JP2004128518A - 配列データ最適化方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来に比べて高速な最適化処理を実行する実装データの最適化方法及び最適化装置を提供する。
【解決手段】 最適化したい動作を実行するための実装データを複数に分割した候補生成用知識から上記実装データを縮小するための実装データ候補を生成し、該実装データ候補から最適化可能な条件を満たす最適化後データを選択して、該最適化後データに基づき上記実装データを縮小して上記最適化を行う。したがって、上記実装データ候補の生成から上記最適化まで自動的に行うことができ、複雑な最適化問題を高速に解くことができる。
【選択図】 図1

Description

 本発明は、例えば部品実装機の動作を規定するNCデータと部品供給部の配列データとの最適化問題を高速に解くことのできる配列データの最適化方法及び最適化装置に関する。
 近年、チップ部品、コネクタ部品などの様々な形態の電子部品をプリント基板に実装可能な電子部品実装機の需要が高まっている。こうした中で電子部品実装機の多くは、幅広い様々な形態の電子部品に対応するため、電子部品を装填したテープを巻回したカセットや、平面上にて格子状に区切った各区画に電子部品を収納したトレイ等を備えた各種の部品供給装置を備え、当該電子部品実装機に備わる実装ヘッドに取り付けられるノズルで上記各種の部品供給装置から部品を吸着し、プリント基板に実装するという動作を繰り返し行なう。このような電子部品実装機では、様々な形態の部品を吸着するために上記ノズルの交換が必要となる。又、最近では、後述する部品を複数ヘッドで同時吸着することによる実装時間短縮の目的から、上記実装ヘッドの数を複数にし、上記複数の実装ヘッドを合体させた実装ヘッドを用いる傾向がある。この場合、各実装ヘッド毎にノズルを1本ずつ搭載可能で、様々な形態の部品を吸着するために、各実装ヘッド毎にノズルの交換が必要となる。
 こうした複雑な動作をする電子部品実装機を効率よく動作させ、実装時間を短くするためには、上記部品供給装置における上記カセットや上記トレイ等の配列を表す配列データと、実装手順を規定するNCデータとを最適化する必要がある。N個の上記実装ヘッドを持つ場合、特に上記カセットを備えたカセット式部品供給装置からの部品供給においては、上記カセットの配列状態から、上記N個の実装ヘッドのそれぞれに搭載された各ノズルでN個の部品を同時吸着することが実装時間短縮に有効であり、同時吸着ができるだけ可能なように上記配列データと上記NCデータとを最適化する必要がある。又、上記実装ヘッドではトレイ式部品供給装置から直接に電子部品の同時吸着を行うことは不可能であるが、上記実装ヘッドにて直接に同時吸着可能なように上記トレイから電子部品を取り出して載置板上に配列し直すシャトル部品供給装置を設けている電子部品実装機もあり、このような場合には、上記シャトル部品供給装置からできるだけ同時吸着できるようにNCデータを最適化する必要がある。さらに、上記トレイ供給装置から上記シャトル部品供給装置に電子部品を移す時間を短くするためには、上記トレイに配置されている電子部品のトレイ配列データも最適化するなどの必要がある。
 このように、電子部品実装機における最適化問題は複雑化する傾向にある。電子部品実装機に限らず、一般に最適化の問題は複雑化しており、そうした複雑な最適化問題に対して高速に解を求める最適化装置の需要が高まっている。
 以下に、特許文献1にて開示された従来の最適化装置について説明する。図24は従来の最適化装置を示すものであり、電子部品実装機におけるカセット式部品供給装置のカセットの配列において各実装ヘッドのそれぞれのノズルができるだけ同時吸着可能なように上記配列を最適化するための最適化装置である。図24において、1は実装部品データとカセット使用数データを受け、同時吸着が可能なカセットの組合わせを作る同時吸着作成部であり、2は同時吸着作成部1が作成したカセットの組合わせのカセット配列データ上での配置位置を決定する同時吸着カセット配置決定部であり、3は同時吸着作成部1で組合わせが作れなかったカセットの配置位置を決定するカセット配置決定部である。
 以上のように構成された従来の最適化装置4について、その動作を説明する。尚、電子部品実装機が持つ実装ヘッドの個数、つまり全ノズルの本数Nを4と仮定する。以下、図25に示す実装データ5を例題として説明する。図25において、6は各部品種類毎における部品種類と実装部品点数とを示す実装部品データであり、7は各部品種類毎における部品種類とカセット使用数とを示すカセット使用数データである。
 尚、上記実装部品データ、カセット使用数データ、NCデータ、配列データ、及びその他のデータを含む、電子部品実装機が実装動作するために必要なデータを実装データと呼ぶ。
 まず、同時吸着作成部1は、図25に示す実装データ5を受け、各部品種類毎に実装部品点数をカセット使用数で割ることにより、カセット一つ当りの実装部品点数を求める。この結果を図26に示す。次に、同時吸着作成部1は、カセット1つ当りの実装部品点数が同じ又は近似したカセットを4つずつ組合わせていく。これにより、図26に示す「A用カセット1」から「A用カセット4」までが第1組となり、3回の同時吸着が可能となる。さらに、「A用カセット5」と「B用カセット1」及び「B用カセット2」と「D用カセット1」とが第2組となる。第1組と第2組から3回ずつ、計6回の同時吸着が可能となる。
 次に、同時吸着カセット配置決定部2は、同時吸着作成部1で作られた各組のカセット配置位置を決定する。ある組の配置を決定する際には、その組に含まれる実装部品の基板における平均実装位置を求め、その平均実装位置とカセットの吸着位置との間の距離が近くなるようにその組のカセットを配置する。
 最後に、カセット配置決定部3は、同時吸着作成部1で組にならなかったカセットの配置位置を決定する。図25の例題で組にならなかったカセットは「C用カセット」と「E用カセット」であり、カセットが部品供給部に占める領域が大きい、即ちカセットの幅が大きなカセットから配置位置を決定する。
特開平7-326885号公報
 しかしながら上述した従来の最適化装置4では、ユーザーはカセット使用数を入力する必要があり、このカセット使用数の如何により、最適なカセット配置位置を求めることができたり、できなかったりする。実際に、図25に示す上記例題において、もしユーザーがA用カセットの使用数を3と設定すれば、計8回の同時吸着が可能となり、より最適なカセット配置が得られるが、こうしたカセット使用数の適切な設定をユーザーが行うことは非常に困難である。このように、従来の最適化装置ではユーザーが適切なカセット使用数を試行錯誤しながら決定しなければならないという課題を有していた。
 又、上記カセットにて電子部品の供給を行えない電子部品に対してはトレイによる供給装置がある等、電子部品実装機における最適化問題は益々複雑化してきている。こうした傾向は一般の最適化問題に対してもみられ、複雑な一般的な最適化問題に対して高速な最適化を実現する最適化装置は従来には存在しないという課題もある。
 さらに、電子部品実装機のノズル配置には、絶対守らなければならない設備制約や、守った方が良い設備制約が複数混在しており、どの順番でどの設備制約を満たせば良いか判断し難かった。
 本発明は、このような問題点を解決するもので、従来に比べて高速な最適化処理を実行する配列データの最適化方法及び最適化装置を提供することを目的とする。
 上記目的を達成するため、本発明は以下のように構成する。
 即ち、本発明の第1態様の配列データの最適化方法は、格子状に配列されたそれぞれの区画に一種類の部品を収納するトレイをその厚み方向に沿って重ねて配列し上記トレイを引き出して部品供給を行う複数のトレイ式部品供給装置と、各々一つの部品を保持可能な複数の部品保持部材を搭載した実装ヘッドとを備え、上記実装ヘッドを上記トレイ式部品供給装置から被装着体上に移動させ上記部品を実装する部品実装機において、該部品実装機が実装動作するために必要な上記トレイの配列データの最適化をコンピュータにより行う配列データの最適化方法であって、
