JP2004094412A - 車両検知・車番認識システム - Google Patents
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Abstract
【課題】CMOSカメラを使用して、一台のカメラで車両検知および車番認識に使用される画像を撮影する車両検知・車番認識システムを提供する。
【解決手段】本発明の車両検知・車番認識システムは、路上の車両を撮影するCMOSカメラ(1)と、制御装置(2)と、を具備する。
CMOSカメラ(1)は、車両検知するための車両検知用画像を撮影し、車両検知用画像を、制御装置(2)に送信する。制御装置(2)は、車両検知用画像から、車両を検知し、車両の速度を算出して、車番認識するための高解像度の車番認識用画像への切替タイミングを決定し、切替タイミングを含む切替信号をCMOSカメラ(1)へ送信する。CMOSカメラ(1)は、切替信号により、車番認識用画像を撮影し、車番認識用画像を制御装置(2)に送信する。制御装置(2)は、車番認識用画像から車両の車番を認識する。
【選択図】 図3
【解決手段】本発明の車両検知・車番認識システムは、路上の車両を撮影するCMOSカメラ(1)と、制御装置(2)と、を具備する。
CMOSカメラ(1)は、車両検知するための車両検知用画像を撮影し、車両検知用画像を、制御装置(2)に送信する。制御装置(2)は、車両検知用画像から、車両を検知し、車両の速度を算出して、車番認識するための高解像度の車番認識用画像への切替タイミングを決定し、切替タイミングを含む切替信号をCMOSカメラ(1)へ送信する。CMOSカメラ(1)は、切替信号により、車番認識用画像を撮影し、車番認識用画像を制御装置(2)に送信する。制御装置(2)は、車番認識用画像から車両の車番を認識する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両検知・車番認識システムに関し、特にCMOSカメラを使用する車両検知・車番認識システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
車両通行料金自動課金システム(いわゆるETC)等で、走行している車両が所定の範囲に入ったことを検知し、当該車両のナンバープレートの車番(文字も含む以下同じ)を認識する車両検知・車番認識システムが使用される場合がある。
車両検知・車番認識システムには、移動する車両の検知と通過タイミングを認識するために単位時間あたりに多くの画像数を撮影できる高速撮影および処理と、車番を認識するために高解像度の画像を撮影する高解像度撮影および処理が必要な場合がある。
【0003】
上記の高速撮影および高解像度撮影を実現するため、複数のカメラ、すなわちフレームレートが速い低解像度画像を撮影する車両検知用カメラと、フレームレートが遅い高解像度画像を撮影する車番認識用カメラとが設置される場合がある。
【0004】
一台のカメラで、フレームレートが速い車両検知用低解像度画像、および車番認識用高解像度画像が撮影可能なカメラが望まれる。
【0005】
イメージセンサに、フォトダイオード、アンプを具備する受光素子を行列に複数配置して、画像を撮影するCMOS(相補性金属酸化膜半導体)を使用したカメラが、各分野で使用されている。
CMOSカメラは従来から多く使用されているCCDカメラと比較して、小型・軽量、低消費電力、低コスト、広いダイナミックレンジであるというメリットがある。
さらに、CMOSカメラはランダムに受光素子が発生した電荷にアクセスすることが可能である。具体的には、受光素子のアドレスを指定することにより、自由に撮影可能範囲の一部分や、ライン毎の読み出しが可能である。さらに、CMOSカメラでは、読み出す画面の大きさや画素数に応じてフレームレートが変化する。すなわち解像度を下げたり、撮影範囲を小さくすれば画像取込速度が速くなる、すなわちフレームレートが速くなる特性を持つ。
CCDカメラは、ライン毎の読み出しが可能な場合があるが、実質的に取込時間が変わらない。
【0006】
フレームレートが速くなると、単位時間あたりに撮影できる画像数が増加し、移動物体を撮影し、追跡するのに好ましい。
【0007】
CMOSカメラを使用して、車両検知・車番認識のための画像を撮影することが望まれる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、CMOSカメラを使用して、一台のカメラで車両検知および車番認識に使用される画像を撮影する車両検知・車番認識システムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
以下に、[発明の実施の形態]で使用する番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明の実施の形態]の記載との対応関係を明らかにするために付加されたものであるが、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0010】
本発明の車両検知・車番認識システムは、路上の車両を撮影するCMOSカメラ(1)と、制御装置(2)と、を具備する。
CMOSカメラ(1)は、車両検知するための高速撮影が可能な車両検知用画像を撮影し、車両検知用画像を、制御装置(2)に送信する。制御装置(2)は、車両検知用画像から、車両を検知し、車両の速度を算出して、車番認識するための高解像度の車番認識用画像を撮影する切替タイミングを決定し、切替タイミングを含む切替信号をCMOSカメラ(1)へ送信する。CMOSカメラ(1)は、切替信号により、車番認識用画像を撮影し、車番認識用画像を制御装置(2)に送信する。制御装置(2)は、車番認識用画像から車両の車番を認識する。
【0011】
本発明の車両検知・車番認識システムの一形態では、車両検知用画像は、行または列の少なくともいずれかが間引かれた低解像度画像(50)である。
【0012】
本発明の車両検知・車番認識システムの別の形態では、車両検知用画像は、車両の所定の進入方向から判断して、撮影可能な範囲内で車両が通過する部分の画像である。具体的には、車両検知用画像は、画像中の車両が進入方向から判断して車輛が必ず通過する部分に設けられた車両検知用ゲート(G1、G2)の画像である。
【0013】
本発明の車両検知・車番認識システムの別の形態では、車両検知用画像は、撮影可能な範囲内の所定の一部の画像であり、車番認識用画像は、撮影可能な範囲内のナンバープレートを撮影するのに適した範囲の画像である。
【0014】
本発明の車両検知・車番認識システムの別の形態では、車両検知用画像は、行または列の少なくともいずれかが間引かれた低解像度画像であり、制御装置(2)は、さらに、切替タイミングに車両のナンバープレートが位置する画像中の部分を含む領域(A1)を演算し、領域の情報をCMOSカメラ(1)に送信し、CMOSカメラ(1)は、車番認識用画像として、領域(A1)の高解像度画像を撮影する。
【0015】
本発明の車両検知・車番認識システムは、路上の車両を撮影するCMOSカメラ(1)と、制御装置(2)と、を具備する。
CMOSカメラ(1)は、車両検知のための低解像度の部分と車番認識のための高解像度の部分を含む画像を撮影し、制御装置(2)は、撮影された画像で車両を検知し、高解像度の部分で車番を認識する。車両検知のための低解像度の部分は、車両が進入してくる部分を撮影するように決められる。
【0016】
本発明の車両検知・車番認識システムは、路上の車両を撮影するCMOSカメラ(1)と、画像処理部を具備する制御装置(2)と、を具備する。
CMOSカメラ(1)は、車両を含む路上の画像を撮影して、画像処理部(21)に送信し、画像処理部(21)は、画像から、水平成分と垂直成分を抽出し、車両がない路上の画像の水平成分と垂直成分と個別に比較して、路上の車両を検知する。
【0017】
本発明の車両検知・車番認識システムは、複数の撮影素子を具備するイメージ部(10)と、イメージ部(10)から画像情報をデジタル変換するA/Dコンバータ(13)を備え、A/Dコンバータ(13)は、複数のチャンネルを備え、チャンネル毎に、イメージ部(10)の所定の領域の画像情報を変換するCMOSカメラ(1)と、CMOSカメラ(1)からの画像を入手し、画像から車両検知および車番認識を行う制御装置(2)と、を具備する。
【0018】
本発明の移動物体撮影システムは、CMOSカメラ(1)と、制御装置(2)と、を具備する。
CMOSカメラ(1)は、移動物体を検出するための低解像度の検出用画像を撮影し、検出用画像を、制御装置(2)に送信する。制御装置(2)は、検出用画像から、移動物体を検出し、移動物体の移動方向および速度を算出して、移動物体を詳細に撮影するための高解像度の詳細画像への切替タイミングを決定し、切替タイミングを含む切替信号をCMOSカメラ(1)へ送信する。CMOSカメラ(1)は、切替信号により、詳細画像を撮影し、詳細画像を制御装置(2)に送信する。
【0019】
【発明の実施の形態】
添付図面を参照して、本発明による車両検知・車番認識システムの実施の形態が以下に説明される。
以下、高速フレームレートもしくは高速撮影は、撮影可能な範囲全体を高解像度で撮影する場合のフレームレートまたは撮影速度より、速いフレームレートまたは撮影を示す。また、高解像度は、カメラの能力の最高解像度もしくは、車番認識に必要な解像度を示す。低解像度は高解像度より画素数が少ない解像度を示す。
【0020】
(実施の形態1)
実施の形態1では、車両検知の際に、画像の行、列の少なくとも一方の読み出しを間引くことでフレームレートを速くすることができ、車番認識の際には、高解像度で画像を取り込むことで車番認識を可能とするシステムの例が説明される。
図1に、実施の形態1の車両検知・車番認識システムの構成が示される。
車両検知・車番認識システムは、CMOSカメラ1、制御装置2、記憶装置3を具備する。
【0021】
CMOSカメラ1は、道路を走行する車両4を撮影するよう道路上方や路側に設置される。
CMOSカメラ1は、制御装置2の指令により撮影可能な画像内の指定された領域の情報を、制御装置2に送信することができる。本実施例でCMOSカメラ1は、制御装置2の指令により、行または列の少なくともいずれかを間引いた低解像度画像と、間引かない高解像度画像とを切り替えて撮影する。
CMOSカメラ1は、行または列を間引いた低解像度画像を、間引かない高解像度画像より高速のフレームレートで撮影することができる。高速のフレームレートで撮影することにより、単位時間あたりに撮影できる画像(フレーム)数が増加する。移動物体を撮影、追跡するためには、短時間で多くの画像を撮影することが好ましい。
