JP2004136577A - 立体構造物の製造方法、発光性立体構造物の製造方法、人工発光毛髪構造体の製造方法、人工発光皮膚の製造方法、人工発光ボディーの製造方法および人工発光布地の製造方法 - Google Patents

立体構造物の製造方法、発光性立体構造物の製造方法、人工発光毛髪構造体の製造方法、人工発光皮膚の製造方法、人工発光ボディーの製造方法および人工発光布地の製造方法 Download PDF

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古川 圭子
Yuichi Ishida
石田 祐一
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鈴木 真之
Hiroki Naito
内藤 宏樹
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Abstract

【課題】所望の形状の発光性立体構造物を、微細な部分や複雑な形状部を含むと否とにかかわらず、短時間で容易にしかも低コストで製造することを可能とする。
【解決手段】応力発光性無機化合物と樹脂との複合物質からなる発光性立体構造物を製造する場合に、その無機化合物の原料と樹脂の原料である光硬化性樹脂とを含む溶液、または、無機化合物あるいは無機化合物を含む粒子が分散された、樹脂の原料である光硬化性樹脂1にレーザー光などの光6を、製造すべき立体構造物の形状に応じて照射することにより、光造形により、所望の形状の発光性立体構造物、例えば人工発光毛髪や人工発光繊維を製造する。これらを用いて人工発光毛髪構造体、人工発光皮膚、人工発光ボディー、人工発光布地などを製造する。
【選択図】    図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、立体構造物の製造方法、発光性立体構造物の製造方法、人工発光毛髪構造体の製造方法、人工発光皮膚の製造方法、人工発光ボディーの製造方法および人工発光布地の製造方法に関し、例えば、発光を効果的に利用するエンターテインメント分野あるいはアミューズメント分野で使用される立体構造物の製造に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、蛍光性物質として、希土類元素をドープしたアルミネート系物質が注目され、活発に研究が行われている。このようなアルミネート系物質としては、EuをドープしたSrAl2 4 (以下「SrAl2 4 :Eu」と書く)が、後述のように応力発光現象の報告を契機として、最も注目されている。そこで、まず、このSrAl2 4 :Euの研究開発経緯について、先行技術文献を挙げながら説明する。
【0003】
蛍光体であるSrAl 2  4  :Euの特許と研究経緯
SrAl2 4 :Euは、古くから蛍光体として研究された経緯があり、以下の特許が1960年代にすでに登録されており、今や公知の材料系と言える(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】
米国特許第3294699号明細書
【0004】
根本特殊化学(株)による蓄光材料/長残光蛍光体SrAl 2  4  :Eu+Dy(N夜光:商品名「ルミノーバ」)の発明と研究経緯
この蛍光体の詳細については多くの報告または解説がある(例えば、非特許文献1−9、特許文献2−4)
【非特許文献1】
[平成14年8月30日検索]、インターネット〈URL:http://www.nemoto.co.jp/index j.html〉
【非特許文献2】
[平成14年8月30日検索]、インターネット〈URL:http://www.nemoto.co.jp/products/luminova/index.html〉
【非特許文献3】
[平成14年8月30日検索]、インターネット〈URL:http://www.nemoto.co.jp/product/01 luminova/index.html〉
【非特許文献4】
[平成14年8月30日検索]、インターネット〈URL:http://www.nemoto.co.jp/column/10 glow.html 〉
【特許文献2】
特許第2543825号明細書
【特許文献3】
米国特許第5424006号明細書
【特許文献4】
欧州特許第622440号明細書
【非特許文献5】
松沢隆嗣、竹内信義、青木康充、村上義彦、第248回 蛍光体同学会講演予稿集[Proc.Phosphor Res.Soc.](1993.11.26)7−13
【非特許文献6】
村上義彦、日経サイエンス、5(1996)20−29
【非特許文献7】
T.Matsuzawa,Y.Aoki,T.Takeuchi and Y.Murayama,J.Electrochem.Soc.,143(1996)2670−2673
【非特許文献8】
村上義彦、セラミックス、32(1997)40−43
【非特許文献9】
村上義彦、はかる、42(1997)2−7
【0005】
独立行政法人産業技術総合研究所センター・基礎素材研究部門・多機能材料技術研究グループの徐超男氏(元・通産省工業技術院・九州工業技術研究所・無機複 合材料部・機能性セラミックス研究室)らによるSrAl 2  4  :Eu系材料における応力発光現象の発見と特許および研究経緯
この応力発光SrAl2 4 :Eu系材料や関連物質に関しては多くの解説や報告がある(例えば、非特許文献10−17、特許文献5−19参照)。特許文献5には、外部からの機械的エネルギーをウルツァイト(wurzite)型圧電材料で受けることにより発光し、内部に0.01〜20重量%の希土類あるいは遷移金属を含む材料が記載され、特許文献6にはこの材料を薄膜にしたものが記載されている。特許文献7には、機械的な外力を加えて生じる変形により発光する材料であり、MgAl2 4 、CaAl2 4 、Al2 3 、SrMgAl1017の母体材料に3d,4d,5d,4fの電子殻を有する遷移元素あるいは希土類元素を含む物質とその製造方法が記載されている。特許文献8には、金属酸化物/複合酸化物の母体結晶に3d,4d,5d,4fの電子殻を有する遷移元素あるいは希土類元素を発光中心イオンとして含む物質からなる、機械的変形により発光する材料が記載されている。特許文献9には、Sr3 Al2 6 ,Ga3 Al2 6 の母体材料に遷移元素や希土類を含む材料、 及び添加物質の量が0.01〜20重量%で800〜1700℃の還元雰囲気下で焼成させる製造方法が記載されている。特許文献10には、外部からの機械的エネルギーを光に変える材料において、Y−Ba−Mg−Si酸化物を母体材料とし、 希土類ないし遷移金属元素を発光中心とする材料が記載されている。特許文献11には、非化学量論組成のアルミン酸塩を規定した、機械的エネルギーによって発光する材料が記載されている。特許文献12には、可視光で励起させた蛍光体メモリーでmMO・nAl2 3 の材料系が記載されている。特許文献13には、応力発光材料を用いた応力分布の測定システムが記載されている。特許文献14には、メリライト型結晶構造の酸化物(例えば、CaYAl3 7 ,Ca2 Al2 SiO7 など)を母体とする、機械的エネルギーによって発光する材料が記載されている。特許文献15には、MN2 4 でM=Mg,Sr,Ba,Zn、N=Ga,Alで、それに発光中心として希土類あるいは遷移金属がドープされた材料系とその製造方法が記載されている。特許文献16には、アルミン酸塩の母体に希土類あるいは遷移元素をドープした電場発光材料が記載されている。特許文献17には、(Sr,Ba,Mg,Ca,Zn,Cd)−(Al,Ga,Si)酸化物系の電歪材料で最大歪みが1%であることが記載されており、これは相当大きい値である。特許文献18には、トライボルミネッセント(Triboluminescent)材料としてピエゾ関連材料が記載されている。特許文献19には、応力発光材料として主にSr3 Al3 6 が記載され、特許文献9に対応するものである。
【非特許文献10】
徐超男、AIST Today,vol.2,No8(2002)
【非特許文献11】
[平成14年8月30日検索]、インターネット〈URL:http://www.aist.go.jp/aist j/aistinfo/aist today/vol02 08/vol02 80 main.html〉
【非特許文献12】
[平成14年8月30日検索]、インターネット〈URL:http://www.aist.go.jp/aist j/aistinfo/aist today/vol02 08/vol02 08 p13.pdf〉
