定した光信号の発光が得られる。
【0066】
上記の効果は、特に端面発光型の光半導体素子の場合、反射戻り光に大きく影響を受け、発光特性変動を生じやすいが、光アイソレータにて反射戻り光を大幅に抑制できる構造としたので、10Gbpsを超える超高速光伝送においても、符号誤り率(ビットエラーレート)を小さくすることが可能で、長距離光伝送システムにおいては好適である。
【0067】
請求項7の光モジュールアセンブリによれば、光モジュールを前記外部回路基板に付加電子回路とともに、はんだリフロー等により自動化された一括したアセンブルを行うことができ、量産性に優れ、結果的に安価な光モジュールアセンブリを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光モジュールの実施形態を模式的に説明する斜視図である。
【図2】図1における光モジュールの分解斜視図である。
【図3】図1における光モジュールを構成するベース基体部分における実装構造等を説明するための斜視図である。
【図4】図3の分解斜視図である。
【図5】本発明に係る光モジュールの素子搭載用基体を説明するための斜視図
【図6】本発明に係る光モジュールを構成するベース基体部分における実装構造等を説明するための斜視図である。
【図7】図6の分解斜視図である。
【図8】本発明に係る光モジュールアセンブリの実施形態を模式的に説明する斜視図である。
【図9】本発明に係る光モジュールアセンブリの実施形態を模式的に説明する側面図である。
【符号の説明】
1:ベース基体
2:素子搭載用基体
3:レンズ
4:第1の金属保護体(支持体を構成)
5:ドライバIC
6:TIA
7、71:電子デバイス
8、81:実装基体(外部回路基板)
9:第2の金属保護体(支持体を構成)
10:光アイソレータ
11:DFB−LD(端面発光型光半導体素子)
12:電気端子
13、19:電気配線
14:外部電極パッド(リード電極)
16:素子搭載用基体配設面
17:金属金具(支持体を構成)
18:モニタPD
20:背面
30:光モジュールの外部回路基板への実装面
31:Auリボン
32:Auワイヤ
41:フェルール(光導波体を構成)
42:光ファイバ(光導波体を構成)
A:光モジュールアセンブリ
M1:光モジュール
R:受光モジュール(光モジュール)
T:発光モジュール(光モジュール)
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファブリーペロー型レーザ(以下FP−LD)、分布帰還型レーザ(以下DFB−LD)、分布反射型レーザ(以下DBR−LD)等の端面発光型光半導体素子の実装に係る技術に関し、例えば、このような端面発光型光半導体素子とそれを作動させるための電子部品とを備え、広帯域で使用でき、小型でかつ信頼性よく組み立て可能な光モジュール及びこれを外部回路基板に実装した光モジュールアセンブリに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、公衆通信や構内通信(LAN)の分野において、大容量光ファイバ通信が広く普及し発展してきている。それにともない伝送速度が高速化され、光ファイバを用いた高速光伝送が必要とされ、従来から使用されてきた数キロメートル〜数百キロメートルといった距離の光伝送に加えて、超近距離(Very Short Reach;VSR)の光伝送や、ギガビットイーサネット(R)(GbE)と呼ばれる用途の重要性が高まってきている。これらVSRやGbEの用途では、毎秒10ギガビットの光伝送速度が必要とされつつあり、このような伝送では、不特定多数、多種多様な使用が想定され、従来と比較して大幅な装置の小型化や量産性の向上が産業上重要であると考えられている。
【0003】
上記光通信システムでは、量産性に優れ、特性が安定でしかも高速光伝送可能な新しい光半導体デバイスとして、0.85μm帯のVCSELと呼ばれる面型光発光素子が頻繁に用いられている。ところが、このVCSELでは、光出力が小さいという点で、主に500m程度の短距離の伝送に用いられている。
【0004】
一方、500mを超える比較的長距離の光伝送には、光ファイバの損失や分散の小さい1.55μmや1.33μm帯のFP−LD、DFB−LD、DBR−LDが広く一般に使用されている。
【0005】