【0022】
制御装置2は、CPUを具備したコンピュータに代表される演算装置である。
制御装置2は、機能上、画像処理部21、車両検知部22、画像切替判断部23、画像読取部24を具備する。
画像処理部21は、CMOSカメラ1から受信した画像を処理し、画面上のエッジを抽出する。後述されるように、水平エッジと垂直エッジを分離して処理する場合もある。
【0023】
車両検知部22は、画像処理部21で抽出されたエッジと、車両が通行していない状態の画像から抽出されるエッジを比較して、車両に相当する特徴を有するエッジを検出した場合に、車両が通行していると検知する。もしくは、複数の画像のエッジの変化から、移動物体を認識し、移動物体のエッジの特徴量から車両が通行していることを検知する。
【0024】
画像切替判断部23は、車両検知部22で検出された車両の画像中の移動速度から車両の速度を演算し、車両のナンバープレートを撮影するのに適した時刻を演算する。ナンバープレートを撮影するのに適した時刻とは、例えば当該車両のナンバープレートを、画像中で正面にかつ大きく撮影できる位置に車両が到達する時刻である。
さらに、画像切替判断部23は、CMOSカメラ1に、ナンバープレートを撮影するのに適した時刻またはその時刻を含む所定の時間に、行または列を間引いた低解像度画像から間引かない高解像度画像に撮影を切り替える命令を含む切替命令の信号を送信する。
【0025】
画像読取部24は、間引かないで撮影された高解像度画像からナンバープレートを認識し、ナンバープレートに表示されている車番を読み取ることができる。
画像読取部24は、必要に応じて読み取った車番を所定の装置に送信する場合がある。画像読取部24で読み取られた車番は料金課金時の確認や違反車の確認に使用される場合がある。
【0026】
記憶装置3は、撮影された画像の一部または全部、読み取られた車番を記憶する。
【0027】
図2を参照して、CMOSカメラ1で撮影される画像の例が示される。図2の低解像度画像50は、列が間引かれて撮影されている。このため解像度は低いが高速のフレームレートでの撮影が可能である。移動物体を撮影する場合、高速で撮影しないと、物体を撮影するフレーム数が減少し、物体の追跡精度が悪い場合があるので、高速のフレームレートで撮影できることが好ましい。
【0028】
図2では、CMOSカメラ1の設置位置により、車両の移動に伴い、画像中、車両が上方から下方に移動する場合が例示されている。画像50中に車両が確認された場合、車両のナンバープレートが見やすい位置に来るタイミングに、列を間引かないで高解像度画像51を撮影する。高解像度画像51からナンバープレートに記載された車番が認識される。
車両検知する前から高解像度画像51で撮影すると、フレームレートが遅くなり、ナンバープレートが写る適切なタイミングで撮影ができず、車番認識ができない場合がある。
【0029】
図3を参照して、本実施例のフローが示される。
CMOSカメラ1は、通常、列、行方向の少なくともいずれかを間引いた低解像度画像を撮影している(SA1)。CMOSカメラ1で撮影された低解像度画像は、画像処理部21に送信され、エッジの抽出などの画像処理が行われる(SA2)。処理された画像は車両検知部22で、車両のない時の画像と比較され、車両が検知される(SA3)。車両が検知されない場合は、低解像度画像の撮影が継続される。
車両が検知された場合、画像切替判断部23が、複数の画像中の車両の変化から車両の速度を演算し、高解像度画像への切替のタイミングを決定する(SA4)。画像切替判断部23は、演算されたタイミングの時刻を含む切替信号をCMOSカメラ1に送信する。または、画像切替判断部23は、演算されたタイミングで切替信号をCMOSカメラ1に送信する。
CMOSカメラ1は、切替信号により所定の時刻に所定の時間だけ、画像の解像度を切り替えて(SA5)、高解像度画像を撮影し、制御装置2へ送信する(SA6)。
画像読取部24が、高解像度画像からナンバープレートに記載されている車番を読取り、他の装置に送信する(SA7)。
【0030】
上記のように、高速フレームレートで撮影が可能な低解像度画像と、車番認識が可能な高解像度画像を切り替えて撮影することにより、1台のカメラで走行している車両を検知し、かつ車番を認識することができる。本実施の形態での低解像度画像は解像度が低いが、視野全体を見ることができるので、車両の追跡精度が向上する。
【0031】
(実施の形態2)
実施の形態2では、撮影可能な画像の一部に設けられた単数または複数の車両検知用ゲートを撮影して車両を検知することで高速撮影を可能とし、車番認識の際には、全体または部分の高解像度画像用ゲートの高解像度画像撮影に切り替えて高解像度撮影を可能にするシステムの例が説明される。
図4に、実施の形態2の車両検知・車番認識システムの構成が示される。
車両検知・車番認識システムは、CMOSカメラ1、制御装置2、記憶装置3を具備する。
【0032】
CMOSカメラ1は、道路を走行する車両4を撮影するよう道路上方や路側に設置される。
CMOSカメラ1は、制御装置2の指令により撮影可能な画像内の指定された領域の画像を、制御装置2に送信することができる。本実施例でCMOSカメラ1は、制御装置2の指令により、決められた車両検知用ゲートの画像と、全体または高解像度画像用ゲートの高解像度画像とを切り替えて撮影する。CMOSカメラ1は、撮影可能な全体画像の一部である狭い車両検知用ゲートを撮影することで、より高速フレームレートで撮影することができる。
車両検知用ゲートの画像は、車両を検知できれば高解像度でも低解像度でもよい。車両検知用ゲートを狭くすることにより、より速く画像を撮影することができる。高速で撮影することにより、単位時間あたりに撮影できる画像(フレーム)数が増加する。移動物体を撮影、検知するためには、短時間で多くの画像を撮影することが好ましい。
【0033】
制御装置2は、CPUを具備したコンピュータに代表される演算装置である。
制御装置2は、機能上、画像処理部21、車両検知部22、車両速度演算部25、タイミング決定部26、画像読取部24を具備する。
【0034】
画像処理部21は、CMOSカメラ1から受信した画像を処理し、画面上のエッジを抽出する。後述されるように、水平エッジと垂直エッジを分離して処理する場合もある。
【0035】
車両検知部22は、画像処理部21で抽出されたエッジと、車両が通行していない状態の画像から抽出されるエッジを比較して、車両に相当する特徴を有するエッジを検出した場合に、車両が通行していると検知する。もしくは、複数の画像のエッジの変化から、移動物体を認識し、移動物体のエッジの特徴量から車両が通行していることを検知する。
【0036】
車両速度演算部25は、車両検知部22で検出された車両の複数の画像中の移動量から車両の速度を演算する。
【0037】
タイミング決定部26は、車両速度演算部25で算出された車両の速度から、車両のナンバープレートを撮影するのに適した時刻を演算する。ナンバープレートを撮影するのに適した時刻とは、例えば当該車両のナンバープレートを、画像中の正面に、かつ大きく撮影できる位置に車両が到達する時刻である。
さらにタイミング決定部26は、CMOSカメラ1に、ナンバープレートを撮影するのに適した時刻またはその時刻を含む所定の時間に、車両検知用ゲートの撮影から、全体の高解像度画像またはナンバープレートを撮影するのに適した位置に設定されている車番認識用ゲートの撮影に切り替える命令を含む信号を送信する。
【0038】
画像読取部24は、高解像度で撮影された画像からナンバープレートを認識して、ナンバープレートに表示されている車番を読み取ることができる。画像読取部24で読み取られた車番は、料金課金時の確認や、違反車の確認に使用される場合がある。
【0039】
記憶装置3は、撮影された画像の一部または全部、読み取られた車番を記憶する。
【0040】
図5を参照して、CMOSカメラ1で撮影される画像の例が示される。図5の画像52は、CMOSカメラ1が設置された位置と車両の通行方向から、車両を検知するために適当な事前に設定された車両検知用ゲートG1、G2を含んでいる。車両検知用ゲートG1、G2のみを撮影する場合は、撮影範囲が全体より小さく、高速で撮影することができる。移動物体を撮影する場合、高速で撮影しないと、単位時間に移動物体を撮影する画像数が減少し、物体の追跡精度が悪い場合があるので、高速で撮影できることが好ましい。
【0041】
図5では、CMOSカメラ1の設置位置により、車両の移動に伴い、画像中、車両が上方から下方に移動する場合が例示されている。車両検知用ゲートG1、G2で車両が検知された場合、車両のナンバープレートが見やすい位置に来るタイミングで、CMOSカメラ1が全体または車番認識用ゲート(図示無し)の高解像度画像を撮影する。高解像度画像からナンバープレートに記載された車番が認識される。
車両検知する前から全体を高解像度画像で撮影すると、撮影速度が遅くなり、適切なタイミングで車番認識ができる画像を撮影ができない(遅れてしまう)場合がある。
【0042】
図6を参照して、本実施例のフローが示される。
CMOSカメラ1は、通常、事前に決められた所定の車両検知用ゲートG1、G2の画像を撮影している(SB1)。車両検知用ゲートG1、G2の画像は、画像処理部21で画像処理される(SB2)。処理された画像は車両検知部22で、車両のない時の画像と比較され、車両が検知される(SB3)。車両が検知されない場合は、車両検知用ゲートの画像の撮影を継続する。
車両が検知された場合、車両速度演算部25が、画像中の車両の変化から車両の速度を演算し、タイミング決定部26が、車両検知用ゲートの画像の撮影から全体または車番認識用ゲートの高解像度画像の撮影へ切替えるタイミングを決定する(SB4)。タイミング決定部26は、演算されたタイミングの時刻を含む切替信号をCMOSカメラ1に送信する。または、タイミング決定部26は、演算されたタイミングで切替信号をCMOSカメラ1に送信する。
CMOSカメラ1は、切替信号により所定の時刻に所定の時間だけ画像の撮影範囲を高解像度撮影に切り替え(SB5)、高解像度画像を撮影して制御装置2へ送信する(SB6)。
画像読取部24が、高解像度画像からナンバープレートに記載されている車番を読取り、他の装置に送信する(SB7)。
【0043】
上記のように、高速フレームレートで撮影が可能な車両検知用ゲートの画像と、車番認識が可能な全体または車番認識用ゲートの高解像度画像を切り替えて撮影することにより、1台のカメラで走行している車両の車番を認識することができる。車両検知用ゲートの画像は、視野は狭いが高速フレームレートで撮影することができるので、車両の検知精度が向上する。