【非特許文献13】
C−N.Xu,T.Watanabe,M.Akiyama and X−G.Zheng,Appl.Phys.Lett.,74(1999)1236−1238
【非特許文献14】
C−N.Xu,T.Watanabe,M.Akiyama and X−G.Zheng,Appl.Phys.Lett.,74(1999)2414−2416
【非特許文献15】
C−N.Xu,X−G.Zheng,M.Akiyama,K.Nonaka and T.Watanabe,Appl.Phys.Lett.,76(2000)179−181
【非特許文献16】
徐超男、化学工業(2000年10月号)pp.790−794&808
【非特許文献17】
徐超男、月刊ディスプレー、9月号(2001年)98−103
【特許文献5】
特開平11−116946号公報
【特許文献6】
特許第3265356号明細書
【特許文献7】
特許第3136340号明細書
【特許文献8】
特許第3136338号明細書
【特許文献9】
特許第2992631号明細書
【特許文献10】
特開2000−313878号公報
【特許文献11】
特開2001−49251号公報
【特許文献12】
特開2001−123162号公報
【特許文献13】
特開2001−215157号公報
【特許文献14】
特許第3273317号明細書
【特許文献15】
特開2002−194349号公報
【特許文献16】
特開2002−194350号公報
【特許文献17】
特開2002−201068号公報
【特許文献18】
米国特許第6117574号明細書
【特許文献19】
米国特許第6159394号明細書
【0006】
次に、応力発光する物質系、主としてSrAl2 4 系微粒子と樹脂との複合化技術について、その従来技術を以下に述べる。
根本特殊化学(株)から、複合材料としての商品名「ルミノーバ」(SrAl2 4 :Eu+Dy)の樹脂含浸製品が、「練込樹脂ペレット」として以下のとおり販売されている(非特許文献18、19)。
【非特許文献18】
[平成14年8月30日検索]、インターネット〈URL:http://www.nemoto.co.jp/products/luminova/index.html〉
【非特許文献19】
[平成14年8月30日検索]、インターネット〈URL:http://www.nemoto.co.jp/products/gss/index.html 〉
【0007】
樹脂材料としては、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ABS樹脂、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリアセタール(PA)、ウレタン樹脂が、上記ウェブ資料や非特許文献9に記載されている。さらに、上記ウェブ資料によれば、シリコーンゴムへの練り込みも試みられているようであるが、その詳細は明らかにされていない。一方、粉体と樹脂との混合比については、重量比で10%程度との記述があるのみである。
【0008】
一方、応力発光を発見した徐らの論文で報告されている複合材料は、そのほとんどがマトリックス(母材)としてエポキシ樹脂を用い、これを粉体と混合したもので、その形状もバルク塊であることから、発光させる際には、万力などにより強い機械的力を加える必要がある。
また、徐は、非特許文献10において、主として、応力分布の可視化技術や各種ディスプレイへの応用について記述しているが、エンターテインメント用の人工発光皮膚、人工発光毛髪、人工発光ボディー、人工発光布地などの用途展開に関しては、一切記述されていない。さらに、複合化技術においても、論文でエポキシ樹脂での成型が記述されているに過ぎず、ウェブ資料などでも、他の樹脂との複合化については一切記述されていない。
【0009】
根元特殊化学(株)が開発した蓄光材料の応用商品として、これまでに、以下の東京インテリジェントネットワーク株式会社のもの(非特許文献20、21)とサン・ユニット・カンパニーのもの(非特許文献22)とが知られている。非特許文献20、21には、蓄光材料の応用例として、蓄光タイル、蓄光ストラップ、蓄光特殊メイクジェル、蓄光壁紙などが記述され、また、非特許文献22には、タイル、塗料、ペレット、球などへの応用例が記述されているが、エンターテインメント用の人工発光皮膚、人工発光毛髪、人工発光ボディー、人工発光布地などの用途展開に関しては、一切記述されていない。
【非特許文献20】
[平成14年8月30日検索]、インターネット〈URL:http://www2.raidway.ne.jp/〜tin/〉
【非特許文献21】
[平成14年8月30日検索]、インターネット〈URL:http://www2.raidway.ne.jp/〜tin/nl/nl.html〉
【非特許文献22】
[平成14年8月30日検索]、インターネット〈URL:http://web.kyoto−inet.or.jp/people/sansanuc/s4.htm〉
【0010】
なお、応力発光についての記述は一切ないが、ガラス板、樹脂板、フィルムなどの透明基材にSrAl2 4 :Euなどの超微粒子状長残光無機蛍光体を分散させた透明蓄光性材料が提案されている(特許文献20)。
【特許文献20】
特開平9−95671号公報
【0011】
一方、活性エネルギー線硬化型樹脂の反応性単量体と金属アルコキシドとを含む均一溶液を塗布もしくは型入れした後、活性エネルギー線照射により活性エネルギー線硬化型樹脂の反応性単量体を、加熱により金属アルコキシドを重合させることにより活性エネルギー線硬化型樹脂と金属酸化物との複合体を製造する方法が提案されている(特許文献21)。
【特許文献21】
特開平9−278938号公報
【0012】
また、光重合性樹脂に紫外レーザー光を照射することによりファイバーを光誘起成長させることが報告されている(非特許文献23)。
【非特許文献23】
S.Shoji and S.Kawata,Appl.Phys.Lett.,75(1999)737−739
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上述の従来の複合化技術では、所望の形状の発光性立体構造物を形成する場合には、型を用いたり、シート状成型体に切削などの加工を施したりする必要があり、煩雑でコストも高くなるという問題があった。
【0014】
この発明は、上記課題を解決することを目的とする。
すなわち、この発明が解決しようとする課題は、所望の形状の発光性立体構造物を、微細な部分や複雑な形状部を含むと否とにかかわらず、短時間で容易にしかも低コストで製造することができる発光性立体構造物の製造方法を提供することにある。
この発明が解決しようとする他の課題は、人間の力でも、例えば人間の手や指で触っただけでも容易に発光を起こさせることができる発光性立体構造物、人工発光毛髪構造体、人工発光皮膚、人工発光ボディーおよび人工発光布地を提供することにある。
【0015】
この発明が解決しようとする他の課題は、触ったりした時だけ発光を起こさせることができる発光性立体構造物、人工発光毛髪構造体、人工発光皮膚、人工発光ボディーおよび人工発光布地を提供することにある。
より一般的には、この発明が解決しようとする課題は、所望の形状の立体構造物を、微細な部分や複雑な形状部を含むと否とにかかわらず、短時間で容易にしかも低コストで製造することができる立体構造物の製造方法を提供することにある。
この発明の上記課題および他の課題は本明細書の記述により明らかとなるであろう。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、この発明の第1の発明は、
無機物質と樹脂との複合物質からなる立体構造物の製造方法であって、
無機物質の原料と樹脂の原料である光硬化性樹脂とを含む溶液を用いて光造形法により立体構造物を製造するようにした
ことを特徴とするものである。
【0017】
光硬化性樹脂は、主として光重合性樹脂(モノマー、オリゴマー)と光開始剤とにより構成される。光重合性樹脂としては各種のものを使用することができ、必要に応じて選択することができる。光重合性樹脂としては1種類のものを単独で用いてもよいし、2種類以上のものを組み合わせて使用してもよい。例えば、ラジカル重合型の光重合性樹脂としては、アクリル系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、エン・ チオール系樹脂などが挙げられる。具体的には、アクリル系樹脂としては、アクリロイル基を有するモノマーまたはオリゴマーであり、その骨格を構成する分子構造により、ポリエステルアクリレート、ポリウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエーテルアクリレートなどがある。不飽和ポリエステル系樹脂としては、スチレン、ビニルトルエンなどのビニル基を有するエステル系モノマー、または、不飽和二重結合を有する非ビニル系オリゴマーを含有するポリエステル系樹脂がある。さらに、エン・ チオール系樹脂としては、オリフィンとメルカプタンとの共重合体のようなポリエン樹脂とチオールのラジカル付加反応で架橋する樹脂がある。
