JP2004138234A - 管継手方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】切管等の接続管に対する施工現場での煩雑な加工を極力少なくすることにより、耐震性に優れた管継手構造の製造をコスト面及び工期面で有利に実施する。
【解決手段】外周面が直管状に形成されている接続管2に、継手管の一端側の受口管部1Aの内周面1aとの間を密封する弾性シール材3と、抜止め部材7及び両管1,2の相対離脱移動に連れて抜止め部材7を管径方向内方側に喰込み移動させる喰込み誘導手段Bを備えた押輪4とを外装し、両管部1A、2Aを差し込み接続したのち、締結手段5による押輪4と受口管部1Aの締付け固定に連れて、押輪4で弾性シール材3を密封状態に押圧するとともに、継手管1の他端側の管部1Bとそれに嵌合接続される他の管部6Aとの間に設けた離脱防止手段Aにより、両管部1B,6Aが相対離脱移動したとき互いに接当してそれ以上の離脱移動を阻止する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水道工事等の配管工事現場に搬入された規定寸法の直管状の流体管を施工現場で実測された配管寸法に基づいて切断した際に生ずる使用側又は未使用側の切管など、挿口管部の外周面が直管状に形成されている接続管を用いて耐震性に優れた継手構造を製作するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
水道工事等の配管工事を考察すると、工事の大部分は、設計に基づいて現場に搬入された各種の配管器材を所定の手順で接続することにより行なわれるが、一部は、施工現場毎に異なる配管寸法差に基づいて、現場に搬入された直管状の流体管を切断し、この切管を接続する工法が採られている。
【0003】
そして、配管寸法に切断された使用対象の切管の切断端部を、耐震性に優れた管継手構造の挿口管部に構成するためには、例えば、図10、図11に示すように、施工現場において、切管50の切断端部に、先端側ほど小径となる挿入ガイド用のテーパー面52と、受口管51の内周面に嵌合保持されているロックリング53と管軸芯X方向から当接するC字状の抜止め用リング54を装着するための環状の取付け溝55とを切削加工したのち、この切管50の取付け溝55に、拡径操作されたC字状の抜止め用リング54を装着し、この抜止め用リング54の両端部とそれらに亘って架け渡される外れ止め用の結合ピース56とを、それぞれ冶具にて所定姿勢に固定した状態でリベット57により固定連結する方法が採られている。
【0004】
また、他方の切管は、切断加工箇所の施工現場では使用されることがなく、他の施工現場で使用するためには、その搬入先で上述と同様な加工を施す必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、切管50の切断端部を耐震性に優れた管継手構造の挿口管部に構成するためには、施工現場で上述のような煩雑な加工を施す必要があり、特に、抜止め用リング54の装着不良が生じると、所期の離脱防止効果が大きく低下するため、取付け溝55を高精度に加工する必要があるとともに、抜止め用リング54の装着にも多くの手間が必要であるため、切管50の製造コストが高騰化するとともに、加工期間も長くなっていた。
【0006】
本発明は、上述の実状に鑑みて為されたものであって、その主たる課題は、切管などのように、挿口管部の外周面が直管状に形成されている接続管に対する施工現場での煩雑な加工を極力少なくすることにより、耐震性に優れた管継手構造の製造をコスト面及び工期面で有利に実施することのできる有用な管継手方法を提供する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1による管継手方法の特徴構成は、継手管の一端側の受口管部に対して管軸芯方向から挿入接続可能な挿口管部の外周面が直管状に形成されている接続管に、これの外周面と受口管部の内周面との間を密封する弾性シール材と、接続管の外周面に対して径方向から喰込み移動可能な抜止め部材及び両管の相対離脱移動に連れて抜止め部材を管径方向内方側に喰込み移動させる喰込み誘導手段を備えた押輪とを外装し、継手管の受口管部に対して接続管の挿口管部を差し込み接続したのち、接続管に固定された押輪と継手管の受口管部とに亘って装着された締結手段の締付け操作により、押輪と受口管部とを管軸芯方向から引き寄せながら締付け連結するとともに、その締付け連結に連れて押輪で弾性シール材を密封状態に押圧し、更に、前記継手管の他端側の管部とそれに嵌合接続される他の管部との間に設けた離脱防止手段により、両管部が相対離脱移動したとき、管軸芯方向から互いに接当してそれ以上の離脱移動を阻止する点にある。
【0008】
上記特徴構成によれば、施工現場で切断された切管などのように、挿口管部の外周面が直管状に形成されている接続管を耐震性に優れた管継手構造の挿口管として用いるに、接続管の挿口管部を、継手管の一端側に形成された受口管部に挿入接続したのち、接続管に外装されている押輪と受口管部とを締結手段にて締付け固定すると、この締付け固定操作に伴うに押輪と受口管部との管軸芯方向での相対近接移動により、接続管に外装されている弾性シール材が、接続管の外周面と受口管部の内周面との間で密封状態に押圧される。
