JP2004131355A - 金属不純物の低減されたインジウム含有水溶液の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】インジウムと金属不純物とを含有する水溶液から金属不純物の低減されたインジウム含有水溶液を簡便に製造する方法およびインジウム含有水溶液の簡便な金属不純物低減方法を提供する。
【解決手段】インジウムと金属不純物とを含有し、水素イオン濃度が1モル/L以上12モル/L以下の範囲である原水溶液を、第三級アミノ基を交換基として持つ陰イオン交換樹脂と接触させる金属不純物の低減されたインジウム含有水溶液の製造方法。インジウムと金属不純物とを含有し、水素イオン濃度が1モル/L以上12モル/L以下の範囲である原水溶液を、第三級アミノ基を交換基として持つ陰イオン交換樹脂と接触させるインジウム含有水溶液の金属不純物低減方法。
【選択図】 なし
【解決手段】インジウムと金属不純物とを含有し、水素イオン濃度が1モル/L以上12モル/L以下の範囲である原水溶液を、第三級アミノ基を交換基として持つ陰イオン交換樹脂と接触させる金属不純物の低減されたインジウム含有水溶液の製造方法。インジウムと金属不純物とを含有し、水素イオン濃度が1モル/L以上12モル/L以下の範囲である原水溶液を、第三級アミノ基を交換基として持つ陰イオン交換樹脂と接触させるインジウム含有水溶液の金属不純物低減方法。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属不純物の低減されたインジウム含有水溶液の製造方法およびインジウム含有水溶液の金属不純物低減方法に関し、特にITO(ITOはIndium−Tin−Oxideの略であり酸化インジウム−酸化錫固溶体である。)焼結体スクラップから作製されインジウムと金属不純物とを含有する原水溶液から金属不純物の低減されたインジウム含有水溶液を製造する方法およびインジウム含有水溶液の金属不純物低減方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属不純物の低減されたインジウム含有水溶液はITOターゲットの原料として用いられている。ITOターゲットは例えば、金属不純物の低減されたインジウム含有水溶液にスズ含有水溶液を加え、次いでアルカリ水溶液を加えて中和反応を行うことにより水酸化インジウムと水酸化スズとを含む沈澱を析出させ、得られた沈澱を焼成することによりITO粉末を得、次いでこれをプレス成形等の成形方法により成形した後に焼結することにより、ITO焼結体を得、そのITO焼結体にバッキングプレートを取り付けることにより製造されている。ITOターゲットを用いてスパッタリングを行うことにより、透明導電性膜として用いることができるITO薄膜が製造されている。
なかでも、酸化錫を2〜20重量%含有するITOの薄膜は、高い導電性と優れた透光性を有するために、液晶ディスプレイ用の透明電極用の透明導電性膜として用いられている。
【0003】
ITOターゲットを用いてスパッタリングにより透明導電性膜を製造する際の問題点の一つとして、ITO焼結体の利用率が低いことが挙げられる。ITOターゲットのITO焼結体はスパッタリングに用いるに従って蒸発して減っていくが、焼結体が部分的に薄くなっていくため透明導電性膜の膜厚の均一性が低下してくるので、透明導電性膜の高い導電性を確保するためには、焼結体の全量を完全にスパッタリングに用いることはできず、ITO焼結体の重量減少が20〜30重量%程度の時点でITOターゲットは新品に交換されている。
【0004】
使用済みITOターゲットから取り出されたITO焼結体スクラップ(「スクラップ」とは使用済みターゲットから回収された焼結体であることを意味する。)中には、希少資源であり高価なインジウムが多量に含まれていることから、このITO焼結体スクラップからインジウム含有水溶液を製造し、再びITOターゲットの原料として用いる検討が行われている。ITO焼結体スクラップを酸に溶解させることにより、インジウム含有水溶液が得られるが、ITOターゲットからインジウム含有原水溶液を得る工程で該水溶液に金属不純物が混入するという問題がある。金属不純物源としては、バッキングプレートとITO焼結体を接着していたロウ材、バッキングプレートから剥れてきたバッキングプレートの材料、ITO焼結体スクラップを酸に溶解する前に粉砕するときに粉砕機から混入する金属等がある。一方、工業的に用いられるITOターゲット中の不純物濃度は数十重量ppm以下である。
【0005】