 上記実装ヘッドで保持する部品について、部品種類毎のトレイを複数の上記トレイ式部品供給装置にトレイの使用数が均等になるように割り当てることを特徴とする。
 又、上記第1態様において、上記トレイ式部品供給装置をリフターにより上下動させ、部品供給を行うトレイを引出し高さに位置合わせした後、上記トレイを引き出すとき、上記リフターの原点が設定された引き出し高さに、上記引き出されるトレイを配置するようにしてもよい。
 本発明の第2態様の配列データの最適化装置は、格子状に配列されたそれぞれの区画に一種類の部品を収納するトレイをその厚み方向に沿って重ねて配列し上記トレイを引き出して部品供給を行う複数のトレイ式部品供給装置と、各々一つの部品を保持可能な複数の部品保持部材を搭載した実装ヘッドとを備え、上記実装ヘッドを上記トレイ式部品供給装置から被装着体上に移動させ上記部品を実装する部品実装機において、該部品実装機が実装動作するために必要な上記トレイの配列データの最適化をコンピュータにより行う配列データの最適化装置であって、
 上記実装ヘッドで保持する部品について、部品種類毎のトレイを複数の上記トレイ式部品供給装置にトレイの使用数が均等になるように割り当てることを特徴とする。
 本発明の第1態様の最適化方法、及び第2態様である最適化装置によれば、複数のトレイ式部品供給装置において部品種類毎のトレイの使用数が均等になるように各トレイ式部品供給装置にトレイを割り振るようにした。該構成により、同時に実装ヘッドで吸着する部品が異なる複数のトレイから供給される場合、例えば、それらの複数のトレイを、特定のトレイ式部品供給装置に集中して割り当てたとすると、実装ヘッドが1つのトレイから部品を吸着した後、該トレイをトレイ式部品供給装置に戻し、次に他のトレイを引き出す必要がある。その間、実装ヘッドは待状態となり、多大なタクトロスを発生する。これに対し、各トレイ式部品供給装置にトレイを均等に割り当てると、吸着する部品を載せた各トレイが既に引き出された状態にあるので、実装ヘッドはこれらのトレイから連続して部品を吸着できる。このように従来に比べて高速な最適化処理を実行可能となる。
 本発明の実施形態における実装データの最適化方法、該最適化方法を実行する最適化装置、上記最適化方法又は上記最適化装置にて最適化された実装データが供給される電子部品実装機、及び上記実装データ最適化プログラムを記録した、コンピュータ読取可能な記録媒体について、図を参照しながら以下に説明する。
 尚、本実施形態では電子部品を回路基板に実装する実装動作を例に採る。よって「部品」の一態様として電子部品を例に採り、部品が装着される「被装着体」の一態様として回路基板を例に採る。又、上記「課題を解決するための手段」に記載した「実装データ候補」の一態様として本実施形態では、部品供給部の配列を示す配列データ、及び部品の実装順序を示すNCデータを例に採り、又、「部品保持部材」の機能を果たす一態様として本実施形態では実装ヘッドを構成するヘッドに備わる吸着ノズルを例に採る。しかしながら、いずれ事項も本実施形態の例に限定されるものではない。
 図1は、本実施形態における最適化装置を示す。該最適化装置101は、例えばパーソナルコンピュータ等にて構成され、CPU(中央演算処理装置)を有する演算装置110と、入出力制御部120と、入出力制御部120から供給されたデータや、上記演算装置110の送出するデータを格納する記憶部130と、詳細後述する前処理装置160とを備える。又、上記入出力制御部120には、入力装置140及び出力装置150が接続される。該最適化装置101には、コンピュータが読取可能な最適化プログラムを記録した例えばフロッピー(登録商標)ディスク等の記録媒体191から入力装置140を介して上記最適化プログラムが供給され、該最適化プログラムに従い後述するように実装動作の最適化が実行される。これにて得られた最適化後実装データは、例えば直接に電子部品実装機へ供給される。
 上記演算装置110について主たる機能を実行する部分に分けるとすると、候補生成部111、候補評価部112、及び縮小部113に区分できる。これら候補生成部111、候補評価部112、及び縮小部113の本実施形態における詳細な動作については後述するが、略説すると、究極目的である実装動作を最適化するためには実装データの内容を変更する必要があるが、上記究極目的のため本実施形態では、上記候補生成部111は、複数の実装データ候補を生成し、上記候補評価部112は生成された上記実装データ候補から最適な条件を満たす最適化後データを選択し、上記縮小部113は選択された上記最適化後データにかかわる内容を削除するよう上記実装データを縮小して上記最適化を行う。
 上記記憶部130には、上記最適化プログラムを格納する最適化プログラムファイル131、後述する実装データ候補を生成するための候補生成用知識を格納する候補生成用知識データベース132、及び後述する最適化後データを格納する最適化後データ蓄積部133を有する。
 以上のように構成された最適化装置101にて生成された最適化後実装データが供給され有効に動作する電子部品実装機の一構成例を図2に示す。該電子部品実装機201には、実装ヘッド220、カセット式部品供給装置230、240、部品認識装置250、制御装置260、及びノズル交換部270が備わる。
 実装ヘッド220は、平面上で互いに直交するX,Y方向に移動可能であり、本実施形態では上記X方向に沿って一列上に並設された4個のヘッド220−1〜220−4を合体させ配置した構造になっており、各ヘッド220−1〜220−4には1本ずつ、本実施形態では電子部品を吸着動作にて保持するためのノズルにてなる部品保持部材211を搭載している。以後、部品保持部材は「ノズル」として説明するが、ノズル以外の例えばチャック等の保持部材でも、要するに、部品を保持できるものであれば良いものとする。又、これらヘッド220−1〜220−4に搭載したノズル211の配置間隔は、カセット式部品供給装置230、240に備わり上記X方向に沿って列状に配列される各部品供給部231の配列間隔に一致している。又、実装ヘッド220は、該ノズル211の延在方向、本実施形態ではZ方向に沿って移動可能である。
 上記カセット式部品供給装置230、240は、上記電子部品を一列状に装填したテープを巻回した上記部品供給部231を上記X方向に沿って一列状に配列した構成を有する。尚、図2に示す左側のカセット式部品供給装置に、便宜状、符号230を付し、右側のカセット式部品供給装置に符号240を付している。又、カセット式部品供給装置230、240のそれぞれにおいて、上記部品供給部231の数は、上記実装ヘッド220に備わる上記ヘッドの個数、つまり部品保持部材211の本数を超えるものである。又、カセット式部品供給装置230、240自体は、上記X,Y方向に移動しない。又、上述した実装ヘッド220及びカセット式部品供給装置230、240により、各部品供給部231から繰り出される電子部品のそれぞれを4つの上記ヘッド220−1〜220−4、つまり部品保持部材のノズル211にて同時に保持可能である。
 部品認識装置250は、実装ヘッド220のノズル211で電子部品を保持した際に、該電子部品が適切に保持できているか否かを、上記電子部品を撮像することで認識する装置であり、上記撮像動作を行うカメラを有する。
 制御装置260は、各電子部品を回路基板205へ実装する順番、実装する位置等を記録した上記NCデータ、及び上記部品供給部231の配列データを含む上述の最適化装置101にて最適化された上記最適化後実装データが供給され、最適化されたNCデータ及び配列データに従い実装動作を制御する。即ち、実装ヘッド220はまず、上記NCデータで指定される電子部品を適切な部品供給部231に吸着しにいく。この際、4本のノズル211で4つの電子部品を同時に吸着できれば、上記実装ヘッド220の上記部品供給部231への移動及び各ノズル211の上下動が1回のみで済むことになり、実装時間を短くすることができる。次に、部品認識装置250のカメラで電子部品の吸着状態を認識し、最後に、同時吸着した電子部品を各々上記NCデータで指定される回路基板205上の実装位置に、順次実装ヘッド220を移動させ実装する、という吸着・認識・実装の動作を上記NCデータに基づいて繰り返す。