【0009】
継手管の受口管部と押輪とが固定連結された状態では、地震や不等沈下等に起因して接続管と継手管に相対離脱方向の外力が作用しても、押輪に装備されている抜止め部材が、喰込み誘導手段によって管径方向内方側に喰込み移動され、接続管と継手管との接続が強力に維持される。
【0010】
また、継手管の他端側管部とそれに嵌合接続される他の管部とに対して、地震や不等沈下等に起因して相対離脱方向の外力が作用しても、これら両管部間に設けた離脱防止手段により、管軸芯方向から互いに接当して両管部の離脱移動を強力に阻止することができる。
【0011】
それ故に、継手管の受口管部に接続管の挿口管部を挿入接続して、これら両管を押輪及び締結手段で抜止め固定するだけであるため、接続管の挿口管部に対する加工としても、挿口管部の一端側に対してバリ取りや面取り等の簡易な加工を施すだけで済む。
【0012】
従って、切管など挿口管部の外周面が直管状に形成されている接続管に対する施工現場での加工としてもバリ取り等の簡易な加工だけで済み、 加工後は継手管に組み付けるだけでよいので、耐震性に優れた管継手構造の製造をコスト面及び工期面で有利に実施することができる。
【0013】
本発明の請求項2による管継手方法の特徴構成は、継手管の一端側の受口管部に、これに対して管軸芯方向から挿入接続可能な挿口管部の外周面が直管状に形成されている接続管の外周面と受口管部の内周面との間を密封する弾性シール材と、接続管の外周面に対して径方向から喰込み移動可能な抜止め部材と、抜止め部材を径方向内方に押圧可能な締付け具を組付けたのち、継手管の受口管部に対して接続管の挿口管部を差し込み接続し、締付け具を締付け操作して抜止め部材を接続管の外周面に喰込ませるとともに、締付け具と抜止め部材との間に設けた喰込み誘導手段により、両管の相対離脱移動に連れて抜止め部材を管径方向内方側に喰込み移動させ、更に、前記継手管の他端側の管部とそれに嵌合接続される他の管部との間に設けた離脱防止手段により、両管部が相対離脱移動したとき、管軸芯方向から互いに接当してそれ以上の離脱移動を阻止することを特徴とする点にある。
【0014】
上記特徴構成によれば、施工現場で切断された切管などのように、挿口管部の外周面が直管状に形成されている接続管を耐震性に優れた管継手構造の挿口管として用いるに、接続管の挿口管部を、継手管の一端側に形成された受口管部に挿入接続すると、この挿入接続によって弾性シール材が、挿口管部の外周面と受口管部の内周面との間で密封状態に押圧される。次に、締付け具を締付け操作して抜止め部材を接続管の外周面に対して径方向から喰込み移動させることにより、通常の範囲内の外力が作用しても、継手管の受口管部に対して接続管の挿口管部が離脱移動することはない。
【0015】
そして、継手管の受口管部と接続管の挿口管部とが固定連結された状態では、地震や不等沈下等に起因して接続管と継手管とに相対離脱方向の外力が作用しても、締付け具と抜止め部材との間に設けた喰込み誘導手段により、喰込み状態にある抜止め部材が更に管径方向内方側に喰込み移動され、接続管と継手管との接続が強力に維持される。
【0016】
また、継手管の他端側管部とそれに嵌合接続される他の管部とに対して、地震や不等沈下等に起因して相対離脱方向の外力が作用しても、これら両管部間に設けた離脱防止手段により、管軸芯方向から互いに接当して両管部の離脱移動を強力に阻止することができる。
【0017】
それ故に、継手管の受口管部に接続管の挿口管部を挿入接続したのち、締付け具を締付け操作して両管を抜止め固定するだけであるため、接続管の挿口管部に対する加工としても、挿口管部の一端側に対してバリ取りや面取り等の簡易な加工を施すだけで済む。
【0018】
従って、切管など挿口管部の外周面が直管状に形成されている接続管に対する施工現場での加工としてもバリ取り等の簡易な加工だけで済み、 加工後は継手管に組み付けるだけでよいので、耐震性に優れた管継手構造の製造をコスト面及び工期面で有利に実施することができる。
【0019】
本発明の請求項3による管継手方法の特徴構成は、前記離脱防止手段に、継手管の他端側管部とそれに嵌合接続される他の管部との管軸芯方向での一定範囲内での相対移動を許容する融通が設けられている点にある。
【0020】
上記特徴構成によれば、地震や不等沈下等に起因する管軸芯方向の外力を吸収するべく、両管部の管軸芯方向での一定範囲内での相対移動を許容する融通を設けるにあたっても、継手管の他端側管部とそれに嵌合接続される他の管部との間に構成される離脱防止手段に設けてあるが故に、切管等の接続管に対する施工現場での加工としては簡易な面取り加工だけで済み、より耐震性の優れた管継手構造の製造をコスト面及び工期面で有利に実施することができる。
【0021】
本発明の請求項4による管継手方法の特徴構成は、前記抜止め部材が、押輪の周方向複数箇所に組付けられているとともに、各抜止め部材の喰込み先端縁が、管軸芯方向視において接続管の外周面の半径と同一又は略同一の半径で弧状に形成されている点にある。
