JP2004076671A - 圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構造により、寒冷時における配管等の凍結防止と、吐出空気の除湿の要請を同時に満たすことを可能とした圧縮機を提供する。
【解決手段】圧縮機本体Cと、前記圧縮機本体で圧縮された空気を貯溜しており、吐出配管12を介して下流側のサービスバルブ13と接続されているレシーバタンクRと、前記吐出配管における前記レシーバタンクと前記サービスバルブとの間に介設されているアフタクーラAとを備える圧縮機1において、前記アフタクーラをバイパスして、前記吐出配管と前記サービスバルブとを連通させるためのバイパス送気配管15が設けられており、前記バイパス送気配管には調整弁16が介設されている圧縮機とした。
【選択図】 図1
【解決手段】圧縮機本体Cと、前記圧縮機本体で圧縮された空気を貯溜しており、吐出配管12を介して下流側のサービスバルブ13と接続されているレシーバタンクRと、前記吐出配管における前記レシーバタンクと前記サービスバルブとの間に介設されているアフタクーラAとを備える圧縮機1において、前記アフタクーラをバイパスして、前記吐出配管と前記サービスバルブとを連通させるためのバイパス送気配管15が設けられており、前記バイパス送気配管には調整弁16が介設されている圧縮機とした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サービスバルブから吐出される吐出空気の温度及び湿度を調節可能である圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】
圧縮機は、吸入した空気を圧縮機本体により圧縮し、油冷式圧縮機の場合には油分を分離した後にレシーバタンクに貯蔵して、各種の負荷機器に供給するための装置である。この吸入した空気中には多量の水分が含まれていることから、前記圧縮空気は高温多湿となっており、そのままの状態の圧縮空気をサービスバルブから吐出空気として負荷機器に供給すると潤滑不良、早期腐食等の不具合を発生させてしまう恐れがある。そのため、圧縮機では、レシーバタンクの下流側にアフタクーラを設けて、圧縮空気中の水分等を冷却凝縮し、ドレンセパレータによって機外に排出することで圧縮空気を除湿している。(なお、以下の説明において、サービスバルブを境として、上流側の空気を圧縮空気、下流側の空気を吐出空気として区別する。)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記アフタクーラを装備している圧縮機を使用した場合には、寒冷時において、サービスバルブの下流側の機外での過冷却が原因で、凝縮した水分により配管等が凍結し、破損等のトラブルが生じてしまう恐れがあるという問題点が存在していた。
【0004】
本発明は、前記の課題を解決するためになされたものであり、簡易な構造により、寒冷時における配管等の凍結防止と、吐出空気の除湿の要請を同時に満たすことを可能とした圧縮機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、第1発明の圧縮機は、圧縮機本体と、前記圧縮機本体で圧縮された空気を貯溜しており、吐出配管を介して下流側のサービスバルブと接続されているレシーバタンクと、前記吐出配管における前記レシーバタンクと前記サービスバルブとの間に介設されているアフタクーラとを備える圧縮機において、前記アフタクーラをバイパスして、前記吐出配管と前記サービスバルブとを連通させるためのバイパス送気配管が設けられており、前記バイパス送気配管には調整弁が介設されていることを特徴としている。
【0006】
第1発明によれば、温暖時には調整弁を閉塞して、全量の圧縮空気をアフタクーラに送ることとで、水分等が除去された低温の吐出空気を供給することができ、寒冷時には調整弁を適宜開放して、少なくとも一部の圧縮空気をバイパス送気配管に分流し、アフタクーラを通らないようにすることにより、湿度は多少高くなるが、高温の吐出空気を供給することができる。従って、寒冷時であっても、吐出空気の温度が過度に低下することを効果的に防止するとともに、調整弁の開度を最小限にすることにより、可能な限り除湿を行うことができる。
【0007】