 もし、各ヘッド220−1〜220−4が電子部品を同時吸着できなければ、各ヘッド220−1〜220−4が部品供給部231の電子部品を吸着できる位置へ順次移動する必要があり、同時吸着する場合に比べて実装ヘッド220の移動動作が余分に必要となり、その分実装時間が長くなる。
 尚、上記ヘッド220−1〜220−4の本数Nは4である必要はなく、又、各上記ヘッド220−1〜220−4に搭載されるノズル211の間隔は、部品供給部231の間隔に設定する必要もない。さらに、実際には、実装ヘッド220に後述するノズル交換部270にて取り外し交換可能なノズル211を設けることで様々な形態の電子部品を吸着、実装できるようになっており、又、各ヘッド220−1〜220−4は様々な実装角度に対応するためにノズル211の軸回り方向に回転することができる。しかし、説明を簡略化するために、以下の説明では全ての部品は同じノズル211で吸着、実装できるものとし、上記実装角度も全て同じであると仮定する。尚、この仮定は本実施形態の最適化方法の本質的な限定ではなく、様々なノズル211を必要とする場合や様々な実装角度の電子部品がある場合にも、本実施形態の最適化方法は容易に拡張できる。又、図2ではカセット式部品供給装置230、240におけるそれぞれの部品供給部231における上記テープの幅は一定としているが、このテープ幅は実際には電子部品の大きさに応じて決まるものであり、一つで複数の部品供給部231に相当する幅を持つ部品供給部231もある。しかしこの場合にも本実施形態の最適化方法は容易に拡張可能である。
 上述の構成を有する電子部品実装機201に対して本実施形態の最適化装置101を適用する場合を例に採り、図5に示す実装データ300、並びに図3を用いて最適化方法について説明する。尚、図5に示す実装データ300は、電子部品の種類と該部品種類毎における1枚の回路基板の実装に必要な実装部品点数とを示す実装部品データ301、上記部品種類と上記部品種類毎における上記部品供給部231の使用可能数とを示すカセット使用可能数データ302から構成されるが、図5に図示してないNCデータと配列データも実装データの構成に含まれる。ここでカセット使用可能数とは、ユーザーがこの例題で該当の部品の種類に関して使うことができる部品供給部231の最大値であり、即ち、生産現場で該当の部品種類に関して調達可能なカセットの最大数であり、最適化装置101は上記カセット使用可能数の範囲内で、以下に示すように、最適なカセット使用数を自動決定する。この点で、本実施形態の最適化装置は、上述した従来の最適化装置とは異なる。
 最適化装置101に備わる上記演算装置110において、記憶部130の上記最適化プログラムファイル131に格納した上記最適化プログラムに従い、上記実装データ300が上記候補生成部111に供給される。又、演算装置110における記憶部130の上記候補生成用知識データベース132には、実装データ300中における全ての電子部品種類から一又は複数の部品種類を選択して、上記NCデータ候補及び配列データ候補を生成するための候補生成用知識が複数格納されており、図3に示すステップ(図内では、「S」にて示す)1において、候補生成部111は、それぞれの上記候補生成用知識毎に上記NCデータ候補及び配列データ候補を生成する。図6〜図8には、3つの異なる上記候補生成用知識から生成した、NCデータ候補及び配列データ候補を示す。
 図6には、「部品点数が最大の部品種類X(図5に示すように本例では「A」が相当する)を選び、部品種類X(=A)の部品供給部231を4つ並べることで上記配列データ候補305を作り、部品種類X(=A)の実装部品を4つずつ割り振ることでNCデータ候補306を生成する」という上記候補生成用知識から生成した配列データ候補305及びNCデータ候補306が示されている。尚、NCデータ候補306中のA1〜A15は、部品種類Aの個々の実装部品を示す。又、図6では省略しているが、上記A1〜A15には各実装部品の回路基板上への実装位置情報も含まれるものとする。又、以下では、NCデータ候補の各行をタスクと呼ぶ。即ち、同時吸着する単位がタスクであり、図6のNCデータ候補の並びにおいては、各行に対して同時吸着する単位であるタスク毎に並べている。よって、NCデータ候補306の内訳は、4部品同時吸着のタスクが3回、3部品同時吸着のタスクが1回となる。
 図7には、「部品数最大の部品種類X(=A)を選び、部品種類X(=A)の部品供給部231を3つ並べることで上記配列データ候補307を作り、部品種類X(=A)の実装部品を3つずつ割り振ることでNCデータ候補308を生成し、次に、そのNCデータ候補308のタスク数(図7から判るように「5」)に最も近い実装部品点数を持つ部品種類Y(図5に示すように本例では「C」が相当する)の部品供給部231の1つを配列データ候補307に付け加えて更新し配列データ候補309を生成し、部品種類Y(=C)の部品をNCデータ候補308に割り当てて更新しNCデータ候補310を生成する」という上記候補生成用知識から生成した配列データ候補309とNCデータ候補310とが示されている。NCデータ候補310の内訳は、4部品同時吸着のタスクが5回となる。
 図8には、「部品数最大の部品種類X(=A)を選び、部品種類X(=A)の部品供給部231を2つ並べることで配列データ候補311を作り、部品種類X(=A)の実装部品を2つずつ割り振ることでNCデータ候補312を生成し、次に、そのNCデータ候補312のタスク数(図8から判るように「8」)に最も近い実装部品点数を持つ2つの部品種類Y(図5に示すように本例では「B」が相当する)及び部品種類Z(=C)の部品供給部231を1つずつ配列データ候補311に付け加えて更新し配列データ候補313を生成し、部品種類Y(=B)及び部品種類Z(=C)の部品をNCデータ候補312に割り当てて更新しNCデータ候補314を生成する」という上記候補生成用知識から生成した配列データ候補313とNCデータ候補314とが示されている。NCデータ候補314の内訳は、4部品同時吸着のタスクが5回、3部品同時吸着のタスクが1回、2部品同時吸着のタスクが1回、1部品吸着のタスクが1回となる。
 このように、上記候補生成用知識データベース132には、上述のような候補生成用知識を多数持っており、候補生成部111は各候補生成用知識毎にNCデータ候補と配列データ候補を生成する。
 次のステップ2では、演算装置110における候補評価部112は、上記候補生成部111が生成した複数のNCデータ候補306、310、314、…及び配列データ候補305、309、313、…を評価して、評価が最良のNCデータ候補及び配列データ候補を採用する処理を行う。即ち、まず、生成した配列データ候補305、309、313、…が、図5に示す上記カセット使用可能数の制限を越えていないかどうか、上記配列データ候補305、309、313、…が、記憶部130の最適化後データ蓄積部133に記憶されている配列データにおけるカセットの空き領域に、上記配列データ候補におけるカセットの配列通りに、実際に配置可能かどうか、又、上記配列データ候補を最適化後データ蓄積部133に記憶されている配列データに配置した場合に、まだ最適化後データ蓄積部133に配置されていない実装データ中の残りの部品種類を配置可能な空カセット領域があるかどうか等、制約を満たしているかどうかを判断する。