また、受光素子においては、従来と同じように高速光信号を電気変換するためPIN型ホトダイオード、さらには、アバランシェホトダイオード等の受光素子がVCSELやFP−LD、DFB−LD、DBR−LDのモニター用受光素子として使用されている。
【0006】
発明者らは、VCSELを配設しこれに通電するための配線を形成した基体に、面型光半導体素子に光接続する光導波体を取り付けて成り、基体の面型光半導体素子の配設面とその背面とを除く面を、面型光半導体素子に通電するための外部配線が形成された外部回路基板に固定し、この外部回路基板に形成された外部配線と前記基体に形成した配線とを電気的に接続できるようにした光モジュールを既に提案している(特許文献1を参照)。この提案は、光モジュールを単純な構成とすることができ、組み立てが簡便となり、しかも良好な光接続を効率よく行えるというものである。
【0007】
ギガビットイーサネット(R)が用いられるLAN等においては、例えば送信機と受信機が1つにパッケージング搭載された光トランシーバの形態が一般的であり、大きさも規格化されている(特許文献2を参照)。
【0008】
近年では、装置全体を小型化するために、光トランシーバの小型化が進められて、従来の約半分の大きさであるSFF(Small Form Factor)とよばれる形態に変わってきた。
【0009】
一般に、これら光半導体素子は、TO−CANパッケージと呼ばれる金属筐体とリードピンで形成された円筒筐体内に収容され光モジュール化され、光モジュールを制御するための電子回路が搭載される電子回路基板に実装固定されて使用されている。
【0010】
【特許文献1】
特願2002−204682号
【特許文献2】
特開2000−214351号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記TO−CANパッケージを用いた光モジュールでは、パッケージのリードピンで電子回路が搭載される電子回路基板に実装を行う際に、パッケージと電子回路基板との間において、リードピンが空中配線されるので、配線の特性インピーダンスの不連続が大きく生じ高周波特性の劣化を招く。
【0012】
この問題を解決するために、リードピンが空気中にさらされないように、リードピンを極力短くして電子回路基板に実装することも考えられるが、短いリードピンのみで長期間にわたり光モジュールを支持し、長期間信頼性を確保することは困難である上に、リードピン長さのばらつきや光モジュールの実装固定時におけるはんだ量のばらつきにより、高周波特性が安定せず、量産性に乏しい。また、TO−CANパッケージは例えばφ5.6ミリメートルのようにサイズが規格化されているため、これ以上の小型化は困難である。
【0013】
さらに、リードピンはパッケージの中心から同心円上に配置されているので、電子回路基板に実装するためには、リードピンの途中でピンを折り曲げ、電子回路基板に穴をあけてリードピンを挿入しはんだづけを行うといった、電子部品実装プロセスには向かない量産性に乏しい構造であった。
【0014】
そこで、本発明は、上述の諸問題に鑑み提案されたものであり、特に端面発光型の光半導体素子の実装に適し、しかも量産性に優れ、小型で高周波特性にも優れ信頼性の高い光モジュール及びそれを用いた光モジュールアセンブリを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の光モジュールは、端面発光型の光半導体素子を配設した素子搭載用基体と、前記光半導体素子に通電するための配線とを設けたベース基体に、前記光半導体素子に光接続する光導波体を取り付けて成るとともに、前記ベース基体の前記素子搭載用基体の配設面とその背面とを除く面を、前記光半導体素子に通電するための外部配線が形成された外部回路基板に固定し、該外部回路基板に形成された外部配線と前記ベース基体に形成した配線とを電気的に接続可能としたことを特徴とする。
【0016】
また特に、前記素子搭載用基体は、金属で構成するとともに、前記外部回路基板に形成された外部配線に電気的に接続可能な前記ベース基体中に形成された内部配線に電気的に接続され、且つ前記光半導体素子に通電するための電極が設けられていることとする。
【0017】
また特に、前記素子搭載用基体は、セラミックスで構成するとともに、前記端面発光型光半導体素子が搭載される面に前記光半導体素子に通電するための電気配線が形成され、且つ少なくとも前記電気配線のインピーダンス整合を行うための抵抗体が設けられていることとする。
【0018】
