JP2004128769A - 情報記録媒体、情報記録装置及び方法、情報再生装置及び方法、情報記録再生装置及び方法、記録又は再生制御用のコンピュータプログラム、並びに制御信号を含むデータ構造 - Google Patents

情報記録媒体、情報記録装置及び方法、情報再生装置及び方法、情報記録再生装置及び方法、記録又は再生制御用のコンピュータプログラム、並びに制御信号を含むデータ構造 Download PDF

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幸田 健志
Nobuyuki Takakuwa
高桑 伸行
Takao Sawabe
澤辺 孝夫
Yoshinori Nakahara
中原 昌憲
Toru Kanee
鐘江 徹
Yasuko Fukuda
福田 泰子
Akira Imamura
今村 晃
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Abstract

【課題】例えばDVDプレーヤ等でインタラクティブな再生などの複雑高度なコンテンツ再生の一役を担うサブピクチャの再生を行う。
【解決手段】情報記録媒体は、主映像を示す映像情報と、少なくとも一部が主映像に重ねて表示可能とされる副映像を示す副映像情報と、副映像における少なくとも一部の領域をサブフレームとして指定するサブフレーム範囲情報及び主映像に重ねて表示されるサブフレームの表示を制御するサブフレーム制御情報を含む副映像制御情報とが記録されている。サブフレーム制御情報は、サブフレームを動的に表示させるための動的制御情報を含む。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主映像、音声、副映像、再生制御情報等の各種情報を高密度に記録可能な高密度光ディスク等の情報記録媒体、当該情報記録媒体に情報を記録するための情報記録装置及び方法、当該情報記録媒体から情報を再生するための情報再生装置及び方法、このような記録及び再生の両方が可能である情報記録再生装置及び方法、記録又は再生制御用のコンピュータプログラム、並びに再生制御用の制御信号を含むデータ構造の技術分野に属する。
【0002】
【背景技術】
主映像、音声、副映像、再生制御情報等の各種情報が記録された光ディスクとして、DVDが一般化している。DVD規格によれば、主映像情報(ビデオデータ)、音声情報(オーディオデータ)及び副映像情報(サブピクチャーデータ)が再生制御情報(ナビゲーションデータ)と共に、各々パケット化されて、高能率符号化技術であるMPEG2(Moving Picture Experts Group phase 2)規格のプログラムストリーム(Program Stream)形式でディスク上に多重記録されている。これらのうち主映像情報は、MPEGビデオフォーマット(ISO13818−2)に従って圧縮されたデータが、一つのプログラムストリーム中に1ストリーム分だけ存在する。一方、音声情報は、複数の方式(即ち、リニアPCM、AC−3及びMPEGオーディオ等)で記録され、合計8ストリームまで、一つのプログラムストリーム中に存在可能である。副映像情報は、ビットマップで定義され且つランレングス方式で圧縮記録され、32ストリームまで、一つのプログラムストリーム中に存在可能である。
【0003】
他方、MPEG2規格のトランスポートストリーム(Transport Stream)形式が規格化されており、これは、データ伝送に適している。このトランスポートストリーム形式によれば、複数のエレメンタリーストリームが同時伝送される。例えば、一つの衛星電波に多数の衛星デジタル放送のテレビチャネルなど、複数の番組或いはプログラムが、時分割で多重化されて同時伝送される。
【0004】
この種のDVDによれば、主映像情報としてのビデオ情報に対応する形で、映画の字幕等の副映像を示す副映像情報たるサブピクチャ情報が、記録されている場合がある。その再生時には、ビデオ或いはメインピクチャに重ねてサブピクチャを表示することができ、例えば映画のビデオの画面上に、英語の字幕をサブピクチャとして重ねて表示したり、これに代えて、日本語の字幕をサブピクチャとして重ねて表示したりが可能とされている。
【0005】
例えば、このようなサブピクチャの表示を制御する情報としては、ビデオ表示エリア内におけるサブピクチャ・ピクセルデータの表示エリアを示す情報、係る表示エリア内におけるサブピクチャ・ピクセルデータの位置を指定する情報、係る表示エリアに対して、サブピクチャを上下にスクロールさせるためのスクロール情報などが記録されている。そして比較的複雑高度なサブピクチャ表示としては、このようなスクロール情報を用いることで、映画の字幕スクロールを行うことが可能とされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この種の情報記録媒体においても、その高密度化が進むに連れて、例えばインタラクティブな再生など、より複雑高度なコンテンツ再生が可能となる。そして、サブピクチャについても、例えばインタラクティブな再生などに対応して、より複雑高度化した再生制御が要求されることになる。
【0007】
しかしながら、上述したDVDビデオ規格に基づく再生制御によっては、例えば、ビデオ表示エリア内においてサブピクチャの表示位置や大きさを動的に動かしたり、サブピクチャの位置を固定しつつその表示内容を様々に変化させるなど、複雑高度な再生を行うことは技術的に困難であるという問題点がある。
【0008】
本発明は、例えば上記問題点を解決するために、例えばDVDプレーヤ等でインタラクティブな再生などの複雑高度なコンテンツ再生の一役を担うサブピクチャの再生など、主映像情報に伴って再生される副映像情報の複雑高度な再生を可能ならしめる情報記録媒体、情報記録装置及び方法、情報再生装置及び方法、情報記録再生装置及び方法、記録又は再生制御用のコンピュータプログラム、並びに再生制御用の制御信号を含むデータ構造を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の情報記録媒体は、例えば上記課題を解決するために、主映像を示す映像情報と、少なくとも一部が前記主映像に重ねて表示可能とされる副映像を示す副映像情報と、前記副映像における少なくとも一部の領域をサブフレームとして指定するサブフレーム範囲情報及び前記主映像に重ねて表示される前記サブフレームの表示を制御するサブフレーム制御情報を含む副映像制御情報とが記録されており、前記サブフレーム制御情報は、前記サブフレームを動的に表示させるための動的制御情報を含む。
【0010】
請求項7記載の情報記録装置は、例えば上記課題を解決するために、主映像を示す映像情報を記録する第1記録手段と、少なくとも一部が前記主映像に重ねて表示可能とされる副映像を示す副映像情報を記録する第2記録手段と、前記副映像における少なくとも一部の領域をサブフレームとして指定するサブフレーム範囲情報及び前記主映像に重ねて表示される前記サブフレームの表示を制御するサブフレーム制御情報を含む副映像制御情報を記録する第3記録手段とを備えており、前記第3記録手段は、前記サブフレーム制御情報を、前記サブフレームを動的に表示させるための動的制御情報を含む。
【0011】
請求項8記載の情報記録方法は、例えば上記課題を解決するために、主映像を示す映像情報を記録する第1記録工程と、少なくとも一部が前記主映像に重ねて表示可能とされる副映像を示す副映像情報を記録する第2記録工程と、前記副映像における少なくとも一部の領域をサブフレームとして指定するサブフレーム範囲情報及び前記主映像に重ねて表示される前記サブフレームの表示を制御するサブフレーム制御情報を含む副映像制御情報を記録する第3記録工程とを備えており、前記第3記録工程は、前記サブフレーム制御情報を、前記サブフレームを動的に表示させるための動的制御情報を含むように記録する。
【0012】
請求項9記載の情報再生装置は、例えば上記課題を解決するために、請求項1から6のいずれか一項に記載の情報記録媒体を再生する情報再生装置であって、前記映像情報、前記副映像情報及び前記副映像制御情報を再生する再生手段と、前記再生された映像情報に重ねて前記再生された副映像情報を表示出力可能な表示出力手段と、前記再生された副映像制御情報中の前記サブフレーム制御情報に基づいて、前記主映像上で前記サブフレームを動的に表示するように前記表示出力手段を制御する制御手段とを備える。
【0013】
請求項10記載の情報再生方法は、例えば上記課題を解決するために、請求項1から6のいずれか一項に記載の情報記録媒体を再生する情報再生方法であって、前記映像情報、前記副映像情報及び前記副映像制御情報を再生する再生工程と、前記再生された映像情報に重ねて前記再生された副映像情報を表示出力可能な表示出力手段を、前記再生された副映像制御情報中の前記サブフレーム制御情報に基づいて、前記主映像上で前記サブフレームを動的に表示するように制御する制御工程とを備える。
【0014】
請求項11記載の情報記録再生装置は、例えば上記課題を解決するために、主映像を示す映像情報を記録する第1記録手段と、少なくとも一部が前記主映像に重ねて表示可能とされる副映像を示す副映像情報を記録する第2記録手段と、前記副映像における少なくとも一部の領域をサブフレームとして指定するサブフレーム範囲情報及び前記主映像に重ねて表示される前記サブフレームの表示を制御するサブフレーム制御情報を含む副映像制御情報を記録する第3記録手段とを備えており、前記第3記録手段は、前記サブフレーム制御情報を、前記サブフレームを動的に表示させるための動的制御情報を含むように記録し、前記映像情報、前記副映像情報及び前記副映像制御情報を再生する再生手段と、前記再生された映像情報に重ねて前記再生された副映像情報を表示出力可能な表示出力手段と、前記再生された副映像制御情報中の前記サブフレーム制御情報に基づいて、前記主映像上で前記サブフレームを動的に表示するように前記表示出力手段を制御する制御手段とを更に備える。
【0015】
請求項12記載の情報記録再生方法は、例えば上記課題を解決するために、主映像を示す映像情報を記録する第1記録工程と、少なくとも一部が前記主映像に重ねて表示可能とされる副映像を示す副映像情報を記録する第2記録工程と、前記副映像における少なくとも一部の領域をサブフレームとして指定するサブフレーム範囲情報及び前記主映像に重ねて表示される前記サブフレームの表示を制御するサブフレーム制御情報を含む副映像制御情報を記録する第3記録工程とを備えており、前記第3記録工程は、前記サブフレーム制御情報を、前記サブフレームを動的に表示させるための動的制御情報を含むように記録し、前記映像情報、前記副映像情報及び前記副映像制御情報を再生する再生工程と、前記再生された映像情報に重ねて前記再生された副映像情報を表示出力可能な表示出力手段を、前記再生された副映像制御情報中の前記サブフレーム制御情報に基づいて、前記主映像上で前記サブフレームを動的に表示するように制御する制御工程とを更に備える。
【0016】
請求項13記載の記録制御用のコンピュータプログラムは、例えば上記課題を解決するために、請求項7に記載の情報記録装置に備えられたコンピュータを制御する記録制御用のコンピュータプログラムであって、該コンピュータを、前記第1記録手段、前記第2記録手段及び前記第3記録手段の少なくとも一部として機能させる。
【0017】
請求項14記載の再生制御用のコンピュータプログラムは、例えば上記課題を解決するために、請求項9に記載の情報再生装置に備えられたコンピュータを制御する再生制御用のコンピュータプログラムであって、該コンピュータを、前記再生手段、前記表示出力手段及び前記制御手段の少なくとも一部として機能させる。
【0018】
請求項15記載の記録再生制御用のコンピュータプログラムは、例えば上記課題を解決するために、請求項11に記載の情報記録再生装置に備えられたコンピュータを制御する記録再生制御用のコンピュータプログラムであって、該コンピュータを、前記第1記録手段、前記第2記録手段、前記第3記録手段、前記再生手段、前記表示出力手段及び前記制御手段の少なくとも一部として機能させる。
【0019】
請求項16記載の制御信号を含むデータ構造は、例えば上記課題を解決するために、主映像を示す映像情報と、少なくとも一部が前記主映像に重ねて表示可能とされる副映像を示す副映像情報と、前記副映像における少なくとも一部の領域をサブフレームとして指定するサブフレーム範囲情報及び前記主映像に重ねて表示される前記サブフレームの表示を制御するサブフレーム制御情報を含む副映像制御情報とを有しており、前記サブフレーム制御情報は、前記サブフレームを動的に表示させるための動的制御情報を含む。
【0020】
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされよう。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の情報記録媒体の実施形態は、主映像を示す映像情報と、少なくとも一部が前記主映像に重ねて表示可能とされる副映像を示す副映像情報と、前記副映像における少なくとも一部の領域をサブフレームとして指定するサブフレーム範囲情報及び前記主映像に重ねて表示される前記サブフレームの表示を制御するサブフレーム制御情報を含む副映像制御情報とが記録されており、前記サブフレーム制御情報は、前記サブフレームを動的に表示させるための動的制御情報を含む。
【0022】
本発明の情報記録媒体の実施形態によれば、例えばDVD等からなる当該情報記録媒体を再生する際には、例えばサブピクチャ情報からなる副映像情報は、その少なくとも一部がサブフレームとして、直接若しくは処理後又は加工後に、ビデオ表示画像或いはメインピクチャの等の主映像に重ねて表示可能とされている。尚、副映像情報の全体がサブフレームとされてもよいし、その一部分が一又は複数個切り出されてサブフレームとされてもよい。複数個切り出される場合には、相互に重なって切り出されてもよいし、重ならずに切り出されてもよい。ここで特に、例えばサブフレームの矩形領域における相対向するニ隅或いは四隅の座標を指定する座標情報等のサブフレーム範囲情報によって、副映像における少なくとも一部の領域は、サブフレームとして指定される。又は、矩形領域の一隅の座標と幅及び高さにより指定することも可能である。尚、サブフレームは、副映像内の矩形領域でもよいが、その形状は任意である。そして、このように指定された副映像情報の少なくとも一部であるサブフレームの表示は、サブフレーム制御情報のうち動的制御情報によって、動的な表示制御を受けた形式で、主映像に重ねて表示される。例えば、サブフレームは、副映像情報から切り出された後に、平行移動変換或いはトランスレーション変換、拡大縮小変換或いはスケーリング変換、回転変換或いはローテーション変換等の特殊加工或いは特殊処理が加えられることにより、主映像に対して、再生時刻の経過に伴って動的に表示される。
【0023】
この結果、サブフレーム制御情報に含まれる動的制御情報に従って、主映像上で、サブフレームの表示位置や大きさが、動かされたり或いは変化させられたり、サブフレームの位置を固定しつつその表示内容が様々に変化されるなどの、複雑高度な再生が可能となる。
【0024】
尚、このような副映像情報は、対応する副映像における透明度を示すアルファ値を有していてもよく、この場合、サブフレームの一部を占める透明部分は、主映像に重ねられても見えないようにできる。即ち、サブフレームの形状自体は、矩形に固定しても、最終的に表示されるサブフレームの形状は、不透明部分からなる円形、楕円形、物体像の輪郭などの任意の形状にできる。即ち、サブフレームの形状は、矩形領域に統一することで、サブフレーム制御情報による表示制御を比較的簡単に行える。
【0025】
本発明の情報記録媒体の実施形態の一態様では、前記動的制御情報は、前記主映像に重ねて表示される前記サブフレームの表示位置、表示サイズ及び表示形状のうち少なくとも一つを、動的に変化させるための情報を有する。
【0026】
この態様によれば、動的制御情報に基づいて、主映像に重ねて表示されるサブフレームの表示位置、表示サイズ及び表示形状のうち少なくとも一つを、動的に変化させて、主映像上に重ねて表示することが可能となる。例えば、サブフレームが、その大きさを変えながら或いはその大きさを固定したまま、主映像上を上下左右に動き回ったり、回転したりするように表示できる。
【0027】
本発明の情報記録媒体の実施形態の他の態様では、前記動的制御情報は、前記主映像に対して表示位置、表示サイズ及び表示形状が固定された前記サブフレームにおける表示内容を動的に変化させるための情報を有する。
【0028】
この態様によれば、動的制御情報に基づいて、主映像に対して表示位置、表示サイズ及び表示形状が固定されたサブフレームにおける表示内容を、動的に変化させて、主映像上に重ねて表示することが可能となる。例えば、主映像の周辺域、中央領域、全体領域などに静的に表示されたサブフレーム内における表示内容を、サブフレームの表示領域内で、動かしたり、変化させたり、別画像に変えたり、スクロールさせたり等、動的に表示できる。尚、このようなサブフレーム内における表示内容の変化による動的な表示と、前述した一態様の如くサブフレーム自体を主映像に対して移動させることによる動的な表示とを組み合わせることも可能である。
【0029】
本発明の情報記録媒体の実施形態の他の態様では、前記サブフレーム範囲情報は、前記副映像の一部を占める矩形領域を前記サブフレームとして指定し、前記動的制御情報は、前記副映像に対して、前記サブフレーム範囲情報が指定する矩形領域を変化させることで、前記サブフレーム内における表示内容を動的に変化させるための情報を有する。
【0030】
この態様によれば、動的制御情報に基づいて、副映像に対して、サブフレーム範囲情報がサブフレームとして指定する矩形領域を変化させる。ここに「矩形領域を変化させる」とは、上下左右の平行移動等の移動・拡大縮小・回転等させることをいう。よって、副映像が一面に渡って均一或いは同じ映像でない限り、主映像上においては、サブフレーム範囲情報によって矩形領域として指定されたサブフレームに対応する領域内で、サブフレームとして切り出される副映像部分が、矩形領域の変化に伴って変化する。即ち、仮に、主映像上に重ねられるサブフレームの位置が固定されていても、サブフレーム内の表示内容を多種多様に変化させることが可能となる。例えば、主映像の周辺域、中央領域、全体領域などに固定して表示されたサブフレームにおける表示内容を、サブフレームに対応する領域内において、動かしたり、変化させたり、拡大縮小したり、別画像に変えたり、上下左右斜めにスクロールさせたり等、動的に表示できる。
【0031】
本発明の情報記録媒体の実施形態の他の態様では、前記動的制御情報は、前記サブフレームが、前記主映像に対して2次元移動する又は3次元移動するように、前記サブフレームを動的に表示させるための情報を有する。
【0032】
この態様によれば、動的制御情報に基づいて、主映像に重ねて表示されるサブフレームを、2次元移動する又は3次元移動させて、主映像上に重ねて表示することが可能となる。例えば、2次元移動としては、サブフレームが、主映像上を上下左右に任意に移動するように、或いは、3次元移動としては、サブフレームが、主映像上を上下左右並びに奥側及び手前側に任意に移動するように、表示できる。
【0033】
この際、2次元移動としては、移動の終了点まで間に、通過すべき通過点を規定することで、サブフレームを開始点から通過点を経て終了点に至る経路上を、2次元移動するように表示制御してもよい。更に、このような経路をスプライン補間により、滑らかな経路とした上で、サブフレームを当該滑らかな経路上を、2次元移動するように表示制御してもよい。或いは、副映像からサブフレームを切り出す際におけるサブフレーム座標系から、主映像の座標系への変換行列のパラメータを変更することで、主映像上でサブフレームを2次元移動するように表示制御してもよい。
【0034】
他方、副映像からサブフレームを切り出す際における、サブフレーム座標系を3次元座標とすることで、主映像上でサブフレームを3次元移動するように表示制御してもよい。或いは、係るサブフレーム座標系から主映像の座標系への変換行列のパラメータを変更することで、主映像上でサブフレームを3次元移動するように表示制御してもよい。
【0035】
本発明の情報記録媒体の実施形態の他の態様では、前記主映像情報、前記副映像情報及び前記副映像制御情報は、所定のパケット単位に分断され且つ多重化されており、更に、前記分断された主映像情報から構成されるビデオストリームと、前記分断された副映像情報から構成されるサブピクチャストリームと、前記分断された副映像制御情報から構成される制御情報ストリームとに分けられてストリーム化されている
この態様によれば、例えばMPEG2のPS(プログラムストリーム)の如く、各情報がパケット化され且つストリーム化されて記録される場合、例えばサブピクチャ情報である副映像情報は、専用のSPD(サブピクチャデータ)ストリームとして記録され、その副映像情報に対する表示制御を行う副映像制御情報は、専用のSCP(サブピクチャコントロールパケット)ストリームとして、即ち、SPDストリームとは別のストリームとして記録される。また、主映像についても、例えば専用のビデオストリームとして記録される。よって、例えばPSにおける一つのストリームとして記録された副映像情報に基づく表示を、別ストリームとして記録された、動的制御情報を含む副映像制御情報により効率的に表示制御できる。加えて、同一の副映像情報のストリームに対して、複数の副映像制御情報のストリームを用いることで、各種の表示制御を行うことも可能となる。
【0036】
本発明の情報記録装置の実施形態は、主映像を示す映像情報を記録する第1記録手段と、少なくとも一部が前記主映像に重ねて表示可能とされる副映像を示す副映像情報を記録する第2記録手段と、前記副映像における少なくとも一部の領域をサブフレームとして指定するサブフレーム範囲情報及び前記主映像に重ねて表示される前記サブフレームの表示を制御するサブフレーム制御情報を含む副映像制御情報を記録する第3記録手段とを備えており、前記第3記録手段は、前記サブフレーム制御情報を、前記サブフレームを動的に表示させるための動的制御情報を含むように記録する。
【0037】