また、第2発明の圧縮機は、前記第1発明の圧縮機において、オイルクーラを備え、前記レシーバタンクと前記オイルクーラは第1送油配管を介して接続され、前記オイルクーラと前記圧縮機本体は第2送油配管を介して接続されているとともに、前記第1送油配管と前記第2送油配管はサーモバルブを介して接続されており、前記サーモバルブは、流路内を流通するオイルの温度が設定温度以下のときには、前記第1送油配管と前記第2送油配管とを連通することにより、前記オイルクーラを経由させずに、前記オイルを前記レシーバタンクから前記圧縮機本体に流通させ、前記オイルの温度が設定温度を超えるときには、前記オイルクーラを経由して、前記オイルを前記レシーバタンクから前記圧縮機本体に流通させるように構成されているものであってもよい。
【0008】
第2発明の圧縮機では、サーモバルブの作用により、流路内を流通するオイルの温度が設定温度以下のときには、オイルクーラを経由させずに、オイルをレシーバタンクから圧縮機本体に供給し、前記オイルの温度が設定温度を超えるときには、オイルクーラを経由して、オイルをレシーバタンクから前記圧縮機本体に供給することができ、油冷式の圧縮機では前記オイルで圧縮空気を冷却しているため、寒冷時(設定温度以下)においてはオイルが冷却されず、レシーバタンクに貯溜されている圧縮空気の温度が過度に低下することはない。
一方、前記第1発明の圧縮機において、サーモバルブを設けない場合には、寒冷時においても、オイルクーラによりオイルが冷却されて圧縮機本体に供給されることで、レシーバタンクに貯溜されている圧縮空気は過度に冷却されてしまう。そのため、前記のようにサーモバルブを設けない圧縮機の場合には、調整弁を開放して、少なくとも一部の圧縮空気をバイパス送気配管に分流することが必要となり、その分だけアフタクーラで除湿されていない水分を含んだ吐出空気が吐出されてしまう。
【0009】
従って、第2発明の圧縮機によれば、寒冷時において、サーモバルブを設けない場合と比較して、レシーバタンクに貯溜されている圧縮空気の温度を高温に保つことができるため、バイパス送気配管に分流させる圧縮空気量を減らすことができる。そのため、寒冷時であっても、圧縮空気をアフタクーラで除湿できる場合が増えることから、可能な限り除湿を行うことができ、好条件で吐出空気を負荷機器に供給することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、本発明の圧縮機1は、エンジンE、圧縮機本体C、レシーバタンクR等の各装置がケース(図示せず)の内部に収納されている、油冷式の防音型エンジン駆動圧縮機とする。
【0011】
[圧縮機の構成]
図1に示されているように、圧縮機1を構成するエンジンEと圧縮機本体Cは連結されており、当該圧縮機本体CはエンジンEにより駆動されるように構成されている。エンジンEの前端部には、エンジンファンFが軸着されており、当該エンジンファンFが回動することにより、前面に配設されているラジエータIとオイルクーラOを冷却可能となっている。
【0012】
また、吸気調整弁31の動作で開閉制御される圧縮機本体Cの吸気口C1には、吸気配管32を介してエアクリーナ30が接続されている。さらに、圧縮機本体Cは、接続配管33により、レシーバタンクRと接続されており、圧縮空気を前記レシーバタンクRに送気可能となっている。
【0013】
前記レシーバタンクRの内側上部には、圧縮空気と共に送られてきたオイルを最終的に分離するためのセパレータSが設けられており、前記レシーバタンクRと前記圧縮機本体Cは、前記セパレータS内に貯溜されたオイルを圧縮機本体Cに戻すために、逆止弁36、フィルタ37及びオリフィス38を備える戻り配管39により接続されている。
【0014】
前記レシーバタンクRの吐出側(下流側)は、中途部に保圧弁11を備える吐出配管12と接続されており、当該吐出配管12の先端部に設けられているサービスバルブ13を介して各種空圧機器(図示せず)に吐出空気を供給できるようになっている。
そして、吐出配管12におけるレシーバタンクRと保圧弁11との間には、上流側から順に、アフタクーラAとドレンセパレータDが介設されている。
【0015】
また、ドレンセパレータDと保圧弁11との間には、吐出配管12から分岐して、アフタクーラAとドレンセパレータDをバイパスするように、バイパス送気配管15が設けられている。前記バイパス送気配管15の中途部には、ボールバルブを使用した調整弁16が介設されている。この調整弁16は、バイパス送気配管15の流路の開度を調節することにより、レシーバタンクRから放出され、サービスバルブ13から負荷機器に供給される総吐出空気量の内、アフタクーラAを経て供給される量を調節する目的で設けられており、ボールバルブの開度を手動で連続的に調節することで、流路の開度を任意に調節できるようになっている。