【0022】
上記特徴構成によれば、抜止め部材の喰込み先端縁が、接続管の外周面の半径と同一の半径で弧状に形成されている場合には、抜止め部材の喰込み先端縁全体が、接続管の外周面に対して均等に喰込む。
【0023】
また、抜止め部材の喰込み先端縁が、接続管の外周面の半径よりも僅かに大きな半径で弧状に形成されている場合には、抜止め部材の喰込み先端縁の周方向中央部が接続管の外周面に最初に喰込むものの、喰込み先端縁における周方向中央部での喰込み量と周方向両端部での喰込み量との差を小さくすることができる。
【0024】
更に、抜止め部材の喰込み先端縁が、接続管の外周面の半径よりも僅かに小さな半径で弧状に形成されている場合には、抜止め部材の喰込み先端縁の周方向両端部が接続管の外周面に最初に喰込むため、喰込み先端縁の周方向中央部が接続管の外周面に最初に喰込む場合に比較して、喰込み力を周方向で分散させ易く、しかも、喰込み先端縁における周方向両端部での喰込み量と周方向中央部での喰込み量との差を小さくすることができる。
【0025】
従って、各抜止め部材の喰込み先端縁の形状を切管等の接続管の外径に基づいて改造するだけの経済的な改造をもって、所定の離脱防止機能を確実に発揮させながらも、接続管の内周面に施されている防蝕用ライニング層に割れや剥離等の損傷が発生することを良好に抑制することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
図1〜図4は、水道管やガス管等の流体管の配管系に用いられる管継手構造及び管継手方法を示し、鋳鉄製の継手管1の一端側に形成された受口管部1Aに、挿口管部2Aの外周面が凹凸の無い直管状に形成されている接続管2の一例で、直管状の流体管(例えば、日本工業規格(JIS)等で規定された遠心鋳造により製作された鋳鉄管) を施工現場で所定寸法に切断加工して製作された使用側の切管2の一端側(切断側)の挿口管部(切断端部)2Aを、管軸芯X方向から挿入接続し、この挿入接続された切管2に、受口管部1Aの内周面1aと切管2の外周面2aとの間を密封可能な円環状の合成ゴム製の弾性シール材3と、該弾性シール材3を管軸芯X方向から押圧して密封状態(水密状態)にまで圧縮可能な鋳鉄製の押輪4が外装されているとともに、押輪4と継手管1の受口管部1Aとを管軸芯X方向から互いに引き寄せながら固定連結する締結手段5が設けられている。
【0027】
更に、継手管1の他端側に形成された挿口管部1Bとそれに嵌合接続される他の流体管6の受口管部6Aとの間には、両管部1B,6Aが管軸芯X方向に沿って相対離脱移動したとき、管軸芯X方向から互いに接当してそれ以上の離脱移動を阻止する離脱防止手段Aと、継手管1の挿口管部1Bと他の流体管6の受口管部6Aとを同軸芯状態に維持する屈曲防止手段C、及び、挿口管部1Bの外周面と受口管部6Aの内周面との間を密封可能な円環状の合成ゴム製の弾性シール材10が設けられているとともに、継手管1の挿口管部1Bの外周面で、かつ、周方向に等間隔を隔てた複数箇所(当該実施形態では4箇所)には、受口管部6Aの端面と管軸芯X方向から接当する接合用突起1Eが形成されている。
【0028】
前記締結手段5は、継手管1の受口管部1Aの端部に一体形成された連結フランジ部1Cの円周方向複数箇所に形成されたボルト挿通孔1b、及び、押輪4の外周面の周方向複数箇所(当該実施形態では8箇所)に突出形成された連結突片4Aのボルト挿通孔4aとのうち、管軸芯X方向で相対向するボルト挿通孔1b、4aに亘って挿入されるT字状のボルト5Aと、該ボルト5Aのネジ軸部に螺合されるナット5Bから構成されていて、このボルト5A・ナット5Bの締付け操作に伴う押輪4と継手管1の受口管部1Aとの管軸芯X方向での相対近接移動により、押輪4と継手管1の受口管部1Aとを締付け固定するとともに、押輪4の管軸芯X方向の一端部に形成された円環状のシール押圧部4Bで弾性シール材3を圧縮変形させ、受口管部1Aの内周面1aと切管2の挿口管部2Aの外周面2aとの間を密封する。
【0029】
前記押輪4は、切管2の挿口管部2Aに対して管軸芯X方向から外嵌装着自在な円環状に一体成形されていて、その内周面側の周方向に等間隔を隔てた複数箇所(当該実施形態では8箇所)には、管径方向内方に向って開口する凹部4Cが形成され、各凹部4C内には、切管2の外周面2aに喰い込み可能な金属製の抜止め部材7が、管径方向内方に喰込み移動自在に装着されているとともに、各抜止め部材7と押輪4との間には、継手管1の受口管部1Aと切管2との相対離脱移動に連れて抜止め部材7を管径方向内方側に喰込み移動させる喰込み誘導手段Bが設けられている。
【0030】
前記喰込み誘導手段Bは、抜止め部材7の外側面の周方向中央部に形成された受口管部1A側ほど大径となる傾斜受け面7Cと、この傾斜受け面7Cに対する直交方向(垂直方向)に沿って押輪4の各凹部4Cに臨む部位に形成されたネジ孔4b、及び、各ネジ孔4bに対して径方向外方から螺合することにより、傾斜受け面7Cを介して抜止め部材7を、切管2の外周面2a側、つまり、管径方向内方に向って押圧する押圧ネジ部材の一例である押圧ボルト8とから構成されている。