そこで、ITO焼結体スクラップを酸に溶解させて得られた水溶液から金属不純物を除去して金属不純物が低減されたインジウム含有水溶液を製造する方法が検討されている。インジウムと金属不純物とを含有する水溶液から金属不純物を除去するには、従来から、該水溶液をスルホン基を持つイオン交換樹脂に接触させ、インジウムイオンを選択的に吸着させた後、別に用意した金属不純物の少ない液中にインジウムを脱着させるという複雑な方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開平3−82720号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、インジウムと金属不純物とを含有する水溶液から金属不純物の低減されたインジウム含有水溶液を簡便に製造する方法およびインジウム含有水溶液の簡便な金属不純物低減方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、かかる状況下、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、第三級アミノ基という特定の基を交換基に持つ陰イオン交換樹脂を用いることにより、インジウムと金属不純物とを含む水溶液から金属不純物を簡便に除去することができ、金属不純物の低減されたインジウム含有水溶液が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち本発明は、インジウムと金属不純物とを含有し、水素イオン濃度が1モル/L以上12モル/L以下の範囲である原水溶液を、第三級アミノ基を交換基として持つ陰イオン交換樹脂と接触させることによる金属不純物の低減されたインジウム含有水溶液の製造方法を提供する。また本発明は、インジウムと金属不純物とを含有し、水素イオン濃度が1モル/L以上12モル/L以下の範囲である原水溶液を、第三級アミノ基を交換基として持つ陰イオン交換樹脂と接触させることによるインジウム含有水溶液の金属不純物低減方法を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に本発明について詳しく説明する。
本発明においては、インジウム含有水溶液中の金属不純物を除去するために、第三級アミノ基を交換基に持つ陰イオン交換樹脂を用いる。
ここで、第三級アミノ基とは、次の式(I)により表される官能基である。
−NR1R2 (I)
(ただし、R1およびR2はそれぞれ独立で炭素数1〜10のアルキル基またはヒドロキシアルキル基またはフェニル基を表す。)
R1、R2としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、1−ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、2−メチル−1−ブチル基、3−メチル−1−ブチル基、3−メチル−2−ブチル基、2−メチル−2−ブチル基、1−ヘキシル基、シクロヘキシル基、1−ヘプチル基、1−オクチル基、1−ノニル基、1−デシル基等の直鎖または分岐アルキル基;ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシ−1−プロピル基、2−ヒドロキシ−1−プロピル基、3−ヒドロキシ−1−プロピル基、2−ヒドロキシ−2−メチル−エチル基、4−ヒドロキシ−1−ブチル基等のヒドロキシアルキル基;フェニル基が挙げられる。第三級アミノ基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジフェニルアミノ基が好ましい。
【0011】
本発明の製造方法に用いられる第三級アミノ基を交換基として持つ陰イオン交換樹脂としては、例えば、市販の商品名「デュオライトA368S」(住友化学工業株式会社製)、商品名「ダイヤイオンWA30」(三菱化学株式会社製)、商品名「アンバーライトIRA−93」(オルガノ株式会社製)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0012】
陰イオン交換樹脂の交換基が、アミノ基(−NH2)、第二級アミノ基、第四級アンモニウム基である場合は、金属不純物を除去する効果が充分ではない。
【0013】
前記第三級アミノ基を交換基に持つ陰イオン交換樹脂を用いる本発明においては、インジウムと金属不純物とを含有する原水溶液の水素イオン濃度は1モル/L以上12モル/L以下の範囲であり、その範囲にない場合は、水素イオン濃度をこの範囲に調整して原水溶液とする。インジウムと金属不純物を含有する水溶液の水素イオン濃度が1モル/L未満の場合には、金属不純物の吸着量が少なく除去することができない。水素イオン濃度は2モル/L以上10モル/L以下が好ましい。原水溶液の水素イオン濃度は10に近いほど、不純物、特にFeの吸着は良好となる
