JP2004099887A - 接着剤組成物およびこれを用いた飾り石の固着方法、装飾品、ならびに装飾品用補修剤 - Google Patents

接着剤組成物およびこれを用いた飾り石の固着方法、装飾品、ならびに装飾品用補修剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2004099887A
JP2004099887A JP2003297842A JP2003297842A JP2004099887A JP 2004099887 A JP2004099887 A JP 2004099887A JP 2003297842 A JP2003297842 A JP 2003297842A JP 2003297842 A JP2003297842 A JP 2003297842A JP 2004099887 A JP2004099887 A JP 2004099887A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adhesive composition
decorative
fine particles
stone
ornament
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003297842A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4498702B2 (ja
Inventor
Yuji Akao
赤 尾  祐 司
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Citizen Watch Co Ltd filed Critical Citizen Watch Co Ltd
Priority to JP2003297842A priority Critical patent/JP4498702B2/ja
Publication of JP2004099887A publication Critical patent/JP2004099887A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4498702B2 publication Critical patent/JP4498702B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adornments (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

  【課題】 飾り石が基体に強固に固着されるとともに、美しい輝きを有する装飾品を得ることができる接着剤組成物を提供すること。
  【解決手段】 本発明に係る接着剤組成物は、硬化収縮率が10%未満のバインダーと、粒径が100μm以下のアルミニウム微粒子とを含有し、前記アルミニウム微粒子が、前記バインダー100重量部に対して100〜500重量部含まれることを特徴としている。また、前記バインダーはエポキシ樹脂と硬化剤とからなることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