なお、前記調整弁16は、ボンネットに設けられている点検用扉(図示せず)の内側近傍に配設されている。
【0016】
さらに、前記レシーバタンクRと圧縮機本体Cとの間には、レシーバタンクRから圧縮機本体Cに向かって、オイルクーラOを介してオイルを流通させるための送油配管が設けられている。この送油配管は、レシーバタンクRとオイルクーラOとを接続している第1送油配管21と、オイルクーラOと圧縮機本体Cとを接続している第2送油配管22により形成されている。
【0017】
前記第1送油配管21と第2送油配管22はサーモバルブ23を介して接続されている。このサーモバルブ23は、流路内を流通するオイル温度を検知して開閉する弁であり、当該オイル温度が予め定められている設定温度以下のときには、前記第1送油配管21と前記第2送油配管22とを連通することにより、オイルクーラOを経由させずに、オイルを前記レシーバタンクRから圧縮機本体Cに流通させる一方、前記オイル温度が設定温度を超えるときには、オイルクーラOを経由して、オイルをレシーバタンクRから圧縮機本体Cに流通させることができるように構成されている。
なお、符号24は、第2送油配管22に介設されているオイルフィルタである。
【0018】
[作用]
続いて、前記圧縮機1の作用について説明する。
【0019】
エンジンEを始動させると、エアクリーナ30及び吸気口C1を通して、空気が圧縮機本体Cに取り入れられて圧縮され、接続配管33を介してレシーバタンクRに送られるとともに、当該レシーバタンクRの内部で油分が分離されて貯蔵される。
【0020】
(1)温暖時
温暖時には、バイパス送気配管15における調整弁16は完全に閉塞されており、レシーバタンクRに貯溜された圧縮空気は、吐出配管12を介してアフタクーラAに送られて水分等が冷却凝縮された後に、吐出空気としてサービスバルブ13から負荷機器に供給される。そして、前記アフタクーラAで冷却凝縮された水分等は、ドレンセパレータDで機外に排出される。従って、この場合には、圧縮空気の全量がアフタクーラAを通過するので、除湿された乾燥状態である低温の吐出空気がサービスバルブ13から供給される。
【0021】
(2)寒冷時
一方、寒冷時には、調整弁16を開くことにより、圧縮空気の少なくとも一部をバイパス送気配管15に分流させ、アフタクタクーラAを通過させず、すなわち、冷却・除湿をさせずに高温の状態の圧縮空気として送気し、アフタクーラAを通過して乾燥した低温の状態の残りの圧縮空気と合流させて、サービスバルブ13から供給する。そのため、サービスバルブ13から供給される吐出空気の温度を上昇させることができるため、吐出空気の温度が過度に低下することに起因する配管等の凍結を防止することができる。
【0022】
すなわち、吐出配管12とバイパス送気配管15では、吐出配管12の方が圧力損失(配管抵抗)が大きいので、圧縮空気は吐出配管12を通らずに、バイパス送気配管15に流れ易い。従って、調整弁16の開度を任意に調節することにより、流路内の圧縮空気の一部を適切にバイパス送気配管15に分流させ、高温(未除湿)の圧縮空気と、アフタクーラAを通過した残りの圧縮空気とを合流させて、サービスバルブ13から供給させることで、吐出空気の温度が過度に低下することを防止することができる。
【0023】
また、前記調整弁16の開度を大きくするほど、バイパス送気配管15に分流する圧縮空気量が増加するため、サービスバルブ13から供給される吐出空気は、高温度ではあるが除湿率が低くなってしまう。そのため、前記圧縮機1では、配管等が凍結しない範囲で、出来るだけ調整弁16の開度を小さくして、バイパス送気配管15に分流する圧縮空気量を減少させることが望ましいため、当該開度を連続的かつ容易に微調整するために好適なボールバルブを調整弁16として使用している。これにより、過冷却が原因で吐出空気内に凝縮した水分による配管等の凍結を防止することと、吐出空気の除湿の要請を同時に満たすことができる。
【0024】
