JP2004096291A - 画像処理装置、画像処理方法、及びそのプログラム並びにそのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、及びそのプログラム並びにそのプログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】人間の視覚特性を鑑みて、好ましいシャープネスを有するディジタル画像を得ることができ、シャープネスの自動調整を可能とする。
【解決手段】シャープネス強度出力手段110は入力された画像信号から生成した微分画像信号のシャープネス強度値Sdを計測して出力する。シャープネス阻害量出力手段120は同じく画像信号から肌や無彩色や主題を表す特定の画像領域等に着目した第1のシャープネス阻害量Siと、所定の閾値よりもシャープネス強度値が大きい画素近辺に着目した第2のシャープネス阻害量Srとを出力する。シャープネス嗜好度計測手段130は、Sd,Si,Srに基づいてシャープネス嗜好度を計測し、シャープネス処理係数決定手段200は、シャープネス嗜好度に基づいてシャープネス処理係数を決定する。シャープネス処理手段300では決定されたシャープネス処理係数に応じて処理内容が切り替わる。
【選択図】     図2

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、自然画像を含むディジタル画像に対して、主観的に最適なシャープネス度合いを実現できる画像処理装置、画像処理方法、及びそのプログラム並びにそのプログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
最終印刷物の品質は、ディジタル画像信号の特性と、カラー画像記録装置や画像記録材料の特性で決定される。同様に、該カラー画像処理装置は、入力されたディジタル画像信号(入力画像信号)に対して、カラー画像記録装置や画像記録材料の特性に合わせた補正または最適化を目的とする処理装置と、撮影条件や色空間が不明な入力画像信号の調整を目的とする処理装置に分類できる。
【0003】
どちらの画像処理装置であっても、画像処理装置への入力画像信号は赤(R)緑(G)青(B)色信号、CIE L*a*b*(CIELAB)色信号、シアン(C)マゼンタ(M)イエロー(Y)黒(K)色信号などで扱われ、前記入力画像信号の強度は、単色で8bit、12bit等と多値である。また、画像処理装置の構成には色補正処理手段、シャープネス(空間補正を含む)処理手段等が含まれており、一連の画像信号処理を施すことで共通している。
【0004】
後者の入力画像信号を調整するための画像処理装置での色補正処理は、コントラスト調整や色味のバランス調整、ホワイトバランス調整、かぶり補正等の技術で構成され、シャープネス処理はエッジ強調を含むシャープネス強調、解像度変換、ノイズ除去等の技術で構成されている。
【0005】
また、入力装置、表示装置及び出力装置等の機器の補正を目的とした空間補正処理は、画像信号が持つ不要な周期性や画像ノイズ特性、及び画像記録装置で生じる空間周波数特性の劣化抑制処理、更には特定の空間周波数帯域等の強調処理を備えている。
【0006】
前述の空間補正処理は、機器の特性を前もって入手可能な限られた情報で記述したシャープネス補正フィルタを利用して、画像処理を施す仕組みになっている。しかし、機器補正の情報は、ディジタル画像その物の情報とは独立した情報であるため、ディジタル画像にとって最適な出力条件を考慮しておらず、バランスが崩れたディジタル画像を出力されることもある。これを解決するためには、ディジタル画像信号の調整を目的とする処理装置が必要となる。
【0007】
ディジタル画像信号の調整を行う最善の施策は、利用者が利用している表示・出力装置で、表示・出力画像の程度を確認しつつ好みにあった処理を施す方法である。しかし、この方法では、利用者に画像処理の経験及び作業時間を要求するといった問題が生じる。そのため、画像処理装置は、最小の手間、もしくは自動で画像そのものから情報を獲得する画像計測及び画質調整を施す方法(自動画質調整技術)を備えることが期待されている。
【0008】
前述の自動画質調整技術でのシャープネス処理は、ディジタル画像からシャープネス度合い(エッジ度合いや画像ノイズ等が複合した程度を表す)を測り、計測結果に応じてシャープネス処理を施す機能が必要である。
【0009】
シャープネス処理の問題は、単純に、暈し処理を施すと高精細な再現(キメ)がなくなり、シャープネス度合いが下がり、シャープネス強調処理でシャープネスが強すぎたら、肌の荒れ(肌荒れ)、無彩色部でのノイズやエッジ部の境界の破綻(リンギング)が目立つことで不快と感じることである。この問題は、通常のシャープネス処理技術が、鮮鋭度(シャープネス度合い)と共にシャープネス阻害が変化し、それぞれを独立に制御できないことに起因している。このため、ディジタル画像信号の情報だけでは上記問題を根本的に解決することが困難である。
【0010】
この問題に対応するには、測定量として、シャープネス度合いと共に、シャープネスの良好さを阻害する又は劣化した量(シャープネス阻害量)を反映させたシャープネスの好ましさの度合い(シャープネス嗜好度)が必要である。
【0011】
画像信号そのものから画像の特性を測る技術、特に、シャープネス計測の技術は、幾つかの方法が提案されている。例えば、鮮鋭度評価方法は、微分画像(エッジ画像)の信号強度の総和を鮮鋭度の評価値とする鮮鋭度評価手法(例えば以下に示す非特許文献1参照)が提案されている。また、前記手法と同じ原理を用いたディジタル画像の鮮鋭性評価装置、もしくは鮮鋭度を変換する画像処理装置が、以下に示す特許文献1から3で開示されている。
【0012】
上記において、例えば三宅は画素のエッジ強度値の総和を利用することを提案している。また、特許文献1及び特許文献2では、前記総和に相当する量をエッジ画素数(エッジ強度が0でない画素)で正規化する方法が開示されている。更に、特許文献3では、前記総和を正規化する方法において、正規する画素数算出工程にて閾値以上のエッジ強度を示す画素を求める工程を備えた画像処理方法が開示されている。
【0013】
特許文献2が開示するところの鮮鋭度測定装置は、前述の鮮鋭度評価手法と同様に、エッジ画像の信号強度の総和を求めた後、エッジ領域で正規化することで、単位エッジ部当たりの平均強度もしくは前記エッジ強度の2乗値の平均強度を求めており、エッジ度合いの強度値(強弱の程度)を鮮鋭度としている。また、前記鮮鋭度測定装置はカラー画像情報ではなく、輝度情報を用いることで処理工程を簡易化している。鮮鋭化並びに鮮鋭度の測定に利用する情報は、明暗情報よりカラー情報を利用し、処理コストに従い精度を高められることが期待できることは既知である。
【0014】
通常、精度が必要なら処理コストを掛け、程々の精度を所望する場合は、輝度、または明度情報を利用する。一方、特許文献1が開示するところの鮮鋭化装置は、前述の鮮鋭度評価手法や鮮鋭性評価装置と同様な原理を用いている。また、特許文献3が開示するところの処理装置は、前述の鮮鋭度評価手法や鮮鋭性評価装置の原理に加え、閾値処理方法に特徴を持たせたシャープネス判定手段を備えている。尚、前述の特許文献3での鮮鋭度評価方法は、以下に示す非特許文献2で、ガウス性雑音、インパルス性雑音が混在する混合雑音で劣化した画像信号の復元に利用される形式であることが知られている。
【0015】
これら従来技術での鮮鋭度は、シャープネスの強さ(シャープネス強度)の主観評価値と高い相関が得られる。
【0016】
【特許文献1】
特許第2692531号公報
【特許文献2】
特許第2611723号公報
【特許文献3】
特開平10−200756号公報
【非特許文献1】
三宅洋一:テレビジョン学会誌,43,11(1989)
【非特許文献2】
Y.H.Lee, S.A.Kassam, Generalized median altering and related non−linear altering techniques, IEEE Trans.Acoust., Speech & Signal Process.,vol.ASSP−33, no.3, pp.672−683, June 1987.