 例えば、図6の配列データ候補305では、部品種類Aの部品供給部231を4つ並べているが、図5の実装データ300のカセット使用可能数データ302を見ると部品種類Aのカセット使用可能数は3であり、この制約を満たしていない。よって、NCデータ候補306は以降の評価の対象とならない。次に、上記制約を満たしている配列データ候補とペアになっているNCデータ候補の全てを、上記ヘッド220−1〜220−4の本数N(=4)に近い部品数を持つ同時吸着タスクほど大きな得点を与えることによって評価する。例えば、4部品同時吸着タスクには1点、3部品同時吸着タスクには0点、2部品同時吸着タスクには−1点、1部品吸着タスクには−2点という具合に得点付ける。これにより、図7のNCデータ候補310の得点は5点、図8のNCデータ候補314の得点は2点となる。こうした評価をカセット使用可能数の制限を越えていない配列データ候補とペアになっているNCデータ候補の全てに対して行い、得点が最大のNCデータ候補及び配列データ候補を上記最適化後データとして採用する。
 図5に示す実装データ300における本例では、図7のNCデータ候補310の5点が最大となり、NCデータ候補310と配列データ候補309が採用される。
 ここで、本実施形態では上述のような得点付けを行ったが、実装時間が短縮される効果がある、同時吸着する部品の数が多い程得点が大きくなるような得点付けであれば、上記以外の得点付けでも構わない。又、各タスクにおいて吸着動作に要する時間を理論計算し、全タスクの合計吸着動作に要する時間の合計が最小であるNCデータ候補及び配列データ候補を上記最適化後データとして採用する評価方法であっても構わないし、むしろこの評価方法の方が評価精度は向上する。
 次のステップ3では、上記候補評価部112は、上記候補評価部112で選択されたNCデータ候補及び配列データ候補を上記最適化後データとして記憶部130の最適化後データ蓄積部133に、既に記憶済みの最適化後データに追加するようにして、記憶する。上述のように本実施形態では上記ノズル211の交換を行わないという仮定であるが、一般的な場合、選択した上記NCデータ候補を最適化後データ蓄積部133に登録するには、登録後のNCデータの各タスクの順序が上記ノズル211の交換をできるだけしないようなタスク順になるように、そのNCデータ候補の各タスクを既に記憶済みのNCデータに付け加える。尚、上述のように図5の実装データ300の場合における本例では、全ての電子部品は同じノズル211にて吸着できることに仮定したため、最適化後データ蓄積部133に既に記憶されているNCデータの最後のタスクに続けてNCデータ候補のタスクを付け加えて記憶すればよい。
 又、上記候補評価部112で選択された配列データ候補を最適化後データ蓄積部133に登録するには、その配列データ候補の部品供給部231を配置可能な場所の内、できるだけ上記部品認識装置250のカメラに近い場所を選んで配置する。
 この理由は次の通りである。部品認識装置を備えた部品実装機の場合、実装ヘッドのノズルで部品を吸着した後、上記実装ヘッドを上記部品認識装置に備わるカメラ位置まで移動させ、上記部品の吸着姿勢の画像認識を行う。該画像認識により、上記部品の吸着位置ずれや吸着角度ずれがあったときには、NCデータが指定した実装位置に上記ずれ量を補正した位置に部品を置くように上記実装ヘッドを移動させる動作が必要となる。よって、上記部品の吸着位置を有する該当部品の部品供給部は、できるだけ上記部品認識装置の上記カメラに近い場所に配置した方が、上記実装ヘッドの移動距離が少なくて済み、したがって実装時間が短縮されるからである。
 尚、上記部品認識装置を備えない部品実装機、もしくは部品を吸着した実装ヘッドを移動させながらカメラによる認識が可能な部品実装機であれば、上記部品供給部を上記カメラに近い場所に配置する必要はない。この場合は、むしろ各部品種類の平均実装位置にできるだけ近い位置に該当部品種類の部品供給部を配置することで実装時間の短縮が図れる。
 図7に示すNCデータ候補310及び配列データ候補309を最適化後データとして最適化後データ蓄積部133に登録した場合、図9に示すような形態になる。図9において符号315にて示すものは最適化後のNCデータであり、本例では、NCデータ候補310は最適化後データ蓄積部133に初めて格納されるNCデータ候補であるため、NCデータ候補310と最適化後NCデータ315は同じものとなる。さらに、図9に示す符号316にて示すものは最適化後配列データであり、上記配列データ候補309は左カセット配列の上記カメラに最も近い場所に配置している。尚、このように本例では左カセット配列優先で配置したが、右カセット配列を優先してもよい。
 次のステップ4では、演算装置110における縮小部113は、上記最適化後データ蓄積部133に蓄積された最適化後NCデータ及び最適化後配列データを上記実装データにフィードバックし、縮小させた実装データを再度、上記候補生成部111に入力する。
 即ち、まず、上記最適化後NCデータの全タスクに含まれる全実装部品を実装部品データから削除する。図5に示す実装データ300を用いた本例に当てはめてみると、図9の最適化後NCデータ315には部品種類A及び部品種類Cの全実装部品が含まれているので、これらの実装部品を実装部品データ301から削除することになり、その結果、実装部品データ301は図10に示す実装部品データ321のように縮小される。次に、最適化後配列データ316で既に使われている部品供給部231をカセット使用可能数データ302から取り除き、縮小されたカセット使用可能数データ322を得る。このようにして縮小された実装部品データ321及びカセット使用可能数データ322は候補生成部111に再入力される。以後、ステップ5にて上記実装データの全部品種類の実装部品点数及びカセット使用可能数が0になり上記実装データ300の縮小が終了したと判断されるまで、上述したステップ1〜4の処理が繰返し行なわれる。そして最終的には、図11に示す最適化後NCデータ331及び最適化後配列データ332が得られる。
 部品種類A用の部品供給部231を3つ、部品種類B用の部品供給部231を2つ、部品種類C、D、E用の部品供給部231を1つずつ使用することで、上記最適化後NCデータ331に示すように4部品に対する同時吸着タスクが8回実行することが可能になり、最適化処理が終了する。
 このように本実施形態の最適化装置101及び最適化方法によれば、上記実装データに対して上記候補生成用知識を用いることで部分問題に逐次的に分割でき、さらに同時に部分問題のアウトプットである上記最適化後データを実装データにフィードバックし、上記実装データの縮小をしながら部分問題に分割するので、複雑な最適化問題を高速に解くことができる。
 例えば、本実施形態の最適化装置101及び最適化方法を説明するために使用した実装部品データ301は、図25を参照して説明した従来の最適化装置の場合に使用した実装部品データ6と同じであるにもかかわらず、上述のように計8回の同時吸着タスクを実行することができ、上記従来の最適化装置が作った同時吸着タスクの6回よりもより良い最適化が実現できているのが判る。
 又、上記従来の最適化装置ではカセット使用数データで与えられた全ての部品供給部を使用してしまうため、カセット使用数の最適化はユーザー自身が試行錯誤しながら行なう必要があるが、本実施形態の最適化装置101及び最適化方法では、最適な部品供給部231の使用数が自動的に決定されるため、ユーザーに与える負担を著しく少なくすることができる。
 上記実施形態で例に採ったカセット式部品供給装置230、240では供給できない電子部品を実装する場合には、図12に示すような、格子状に配列されたそれぞれの区画に電子部品を収納するトレイ341をその厚み方向に沿って複数の層状に重ねたトレイ式部品供給装置342が用いられる。尚、あるトレイ341は、ある一種類の電子部品のみを専門に供給するものとする。実装ヘッド220に備わるいずれか1本のノズル211がある電子部品をトレイ式部品供給装置342から吸着するときには、その部品種類の電子部品を収納しているトレイ341が当該トレイ式部品供給装置342の引出し高さに位置合わせされるよう、リフター343を上方又は下方に移動して位置決めした後、該当トレイ341を引出した後、部品を吸着することになる。尚、一般にはトレイ341から部品の同時吸着は不可能である。又、後述のように、こうしたトレイ式部品供給装置342を複数設けている電子部品実装機もあるが、この場合も上述の実施形態と同様の最適化方法が適用可能である。但し、最適化後データ蓄積部133は、候補評価部112で採用された最良の配列データ候補のトレイを複数のトレイ式部品供給装置342に分割して、できるだけトレイの使用数を均等に割り当てるように、最適化後配列データに登録するものとする。