【0014】
さらに、温度は40℃〜100℃の範囲が好ましい。また、陰イオン交換樹脂は、塩酸、硫酸等の酸にて洗浄することによって繰り返し再生利用することが可能である。
【0015】
本発明において、インジウムと金属不純物とを含む原水溶液をイオン交換樹脂と接触させる実施態様としては、イオン交換樹脂を円筒状の容器に充填し、インジウム含有水溶液を円筒状容器の一方からもう一方へ通過させてインジウム含有水溶液の精製を連続的に行う方法が簡便である。
【0016】
次に、原水溶液について説明する。
本発明の製造方法で用いられるインジウム含有原水溶液の製造方法は特に限定されるものではないが、ITO焼結体スクラップ、In−Zn系酸化物焼結体スクラップ、製造時に破損したITO焼結体、製造時に破損したIn−Zn系酸化物焼結体等のインジウム含有焼結体を酸性水溶液に溶解して得られるインジウムと金属不純物とを含む水溶液が好適に用いられる。また、本発明の製造方法には、ITO焼結体の切削・研削工程で生じた屑、In−Zn系酸化物焼結体の切削・研削工程で生じた屑、10重量ppm以上のFeを含むITO粉末、10重量ppm以上のFeを含むIn−Zn系酸化物等のインジウム含有粉末を酸性水溶液に溶解して得られる原水溶液を用いることもできる。
【0017】
本発明の製造方法で用いられインジウムと金属不純物とを含む原水溶液の製造において、インジウム含有焼結体やインジウム含有粉末の溶解に用いる酸としては塩酸、硫酸、王水、硝酸等が挙げられる。溶解速度が最も速い塩酸が好ましい。
【0018】
インジウム含有焼結体が、例えば、ITO焼結体スクラップである場合について以下に説明する。
スパッタリングに使用した後のITOターゲットにはITO焼結体スクラップはバッキングプレートと接着されているために、バッキングプレートから取外したITO焼結体スクラップには、バッキングプレートの材料であるCu等やロウ材等が付着している場合が多く、このような場合には、これら付着物を予め塩酸、硝酸、王水等の酸性でおよそ除去しておくことが好ましい。
【0019】
また、ITO焼結体スクラップを酸へ溶解する前に、酸性水溶液への溶解を促進させるために、粉砕することが好ましい。粉砕方法は特に限定されないが、工業的に通常用いられるジョークラッシャー、ロールクラッシャー、ロールミル、ハンマーミル、スタンプミル、振動ミル等を用いることができる。粉砕機の材質としてはアルミナ、ジルコニア等の耐摩耗性のものが好ましい。粉砕後のITOスクラップの粒径は通常は10mm以下であり、好ましくは1mm以下、さらに好ましくは0.5mm以下である。
【0020】
次いで、粉砕したITO焼結体スクラップを酸に溶解し、水素イオン濃度を1モル/L以上12モル/Lの範囲に調整することにより、本発明の製造方法に用いるインジウムと金属不純物とを含む水溶液を製造することができる。溶解に用いる酸として塩酸を用いる場合、濃度は通常は5重量%以上、好ましくは10重量%以上、さらに好ましくは20重量%以上である。高濃度の塩酸を用いるほど、ITO焼結体スクラップの溶解速度が速くなる。
【0021】
ITO焼結体スクラップの溶解方法は特に限定されるものではないが、加熱、攪拌下で行うことが好ましい。溶解温度は30℃以上100℃以下の範囲、好ましくは50℃以上100℃以下の範囲、更に好ましくは60℃以上90℃以下の範囲である。溶解時間はITO焼結体スクラップの量、酸の濃度および温度等に依存する。
【0022】
このようにITO焼結体スクラップを溶解して得られ、インジウムと金属不純物とを含有する原水溶液に未溶解のITO焼結体が含有される場合には、濾過によって未溶解のITO焼結体を除去することもできる。
【0023】
以上のようにして得られたインジウムと金属不純物を含有する原水溶液に含有される金属不純物としては、鉄、亜鉛、ジルコニウム、銅が挙げられる。なかでも鉄は、本発明の方法で大幅に低減することができる。
【0024】
また、金属不純物としてFeを含有する場合、上記の方法等によって得られたITO溶解液を、第三級アミノを交換基として持つイオン交換樹脂と接触させてFeを除去するにあたって、ITO溶解液中にSnイオンが存在すると、該イオン交換樹脂のFeイオンの吸着能が低下する場合があるが、この場合はITO溶解液中のSnを予め除去して、イオン交換樹脂と接触させる前のITO溶解液中のSn/In重量比を5重量%以下としておくことが好ましい。
【0025】