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した各従来技術は、シャープネスの強さ(シャープネス強度)の主観評価に対して相関が認められるもののシャープネスの自動調整において本来測定すべきシャープネス嗜好度に対して主観評価の相関が取れないという問題が存在する。つまり、上記した各従来技術では、シャープネス阻害量の計測手段がないため、シャープネス嗜好度が不定であるという問題を有している。このため、上記した従来技術では、シャープネスが強くかかり過ぎ、不快と感じる領域を解消できない。
【0018】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、人間の視覚特性を鑑みて、好ましいシャープネスを有するディジタル画像を得ることができ、シャープネスの自動調整を可能とする画像処理装置、画像処理方法、及びそのプログラム並びにそのプログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明は、請求項1記載のように、シャープネス処理係数に基づいて入力画像のシャープネスを補正する画像処理装置において、前記入力画像から微分画像信号を生成する微分画像信号生成手段と、前記微分画像信号からシャープネスの阻害量を計測する阻害量計測手段と、前記阻害量に基づいてシャープネス処理係数を決定するシャープネス処理係数決定手段とを有する。これにより、入力された画像信号に応じて求められたシャープネスの阻害量及び強度値に基づいて適宜シャープネス処理係数を変更するため、人間の視覚特性を鑑みて、好ましいシャープネスを有するディジタル画像を得ることができ、シャープネスの自動調整を可能とする画像処理装置が提供される。
【0020】
また、本発明は、請求項2記載のように、シャープネス処理係数に基づいて入力画像のシャープネスを補正する画像処理装置において、前記入力画像から微分画像信号を生成する微分画像信号生成手段と、前記微分画像信号からシャープネスの阻害量を計測する阻害量計測手段と、前記微分画像信号からシャープネスの強度値を計測する強度値計測手段と、前記阻害量と前記強度値とに基づいてシャープネス処理係数を決定するシャープネス処理係数決定手段とを有する。これにより、入力された画像信号に応じて求められたシャープネスの阻害量に基づいて適宜シャープネス処理係数を変更するため、人間の視覚特性を鑑みて、好ましいシャープネスを有するディジタル画像を得ることができ、シャープネスの自動調整を可能とする画像処理装置が提供される。
【0021】
また、上記の画像処理装置は、例えば請求項3記載のように、前記微分画像信号において、周辺画素よりも大きなシャープネスの強度値を有する画素を含む領域の前記周辺画素に対するオーバシュート量又はアンダーシュート量を計測するオーバシュート量/アンダーシュート量計測手段を有し、前記阻害量計測手段が、所定の閾値以上である前記オーバシュート量又はアンダーシュート量に基づいて前記阻害量を計測する第1の阻害量計測手段を有するように構成することもできる。これにより、シャープネスの阻害量を計測するための要素にリンギング等の強度値が大きな領域で発生する現象が加えられるため、より的確にシャープネスの阻害量を計測することができ、これに伴い、より的確なシャープネス処理係数が求められることで、より人間の視覚特性が鑑みられた、好ましいシャープネスを有する出力画像を自動調整により得ることができる。
【0022】
また、上記の画像処理装置は、例えば請求項4記載のように、肌や無彩色や主題を表す特定の画像領域を検出する特定画像領域検出手段を有し、前記阻害量計測手段が、前記特定画像領域のシャープネスの阻害量を計測する第2の阻害量計測手段を有するように構成することもできる。これにより、肌や無彩色や主題を表す特定の画像領域を考慮して、より的確にシャープネスの阻害量を計測することができ、これに伴い、より的確なシャープネス処理係数が求められることで、より人間の視覚特性が鑑みられた、好ましいシャープネスを有する出力画像を自動調整により得ることができる。
【0023】
また、本発明は、請求項5記載のように、シャープネス処理係数に基づいて入力画像のシャープネスを補正する画像処理装置において、前記入力画像から微分画像信号を生成する微分画像信号生成手段と、前記微分画像信号において、周辺画素よりも大きなシャープネスの強度値を有する画素を含む領域の前記周辺画素に対するオーバシュート量又はアンダーシュート量を計測するオーバシュート量/アンダーシュート量計測手段と、所定の閾値以上である前記オーバシュート量又はアンダーシュート量に基づいてシャープネスの阻害量を計測する第1の阻害量計測手段と、前記微分画像信号における前記領域でのシャープネスの強度値を計測する強度値計測手段と、前記阻害量と前記強度値とに基づいてシャープネス処理係数を決定するシャープネス処理係数決定手段とを有する。これにより、入力された画像信号に応じて求められたシャープネスの阻害量及び強度値に基づいて適宜シャープネス処理係数を変更するため、人間の視覚特性を鑑みて、好ましいシャープネスを有するディジタル画像を得ることができ、シャープネスの自動調整を可能とする画像処理装置が提供される。更に、シャープネスの阻害量を計測するための要素にリンギング等の強度値が大きな領域で発生する現象が加えられるため、より的確にシャープネスの阻害量を計測することができ、これに伴い、より的確なシャープネス処理係数が求められることで、より人間の視覚特性が鑑みられた、好ましいシャープネスを有する出力画像を自動調整により得ることができる。
【0024】
また、上記の画像処理装置は、例えば請求項6記載のように、肌や無彩色や主題を表す特定の画像領域を検出する特定画像領域検出手段と、前記特定画像領域のシャープネスの阻害量を計測する第2の阻害量計測手段とを有するように構成することもできる。これにより、肌や無彩色や主題を表す特定の画像領域を考慮して、より的確にシャープネスの阻害量を計測することができ、これに伴い、より的確なシャープネス処理係数が求められることで、より人間の視覚特性が鑑みられた、好ましいシャープネスを有する出力画像を自動調整により得ることができる。
【0025】
また、上記の画像処理装置は、例えば請求項7記載のように、前記入力画像を、少なくとも知覚的に等歩的な明度又は輝度の信号を含む画像信号に変換する明度・輝度信号変換手段を有し、前記微分画像信号生成手段が、前記明度・輝度信号変換手段で変換された前記画像信号に基づいて前記微分画像信号を生成するように構成することもできる。これにより、入力される画像信号を、処理し易い明度及び輝度信号よりなる画像信号に変換することができ、より効率よく的確なシャープネス処理係数を求め、好ましいシャープネスを有する出力画像を得ることが可能となる。
【0026】
また、上記の画像処理装置は、例えば請求項8記載のように、前記微分画像信号生成手段が、前記入力画像又は前記画像信号から当該入力画像又は画像信号を暈すことで得られた暈し画像信号を除算して、前記微分画像信号を生成するように構成することも可能である。これにより、処理を要するデータ量が削減され、より効率よく的確なシャープネス処理係数を求め、好ましいシャープネスを有する出力画像を得ることが可能となる。
【0027】
また、上記の画像処理装置は、例えば請求項9記載のように、前記シャープネス処理係数決定手段で決定されたシャープネス処理係数に基づいてシャープネスの補正を行った結果の画像信号に対して、再度、阻害量及び/又は強度値を計測し、且つ当該阻害量及び/又は強度値に基づいてシャープネス処理係数を決定することを1回以上繰り返すように構成することも可能である。これにより、更に人間の視覚特性が鑑みられた、好ましいシャープネスを有する出力画像を自動調整により得ることができる。
【0028】
また、本発明は、請求項10記載のように、シャープネス処理係数に基づいて入力画像のシャープネスを補正する画像処理方法において、前記入力画像から微分画像信号を生成する微分画像信号生成ステップと、前記微分画像信号からシャープネスの阻害量を計測する阻害量計測ステップと、前記阻害量に基づいてシャープネス処理係数を決定するシャープネス処理係数決定ステップとを有する。これにより、入力された画像信号に応じて求められたシャープネスの阻害量及び強度値に基づいて適宜シャープネス処理係数を変更するため、人間の視覚特性を鑑みて、好ましいシャープネスを有するディジタル画像を得ることができ、シャープネスの自動調整を可能とする画像処理方法が提供される。
【0029】