本発明の情報記録装置の実施形態によれば、例えばコントローラ、エンコーダ、後述のTSオブジェクト生成器、光ピックアップ又はカッティングデバイス等からなる第1記録手段は、例えばDVD等からなる情報記録媒体上に、主映像を示す映像情報を記録する。例えばコントローラ、エンコーダ、光ピックアップ又はカッティングデバイス等からなる第2記録手段は、例えばDVD等からなる情報記録媒体上に、少なくとも一部が主映像に重ねて表示可能とされる副映像を示す副映像情報を記録する。例えばコントローラ、エンコーダ、光ピックアップ又はカッティングデバイス等からなる第3記録手段は、例えばDVD等からなる情報記録媒体上に、副映像における少なくとも一部の領域をサブフレームとして指定するサブフレーム範囲情報及び主映像に重ねて表示されるサブフレームの表示を制御するサブフレーム制御情報を含む副映像制御情報を記録する。ここで特に、第3記録手段は、サブフレーム制御情報を、サブフレームを動的に表示させるための動的制御情報を含むように記録する。
【0038】
従って、上述した本発明の情報記録媒体の実施形態(但し、その各種態様を含む)を、比較的効率良く記録できる。
【0039】
尚、上述した本発明の情報記録媒体における各種態様に対応して、本発明の情報記録装置も各種態様を採ることが可能である。
【0040】
本発明の情報記録方法の実施形態は、主映像を示す映像情報を記録する第1記録工程と、少なくとも一部が前記主映像に重ねて表示可能とされる副映像を示す副映像情報を記録する第2記録工程と、前記副映像における少なくとも一部の領域をサブフレームとして指定するサブフレーム範囲情報及び前記主映像に重ねて表示される前記サブフレームの表示を制御するサブフレーム制御情報を含む副映像制御情報を記録する第3記録工程とを備えており、前記第3記録工程は、前記サブフレーム制御情報を、前記サブフレームを動的に表示させるための動的制御情報を含むように記録する。
【0041】
本発明の情報記録方法の実施形態によれば、例えばコントローラ、エンコーダ、光ピックアップ又はカッティングデバイス等を用いて、DVD等からなる情報記録媒体上に、第1記録工程は、主映像を示す映像情報を記録し、第2記録工程は、少なくとも一部が主映像に重ねて表示可能とされる副映像を示す副映像情報を記録し、第3記録工程は、副映像における少なくとも一部の領域をサブフレームとして指定するサブフレーム範囲情報及び主映像に重ねて表示されるサブフレームの表示を制御するサブフレーム制御情報を含む副映像制御情報を記録する。ここで特に、第3記録工程は、サブフレーム制御情報を、サブフレームを動的に表示させるための動的制御情報を含むように記録する。
【0042】
従って、上述した本発明の情報記録媒体の実施形態(但し、その各種態様を含む)を、比較的効率良く記録できる。
【0043】
尚、上述した本発明の情報記録媒体における各種態様に対応して、本発明の情報記録方法も各種態様を採ることが可能である。
【0044】
本発明の情報再生装置の実施形態は、上述した本発明の情報記録媒体(但し、その各種態様を含む)を再生する情報再生装置であって、前記映像情報、前記副映像情報及び前記副映像制御情報を再生する再生手段と、前記再生された映像情報に重ねて前記再生された副映像情報を表示出力可能な表示出力手段と、前記再生された副映像制御情報中の前記サブフレーム制御情報に基づいて、前記主映像上で前記サブフレームを動的に表示するように前記表示出力手段を制御する制御手段とを備える。
【0045】
本発明の情報再生装置の実施形態によれば、例えばコントローラ、デコーダ、デマルチプレクサ、光ピックアップ等からなる再生手段は、映像情報、副映像情報及び副映像制御情報を再生する。例えばコントローラ、CRT(Cathode Ray Tube)装置、PDP(Plasma Display Panel)装置、LCD(Liquid Crystal Display)装置、プロジェクタ装置等からなる表示出力手段は、再生された映像情報に重ねて、副映像情報を表示出力可能である。そして、例えばコントローラ等からなる制御手段は、再生された副映像制御情報中のサブフレーム制御情報に基づいて、主映像上でサブフレームを動的に表示するように表示出力手段を制御する。
【0046】
従って、上述した本発明の情報記録媒体の実施形態(但し、その各種態様を含む)を、比較的効率良く再生できる。
【0047】
尚、上述した本発明の情報記録媒体における各種態様に対応して、本発明の情報再生装置も各種態様を採ることが可能である。
【0048】
本発明の情報再生方法の実施形態は、上述した本発明の情報記録媒体(但し、その各種態様を含む)を再生する情報再生方法であって、前記映像情報、前記副映像情報及び前記副映像制御情報を再生する再生工程と、前記再生された映像情報に重ねて前記再生された副映像情報を表示出力可能な表示出力手段を、前記再生された副映像制御情報中の前記サブフレーム制御情報に基づいて、前記主映像上で前記サブフレームを動的に表示するように制御する制御工程とを備える。
【0049】
本発明の情報再生方法の実施形態によれば、例えばコントローラ、デコーダ、デマルチプレクサ、光ピックアップ等を用いて、再生工程は、映像情報、副映像情報及び副映像制御情報を再生する。そして、例えばコントローラ等を用いて制御工程は、例えばコントローラ、CRT装置、PDP装置、LCD装置、プロジェクタ装置等からなる表示出力手段を、再生された副映像制御情報中のサブフレーム制御情報に基づいて、主映像上でサブフレームを動的に表示するように制御する。
【0050】
従って、上述した本発明の情報記録媒体の実施形態(但し、その各種態様を含む)を、比較的効率良く再生できる。
【0051】
尚、上述した本発明の情報記録媒体における各種態様に対応して、本発明の情報再生方法も各種態様を採ることが可能である。
【0052】
本発明の情報記録再生装置の実施形態は、主映像を示す映像情報を記録する第1記録手段と、少なくとも一部が前記主映像に重ねて表示可能とされる副映像を示す副映像情報を記録する第2記録手段と、前記副映像における少なくとも一部の領域をサブフレームとして指定するサブフレーム範囲情報及び前記主映像に重ねて表示される前記サブフレームの表示を制御するサブフレーム制御情報を含む副映像制御情報を記録する第3記録手段とを備えており、前記第3記録手段は、前記サブフレーム制御情報を、前記サブフレームを動的に表示させるための動的制御情報を含むように記録し、前記映像情報、前記副映像情報及び前記副映像制御情報を再生する再生手段と、前記再生された映像情報に重ねて前記再生された副映像情報を表示出力可能な表示出力手段と、前記再生された副映像制御情報中の前記サブフレーム制御情報に基づいて、前記主映像上で前記サブフレームを動的に表示するように前記表示出力手段を制御する制御手段とを更に備える。
【0053】
本発明の情報記録再生装置の実施形態によれば、上述した本発明の情報記録装置及び情報再生装置の両方を併せ持つので、上述した本発明の情報記録媒体の実施形態(但し、その各種態様を含む)を、比較的効率良く記録でき、再生できる。
【0054】
尚、上述した本発明の情報記録媒体における各種態様に対応して、本発明の情報記録再生装置も各種態様を採ることが可能である。
【0055】
本発明の情報記録再生方法の実施形態は、主映像を示す映像情報を記録する第1記録工程と、少なくとも一部が前記主映像に重ねて表示可能とされる副映像を示す副映像情報を記録する第2記録工程と、前記副映像における少なくとも一部の領域をサブフレームとして指定するサブフレーム範囲情報及び前記主映像に重ねて表示される前記サブフレームの表示を制御するサブフレーム制御情報を含む副映像制御情報を記録する第3記録工程とを備えており、前記第3記録工程は、前記サブフレーム制御情報を、前記サブフレームを動的に表示させるための動的制御情報を含むように記録し、前記映像情報、前記副映像情報及び前記副映像制御情報を再生する再生工程と、前記再生された映像情報に重ねて前記再生された副映像情報を表示出力可能な表示出力手段を、前記再生された副映像制御情報中の前記サブフレーム制御情報に基づいて、前記主映像上で前記サブフレームを動的に表示するように制御する制御工程とを更に備える。
【0056】
本発明の情報記録再生方法の実施形態によれば、上述した本発明の情報記録方法及び情報再生方法の両方を併せ持つので、上述した本発明の情報記録媒体の実施形態(但し、その各種態様を含む)を、比較的効率良く記録でき、再生できる。
【0057】
尚、上述した本発明の情報記録媒体における各種態様に対応して、本発明の情報記録再生方法も各種態様を採ることが可能である。
【0058】
本発明の記録制御用のコンピュータプログラムの実施形態は、上述した本発明の情報記録装置(但し、その各種態様を含む)に備えられたコンピュータを制御する記録制御用のコンピュータプログラムであって、該コンピュータを、前記第1記録手段、前記第2記録手段及び前記第3記録手段の少なくとも一部として機能させる
本発明の記録制御用のコンピュータプログラムによれば、当該コンピュータプログラムを格納するROM、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク等の記録媒体から、当該コンピュータプログラムをコンピュータに読み込んで実行させれば、或いは、当該コンピュータプログラムを、通信手段を介してコンピュータにダウンロードさせた後に実行させれば、上述した本発明に係る情報記録装置を比較的簡単に実現できる。
【0059】
尚、上述した本発明の情報記録媒体における各種態様に対応して、本発明の記録制御用のコンピュータプログラムも各種態様を採ることが可能である。
【0060】
本発明の再生制御用のコンピュータプログラムの実施形態は、上述した本発明の情報再生装置(但し、その各種態様を含む)に備えられたコンピュータを制御する再生制御用のコンピュータプログラムであって、該コンピュータを、前記再生手段、前記表示出力手段及び前記制御手段の少なくとも一部として機能させる。
【0061】
本発明の再生制御用のコンピュータプログラムによれば、当該コンピュータプログラムを格納するROM、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク等の記録媒体から、当該コンピュータプログラムをコンピュータに読み込んで実行させれば、或いは、当該コンピュータプログラムを、通信手段を介してコンピュータにダウンロードさせた後に実行させれば、上述した本発明に係る情報再生装置を比較的簡単に実現できる。
【0062】
尚、上述した本発明の情報記録媒体における各種態様に対応して、本発明の再生制御用のコンピュータプログラムも各種態様を採ることが可能である。
【0063】
本発明の記録再生制御用のコンピュータプログラムの実施形態は、上述した本発明の情報記録再生装置(但し、その各種態様を含む)に備えられたコンピュータを制御する記録再生制御用のコンピュータプログラムであって、該コンピュータを、前記第1記録手段、前記第2記録手段、前記第3記録手段、前記再生手段、前記表示出力手段及び前記制御手段の少なくとも一部として機能させる
本発明の記録再生制御用のコンピュータプログラムによれば、当該コンピュータプログラムを格納するROM、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク等の記録媒体から、当該コンピュータプログラムをコンピュータに読み込んで実行させれば、或いは、当該コンピュータプログラムを、通信手段を介してコンピュータにダウンロードさせた後に実行させれば、上述した本発明に係る情報記録再生装置を比較的簡単に実現できる。
【0064】
尚、上述した本発明の情報記録媒体における各種態様に対応して、本発明の記録再生制御用のコンピュータプログラムも各種態様を採ることが可能である。
【0065】
本発明の制御信号を含むデータ構造の実施形態は、主映像を示す映像情報と、少なくとも一部が前記主映像に重ねて表示可能とされる副映像を示す副映像情報と、前記副映像における少なくとも一部の領域をサブフレームとして指定するサブフレーム範囲情報及び前記主映像に重ねて表示される前記サブフレームの表示を制御するサブフレーム制御情報を含む副映像制御情報とを有しており、前記サブフレーム制御情報は、前記サブフレームを動的に表示させるための動的制御情報を含む。
【0066】
本発明の制御信号を含むデータ構造の実施形態によれば、上述した本発明の情報記録媒体の場合と同様に、サブフレーム制御情報に含まれる動的制御情報に従って、主映像上で、サブフレームの表示位置や大きさが、動かされたり或いは変化させられたり、サブフレームの位置を固定しつつその表示内容が様々に変化されるなどの、複雑高度な再生が可能となる。
【0067】
尚、上述した本発明の情報記録媒体における各種態様に対応して、本発明の制御信号を含むデータ構造も各種態様を採ることが可能である。
【0068】
本実施形態におけるこのような作用、及び他の利得は次に説明する実施例から更に明らかにされる。
【0069】
【実施例】
(情報記録媒体)
図1から図13を参照して、本発明の情報記録媒体の実施例について説明する。本実施例は、本発明の情報記録媒体を、記録(書き込み)及び再生(読み出し)が可能な型の光ディスクに適用したものである。
【0070】
先ず図1を参照して、本実施例の光ディスクの基本構造について説明する。ここに図1は、上側に複数のエリアを有する光ディスクの構造を概略平面図で示すと共に、下側にその径方向におけるエリア構造を概念図で対応付けて示すものである。
【0071】
図1に示すように、光ディスク100は、例えば、記録(書き込み)が複数回又は1回のみ可能な、光磁気方式、相変化方式等の各種記録方式で記録可能とされており、DVDと同じく直径12cm程度のディスク本体上の記録面に、センターホール102を中心として内周から外周に向けて、リードインエリア104、データエリア106及びリードアウトエリア108が設けられている。そして、各エリアには、例えば、センターホール102を中心にスパイラル状或いは同心円状に、グルーブトラック及びランドトラックが交互に設けられており、このグルーブトラックはウオブリングされてもよいし、これらのうち一方又は両方のトラックにプレピットが形成されていてもよい。尚、本発明は、このような三つのエリアを有する光ディスクには特に限定されない。
【0072】
次に図2を参照して、本実施例の光ディスクに記録されるトランスポートストリーム(TS)及びプログラムストリーム(PS)の構成について説明する。ここに、図2(a)は、比較のため、従来のDVDにおけるMPEG2のプログラムストリームの構成を図式的に示すものであり、図2(b)は、MPEG2のトランスポートストリーム(TS)の構成を図式的に示すものである。更に、図2(c)は、本発明におけるMPEG2のプログラムストリームの構成を図式的に示すものである。
【0073】
図2(a)において、従来のDVDに記録される一つのプログラムストリームは、時間軸tに沿って、主映像情報たるビデオデータ用のビデオストリームを1本だけ含み、更に、音声情報たるオーディオデータ用のオーディオストリームを最大で8本含み且つ副映像情報たるサブピクチャデータ用のサブピクチャストリームを最大で32本含んでなる。即ち、任意の時刻txにおいて多重化されるビデオデータは、1本のビデオストリームのみに係るものであり、例えば複数のテレビ番組或いは複数の映画などに対応する複数本のビデオストリームを同時にプログラムストリームに含ませることはできない。映像を伴うテレビ番組等を多重化して伝送或いは記録するためには、各々のテレビ番組等のために、少なくとも1本のビデオストリームが必要となるので、1本しかビデオストリームが存在しないDVDのプログラムストリーム形式では、複数のテレビ番組等を多重化して伝送或いは記録することはできないのである。
【0074】
図2(b)において、本発明の光ディスク100に記録される一つのトランスポートストリーム(TS)は、主映像情報たるビデオデータ用のエレメンタリーストリーム(ES)としてビデオストリームを複数本含んでなり、更に音声情報たるオーディオデータ用のエレメンタリーストリーム(ES)としてオーディオストリームを複数本含み且つ副映像情報たるサブピクチャデータ用のエレメンタリーストリーム(ES)としてサブピクチャストリームを複数本含んでなる。即ち、任意の時刻txにおいて多重化されるビデオデータは、複数本のビデオストリームに係るものであり、例えば複数のテレビ番組或いは複数の映画などに対応する複数のビデオストリームを同時にトランスポートストリームに含ませることが可能である。このように複数本のビデオストリームが存在するトランスポートストリーム形式では、複数のテレビ番組等を多重化して伝送或いは記録することが可能である。但し、現況のトランスポートストリームを採用するデジタル放送では、サブピクチャストリームについては伝送していない。
【0075】
図2(c)において、本発明の光ディスク100に記録される一つのプログラムストリーム(PS)は、主映像情報たるビデオデータ用のビデオストリームを複数本含んでなり、更に音声情報たるオーディオデータ用のオーディオストリームを複数本含み且つ副映像情報たるサブピクチャデータ用のサブピクチャストリームを複数本含んでなる。即ち、任意の時刻txにおいて多重化されるビデオデータは、複数本のビデオストリームに係るものであり、例えば複数のテレビ番組或いは複数の映画などに対応する複数のビデオストリームを同時にプログラムストリームに含ませることが可能である。
【0076】
尚、図2(a)から図2(c)では説明の便宜上、ビデオストリーム、オーディオストリーム及びサブピクチャストリームを、この順に上から配列しているが、この順番は、後述の如くパケット単位で多重化される際の順番等に対応するものではない。トランスポートストリームでは、概念的には、例えば一つの番組に対して、1本のビデオストリーム、2本の音声ストリーム及び2本のサブピクチャストリームからなる一まとまりが対応している。
【0077】
上述した本実施例の光ディスク100は、記録レートの制限内で、図2(b)に示した如きトランスポートストリーム(TS)を多重記録可能に、即ち複数の番組或いはプログラムを同時に記録可能に構成されている。更に、このようなトランスポートストリームに加えて又は代えて、同一光ディスク100上に、図2(c)に示した如きプログラムストリーム(PS)を多重記録可能に構成されている。
【0078】
次に図3から図10を参照して、光ディスク100上に記録されるデータの構造について説明する。ここに、図3は、光ディスク100上に記録されるデータ構造を模式的に示すものである。図4は、図3に示した各タイトル内におけるデータ構造の詳細を模式的に示すものである。図5及び図6は夫々、図3に示した各プレイ(P)リストセット内におけるデータ構造の詳細を模式的に示すものである。図7は、図6に示した各アイテムにおけるデータ構造の詳細を模式的に示すものである。図8は、図4に示した各タイトルエレメント内におけるデータの論理構成を模式的に示すものであり、図9は、各プレイリストセットをプレイリスト一つから構成する場合における、図4に示した各タイトルエレメント内におけるデータの論理構成を模式的に示すものである。図10は、図3に示した各オブジェクト内におけるデータ構造の詳細を模式的に示すものである。
【0079】
以下の説明において、「タイトル」とは、複数の「プレイリスト」を連続して実行する再生単位であり、例えば、映画1本、テレビ番組1本などの論理的に大きなまとまりを持った単位である。「プレイリストセット」とは、「プレイリスト」の束をいう。例えば、アングル再生やパレンタル再生における相互に切替可能な特定関係を有する複数のコンテンツ情報を再生するためのプレイリストの束や、同時間帯に放送され且つまとめて記録された複数番組に係るコンテンツ情報を再生するためのプレイリストの束である。或いは、同一タイトルについて、ハイビジョン対応、ディスプレイの解像度、サラウンドスピーカ対応、スピーカ配列など、情報再生システムにおいて要求される映像再生機能(ビデオパーフォーマンス)別や音声再生機能(オーディオパーフォーマンス)別など、要求機能別に用意された各種コンテンツ情報を再生するためのプレイリストの束である。「プレイリスト」とは、「オブジェクト」の再生に必要な情報を格納した情報であり、オブジェクトへアクセスするためのオブジェクトの再生範囲に関する情報が各々格納された複数の「アイテム」で構成されている。そして、「オブジェクト」とは、上述したMPEG2のトランスポートストリームを構成するコンテンツの実体情報である。
【0080】
図3において、光ディスク100は、論理的構造として、ディスク情報ファイル110、プレイ(P)リスト情報ファイル120、オブジェクト情報ファイル130及びオブジェクトデータファイル140の4種類のファイルを備えており、これらのファイルを管理するためのファイルシステム105を更に備えている。尚、図3は、光ディスク100上における物理的なデータ配置を直接示しているものではないが、図3に示す配列順序を、図1に示す配列順序に対応するように記録すること、即ち、ファイルシステム105等をリードインエリア104に続いてデータ記録エリア106に記録し、更にオブジェクトデータファイル140等をデータ記録エリア106に記録することも可能である。図1に示したリードインエリア104やリードアウトエリア108が存在せずとも、図3に示したファイル構造は構築可能である。
【0081】
ディスク情報ファイル110は、光ディスク100全体に関する総合的な情報を格納するファイルであり、ディスク総合情報112と、タイトル情報テーブル114と、その他の情報118とを格納する。ディスク総合情報112は、例えば光ディスク100内の総タイトル数等を格納する。タイトル情報テーブル114は、タイトルポインタ114−1と、これにより識別番号又は記録アドレスが示される複数のタイトル200(タイトル#1〜#m)を含んで構成されている。各タイトル200には、論理情報として、各タイトルのタイプ(例えば、シーケンシャル再生型、分岐型など)や、各タイトルを構成するプレイ(P)リスト番号をタイトル毎に格納する。
【0082】
図4に示すように各タイトル200は、より具体的には例えば、タイトル総合情報200−1と、複数のタイトルエレメント200−2と、その他の情報200−5とを含んで構成されている。更に、各タイトルエレメント200−2は、プリコマンド200PRと、プレイリストセットへのポインタ200PTと、ポストコマンド200PSと、その他の情報200−6とから構成されている。
【0083】
ここに、本発明に係る第1ポインタ情報の一例たるポインタ200PTは、当該ポインタ200PTを含むタイトルエレメント200−2に基づいて再生されるべきコンテンツ情報に対応する、プレイリスト情報ファイル120内に格納されたプレイリストセット126Sの識別番号を示す。なお、ポインタ200PTは、タイトルエレメント200−2に基づいて再生されるべきコンテンツ情報に対応するプレイリストセット126Sの記録位置を示す情報であっても良い。本発明に係る第1プリコマンドの一例たるプリコマンド200PRは、ポインタ200PTにより指定される一のプレイリストセット126Sにより再生シーケンスが規定されるコンテンツ情報の再生前に実行されるべきコマンドを示す。本発明に係る第1ポストコマンドの一例たるポストコマンド200PSは、該一のプレイリストセットにより再生シーケンスが規定されるコンテンツ情報の再生後に実行されるべきコマンドを示す。タイトルエレメント200−2に含まれるその他の情報200−5は、例えば、タイトルエレメントに係る再生の次の再生に係るタイトルエレメントを指定するネクスト情報を含む。