【0044】
上記の実施の形態2では、ゲートが設けられる例が示されたが車両が進入してくる部分に範囲を絞って撮影することで車両を検知し、検知した車両の進行方向、速度から、当初設定した高解像度で撮影するゲートで車両が撮影できるタイミングで、高解像度撮影を行うようにすることもできる。
【0045】
(実施の形態3)
実施の形態3では、車両の進行方向に合わせて、画像中に進入してくる部分を低解像度で、低解像度の後に通過する部分を高解像度で撮影する様に一画像を分割し、一部を低解像度にした画像で車両を検知することで高速な撮影を可能とし、高解像度の部分で車番認識を行うことを可能としたシステムの例が説明される。
図7に、実施の形態3の車両検知・車番認識システムの構成が示される。
車両検知・車番認識システムは、CMOSカメラ1、制御装置2、記憶装置3を具備する。
【0046】
CMOSカメラ1は、道路を走行する車両4を撮影するよう道路上方や路側に設置される。
CMOSカメラ1は、制御装置2の指令により撮影可能な画像内の指定された領域の情報を、制御装置2に送信することができる。本実施例でCMOSカメラ1は、画像を低解像度の部分と高解像度の部分に分割して撮影する。CMOSカメラ1は、画像の一部を低解像度で撮影することで、より高速で撮影をすることができる。高速で撮影することにより、単位時間あたりに撮影できる画像(フレーム)数が増加する。移動物体を撮影、検知するためには、短時間で多くの画像を撮影することが好ましい。
【0047】
制御装置2は、CPUを具備したコンピュータに代表される演算装置である。
制御装置2は、機能上、画像処理部21、車両検知部22、車両速度演算部25、タイミング決定部26、画像読取部24を具備する。
画像処理部21は、CMOSカメラ1から受信した画像を処理し、画面上のエッジを抽出する。後述されるように、水平エッジと垂直エッジを分離して処理する場合もある。
車両検知部22は、画像処理部21で抽出されたエッジと、車両が通行していない状態の画像から抽出されるエッジを比較して、車両に相当する特徴を有するエッジを検出した場合に、車両が通行していると検知する。もしくは、複数の画像のエッジの変化から、移動物体を認識し、移動物体のエッジの特徴量から車両が通行していることを検知する。
車両速度演算部25は、車両検知部22で検出された車両の複数の画像中の移動量から車両の速度を演算する。
タイミング決定部26は、車両速度演算部25で算出された車両の速度から、車両のナンバープレートを撮影するのに適した時刻を演算する。ナンバープレートを撮影するのに適した時刻とは、例えば当該車両のナンバープレートを、高解像度部分で、画像中で正面にかつ大きく撮影できる位置に車両が到達する時刻である。
さらにタイミング決定部26は、CMOSカメラ1に、ナンバープレートを撮影するのに適した時刻またはその時刻を含む所定の時間に、画像を撮影する命令信号を送信する。もしくは、ナンバープレートを撮影するのに適した時刻に撮影された画像を選択するための信号を送信する。
画像読取部24は、画像の高解像度部分からナンバープレートを認識して、ナンバープレートに表示されている車番を読み取ることができる。画像読取部24で読み取られた車番は、料金課金時の確認や、違反車の確認に使用される場合がある。
【0048】
記憶装置3は、撮影された画像の一部または全部、読み取られた車番を記憶する。
【0049】
図8を参照して、CMOSカメラ1で撮影される画像の例が示される。図8の画像53は、CMOSカメラ1が設置された位置と車両の通行方向から、車両を検知するために事前に設定された低解像度部分L1と、車番を認識するための高解像度部分H1を含んでいる。一部分を低解像度で撮影することで、全体を高解像度で撮影するより、高速フレームレートで撮影することができる。移動物体を撮影する場合、高速フレームレートで撮影しないと、物体を撮影するフレーム数が減少し、物体の検知精度が悪い場合があるので、高速フレームレートで撮影する事は車両検知のために好ましい。
また、本実施例において、画像は常に低解像度部分L1と高解像度部分H1で撮影され、画像モードの切り替えがないので画像が安定しやすい。
【0050】
図8では、CMOSカメラ1の設置位置により、車両の移動に伴い、画像中、車両が上方から下方に移動する場合が例示されている。この場合、上部を車両検知用の低解像度部分L1、下部を車番認識用の高解像度部分H1とする。車両検知部22で車両が検知された場合、車両のナンバープレートが見やすい位置である高解像度部分に車両が来るタイミングで画像を撮影する。画像の高解像度部分に撮影されたナンバープレートから車番が認識される。
車両検知する前から全体を高解像度画像で撮影すると、フレームレートが遅くなり、適切なタイミングでの車番認識のための画像を撮影ができない(遅れてしまう)場合がある。
【0051】
図9を参照して、本実施例のフローが示される。
CMOSカメラ1は、通常、事前に決められた低解像度部分と高解像度部分の画像を撮影している(SC1)。撮影された画像は、画像処理部21で画像処理される(SC2)。処理された画像は車両検知部22で、車両のない時の画像と比較され、車両が検知される(SC3)。車両が検知されない場合は、画像の撮影が継続される。
車両が検知された場合、車両速度演算部25が、画像中の車両の変化から車両の速度を演算し、タイミング決定部26が、車両が高解像度の画像の部分に到達し、ナンバープレートが見やすい位置に来るタイミングを決定する(SC4)。
CMOSカメラ1は、タイミング決定部26で決められたタイミングで画像を撮影する。画像読取部24は、タイミング決定部26で決定されたタイミングで撮影された画像を取り込む。(SC5)。
画像読取部24は、取り込んだ画像下部の高解像度部分からナンバープレートに記載されている車番を読取り、所定の装置に送信する(SC6)。
【0052】
上記のように、一の画面を低解像度部分と高解像度部分に分割して撮影することにより、全体を高解像度で撮影するより高速のフレームレートで撮影することが可能で、かつ、撮影する画像の切り替えが必要ないので、安定した画像の取得が可能になる。
【0053】
なお、ナンバープレートを高解像度で撮影できるタイミングを決定しないで、連続的に撮影した中から、ナンバープレートを高解像度で撮影した画像を選択して、車番認識をすることもできる。低解像度部分があり、撮影速度を速くでき撮影できるフレーム数が増えることは、ナンバープレートが高解像度で撮影できる機会が増加するため好ましい。
【0054】
(実施の形態4)
実施の形態4では、車両検知の際には、画像の行、列の読み出しを間引いて撮影することで高速フレームレートの撮影を可能とし、車番認識の際には、ナンバープレートを含む一部の範囲のみを高解像度画像で撮影するシステムの例が説明される。
図10に、実施の形態4の車両検知・車番認識システムの構成が示される。
車両検知・車番認識システムは、CMOSカメラ1、制御装置2、記憶装置3を具備する。
【0055】
CMOSカメラ1は、道路を走行する車両4を撮影するよう道路上方や路側に設置される。
CMOSカメラ1は、制御装置2の指令により撮影可能な画像内の指定された領域の情報を、制御装置2に送信することができる。本実施例でCMOSカメラ1は、制御装置2の指令により、行または列を間引いた低解像度画像と、指定されたタイミングで指定された部分のみの画像を、高解像度撮影に切り替えることができる。CMOSカメラ1は、行または列を間引いた低解像度画像を、間引かない高解像度画像より高速で撮影することができる。高速で撮影することにより、単位時間あたりに撮影できる画像(フレーム)数が増加する。移動物体を撮影、検知するためには、短時間で多くの画像を撮影することが好ましい。
【0056】
制御装置2は、CPUを具備したコンピュータに代表される演算装置である。
制御装置2は、機能上、画像処理部21、車両検知部22、車両速度演算部25、高解像度部分およびタイミング決定部27、画像読取部24を具備する。
【0057】
画像処理部21は、CMOSカメラ1から受信した画像を処理し、画面上のエッジを抽出する。後述されるように、水平エッジと垂直エッジを分離して処理する場合もある。
【0058】
車両検知部22は、画像処理部21で抽出されたエッジと、車両が通行していない状態の画像から抽出されるエッジを比較して、車両に相当する特徴を有するエッジを検出した場合に、車両が通行していると検知する。もしくは、複数の画像のエッジの変化から、移動物体を認識し、移動物体のエッジの特徴量から車両が通行していることを検知する。
【0059】
車両速度演算部25は、車両検知部22で検出された車両の複数の画像中の移動量から車両の速度を演算する。
【0060】
高解像度部分およびタイミング決定部27は、車両速度演算部25で算出された車両の速度から、車両のナンバープレートを撮影するのに適した時刻を演算する。ナンバープレートを撮影するのに適した時刻とは、例えば当該車両のナンバープレートを、画像の正面にかつ大きく撮影できる位置に車両が到達する時刻である。
さらに、高解像度部分およびタイミング決定部27は、ナンバープレートを撮影するのに適した時刻にナンバープレートが位置する画像中の領域を算出する。
高解像度部分およびタイミング決定部27は、CMOSカメラ1に、ナンバープレートを撮影する画像の領域の情報と、ナンバープレートを撮影するのに適した時刻またはその時刻を含む所定の時間に、低解像度撮影からナンバープレートを含む領域の画像を高解像度で撮影するように切替える命令を含む信号を送信する。上記のナンバープレートを含む部分画像は、誤差を考慮して、必要な必要な部分より大きめに決められる場合がある。
【0061】
画像読取部24は、高解像度で撮影された部分の画像からナンバープレートを認識して、ナンバープレートに表示されている車番を読み取ることができる。画像読取部24で読み取られた車番は、料金課金時の確認や、違反車の確認に使用される場合がある。
【0062】
記憶装置3は、撮影された画像の一部または全部、読み取られた車番を記憶する。
【0063】
図11を参照して、CMOSカメラ1で撮影される画像の例が示される。図11の画像54は、列が間引かれて撮影されている。このため解像度は低いが高速フレームレートでの撮影が可能である。移動物体を撮影する場合、高速フレームレートで撮影しないと、物体を撮影するコマ数が減少し、物体の追跡精度が悪い場合があるので、高速フレームレートで撮影できることが好ましい。
【0064】