Snの除去方法としては例えば、金属インジウムを添加してITO溶解液中のSnイオンを還元して金属錫として析出除去する方法を例示することができる。金属インジウムとしては数mm以下程度の粒状のものや板状のものを用いることができるが、好ましくは溶解液中に存在するSn1gに対して金属インジウムの表面積が2cm2以上、好ましくは3cm2となるように添加する。インジウムの添加重量としては溶解液中の錫重量の1.3〜2.0倍程度が好ましく、還元反応の温度としては、0〜50℃、好ましくは5〜40℃程度であり、高温で反応させると錫の還元が起こらず水素ガスの発生が生じるので好ましくない。
【0026】
また、金属不純物としてFeを含有する場合は、該還元処理によってFeのイオンは3価から2価に還元され、第三級アミノを交換基として持つイオン交換樹脂へのFeの吸着能が低下する場合がある。この場合は、ITO溶解液中への酸素や空気の吹込みや、過酸化水素水等の酸化剤のITO溶解液中への添加等の方法によってFeのイオンを2価から3価へ酸化することが好ましい。
【0027】
次に、原水溶液を第三級アミノ基を交換基として持つ陰イオン交換樹脂と接触させる方法について説明する。
インジウムと金属不純物とを含む原水溶液をイオン交換樹脂と接触させる際の温度としては、特に限定されるものではないが、吸着速度と樹脂耐久性の観点から40℃〜100℃の範囲にすることが好ましい。温度が低いと吸着速度が遅くなり、温度が高いとイオン交換樹脂の耐久性に問題が生じるおそれがある。
【0028】
本発明において、第三級アミノ基を交換基として持つ陰イオン交換樹脂により濃度が大きく低減する不純物は鉄であるので、鉄を金属不純物として含有する原水溶液から鉄が低減されたインジウム含有水溶液を製造する方法として、本発明の製造方法は好適である。
【0029】
本発明の方法によれば、原水溶液を第三級アミノ基を交換基として持つ陰イオン交換樹脂に接触させるという簡便な方法で原水溶液中の金属不純物濃度を低減させ、金属不純物の低減されたインジウム含有水溶液を得ることができる。本発明の製造方法または方法によるインジウムの回収率は90%以上と高収率である。また、本発明の製造方法または方法における工程を2回以上繰り返して行うことによって、インジウム含有水溶液中のインジウムに対する金属不純物の濃度をさらに低減することもできる。
【0030】
本発明の方法においては、インジウムの濃度の高い原水溶液を用いることができるので、金属不純物の低減されたインジウム水溶液からITO粉末を製造する際、濃縮などの工程が不要であり、高い容積効率が得られるという利点も有している。
【0031】
【実施例】
次に,本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例の範囲に限定されるものではない。
なお、実施例の水素イオン濃度は、インジウム含有水溶液を100倍に希釈し、pHメーター(東亜電波工業株式会社製、HM−20S型)を用いて測定し、その値から算出したものである。また、各金属不純物濃度はICP発光分析装置によって測定したものである。なお、以下に記載のppmはすべて重量ppmである。
【0032】
【表1】
【0033】
実施例1〜5
イオン交換樹脂として、第三級アミノ基であるジメチルアミノ基を交換基として持つ陰イオン交換樹脂であるデュオライトA368S(商品名、住友化学工業株式会社製)を用い、それをあらかじめイオン交換水中で膨潤させ、その40mL(陰イオン交換樹脂はビーズ状になっており、嵩で40mL用いた。)を20mmφのカラムに充填し、イオン交換水で洗浄した後、カラム内を実施例1〜4では3N塩酸で、実施例5では1.7N塩酸で置換した。このようにして作製したカラムに表1に示す組成の原水溶液500mLを1.5mL/分の流量で通液し、流出してきたインジウム含有水溶液を回収し、液中の各イオン濃度を測定した。表1に示す通り、いずれの場合も不純物であるFeの濃度が低減した。特に接触温度を上げた場合(実施例1〜3)にFe濃度の低下が大きかった。
【0034】
比較例1
イオン交換樹脂として、第四級アンモニウム基であるトリメチルアンモニウム基を交換基として持つ陰イオン交換樹脂であるデュオライトA113(商品名、住友化学工業株式会社製)を用い、それをあらかじめイオン交換水中で膨潤させ、その後、表1に示した原水溶液を用いた以外は実施例1と同様の操作を行った。その結果、表1に示す通り、液中のFe/Inはほぼ一定であり、[H+]=3M(Mは「モル/L」である。)ではFeを殆ど吸着除去することができなかった。
【0035】
【発明の効果】