【0084】
従って、後述する情報再生装置による当該情報記録媒体の再生時には、ポインタ200PTに従ってプレイリストセット126Sにアクセスして、それに含まれる複数のプレイリスト126のうち、所望の番組等に対応するものを選択するように制御を実行すれば、タイトルエレメント200−2として当該所望のコンテンツ情報を再生できる。更に、このようなタイトルエレメント200−2を一つ又は順次再生することで、一つのタイトル200を再生可能となる。更に、プリコマンド200PRに従って、ポインタ200PTで指定される一のプレイリストセット126Sにより再生シーケンスが規定されるコンテンツ情報の、再生前に実行されるべきコマンドを実行できる。更に、ポストコマンド200PSに従って、ポインタ200PTで指定される一のプレイリストセット126Sにより再生シーケンスが規定されるコンテンツ情報の、再生後に実行されるべきコマンドを実行できる。ポストコマンド200PSは、例えばコンテンツ情報の分岐を命令するコマンド、次のタイトルを選ぶコマンド等である。加えて、その他の情報200−5に含まれるネクスト情報に従って、当該再生中のタイトルエレメント200−2の次のタイトルエレメント200−2を再生できる。
【0085】
再び図3において、プレイリスト情報ファイル120は、各プレイリストの論理的構成を示すプレイ(P)リスト情報テーブル121を格納し、これは、プレイ(P)リスト管理情報122と、プレイ(P)リストセットポインタ124と、複数のプレイ(P)リストセット126S(Pリストセット#1〜#n)と、その他の情報128とに分かれている。このプレイリスト情報テーブル121には、プレイリストセット番号順に各プレイリストセット126Sの論理情報を格納する。言い換えれば、各プレイリストセット126Sの格納順番がプレイリストセット番号である。また、上述したタイトル情報テーブル114で、同一のプレイリストセット126Sを、複数のタイトル200から参照することも可能である。即ち、タイトル#qとタイトル#rとが同じプレイリストセット#pを使用する場合にも、プレイリスト情報テーブル121中のプレイリストセット#pを、タイトル情報テーブル114でポイントするように構成してもよい。
【0086】
図5に示すように、プレイリストセット126Sは、プレイリストセット総合情報126−1と、複数のプレイリスト126(プレイリスト#1〜#x)と、アイテム定義テーブル126−3と、その他の情報126−4とを含んで構成されている。そして、各プレイリスト126は、複数のプレイリストエレメント126−2(プレイリストエレメント#1〜#y)と、その他の情報126−5とを含んで構成されている。更に、各プレイリストエレメント126−2は、プリコマンド126PRと、アイテムへのポインタ126PTと、ポストコマンド126PSと、その他の情報126−6とから構成されている。
【0087】
ここに、本発明に係る第2ポインタ情報の一例たるポインタ126PTは、当該ポインタ126PTを含むプレイリストエレメント126−2に基づいて再生されるべきコンテンツ情報に対応する、アイテム定義テーブル126−3により定義されるアイテムの識別番号を示す。なお、ポインタ126PTは、アイテム定義テーブル126−3により定義されるアイテムの記録位置であっても良い。
【0088】
図6に例示したように、プレイリストセット126Sにおいて、アイテム定義テーブル126−3内には、複数のアイテム204が定義されている。これらは、複数のプレイリスト126によって共有されている。また、プレイリストセット総合情報126−1として、当該プレイリストセット126S内に含まれる各プレイリスト126の名称、再生時間などのUI(ユーザインタフェース情報)、各アイテム定義テーブル126−3へのアドレス情報等が記述されている。
【0089】
再び図5において、本発明に係る第2プリコマンドの一例たるプリコマンド126PRは、ポインタ126PTにより指定される一のアイテム204の再生前に実行されるべきコマンドを示す。本発明に係る第2ポストコマンドの一例たるポストコマンド126PSは、該一のアイテム204の再生後に実行されるべきコマンドを示す。プレイリストエレメント126−2に含まれるその他の情報126−6は、例えば、プレイリストエレメント126−2に係る再生の次の再生に係るプレイリストエレメント126−2を指定する第ネクスト情報を含む。
【0090】
図7に例示したように、アイテム204は、表示の最小単位である。アイテム204には、オブジェクトの開始アドレスを示す「INポイント情報」及び終了アドレスを示す「OUTポイント情報」が記述されている。尚、これらの「INポイント情報」及び「OUTポイント情報」は夫々、直接アドレスを示してもよいし、再生時間軸上における時間或いは時刻など間接的にアドレスを示してもよい。図中、“ストリームオブジェクト#m”で示されたオブジェクトに対して複数のES(エレメンタリーストリーム)が多重化されている場合には、アイテム204の指定は、特定のESの組合せ或いは特定のESを指定することになる。
【0091】
図8に例示したように、タイトルエレメント200−2は、論理的に、プリコマンド200PR或いは126PRと、ポインタ200PTにより選択されるプレイリストセット126Sと、ポストコマンド200PS或いはポストコマンド126PSと、ネクスト情報200−6Nとから構成されている。従って、例えばビデオ解像度など、システムで再生可能な何らかの条件等に従って、プレイリストセット126S中からプレイリスト126を選択する処理が実行される。
【0092】
但し図9に例示したように、ポインタ200PTにより指定されるプレイリストセットが単一のプレイリストからなる場合には、即ち図3に示したプレイリストセット126Sを単一のプレイリスト126に置き換えた場合には、タイトルエレメント200−2は、論理的に、プリコマンド200PR或いは126PRと、再生時に再生されるプレイリスト126と、ポストコマンド200PS或いはポストコマンド126PSと、ネクスト情報200−6Nとから構成されてもよい。この場合には、システムで再生可能な条件等に拘わらず、プレイリストセットが再生用に指定されれば、単一のプレイリスト126の再生処理が実行されることになる。
【0093】
再び図3において、オブジェクト情報ファイル130は、各プレイリスト126内に構成される各アイテムに対するオブジェクトデータファイル140中の格納位置(即ち、再生対象の論理アドレス)や、そのアイテムの再生に関する各種属性情報が格納される。本実施例では特に、オブジェクト情報ファイル130は、後に詳述する複数のAU(アソシエートユニット)情報132I(AU#1〜AU#q)を含んでなるAUテーブル131と、ES(エレメンタリーストリーム)マップテーブル134と、その他の情報138とを格納する。
【0094】
オブジェクトデータファイル140は、トランスポートストリーム(TS)別のTSオブジェクト142(TS#1オブジェクト〜TS#sオブジェクト)、即ち実際に再生するコンテンツの実体データを、複数格納する。
【0095】
尚、図3を参照して説明した4種類のファイルは、更に夫々複数のファイルに分けて格納することも可能であり、これらを全てファイルシステム105により管理してもよい。例えば、オブジェクトデータファイル140を、オブジェクトデータファイル#1、オブジェクトデータファイル#2、…というように複数に分けることも可能である。
【0096】
図10に示すように、論理的に再生可能な単位である図3に示したTSオブジェクト142は、例えば6kBのデータ量を夫々有する複数のアラインドユニット143に分割されてなる。アラインドユニット143の先頭は、TSオブジェクト142の先頭に一致(アラインド)されている。各アラインドユニット143は更に、192Bのデータ量を夫々有する複数のソースパケット144に細分化されている。ソースパケット144は、物理的に再生可能な単位であり、この単位即ちパケット単位で、光ディスク100上のデータのうち少なくともビデオデータ、オーディオデータ及びサブピクチャデータは多重化されており、その他の情報についても同様に多重化されてよい。各ソースパケット144は、4Bのデータ量を有する、再生時間軸上におけるTS(トランスポートストリーム)パケットの再生処理開始時刻を示すパケットアライバルタイムスタンプ等の再生を制御するための制御情報145と、188Bのデータ量を有するTSパケット146とを含んでなる。TSパケット146(“TSパケットペイロード”ともいう)は、パケットヘッダ146aをその先頭部に有し、ビデオデータがパケット化されて「ビデオパケット」とされるか、オーディオデータがパケット化されて「オーディオパケット」とされるか、又はサブピクチャデータがパケット化されて「サブピクチャパケット」とされるか、若しくは、その他のデータがパケット化される。
【0097】
次に図11及び図12を参照して、図2(b)に示した如きトランスポートストリーム形式のビデオデータ、オーディオデータ、サブピクチャデータ等が、図4に示したTSパケット146により、光ディスク100上に多重記録される点について説明する。ここに、図11は、上段のプログラム#1(PG1)用のエレメンタリーストリーム(ES)と中段のプログラム#2(PG2)用のエレメンタリーストリーム(ES)とが多重化されて、これら2つのプログラム(PG1&2)用のトランスポートストリーム(TS)が構成される様子を、横軸を時間軸として概念的に示すものであり、図12は、一つのトランスポートストリーム(TS)内に多重化されたTSパケットのイメージを、時間の沿ったパケット配列として概念的に示すものである。
【0098】
図11に示すように、プログラム#1用のエレメンタリーストリーム(上段)は、例えば、プログラム#1用のビデオデータがパケット化されたTSパケット146が時間軸(横軸)に対して離散的に配列されてなる。プログラム#2用のエレメンタリーストリーム(中段)は、例えば、プログラム#2用のビデオデータがパケット化されたTSパケット146が時間軸(横軸)に対して離散的に配列されてなる。そして、これらのTSパケット146が多重化されて、これら二つのプログラム用のトランスポートストリーム(下段)が構築されている。尚、図11では説明の便宜上省略しているが、図2(b)に示したように、実際には、プログラム#1用のエレメンタリーストリームとして、オーディオデータがパケット化されたTSパケットからなるエレメンタリーストリームやサブピクチャデータがパケット化されたTSパケットからなるサブピクチャストリームが同様に多重化されてもよく、更にこれらに加えて、プログラム#2用のエレメンタリーストリームとして、オーディオデータがパケット化されたTSパケットからなるエレメンタリーストリームやサブピクチャデータがパケット化されたTSパケットからなるサブピクチャストリームが同様に多重化されてもよい。
【0099】
図12に示すように、本実施例では、このように多重化された多数のTSパケット146から、一つのTSストリームが構築される。そして、多数のTSパケット146は、このように多重化された形で、パケットアライバルタイムスタンプ等145の情報を付加し、光ディスク100上に多重記録される。尚、図12では、プログラム#i(i=1,2,3)を構成するデータからなるTSパケット146に対して、j(j=1,2,…)をプログラムを構成するストリーム別の順序を示す番号として、“Element(i0j)”で示しており、この(i0j)は、エレメンタリーストリーム別のTSパケット146の識別番号たるパケットIDとされている。このパケットIDは、複数のTSパケット146が同一時刻に多重化されても相互に区別可能なように、同一時刻に多重化される複数のTSパケット146間では固有の値が付与されている。
【0100】
また図12では、PAT(プログラムアソシエーションテーブル)及びPMT(プログラムマップテーブル)も、TSパケット146単位でパケット化され且つ多重化されている。これらのうちPATは、複数のPMTのパケットIDを示すテーブルを格納している。特にPATは、所定のパケットIDとして、図12のように(000)が付与されることがMPEG2規格で規定されている。即ち、同一時刻に多重化された多数のパケットのうち、パケットIDが(000)であるTSパケット146として、PATがパケット化されたTSパケット146が検出されるように構成されている。そして、PMTは、一又は複数のプログラムについて各プログラムを構成するエレメンタリーストリーム別のパケットIDを示すテーブルを格納している。PMTには、任意のパケットIDを付与可能であるが、それらのパケットIDは、上述の如くパケットIDが(000)として検出可能なPATにより示されている。従って、同一時刻に多重化された多数のパケットのうち、PMTがパケット化されたTSパケット146(即ち、図12でパケットID(100)、(200)、(300)が付与されたTSパケット146)が、PATにより検出されるように構成されている。
【0101】
図12に示した如きトランスポートストリームがデジタル伝送されて来た場合、チューナは、このように構成されたPAT及びPMTを参照することにより、多重化されたパケットの中から所望のエレメンタリーストリームに対応するものを抜き出して、その復調が可能となるのである。
【0102】
そして、本実施例では、図10に示したTSオブジェクト142内に格納されるTSパケット146として、このようなPATやPMTのパケットを含む。即ち、図12に示した如きトランスポートストリームが伝送されてきた際に、そのまま光ディスク100上に記録できるという大きな利点が得られる。
【0103】
更に、本実施例では、このように記録されたPATやPMTについては光ディスク100の再生時には参照することなく、代わりに図3に示した後に詳述するAUテーブル131及びESマップテーブル134を参照することによって、より効率的な再生を可能とし、複雑なマルチビジョン再生等にも対処可能とする。このために本実施例では、例えば復調時や記録時にPAT及びPMTを参照することで得られるエレメンタリーストリームとパケットとの対応関係を、AUテーブル131及びESマップテーブル134の形で且つパケット化或いは多重化しないで、オブジェクト情報ファイル130内に格納するのである。
【0104】
次に図13を参照して、光ディスク100上のデータの論理構成について説明する。ここに、図13は、光ディスク100上のデータの論理構成を、論理階層からオブジェト階層或いは実体階層への展開を中心に模式的に示したものである。
【0105】
図13において、光ディスク100には、例えば映画1本、テレビ番組1本などの論理的に大きなまとまりであるタイトル200が、一又は複数記録されている。各タイトル200は、一又は複数のタイトルエレメント200−2を含む。各タイトルエレメント200−2は、複数のプレイリストセット126Sから論理的に構成されている。各タイトルエレメント200−2内で、複数のプレイリストセット126Sはシーケンシャル構造を有してもよいし、分岐構造を有してもよい。
【0106】
尚、単純な論理構成の場合、一つのタイトルエレメント200は、一つのプレイリストセット126Sから構成され、更に一つのプレイリストセット126Sは、一つのプレイリスト126から構成される。また、一つのプレイリストセット126Sを複数のタイトルエレメント200−2或いは、複数のタイトル200から参照することも可能である。
【0107】
各プレイリスト126は、複数のアイテム(プレイアイテム)204から論理的に構成されている。各プレイリスト126内で、複数のアイテム204は、シーケンシャル構造を有してもよいし、分岐構造を有してもよい。また、一つのアイテム204を複数のプレイリスト126から参照することも可能である。アイテム204に記述された前述のINポイント情報及びOUTポイント情報により、TSオブジェクト142の再生範囲が論理的に指定される。そして、論理的に指定された再生範囲についてオブジェクト情報130dを参照することにより、最終的にはファイルシステムを介して、TSオブジェクト142の再生範囲が物理的に指定される。ここに、オブジェクト情報130dは、TSオブジェクト142の属性情報、TSオブジェクト142内におけるデータサーチに必要なESアドレス情報134d等のTSオブジェクト142を再生するための各種情報を含む(尚、図3に示したESマップテーブル134は、このようなESアドレス情報134dを複数含んでなる)。
【0108】
そして、後述の情報記録再生装置によるTSオブジェクト142の再生時には、アイテム204及びオブジェクト情報130dから、当該TSオブジェクト142における再生すべき物理的なアドレスが取得され、所望のエレメンタリーストリームの再生が実行される。
【0109】
尚、図13のオブジェクト情報130d内に示した、ESアドレス情報134dを複数含むEP(エントリーポイント)マップは、ここでは、AUテーブル131とESマップテーブル134との両者をまとめたオブジェクト情報テーブルのことを指している。
【0110】
このように本実施例では、アイテム204に記述されたINポイント情報及びOUTポイント情報並びにオブジェクト情報130dのESマップテーブル134(図3参照)内に記述されたESアドレス情報134dにより、再生シーケンスにおける論理階層からオブジェクト階層への関連付けが実行され、エレメンタリーストリームの再生が可能とされる。
【0111】
以上詳述したように本実施例では、光ディスク100上においてTSパケット146の単位で多重記録されており、これにより、図2(b)に示したような多数のエレメンタリーストリームを含んでなる、トランスポートストリームを光ディスク100上に多重記録可能とされている。本実施例によれば、デジタル放送を光ディスク100に記録する場合、記録レートの制限内で複数の番組或いは複数のプログラムを同時に記録可能であるが、ここでは一つのTSオブジェクト142へ複数の番組或いは複数のプログラムを多重化して記録する方法を採用している。以下、このような記録処理を実行可能な情報記録再生装置の実施例について説明する。
【0112】
(情報記録再生装置)
次に図14から図19を参照して、本発明の情報記録再生装置の実施例について説明する。ここに、図14は、情報記録再生装置のブロック図であり、図15から図19は、その動作を示すフローチャートである。
【0113】
図14において、情報記録再生装置500は、再生系と記録系とに大別されており、上述した光ディスク100に情報を記録可能であり且つこれに記録された情報を再生可能に構成されている。本実施例では、このように情報記録再生装置500は、記録再生用であるが、基本的にその記録系部分から本発明の記録装置の実施例を構成可能であり、他方、基本的にその再生系部分から本発明の情報再生装置の実施例を構成可能である。
【0114】
情報記録再生装置500は、光ピックアップ502、サーボユニット503、スピンドルモータ504、復調器506、デマルチプレクサ508、ビデオデコーダ511、オーディオデコーダ512、サブピクチャデコーダ513、加算器514、静止画デコーダ515、システムコントローラ520、メモリ530、メモリ540、メモリ550、変調器606、フォーマッタ608、TSオブジェクト生成器610、ビデオエンコーダ611、オーディオエンコーダ612及びサブピクチャエンコーダ613を含んで構成されている。システムコントローラ520は、ファイル(File)システム/論理構造データ生成器521及びファイル(File)システム/論理構造データ判読器522を備えている。更にシステムコントローラ520には、メモリ530及び、タイトル情報等のユーザ入力を行うためのユーザインタフェース720が接続されている。
【0115】
これらの構成要素のうち、復調器506、デマルチプレクサ508、ビデオデコーダ511、オーディオデコーダ512、サブピクチャデコーダ513、加算器514、静止画デコーダ515、メモリ540及びメモリ550から概ね再生系が構成されている。他方、これらの構成要素のうち、変調器606、フォーマッタ608、TSオブジェクト生成器610、ビデオエンコーダ611、オーディオエンコーダ612及びサブピクチャエンコーダ613から概ね記録系が構成されている。そして、光ピックアップ502、サーボユニット503、スピンドルモータ504、システムコントローラ520及びメモリ530、並びにタイトル情報等のユーザ入力を行うためのユーザインタフェース720は、概ね再生系及び記録系の両方に共用される。更に記録系については、TSオブジェクトデータ源700(若しくは、PSオブジェクトデータ源700、又はビットマップデータ、JPEGデータ等の静止画データ源700)と、ビデオデータ源711、オーディオデータ源712及びサブピクチャデータ源713とが用意される。また、システムコントローラ520内に設けられるファイルシステム/論理構造データ生成器521は、主に記録系で用いられ、ファイルシステム/論理構造判読器522は、主に再生系で用いられる。
【0116】
光ピックアップ502は、光ディスク100に対してレーザービーム等の光ビームLBを、再生時には読み取り光として第1のパワーで照射し、記録時には書き込み光として第2のパワーで且つ変調させながら照射する。サーボユニット503は、再生時及び記録時に、システムコントローラ520から出力される制御信号Sc1による制御を受けて、光ピックアップ502におけるフォーカスサーボ、トラッキングサーボ等を行うと共にスピンドルモータ504におけるスピンドルサーボを行う。スピンドルモータ504は、サーボユニット503によりスピンドルサーボを受けつつ所定速度で光ディスク100を回転させるように構成されている。
【0117】
(i) 記録系の構成及び動作:
次に図14から図18を参照して、情報記録再生装置500のうち記録系を構成する各構成要素における具体的な構成及びそれらの動作を、場合分けして説明する。
【0118】
(i−1) 作成済みのTSオブジェクトを使用する場合:
この場合について図14及び図15を参照して説明する。
【0119】
図14において、TSオブジェクトデータ源700は、例えばビデオテープ、メモリ等の記録ストレージからなり、TSオブジェクトデータD1を格納する。
【0120】