また、本発明は、請求項11記載のように、シャープネス処理係数に基づいて入力画像のシャープネスを補正する画像処理方法において、前記入力画像から微分画像信号を生成する微分画像信号生成ステップと、前記微分画像信号からシャープネスの阻害量を計測する阻害量計測ステップと、前記微分画像信号からシャープネスの強度値を計測する強度値計測ステップと、前記阻害量と前記強度値とに基づいてシャープネス処理係数を決定するシャープネス処理係数決定ステップとを有する。これにより、入力された画像信号に応じて求められたシャープネスの阻害量に基づいて適宜シャープネス処理係数を変更するため、人間の視覚特性を鑑みて、好ましいシャープネスを有するディジタル画像を得ることができ、シャープネスの自動調整を可能とする画像処理方法が提供される。
【0030】
また、上記の画像処理方法は、例えば請求項12記載のように、前記微分画像信号において、周辺画素よりも大きなシャープネスの強度値を有する画素を含む領域の前記周辺画素に対するオーバシュート量又はアンダーシュート量を計測するオーバシュート量/アンダーシュート量計測ステップを有し、前記阻害量計測ステップが、所定の閾値以上である前記オーバシュート量又はアンダーシュート量に基づいて前記阻害量を計測するステップを含むように構成することもできる。これにより、シャープネスの阻害量を計測するための要素にリンギング等の強度値が大きな領域で発生する現象が加えられるため、より的確にシャープネスの阻害量を計測することができ、これに伴い、より的確なシャープネス処理係数が求められることで、より人間の視覚特性が鑑みられた、好ましいシャープネスを有する出力画像を自動調整により得ることができる。
【0031】
また、上記の画像処理方法は、例えば請求項13記載のように、肌や無彩色や主題を表す特定の画像領域を検出する特定画像領域検出ステップを有し、前記阻害量計測ステップが、前記特定画像領域のシャープネスの阻害量を計測する第2の阻害量計測ステップを有するように構成することもできる。これにより、肌や無彩色や主題を表す特定の画像領域を考慮して、より的確にシャープネスの阻害量を計測することができ、これに伴い、より的確なシャープネス処理係数が求められることで、より人間の視覚特性が鑑みられた、好ましいシャープネスを有する出力画像を自動調整により得ることができる。
【0032】
また、本発明は、請求項14記載のように、シャープネス処理係数に基づいて入力画像のシャープネスを補正する画像処理方法において、前記入力画像から微分画像信号を生成する微分画像信号生成ステップと、前記微分画像信号において、周辺画素よりも大きなシャープネスの強度値を有する画素を含む領域の前記周辺画素に対するオーバシュート量又はアンダーシュート量を計測するオーバシュート量/アンダーシュート量計測ステップと、所定の閾値以上である前記オーバシュート量又はアンダーシュート量に基づいてシャープネスの阻害量を計測する第1の阻害量計測ステップと、前記微分画像信号における前記領域でのシャープネスの強度値を計測する強度値計測ステップと、前記阻害量と前記強度値とに基づいてシャープネス処理係数を決定するシャープネス処理係数決定ステップとを有する。これにより、入力された画像信号に応じて求められたシャープネスの阻害量及び強度値に基づいて適宜シャープネス処理係数を変更するため、人間の視覚特性を鑑みて、好ましいシャープネスを有するディジタル画像を得ることができ、シャープネスの自動調整を可能とする画像処理方法が提供される。更に、シャープネスの阻害量を計測するための要素にリンギング等の強度値が大きな領域で発生する現象が加えられるため、より的確にシャープネスの阻害量を計測することができ、これに伴い、より的確なシャープネス処理係数が求められることで、より人間の視覚特性が鑑みられた、好ましいシャープネスを有する出力画像を自動調整により得ることができる。
【0033】
また、上記の画像処理方法は、例えば請求項15記載のように、肌や無彩色や主題を表す特定の画像領域を検出する特定画像領域検出ステップと、前記特定画像領域のシャープネスの阻害量を計測する第2の阻害量計測ステップとを有するように構成することもできる。これにより、肌や無彩色や主題を表す特定の画像領域を考慮して、より的確にシャープネスの阻害量を計測することができ、これに伴い、より的確なシャープネス処理係数が求められることで、より人間の視覚特性が鑑みられた、好ましいシャープネスを有する出力画像を自動調整により得ることができる。
【0034】
また、上記の画像処理方法は、例えば請求項16記載のように、前記入力画像を、少なくとも知覚的に等歩的な明度又は輝度の信号を含む画像信号に変換する明度・輝度信号変換ステップを有し、前記微分画像信号生成ステップが、前記明度・輝度信号変換手段で変換された前記画像信号に基づいて前記微分画像信号を生成するように構成することもできる。これにより、入力される画像信号を、処理し易い明度及び輝度信号よりなる画像信号に変換することができ、より効率よく的確なシャープネス処理係数を求め、好ましいシャープネスを有する出力画像を得ることが可能となる。
【0035】
また、上記の画像処理方法は、例えば請求項17記載のように、前記微分画像信号生成ステップが、前記入力画像又は前記画像信号から当該入力画像又は画像信号を暈すことで得られた暈し画像信号を除算して、前記微分画像信号を生成するように構成することもできる。これにより、処理を要するデータ量が削減され、より効率よく的確なシャープネス処理係数を求め、好ましいシャープネスを有する出力画像を得ることが可能となる。
【0036】
また、上記の画像処理方法は、例えば請求項18記載のように、前記シャープネス処理係数決定ステップで決定されたシャープネス処理係数に基づいてシャープネスの補正を行った結果の画像信号に対して、再度、阻害量及び/又は強度値を計測し、且つ当該阻害量及び/又は強度値に基づいてシャープネス処理係数を決定することを1回以上繰り返すように構成することもできる。これにより、更に人間の視覚特性が鑑みられた、好ましいシャープネスを有する出力画像を自動調整により得ることができる。
【0037】
また、本発明は、請求項19記載のように、シャープネス処理係数に基づいて入力画像のシャープネスを補正する画像処理装置に組み込まれたコンピュータを機能させるためのプログラムにおいて、前記入力画像から微分画像信号を生成する微分画像信号生成処理と、前記微分画像信号からシャープネスの阻害量を計測する阻害量計測処理と、前記阻害量に基づいてシャープネス処理係数を決定するシャープネス処理係数決定処理とを前記コンピュータに実行させる。これにより、入力された画像信号に応じて求められたシャープネスの阻害量及び強度値に基づいて適宜シャープネス処理係数を変更するため、人間の視覚特性を鑑みて、好ましいシャープネスを有するディジタル画像を得ることができ、シャープネスの自動調整を可能とする画像処理装置及び方法を実現するプログラムが提供される。
【0038】
また、本発明は、請求項20記載のように、シャープネス処理係数に基づいて入力画像のシャープネスを補正する画像処理装置に組み込まれたコンピュータを機能させるためのプログラムにおいて、前記入力画像から微分画像信号を生成する微分画像信号生成処理と、前記微分画像信号からシャープネスの阻害量を計測する阻害量計測処理と、前記微分画像信号からシャープネスの強度値を計測する強度値計測処理と、前記阻害量と前記強度値とに基づいてシャープネス処理係数を決定するシャープネス処理係数決定処理とを前記コンピュータに実行させる。これにより、入力された画像信号に応じて求められたシャープネスの阻害量に基づいて適宜シャープネス処理係数を変更するため、人間の視覚特性を鑑みて、好ましいシャープネスを有するディジタル画像を得ることができ、シャープネスの自動調整を可能とする画像処理装置及び方法を実現するプログラムが提供される。
【0039】
また、上記のプログラムは、例えば請求項21記載のように、前記微分画像信号において、周辺画素よりも大きなシャープネスの強度値を有する画素を含む領域の前記周辺画素に対するオーバシュート量又はアンダーシュート量を計測するオーバシュート量/アンダーシュート量計測処理を前記コンピュータに実行させ、前記阻害量計測処理が、所定の閾値以上である前記オーバシュート量又はアンダーシュート量に基づいて前記阻害量を前記コンピュータに計測させるように構成することもできる。これにより、シャープネスの阻害量を計測するための要素にリンギング等の強度値が大きな領域で発生する現象が加えられるため、より的確にシャープネスの阻害量を計測することができ、これに伴い、より的確なシャープネス処理係数が求められることで、より人間の視覚特性が鑑みられた、好ましいシャープネスを有する出力画像を自動調整により得ることができるプログラムが提供される。
【0040】