 本発明は、飾り石を装飾品用基体に固着するための接着剤組成物、この組成物を用いた飾り石の固着方法、および飾り石が固着した装飾品、ならびに装飾品用補修剤に関する。
 時計は、本来、時刻を知らせるための精密機械であるが、高級な時計になると装飾品としての価値も有し、その割合は高価格な時計ほど大きい。このような装飾品としての価値を有する時計は、宝石やガラスなどの飾り石により装飾されていることが多い。
 このような飾り石による装飾は、時計に限らず、ブレスレットや鞄用金具など様々な装飾品に施されている。飾り石としてダイヤモンドなどの宝石を用いた装飾品は、輝きも良く、美しい外観が得られるが、装飾品全体を宝石で装飾すると、非常に高価となる。
 そこで、飾り石としてガラスを用いて高級感を持たせた装飾品が知られている。これは、前記宝石の替わりにガラスを使用することによって、装飾品を安価にしたものであるが、飾り石の輝きはダイヤモンドなどの宝石よりも劣るという問題があった。
 このため、従来から、下記のような方法でガラス製飾り石を固着し、美しい輝きを有する装飾品が製造されていた。まず、宝石のようにカットされたガラスの下面にアルミニウムなどの金属膜を形成させ、金属膜を有するガラス製飾り石を作製する。次に、接着剤を用いてこのガラス製飾り石を装飾品用基体に固着する。このとき、ガラスの金属膜を形成した面を基体に接着することによって、ガラスの上面および側面から入射した光が金属膜で反射する。その結果、飾り石がダイヤモンドのように輝いて見えるようになり、美しい外観が得られ、時計などの装飾品に高級感がでる。
 しかしながら、このような固着方法は、ガラスの金属膜を形成した面と基体とを接着するため、金属膜がガラスから剥離すると飾り石が基体から脱離するという問題があった。
 ところで、光沢性を有する樹脂組成物として、メタリック塗料が知られている(たとえば、特許文献1および2)。しかしながら、これらの塗料は、基体の表面をコーティングするものであり、接着性が不十分なため、接着剤としては不向きである。
特開2003−213216号公報 特開平11−343431号公報
 本発明は、上記のような従来技術に伴う問題を解決しようとするものであって、飾り石を基体に強固に固着でき、かつ飾り石が美しく輝くようになる接着剤組成物、およびこの接着剤組成物を用いて飾り石を基体に固着した装飾品を提供することを課題としている。さらに、本発明は、前記接着剤組成物を用いた飾り石の固着方法を提供することを課題としている。
 本発明者は、上記問題点を解決すべく鋭意研究し、光沢性を有するアルミニウム微粒子と特定のバインダーとを含有する接着剤組成物を用いて、飾り石を基体に固着することによって、飾り石が美しい輝きを有し、かつ強固に基体に固着されることを見出し、発明を
完成するに至った。
 すなわち、本発明に係る接着剤組成物は、硬化収縮率が10%未満のバインダーと、粒径が100μm以下のアルミニウム微粒子とを含有し、前記アルミニウム微粒子が、前記バインダー100重量部に対して100〜500重量部含まれることを特徴としている。前記バインダーは、エポキシ樹脂と硬化剤とからなることが好ましい。
 本発明に係る装飾品は、前記接着剤組成物の硬化物を介して飾り石が基体に固着されている。
 本発明に係る時計は、前記接着剤組成物の接着剤組成物の硬化物を介して飾り石が固着された時計用外装部品を有する。
 本発明に係る飾り石の固着方法は、前記接着剤組成物を用いて、飾り石を装飾品用基体に固着することを特徴としている。
 本発明に係る装飾品用補修剤は、硬化収縮率が10%未満のバインダーと、粒径が100μm以下のアルミニウム微粒子とを含有し、前記アルミニウム微粒子が、前記バインダー100重量部に対して100〜500重量部含まれることを特徴としている。前記バインダーは、エポキシ樹脂と硬化剤とからなることが好ましい。
 本発明によると、飾り石を装飾品用基体に強固に固着できるとともに、飾り石が美しく輝くようにすることができる。また、従来、飾り石に施されていた金属膜の形成工程が不要となり、大幅なコスト削減とともに、美しい輝きを有する飾り石が固着された装飾品用基体を容易に製造することができる。さらに、接着剤の劣化が起こりにくく、長期にわたって飾り石が基体から脱離することなく装飾品を使用することができる。
 本発明に係る接着剤組成物および補修剤は、アルミニウム微粒子とバインダーとを含有する。まず、本発明に用いられる原料について説明する。
 (A)アルミニウム微粒子:
 本発明に用いられるアルミニウム微粒子は、粒径が100μm以下、好ましくは50μm以下、より好ましくは2〜10μmである。アルミニウム微粒子の粒径が上記範囲を超えると、アルミニウム微粒子の光沢性が低下するとともに、粒径の大きな微粒子を含む接着剤組成物は微粒子とバインダーが分離しやすく、その硬化物の輝きは不均一となる。
 このようなアルミニウム微粒子としては、いわゆるリーフィングアルミニウム粉末が挙げられる。具体的には、東洋アルミニウム社製0900M(平均粒径26μm)、0670TS(平均粒径4.9μm)、5207N(平均粒径6.0μm)、5205(平均粒径12μm)、1200M(平均粒径10μm)、8880YF(平均粒径12μm)、MG1000(平均粒径28μm)、1950M(平均粒径52μm)、1109M(平均粒径30μm)などの市販品が挙げられる。
 (B)バインダー:
 本発明に用いられるバインダーは、硬化収縮率が10%未満、好ましくは5%以下、より好ましくは3%以下の樹脂組成物であって、可視光透明性を有する。このようなバインダーとしては、たとえば、エポキシ樹脂と硬化剤とからなる通常のエポキシ樹脂接着剤組成物であって、透明性を有する液状エポキシ樹脂接着剤組成物が挙げられる。このような
エポキシ樹脂接着剤組成物は、熱硬化型、光硬化型のいずれのエポキシ樹脂組成物であってもよい。
 前記エポキシ樹脂としては、具体的には、エピコート828(ジャパンエポキシレジン社製)、DER331(ダウ・ケミカル社製)、AER−260(旭チバ社製)YD128、YD−8125(以上、東都化成社製)などのビスフェノールA型エポキシ樹脂;エピコート806、807(以上、ジャパンエポキシレジン社製)、YD8170C(東都化成社製)などのビスフェノールF型エポキシ樹脂;YX4000(ジャパンエポキシレジン社製)などのビフェニル型エポキシ樹脂;NC7000(日本化薬社製)、HP−4032(大日本インキ化学工業社製)などのナフタレン型エポキシ樹脂;ESX−221(住友化学社製)、VG3101(三井化学社製)、EPPN−502(日本化薬社製)などの多官能型エポキシ樹脂;UCC206、221、249、1234(以上、ユニオンカーバイド社製)、CY175、CY179(以上、チバガイギー社製)、セロキサイド2021(ダイセル化学工業社製)などの脂環式エポキシ樹脂などが挙げられる。