図11では、CMOSカメラ1の設置位置により、車両の移動に伴い、画像中、車両が上方から下方に移動する場合が例示されている。画像54中に車両が確認された場合、車両のナンバープレートが見やすい位置に来るタイミングに、ナンバープレートが位置する領域A1が高解像度で撮影される。高解像度の領域からナンバープレートに記載された車番が認識される。高解像度の領域が小さくなることで、撮影時間が速くなる。
車両検知する前から全体を高解像度画像で撮影すると、フレームレートが遅くなり、適切なタイミングでの車番認識が可能な画像の撮影ができない(遅れてしまう)場合がある。
本実施例では、高解像度の領域A1が小さいことにより、さらに撮影時間が速くなる。
【0065】
図12を参照して、本実施例のフローが示される。
CMOSカメラ1は、通常、列、行方向の少なくいずれかを間引いた低解像度画像を撮影している(SD1)。低解像度画像は、画像処理部21で画像処理される(SD2)。処理された画像は車両検知部22で、車両のない時の画像と比較され、車両が検知される(SD3)。車両が検知されない場合は、低解像度画像の撮影を継続する。
車両が検知された場合、車両速度演算部25が、画像中の車両の変化から車両の速度を演算する。高解像度部分およびタイミング決定部27が、高解像度で撮影する領域A1と高解像度への切替タイミングを決定する(SD4)。高解像度部分およびタイミング決定部27は、高解像度で撮影する領域A1のアドレスと演算されたタイミングの時刻を含む切替信号を、CMOSカメラ1に送信する。または、高解像度部分およびタイミング決定部27は、高解像度で撮影する領域A1のアドレスの情報を含む切替信号を、演算されたタイミングでCMOSカメラ1に送信する。
CMOSカメラ1は、切替信号により所定の時刻に所定の時間だけ、高解像度で撮影する領域を撮影し(SD5)、制御装置2へ送信する。
画像読取部24が、高解像度画像からナンバープレートに記載されている車番を読取り、所定の装置に送信する(SD6)。
【0066】
上記のように、高速撮影が可能な低解像度画像と、車番認識が可能な領域のみの高解像度画像を切り替えて撮影することにより、1台のカメラで走行している車両の車番を認識することができることに加え、撮影時間を短くすることができる。
【0067】
(実施の形態5)
実施の形態5では、車両検知の例が説明される。本実施の形態では、画像をコンパレータで2値化して取り込み、高速に車両を検知することができる。2値化することによりデータ量が低減できるので、検知速度が高速化する。
【0068】
図13に、実施の形態5の車両検知・車番認識システムの構成が示される。
車両検知・車番認識システムは、CMOSカメラ1、制御装置2、記憶装置3を具備する。
【0069】
CMOSカメラ1は、道路を走行する車両4を撮影するよう道路上方や路側に設置される。
【0070】
制御装置2は、CPUを具備したコンピュータに代表される演算装置である。
制御装置2は、機能上、画像処理部21、車両検知部22、車両速度演算部25を具備する。
画像処理部21は、CMOSカメラ1から受信した画像を処理し、画面上のエッジを抽出する。本実施例では、画像処理部21は、コンパレータ211、比較部212を具備する。
コンパレータ211は、CMOSカメラ1で撮影した画像から、水平エッジと垂直エッジを抽出し、それぞを分離して出力する。
比較部212は、コンパレータで分離された画像の水平エッジと垂直エッジをそれぞれ別々に、車両が撮影されていない背景の水平エッジと垂直エッジと比較し、相違部分を認識する。車両が撮影されていない背景は、車両が撮影されていないときに撮影された画像を使用する場合もあるし、複数緒画像から移動物体を除去した背景画像を抽出して使用される場合もある。
エッジを2値化して別々にかつ平行して比較することで、それぞれのデータ量が減少し処理速度が速くなる。
【0071】
車両検知部22は、比較部212が認識した背景との相違部分の特徴量から、相違部分が車両であるか判断することで、車両を検知する。
車両検知部22は、水平エッジの比較と、垂直エッジの比較を総合して判断する場合がある。
車両速度演算部25は、車両検知部22で検出された車両の複数の画像中の移動量から車両の速度を演算する。2値化したデータの特徴部分の移動速度から、速度を演算することもできる。また、2値化したデータで個別に車両を追跡することができるので、追跡のためのデータ処理が高速化できる。
【0072】
図14を参照して、画像処理部21での画像処理の例が示される。
図14(a)は、処理されていない画像である。(a)の画像から垂直エッジを抽出すると(c)に示されるように垂直方向の線または色の変化部分が抽出される。また、(a)の画像から水平エッジを抽出すると(d)に示されるように水平方向の線または色の変化部分が抽出される。
垂直エッジの画像から車両の幅が、水平エッジの画像から車両の長さが検出でき、(b)に示されるように車両の領域が検知される。
【0073】
図15を参照して、実施の形態5の車両領域の抽出・追跡のフローが説明される。
コンパレータ211が、CMOSカメラ1が撮影した画像から、水平エッジと垂直エッジと抽出する(SE1)。
比較部212が、コンパレータ211で抽出された当該画像の水平エッジと垂直エッジを、背景の水平エッジと垂直エッジと比較し、相違部分を抽出する(SE2)。
車両検知部22が、比較部212が抽出した相違部分の特徴量から、相違部分が車両であるか判断し、車両の進入を検知する(SE3)。車両検知部22は、相違部分の幅や長さの特徴量から、車両のサイズ(大型、小型)を判断することもできる。
速度演算部25は、複数の画像内の車両のエッジの移動量から車両の速度を演算する(SE4)。
さらに、車両検知部22は、複数の画像において同一の特徴量をもつ車両の領域を同一の車両と認識し、車両の追跡をすることができる(SE5)。
【0074】
本実施例の様に、画像を2値化することにより、車両検知の処理を速くすることができる。本実施例の車両検知は、上記実施の形態1〜4と同時に行うことができる。
【0075】
(実施の形態6)
実施の形態6では、CMOSカメラ1に具備される、A/Dコンバータ(アナログ/デジタル変換器、)にチャンネルを複数備え、CMOSカメラ1で撮影される画像の複数領域を同時にA/D変換して出力することで高速かつ高解像度を両立する方法が説明される。
【0076】
図1にCMOSカメラ1の概要が示される。CMOSカメラ1は、画像を撮影するイメージ部10と、A/Dコンバータ13、I/O14、タイミング発生部15を具備する。
イメージ部10には、受光部11とアンプ12を具備する素子が、垂直、水平に多数配置されている。受光部11は光を受けることにより電流を発生し、アンプ12が電流を増幅してA/Dコンバータ13送信している。
タイミング発生部15から、水平方向走査回路、垂直方向走査回路へ画像取込の素子の位置とタイミングが指定されることで、イメージ部10は、指定された部分の素子からの電流を所定の走査順でA/Dコンバータ13に送信する。
【0077】
A/Dコンバータ13は、受信した電流をデジタル変換して、I/O14へ送信し、I/O14からデジタルで画像が出力される。出力された画像により、制御装置(図示なし)で、画像処理され、車両検知、車番認識が行われる。
【0078】
A/Dコンバータ13はチャンネルを複数具備し、各A/Dコンバータ13が、対応する複数の領域の受光部11とアンプ12を具備する素子から電荷を受信することにより、複数の領域を平行して同時に処理することができる。これにより、高解像度の画像でも高速に出力することができる。
【0079】
【発明の効果】
本発明の車両検知・車番認識システムは、一台のCMOSカメラを使用して、車両検知、および車番認識のための撮影をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施の形態1の車両検知・車番認識システムの構成を示す。
【図2】図2は、実施の形態1のCMOSカメラで撮影される画像の例を示す。
【図3】図3は、実施の形態1の車両検知・車番認識のフローを示す。
【図4】図4は、実施の形態2の車両検知・車番認識システムの構成を示す。
【図5】図5は、実施の形態2のCMOSカメラで撮影される画像の例を示す。
【図6】図6は、実施の形態2の車両検知・車番認識のフローを示す。
【図7】図7は、実施の形態3の車両検知・車番認識システムの構成を示す。
【図8】図8は、実施の形態3のCMOSカメラで撮影される画像の例を示す。
【図9】図9は、実施の形態3の車両検知・車番認識のフローを示す。
【図10】図10は、実施の形態4の車両検知・車番認識システムの構成を示す。
【図11】図11は、実施の形態4のCMOSカメラで撮影される画像の例を示す。
【図12】図12は、実施の形態4の車両検知・車番認識のフローを示す。
【図13】図13は、実施の形態5の車両検知システムの構成を示す。
【図14】図14は、実施の形態5のCMOSカメラで撮影される画像の例を示す。
【図15】図15は、実施の形態5の車両検知のフローを示す。
【図16】図16は、実施の形態6のCMOSカメラの構成を示す。
【符号の説明】
1 CMOSカメラ
2 制御装置
3 記憶装置
4 車両
10 イメージセンサ部
11 受光部
12 アンプ部
13 A/Dコンバータ
14 I/O
15 タイミング発生部
21 画像処理部
22 車両検知部
23 画像切替判断部
24 画像読取部
25 車両速度演算部
26 タイミング決定部
27 高解像度部分&タイミング決定部
50 低解像度画像
51 高解像度画像
52 (ゲートを有する)画像
53 (上下で解像度が異なる)画像
54 (部分の解像度を変化させた)画像
211 コンパレータ
212 比較部
G1、G2 ゲート
L1 低解像度部分
H2 高解像度部分
A1 高解像度部分
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両検知・車番認識システムに関し、特にCMOSカメラを使用する車両検知・車番認識システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
車両通行料金自動課金システム(いわゆるETC)等で、走行している車両が所定の範囲に入ったことを検知し、当該車両のナンバープレートの車番(文字も含む以下同じ)を認識する車両検知・車番認識システムが使用される場合がある。
車両検知・車番認識システムには、移動する車両の検知と通過タイミングを認識するために単位時間あたりに多くの画像数を撮影できる高速撮影および処理と、車番を認識するために高解像度の画像を撮影する高解像度撮影および処理が必要な場合がある。
【0003】