また特に、前記ベース基体に、前記光導波体を包囲して支持するための金属から成る支持体を設けたこととする。
【0019】
また特に、前記光導波体は、光ファイバと該光ファイバを保持するフェルールとを備えていることとする。
【0020】
さらに特に、前記光導波体は、光ファイバと該光ファイバを保持するフェルール、前記光ファイバからの反射戻り光を抑制するための光アイソレータ、及び、前記光半導体素子から発光された光信号を、前記光アイソレータを透過させて前記光ファイバに光結合するためのレンズを備えていることとする
そして、上述した光モジュールが、前記外部回路基板にはんだを介して実装されていることを特徴とする光モジュールアセンブリとする。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の光モジュール及びそれを用いた光モジュールアセンブリの実施形態を模式的に示した図面に基づき詳細に説明する。
【0022】
図1は本発明に係る光モジュールM1の斜視図、図2は光モジュールM1の分解斜視図、図3は本発明に係る光モジュールM1を構成するベース基体部分の様子を示す斜視図、図4は図3の分解斜視図、図5は本発明に係る光モジュールM1を構成する別のベース基体部分の様子を示す斜視図、図6は本発明に係る光モジュールM1を構成する素子搭載用基体の斜視図、図7は図5の分解斜視図である。
【0023】
図1〜図7に示すように、本発明の光モジュールM1は、端面発光型の光半導体素子を設けた素子搭載用基体2を配設し、光半導体素子に通電するための配線を形成したベース基体1に、光半導体素子に光接続する光導波体を取り付けて成るものであって、ベース基体1の素子搭載用基体2の配設面16とその背面とを除く面である例えば面30を、光半導体素子に通電するための外部配線が形成された外部回路基板(後記する実装基体8)に固定し、この外部回路基板に形成された外部配線とベース基体1に形成した配線とを電気的に接続できるようにしたものである。
【0024】
ここで、素子搭載用基体2は金属で構成し、前記外部回路基板に形成された外部配線に電気的に接続可能なベース基体1中に形成された内部配線に電気的に接続し、且つ光半導体素子に通電するための電極を設けたものとしてもよいし、素子搭載用基体2は、セラミックスで構成するとともに、光半導体素子が搭載される面に光半導体素子に通電するための電気配線を形成し、且つ少なくとも前記電気配線のインピーダンス整合を行うための抵抗体を設けたものとしてもよい。
【0025】
また、ベース基体1に、光導波体を包囲して支持するための金属から成る支持体を設けてもよい。光導波体は、単に光ファイバ42と光ファイバ42を保持するフェルール41とを備えたものでもよいし、光ファイバ42と該光ファイバ42を保持するフェルール41、光ファイバ42からの反射戻り光を抑制するための光アイソレータ10、及び、光半導体素子から発光された光信号を、光アイソレータ10を透過させて光ファイバ42に光結合するためのレンズ34を備えたものでもよい。
【0026】
また、図8〜図9に示すように、上記のようにして成る光モジュールM1が、外部回路基板(実装基体8)にはんだを介して実装されて光モジュールアセンブリAを構成する。
【0027】
すなわち、本発明の光モジュールM1は、端面発光型の光半導体素子である例えばDFB−LD11を配設するための素子搭載用基体2と、DFB−LD11に通電するための配線を形成したベース基体1の素子搭載用基体2の配設面16側に、DFB−LD11に光接続する光導波体(例えば、主に光ファイバ42とこれを収容するフェルール41、光アイソレータ10、レンズ34で構成)を取り付けて成るものである。そして、ベース基体1の素子搭載用基体2の配設面16とその背面20とを除く面(例えば、背面20側を切り欠いて形成して得られた壁面である面30やベース基体1における側面)を、DFB−LD11に通電するための外部配線が形成された外部回路基板に固定し、この外部回路基板に形成された外部配線とベース基体1に形成した配線とを電気的に接続できるようにしている。
【0028】
また、ベース基体1の内部には、DFB−LD11と前記外部回路基板に形成された外部配線とを電気的に接続可能とする不図示の内部配線を形成している。さらに、ベース基体1は、DFB−LD11を配設した素子搭載用基体2の配設面16を囲むように、前記光導波体を堅固に包囲して支持するための金属から成る支持体、すなわち、例えば金属金具17、レンズ金具3、第1の金属保護体4、及び第2の金属保護体9を設けている。