 例えば、上記の説明で用いた図5の実装データを用いた例題において、全ての部品種類の部品はトレイ式部品供給装置342で供給するものとし、図7のNCデータ候補310が候補評価部112で採用された最良のNCデータ候補であるとしたとき、図17に示すように電子部品実装機が2つのトレイ式部品供給装置342−1、342−2を持つ場合には、部品種類Aの部品を供給するトレイ341−Lをトレイ式部品供給装置342−1に割り当て、部品種類Cの部品を供給するトレイ341−Rをトレイ式部品供給装置342−2に割り当てるように最適化後配列データに登録することになる。
 即ち、図17において、上記トレイ式部品供給装置342−1、342−2のいずれについても、上記リフター343の原点は下から5段目のトレイが上記引出し位置となる高さに設定されているものとする。リフター343によるトレイ341の上下移動のタイムロスを防ぐために、部品種類Aの部品を収納するトレイ341−Lを上記下から5段目のL5の段にセットし、部品種類Cに対するトレイ341−Rを上記下から5段目のR5の段にセットするものとする。実装ヘッド220がこのようなトレイ式部品供給装置342−1、342−2から部品を吸着する動作について説明すると、ヘッド220−1が部品種類Aを収納するトレイ341−Lから部品種類Aを吸着した後、ヘッド220−2、220−3も続けて同じトレイ341−Lから部品種類Aを吸着する。最後にヘッド220−4が部品種類Cを収納するトレイ341−Rから部品種類Cを吸着し、1タスク分の一連の吸着動作が終了する。よって、上述したような例えばカセット式部品供給装置230のような同時吸着は不可能だが、実装ヘッド220の移動動作を最低限におさえた1タスク分の連続吸着が可能となる。
 仮に、部品種類A用のトレイ341−Lと部品種類C用のトレイ341−Rとを一つのトレイ式部品供給装置342に割り当てたとすると、ヘッド220−3が部品種類Aの部品を吸着した後、次に吸着する種類Bの部品を有するトレイ341−Rに切り替えるために、部品種類A用のトレイ341−Lをリフター343内に収納し、リフター343を上方または下方に移動させ部品種類C用のトレイ341−Rを上記引出し高さに配置するよう位置合わせし、部品種類C用のトレイ341−Rを引出す動作が必要となる。この間、実装ヘッド220は吸着動作待ちの状態を維持しなくてはならないため、その分実装時間が長くなる。
 しかし、上述したように、別々のトレイ式部品供給装置342−1、342−2に、トレイ341の使用数をできるだけ均等に割り当てれば、上述のような実装ヘッド220が待ち状態になる回数をなくすか、又は最小限に抑えることができる。
 上述のように、一般にはトレイ式部品供給装置342からの同時部品吸着は不可能であるが、同時部品吸着が可能なように、図18〜20に示すようなシャトルと呼ばれる部品供給装置351を持つ電子部品実装機もある。図18には、シャトル部品供給装置351を含むトレイ式部品供給装置3420の1例を示す。トレイ式部品供給装置3420はトレイ式部品供給装置3421とトレイ式部品供給装置3422との2台のトレイ式部品供給装置を備え、両方のトレイ式部品供給装置3421、3422から部品をシャトル部品供給装置351上の部品載置位置へ移載可能である。シャトル用吸着ヘッド346は、駆動軸347により図に矢印3461で示すX方向に移動可能で、シャトル用吸着ヘッド346自体も駆動軸347に対してZ方向に上下動できる。トレイ引出し部材352は、トレイ引出しプレート344と係合可能であり、図に矢印3521に示すY方向にトレイ341をトレイ式部品供給装置3421から引出し、及びトレイ式部品供給装置3421に収納することができる。トレイ引出し部材352と同様に、シャトル部品供給装置351もトレイ式部品供給装置3422に備わるトレイ引出しプレート344と係合可能であり、図に矢印3521に示すY方向に、トレイ341をトレイ式部品供給装置3422から引出し、及びトレイ式部品供給装置3422に収納することができる。
 部品をトレイ341からシャトル部品供給装置351に移載する動作を説明する。トレイ式部品供給装置3421、3422いずれでも所望の部品種類の所望の部品を収納したトレイ341を載せたトレイ引出しプレート344を引出す。そして上記所望の部品を収納しているトレイ341の区画上にシャトル用吸着ヘッド346が位置するように、X方向に対しては駆動軸347により、Y方向に対してはトレイプレート344を引出す量で位置決めする。位置決め後、シャトル用吸着ヘッド346が下降し上記所望の部品を吸着して、上昇する。次に、シャトル部品供給装置351上の上記部品載置位置の内の予定位置にシャトル用吸着ヘッド346が位置するように、X方向に対しては駆動軸347によりシャトル用吸着ヘッド346を移動し、Y方向に対してはシャトル部品供給装置351を移動させることで位置決めする。そして、シャトル用吸着ヘッド346を下降させ、シャトル部品供給装置351上の上記予定位置に吸着している部品を移載する。以上の動作を繰り返して、実装ヘッド220に備わるノズル211の本数N(本実施例では4)に相当する部品数の部品をトレイ341からシャトル部品供給装置351の上記部品載置位置に配置することができる。これによりトレイ式部品供給装置であっても実装ヘッド220による部品吸着前に、シャトル部品供給装置351上に、上記動作により予め部品を移載しておくことで、実装ヘッド220による部品の同時吸着が可能になる。
 図19に示されるものは、1台のみのトレイ式部品供給装置3423にシャトル部品供給装置351を備えた例であり、部品をトレイ341からシャトル部品供給装置351上に移載する動作が1台のトレイ供給装置3423から移載できるようになっていることを除き、図18を参照して説明した動作と同じである。
 図20には、上述した図18に示すトレイ式部品供給装置3420のように、2台のトレイ式部品供給装置3425、3426を一体的に構成したトレイ式部品供給装置3424において、上記駆動軸347に対応する駆動軸3427が一方のトレイ式部品供給装置3425のみに延在するように構成した例が示されている。このような構成から、トレイ式部品供給装置3426に備わるトレイ341から部品をシャトル部品供給装置351へ移載することはできない。よって、トレイ式部品供給装置3426については、トレイ引出し部材352により引出されたトレイ341から直接に実装ヘッド220が上記トレイ341から部品を吸着する必要がある。即ち、トレイ式部品供給装置3426のトレイ341に収納された部品を実装ヘッド220で同時吸着することはできない。
 以上、シャトル部品供給装置付きのトレイ式部品供給装置の例を説明したが、シャトル部品供給装置へ移載できるトレイ式部品供給装置の台数が3台以上になった構成も可能である。又、上述の各例では、シャトル用吸着ヘッド346におけるY方向の位置決めは、トレイ341の引出量により行ったが、Y方向にシャトル用吸着ヘッド346を移動させる駆動軸を別途に備えることにより行うように構成することもできる。
 以上説明したようなシャトル部品供給装置351を有するトレイ式部品供給装置342、3420、3423、3424の場合には、上記候補評価部112は、選択した最良の配列データ候補のトレイをシャトル部品供給装置351が設けられているトレイ式部品供給装置を除いた他のトレイ式部品供給装置に対しては、できるだけトレイ数を均等に割り当てるよう上記最適化後データ蓄積部133に最適化後配列データとして登録するものとする。
 詳しく説明するために、シャトル部品供給装置351を備えた、上記図18、図19、図20に示すトレイ式部品供給装置3420、3423、3424に部品を割り当てた具体事例を、図21、22、23を用いて説明する。