 また、硬化剤としては、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメチレン無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、エンドメチレン無水フタル酸などの無水フタル酸類;2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4−ジアミノ−6−(2’−メチルイミダゾリル−(1’))−エチル−s−トリアジンなどのイミダゾール等が挙げられる。
 前記エポキシ樹脂と硬化剤との混合比(硬化剤/エポキシ樹脂)は、エポキシ樹脂と硬化剤との化学当量比1.0以上、好ましくは1.0〜1.5、より好ましくは1.0〜1.3が望ましい。
             <接着剤組成物および補修剤>
 本発明に係る接着剤組成物は、前記アルミニウム微粒子とバインダーとを混合することによって製造することができる。前記アルミニウム微粒子は、バインダー100重量部に対して100〜500重量部含まれる。アルミニウム微粒子の含有量が、上記下限未満になると光の反射量が低下し、飾り石の輝きが鈍くなる。アルミニウム微粒子の含有量が、上記上限を超えると接着剤組成物の流動性が低下し、接着剤を接着部位に塗布または注入することが困難となる。
 また、本発明に係る接着剤組成物は、時計などの装飾品の外装部品の補修剤として用いることもできる。たとえば、外装部品にできた傷に、接着剤組成物を塗布または注入して硬化させ、外装部品を補修する。補修された部分は、その周囲と遜色のない輝きを有するとともに、硬化物が外装部品との密着性が高いため、補修部分が剥がれたり、脱離したりすることがない。
               <飾り石の固着方法>
 本発明に係る飾り石の固着方法は、前記接着剤組成物を用いて、飾り石を装飾品用基体に固着する方法である。
 本発明に用いられる飾り石は、通常、装飾品に用いられる飾り石であって、アルミニウムなどの金属膜を有していないものである。具体的には、ガラス製飾り石が上げられる。また、本発明に用いられる装飾品用基体は、装飾品に用いられるものであれば特に限定さ
れないが、たとえば、時計用外装部品、ブレスレット、鞄などの金具などが挙げられる。
 まず、前記装飾品用基体の飾り石を固着する部位に、通常1〜1.5mm径の穴をあける。次に、この穴に前記接着剤組成物をディスペンサーなどを用いて注入した後、飾り石をこの穴に基体の表側から挿入する。その後、熱硬化性エポキシ樹脂接着剤を用いた場合には、80〜120℃で30分〜2時間加熱して前記接着剤組成物を硬化させ、飾り石を基体に固着させる。また、光硬化性エポキシ樹脂接着剤を用いた場合には、紫外線等を照射して前記接着剤組成物を硬化させ、飾り石を基体に固着させてもよい。
 このようにして固着された飾り石は、装飾品用基体と強固に固着されている。特に装飾品が時計の場合には、飾り石と時計用外装部品との接着力は3kgf以上、好ましくは3.5〜4.0kgfであることが望ましい。
                 <装飾品>
 本発明に係る装飾品は、前記接着剤組成物を用いて飾り石を装飾品用基体に固着されたものである。このような装飾品としては、時計、ブレスレット、鞄用金具などが挙げられる。
 <実施例>
 以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、この実施例により何ら限定されるものではない。まず、実施例および比較例で用いた材料を示す。
 <バインダー>
 エポキシ樹脂バインダーA:
 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、商品名:エピコート828)50重量部と、下記式
Figure 2004099887
で表されるエポキシ樹脂50重量部と、無水メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸47重量部と、無水エンドメチレンテトラヒドロフタル酸50重量部と、2−エチル−4−メチルイミダゾール3重量部とを混合して、バインダーAを調製した。
 アクリル系バインダーB:
 ペンタエリスリトールトリアクリレート50重量部と、下記式
Figure 2004099887
で表されるビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物ジアクリレート50重量部と、ラジカル発生剤としてt−ブチルペルオキシベンゾエート5重量部とを混合し、アクリル系接着剤を調製した。
 <実施例1>
 前記エポキシ樹脂バインダーAを100重量部と、東洋アルミニウム社製アルミニウム微粒子(商品名:0670TS)を篩い分けして得られたアルミニウム微粒子(粒径2〜5μm)100重量部とを攪拌混合機で5分間攪拌して混合し、エポキシ樹脂接着剤組成物1を調製した。
 時計用外装部品(SUS304製およびSUS316L製)の穴(1mm径)にエポキシ樹脂接着剤組成物1を注入し、この穴にガラス製飾り石を外装部品の表側から挿入した。その後、100℃で1時間加熱して接着剤組成物1を硬化させ、ガラス製飾り石を時計用外装部品に固着した。
 この外装部品について、下記の方法により、飾り石と外装部品との接着力の測定、落下試験および飾り石の輝きの観察を行なった。
 (接着力)
 プッシュプルゲージ(アイコーエンジニアリング社製、型番:9500)を用いて、外装部品の裏側の穴から、固着した飾り石を押し飾り石が外装部品から脱離した時の接着力を測定した。
 (落下試験)
 飾り石を固着した外装部品を1mの高さから自由落下させ、外装部品からの飾り石の脱離の有無を確認した。
 (輝度)
 外装部品に固着した飾り石の側面からペンライト(ストリームライト社製、商品名:スタイラス)を用いて光を照射し、このときの飾り石の輝きを飾り石の上面から目視により観察した。時計装飾用ダイヤモンドと比較し、下記基準に基づいて評価した。
   評価 A:ダイヤモンドと同程度の輝き
      B:ダイヤモンドよりも輝きが劣る。
 また、下記の方法により、エポキシ樹脂接着剤組成物1の硬化収縮率を測定した。
 (硬化収縮率)
 まず、硬化前の接着剤組成物の比重を測定した。次に、この接着剤組成物を100℃で
1時間加熱して硬化物を調製した。この硬化物の比重を測定して、硬化収縮率を算出した。
 これらの結果を表1に示す。
 <比較例1>