【0031】
前記各抜止め部材7の内側面(内周面)の管軸芯X方向両端部には、図4に示すように、周方向で連続する三角突条の喰込み突起7A、7Bが一体形成され、各喰込み突起7A、7Bの管周方向での長さが同一又は略同一に構成されているとともに、各喰込み突起7A、7Bの喰込み先端縁が、管軸芯X方向視において切管2の外周面2aの半径R1と同一又は略同一の半径Rで弧状に形成されている。
【0032】
つまり、各喰込み突起7A、7Bの喰込み先端縁を弧状に形成するための半径Rは、切管2の外周面2aの半径をR1としたとき、(R1+2mm未満)〜(R1−2mm)の範囲内に、好ましくは、(R1+1mm)〜(R1−1mm)の範囲内に、最も好ましくはR1と同一径に構成されている。
【0033】
そして、喰込み突起7A、7Bの喰込み先端縁が、切管2の外周面2aの半径R1よりも+2mm未満の僅かに大きな半径Rで弧状に形成されている場合には、喰込み突起7A、7Bの喰込み先端縁の周方向中央部が切管2の外周面2aに最初に喰込むものの、喰込み先端縁における周方向中央部での喰込み量と周方向両端部での喰込み量との差を小さくすることができ、更に、喰込み突起7A、7Bの喰込み先端縁が、切管2の外周面2aの半径R1よりも+1mm以内の僅かに大きな半径Rで弧状に形成されている場合には、喰込み先端縁における周方向中央部での喰込み量と周方向両端部での喰込み量との差を更に小さくすることができる。
【0034】
また、喰込み突起7A、7Bの喰込み先端縁が、切管2の外周面2aの半径R1よりも−2mm以内の僅かに小さな半径Rで弧状に形成されている場合には、喰込み突起7A、7Bの喰込み先端縁の周方向両端部が切管2の外周面2aに最初に喰込むため、喰込み先端縁の周方向中央部が切管2の外周面2aに最初に喰込む場合に比較して、喰込み力を周方向で分散させ易く、しかも、喰込み先端縁における周方向両端部での喰込み量と周方向中央部での喰込み量との差を小さくすることができ、更に、喰込み突起7A、7Bの喰込み先端縁が、切管2の外周面2aの半径R1よりも−1mm以内の僅かに小さな半径Rで弧状に形成されている場合には、喰込み先端縁における周方向両端部での喰込み量と周方向中央部での喰込み量との差を更に小さくすることができる。
【0035】
更に、喰込み突起7A、7Bの喰込み先端縁が、切管2の外周面2aの半径R1と同一の半径Rで弧状に形成されている場合には、喰込み突起7A、7Bの喰込み先端縁全体が、切管2の外周面2aに対して均等に喰込むことになり、喰込み先端縁における周方向中央部での喰込み量と周方向両端部での喰込み量とを等しくすることができる。
【0036】
それ故に、所定の離脱防止機能を確実に発揮させながらも、切管2の内周面に施される防蝕用ライニング層9に割れや剥離等の損傷が発生することを良好に抑制することができる。
【0037】
また、図4に示すように、前記押圧ボルト8の螺合軸芯(ネジ軸芯)Zと管軸芯Xに対して直交する垂直線Yとの成す角度θが、15〜11度の傾斜角度範囲内に、好ましくは、14〜12度の傾斜角度範囲内に、最も好ましくは13度の傾斜角度に構成されている。
【0038】
そして、地震や不等沈下等に起因する離脱方向への外力によって、押輪4に螺合装着された押圧ボルト8の先端部と抜止め部材7の傾斜受け面7Cとが管軸芯X方向で相対移動したとき、この相対移動量に対する抜止め部材7の径方向内方への喰込み量を適度に小さくすることができるから、押輪4の管軸芯X方向での小型化(小幅化)を図りながらも、切管2の防蝕用ライニング層9に割れや剥離等の損傷が発生することを良好に抑制することができる。
【0039】
前記離脱防止手段Aを構成するに、図1に示すように、他の流体管6の受口管部6Aの内周面に形成された円環状の取付け溝6aに、管軸芯X方向視において略Cの字状に形成された拡径側に弾性変形可能な金属製の係止部材12と、これの拡径変形を許容する状態で該係止部材12を受口管部6Aと同軸芯状態に保持する弾性保持リング13とを装着するとともに、継手管1の挿口管部1Bの外周面の先端部には、地震や不等沈下等に起因して両管部1B,6Aが一定以上に相対離脱移動したとき、係止部材12に対して管軸芯X方向から接当してそれ以上の両管部1B,6Aの相対離脱移動を阻止する円環状の抜止め突起1Dが一体形成されている。
【0040】
前記屈曲防止手段Cを構成するに、図1に示すように、継手管1の挿口管部1Bの外周面で、かつ、接合用突起1Eに連続する部位及びそれらの周方向中間部位の各々には、接合用突起1Eよりも突出代の小なる突起部1Fを一体形成するとともに、受口管部6Aには、挿口管部1Bの複数の突起部1Fに接触する拡径側に弾性変形可能な金属製の屈曲防止用リング15と、この屈曲防止用リング15の周方向複数箇所を管径方向内方に押圧して縮径変形させる複数本のセットボルト16とから構成されている。
【0041】
また、前記受口管部6Aの内周面で、かつ、屈曲防止用リング15と係止部材12との間に位置する部位には、弾性シール材10を保持する環状のシール保持溝6bが形成されている。