【0018】
また、カチオン重合型の光重合性樹脂としては、官能基として炭素原子2個と酸素原子1個とからなる三員環(オキシラン環)を有するエポキシ系樹脂を挙げることができる。具体的には、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、脂肪族型エポキシ樹脂などがある。
【0019】
光開始剤は、使用する光重合性樹脂の重合を開始させることができる限り、各種のものを用いることができる。例えば、光開始剤としては、ラジカル重合開始剤、カチオン重合開始剤などがある。ラジカル重合開始剤としては、ジヒドロキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1フェニルプロパン−1−オンなどのアセトフェノン系重合開始剤、イソブチルベンゾインエーテル、イソプロピルベンゾインエーテルなどのベンゾインエーテル系重合開始剤、ベンジルメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなどのベンジルケタール系重合開始剤、ベンゾフォノン、2−クロロチオキサントンなどのケトン系重合開始剤などがある。また、カチオン重合開始剤としては、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩、メタロセン化合物などがある。
【0020】
無機物質としては、各種のものを用いることができ、製造する立体構造物に持たせる機能や用途などに応じて選択することができる。無機物質は、例えば、酸化物、硫化物、窒化物、炭化物などの無機化合物である。具体的には、ウルツ鉱型圧電体である、ZnS:Mn、ZnS:Cu、ZnS:Eu、ZnS:Ce、AlN:Mn、SiC:Mn、ZnO:Eu、ZnO:Mn、蛍石構造を有するZrO2 :Ce、ZrO2 :Ti、HfO2 :Ce、CeO2 :Ce、コランダム構造を有するCr2 3 :Ce、Ti2 3 :Ce、Al2 3 :Ce、アルミン酸塩であるSr3 Al2 6 :Eu、Ca3 Al2 6 :Nd、MgAl2 4 :Ce,Eu,Mn,Cu,Eu+Tb、SrAl2 4 、SrAl2 4 :Eu、CaAl2 4 :Ce、SrMgAl1017:Eu、Sr−Ba−Mg−Al−O:Eu、Ba−Mg−Al−O:Eu、Y−Ba−Mg−Si−O系のY2 SiO5 :Eu,Ce,Sm、BaSi2 5 :Pb、Ba3 MgSi2 8 :Eu、メリライト構造を有するCa2 Al2 SiO7 :Ce、CaMgSi2 7 :Ce、Ca2 (Mg,Fe)Si2 7 :Ce、CaYAl3 7 :Ce、Ca2 2 SiO7 :Ce、CaNaAlSi2 7 :Ce、(Ca,Na)2 (Al,Mg)(Si,Al)2 7 :Ce、Ca2 (Mg,Al)(Al,Si)SiO7 :Ce、スピネル型のZnGa2 4 :Mn、ZnAl2 4 :Mn、MgGa2 4 :Mnなどや、それらに由来する無機成分である。これらは、外部から機械的エネルギーを加えることによって発光する応力発光性物質である。
【0021】
特に、無機化合物がアルカリ土類アルミン酸塩からなる場合、それは、典型的には、
一般式Ax y z 
ただし、0.8≦x≦1.1
1.8≦y≦2.2
{(2x+3y)/2}−0.2<z<{(2x+3y)/2}+0.2
A=Srk Bal Cam Mgn 
(0≦k,l,m,n≦1,k+l+m+n=1)
B=Al1−p p (0≦p<1)
D=Yq Gar Int (0≦q,r,t≦1,q+r+t=1)
で表記される組成を有する酸化物結晶である。ここで、一般式Ax y z におけるAはSrk Bal Cam Mgn と表記されるが、これは、アルカリ土類であるSr,Ba,Ca,Mgを任意の組成で含む固溶体であることを意味する。また、DはYq Gar Int と表記され、これはY,Ga,Inを任意の組成で含む固溶体であることを意味するが、典型的にはAlを主成分とし、Y,Ga,Inを含む固溶体である。希土類元素をドープする場合、この希土類元素は、典型的には、酸化物結晶のAサイトに置換固溶させる。
【0022】
さらに、蛍光性物質である無機物質として、CaWO4 の結晶のような、純粋な状態で固有の発光を示す物質や、酸化ウランを含んだガラス、各種不純物を含む結晶蛍光体などや、夜光塗料のような蛍光物質、例えばトリチウム(H)、炭素−14(14C)、プロメチウム−147(147Pm)、ラジウム−226(226Ra)などの放射性核種を含有する自発光塗料などもある。なお、無機物質ではないが、アントラセンも、蛍光性物質として使用することが可能と考えられる。
【0023】
上記の無機物質の原料としては、例えば、金属アルコキシド、金属アリールオキシドまたはこれらと類似の結合を有する化合物を用いることができる。具体的には、これらの化合物は、
(1)金属原子が酸素原子を介してアルキル基(金属アルコキシド)またはアリール基(金属アリールオキシド)と結合している化合物
(2)β−ケト酸エステルのエノール構造の酸素原子で結合している化合物
(3)カルボン酸誘導体
(4)酸素−金属(メタロキサン)結合を持つ化合物
などで、ゾル−ゲル法が適用可能であれば、特に限定されるものではない。
【0024】
無機成分であるゾルと樹脂成分との結合状態に特に制限はないが、例えば、ファンデルワールス力、水素結合、共有結合、配位結合、イオン結合、分子鎖の絡み合いなどの結合や相互作用などといったものが挙げられる。光照射後の、無機成分である発光性物質と有機成分である樹脂とからなる複合物質の状態を図1に示す。図1において、Mは金属原子を示す。
【0025】
無機物質の原料としては、逆ミセル法による前駆体物質を用いてもよい。この逆ミセル法による前駆体物質は、非極性溶媒中で、界面活性剤分子の親水基部を内側に、疎水基部を外側に向けた分子集合体(逆ミセル)がその中心部に含む水溶液中に金属イオンが含まれた状態にある(均一に分散されているか、あるいは結合状態にある)状態であれば、特に限定されない。逆ミセル法で使用される界面活性剤は、特に限定されないが、例えば、陰イオン界面活性剤である、ビス(2−エチルヘキシル) スルホコハク酸ナトリウム(AOT)、陽イオン界面活性剤である、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、セチルトリメチルベンジルアンモニウムブロマイド(CTAB)、ジオレイルジメチルアンモニウムクロライド(DOeDAC)、ジオドデシルジメチルアンモニウムクロライド(DDAC)、非イオン界面活性剤である、ペンタエチレングリコールドデシルエーテル(DP−5)、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(NP−6)、ヘキサエチレングリコールドデシルエーテル(DP−6)などを用いることができる。
【0026】
次に、油相についても、特に限定はないが、例えば、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、ベンゼン、クロロベンゼンなどのうち、一種類以上を適宜選択して用いることができる。また、金属源についても、特に制限はないが、例えば、目的とする化合物を構成する金属を含有する、金属アルコキシド、水酸化物、硫酸塩、硝酸塩、ハロゲン化物などから、適宜選択して用いることができる。逆ミセルの水中に、こうした金属イオンを含有させる。そして、結晶化する前の前駆体物質を樹脂に分散させ、光を照射することで、樹脂の硬化と同時に前駆体を反応させることが可能である。逆ミセル法による前駆体物質は、樹脂成分との結合状態に、特に制限はないが、例えば、ファンデルワールス力、水素結合、共有結合、配位結合、イオン結合、分子鎖の絡み合いなどの結合や相互作用などといったものが挙げられる。この逆ミセルの前駆体を図2に示す。ここで、図2Aは一つの界面活性剤分子、図2Bは水と油との界面において、界面活性剤分子が内側に親水基、外側に疎水基を向けて集合した分子集合体の中心部に水溶液が含まれており、その中に金属イオンが分散している状態、図2Cは水と油との界面において、界面活性剤分子が内側に親水基、外側に疎水基を向けて集合した分子集合体の中心部に水溶液が含まれており、その中に金属イオンが結合した状態を示す。光照射により、最終的には図1に示されるような複合物質となる。