また、上記のプログラムは、例えば請求項22記載のように、肌や無彩色や主題を表す特定の画像領域を検出する特定画像領域検出処理を前記コンピュータに実行させ、前記阻害量計測処理は、前記特定画像領域のシャープネスの阻害量を前記コンピュータに計測させるように構成することもできる。これにより、肌や無彩色や主題を表す特定の画像領域を考慮して、より的確にシャープネスの阻害量を計測することができ、これに伴い、より的確なシャープネス処理係数が求められることで、より人間の視覚特性が鑑みられた、好ましいシャープネスを有する出力画像を自動調整により得ることができるプログラムが提供される。
【0041】
また、本発明は、請求項23記載のように、シャープネス処理係数に基づいて入力画像のシャープネスを補正する画像処理装置に組み込まれたコンピュータを機能させるためのプログラムにおいて、前記入力画像から微分画像信号を生成する微分画像信号生成処理と、前記微分画像信号において、周辺画素よりも大きなシャープネスの強度値を有する画素を含む領域の前記周辺画素に対するオーバシュート量又はアンダーシュート量を計測するオーバシュート量/アンダーシュート量計測処理と、所定の閾値以上である前記オーバシュート量又はアンダーシュート量に基づいてシャープネスの阻害量を計測する第1の阻害量計測処理と、前記微分画像信号における前記領域でのシャープネスの強度値を計測する強度値計測処理と、前記阻害量と前記強度値とに基づいてシャープネス処理係数を決定するシャープネス処理係数決定処理と、を前記コンピュータに実行させる。これにより、入力された画像信号に応じて求められたシャープネスの阻害量及び強度値に基づいて適宜シャープネス処理係数を変更するため、人間の視覚特性を鑑みて、好ましいシャープネスを有するディジタル画像を得ることができ、シャープネスの自動調整を可能とする画像処理装置及び方法を実現するプログラムが提供される。更に、シャープネスの阻害量を計測するための要素にリンギング等の強度値が大きな領域で発生する現象が加えられるため、より的確にシャープネスの阻害量を計測することができ、これに伴い、より的確なシャープネス処理係数が求められることで、より人間の視覚特性が鑑みられた、好ましいシャープネスを有する出力画像を自動調整により得ることができるプログラムが提供される。
【0042】
また、上記のプログラムは、例えば請求項24記載のように、肌や無彩色や主題を表す特定の画像領域を検出する特定画像領域検出処理と、前記特定画像領域のシャープネスの阻害量を計測する第2の阻害量計測処理とを前記コンピュータに実行させるように構成することもできる。これにより、肌や無彩色や主題を表す特定の画像領域を考慮して、より的確にシャープネスの阻害量を計測することができ、これに伴い、より的確なシャープネス処理係数が求められることで、より人間の視覚特性が鑑みられた、好ましいシャープネスを有する出力画像を自動調整により得ることができるプログラムが提供される。
【0043】
また、上記のプログラムは、例えば請求項25記載のように、前記入力画像を、少なくとも知覚的に等歩的な明度又は輝度の信号を含む画像信号に変換する明度・輝度信号変換処理を前記コンピュータに実行させ、前記微分画像信号生成処理が、前記明度・輝度信号変換手段で変換された前記画像信号に基づいて前記微分画像信号を前記コンピュータに生成させるように構成することもできる。これにより、入力される画像信号を、処理し易い明度及び輝度信号よりなる画像信号に変換することができ、より効率よく的確なシャープネス処理係数を求め、好ましいシャープネスを有する出力画像を得ることが可能となるプログラムが提供される。
【0044】
また、上記のプログラムは、例えば請求項26記載のように、前記微分画像信号生成処理は、前記入力画像又は前記画像信号から当該入力画像又は画像信号を暈すことで得られた暈し画像信号を除算して、前記微分画像信号を前記コンピュータに生成させるように構成することもできる。これにより、処理を要するデータ量が削減され、より効率よく的確なシャープネス処理係数を求め、好ましいシャープネスを有する出力画像を得ることが可能となるプログラムが提供される。
【0045】
また、上記のプログラムは、例えば請求項27記載のように、前記シャープネス処理係数決定処理で決定されたシャープネス処理係数に基づいてシャープネスの補正を行った結果の画像信号に対して、再度、阻害量及び/又は強度値を計測し、且つ当該阻害量及び/又は強度値に基づいてシャープネス処理係数を決定することを1回以上繰り返すように構成することも可能である。これにより、更に人間の視覚特性が鑑みられた、好ましいシャープネスを有する出力画像を自動調整により得ることができるプログラムが提供される。
【0046】
また、本発明は、請求項28記載のように、上記した何れかのプログラムが記録された記録媒体である。これにより、上記した効果が得られるプログラムを記録媒体に記録して広く頒布させることができる。
【0047】
【発明の実施の形態】
〔第1の実施形態〕
まず、本発明の第1の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。尚、本実施形態は、画像処理装置での空間補正を含む、シャープネス調整処理に係わるものであり、システム系の線形性を仮定したシステム伝達関数(MTF)などで記述する処理手法に限定されないものである。
【0048】
本実施形態の基本概念は、画像の明度情報や輝度情報から微分画像を生成し、この微分画像に応じて処理内容を変更する点にある。より詳細には、生成した微分画像の強度分布形状を数値化し、これよりシャープネス強度の計測値と、シャープネス阻害量の計測値とを求め、更に、これら2つの計測量からシャープネス嗜好度を求め、このシャープネス嗜好度に応じて処理内容を変更することで、人間の視覚特性が考慮されたシャープネス補正を自動的に行う点にある。
【0049】
ここで、シャープネス強度とは、シャープネスの強さを表す値であり、特徴量として求めても良い。また、シャープネス阻害量とは、シャープネスの良好さを阻害する又は劣化した量を表す値であり、特徴量として求めても良い。また、シャープネス嗜好度とは、シャープネスの好ましさを表す値であり、特徴量として求めても良い。
【0050】
図1に、本実施形態による画像処理装置1におけるシャープネス処理を行うための概略構成を示す。図1を参照すると、画像処理装置1はシャープネス計測手段100とシャープネス処理係数決定手段200とシャープネス処理手段300とを有して構成される。
【0051】
この構成において、シャープネス計測手段100及びシャープネス処理手段300には、自然画を含んだディジタル画像がRGB色空間の画像信号として入力される。尚、本実施形態において入力される画像信号は、素の状態の画像信号だけでなく、最適な出力条件を求める際に得られた途中経過のディジタル画像としてもよい。更に、この他にも、少なくとも入力画像信号の計測結果と同程度以上の良好なディジタル画像であれば如何なるものも適用することが可能である。
【0052】
シャープネス計測手段100は、図2に示すように、シャープネス強度出力手段110とシャープネス阻害量出力手段120とシャープネス嗜好度計測手段130とを有して構成される。
【0053】
また、シャープネス強度出力手段110は、図3に示すように、入力された画像信号を少なくても知覚的に等歩的な明度または輝度の画像信号に変換する明度・輝度信号変換手段111と、上記の画像信号に対し微分操作を施して微分画像信号を出力する帯域処理手段112と、上記の微分画像信号からシャープネス強度値を計測するシャープネス強度計測手段113とを有して構成される。
【0054】
従って、シャープネス計測手段100に入力された画像信号は、まず明度・輝度信号変換手段111に入力されて、RGB色空間からYCrCb色空間の輝度信号(=0.30R+0.59G+0.11B)に変換される。ここで輝度信号は、sYCC色空間に準拠した輝度信号や三刺激値CIE XYZやG信号だけでも良い。但し、高精度の処理を行うためには、CIELAB信号のL*及び主成分分析やK−L変換した信号とするとよい。尚、上記に限定されず、本実施形態において輝度・明度情報は、明るさを表す信号であれば、知覚量の均等性と処理速度に応じて適宜変更可能である。
【0055】
明度・輝度信号変換手段111で変換された画像信号は、次に帯域処理手段112に入力される。帯域処理手段112では、画像信号に含まれる明度・輝度情報からシーン情報が少ない中高周波数帯域だけの信号(以下、これを微分画像信号という)を生成するための帯域処理が実行される。従って、帯域処理手段112を微分画像信号生成手段ともいう。この帯域処理において、処理速度を考慮する場合、1次微分を適用するとよいが、像が暈ける現象の基本要因の1つである拡散仮定と視覚特性とが2次微分画像と深く関わるため、本実施形態では2次微分画像を生成する場合を適用する。尚、2次微分画像は、輝度画像信号fからアンシャープマスク(USM)フィルタ10を作用させることで暈した輝度画像信号fbを除いて得られる輝度画像信号の絶対値であり、中高周波数成分だけの輝度画像信号Fxとして以下の(式1)で表すことができる。また、USMフィルタ10の一例を図3に示す。