上記の高速撮影および高解像度撮影を実現するため、複数のカメラ、すなわちフレームレートが速い低解像度画像を撮影する車両検知用カメラと、フレームレートが遅い高解像度画像を撮影する車番認識用カメラとが設置される場合がある。
【0004】
一台のカメラで、フレームレートが速い車両検知用低解像度画像、および車番認識用高解像度画像が撮影可能なカメラが望まれる。
【0005】
イメージセンサに、フォトダイオード、アンプを具備する受光素子を行列に複数配置して、画像を撮影するCMOS(相補性金属酸化膜半導体)を使用したカメラが、各分野で使用されている。
CMOSカメラは従来から多く使用されているCCDカメラと比較して、小型・軽量、低消費電力、低コスト、広いダイナミックレンジであるというメリットがある。
さらに、CMOSカメラはランダムに受光素子が発生した電荷にアクセスすることが可能である。具体的には、受光素子のアドレスを指定することにより、自由に撮影可能範囲の一部分や、ライン毎の読み出しが可能である。さらに、CMOSカメラでは、読み出す画面の大きさや画素数に応じてフレームレートが変化する。すなわち解像度を下げたり、撮影範囲を小さくすれば画像取込速度が速くなる、すなわちフレームレートが速くなる特性を持つ。
CCDカメラは、ライン毎の読み出しが可能な場合があるが、実質的に取込時間が変わらない。
【0006】
フレームレートが速くなると、単位時間あたりに撮影できる画像数が増加し、移動物体を撮影し、追跡するのに好ましい。
【0007】
CMOSカメラを使用して、車両検知・車番認識のための画像を撮影することが望まれる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、CMOSカメラを使用して、一台のカメラで車両検知および車番認識に使用される画像を撮影する車両検知・車番認識システムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
以下に、[発明の実施の形態]で使用する番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明の実施の形態]の記載との対応関係を明らかにするために付加されたものであるが、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0010】
本発明の車両検知・車番認識システムは、路上の車両を撮影するCMOSカメラ(1)と、制御装置(2)と、を具備する。
CMOSカメラ(1)は、車両検知するための高速撮影が可能な車両検知用画像を撮影し、車両検知用画像を、制御装置(2)に送信する。制御装置(2)は、車両検知用画像から、車両を検知し、車両の速度を算出して、車番認識するための高解像度の車番認識用画像を撮影する切替タイミングを決定し、切替タイミングを含む切替信号をCMOSカメラ(1)へ送信する。CMOSカメラ(1)は、切替信号により、車番認識用画像を撮影し、車番認識用画像を制御装置(2)に送信する。制御装置(2)は、車番認識用画像から車両の車番を認識する。
【0011】
本発明の車両検知・車番認識システムの一形態では、車両検知用画像は、行または列の少なくともいずれかが間引かれた低解像度画像(50)である。
【0012】
本発明の車両検知・車番認識システムの別の形態では、車両検知用画像は、車両の所定の進入方向から判断して、撮影可能な範囲内で車両が通過する部分の画像である。具体的には、車両検知用画像は、画像中の車両が進入方向から判断して車輛が必ず通過する部分に設けられた車両検知用ゲート(G1、G2)の画像である。
【0013】
本発明の車両検知・車番認識システムの別の形態では、車両検知用画像は、撮影可能な範囲内の所定の一部の画像であり、車番認識用画像は、撮影可能な範囲内のナンバープレートを撮影するのに適した範囲の画像である。
【0014】
本発明の車両検知・車番認識システムの別の形態では、車両検知用画像は、行または列の少なくともいずれかが間引かれた低解像度画像であり、制御装置(2)は、さらに、切替タイミングに車両のナンバープレートが位置する画像中の部分を含む領域(A1)を演算し、領域の情報をCMOSカメラ(1)に送信し、CMOSカメラ(1)は、車番認識用画像として、領域(A1)の高解像度画像を撮影する。
【0015】
本発明の車両検知・車番認識システムは、路上の車両を撮影するCMOSカメラ(1)と、制御装置(2)と、を具備する。
CMOSカメラ(1)は、車両検知のための低解像度の部分と車番認識のための高解像度の部分を含む画像を撮影し、制御装置(2)は、撮影された画像で車両を検知し、高解像度の部分で車番を認識する。車両検知のための低解像度の部分は、車両が進入してくる部分を撮影するように決められる。
【0016】
本発明の車両検知・車番認識システムは、路上の車両を撮影するCMOSカメラ(1)と、画像処理部を具備する制御装置(2)と、を具備する。
CMOSカメラ(1)は、車両を含む路上の画像を撮影して、画像処理部(21)に送信し、画像処理部(21)は、画像から、水平成分と垂直成分を抽出し、車両がない路上の画像の水平成分と垂直成分と個別に比較して、路上の車両を検知する。
【0017】
本発明の車両検知・車番認識システムは、複数の撮影素子を具備するイメージ部(10)と、イメージ部(10)から画像情報をデジタル変換するA/Dコンバータ(13)を備え、A/Dコンバータ(13)は、複数のチャンネルを備え、チャンネル毎に、イメージ部(10)の所定の領域の画像情報を変換するCMOSカメラ(1)と、CMOSカメラ(1)からの画像を入手し、画像から車両検知および車番認識を行う制御装置(2)と、を具備する。
【0018】
本発明の移動物体撮影システムは、CMOSカメラ(1)と、制御装置(2)と、を具備する。
CMOSカメラ(1)は、移動物体を検出するための低解像度の検出用画像を撮影し、検出用画像を、制御装置(2)に送信する。制御装置(2)は、検出用画像から、移動物体を検出し、移動物体の移動方向および速度を算出して、移動物体を詳細に撮影するための高解像度の詳細画像への切替タイミングを決定し、切替タイミングを含む切替信号をCMOSカメラ(1)へ送信する。CMOSカメラ(1)は、切替信号により、詳細画像を撮影し、詳細画像を制御装置(2)に送信する。
【0019】
【発明の実施の形態】
添付図面を参照して、本発明による車両検知・車番認識システムの実施の形態が以下に説明される。
以下、高速フレームレートもしくは高速撮影は、撮影可能な範囲全体を高解像度で撮影する場合のフレームレートまたは撮影速度より、速いフレームレートまたは撮影を示す。また、高解像度は、カメラの能力の最高解像度もしくは、車番認識に必要な解像度を示す。低解像度は高解像度より画素数が少ない解像度を示す。
【0020】
(実施の形態1)
実施の形態1では、車両検知の際に、画像の行、列の少なくとも一方の読み出しを間引くことでフレームレートを速くすることができ、車番認識の際には、高解像度で画像を取り込むことで車番認識を可能とするシステムの例が説明される。
図1に、実施の形態1の車両検知・車番認識システムの構成が示される。
車両検知・車番認識システムは、CMOSカメラ1、制御装置2、記憶装置3を具備する。
【0021】
CMOSカメラ1は、道路を走行する車両4を撮影するよう道路上方や路側に設置される。
CMOSカメラ1は、制御装置2の指令により撮影可能な画像内の指定された領域の情報を、制御装置2に送信することができる。本実施例でCMOSカメラ1は、制御装置2の指令により、行または列の少なくともいずれかを間引いた低解像度画像と、間引かない高解像度画像とを切り替えて撮影する。
CMOSカメラ1は、行または列を間引いた低解像度画像を、間引かない高解像度画像より高速のフレームレートで撮影することができる。高速のフレームレートで撮影することにより、単位時間あたりに撮影できる画像(フレーム)数が増加する。移動物体を撮影、追跡するためには、短時間で多くの画像を撮影することが好ましい。
【0022】
制御装置2は、CPUを具備したコンピュータに代表される演算装置である。
制御装置2は、機能上、画像処理部21、車両検知部22、画像切替判断部23、画像読取部24を具備する。
画像処理部21は、CMOSカメラ1から受信した画像を処理し、画面上のエッジを抽出する。後述されるように、水平エッジと垂直エッジを分離して処理する場合もある。
【0023】
車両検知部22は、画像処理部21で抽出されたエッジと、車両が通行していない状態の画像から抽出されるエッジを比較して、車両に相当する特徴を有するエッジを検出した場合に、車両が通行していると検知する。もしくは、複数の画像のエッジの変化から、移動物体を認識し、移動物体のエッジの特徴量から車両が通行していることを検知する。
【0024】
画像切替判断部23は、車両検知部22で検出された車両の画像中の移動速度から車両の速度を演算し、車両のナンバープレートを撮影するのに適した時刻を演算する。ナンバープレートを撮影するのに適した時刻とは、例えば当該車両のナンバープレートを、画像中で正面にかつ大きく撮影できる位置に車両が到達する時刻である。
さらに、画像切替判断部23は、CMOSカメラ1に、ナンバープレートを撮影するのに適した時刻またはその時刻を含む所定の時間に、行または列を間引いた低解像度画像から間引かない高解像度画像に撮影を切り替える命令を含む切替命令の信号を送信する。
【0025】
画像読取部24は、間引かないで撮影された高解像度画像からナンバープレートを認識し、ナンバープレートに表示されている車番を読み取ることができる。
画像読取部24は、必要に応じて読み取った車番を所定の装置に送信する場合がある。画像読取部24で読み取られた車番は料金課金時の確認や違反車の確認に使用される場合がある。
【0026】
記憶装置3は、撮影された画像の一部または全部、読み取られた車番を記憶する。
【0027】
図2を参照して、CMOSカメラ1で撮影される画像の例が示される。図2の低解像度画像50は、列が間引かれて撮影されている。このため解像度は低いが高速のフレームレートでの撮影が可能である。移動物体を撮影する場合、高速で撮影しないと、物体を撮影するフレーム数が減少し、物体の追跡精度が悪い場合があるので、高速のフレームレートで撮影できることが好ましい。
【0028】
図2では、CMOSカメラ1の設置位置により、車両の移動に伴い、画像中、車両が上方から下方に移動する場合が例示されている。画像50中に車両が確認された場合、車両のナンバープレートが見やすい位置に来るタイミングに、列を間引かないで高解像度画像51を撮影する。高解像度画像51からナンバープレートに記載された車番が認識される。