さらに、寒冷時において、第1送油配管21を流通するオイルの温度が設定温度以下になるように当該設定温度を設定しておけば、サーモバルブ23の作用により流路内を流通するオイルは、オイルクーラOを経由せずに、レシーバタンクRから圧縮機本体Cに供給されることになる。本発明の圧縮機1では前記オイルで圧縮空気を冷却しているため、オイルクーラOにより前記オイルが冷却されないこの場合には、レシーバタンクRに貯溜されている圧縮空気の温度が過度に低下することはない。そのため、サーモバルブ23を設けない場合と比較して、調整弁16を開放して、圧縮空気の一部をバイパス送気配管15に分流させるための気温を低く設定しておくことができる。従って、前記圧縮機1では、寒冷時であっても、圧縮空気をアフタクーラAで除湿できる場合が増えることから、好条件で吐出空気を負荷機器に供給することができる。
【0025】
このように、本発明の圧縮機1では、温暖時には調整弁16を閉塞して、全量の圧縮空気を吐出配管12を介してアフタクーラAに送って除湿を行うこととし、寒冷時には調整弁16の少なくとも一部を開放して、一部の圧縮空気をバイパス送気配管15に分流し、残りの圧縮空気のみを吐出配管12を介してアフタクーラAに送ることができる。従って、吐出空気の温度が過度に低下して過冷却にならないように調節するとともに、可能な限り除湿を行うことができる。
【0026】
また、本発明の圧縮機1では、送油配管にサーモバルブ13が設けられていることから、寒冷時において、前記サーモバルブ13を設けない場合と比較して、レシーバタンクRに貯溜されている圧縮空気の温度を高温に保つことができるため、バイパス送気配管15に分流させる圧縮空気量を減らすことができる。そのため、寒冷時であっても、圧縮空気をアフタクーラAで除湿できる場合が増えることから、可能な限り除湿を行うことができ、好条件で吐出空気を負荷機器に供給することができる。
【0027】
また、本発明の圧縮機1では、調整弁16にボールバルブを使用することにより、バイパス送気配管15の開度を連続的に微調整することが可能であるため、流路の開度を任意かつ容易に調節することができる。
さらに、前記調整弁16は、ボンネットにおける点検用扉(図示せず)の内側近傍に配設されているため、操作時には点検用扉を開けてその操作を行う必要があることから誤操作がされ難く、その一方、正規の操作を行う場合には容易にその操作を行うことができる。
【0028】
以上、本発明について、好適な実施形態についての一例を説明したが、本発明は当該実施形態に限られず、各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。特に、調整弁については、バイパス送気配管の中途部に設けられている切換バルブや吐出配管とバイパス送気配管の分岐部に設けられている三方バルブを使用することもできる。また、サーモバルブの構造等についても制限はない。
【0029】
【発明の効果】
本発明の圧縮機によれば、寒冷時における配管等の凍結防止と、吐出空気の除湿の要請を同時に満たすことを簡易な構造により実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧縮機における概略配管系統図である。
【符号の説明】
1 圧縮機
E エンジン
C 圧縮機本体
O オイルクーラ
R レシーバタンク
A アフタクーラ
11 保圧弁
12 吐出配管
13 サービスバルブ
15 バイパス送気配管
16 調整弁
21 第1送油配管
22 第2送油配管
23 サーモバルブ
【発明の属する技術分野】
本発明は、サービスバルブから吐出される吐出空気の温度及び湿度を調節可能である圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】
圧縮機は、吸入した空気を圧縮機本体により圧縮し、油冷式圧縮機の場合には油分を分離した後にレシーバタンクに貯蔵して、各種の負荷機器に供給するための装置である。この吸入した空気中には多量の水分が含まれていることから、前記圧縮空気は高温多湿となっており、そのままの状態の圧縮空気をサービスバルブから吐出空気として負荷機器に供給すると潤滑不良、早期腐食等の不具合を発生させてしまう恐れがある。そのため、圧縮機では、レシーバタンクの下流側にアフタクーラを設けて、圧縮空気中の水分等を冷却凝縮し、ドレンセパレータによって機外に排出することで圧縮空気を除湿している。(なお、以下の説明において、サービスバルブを境として、上流側の空気を圧縮空気、下流側の空気を吐出空気として区別する。)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記アフタクーラを装備している圧縮機を使用した場合には、寒冷時において、サービスバルブの下流側の機外での過冷却が原因で、凝縮した水分により配管等が凍結し、破損等のトラブルが生じてしまう恐れがあるという問題点が存在していた。