Fx=|f−Fb|   …(式1)
【0056】
生成された微分画像信号は、次にシャープネス強度計測手段113に入力される。シャープネス強度計測手段113は、以下の(式2)のように、微分画像信号における評価対象領域の強度値の総和ΣFxを評価対象領域の画素数Pで正規化した値に、任意の係数Kを乗算することでシャープネス強度値Sdを求め、これを出力する。尚、本実施形態では、正規化された値であるシャープネス強度値Sdを正規強度ともいう。また、上記における評価対象領域には、例えば全画像領域や画素を間引いた領域や注目している領域等が適用できる。
Sd=K×ΣFx/P   …(式2)
【0057】
このように、シャープネス強度出力手段110は、入力された画像信号に基づいてシャープネス強度値Sdが出力される。
【0058】
また、シャープネス計測手段100に入力された画像信号は、図2におけるシャープネス阻害量出力手段120にも入力される。シャープネス阻害量出力手段120は、入力された画像信号に基づいて1種類以上の要因毎にシャープネス阻害量を計測して出力する。本実施形態では、この要因として、肌荒れ等とリンギングとの2種類のシャープネス阻害量を例に挙げる。また、以下の説明では、これらの要因より得られるシャープネス阻害量を各々第1のシャープネス阻害量、第2のシャープネス阻害量という。
【0059】
尚、第1のシャープネス阻害量は、シャープネス強度値が大きくなることで不快と感じる度合いを示す値であり、特徴量として求められても良い。従って、第1のシャープネス阻害量が関係する画像領域には、肌等の比較的急激な濃淡変化の少ない画像領域や、無彩色(彩度=0)近傍で構成される画像領域や、主題を表している画像領域等が適用される。これは、例えば人肌等は、ある一定のシャープネス度合いを超えると、これが肌荒れやシワ等として知覚され、不快感が増すためである。また同様に、均一な領域での粒状度やモトル(周波数0.4cycles/mm以下の振幅)も強度が増すことで、不快感が増すためである。さらに、無彩色近傍とは、彩度の値が低い値のグレイ軸であることを意味し、彩度0とは限らない。尚、シャープネス度合いとは、エッジ度合いや画像ノイズ等が複合した程度を表す、即ちシャープネスの程度を表す値であり、特徴量としても求められる。
【0060】
図5に、シャープネス阻害量出力手段120における第1のシャープネス阻害量を計測するための構成を示す。また、図5に示す構成における動作を図6のフローチャートに沿って説明する。図5に示すように、第1のシャープネス阻害量を計測するための構成には、画像信号における肌等の比較的急激な濃淡変化の少ない画像領域や、無彩色(彩度=0)近傍で構成される画像領域や、主題を表している画像領域等を検出し、記録する画像領域記憶手段121と、上記で記録された画像領域毎に、入力された画像信号を少なくても知覚的に等歩的な明度または輝度の画像信号に変換する明度・輝度信号変換手段122と、上記の画像信号に対し、上記の画像領域毎に微分操作を施して微分画像信号を出力する帯域処理手段123と、上記の微分画像信号からシャープネス阻害量を計測する第1のシャープネス阻害量計測手段124とが含まれる。
【0061】
この構成において、画像領域記憶手段121は、入力された画像信号のエッジ抽出を行うことで、画像信号における肌等の比較的急激な濃淡変化の少ない画像領域や、無彩色(彩度=0)近傍で構成される画像領域や、主題を表している画像領域等の特定の画像領域を検出し、これを記憶する(図6におけるステップS11)。即ち、画像領域記憶手段121は、特定の画像領域を検出する特定画像領域検出手段と、この画像領域を記憶する特定画像領域記憶手段とを含んで構成される。
【0062】
また、明度・輝度信号変換手段122及び帯域処理手段123は、図3で示した明度・輝度信号変換手段111及び帯域処理手段112と同様の処理を、画像領域記憶手段121で記憶された領域毎に行うことで、この領域毎の微分画像信号を生成する(図6におけるステップS12)。
【0063】
第1のシャープネス阻害量計測手段124は、帯域処理手段123で生成された画像領域毎の微分画像信号に対して、図3に示すシャープネス強度計測手段113と同様の処理を行うことで、第1のシャープネス阻害量を求めるための周波数波数帯域での振幅の大きさ、即ち中高周波数帯域でのシャープネス強度値を計測する(図6のステップS13)。更に、第1のシャープネス阻害量計測手段124は、計測した振幅(シャープネス強度値)の大きさが所定の閾値(これを第1の閾値とする)以上であるか否かを判定し、第1の閾値以上であるシャープネス強度値のみを第1のシャープネス阻害量Siとして出力する(図6におけるステップS14)。尚、ここでの第1の閾値は、経験的に求められる値であり、画像信号における肌等の比較的急激な濃淡変化の少ない画像領域や、無彩色(彩度=0)近傍で構成される画像領域や、主題を表している画像領域等における不快感となる画像を限定できる程度の値である。
【0064】
また、第2のシャープネス阻害量は、画素の強度値が有限の離散値であるために、フィルタ特性に対応できずに飽和して他の画素に影響が及ぼされることで生じる現象の度合いを示す値であり、特徴量として求められても良い。具体的にはエッジ部の再現性を示し、特に波形歪みにより生じたリンギングやオーバシュートやアンダーシュート等である。尚、リンギングとは、過度の強調で起こる現象の1つであり、エッジ周辺で波打っているように観測されるものである。従って、リンギングの計測量は、大きな強度値を示す画素の周辺画素の強度値を計測することで得られる。
【0065】
ここで、図7に大きな強度値を示す画素と、その周辺画素を含めた画素に対する強度分布図を示す。図7の強度分布図から分かるように、本実施形態ではリンギングをオーバシュートと同じ現象として扱う。このため、リンギングの計測量は、オーバシュート量Vos(及び、負の値のシャープネス強度値がある場合はアンダーシュート量Vus)を求めることで得られる。即ち、第2のシャープネス阻害量は、強度値及び/又はオーバシュートが、所定の閾値(これを第2の閾値という)以上を示す強度値を、この画素の周辺画素で正規化することで求められる。尚、ここでの第2の閾値は、経験的に求められる値であり、急激な濃淡の変化を含むエッジ領域等におけるリンギングの現象を限定できる程度の値である。また細くしておくと、アンダーシュート量Vusはアンダーシュートの大きさを示すため、正の値で求められる。
【0066】
図8に、シャープネス阻害量出力手段120における第2のシャープネス阻害量計測手段の構成を示す。また、図8に示す構成における動作を図9のフローチャートに沿って説明する。図8に示すように、第2のシャープネス阻害量を計測するための構成には、図3に示す明度・輝度信号変換手段111と同様な明度・輝度信号変換手段125と、同じく図3に示す帯域処理手段112と同様な帯域処理手段126と、帯域処理手段126で生成された微分画像信号におけるシャープネス強度値を計測するシャープネス強度計測手段127と、計測されたシャープネス強度値の分布を記憶する強度分布記憶手段128と、強度値及び/又はオーバシュートが一定量以上を示すシャープネス強度値を、この画素の周辺画素で正規化することで第2のシャープネス阻害量を計測する第2のシャープネス阻害量計測手段129とが含まれる。
【0067】
この構成において、シャープネス強度計測手段127は、入力された微分画像信号におけるシャープネス強度値を計測する。強度分布記憶手段128は、まず計測されたシャープネス強度値が周辺画素のシャープネス強度値(これを以下、第3の閾値とする)より大きな画素(負の値のシャープネス強度値であれば周辺画素のシャープネス強度(これを以下、第4の閾値とする)より小さな画素)を特定する(図9におけるステップS21)。次に、ステップS21で特定した画素とこの画素の周辺画素とのシャープネス強度値の差分を求め、当該画素とその周辺画素とを含む矩形領域のオーバシュート量Vos(又はアンダーシュート量Vus)を算出し、これを強度分布として記憶する(図9におけるステップS22)。
【0068】
次に、第2のシャープネス阻害量計測手段124は、ステップS22で記憶した矩形領域に対して、シャープネス強度計測手段113と同様な方法により正規化したシャープネス強度値を算出する(図9におけるステップS23)。更に、第2のシャープネス阻害量計測手段124は、ステップS22で算出した矩形領域毎のオーバシュート量Vos(又はアンダーシュート量Vus)が第2の閾値以上であるか否かを判定し、第2の閾値以上である矩形領域に関してステップS23において算出したシャープネス強度値を第2のシャープネス阻害量Srとして出力し、第2の閾値未満である矩形領域に関する第2のシャープネス阻害量Srとして0を出力する(図9におけるステップS24)。