図15では先ず、TSオブジェクトデータD1を使用して光ディスク100上に論理的に構成する各タイトルの情報(例えば、プレイリストの構成内容等)は、ユーザインタフェース720から、タイトル情報等のユーザ入力I2として、システムコントローラ520に入力される。そして、システムコントローラ520は、ユーザインタフェース720からのタイトル情報等のユーザ入力I2を取り込む(ステップS21:Yes及びステップS22)。この際、ユーザインタフェース720では、システムコントローラ520からの制御信号Sc4による制御を受けて、例えばタイトルメニュー画面を介しての選択など、記録しようとする内容に応じた入力処理が可能とされている。尚、ユーザ入力が既に実行済み等の場合には(ステップS21:No)、これらの処理は省略される。
【0121】
次に、TSオブジェクトデータ源700は、システムコントローラ520からのデータ読み出しを指示する制御信号Sc8による制御を受けて、TSオブジェクトデータD1を出力する。そして、システムコントローラ520は、TSオブジェクト源700からTSオブジェクトデータD1を取り込み(ステップS23)、そのファイルシステム/論理構造データ生成器521内のTS解析機能によって、例えば前述の如くビデオデータ等と共にパケット化されたPAT、PMT等に基づいて、TSオブジェクトデータD1におけるデータ配列(例えば、記録データ長等)、各エレメンタリーストリームの構成の解析(例えば、後述のES_PID(エレメンタリーストリーム・パケット識別番号)の理解)などを行う(ステップS24)。
【0122】
続いて、システムコントローラ520は、取り込んだタイトル情報等のユーザ入力I2並びに、TSオブジェクトデータD1のデータ配列及び各エレメンタリーストリームの解析結果から、そのファイルシステム/論理構造データ生成器521によって、論理情報ファイルデータD4として、ディスク情報ファイル110、プレイリスト情報ファイル120、オブジェクト情報ファイル130及びファイルシステム105(図3参照)を作成する(ステップS25)。メモリ530は、このような論理情報ファイルデータD4を作成する際に用いられる。
【0123】
尚、TSオブジェクトデータD1のデータ配列及び各エレメンタリーストリームの構成情報等についてのデータを予め用意しておく等のバリエーションは当然に種々考えられるが、それらも本実施例の範囲内である。
【0124】
図14において、フォーマッタ608は、TSオブジェクトデータD1と論理情報ファイルデータD4とを共に、光ディスク100上に格納するためのデータ配列フォーマットを行う装置である。より具体的には、フォーマッタ608は、スイッチSw1及びスイッチSw2を備えてなり、システムコントローラ520からのスイッチ制御信号Sc5によりスイッチング制御されて、TSオブジェクトデータD1のフォーマット時には、スイッチSw1を▲1▼側に接続して且つスイッチSw2を▲1▼側に接続して、TSオブジェクトデータ源700からのTSオブジェクトデータD1を出力する。尚、TSオブジェクトデータD1の送出制御については、システムコントローラ520からの制御信号Sc8により行われる。他方、フォーマッタ608は、論理情報ファイルデータD4のフォーマット時には、システムコントローラ520からのスイッチ制御信号Sc5によりスイッチング制御されて、スイッチSw2を▲2▼側に接続して、論理情報ファイルデータD4を出力するように構成されている。
【0125】
図15のステップS26では、このように構成されたフォーマッタ608によるスイッチング制御によって、(i)ステップS25でファイルシステム/論理構造データ生成器521からの論理情報ファイルデータD4又は(ii)TSオブジェクトデータ源700からのTSオブジェクトデータD1が、フォーマッタ608を介して出力される(ステップS26)。
【0126】
フォーマッタ608からの選択出力は、ディスクイメージデータD5として変調器606に送出され、変調器606により変調されて、光ピックアップ502を介して光ディスク100上に記録される(ステップS27)。この際のディスク記録制御についても、システムコントローラ520により実行される。
【0127】
そして、ステップS25で生成された論理情報ファイルデータD4と、これに対応するTSオブジェクトデータD1とが共に記録済みでなければ、ステップS26に戻って、その記録を引き続いて行う(ステップS28:No)。尚、論理情報ファイルデータD4とこれに対応するTSオブジェクトデータD1との記録順についてはどちらが先でも後でもよい。
【0128】
他方、これら両方共に記録済みであれば、光ディスク100に対する記録を終了すべきか否かを終了コマンドの有無等に基づき判定し(ステップS29)、終了すべきでない場合には(ステップS29:No)ステップS21に戻って記録処理を続ける。他方、終了すべき場合には(ステップS29:Yes)、一連の記録処理を終了する。
【0129】
以上のように、情報記録再生装置500により、作成済みのTSオブジェクトを使用する場合における記録処理が行われる。
【0130】
尚、図15に示した例では、ステップS25で論理情報ファイルデータD4を作成した後に、ステップS26で論理情報ファイルデータD4とこれに対応するTSオブジェクトデータD1とのデータ出力を実行しているが、ステップS25以前に、TSオブジェクトデータD1の出力や光ディスク100上への記録を実行しておき、この記録後に或いはこの記録と並行して、論理情報ファイルデータD4を生成や記録することも可能である。
【0131】
加えて、TSオブジェクトデータ源700に代えて、PSオブジェクトデータ源又は静止画データ源が用いられてもよい。この場合には、TSオブジェクトデータD1に代えて、PSオブジェクトデータ又は、ビットマップデータ、JPEGデータ等の静止画データに対して、以上に説明したTSオブジェクトデータD1に対する記録処理が同様に行われ、オブジェクトデータファイル140内に、TSオブジェクト142に加えて又は代えて(図3参照)、PSオブジェクトデータ又は静止画オブジェクトデータが格納される。そして、PSオブジェクトデータ又は静止画オブジェクトデータに関する各種論理情報が、システムコントローラ520の制御下で生成されて、ディスク情報ファイル110、プレイリスト情報ファイル120、オブジェクト情報ファイル130等内に格納される。
【0132】
(i−2) 放送中のトランスポートストリームを受信して記録する場合:
この場合について図14及び図16を参照して説明する。尚、図16において、図15と同様のステップには同様のステップ番号を付し、それらの説明は適宜省略する。
【0133】
この場合も、上述の「作成済みのTSオブジェクトを使用する場合」とほぼ同様な処理が行われる。従って、これと異なる点を中心に以下説明する。
【0134】
放送中のトランスポートストリームを受信して記録する場合には、TSオブジェクトデータ源700は、例えば放送中のデジタル放送を受信する受信器(セットトップボックス)からなり、TSオブジェクトデータD1を受信して、リアルタイムでフォーマッタ608に送出する(ステップS41)。これと同時に、受信時に解読された番組構成情報及び後述のES_PID情報を含む受信情報D3(即ち、受信器とシステムコントローラ520のインタフェースとを介して送り込まれるデータに相当する情報)がシステムコントローラ520に取り込まれ、メモリ530に格納される(ステップS44)。
【0135】
一方で、フォーマッタ608に出力されたTSオブジェクトデータD1は、フォーマッタ608のスイッチング制御により変調器606に出力され(ステップS42)、光ディスク100に記録される(ステップS43)。
【0136】
これらと並行して、受信時に取り込まれてメモリ530に格納されている受信情報D3に含まれる番組構成情報及びES_PID情報を用いて、ファイルシステム/論理構造生成器521により論理情報ファイルデータD4を作成する(ステップS24及びステップS25)。そして一連のTSオブジェクトデータD1の記録終了後に、この論理情報ファイルデータD4を光ディスク100に追加記録する(ステップS46及びS47)。尚、これらステップS24及びS25の処理についても、ステップS43の終了後に行ってもよい。
【0137】
更に、必要に応じて(例えばタイトルの一部を編集する場合など)、ユーザインタフェース720からのタイトル情報等のユーザ入力I2を、メモリ530に格納されていた番組構成情報及びES_PID情報に加えることで、システムコントローラ520により論理情報ファイルデータD4を作成し、これを光ディスク100に追加記録してもよい。
【0138】
以上のように、情報記録再生装置500により、放送中のトランスポートストリームを受信してリアルタイムに記録する場合における記録処理が行われる。
【0139】
尚、放送時の全受信データをアーカイブ装置に一旦格納した後に、これをTSオブジェクト源700として用いれば、上述した「作成済みのTSオブジェクトを使用する場合」と同様な処理で足りる。
【0140】
(i−3) ビデオ、オーディオ及びサブピクチャデータを記録する場合:
この場合について図14及び図17を参照して説明する。尚、図17において、図15と同様のステップには同様のステップ番号を付し、それらの説明は適宜省略する。
【0141】
予め別々に用意したビデオデータ、オーディオデータ及びサブピクチャデータを記録する場合には、ビデオデータ源711、オーディオデータ源712及びサブピクチャデータ源713は夫々、例えばビデオテープ、メモリ等の記録ストレージからなり、ビデオデータDV、オーディオデータDA及びサブピクチャデータDSを夫々格納する。
【0142】
これらのデータ源は、システムコントローラ520からの、データ読み出しを指示する制御信号Sc8による制御を受けて、ビデオデータDV、オーディオデータDA及びサブピクチャデータDSを夫々、ビデオエンコーダ611、オーディオエンコーダ612及びサブピクチャエンコーダ613に送出する(ステップS61)。そして、これらのビデオエンコーダ611、オーディオエンコーダ612及びサブピクチャエンコーダ613により、所定種類のエンコード処理を実行する(ステップS62)。
【0143】
TSオブジェクト生成器610は、システムコントローラ520からの制御信号Sc6による制御を受けて、このようにエンコードされたデータを、トランスポートストリームをなすTSオブジェクトデータに変換する(ステップS63)。この際、各TSオブジェクトデータのデータ配列情報(例えば記録データ長等)や各エレメンタリーストリームの構成情報(例えば、後述のES_PID等)は、TSオブジェクト生成器610から情報I6としてシステムコントローラ520に送出され、メモリ530に格納される(ステップS66)。
【0144】
他方、TSオブジェクト生成器610により生成されたTSオブジェクトデータは、フォーマッタ608のスイッチSw1の▲2▼側に送出される。即ち、フォーマッタ608は、TSオブジェクト生成器610からのTSオブジェクトデータのフォーマット時には、システムコントローラ520からのスイッチ制御信号Sc5によりスイッチング制御されて、スイッチSw1を▲2▼側にし且つスイッチSw2を▲1▼側に接続することで、当該TSオブジェクトデータを出力する(ステップS64)。続いて、このTSオブジェクトデータは、変調器606を介して、光ディスク100に記録される(ステップS65)。
【0145】
これらと並行して、情報I6としてメモリ530に取り込まれた各TSオブジェクトデータのデータ配列情報や各エレメンタリーストリームの構成情報を用いて、ファイルシステム/論理構造生成器521により論理情報ファイルデータD4を作成する(ステップS24及びステップS25)。そして一連のTSオブジェクトデータD2の記録終了後に、これを光ディスク100に追加記録する(ステップS67及びS68)。尚、ステップS24及びS25の処理についても、ステップS65の終了後に行うようにしてもよい。
【0146】
更に、必要に応じて(例えばタイトルの一部を編集する場合など)、ユーザインタフェース720からのタイトル情報等のユーザ入力I2を、これらのメモリ530に格納されていた情報に加えることで、ファイルシステム/論理構造生成器521により論理情報ファイルデータD4を作成し、これを光ディスク100に追加記録してもよい。
【0147】
以上のように、情報記録再生装置500により、予め別々に用意したビデオデータ、オーディオデータ及びサブピクチャデータを記録する場合における記録処理が行われる。
【0148】
尚、この記録処理は、ユーザの所有する任意のコンテンツを記録する際にも応用可能である。
【0149】
(i−4) オーサリングによりデータを記録する場合:
この場合について図14及び図18を参照して説明する。尚、図18において、図15と同様のステップには同様のステップ番号を付し、それらの説明は適宜省略する。
【0150】
この場合は、上述した三つの場合における記録処理を組み合わせることにより、予めオーサリングシステムが、TSオブジェクトの生成、論理情報ファイルデータの生成等を行った後(ステップS81)、フォーマッタ608で行うスイッチング制御の処理までを終了させる(ステップS82)。その後、この作業により得られた情報を、ディスク原盤カッティングマシン前後に装備された変調器606に、ディスクイメージデータD5として送出し(ステップS83)、このカッティングマシンにより原盤作成を行う(ステップS84)。
【0151】
(ii) 再生系の構成及び動作:
次に図14及び図19を参照して、情報記録再生装置500のうち再生系を構成する各構成要素における具体的な構成及びそれらの動作を説明する。
【0152】
図14において、ユーザインタフェース720によって、光ディスク100から再生すべきタイトルやその再生条件等が、タイトル情報等のユーザ入力I2としてシステムコントローラに入力される。この際、ユーザインタフェース720では、システムコントローラ520からの制御信号Sc4による制御を受けて、例えばタイトルメニュー画面を介しての選択など、再生しようとする内容に応じた入力処理が可能とされている。
【0153】
これを受けて、システムコントローラ520は、光ディスク100に対するディスク再生制御を行い、光ピックアップ502は、読み取り信号S7を復調器506に送出する。
【0154】
復調器506は、この読み取り信号S7から光ディスク100に記録された記録信号を復調し、復調データD8として出力する。この復調データD8に含まれる、多重化されていない情報部分としての論理情報ファイルデータ(即ち、図3に示したファイルシステム105、ディスク情報ファイル110、Pリスト情報ファイル120及びオブジェクト情報ファイル130)は、システムコントローラ520に供給される。この論理情報ファイルデータに基づいて、システムコントローラ520は、再生アドレスの決定処理、光ピックアップ502の制御等の各種再生制御を実行する。
【0155】
他方、復調データD8に、多重化された情報部分としてのTSオブジェクトデータが含まれているか又は静止画データが含まれているか、若しくは両者が含まれているかに応じて、切替スイッチSW3は、システムコントローラ520からの制御信号Sc10による制御を受けて、▲1▼側たるデマルチプレクサ508側に切り替えられるか、又は▲2▼側たる静止画デコーダ515側に切り替えられる。これにより選択的に、TSオブジェクトデータをデマルチプレクサ508に供給し、静止画データを静止画デコーダ515に供給する。
【0156】
そして、復調データD8に含まれる、多重化された情報部分としてのTSオブジェクトデータについては、デマルチプレクサ508が、システムコントローラ520からの制御信号Sc2による制御を受けてデマルチプレクスする。ここでは、システムコントローラ520の再生制御によって再生位置アドレスへのアクセスが終了した際に、デマルチプレクスを開始させるように制御信号Sc2を送信する。
【0157】
デマルチプレクサ508からは、ビデオパケット、オーディオパケット及びサブピクチャパケットが夫々送出されて、ビデオデコーダ511、オーディオデコーダ512及びサブピクチャデコーダ513に供給される。そして、ビデオデータDV、オーディオデータDA及びサブピクチャデータDSが夫々復号化される。この際、サブピクチャデータDSについては、メモリ540を介して加算器514に供給される。メモリ540からは、システムコントローラ520からの制御信号Sc5による制御を受けて、所定のタイミングで或いは選択的に、サブピクチャデータDSが出力され、ビデオデータDVとのスーパーインポーズが適宜行われる。即ち、サブピクチャデコーダ513から出力されたサブピクチャデータをそのままスーパーインポーズする場合に比べて、スーパーインポーズのタイミングやスーパーインポーズの要否を制御できる。例えば、制御信号Sc5を用いた出力制御によって、主映像上に、サブピクチャを用いた字幕を適宜表示させたりさせなかったり、或いはサブピクチャを用いたメニュー画面を適宜表示させたりさせなかったりすることも可能となる。
【0158】
尚、図6に示したトランスポートストリームに含まれる、PAT或いはPMTがパケット化されたパケットについては夫々、復調データD8の一部として含まれているが、デマルチプレクサ508で破棄される。
【0159】
加算器514は、システムコントローラ520からのミキシングを指示する制御信号Sc3による制御を受けて、ビデオデコーダ511及びサブピクチャデコーダ513で夫々復号化されたビデオデータDV及びサブピクチャデータDSを、所定タイミングでミキシング或いはスーパーインポーズする。その結果は、ビデオ出力として、当該情報記録再生装置500から例えばテレビモニタへ出力される。
【0160】
他方、オーディオデコーダ512で復号化されたオーディオデータDAは、オーディオ出力として、当該情報記録再生装置500から、例えば外部スピーカへ出力される。
【0161】
このようなビデオデータDVやサブピクチャデータDSの再生処理に代えて又は加えて、復調データD8に静止画データが含まれる場合には、当該静止画データは、システムコントローラ520からの制御信号Sc10による制御を受ける切替スイッチSW3を介して、静止画デコーダ515に供給される。そして、デコードされたビットマップデータ、JPEGデータ等の静止画データは、システムコントローラ520からの制御信号Sc11による制御を受けて、切替スイッチSW4を介して加算器514にそのまま加算される。或いは、切替スイッチSW4を介してメモリ550に一旦蓄積される。メモリ550からは、システムコントローラ520からの制御信号Sc12による制御を受けて所定のタイミングで或いは選択的に静止画データが出力されて、切替スイッチSW5を介して加算器514に供給される。これにより、静止画データと、ビデオデータDVやサブピクチャデータDSとのスーパーインポーズが適宜行われる。即ち、静止画デコーダ515から出力された静止画データをそのままスーパーインポーズする場合に比べて、スーパーインポーズのタイミングやスーパーインポーズの要否を制御できる。例えば、制御信号Sc12を用いた出力制御によって、主映像上や副映像上に、静止画データを用いた、例えばメニュー画面又はウインドウ画面などの静止画若しくは背景画としての静止画を適宜表示させたり、させなかったりすることも可能となる。
【0162】
加えて、システムコントローラ520からの制御信号Sc13による制御を受けて、▲2▼側に切り替えられた切替スイッチSW5を介して、不図示の経路で別途、静止画データが出力されてもよい。或いは、▲2▼側に切り替えられることで、切替スイッチSW5から何らの静止画データが出力されなくてもよい。
【0163】
ここで、図19のフローチャートを更に参照して、システムコントローラ520による再生処理ルーチンの具体例について説明する。
【0164】
図19において、初期状態として、再生系による光ディスク100の認識及びファイルシステム105(図3参照)によるボリューム構造やファイル構造の認識は、既にシステムコントローラ520及びその内のファイルシステム/論理構造判読器522にて終了しているものとする。ここでは、ディスク情報ファイル110の中のディスク総合情報112から、総タイトル数を取得し、その中の一つのタイトル200を選択する以降の処理フローについて説明する。
【0165】
先ず、ユーザインタフェース720によって、タイトル200の選択が行われる(ステップS211)。これに応じて、ファイルシステム/論理構造判読器522の判読結果から、システムコントローラ520による再生シーケンスに関する情報の取得が行われる。尚、当該タイトル200の選択においては、ユーザによるリモコン等を用いた外部入力操作によって、タイトル200を構成する複数のタイトルエレメント200−2(図4参照)のうち所望のものが選択されてもよいし、情報記録再生装置500に設定されるシステムパラメータ等に応じて、一つのタイトルエレメント200−2が自動的に選択されてもよい。
【0166】
次に、この選択されたタイトル200(タイトルエレメント200−2)に対応するプレイリストセット126Sを構成する複数のプレイリスト126の内容が、取得される。ここでは、論理階層の処理として、各プレイリスト126の構造とそれを構成する各アイテム204の情報(図5、図6及び図13参照)の取得等が行われる(ステップS212)。
【0167】
次に、ステップS212で取得された複数のプレイリスト126の中から、再生すべきプレイリスト126の内容が取得される。ここでは例えば、先ずプレイリスト#1から再生が開始されるものとし、これに対応するプレイリスト126の内容が取得される(ステップS213)。プレイリスト126の内容とは、一又は複数のプレイリストエレメント126−2(図5参照)等であり、当該ステップS213の取得処理では、係るプレイリストエレメント126−2等の取得が行われる。
【0168】
続いて、このプレイリスト126に含まれるプリコマンド126PR(図5参照)が実行される(ステップS214)。尚、プリコマンド126PRによって、プレイリストセット126Sを構成する一定関係を有する複数のプレイリスト126のうちの一つを選択することも可能である。また、プレイリスト126を構成するプレイリストエレメント126−2がプリコマンド126PRを有していなければ、この処理は省略される。
【0169】
次に、ステップS213で取得されたプレイリスト126により特定されるアイテム204(図5〜図7参照)に基づいて、再生すべきTSオブジェクト142(図3及び図10参照)を決定する(ステップS215)。より具体的には、アイテム204に基づいて、再生対象であるTSオブジェクト142に係るオブジェクト情報ファイル130(図3参照)の取得を実行し、再生すべきTSオブジェクト142のストリーム番号、アドレス等を特定する。