 アルミニウム微粒子の替わりに、福田金属社製の銀粉(商品名:シルコートAgC−B)を篩い分けして得られた銀微粒子(粒径2〜5μm)100重量部を混合した以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂接着剤組成物aを調製し、ガラス製飾り石を時計用外装部品に固着した。実施例1と同様にして、各物性を測定し、評価した。結果を表1に示す。
 <比較例2>
 アルミニウム微粒子の替わりに、福田金属社製の銅粉(商品名:EFC−3000)を篩い分けして得られた銅微粒子(粒径2〜5μm)100重量部を混合した以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂接着剤組成物bを調製し、ガラス製飾り石を時計用外装部品に固着した。実施例1と同様にして、各物性を測定し、評価した。結果を表1に示す。
 <比較例3>
 エポキシ樹脂バインダーAの替わりに、100重量部のアクリル系接着剤Bを用いた以外は、実施例1と同様にして、各物性を測定し、評価した。結果を表1に示す。
 <比較例4>
 エポキシ樹脂接着剤の替わりに、100重量部のEVA系ホットメルト接着剤(ノガワケミカル社製、商品名:DA574B)を用いた以外は、実施例1と同様にしてEVA系ホットメルト接着剤とアルミニウム微粒子とを混合したが、攪拌時に粘度が高くなり、接着剤組成物の調製は困難であった。
 <比較例5>
 エポキシ樹脂接着剤の替わりに、100重量部のクロロプレン系ゴム(ノガワケミカル社製、商品名:DW246)を用いた以外は、実施例1と同様にしてEVA系ホットメルト接着剤とアルミニウム微粒子とを混合したが、攪拌時に粘度が高くなり、接着剤組成物の調製は困難であった。
Figure 2004099887
 <実施例2>
 粒径が2〜5μmのアルミニウム微粒子の替わりに、東洋アルミニウム社製アルミニウム微粒子(商品名:5207N)を篩い分けして得られたアルミニウム微粒子(粒径2〜10μm)100重量部を用いた以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂接着剤組成物2を調製し、ガラス製飾り石を時計用外装部品に固着した。実施例1と同様にして、各物性を測定し、評価した。結果を表2に示す。
 <実施例3>
 粒径が2〜5μmのアルミニウム微粒子の替わりに、東洋アルミニウム社製アルミニウム微粒子(商品名:MG1000)を篩い分けして得られたアルミニウム微粒子(粒径20〜30μm)100重量部を用いた以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂接着剤組成物3を調製し、ガラス製飾り石を時計用外装部品に固着した。実施例1と同様にして、各物性を測定し、評価した。結果を表2に示す。
 <実施例4>
 粒径が2〜5μmのアルミニウム微粒子の替わりに、東洋アルミニウム社製アルミニウム微粒子(商品名:1950M)を篩い分けして得られたアルミニウム微粒子(粒径50〜80μm)100重量部を用いた以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂接着剤組成物4を調製し、ガラス製飾り石を時計用外装部品に固着した。実施例1と同様にして、各物性を測定し、評価した。結果を表2に示す。
 <実施例5>
 粒径が2〜5μmのアルミニウム微粒子の替わりに、東洋アルミニウム社製アルミニウム微粒子(商品名:1950M)を篩い分けして得られたアルミニウム微粒子(粒径80〜100μm)100重量部を用いた以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂接着剤
組成物5を調製し、ガラス製飾り石を時計用外装部品に固着した。実施例1と同様にして、各物性を測定し、評価した。結果を表2に示す。
 <比較例6>
 粒径が2〜5μmのアルミニウム微粒子の替わりに、金属アルミニウム切削し、得られた切屑を篩い分けして得られたアルミニウム微粒子(粒径130〜150μm)100重量部を用いた以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂接着剤組成物2を調製し、ガラス製飾り石を時計用外装部品に固着した。実施例1と同様にして、各物性を測定し、評価した。結果を表2に示す。
Figure 2004099887
 <実施例6〜10>
 アルミニウム微粒子100重量部の替わりに、表3に示す量のアルミニウム微粒子を用いた以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂接着剤組成物6〜10を調製し、ガラス製飾り石を時計用外装部品に固着した。実施例1と同様にして、各物性を測定し、評価した。結果を表3に示す。
 <比較例7〜8>
 アルミニウム微粒子100重量部の替わりに、表3に示す量のアルミニウム微粒子を用いた以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂接着剤組成物c〜dを調製し、ガラス製飾り石を時計用外装部品に固着した。実施例1と同様にして、各物性を測定し、評価した。結果を表3に示す。
 <比較例9>
 ガラス製飾り石の裏面に、アルミニウム薄膜を蒸着させた。次に、実施例1と同様にして、時計用外装部品の穴にエポキシ樹脂バインダーAを注入した。この穴に、裏面にアルミニウム薄膜を有するガラス製飾り石を外装部品の表側から挿入した。その後、100℃で1時間加熱してバインダーAを硬化させ、ガラス製飾り石を時計用外装部品に固着した
 実施例1と同様にして、各物性を測定し、評価した。結果を表3に示す。
Figure 2004099887
 <実施例11>
 実施例1〜10で作製した、ガラス製飾り石を固着した時計用外装部品を90℃で1500時間保存し、保存後の時計用外装部品について飾り石の脱離の有無を確認した。その結果、いずれの外装部品についても飾り石の脱離は見られなかった。また、接着力を測定
したところ、保存前後で接着力の変化は見られなかった。
 <比較例10>
 比較例9で作製した、アルミニウム薄膜を有するガラス製飾り石を固着した時計用外装部品を90℃で1500時間保存し、保存後の時計用外装部品について飾り石の脱離の有無を確認し、接着力を測定した。その結果、飾り石の脱離は見られなかったものの、保存後の接着力は保存前に比べて低下した。
 本発明によると、飾り石がガラス製の安価な装飾品であっても、高級感をもたせることができる。また、従来、飾り石に施されていた金属膜の形成工程が不要となり、大幅なコスト削減ができるとともに、美しい輝きを有する飾り石が固着された装飾品用基体を容易に製造することができる。さらに、このようにして固着された飾り石は、長期にわたって基体から脱離することないため、修理を施すことなく、装飾品の長期間の使用が可能となる。