【0069】
尚、第1及び第2のシャープネス阻害量を計測する領域は、入力された画像信号の全画像領域でなく、第1又は第2のシャープネス阻害量が発生し易い領域に限定することができる。即ち、第1のシャープネス阻害量の対象領域は、肌等の比較的急激な濃淡変化の少ない画像領域や、無彩色(彩度=0)近傍で構成される画像領域や、主題を表している画像領域等に限定することができ、また、第2のシャープネス阻害量の対象領域は、強度値が高い領域(例えばエッジ部分)に限定することができる。
【0070】
以上のようにして計測されたシャープネス強度と第1及び第2のシャープネス阻害量とは、図2におけるシャープネス嗜好度計測手段130に入力される。ここで、シャープネス強度値と第1及び第2のシャープネス阻害量との組み合わせとシャープネス嗜好度との関係を図10を用いて説明する。図10に示すように、ある程度シャープネス強度値が低い領域では、シャープネス強度値とシャープネス嗜好度とは比例関係にある。これに対し、シャープネス強度値が高い領域では、第1及び第2のシャープネス阻害量が増加するため、シャープネス嗜好度は低下し始め、視覚に対する不快感が増す。従って、シャープネス嗜好度計測手段130は、入力されたシャープネス強度値と、上記の第1の閾値以上で検出した第1のシャープネス阻害量Si及び/又は上記の第2の閾値以上又は第3の閾値以下の第2のシャープネス阻害量Srを加味することで、シャープネス嗜好度を決定して出力する。尚、図10で示した第1及び第2のシャープネス阻害量Srの出現位置は、シャープネス強度やシャープネス嗜好度に対して一定ではなく、入力された画像信号の品質に依存して変化する。
【0071】
出力されたシャープネス嗜好度は、図1におけるシャープネス処理係数決定手段200に入力される。シャープネス処理係数決定手段200は、入力されたシャープネス嗜好度からシャープネス処理係数を決定して出力する。尚、良好なシャープネス処理係数は、入力された画像信号と比較して同等以上のシャープネス嗜好度が得られる値である。図10を用いて説明すると、シャープネス嗜好度を示す曲線の上部ピーク値近辺がこれに当たる。
【0072】
但し、全ての画像に対して良好なシャープネス処理係数を一意に決定することは困難であるため、本実施形態では、まず任意の値(例えばシャープネス嗜好度を示す曲線のピーク値や予め与えられた所定値)をシャープネス処理係数と決定する。次に、このシャープネス処理係数に基づいて入力された画像信号をシャープネス処理手段300で処理し、この結果の調整済みの画像信号(R’G’B’)をフィードバックして、再度、処理後の画像信号からシャープネス嗜好度を計測することを、最適なシャープネス嗜好度が得られるまで、若しくは所定の回数繰り返し、この過程において最も良好なシャープネス嗜好度が得られたシャープネス処理係数を最終的に採用する。
【0073】
この他にも、例えば目標とするシャープネス嗜好度と求められたシャープネス嗜好度との差分に基づいてシャープネス処理係数を決定するように構成しても良い。
【0074】
また、シャープネス処理手段300は、上記で最終的に決定されたシャープネス処理係数に基づいてシャープネス処理を実行し、得られた調整済みの画像信号(R’G’B’)を出力する。
【0075】
以上のように構成することで、本実施形態では、入力されたディジタル画像信号に対して得られたシャープネス嗜好度に応じてシャープネス処理係数を変更するため、人間の視覚特性を鑑みて、好ましいシャープネスを有するディジタル画像を自動的に生成することができる。
【0076】
また、上記した構成は、ハードウェアで実現してもソフトウェアで実現しても良い。尚、ソフトウェアで実現する場合、一般的なパーソナルコンピュータ等の情報処理装置に、上記を実現するためのプログラムが組み込まれて実行される。
【0077】
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第3の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。例えば、上記した第1の実施形態では、シャープネス処理係数の決定に、シャープネス強度値Sdと第1のシャープネス阻害量Siと第2のシャープネス阻害量Srとを用いたが、これに限定されず、例えば何れか1つの値、若しくは2つの値を用いてシャープネス処理係数を決定するように構成しても良い。以下に示す第2の実施形態では、シャープネス強度値Sdと第2のシャープネス阻害量Srとのみを用いた場合を例挙げて説明する。
【0078】
図11は、本実施形態によるシャープネス計測手段210(図1におけるシャープネス計測手段100に相当)の構成を示すブロック図である。図11に示すように、本実施形態によるシャープネス計測手段210では、第1の実施形態における明度・輝度信号変換手段(111,125)と帯域処理手段(112,126)とシャープネス強度計測手段(113,127)とが、シャープネス強度値Sdを出力する構成と、第2のシャープネス阻害量Srを出力する構成とで共通化されている(図11中、明度・輝度信号変換手段201,帯域処理手段202,シャープネス強度計測手段203)。このように構成することで、本実施形態では、より簡易な構成で第1の実施形態と同様な効果を得ることが可能となる。尚、他の構成は第1の実施形態と同様であるため、個々では説明を省略する。
【0079】
〔第3の実施形態〕
次に、本発明の第3の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。通常、処理速度やメモリコスト等の理由により、予め登録しておいた複数のシャープネス処理係数の何れかを選択的に用いて最適な画像に調整する構成が存在する。本実施形態においてこのような構成に対応する場合、各々のシャープネス処理係数の関係を予め登録しておくことで解決される。具体的には、例えばシャープネス強度値の順列を持つシャープネス処理係数を所定のメモリ等に保存しておき、それぞれのシャープネス処理係数を適用した時のシャープネス阻害量を計算して、これから得られるシャープネス嗜好度が最良のシャープネス処理係数を選択する構成を有することで、第1の実施形態と同様に、入力されたディジタル画像信号に対して得られたシャープネス嗜好度に応じてシャープネス処理係数を変更するため、人間の視覚特性を鑑みて、好ましいシャープネスを有するディジタル画像を自動的に生成することができる。尚、他の構成は第1の実施形態と同様であるため、個々では説明を省略する。
【0080】
〔他の実施形態〕
以上、説明した実施形態は本発明の好適な一実施形態にすぎず、本発明はその趣旨を逸脱しない限り種々変形して実施可能である。
【0081】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、入力された画像信号に応じて求められたシャープネスの阻害量及び強度値に基づいて適宜シャープネス処理係数を変更するため、人間の視覚特性を鑑みて、好ましいシャープネスを有するディジタル画像を得ることができ、シャープネスの自動調整を可能とする画像処理装置及びその方法、並びにそのプログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体が提供される。
【0082】
また、本発明によれば、入力された画像信号に応じて求められたシャープネスの阻害量に基づいて適宜シャープネス処理係数を変更するため、人間の視覚特性を鑑みて、好ましいシャープネスを有するディジタル画像を得ることができ、シャープネスの自動調整を可能とする画像処理装置及びその方法、並びにそのプログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体が提供される。
【0083】
また、本発明によれば、シャープネスの阻害量を計測するための要素にリンギング等の強度値が大きな領域で発生する現象が加えられるため、より的確にシャープネスの阻害量を計測することができ、これに伴い、より的確なシャープネス処理係数が求められることで、より人間の視覚特性が鑑みられた、好ましいシャープネスを有する出力画像を自動調整により得ることができる。
【0084】
また、本発明によれば、肌や無彩色や主題を表す特定の画像領域を考慮して、より的確にシャープネスの阻害量を計測することができ、これに伴い、より的確なシャープネス処理係数が求められることで、より人間の視覚特性が鑑みられた、好ましいシャープネスを有する出力画像を自動調整により得ることができる。
