JP2004128518A - 配列データ最適化方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 最適化したい動作を実行するための実装データを複数に分割した候補生成用知識から上記実装データを縮小するための実装データ候補を生成し、該実装データ候補から最適化可能な条件を満たす最適化後データを選択して、該最適化後データに基づき上記実装データを縮小して上記最適化を行う。したがって、上記実装データ候補の生成から上記最適化まで自動的に行うことができ、複雑な最適化問題を高速に解くことができる。
【選択図】 図1
Description
こうした複雑な動作をする電子部品実装機を効率よく動作させ、実装時間を短くするためには、上記部品供給装置における上記カセットや上記トレイ等の配列を表す配列データと、実装手順を規定するNCデータとを最適化する必要がある。N個の上記実装ヘッドを持つ場合、特に上記カセットを備えたカセット式部品供給装置からの部品供給においては、上記カセットの配列状態から、上記N個の実装ヘッドのそれぞれに搭載された各ノズルでN個の部品を同時吸着することが実装時間短縮に有効であり、同時吸着ができるだけ可能なように上記配列データと上記NCデータとを最適化する必要がある。又、上記実装ヘッドではトレイ式部品供給装置から直接に電子部品の同時吸着を行うことは不可能であるが、上記実装ヘッドにて直接に同時吸着可能なように上記トレイから電子部品を取り出して載置板上に配列し直すシャトル部品供給装置を設けている電子部品実装機もあり、このような場合には、上記シャトル部品供給装置からできるだけ同時吸着できるようにNCデータを最適化する必要がある。さらに、上記トレイ供給装置から上記シャトル部品供給装置に電子部品を移す時間を短くするためには、上記トレイに配置されている電子部品のトレイ配列データも最適化するなどの必要がある。
このように、電子部品実装機における最適化問題は複雑化する傾向にある。電子部品実装機に限らず、一般に最適化の問題は複雑化しており、そうした複雑な最適化問題に対して高速に解を求める最適化装置の需要が高まっている。
尚、上記実装部品データ、カセット使用数データ、NCデータ、配列データ、及びその他のデータを含む、電子部品実装機が実装動作するために必要なデータを実装データと呼ぶ。
まず、同時吸着作成部1は、図25に示す実装データ5を受け、各部品種類毎に実装部品点数をカセット使用数で割ることにより、カセット一つ当りの実装部品点数を求める。この結果を図26に示す。次に、同時吸着作成部1は、カセット1つ当りの実装部品点数が同じ又は近似したカセットを4つずつ組合わせていく。これにより、図26に示す「A用カセット1」から「A用カセット4」までが第1組となり、3回の同時吸着が可能となる。さらに、「A用カセット5」と「B用カセット1」及び「B用カセット2」と「D用カセット1」とが第2組となる。第1組と第2組から3回ずつ、計6回の同時吸着が可能となる。
最後に、カセット配置決定部3は、同時吸着作成部1で組にならなかったカセットの配置位置を決定する。図25の例題で組にならなかったカセットは「C用カセット」と「E用カセット」であり、カセットが部品供給部に占める領域が大きい、即ちカセットの幅が大きなカセットから配置位置を決定する。
又、上記カセットにて電子部品の供給を行えない電子部品に対してはトレイによる供給装置がある等、電子部品実装機における最適化問題は益々複雑化してきている。こうした傾向は一般の最適化問題に対してもみられ、複雑な一般的な最適化問題に対して高速な最適化を実現する最適化装置は従来には存在しないという課題もある。
さらに、電子部品実装機のノズル配置には、絶対守らなければならない設備制約や、守った方が良い設備制約が複数混在しており、どの順番でどの設備制約を満たせば良いか判断し難かった。
本発明は、このような問題点を解決するもので、従来に比べて高速な最適化処理を実行する配列データの最適化方法及び最適化装置を提供することを目的とする。
即ち、本発明の第1態様の配列データの最適化方法は、格子状に配列されたそれぞれの区画に一種類の部品を収納するトレイをその厚み方向に沿って重ねて配列し上記トレイを引き出して部品供給を行う複数のトレイ式部品供給装置と、各々一つの部品を保持可能な複数の部品保持部材を搭載した実装ヘッドとを備え、上記実装ヘッドを上記トレイ式部品供給装置から被装着体上に移動させ上記部品を実装する部品実装機において、該部品実装機が実装動作するために必要な上記トレイの配列データの最適化をコンピュータにより行う配列データの最適化方法であって、
上記実装ヘッドで保持する部品について、部品種類毎のトレイを複数の上記トレイ式部品供給装置にトレイの使用数が均等になるように割り当てることを特徴とする。