【0029】
ここで、図示ではベース基体1の前記外部回路基板に固定する面30(光モジュールの外部回路基板への実装面)に、リード電極14を設けているが、これらリード電極14の代わりに、グリッド状の複数の端子電極から成る端子電極群を、少なくとも3つの領域に形成してもよいし、この際に前記端子電極群は光導波体の光軸方向に沿って形成するとよい。
【0030】
光モジュールM1は、具体的には図1及び図2に示すように、DFB−LD11を光半導体素子実装用基体である素子搭載用基体の一主面2a上に配置し、この素子搭載用基体2を光部品実装用基体であるベース基体1の一主面13に配置させ、DFB−LD11を囲い環状をなす金属から成るレンズ金具3を配設して、このレンズ金具3の上部開口に、球面状に形成されたレンズ34が配設してなり、そしてレンズ金具3上にレンズの上方を覆うようにして、円筒状で鍔部4aが一端側に形成された第1の金属保護体4を、鍔部4aがベース基体1側になるように配設する。
【0031】
さらに、第1の金属保護体4と同様にして、円筒状の金属保護体9内に、DFB−LD11に光接続させる光ファイバ42が内部配置された円柱状のフェルール41を収容して、ベース基体1側のフェルール41の端部には、光ファイバ42中を伝播してきた反射戻り光を取り除くための光アイソレータ10が透明接着剤にて接着配置され、この第2の金属保護体9を第1の金属保護体4内に収容して構成されている。
【0032】
このように、第1及び第2の金属保護体4,9において鍔部4a,9aを備えることにより、不図示の光コネクタレセプタクルを嵌合できるようにしている。
【0033】
光アイソレータ10は、不図示の偏光子、ファラデー回転子、偏光子の3つの光学素子を透明接着剤等にて貼り合わせたものをドーナツ型磁石内に収容してなり、光アイソレータ10が配置されるフェルール端面及び光ファイバ端面は、光アイソレータ10の端面での反射光がDFB−LD11に戻るのを防ぐために、光ファイバ42の光軸に直交する面に対して4度〜8度の範囲で斜め研磨されている。
【0034】
図3及び図4に示すように、ベース基体1は、DFB−LD11が配設される素子搭載用基体2の配設面16に、DFB−LD11へ電気信号を伝達するための電極端子12及び電極パターン13が形成されている。また、これら電極端子12及び電極パターン13は、ベース基体1の内部に形成された不図示の内部配線のビア導体により電気的に接続されている。さらに、ベース基体1を外部回路基板に設ける際に下面側となる面30に、外部へ電気接続するためのリード電極14が設けられ、これらリード電極14のそれぞれに接続されている。
【0035】
電極端子12、電極パターン13、不図示のビア導体、及び不図示の内部導体パターン等は、10Gbpsの電気信号が伝送するための高周波線路であり、特に電極端子12、及び電極パターン13は、25Ωもしくは50Ω等にインピーダンス整合されたコプレーナ電気配線であり、リード電極14は、グランド電極、シグナル電極、グランド電極の3つの電極が配列化されたグリッドアレイ化されたコプレーナ電極であることが好適であり、これにより10GBpsの高速伝送が可能となる。
【0036】
さらに、リード電極14は、図示されているように板状とするのではなく、はんだボールを付加したボール状のグリッドアレイとすることにより、光モジュールM1を外部回路基板へ実装する際の利便性が向上する。
【0037】
また、ベース基体2の素子搭載用基体配設面16には、DFB−LD11からの後方放射光を監視するための監視用フォトダイオード18(以下、モニタPDという)と、このモニタPD18に通電するための電極パターン13、19をベース基体1に形成し、不図示のビア導体、及び内部配線にてリード電極14へ電気接続することにより、DFB−LD11の発光強度状況を監視することができるので好適である。
【0038】
なお、電極パターン13は、DFB−LD11とモニタPDとでグランド共通のコモン電極構造とするが、コモン電極構造とせず、別々に配線してもなんら問題ない。また、DFB−LD11のモニタPD18側の後方発光端面は、素子搭載用基体2に、モニタPD18の受光面光軸に対して8度以内の角度で斜めに実装されると、モニタPD18の受光面で反射した光が再びDFB−LD11に入射することを防ぐことが可能なため好適である。
【0039】