【0085】
また、本発明によれば、入力された画像信号に応じて求められたシャープネスの阻害量及び強度値に基づいて適宜シャープネス処理係数を変更するため、人間の視覚特性を鑑みて、好ましいシャープネスを有するディジタル画像を得ることができ、シャープネスの自動調整を可能とする画像処理装置及びその方法、並びにそのプログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体が提供される。更に、シャープネスの阻害量を計測するための要素にリンギング等の強度値が大きな領域で発生する現象が加えられるため、より的確にシャープネスの阻害量を計測することができ、これに伴い、より的確なシャープネス処理係数が求められることで、より人間の視覚特性が鑑みられた、好ましいシャープネスを有する出力画像を自動調整により得ることができる。
【0086】
また、本発明によれば、肌や無彩色や主題を表す特定の画像領域を考慮して、より的確にシャープネスの阻害量を計測することができ、これに伴い、より的確なシャープネス処理係数が求められることで、より人間の視覚特性が鑑みられた、好ましいシャープネスを有する出力画像を自動調整により得ることができる。
【0087】
また、本発明によれば、入力される画像信号を、処理し易い明度及び輝度信号よりなる画像信号に変換することができ、より効率よく的確なシャープネス処理係数を求め、好ましいシャープネスを有する出力画像を得ることが可能となる。
【0088】
また、本発明によれば、処理を要するデータ量が削減され、より効率よく的確なシャープネス処理係数を求め、好ましいシャープネスを有する出力画像を得ることが可能となる。
【0089】
また、本発明によれば、更に人間の視覚特性が鑑みられた、好ましいシャープネスを有する出力画像を自動調整により得ることができる。
【0090】
また、本発明によれば、上記した効果が得られるプログラムを記録媒体に記録して広く頒布させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による画像処理装置におけるシャープネス処理を行うための概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示すシャープネス計測手段100の構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示すシャープネス強度出力手段110の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施形態で使用するアンシャープマスク(USM)フィルタ10の一例を示す図である。
【図5】図2に示すシャープネス阻害量出力手段120における第1のシャープネス阻害量Siを計測するための構成を示すブロック図である。
【図6】図5に示すシャープネス阻害量出力手段120における第1のシャープネス阻害量Siを出力する際の動作を示すフローチャートである。
【図7】大きな強度値を示す画素とその周辺画素を含めた画素に対する強度分布図を示すグラフである。
【図8】図2に示すシャープネス阻害量出力手段120における第2のシャープネス阻害量Srを計測するための構成を示すブロック図である。
【図9】図8に示すシャープネス阻害量出力手段120における第2のシャープネス阻害量Srを出力する際の動作を示すフローチャートである。
【図10】シャープネス強度値と第1及び第2のシャープネス阻害量との組み合わせとシャープネス嗜好度との関係を示すグラフである。
【図11】本発明の第2の実施形態によるシャープネス計測手段210の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 画像処理装置      10 アンシャープマスク(USM)フィルタ
100、210 シャープネス計測手段
110 シャープネス強度出力手段
111、125 明度・輝度信号変換手段
112、126 帯域処理手段
113、127 シャープネス強度計測手段
120 シャープネス阻害量出力手段
121 画像領域記憶手段  122 明度・輝度信号変換手段
123 帯域処理手段    124 第1のシャープネス阻害量計測手段
128 強度分布記憶手段  129 第2のシャープネス阻害量計測手段
130 シャープネス嗜好度計測手段
200 シャープネス処理係数決定手段
300 シャープネス処理手段

Claims (28)

  1. シャープネス処理係数に基づいて入力画像のシャープネスを補正する画像処理装置において、
    前記入力画像から微分画像信号を生成する微分画像信号生成手段と、
    前記微分画像信号からシャープネスの阻害量を計測する阻害量計測手段と、
    前記阻害量に基づいてシャープネス処理係数を決定するシャープネス処理係数決定手段と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. シャープネス処理係数に基づいて入力画像のシャープネスを補正する画像処理装置において、
    前記入力画像から微分画像信号を生成する微分画像信号生成手段と、
    前記微分画像信号からシャープネスの阻害量を計測する阻害量計測手段と、
    前記微分画像信号からシャープネスの強度値を計測する強度値計測手段と、
    前記阻害量と前記強度値とに基づいてシャープネス処理係数を決定するシャープネス処理係数決定手段と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  3. 前記微分画像信号において、周辺画素よりも大きなシャープネスの強度値を有する画素を含む領域の前記周辺画素に対するオーバシュート量又はアンダーシュート量を計測するオーバシュート量/アンダーシュート量計測手段を有し、
    前記阻害量計測手段は、所定の閾値以上である前記オーバシュート量又はアンダーシュート量に基づいて前記阻害量を計測する第1の阻害量計測手段を有して構成されることを特徴とする請求項1又は2記載の画像処理装置。
  4. 肌や無彩色や主題を表す特定の画像領域を検出する特定画像領域検出手段を有し、
    前記阻害量計測手段は、前記特定画像領域のシャープネスの阻害量を計測する第2の阻害量計測手段を有して構成されることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の画像処理装置。
  5. シャープネス処理係数に基づいて入力画像のシャープネスを補正する画像処理装置において、
    前記入力画像から微分画像信号を生成する微分画像信号生成手段と、
    前記微分画像信号において、周辺画素よりも大きなシャープネスの強度値を有する画素を含む領域の前記周辺画素に対するオーバシュート量又はアンダーシュート量を計測するオーバシュート量/アンダーシュート量計測手段と、
    所定の閾値以上である前記オーバシュート量又はアンダーシュート量に基づいてシャープネスの阻害量を計測する第1の阻害量計測手段と、
    前記微分画像信号における前記領域でのシャープネスの強度値を計測する強度値計測手段と、
    前記阻害量と前記強度値とに基づいてシャープネス処理係数を決定するシャープネス処理係数決定手段と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  6. 肌や無彩色や主題を表す特定の画像領域を検出する特定画像領域検出手段と、
    前記特定画像領域のシャープネスの阻害量を計測する第2の阻害量計測手段とを有することを特徴とする請求項5記載の画像処理装置。
  7. 前記入力画像を、少なくとも知覚的に等歩的な明度又は輝度の信号を含む画像信号に変換する明度・輝度信号変換手段を有し、
    前記微分画像信号生成手段は、前記明度・輝度信号変換手段で変換された前記画像信号に基づいて前記微分画像信号を生成することを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記微分画像信号生成手段は、前記入力画像又は前記画像信号から当該入力画像又は画像信号を暈すことで得られた暈し画像信号を除算して、前記微分画像信号を生成することを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の画像処理装置。
  9. 請求項1から8の何れか1項に記載の前記画像処理装置において、
    前記シャープネス処理係数決定手段で決定されたシャープネス処理係数に基づいてシャープネスの補正を行った結果の画像信号に対して、再度、阻害量及び/又は強度値を計測し、且つ当該阻害量及び/又は強度値に基づいてシャープネス処理係数を決定することを1回以上繰り返すことを特徴とする画像処理装置。