上記実装ヘッドで保持する部品について、部品種類毎のトレイを複数の上記トレイ式部品供給装置にトレイの使用数が均等になるように割り当てることを特徴とする。
尚、本実施形態では電子部品を回路基板に実装する実装動作を例に採る。よって「部品」の一態様として電子部品を例に採り、部品が装着される「被装着体」の一態様として回路基板を例に採る。又、上記「課題を解決するための手段」に記載した「実装データ候補」の一態様として本実施形態では、部品供給部の配列を示す配列データ、及び部品の実装順序を示すNCデータを例に採り、又、「部品保持部材」の機能を果たす一態様として本実施形態では実装ヘッドを構成するヘッドに備わる吸着ノズルを例に採る。しかしながら、いずれ事項も本実施形態の例に限定されるものではない。
実装ヘッド220は、平面上で互いに直交するX,Y方向に移動可能であり、本実施形態では上記X方向に沿って一列上に並設された4個のヘッド220−1〜220−4を合体させ配置した構造になっており、各ヘッド220−1〜220−4には1本ずつ、本実施形態では電子部品を吸着動作にて保持するためのノズルにてなる部品保持部材211を搭載している。以後、部品保持部材は「ノズル」として説明するが、ノズル以外の例えばチャック等の保持部材でも、要するに、部品を保持できるものであれば良いものとする。又、これらヘッド220−1〜220−4に搭載したノズル211の配置間隔は、カセット式部品供給装置230、240に備わり上記X方向に沿って列状に配列される各部品供給部231の配列間隔に一致している。又、実装ヘッド220は、該ノズル211の延在方向、本実施形態ではZ方向に沿って移動可能である。
部品認識装置250は、実装ヘッド220のノズル211で電子部品を保持した際に、該電子部品が適切に保持できているか否かを、上記電子部品を撮像することで認識する装置であり、上記撮像動作を行うカメラを有する。
もし、各ヘッド220−1〜220−4が電子部品を同時吸着できなければ、各ヘッド220−1〜220−4が部品供給部231の電子部品を吸着できる位置へ順次移動する必要があり、同時吸着する場合に比べて実装ヘッド220の移動動作が余分に必要となり、その分実装時間が長くなる。
このように、上記候補生成用知識データベース132には、上述のような候補生成用知識を多数持っており、候補生成部111は各候補生成用知識毎にNCデータ候補と配列データ候補を生成する。
図5に示す実装データ300における本例では、図7のNCデータ候補310の5点が最大となり、NCデータ候補310と配列データ候補309が採用される。
この理由は次の通りである。部品認識装置を備えた部品実装機の場合、実装ヘッドのノズルで部品を吸着した後、上記実装ヘッドを上記部品認識装置に備わるカメラ位置まで移動させ、上記部品の吸着姿勢の画像認識を行う。該画像認識により、上記部品の吸着位置ずれや吸着角度ずれがあったときには、NCデータが指定した実装位置に上記ずれ量を補正した位置に部品を置くように上記実装ヘッドを移動させる動作が必要となる。よって、上記部品の吸着位置を有する該当部品の部品供給部は、できるだけ上記部品認識装置の上記カメラに近い場所に配置した方が、上記実装ヘッドの移動距離が少なくて済み、したがって実装時間が短縮されるからである。
尚、上記部品認識装置を備えない部品実装機、もしくは部品を吸着した実装ヘッドを移動させながらカメラによる認識が可能な部品実装機であれば、上記部品供給部を上記カメラに近い場所に配置する必要はない。この場合は、むしろ各部品種類の平均実装位置にできるだけ近い位置に該当部品種類の部品供給部を配置することで実装時間の短縮が図れる。
即ち、まず、上記最適化後NCデータの全タスクに含まれる全実装部品を実装部品データから削除する。図5に示す実装データ300を用いた本例に当てはめてみると、図9の最適化後NCデータ315には部品種類A及び部品種類Cの全実装部品が含まれているので、これらの実装部品を実装部品データ301から削除することになり、その結果、実装部品データ301は図10に示す実装部品データ321のように縮小される。次に、最適化後配列データ316で既に使われている部品供給部231をカセット使用可能数データ302から取り除き、縮小されたカセット使用可能数データ322を得る。このようにして縮小された実装部品データ321及びカセット使用可能数データ322は候補生成部111に再入力される。以後、ステップ5にて上記実装データの全部品種類の実装部品点数及びカセット使用可能数が0になり上記実装データ300の縮小が終了したと判断されるまで、上述したステップ1〜4の処理が繰返し行なわれる。そして最終的には、図11に示す最適化後NCデータ331及び最適化後配列データ332が得られる。