【0004】
本発明は、前記の課題を解決するためになされたものであり、簡易な構造により、寒冷時における配管等の凍結防止と、吐出空気の除湿の要請を同時に満たすことを可能とした圧縮機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、第1発明の圧縮機は、圧縮機本体と、前記圧縮機本体で圧縮された空気を貯溜しており、吐出配管を介して下流側のサービスバルブと接続されているレシーバタンクと、前記吐出配管における前記レシーバタンクと前記サービスバルブとの間に介設されているアフタクーラとを備える圧縮機において、前記アフタクーラをバイパスして、前記吐出配管と前記サービスバルブとを連通させるためのバイパス送気配管が設けられており、前記バイパス送気配管には調整弁が介設されていることを特徴としている。
【0006】
第1発明によれば、温暖時には調整弁を閉塞して、全量の圧縮空気をアフタクーラに送ることとで、水分等が除去された低温の吐出空気を供給することができ、寒冷時には調整弁を適宜開放して、少なくとも一部の圧縮空気をバイパス送気配管に分流し、アフタクーラを通らないようにすることにより、湿度は多少高くなるが、高温の吐出空気を供給することができる。従って、寒冷時であっても、吐出空気の温度が過度に低下することを効果的に防止するとともに、調整弁の開度を最小限にすることにより、可能な限り除湿を行うことができる。
【0007】
また、第2発明の圧縮機は、前記第1発明の圧縮機において、オイルクーラを備え、前記レシーバタンクと前記オイルクーラは第1送油配管を介して接続され、前記オイルクーラと前記圧縮機本体は第2送油配管を介して接続されているとともに、前記第1送油配管と前記第2送油配管はサーモバルブを介して接続されており、前記サーモバルブは、流路内を流通するオイルの温度が設定温度以下のときには、前記第1送油配管と前記第2送油配管とを連通することにより、前記オイルクーラを経由させずに、前記オイルを前記レシーバタンクから前記圧縮機本体に流通させ、前記オイルの温度が設定温度を超えるときには、前記オイルクーラを経由して、前記オイルを前記レシーバタンクから前記圧縮機本体に流通させるように構成されているものであってもよい。
【0008】
第2発明の圧縮機では、サーモバルブの作用により、流路内を流通するオイルの温度が設定温度以下のときには、オイルクーラを経由させずに、オイルをレシーバタンクから圧縮機本体に供給し、前記オイルの温度が設定温度を超えるときには、オイルクーラを経由して、オイルをレシーバタンクから前記圧縮機本体に供給することができ、油冷式の圧縮機では前記オイルで圧縮空気を冷却しているため、寒冷時(設定温度以下)においてはオイルが冷却されず、レシーバタンクに貯溜されている圧縮空気の温度が過度に低下することはない。
一方、前記第1発明の圧縮機において、サーモバルブを設けない場合には、寒冷時においても、オイルクーラによりオイルが冷却されて圧縮機本体に供給されることで、レシーバタンクに貯溜されている圧縮空気は過度に冷却されてしまう。そのため、前記のようにサーモバルブを設けない圧縮機の場合には、調整弁を開放して、少なくとも一部の圧縮空気をバイパス送気配管に分流することが必要となり、その分だけアフタクーラで除湿されていない水分を含んだ吐出空気が吐出されてしまう。
【0009】
従って、第2発明の圧縮機によれば、寒冷時において、サーモバルブを設けない場合と比較して、レシーバタンクに貯溜されている圧縮空気の温度を高温に保つことができるため、バイパス送気配管に分流させる圧縮空気量を減らすことができる。そのため、寒冷時であっても、圧縮空気をアフタクーラで除湿できる場合が増えることから、可能な限り除湿を行うことができ、好条件で吐出空気を負荷機器に供給することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、本発明の圧縮機1は、エンジンE、圧縮機本体C、レシーバタンクR等の各装置がケース(図示せず)の内部に収納されている、油冷式の防音型エンジン駆動圧縮機とする。
【0011】
[圧縮機の構成]