素子搭載用基体2は、例えばCuとWとから成る合金、Fe、Co、Ni合金であるコバールの表面にAu、Ni等のメッキを施した金属部品で構成され、ベース基体1の電極パターン13上にろうづけにて接合されて成る。
【0040】
また、ベース基体1はアルミナ、窒化アルミニウム等のセラミックス材料を積層構造とした多層配線構造としており、電極端子12はコバール等の金属電極にAu、Ni等及びW等のいずれかを少なくとも含む導体厚膜を形成し、同じくAu、Ni等及びW等のいずれかを少なくとも含む導体厚膜を形成した電極パターン13に、Ag等が含まれたろう材にてろうづけされて成り、不図示の内部導体パターンは、Au、Ni、及びW等のいずれかを少なくとも含む導体厚膜を印刷等で形成したり、Cu等のメタライズから成り、不図示のビア導体はW等から成る。
【0041】
また、金属金具17はコバール等から成り、これをベース基体にろうづけする。さらに、この上にコバールやステンレス等から成るレンズを設けた金属環状体のレンズ金具3を、DFB−LD11を実装した後に、金属金具17に対してシーム溶接等により容易に気密封止構造としている。これにより、DFB−LD11を長寿命に保護することができる。
【0042】
DFB−LD11には、不図示の活性層上部の上表面及び下表面に電気信号を印加するために下層/上層でTi/Pt/Auメタル等から成る電極が形成されている。
【0043】
DFB−LD11は、素子搭載用基体2の光半導体素子配設面2aに活性層側を上面にAuSnはんだ等にて実装される。DFB−LD11の活性層側上表面電極は、Au等のリボン電極31を介してベース基体1の電極端子12に接続される。DFB−LD11の基板側下表面電極は、素子搭載用基体2上にAu、Ni等のメタライズを施し、ベース基体1のグランド電極である13と接合されたグランド電極とすることにより、これにより、ベース基体1のリード電極14に電気信号を入力することで活性層から光信号を発生させることができる。また、第1の金属保護体4はコバールやステンレスで構成されている。
【0044】
なお、この実施形態では、DFB−LD11の発光モジュールについて説明をしたが、その他のFP−LDやDBR−LD等の端面発光型光半導体素子にも適用でき、反射戻り光の影響が少ないFP−LDを用いた場合には、光アイソレータを排除することで容易に実施できる。またPINホトダイオードやアバランシェホトダイオード等の面型受光用半導体素子を、素子搭載用基体2を用いずにモニタPD18を実装するように、ベース基体1の素子搭載用基体配設面16上に直接実装することにより、受光モジュールとして機能させることも同様にできる。
【0045】
また、例えば図5に示すように、素子搭載用基体はアルミナ、窒化アルミニウム等から成るセラミック素子搭載用基体201に、電極パターン201a、201b、201c、201dを配設したコプレーナ電極とし、201cには窒化タンタル等で構成される薄膜型抵抗体201eを設置する構成としてもよく、これにより、容易にインピーダンス整合を得ることが可能となり好適である。端面発光型の光半導体素子の場合、光半導体素子自体のもつインピーダンスが、電気配線線路の持つインピーダンスより小さいため、上記構成によれば、光半導体素子近傍にインピーダンス整合のための抵抗体を配設することが可能となったので、10Gbpsを超える超高速光伝送の点で好適である。
【0046】
図5〜図7に図示するように、上記セラミック素子搭載用基体201を用いる場合、ベース基体1上の素子搭載用基体配設面16a上に形成されたグランド電極である電極パターン13aに、DFB−LD11のグランド電極が実装される電極パターン201aと電気的に接続される電極パターン201bとが接合され、DFB−LDの活性層側電極はAuリボン31aにてセラミック素子搭載用基体201上の電極パターン201cに電気接続される。電極パターン201cには、前記したとおり薄膜型終端抵抗体201eが形成されており、電極パターン201dとベース基体上電極パターン12aとが接合されて成ることにより、DFB−LD11に通電することができる。電極パターン201bと電極パターン13a、電極パターン201dと電極パターン12aは、表面にAuのメタライズ層を形成し、Au−Sn等の高温はんだにて接合するか、ろうづけ接合すると好適である。
【0047】
