JP2004093339A - 外観検査装置および外観検査方法 - Google Patents

外観検査装置および外観検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、トレイのポケットに収納された検査対象物を複数の撮影視野で分割撮影する際に、トレイのポケットに収納された検査対象物の位置決めをすることなく、各撮影視野で撮影された画像を高精度に検査することができる外観検査装置および外観検査方法を提供することを課題とする。
【解決手段】姿勢検出部56による位置合わせ処理によって算出された姿勢情報は、移動制御部59に出力され、移動制御部59は、姿勢情報に基づいて第2撮影視野82以降の全ての撮影視野8の撮影位置を決定する。また、姿勢検出部56によって算出された姿勢情報は、画像処理部57にも出力され、画像処理部57は、姿勢情報に基づいて画像から第1領域Aを検査領域として抽出して傾きを補正し、画像処理部57によって画像から抽出され傾きを補正された第1領域Aは、検査部58によって検査される。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、検査対象物の外観検査を行う外観検査装置および外観検査方法に関し、特にトレイのポケット内に収納された検査対象物を複数の視野に分割して撮影して外観検査を行う外観検査装置および外観検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、トレイのポケット内に収納されたICチップをカメラ等によって撮影し、撮影された画像を画像処理部に入力してチップが良品であるか不良品であるかを判断するICチップの外観検査装置が存在する(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
この種のICチップの外観検査装置は、トレイのポケット内に収納されたICチップ全面を1つの撮影視野で撮影するもので、ICチップのサイズが大きいほど画像の分解能が粗くなってしまい、微少な欠陥を検出しづらくなるという欠点があった。
【0004】
そこで、トレイのポケット内に収納されたICチップの位置決め固定を行い、位置決めをしたICチップの表面全体に環状照明にて照明し、その上方より顕微鏡カメラにより撮影しながらXYθテーブルを駆動し、同一ICチップを複数の撮影視野で撮影して検査を行う外観検査装置が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−152406号公報
【特許文献2】
特開平8−145895号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術では、トレイに収納されたICチップを複数の撮影視野で撮影する際のICチップの位置ずれを防止するために、複雑な機構のICチップの位置決め固定手段が必要になると共に、機械的にICチップの位置決めが行われているため、各撮影視野で撮影された画像を高精度に検査することができないという問題点があった。
【0007】
本発明は斯かる問題点を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、トレイのポケットに収納された検査対象物を複数の撮影視野で分割撮影する際に、トレイのポケットに収納された検査対象物の機械的な位置決めをすることなく、各撮影視野で撮影された画像を高精度に検査することができる外観検査装置および外観検査方法を提供する点にある。
【0008】
さらに、本発明の目的とするところは、トレイのポケットに収納された検査対象物を複数の撮影視野で分割撮影する際の撮影視野数を最小限にすることができ、各撮影視野での位置合わせ時間を短縮することができる外観検査装置および外観検査方法を提供する点にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決すべく、以下に掲げる構成とした。
本発明の外観検査装置は、トレイのポケットに収納された検査対象物を複数の撮影視野に分割して撮影し、当該撮影によって得られる画像によって前記検査対象物の外観検査を行う外観検査装置であって、前記撮影視野で前記検査対象物を撮影する撮影手段と、前記撮影視野を移動させる移動手段と、前記検査対象物の特徴領域を記憶している特徴領域記憶手段と、前記撮影手段によって前記撮影視野で撮影された画像から前記検査対象物の前記特徴領域を検索し、当該検索によって得られた情報を参照して前記検査対象物の姿勢情報を算出する姿勢検出手段と、前記姿勢情報に基づいて前記移動手段による前記撮影視野の撮影位置を決定する移動制御手段とを具備することを特徴とする。
さらに、本発明の外観検査装置は、前記姿勢検出手段は、予め定められた第1撮影視野で撮影された画像から前記検査対象物の前記特徴領域を検索し、当該検索によって得られた情報を参照して前記検査対象物の前記姿勢情報を算出し、前記移動制御手段は、前記第1撮影視野における撮影で算出された前記姿勢情報に基づいて前記第1撮影視野に続く第2撮影視野以降の撮影位置を決定し、前記移動手段を制御することを特徴とする。
さらに、本発明の外観検査装置は、前記姿勢情報に基づいて前記撮影視野で撮影された画像から検査領域を抽出し、抽出した検査領域の傾きを補正する画像処理手段と、該画像処理手段によって抽出され傾きを補正された前記検査領域を検査する検査手段とを具備することを特徴とする。
さらに、本発明の外観検査装置は、前記姿勢検出手段は、予め定められた第1撮影視野で撮影された画像から前記検査対象物の前記特徴領域を検索し、当該検索によって得られた情報を参照して前記検査対象物の前記姿勢情報を算出し、前記画像処理手段は、前記第1撮影視野における撮影で算出された前記姿勢情報に基づいて前記第1撮影視野に続く第2撮影視野以降で撮影された画像から前記検査領域を抽出し、抽出した前記検査領域の傾きを補正することを特徴とする。
さらに、本発明の外観検査装置は、前記移動制御手段は、前記姿勢情報に基づいて当該姿勢情報が算出された前記撮影視野の次に撮影される前記撮影視野の撮影位置を決定させることを特徴とする。
さらに、本発明の外観検査装置は、前記画像処理手段は、前記姿勢情報に基づいて当該姿勢情報が算出された前記撮影視野で撮影された画像から前記検査領域を抽出し、抽出した前記検査領域の傾きを補正することを特徴とする。
さらに、本発明の外観検査装置は、前記移動制御手段は、前記姿勢検出手段が前記撮影視野で撮影された画像から前記姿勢情報の算出に失敗した際には、前記姿勢情報の算出に失敗した前記撮影視野の次に撮影される前記撮影視野の撮影位置を前記姿勢検出手段によって既に算出されている前記姿勢情報に基づいて決定させることを特徴とする。
さらに、本発明の外観検査装置は、前記画像処理手段は、前記姿勢検出手段が前記撮影視野で撮影された画像から前記姿勢情報の算出に失敗した際には、前記姿勢検出手段によって既に算出されている前記姿勢情報に基づいて前記姿勢情報の算出に失敗した前記撮影視野で撮影された画像から前記検査領域を抽出し、抽出した前記検査領域の傾きを補正することを特徴とする。
さらに、本発明の外観検査装置は、前記姿勢検出手段が予め定められた第1撮影視野で撮影された画像から前記姿勢情報の算出に失敗した際には、前記撮影手段によって予め定められた前記第1撮影視野とは異なる予備撮影視野で前記検査対象物を撮影させ、前記姿勢検出手段によって前記予備撮影視野で撮影された画像から前記姿勢情報を算出させ、前記移動制御手段によって前記予備撮影視野で算出された前記姿勢情報から前記第1撮影視野の撮影位置を決定させ、前記姿勢検出手段によって再度前記第1撮影視野で撮影された画像から前記姿勢情報を算出させることを特徴とする。
さらに、本発明の外観検査装置は、トレイのポケットに収納された検査対象物を複数の撮影視野に分割して撮影し、当該撮影によって得られる画像によって前記検査対象物の外観検査を行う外観検査装置であって、前記撮影視野で前記検査対象物を撮影する撮影手段と、前記撮影視野を移動させる移動手段と、前記検査対象物の特徴領域を記憶している特徴領域記憶手段と、前記撮影手段によって予め定められた基準撮影視野で撮影された画像から前記検査対象物の前記特徴領域を検索し、当該検索によって得られた情報を参照して前記検査対象物の基準姿勢情報を算出する姿勢検出手段と、該姿勢検出手段によって算出された前記基準姿勢情報に基づいて前記移動手段による前記基準撮影視野を除く前記複数の撮影視野の撮影位置をそれぞれ決定し、前記移動手段を制御する移動制御手段とを具備することを特徴とする。
さらに、本発明の外観検査装置は、前記基準姿勢情報に基づいて前記複数の撮影視野で撮影されたそれぞれの画像から検査領域をそれぞれ抽出し、抽出した前記検査領域の傾きを補正する画像処理手段と、該画像処理手段によって抽出され傾きを補正されたそれぞれの前記検査領域を検査する検査手段とを具備することを特徴とする。
さらに、本発明の外観検査装置は、トレイのポケットに収納された検査対象物を複数の撮影視野に分割して撮影し、当該撮影によって得られる画像によって前記検査対象物の外観検査を行う外観検査装置であって、前記撮影視野で前記検査対象物を撮影する撮影手段と、前記撮影視野を移動させる移動手段と、 前記ポケットのサイズと前記検査対象物のサイズと前記撮影視野のサイズとから複数の前記撮影視野の撮影位置を決定する撮影位置決定手段とを具備することを特徴とする。
さらに、本発明の外観検査装置は、トレイのポケットに収納された検査対象物を複数の撮影視野に分割して撮影し、当該撮影によって得られる画像によって前記検査対象物の外観検査を行う外観検査装置であって、前記撮影視野で前記検査対象物を撮影する撮影手段と、前記撮影視野を移動させる移動手段と、前記検査対象物の特徴領域を記憶している特徴領域記憶手段と、前記撮影手段によって前記撮影視野で撮影された画像から前記検査対象物の前記特徴領域を検索し、当該検索によって得られた情報を参照して前記検査対象物の姿勢情報を算出する姿勢検出手段と、該姿勢検出手段によって算出された前記姿勢情報に基づいて前記移動手段による前記撮影視野の撮影位置を決定し、前記移動手段を制御する移動制御手段と、前記ポケットのサイズと前記検査対象物のサイズと前記撮影視野のサイズとから複数の前記撮影視野の撮影位置を決定する撮影位置決定手段と、前記検査対象物の全体を撮影するために必要な前記姿勢情報に基づいて決定される撮影視野数と前記撮影位置決定手段によって決定される撮影視野数とを前記ポケットのサイズと前記検査対象物のサイズと前記撮影視野のサイズとから算出する視野数算出手段と、該視野数算出手段によって算出された前記姿勢情報に基づいて決定される撮影視野数と前記撮影位置決定手段によって決定される撮影視野数とを比較する視野数比較手段と、前記姿勢情報に基づいて決定される撮影視野数が前記撮影位置決定手段によって決定される撮影視野数よりも少ない場合には、前記姿勢情報に基づいた撮影位置での検査を選択し、前記姿勢情報に基づいて決定される撮影視野数と前記撮影位置決定手段によって決定される撮影視野数とが同一である場合には、前記撮影位置決定手段によって決定される撮影位置での検査を選択する選択手段とを具備することを特徴とする。
さらに、本発明の外観検査装置は、前記検査手段は、前記検査領域を検査する際の基準となる画像として前記撮影視野で撮影された複数の画像を合成したものを使用させることを特徴とする。
本発明の外観検査方法は、トレイのポケットに収納された検査対象物を複数の撮影視野に分割して撮影し、当該撮影によって得られる画像によって前記検査対象物の外観検査を行う外観検査方法であって、前記撮影視野で前記検査対象物を撮影し、前記検査対象物の特徴領域を記憶しておき、前記撮影視野で撮影した画像から前記検査対象物の前記特徴領域を検索し、該検索によって得られた情報を参照して前記検査対象物の姿勢情報を算出し、該算出した前記姿勢情報に基づいて前記撮影視野の撮影位置を決定し、該決定した撮影位置に前記撮影視野を移動させることを特徴とする。
さらに、本発明の外観検査方法は、予め定められた第1撮影視野で撮影された画像から前記検査対象物の前記特徴領域を検索し、該検索によって得られた情報を参照して前記検査対象物の前記姿勢情報を算出し、前記第1撮影視野において算出した前記姿勢情報に基づいて前記第1撮影視野に続く第2撮影視野以降の撮影位置を決定することを特徴とする。
さらに、本発明の外観検査方法は、前記姿勢情報に基づいて前記撮影視野で撮影した画像から検査領域を抽出すると共に抽出した前記検査領域の傾きを補正し、該抽出して傾きを補正した前記検査領域を検査することを特徴とする。