【0027】
光造形に用いる溶液には、光硬化性が損なわれず、特に無機物質が蛍光性物質である場合には硬化した立体構造物の蛍光性が消光しない範囲において、上記の光重合性樹脂(モノマー、オリゴマー)、光開始剤および無機物質の原料に加えて、他の成分を含有させてもよい。このような任意成分としては、アミン系化合物などからなる光増感剤(重合促進剤)、チオキサントン、チオキサントンの誘導体、アントラキノン、アントラキノンの誘導体、ペリレン、ペリレンの誘導体、ベンゾフェノン、ベンゾインイソプロピルエーテルなどからなる光増感剤、ビニルエーテル類、ビニルスルフィド類、ビニルウレタン類、ウレタンアクリレート類、ビニルウレア類などの反応性希釈剤、重合禁止剤、重合開始助剤、老化防止剤、レベリング剤、濡れ性改良剤、シランカップリング剤、顔料、染料などを挙げることができる。
【0028】
光造形に用いる溶液は、好適には、光重合性樹脂、光開始剤、無機物質の原料および上記の任意成分を均一に混合することによって調整される。その混合方法は、特に限定されないが、例えば、真空にして気泡を取り除きながら攪拌する真空脱泡機などを用いて混錬するなどの方法を用いることができる。
【0029】
以上のようにして得られる溶液を用いて、光造形法により三次元の立体構造物を製造する。ここで、光造形用の光としては、使用する光硬化性樹脂に応じてその硬化に適した波長の光(可視光、紫外光、赤外光など)が用いられる。光源としては、典型的にはレーザーが用いられるが、レーザー以外の光源(発光ダイオードやランプ光源)を用いてもよい。そして、この光を溶液に選択的に照射し、硬化樹脂層を形成する工程を必要な回数だけ繰り返すことにより、硬化樹脂層が一体的に積層された任意の形状の立体構造物を製造することができる。
【0030】
光造形用の溶液に光を選択的に照射する方法は特に制限されるものではなく、種々の方法を採用することが可能である。例えば、レーザー光、あるいはレンズやミラーなどを用いて得られた収束光を走査させながら溶液に照射する方法、所定のパターンの光透過部を有するマスクを用い、このマスクを介して非収束光を組成物に照射する方法、多数の光ファイバーが束ねられた導光部材を用い、この導光部材における所定のパターンに対応する光ファイバーを介して光を溶液に照射する方法などを採用することができる。また、マスクを用いる手段としては、マスクとして、液晶表示装置と同様の原理により指定のパターンにしたがって、光透過領域と光不透過領域とからなるマスク像を電気光学的に形成するものを用いることもできる。以上において、目的とする立体構造物が微細な部分を有するものである場合には、溶液に選択的に光を照射する方法としてスポット径の小さいレーザー光を走査する方法を採用することが好ましい。なお、容器内に収容されている溶液における光の照射面(例えば、レーザー光または収束光の走査平面)は、この溶液の液面あるいは透光性容器の器壁との接触面のいずれであってもよい。あるいは、多光子吸収を利用する場合には、集光点近傍の樹脂のみを硬化することができるため、樹脂内部であってもよい。多光子吸収の利用により、極微細あるいは極微小の立体構造体の製造が容易となる。いずれの場合でも、容器の外部から直接、または器壁を介して光を照射することができる。
【0031】
この光造形法においては、通常、光の照射位置(照射面)を、既硬化部分から未硬化部分に連続的にまたは段階的に移動させることにより、硬化部分を積層させて任意の立体構造物を造形する。例えば、光源、溶液の収容容器、光硬化性樹脂の既硬化部分のいずれかを他のものに対して相対的に移動させたり、収容容器に溶液を追加供給したりするなどの方法を挙げることができる。光の照射方向は上下左右前後任意であるが、上記の移動にエレベーターを用いる場合には、このエレベーターと同じ向きになることが必要である。
【0032】
光造形により得られた立体構造物に付着した未硬化の光硬化性樹脂の除去方法としては、例えば、溶媒により光硬化性樹脂を溶解させる方法がある。この用途の洗浄剤としては、イソプロピルアルコール、エチルアルコールなどのアルコール類に代表される有機溶剤、アセトン、酢酸エチル、メチルエチルケトンなどに代表される有機溶剤、テンペン類、グリコールエーテル系エステル類に代表される脂肪族系有機溶剤、熱硬化性樹脂などが挙げられる。また、光硬化性樹脂、洗浄剤などの種類によっては、必要に応じて熱処理、あるいは光処理によるポストキュアを行う。あるいは、金属、セラミックスなどの粉末を含有する造形物を焼結体として製造する場合は、光造形により得られた立体構造物の樹脂除去方法として加熱処理方法がある。また、必要に応じて、加熱に加え、加圧処理も行うことができる。加圧を伴う加熱処理は、高圧ガス発生装置、真空装置、高周波発生装置、油圧ユニット、炉構造を有する圧力容器、冷却容器、加熱電源制御装置、安全装置、製品ハンドリング装置などにより構成された処理装置によって行われる。
【0033】
この発明の第1の発明に関連して述べた以上のことは、その性質に反しない限り、以下に述べるこの発明の第2〜第12の発明においても同様に成立するものである。
この発明の第2の発明は、
無機物質を含む粒子と樹脂との複合物質からなる立体構造物の製造方法であって、
無機物質を含む粒子が分散された、樹脂の原料である光硬化性樹脂を用いて光造形法により立体構造物を製造するようにした
ことを特徴とするものである。
【0034】
ここで、光硬化性樹脂は、典型的には、照射される光(紫外光など)の波長および強度に依存して硬化特性が変化し、かつ、光の照射による硬化によってその屈折率が高くなるものである。この光硬化性樹脂は、好適には、硬化後の光硬化性樹脂の屈折率と硬化前の光硬化性樹脂の屈折率との差Δn=(硬化後の光硬化性樹脂(固体)の屈折率)−(硬化前の光硬化性樹脂(液体)の屈折率)が0.2以上であるものである。この場合、光の照射により硬化した光硬化性樹脂の屈折率と未硬化の光硬化性樹脂の屈折率との差Δnにより、照射端面から、光の一方向導波現象が自己組織的に生じてその方向に光硬化性樹脂の硬化が進み、硬化部の形状は針状、ファイバー状あるいは繊維状となる。照射する光としては、レーザー光や収束光が好適に用いられる。また、この光の照射においては、例えば、照射端面に2方向以上の方位からそれぞれレーザー光や収束光を照射することにより、照射端面から、光入射方位に対応した方向のファイバーの束を一度に形成するようにしてもよい。光硬化性樹脂中に分散させる無機物質を含む粒子の粒径は、光造形に支障を生じない範囲で必要に応じて選ぶことができるが、典型的には200nm以下である。この無機物質を含む粒子は、無機物質のみからなるもの、無機物質と有機物質との複合物質からなるものなどのいずれであってもよく、中実構造、中空構造のいずれであってもよい。
この発明の第2の発明に関連して述べた以上のことは、その性質に反しない限り、以下に述べるこの発明の第3〜第12の発明においても同様に成立するものである。
【0035】
この発明の第3の発明は、
外部からエネルギーを加えることによって発光する無機化合物と樹脂との複合物質からなる発光性立体構造物の製造方法であって、
無機化合物の原料と樹脂の原料である光硬化性樹脂とを含む溶液を用いて光造形法により発光性立体構造物を製造するようにした
ことを特徴とするものである。
【0036】
ここで、外部から加えるエネルギーは、典型的には、外力により発生する応力による機械的エネルギーであるが、そのほかに、外部から加える弾性振動あるいは超音波などの音波による機械的エネルギーも含まれ、さらには紫外線などのエネルギー線によるエネルギーであってもよい。
【0037】
上記の複合物質中の無機化合物の重量比率は、弾力を持たせ、応力発光を人間の力などで容易に実施することを可能としたり、耐久性の向上を図るなどの観点より、好適には30%以上100%未満、より好適には30%以上80%以下とする。樹脂のヤング率は、応力発光を人間が容易に実施する場合には、複合物質からなる発光性立体構造物に手などで軽く触るだけで発光が起こる限り特に問わないが、比較的硬いものでは例えば10MPa以上、より柔軟なものでは例えば10MPa未満、典型的には例えば1MPa以下である。
【0038】