【0170】
尚、本実施例では、後述するAU(アソシエートユニット)情報132I及びPU(プレゼンテーションユニット)情報302Iも、オブジェクト情報ファイル130に格納された情報として取得される。これらの取得された情報により、前述した論理階層からオブジェクト階層への関連付け(図13参照)が行われるのである。
【0171】
次に、ステップS215で決定されたTSオブジェクト142の再生が実際に開始される。即ち、論理階層での処理に基づいて、オブジェクト階層の処理が開始される(ステップS216)。
【0172】
TSオブジェクト142の再生処理中、再生すべきプレイリスト126を構成する次のアイテム204が存在するか否かが判定される(ステップS217)。そして、次のアイテム204が存在する限り(ステップS217:Yes)、ステップS215に戻って、上述したTSオブジェクト142の決定及び再生処理が繰り返される。
【0173】
他方、ステップS217の判定において、次のアイテム204が存在しなければ(ステップS217:No)、実行中のプレイリスト126に対応するポストコマンド126PS(図5参照)が実行される(ステップS218)。尚、プレイリスト126を構成するプレイリストエレメント126−2がポストコマンド126PSを有していなければ、この処理は省略される。
【0174】
その後、選択中のタイトル200を構成する次のプレイリスト126が存在するか否かが判定される(ステップS219)。ここで存在すれば(ステップS219:Yes)、ステップS213に戻って、再生すべきプレイリスト126の取得以降の処理が繰り返して実行される。
【0175】
他方、ステップS219の判定において、次のプレイリスト126が存在しなければ(ステップS219:No)、即ちステップS211におけるタイトル200の選択に応じて再生すべき全プレイリスト126の再生が完了していれば、一連の再生処理を終了する。
【0176】
以上説明したように、本実施例の情報記録再生装置500による光ディスク100の再生処理が行われる。
【0177】
本実施例では特に、以上説明した(i)記録系の構成及び動作においては、サブピクチャに係るエレメンタリーストリームである、サブピクチャストリーム或いは制御情報ストリームが、サブピクチャの各種表示制御を行うためのSPデータ(静止画データ)及びSPコントロール情報を含むように、オブジェクトデータファイル140は、記録される。
【0178】
本実施例では特に、以上説明した(ii)再生系の構成及び動作においては、ステップS215及びS216におけるオブジェクトの決定及び再生の際には、サブピクチャストリーム或いは制御情報ストリームに記録されたSPデータ及びSPコントロール情報が再生されて、サブフレームを用いての、サブピクチャのモーション制御、シャドウドロッピング制御、ハイライトボタン制御等の各種表示制御を実行可能となる。このようなサブピクチャの各種表示制御等については、後に詳述する。
【0179】
(プレイリストセット中のプレイリストの選択方式)
本実施例では、再生されたプレイリスト情報ファイル120に含まれるプレイリストセット126Sから所望のコンテンツ情報に対応するプレイリスト126が適宜選択される。
【0180】
このようなプレイリストの選択は、例えば、タイトルエレメント200−2に含まれるプリコマンド200PR(図4参照)が、プレイリスト126別に、選択条件が記述されたプレイリスト選択命令群リストを備えており、この選択条件に従って行われてもよい。プレイリストセット126Sに格納された各プレイリスト126に付加された属性情報(例えば、映像機能についてのビデオ解像度、プログレッシブ/インターレースの別、ビデオコーデック、オーディオチャネル数、オーディオコーデック等の、プレイリストに係るコンテンツ情報の属性を示す情報)に従って行われてもよい。或いは、タイトルエレメント200−2に含まれる、選択条件をプレイリスト毎に格納するプレイリストセット制御情報に従って行われてもよい。このような選択によって、例えば、所望の番組、所望のパレンタルブロック、所望のアングルブロックなど、所望のコンテンツ情報に対応するものの選択が可能となる。或いは、例えば、情報再生システムで再生可能であり好ましくは情報再生システムの有する映像再生機能や音声再生機能を十分に或いは最大限に生かすようなプレイリストの選択が可能となる。
【0181】
(サブピクチャの各種表示制御)
次に図20から図47を参照して、SPデータ及びSPコントロール情報を用いてのサブピクチャの各種表示制御について説明する。
【0182】
先ず図20から図22を参照して、このようなサブピクチャの各種表示制御を行うために用いられる、サブピクチャデータの構造及び制御の概要について説明する。そして、このうちSPコントロール情報については、図23以降を参照して、後に詳述する。ここに、図20は、サブピクチャデータを制御するためのSPコントロール情報のデータ構成(図20(a))及びサブピクチャデータの本体をなす静止画データたるSPデータを含んでなるSPデータ構造(図20(b))の一具体例を示す概念図である。また、図21は、これらのSPコントロール情報及びSPデータ構造から構成される三種類のサブピクチャ構造を図式的に示したものである。図22は、SPD用ストリームと複数のSCP用ストリームとの関係を、再生時間軸に対して図式的に示したものである。
【0183】
本実施例では、図14において、サブピクチャデコーダ513によりデコードされたサブピクチャデータは、バッファとして機能するメモリ540に一時的に記憶される。その後、この一時的に記憶されたサブピクチャデータに含まれるSPデータ(静止画データ)及びSPコントロール情報(静止画コントロールデータ)の少なくとも一方は、システムコントローラ520からの制御信号Sc5による制御を受けて読み出される。そして、係るSPデータに対して、SPコントロール情報を作用させることで、ビデオ出力の一部或いは全部として静止画表示が行われる。
【0184】
図20(a)に示すように、SPコントロール情報721は、SCPヘッダと、SFコントロールパラメータとを有する。「SCPヘッダ」は、当該SPコントロール情報721が制御対象とするSPデータを特定するSPデータ識別子、係るSPデータの記録位置を示す情報等からなる。「SFコントロールパラメータ」は、SPデータにより規定される画像のうち少なくとも一部として切り取られる画像部分であるサブフレーム(SF)の単位で、SPデータを制御するための各種パラメータからなる。より具体的には、SFデータの表示開始時刻や表示終了時刻をPTS(プレゼンテーションタイムスタンプ)等で示すパラメータを有し、更に例えば、表示時間、サブピクチャの切り出し範囲や表示する際の配置、拡大縮小、回転等の条件等を示す各種パラメータを有する。
【0185】
図20(b)に示すように、SPデータ構造722は、構造情報とSPデータ(静止画データの実体)とを有する。「構造情報」は、当該SPデータを識別するための識別子、当該SPデータの長さ等の情報からなる。「SPデータ」は、例えばランレングスエンコーディングされたビットマップデータ形式或いはJPEG形式の画像データ等を有する。
【0186】
よって、サブピクチャデータの再生時には、図20(b)に示したSPデータの少なくとも一部が切り出されたサブフレームの単位で、図20(a)に示したSFコントロールパラメータに基づいて、サブフレームを用いた各種再生制御が実行される。
【0187】
図21に示すように、SPコントロール情報721及びSPデータ構造722は、複数のTSパケット146(図10参照)にパケット化されて多重化されている。そして、サブピクチャ構造におけるSPコントロール情報721の先頭部分が格納されるTSパケット146を、“SCP”と呼び、サブピクチャ構造におけるSPデータ構造722の先頭部分が格納されるTSパケット146を、“SPD”と呼ぶ。
【0188】
図21(a)に示すように、SCPを含むSPコントロール情報721及びSPデータ構造722は、一つのサブピクチャ構造とされて、複数のTSパケット146に分断されてもよい。図21(b)に示すように、SCPを含むSPコントロール情報721は、一つのサブピクチャ構造とされて、複数のTSパケット146に分断されてもよい。図21(c)に示すように、SPDを含むSPデータ情報構造722は、一つのサブピクチャ構造とされて、複数のTSパケット146に分断されてもよい。
【0189】
本実施例では、例えば、SPD用ストリーム上に記録されたSPデータ構造722内のSPデータに対して、このストリームとは別のSCP用ストリーム上に記録されたSPコントロール情報721を作用させることで、静止画の再生制御を行う。この場合、一つのSPD用ストリームに対して作用するSCP用ストリームは、ひとつだけ存在してもよいし、複数存在してもよい。これらの二種類のストリームを、相互に異なるエレメンタリーストリーム上に記録することで、効率的な再生制御が可能となる。更に、一つのSPD用ストリーム上のSPデータに対して、複数のSCP用ストリーム上の複数のSPコントロール情報を作用させることで、一層効率的な再生制御が可能となる。
【0190】
より具体的には図22に示すように、“ES_PID=200”のビデオストリーム(Video1)が再生されている途中における時刻t11で、“ES_PID=201”のSPD用ストリーム上のSPデータ(SPD1)の読み込みが開始されて、情報記録再生装置500(図14参照)のメモリ540に格納される。そして、格納されたSPデータは、例えば、設定された終了時間まで格納され続けるか、或いは次のサブピクチャの読み込みが開始されるまで格納され続ける。
【0191】
図22では、“ES_PID=202”のSCP用ストリーム(SCP1)には、時刻t21、時刻t22、時刻t23及び時刻t24のタイミングで夫々、SCP♯1a、SCP♯1b、SCP♯1c及びSCP♯1dが配置されている。“ES_PID=203”のSCP用ストリーム(SCP2)には、時刻t31、時刻t32及び時刻t33のタイミングで夫々SCP♯2a、SCP♯2b及びSCP♯2cが配置されている。“ES−PID=204”のSCP用ストリーム(SCP3)には、時刻t41、時刻t42、時刻t43及び時刻t44のタイミングで夫々SCP♯3a、SCP♯3b、SCP♯3c及びSCP♯3dが配置されている。
【0192】
但し、このような静止画の再生制御に加えて、サブピクチャストリーム上に記録されたサブピクチャデータ構造内のSPデータに対して、同じストリーム上に記録されたサブピクチャ構造内のSPコントロール情報を作用させて、静止画の再生制御を行っても構わない。即ち、一つのサブピクチャストリームのみに、SPコントロール情報721及びSPデータ構造722の両者を記録して、SPコントロール情報721をSPデータ構造722に作用させてもよい。
【0193】
いずれの場合にも、データ量の多いビットマップテータやJPEGデータからなるSPデータの使い回しによって、ディスク上における限られた記録容量の節約を図ることが可能となり、更に効率的な再生及び表示処理も可能となる。加えて、いずれの場合にも、他のビデオストリームに記録されたビデオデータに基づく動画或いは主映像上に、このようなサブピクチャをスーパーインポーズさせることも可能である。
【0194】
次に、図23〜図27を参照して、SPコントロール情報のデータ構成について説明する。ここに、図23〜図27は、本実施例におけるSPコントロール情報が格納されてなるサブピクチャコントロールパケットの構成を示す、一連のテーブルである。尚、図23〜図27のテーブルにおいて、データ構成は複数の階層の形態で示されていて、特に本発明の実施例に係わるものに着目して表示している。従って本発明の実施例に直接的に係わらない項目は「その他」で表示され、また、必要に応じて新規の項目が付加されてもよい。
【0195】
先ず図23に示すように、サブピクチャコントロールパケット(テーブル)810は、SPコントロール情報の一例として、SCPヘッダ811、及びサブフレームコントロールパラメータ812を備える。尚、サブピクチャコントロールパケット810は、前述の如く制御情報ストリーム上或いはサブピクチャストリーム上において、SCPが先頭に配置される複数のTSパケットから構成される。
【0196】
図23中、中央上段部に示すように、SCPヘッダ(テーブル)811は、サブピクチャコントロールパケット810に関する情報を有し、具体的には、サブピクチャ一連識別番号、SPD(SPデータ)エントリーセクションPTS等を有する。
【0197】
SCPヘッダ811において、サブピクチャ一連識別番号は、サブピクチャの連続性を定めるもので、あるSPDとそれに作用するSCP群をサブピクチャシーケンス(サブピクチャ連)という。また、SPDエントリーセクションPTSは、制御対象となるサブピクチャデータの先頭パケット(SPD)が存在するエントリー区間の開始PTS(プレゼンテーションタイムスタンプ)を定める。
【0198】
図23のテーブル中、中央下段部に示すように、サブフレームコントロールパラメータ(テーブル)812は、サブフレームを主映像上に表示する形態を規定するための各種パラメータであり、具体的には、サブフレーム総数、サブフレームボタン総数、サブフレーム情報813(サブフレーム情報#1〜#n)、ビューレクタングル814、サブフレームハイライトスキーム等を備える。
【0199】
サブフレームコントロールパラメータ812において、サブフレーム総数は、サブピクチャ画像から切り出されるサブフレームの総数を定める。サブフレームボタン総数は、サブピクチャ画像によって形成されるサブフレームのボタンの総数を定める。サブフレーム情報813(サブフレーム情報#1〜#n)は、サブフレーム#1〜#n夫々に関する情報からなる。ビューレクタングル814は、仮想直交座標系上に配置されたサブフレームを見る矩形の窓(表示窓)に関する情報からなる。また、サブフレームハイライトスキームは、本発明に係る「SCPボタン」に係るハイライト情報の一例として、サブフレームの例えばボタン画像のハイライト値とそれに関する制御情報等からなる。
【0200】
図23のテーブル中、右側上段部に示すように、サブフレーム情報813(サブフレーム情報#1〜#n)は、サブフレームスタートPTS、サブフレームエンドPTS、サブフレームレクタングル、SFCCI、サブフレームコントロールコンポーネンツ等を備える。
【0201】
サブフレーム情報813(サブフレーム情報#1〜#n)において、サブフレームスタートPTSは、該サブフレームにより指定される画像情報の表示開始のPTSを定める。サブフレームエンドPTSは、該サブフレームにより指定される画像情報の表示終了のPTSを定める。サブフレームレクタングルは、サブフレームの切り出し矩形領域を定め、例えば、左上の角と右下の角の座標を指定する。
【0202】
SFCCI(Sub−Frame Conntrol Component Information)は、本発明に係る「種類指示情報」の一例である。例えば、各項目に「1」が設定されることで、その項目が指示する制御態様によるサブフレーム表示が可能であること、或いは、当該項目に対応する制御情報が存在することを示す。他方、各項目に「0」が設定されることで、その項目が指示する制御態様によるサブフレーム表示が可能でないこと、或いは、当該項目に対応する制御情報が存在しないことを示す。
【0203】
また、サブフレームコントロールコンポーネンツは、SFCCIで存在の有無或いは有効性の有無が示される各項目として、具体的なサブフレーム表示の制御態様の種類を指示す。これは例えば、2D表示、ボタン表示、移動表示、アルファブレンディング表示又はアルファ値による画像の混合表示、陰影表示等の制御態様を示す。
【0204】
図23中、右側下段部に示すように、ビューレクタングル814は、Vx、Vy、幅及び高さ、及びその矩形の傾きを示す情報(ビューアップベクトルUx、Uy)を示す情報を有する。これは、仮想直行座標系に配置されたサブフレーム(単数でも複数個であってもよい)を、表示窓を透して見る際の表示窓の位置を制御するためのものであって、Vx及びVyは、表示窓の表示窓の参照点(例えばここでは左下隅)の座標を指定し(図35参照)、幅は表示窓の幅を指定し、高さは表示窓の高さを指定する。また、ビューアップベクトルは、表示窓の傾きを示すベクトル情報を指定する。
【0205】
次に図24に示すように、サブフレーム情報(テーブル)813、即ちサブフレーム情報#1〜#nは、複数のテーブルを備えて構成されている。
【0206】
図24中、中央上段部に示すように、サブフレームレクタングル(テーブル)815は、サブフレームx1、サブフレームy1、サブフレームx2及びサブフレームy2の範囲を指定する情報を備える。これらは、例えばサブピクチャからサブフレームを切り出すときの座標であって、サブフレームx1及びサブフレームy1は左上角の座標であり、サブフレームx2及びサブフレームy2は右下角の座標である。
【0207】
図24中、右側上段部に示すように、SFCCIビット割当テーブル816は、32ビットから構成される。各ビットは夫々、その値「0」又は「1」によって、サブフレームを主映像上に表示するときの各種表示形態に係る制御情報の存否又は有効無効を示す。例えば“ビット0”は、2D変換を行うためのサブピクチャ制御情報の存否又は2D変換の有効無効を示す。例えば“ビット1”は、ボタン表示(即ち、SCPボタンの表示)を行うためのサブピクチャ制御情報の存否又はボタン表示の有効無効を示す。例えば“ビット3”は、アルファブレンディングを行うためのサブピクチャ制御情報の存否又はアルファブレンディングの有効無効を示す。例えば、“ビット4”は、シャドウドロッピングを行うためのサブピクチャ制御情報の存否又はシャドウドロッピングの有効無効を示す。
【0208】
図24中、右側下段部に示すように、サブフレームコントロールコンポーネンツ(テーブル)817は、SFCCIビット割当テーブル816により存在或いは有効性が示されている、各種のサブピクチャ制御情報の具体的な内容が記述されている。例えば、2D表示、ボタン表示等の具体的なサブピクチャ制御情報が記述されている。
【0209】
次に図25に示すように、サブフレームコントロールコンポーネンツ(テーブル)817は、複数のテーブルを備えて構成されている。
【0210】
図25中、中央上段部に示すように、2D変換コントロールコンポーネント(テーブル)818は、サブフレームコントロールコンポーネント識別情報、TM11、TM12、TM21、TM22、TM31、TM32等を備える。サブフレームコントロールコンポーネント識別情報は、当該2D変換に係るコンポーネントであることを識別するための情報(例えば、当該2D変換制御に割り当てられた識別番号)である。TM11〜は、2D変換コントロールで使用される、変換マトリックスの縦、横の要素を指定する情報である。このように構成された2D変換コントロールコンポーネント818に従って、本実施例に係るサブピクチャを用いた2D変換の表示が可能とされる。
【0211】
図25中、右側上段部に示すように、サブフレームボタンコントロールコンポーネント(テーブル)819は、サブフレームコントロールコンポーネント識別情報、サブフレームイニシャルボタン状態、サブフレームボタンコマンド等を備える。サブフレームコントロールコンポーネント識別情報は、当該サブフレームボタンに係るコンポーネントであることを識別するための情報(例えば、当該ボタン制御に割り当てられた識別番号)である。サブフレームイニシャルボタン状態は、初期状態におけるボタンの作動条件を示し、サブフレームボタンコマンドは、サブフレームのボタン操作に応じて実行されるべきコマンドを示す。このように構成されたサブフレームボタンコントロールコンポーネント819に従って、本実施例に係るサブピクチャを用いたSCPボタンの表示が可能とされる。
【0212】
図25中、右側上寄中段部に示すように、シャドウドロッピングコントロールコンポーネント(テーブル)820は、サブフレームコントロールコンポーネント識別情報、シャドウオフセットx、シャドウオフセットy、シャドウR、シャドウG、シャドウB等を備える。なお、シャドウR、シャドウG、シャドウBに代わって、輝度と色差情報としても良い。サブフレームコントロールコンポーネント識別情報は、当該シャドウドロッピングに係るコンポーネントであることを識別するための情報(例えば、当該シャドウドロッピング制御に割り当てられた識別番号)である。シャドウオフセットxは、原画に基づく影の水平方向のオフセットを指定し、シャドウオフセットyは、原画に基づく影の垂直方向のオフセットを指定する。夫々のオフセットは、例えば、ピクセル単位で設定される。また、シャドウR、シャドウG及びシャドウBは、陰影の色彩を指定する。このように構成されたシャドウドロッピングコントロールコンポーネント820に従って、本実施例に係るサブピクチャのシャドウドロッピングの表示が可能とされる。
【0213】
図25中、右側下寄中段部に示すように、サブフレームレクタングルモーションコントロールコンポーネント(テーブル)821は、サブフレームコントロールコンポーネント識別情報、プリディレイ、ポストディレイ、フレームステップ、レッグ総数、スプラインコントロール、レッグ情報#1〜#n等を備える。サブフレームコントロールコンポーネント識別情報は、当該サブフレームレクタングルモーションコントロールに係るコンポーネントであることを識別するための情報(例えば、当該レクタングルモーション制御に割り当てられた識別番号)である。レッグ総数は、サブフレームがトレースする経路の通過点の数を指定し、スプラインコントロールは、サブフレームがトレースを開始する点と終了する点の間の通過点をカーブして滑らかにトレースするための情報である。この形態のトレースが指示されていなければ各通過点を直線的にトレースするように構成してもよい。レッグ情報#1〜#nは、夫々の通過点に関する情報である。このように構成されたサブフレームレクタングルモーションコントロールコンポーネント821に従って、本実施例に係るサブピクチャのレクタングルモーションが可能とされる。
【0214】