図1に示されているように、圧縮機1を構成するエンジンEと圧縮機本体Cは連結されており、当該圧縮機本体CはエンジンEにより駆動されるように構成されている。エンジンEの前端部には、エンジンファンFが軸着されており、当該エンジンファンFが回動することにより、前面に配設されているラジエータIとオイルクーラOを冷却可能となっている。
【0012】
また、吸気調整弁31の動作で開閉制御される圧縮機本体Cの吸気口C1には、吸気配管32を介してエアクリーナ30が接続されている。さらに、圧縮機本体Cは、接続配管33により、レシーバタンクRと接続されており、圧縮空気を前記レシーバタンクRに送気可能となっている。
【0013】
前記レシーバタンクRの内側上部には、圧縮空気と共に送られてきたオイルを最終的に分離するためのセパレータSが設けられており、前記レシーバタンクRと前記圧縮機本体Cは、前記セパレータS内に貯溜されたオイルを圧縮機本体Cに戻すために、逆止弁36、フィルタ37及びオリフィス38を備える戻り配管39により接続されている。
【0014】
前記レシーバタンクRの吐出側(下流側)は、中途部に保圧弁11を備える吐出配管12と接続されており、当該吐出配管12の先端部に設けられているサービスバルブ13を介して各種空圧機器(図示せず)に吐出空気を供給できるようになっている。
そして、吐出配管12におけるレシーバタンクRと保圧弁11との間には、上流側から順に、アフタクーラAとドレンセパレータDが介設されている。
【0015】
また、ドレンセパレータDと保圧弁11との間には、吐出配管12から分岐して、アフタクーラAとドレンセパレータDをバイパスするように、バイパス送気配管15が設けられている。前記バイパス送気配管15の中途部には、ボールバルブを使用した調整弁16が介設されている。この調整弁16は、バイパス送気配管15の流路の開度を調節することにより、レシーバタンクRから放出され、サービスバルブ13から負荷機器に供給される総吐出空気量の内、アフタクーラAを経て供給される量を調節する目的で設けられており、ボールバルブの開度を手動で連続的に調節することで、流路の開度を任意に調節できるようになっている。
なお、前記調整弁16は、ボンネットに設けられている点検用扉(図示せず)の内側近傍に配設されている。
【0016】
さらに、前記レシーバタンクRと圧縮機本体Cとの間には、レシーバタンクRから圧縮機本体Cに向かって、オイルクーラOを介してオイルを流通させるための送油配管が設けられている。この送油配管は、レシーバタンクRとオイルクーラOとを接続している第1送油配管21と、オイルクーラOと圧縮機本体Cとを接続している第2送油配管22により形成されている。
【0017】
前記第1送油配管21と第2送油配管22はサーモバルブ23を介して接続されている。このサーモバルブ23は、流路内を流通するオイル温度を検知して開閉する弁であり、当該オイル温度が予め定められている設定温度以下のときには、前記第1送油配管21と前記第2送油配管22とを連通することにより、オイルクーラOを経由させずに、オイルを前記レシーバタンクRから圧縮機本体Cに流通させる一方、前記オイル温度が設定温度を超えるときには、オイルクーラOを経由して、オイルをレシーバタンクRから圧縮機本体Cに流通させることができるように構成されている。
なお、符号24は、第2送油配管22に介設されているオイルフィルタである。
【0018】
[作用]
続いて、前記圧縮機1の作用について説明する。
【0019】
エンジンEを始動させると、エアクリーナ30及び吸気口C1を通して、空気が圧縮機本体Cに取り入れられて圧縮され、接続配管33を介してレシーバタンクRに送られるとともに、当該レシーバタンクRの内部で油分が分離されて貯蔵される。
【0020】
(1)温暖時
温暖時には、バイパス送気配管15における調整弁16は完全に閉塞されており、レシーバタンクRに貯溜された圧縮空気は、吐出配管12を介してアフタクーラAに送られて水分等が冷却凝縮された後に、吐出空気としてサービスバルブ13から負荷機器に供給される。そして、前記アフタクーラAで冷却凝縮された水分等は、ドレンセパレータDで機外に排出される。従って、この場合には、圧縮空気の全量がアフタクーラAを通過するので、除湿された乾燥状態である低温の吐出空気がサービスバルブ13から供給される。
【0021】
(2)寒冷時