本発明の方法により、インジウムと金属不純物とを含む水溶液から極めて簡便に金属不純物を除去して金属不純物の低減されたインジウム含有水溶液を得ることができる。特に使用済みITOターゲットのITO焼結体スクラップから金属不純物の低減されたITO粉末を低コストで再生することが可能となるので、工業的に極めて有用である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属不純物の低減されたインジウム含有水溶液の製造方法およびインジウム含有水溶液の金属不純物低減方法に関し、特にITO(ITOはIndium−Tin−Oxideの略であり酸化インジウム−酸化錫固溶体である。)焼結体スクラップから作製されインジウムと金属不純物とを含有する原水溶液から金属不純物の低減されたインジウム含有水溶液を製造する方法およびインジウム含有水溶液の金属不純物低減方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属不純物の低減されたインジウム含有水溶液はITOターゲットの原料として用いられている。ITOターゲットは例えば、金属不純物の低減されたインジウム含有水溶液にスズ含有水溶液を加え、次いでアルカリ水溶液を加えて中和反応を行うことにより水酸化インジウムと水酸化スズとを含む沈澱を析出させ、得られた沈澱を焼成することによりITO粉末を得、次いでこれをプレス成形等の成形方法により成形した後に焼結することにより、ITO焼結体を得、そのITO焼結体にバッキングプレートを取り付けることにより製造されている。ITOターゲットを用いてスパッタリングを行うことにより、透明導電性膜として用いることができるITO薄膜が製造されている。
なかでも、酸化錫を2〜20重量%含有するITOの薄膜は、高い導電性と優れた透光性を有するために、液晶ディスプレイ用の透明電極用の透明導電性膜として用いられている。
【0003】
ITOターゲットを用いてスパッタリングにより透明導電性膜を製造する際の問題点の一つとして、ITO焼結体の利用率が低いことが挙げられる。ITOターゲットのITO焼結体はスパッタリングに用いるに従って蒸発して減っていくが、焼結体が部分的に薄くなっていくため透明導電性膜の膜厚の均一性が低下してくるので、透明導電性膜の高い導電性を確保するためには、焼結体の全量を完全にスパッタリングに用いることはできず、ITO焼結体の重量減少が20〜30重量%程度の時点でITOターゲットは新品に交換されている。
【0004】
使用済みITOターゲットから取り出されたITO焼結体スクラップ(「スクラップ」とは使用済みターゲットから回収された焼結体であることを意味する。)中には、希少資源であり高価なインジウムが多量に含まれていることから、このITO焼結体スクラップからインジウム含有水溶液を製造し、再びITOターゲットの原料として用いる検討が行われている。ITO焼結体スクラップを酸に溶解させることにより、インジウム含有水溶液が得られるが、ITOターゲットからインジウム含有原水溶液を得る工程で該水溶液に金属不純物が混入するという問題がある。金属不純物源としては、バッキングプレートとITO焼結体を接着していたロウ材、バッキングプレートから剥れてきたバッキングプレートの材料、ITO焼結体スクラップを酸に溶解する前に粉砕するときに粉砕機から混入する金属等がある。一方、工業的に用いられるITOターゲット中の不純物濃度は数十重量ppm以下である。
【0005】
そこで、ITO焼結体スクラップを酸に溶解させて得られた水溶液から金属不純物を除去して金属不純物が低減されたインジウム含有水溶液を製造する方法が検討されている。インジウムと金属不純物とを含有する水溶液から金属不純物を除去するには、従来から、該水溶液をスルホン基を持つイオン交換樹脂に接触させ、インジウムイオンを選択的に吸着させた後、別に用意した金属不純物の少ない液中にインジウムを脱着させるという複雑な方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開平3−82720号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、インジウムと金属不純物とを含有する水溶液から金属不純物の低減されたインジウム含有水溶液を簡便に製造する方法およびインジウム含有水溶液の簡便な金属不純物低減方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、かかる状況下、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、第三級アミノ基という特定の基を交換基に持つ陰イオン交換樹脂を用いることにより、インジウムと金属不純物とを含む水溶液から金属不純物を簡便に除去することができ、金属不純物の低減されたインジウム含有水溶液が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち本発明は、インジウムと金属不純物とを含有し、水素イオン濃度が1モル/L以上12モル/L以下の範囲である原水溶液を、第三級アミノ基を交換基として持つ陰イオン交換樹脂と接触させることによる金属不純物の低減されたインジウム含有水溶液の製造方法を提供する。また本発明は、インジウムと金属不純物とを含有し、水素イオン濃度が1モル/L以上12モル/L以下の範囲である原水溶液を、第三級アミノ基を交換基として持つ陰イオン交換樹脂と接触させることによるインジウム含有水溶液の金属不純物低減方法を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に本発明について詳しく説明する。