車両検知する前から高解像度画像51で撮影すると、フレームレートが遅くなり、ナンバープレートが写る適切なタイミングで撮影ができず、車番認識ができない場合がある。
【0029】
図3を参照して、本実施例のフローが示される。
CMOSカメラ1は、通常、列、行方向の少なくともいずれかを間引いた低解像度画像を撮影している(SA1)。CMOSカメラ1で撮影された低解像度画像は、画像処理部21に送信され、エッジの抽出などの画像処理が行われる(SA2)。処理された画像は車両検知部22で、車両のない時の画像と比較され、車両が検知される(SA3)。車両が検知されない場合は、低解像度画像の撮影が継続される。
車両が検知された場合、画像切替判断部23が、複数の画像中の車両の変化から車両の速度を演算し、高解像度画像への切替のタイミングを決定する(SA4)。画像切替判断部23は、演算されたタイミングの時刻を含む切替信号をCMOSカメラ1に送信する。または、画像切替判断部23は、演算されたタイミングで切替信号をCMOSカメラ1に送信する。
CMOSカメラ1は、切替信号により所定の時刻に所定の時間だけ、画像の解像度を切り替えて(SA5)、高解像度画像を撮影し、制御装置2へ送信する(SA6)。
画像読取部24が、高解像度画像からナンバープレートに記載されている車番を読取り、他の装置に送信する(SA7)。
【0030】
上記のように、高速フレームレートで撮影が可能な低解像度画像と、車番認識が可能な高解像度画像を切り替えて撮影することにより、1台のカメラで走行している車両を検知し、かつ車番を認識することができる。本実施の形態での低解像度画像は解像度が低いが、視野全体を見ることができるので、車両の追跡精度が向上する。
【0031】
(実施の形態2)
実施の形態2では、撮影可能な画像の一部に設けられた単数または複数の車両検知用ゲートを撮影して車両を検知することで高速撮影を可能とし、車番認識の際には、全体または部分の高解像度画像用ゲートの高解像度画像撮影に切り替えて高解像度撮影を可能にするシステムの例が説明される。
図4に、実施の形態2の車両検知・車番認識システムの構成が示される。
車両検知・車番認識システムは、CMOSカメラ1、制御装置2、記憶装置3を具備する。
【0032】
CMOSカメラ1は、道路を走行する車両4を撮影するよう道路上方や路側に設置される。
CMOSカメラ1は、制御装置2の指令により撮影可能な画像内の指定された領域の画像を、制御装置2に送信することができる。本実施例でCMOSカメラ1は、制御装置2の指令により、決められた車両検知用ゲートの画像と、全体または高解像度画像用ゲートの高解像度画像とを切り替えて撮影する。CMOSカメラ1は、撮影可能な全体画像の一部である狭い車両検知用ゲートを撮影することで、より高速フレームレートで撮影することができる。
車両検知用ゲートの画像は、車両を検知できれば高解像度でも低解像度でもよい。車両検知用ゲートを狭くすることにより、より速く画像を撮影することができる。高速で撮影することにより、単位時間あたりに撮影できる画像(フレーム)数が増加する。移動物体を撮影、検知するためには、短時間で多くの画像を撮影することが好ましい。
【0033】
制御装置2は、CPUを具備したコンピュータに代表される演算装置である。
制御装置2は、機能上、画像処理部21、車両検知部22、車両速度演算部25、タイミング決定部26、画像読取部24を具備する。
【0034】
画像処理部21は、CMOSカメラ1から受信した画像を処理し、画面上のエッジを抽出する。後述されるように、水平エッジと垂直エッジを分離して処理する場合もある。
【0035】
車両検知部22は、画像処理部21で抽出されたエッジと、車両が通行していない状態の画像から抽出されるエッジを比較して、車両に相当する特徴を有するエッジを検出した場合に、車両が通行していると検知する。もしくは、複数の画像のエッジの変化から、移動物体を認識し、移動物体のエッジの特徴量から車両が通行していることを検知する。
【0036】
車両速度演算部25は、車両検知部22で検出された車両の複数の画像中の移動量から車両の速度を演算する。
【0037】
タイミング決定部26は、車両速度演算部25で算出された車両の速度から、車両のナンバープレートを撮影するのに適した時刻を演算する。ナンバープレートを撮影するのに適した時刻とは、例えば当該車両のナンバープレートを、画像中の正面に、かつ大きく撮影できる位置に車両が到達する時刻である。
さらにタイミング決定部26は、CMOSカメラ1に、ナンバープレートを撮影するのに適した時刻またはその時刻を含む所定の時間に、車両検知用ゲートの撮影から、全体の高解像度画像またはナンバープレートを撮影するのに適した位置に設定されている車番認識用ゲートの撮影に切り替える命令を含む信号を送信する。
【0038】
画像読取部24は、高解像度で撮影された画像からナンバープレートを認識して、ナンバープレートに表示されている車番を読み取ることができる。画像読取部24で読み取られた車番は、料金課金時の確認や、違反車の確認に使用される場合がある。
【0039】
記憶装置3は、撮影された画像の一部または全部、読み取られた車番を記憶する。
【0040】
図5を参照して、CMOSカメラ1で撮影される画像の例が示される。図5の画像52は、CMOSカメラ1が設置された位置と車両の通行方向から、車両を検知するために適当な事前に設定された車両検知用ゲートG1、G2を含んでいる。車両検知用ゲートG1、G2のみを撮影する場合は、撮影範囲が全体より小さく、高速で撮影することができる。移動物体を撮影する場合、高速で撮影しないと、単位時間に移動物体を撮影する画像数が減少し、物体の追跡精度が悪い場合があるので、高速で撮影できることが好ましい。
【0041】
図5では、CMOSカメラ1の設置位置により、車両の移動に伴い、画像中、車両が上方から下方に移動する場合が例示されている。車両検知用ゲートG1、G2で車両が検知された場合、車両のナンバープレートが見やすい位置に来るタイミングで、CMOSカメラ1が全体または車番認識用ゲート(図示無し)の高解像度画像を撮影する。高解像度画像からナンバープレートに記載された車番が認識される。
車両検知する前から全体を高解像度画像で撮影すると、撮影速度が遅くなり、適切なタイミングで車番認識ができる画像を撮影ができない(遅れてしまう)場合がある。
【0042】
図6を参照して、本実施例のフローが示される。
CMOSカメラ1は、通常、事前に決められた所定の車両検知用ゲートG1、G2の画像を撮影している(SB1)。車両検知用ゲートG1、G2の画像は、画像処理部21で画像処理される(SB2)。処理された画像は車両検知部22で、車両のない時の画像と比較され、車両が検知される(SB3)。車両が検知されない場合は、車両検知用ゲートの画像の撮影を継続する。
車両が検知された場合、車両速度演算部25が、画像中の車両の変化から車両の速度を演算し、タイミング決定部26が、車両検知用ゲートの画像の撮影から全体または車番認識用ゲートの高解像度画像の撮影へ切替えるタイミングを決定する(SB4)。タイミング決定部26は、演算されたタイミングの時刻を含む切替信号をCMOSカメラ1に送信する。または、タイミング決定部26は、演算されたタイミングで切替信号をCMOSカメラ1に送信する。
CMOSカメラ1は、切替信号により所定の時刻に所定の時間だけ画像の撮影範囲を高解像度撮影に切り替え(SB5)、高解像度画像を撮影して制御装置2へ送信する(SB6)。
画像読取部24が、高解像度画像からナンバープレートに記載されている車番を読取り、他の装置に送信する(SB7)。
【0043】
上記のように、高速フレームレートで撮影が可能な車両検知用ゲートの画像と、車番認識が可能な全体または車番認識用ゲートの高解像度画像を切り替えて撮影することにより、1台のカメラで走行している車両の車番を認識することができる。車両検知用ゲートの画像は、視野は狭いが高速フレームレートで撮影することができるので、車両の検知精度が向上する。
【0044】
上記の実施の形態2では、ゲートが設けられる例が示されたが車両が進入してくる部分に範囲を絞って撮影することで車両を検知し、検知した車両の進行方向、速度から、当初設定した高解像度で撮影するゲートで車両が撮影できるタイミングで、高解像度撮影を行うようにすることもできる。
【0045】
(実施の形態3)
実施の形態3では、車両の進行方向に合わせて、画像中に進入してくる部分を低解像度で、低解像度の後に通過する部分を高解像度で撮影する様に一画像を分割し、一部を低解像度にした画像で車両を検知することで高速な撮影を可能とし、高解像度の部分で車番認識を行うことを可能としたシステムの例が説明される。
図7に、実施の形態3の車両検知・車番認識システムの構成が示される。
車両検知・車番認識システムは、CMOSカメラ1、制御装置2、記憶装置3を具備する。
【0046】
CMOSカメラ1は、道路を走行する車両4を撮影するよう道路上方や路側に設置される。
CMOSカメラ1は、制御装置2の指令により撮影可能な画像内の指定された領域の情報を、制御装置2に送信することができる。本実施例でCMOSカメラ1は、画像を低解像度の部分と高解像度の部分に分割して撮影する。CMOSカメラ1は、画像の一部を低解像度で撮影することで、より高速で撮影をすることができる。高速で撮影することにより、単位時間あたりに撮影できる画像(フレーム)数が増加する。移動物体を撮影、検知するためには、短時間で多くの画像を撮影することが好ましい。
【0047】
制御装置2は、CPUを具備したコンピュータに代表される演算装置である。
制御装置2は、機能上、画像処理部21、車両検知部22、車両速度演算部25、タイミング決定部26、画像読取部24を具備する。
画像処理部21は、CMOSカメラ1から受信した画像を処理し、画面上のエッジを抽出する。後述されるように、水平エッジと垂直エッジを分離して処理する場合もある。
車両検知部22は、画像処理部21で抽出されたエッジと、車両が通行していない状態の画像から抽出されるエッジを比較して、車両に相当する特徴を有するエッジを検出した場合に、車両が通行していると検知する。もしくは、複数の画像のエッジの変化から、移動物体を認識し、移動物体のエッジの特徴量から車両が通行していることを検知する。
車両速度演算部25は、車両検知部22で検出された車両の複数の画像中の移動量から車両の速度を演算する。
タイミング決定部26は、車両速度演算部25で算出された車両の速度から、車両のナンバープレートを撮影するのに適した時刻を演算する。ナンバープレートを撮影するのに適した時刻とは、例えば当該車両のナンバープレートを、高解像度部分で、画像中で正面にかつ大きく撮影できる位置に車両が到達する時刻である。