【0042】
次に、切管継手方法について説明する。
まず、施工現場で所定寸法に切断加工して製作された使用側の切管2の一側端に、受口管部1Aの内周面1aとの間を密封する弾性シール材3が損傷しないように、また、切管2の挿口管部2Aをスムースに挿入できるように、切管2の一側端の角部が環状傾斜面2bとなるように面取り加工を施したのち、この切管2の挿口管部2Aに、弾性シール材3と抜止め部材7が装着された押輪4とを外装し、この切管2の挿口管部2Aを、継手管1の一端側に形成された受口管部1Aに管軸芯X方向から挿入接続する。
【0043】
次に、継手管1の連結フランジ部1Cと押輪4の連結突片4Aとを、締結手段5のボルト5A・ナット5Bで管軸芯X方向から引き寄せながら締付け固定すると、このボルト5A・ナット5Bの締付け操作に伴う押輪4と継手管1の受口管部1Aとの管軸芯X方向での相対近接移動により、受口管部1Aの内周面1aと切管2の挿口管部2Aの外周面2aとの間に入り込んだ弾性シール材3が、押輪4のシール押圧部4Bで管軸芯X方向から押圧圧縮され、弾性シール材3によって受口管部1Aの内周面1aと切管2の挿口管部2Aの外周面2aとの間が密封される。
【0044】
押輪4と継手管1の受口管部1Aとが固定連結されると、喰込み誘導手段Bの各押圧ボルト8を螺合操作して、押輪4の各凹部4Cに装着されている抜止め部材7を、それらの各喰込み突起7A、7Bが切管2の外周面2aに喰込む状態に調整する。
【0045】
この状態では、各押圧ボルト8の先端が抜止め部材7の傾斜受け面7Cに接当しているため、地震や不等沈下等に起因する離脱方向の外力が作用すると、継手管1の受口管部1Aと切管2との相対離脱移動に連れて各抜止め部材7が管径方向内方側に喰込み移動され、継手管1の受口管部1Aと切管2との接続が強力に維持される。
【0046】
他方、屈曲防止リング15、セットボルト16、弾性シール材10、係止部材12、弾性保持リング13が装着されている他の流体管6の受口管部6Aに対して、継手管1の挿口管部1Bを挿入すると、この挿口管部1Bの抜止め突起1Dに形成されたテーパー状の挿入ガイド面1dにより、係止部材12が弾性保持リング13の弾性復元力に抗して拡径変形され、挿口管部1Bの抜止め突起1Dが通過した時点で係止部材12が元の状態に復帰し、挿口管部1Bの抜止め突起1Dと係止部材12とが管軸芯X方向で係合可能となるため、継手管1の挿口管部1Bと他の流体管6の受口管部6Aとの相対離脱移動が強力に阻止される。
【0047】
また、図1に示すように、挿口管部1Bの接合用突起1Eが受口管部6Aの端面に接当した状態では、挿口管部1Bの抜止め突起1Dと係止部材12との間に若干の融通(空隙)Sが形成されていて、その融通Sの範囲内で継手管1の挿口管部1Bと他の流体管6の受口管部6Aとの管軸芯X方向での一定範囲内での相対移動を許容するように構成されている。
【0048】
〔第2実施形態〕
上述の第1実施形態では、前記離脱防止手段Aに、継手管1の他端側の挿口管部1Bとそれに管軸芯X方向から嵌合接続される他の流体管6の受口管部6Aとの管軸芯X方向での一定範囲内での相対移動を許容する若干の融通Sを設けたが、図5に示すように、第1実施形態における屈曲防止手段C及び接合用突起1Eを削除して、両管部1B,6Aの大きな伸縮を許容する融通Sを構成してもよい。
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
【0049】
〔第3実施形態〕
図6は、継手管1の他端側に形成された挿口管部1Bとそれに管軸芯X方向から嵌合接続される他の流体管6の受口管部6Aとの間に設けられる離脱防止手段Aの別実施形態を示し、他の流体管6の受口管部6Aの内周面に形成された円環状の取付け溝6cに、管軸芯X方向視において略Cの字状に形成された拡径側に弾性変形可能な金属製の係止部材18が装着され、この係止部材18の周方向複数箇所を径方向内方に押圧して、係止部材18の内周面側部分が挿口管部1Bの外周面に形成された環状の係止溝1e内に係合する状態にまで縮径変形させる複数本のセットボルト19が、取付け溝6cの周方向複数箇所に連通する状態で受口管部6Aに形成されたネジ孔6dに螺合されているとともに、受口管部6Aの外周面から外方に突出する各セットボルト19の突出ネジ部にはキャップ20が螺合されている。
【0050】
また、この第3実施形態では、受口管部6Aの端部に一体形成された連結フランジ部6Bには、挿口管部1Bの外周面と受口管部6Aの内周面との間を密封可能な円環状の弾性シール材21を密封状態にまで管軸芯方向から押圧する押輪22が、複数のボルト23・ナット24を介して脱着自在に固定連結されている。
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
【0051】
〔第4実施形態〕
上述の各実施形態では、継手管1の他端側の管部を挿口管部1Bに構成し、それに管軸芯X方向から嵌合接続される他の流体管6の管部を受口管部6Aに構成したが、図7に示すように、この継手管1の他端側の管部を受口管部1Gに構成し、それに管軸芯X方向から嵌合接続される他の流体管6の管部を挿口管部6Dに構成して実施してもよい。