 図5に示す実装データを用いた例題において、全ての部品種類の部品は図18〜20のトレイ式部品供給装置3420、3423、3424で供給するものとし、図7のNCデータ候補310が候補評価部112で採用された最良のNCデータ候補であるとしたとき、トレイ式部品供給装置及びシャトル部品供給装置の部品配置は図21〜23の各々に示すようにする。
 図18に示すトレイ式部品供給装置3420の場合は、トレイ式部品供給装置3421、3422の両方ともシャトル部品供給装置351への移載ができるので、図7のNCデータ候補310のタスク単位を図21に示すように、部品種類において左からA、A、A、Cにてシャトル部品供給装置351上に配置する。このように配置しておけば、実装ヘッド220は、ヘッド220−1〜220−3のそれぞれに部品種類Aを、ヘッド220−4に部品種類Cを、同時吸着でき、実装時間を短縮できる。又、トレイ式部品供給装置3421、3422への部品種類A、Cの部品の配置は、実装ヘッド220が1回前にシャトル部品供給装置351から部品を吸着してから現在のタスクの部品を吸着するまでの間にトレイ式部品供給装置3421、3422から部品をシャトル部品供給装置351上に移載できるのであれば、実装ヘッド220が待ち状態にならないので、特にどのように配置しても構わない。しかし、出来るだけ速くシャトル部品供給装置351への部品の移載を行う点を考慮すれば、望ましくは、図17を参照して説明した場合と同様に、上記リフター343が原点位置にある状態ですぐにトレイ341を上記引出し高さ位置にて引出せるよう、図21に示すように、トレイ式部品供給装置3421のL5段目のトレイ341に部品種類Aの部品を、トレイ式部品供給装置3422のR5段目のトレイ341に部品種類Cの部品を配置するのが良い。このように配置にすることで、トレイ式部品供給装置3421、3422のリフター343を動作させる必要は無く、シャトル用吸着ヘッド346により部品を各トレイ341からシャトル部品供給装置351へ移載するのに要する時間だけ要することになる。
 図19に示すトレイ式部品供給装置3423の場合は、1台のトレイ式部品供給装置3423に備わるトレイ341から、図22に示すように、シャトル部品供給装置351上に部品を移載する必要がある。この移載動作が、実装ヘッド220が1回前にシャトル部品供給装置351から部品を吸着してから現在のタスクの部品を吸着するまでの間に終了するのであれば、トレイ式部品供給装置3423における部品種類A、Cの配置はどのようであっても構わない。しかしながらこの移載動作が速く終了する方が望ましいので、実際には、上記リフター343が原点位置にある状態ですぐにトレイ341を上記引出し高さ位置にて引出せるよう、図22に示すようにトレイ式部品供給装置3423のL5段目のトレイ341に部品種類Aの部品を、その下のL4段目のトレイ341に部品種類Cの部品を配置するのが良い。
 図20に示すトレイ式部品供給装置3424の場合には、実装ヘッド220が同一タスクの部品を全て同時吸着することを優先するのであれば、図19の場合と同様に、トレイ式部品供給装置3425のトレイ341に部品種類A、Cの部品を配置するのが良い。しかし、その場合、トレイ式部品供給装置3425のリフター343の動作が必要となり、その動作時間が実装時間に大きく影響する場合もある。その場合には、シャトル部品供給装置351を備えたトレイ式部品供給装置3425に備わるトレイ341に部品種類Aの部品を割り当て、シャトル部品供給装置351を備えないトレイ式部品供給装置3426のトレイ341に部品種類Cの部品を割り当てる。部品種類Aの部品については、図23に示すように左からA,A,Aにてシャトル部品供給装置351上に移載配置できるので、実装ヘッド220のヘッド220−1〜220−3により、部品種類Aの部品を同時に吸着が可能である。該同時吸着した後、実装ヘッド220は、トレイ式部品供給装置3426の部品種類Cの部品を収納したトレイ341まで移動し、ヘッド220−4が部品種類Cの部品を吸着し、一連の吸着動作を終了する。この場合、シャトル部品供給装置351の配置位置から部品種類Cの部品を収納しているトレイ341の位置まで実装ヘッド220が移動する動作が加わるが、この実装ヘッド220の移動時間が、先に述べたトレイ式部品供給装置のリフター343の動作時間より短いならば、図23のように部品種類Cの部品をトレイ式部品供給装置3426のトレイ341に割り当てた方が、実装時間が短くなる。図23では、上述した図21の場合と同様に、トレイ式部品供給装置3425のL5段目のトレイ341に部品種類Aの部品を、トレイ式部品供給装置3426のR5段目のトレイ341に部品種類Cの部品を配置している。
 上記したような理由、またはその他の理由で、シャトル部品供給装置351を備えていないトレイ式部品供給装置に部品を配置せざるを得ない場合は、やはり使用トレイの数が均等になるように部品を割り当てれば良い。
 さらには、図1に示すように、最適化装置101は前処理装置160を備えることもできる。以下に、該前処理装置160について説明する。
 図2において、ノズル交換部270は、実装ヘッド220に搭載した各ノズル221を交換する装置である。ノズル交換部270には、現在実装ヘッド220に搭載されていないノズル221が、「(行,列)」の表示形態、即ち、図2に示す(1,1)、(1,2)、…、(2,4)の2行4列の各場所に配置されており、同一行内の隣の列のノズル221との間隔は、実装ヘッド220における隣合うノズル間隔と一致しているものとする。部品実装動作中に実装ヘッド220においてノズル221の交換が必要になったとき、実装ヘッド220は、ノズル交換部270へ移動し、不使用になったノズル221を外してノズル交換部270に配置させ、必要なノズル221をノズル交換部270より選択して取り付ける。実装ヘッド220がノズル交換部270でノズル221を着脱する際、着脱したいノズル221について、ノズル交換部270における該当ノズル221の配置場所へ実装ヘッド220が位置合わせをして、ノズル221の着脱が行われる。
 例えば、実装ヘッド220のヘッド220−1のノズル221を外して、ノズル交換部270の上記(1,1)の場所に配置させたいとき、逆に、ヘッド220−1にノズル交換部270の上記(1,1)に配置されているノズル221を取り付けたいときは、ヘッド220−1が上記(1,1)の場所に合致する位置に移動して、ノズル221の着脱が行われる。
 以上のような動作でノズル交換が行われるノズル交換部270であるが、ノズル交換部270のノズル221の配置は、部品を実装する時間の長短に影響する。即ち、上述した最適化装置101の出力結果に影響する。
 上述したノズル221の交換動作を行うために、ノズル221の交換回数を最小にする必要がある。それでもノズル交換が複数回発生するのであれば、その複数回の交換を同時に行う方が、ノズル交換による時間ロスを最小に出来る。例えばヘッド220−1〜220−4におけるそれぞれのノズル221を交換しなければならないのであれば、それらの交換が同じタイミングで行うことができるような実装順のNCデータにし、一度のノズル交換動作で全ての上記ヘッド220−1〜220−4のノズル221が同時に交換されるのが良い。そのためには、ヘッド220−1のノズル221が上記(1,1)の場所、ヘッド220−2のノズル221が上記(1,2)の場所、…、ヘッド220−4のノズル221が上記(1,4)の場所というように、実装ヘッド220における各ノズル221の配置位置がノズル交換部270の各行毎のノズル配置位置と同じになるようにする。
 尚、上述の説明では、ノズル交換部270において、隣の列のノズル221との間隔と、実装ヘッド220において、隣合うノズル間隔とが一致した例を採ったが、必ずしも一致する必要はない。その場合、ノズル221の同時交換はできない。しかしながらこの場合においても、順次連続して各ノズル221を交換する際の実装ヘッド220の移動量を小さくさせるためには、上記説明した通りノズル交換部270のノズル配置と実装ヘッド220のノズル配置とを同じにすることに変わりはない。