さらに、本発明の外観検査方法は、予め定められた第1撮影視野で撮影した画像から前記検査対象物の前記特徴領域を検索し、該検索によって得られた情報を参照して前記検査対象物の前記姿勢情報を算出し、前記第1撮影視野において算出した前記姿勢情報に基づいて前記第1撮影視野に続く第2撮影視野以降に撮影した画像から前記検査領域を抽出すると共に抽出した前記検査領域の傾きを補正することを特徴とする。
さらに、本発明の外観検査方法は、前記姿勢情報に基づいて当該姿勢情報を算出した前記撮影視野の次に撮影する前記撮影視野の撮影位置を決定することを特徴とする。
さらに、本発明の外観検査方法は、前記姿勢情報に基づいて当該姿勢情報が算出された前記撮影視野で撮影された画像から前記検査領域を抽出すると共に抽出した前記検査領域の傾きを補正することを特徴とする。
さらに、本発明の外観検査方法は、前記撮影視野で撮影した画像から前記姿勢情報の算出に失敗した際には、前記姿勢情報の算出に失敗した前記撮影視野の次に撮影する前記撮影視野の撮影位置を既に算出している前記姿勢情報に基づいて決定することを特徴とする。
さらに、本発明の外観検査方法は、前記撮影視野で撮影した画像から前記姿勢情報の算出に失敗した際には、既に算出されている前記姿勢情報に基づいて前記姿勢情報の算出に失敗した前記撮影視野で撮影された画像から前記検査領域を抽出すると共に抽出した前記検査領域の傾きを補正することを特徴とする。
さらに、本発明の外観検査方法は、予め定められた第1撮影視野で撮影した画像から前記姿勢情報の算出に失敗した際には、予め定められた前記第1撮影視野とは異なる予備撮影視野で前記検査対象物を撮影し、前記予備撮影視野で撮影した画像から前記姿勢情報を算出し、前記予備撮影視野で算出した前記姿勢情報から前記第1撮影視野の撮影位置を決定し、該決定した撮影位置で再度前記第1撮影視野を撮影し、再度前記第1撮影視野で撮影した画像から前記姿勢情報を算出することを特徴とする。
さらに、本発明の外観検査方法は、トレイのポケットに収納された検査対象物を複数の撮影視野に分割して撮影し、当該撮影によって得られる画像によって前記検査対象物の外観検査を行う外観検査方法であって、前記撮影視野で前記検査対象物を撮影し、前記検査対象物の特徴領域を記憶しておき、予め定められた基準撮影視野で撮影した画像から前記検査対象物の前記特徴領域を検索し、該検索によって得られた情報を参照して前記検査対象物の基準姿勢情報を算出し、該算出した前記基準姿勢情報に基づいて前記基準撮影視野を除く前記複数の撮影視野の撮影位置をそれぞれ決定し、該決定したそれぞれの撮影位置に前記撮影視野を移動させることを特徴とする。
さらに、本発明の外観検査方法は、前記基準姿勢情報に基づいて前記複数の撮影視野で撮影されたそれぞれの画像から検査領域をそれぞれ抽出すると共に抽出した前記検査領域の傾きをそれぞれ補正し、該抽出して傾きを補正したそれぞれの前記検査領域を検査することを特徴とする。
さらに、本発明の外観検査方法は、トレイのポケットに収納された検査対象物を複数の撮影視野に分割して撮影し、当該撮影によって得られる画像によって前記検査対象物の外観検査を行う外観検査方法であって、前記撮影視野で前記検査対象物を撮影し、前記ポケットのサイズと前記検査対象物のサイズと前記撮影視野のサイズとから複数の前記撮影視野の撮影位置を決定し、該決定した撮影位置に前記撮影視野を移動させることを特徴とする。
さらに、本発明の外観検査方法は、トレイのポケットに収納された検査対象物を複数の撮影視野に分割して撮影し、当該撮影によって得られる画像によって前記検査対象物の外観検査を行う外観検査方法であって、前記撮影視野で前記検査対象物を撮影する工程と、前記撮影視野を移動させる工程と、前記検査対象物の特徴領域を記憶しておき、前記撮影視野で撮影された画像から前記検査対象物の前記特徴領域を検索し、該検索によって得られた情報を参照して前記検査対象物の姿勢情報を算出する工程と、該算出した前記姿勢情報に基づいて前記撮影視野の撮影位置を決定する工程と、前記ポケットのサイズと前記検査対象物のサイズと前記撮影視野のサイズとからなるサイズ情報に基づいて複数の前記撮影視野の撮影位置を決定し、前記撮影視野の移動を制御する工程と、前記検査対象物の全体を撮影するために必要な前記姿勢情報に基づいて決定した撮影視野数と前記サイズ情報に基づいて決定した撮影視野数とを前記ポケットのサイズと前記検査対象物のサイズと前記撮影視野のサイズとから算出する工程と、該算出した前記姿勢情報に基づいて決定した撮影視野数と前記サイズ情報に基づいて決定した撮影視野数とを比較する工程と、前記姿勢情報に基づいて決定した撮影視野数が前記サイズ情報に基づいて決定した撮影視野数よりも少ない場合には、前記姿勢情報に基づいた撮影位置での検査を選択し、前記姿勢情報に基づいて決定した撮影視野数と前記サイズ情報に基づいて決定した撮影視野数とが同一である場合には、前記サイズ情報に基づいて決定した撮影視野での検査を選択する工程とを有することを特徴とする。
さらに、本発明の外観検査方法は、前記抽出して傾きを補正した前記検査領域を検査する際の基準となる画像として前記撮影視野で撮影した複数の画像を合成したものを使用することを特徴とする。
さらに、本発明の外観検査方法をコンピュータに実行させるためのプログラムは、トレイのポケットに収納された検査対象物を複数の撮影視野に分割して撮影し、当該撮影によって得られる画像によって前記検査対象物の外観検査を行う外観検査方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記撮影視野で前記検査対象物を撮影する工程と、前記検査対象物の特徴領域を記憶しておき、前記撮影視野で撮影し画像から前記検査対象物の前記特徴領域を検索し、該検索によって得られた情報を参照して前記検査対象物の姿勢情報を算出する工程と、該算出した前記姿勢情報に基づいて前記撮影視野の撮影位置を決定する工程と、該決定した撮影位置に前記撮影視野を移動させる工程とを有する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0011】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明に係る外観検査装置の第1の実施の形態の構成を示すブロック図であり、図2は、図1に示す検査対象物が収納されるトレイの形状を示す斜視図であり、図3は、図1に示す撮影手段による撮影視野とポケットおよび検査対象物との対応関係を説明する説明図であり、図4は、図1に示す特徴領域記憶部に記憶される特徴領域例を示す説明図であり、図5は、図1に示す撮影手段によって撮影される第1撮影視野の範囲を説明するための説明図である。
【0012】
第1の実施の形態は、図1を参照すると、撮影手段2と、撮影手段2を移動させる移動手段3と、検査対象物1に照明を照射する照明手段4と、撮影手段2によって撮影された検査対象物1の画像を取り込むと共に、移動手段3と照明手段4とを制御する画像処理装置5とからなり、図2に示すトレイ7のポケット71内に収納された検査対象物1の外観検査を行う。
【0013】
撮影手段2は、トレイ7上に配置され、トレイ7のポケット71内に収納されたICチップ等の検査対象物1を上方から撮影するための顕微鏡やCCDカメラ等からなり、移動手段3によって移動可能に構成され、トレイ7の複数のポケット71内にそれぞれ収納されている検査対象物1を順次撮影する。撮影手段2による撮影視野8は、トレイ7のポケット71よりも狭い範囲に設定され、トレイ7のポケット71内に収納された検査対象物1を分割して撮影する。具体的には、図3に示すように、ポケット71の横方向の長さをLp、検査対象物1の横方向の長さをLc、撮影視野8の横方向の長さをLrとすると、Lp>Lc>Lrの関係になり、ポケット71の縦方向の長さをMp、検査対象物1の縦方向の長さをMc、撮影視野8の縦方向の長さをMrとすると、Mc<Mp<Mrの関係になり、撮影手段2は、ポケット71の横方向に移動しながら検査対象物1を複数の撮影視野8に分割して撮影する。
【0014】
移動手段3は、少なくとも撮影手段2をトレイ7の表面と平行にX−Y方向に移動させる機能を有し、画像処理装置5の制御によって撮影手段2をトレイ7の各ポケット71上に移動させる。なお、移動手段3によってトレイ7を移動させるように構成しても良いことはいうまでもない。
【0015】
画像処理装置5は、プログラム制御によって動作する情報処理装置であり、図1を参照すると、画像取込部51と、キーボード、マウス等からなる入力部52と、特徴領域設定部53と、ディスプレイ等の表示部54と、特徴領域記憶部55と、姿勢検出部56と、画像処理部57と、検査部58と、移動制御部59とからなる。
【0016】
画像取込部51は、撮影手段2によって撮影された画像を取り込み、取り込んだ画像を姿勢検出部に出力すると共に、照明手段4を制御して撮影手段2による撮影時に光を照射する。
【0017】
特徴領域設定部53は、検査対象物1のパターンデータを特徴領域設定用データとして取り込み、取り込んだ特徴領域設定用データを表示部54に表示させると共に、表示部54に表示された特徴領域設定用データに基づくオペレータによる入力部52から入力によって指定された範囲を特徴領域9として設定し、設定した特徴領域9を特徴領域記憶部55に記憶させる。なお、特徴領域設定用データは、検査対象物1の表面全体のパターンデータであり、撮影手段2の撮影によって特徴領域設定部53に取り組まれるようにしても良く、検査対象物1のパターンデータをそのままデータとして外部から取り込むようにしても良い。特徴領域9の設定方法については後述する。
【0018】
特徴領域9は、想定される各撮影視野8毎に設定され、各撮影視野8内で該当位置を一意に定めるためのパターンを含む領域で、同一撮影視野8内で他に似たようなパターンを含む領域がなく、かつ縦横方向が特定可能であることが必要となり、オペレータによる入力部52から入力によって設定可能になっている。なお、同一撮影視野8内に設定される特徴領域9の数は、1つの特徴領域9内で検査対象物1の位置および傾きを検出できるのであれば、1つだけでも良く、同一撮影視野8内に特徴領域9を2つ以上の設定しても良い。
【0019】
ICチップ等の検査対象物1における特徴領域9の例としては、図4を参照すると、主に検査対象物1に形成された回路のパターンが利用され、特に、縦方向および横方向の直線状のパターンが含まれるように特徴領域9を設定することで、正確に検査対象物1の位置合わせを行うことができる。一例としては、回路パターン100のようなL字状のパターンが挙げられるが、T字状あるいは十字状といったパターンも考えられる。ここでは、特徴領域9に含まれるパターンの形状を限定するものではない。また、検査対象物1に予め位置合わせ用マーク101が付加されている場合は、位置合わせ用マーク101を含む領域を特徴領域9に設定することで、回路パターン100を特徴領域9として使用した場合と同様に検査対象物1の位置合わせを行うことができる。さらに、バンプ102を含む領域や検査対象物1の角部103を含む領域を特徴領域9として設定して位置合わせを行うことができる。
【0020】
特徴領域記憶部55は、ハードディスク装置等の情報記憶手段であり、各撮影視野で設定された特徴領域9を記憶する。
【0021】
姿勢検出部56は、画像取込部51に取り込まれた画像の位置合わせ処理を行う。姿勢検出部56による位置合わせ処理は、画像取込部51に取り込まれた画像に基づいて検査対象物1の位置と傾きとからなる姿勢情報を算出する処理であり、各撮影視野8に対応して特徴領域記憶部55に記憶されているそれぞれの特徴領域9を用いて行われる。
【0022】
なお、各ポケット71において最初に撮影される第1の撮影視野8(以下、第1撮影視野81と称す)は、ポケット71の端部を基準にして予め定められている。すなわち、撮影回数を少なくして処理時間を短縮するために、無駄な領域の撮影を減らす必要から、図5(a)に示すように、検査対象物1の右側から撮影を行う場合、第1撮影視野81の右端とポケット71の右端が一致するように第1撮影視野81の撮影位置が設定されており、第1撮影視野81におけるポケット71以外の領域を少なくし、第1撮影視野81で必ず撮影される検査対象物1の領域A(以下、第1領域Aと称す)を大きく取ることが可能となる。以下、第1撮影視野81によって得られた姿勢情報に応じて2番目に撮影される第2の撮影視野8(以下、第2撮影視野82と称す)、3番目に撮影される第3の撮影視野8(以下、第3撮影視野83と称す)が撮影される。なお、トレイ7に設けられたポケット71の位置の精度や撮影手段2を移動させる際の精度などを考慮して、第1撮影視野81の右端をポケット71の右端から右側に若干ずらして設定するようにしても良いが、図5(b)に示すように、第1撮影視野81の右端をポケット71の右端から大きく右側にずらして設定すると、第1撮影視野81におけるポケット71以外の領域が大きくなり、第1撮影視野81で必ず撮影される検査対象物1の領域Bが小さくなってしまい、検査対象物1の全体を撮影しようとすると、4番目に撮影される第4の撮影視野8(以下、第4撮影視野84と称す)までが必要になり、第1撮影視野81の右端とポケット71の右端が一致するようにした場合と比較して、検査対象物1を検査するために要する撮影視野8が増加する場合がある。