本発明においては、インジウム含有水溶液中の金属不純物を除去するために、第三級アミノ基を交換基に持つ陰イオン交換樹脂を用いる。
ここで、第三級アミノ基とは、次の式(I)により表される官能基である。
−NR1R2 (I)
(ただし、R1およびR2はそれぞれ独立で炭素数1〜10のアルキル基またはヒドロキシアルキル基またはフェニル基を表す。)
R1、R2としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、1−ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、2−メチル−1−ブチル基、3−メチル−1−ブチル基、3−メチル−2−ブチル基、2−メチル−2−ブチル基、1−ヘキシル基、シクロヘキシル基、1−ヘプチル基、1−オクチル基、1−ノニル基、1−デシル基等の直鎖または分岐アルキル基;ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシ−1−プロピル基、2−ヒドロキシ−1−プロピル基、3−ヒドロキシ−1−プロピル基、2−ヒドロキシ−2−メチル−エチル基、4−ヒドロキシ−1−ブチル基等のヒドロキシアルキル基;フェニル基が挙げられる。第三級アミノ基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジフェニルアミノ基が好ましい。
【0011】
本発明の製造方法に用いられる第三級アミノ基を交換基として持つ陰イオン交換樹脂としては、例えば、市販の商品名「デュオライトA368S」(住友化学工業株式会社製)、商品名「ダイヤイオンWA30」(三菱化学株式会社製)、商品名「アンバーライトIRA−93」(オルガノ株式会社製)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0012】
陰イオン交換樹脂の交換基が、アミノ基(−NH2)、第二級アミノ基、第四級アンモニウム基である場合は、金属不純物を除去する効果が充分ではない。
【0013】
前記第三級アミノ基を交換基に持つ陰イオン交換樹脂を用いる本発明においては、インジウムと金属不純物とを含有する原水溶液の水素イオン濃度は1モル/L以上12モル/L以下の範囲であり、その範囲にない場合は、水素イオン濃度をこの範囲に調整して原水溶液とする。インジウムと金属不純物を含有する水溶液の水素イオン濃度が1モル/L未満の場合には、金属不純物の吸着量が少なく除去することができない。水素イオン濃度は2モル/L以上10モル/L以下が好ましい。原水溶液の水素イオン濃度は10に近いほど、不純物、特にFeの吸着は良好となる
【0014】
さらに、温度は40℃〜100℃の範囲が好ましい。また、陰イオン交換樹脂は、塩酸、硫酸等の酸にて洗浄することによって繰り返し再生利用することが可能である。
【0015】
本発明において、インジウムと金属不純物とを含む原水溶液をイオン交換樹脂と接触させる実施態様としては、イオン交換樹脂を円筒状の容器に充填し、インジウム含有水溶液を円筒状容器の一方からもう一方へ通過させてインジウム含有水溶液の精製を連続的に行う方法が簡便である。
【0016】
次に、原水溶液について説明する。
本発明の製造方法で用いられるインジウム含有原水溶液の製造方法は特に限定されるものではないが、ITO焼結体スクラップ、In−Zn系酸化物焼結体スクラップ、製造時に破損したITO焼結体、製造時に破損したIn−Zn系酸化物焼結体等のインジウム含有焼結体を酸性水溶液に溶解して得られるインジウムと金属不純物とを含む水溶液が好適に用いられる。また、本発明の製造方法には、ITO焼結体の切削・研削工程で生じた屑、In−Zn系酸化物焼結体の切削・研削工程で生じた屑、10重量ppm以上のFeを含むITO粉末、10重量ppm以上のFeを含むIn−Zn系酸化物等のインジウム含有粉末を酸性水溶液に溶解して得られる原水溶液を用いることもできる。
【0017】
本発明の製造方法で用いられインジウムと金属不純物とを含む原水溶液の製造において、インジウム含有焼結体やインジウム含有粉末の溶解に用いる酸としては塩酸、硫酸、王水、硝酸等が挙げられる。溶解速度が最も速い塩酸が好ましい。