 以上のように、ノズル交換部270のノズル配置には、実装時間を短縮するために望ましい配置が存在する。しかし、絶対守らなければならない設備制約により決まる配置や、守った方が良い設備制約により決まる位置もあり、それらを加味しどのような優先順位でノズル配置を決めればよいか、判断が難しいという問題があった。
 図13に示す前処理装置160は、上記問題を解決するためのもので、実装ヘッド220に搭載するノズル221を交換するノズル交換部270のノズル配置を決定する装置である。
 該前処理装置160には、機能的に区分すると、上記実装データ300及び設備データを読み込む実装・設備データ読込部161と、それぞれの部品保持部材、つまり本実施形態では吸着ノズル221の種類毎に吸着ノズル221の使用要求数を算出するノズル使用要求数算出部162と、設備制約に適合するようにノズル使用要求数を限定して各吸着ノズル221の種類毎に吸着ノズル221の使用数を求めるノズル使用数限定部163と、設備制約に適合するように制約付き吸着ノズル221に対して配置場所を決定する制約付きノズル配置部164と、各吸着ノズル221の種類に対して残りの吸着ノズル221の配置場所を決定する残ノズル配置部165と、吸着ノズル221の配置を整列するノズル配置整列部166と、求めた吸着ノズル221の配置結果を出力する最適化制約出力部167とを備える。
 図14に示す実装データ361及び設備データ362を例に用いて、図4を参照しながら上記前処理装置160にて実行される最適化前処理動作について説明する。尚、この例において、図2に示す通りノズル交換部270は、吸着ノズルが2行4列の合計8箇所に配置されると仮定する。尚、上記行数と列数の仮定は上記の値に限定されるものではない。又、上記実装データ361に示すように、上記吸着ノズル221の種類は、「S」,「M」,「L」の3種類あるとする。
 ステップ11において、上記実装・設備データ読込部161は、上記実装データ361に基づき部品種類、部品種類毎の実装部品点数、部品種類毎の部品供給部231の使用可能数つまりカセット使用可能数、部品種類毎の吸着ノズル221の種類の諸情報をそれぞれ読み込み、又、設備データ362から吸着ノズル221の種類情報、吸着ノズル221の種類毎におけるノズル使用可能数のそれぞれの情報を読み込む。ここで、上記カセット使用可能数は、図5に示すカセット使用可能数データ302にあるカセット使用可能数と同じものである。又、上記ノズル使用可能数とは、ユーザごとに異なる設備制約で、ユーザがこの例題で使用することができるノズル数の最大値であり、本実施形態の最適化前処理装置160では、ノズル使用可能数の範囲内で最適なノズル使用数を、以下に説明するように、自動決定する。
 又、実装データ361及び設備データ362に示す吸着ノズル221の種類は、部品供給部231から実装部品を吸着し回路基板上に実装するため、部品種類の形状に基づき異なる。つまり、同じ種類のノズルを使用する部品種類、例えば吸着ノズルの種類「M」を使用する部品種類「A」と部品種類「C」との部品については、吸着ノズル221を交換せずに吸着することができ、実装時間の短縮を図ることができる。
 ステップ12では、ノズル使用要求数算出部162は、ノズル使用要求数を算出する。ノズル使用要求数算出部162では、各部品種類毎に実装部品点数の多い方から順に、各部品種類において、実装部品点数とカセット使用可能数とを比較し、いずれか低い値を最小置として求め、各ノズル種類毎に実装できる部品種類分の求めた最小値を合計して、各ノズル種類毎にノズル使用要求数を求める。求めたノズル使用要求数は、ノズル使用可能数を上限とする。
 図14に示す実装データ361の例では、まず、部品種類Aが選択され、実装部品点数「15」とカセット使用可能数「3」との最小値から、種類Mの吸着ノズル221におけるノズル使用要求数は3となる。次に部品種類Bの実装部品点数「6」とカセット使用可能数「3」との最小値から、種類Lの吸着ノズル221におけるノズル使用要求数は3となる。次に部品種類Cについて種類Mの吸着ノズル221のノズル使用要求数は3となる。ここで、部品種類Aと部品種類Cとは共通のノズル種類Mを使用するので、ノズル使用要求数を合計すると6になり、設備データ362に示される、種類Mの吸着ノズル221のノズル使用可能数4を超えるので、結局、種類Mの吸着ノズル221のノズル使用要求数は4となる。以下、同様に処理を行うと、部品種類Bのみに使用される種類Lの吸着ノズル221のノズル使用要求数は3、部品種類Dと部品種類Eで使用される種類Sの吸着ノズル221のノズル使用要求数は4となる。この結果をまとめたものが図15に示す「ノズル使用要求数」の各値である。
 ステップ13において、ノズル使用数限定部163は、設備制約により限定された吸着ノズル221の配置場所であるノズル交換部270に全ての吸着ノズル221が配置できるように、各種類の吸着ノズル221に対して上記ノズル使用要求数を限定して、配置可能なノズル使用数を求める。初期状態では、各種類の吸着ノズル221のノズル使用数は、ノズル使用要求数に設定される。全種類の吸着ノズル221におけるノズル使用数の合計が配置場所数を超える場合には、使用頻度の小さい種類の吸着ノズル221のノズル使用数を1つ減らす。但し、1つ減らした結果ノズル使用数が0になる場合には、次に使用頻度の小さい種類の吸着ノズル221のノズル使用数を1つ減らす。ここで、使用頻度とは、各ノズル種類毎に、実装できる部品点数をノズル使用数で除したものである。このようにして上記配置場所数に収まるまでノズル使用数の限定を繰り返す。
 この例では、上述のようにノズル交換部270において吸着ノズル221を配置できる場所は2行4列の合計8箇所と仮定している。よって、ステップ12までの計算によりノズル使用数の合計は11となり、配置できる個数の上記8個を超えている。そこで、ノズル使用数の合計を8個以内に収めるために、各吸着ノズル種類毎に使用頻度を算出する。そのため、各ノズル種類毎に実装部品点数を求める。種類M用ノズルは、部品種類Aの実装部品点数「15」と部品種類Cの実装部品点数「5」とを実装するのに利用されるので、実装部品点数は合計20となる。同様に、種類L用ノズルの実装部品点数は6、種類S用ノズルの実装部品点数は6となる。これをまとめたものが図15に示す「実装部品点数」である。そして、各吸着ノズル種類の最初のノズル使用数は、図15に示す「ノズル使用要求数」に設定されるので、種類M用ノズルについては、実装部品点数の「20」をノズル使用数の「4」で除すことで、使用頻度は「5」と求まり、種類L用ノズルについては、実装部品点数の「6」をノズル使用数の「3」で除すことで使用頻度は「2」と求まり、種類S用ノズルについては、実装部品点数の「6」をノズル使用数の「4」で除すことで使用頻度は「1.5」と求まる。ここで種類S用ノズルの使用頻度が一番小さいので種類S用吸着ノズル221のノズル使用数を1つ減らす。減じた後においてもまだ、ノズル使用数の合計が配置場所数を超えるので再度、各ノズル種類毎に使用頻度を計算する。最終的には、種類M用ノズルについては、実装部品点数の「20」をノズル使用数の「4」で除すことで使用頻度は「5」と求まり、種類L用ノズルについては実装部品点数の「6」をノズル使用数の「2」で除すことで使用頻度は「3」と求まり、種類S用ノズルについては実装部品点数の「6」をノズル使用数の「2」で除することで使用頻度は「3」と求まる。この最終的なノズル使用数をまとめたものが図15に示す「最終ノズル使用数」である。
 全てのノズル種類について上記ノズル使用数が決まった後、ステップ14及びステップ15において、制約付きノズル配置部164及び残ノズル配置部165は、ノズル交換部270における吸着ノズル221の配置を決定する。