一方、寒冷時には、調整弁16を開くことにより、圧縮空気の少なくとも一部をバイパス送気配管15に分流させ、アフタクタクーラAを通過させず、すなわち、冷却・除湿をさせずに高温の状態の圧縮空気として送気し、アフタクーラAを通過して乾燥した低温の状態の残りの圧縮空気と合流させて、サービスバルブ13から供給する。そのため、サービスバルブ13から供給される吐出空気の温度を上昇させることができるため、吐出空気の温度が過度に低下することに起因する配管等の凍結を防止することができる。
【0022】
すなわち、吐出配管12とバイパス送気配管15では、吐出配管12の方が圧力損失(配管抵抗)が大きいので、圧縮空気は吐出配管12を通らずに、バイパス送気配管15に流れ易い。従って、調整弁16の開度を任意に調節することにより、流路内の圧縮空気の一部を適切にバイパス送気配管15に分流させ、高温(未除湿)の圧縮空気と、アフタクーラAを通過した残りの圧縮空気とを合流させて、サービスバルブ13から供給させることで、吐出空気の温度が過度に低下することを防止することができる。
【0023】
また、前記調整弁16の開度を大きくするほど、バイパス送気配管15に分流する圧縮空気量が増加するため、サービスバルブ13から供給される吐出空気は、高温度ではあるが除湿率が低くなってしまう。そのため、前記圧縮機1では、配管等が凍結しない範囲で、出来るだけ調整弁16の開度を小さくして、バイパス送気配管15に分流する圧縮空気量を減少させることが望ましいため、当該開度を連続的かつ容易に微調整するために好適なボールバルブを調整弁16として使用している。これにより、過冷却が原因で吐出空気内に凝縮した水分による配管等の凍結を防止することと、吐出空気の除湿の要請を同時に満たすことができる。
【0024】
さらに、寒冷時において、第1送油配管21を流通するオイルの温度が設定温度以下になるように当該設定温度を設定しておけば、サーモバルブ23の作用により流路内を流通するオイルは、オイルクーラOを経由せずに、レシーバタンクRから圧縮機本体Cに供給されることになる。本発明の圧縮機1では前記オイルで圧縮空気を冷却しているため、オイルクーラOにより前記オイルが冷却されないこの場合には、レシーバタンクRに貯溜されている圧縮空気の温度が過度に低下することはない。そのため、サーモバルブ23を設けない場合と比較して、調整弁16を開放して、圧縮空気の一部をバイパス送気配管15に分流させるための気温を低く設定しておくことができる。従って、前記圧縮機1では、寒冷時であっても、圧縮空気をアフタクーラAで除湿できる場合が増えることから、好条件で吐出空気を負荷機器に供給することができる。
【0025】
このように、本発明の圧縮機1では、温暖時には調整弁16を閉塞して、全量の圧縮空気を吐出配管12を介してアフタクーラAに送って除湿を行うこととし、寒冷時には調整弁16の少なくとも一部を開放して、一部の圧縮空気をバイパス送気配管15に分流し、残りの圧縮空気のみを吐出配管12を介してアフタクーラAに送ることができる。従って、吐出空気の温度が過度に低下して過冷却にならないように調節するとともに、可能な限り除湿を行うことができる。
【0026】
また、本発明の圧縮機1では、送油配管にサーモバルブ13が設けられていることから、寒冷時において、前記サーモバルブ13を設けない場合と比較して、レシーバタンクRに貯溜されている圧縮空気の温度を高温に保つことができるため、バイパス送気配管15に分流させる圧縮空気量を減らすことができる。そのため、寒冷時であっても、圧縮空気をアフタクーラAで除湿できる場合が増えることから、可能な限り除湿を行うことができ、好条件で吐出空気を負荷機器に供給することができる。
【0027】
また、本発明の圧縮機1では、調整弁16にボールバルブを使用することにより、バイパス送気配管15の開度を連続的に微調整することが可能であるため、流路の開度を任意かつ容易に調節することができる。
さらに、前記調整弁16は、ボンネットにおける点検用扉(図示せず)の内側近傍に配設されているため、操作時には点検用扉を開けてその操作を行う必要があることから誤操作がされ難く、その一方、正規の操作を行う場合には容易にその操作を行うことができる。
【0028】
以上、本発明について、好適な実施形態についての一例を説明したが、本発明は当該実施形態に限られず、各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。特に、調整弁については、バイパス送気配管の中途部に設けられている切換バルブや吐出配管とバイパス送気配管の分岐部に設けられている三方バルブを使用することもできる。また、サーモバルブの構造等についても制限はない。