例えば、本実施形態の最適化装置101及び最適化方法を説明するために使用した実装部品データ301は、図25を参照して説明した従来の最適化装置の場合に使用した実装部品データ6と同じであるにもかかわらず、上述のように計8回の同時吸着タスクを実行することができ、上記従来の最適化装置が作った同時吸着タスクの6回よりもより良い最適化が実現できているのが判る。
又、上記従来の最適化装置ではカセット使用数データで与えられた全ての部品供給部を使用してしまうため、カセット使用数の最適化はユーザー自身が試行錯誤しながら行なう必要があるが、本実施形態の最適化装置101及び最適化方法では、最適な部品供給部231の使用数が自動的に決定されるため、ユーザーに与える負担を著しく少なくすることができる。
しかし、上述したように、別々のトレイ式部品供給装置342−1、342−2に、トレイ341の使用数をできるだけ均等に割り当てれば、上述のような実装ヘッド220が待ち状態になる回数をなくすか、又は最小限に抑えることができる。
図5に示す実装データを用いた例題において、全ての部品種類の部品は図18〜20のトレイ式部品供給装置3420、3423、3424で供給するものとし、図7のNCデータ候補310が候補評価部112で採用された最良のNCデータ候補であるとしたとき、トレイ式部品供給装置及びシャトル部品供給装置の部品配置は図21〜23の各々に示すようにする。
上記したような理由、またはその他の理由で、シャトル部品供給装置351を備えていないトレイ式部品供給装置に部品を配置せざるを得ない場合は、やはり使用トレイの数が均等になるように部品を割り当てれば良い。
図2において、ノズル交換部270は、実装ヘッド220に搭載した各ノズル221を交換する装置である。ノズル交換部270には、現在実装ヘッド220に搭載されていないノズル221が、「(行,列)」の表示形態、即ち、図2に示す(1,1)、(1,2)、…、(2,4)の2行4列の各場所に配置されており、同一行内の隣の列のノズル221との間隔は、実装ヘッド220における隣合うノズル間隔と一致しているものとする。部品実装動作中に実装ヘッド220においてノズル221の交換が必要になったとき、実装ヘッド220は、ノズル交換部270へ移動し、不使用になったノズル221を外してノズル交換部270に配置させ、必要なノズル221をノズル交換部270より選択して取り付ける。実装ヘッド220がノズル交換部270でノズル221を着脱する際、着脱したいノズル221について、ノズル交換部270における該当ノズル221の配置場所へ実装ヘッド220が位置合わせをして、ノズル221の着脱が行われる。
以上のような動作でノズル交換が行われるノズル交換部270であるが、ノズル交換部270のノズル221の配置は、部品を実装する時間の長短に影響する。即ち、上述した最適化装置101の出力結果に影響する。
尚、上述の説明では、ノズル交換部270において、隣の列のノズル221との間隔と、実装ヘッド220において、隣合うノズル間隔とが一致した例を採ったが、必ずしも一致する必要はない。その場合、ノズル221の同時交換はできない。しかしながらこの場合においても、順次連続して各ノズル221を交換する際の実装ヘッド220の移動量を小さくさせるためには、上記説明した通りノズル交換部270のノズル配置と実装ヘッド220のノズル配置とを同じにすることに変わりはない。
図13に示す前処理装置160は、上記問題を解決するためのもので、実装ヘッド220に搭載するノズル221を交換するノズル交換部270のノズル配置を決定する装置である。
ステップ11において、上記実装・設備データ読込部161は、上記実装データ361に基づき部品種類、部品種類毎の実装部品点数、部品種類毎の部品供給部231の使用可能数つまりカセット使用可能数、部品種類毎の吸着ノズル221の種類の諸情報をそれぞれ読み込み、又、設備データ362から吸着ノズル221の種類情報、吸着ノズル221の種類毎におけるノズル使用可能数のそれぞれの情報を読み込む。ここで、上記カセット使用可能数は、図5に示すカセット使用可能数データ302にあるカセット使用可能数と同じものである。又、上記ノズル使用可能数とは、ユーザごとに異なる設備制約で、ユーザがこの例題で使用することができるノズル数の最大値であり、本実施形態の最適化前処理装置160では、ノズル使用可能数の範囲内で最適なノズル使用数を、以下に説明するように、自動決定する。
又、実装データ361及び設備データ362に示す吸着ノズル221の種類は、部品供給部231から実装部品を吸着し回路基板上に実装するため、部品種類の形状に基づき異なる。つまり、同じ種類のノズルを使用する部品種類、例えば吸着ノズルの種類「M」を使用する部品種類「A」と部品種類「C」との部品については、吸着ノズル221を交換せずに吸着することができ、実装時間の短縮を図ることができる。