【0052】
前記継手管1の他端側に形成された受口管部1Gとそれに嵌合接続される他の流体管6の挿口管部6Dとの間に設けられる離脱防止手段Aを構成するに、受口管部1Gの内周面に形成された円環状の取付け溝1fに、管軸芯X方向視において略Cの字状に形成された拡径側に弾性変形可能な金属製の係止部材26と、これの拡径変形を許容する状態で該係止部材26を受口管部1Gと同軸芯状態に保持する弾性保持リング27とを装着するとともに、他の流体管6の挿口管部6Dの外周面の先端部には、地震や不等沈下等に起因して両管部1G,6Dが一定以上に相対離脱移動したとき、係止部材26に対して管軸芯X方向から接当してそれ以上の両管部1G,6Dの相対離脱移動を阻止する円環状の抜止め突起6Eが一体形成されている。
【0053】
また、受口管部1Gの内周面には、挿口管部6Dの外周面と受口管部1Gの内周面との間を密封可能な円環状の合成ゴム製の弾性シール材28を保持する環状のシール保持溝1gが形成されている。
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
【0054】
〔第5実施形態〕
上述の各実施形態では、切管2の一側端の角部が環状傾斜面2bとなるように面取り加工を施したが、図8に示すように、前記切管2の一側端部に、先端側ほど小径で、かつ、基端側が切管2の外径と同一叉はほぼ同一となるテーパー状の挿入ガイド面29aを備えた金属製又は合成樹脂製の挿入ガイド部材29を管軸芯X方向から圧入状態で嵌合装着したのち、この挿入ガイド部材29が装着された切管2の挿口管部2Aを継手管1の受口管部1Aに挿入接続するように構成してもよい。
【0055】
そのため、挿入ガイド部材29の挿入ガイド面29aを利用して、受口管部1Aへの挿入接続操作をスムースに行うことができるから、切管2の挿口管部2Aに面取り加工を施す必要がなく、切管2の再利用コストの低廉化及び工期の短縮化を促進することができる。
【0056】
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
【0057】
〔第6実施形態〕
図9は、水道管やガス管等の流体管の配管系において、鋳鉄製の継手管1の一端側に形成された受口管部1Aに、挿口管部2Aの外周面が凹凸の無い直管状に形成されている接続管2の一例で、直管状の流体管(例えば、日本工業規格(JIS)等で規定された遠心鋳造により製作された鋳鉄管) を施工現場で所定寸法に切断加工して製作された使用側の切管2の一端側(切断側)の挿口管部(切断端部)2Aを管軸芯X方向から挿入接続してある別の管継手構造及び管継手方法を示し、継手管1の受口管部1Aには、切管2の挿口管部2Aの外周面2aと受口管部1Aの内周面1aとの間を密封する円環状の合成ゴム製の弾性シール材3と、切管2の外周面2aに対して管径方向から喰込み移動可能な抜止め部材7と、抜止め部材7を管径方向内方に押圧可能な締付け具30が組付けられている。
【0058】
更に、継手管1の他端側に形成された挿口管部1Bとそれに嵌合接続される他の流体管6の受口管部6Aとの間には、両管部1B,6Aが管軸芯X方向に沿って相対離脱移動したとき、管軸芯X方向から互いに接当してそれ以上の離脱移動を阻止する離脱防止手段Aと、継手管1の挿口管部1Bと他の流体管6の受口管部6Aとを同軸芯状態に維持する屈曲防止手段C、及び、挿口管部1Bの外周面と受口管部6Aの内周面との間を密封可能な円環状の合成ゴム製の弾性シール材10が設けられているとともに、継手管1の挿口管部1Bの外周面で、かつ、周方向に等間隔を隔てた複数箇所(当該実施形態では4箇所)には、受口管部6Aの端面と管軸芯X方向から接当する接合用突起1Eが形成されている。
【0059】
前記継手管1の受口管部1Aの端部側で、周方向に所定間隔を隔てた複数箇所には、抜止め部材7を管径方向内方に向かって移動自在に収納する凹部1Hが形成されているとともに、各凹部1Hの天井壁部分に形成されたネジ孔1Jには、締付け具30の一例で、受口管部1Aの外周側から抜止め部材7を管径方向内方に向って押圧する押圧ボルトが螺合され、更に、受口管部1Aの内周面には、弾性シール材3を保持する環状のシール保持溝1Kが形成されている。
【0060】
前記抜止め部材7の外側面の周方向中央部に、受口管部1Aの奥側ほど大径となる傾斜受け面7Cを形成するとともに、各凹部1Hのネジ孔1J及び押圧ボルト30を、抜止め部材7の傾斜受け面7Cに対して直角に当て付け可能な傾斜姿勢に形成して、押圧ボルト30と抜止め部材7との間に、継手管1の受口管部1Aと切管2の挿口管部2Aとの相対離脱移動に連れて抜止め部材7を管径方向内方側に喰込み移動させる喰込み誘導手段Bが構成されている。
【0061】
前記各抜止め部材7の内側面(内周面)の管軸芯X方向両端部には、周方向で連続する三角突条の喰込み突起7A、7Bが一体形成され、各喰込み突起7A、7Bの管周方向での長さが同一又は略同一に構成されているとともに、各喰込み突起7A、7Bの喰込み先端縁が、管軸芯X方向視において切管2の外周面2aの半径R1と同一又は略同一の半径Rで弧状に形成されている。