さらにタイミング決定部26は、CMOSカメラ1に、ナンバープレートを撮影するのに適した時刻またはその時刻を含む所定の時間に、画像を撮影する命令信号を送信する。もしくは、ナンバープレートを撮影するのに適した時刻に撮影された画像を選択するための信号を送信する。
画像読取部24は、画像の高解像度部分からナンバープレートを認識して、ナンバープレートに表示されている車番を読み取ることができる。画像読取部24で読み取られた車番は、料金課金時の確認や、違反車の確認に使用される場合がある。
【0048】
記憶装置3は、撮影された画像の一部または全部、読み取られた車番を記憶する。
【0049】
図8を参照して、CMOSカメラ1で撮影される画像の例が示される。図8の画像53は、CMOSカメラ1が設置された位置と車両の通行方向から、車両を検知するために事前に設定された低解像度部分L1と、車番を認識するための高解像度部分H1を含んでいる。一部分を低解像度で撮影することで、全体を高解像度で撮影するより、高速フレームレートで撮影することができる。移動物体を撮影する場合、高速フレームレートで撮影しないと、物体を撮影するフレーム数が減少し、物体の検知精度が悪い場合があるので、高速フレームレートで撮影する事は車両検知のために好ましい。
また、本実施例において、画像は常に低解像度部分L1と高解像度部分H1で撮影され、画像モードの切り替えがないので画像が安定しやすい。
【0050】
図8では、CMOSカメラ1の設置位置により、車両の移動に伴い、画像中、車両が上方から下方に移動する場合が例示されている。この場合、上部を車両検知用の低解像度部分L1、下部を車番認識用の高解像度部分H1とする。車両検知部22で車両が検知された場合、車両のナンバープレートが見やすい位置である高解像度部分に車両が来るタイミングで画像を撮影する。画像の高解像度部分に撮影されたナンバープレートから車番が認識される。
車両検知する前から全体を高解像度画像で撮影すると、フレームレートが遅くなり、適切なタイミングでの車番認識のための画像を撮影ができない(遅れてしまう)場合がある。
【0051】
図9を参照して、本実施例のフローが示される。
CMOSカメラ1は、通常、事前に決められた低解像度部分と高解像度部分の画像を撮影している(SC1)。撮影された画像は、画像処理部21で画像処理される(SC2)。処理された画像は車両検知部22で、車両のない時の画像と比較され、車両が検知される(SC3)。車両が検知されない場合は、画像の撮影が継続される。
車両が検知された場合、車両速度演算部25が、画像中の車両の変化から車両の速度を演算し、タイミング決定部26が、車両が高解像度の画像の部分に到達し、ナンバープレートが見やすい位置に来るタイミングを決定する(SC4)。
CMOSカメラ1は、タイミング決定部26で決められたタイミングで画像を撮影する。画像読取部24は、タイミング決定部26で決定されたタイミングで撮影された画像を取り込む。(SC5)。
画像読取部24は、取り込んだ画像下部の高解像度部分からナンバープレートに記載されている車番を読取り、所定の装置に送信する(SC6)。
【0052】
上記のように、一の画面を低解像度部分と高解像度部分に分割して撮影することにより、全体を高解像度で撮影するより高速のフレームレートで撮影することが可能で、かつ、撮影する画像の切り替えが必要ないので、安定した画像の取得が可能になる。
【0053】
なお、ナンバープレートを高解像度で撮影できるタイミングを決定しないで、連続的に撮影した中から、ナンバープレートを高解像度で撮影した画像を選択して、車番認識をすることもできる。低解像度部分があり、撮影速度を速くでき撮影できるフレーム数が増えることは、ナンバープレートが高解像度で撮影できる機会が増加するため好ましい。
【0054】
(実施の形態4)
実施の形態4では、車両検知の際には、画像の行、列の読み出しを間引いて撮影することで高速フレームレートの撮影を可能とし、車番認識の際には、ナンバープレートを含む一部の範囲のみを高解像度画像で撮影するシステムの例が説明される。
図10に、実施の形態4の車両検知・車番認識システムの構成が示される。
車両検知・車番認識システムは、CMOSカメラ1、制御装置2、記憶装置3を具備する。
【0055】
CMOSカメラ1は、道路を走行する車両4を撮影するよう道路上方や路側に設置される。
CMOSカメラ1は、制御装置2の指令により撮影可能な画像内の指定された領域の情報を、制御装置2に送信することができる。本実施例でCMOSカメラ1は、制御装置2の指令により、行または列を間引いた低解像度画像と、指定されたタイミングで指定された部分のみの画像を、高解像度撮影に切り替えることができる。CMOSカメラ1は、行または列を間引いた低解像度画像を、間引かない高解像度画像より高速で撮影することができる。高速で撮影することにより、単位時間あたりに撮影できる画像(フレーム)数が増加する。移動物体を撮影、検知するためには、短時間で多くの画像を撮影することが好ましい。
【0056】
制御装置2は、CPUを具備したコンピュータに代表される演算装置である。
制御装置2は、機能上、画像処理部21、車両検知部22、車両速度演算部25、高解像度部分およびタイミング決定部27、画像読取部24を具備する。
【0057】
画像処理部21は、CMOSカメラ1から受信した画像を処理し、画面上のエッジを抽出する。後述されるように、水平エッジと垂直エッジを分離して処理する場合もある。
【0058】
車両検知部22は、画像処理部21で抽出されたエッジと、車両が通行していない状態の画像から抽出されるエッジを比較して、車両に相当する特徴を有するエッジを検出した場合に、車両が通行していると検知する。もしくは、複数の画像のエッジの変化から、移動物体を認識し、移動物体のエッジの特徴量から車両が通行していることを検知する。
【0059】
車両速度演算部25は、車両検知部22で検出された車両の複数の画像中の移動量から車両の速度を演算する。
【0060】
高解像度部分およびタイミング決定部27は、車両速度演算部25で算出された車両の速度から、車両のナンバープレートを撮影するのに適した時刻を演算する。ナンバープレートを撮影するのに適した時刻とは、例えば当該車両のナンバープレートを、画像の正面にかつ大きく撮影できる位置に車両が到達する時刻である。
さらに、高解像度部分およびタイミング決定部27は、ナンバープレートを撮影するのに適した時刻にナンバープレートが位置する画像中の領域を算出する。
高解像度部分およびタイミング決定部27は、CMOSカメラ1に、ナンバープレートを撮影する画像の領域の情報と、ナンバープレートを撮影するのに適した時刻またはその時刻を含む所定の時間に、低解像度撮影からナンバープレートを含む領域の画像を高解像度で撮影するように切替える命令を含む信号を送信する。上記のナンバープレートを含む部分画像は、誤差を考慮して、必要な必要な部分より大きめに決められる場合がある。
【0061】
画像読取部24は、高解像度で撮影された部分の画像からナンバープレートを認識して、ナンバープレートに表示されている車番を読み取ることができる。画像読取部24で読み取られた車番は、料金課金時の確認や、違反車の確認に使用される場合がある。
【0062】
記憶装置3は、撮影された画像の一部または全部、読み取られた車番を記憶する。
【0063】
図11を参照して、CMOSカメラ1で撮影される画像の例が示される。図11の画像54は、列が間引かれて撮影されている。このため解像度は低いが高速フレームレートでの撮影が可能である。移動物体を撮影する場合、高速フレームレートで撮影しないと、物体を撮影するコマ数が減少し、物体の追跡精度が悪い場合があるので、高速フレームレートで撮影できることが好ましい。
【0064】
図11では、CMOSカメラ1の設置位置により、車両の移動に伴い、画像中、車両が上方から下方に移動する場合が例示されている。画像54中に車両が確認された場合、車両のナンバープレートが見やすい位置に来るタイミングに、ナンバープレートが位置する領域A1が高解像度で撮影される。高解像度の領域からナンバープレートに記載された車番が認識される。高解像度の領域が小さくなることで、撮影時間が速くなる。
車両検知する前から全体を高解像度画像で撮影すると、フレームレートが遅くなり、適切なタイミングでの車番認識が可能な画像の撮影ができない(遅れてしまう)場合がある。
本実施例では、高解像度の領域A1が小さいことにより、さらに撮影時間が速くなる。
【0065】
図12を参照して、本実施例のフローが示される。
CMOSカメラ1は、通常、列、行方向の少なくいずれかを間引いた低解像度画像を撮影している(SD1)。低解像度画像は、画像処理部21で画像処理される(SD2)。処理された画像は車両検知部22で、車両のない時の画像と比較され、車両が検知される(SD3)。車両が検知されない場合は、低解像度画像の撮影を継続する。
車両が検知された場合、車両速度演算部25が、画像中の車両の変化から車両の速度を演算する。高解像度部分およびタイミング決定部27が、高解像度で撮影する領域A1と高解像度への切替タイミングを決定する(SD4)。高解像度部分およびタイミング決定部27は、高解像度で撮影する領域A1のアドレスと演算されたタイミングの時刻を含む切替信号を、CMOSカメラ1に送信する。または、高解像度部分およびタイミング決定部27は、高解像度で撮影する領域A1のアドレスの情報を含む切替信号を、演算されたタイミングでCMOSカメラ1に送信する。
CMOSカメラ1は、切替信号により所定の時刻に所定の時間だけ、高解像度で撮影する領域を撮影し(SD5)、制御装置2へ送信する。
画像読取部24が、高解像度画像からナンバープレートに記載されている車番を読取り、所定の装置に送信する(SD6)。
【0066】
上記のように、高速撮影が可能な低解像度画像と、車番認識が可能な領域のみの高解像度画像を切り替えて撮影することにより、1台のカメラで走行している車両の車番を認識することができることに加え、撮影時間を短くすることができる。
【0067】
(実施の形態5)
実施の形態5では、車両検知の例が説明される。本実施の形態では、画像をコンパレータで2値化して取り込み、高速に車両を検知することができる。2値化することによりデータ量が低減できるので、検知速度が高速化する。
【0068】
図13に、実施の形態5の車両検知・車番認識システムの構成が示される。
車両検知・車番認識システムは、CMOSカメラ1、制御装置2、記憶装置3を具備する。
【0069】
CMOSカメラ1は、道路を走行する車両4を撮影するよう道路上方や路側に設置される。