図14に示す実装データ361の例では、まず、部品種類Aが選択され、実装部品点数「15」とカセット使用可能数「3」との最小値から、種類Mの吸着ノズル221におけるノズル使用要求数は3となる。次に部品種類Bの実装部品点数「6」とカセット使用可能数「3」との最小値から、種類Lの吸着ノズル221におけるノズル使用要求数は3となる。次に部品種類Cについて種類Mの吸着ノズル221のノズル使用要求数は3となる。ここで、部品種類Aと部品種類Cとは共通のノズル種類Mを使用するので、ノズル使用要求数を合計すると6になり、設備データ362に示される、種類Mの吸着ノズル221のノズル使用可能数4を超えるので、結局、種類Mの吸着ノズル221のノズル使用要求数は4となる。以下、同様に処理を行うと、部品種類Bのみに使用される種類Lの吸着ノズル221のノズル使用要求数は3、部品種類Dと部品種類Eで使用される種類Sの吸着ノズル221のノズル使用要求数は4となる。この結果をまとめたものが図15に示す「ノズル使用要求数」の各値である。
吸着ノズル221をどこに配置するかは重要である。上述したようにその配置場所により吸着ノズル221を交換する回数を減らすことが可能になり、実装時間の短縮を図ることができるからである。まず、上記制約付きノズル配置部164で、制約付きのノズルから配置場所を決定する。即ち、設備制約により吸着ノズル221の配置可能場所が制限されている場合があり、このように配置場所が制限されている吸着ノズル221を「制約付きノズル」と呼ぶ。制約付きノズルの全ての配置を制約通りに決定すると、実装時間の短縮を図るためのノズル配置ができなくなる場合を考慮し、全ての制約付きノズルの配置場所を決めるのではなく、実装時間短縮のためのノズル配置をする場所を残した最低限の配置場所を決定する。例えば、種類Lのノズルを第2列目に置かなければならないという仮定をすると、上記制約付きノズル配置部164は、第1行目第2列目に上記種類Lの吸着ノズル221の配置場所を1つ決定する。ノズル種類Lのノズル使用数は「2」であるが、残り1つに対してはまだ配置を決めない。尚、上記設備制約は、上述のものに限定されるものではなく、他の設備制約も利用できる。
最後に、ステップ17にて、最適化制約出力部167は、上記表366にて示される2行4列にてなるノズル交換部270のノズル配置情報を最適化への制約条件として演算装置110へ送出する。
112…候補評価部、113…縮小部、
130…記憶部、160…前処理装置、191…記録媒体、
201…電子部品実装機、211…吸着ノズル、
230、240…カセット式部品供給装置、250…部品認識装置。
Claims (3)
- 格子状に配列されたそれぞれの区画に一種類の部品を収納するトレイをその厚み方向に沿って重ねて配列し上記トレイを引き出して部品供給を行う複数のトレイ式部品供給装置と、各々一つの部品を保持可能な複数の部品保持部材を搭載した実装ヘッドとを備え、上記実装ヘッドを上記トレイ式部品供給装置から被装着体上に移動させ上記部品を実装する部品実装機において、該部品実装機が実装動作するために必要な上記トレイの配列データの最適化をコンピュータにより行う配列データの最適化方法であって、
上記実装ヘッドで保持する部品について、部品種類毎のトレイを複数の上記トレイ式部品供給装置にトレイの使用数が均等になるように割り当てることを特徴とする配列データの最適化方法。 - 上記トレイ式部品供給装置をリフターにより上下動させ、部品供給を行うトレイを引出し高さに位置合わせした後、上記トレイを引き出すとき、上記リフターの原点が設定された引き出し高さに、上記引き出されるトレイを配置する、請求項1記載の配列データの最適化方法。
- 格子状に配列されたそれぞれの区画に一種類の部品を収納するトレイをその厚み方向に沿って重ねて配列し上記トレイを引き出して部品供給を行う複数のトレイ式部品供給装置と、各々一つの部品を保持可能な複数の部品保持部材を搭載した実装ヘッドとを備え、上記実装ヘッドを上記トレイ式部品供給装置から被装着体上に移動させ上記部品を実装する部品実装機において、該部品実装機が実装動作するために必要な上記トレイの配列データの最適化をコンピュータにより行う配列データの最適化装置であって、
上記実装ヘッドで保持する部品について、部品種類毎のトレイを複数の上記トレイ式部品供給装置にトレイの使用数が均等になるように割り当てることを特徴とする配列データの最適化装置。
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