かくして、光モジュールM1によれば、DFB−LD11を配設した素子搭載用基体2(または201)をベース基体1に配設し、DFB−LD11と光接続する光導波体を取り付けてなり、ベース基体1の素子搭載用基体2(または201)の配設面とその背面20とを除く面を、DFB−LD11に通電するための外部配線が形成された外部回路基板に固定し、この外部回路基板に形成された外部配線とベース基体に形成した配線とを電気的に接続できるようにしたので、単純な構成とすることができ、組み立てが簡便となり、しかも良好な光接続を効率よく行える。
【0048】
また、ベース基体1中に、DFB−LD11と外部回路基板に形成された外部配線とを電気的に接続可能とする内部配線を施したので、電気配線を短尺化することが可能となり、電気伝送損失の低減がはかられ、高出力かつ高速伝送可能な光信号の発光が得られる。
【0049】
また、素子搭載用基体に、電気配線のインピーダンス整合を行うための抵抗体を配設したため、電気伝送損失の低減を図ることができ、高出力かつ高速伝送可能な光信号の発光が得られる。
【0050】
また、ベース基体1の素子搭載用基体を配設した面に、光導波体(光ファイバとこれを収容したフェルール、光アイソレータ、レンズ)を堅固に包囲して支持するための金属から成る支持体(金属金具、金属環状体、第1の金属保護体、第2の金属保護体)を設けたので、光導波体を金属溶接するこことが可能となり、容易に高信頼かつ高効率光結合特性が得られる構造とすることができ、長期にわたり安定した発光特性が得られる。
【0051】
特に端面発光型の光半導体素子の場合、反射戻り光に大きく影響を受け、発光特性変動を生じやすいが、光アイソレータにて反射戻り光を大幅に抑制できる構造としたので、10Gbpsを超える超高速光伝送においても、符号誤り率(ビットエラーレート)を小さくすることが可能で、長距離光伝送システムにおいては好適である。
【0052】
また、素子搭載用基体の外部回路基板に固定する面に、リード電極14やグリッド状に配置した複数の端子電極から成る端子電極群を、少なくとも3つの領域に形成することにより、グランド、シグナル、グランドのコプレーナ高周波電極構造とすることができ、10GBpsを超える高速光伝送特性を容易に得られる。さらに、前記リード電極や端子電極群を光導波体の光軸方向に沿って形成することにより、光モジュールを実装するための外部回路基板面と光信号を発光する位置を同一面とすることができ、小型で低背な光モジュールが得られる。
【0053】
また、前記光導波体は、光ファイバとそれを保持するフェルールから成ることにより、光コネクタで着脱・接続するレセプタクル構造を容易に得ることができ光モジュールの操作性に優れる。
【0054】
次に、本発明に係る光モジュールアセンブリについて説明する。上述のように構成した光モジュールM1を、図8に示すように、外部回路基板である実装基体8にはんだを介して実装することにより、小型・低背の光モジュールアセンブリAを構成することができる。なお、図中6は、電気信号を増幅、波形成形するためのTIA(トランスインピーダンスアンプ)であり、7はコンデンサや抵抗等の付加電子デバイスである。
【0055】
また、光モジュールM1と実装基体8との間に隙間21(空間)を形成させることにより、この隙間21に絶縁層を形成させてインピーダンス整合を行なわせることが不要となる。
【0056】
次に、光モジュールアセンブリの応用例について説明する。図9に示すように、外部回路基板である実装基体8の一端側に、端面発光型の光半導体素子としてDFB−LDが搭載され上述のように構成された発光モジュールTと、面型光半導体素子としてPINホトダイオードが搭載され上述のように構成された受光モジュールRとを搭載し、さらに、実装基体8上には、発光モジュールTを駆動するためのドライバIC5、受光モジュールRから得られた電気信号を増幅、波形成形するためのTIA6、及びコンデンサや抵抗等の付加電子デバイス7などを実装している。
【0057】
このように、発光モジュールT及び受光モジュールRの光軸と平行な位置に電極を配設した構造とすることにより、実装基体の実装電極に予めクリームはんだ等のはんだを塗布し、発光モジュールT及び受光モジュールRと、ドライバIC5、TIA6、付加電子デバイス7等を配置させることが可能となり、260℃程度のはんだリフロー工程を容易に実施することができ、一括にて実装固定された光モジュールアセンブリを完成させることができる。
【0058】