【0070】
制御装置2は、CPUを具備したコンピュータに代表される演算装置である。
制御装置2は、機能上、画像処理部21、車両検知部22、車両速度演算部25を具備する。
画像処理部21は、CMOSカメラ1から受信した画像を処理し、画面上のエッジを抽出する。本実施例では、画像処理部21は、コンパレータ211、比較部212を具備する。
コンパレータ211は、CMOSカメラ1で撮影した画像から、水平エッジと垂直エッジを抽出し、それぞを分離して出力する。
比較部212は、コンパレータで分離された画像の水平エッジと垂直エッジをそれぞれ別々に、車両が撮影されていない背景の水平エッジと垂直エッジと比較し、相違部分を認識する。車両が撮影されていない背景は、車両が撮影されていないときに撮影された画像を使用する場合もあるし、複数緒画像から移動物体を除去した背景画像を抽出して使用される場合もある。
エッジを2値化して別々にかつ平行して比較することで、それぞれのデータ量が減少し処理速度が速くなる。
【0071】
車両検知部22は、比較部212が認識した背景との相違部分の特徴量から、相違部分が車両であるか判断することで、車両を検知する。
車両検知部22は、水平エッジの比較と、垂直エッジの比較を総合して判断する場合がある。
車両速度演算部25は、車両検知部22で検出された車両の複数の画像中の移動量から車両の速度を演算する。2値化したデータの特徴部分の移動速度から、速度を演算することもできる。また、2値化したデータで個別に車両を追跡することができるので、追跡のためのデータ処理が高速化できる。
【0072】
図14を参照して、画像処理部21での画像処理の例が示される。
図14(a)は、処理されていない画像である。(a)の画像から垂直エッジを抽出すると(c)に示されるように垂直方向の線または色の変化部分が抽出される。また、(a)の画像から水平エッジを抽出すると(d)に示されるように水平方向の線または色の変化部分が抽出される。
垂直エッジの画像から車両の幅が、水平エッジの画像から車両の長さが検出でき、(b)に示されるように車両の領域が検知される。
【0073】
図15を参照して、実施の形態5の車両領域の抽出・追跡のフローが説明される。
コンパレータ211が、CMOSカメラ1が撮影した画像から、水平エッジと垂直エッジと抽出する(SE1)。
比較部212が、コンパレータ211で抽出された当該画像の水平エッジと垂直エッジを、背景の水平エッジと垂直エッジと比較し、相違部分を抽出する(SE2)。
車両検知部22が、比較部212が抽出した相違部分の特徴量から、相違部分が車両であるか判断し、車両の進入を検知する(SE3)。車両検知部22は、相違部分の幅や長さの特徴量から、車両のサイズ(大型、小型)を判断することもできる。
速度演算部25は、複数の画像内の車両のエッジの移動量から車両の速度を演算する(SE4)。
さらに、車両検知部22は、複数の画像において同一の特徴量をもつ車両の領域を同一の車両と認識し、車両の追跡をすることができる(SE5)。
【0074】
本実施例の様に、画像を2値化することにより、車両検知の処理を速くすることができる。本実施例の車両検知は、上記実施の形態1〜4と同時に行うことができる。
【0075】
(実施の形態6)
実施の形態6では、CMOSカメラ1に具備される、A/Dコンバータ(アナログ/デジタル変換器、)にチャンネルを複数備え、CMOSカメラ1で撮影される画像の複数領域を同時にA/D変換して出力することで高速かつ高解像度を両立する方法が説明される。
【0076】
図1にCMOSカメラ1の概要が示される。CMOSカメラ1は、画像を撮影するイメージ部10と、A/Dコンバータ13、I/O14、タイミング発生部15を具備する。
イメージ部10には、受光部11とアンプ12を具備する素子が、垂直、水平に多数配置されている。受光部11は光を受けることにより電流を発生し、アンプ12が電流を増幅してA/Dコンバータ13送信している。
タイミング発生部15から、水平方向走査回路、垂直方向走査回路へ画像取込の素子の位置とタイミングが指定されることで、イメージ部10は、指定された部分の素子からの電流を所定の走査順でA/Dコンバータ13に送信する。
【0077】
A/Dコンバータ13は、受信した電流をデジタル変換して、I/O14へ送信し、I/O14からデジタルで画像が出力される。出力された画像により、制御装置(図示なし)で、画像処理され、車両検知、車番認識が行われる。
【0078】
A/Dコンバータ13はチャンネルを複数具備し、各A/Dコンバータ13が、対応する複数の領域の受光部11とアンプ12を具備する素子から電荷を受信することにより、複数の領域を平行して同時に処理することができる。これにより、高解像度の画像でも高速に出力することができる。
【0079】
【発明の効果】
本発明の車両検知・車番認識システムは、一台のCMOSカメラを使用して、車両検知、および車番認識のための撮影をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施の形態1の車両検知・車番認識システムの構成を示す。
【図2】図2は、実施の形態1のCMOSカメラで撮影される画像の例を示す。
【図3】図3は、実施の形態1の車両検知・車番認識のフローを示す。
【図4】図4は、実施の形態2の車両検知・車番認識システムの構成を示す。
【図5】図5は、実施の形態2のCMOSカメラで撮影される画像の例を示す。
【図6】図6は、実施の形態2の車両検知・車番認識のフローを示す。
【図7】図7は、実施の形態3の車両検知・車番認識システムの構成を示す。
【図8】図8は、実施の形態3のCMOSカメラで撮影される画像の例を示す。
【図9】図9は、実施の形態3の車両検知・車番認識のフローを示す。
【図10】図10は、実施の形態4の車両検知・車番認識システムの構成を示す。
【図11】図11は、実施の形態4のCMOSカメラで撮影される画像の例を示す。
【図12】図12は、実施の形態4の車両検知・車番認識のフローを示す。
【図13】図13は、実施の形態5の車両検知システムの構成を示す。
【図14】図14は、実施の形態5のCMOSカメラで撮影される画像の例を示す。
【図15】図15は、実施の形態5の車両検知のフローを示す。
【図16】図16は、実施の形態6のCMOSカメラの構成を示す。
【符号の説明】
1 CMOSカメラ
2 制御装置
3 記憶装置
4 車両
10 イメージセンサ部
11 受光部
12 アンプ部
13 A/Dコンバータ
14 I/O
15 タイミング発生部
21 画像処理部
22 車両検知部
23 画像切替判断部
24 画像読取部
25 車両速度演算部
26 タイミング決定部
27 高解像度部分&タイミング決定部
50 低解像度画像
51 高解像度画像
52 (ゲートを有する)画像
53 (上下で解像度が異なる)画像
54 (部分の解像度を変化させた)画像
211 コンパレータ
212 比較部
G1、G2 ゲート
L1 低解像度部分
H2 高解像度部分
A1 高解像度部分
Claims (9)
- 路上の車両を撮影するCMOSカメラと、
制御装置と、を具備し、
前記CMOSカメラは、車両検知するための高速撮影が可能な車両検知用画像を撮影し、前記車両検知用画像を、前記制御装置に送信し、
前記制御装置は、前記車両検知用画像から、車両を検知し、前記車両の速度を算出して、車番認識するための高解像度の車番認識用画像への切替タイミングを決定し、前記切替タイミングを含む切替信号を前記CMOSカメラへ送信し、
前記CMOSカメラは、前記切替信号により、前記車番認識用画像を撮影し、前記車番認識用画像を前記制御装置に送信し、
前記制御装置は、前記車番認識用画像から前記車両の車番を認識する、
車両検知・車番認識システム。 - 前記車両検知用画像は、行または列の少なくともいずれかが間引かれた低解像度画像である、
請求項1に記載された車両検知・車番認識システム。 - 前記車両検知用画像は、車両の所定の進入方向から判断して、撮影可能な範囲内で前記車両が通過する部分の画像である、
請求項1に記載された車両検知・車番認識システム。 - 前記車両検知用画像は、撮影可能な範囲内の所定の一部の画像であり、
前記車番認識用画像は、撮影可能な範囲内のナンバープレートを撮影するのに適した範囲の画像である、
請求項1に記載された車両検知・車番認識システム。 - 前記車両検知用画像は、行または列の少なくともいずれかが間引かれた低解像度画像であり、
前記制御装置は、さらに、前記切替タイミングに前記車両のナンバープレートが位置する画像中の部分を含む領域を演算し、前記領域の情報を前記CMOSカメラに送信し、
前記CMOSカメラは、前記車番認識用画像として、前記領域の高解像度画像を撮影する、
請求項1に記載された車両検知・車番認識システム。 - 路上の車両を撮影するCMOSカメラと、
制御装置と、を具備し、
前記CMOSカメラは、車両検知のための低解像度の部分と車番認識のための高解像度の部分を含む画像を撮影し、
前記制御装置は、前記画像で車両を検知し、前記高解像度の部分で車番を認識する、
車両検知・車番認識システム。 - 路上の車両を撮影するCMOSカメラと、
画像処理部を具備する制御装置と、
を具備し、
前記CMOSカメラは、車両を含む路上の画像を撮影して、前記画像処理部に送信し、
前記画像処理部は、前記画像から、水平成分と垂直成分を抽出し、車両がない前記路上の画像の水平成分と垂直成分と個別に比較して、前記路上の車両を検知する、
車両検知システム。 - 複数の撮影素子を具備するイメージ部と、前記イメージ部から画像情報をデジタル変換するA/Dコンバータを備え、前記A/Dコンバータは、複数のチャンネルを備え、前記チャンネル毎に、前記イメージ部の所定の領域の画像情報を変換するCMOSカメラと、
前記CMOSカメラからの画像を入手し、前記画像から車両検知および車番認識を行う制御装置と、を具備する、
車両検知・車番認識システム。 - CMOSカメラと、
制御装置と、を具備し、
前記CMOSカメラは、移動物体を検出するための低解像度の検知用画像を撮影し、前記検知用画像を、前記制御装置に送信し、
前記制御装置は、前記検知用画像から、移動物体を検知し、前記移動物体の移動方向および速度を算出して、移動物体を詳細に撮影するための高解像度の詳細画像への切替タイミングを決定し、前記切替タイミングを含む切替信号を前記CMOSカメラへ送信し、
前記CMOSカメラは、前記切替信号により、前記詳細画像を撮影し、前記詳細画像を前記制御装置に送信する、
移動物体撮影システム。
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