Claims (7)

  1.  硬化収縮率が10%未満のバインダーと、粒径が100μm以下のアルミニウム微粒子とを含有し、
     前記アルミニウム微粒子が、前記バインダー100重量部に対して100〜500重量部含まれることを特徴とする接着剤組成物。
  2.  前記バインダーが、エポキシ樹脂と硬化剤とからなることを特徴とする請求項1に記載の接着剤組成物。
  3.  請求項1または2に記載の接着剤組成物の硬化物を介して飾り石が基体に固着された装飾品。
  4.  請求項1または2に記載の接着剤組成物の硬化物を介して飾り石が固着された時計用外装部品を有する時計。
  5.  請求項1または2に記載の接着剤組成物を用いて、飾り石を装飾品用基体に固着することを特徴とする飾り石の固着方法。
  6.  硬化収縮率が10%未満のバインダーと、粒径が100μm以下のアルミニウム微粒子とを含有し、
     前記アルミニウム微粒子が、前記バインダー100重量部に対して100〜500重量部含まれることを特徴とする装飾品用補修剤。
  7.  前記バインダーが、エポキシ樹脂と硬化剤とからなることを特徴とする請求項6に記載の装飾品用補修剤。
JP2003297842A 2002-08-22 2003-08-21 接着剤組成物およびこれを用いた飾り石の固着方法、装飾品、ならびに装飾品用補修剤 Expired - Fee Related JP4498702B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003297842A JP4498702B2 (ja) 2002-08-22 2003-08-21 接着剤組成物およびこれを用いた飾り石の固着方法、装飾品、ならびに装飾品用補修剤