以上のように、本実施形態の光モジュールアセンブリによれば、光モジュールを外部回路基板に付加電子回路とともに、はんだリフロー等により自動化された一括したアセンブルを行うことができ、量産性に優れ、結果的に安価な光モジュールアセンブリを提供することができる。
【0059】
【発明の効果】
本発明の光モジュール及び光モジュールアセンブリによれば、以下に示す顕著な効果を奏することができる。
【0060】
請求項1の光モジュールによれば、端面発光型の光半導体素子を配設した素子搭載用基体と、前記光半導体素子に通電するための配線とを設けたベース基体に、前記光半導体素子に光接続する光導波体を取り付けて成るとともに、前記ベース基体の前記素子搭載用基体の配設面とその背面とを除く面を、前記光半導体素子に通電するための外部配線が形成された外部回路基板に固定し、該外部回路基板に形成された外部配線と前記ベース基体に形成した配線とを電気的に接続できるようにしたので、単純な構成とすることができ、組み立てが簡便となり、しかも良好な光接続を効率よく行える。
【0061】
請求項2の光モジュールによれば、素子搭載用基体は、金属で構成するとともに、外部回路基板に形成された外部配線に電気的に接続可能な前記ベース基体中に形成された内部配線に電気的に接続され、且つ前記光半導体素子に通電するための電極が設けた。また、請求項3に記載の光モジュールによれば、前記素子搭載用基体は、セラミックスで構成するとともに、前記光半導体素子が搭載される面に前記光半導体素子に通電するための電気配線が形成され、且つ少なくとも前記電気配線のインピーダンス整合を行うための抵抗体が設けられていることを特徴とする。これらの構成により、電気配線を短尺化することが可能となり電気伝送損失の低減がはかられ、高出力かつ高速伝送可能な光信号の発光が得られる優れた光モジュールを提供できる。
【0062】
特に請求項3の構成によれば、端面発光型の光半導体素子の場合、光半導体素子自体のもつインピーダンスが、電気配線線路の持つインピーダンスより小さいため、上記構成によれば、光半導体素子近傍にインピーダンス整合のための抵抗体を配設することが可能となるので、10Gbpsを超える超高速光伝送の点で好適である。
【0063】
請求項4の光モジュールによれば、ベース基体に、光導波体を包囲して支持するための金属から成る支持体を設けたので、光導波体を金属溶接するこことが可能となり、容易に高信頼かつ高効率光結合特性が得られる構造とすることができ、長期にわたり安定した発光特性が得られる光モジュールを提供できる。
【0064】
請求項5の光モジュールによれば、光導波体は、光ファイバとそれを保持するフェルールから成ることにより、光コネクタで着脱・接続するレセプタクル構造を容易に得ることができ操作性に優れた光モジュールを提供できる。
【0065】
請求項6の光モジュールによれば、光導波体は、光ファイバと光ファイバを保持するフェルール、光ファイバからの反射戻り光を抑制するための光アイソレータ、端面発光型光半導体素子から発光された光信号を、光アイソレータを透光し光ファイバに光結合するためのレンズから構成されて成ることにより、高効率で光導波体に光信号を入力することができるとともに、反射戻り光が端面発光型光半導体素子に再入力された際に生じる発光強度の変動、発光波長の変動を抑制することができ、波長安定性に優れ、高出力かつ高速伝送可能で安定した光信号の発光が得られる。
【0066】
上記の効果は、特に端面発光型の光半導体素子の場合、反射戻り光に大きく影響を受け、発光特性変動を生じやすいが、光アイソレータにて反射戻り光を大幅に抑制できる構造としたので、10Gbpsを超える超高速光伝送においても、符号誤り率(ビットエラーレート)を小さくすることが可能で、長距離光伝送システムにおいては好適である。
【0067】
請求項7の光モジュールアセンブリによれば、光モジュールを前記外部回路基板に付加電子回路とともに、はんだリフロー等により自動化された一括したアセンブルを行うことができ、量産性に優れ、結果的に安価な光モジュールアセンブリを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光モジュールの実施形態を模式的に説明する斜視図である。
【図2】図1における光モジュールの分解斜視図である。
【図3】図1における光モジュールを構成するベース基体部分における実装構造等を説明するための斜視図である。
【図4】図3の分解斜視図である。
【図5】本発明に係る光モジュールの素子搭載用基体を説明するための斜視図