【0023】
画像処理部57は、姿勢検出部56によって算出された姿勢情報に基づいて画像取込部51に取り込まれた画像から検査対象物1に対応する領域を検査領域として抽出し、抽出した検査領域の傾きを補正する。なお、画像処理部57による傾きの補正は、検査部58に一定の傾きの検査領域を出力するために行われ、姿勢情報に含まれる検査対象物1の傾きに基づいて行われる。
【0024】
検査部58は、画像処理部57によって画像から抽出され傾きを補正された検査領域を検査する。検査部58による検査は、予め設定した検査の基準となる画像等からなる検査用データと比較を行う方法や、画像処理により抽出した特徴量を用いて良否の判断を行う方法等が考えられる。
【0025】
移動制御部59は、移動手段3による撮影手段2の移動を制御するもので、姿勢検出部56によって算出された姿勢情報に基づいて撮影視野8の撮影位置を決定する。
【0026】
次に、第1の実施の形態における特徴領域9の設定動作について図6および図7を参照して詳細に説明する。
図6は、図1に示す特徴領域設定部によって特徴領域を設定する範囲を説明するための説明図であり、図7は、図1に示す特徴領域設定部による撮影視野数の算出方法を説明するための説明図である。
【0027】
まず、特徴領域設定部53は、特徴領域設定用データと、ポケット71の横方向の長さLp、検査対象物1の横方向の長さLcおよび撮影視野8の横方向の長さLrからなるサイズ情報とを取り込む。サイズ情報は、入力部52から特徴領域設定部53に入力するようにしても良く、また、特徴領域設定用データから読み取るようにしても良い。
【0028】
次に、特徴領域設定部53は、取り込んだ特徴領域設定用データを表示部54に表示させ、第1撮影視野81において必ず撮影される第1領域Aへの特徴領域9の設定を受け付ける。検査対象物1の右側から順に撮影する場合、図6に示す第1領域Aは、ポケット71内の検査対象物1の位置が図6の(a)と(b)とに示すように左右に最大限ずれていても、第1撮影視野81において必ず撮影される。検査対象物1の位置は、ポケット71の横方向の長さLpと検査対象物1の横方向の長さをLcとの差だけ最大異なることになり、図7に示すように、第1撮影視野81で必ず撮影される第1領域Aの検査対象物1の右端からの長さLcf1は、Lcf1=Lr−(Lp−Lc)で表すことができる。従って、特徴領域設定部53は、サイズ情報に基づいて第1撮影視野81で必ず撮影される第1領域Aの検査対象物1の右端からの長さLcf1を算出することで、第1領域Aを特定し、少なくとも第1領域A部分の特徴領域設定用データを表示部54に表示し、第1領域Aへの特徴領域9の設定のみを受け付ける。この際、表示部54において、特徴領域設定用データの第1領域Aの部分とそれ以外の部分とを色等で区別して表示することにより、オペレータに特徴領域9を設定する第1領域Aの範囲を知らせることができる。
【0029】
次に、オペレータが表示部54に表示された特徴領域設定用データの第1領域Aを参照しながら特徴領域9の範囲を入力部52からの入力によって指定すると、特徴領域設定部53は、指定された範囲と同一のパターンが第1領域A内に存在するか否かを検索し、指定された範囲と同一のパターンが第1領域A内に存在する場合には、オペレータに対して指定された範囲を特徴領域9として設定できない旨の報知を表示部54への表示等により報知して再入力を促し、指定された範囲と同一のパターンが第1領域A内に存在しない場合には、指定された範囲を特徴領域9として設定して特徴領域記憶部55に記憶させる。なお、特徴領域記憶部55には、特徴領域9の形状を表すパターン情報と共に、検査対象物1における特徴領域9の位置情報も記憶される。
【0030】
第1領域Aにおける特徴領域9の設定が終了すると、特徴領域設定部53は、第2撮影視野82において撮影される領域B(以下、第2領域Bと称す)を表示部54に表示し、第2領域Bへの特徴領域9の設定を受け付ける。第2撮影視野82において撮影される領域Bは、図7に示すように、第1領域Aに引き続く、横方向の長さが撮影視野8の横方向の長さLrと同一の領域であり、以下、第1領域Aの場合と同様な方法で第2領域Bに特徴領域9が設定される。なお、図7には、ポケット71内の検査対象物1の傾きが考慮されていないため、第2領域Bの幅を撮影視野8の横方向の長さLrとしたが、実際の第2領域Bの幅は、ポケット71内の検査対象物1の傾きを考慮して撮影視野8の横方向の長さLrよりも若干短い長さとなる。
【0031】
領域Bにおける特徴領域9の設定が終了すると、特徴領域設定部53は、第3撮影視野83において撮影される領域Cを表示部54に表示し、領域Cへの特徴領域9の設定を受け付ける。第3撮影視野83において撮影される領域Cは、図7に示すように、領域Bに引き続く、横方向の長さが撮影視野8の横方向の長さLrよりも短い領域であり、最終の撮影視野8となる。以下、第1領域Aの場合と同様な方法で領域Cに特徴領域9が設定され、特徴領域9の設定動作を終了する。
【0032】
以上、ポケット71を第1撮影視野81〜第3撮影視野83の3つに分割して撮影する場合の特徴領域9の設定動作について説明したが、ポケット71内の検査対象物1の全体を撮影するための撮影視野数Nrfは、ポケット71の横方向の長さLpと撮影視野8の横方向の長さLrとによって決まる。すなわち、第2撮影視野82以降は、最終の撮影視野8以外の各撮影視野8で検査される領域の長さは、図7に示すように、撮影視野8の横方向の長さLrに等しくなり、最終視野では、検査対象物1の左端まで検査を行うので、検査を行う長さは最大で撮影視野8の横方向の長さLrとなり、従って、撮影視野数Nrfは、Nrf= Lp/Lr( 小数点以下切り上げ )によって算出され、撮影視野数Nrfに対応する領域毎に特徴領域9が設定される。
【0033】
次に、第1の実施の形態における検査動作について図8を参照して詳細に説明する。
図8は、本発明に係る外観検査装置の第1の実施の形態の検査動作を説明するためのフローチャートである。
【0034】
まず、移動制御部59は、移動手段3を制御して撮影手段2を第1撮影視野81で撮影する位置に移動させる(S11)。第1撮影視野81を撮影する位置への移動が完了したら、撮影手段2によって第1撮影視野81を撮影し(S12)、撮影手段2によって第1撮影視野81で撮影された画像が画像取込部51に取り込まれ、姿勢検出部56は、第1撮影視野81で撮影された画像の位置合わせ処理を行う(S13)。なお、S12における第1撮影視野81での撮影時に、撮影順番mをm=1にセットする。
【0035】
姿勢検出部56による位置合わせ処理は、画像取込部51に取り込まれた画像に基づいて検査対象物1の位置と傾きとを算出する処理であり、第1撮影視野81に対応する特徴領域記憶部55に記憶されている特徴領域9を用いて行われる。具体的には、画像取込部51に取り込まれた画像を縦横に移動あるいは回転させて、特徴領域9と最も一致している領域を探索し、発見した特徴領域9に最も一致している領域の位置から取り込まれた画像における検査対象物1の位置および傾きを算出し、算出した位置および傾きを姿勢情報する。すなわち、特徴領域9には、検査対象物1における位置情報が含まれているため、発見した特徴領域9に最も一致している領域の位置と傾きが分かれば、検査対象物1の位置および傾きを算出することができる。また、検査対象物1の位置とは、取り込まれた画像における検査対象物1の位置を座標等で表したもので、例えば検査対象物1の角部の座標が取り込まれた画像における検査対象物1の位置として算出される。なお、位置合わせ処理における特徴領域9と最も一致している領域の探索は、特徴領域9を移動および回転させる、あるいは特徴領域9を移動させて画像を回転させるというように、特徴領域9と画像との間で相対的に移動および回転させる方法であれば良い。また、特徴領域9を探索する際に、予め探索領域を設定して、設定した探索領域内でのみ探索を行うことも可能である。
【0036】
姿勢検出部56による位置合わせ処理によって算出された姿勢情報は、移動制御部59に出力され、移動制御部59は、第1撮影視野81の撮影位置と算出した姿勢情報に基づいて第2撮影視野82以降の全ての撮影視野8の撮影位置を決定する(S14)。
【0037】
また、姿勢検出部56によって算出された姿勢情報は、画像処理部57にも出力され、画像処理部57は、姿勢情報に基づいて画像から第1領域Aを検査領域として抽出し、抽出した第1領域Aの傾きを補正し、画像処理部57によって画像から抽出され傾きを補正された第1領域Aは、検査部58によって検査される(S15)。検査部58による検査は、予め設定した検査の基準となる画像等からなる検査用データと比較を行う方法や、画像処理により抽出した特徴量を用いて良否の判断を行う方法等が考えられる。なお、第1の実施の形態では、画像から第1領域Aを検査領域として抽出し、抽出した第1領域Aの傾きを補正するようにしたが、検査用データを変換するなど、撮影した画像と検査用データとのずれを補正する方式であれば良く、画像全体を補正してから検査を実施する検査領域を抽出するようにしても良い。
【0038】
次に、検査部58は、検査対象物1の全撮影視野8について検査が終了したかどうかを確認し(S16)、検査が終了していない場合は、撮影順番mをインクリメントし(S17)、移動制御部59の制御によって次の撮影視野8であるインクリメントされたm番目の撮影視野8の撮影位置に撮影手段2が移動され(S18)、撮影手段2によってm番目の撮影視野8の撮影が行われる(S19)。次に撮影手段2によってm番目の撮影視野8で撮影された画像が画像取込部51に取り込まれ、姿勢検出部56は、m番目の撮影視野8で撮影された画像の位置合わせ処理を行う(S20)。以下、m番目の撮影視野8で撮影された画像に対してS15の検査が行われ、検査対象物1の全撮影視野8について検査が終了するまで撮影と検査とが繰り返し行われる。検査部58による検査結果は、検査対象物1の全撮影視野8についての検査の終了後、表示部54に表示される。
【0039】
なお、図8に示すフローチャートでは、前の撮影視野8での検査が終了した後に次撮影視野8の撮影を行うとしたが、前の撮影視野8における撮影終了後の検査と次撮影視野8以降の撮影位置への移動および撮影を平行して実行することも可能である。また、次撮影視野8以降の撮影位置は、第1撮影視野81で撮影した画像の位置合わせ処理後に予め算出しているが、各撮影視野8の撮影位置へ移動する直前に算出するように変更することも可能である。さらに、次撮影視野8の仮の撮影位置を予め設定しておき、仮の撮影位置へ撮影手段2を移動させる処理と平行して位置合わせ処理の結果から次撮影視野8の撮影位置を算出し、仮の撮影位置へ移動した撮影手段2を、算出した次撮影視野8の撮影位置へ再度移動するということも可能である。
【0040】
次に、第1の実施の形態における検査動作の具体例について図9乃至図11を参照して詳細に説明する。
図9は、本発明に係る外観検査装置の第1の実施の形態の具体的な検査動作を説明するための説明図であり、図10は、撮影視野が予め設定されている場合の撮影視野の移動例を示す説明図であり、図11は、本発明に係る外観検査装置の第1の実施の形態の撮影視野の移動例を示す説明図である。
【0041】
本例では、図9に示すように、トレイ7のポケット71に収納された検査対象物1を第1撮影視野81、第2撮影視野82および第3撮影視野83の3つの撮影視野8に分割して撮影するもので、第1撮影視野81で撮影される第1領域Aに対応して設定された特徴領域91、92と、第2撮影視野82で撮影される第2領域Bに対応して設定された特徴領域93、94と、第3撮影視野83で撮影される第3領域Cに対応して設定された特徴領域95、96とが、それぞれ特徴領域記憶部55に記憶されているものとしている。
【0042】
まず、移動制御部59の制御によって移動手段3は、トレイ7のポケット71の位置から予め設定されている第1撮影視野81の撮影位置に撮影手段2を移動させ、撮影手段2によって第1撮影視野81を撮影する。撮影手段2によって第1撮影視野81で撮影した画像が画像取込部51に取り込まれ、姿勢検出部56は、画像取込部51に取り込まれた画像の位置合わせ処理を特徴領域91、92を用いて行う。
【0043】
姿勢検出部56は、第1撮影視野81で撮影した画像の中から特徴領域91、92を検出することにより検査対象物1のポケット71内の位置および傾きからなる姿勢情報を算出し、算出した姿勢情報を移動制御部59と画像処理部57とに出力する。移動制御部59は、算出した姿勢情報に基づき第2撮影視野82および第3撮影視野83の撮影位置を決定する。画像処理部57は、第1撮影視野81で撮影した画像から第1領域Aを姿勢情報に基づいて抽出すると共に傾きを補正し、検査部58は、第1領域Aについて検査を行う。
【0044】
第1撮影視野81で撮影した画像を用いた検査が終了したら、第2撮影視野82の撮影位置へ撮影手段2を移動させ、撮影手段2によって第2撮影視野82を撮影する。撮影手段2によって第2撮影視野82で撮影した画像は、画像取込部51に取り込まれ、姿勢検出部56は、画像取込部51に取り込まれた画像の位置合わせ処理を特徴領域93、94を用いて行う。姿勢検出部56は、第2撮影視野82で撮影した画像の中から特徴領域93、94を検出することにより第2撮影視野82で撮影した画像の位置および傾きからなる姿勢情報を算出し、算出した姿勢情報を画像処理部57に出力する。画像処理部57は、第2撮影視野82で撮影した画像から第2領域Bを第2撮影視野82で算出された姿勢情報に基づいて抽出すると共に傾きを補正し、検査部58は、第2領域Bについて検査を行う。以下、第3撮影視野83においても同様に第3領域Cについて検査を行い、検査対象物1の検査動作を終了する。
【0045】
図9を参照すると、第1撮影視野81と第2撮影視野82とが重なっている部分と、第2撮影視野82と第3撮影視野83とが重なっている部分とがあることがわかる。第1撮影視野81と第2撮影視野82とが重なっている部分は、第1撮影視野81で必ず撮影される第1領域Aに引き続く第2領域Bを撮影するための重なりであり、第2撮影視野82と第3撮影視野83とが重なっている部分は、ポケット71内の検査対象物1が傾いている場合にも、第2撮影視野82と第3撮影視野83とでそれぞれ第2領域Bと第3領域Cとを撮影するための重なりであるが、各撮影視野8の重なりを最小限に抑えることができため、撮影回数を少なくすることができる。
【0046】
すなわち、撮影位置を予め設定しておく方法では、トレイ7のポケット71内で検査対象物1がどのように置かれているのかによって、同じ撮影視野8でも画像には大きな違いが生じるため、ある撮影視野8で必ず撮影される検査対象物1の領域は、撮影した画像の限られた範囲となり、各撮影視野8を大きく重ねておく必要がある。
【0047】
図10は、撮影位置を予め設定する場合の第1撮影視野81乃至第4撮影視野84を示したものである。検査対象物1がポケット71内で右端あるいは左端に寄っている場合を考えると、必ず第1撮影視野81で撮影される検査対象物の第1領域Aは限定されるため、第1撮影視野81と第2撮影視野82とは大きく重なることがわかり、図10に示す例では、第1撮影視野81乃至第4撮影視野84の4つの撮影視野8に分割して検査を行う必要がある。なお、図10に示す各撮影視野8の大きさは若干異なっているが、これは各撮影視野8を分かりやすくするためであり、実際は全各撮影視野8の大きさは同一である。
【0048】
これに対し、第1の実施の形態によると、第1撮影視野81で撮影した画像から検査対象物1の姿勢情報を算出することで、第2撮影視野82以降の撮影位置を決定しているため、第2撮影視野82以降に関しては各撮影視野において常に検査対象物の決まった領域を撮影することができる。従って、図11に示すように、検査対象物1がポケット71内で左右いずれの端に寄っている場合でも、第1撮影視野81乃至第3撮影視野83の3つの撮影視野8に分割して検査を行えば良い。なお、図11に示す各撮影視野8の大きさは若干異なっているが、これは各撮影視野8を分かりやすくするためであり、実際は全各撮影視野8の大きさは同一である。さらに、図11では、第2撮影視野82と第3撮影視野83とが全く重なっていないが、実際には検査対象物1の傾きなどにより、第2撮影視野82以降でも隣接した撮影視野8間では若干の重なりが生じることがある。
【0049】
以上説明したように、第1の実施の形態によれば、トレイ7のポケット71に収納された検査対象物1を複数の撮影視野8で分割撮影する際に、第1撮影視野81で撮影された画像から検査対象物1の姿勢情報を算出し、算出した姿勢情報によって第2撮影視野82以降の撮影位置を決定するように構成することにより、トレイ7のポケット71に収納された検査対象物1の機械的な位置決めをすることなく、各撮影視野8で撮影された画像を高精度に検査することができ、トレイ7のポケット71に収納された検査対象物1を複数の撮影視野8で分割撮影する際の撮影視野数を最小限にすることができ、各撮影視野8での位置合わせ時間を短縮することができるという効果を奏する。
【0050】
さらに、第1の実施の形態によれば、第2撮影視野82以降は各撮影視野8において常に各撮影視野8でそれぞれ決まった検査対象物1の領域をそれぞれ撮影することができることから、各撮影視野8で特徴領域9の探索領域を設定する場合に、第2撮影視野82以降の探索領域を広範囲に設定する必要がなく、探索時間を短縮することが可能となるという効果を奏する。
【0051】
なお、第1の実施の形態では、検査対象物1の右側より検査を開始したが、他の位置を第1撮影視野81として検査を開始することも可能である。また、検査対象物1に対し2次元的に視野を分割して検査を実行することも可能であり、さらに、任意の位置を第1撮影視野81として検査を開始することも可能である。
【0052】
(第2の実施の形態)
図12は、本発明に係る外観検査装置の第2の実施の形態の検査動作を説明するためのフローチャートである。
【0053】
第2の実施の形態は、第1の実施の形態における検査対象物1の第2撮影視野82以降の撮影位置の決定方法が異なるもので、直前の撮影視野8における位置合わせ処理によって算出される姿勢情報から次撮影視野8の撮影位置を算出して決定するもので、図12に示すS11からS13までは、第1の実施の形態の検査動作と同様である。
【0054】
第2の実施の形態では、姿勢検出部56による位置合わせ処理(S13)が終了後、姿勢検出部56による位置合わせ処理によって算出された姿勢情報は、移動制御部59に出力され、移動制御部59は、姿勢情報に基づいて次撮影視野8であるm+1番目の撮影視野8の撮影位置を決定する(S21)。また、姿勢検出部56によって算出された姿勢情報は、画像処理部57にも出力され、画像処理部57は、姿勢情報に基づいて画像から第1領域Aを検査領域として抽出し、抽出した第1領域Aの傾きを補正し、画像処理部57によって画像から抽出され傾きを補正された第1領域Aは、検査部58によって検査される(S15)。
【0055】
次に、検査部58は、検査対象物1の全撮影視野8について検査が終了したかどうかを確認し(S16)、検査が終了していない場合は、撮影順番mをインクリメントし(S17)、移動制御部59の制御によって次撮影視野8であるインクリメントされたm番目の撮影視野8の撮影位置に撮影手段2が移動され(S18)、撮影手段2によってm番目の撮影視野8の撮影が行われ(S19)、撮影手段2によってm番目の撮影視野8で撮影された画像が画像取込部51に取り込まれ、姿勢検出部56は、m番目の撮影視野8で撮影された画像の位置合わせ処理を行う(S20)。以下、第1撮影視野81と同様に、S21の姿勢情報に基づく次撮影視野8であるm+1番目の撮影視野8の撮影位置の決定と、m番目の撮影視野8で撮影された画像に対するS15の検査とが行われ、検査対象物1の全撮影視野8について検査が終了するまで撮影と検査とが繰り返し行われる。
【0056】
次に、第2の実施の形態における検査動作の具体例について図9を参照して詳細に説明する。
まず、移動制御部59の制御によって移動手段3は、トレイ7のポケット71の位置から予め設定されている第1撮影視野81の撮影位置に撮影手段2を移動させ、撮影手段2によって第1撮影視野81を撮影する。撮影手段2によって第1撮影視野81で撮影した画像が画像取込部51に取り込まれ、姿勢検出部56は、画像取込部51に取り込まれた画像の位置合わせ処理を特徴領域91、92を用いて行う。
【0057】
姿勢検出部56は、第1撮影視野81で撮影した画像の中から特徴領域91、92を検出することにより検査対象物1のポケット71内の位置および傾きからなる姿勢情報を算出し、算出した姿勢情報を移動制御部59と画像処理部57とに出力する。移動制御部59は、第1撮影視野81で算出された姿勢情報に基づいて第2撮影視野82の撮影位置を決定すると共に、画像処理部57は、第1撮影視野81で撮影した画像から第1領域Aを第1撮影視野81で算出された姿勢情報に基づいて抽出すると共に傾きを補正し、検査部58は、第1領域Aについて検査を行う。
【0058】
第1撮影視野81で撮影した画像を用いた検査が終了したら、第2撮影視野82の撮影位置へ撮影手段2を移動させ、撮影手段2によって第2撮影視野82を撮影する。撮影手段2によって第2撮影視野82で撮影した画像は、画像取込部51に取り込まれ、姿勢検出部56は、画像取込部51に取り込まれた画像の位置合わせ処理を特徴領域93、94を用いて行う。姿勢検出部56は、第2撮影視野82で撮影した画像の内から特徴領域93、94を検出することにより第2撮影視野82で撮影した画像の位置および傾きからなる姿勢情報を算出し、算出した姿勢情報を移動制御部59と画像処理部57とに出力する。移動制御部59は、第2撮影視野82で算出された姿勢情報に基づいて第3撮影視野83の撮影位置を決定すると共に、画像処理部57は、第2撮影視野82で撮影した画像から第2領域Bを第2撮影視野82で算出した姿勢情報に基づいて抽出すると共に傾きを補正し、検査部58は、第2領域Bについて検査を行う。
【0059】
第2撮影視野82で撮影した画像を用いた検査が終了したら、最終の撮影視野8である第3撮影視野83の撮影位置へ撮影手段2を移動させ、撮影手段2によって第2撮影視野82を撮影する。撮影手段2によって第3撮影視野83で撮影した画像は、画像取込部51に取り込まれ、姿勢検出部56は、画像取込部51に取り込まれた画像の位置合わせ処理を特徴領域95、96を用いて行う。姿勢検出部56は、第3撮影視野83で撮影した画像の中から特徴領域95、96を検出することにより第3撮影視野83で撮影した画像の位置および傾きからなる姿勢情報を算出し、算出した姿勢情報を画像処理部57に出力する。画像処理部57は、第3撮影視野83で撮影した画像から第3領域Cを第3撮影視野83で算出された姿勢情報に基づいて抽出すると共に傾きを補正し、検査部58は、第3領域Cについて検査を行い、検査対象物1の検査動作を終了する。
【0060】
以上説明したように、第2の実施の形態によれば、直前の撮影視野8で撮影した画像の位置合わせ結果から次撮影視野8の撮影位置を算出する様に構成することにより、第1の実施の形態に比べて、次撮影視野8の撮影位置の誤差を少なくすることができる。撮影位置に誤差があると、誤差を考慮して各撮影視野を一部重ね合わせておく必要があるため、誤差を減らすことでより効率的に検査を実行することができる。
【0061】
(第3の実施の形態)
図13は、本発明に係る外観検査装置の第3の実施の形態の検査動作を説明するためのフローチャートである。
【0062】
第3の実施の形態は、第2の実施の形態における第2撮影視野82以降の撮影において、位置合わせ処理に失敗して検査対象物1の姿勢情報が得られなかった場合に、位置合わせに成功した1つあるいは複数の別撮影視野8で撮影した画像から算出された姿勢情報を用いるもので、図13に示すS11からS20までは、第2の実施の形態の検査動作と同様である。
【0063】
第3の実施の形態では、S20でm番目の撮影視野8で撮影された画像の位置合わせ処理を行った後、姿勢検出部56は、位置合わせ処理において位置合わせが成功、すなわち検査対象物1の姿勢情報を算出することができたか否かを確認し(S32)、位置合わせが成功した場合には算出された検査対象物1の姿勢情報を保存すると共に(S33)、移動制御部59に出力し、移動制御部59は、姿勢情報に基づいて次撮影視野8であるm+1番目の撮影視野8の撮影位置を決定する(S21)。また、算出された姿勢情報は、画像処理部57にも出力され、画像処理部57は、算出された姿勢情報に基づいてm番目の撮影視野8で撮影された画像から検査領域を抽出し、抽出した検査領域の傾きを補正し、画像処理部57によって画像から抽出され傾きを補正された検査領域は、検査部58によって検査される(S15)。
【0064】
位置合わせに失敗した場合には、姿勢検出部56は、それまで位置合わせに成功した別の撮影視野8での姿勢情報から現撮影視野8であるm番目の撮影視野8の検査対象物1の姿勢情報を決定し(S34)、決定した姿勢情報を移動制御部59に出力し、移動制御部59は、決定した姿勢情報に基づいて次撮影視野8であるm+1番目の撮影視野8の撮影位置を決定する(S21)。また、決定した姿勢情報は、画像処理部57にも出力され、画像処理部57は、決定した姿勢情報に基づいてm番目の撮影視野8で撮影された画像から検査領域を抽出し、抽出した検査領域の傾きを補正し、画像処理部57によって画像から抽出され傾きを補正された検査領域は、検査部58によって検査される(S15)。以下、検査対象物1の全撮影視野8について検査が終了するまで撮影と検査とが繰り返し行われる。
【0065】
次に、第3の実施の形態における検査動作の具体例について図9を参照して詳細に説明する。
なお、本例では、図9に示す第2撮影視野82では位置合わせに失敗するものとする。
【0066】
まず、移動制御部59の制御によって移動手段3は、トレイ7のポケット71の位置から予め設定されている第1撮影視野81の撮影位置に撮影手段2を移動させ、撮影手段2によって第1撮影視野81を撮影する。撮影手段2によって第1撮影視野81で撮影した画像が画像取込部51に取り込まれ、姿勢検出部56は、画像取込部51に取り込まれた画像の位置合わせ処理を特徴領域91、92を用いて行う。
【0067】
姿勢検出部56は、第1撮影視野81で撮影した画像の内から特徴領域91、92を検出することにより検査対象物1のポケット71内の位置および傾きからなる姿勢情報を算出し、算出した姿勢情報を保存すると共に、算出した姿勢情報を移動制御部59と画像処理部57とに出力する。移動制御部59は、第1撮影視野81で算出された姿勢情報に基づいて第2撮影視野82の撮影位置を決定すると共に、画像処理部57は、第1撮影視野81で撮影した画像から第1領域Aを第1撮影視野81で算出された姿勢情報に基づいて抽出すると共に傾きを補正し、検査部58は、第1領域Aについて検査を行う。
【0068】
第1撮影視野81で撮影した画像を用いた検査が終了したら、第2撮影視野82の撮影位置へ撮影手段2を移動させ、撮影手段2によって第2撮影視野82を撮影する。撮影手段2によって第2撮影視野82で撮影した画像は、画像取込部51に取り込まれ、姿勢検出部56は、画像取込部51に取り込まれた画像の位置合わせ処理を特徴領域93、94を用いて行うが位置合わせを失敗してしまう。
【0069】
姿勢検出部56は、位置合わせの失敗を認識すると、保存されている第1撮影視野81で算出された姿勢情報を読み出し、読み出した姿勢情報を移動制御部59と画像処理部57とに出力する。移動制御部59は、第1撮影視野81で算出された姿勢情報に基づいて第3撮影視野83の撮影位置を決定すると共に、画像処理部57は、第2撮影視野82で撮影した画像から第2領域Bを第1撮影視野81で算出された姿勢情報に基づいて抽出すると共に傾きを補正し、検査部58は、第2領域Bについて検査を行う。以下、第3撮影視野83においても同様に第3領域Cについて検査を行い、検査対象物1の検査動作を終了する。
【0070】
以上説明したように、第3の実施の形態によれば、ある撮影視野8で位置合わせに失敗して検査対象物1の姿勢情報が得られなかった場合に、既に位置合わせに成功した撮影視野8での姿勢情報に基づいて当該撮影視野8での検査を行うように構成することにより、ある視野で姿勢情報が得られなかった場合でも検査を継続することができるという効果を奏する。
【0071】
(第4の実施の形態)
図14は、本発明に係る外観検査装置の第4の実施の形態の検査動作を説明するためのフローチャートである。
【0072】
第4の実施の形態は、第2の実施の形態における第2撮影視野82以降の撮影において、次撮影視野以降に特徴領域9が設定できない場合、第1撮影視野81で算出された検査対象物1の姿勢情報を第2撮影視野82以降における姿勢情報として使用するもので、図14に示すS11からS13までは、第1の実施の形態の検査動作と同様である。
【0073】
第4の実施の形態では、姿勢検出部56による位置合わせ処理(S13)が終了後、姿勢検出部56による位置合わせ処理によって算出された姿勢情報は、保存されると共に(S41)、移動制御部59に出力され、移動制御部59は、姿勢情報に基づいて次撮影視野8であるm+1番目の撮影視野8の撮影位置を決定する(S21)。また、姿勢検出部56によって算出された姿勢情報は、画像処理部57にも出力され、画像処理部57は、姿勢情報に基づいて画像から第1領域Aを検査領域として抽出し、抽出した第1領域Aの傾きを補正し、画像処理部57によって画像から抽出され傾きを補正された第1領域Aは、検査部58によって検査される(S15)。
【0074】
次に、検査部58は、検査対象物1の全撮影視野8について検査が終了したかどうかを確認し(S16)、検査が終了していない場合は、撮影順番mをインクリメントし(S17)、移動制御部59の制御によって次撮影視野8のであるインクリメントされたm番目の撮影視野8の撮影位置に撮影手段2が移動され(S18)、撮影手段2によってm番目の撮影が行われ(S19)、撮影手段2によってm番目の撮影視野8で撮影された画像が画像取込部51に取り込まれる。
【0075】
次に、姿勢検出部56は、保存されている第1撮影視野81で算出された姿勢情報を読み出し(S42)、読み出した第1撮影視野81で算出された姿勢情報を移動制御部59と画像処理部57とに出力する。移動制御部59は、読み出された姿勢情報に基づいて次撮影視野8であるm+1番目の撮影視野8の撮影位置を決定する(S21)。また、読み出された姿勢情報は、画像処理部57にも出力され、画像処理部57は、読み出された姿勢情報に基づいてm番目の撮影視野8で撮影された画像から検査領域を抽出し、抽出した検査領域の傾きを補正し、画像処理部57によって画像から抽出され傾きを補正された検査領域は、検査部58によって検査される(S15)。以下、検査対象物1の全撮影視野8について検査が終了するまで撮影と検査とが繰り返し行われる。
【0076】
次に、第4の実施の形態における検査動作の具体例について図15を参照して詳細に説明する。
図15は、図1に示す特徴領域記憶部に第1撮影視野に対応する特徴的視野のみが記憶されている場合の検査動作を説明するための説明図である。
【0077】
本例では、図15に示すように、トレイ7のポケット71に収納された検査対象物1を第1撮影視野81、第2撮影視野82および第3撮影視野83の3つの撮影視野8に分割して撮影するもので、第1撮影視野81で撮影される第1領域Aに対応して設定された特徴領域91、92のみが特徴領域記憶部55に記憶され、第1撮影視野81を基準撮影視野とし、基準撮影視野である第1撮影視野81で算出された姿勢情報を基準姿勢情報とする。
【0078】
まず、移動制御部59の制御によって移動手段3は、トレイ7のポケット71の位置から予め設定されている基準撮影視野である第1撮影視野81の撮影位置に撮影手段2を移動させ、撮影手段2によって第1撮影視野81を撮影する。撮影手段2によって第1撮影視野81で撮影した画像が画像取込部51に取り込まれ、姿勢検出部56は、画像取込部51に取り込まれた画像の位置合わせ処理を特徴領域91、92を用いて行う。
【0079】
姿勢検出部56は、第1撮影視野81で撮影した画像の中から特徴領域91、92を検出することにより検査対象物1のポケット71内の位置および傾きからなる姿勢情報を基準姿勢情報として算出し、算出した基準姿勢情報を保存すると共に、算出した基準姿勢情報を移動制御部59と画像処理部57とに出力する。移動制御部59は、第1撮影視野81で算出された基準姿勢情報に基づいて第2撮影視野82の撮影位置を決定すると共に、画像処理部57は、第1撮影視野81で撮影した画像から第1領域Aを第1撮影視野81で算出された姿勢情報に基づいて抽出すると共に傾きを補正し、検査部58は、第1領域Aについて検査を行う。
【0080】
第1撮影視野81で撮影した画像を用いた検査が終了したら、第2撮影視野82の撮影位置へ撮影手段2を移動させ、撮影手段2によって第2撮影視野82を撮影する。撮影手段2によって第2撮影視野82で撮影した画像は、画像取込部51に取り込まれ、姿勢検出部56は、保存されている第1撮影視野81で算出された基準姿勢情報を読み出し、読み出した基準姿勢情報を移動制御部59と画像処理部57とに出力する。移動制御部59は、第1撮影視野81で算出された基準姿勢情報に基づいて第3撮影視野83の撮影位置を決定すると共に、画像処理部57は、第2撮影視野82で撮影した画像から第2領域Bを第1撮影視野81で算出された基準姿勢情報に基づいて抽出すると共に傾きを補正し、検査部58は、第2領域Bについて検査を行う。以下、第3撮影視野83においても同様に第3領域Cについて検査を行い、検査対象物1の検査動作を終了する。
【0081】
以上説明したように、第4の実施の形態によれば、基準撮影視野であるで算出された検査対象物1の姿勢情報を基準姿勢情報とし、第2撮影視野82以降、すなわち基準撮影視野を除く各撮影視野8における姿勢情報として使用するように構成することにより、特徴領域9が設定されていない、あるいは同じような領域が複数あるため特徴領域9を設定することができない撮影視野8が存在することがわかっている検査対象物1に対しても、撮影および検査を実行することができるという効果を奏する。
【0082】
さらに、第4の実施の形態によれば、各撮影視野8で位置合わせ可能な特徴領域9が存在する検査対象物1に対しても、第4の実施の形態の検査動作を適用することで第2撮影視野82以降の位置合わせ処理が不要となるため、処理時間を短縮することが可能になるという効果を奏する。
【0083】
なお、第4の実施の形態では、第1撮影視野81で撮影した画像を用いて算出された検査対象物1の基準撮影視野を第2撮影視野82以降の全ての撮影視野8における姿勢情報として使用するものであるが、位置合わせができない撮影視野8に関してのみ第1撮影視野81で算出された姿勢情報を使用するようにしても良く、位置合わせが可能な撮影視野8に関しては位置合わせを行って検査対象物1の姿勢情報を得ることも可能である。
【0084】
さらに、第4の実施の形態では、第1撮影視野81で算出した検査対象物1の姿勢情報を基準姿勢情報として第2撮影視野82における姿勢情報として用いたが、例えば第3撮影視野83にも位置合わせ可能な領域が存在するとした場合、第2撮影視野82の撮影より先に第3撮影視野83の撮影および位置合わせを行い、第1撮影視野81および第3撮影視野83でそれぞれ算出した検査対象物1の姿勢情報から基準姿勢情報を決定し、第2撮影視野82における姿勢情報を算出して、第2撮影視野82の撮影および検査を実行することも可能である。また、第1撮影視野81で算出した姿勢情報を用いて第2撮影視野82における撮影位置の算出を行って第2撮影視野82での撮影のみ実施しておき、第3撮影視野83の撮影および位置合わせを行った後に第1撮影視野81および第3撮影視野83で算出した検査対象物1の姿勢情報から第2撮影視野82における姿勢情報を算出して、第2撮影視野82の検査を実行することも可能である。
【0085】
(第5の実施の形態)
図16は、本発明に係る外観検査装置の第5の実施の形態の検査動作を説明するためのフローチャートである。
【0086】
第5の実施の形態は、トレイ7のポケット71内に収納された検査対象物1を複数の視野に分割して撮影することにおいて、ポケット71のサイズおよび検査対象物1のサイズから事前に各撮影視野8の撮影位置を決定するものである。
【0087】
まず検査実施前に、トレイ7のポケット71のサイズと検査対象物1のサイズとから、各撮影視野8で撮影を行う際の撮影位置を決定しておき、移動制御部59は、決定された各撮影視野8のそれぞれの撮影位置への撮影手段2の移動を制御する。まず、移動制御部59は、移動手段3を制御して撮影手段2を第1撮影視野81で撮影する位置に移動させる(S11)。第1撮影視野81を撮影する位置への移動が完了したら、撮影手段2によって第1撮影視野81を撮影し(S12)、撮影手段2によって第1撮影視野81で撮影された画像が画像取込部51に取り込まれ、姿勢検出部56は、第1撮影視野81で撮影された画像の位置合わせ処理を行う(S13)。なお、S12における第1撮影視野81での撮影時に、撮影順番mをm=1にセットする。姿勢検出部56によって算出された姿勢情報は、画像処理部57にも出力され、画像処理部57は、姿勢情報に基づいて画像から第1領域Aを検査領域として抽出し、抽出した第1領域Aの傾きを補正し、画像処理部57によって画像から抽出され傾きを補正された第1領域Aは、検査部58によって検査される(S15)。
【0088】
次に、検査部58は、検査対象物1の全撮影視野8について検査が終了したかどうかを確認し(S16)、検査が終了していない場合は、撮影順番mをインクリメントし(S17)、移動制御部59の制御によって次の撮影視野8であるインクリメントされたm番目の撮影視野8の撮影位置に撮影手段2が移動され(S18)、撮影手段2によってm番目の撮影視野8の撮影が行われる(S19)。次に撮影手段2によってm番目の撮影視野8で撮影された画像が画像取込部51に取り込まれ、姿勢検出部56は、m番目の撮影視野8で撮影された画像の位置合わせ処理を行う(S20)。以下、m番目の撮影視野8で撮影された画像に対してS15の検査が行われ、検査対象物1の全撮影視野8について検査が終了するまで撮影と検査とが繰り返し行われる。検査部58による検査結果は、検査対象物1の全撮影視野8についての検査の終了後、表示部54に表示される。
【0089】
次に、第5の実施の形態における検査動作の具体例について図17乃至図19を参照して詳細に説明する。
図17は、本発明に係る外観検査装置の第5の実施の形態の検査動作を説明するための説明図であり、図18は、本発明に係る外観検査装置の第5の実施の形態の検査動作における検査経路を説明する説明図であり、図19は、本発明に係る外観検査装置の第5の実施の形態における各撮影視野での検査領域を示す説明図であり、図20は、本発明に係る外観検査装置の第5の実施の形態における撮影視野数の算出方法を説明するための説明図である。
【0090】
本例では、図17に示すように、トレイ7のポケット71に収納された検査対象物1を第1撮影視野81、第2撮影視野82、第3撮影視野83および第4撮影視野84の4つの撮影視野8に分割して撮影する。なお、図17に示す各撮影視野8の大きさは若干異なっているが、これは各撮影視野8を分かりやすくするためであり、実際は全各撮影視野8の大きさは同一である。
【0091】
第5の実施の形態では、まず、検査前にポケット71のサイズと検査対象物1のサイズとから、第1撮影視野81、第2撮影視野82、第3撮影視野83および第4撮影視野84の撮影位置を決定する。検査を開始したら、第1撮影視野81の撮影位置に撮影手段2を移動し、第1撮影視野81を撮影する。撮影が終了したら、撮影した画像を用いて位置合わせを行い、検査対象物1の姿勢情報を算出して検査を行う。第1撮影視野81で撮影した画像による検査が終了したら、同様にして第2撮影視野82の撮影および検査を行う。第2撮影視野82の検査終了後、第3撮影視野83および第4撮影視野84に関しても同様に撮影および検査を行い、検査対象物1の検査を終了する。
【0092】
なお、第5の実施の形態では、検査対象物1の右端の視野から順に検査を行ったが、予め撮影する位置を設定しておくため、任意の視野から、かつ任意の順番で検査を実行することが可能である。従って、第1の実施の形態では、図18(a)に示すように、各ポケット71において決まった撮影視野8から検査を開始する必要があるため、各ポケット71間の撮影手段2の移動を最短距離で行うことができないが、第5の実施の形態では、図18(b)に示すように、各ポケット71間の撮影手段2の移動を最短距離で行うことができ、第5の実施の形態では、第1の実施の形態による撮影手段2の移動経路よりも短い撮影手段2の移動経路を採用することが可能である。
【0093】
また、第5の実施の形態においては、検査対象物1に対し2次元的に撮影視野8を分割して、任意の撮影視野8かつ任意の順番で検査を実行することも可能であり、さらに、ある撮影視野8での検査が終了した後に次撮影視野8の撮影を行うとしたが、ある視野における撮影終了後の検査と次視野の撮影を平行して実行することも可能である。
【0094】
検査対象物1の右側から順に撮影する場合、第5の実施の形態においても第1の実施の形態と同様に、図19に示す第1領域Aは、ポケット71内の検査対象物1の位置が図19(a)と(b)とに示すように左右に最大限ずれていても、第1撮影視野81において必ず撮影される。従って、検査対象物1の位置は、ポケット71の横方向の長さLpと検査対象物1の横方向の長さをLcとの差だけ最大異なることになり、図20に示すように、第1撮影視野81で必ず撮影される第1領域Aの検査対象物1の右端からの長さNcf1は、Ncf1=Lr−(Lp−Lc)で表すことができ、検査対象物1の姿勢情報を取得可能である場合、第1領域Aを検査領域とすることができる。なお、検査対象物1のサイズ等の外形情報を取得する方法としては、検査の基準となる画像を作成する際に、オペレータによって検査対象物1の角位置をティーチングする方法や、画像認識による検査対象物1の角の検出などが考えられる。
【0095】
第5の実施の形態では、各撮影視野8に関してポケット71の長さから撮影位置を予め決定し、第1撮影視野81での位置合わせによる検査対象物1の姿勢情報から、第2撮影視野82以降の撮影視野8における検査領域を設定して検査を行う。検査では、ある撮影視野8で必ず撮影される範囲がその撮影視野8での検査範囲になるため、ポケット71内での検査対象物1の位置によらず検査対象物1全体を検査するには、図20に示すように、隣接する撮影視野8でポケット71と検査対象物1の長さの差(Lp−Lc)だけ撮影視野8を重ねておく必要がある。図19に第1撮影視野81乃至第4撮影視野84の各撮影視野8で検査するそれぞれの検査領域を示す。図19(a)はポケット71内で検査対象物1が最も右端にある例を示し、図19(b)はポケット71内で検査対象物1が最も左端にある例を示している。この図19(a)および(b)を参照すると、第1撮影視野81で検査される第1領域A、第2撮影視野82で検査される第2領域B’、第3撮影視野83で検査される第3領域C’およびで第4撮影視野84で検査される第4領域D’がそれぞれ第1撮影視野81乃至第4撮影視野84で必ず撮影される範囲であることがわかる。
【0096】
また、図19を参照すると、第5の実施の形態における撮影視野数Nraは、撮影視野数Nra= Lc/(Lr−(Lp−Lc))( 小数点切り上げ )で表すことができる。また、2次元的に撮影視野8を分割して検査を行う場合は、縦方向および横方向について撮影視野数Nrfを算出することで全体の撮影視野数Nrfを算出することができる。
【0097】
以上説明したように、第5の実施の形態によれば、トレイ7のポケット71のサイズおよび検査対象物1のサイズから撮影位置を予め算出しておくため、第1の実施の形態で実施していた第2撮影視野82以降の撮影位置算出処理が不要となり、第1の実施の形態と撮影視野数が同一である場合には、処理時間が短くなるという効果を奏する。
【0098】
さらに、第5の実施の形態によれば、任意の撮影視野、任意の順番で検査を実行できるため、複数の検査対象物1を検査する場合に、第1の実施の形態による検査と比較して撮影手段2を移動させる距離が短くて済み、検査全体の時間を短くすることが可能であるという効果を奏する。
【0099】
(第6の実施の形態)
第6の実施の形態は、第1の実施の形態から第5の実施の形態の検査動作のいずれかを選択可能に構成したものである。
【0100】
第1の実施の形態から第4の実施の形態と、第5の実施の形態とを比較すると、第1の実施の形態から第4の実施の形態における撮影視野数の方が少ない場合が多く、撮影視野数が少ない方が撮影に要する時間が短くなる。しかし、第1の実施の形態から第4の実施の形態と、第5の実施の形態との撮影視野数が同一であった場合には、第5の実施の形態では検査中に撮影手段2の撮影位置を決定する必要がなく、検査に要する時間が短くなる。従って、第1の実施の形態から第4の実施の形態における撮影視野数の方が少ない場合には、第1の実施の形態から第4の実施の形態のいずれかを選択し、第1の実施の形態から第4の実施の形態と、第5の実施の形態との撮影視野数が同一であった場合には、第5の実施の形態を選択することが考えられる。この場合には、第1の実施の形態から第4の実施の形態の撮影視野数Nrfは、ポケット71の横方向の長さLpおよび撮影視野8の横方向の長さLrによって算出され、第5の実施の形態の撮影視野数Nraは、ポケット71の横方向の長さLp、検査対象物1の横方向の長さLcおよび撮影視野8の横方向の長さLrによって算出されるため、ポケット71、検査対象物1および撮影視野8のサイズ情報とから撮影視野数Nrfと撮影視野数Nraとを算出する手段と、算出された撮影視野数Nrfと撮影視野数Nraと比較する手段と、撮影視野数Nrfが撮影視野数Nraよりも少ない場合には、第1の実施の形態から第4の実施の形態のいずれかを選択し、撮影視野数Nrfと撮影視野数Nraとが同数である場合には、第5の実施の形態を選択する手段とを設けると好適である。
【0101】
第1の実施の形態から第4の実施の形態のそれぞれの処理時間を比較すると、第1の実施の形態から第3の実施の形態の処理時間は同一となるが、第4の実施の形態では位置合わせ処理を第1撮影視野81でのみ実施しているため、他の実施の形態と比較して位置合わせ処理が少なく、全体の処理時間が若干速くなる。
【0102】
また、第1の実施の形態では第1撮影視野81で算出した検査対象物1の姿勢情報から第2撮影視野82以降の撮影位置を算出するが、検査時間が撮影手段2の移動時間に比べて短い場合、まず第2撮影視野82の撮影位置のみを算出し、撮影手段2の移動と並列に検査および第3撮影視野83以降の撮影位置の算出を行うことで、全体の処理時間を若干短縮することができる。第2の実施の形態と第3の実施の形態は、位置合わせ失敗時の処理を除いて同一の処理であるため、位置合わせに失敗しない限り処理時間は同一である。
【0103】
このように、第1の実施の形態から第4の実施の形態おいては、処理時間に大きな差が生じないため、第1の実施の形態から第4の実施の形態における撮影視野数の方が第5の実施の形態よりも少ない場合は、必要に応じて第1の実施の形態から第4の実施の形態の内いずれかをオペレータが選択できるように構成すると良い。例えば、処理の高速性を重視する場合は第4の実施の形態を、検査精度を重視する場合は第2の実施の形態あるいは第3の実施の形態のいずれかを選択するということが考えられる。
【0104】
以上説明したように、第6の実施の形態によれば、処理時間、検査精度等を基準として複数の検査方法から検査動作を選択できるように構成することにより、検査対象物1の形態によらず最も適切な検査動作を採用することができるという効果を奏する。
【0105】
(第7の実施の形態)
第7の実施の形態は、第1の実施の形態から第6の実施の形態において、ポケット71内にある検査対象物1に対し、複数の検査対象物1を撮影した画像を視野毎に合成して、前記合成した画像を検査の基準となる画像として検査を行うようにしたものである。
【0106】
第7の実施の形態を第1の実施の形態に適用した場合、まず、検査対象物1の第1撮影視野81を撮影し、得られた画像を第1撮影視野81における検査の基準となる仮の画像とする。この画像を用いて位置合わせを行う特徴領域9を設定して全撮影視野8の撮影を行い、得られた画像を各撮影視野8の検査における検査の基準となる仮の画像とする。各撮影視野8において検査の基準となる仮の画像を設定したら、他の検査対象物1における各撮影視野8の撮影を行って、撮影した画像を用いて位置合わせ処理を行い、姿勢情報を算出する。姿勢情報を算出したら撮影した画像の変換を行い、ずれを補正する。撮影した全ての画像のずれ補正が終了したら、撮影視野8毎に画像を合成して、前記合成した画像を正式に検査の基準となる画像として設定する。
【0107】
次に、第7の実施の形態を第5の実施の形態に適用した場合、まず、検査対象物1の各撮影視野8を撮影し、得られた画像を各撮影視野8の検査における検査の基準となる仮の画像とする。各撮影視野8において前記検査の基準となる仮の画像を設定したら、他の検査対象物1における各視野の撮影を行って、撮影した画像を用いて位置合わせ処理を行い、姿勢情報を算出する。姿勢情報を算出したら撮影した画像の変換を行い、ずれを補正する。撮影した全ての画像の補正が終了したら、撮影視野8毎に画像を合成して、前記合成した画像を正式に検査の基準となる画像として設定する。また、最初に全ての検査対象物1の撮影のみを行い、合成を行う前に撮影した画像の補正をまとめて行うようにすることも可能である。