 吸着ノズル221をどこに配置するかは重要である。上述したようにその配置場所により吸着ノズル221を交換する回数を減らすことが可能になり、実装時間の短縮を図ることができるからである。まず、上記制約付きノズル配置部164で、制約付きのノズルから配置場所を決定する。即ち、設備制約により吸着ノズル221の配置可能場所が制限されている場合があり、このように配置場所が制限されている吸着ノズル221を「制約付きノズル」と呼ぶ。制約付きノズルの全ての配置を制約通りに決定すると、実装時間の短縮を図るためのノズル配置ができなくなる場合を考慮し、全ての制約付きノズルの配置場所を決めるのではなく、実装時間短縮のためのノズル配置をする場所を残した最低限の配置場所を決定する。例えば、種類Lのノズルを第2列目に置かなければならないという仮定をすると、上記制約付きノズル配置部164は、第1行目第2列目に上記種類Lの吸着ノズル221の配置場所を1つ決定する。ノズル種類Lのノズル使用数は「2」であるが、残り1つに対してはまだ配置を決めない。尚、上記設備制約は、上述のものに限定されるものではなく、他の設備制約も利用できる。
 最低限の制約付きノズルについて、その配置が終了した時点で、残ノズル配置部165は、残りの吸着ノズル221についてその配置場所を決定する。上記制約付きノズルの配置結果を元に、できるだけ同時吸着できる実装ヘッド220のノズル配置と同一配置にすることを考慮して該配置場所の同一行に同一種類の吸着ノズル221を配置する。この場合においても使用頻度の大きい順に配置場所を決定する。まず、使用頻度が一番大きい種類Mの吸着ノズル221を同一行にノズル使用数に基づき4つ分配置する。第1行目には、種類Lの吸着ノズル221が既に配置されているので、第2行目に種類Mの吸着ノズル221をノズル使用数に基づき4つ整列して配置する。次に、使用頻度から種類Lの吸着ノズル221が選択され、これを整列するように第1行目第1列目にノズル使用数の「2」の内、未配置である残り1つの配置場所が決定される。最後に種類Sの吸着ノズル221のノズル使用数2つ分が空いている第1行目の第3列目と第4列目に配置される。
 ステップ16では、ノズル配置整列部166は、残ノズル配置部165により決定された吸着ノズル221の配置行を入れ替る。つまり使用頻度の大きい行と部品種類の混合が少ない行とを回路基板に近い方の行に移動させる。これにより、先に使用する吸着ノズル221が回路基板に近い側に配置され、ノズル交換のため、実装ヘッド220がノズル交換部270の交換場所へ移動する移動量が、最初の交換から後の交換に進むにつれて、小さいものから大きいものになる。この例では第2行目と第1行目が入れ替えられる。よって最終的な吸着ノズル221の配置は図16に示す表366のようになる。
 最後に、ステップ17にて、最適化制約出力部167は、上記表366にて示される2行4列にてなるノズル交換部270のノズル配置情報を最適化への制約条件として演算装置110へ送出する。
 このように前処理装置160を設け、実装時間を短縮するためのノズル配置と設備制約によるノズル配置との相互の優先度のバランスを考慮して上記前処理動作を実行することで、多種多様な部品を実装可能な部品実装機において、ノズル交換部270における吸着ノズルの最適な配置を自動的に求めることができる。この前処理装置160の出力結果により、最適化装置101は制約を受ける。即ち、この前処理装置160が出力したノズル配置通りの実装ヘッド220のノズル配置にて、該実装ヘッド220が同時吸着できる、例えば部品供給部230の部品配置及びNCデータのタスク順にすれば、ノズル交換回数を最小にでき、かつ同時吸着回数は最大になり、多種多様な部品を実装可能な部品実装機における部品実装動作を従来に比べて高速化することができる。
 本発明は、例えば部品実装機の動作を規定するNCデータと部品供給部の配列データとの最適化問題を高速に解くことに利用可能である。
本発明の一実施形態における最適化装置の構成を示すブロック図である。 上記最適化装置から最適化後実装データが供給される部品実装機の構成を示すブロック図である。 図1に示す最適化装置の動作を示すフローチャートである。 図1に示す最適化装置に備わる前処理装置における動作を示すフローチャートである。 図1に示す最適化装置にて使用される実装データを示す図である。 図1に示す最適化装置にて生成される配列データ候補情報及び実装手順候補情報を示す図である。 図1に示す最適化装置にて生成される配列データ候補情報及び実装手順候補情報を示す図である。 図1に示す最適化装置にて生成される配列データ候補情報及び実装手順候補情報を示す図である。 図1に示す最適化装置にて生成される最適化後データを示す図である。 図1に示す最適化装置にて生成される最適化後データを示す図である。 図1に示す最適化装置にて生成される最適化後実装データを示す図である。 図2に示す部品実装機に備わる部品供給装置の他の例を示す斜視図である。 図1に示す最適化装置に備わる前処理装置の構成を示すブロック図である。 上記前処理装置にて実行される前処理動作にて使用する実装データ及び設備データを示す図である。 上記前処理装置にて実行される前処理動作に関係するデータを示す図である。 上記前処理装置にて実行される前処理動作に関係するデータを示す図である。 図2に示す部品実装機に備わる部品供給装置のさらに他の例を示す図である。 図17に示すトレイ式部品供給装置の一形態を示す斜視図である。 図18に示すトレイ式部品供給装置の他の形態を示す斜視図である。 図18に示すトレイ式部品供給装置のさらに他の形態を示す斜視図である。 図18に示すトレイ式部品供給装置におけるトレイの配列の最適化を行う場合を説明するための図である。 図19に示すトレイ式部品供給装置におけるトレイの配列の最適化を行う場合を説明するための図である。 図18に示すトレイ式部品供給装置におけるトレイの配列の最適化を行う場合を説明するための図である。 従来の最適化装置における主要部分の構成を示すブロック図である。 従来の最適化装置にて使用する実装部品データを示す図である。 従来の最適化装置における同時吸着作成部が生成したカセット1つ当りの実装部品点数を示す図である。
符号の説明
 101…最適化装置、110…演算装置、111…候補生成部、
 112…候補評価部、113…縮小部、
 130…記憶部、160…前処理装置、191…記録媒体、
 201…電子部品実装機、211…吸着ノズル、
 230、240…カセット式部品供給装置、250…部品認識装置。

Claims (3)

  1.  格子状に配列されたそれぞれの区画に一種類の部品を収納するトレイをその厚み方向に沿って重ねて配列し上記トレイを引き出して部品供給を行う複数のトレイ式部品供給装置と、各々一つの部品を保持可能な複数の部品保持部材を搭載した実装ヘッドとを備え、上記実装ヘッドを上記トレイ式部品供給装置から被装着体上に移動させ上記部品を実装する部品実装機において、該部品実装機が実装動作するために必要な上記トレイの配列データの最適化をコンピュータにより行う配列データの最適化方法であって、
     上記実装ヘッドで保持する部品について、部品種類毎のトレイを複数の上記トレイ式部品供給装置にトレイの使用数が均等になるように割り当てることを特徴とする配列データの最適化方法。
  2.  上記トレイ式部品供給装置をリフターにより上下動させ、部品供給を行うトレイを引出し高さに位置合わせした後、上記トレイを引き出すとき、上記リフターの原点が設定された引き出し高さに、上記引き出されるトレイを配置する、請求項1記載の配列データの最適化方法。
  3.  格子状に配列されたそれぞれの区画に一種類の部品を収納するトレイをその厚み方向に沿って重ねて配列し上記トレイを引き出して部品供給を行う複数のトレイ式部品供給装置と、各々一つの部品を保持可能な複数の部品保持部材を搭載した実装ヘッドとを備え、上記実装ヘッドを上記トレイ式部品供給装置から被装着体上に移動させ上記部品を実装する部品実装機において、該部品実装機が実装動作するために必要な上記トレイの配列データの最適化をコンピュータにより行う配列データの最適化装置であって、
     上記実装ヘッドで保持する部品について、部品種類毎のトレイを複数の上記トレイ式部品供給装置にトレイの使用数が均等になるように割り当てることを特徴とする配列データの最適化装置。
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