【0029】
【発明の効果】
本発明の圧縮機によれば、寒冷時における配管等の凍結防止と、吐出空気の除湿の要請を同時に満たすことを簡易な構造により実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧縮機における概略配管系統図である。
【符号の説明】
1 圧縮機
E エンジン
C 圧縮機本体
O オイルクーラ
R レシーバタンク
A アフタクーラ
11 保圧弁
12 吐出配管
13 サービスバルブ
15 バイパス送気配管
16 調整弁
21 第1送油配管
22 第2送油配管
23 サーモバルブ
Claims (2)
- 圧縮機本体と、
前記圧縮機本体で圧縮された空気を貯溜しており、吐出配管を介して下流側のサービスバルブと接続されているレシーバタンクと、
前記吐出配管における前記レシーバタンクと前記サービスバルブとの間に介設されているアフタクーラとを備える圧縮機において、
前記アフタクーラをバイパスして、前記吐出配管と前記サービスバルブとを連通させるためのバイパス送気配管が設けられており、前記バイパス送気配管には調整弁が介設されていることを特徴とする圧縮機。 - オイルクーラを備え、
前記レシーバタンクと前記オイルクーラは第1送油配管を介して接続され、
前記オイルクーラと前記圧縮機本体は第2送油配管を介して接続されているとともに、
前記第1送油配管と前記第2送油配管はサーモバルブを介して接続されており、
前記サーモバルブは、流路内を流通するオイルの温度が設定温度以下のときには、前記第1送油配管と前記第2送油配管とを連通することにより、前記オイルクーラを経由させずに、前記オイルを前記レシーバタンクから前記圧縮機本体に流通させ、
前記オイルの温度が設定温度を超えるときには、前記オイルクーラを経由して、前記オイルを前記レシーバタンクから前記圧縮機本体に流通させるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002239510A JP2004076671A (ja) | 2002-08-20 | 2002-08-20 | 圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2002239510A JP2004076671A (ja) | 2002-08-20 | 2002-08-20 | 圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004076671A true JP2004076671A (ja) | 2004-03-11 |
Family
ID=32022599
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002239510A Pending JP2004076671A (ja) | 2002-08-20 | 2002-08-20 | 圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004076671A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007255397A (ja) * | 2006-03-27 | 2007-10-04 | Mitsubishi Electric Corp | 車両用空気圧縮装置 |
CN102338062A (zh) * | 2010-07-27 | 2012-02-01 | 约克(无锡)空调冷冻设备有限公司 | 油冷却循环装置、油冷却系统及其空调设备 |
-
2002
- 2002-08-20 JP JP2002239510A patent/JP2004076671A/ja active Pending
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JP2007255397A (ja) * | 2006-03-27 | 2007-10-04 | Mitsubishi Electric Corp | 車両用空気圧縮装置 |
CN102338062A (zh) * | 2010-07-27 | 2012-02-01 | 约克(无锡)空调冷冻设备有限公司 | 油冷却循环装置、油冷却系统及其空调设备 |
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