【0018】
インジウム含有焼結体が、例えば、ITO焼結体スクラップである場合について以下に説明する。
スパッタリングに使用した後のITOターゲットにはITO焼結体スクラップはバッキングプレートと接着されているために、バッキングプレートから取外したITO焼結体スクラップには、バッキングプレートの材料であるCu等やロウ材等が付着している場合が多く、このような場合には、これら付着物を予め塩酸、硝酸、王水等の酸性でおよそ除去しておくことが好ましい。
【0019】
また、ITO焼結体スクラップを酸へ溶解する前に、酸性水溶液への溶解を促進させるために、粉砕することが好ましい。粉砕方法は特に限定されないが、工業的に通常用いられるジョークラッシャー、ロールクラッシャー、ロールミル、ハンマーミル、スタンプミル、振動ミル等を用いることができる。粉砕機の材質としてはアルミナ、ジルコニア等の耐摩耗性のものが好ましい。粉砕後のITOスクラップの粒径は通常は10mm以下であり、好ましくは1mm以下、さらに好ましくは0.5mm以下である。
【0020】
次いで、粉砕したITO焼結体スクラップを酸に溶解し、水素イオン濃度を1モル/L以上12モル/Lの範囲に調整することにより、本発明の製造方法に用いるインジウムと金属不純物とを含む水溶液を製造することができる。溶解に用いる酸として塩酸を用いる場合、濃度は通常は5重量%以上、好ましくは10重量%以上、さらに好ましくは20重量%以上である。高濃度の塩酸を用いるほど、ITO焼結体スクラップの溶解速度が速くなる。
【0021】
ITO焼結体スクラップの溶解方法は特に限定されるものではないが、加熱、攪拌下で行うことが好ましい。溶解温度は30℃以上100℃以下の範囲、好ましくは50℃以上100℃以下の範囲、更に好ましくは60℃以上90℃以下の範囲である。溶解時間はITO焼結体スクラップの量、酸の濃度および温度等に依存する。
【0022】
このようにITO焼結体スクラップを溶解して得られ、インジウムと金属不純物とを含有する原水溶液に未溶解のITO焼結体が含有される場合には、濾過によって未溶解のITO焼結体を除去することもできる。
【0023】
以上のようにして得られたインジウムと金属不純物を含有する原水溶液に含有される金属不純物としては、鉄、亜鉛、ジルコニウム、銅が挙げられる。なかでも鉄は、本発明の方法で大幅に低減することができる。
【0024】
また、金属不純物としてFeを含有する場合、上記の方法等によって得られたITO溶解液を、第三級アミノを交換基として持つイオン交換樹脂と接触させてFeを除去するにあたって、ITO溶解液中にSnイオンが存在すると、該イオン交換樹脂のFeイオンの吸着能が低下する場合があるが、この場合はITO溶解液中のSnを予め除去して、イオン交換樹脂と接触させる前のITO溶解液中のSn/In重量比を5重量%以下としておくことが好ましい。
【0025】
Snの除去方法としては例えば、金属インジウムを添加してITO溶解液中のSnイオンを還元して金属錫として析出除去する方法を例示することができる。金属インジウムとしては数mm以下程度の粒状のものや板状のものを用いることができるが、好ましくは溶解液中に存在するSn1gに対して金属インジウムの表面積が2cm2以上、好ましくは3cm2となるように添加する。インジウムの添加重量としては溶解液中の錫重量の1.3〜2.0倍程度が好ましく、還元反応の温度としては、0〜50℃、好ましくは5〜40℃程度であり、高温で反応させると錫の還元が起こらず水素ガスの発生が生じるので好ましくない。
【0026】
また、金属不純物としてFeを含有する場合は、該還元処理によってFeのイオンは3価から2価に還元され、第三級アミノを交換基として持つイオン交換樹脂へのFeの吸着能が低下する場合がある。この場合は、ITO溶解液中への酸素や空気の吹込みや、過酸化水素水等の酸化剤のITO溶解液中への添加等の方法によってFeのイオンを2価から3価へ酸化することが好ましい。
【0027】
次に、原水溶液を第三級アミノ基を交換基として持つ陰イオン交換樹脂と接触させる方法について説明する。
インジウムと金属不純物とを含む原水溶液をイオン交換樹脂と接触させる際の温度としては、特に限定されるものではないが、吸着速度と樹脂耐久性の観点から40℃〜100℃の範囲にすることが好ましい。温度が低いと吸着速度が遅くなり、温度が高いとイオン交換樹脂の耐久性に問題が生じるおそれがある。
【0028】
本発明において、第三級アミノ基を交換基として持つ陰イオン交換樹脂により濃度が大きく低減する不純物は鉄であるので、鉄を金属不純物として含有する原水溶液から鉄が低減されたインジウム含有水溶液を製造する方法として、本発明の製造方法は好適である。