図25中、右側下段部に示すように、2D変換モーションコントロールコンポーネント(テーブル)822は、サブフレームコントロールコンポーネント識別情報、プリディレイ、ポストディレイ、フレームステップ、レッグ総数、スプラインコントロール、レッグ情報#1〜#n等を備える。サブフレームコントロールコンポーネント識別情報は、当該2D変換モーションコントロールに係るコンポーネントであることを識別するための情報(例えば、当該2D変換モーション制御に割り当てられた識別番号)である。プリディレイは、サブフレームの表示開始時刻から所定時間遅れて移動を開始する制御を指示する。また、ポストディレイは、サブフレームの表示終了時刻から所定時間遅れて移動を開始する制御を指示する。フレームステップは、動作の周期を指定する。レッグ総数は、サブフレームがトレースする経路の通過点の数を表す。スプラインコントロールは、サブフレームがトレースを開始する点と終了する点の間の通過点をカーブして滑らかにトレースするか否かを指定する。スプラインコントロールでは、必ずしも通過点を通るとは限らず、その近傍を通ることもある。このようなスプライン形態のトレースが指示されていなければ、各通過点を直線的にトレースする制御が行われる。レッグ情報#1〜#nは、夫々の通過点に関する情報が記述される。このように構成された2D変換モーションコントロールコンポーネント822に従って、本実施例に係るサブピクチャの2D変換モーションが可能とされる。
【0215】
次に図26に示すように、サブフレームレクタングルモーションコントロールコンポーネント(テーブル)821は、複数のテーブルを備えて構成されている。
【0216】
図26中、右側部に示すように、レッグ情報(テーブル)823、即ち、レッグ情報#1〜#nは、リラティブロケーションx、リラティブロケーションy、リラティブスケーリング等を備える。リラティブロケーションxは、現在の位置から水平方向の通過点の位置関係を指示し、リラティブロケーションyは、現在の位置から垂直方向の通過点の位置関係を指示する。また、リラティブスケーリングは、現在のサイズから所定のサイズに変換する情報を備える。このように構成されたレッグ情報823に従って、本実施例に係るサブピクチャの表示位置や表示サイズの変更が可能とされる。
【0217】
次に図27に示すように、2D変換モーションコントロールコンポーネント(テーブル)822は、複数のテーブルを備えて構成されている。
【0218】
図27中、右側部に示すように、レッグ情報(テーブル)824、即ちレッグ情報#1〜#nは、ピボットポイントx、ピボットポイントy、リラティブロケーションx、リラティブロケーションy、リラティブスケーリング、リラティブアングル等を備える。ピボットポイントは、サブフレームの移動動作中の拡大縮小、または回転における中心を指定する。ピボットポイントxは、その中心のX座標値を指定する。ピボットポイントyは、その中心のY座標値を指定する。リラティブロケーションxは、現在の位置からの水平方向の位置関係を指示し、リラティブロケーションyは、現在の位置からの垂直方向の位置関係を指示する。また、リラティブスケーリングは、現在のサイズから所定のサイズに変換するための情報を備え、また、リラティブアングルは、現在の角度から所定の角度に変換するための情報を備える。このように構成されたレッグ情報824に従って、本実施例に係るサブピクチャの表示位置や表示サイズの変更が可能とされる。
【0219】
以上図23〜図27に説明したように、本発明に係わるサブピクチャコントロールパケット810に格納されるSPコントロール情報は、階層的なデータ構成を有する。
【0220】
次に以上のように構成された階層的なデータ構成に基づいて、実行される、具体的なサブフレームの各種表示制御について図28から図47を参照して説明する。
【0221】
先ず図28を参照して、サブピクチャからサブフレームを切り出す制御について説明する。ここに図28は、サブピクチャからサブフレームを切り出す様子を示す概念図である。
【0222】
図28において、サブピクチャ831は、予めSPデータ(静止画データ)としてサブピクチャストリームとして記録されており、情報記録再生装置500で再生された後、メモリ540等に記憶される。サブフレーム832は、係るサブピクチャ831から、このサブピクチャストリームと異なる又は同一のエレメンタリーストリーム中から再生されるSPコントロール情報(図23〜図27参照)に基づいて取り出された画像部分である。
【0223】
例えば図28では、左上角の座標を(x1、y1)とし、右下角の座標を(x2、y2)として、これを対角線とした矩形で設定している。これらのサブフレーム832の範囲の設定は、サブピクチャコントロールパケット810が読み出された後、その中のサブフレームコントロールパラメータ812が参照され、その中のサブフレーム情報813(サブフレーム情報#1〜#n)が参照され、その中のサブフレームレクタングル815が参照され、その中のサブフレームx1、サブフレームy1、サブフレームx2、サブフレームy2が参照されることで(図23及び図24参照)、設定される。
【0224】
次に図29を参照して、同一のサブピクチャ(SPデータ)から複数の相異なるサブフレームを切り出す制御について説明する。ここに図29は、同一のサブピクチャから一又は複数のサブフレームを切り出す様子の三つの具体例を示す概念図である。
【0225】
図29において、“例1”のように、サブピクチャ831とサブフレーム832とが同一となるように切り出されてもよい。
【0226】
“例2”のように、サブピクチャ831の少なくとも一部がサブフレーム832aとされるように切り出されてもよい(上部分参照)。或いは、夫々分離した複数のサブフレーム832b、832c及び832dが切り出されてもよい(下部分参照)。
【0227】
“例3”のように、複数のサブフレーム(例えば、サブフレーム832aとサブフレーム832e)が重なり合うように切り出されてもよい(上部分参照)。或いは、一方のサブフレームの中に他のサブフレーム(例えばサブフレーム832fとサブフレーム832g)が存在するように、切り出されてもよい(下部分参照)。
【0228】
以上のような各種のサブフレームは、図28の場合と同様に、サブピクチャコントロールパケット810の階層構造内に含まれている、サブフレームx1、サブフレームy1、サブフレームx2、サブフレームy2が参照されることで(図23及び図24参照)、設定される。このように同一のサブピクチャから各種のサブフレームを切り出すことが可能である。
【0229】
次に図30を参照して、切り出されたサブフレームの記録形式について説明する。ここに図30は、サブフレームの表示配置について示す概念図である。
【0230】
図30に示すように、上述の如くサブフレームの切り出し処理では、切り出されたサブフレーム832a〜サブフレーム832gをサブフレームとしての座標(x)及び座標(y)に移植して記憶する処理が行われる。即ち、情報記録再生装置500では、全てのサブフレーム832は、サブピクチャ831の何れの範囲で矩形に切り出してきたとしても、図30に示す座標に変換されて記憶されるのである。ここでは、サブフレーム832の左下角が座標(x)、座標(y)の原点とされた形式で記憶される。
【0231】
次に図31を参照して、サブフレーム座標系から主映像仮想座標系への変換処理について説明する。ここに図31は、サブフレーム座標系におけるサブフレームとこれらのサブフレームで構成された主映像の主映像仮想座標系における配置とを示す概念図である。
【0232】
図31に例示するように、各々がサブフレーム座標系(x、y)に変換されて記憶された複数のサブフレーム(図中、左半面参照)が、主映像仮想座標系(x、y)に変換されることで、一つの画像(図中、右半面参照)が合成される。ここでは、夫々のタイヤやボディのサブフレーム画像は、自動車の画像が形成されるように、主映像仮想座標系(x、y)に変換されて表示されている。これらの表示制御を行うためのSPコントロール情報は、サブピクチャコントロールパケット810内に記述されている(図23〜図27参照)。サブピクチャコントロールパケット210内の各種制御情報の記述によっては、例えば後輪は横に置かれている状態に表示することも容易であり、各タイヤの画像を回転させることも可能である。
【0233】
図31に例示した表示は、既に設定されているタイヤやボディのサブフレームを用いて、例えばサブピクチャコントロールパケット810が読み出された後、その中のサブフレームコントロールパラメータ812が参照され、その中のサブフレーム情報813が参照され、その中のサブフレームコントロールコンポーネンツ817が参照されることで(図23参照)、行われる。このように形成された主映像上での配置も、主映像仮想座標系(x、y)において任意に設定することができる。
【0234】
次に図32を参照して、2D変換モーション制御について説明する。ここに、図32は、サブフレームの主映像座標系における、平行移動を伴う表示形態について示す概念図である。
【0235】
図32に例示するように、2D変換モーション制御では、任意のサブフレーム837が主映像仮想座標系(x、y)においてサブフレーム837の画像のままで平行移動される。サブフレーム837は、所定のサブピクチャから切り出されたものである。このようなサブフレーム837の表示は、例えばサブピクチャコントロールパケット810が読み出された後、その中のサブフレームコントロールパラメータ812が参照され、その中のサブフレーム情報813が参照され、その中のサブフレームコントロールコンポーネンツ817が参照され、その中の2D変換モーションコンポーネント822が参照されることで(図23〜図25参照)、行われる。
【0236】
次に図33を参照して、サブフレームの画像サイズの変更制御及びレクタングルモーション制御について説明する。ここに、図33は、サブフレームの主映像座標系における、画像サイズの変更、及び平行移動を伴う表示形態について示す概念図である。
【0237】
図33に例示するように、画像サイズの変更制御及び2D変換モーション制御では、任意のサブフレーム837が主映像座標系(x、y)において、そのサイズが縮小(拡大でも同様)され且つ平行移動されて、画像838とされる。初めのサブフレーム837は、所定のサブピクチャから切り出されたものである。このような画像837から画像838の表示は、例えばサブピクチャコントロールパケット810が読み出された後、その中のサブフレームコントロールパラメータ812が参照され、その中のサブフレーム情報813が参照され、その中の2D変換モーションコンポーネント822が参照され、その中のサブフレームレクタングルモーションコンポーネント821が参照され、その中のレッグ情報824が参照されることで(図23〜図26参照)、行われる。即ち、レッグ情報824に含まれるリラティブスケーリング等に基づいて表示することでサブフレーム837から画像838が表示される。このときレッグ情報824(即ち、レッグ情報#1〜#n)は、始点と終点のみを指示しており、それらの間は、サブフレームが直線的に移動するように表示制御される。
【0238】
次に図34を参照して、サブフレームの回転を伴う2D変換モーション制御について説明する。ここに、図34は、サブフレームの主映像仮想座標系における、画像の回転を伴う表示形態について示す概念図である。
【0239】
図34に例示するように、回転を伴う2D変換モーション制御では、任意のサブフレーム837が、主映像仮想座標系(x、y)においてサブフレーム837の画像のままで回転移動される。初めのサブフレーム837は、所定のサブピクチャから切り出されたものである。このようなサブフレーム837の回転表示は、例えばサブピクチャコントロールパケット810が読み出された後、その中のサブフレームコントロールパラメータ812が参照され、その中のサブフレーム情報813が参照され、その中のサブフレームコントロールコンポーネンツ817が参照され、その中の2D変換モーションコントロールコンポーネント822が参照され、更にその中のレッグ情報824(レッグ情報#1〜#n)が参照され、その中のピボットポイントx、ピボットポイントy、リラティブアングル等が参照されることで(図23〜図27参照)、行われる。
【0240】
次に図35を参照して、サブフレームの表示窓(ビューレクタングル)制御について説明する。ここに、図35は、サブフレームの主映像仮想座標系における配置と、表示窓による表示形態について示す概念図である。
【0241】
図35に例示するように、サブフレーム837(単数でも複数個であっても良い)が所定のサブピクチャから切り出され、主映像仮想座標系(x、y)の所定の位置に配置される。この配置までの処理は、2D変換コントロールコンポーネント818の情報に従って行われ、さらには図32、図33、図34等を参照して説明した方法により行われる場合もある。更にこの主映像仮想座標系(x、y)にビューレクタングル、即ち表示窓をかけ、そのビューレクタングルを移動することで主映像仮想座標系(x、y)に配置されたサブフレーム837のビューレクタングルがカバーする領域の画像を表示する処理が行われる。また、このようなビューレクタングルを用いる表示は、例えばサブピクチャコントロールパケット810が読み出された後、その中のサブフレームコントロールパラメータ812が参照され、その中のビューレクタングル814が参照され、その中のVx、Vy、幅、高さ等が参照されることで(図23参照)、行われる。
【0242】
この例では更に、Vx、Vy、幅、高さ等を時間と共に変化させることによって、ビューレクタングルがカバーする領域を変化させるように制御してもよい。
【0243】
次に図36を参照して、サブフレームの画像サイズの変更、及び回転を伴う表示制御について説明する。ここに、図36は、サブフレームの主映像仮想座標系における、画像サイズの変更、及び回転を伴う表示形態について示す概念図である。
【0244】
図36に例示するように、任意のサブフレーム837が主映像仮想座標系(x、y)において、そのサイズが順次縮小(順次拡大でも同様)され且つ回転移動されて、画像839及び画像840を経て、画像841とされる。初めのサブフレーム837は、所定のサブピクチャから切り出されたものである。このようなサブフレームの表示は、例えばサブピクチャコントロールパケット810が読み出された後、その中のサブフレームコントロールパラメータ812が参照され、その中のサブフレーム情報813が参照され、その中のサブフレームコントロールコンポーネンツ817が参照され、その中の2D変換モーションコントロールコンポーネント822が参照され、更にその中のレッグ情報824(レッグ情報#1〜#n)が参照され、その中のピボットポイントx、ピボットポイントy、リラティブロケーションx、リラティブロケーションy、リラティブスケーリング、リラティブアングル等が参照されることで(図23〜図27参照)、行われる。ここでは、画像839、840及び841は、リラティブアングルで設定される所定の角度に基づいて配置され、リラティブスケーリングで設定される縮尺に基づいて順次表示される。
【0245】
次に図37を参照して、サブピクチャ内でのサブフレームの移動による表示制御、即ちサブフレームレクタングルモーションによる表示制御について説明する。ここに、図37は、サブピクチャ内におけるサブフレームの移動に伴う表示形態について示す概念図である。
【0246】
図37に例示するように、サブピクチャ831から所定の規則に従ってサブフレーム837、842、843が順次切り出される。そして、これらが主映像仮想座標系(x、y)に順次表示される。このようなサブフレームの表示は、例えばサブピクチャコントロールパケット810が読み出された後、その中のサブフレームコントロールパラメータ812が参照され、その中のサブフレーム情報813が参照され、その中のサブフレームコントロールコンポーネント817が参照され、その中のサブフレームレクタングルモーションコントロールコンポーネント821が参照され、その中のレッグ情報823が参照され、サブフレームレクタングル815で指定されたサブフレームの初期位置からのリラティブロケーションx、リラティブロケーションy、リラティブスケーリング等が参照されることによって(図24〜図26参照)、行われる。
【0247】
次に図38を参照して、サブフレームの主映像仮想座標系における、移動経路に伴う表示制御について説明する。ここに、図38は、サブフレームの主映像仮想座標系における、移動経路に伴う表示形態について示す概念図である。
【0248】
図38に例示するように、サブフレームは、設定された経路上を移動させられる。特に、同図(a)では、サブフレームは、開始点から終了点の間に設けられた通過点1及び通過点2を直線的に結んだ経路上を移動させられる。同図(b)では、サブフレームは、開始点から終了点の間に設けられた通過点1及び通過点2に対してスプライン補間された経路上を移動させられる。このような通過点や直線的移動、スプライン補間された移動等の表示情報は、サブピクチャコントロールパケット210内に記述される。また、通過点は上記2点に限ることはなく、更に多くの通過点を設定しても良いことは当然である。このようなサブフレームの表示は、例えばサブピクチャコントロールパケット810が読み出された後、その中のサブフレームコントロールパラメータ812が参照され、その中のサブフレーム情報813が参照され、その中のサブフレームコントロールコンポーネンツ817が参照され、その中のサブフレームレクタングルモーションコントロールコンポーネント821、あるいは、2D変換モーションコンポーネント822が参照され、その中のスプラインコントロール等が参照されることで(図23から図25参照)、行われる。
【0249】
以上図23から図38を参照して詳細に説明した各種表示形態に係わるSPデータとSPコントロール情報とは、ディスク100に記録されているエレメンタリーストリームとして、情報記録再生装置500によって再生されて読み込まれる。読み込み処理は、例えば図19に示すフローチャートを参照して説明したオブジェクトの再生処理の一環として行われる。この際、SPデータは、サブピクチャコントロールパケット210内のSPコントロール情報に従って切り出され、各種の加工が施されて上述したように主映像上に表示される。
【0250】
本実施例では、図23から図38を参照して説明したSPコントロール情報によるボタン(即ち、図25のサブフレームボタンコントロールコンポーネント819に基づき制御される「SCPボタン」)の表示と、図20〜図22を参照して説明したSPデータのヘッダ情報として機能する構造情報内に設けられた情報によるボタン(即ち、図20(b)のSPデータ構造722により表示及び制御可能な「SPDボタン」)の表示とが可能である。本実施例では、このような「SCPボタン」と「SPDボタン」とは、いずれか一方のみを採用してもよいし、両方を採用して適宜使い分けるようにしてもよい。以下の説明では、「SPDボタン」に必要なSPデータのヘッダ情報(構造情報)内のボタン制御情報を適宜、「SPDボタン情報」と称し、両者を区別する。
【0251】
次に、描画コントロールパラメータの取得の一例について、図39のフローチャートを参照して説明する。ここに、図39は描画コントロールパラメータの取得の流れを示すフローチャートである。また、図39中では、サブピクチャコントロールパケット810(図23参照)を、“SCP”で代用して略記する。
【0252】
尚、本実施例に係る「描画コントロールパラメータ」とは、図23に示したSPコントロール情報を構成する、SPコントロールパケット内に格納された各種のサブフレームコントロールパラメータのうち、特に描画に係るパラメータのことを指す。例えば、図23等に示したサブフレームコントロールパラメータ812の全てが、描画コントロールパラメータであってもよいし、前者は、後者の他のパラメータを含んでいてもよい。
【0253】
図39において先ず、SCPヘッダからSPD(SPデータ)ボタンの数(N)を取得し(ステップS101)、SPDボタンの数(N)が“0”より大きいか否かを判別する(ステップS102)。ステップS102でSPDボタンの数(N)が“0”より大きくなければ(ステップS102:No)、即ちSPDボタン情報はないのでステップS105に進む。一方、大きければ(ステップS102:Yes)、全てのSPDボタン情報(N個)を取得し(ステップS103)、更にSPDボタンのハイライト情報を取得する(ステップS104)。このハイライト情報は、これが予め記述されたSPデータのヘッダ情報或いはその構造情報内から取得してもよい。又はこれが予め記述されたSPコントロール情報内から取得してもよい(例えば、この場合には、図23に示したサブフレームコントロールパラメータ812内のサブフレームハイライトスキームを取得する)。その後、SPコントロール情報からサブフレームの数(M)を取得する(ステップS105)。
【0254】
次に、サブピクチャコントロールパラメータ812(図23参照)内から、サブフレームの表示開始PTSと表示終了PTSを取得し(ステップS106)、またサブフレームのSPデータ上での位置情報を取得し(ステップS107)、SFCCIのチェックとサブフレームコントロールコンポーネントの取得をする(ステップS108)。その後、全てのサブフレームの情報(M個)を取得したか否かを判別し(ステップS109)、未だ、全てのサブフレームの情報を取得していなければ(ステップS109:No)、ステップS106からサブフレームに関する各種情報の取得を繰り返す。
【0255】
全てのサブフレームの情報を取得していれば(ステップS109:Yes)、サブフレームボタンが存在するか否かを判別し(ステップS110)、サブフレームボタンが存在しなければ(ステップS110:No)、ステップS112に進む。一方、サブフレームボタンが存在すれば(ステップS110:Yes)、サブフレームボタンのハイライト情報を取得する(ステップS111)。次に表示対象領域を取得し(ステップS112)、描画コントロールパラメータの取得を終了する。
【0256】
以上、SPDボタンに関連するパラメータの取得、及び描画コントロールパラメータの取得に関する動作の流れであるが、他のパラメータの取得についてもそのパラメータに適した取得の手順で取得される。
【0257】
次に、図39のステップS108におけるSFCCIのチェックとSFCC(サブフレームコントロールコンポーネント)の取得の動作の一例について、図40のフローチャートを参照して説明する。尚、ここでのSFCCIのビット構成は、例えば、図24の右側上段部に示したSFCCIビット割当テーブル816に示された通りの、ビット0(LSB)〜ビット31(MSB)であるとする。
【0258】
まず、SFCCIビット0が「1」であるか否かを判別する(ステップS201)。ビット0が「1」でなければ(ステップS201:No)、ステップS203に進み、ビット0が「1」であれば(ステップS201:Yes)、変換コントロールコンポーネントが存在する又は有効であることになるので、これを取得する(ステップS202)。
【0259】
次にSFCCIビット1が「1」であるか否かを判別する(ステップS203)。ビット1が「1」でなければ(ステップS203:No)、ステップS205に進み、ビット1が「1」であれば(ステップS203:Yes)、サブフレームボタンコントロールコンポーネントが存在する又は有効であることになるので、これを取得する(ステップS204)。