【0062】
また、図9に示すように、前記押圧ボルト8の螺合軸芯(ネジ軸芯)Zと管軸芯Xに対して直交する垂直線Yとの成す角度θが、15〜11度の傾斜角度範囲内に、好ましくは、14〜12度の傾斜角度範囲内に、最も好ましくは13度の傾斜角度に構成されている。
【0063】
前記離脱防止手段Aを構成するに、他の流体管6の受口管部6Aの内周面に形成された円環状の取付け溝6aに、管軸芯X方向視において略Cの字状に形成された拡径側に弾性変形可能な金属製の係止部材12と、これの拡径変形を許容する状態で該係止部材12を受口管部6Aと同軸芯状態に保持する弾性保持リング13を装着するとともに、継手管1の挿口管部1Bの外周面の先端部には、地震や不等沈下等に起因して両管部1B,6Aが一定以上に相対離脱移動したとき、係止部材12に対して管軸芯X方向から接当してそれ以上の両管部1B,6Aの相対離脱移動を阻止する円環状の抜止め突起1Dが一体形成されている。
【0064】
前記屈曲防止手段Cを構成するに、継手管1の挿口管部1Bの外周面で、かつ、接合用突起1Eに連続する部位及びそれらの周方向中間部位の各々には、接合用突起1Eよりも突出代の小なる突起部1Fを一体形成するとともに、受口管部6Aには、挿口管部1Bの複数の突起部1Fに接触する拡径側に弾性変形可能な金属製の屈曲防止用リング15と、この屈曲防止用リング15の周方向複数箇所を管径方向内方に押圧して縮径変形させる複数本のセットボルト16とから構成されている。
【0065】
また、前記受口管部6Aの内周面で、かつ、屈曲防止用リング15と係止部材12との間に位置する部位には、弾性シール材10を保持する環状のシール保持溝6bが形成されている。
【0066】
次に、切管継手方法について説明する。
まず、施工現場で所定寸法に切断加工して製作された使用側の切管2の一側端に、受口管部1Aの内周面1aとの間を密封する弾性シール材3が損傷しないように、また、切管2の挿口管部2Aをスムースに挿入できるように、切管2の一側端の角部が環状傾斜面2bとなるように面取り加工を施すとともに、継手管1の受口管部1Aに、弾性シール材3、抜止め部材7、押圧ボルト30を装着したのち、切管2の挿口管部2Aを、継手管1の受口管部1Aに管軸芯X方向から挿入接続すると、この挿入接続によって弾性シール材3が、挿口管部2Aの外周面2aと受口管部1Aの内周面1aとの間で密封状態に圧縮される。
【0067】
次に、押圧ボルト30を締付け操作して、受口管部1Aの各凹部1H内に装着されている抜止め部材7を切管2の挿口管部2Aの外周面2aに対して管径方向から喰込み移動させることにより、通常の範囲内の外力が作用しても、継手管1の受口管部1Aに対して切管2の挿口管部2Aが離脱移動することはない。
【0068】
この状態では、各押圧ボルト8の先端が抜止め部材7の傾斜受け面7Cに接当しているため、地震や不等沈下等に起因する離脱方向の外力が作用すると、継手管1の受口管部1Aと切管2との相対離脱移動に連れて各抜止め部材7が管径方向内方側に喰込み移動され、継手管1の受口管部1Aと切管2の挿口管部2Aとの接続が強力に維持される。
【0069】
他方、屈曲防止リング15、セットボルト16、弾性シール材10、係止部材12、弾性保持リング13が装着されている他の流体管6の受口管部6Aに対して、継手管1の挿口管部1Bを挿入すると、この挿口管部1Bの抜止め突起1Dに形成されたテーパー状の挿入ガイド面1dにより、係止部材12が弾性保持リング13の弾性復元力に抗して拡径変形され、挿口管部1Bの抜止め突起1Dが通過した時点で係止部材12が元の状態に復帰し、挿口管部1Bの抜止め突起1Dと係止部材12とが管軸芯X方向で係合可能となるため、継手管1の挿口管部1Bと他の流体管6の受口管部6Aとの相対離脱移動が強力に阻止される。
【0070】
また、挿口管部1Bの接合用突起1Eが受口管部6Aの端面に接当した状態では、挿口管部1Bの抜止め突起1Dと係止部材12との間に若干の融通(空隙)Sが形成されていて、その融通Sの範囲内で継手管1の挿口管部1Bと他の流体管6の受口管部6Aとの管軸芯X方向での一定範囲内での相対移動を許容するように構成されている。
【0071】
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
【0072】
〔その他の実施形態〕
(1)上述の各実施形態では、前記喰込み誘導手段Bを、抜止め部材7の外側面に形成された傾斜受け面7Cと、押輪4に形成されたネジ孔4b又は受口管部1Aに形成されたネジ孔1J、及び、ネジ孔4b又は1Jに対して径方向外方から螺合することにより、傾斜受け面7Cを介して抜止め部材7を切管2の外周面2a側に押圧する押圧ボルト8又は30とから構成したが、抜止め部材7の傾斜受け面7Cと押圧ボルト8又は30の先端部との間に、傾斜受け面7Cに摺接する同一勾配の喰込みガイド面を備えた金属製の押え部材を介装して実施してもよい。