  10. シャープネス処理係数に基づいて入力画像のシャープネスを補正する画像処理方法において、
    前記入力画像から微分画像信号を生成する微分画像信号生成ステップと、
    前記微分画像信号からシャープネスの阻害量を計測する阻害量計測ステップと、
    前記阻害量に基づいてシャープネス処理係数を決定するシャープネス処理係数決定ステップと、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  11. シャープネス処理係数に基づいて入力画像のシャープネスを補正する画像処理方法において、
    前記入力画像から微分画像信号を生成する微分画像信号生成ステップと、
    前記微分画像信号からシャープネスの阻害量を計測する阻害量計測ステップと、
    前記微分画像信号からシャープネスの強度値を計測する強度値計測ステップと、
    前記阻害量と前記強度値とに基づいてシャープネス処理係数を決定するシャープネス処理係数決定ステップと、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  12. 前記微分画像信号において、周辺画素よりも大きなシャープネスの強度値を有する画素を含む領域の前記周辺画素に対するオーバシュート量又はアンダーシュート量を計測するオーバシュート量/アンダーシュート量計測ステップを有し、
    前記阻害量計測ステップは、所定の閾値以上である前記オーバシュート量又はアンダーシュート量に基づいて前記阻害量を計測するステップを含むことを特徴とする請求項10又は11記載の画像処理方法。
  13. 肌や無彩色や主題を表す特定の画像領域を検出する特定画像領域検出ステップを有し、
    前記阻害量計測ステップは、前記特定画像領域のシャープネスの阻害量を計測する第2の阻害量計測ステップを有して構成されることを特徴とする請求項10から12の何れか1項に記載の画像処理方法。
  14. シャープネス処理係数に基づいて入力画像のシャープネスを補正する画像処理方法において、
    前記入力画像から微分画像信号を生成する微分画像信号生成ステップと、
    前記微分画像信号において、周辺画素よりも大きなシャープネスの強度値を有する画素を含む領域の前記周辺画素に対するオーバシュート量又はアンダーシュート量を計測するオーバシュート量/アンダーシュート量計測ステップと、
    所定の閾値以上である前記オーバシュート量又はアンダーシュート量に基づいてシャープネスの阻害量を計測する第1の阻害量計測ステップと、
    前記微分画像信号における前記領域でのシャープネスの強度値を計測する強度値計測ステップと、
    前記阻害量と前記強度値とに基づいてシャープネス処理係数を決定するシャープネス処理係数決定ステップと、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  15. 肌や無彩色や主題を表す特定の画像領域を検出する特定画像領域検出ステップと、
    前記特定画像領域のシャープネスの阻害量を計測する第2の阻害量計測ステップとを有することを特徴とする請求項14記載の画像処理方法。
  16. 前記入力画像を、少なくとも知覚的に等歩的な明度又は輝度の信号を含む画像信号に変換する明度・輝度信号変換ステップを有し、
    前記微分画像信号生成ステップは、前記明度・輝度信号変換手段で変換された前記画像信号に基づいて前記微分画像信号を生成することを特徴とする請求項10から15の何れか1項に記載の画像処理方法。
  17. 前記微分画像信号生成ステップは、前記入力画像又は前記画像信号から当該入力画像又は画像信号を暈すことで得られた暈し画像信号を除算して、前記微分画像信号を生成することを特徴とする請求項10から16の何れか1項に記載の画像処理方法。
  18. 請求項10から17の何れか1項に記載の前記画像処理方法において、
    前記シャープネス処理係数決定ステップで決定されたシャープネス処理係数に基づいてシャープネスの補正を行った結果の画像信号に対して、再度、阻害量及び/又は強度値を計測し、且つ当該阻害量及び/又は強度値に基づいてシャープネス処理係数を決定することを1回以上繰り返すことを特徴とする画像処理方法。
  19. シャープネス処理係数に基づいて入力画像のシャープネスを補正する画像処理装置に組み込まれたコンピュータを機能させるためのプログラムにおいて、
    前記入力画像から微分画像信号を生成する微分画像信号生成処理と、
    前記微分画像信号からシャープネスの阻害量を計測する阻害量計測処理と、
    前記阻害量に基づいてシャープネス処理係数を決定するシャープネス処理係数決定処理と、
    を前記コンピュータに実行させるためのプログラム。
  20. シャープネス処理係数に基づいて入力画像のシャープネスを補正する画像処理装置に組み込まれたコンピュータを機能させるためのプログラムにおいて、
    前記入力画像から微分画像信号を生成する微分画像信号生成処理と、
    前記微分画像信号からシャープネスの阻害量を計測する阻害量計測処理と、
    前記微分画像信号からシャープネスの強度値を計測する強度値計測処理と、
    前記阻害量と前記強度値とに基づいてシャープネス処理係数を決定するシャープネス処理係数決定処理と、
    を前記コンピュータに実行させるためのプログラム。
  21. 前記微分画像信号において、周辺画素よりも大きなシャープネスの強度値を有する画素を含む領域の前記周辺画素に対するオーバシュート量又はアンダーシュート量を計測するオーバシュート量/アンダーシュート量計測処理を前記コンピュータに実行させ、
    前記阻害量計測処理は、所定の閾値以上である前記オーバシュート量又はアンダーシュート量に基づいて前記阻害量を前記コンピュータに計測させることを特徴とする請求項19又は20記載のプログラム。
  22. 肌や無彩色や主題を表す特定の画像領域を検出する特定画像領域検出処理を前記コンピュータに実行させ、
    前記阻害量計測処理は、前記特定画像領域のシャープネスの阻害量を前記コンピュータに計測させることを特徴とする請求項19から21の何れか1項に記載のプログラム。
  23. シャープネス処理係数に基づいて入力画像のシャープネスを補正する画像処理装置に組み込まれたコンピュータを機能させるためのプログラムにおいて、
    前記入力画像から微分画像信号を生成する微分画像信号生成処理と、
    前記微分画像信号において、周辺画素よりも大きなシャープネスの強度値を有する画素を含む領域の前記周辺画素に対するオーバシュート量又はアンダーシュート量を計測するオーバシュート量/アンダーシュート量計測処理と、
    所定の閾値以上である前記オーバシュート量又はアンダーシュート量に基づいてシャープネスの阻害量を計測する第1の阻害量計測処理と、
    前記微分画像信号における前記領域でのシャープネスの強度値を計測する強度値計測処理と、
    前記阻害量と前記強度値とに基づいてシャープネス処理係数を決定するシャープネス処理係数決定処理と、
    を前記コンピュータに実行させるためのプログラム。
  24. 肌や無彩色や主題を表す特定の画像領域を検出する特定画像領域検出処理と、
    前記特定画像領域のシャープネスの阻害量を計測する第2の阻害量計測処理とを前記コンピュータに実行させるための請求項23記載のプログラム。
  25. 前記入力画像を、少なくとも知覚的に等歩的な明度又は輝度の信号を含む画像信号に変換する明度・輝度信号変換処理を前記コンピュータに実行させ、
    前記微分画像信号生成処理は、前記明度・輝度信号変換手段で変換された前記画像信号に基づいて前記微分画像信号を前記コンピュータに生成させることを特徴とする請求項19から24の何れか1項に記載のプログラム。
  26. 前記微分画像信号生成処理は、前記入力画像又は前記画像信号から当該入力画像又は画像信号を暈すことで得られた暈し画像信号を除算して、前記微分画像信号を前記コンピュータに生成させることを特徴とする請求項19から25の何れか1項に記載のプログラム。
  27. 請求項19から26の何れか1項に記載の前記プログラムにおいて、
    前記シャープネス処理係数決定処理で決定されたシャープネス処理係数に基づいてシャープネスの補正を行った結果の画像信号に対して、再度、阻害量及び/又は強度値を計測し、且つ当該阻害量及び/又は強度値に基づいてシャープネス処理係数を決定することを1回以上繰り返すことを特徴とするプログラム。
  28. 請求項19から27の何れか1項に記載の前記プログラムを記録した記録媒体。
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