【図6】本発明に係る光モジュールを構成するベース基体部分における実装構造等を説明するための斜視図である。
【図7】図6の分解斜視図である。
【図8】本発明に係る光モジュールアセンブリの実施形態を模式的に説明する斜視図である。
【図9】本発明に係る光モジュールアセンブリの実施形態を模式的に説明する側面図である。
【符号の説明】
1:ベース基体
2:素子搭載用基体
3:レンズ
4:第1の金属保護体(支持体を構成)
5:ドライバIC
6:TIA
7、71:電子デバイス
8、81:実装基体(外部回路基板)
9:第2の金属保護体(支持体を構成)
10:光アイソレータ
11:DFB−LD(端面発光型光半導体素子)
12:電気端子
13、19:電気配線
14:外部電極パッド(リード電極)
16:素子搭載用基体配設面
17:金属金具(支持体を構成)
18:モニタPD
20:背面
30:光モジュールの外部回路基板への実装面
31:Auリボン
32:Auワイヤ
41:フェルール(光導波体を構成)
42:光ファイバ(光導波体を構成)
A:光モジュールアセンブリ
M1:光モジュール
R:受光モジュール(光モジュール)
T:発光モジュール(光モジュール)
Claims (7)
- 端面発光型の光半導体素子を配設した素子搭載用基体と、前記光半導体素子に通電するための配線とを設けたベース基体に、前記光半導体素子に光接続する光導波体を取り付けて成るとともに、前記ベース基体の前記素子搭載用基体の配設面とその背面とを除く面を、前記光半導体素子に通電するための外部配線が形成された外部回路基板に固定し、該外部回路基板に形成された外部配線と前記ベース基体に形成した配線とを電気的に接続可能としたことを特徴とする光モジュール。
- 前記素子搭載用基体は、金属で構成するとともに、前記外部回路基板に形成された外部配線に電気的に接続可能な前記ベース基体中に形成された内部配線に電気的に接続され、且つ前記光半導体素子に通電するための電極が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光モジュール。
- 前記素子搭載用基体は、セラミックスで構成するとともに、前記光半導体素子が搭載される面に前記光半導体素子に通電するための電気配線が形成され、且つ少なくとも前記電気配線のインピーダンス整合を行うための抵抗体が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光モジュール。
- 前記ベース基体に、前記光導波体を包囲して支持するための金属から成る支持体を設けたことを特徴とする請求項1に記載の光モジュール。
- 前記光導波体は、光ファイバと該光ファイバを保持するフェルールとを備えていることを特徴とする請求項1に記載の光モジュール。
- 前記光導波体は、光ファイバと該光ファイバを保持するフェルール、前記光ファイバからの反射戻り光を抑制するための光アイソレータ、及び、前記光半導体素子から発光された光信号を、前記光アイソレータを透過させて前記光ファイバに光結合するためのレンズを備えていることを特徴とする請求項6に記載の光モジュール。
- 請求項1乃至6に記載の光モジュールが、前記外部回路基板にはんだを介して実装されていることを特徴とする光モジュールアセンブリ。
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JP2002307529A JP2004146468A (ja) | 2002-10-22 | 2002-10-22 | 光モジュール及びそれを用いた光モジュールアセンブリ |
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JP2006024623A (ja) * | 2004-07-06 | 2006-01-26 | Hitachi Ltd | 光モジュール |
WO2006075544A1 (ja) * | 2005-01-11 | 2006-07-20 | Rohm Co., Ltd. | 半導体レーザ装置およびその製造方法 |
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2002
- 2002-10-22 JP JP2002307529A patent/JP2004146468A/ja active Pending
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