【0029】
本発明の方法によれば、原水溶液を第三級アミノ基を交換基として持つ陰イオン交換樹脂に接触させるという簡便な方法で原水溶液中の金属不純物濃度を低減させ、金属不純物の低減されたインジウム含有水溶液を得ることができる。本発明の製造方法または方法によるインジウムの回収率は90%以上と高収率である。また、本発明の製造方法または方法における工程を2回以上繰り返して行うことによって、インジウム含有水溶液中のインジウムに対する金属不純物の濃度をさらに低減することもできる。
【0030】
本発明の方法においては、インジウムの濃度の高い原水溶液を用いることができるので、金属不純物の低減されたインジウム水溶液からITO粉末を製造する際、濃縮などの工程が不要であり、高い容積効率が得られるという利点も有している。
【0031】
【実施例】
次に,本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例の範囲に限定されるものではない。
なお、実施例の水素イオン濃度は、インジウム含有水溶液を100倍に希釈し、pHメーター(東亜電波工業株式会社製、HM−20S型)を用いて測定し、その値から算出したものである。また、各金属不純物濃度はICP発光分析装置によって測定したものである。なお、以下に記載のppmはすべて重量ppmである。
【0032】
【表1】
【0033】
実施例1〜5
イオン交換樹脂として、第三級アミノ基であるジメチルアミノ基を交換基として持つ陰イオン交換樹脂であるデュオライトA368S(商品名、住友化学工業株式会社製)を用い、それをあらかじめイオン交換水中で膨潤させ、その40mL(陰イオン交換樹脂はビーズ状になっており、嵩で40mL用いた。)を20mmφのカラムに充填し、イオン交換水で洗浄した後、カラム内を実施例1〜4では3N塩酸で、実施例5では1.7N塩酸で置換した。このようにして作製したカラムに表1に示す組成の原水溶液500mLを1.5mL/分の流量で通液し、流出してきたインジウム含有水溶液を回収し、液中の各イオン濃度を測定した。表1に示す通り、いずれの場合も不純物であるFeの濃度が低減した。特に接触温度を上げた場合(実施例1〜3)にFe濃度の低下が大きかった。
【0034】
比較例1
イオン交換樹脂として、第四級アンモニウム基であるトリメチルアンモニウム基を交換基として持つ陰イオン交換樹脂であるデュオライトA113(商品名、住友化学工業株式会社製)を用い、それをあらかじめイオン交換水中で膨潤させ、その後、表1に示した原水溶液を用いた以外は実施例1と同様の操作を行った。その結果、表1に示す通り、液中のFe/Inはほぼ一定であり、[H+]=3M(Mは「モル/L」である。)ではFeを殆ど吸着除去することができなかった。
【0035】
【発明の効果】
本発明の方法により、インジウムと金属不純物とを含む水溶液から極めて簡便に金属不純物を除去して金属不純物の低減されたインジウム含有水溶液を得ることができる。特に使用済みITOターゲットのITO焼結体スクラップから金属不純物の低減されたITO粉末を低コストで再生することが可能となるので、工業的に極めて有用である。
Claims (6)
- インジウムと金属不純物とを含有し、水素イオン濃度が1モル/L以上12モル/L以下の範囲である原水溶液を、第三級アミノ基を交換基として持つ陰イオン交換樹脂と接触させることを特徴とする金属不純物の低減されたインジウム含有水溶液の製造方法。
- インジウムと金属不純物とを含有し、水素イオン濃度が1モル/L以上12モル/L以下の範囲である原水溶液を、第三級アミノ基を交換基として持つ陰イオン交換樹脂と接触させることを特徴とするインジウム含有水溶液の金属不純物低減方法。
- インジウムと金属不純物を含有する原水溶液が塩酸を含有する水溶液である請求項1または2に記載の方法。
- インジウムと金属不純物とを含有する原水溶液と陰イオン交換樹脂とを接触させる温度が40℃以上100℃以下の温度範囲である請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- 金属不純物として鉄を含む請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
- インジウムと金属不純物とを含有する原水溶液がインジウム含有焼結体および/またはインジウム含有粉末を酸に溶解したものである請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
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