【0260】
次にSFCCIビット4が「1」であるか否かを判別する(ステップS205)。ビット4が「1」でなければ(ステップS205:No)、ステップS207に進み、ビット4が「1」であれば(ステップS205:Yes)、シャドウドロッピングコントロールコンポーネントが存在する又は有効であることになるので、これを取得する(ステップS206)。
【0261】
次にSFCCIビット8が「1」であるか否かを判別する(ステップS207)。ビット8が「1」でなければ(ステップS207:No)、ステップS209に進み、ビット8が「1」であれば(ステップS201:Yes)、サブフレームレクタングルモーションコントロールコンポーネントが存在する又は有効であることになるので、これを取得する(ステップS208)。
【0262】
次にSFCCIビット9が「1」であるか否かを判別する(ステップS209)。ビット9が「1」でなければ(ステップS209:No)、一連の処理を終了する。他方、ビット9が「1」であれば(ステップS209:Yes)、変換モーションコントロールコンポーネントが存在する又は有効であることになるので、これを取得し(ステップS210)、一連の処理を終了する。
【0263】
以上説明したようにして、SFCCIによってその存在又は有効性が認められるサブフレームコントロールコンポーネントの取得が行われる。この例では、ビット0、ビット1、ビット4、ビット8、ビット9についてチェックしたが、必要があればSFCCIビット割当テーブル816(図24参照)に載せられた他のビットについても同様の手順によってチェックが行われることは当然である。
【0264】
次にサブフレーム描画処理について図41〜図44のフローチャートを参照して説明する。尚、これらのフローチャートは、一連のフローチャートであり、それらの間におけるフローの接続関係は、▲1▼、▲2▼、…のように丸付き数字で示されている。
【0265】
図41において先ず、有効な変換コントロールコンポーネントの取得ができたか否かを判別する(ステップS301)。取得ができた場合(ステップS301:Yes)、変換コントロールコンポーネントから取得したパラメータをサブフレームの座標変換行列にセットする(ステップS302)。取得できなかった場合(ステップS301:No)、単位行列をサブフレームの座標変換行列としてセットする(ステップS303)。次に有効なサブフレームボタンコントロールコンポーネントの取得ができたか否かを判別する(ステップS304)。
【0266】
ステップS304で取得ができた場合(ステップS304:Yes)、サブフレームボタンの初期状態に対応するハイライトに必要なパラメータを取得する(ステップS305)。ここでは例えば、図23に例示したサブフレームコントロールパラメータ812内のサブフレームハイライトスキーム(テーブル)を取得し、これにより指定された初期にアクティブとされるボタンの識別番号情報等を取得する。
【0267】
次にサブフレームボタンが押されたときに実行されるコマンドを取得し(ステップS306)、図43のステップS501に進む。
【0268】
一方、ステップS304で取得できなかった場合(ステップS304:No)、図42のステップS401に進む。
【0269】
図42において、有効なSPDボタン情報の取得ができたか否かを判別する(ステップS401)。取得できた場合(ステップS401:Yes)、SPDボタンの初期状態に対応するハイライトに必要なパラメータを取得する(ステップS402)。次にSPDボタンが押されたときに実行されるコマンドを取得し(ステップS403)、図43のステップS501に進む。一方、ステップS401で取得できなかった場合も(ステップS401:No)、図43のステップS501に進む。
【0270】
次に図43のステップS501において有効なシャドウドロッピングコンポーネントの取得ができたか否かを判別する(ステップS501)。取得ができた場合(ステップS501:Yes)、影を付ける対象の情報を取得し(ステップS502)、影の水平、垂直方向へのオフセット情報を取得し(ステップS503)、影の色情報を取得し(ステップS504)、その他の情報を取得する(ステップS505)。その後、バックグラウンドバッファに影を描写して(ステップS506)、図44のステップS601に進む。一方、ステップS501で取得できなかった場合も(ステップS501:No)、同様に図44のステップS601に進む。
【0271】
次に図44のステップS601において有効な変換モーションコントロールコンポーネントの取得ができたか否かを判別する(ステップS601)。取得ができた場合(ステップ6301:Yes)、変換モーションコントロールコンポーネントのパラメータとサブフレーム表示時間情報を使用して変換行列の各要素の増分値を計算し(ステップS602)、ステップS603に進む。一方、ステップS601で取得できなかった場合も(ステップS601:No)、同様にステップS603に進む。
【0272】
次にステップS603において有効なサブフレームレクタングルモーションコントロールコンポーネントの取得ができたか否かを判別する(ステップS603)。取得ができた場合(ステップS603:Yes)、サブフレームレクタングルモーションコントロールコンポーネントのパラメータとサブフレーム表示時間情報を使用して移動すべきサブフレーム座標の増分値を計算し(ステップS604)、ステップS605に進む。一方、ステップS603で取得できなかった場合も(ステップS603:No)、同様にステップS605に進む。
【0273】
次にバックグラウンドバッファにサブフレームのイメージを描画し(ステップS605)、サブフレームの表示開始PTSを待って(ステップS606)、バックグラウンドバッファの描画イメージをフォアグラウンドに出力する(ステップS607)。次にサブフレームの表示終了PTSであるか否かを判別し(ステップS608)、表示終了PTSがあれば一連の描画を終了する。
【0274】
一方、ステップS608において表示終了PTSでなければ(ステップS608:No)、サブフレームレクタングルモーションコントロールコンポーネントから求めたパラメータの増分値があれば、それを加算し(ステップS609)、次に変換モーションコントロールコンポーネントから求めたパラメータの増分値があれば、それを加算し(ステップS610)、次に描画パラメータに変更がある場合、新しいパラメータを使用してバックグラウンドバッファにサブフレームのイメージを描写し(ステップS611)、ステップS607に戻って以降の処理を繰り返す。
【0275】
以上、図41〜図44のフローチャートを参照して説明したように、一連のサブフレームの描画処理が行われる。尚、描画処理の流れは上述したことに限ることは無く、同様の処理が可能であれば、処理の項目、処理の順序等、任意の方法を取ることが可能である。
【0276】
(シャドウドロッピングの表示例)
図45を参照して、表示される文字等に陰影をつけ、或いはサブフレームに陰影をつける「シャドウドロッピング」の表示制御について説明する。ここに、図45は、シャドウドロッピング表示について示す概念図である。
【0277】
図45において、左側の2つの表示例は、透明な背景中にある不透明な文字を有するサブフレームに対するシャドウドロッピングを示し、同図右側の2つの例は、全体が不透明なサブフレームに対するシャドウドロッピングを示す。また、同図上側の2つの例はぼかし処理が影に対してなされていないシャドウドロッピングを示し、同図下側の2つの例は影に対してぼかし処理されたシャドウドロッピングを示す。
【0278】
サブフレームの透明な背景中にある不透明な文字に対して陰影をつける場合、主映像上で立体的に浮き出た文字や図形として表示され、或いはサブフレーム全体が不透明な場合はサブフレーム全体或いはサブフレームの外枠に陰影が付与された映像が主映像上に表示される。尚、透明度を表すものとして「アルファ値」があり、2値でも多値(例えば255段階)でも良い。2値の場合、例えば「0」を透明、「1」を不透明に対応させる。多値の場合、例えば「0」を透明、最大値、例えば「255」を不透明とし、中間値は夫々の値に対応した透明度を与える。
【0279】
また、陰影を加える形態として、不透明な部分にオフセット値をかけて、陰影を付けたい方向と量を加え、また、投影される背景の角度を制御することによって効果的な陰影が得られる。また、陰影は黒色に限らず、RGBの信号を任意の割合で混合することで、色彩に富んだ陰影が得られる。更にサブフレーム全体の透明度とそれに対応して陰影を付加することで効果的な陰影が得られる。
【0280】
上述したシャドウドロッピングの表示制御は、図25に示したサブフレームコントロールコンポーネンツ817内のシャドウドロッピングコントロールコンポーネント820に記述されている。即ち、このコンポーネントから、シャドウドロッピングを行う際に具体的に必要な、オフセット量や位置、陰影の色等の情報が取得でき、これらに基づいて陰影の付加が行われる。そして、図24に示したSFCCIビット割当テーブル816上において、ビット4のシャドウドロッピングを参照することによって、当該シャドウドロッピングコントロールコンポーネント820の存在又は有効性が識別される。
【0281】
また、図40に示すSFCCIのチェックとサブフレームコントロールコンポーネントの取得の流れのステップS206にシャドウドロッピングに関する制御情報の取得についての記述があり、描画コントロールパラメータの取得に関する図43のステップS501〜ステップS506に図45に例示した如き陰影を付ける工程が記述されている。
【0282】
(ボタンの表示例)
図46を参照して「ボタン」の表示制御について説明する。ここに、図46(a)は、サブフレームとボタンの映像範囲を示し、図46(b)は、ボタンのアルファ値に基づく画像を示し、図46(c)は、ボタンとして機能する領域を示す図である。
【0283】
例えば図46(a)に示すように、ボタンの図柄を含むSPデータの一部分をサブフレームとして切り出して、このサブフレームをボタンとして機能させるためのボタン情報(即ち、ボタンの範囲を規定するボタン位置情報など)は、例えば「SPDボタン」の場合には、SPデータに付加されたヘッダ情報に含まれ、例えば「SCPボタン」の場合には、SPコントロール情報に含まれる。
【0284】
このようなボタン情報によって、図46に示したボタンの機能が規定される。例えば、ボタンの機能の種類として、プッシュボタン、トグルボタン、排他的ボタン等がある。これらのボタンの操作は表示されているボタン画像に対して、リモコン操作、音声入力操作、画面に対するタッチ操作、キーボード操作等によって行われる。
【0285】
この際、サブフレーム全体をボタンとして機能させるのではなく、図46(b)に示すように、サブフレームのうちアルファ値によって不透明とされる領域のみを、図46(c)に示すように切り出して、ボタン映像部分(即ち、ボタンとして操作可能な領域)として機能させることも可能である。即ち、この場合には、アルファ値を参照して、これが不透明を示している座標領域についてのみ、上述したボタン情報によってボタンとして機能させる制御を実行することになる。但し、簡単のため、図46(a)に示したサブフレーム全体をボタンとして機能させることも可能である。
【0286】
このようなボタンについては、ハイライト制御を行うことも可能である。例えば、図23に示したサブフレームコントロールパラメータ812内のサブフレームハイライトスキーム、若しくはこれに加えて又は代えて、図25に示したサブフレームボタンコントロールコンポーネント819中のサブフレームボタンコマンドやその他の情報等に従って、このようなボタンに対するハイライトが行われる。ハイライト表示がなされることで、現在押下されているボタン、現在選択されているボタン、現在選択可能であるが選択されていないボタン、現在選択不可能なボタンなどを明瞭に表示することが可能となる。押されていることに限らず、機器の現在の作動中で選択可能なボタン群を所定のハイライトで表示するようにしても良く、ボタンの種々な状態に対応してハイライト表示をすることで、その状態をユーザに知らせることが可能である。
【0287】
サブフレームハイライトスキーム等により規定されるハイライト表示制御の仕方としては、ボタンの状態に応じて、輝度を変化させる、コントラストを変化させる、逆陰影を付与するなど、ハイライト表示すべきボタンを他のボタン或いは他の部位と比べて目立つように表示することで行われる。
【0288】
上述したボタンの表示制御は、SCPボタンの場合には、例えば、図23に示したサブフレームコントロールパラメータ812内のサブフレームボタン総数、図25に示したサブフレームボタンコントロールコンポーネント819内のサブフレームイニシャルボタン状態、サブフレームボタンコマンド等のボタン情報に記述されている。そして、図24に示したSFCCIビット割当テーブル816上において、ビット1のサブフレームボタン情報を参照することによって、当該サブフレームボタンコントロールコンポーネント819の存在又は有効性が識別される。
【0289】
他方、上述したボタンの表示制御は、SPDボタンの場合には、例えば図20(b)に示したSPデータに付加されたボタン情報に記述されている。具体的には、例えば、図20(b)に示したSPデータ構造722内における、構造情報又はSPデータ内の“その他の情報”内に記述される。
【0290】
また、ハイライト情報についても、SCPボタン及びSPDボタンの区別を問わずに、SPコントロール情報内に、各ボタン情報と対応付けられる形で記述されてもよい。或いは、各SPデータのヘッダ情報内(或いはその構造情報又はその他の情報内など)に、各ボタン情報と対応付けられる形で記述されてもよい。いずれの場合に合っても、ボタン情報による制御とハイライト情報によるハイライト制御とを連動して実行することで、ボタンに対するハイライト表示が可能となる。
【0291】
また、図39の描画コントロールパラメータの取得の流れの中で、ステップS101からステップS104、ステップS110からステップS111、及び、図40のSFCCIのチェックとサブフレームコントロールコンポーネントの取得の流れのステップS203〜ステップS204、更に図41のサブフレーム描画処理の流れのステップS304〜ステップS306、図42のステップS401〜ステップS403に、図46に例示したボタン制御を行う工程が記載されている。
【0292】
次に図47を参照して、ボタンの状態遷移について説明する。操作命令は夫々のボタンに対応して設定されていて、所望の操作に合致したボタンを操作することで、情報記録再生装置500に対してその動作を行わせる。例えば表示されているボタンの中でオーディオに関するボタンを選択し、入力することでオーディオに関する操作が直ちに実行される。操作ボタンの種類として、前述したようにプッシュボタン、トグルボタン、排他的ボタン等がある。
【0293】
ボタンの操作状態の移行は、夫々の現在の操作状態によって定まる。ボタンの状態遷移として、例えば「操作不可」、「操作可能及び非選択中」、「操作可能及び選択中」、「実行中」の4つの状態がある。「操作不可」の状態は、ボタンは表示されているが操作ができない状態であり、「操作可能及び非選択中」の状態は操作可能であるが、選択はされておらず、直接実行することが不可能な状態であり、「操作可能及び選択中」の状態は操作可能であり、かつそのボタンは唯一選択されており、直接実行することが可能な状態であり、「実行中」の状態はこの状態においてそのボタンの操作が実行されている状態である。ユーザ操作により「操作可能及び選択中」の状態から「実行中」、及び「操作可能及び非選択中」の状態に遷移し、「操作可能及び選択中」の状態からシステムコマンドによって「操作不可」の状態に遷移する。「操作不可」の状態からはシステムコマンドによって「操作可能及び非選択中」の状態及び「操作可能及び選択中」の状態に遷移する。「実行中」の状態からはユーザ操作により、またはコマンドの動作が終了した後、自動的に「操作可能及び選択中」の状態に遷移する。
【0294】
図47に示したボタンに関する制御は、上述の如く、例えば、図23に示したサブフレームコントロールパラメータ812内のサブフレームボタン総数、図25に示したサブフレームボタンコントロールコンポーネント819内のサブフレームイニシャルボタン状態、サブフレームボタンコマンド等のボタン情報に従って実行されるものである。
【0295】
以上図20から図47を参照して詳細に説明したように、本実施例によれば、例えばサブピクチャのモーション制御、シャドウドロッピング制御、ハイライトボタン制御等の各種表示制御を行える。しかも、SFCCI等の制御情報を用いることで、このようなサブピクチャの各種表示制御を効率的に行える。
【0296】
(再生時のアクセスの流れ)
次に図48を参照して、本実施例における特徴の一つであるAU(アソシエートユニット)情報132及びPU(プレゼンテーションユニット)情報302を用いた情報記録再生装置500における再生時のアクセスの流れについて、光ディスク100の論理構造と共に説明する。ここに図48は、光ディスク100の論理構造との関係で、再生時におけるアクセスの流れ全体を概念的に示すものである。
【0297】
図48において、光ディスク100の論理構造は、論理階層401、オブジェクト階層403及びこれら両階層を相互に関連付ける論理−オブジェクト関連付け階層402という三つの階層に大別される。
【0298】
これらのうち論理階層401は、再生時に所望のタイトルを再生するための各種論理情報と再生すべきプレイリスト(Pリスト)及びその構成内容とを論理的に特定する階層である。論理階層401には、光ディスク100上の全タイトル200等を示すディスク情報110dが、ディスク情報ファイル110(図3参照)内に記述されており、更に、光ディスク100上の全コンテンツの再生シーケンス情報120dが、プレイリスト情報ファイル120(図3参照)内に記述されている。より具体的には、再生シーケンス情報120dとして、各タイトル200に含まれる一又は複数のタイトルエレメント200−2に対して夫々、一又は複数のプレイリストセット126Sの構成が記述されている。更に、各プレイリストセット126Sは、一又は複数のプレイリスト126を含んでおり、各プレイリスト126には、一又は複数のアイテム204(図13参照)の構成が記述されている。そして、再生時におけるアクセスの際に、このような論理階層401によって、再生すべきタイトル200を特定し、これに対応するプレイリスト126を特定し、更にこれに対応するアイテム204を特定する。
【0299】
続いて、論理−オブジェクト関連付け階層402は、このように論理階層401で特定された情報に基づいて、実体データであるTSオブジェクトデータ140dの組み合わせや構成の特定を行うと共に論理階層401からオブジェクト階層403へのアドレス変換を行うように、再生すべきTSオブジェクトデータ140dの属性とその物理的な格納アドレスとを特定する階層である。より具体的には、論理−オブジェクト関連付け階層402には、各アイテム204を構成するコンテンツの固まりをAU132という単位に分類し且つ各AU132をPU302という単位に細分類するオブジェクト情報データ130dが、オブジェクト情報ファイル130(図3参照)に記述されている。
【0300】
ここで、「PU(プレゼンテーションユニット)302」とは、複数のエレメンタリーストリームを、再生切り替え単位ごとに関連付けてまとめた単位である。仮に、このPU302中にオーディオストリームが3本存在すれば、このビジョンを再生中には、ユーザが自由に3本のオーディオ(例えば、言語別オーディオなど)を切り替えることが可能となる。
【0301】
他方、「AU(アソシエートユニット)132」とは、一つのタイトルで使用するTSオブジェクト中の、ビデオストリームなどのエレメンタリーストリームを複数まとめた単位であり、一又は複数のPU302の集合からなる。より具体的には、PU302を介して間接的に、エレメンタリーストリームパケットID(ES_PID)を各TSオブジェクト毎にまとめた単位である。このAU132は、例えば多元放送における相互に切り替え可能な複数の番組或いは複数のプログラムなど、コンテンツから考えて相互に特定関係を有する複数の番組或いは複数のプログラムなどの集合に対応している。そして、同一のAU132に属したPU302は、再生時にユーザ操作により相互に切り替え可能な複数の番組或いは複数のプログラムを夫々構成する一又は複数のエレメンタリーストリームの集合に対応している。
【0302】
従って、再生すべきAU132が特定され、更にそれに属するPU302が特定されれば、再生すべきエレメンタリーストリームが特定される。即ち、図12に示したPATやPMTを用いないでも、光ディスク100から多重記録された中から所望のエレメンタリーストリームを再生可能となる。
【0303】
尚、このようなAU132及びPU302を夫々定義する、AU情報132I及びPU情報302Iのより具体的なデータ構成については、後に詳述する。
【0304】
ここで実際に再生されるエレメンタリーストリームは、PU情報302から、エレメンタリーストリームのパケットID(図12参照)であるES_PIDによって特定或いは指定される。同時に、再生の開始時間及び終了時間を示す情報が、エレメンタリーストリームのアドレス情報に変換されることにより、特定エレメンタリーストリームの特定領域(或いは特定時間範囲)におけるコンテンツが再生されることになる。
【0305】
このようにして論理−オブジェクト関連付け階層402では、各アイテム204に係る論理アドレスから各PU302に係る物理アドレスへのアドレス変換が実行される。
【0306】
続いて、オブジェクト階層403は、実際のTSオブジェクトデータ140dを再生するための物理的な階層である。オブジェクト階層403には、TSオブジェクトデータ140dが、オブジェクトデータファイル140(図3参照)内に記述されている。より具体的には、複数のエレメンタリーストリーム(ES)を構成するTSパケット146が時刻毎に多重化されており、これらが時間軸に沿って配列されることにより、複数のエレメンタリーストリームが構成されている(図11参照)。そして、各時刻で多重化された複数のTSパケットは、エレメンタリーストリーム毎に、論理−オブジェクト関連付け階層402で特定されるPU302に対応付けられている。尚、複数のPU302と、一つのエレメンタリーストリームとを関連付けること(例えば、切り替え可能な複数の番組間或いは複数のプログラム間で、同一のオーディオデータに係るエレメンタリーストリームを共通で利用したり、同一のサブピクチャデータに係るエレメンタリーストリームを共通で利用すること)も可能である。