要するに、喰込み誘導手段Bとしては、切管2と受口管部1Aとの相対離脱移動に連れて抜止め部材7を管径方向内方側に喰込み移動させることのできるものであれば、如何なる構造のものを用いてもよい。
【0073】
(2)上述の第1実施形態では、前記押輪4を、切管2に対して管軸芯X方向から外嵌装着自在な円環状に一体成形したが、この押輪4を円周方向で複数に分割された複数個の分割押輪体から構成してもよい。
【0074】
(3)上述の第1〜第4実施形態では、切管2の一側端の角部が環状傾斜面2bとなるように面取り加工を施したが、このような面取り加工を省略して実施してもよい。
【0075】
(4)上述の第6実施形態では、継手管1の他端側に形成された挿口管部1Bとそれに嵌合接続される他の流体管6の受口管部6Aとの接合構造として、第1実施形態と同じ接続構造を採用したが、図5に示す第2実施形態の接続構造、第6図に示す第3実施形態の接続構造、図7に示す第4実施形態の接続構造の何れと組合わせて実施してもよい。
【0076】
(5)上述の第6実施形態では、切管2の一側端の角部が環状傾斜面2bとなるように面取り加工を施したが、図8に示す第5実施形態と同様に、前記切管2の一側端部に、先端側ほど小径で、かつ、基端側が切管2の外径と同一叉はほぼ同一となるテーパー状の挿入ガイド面29aを備えた金属製又は合成樹脂製の挿入ガイド部材29を管軸芯X方向から圧入状態で嵌合装着したのち、この挿入ガイド部材29が装着された切管2の挿口管部2Aを継手管1の受口管部1Aに挿入接続するように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す切管接続後の断面側面図
【図2】図1におけるII−II線拡大断面図
【図3】押輪の要部の拡大断面正面図
【図4】押輪の要部の拡大断面側面図
【図5】本発明の第2実施形態を示す切管接続後の断面側面図
【図6】本発明の第3実施形態を示す切管接続後の断面側面図
【図7】本発明の第4実施形態を示す切管接続後の断面側面図
【図8】本発明の第5実施形態を示す切管接続後の要部の断面側面図
【図9】本発明の第6実施形態を示す切管接続後の要部の断面側面図
【図10】従来の切管継手構造を示す要部の断面側面図
【図11】固定連結後の抜止め用リングと結合ピースとの正面図
【符号の説明】
A   離脱防止手段
B   喰込み誘導手段
S   融通
X   管軸芯
1   継手管
1A  受口管部
1B  管部(挿口管部)
1G  管部(受口管部)
1a  内周面
2   切管
2A  一側端部
2a  外周面
3   弾性シール材
4   押輪
5   締結手段
6   他の流体管
6A  管部(受口管部)
6D  管部(挿口管部)
7   抜止め部材
29  挿入ガイド部材
29a 挿入ガイド面
30  締付け具(押圧ボルト)

Claims (4)

  1. 継手管の一端側の受口管部に対して管軸芯方向から挿入接続可能な挿口管部の外周面が直管状に形成されている接続管に、これの外周面と受口管部の内周面との間を密封する弾性シール材と、接続管の外周面に対して径方向から喰込み移動可能な抜止め部材及び両管の相対離脱移動に連れて抜止め部材を管径方向内方側に喰込み移動させる喰込み誘導手段を備えた押輪とを外装し、継手管の受口管部に対して接続管の挿口管部を差し込み接続したのち、接続管に固定された押輪と継手管の受口管部とに亘って装着された締結手段の締付け操作により、押輪と受口管部とを管軸芯方向から引き寄せながら締付け連結するとともに、その締付け連結に連れて押輪で弾性シール材を密封状態に押圧し、更に、前記継手管の他端側の管部とそれに嵌合接続される他の管部との間に設けた離脱防止手段により、両管部が相対離脱移動したとき、管軸芯方向から互いに接当してそれ以上の離脱移動を阻止することを特徴とする管継手方法。
  2. 継手管の一端側の受口管部に、これに対して管軸芯方向から挿入接続可能な挿口管部の外周面が直管状に形成されている接続管の外周面と受口管部の内周面との間を密封する弾性シール材と、接続管の外周面に対して径方向から喰込み移動可能な抜止め部材と、抜止め部材を径方向内方に押圧可能な締付け具を組付けたのち、継手管の受口管部に対して接続管の挿口管部を差し込み接続し、締付け具を締付け操作して抜止め部材を接続管の外周面に喰込ませるとともに、締付け具と抜止め部材との間に設けた喰込み誘導手段により、両管の相対離脱移動に連れて抜止め部材を管径方向内方側に喰込み移動させ、更に、前記継手管の他端側の管部とそれに嵌合接続される他の管部との間に設けた離脱防止手段により、両管部が相対離脱移動したとき、管軸芯方向から互いに接当してそれ以上の離脱移動を阻止することを特徴とする管継手方法。
  3. 前記離脱防止手段に設けた融通により、継手管の他端側管部とそれに嵌合接続される他の管部とが管軸芯方向での一定範囲内で相対移動自在に構成されている請求項1又は2記載の管継手方法。
  4. 前記各抜止め部材の喰込み先端縁が、管軸芯方向視において接続管の外周面の半径と同一又は略同一の半径で弧状に形成されている請求項1、2又は3記載の管継手方法。
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