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002241566 2002-08-22
JP2003297842A JP4498702B2 (ja) 2002-08-22 2003-08-21 接着剤組成物およびこれを用いた飾り石の固着方法、装飾品、ならびに装飾品用補修剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004099887A true JP2004099887A (ja) 2004-04-02
JP4498702B2 JP4498702B2 (ja) 2010-07-07

Family

ID=32301113

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003297842A Expired - Fee Related JP4498702B2 (ja) 2002-08-22 2003-08-21 接着剤組成物およびこれを用いた飾り石の固着方法、装飾品、ならびに装飾品用補修剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4498702B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005325149A (ja) * 2004-05-12 2005-11-24 Yokohama Rubber Co Ltd:The 接着剤組成物
JP2006010403A (ja) * 2004-06-23 2006-01-12 Seiko Epson Corp 時計用外装部品の補修方法
WO2009144135A1 (de) * 2008-05-28 2009-12-03 Siemens Aktiengesellschaft Wärmeleitfähiger verbundwerkstoff mit aluminium-pulver, verfahren zum herstellen des verbundwerkstoffs und verwendung des verbundwerkstoffs
JP2013544148A (ja) * 2010-11-19 2013-12-12 デル ピア エス.アール.エル. 石を金属元素へ装着する方法、特にガラス結晶を管状部材の表面へ接着する方法
WO2016088540A1 (ja) * 2014-12-05 2016-06-09 三井金属鉱業株式会社 導電性組成物並びに配線基板及びその製造方法
JP2017075219A (ja) * 2015-10-14 2017-04-20 シチズン時計株式会社 接着剤組成物およびこれを用いた腕時計

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03215582A (ja) * 1990-01-20 1991-09-20 Aisin Chem Co Ltd スポット溶接可能な接着剤組成物
JPH05279610A (ja) * 1992-04-01 1993-10-26 Seiko Epson Corp インキ及びそれを用いた時計用外装部材の製造方法
JPH11343431A (ja) * 1997-06-20 1999-12-14 Nippon Paint Co Ltd メタリック塗料
JP2001232712A (ja) * 2000-02-24 2001-08-28 Tokai Rubber Ind Ltd 熱伝導性部材
JP2003213216A (ja) * 2002-01-28 2003-07-30 Tomoegawa Paper Co Ltd シルバーメタリック粉体塗料

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03215582A (ja) * 1990-01-20 1991-09-20 Aisin Chem Co Ltd スポット溶接可能な接着剤組成物
JPH05279610A (ja) * 1992-04-01 1993-10-26 Seiko Epson Corp インキ及びそれを用いた時計用外装部材の製造方法
JPH11343431A (ja) * 1997-06-20 1999-12-14 Nippon Paint Co Ltd メタリック塗料
JP2001232712A (ja) * 2000-02-24 2001-08-28 Tokai Rubber Ind Ltd 熱伝導性部材
JP2003213216A (ja) * 2002-01-28 2003-07-30 Tomoegawa Paper Co Ltd シルバーメタリック粉体塗料