【0307】
このようにオブジェクト階層403では、論理−オブジェクト関連付け階層402における変換により得られた物理アドレスを用いての、実際のオブジェクトデータの再生が実行される。
【0308】
以上のように図48に示した三つの階層により、光ディスク100に対する再生時におけるアクセスが実行される。
【0309】
(オブジェクト情報ファイルの構造)
次に図49を参照して、図48で説明した如くディスク情報ファイル110及びプレイリスト情報ファイル120内の各種論理情報とオブジェクトデータファイル140内のオブジェクトデータとを関連付ける、オブジェクト情報ファイル130内におけるデータ構成の一具体例について説明する。ここに図49は、オブジェクト情報ファイル130内に構築されるAU(アソシエートユニット)テーブル131(図3参照)及びこれに関連付けられるES(エレメンタリーストリーム)マップテーブル134(図3参照)におけるデータ構成の一具体例を図式的に示すものである。
【0310】
図49に示すように本具体例では、オブジェクト情報ファイル130内には、オブジェクト情報テーブル(オブジェクト情報table)が格納されている。そして、このオブジェクト情報テーブルは、図中上段に示すAUテーブル131及び下段に示すESマップテーブル134から構成されている。
【0311】
図49の上段において、AUテーブル131は、各フィールド(Field)が必要な個数分のテーブルを追加可能な構造を有してもよい。例えば、AUが4つ存在すれば、該当フィールドが4つに増える構造を有してもよい。
【0312】
AUテーブル131には、別フィールド(Field)に、AUの数、各AUへのポインタなどが記述される「AUテーブル総合情報」と、「その他の情報」とが格納されている。
【0313】
そして、AUテーブル131内には、各AU#nに対応する各PU#mにおけるESテーブルインデックス#m(ES_table Index #m)を示すAU情報132Iとして、対応するESマップテーブル134のインデックス番号(Index番号=…)が記述されている。ここで「AU」とは、前述の如く例えばテレビ放送でいうところの“番組”に相当する単位(特に、“マルチビジョン型”の放送の場合には、切り替え可能な複数の“ビジョン”を一まとめとした単位)であり、この中に再生単位であるPUが一つ以上含まれている。また、「PU」とは、前述の如く各AU内に含まれる相互に切り替え可能なエレメンタリーストリームの集合であり、PU情報302Iにより各PUに対応するESテーブルインデックス#が特定されている。例えば、AUでマルチビューコンテンツを構成する場合、AU内には、複数のPUが格納されていて、夫々のPU内には、各ビューのコンテンツを構成するパケットを示す複数のエレメンタリーストリームパケットIDへのポインタが格納されている。これは後述するESマップテーブル134内のインデックス番号を示している。
【0314】
図49の下段において、ESマップテーブル134には、フィールド(Field)別に、ESマップテーブル総合情報(ES_map table総合情報)と、複数のインデックス#m(m=1,2,…)と、「その他の情報」とが格納されている。
【0315】
「ESマップテーブル総合情報」には、当該ESマップテーブルのサイズや、総インデックス数等が記述される。
【0316】
そして「インデックス#m」は夫々、再生に使用される全エレメンタリーストリームのエレメンタリーストリームパケットID(ES_PID)と、それに対応するインデックス番号及びエレメンタリーストリームのアドレス情報を含んで構成されている。
【0317】
本実施例では例えば、このアドレス情報、即ちESアドレス情報134dとして、前述のようにエレメンタリーストリームがMPEG2のビデオストリームである場合には、Iピクチャの先頭のTSパケット番号とこれに対応する表示時間のみが、ESマップテーブル134中に記述されており、データ量の削減が図られている。一方、サブピクチャストリームのESアドレス情報134dについては、SPコントロール情報が作用するSPデータのエレメンタリストリームのインデックス番号情報134eが記述されることにより、データ量の削減が更に図られている。
【0318】
このように構成されているため、AUテーブル131から指定されたESマップ134のインデックス番号から、実際のエレメンタリーストリームのエレメンタリーストリームパケットID(ES_PID)が取得可能となる。また、そのエレメンタリーストリームパケットIDに対応するエレメンタリーストリームのアドレス情報も同時に取得可能であるため、これらの情報を元にしてオブジェクトデータの再生が可能となる。
【0319】
以上説明した光ディスク100のデータ構造によれば、もし新しいタイトルを光ディスク100に追加する場合でも、簡単に必要な情報を追加できるので有益である。逆に、例えば編集等を行った結果、ある情報が不要になったとしても、単にその情報を参照しなければよいだけであり、実際にその情報をテーブルから削除しなくてもよい構造となっているため有益である。
【0320】
以上図1から図49を参照して詳細に説明したように、本実施例によれば、SPコントロール情報を用いることなどによって、例えば情報記録再生装置500でインタラクティブな再生、サブピクチャに陰影効果をつけての再生、ビデオ画面上において複雑高度なボタン操作に応じたボタンのハイライト表示制御など、ビデオデータに伴って再生されるサブピクチャの複雑高度な再生が可能となる。しかも、SPコントロール情報のうち特にSFCCI等の制御情報を用いることなどによって、このようなサブピクチャの各種表示制御を、比較的効率的に或いは迅速に行うことが可能となる。
【0321】
尚、上述の実施例では、情報記録媒体の一例として光ディスク100並びに情報再生記録装置の一例として光ディスク100に係るレコーダ又はプレーヤについて説明したが、本発明は、光ディスク並びにそのレコーダ又はプレーヤに限られるものではなく、他の高密度記録或いは高転送レート対応の各種情報記録媒体並びにそのレコーダ又はプレーヤにも適用可能である。
【0322】
本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴なう情報記録媒体、情報記録装置及び方法、情報再生装置及び方法、情報記録再生装置及び方法、記録又は再生制御用のコンピュータプログラム、並びに制御信号を含むデータ構造もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報記録媒体の一実施例である光ディスクの基本構造を示し、上側部分は複数のエリアを有する光ディスクの概略平面図であり、これに対応付けられる下側部分は、その径方向におけるエリア構造の図式的概念図である。
【図2】従来のMPEG2のプログラムストリームの図式的概念図(図2(a))、本実施例で利用されるMPEG2のトランスポートストリームの図式的概念図(図2(b))であり、本実施例で利用されるMPEG2のプログラムストリームの図式的概念図(図2(c))である。
【図3】本実施例の光ディスク上に記録されるデータ構造の模式的に示す図である。
【図4】図3に示した各タイトル内におけるデータ構造の詳細を階層的に示す概念図である。
【図5】図3に示した各プレイリストセット内におけるデータ構造の詳細を階層的に示す概念図である。
【図6】図3に示した各プレイリストセット内におけるデータ構造の詳細を模式的に示す概念図である。
【図7】図6に示した各アイテムにおけるデータ構造の詳細を模式的に示す概念図である。
【図8】図4に示した各タイトルエレメント内におけるデータの論理構成を模式的に示す概念図である。
【図9】本実施例において、各プレイリストセットをプレイリスト一つから構成する場合における、図4に示した各タイトルエレメント内におけるデータの論理構成を模式的に示す概念図である。
【図10】図3に示した各オブジェクト内におけるデータ構造の詳細を模式的に示す概念図である。
【図11】本実施例における、上段のプログラム#1用のエレメンタリーストリームと中段のプログラム#2用のエレメンタリーストリームとが多重化されて、これら2つのプログラム用のトランスポートストリームが構成される様子を、横軸を時間軸として概念的に示す図である。
【図12】本実施例における、一つのトランスポートストリーム内に多重化されたTSパケットのイメージを、時間の沿ったパケット配列として概念的に示す概念図である。
【図13】実施例における光ディスク上のデータの論理構成を、論理階層からオブジェト階層或いは実体階層への展開を中心に模式的に示した図である。
【図14】本発明の実施例に係る情報記録再生装置のブロック図である。
【図15】本実施例における情報記録再生装置の記録動作(その1)を示すフローチャートである。
【図16】本実施例における情報記録再生装置の記録動作(その2)を示すフローチャートである。
【図17】本実施例における情報記録再生装置の記録動作(その3)を示すフローチャートである。
【図18】本実施例における情報記録再生装置の記録動作(その4)を示すフローチャートである。
【図19】本実施例における情報記録再生装置の再生動作を示すフローチャートである。
【図20】本実施例における、サブピクチャデータを制御するためのSPコントロール情報のデータ構成(図20(a))及びサブピクチャデータの本体をなす静止画データたるSPデータを含んでなるSPデータ構造(図20(b))の一具体例を示す概念図である。
【図21】図20に示したSPコントロール情報及びSPデータ構造から構成される三種類のサブピクチャ構造を図式的に示したものである。
【図22】本実施例における、SPD用ストリームと複数のSCP用ストリームとの関係を、再生時間軸に対して図式的に示したものである。
【図23】本実施例におけるサブピクチャコントロールパケットの構成を示すテーブルである。
【図24】本実施例におけるサブピクチャコントロールパケットの構成を示す、図23に続くテーブルである。
【図25】本実施例におけるサブピクチャコントロールパケットの構成を示す、図24に続くテーブルである。
【図26】本実施例におけるサブピクチャコントロールパケットの構成を示す、図25に続く一のテーブルである。
【図27】本実施例におけるサブピクチャコントロールパケットの構成を示す、図25に続く他のテーブルである。
【図28】本実施例における、サブピクチャとサブフレームとの関係を示す概念図である。
【図29】本実施例における、サブピクチャからサブフレームを指定する指定形態を示す概念図である。
【図30】本実施例における、サブフレームの表示配置について示す概念図である。
【図31】本実施例に係る、サブフレーム座標系におけるサブフレームとこれらのサブフレームで構成された主映像の主映像座標系における配置とを示す概念図である。
【図32】本実施例に係る、サブフレームの主映像座標系における、平行移動を伴う表示形態について示す概念図である。
【図33】本実施例に係る、サブフレームの主映像座標系における、画像サイズの変更、及び平行移動を伴う表示形態について示す概念図である。
【図34】本実施例に係る、サブフレームの主映像座標系における、画像の回転を伴う表示形態について示す概念図である。
【図35】本実施例に係る、サブフレームの主映像座標系における配置と、表示窓による表示形態について示す概念図である。
【図36】本実施例に係る、サブフレームの主映像座標系における、画像サイズの変更、及び回転を伴う表示形態について示す概念図である。
【図37】本実施例における、サブピクチャ内におけるサブフレームの移動に伴う表示形態について示す概念図である。
【図38】本実施例に係る、サブフレームの主映像座標系における、移動経路に伴う表示形態について示す概念図である。
【図39】本実施例における、描画コントロールパラメータの取得の流れを示すフローチャートである。
【図40】本実施例における、SFCCIのチェックとサブフレームコントロールコンポーネントの取得の流れを示すフローチャートである。
【図41】本実施例における、サブフレームの描画処理の流れを示すフローチャートである。
【図42】本実施例における、サブフレームの描画処理の流れを示す、図41に続くフローチャートである。
【図43】本実施例における、サブフレームの描画処理の流れを示す、図42に続くフローチャートである。
【図44】本実施例における、サブフレームの描画処理の流れを示す、図43に続くフローチャートである。
【図45】本実施例における、シャドウドロッピング表示について示す概念図である。
【図46】本実施例における、ボタン表示について示す概念図である。
【図47】本実施例における、ボタンの状態遷移を示す図である。
【図48】本実施例における、光ディスクの論理構造との関係で、再生時におけるアクセスの流れ全体を概念的に示す図である。
【図49】本実施例による一具体例における、オブジェクト情報ファイル内に構築されるAUテーブル及びこれに関連付けられるESマップテーブルにおけるデータ構成の一具体例を図式的に示す図である。
【符号の説明】
100 光ディスク
105 ファイルシステム
110 ディスク情報ファイル
120 プレイリスト情報ファイル
126 プレイリスト
126S プレイリストセット
130 オブジェクト情報ファイル
134 ESマップテーブル
140 オブジェクトデータファイル
142 TS(トランスポートストリーム)オブジェクト
146 TSパケット
200 タイトル
200−2 タイトルエレメント
204 アイテム
500 情報記録再生装置
502 光ピックアップ
506 復調器
508 デマルチプレクサ
511 ビデオデコーダ
512 オーディオデコーダ
513 サブピクチャデコーダ
520 システムコントローラ
540 メモリ
606 変調器
608 フォーマッタ
610 TSオブジェクト生成器
611 ビデオエンコーダ
612 オーディオエンコーダ
613 サブピクチャエンコーダ

Claims (16)

  1. 主映像を示す映像情報と、
    少なくとも一部が前記主映像に重ねて表示可能とされる副映像を示す副映像情報と、
    前記副映像における少なくとも一部の領域をサブフレームとして指定するサブフレーム範囲情報及び前記主映像に重ねて表示される前記サブフレームの表示を制御するサブフレーム制御情報を含む副映像制御情報と
    が記録されており、
    前記サブフレーム制御情報は、前記サブフレームを動的に表示させるための動的制御情報を含むことを特徴とする情報記録媒体。
  2. 前記動的制御情報は、前記主映像に重ねて表示される前記サブフレームの表示位置、表示サイズ及び表示形状のうち少なくとも一つを、動的に変化させるための情報を有することを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
  3. 前記動的制御情報は、前記主映像に対して表示位置、表示サイズ及び表示形状が固定された前記サブフレームにおける表示内容を動的に変化させるための情報を有することを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
  4. 前記サブフレーム範囲情報は、前記副映像の一部を占める矩形領域を前記サブフレームとして指定し、
    前記動的制御情報は、前記副映像に対して、前記サブフレーム範囲情報が指定する矩形領域を変化させることで、前記サブフレーム内における表示内容を動的に変化させるための情報を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の情報記録媒体。
  5. 前記動的制御情報は、前記サブフレームが、前記主映像に対して2次元移動する又は3次元移動するように、前記サブフレームを動的に表示させるための情報を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の情報記録媒体。
  6. 前記主映像情報、前記副映像情報及び前記副映像制御情報は、所定のパケット単位に分断され且つ多重化されており、更に、前記分断された主映像情報から構成されるビデオストリームと、前記分断された副映像情報から構成されるサブピクチャストリームと、前記分断された副映像制御情報から構成される制御情報ストリームとに分けられてストリーム化されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の情報記録媒体。
  7. 主映像を示す映像情報を記録する第1記録手段と、
    少なくとも一部が前記主映像に重ねて表示可能とされる副映像を示す副映像情報を記録する第2記録手段と、
    前記副映像における少なくとも一部の領域をサブフレームとして指定するサブフレーム範囲情報及び前記主映像に重ねて表示される前記サブフレームの表示を制御するサブフレーム制御情報を含む副映像制御情報を記録する第3記録手段と
    を備えており、
    前記第3記録手段は、前記サブフレーム制御情報を、前記サブフレームを動的に表示させるための動的制御情報を含むように記録することを特徴とする情報記録装置。
  8. 主映像を示す映像情報を記録する第1記録工程と、
    少なくとも一部が前記主映像に重ねて表示可能とされる副映像を示す副映像情報を記録する第2記録工程と、
    前記副映像における少なくとも一部の領域をサブフレームとして指定するサブフレーム範囲情報及び前記主映像に重ねて表示される前記サブフレームの表示を制御するサブフレーム制御情報を含む副映像制御情報を記録する第3記録工程と
    を備えており、
    前記第3記録工程は、前記サブフレーム制御情報を、前記サブフレームを動的に表示させるための動的制御情報を含むように記録することを特徴とする情報記録方法。
  9. 請求項1から6のいずれか一項に記載の情報記録媒体を再生する情報再生装置であって、
    前記映像情報、前記副映像情報及び前記副映像制御情報を再生する再生手段と、
    前記再生された映像情報に重ねて前記再生された副映像情報を表示出力可能な表示出力手段と、
    前記再生された副映像制御情報中の前記サブフレーム制御情報に基づいて、前記主映像上で前記サブフレームを動的に表示するように前記表示出力手段を制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とする情報再生装置。
  10. 請求項1から6のいずれか一項に記載の情報記録媒体を再生する情報再生方法であって、
    前記映像情報、前記副映像情報及び前記副映像制御情報を再生する再生工程と、
    前記再生された映像情報に重ねて前記再生された副映像情報を表示出力可能な表示出力手段を、前記再生された副映像制御情報中の前記サブフレーム制御情報に基づいて、前記主映像上で前記サブフレームを動的に表示するように制御する制御工程と
    を備えたことを特徴とする情報再生方法。
  11. 主映像を示す映像情報を記録する第1記録手段と、
    少なくとも一部が前記主映像に重ねて表示可能とされる副映像を示す副映像情報を記録する第2記録手段と、
    前記副映像における少なくとも一部の領域をサブフレームとして指定するサブフレーム範囲情報及び前記主映像に重ねて表示される前記サブフレームの表示を制御するサブフレーム制御情報を含む副映像制御情報を記録する第3記録手段と
    を備えており、
    前記第3記録手段は、前記サブフレーム制御情報を、前記サブフレームを動的に表示させるための動的制御情報を含むように記録し、
    前記映像情報、前記副映像情報及び前記副映像制御情報を再生する再生手段と、
    前記再生された映像情報に重ねて前記再生された副映像情報を表示出力可能な表示出力手段と、
    前記再生された副映像制御情報中の前記サブフレーム制御情報に基づいて、前記主映像上で前記サブフレームを動的に表示するように前記表示出力手段を制御する制御手段と
    を更に備えたことを特徴とする情報記録再生装置。
  12. 主映像を示す映像情報を記録する第1記録工程と、
    少なくとも一部が前記主映像に重ねて表示可能とされる副映像を示す副映像情報を記録する第2記録工程と、
    前記副映像における少なくとも一部の領域をサブフレームとして指定するサブフレーム範囲情報及び前記主映像に重ねて表示される前記サブフレームの表示を制御するサブフレーム制御情報を含む副映像制御情報を記録する第3記録工程と
    を備えており、
    前記第3記録工程は、前記サブフレーム制御情報を、前記サブフレームを動的に表示させるための動的制御情報を含むように記録し、
    前記映像情報、前記副映像情報及び前記副映像制御情報を再生する再生工程と、
    前記再生された映像情報に重ねて前記再生された副映像情報を表示出力可能な表示出力手段を、前記再生された副映像制御情報中の前記サブフレーム制御情報に基づいて、前記主映像上で前記サブフレームを動的に表示するように制御する制御工程と
    を更に備えたことを特徴とする情報記録再生方法。
  13. 請求項7に記載の情報記録装置に備えられたコンピュータを制御する記録制御用のコンピュータプログラムであって、該コンピュータを、前記第1記録手段、前記第2記録手段及び前記第3記録手段の少なくとも一部として機能させることを特徴とする記録制御用のコンピュータプログラム。
  14. 請求項9に記載の情報再生装置に備えられたコンピュータを制御する再生制御用のコンピュータプログラムであって、該コンピュータを、前記再生手段、前記表示出力手段及び前記制御手段の少なくとも一部として機能させることを特徴とする再生制御用のコンピュータプログラム。
  15. 請求項11に記載の情報記録再生装置に備えられたコンピュータを制御する記録再生制御用のコンピュータプログラムであって、該コンピュータを、前記第1記録手段、前記第2記録手段、前記第3記録手段、前記再生手段、前記表示出力手段及び前記制御手段の少なくとも一部として機能させることを特徴とする記録再生制御用のコンピュータプログラム。
  16. 主映像を示す映像情報と、
    少なくとも一部が前記主映像に重ねて表示可能とされる副映像を示す副映像情報と、
    前記副映像における少なくとも一部の領域をサブフレームとして指定するサブフレーム範囲情報及び前記主映像に重ねて表示される前記サブフレームの表示を制御するサブフレーム制御情報を含む副映像制御情報と
    を有しており、
    前記サブフレーム制御情報は、前記サブフレームを動的に表示させるための動的制御情報を含むことを特徴とする制御信号を含むデータ構造。
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