発光性立体構造物の形状は、この発光性立体構造物の使用目的などに応じて選ばれるが、例えば、人工発光毛髪や人工発光繊維などである。
この発明の第3の発明に関連して述べた以上のことは、その性質に反しない限り、以下に述べるこの発明の第4〜第12の発明においても同様に成立するものである。
【0039】
この発明の第4の発明は、
外部からエネルギーを加えることによって発光する無機化合物を含む粒子と樹脂との複合物質からなる発光性立体構造物の製造方法であって、
無機化合物を含む粒子が分散された、樹脂の原料である光硬化性樹脂を用いて光造形法により発光性立体構造物を製造するようにした
ことを特徴とするものである。
【0040】
この発明の第5の発明は、
外部からエネルギーを加えることによって発光する無機化合物と樹脂との複合物質からなる複数の人工発光毛髪が基体上に立設された構造を有する人工発光毛髪構造体の製造方法であって、
無機化合物の原料と樹脂の原料である光硬化性樹脂とを含む溶液を用いて光造形法により人工発光毛髪を製造するようにした
ことを特徴とするものである。
【0041】
人工発光毛髪は、典型的には、針状、ファイバー状または繊維状の形状を有する。この人工発光毛髪の太さは、この人工発光毛髪を人間が手や指などで触ったときに十分に曲がって発光が起こる限り、特に限定されないが、柔軟性を確保するとともに、応力発光に必要な内部応力を生じさせて容易に発光を起こさせ、さらには、人間が触った時の感触を良好にするなどの観点からは、好適には2mm以下、より好適には1mm以下、さらに好適には0.5mm以下とする。この人工発光毛髪の太さの下限は、強度が確保される限り存在しないが、通常は例えば0.1mm以上である。この太さは、基体上の全ての場所で一定であってもよいし、場所によって異なってもよい。基体上の人工発光毛髪の面密度は必要に応じて選ばれるが、人間が手や指などで触ったときにその触った部位で明瞭な発光が認められるようにするなどの観点からは、好適には1本/cm2 以上とし、より好適には2本/cm2 以上とする。面密度の上限は、使用する人工発光毛髪の太さにより決まる。面密度は、基体上の全ての場所で一定であってもよいし、場所によって異なってもよい。基板面に対する人工発光毛髪の角度は必要に応じて決められ、90°であってもそれ以外の角度でもよいが、典型的には90°とする。この角度は、基体上の全ての場所で一定であってもよいし、場所によって異なってもよい。基板上への人工発光毛髪の立設の方法は、基本的にはどのような方法を用いてもよいが、典型的には、例えば、基体に設けられた孔(貫通孔であっても非貫通孔であってもよい)に人工発光毛髪の根元が埋め込まれる。人工発光毛髪は、典型的には基体上に周期的に立設され、具体的には、規則格子、例えば図3Aに示すような正方格子や図3Bに示すような正三角格子の配置で立設される。この配置の仕方は、基体上の全ての場所で同一であってもよいし、場所によって異なってもよい。なお、必要に応じて、人工発光毛髪と混ぜて、発光機能のない人工毛髪を用いてもよい。
【0042】
人工発光毛髪からの発光を均一に起こさせる観点からは、好適には、無機化合物と樹脂との複合物質からなる人工発光毛髪の内部において、無機化合物をほぼ均一に分散させる。人工発光毛髪に触った時の感触を良くしたり、耐久性の向上を図るなどの観点からは、好適には、人工発光毛髪の表面が有機材料層、具体的には例えばコーティング層で被覆される。基体は、好適には、人間の手で容易に曲げることができるフレキシブルな材料で構成されるが、それ以外の材料で構成してもよい。
この発明の第5の発明に関連して述べた以上のことは、その性質に反しない限り、以下に述べるこの発明の第7〜第12の発明においても同様に成立するものである。
【0043】
この発明の第6の発明は、
外部からエネルギーを加えることによって発光する無機化合物を含む粒子と樹脂との複合物質からなる複数の人工発光毛髪が基体上に立設された構造を有する人工発光毛髪構造体の製造方法であって、
無機化合物を含む粒子が分散された、樹脂の原料である光硬化性樹脂を用いて光造形法により人工発光毛髪を製造するようにした
ことを特徴とするものである。
【0044】
この発明の第7の発明は、
外部からエネルギーを加えることによって発光する無機化合物と樹脂との複合物質からなる複数の人工発光毛髪が基体上に立設された構造を有する人工発光皮膚の製造方法であって、
無機化合物の原料と樹脂の原料である光硬化性樹脂とを含む溶液を用いて光造形法により人工発光毛髪を製造するようにした
ことを特徴とするものである。
【0045】
この発明の第8の発明は、
外部からエネルギーを加えることによって発光する無機化合物を含む粒子と樹脂との複合物質からなる複数の人工発光毛髪が基体上に立設された構造を有する人工発光皮膚の製造方法であって、
無機化合物を含む粒子が分散された、樹脂の原料である光硬化性樹脂を用いて光造形法により人工発光毛髪を製造するようにした
ことを特徴とするものである。
【0046】
この発明の第9の発明は、
外部からエネルギーを加えることによって発光する無機化合物と樹脂との複合物質からなる複数の人工発光毛髪がボディー表面に立設された構造を有する人工発光ボディーの製造方法であって、
無機化合物の原料と樹脂の原料である光硬化性樹脂とを含む溶液を用いて光造形法により人工発光毛髪を製造するようにした
ことを特徴とするものである。
【0047】
この発明の第10の発明は、
外部からエネルギーを加えることによって発光する無機化合物を含む粒子と樹脂との複合物質からなる複数の人工発光毛髪がボディー表面に立設された構造を有する人工発光ボディーの製造方法であって、
無機化合物を含む粒子が分散された、樹脂の原料である光硬化性樹脂を用いて光造形法により人工発光毛髪を製造するようにした
ことを特徴とするものである。
【0048】
この発明の第11の発明は、
外部からエネルギーを加えることによって発光する無機化合物と樹脂との複合物質からなる人工発光繊維を用いた人工発光布地の製造方法であって、
無機化合物の原料と樹脂の原料である光硬化性樹脂とを含む溶液を用いて光造形法により人工発光繊維を製造するようにした
ことを特徴とするものである。
【0049】
ここで、人工発光布地の織り方(編み方)の周期(織り目または編み目において互いに隣接する人工発光繊維の間隔に対応する)は必要に応じて選ばれるが、人間が手などで触ったときにその触った部位で明瞭な発光が認められるようにするなどの観点からは、好適には1回/cm以上、より好適には2回/cm以上とする。また、織り方(編み方)は種々のタイプがあり、必要に応じてこれらのうちから選ぶことができる。また、必要に応じて、人工発光繊維と混ぜて、発光機能のない繊維を用いてもよい。
【0050】
また、人工発光布地は、人工発光繊維だけを用いて織ったり編んだりしてもよいが、例えば、貫通孔を周期的に設けた基体を用い、この基体の貫通孔に人工発光繊維を通しながら織ったり編んだりしてもよい。この場合には、布地の模様が周期的になり、美しい文様を呈することができる。ここで、基体上の貫通孔の面密度は、好適には1本/cm2 以上、より好適には2本/cm2 以上である。
この発明の第11の発明に関連して述べた以上のことは、その性質に反しない限り、以下に述べるこの発明の第12の発明においても同様に成立するものである。
【0051】
この発明の第12の発明は、
外部からエネルギーを加えることによって発光する無機化合物を含む粒子と樹脂との複合物質からなる人工発光繊維を用いた人工発光布地の製造方法であって、
無機化合物を含む粒子が分散された、樹脂の原料である光硬化性樹脂を用いて光造形法により人工発光繊維を製造するようにした
ことを特徴とするものである。
【0052】
この発明による人工発光毛髪構造体、人工発光皮膚、人工発光ボディーおよび人工発光布地は、例えば、各種ロボット(仕事ロボット、娯楽ロボット、癒しロボットなど)や、各種オーディオ機器(スピーカーを含む)、テレビ、ビデオ、パソコンなどの家庭電器製品のボディーなどに用いて好適なものである。
【0053】
上述のように構成されたこの発明によれば、無機物質あるいは無機化合物の原料と樹脂の原料である光硬化性樹脂とを含む溶液にレーザー光などの光を、製造すべき立体構造物の形状に応じて照射することにより、その光の作用で重合反応が進んで光硬化性樹脂が硬化すると同時に、その光が吸収されることにより生じる熱で無機物質の原料が反応して無機物質が生成し、無機物質あるいは無機化合物と樹脂とからなる複合物質が光照射領域に生成される。この場合、立体構造物の製造にあたって、塗布や型入れなどの前処理を行う必要は全くなく、簡便である。
【0054】
また、無機物質あるいは無機化合物からなる粒子が分散された、樹脂の原料である光硬化性樹脂にレーザー光などの光を、製造すべき立体構造物の形状に応じて照射することにより、その光の作用で重合反応が進んで光硬化性樹脂が硬化し、無機物質あるいは無機化合物からなる粒子が樹脂中に分散された複合物質が光照射領域に生成される。この場合、立体構造物の製造にあたって、塗布や型入れなどの前処理を行う必要は全くなく、簡便である。
【0055】
また、外部からエネルギーを加えることによって発光する無機化合物あるいは無機化合物からなる粒子と樹脂との複合物質からなる人工発光毛髪あるいは人工発光繊維は、例えば、人間が手や指で軽く触っただけでも柔らかい感触で容易に人工発光毛髪や人工発光繊維を大きく曲げて発光を起こさせることができる。また、接触が終われば、直ちに発光が停止する。
【0056】
そして、以上のように接触に伴い発光が生じ、それを一般ユーザーが知覚することにより、ユーザーに心地よさが喚起され、あるいはその感性を効果的に刺激することができる。
【0057】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
まず、応力発光による人工発光毛髪の製造方法について説明する。
図4は光造形装置の一例を示す。図4に示すように、この光造形装置は、光造形に用いる原料1を収容する容器2と、この容器2の底面に設置された石英ガラス窓3と、造形用ベース4、造形用ベース4の昇降用のエレベーター5と、光ビーム6を発生させる所定の光源(図示せず)と、この光ビーム6の集光用のレンズ7と、この光ビーム6を走査させるために、この光ビーム6をX−Y方向に移動させるX−Yステージ8と、エレベーター5を昇降させるZステージ9と、支持ベース10とにより構成されている。光ビーム6は例えばレーザー光源によるレーザー光であり、典型的には紫外レーザー光が用いられる。なお、図4においては、X−Yステージ8およびZステージ9の動きを制御するためのコントロール部、および、X−Yステージ8と光ビーム6の光源との連結部は省略してある。
【0058】
Zステージ9は、石英ガラス窓3の面に垂直な方向(Z方向)に移動し、石英ガラス窓3に対する造形用ベース4の相対位置、すなわち応力発光性無機化合物を含む光硬化性樹脂の硬化層1層分の厚さを決定する。また、X−Yステージ8は、光ビーム6を走査させるために石英ガラス窓3に平行な方向(X−Y方向)に移動する。石英ガラス窓3の、原料1との接触面は、剥離性の良い材料(例えば、濡れ性の低いポリテトラフルオロエチレン製テープなど)で処理してある。したがって、この光造形装置を用いて作製した、応力発光性無機化合物を含む光硬化性樹脂の1層の硬化層は、石英ガラス窓3の面に接着することなく、造形用ベース4と共に移動することができる。
【0059】
このような光造形装置を用い、光ビーム6を走査させながら石英ガラス窓3を通して原料1に光ビーム6を照射して光硬化層を形成し、これを必要な回数だけ行ってこの光硬化層を複数層積み重ねることで、応力発光性無機化合物含有光硬化性樹脂成形体を造形し、所望の形状の立体構造物Aを製造する。
【0060】
実施例1
サンノプコ(株)製紫外線硬化樹脂URR−HP4820、ジルコニウムテトラn−プロポキシド([Zr(OPr)4 ])およびTiを有機溶剤に入れ、攪拌し、ゾル溶液とした。
得られた樹脂含有ゾル溶液を図4に示す光造形装置の容器2に気泡が入らないように、原料1として導入する。次に、この光造形装置で上述のようにして光ビーム6による光造形を行い、図5に示すように、造形用ベース4上に、応力発光性無機化合物であるZrO2 :Tiと樹脂との複合物質からなる毛髪形状の構造体、すなわち人工発光毛髪12を製造する。
次に、成形体を有機溶剤、例えばエチルアルコールで洗浄し、目的とする人工発光毛髪12を得る。この人工発光毛髪12の太さは例えば0.3〜0.5mmである。
【0061】
実施例2
サンノプコ(株)製紫外線硬化樹脂URR−HP4820およびSrAl2 4 :Eu粉末(粒径100〜200nm)を混合比0.6:0.4の割合で混合し、攪拌し、さらに脱泡機にて混錬する。
次に、得られた樹脂含有混錬物質を図4に示す光造形装置の容器2に気泡が入らないように、原料1として導入する。次に、この光造形装置で上述のようにして光ビーム6による光造形を行い、図5に示すように、造形用ベース4上に、応力発光性無機化合物であるSrAl2 4 :Eu粉末と樹脂との複合物質からなる毛髪形状の構造体、すなわち人工発光毛髪12を製造する。
次に、成形体をエチルアルコールで洗浄し、目的とする人工発光毛髪12を得る。この人工発光毛髪12の太さは例えば0.3〜0.5mmである。
この人工発光毛髪12は、手で軽く触るだけで波長520nmで発光する。
【0062】
実施例3
サンノプコ(株)製紫外線硬化樹脂URR−HP4820およびZnS:Cu粉末(粒径100〜200nm)を混合比0.6:0.4の割合で混合し、攪拌し、さらに脱泡機にて混錬する。
次に、得られた樹脂含有混錬物質を図4に示す光造形装置の容器2に気泡が入らないように、原料1として導入する。次に、この光造形装置で上述のようにして光ビーム6による光造形を行い、図5に示すように、造形用ベース4上に、応力発光性無機化合物であるZnS:Cu粉末と樹脂との複合物質からなる毛髪形状の構造体、すなわち人工発光毛髪12を製造する。
次に、成形体をエチルアルコールで洗浄し、目的とする人工発光毛髪12を得る。この人工発光毛髪12の太さは例えば0.3〜0.5mmである。
この人工発光毛髪12は、手で軽く触るだけで波長350nmで発光する。
【0063】
実施例4
サンノプコ(株)製紫外線硬化樹脂URR−HP4820およびSrAl2 4 :Eu粉末(粒径100〜200nm)を混合比0.6:0.4の割合で混合し、攪拌し、さらに脱泡機にて混錬する。
次に、得られた樹脂含有混錬物質を図4に示す光造形装置の容器2に気泡が入らないように、原料1として導入する。次に、この光造形装置で光ビーム6により、自己組織的に光造形を行う。すなわち、図6に示すように、光ビーム6を、レンズ7(例えば、開口数NA≦0.5のもの)により、原料1の透明石英ガラス窓(図示せず)との接触端面に焦光し照射する。光ビーム6としては、紫外レーザ光、例えばHe−Cdレーザによる紫外レーザ光を用いる。この光ビーム6が、原料1の透明石英ガラス窓(図示せず)との接触端面に照射されると、そこから原料1の光硬化性樹脂の硬化が始まるが、このとき、硬化により屈折率が高くなって硬化部と未硬化部との間に例えば0.2以上の屈折率差が生じることにより、光ビーム6の照射方向に一方向光導波現象が自己整合的に生じ、結果的に一方向にファイバー状に硬化部が形成され、人工発光毛髪12が形成される。
次に、成形体をエチルアルコールで洗浄し、目的とする人工発光毛髪12を得る。この人工発光毛髪12の太さは例えば0.3〜0.5mmである。
この人工発光毛髪12は、手で軽く触るだけで波長520nmで発光する。
【0064】
次に、上述のようにして製造される人工発光毛髪を用いた人工発光毛髪構造体について説明する。
図7はこの発明の第1の実施形態による人工発光毛髪構造体を示す。ここで、図7Aは側面図、図7Bは平面図である。
図7に示すように、この人工発光毛髪構造体においては、基体11の一方の主面上に、人工発光毛髪12が正方格子状の配置で立設されている。この場合、基体11に孔13が正方格子状の配置で設けられ、この孔13に人工発光毛髪12の根元が埋め込まれていることにより、基体11に対して人工発光毛髪12が固定されている。この固定には必要に応じて接着剤を用いてもよい。人工発光毛髪12としては、上述のようにして製造されたものが用いられる。人工発光毛髪12の直径dは、人工発光毛髪12を十分にしなやかにする観点より、好適には太くても2mm以下に選ばれ、より好適には1mm以下に選ばれ、具体的には例えば0.3〜0.5mmに選ばれる。
【0065】
基体11は、人工発光毛髪12が繰り返し曲げられても基体11に対する人工発光毛髪12の固定強度が劣化しないように、また、人工発光毛髪構造体の設置場所の状況などに応じて、その材質や厚さが適宜選ばれる。特に、非平坦面上に人工発光毛髪構造体を設置するような用途の場合、この基体11は、好適には、弾力性に富み、人間の手や指で容易に曲げることができるフレキシブルなものが用いられ、具体的には、樹脂フィルム、例えばポリエステル樹脂フィルムなどが用いられる。この基体11の厚さの具体例を挙げると例えば2〜3mmである。
【0066】
人工発光毛髪12の配列個数および配列間隔は必要に応じて決められるが、図7においては一例として縦横に11本ずつ、合計121本配列した場合が示されている。配列間隔a(図7B参照)は、人工発光毛髪12の面密度が1本/cm2 以上となるように決められるが、典型的には、例えば、2〜10mmに選ばれる。この場合、人工発光毛髪12の面密度は1〜25本/cm2 となる。
【0067】
また、人工発光毛髪12の高さh(図7A参照)は、人工発光毛髪構造体のユーザーの感性や嗜好などを考慮して決められるものである。具体的には、人工発光毛髪12の高さhは、直径dにもよるが、これらの人工発光毛髪12を手で撫でた時に毛髪や動物の毛を撫でた時と同じような感触や毛並み感を得たい場合には、好適には最低でも直径dの2〜3倍以上とし、典型的には例えば直径dの5〜50倍とする。一方、人工発光毛髪12を触ったときにスキンタッチを味わいたい場合には、人工発光毛髪12の高さhを十分に低く、例えば直径dの2〜3倍以下とし、極端な場合にはほとんどドット状と言えるほどの高さ、すなわち直径dと同程度にしてもよい。
【0068】
この人工発光毛髪構造体を暗がりの中に入れ、その人工発光毛髪12を手先で軽く撫でたところ、その瞬間、人工発光毛髪12から強い発光が起こることが確認された。また、撫で終わった後には、短時間で発光が感じられなくなった。そして、人工発光毛髪12を撫でながらこの発光を見ることで、感性に訴えるものが感じられた。
【0069】
この人工発光毛髪構造体によれば、応力発光する無機化合物と樹脂とからなる十分に細い人工発光毛髪12を製造し、この人工発光毛髪12を基体11の一主面上に必要な本数だけ正方格子状に立設することにより人工発光毛髪構造体を構成しているため、ユーザーが人工発光毛髪12を手で軽く撫でるだけで強く発光させることができ、しかも撫で終わったときには直ぐに発光が感じられなくなる。このため、ユーザーは、撫でたときの手の感触の心地よさと同時に、撫でた時の発光を楽しむことができ、それによって心が癒されたり、気分が明るくなったりするなどの効果を得ることができる。
この人工発光毛髪構造体は、人工発光皮膚に適用して好適なものであり、例えば、癒しロボット、娯楽ロボットなどのエンターテインメントあるいはアミューズメント用ロボットのボディー表面に設けて使用することができる。
【0070】
図8は人工発光布地を示す。図8に示すように、この人工発光布地は、縦糸として人工発光繊維21を用い、横糸として人工発光繊維22を用いて織ったり編んだりしたものである。この織ったり編んだりした人工発光繊維21、22は、必ず湾曲しているのが特徴である。
【0071】
人工発光繊維21、22としては、上述の人工発光毛髪12と同様な方法により製造されたものが用いられる。人工発光繊維21、22の直径は、人工発光繊維21、22を十分にしなやかにして容易に織ったり編んだりすることができるようにする観点より、好適には太くても2mm以下に選ばれ、より好適には1mm以下、さらに好適には0.5mm以下に選ばれる。
【0072】
人工発光繊維21、22の間隔は、これらの人工発光繊維21、22の織り方(編み方)の周期が、好適には1回/cm以上、より好適には2回/cm以上となるように決められるが、典型的には、例えば、2〜10mmに選ばれる。この場合、人工発光繊維21、22の織り方(編み方)の周期は1〜5回/cmとなる。
言うまでもないが、人工発光繊維21、22が細いほど、また、人工発光繊維21、22の織り方(編み方)の周期が多いほど、緻密な人工発光布地を得ることができ、実際の絹の織物に匹敵する緻密な布地を得ることも可能である。
【0073】
この人工発光布地によれば、応力発光する無機化合物と樹脂との複合材料からなる十分に細い人工発光繊維21、22を製造し、これらの人工発光繊維21、22を縦糸、横糸に用いて織ったり編んだりしたりすることにより人工発光布地を構成しているため、ユーザーが湾曲している人工発光繊維21、22を手で軽く撫でるだけで強く発光させることができ、しかも撫で終わったときには直ぐに発光が感じられなくなる。このため、ユーザーは、見た目には毛髪に覆われていないにもかかわらず、撫でたときの手の感触の心地よさと同時に、撫でた時の発光を楽しむことができ、それによって心が癒されたり、気分が明るくなったりするなどの効果を得ることができる。
この人工発光毛布地は、人工発光皮膚に適用して好適なものであり、例えば、癒しロボット、娯楽ロボットなどのエンターテインメントあるいはアミューズメント用ロボットのボディー表面に設けて使用することができる。また、衣服の布地として用いることもできる。
【0074】
図9は別の人工発光布地を示す。図9に示すように、この人工発光布地は、縦糸として人工発光繊維21を用い、横糸として人工発光繊維22を用いて織られたり編まれたりしたものであることは図8に示す人工発光布地と同様であるが、織り方あるいは編み方が異なっている。その他のことは図8に示す人工発光布地と同様である。
この人工発光布地によれば、図8に示す人工発光布地と同様な利点を得ることができる。
【0075】
図10はさらに別の人工発光布地を示す。図10に示すように、この人工発光布地は、縦糸として人工発光繊維21を用い、横糸として人工発光繊維22を用いて織ったり編んだりしたものであることは図8および図9に示す人工発光布地と同様であるが、織り方あるいは編み方が異なっている。その他のことは図8に示す人工発光布地と同様である。
この人工発光布地によれば、図8に示す人工発光布地と同様な利点を得ることができる。
【0076】
図11はさらに別の人工発光布地を示す。図11に示すように、この人工発光布地は、縦糸として人工発光繊維21を用い、横糸として人工発光繊維22を用いて織ったり編んだりしたものであることは図8、図9および図10に示す人工発光布地と同様であるが、人工発光布地の織り目あるいは編み目に対応した配置で周期的に貫通孔23が設けられた基体24を用い、人工発光繊維21、22をこれらの貫通孔23に通しながら織られたり編まれたりしたものであることが異なっている。その他のことは図8に示す人工発光布地と同様である。このようにして織ったり編んだりした人工発光繊維21、22も必ず湾曲している。
【0077】
この人工発光布地によれば、図8に示す人工発光布地と同様な利点を得ることができるほか、人工発光繊維21、22による織り上げ模様あるいは編み上げ模様を周期的にすることができるため、人工発光布地の美観の向上を図ることができ、付加価値を高めることができるという利点を得ることもできる。
【0078】
以上、この発明の一実施形態について具体的に説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の実施形態において挙げた数値、構造、形状、材料、原料、プロセスなどはあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれらと異なる数値、構造、形状、材料、原料、プロセスなどを用いてもよい。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、無機物質あるいは無機化合物の原料と樹脂の原料である光硬化性樹脂とを含む溶液や、無機物質あるいは無機化合物を含む粒子が分散された、樹脂の原料である光硬化性樹脂にレーザー光などの光を、製造すべき立体構造物の形状に応じて照射することにより、所望の形状の立体構造物や発光性立体構造物を、微細な部分や複雑な形状部を含むと否とにかかわらず、短時間で容易にしかも低コストで製造することができる。そして、これらの方法により、人間の力でも、例えば人間が手や指で触っただけでも容易に発光を起こさせることができ、しかも触ったりした時だけ発光を起こさせることができる人工発光毛髪や人工発光繊維を製造することができ、これらを用いて人工発光毛髪構造体、人工発光皮膚、人工発光ボディー、人工発光布地などを実現することができる。これによって、例えば、エンターテインメント用あるいはアミューズメント用ロボットその他の各種の分野において、大きな革新をもたらすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】無機成分である金属アルコキシドなどの発光性物質と有機成分である樹脂とからなる溶液に光を照射した後の状態を示す略線図である。
【図2】逆ミセル法による前駆体物質を説明するための略線図である。
【図3】人工発光毛髪の配置例を示す略線図である。
【図4】この発明の一実施形態において使用する光造形装置を示す略線図である。
【図5】この発明の一実施形態において光造形法により製造された人工発光毛髪を示す略線図である。
【図6】この発明の一実施形態において光造形法により自己組織的に人工発光毛髪を製造する方法を説明するための略線図である。
【図7】この発明の一実施形態において製造される人工発光毛髪を用いた人工発光毛髪構造体を示す側面図および平面図である。
【図8】この発明の一実施形態において製造される人工発光繊維を用いた人工発光布地を示す略線図である。
【図9】この発明の一実施形態において製造される人工発光繊維を用いた人工発光布地を示す略線図である。
【図10】この発明の一実施形態において製造される人工発光繊維を用いた人工発光布地を示す略線図である。
【図11】この発明の一実施形態において製造される人工発光繊維を用いた人工発光布地を示す略線図である。
【符号の説明】
1・・・原料、2・・・容器、3・・・石英ガラス窓、4・・・造形用ベース、5・・・エレベーター、6・・・光ビーム、7・・・レンズ7、8・・・X−Yステージ、9・・・Zステージ、10・・・支持ベース、A・・・立体構造物、11、23・・・基体、12・・・人工発光毛髪、21、22・・・人工発光繊維

Claims (27)

  1. 無機物質と樹脂との複合物質からなる立体構造物の製造方法であって、
    上記無機物質の原料と上記樹脂の原料である光硬化性樹脂とを含む溶液を用いて光造形法により上記立体構造物を製造するようにした
    ことを特徴とする立体構造物の製造方法。
  2. レーザー光または収束光を用いて光造形を行うようにした
    ことを特徴とする請求項1記載の立体構造物の製造方法。
  3. 上記無機物質の原料が金属アルコキシド、金属アリールオキシドまたはこれらと類似の結合を有する化合物である
    ことを特徴とする請求項1記載の立体構造物の製造方法。
  4. 上記無機物質の原料が逆ミセル法による前駆体物質である
    ことを特徴とする請求項1記載の立体構造物の製造方法。
  5. 上記逆ミセル法による前駆体物質が、非極性溶媒中で、界面活性剤分子の親水基部を内側に、疎水基部を外側に向けた分子集合体がその中心部に含む水溶液中に金属イオンが含まれた状態にある
    ことを特徴とする請求項4記載の立体構造物の製造方法。
  6. 無機物質を含む粒子と樹脂との複合物質からなる立体構造物の製造方法であって、
    上記無機物質を含む粒子が分散された、上記樹脂の原料である光硬化性樹脂を用いて光造形法により上記立体構造物を製造するようにした
    ことを特徴とする立体構造物の製造方法。
  7. 上記光硬化性樹脂は、照射される光の波長および強度に依存して硬化特性が変化し、かつ、硬化によってその屈折率が高くなる
    ことを特徴とする請求項6記載の立体構造物の製造方法。
  8. 硬化後の上記光硬化性樹脂の屈折率と硬化前の上記光硬化性樹脂の屈折率との差が0.2以上である
    ことを特徴とする請求項7記載の立体構造物の製造方法。
  9. 光の照射により硬化した上記光硬化性樹脂の屈折率と未硬化の上記光硬化性樹脂の屈折率との差により、光の一方向導波現象が自己組織的に生じてその方向に上記光硬化性樹脂の硬化が進む
    ことを特徴とする請求項7記載の立体構造物の製造方法。
  10. 上記無機物質を含む粒子の粒径は200nm以下である
    ことを特徴とする請求項6記載の立体構造物の製造方法。
  11. レーザー光または収束光を用いて光造形を行うようにした
    ことを特徴とする請求項6記載の立体構造物の製造方法。
  12. 外部からエネルギーを加えることによって発光する無機化合物と樹脂との複合物質からなる発光性立体構造物の製造方法であって、
    上記無機化合物の原料と上記樹脂の原料である光硬化性樹脂とを含む溶液を用いて光造形法により上記発光性立体構造物を製造するようにした
    ことを特徴とする発光性立体構造物の製造方法。
  13. 上記エネルギーは機械的エネルギーである
    ことを特徴とする請求項12記載の発光性立体構造物の製造方法。
  14. 上記複合物質における上記無機化合物の重量比率が30%以上100%未満である
    ことを特徴とする請求項12記載の発光性立体構造物の製造方法。
  15. 上記発光性立体構造物は人工発光毛髪である
    ことを特徴とする請求項12記載の発光性立体構造物の製造方法。
  16. 上記発光性立体構造物は人工発光繊維である
    ことを特徴とする請求項12記載の発光性立体構造物の製造方法。
  17. 外部からエネルギーを加えることによって発光する無機化合物を含む粒子と樹脂との複合物質からなる発光性立体構造物の製造方法であって、
    上記無機化合物を含む粒子が分散された、上記樹脂の原料である光硬化性樹脂を用いて光造形法により上記発光性立体構造物を製造するようにした
    ことを特徴とする発光性立体構造物の製造方法。
  18. 外部からエネルギーを加えることによって発光する無機化合物と樹脂との複合物質からなる複数の人工発光毛髪が基体上に立設された構造を有する人工発光毛髪構造体の製造方法であって、
    上記無機化合物の原料と上記樹脂の原料である光硬化性樹脂とを含む溶液を用いて光造形法により上記人工発光毛髪を製造するようにした
    ことを特徴とする人工発光毛髪構造体の製造方法。
  19. 上記基体上の上記人工発光毛髪の面密度が1本/cm2 以上である
    ことを特徴とする請求項18記載の人工発光毛髪構造体の製造方法。
  20. 上記人工発光毛髪の太さが2mm以下である
    ことを特徴とする請求項18記載の人工発光毛髪構造体の製造方法。
  21. 外部からエネルギーを加えることによって発光する無機化合物を含む粒子と樹脂との複合物質からなる複数の人工発光毛髪が基体上に立設された構造を有する人工発光毛髪構造体の製造方法であって、
    上記無機化合物を含む粒子が分散された、上記樹脂の原料である光硬化性樹脂を用いて光造形法により上記人工発光毛髪を製造するようにした
    ことを特徴とする人工発光毛髪構造体の製造方法。
  22. 外部からエネルギーを加えることによって発光する無機化合物と樹脂との複合物質からなる複数の人工発光毛髪が基体上に立設された構造を有する人工発光皮膚の製造方法であって、
    上記無機化合物の原料と上記樹脂の原料である光硬化性樹脂とを含む溶液を用いて光造形法により上記人工発光毛髪を製造するようにした
    ことを特徴とする人工発光皮膚の製造方法。
  23. 外部からエネルギーを加えることによって発光する無機化合物を含む粒子と樹脂との複合物質からなる複数の人工発光毛髪が基体上に立設された構造を有する人工発光皮膚の製造方法であって、
    上記無機化合物を含む粒子が分散された、上記樹脂の原料である光硬化性樹脂を用いて光造形法により上記人工発光毛髪を製造するようにした
    ことを特徴とする人工発光皮膚の製造方法。
  24. 外部からエネルギーを加えることによって発光する無機化合物と樹脂との複合物質からなる複数の人工発光毛髪がボディー表面に立設された構造を有する人工発光ボディーの製造方法であって、
    上記無機化合物の原料と上記樹脂の原料である光硬化性樹脂とを含む溶液を用いて光造形法により上記人工発光毛髪を製造するようにした
    ことを特徴とする人工発光ボディーの製造方法。
  25. 外部からエネルギーを加えることによって発光する無機化合物を含む粒子と樹脂との複合物質からなる複数の人工発光毛髪がボディー表面に立設された構造を有する人工発光ボディーの製造方法であって、
    上記無機化合物を含む粒子が分散された、上記樹脂の原料である光硬化性樹脂を用いて光造形法により上記人工発光毛髪を製造するようにした
    ことを特徴とする人工発光ボディーの製造方法。
  26. 外部からエネルギーを加えることによって発光する無機化合物と樹脂との複合物質からなる人工発光繊維を用いた人工発光布地の製造方法であって、
    上記無機化合物の原料と上記樹脂の原料である光硬化性樹脂とを含む溶液を用いて光造形法により上記人工発光繊維を製造するようにした
    ことを特徴とする人工発光布地の製造方法。
  27. 外部からエネルギーを加えることによって発光する無機化合物を含む粒子と樹脂との複合物質からなる人工発光繊維を用いた人工発光布地の製造方法であって、
    上記無機化合物を含む粒子が分散された、上記樹脂の原料である光硬化性樹脂を用いて光造形法により上記人工発光繊維を製造するようにした
    ことを特徴とする人工発光布地の製造方法。
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