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005325149A (ja) * 2004-05-12 2005-11-24 Yokohama Rubber Co Ltd:The 接着剤組成物
JP4590927B2 (ja) * 2004-05-12 2010-12-01 横浜ゴム株式会社 接着剤組成物
JP2006010403A (ja) * 2004-06-23 2006-01-12 Seiko Epson Corp 時計用外装部品の補修方法
WO2009144135A1 (de) * 2008-05-28 2009-12-03 Siemens Aktiengesellschaft Wärmeleitfähiger verbundwerkstoff mit aluminium-pulver, verfahren zum herstellen des verbundwerkstoffs und verwendung des verbundwerkstoffs
JP2013544148A (ja) * 2010-11-19 2013-12-12 デル ピア エス.アール.エル. 石を金属元素へ装着する方法、特にガラス結晶を管状部材の表面へ接着する方法
WO2016088540A1 (ja) * 2014-12-05 2016-06-09 三井金属鉱業株式会社 導電性組成物並びに配線基板及びその製造方法
JPWO2016088540A1 (ja) * 2014-12-05 2017-09-14 三井金属鉱業株式会社 導電性組成物並びに配線基板及びその製造方法
JP2017075219A (ja) * 2015-10-14 2017-04-20 シチズン時計株式会社 接着剤組成物およびこれを用いた腕時計

Also Published As

Publication number Publication date
JP4498702B2 (ja) 2010-07-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI460245B (zh) An adhesive composition and a method using its temporary fixing member
KR100633696B1 (ko) 입체적 투명 마블칩을 함유한 인조대리석 및 그의 제조방법
WO2004005392A3 (en) Maleimidopropyl trimethoxysilane and related free-radically polymerizable coupling agents as adhesion promotors in adhesive formulations
CN103221498B (zh) 透光性硬质基板层叠体的加工方法和板状制品的制造方法
JPS63284213A (ja) 光重合性材料組成物
KR20100023894A (ko) 금속박막용 도료조성물 및 이것에 의하여 형성된 광휘성 복합도막
TW200624485A (en) Curable liquid composition, cured film, and antistatic laminate
JP4498702B2 (ja) 接着剤組成物およびこれを用いた飾り石の固着方法、装飾品、ならびに装飾品用補修剤
EP1445290A4 (en) POWDER COAT, METHOD FOR THE PRODUCTION THEREOF AND PAINTING PRODUCED THEREFROM
DE10346327A1 (de) Strahlungshärtbare Beschichtungsmittel, enthaltend ein aliphatisches Urethan (meth)acrylat
JP2024105470A (ja) 計時器と宝飾品のための材料
KR101941422B1 (ko) 핑크골드 색이 코팅된 장신구용 게르마늄 칩의 제조방법, 및 이를 이용한 장신구
US9080084B2 (en) Photolytically induced redox curable compositions
US20070063144A1 (en) Method for treating products
JP2010013496A (ja) 精密部品用接着剤組成物および時計用文字板
JP4498701B2 (ja) 精密部品用接着剤組成物、これを用いた時計用文字板、および時計用文字板の製造方法
KR101580544B1 (ko) Uv 경화형 다이싱 필름
CN1250666C (zh) 粘合剂组合物及用其粘合装饰石的方法、饰品及其修补剂
CA2231097C (en) Use of a photopolymerizable composition for the decoration of metallic ornaments
DE50302185D1 (de) Verwendung von polyhydroxyfunktionalisierten alkanen als haftvermittler in verbunden aus beschichtung, klebschicht und verbundglasscheibe sowie verbunde dieser art, verfahren zu ihrer herstellung und ihre verwendung
JP2001164010A (ja) メタリック外観を有するプラスチック製品、特にラジオ調整式腕時計ケーシング
JP2001181002A (ja) 廃ガラス質配合人造石
AU2003264119A1 (en) Reactive and gel-free compositions for making hybrid composites
CN1853956A (zh) 装饰板及其制造方法
ATE103163T1 (de) Haftmittlergemisch (blend) fuer die zahnaertzliche prothetik und dessen verwendung als dentalbindemittel.

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060628

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100112

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100312

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100406

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100414

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130423

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4498702

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150423

Year of fee payment: 5

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees