JP2004079838A

JP2004079838A - Solid electrolytic capacitor

Info

Publication number: JP2004079838A
Application number: JP2002239231A
Authority: JP
Inventors: Seiji Omura; 大村　　誠司; Yoshikazu Hirata; 平田　　義和; Atsushi Furusawa; 古澤　　厚志
Original assignee: Sanyo Electronic Components Co Ltd; Sanyo Electric Co Ltd
Current assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Priority date: 2002-08-20
Filing date: 2002-08-20
Publication date: 2004-03-11

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a solid electrolytic capacitor that is small in ESR and tanδ and superior in heat resistance and moisture resistance by improving adhesion between a solid electrolyte layer and a conductive carbon layer in the solid electrolytic capacitor wherein a dielectric film, a solid electrolyte layer made of conductive polymer, a conductive carbon layer, and a cathode leading layer are formed in sequence on the surface of an anode made of metal. <P>SOLUTION: The conductive carbon layer uses a carbon material containing mainly a conductive carbon black powder of of 10-270nm in average particle size. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属材からなる陽極体の表面に、誘電体皮膜層及び固体電解質層を順次形成した固体電解コンデンサに関する。
【０００２】
【従来の技術】
金属材からなる陽極体の表面に、誘電体皮膜層及び固体電解質層を順次形成した固体電解コンデンサとして、図１に示すような構成を有するものが知られている。
【０００３】
この固体電解コンデンサは弁作用金属（タンタル、ニオブ、チタン、アルミニウム等）の焼結体からなる陽極体１表面に、該陽極体表面を酸化させた誘電体酸化皮膜２、二酸化マンガン等の導電性無機固体、或いはＴＣＮＱ錯塩、導電性ポリマー等の導電性有機固体からなる固体電解質層３、グラファイト等の導電性カーボン材を含有する導電性カーボン層４、銀等を含有する陰極引出層５を順次形成してコンデンサ素子１５を構成し前記陽極体１の一端面に植立された陽極リードピン１６に陽極端子６１を溶接し、前記陰極引出層５に陰極端子６２をろう接し、前記コンデンサ素子１５の外側にをエポキシ樹脂等からなる外装樹脂層７にて被覆密封したものである。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような構成を有する固体電解コンデンサにおいて、固体電解質層に対するカーボン層の密着性が不十分であると、コンデンサ完成品としてのＥＳＲ（等価直列抵抗）やｔａｎδ（損失角の正接）が大きくなり、極端な場合には、ヒートショック等により導電性カーボン層が剥離することもある。
【０００５】
特に、固体電解質層の材料として、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン或いはそれらの誘導体等の導電性ポリマーを採用する場合は、二酸化マンガンやＴＣＮＱ錯塩に比べて電気抵抗率が小さく、従ってコンデンサ完成品としてのＥＳＲやｔａｎδも比較的小さくなるので固体電解質層と導電性カーボン層との密着性の良否がＥＳＲやｔａｎδに対して相対的に大きな影響を及ぼすことになる。
【０００６】
また導電性ポリマーからなる固体電解質層は周知の化学重合法や電解重合法により薄膜状に形成され、従ってその表面は平滑（例えば、中心線平均粗さ３０〜５００ｎｍ）になりやすいため、導電性カーボン材（例えばグラファイト）の粒子径が大きいと、固体電解質層と導電性カーボン層との密着性が悪くなりやすい。
【０００７】
この問題に対して特開平７−９４３６８号には、導電性ポリマー層中に導電性粉末を混在させることにより、導電性ポリマー層の表面に凹凸を設ける技術が開示されているが、導電性ポリマー層中に導電性粉末を混在させると、該導電性ポリマー層が厚くなってコンデンサ完成品としての外形寸法が大きくなり、また製造工程も複雑になる。
【０００８】
また固体電解質層と陰極引出層の密着性を改善する従来技術として固体電解質層に二酸化マンガンを用いて、導電性カーボン層に平均粒子径が０．２８μｍのカーボンブラックを用いる方法が特許第３１９９１０１号に開示されている。
【０００９】
本発明は金属材からなる陽極体の表面に、誘電体皮膜層、導電性ポリマーからなる固体電解質層、導電性カーボン層及び陰極引出層を順次形成した固体電解コンデンサおいて、前記固体電解質層と導電性カーボン層との密着性を改善することにより、ＥＳＲ及びｔａｎδが小さく、耐熱及び耐湿性に優れた固体電解コンデンサを提供するものである。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
金属材からなる陽極体表面に、誘電体皮膜層、導電性ポリマー（ピロール、チオフェン、アニリン、フラン等）からなる固体電解質層、導電性カーボン層及び陰極引出層を順次形成した固体電解コンデンサにおいて、
前記導電性カーボン層は、主成分として導電性カーボンブラック粉末を含むことを特徴とするものである。
本発明で用いるカーボンブラックとは、形状が球状体をしており、その球状体表面積及びその付近の層中では炭素六方層面は球状体表面に平行配向している。また、構成する炭素六方層面は２０Å前後の大きさで、その積み重なりは数程度で乱層構造をとっているものである。
【００１１】
弁作用金属にはタンタル、ニオブ、チタン、アルミニウム等が用いられる。
【００１２】
前記導電性カーボンブラック粉末は
（１）平均粒子径が１０〜２７０ｎｍのものを使用する。（平均粒子径が１０ｎｍより小さいと粒子径の制御が難しいという問題があり、また２７０ｎｍより大きい粒子径になると導電性ポリマーとの接触面積が小さくなり、ＥＳＲ及びｔａｎδ低減が望みにくい。）
（２）電気電導度が５Ｓ／ｃｍ以上のものを使用する。（５Ｓ／ｃｍより低いとＥＳＲ低減の効果が認められにくいという問題がある。）
また導電性カーボンブラック粉末を分散させた溶液としてｐＨ値が６以上のものを使用する。（ｐＨ値が６より小さいと、例えば水系の導電性カーボンブラック溶液を作製した場合、分散状態の長期的な維持に問題が生じる。）
【００１３】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態に相当する固体電解コンデンサは前記図１を参照して、弁作用金属（タンタル、ニオブ、チタン、アルミニウム等）の焼結体からなる陽極体１表面に、該陽極体表面を酸化させた誘電体皮膜層２、導電性ポリマー（ピロール、チオフェン、アニリン、フラン等）からなる固体電解質層３、主成分として導電性カーボンブラック粉末を含む導電性カーボン層４、銀等を含有する陰極引出層５を順次形成してコンデンサ素子１５を構成し前記陽極体１の一端面に植立された陽極リードピン１６に陽極端子６１を溶接し、前記陰極引出層５に陰極端子６２をろう接し、前記コンデンサ素子１５の外側にをエポキシ樹脂等からなる外装樹脂層７にて被覆密封したものである。
【００１４】
固体電解質層の表面は陽極焼結体の表面に比べて平滑になりやすい。導電性ポリマーからなる固体電解質層であれば、周知の化学重合法や電解重合法により、厚さが２０〜５０μｍと形成され，表面が粗い焼結体上に形成しても、その表面の中心線平均粗さは３０〜５００ｎｍとなる。
【００１５】
このような平滑な固体電解質表面に対する導電性カーボン層の密着性を良好なものとするためには、導電性ポリマー層に含有させるカーボンブラックとして、固体電解質表面の中心線平均粗さよりも短い３０〜２７０ｎｍの平均粒子径を有するものを用いることが好ましい。更に好ましくは１０〜３０ｎｍの平均粒子径のもの用いるとなお良い。
【００１６】
また従来は導電性カーボン層の形成に用いる導電性カーボン溶液の作製にあたり、アンモニア等の添加物を溶媒に加え、ｐＨ値を調節しバインダーへの分散を良くしていた。しかしアンモニアは刺激臭があり、また人体に有害であるという問題があった。そこで導電性カーボン溶液のｐＨ値が６以上になるカーボンブラック粉末を用いることにより、アンモニア等の添加物を加えることなくバインダーに分散させることができる。
【００１７】
導電性カーボン層の成膜方法としては、
（１）カーボンブラックと適当な結着剤（例えば、メチルセルロース等の水溶性結着剤）とを適当な溶媒（例えば水）に溶解させ、該溶解液（以下カーボンブラック溶液と略す）を、誘電体皮膜層及び固体電解質層を形成した陽極焼結素子上に塗布した後、乾燥させる方法。
【００１８】
（２）誘電体皮膜層及び固体電解質層を形成した陽極焼結素子を、前記カーボンブラック溶液に浸漬した後、乾燥させる方法等がある。
【００１９】
前記カーボンブラック溶液の粘度は０．５〜２００ｍＰａ・ｓである。０．５ｍＰａ・ｓより低い粘度になると固形分、つまり導電性カーボンブラック粉末分が少なくなり、塗布後の導電性カーボン層の電導度が低くなってしまう。また２００ｍＰａ・ｓより高い粘度のカーボンブラック溶液では、導電性カーボン層が厚く付着してしまう問題がある。
【００２０】
前記カーボンブラック溶液の組成としては、基本的には導電性カーボンブラック粉末と結着剤と水系或いは有機系溶媒とで構成される。導電性カーボンブラック粉末の含有率としては導電性カーボンブラック粉末重量／カーボンブラック溶液総重量＝０．５〜４０ｗｔ％、好ましくは０．５〜１０ｗｔ％である。前記導電性カーボンブラック粉末の含有量が０．５ｗｔ％より少ないと、導電性ポリマー層と導電性カーボン層との接触面積が小さくなり、抵抗が大きくなってしまう。また、導電性カーボンブラック粉末の含有量が４０ｗｔ％より大きくなるとカーボンブラック溶液が低粘度の液状にならず、導電性ポリマー層上への付着が難しくなる。
【００２１】
前記導電性カーボン層に含まれる結着剤の重量は導電性カーボンブラック粉末の重量の０〜２０ｗｔ％である。　好ましくは２〜２０ｗｔ％である。　従来に比べ結着剤の割合が高くしてもカーボンブラック粉末が微細であるため、密着性向上に効果がある。２０ｗｔ％より多くなると、カーボンブラック溶液の電気電導度が低くなる問題がある。また、結着剤としては水系（メチルセルロース、ポリアクリロニトル、メタクリル酸メチル及びそれらの誘導体等）又は有機系（フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル等）の溶媒に溶解するものであれば特に制限はない。
【００２２】
以下に本発明について実施例をあげて詳しく説明する。
（実施例１）
ＣＶ積が５００００μＦ・Ｖ／ｇのタンタル粉末を用いて外形０．９×３．３×４．４ｍｍの陽極焼結素子を作製し、該素子の表面に化成（電解酸化）処理を施してタンタル酸化物からなる誘電酸化皮膜を形成し、次いでポリピロールからなる固体電解質層を形成した後、平均粒子径が約３０ｎｍ、電気電導度が２０Ｓ／ｃｍ、窒素吸着比表面積が１２０　ｍ^２／ｇ、ｐＨが７．２の導電性カーボンブラック粉末からなるカーボンブラック溶液に該素子を一定時間含浸し、乾燥させて前記カーボン層を形成させた。
【００２３】
ここでカーボンブラック溶液の組成は導電性カーボン粉末：メチルセルロース：純水＝：５：０．５：１００（重量比）とし、粘度は３ｍＰａ・ｓに調節した。また導電性カーボン層の厚さは１００ｎｍとした。
【００２４】
その後、導電性カーボン層上に銀ペーストからなる陰極引出層を形成し、陽極端子及び陰極端子をそれぞれ接続した後、エポキシ樹脂にて外装し陽極端子及び陰極端子を外装樹脂層の外側に沿って折り曲げ、最後にエージング処理を施して、図１に示したような固体電解コンデンサを作製した。
（実施例２）
実施例１と同一のタンタル焼結体を使用し、酸化皮膜形成、ポリピロールからなる固体電解質層を形成した後、平均粒子径が約１００ｎｍ、電気電導度が１５Ｓ／ｃｍ、窒素吸着比表面積が２７０　ｍ^２／ｇ、ｐＨが７．０の導電性カーボンブラック粉末からなる導電性カーボン層を形成させた。
【００２５】
ここでカーボンブラック溶液の組成は導電性カーボン粉末：メチルセルロース：純水＝：５：０．５：１００（重量比）とし、粘度は３．２ｍＰａ・ｓに調節した。また前記カーボン層の厚さは２００ｎｍとした。
【００２６】
その後、実施例１と同様の方法で固体電解コンデンサを作製した。
【００２７】
（実施例３）
実施例１と同一のタンタル焼結体を使用し、酸化皮膜形成、ポリピロールからなる固体電解質層を形成した後、平均粒子径が約３０ｎｍ、電気電導度が２０Ｓ／ｃｍ、窒素吸着比表面積が１２０ｍ^２／ｇ、ｐＨが７．０の導電性カーボンブラック粉末からなる導電性カーボン層を形成させた。
【００２８】
ここでカーボンブラック溶液の組成は導電性カーボン粉末：純水＝：５：１００（重量比）とし、粘度は２．５ｍＰａ・ｓに調節した。また前記カーボン層の厚さは１００ｎｍとした。
【００２９】
その後、実施例１と同様の方法で固体電解コンデンサを作製した。
（実施例４）
ＣＶ積が７００００μＦ・Ｖ／ｇのタンタル粉末を用いて外形０．９×３．３×４．４ｍｍの陽極焼結素子を作製した以外は、実施例１と同様の方法で行ない固体電解コンデンサを作製した。
（比較例１）
平均粒子径が７００ｎｍの導電性カーボンブラックを使用し、導電性カーボン層の厚さを約２μｍとしたこと以外は実施例１と同様の工程で、固体電解コンデンサを作製した。
（比較例２）
電気電導度が２Ｓ／ｃｍの導電性カーボンブラック粉末を使用したこと以外は実施例１と同様の工程で、固体電解コンデンサを作製した。
（比較例３）
導電性カーボン層を３μｍの厚さに塗布したこと以外は実施例１と同様の工程で、固体電解コンデンサを作製した。
（比較例４）
ＣＶ積が２００００μＦ・Ｖ／ｇのタンタル粉末を用いて外形０．９×３．３×４．４ｍｍの陽極焼結素子を作製した以外は、実施例１と同様の方法で行ない固体電解コンデンサを作製した。
【００３０】
実施例１〜４、比較例１〜４におけるコンデンサについて、初期（エージング直後）の電気特性を表１に、高温負荷試験（１０５℃・５００時間）前後の電気特性を表２に、耐湿無負荷試験（６０℃・９０％ＲＨ・５００時間）前後の電気特性を表３に示す。
【００３１】
表１〜３において静電容量は１２０Ｈｚで測定したものであり、ＥＳＲは１００Ｈｚで測定したものであり、ｔａｎδは１２０Ｈｚで測定したものである。
【００３２】
【表１】

【００３３】
【表２】

【００３４】
【表３】

【００３５】
表１〜３を見ればわかるように、実施例１〜４においては、比較例１〜４に比べて、高温負荷試験による静電容量の変化が小さく、エージング直後、高温負荷試験後及び耐湿無負荷試験後のいずれにおいても、ＥＳＲ及びｔａｎδが小さくなっている。
【００３６】
実施例では導電性カーボン層におけるカーボンブラックの割合が１００％だが、グラファイト等のカーボン材と組合すことでも同様の効果が得られる。
【００３７】
【発明の効果】
本発明によれば、金属材からなる陽極体表面に、誘電体皮膜層、導電性ポリマーからなら成る固体電解質層、導電性カーボン層及び陰極引出層を順次形成した固体電解コンデンサにおいて、
固体電解質と導電性カーボン層との密着性が改善され、ＥＳＲ及びｔａｎδが小さく、耐熱性にも優れた固体電解コンデンサが提供される。また粒子径が小さいカーボンブラックを用いることにより、導電性カーボン層を薄くすることができＥＳＲの低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】固体電解コンデンサの断面図である。
【符号の説明】
１　　　陽極体
１５　コンデンサ素子
１６　陽極リードピン
２　　　誘電体皮膜層
３　　　固体電解質層
４　　　導電性カーボン層
５　　　陰極引出層
６１　陽極リード端子
６２　陰極リード端子
７　　　外装樹脂層[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a solid electrolytic capacitor in which a dielectric film layer and a solid electrolyte layer are sequentially formed on the surface of an anode body made of a metal material.
[0002]
[Prior art]
As a solid electrolytic capacitor in which a dielectric film layer and a solid electrolyte layer are sequentially formed on the surface of an anode body made of a metal material, one having a configuration as shown in FIG. 1 is known.
[0003]
This solid electrolytic capacitor has an anode body 1 made of a sintered body of a valve metal (tantalum, niobium, titanium, aluminum, etc.), a dielectric oxide film 2 oxidized on the anode body surface, and a conductive material such as manganese dioxide. A solid electrolyte layer 3 made of a conductive organic solid such as an inorganic solid or a TCNQ complex salt or a conductive polymer, a conductive carbon layer 4 containing a conductive carbon material such as graphite, and a cathode extraction layer 5 containing silver or the like are sequentially formed. The anode terminal 61 is welded to the anode lead pin 16 planted on one end face of the anode body 1 by forming the capacitor element 15, and the cathode terminal 62 is soldered to the cathode extraction layer 5 to form the capacitor element 15. The outside is covered and sealed with an exterior resin layer 7 made of epoxy resin or the like.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
In the solid electrolytic capacitor having the above-described configuration, if the adhesion of the carbon layer to the solid electrolyte layer is insufficient, ESR (equivalent series resistance) and tan δ (tangent of loss angle) as a finished capacitor increase. In an extreme case, the conductive carbon layer may peel off due to heat shock or the like.
[0005]
In particular, when a conductive polymer such as polypyrrole, polythiophene, polyaniline, or a derivative thereof is used as a material for the solid electrolyte layer, the electric resistivity is smaller than that of manganese dioxide or TCNQ complex salt. And tan δ also become relatively small, so that the quality of adhesion between the solid electrolyte layer and the conductive carbon layer has a relatively large effect on ESR and tan δ.
[0006]
The solid electrolyte layer made of a conductive polymer is formed into a thin film by a well-known chemical polymerization method or electrolytic polymerization method, and the surface thereof is likely to be smooth (for example, the center line average roughness is 30 to 500 nm). If the particle size of the carbon material (for example, graphite) is large, the adhesion between the solid electrolyte layer and the conductive carbon layer tends to deteriorate.
[0007]
To solve this problem, Japanese Patent Application Laid-Open No. 7-94368 discloses a technique in which a conductive powder is mixed in a conductive polymer layer to form irregularities on the surface of the conductive polymer layer. When the conductive powder is mixed in the layer, the conductive polymer layer becomes thick, the external dimensions of the finished capacitor become large, and the manufacturing process becomes complicated.
[0008]
As a conventional technique for improving the adhesion between the solid electrolyte layer and the cathode extraction layer, a method using manganese dioxide for the solid electrolyte layer and carbon black having an average particle size of 0.28 μm for the conductive carbon layer is disclosed in Japanese Patent No. 3199101. Is disclosed.
[0009]
The present invention provides a solid electrolytic capacitor in which a dielectric film layer, a solid electrolyte layer made of a conductive polymer, a conductive carbon layer and a cathode extraction layer are sequentially formed on the surface of an anode body made of a metal material, wherein the solid electrolyte layer and An object of the present invention is to provide a solid electrolytic capacitor having small ESR and tan δ and excellent heat resistance and moisture resistance by improving the adhesion to a conductive carbon layer.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In a solid electrolytic capacitor in which a dielectric film layer, a solid electrolyte layer made of a conductive polymer (pyrrole, thiophene, aniline, furan, etc.), a conductive carbon layer and a cathode extraction layer are sequentially formed on the surface of an anode body made of a metal material,
The conductive carbon layer contains conductive carbon black powder as a main component.
The carbon black used in the present invention has a spherical shape, and the surface area of the spherical body and the carbon hexagonal layer surface in the layer near the spherical body are oriented parallel to the surface of the spherical body. The surface of the carbon hexagonal layer is about 20 ° in size, and has a stack of several layers to form a turbostratic structure.
[0011]
Tantalum, niobium, titanium, aluminum or the like is used as the valve metal.
[0012]
As the conductive carbon black powder, (1) a powder having an average particle diameter of 10 to 270 nm is used. (If the average particle diameter is smaller than 10 nm, there is a problem that it is difficult to control the particle diameter. If the average particle diameter is larger than 270 nm, the contact area with the conductive polymer becomes small, and it is difficult to reduce ESR and tan δ.)
(2) Use one having an electric conductivity of 5 S / cm or more. (If it is lower than 5 S / cm, there is a problem that the effect of ESR reduction is hardly recognized.)
Further, a solution having a pH value of 6 or more is used as a solution in which the conductive carbon black powder is dispersed. (If the pH value is less than 6, for example, when a water-based conductive carbon black solution is prepared, there is a problem in maintaining the dispersed state for a long time.)
[0013]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Referring to FIG. 1, a solid electrolytic capacitor according to an embodiment of the present invention has an anode body 1 made of a sintered body of a valve metal (tantalum, niobium, titanium, aluminum, etc.), and a surface of the anode body. Oxidized dielectric coating layer 2, solid electrolyte layer 3 made of conductive polymer (pyrrole, thiophene, aniline, furan, etc.), conductive carbon layer 4 containing conductive carbon black powder as a main component, silver, etc. A cathode terminal 61 is welded to an anode lead pin 16 erected on one end surface of the anode body 1 to form a capacitor element 15 by sequentially forming a cathode extraction layer 5 to be formed, and a cathode terminal 62 is soldered to the cathode extraction layer 5. The outside of the capacitor element 15 is covered and sealed with an exterior resin layer 7 made of epoxy resin or the like.
[0014]
The surface of the solid electrolyte layer tends to be smoother than the surface of the anode sintered body. In the case of a solid electrolyte layer made of a conductive polymer, a thickness of 20 to 50 μm is formed by a well-known chemical polymerization method or electrolytic polymerization method. The line average roughness is 30 to 500 nm.
[0015]
In order to improve the adhesion of the conductive carbon layer to such a smooth solid electrolyte surface, as the carbon black to be contained in the conductive polymer layer, 30 to 30 to less than the center line average roughness of the solid electrolyte surface It is preferable to use one having an average particle size of 270 nm. More preferably, it is more preferable to use one having an average particle diameter of 10 to 30 nm.
[0016]
Conventionally, in preparing a conductive carbon solution used for forming a conductive carbon layer, an additive such as ammonia was added to a solvent to adjust the pH value to improve dispersion in a binder. However, ammonia has a problem that it has an irritating odor and is harmful to the human body. Therefore, by using a carbon black powder having a pH value of the conductive carbon solution of 6 or more, the conductive carbon solution can be dispersed in a binder without adding an additive such as ammonia.
[0017]
As a method of forming the conductive carbon layer,
(1) Carbon black and a suitable binder (for example, a water-soluble binder such as methylcellulose) are dissolved in a suitable solvent (for example, water), and the solution (hereinafter abbreviated as carbon black solution) is dissolved in a dielectric material. A method in which the composition is applied onto the anode sintered element on which the body film layer and the solid electrolyte layer are formed, and then dried.
[0018]
(2) There is a method in which the anode sintered element having the dielectric film layer and the solid electrolyte layer formed thereon is immersed in the carbon black solution and then dried.
[0019]
The viscosity of the carbon black solution is 0.5 to 200 mPa · s. If the viscosity is lower than 0.5 mPa · s, the solid content, that is, the amount of the conductive carbon black powder decreases, and the conductivity of the conductive carbon layer after application decreases. Further, in the case of a carbon black solution having a viscosity higher than 200 mPa · s, there is a problem that the conductive carbon layer is attached to a large thickness.
[0020]
The composition of the carbon black solution is basically composed of a conductive carbon black powder, a binder, and an aqueous or organic solvent. The content of the conductive carbon black powder is as follows: conductive carbon black powder weight / carbon black solution total weight = 0.5 to 40 wt%, preferably 0.5 to 10 wt%. When the content of the conductive carbon black powder is less than 0.5 wt%, the contact area between the conductive polymer layer and the conductive carbon layer becomes small, and the resistance becomes large. On the other hand, when the content of the conductive carbon black powder is more than 40 wt%, the carbon black solution does not become a low-viscosity liquid, and it is difficult to adhere to the conductive polymer layer.
[0021]
The weight of the binder contained in the conductive carbon layer is 0 to 20 wt% of the weight of the conductive carbon black powder. Preferably it is 2 to 20% by weight. Even if the ratio of the binder is higher than before, the carbon black powder is fine, which is effective in improving the adhesion. If it exceeds 20% by weight, there is a problem that the electric conductivity of the carbon black solution becomes low. The binder is not particularly limited as long as it is soluble in a water-based (methylcellulose, polyacrylonitrile, methyl methacrylate and derivatives thereof) or organic (phenolic resin, polyester resin, acrylic, etc.) solvent. .
[0022]
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to examples.
(Example 1)
An anode sintered element having an outer shape of 0.9 × 3.3 × 4.4 mm is manufactured using tantalum powder having a CV product of 50,000 μF · V / g, and a surface of the element is subjected to a chemical conversion (electrolytic oxidation) treatment to obtain a tantalum powder. After forming a dielectric oxide film composed of an oxide and then forming a solid electrolyte layer composed of polypyrrole, the average particle diameter is about 30 nm, the electric conductivity is 20 S / cm, the nitrogen adsorption specific surface area is 120 m ² / g, and the pH is The device was impregnated with a carbon black solution composed of a conductive carbon black powder having a particle size of 7.2 for a certain period of time, and dried to form the carbon layer.
[0023]
Here, the composition of the carbon black solution was conductive carbon powder: methyl cellulose: pure water = 5: 0.5: 100 (weight ratio), and the viscosity was adjusted to 3 mPa · s. The thickness of the conductive carbon layer was 100 nm.
[0024]
Thereafter, a cathode extraction layer made of a silver paste is formed on the conductive carbon layer, and after connecting the anode terminal and the cathode terminal respectively, the package is covered with an epoxy resin, and the anode terminal and the cathode terminal are formed along the outside of the package resin layer. The solid electrolytic capacitor was bent and finally subjected to an aging treatment to produce a solid electrolytic capacitor as shown in FIG.
(Example 2)
Using the same tantalum sintered body as in Example 1, forming an oxide film and forming a solid electrolyte layer made of polypyrrole, the average particle diameter is about 100 nm, the electric conductivity is 15 S / cm, and the nitrogen adsorption specific surface area is 270. A conductive carbon layer composed of a conductive carbon black powder having m ² / g and a pH of 7.0 was formed.
[0025]
Here, the composition of the carbon black solution was conductive carbon powder: methyl cellulose: pure water = 5: 0.5: 100 (weight ratio), and the viscosity was adjusted to 3.2 mPa · s. The thickness of the carbon layer was 200 nm.
[0026]
Thereafter, a solid electrolytic capacitor was manufactured in the same manner as in Example 1.
[0027]
(Example 3)
After forming an oxide film and forming a solid electrolyte layer made of polypyrrole using the same tantalum sintered body as in Example 1, the average particle diameter is about 30 nm, the electric conductivity is 20 S / cm, and the nitrogen adsorption specific surface area is 120 m. A conductive carbon layer made of a conductive carbon black powder having a pH of ² / g and a pH of 7.0 was formed.
[0028]
Here, the composition of the carbon black solution was conductive carbon powder: pure water = 5: 100 (weight ratio), and the viscosity was adjusted to 2.5 mPa · s. The thickness of the carbon layer was 100 nm.
[0029]
Thereafter, a solid electrolytic capacitor was manufactured in the same manner as in Example 1.
(Example 4)
A solid electrolytic capacitor was manufactured in the same manner as in Example 1 except that an anode sintered element having an outer shape of 0.9 × 3.3 × 4.4 mm was manufactured using a tantalum powder having a CV product of 70000 μF · V / g. Produced.
(Comparative Example 1)
A solid electrolytic capacitor was manufactured in the same process as in Example 1 except that conductive carbon black having an average particle diameter of 700 nm was used and the thickness of the conductive carbon layer was set to about 2 μm.
(Comparative Example 2)
A solid electrolytic capacitor was manufactured in the same process as in Example 1 except that a conductive carbon black powder having an electric conductivity of 2 S / cm was used.
(Comparative Example 3)
A solid electrolytic capacitor was produced in the same process as in Example 1 except that the conductive carbon layer was applied to a thickness of 3 μm.
(Comparative Example 4)
A solid electrolytic capacitor was manufactured in the same manner as in Example 1 except that an anode sintered element having an outer shape of 0.9 × 3.3 × 4.4 mm was manufactured using tantalum powder having a CV product of 20000 μF · V / g. Produced.
[0030]
Table 1 shows the initial (immediately after aging) electric characteristics of the capacitors in Examples 1 to 4 and Comparative Examples 1 to 4, and Table 2 shows the electric characteristics before and after the high-temperature load test (105 ° C. for 500 hours). Table 3 shows the electrical characteristics before and after the test (60 ° C., 90% RH, 500 hours).
[0031]
In Tables 1 to 3, the capacitance is measured at 120 Hz, the ESR is measured at 100 Hz, and the tan δ is measured at 120 Hz.
[0032]
[Table 1]

[0033]
[Table 2]

[0034]
[Table 3]

[0035]
As can be seen from Tables 1 to 3, in Examples 1 to 4, the change in capacitance due to the high-temperature load test was smaller than that in Comparative Examples 1 to 4, immediately after aging, after the high-temperature load test, and without moisture resistance. ESR and tan δ are small after any of the load tests.
[0036]
In the embodiment, the ratio of carbon black in the conductive carbon layer is 100%, but the same effect can be obtained by combining with carbon material such as graphite.
[0037]
【The invention's effect】
According to the present invention, a solid electrolytic capacitor in which a dielectric film layer, a solid electrolyte layer made of a conductive polymer, a conductive carbon layer, and a cathode extraction layer are sequentially formed on the anode body surface made of a metal material,
Provided is a solid electrolytic capacitor having improved adhesion between a solid electrolyte and a conductive carbon layer, low ESR and tan δ, and excellent heat resistance. Also, by using carbon black having a small particle diameter, the conductive carbon layer can be made thinner, and the ESR can be reduced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a sectional view of a solid electrolytic capacitor.
[Explanation of symbols]
REFERENCE SIGNS LIST 1 anode body 15 capacitor element 16 anode lead pin 2 dielectric coating layer 3 solid electrolyte layer 4 conductive carbon layer 5 cathode extraction layer 61 anode lead terminal 62 cathode lead terminal 7 exterior resin layer

Claims

On a solid electrolytic capacitor in which a dielectric film layer, a solid electrolyte layer made of a conductive polymer, a conductive carbon layer and a cathode extraction layer are sequentially formed on the surface of the anode body made of a metal material,
The solid electrolytic capacitor according to claim 1, wherein the conductive carbon layer contains conductive carbon black powder as a main component.

2. The solid electrolytic capacitor according to claim 1, wherein said conductive carbon black powder has an average particle diameter of 10 to 270 nm.

3. The solid electrolytic capacitor according to claim 1, wherein the weight of the binder contained in the conductive carbon layer is 0 to 20 wt% of the weight of the conductive carbon black powder.

On the surface of the anode body made of a metal material, a dielectric film layer, a solid electrolyte layer made of a conductive polymer, a conductive carbon layer and a cathode extraction layer are sequentially formed, and the conductive carbon layer is made of conductive carbon black as a main component. In a method for manufacturing a solid electrolytic capacitor including powder,
A method for producing a solid electrolytic capacitor, wherein in the step of forming the conductive carbon layer, a solution in which the conductive carbon black powder is dispersed is used, and the pH value of the solution is 6 or more.

5. The method according to claim 4, wherein the viscosity of the solution in which the carbon black powder for forming the carbon layer is dispersed is 0.5 to 200 mPas.