【0108】
以上説明したように、第7の実施の形態によれば、撮影した画像を用いて位置合わせ処理を行い、ずれを補正しながら画像を収集するように構成することにより、検査対象物1をトレイ7のポケット71に収納した状態で、検査の基準となる仮の画像を収集することができ、検査の基準となる画像を効率よく生成することができるという効果を奏する。
【0109】
(第8の実施の形態)
図21は、本発明に係る外観検査装置の第8の実施の形態の検査動作を説明するためのフローチャートである。
【0110】
第8の実施の形態は、第1の実施の形態から第4の実施の形態において、第1撮影視野81における位置合わせに失敗して検査対象物1の姿勢情報が得られなかった場合に、第1撮影視野81とは異なる予備の撮影視野8を予め設定しておき、当該予備の撮影視野8で撮影を行い、撮影した画像を用いた位置合わせにより得られた検査対象物1の姿勢情報から第1撮影視野81の撮影位置を決定し、再検査を行うようにしたものである。図21には、第1の実施の形態の検査動作に第8の実施の形態のS81〜S85の処理動作を追加した例を示す。
【0111】
第8の実施の形態では、S13での第1撮影視野81で撮影された画像の位置合わせ処理が終了後、第1撮影視野81の位置合わせ処理が成功したかどうかを確認し(S81)、失敗した場合は予め設定しておいた予備の撮影視野8に撮影手段2を移動する(S82)。撮影手段2の移動が終了したら撮影を行い(S83)、予備の撮影視野8で撮影された画像に対して位置合わせを行い(S84)、検査対象物1の姿勢情報を算出し、算出した検査対象物1の姿勢情報から、改めて第1撮影視野81の撮影位置を決定し(S85)、S11からの検査動作を継続する。なお、予備の撮影視野8は、1つに限らず、複数設定しても良い。
【0112】
以上説明したように、第8の実施の形態によれば、第1撮影視野81において位置合わせに失敗して検査対象物1の姿勢情報が得られなかった場合でも、改めて検査を実行することが可能になり、検査効率を向上させることができるという効果を奏する。
【0113】
なお、本発明が上記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、上記構成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。なお、各図において、同一構成要素には同一符号を付している。
【0114】
【発明の効果】
本発明の外観検査装置および外観検査方法は、トレイのポケットに収納された検査対象物を複数の撮影視野で分割撮影する際に、第1撮影視野で撮影された画像から検査対象物の姿勢情報を算出し、算出した姿勢情報によって第2撮影視野以降の撮影位置を決定するように構成することにより、トレイのポケットに収納された検査対象物の機械的な位置決めをすることなく、各撮影視野で撮影された画像を高精度に検査することができ、トレイのポケットに収納された検査対象物を複数の撮影視野で分割撮影する際の撮影視野数を最小限にすることができ、各撮影視野での位置合わせ時間を短縮することができるという効果を奏する。
【0115】
さらに、本発明の外観検査装置および外観検査方法は、第2撮影視野以降は各撮影視野において常に各撮影視野でそれぞれ決まった検査対象物の領域をそれぞれ撮影することができることから、各撮影視野で特徴領域の探索領域を設定する場合に、第2撮影視野以降の探索領域を広範囲に設定する必要がなく、探索時間を短縮することが可能となるという効果を奏する。
【0116】
さらに、本発明の外観検査装置および外観検査方法は、直前の撮影視野で撮影した画像の位置合わせ結果から次撮影視野の撮影位置を算出する様に構成することにより、次撮影視野の撮影位置の誤差を少なくすることができる。
【0117】
さらに、本発明の外観検査装置および外観検査方法は、ある撮影視野で位置合わせに失敗して検査対象物の姿勢情報が得られなかった場合に、既に位置合わせに成功した撮影視野での姿勢情報に基づいて当該撮影視野での検査を行うように構成することにより、ある視野で姿勢情報が得られなかった場合でも検査を継続することができるという効果を奏する。
【0118】
さらに、本発明の外観検査装置および外観検査方法は、第1撮影視野で算出された検査対象物の姿勢情報を撮影視野以降における姿勢情報として使用するように構成することにより、特徴領域が設定されていない、あるいは同じような領域が複数あるため特徴領域を設定することができない撮影視野が存在することがわかっている検査対象物に対しても、撮影および検査を実行することができるという効果を奏する。
【0119】
さらに、本発明の外観検査装置および外観検査方法は、各撮影視野で位置合わせ可能な特徴領域が存在する検査対象物に対しても、第2撮影視野以降の位置合わせ処理を不要とすることができ、処理時間を短縮することが可能になるという効果を奏する。
【0120】
さらに、本発明の外観検査装置および外観検査方法は、トレイのポケットのサイズおよび検査対象物のサイズから撮影位置を予め算出することにより、第2撮影視野以降の撮影位置算出処理を不要することができ、処理時間を短縮することが可能になるという効果を奏する。
【0121】
さらに、本発明の外観検査装置および外観検査方法は、任意の撮影視野、任意の順番で検査を実行できるため、複数の検査対象物を検査する場合に、撮影手段を移動させる距離が短くすることができ、処理時間を短縮することが可能になるという効果を奏する。
【0122】
さらに、本発明の外観検査装置および外観検査方法は、処理時間、検査精度等を基準として複数の検査方法から検査動作を選択できるように構成することにより、検査対象物1の形態によらず最も適切な検査動作を採用することができるという効果を奏する。
【0123】
さらに、本発明の外観検査装置および外観検査方法は、撮影した画像を用いて位置合わせ処理を行い、ずれを補正しながら画像を収集するように構成することにより、検査対象物をトレイのポケットに収納した状態で、検査の基準となる仮の画像を収集することができ、検査の基準となる画像を効率よく生成することができるという効果を奏する。
【0124】
さらに、本発明の外観検査装置および外観検査方法は、第1撮影視野において位置合わせに失敗して検査対象物の姿勢情報が得られなかった場合でも、改めて検査を実行することが可能になり、検査効率を向上させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る外観検査装置の第1の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す検査対象物が収納されるトレイの形状を示す斜視図である。
【図3】図1に示す撮影手段による撮影視野とポケットおよび検査対象物との対応関係を説明する説明図である。
【図4】図1に示す特徴領域記憶部に記憶される特徴領域例を示す説明図である。
【図5】図1に示す撮影手段によって撮影される第1撮影視野の範囲を説明するための説明図である。
【図6】図1に示す特徴領域設定部によって特徴領域を設定する範囲を説明するための説明図である。
【図7】図1に示す特徴領域設定部による撮影視野数の算出方法を説明するため説明図である。
【図8】本発明に係る外観検査装置の第1の実施の形態の検査動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】本発明に係る外観検査装置の第1の実施の形態の具体的な検査動作を説明するための説明図である。
【図10】撮影視野が予め設定されている場合の撮影視野の移動例を示す説明図である。
【図11】本発明に係る外観検査装置の第1の実施の形態の撮影視野の移動例を示す説明図である。
【図12】本発明に係る外観検査装置の第2の実施の形態の検査動作を説明するためのフローチャートである。
【図13】本発明に係る外観検査装置の第3の実施の形態の検査動作を説明するためのフローチャートである。
【図14】本発明に係る外観検査装置の第4の実施の形態の検査動作を説明するためのフローチャートである。
【図15】図1に示す特徴領域記憶部に第1撮影視野に対応する特徴的視野のみが記憶されている場合の検査動作を説明するための説明図である。
【図16】本発明に係る外観検査装置の第5の実施の形態の検査動作を説明するためのフローチャートである。
【図17】本発明に係る外観検査装置の第5の実施の形態の検査動作を説明するための説明図である。
【図18】本発明に係る外観検査装置の第5の実施の形態の検査動作における検査経路を説明する説明図である。
【図19】本発明に係る外観検査装置の第5の実施の形態における各撮影視野での検査領域を示す説明図である。
【図20】本発明に係る外観検査装置の第5の実施の形態における撮影視野数の算出方法を説明するための説明図である。
【図21】本発明に係る外観検査装置の第8の実施の形態の検査動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 検査対象物
2 撮影手段
3 移動手段
4 照明手段
5 画像処理装置
51 画像取込部
52 入力部
53 特徴領域設定部
54 表示部
55 特徴領域記憶部
56 姿勢検出部
57 画像処理部
58 検査部
59 移動制御部
7 トレイ
71 ポケット
8 撮影視野
81 第1撮影視野
82 第2撮影視野
83 第3撮影視野
84 第4撮影視野
9、91、92、93、94、95、96 特徴領域
100 回路パターン
101 位置合わせ用マーク
102 バンプ
103 角部

Claims (29)

  1. トレイのポケットに収納された検査対象物を複数の撮影視野に分割して撮影し、当該撮影によって得られる画像によって前記検査対象物の外観検査を行う外観検査装置であって、
    前記撮影視野で前記検査対象物を撮影する撮影手段と、
    前記撮影視野を移動させる移動手段と、
    前記検査対象物の特徴領域を記憶している特徴領域記憶手段と、
    前記撮影手段によって前記撮影視野で撮影された画像から前記検査対象物の前記特徴領域を検索し、当該検索によって得られた情報を参照して前記検査対象物の姿勢情報を算出する姿勢検出手段と、
    前記姿勢情報に基づいて前記移動手段による前記撮影視野の撮影位置を決定し、前記移動手段を制御する移動制御手段とを具備することを特徴とする外観検査装置。
  2. 前記姿勢検出手段は、予め定められた第1撮影視野で撮影された画像から前記検査対象物の前記特徴領域を検索し、当該検索によって得られた情報を参照して前記検査対象物の前記姿勢情報を算出し、
    前記移動制御手段は、前記第1撮影視野における撮影で算出された前記姿勢情報に基づいて前記第1撮影視野に続く第2撮影視野以降の撮影位置を決定し、前記移動手段を制御することを特徴とする請求項1記載の外観検査装置。
  3. 前記姿勢情報に基づいて前記撮影視野で撮影された画像から検査領域を抽出し、抽出した検査領域の傾きを補正する画像処理手段と、
    該画像処理手段によって抽出され傾きを補正された前記検査領域を検査する検査手段とを具備することを特徴とする請求項1又は2記載の外観検査装置。
  4. 前記姿勢検出手段は、予め定められた第1撮影視野で撮影された画像から前記検査対象物の前記特徴領域を検索し、当該検索によって得られた情報を参照して前記検査対象物の前記姿勢情報を算出し、
    前記画像処理手段は、前記第1撮影視野における撮影で算出された前記姿勢情報に基づいて前記第1撮影視野に続く第2撮影視野以降で撮影された画像から前記検査領域を抽出し、抽出した前記検査領域の傾きを補正することを特徴とする請求項3記載の外観検査装置。
  5. 前記移動制御手段は、前記姿勢情報に基づいて当該姿勢情報が算出された前記撮影視野の次に撮影される前記撮影視野の撮影位置を決定させることを特徴とする請求項1記載の外観検査装置。
  6. 前記画像処理手段は、前記姿勢情報に基づいて当該姿勢情報が算出された前記撮影視野で撮影された画像から前記検査領域を抽出し、抽出した前記検査領域の傾きを補正することを特徴とする請求項3記載の外観検査装置。
  7. 前記移動制御手段は、前記姿勢検出手段が前記撮影視野で撮影された画像から前記姿勢情報の算出に失敗した際には、前記姿勢情報の算出に失敗した前記撮影視野の次に撮影される前記撮影視野の撮影位置を前記姿勢検出手段によって既に算出されている前記姿勢情報に基づいて決定させることを特徴とする請求項5記載の外観検査装置。
  8. 前記画像処理手段は、前記姿勢検出手段が前記撮影視野で撮影された画像から前記姿勢情報の算出に失敗した際には、前記姿勢検出手段によって既に算出されている前記姿勢情報に基づいて前記姿勢情報の算出に失敗した前記撮影視野で撮影された画像から前記検査領域を抽出し、抽出した前記検査領域の傾きを補正することを特徴とする請求項3記載の外観検査装置。
  9. 前記姿勢検出手段が予め定められた第1撮影視野で撮影された画像から前記姿勢情報の算出に失敗した際には、前記撮影手段によって予め定められた前記第1撮影視野とは異なる予備撮影視野で前記検査対象物を撮影させ、前記姿勢検出手段によって前記予備撮影視野で撮影された画像から前記姿勢情報を算出させ、前記移動制御手段によって前記予備撮影視野で算出された前記姿勢情報から前記第1撮影視野の撮影位置を決定させ、前記姿勢検出手段によって再度前記第1撮影視野で撮影された画像から前記姿勢情報を算出させることを特徴とする請求項1又は2記載の外観検査装置。
  10. トレイのポケットに収納された検査対象物を複数の撮影視野に分割して撮影し、当該撮影によって得られる画像によって前記検査対象物の外観検査を行う外観検査装置であって、
    前記撮影視野で前記検査対象物を撮影する撮影手段と、
    前記撮影視野を移動させる移動手段と、
    前記検査対象物の特徴領域を記憶している特徴領域記憶手段と、
    前記撮影手段によって予め定められた基準撮影視野で撮影された画像から前記検査対象物の前記特徴領域を検索し、当該検索によって得られた情報を参照して前記検査対象物の基準姿勢情報を算出する姿勢検出手段と、
    該姿勢検出手段によって算出された前記基準姿勢情報に基づいて前記移動手段による前記基準撮影視野を除く前記複数の撮影視野の撮影位置をそれぞれ決定し、前記移動手段を制御する移動制御手段とを具備することを特徴とする外観検査装置。
  11. 前記基準姿勢情報に基づいて前記複数の撮影視野で撮影されたそれぞれの画像から検査領域をそれぞれ抽出し、抽出した前記検査領域の傾きを補正する画像処理手段と、
    該画像処理手段によって抽出され傾きを補正されたそれぞれの前記検査領域を検査する検査手段とを具備することを特徴とする請求項10記載の外観検査装置。
  12. トレイのポケットに収納された検査対象物を複数の撮影視野に分割して撮影し、当該撮影によって得られる画像によって前記検査対象物の外観検査を行う外観検査装置であって、
    前記撮影視野で前記検査対象物を撮影する撮影手段と、
    前記撮影視野を移動させる移動手段と、
    前記ポケットのサイズと前記検査対象物のサイズと前記撮影視野のサイズとから複数の前記撮影視野の撮影位置を決定する撮影位置決定手段とを具備することを特徴とする外観検査装置。
  13. トレイのポケットに収納された検査対象物を複数の撮影視野に分割して撮影し、当該撮影によって得られる画像によって前記検査対象物の外観検査を行う外観検査装置であって、
    前記撮影視野で前記検査対象物を撮影する撮影手段と、
    前記撮影視野を移動させる移動手段と、
    前記検査対象物の特徴領域を記憶している特徴領域記憶手段と、
    前記撮影手段によって前記撮影視野で撮影された画像から前記検査対象物の前記特徴領域を検索し、当該検索によって得られた情報を参照して前記検査対象物の姿勢情報を算出する姿勢検出手段と、
    該姿勢検出手段によって算出された前記姿勢情報に基づいて前記移動手段による前記撮影視野の撮影位置を決定し、前記移動手段を制御する移動制御手段と、前記ポケットのサイズと前記検査対象物のサイズと前記撮影視野のサイズとから複数の前記撮影視野の撮影位置を決定する撮影位置決定手段と、
    前記検査対象物の全体を撮影するために必要な前記姿勢情報に基づいて決定される撮影視野数と前記撮影位置決定手段によって決定される撮影視野数とを前記ポケットのサイズと前記検査対象物のサイズと前記撮影視野のサイズとから算出する視野数算出手段と、
    該視野数算出手段によって算出された前記姿勢情報に基づいて決定される撮影視野数と前記撮影位置決定手段によって決定される撮影視野数とを比較する視野数比較手段と、
    前記姿勢情報に基づいて決定される撮影視野数が前記撮影位置決定手段によって決定される撮影視野数よりも少ない場合には、前記姿勢情報に基づいた撮影位置での検査を選択し、前記姿勢情報に基づいて決定される撮影視野数と前記撮影位置決定手段によって決定される撮影視野数とが同一である場合には、前記撮影位置決定手段によって決定される撮影位置での検査を選択する選択手段とを具備することを特徴とする外観検査装置。
  14. 前記検査手段は、前記検査領域を検査する際の基準となる画像として前記撮影視野で撮影された複数の画像を合成したものを使用させることを特徴とする請求項3記載の外観検査装置。
  15. トレイのポケットに収納された検査対象物を複数の撮影視野に分割して撮影し、当該撮影によって得られる画像によって前記検査対象物の外観検査を行う外観検査方法であって、
    前記撮影視野で前記検査対象物を撮影し、
    前記検査対象物の特徴領域を記憶しておき、
    前記撮影視野で撮影した画像から前記検査対象物の前記特徴領域を検索し、
    該検索によって得られた情報を参照して前記検査対象物の姿勢情報を算出し、
    該算出した前記姿勢情報に基づいて前記撮影視野の撮影位置を決定し、
    該決定した撮影位置に前記撮影視野を移動させることを特徴とする外観検査方法。
  16. 予め定められた第1撮影視野で撮影された画像から前記検査対象物の前記特徴領域を検索し、
    該検索によって得られた情報を参照して前記検査対象物の前記姿勢情報を算出し、
    前記第1撮影視野において算出した前記姿勢情報に基づいて前記第1撮影視野に続く第2撮影視野以降の撮影位置を決定することを特徴とする請求項15記載の外観検査方法。
  17. 前記姿勢情報に基づいて前記撮影視野で撮影した画像から検査領域を抽出すると共に抽出した前記検査領域の傾きを補正し、
    該抽出して傾きを補正した前記検査領域を検査することを特徴とする請求項15又は16記載の外観検査方法。
  18. 予め定められた第1撮影視野で撮影した画像から前記検査対象物の前記特徴領域を検索し、
    該検索によって得られた情報を参照して前記検査対象物の前記姿勢情報を算出し、
    前記第1撮影視野において算出した前記姿勢情報に基づいて前記第1撮影視野に続く第2撮影視野以降に撮影した画像から前記検査領域を抽出すると共に抽出した前記検査領域の傾きを補正することを特徴とする請求項17記載の外観検査方法。
  19. 前記姿勢情報に基づいて当該姿勢情報を算出した前記撮影視野の次に撮影する前記撮影視野の撮影位置を決定することを特徴とする請求項15記載の外観検査方法。
  20. 前記姿勢情報に基づいて当該姿勢情報が算出された前記撮影視野で撮影された画像から前記検査領域を抽出すると共に抽出した前記検査領域の傾きを補正することを特徴とする請求項17記載の外観検査方法。
  21. 前記撮影視野で撮影した画像から前記姿勢情報の算出に失敗した際には、前記姿勢情報の算出に失敗した前記撮影視野の次に撮影する前記撮影視野の撮影位置を既に算出している前記姿勢情報に基づいて決定することを特徴とする請求項19記載の外観検査方法。
  22. 前記撮影視野で撮影した画像から前記姿勢情報の算出に失敗した際には、既に算出されている前記姿勢情報に基づいて前記姿勢情報の算出に失敗した前記撮影視野で撮影された画像から前記検査領域を抽出すると共に抽出した前記検査領域の傾きを補正することを特徴とする請求項17記載の外観検査方法。
  23. 予め定められた第1撮影視野で撮影した画像から前記姿勢情報の算出に失敗した際には、予め定められた前記第1撮影視野とは異なる予備撮影視野で前記検査対象物を撮影し、
    前記予備撮影視野で撮影した画像から前記姿勢情報を算出し、
    前記予備撮影視野で算出した前記姿勢情報から前記第1撮影視野の撮影位置を決定し、
    該決定した撮影位置で再度前記第1撮影視野を撮影し、
    再度前記第1撮影視野で撮影した画像から前記姿勢情報を算出することを特徴とする請求項15又は16記載の外観検査方法。
  24. トレイのポケットに収納された検査対象物を複数の撮影視野に分割して撮影し、当該撮影によって得られる画像によって前記検査対象物の外観検査を行う外観検査方法であって、
    前記撮影視野で前記検査対象物を撮影し、
    前記検査対象物の特徴領域を記憶しておき、
    予め定められた基準撮影視野で撮影した画像から前記検査対象物の前記特徴領域を検索し、
    該検索によって得られた情報を参照して前記検査対象物の基準姿勢情報を算出し、
    該算出した前記基準姿勢情報に基づいて前記基準撮影視野を除く前記複数の撮影視野の撮影位置をそれぞれ決定し、
    該決定したそれぞれの撮影位置に前記撮影視野を移動させることを特徴とする外観検査方法。
  25. 前記基準姿勢情報に基づいて前記複数の撮影視野で撮影されたそれぞれの画像から検査領域をそれぞれ抽出すると共に抽出した前記検査領域の傾きをそれぞれ補正し、
    該抽出して傾きを補正したそれぞれの前記検査領域を検査することを特徴とする請求項24記載の外観検査方法。
  26. トレイのポケットに収納された検査対象物を複数の撮影視野に分割して撮影し、当該撮影によって得られる画像によって前記検査対象物の外観検査を行う外観検査方法であって、
    前記撮影視野で前記検査対象物を撮影し、
    前記ポケットのサイズと前記検査対象物のサイズと前記撮影視野のサイズとから複数の前記撮影視野の撮影位置を決定し、
    該決定した撮影位置に前記撮影視野を移動させることを特徴とする外観検査方法。
  27. トレイのポケットに収納された検査対象物を複数の撮影視野に分割して撮影し、当該撮影によって得られる画像によって前記検査対象物の外観検査を行う外観検査方法であって、
    前記撮影視野で前記検査対象物を撮影する工程と、
    前記撮影視野を移動させる工程と、
    前記検査対象物の特徴領域を記憶しておき、
    前記撮影視野で撮影された画像から前記検査対象物の前記特徴領域を検索し、該検索によって得られた情報を参照して前記検査対象物の姿勢情報を算出する工程と、
    該算出した前記姿勢情報に基づいて前記撮影視野の撮影位置を決定する工程と、
    前記ポケットのサイズと前記検査対象物のサイズと前記撮影視野のサイズとからなるサイズ情報に基づいて複数の前記撮影視野の撮影位置を決定し、前記撮影視野の移動を制御する工程と、
    前記検査対象物の全体を撮影するために必要な前記姿勢情報に基づいて決定した撮影視野数と前記サイズ情報に基づいて決定した撮影視野数とを前記ポケットのサイズと前記検査対象物のサイズと前記撮影視野のサイズとから算出する工程と、
    該算出した前記姿勢情報に基づいて決定した撮影視野数と前記サイズ情報に基づいて決定した撮影視野数とを比較する工程と、
    前記姿勢情報に基づいて決定した撮影視野数が前記サイズ情報に基づいて決定した撮影視野数よりも少ない場合には、前記姿勢情報に基づいた撮影位置での検査を選択し、前記姿勢情報に基づいて決定した撮影視野数と前記サイズ情報に基づいて決定した撮影視野数とが同一である場合には、前記サイズ情報に基づいて決定した撮影視野での検査を選択する工程とを有することを特徴とする外観検査方法。
  28. 前記抽出して傾きを補正した前記検査領域を検査する際の基準となる画像として前記撮影視野で撮影した複数の画像を合成したものを使用することを特徴とする請求項17記載の外観検査方法。
  29. トレイのポケットに収納された検査対象物を複数の撮影視野に分割して撮影し、当該撮影によって得られる画像によって前記検査対象物の外観検査を行う外観検査方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記撮影視野で前記検査対象物を撮影する工程と、
    前記検査対象物の特徴領域を記憶しておき、
    前記撮影視野で撮影し画像から前記検査対象物の前記特徴領域を検索し、該検索によって得られた情報を参照して前記検査対象物の姿勢情報を算出する工程と、
    該算出した前記姿勢情報に基づいて前記撮影視野の撮影位置を決定する工程と、
    該決定した撮影位置に前記撮影視野を移動させる工程とを有する外観検査方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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