JP2004069591A - 密閉容器の貯蔵システム - Google Patents
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Abstract
【課題】密閉容器を効率良く収納し貯蔵建屋の小型化を図ることが可能な密閉容器の貯蔵システムを提供することにある。
【解決手段】貯蔵システムの貯蔵建屋は、多数の密閉容器10を貯蔵する貯蔵エリア42と、貯蔵エリアに密閉容器を搬入、搬出するための搬入搬出エリアとを有している。貯蔵エリアには、複数の密閉容器を横置きの状態で同軸的に並べて収納する収納列66を、水平方向に複数並列に、および垂直方向に1段もしくは複数段に並べてなる収納ラック60が設けられているとともに、収納ラックの収納列の一端側に設けられ、各収納列に対して密閉容器を収納および取出しする容器搬送装置68が設けられている。
【選択図】 図3
【解決手段】貯蔵システムの貯蔵建屋は、多数の密閉容器10を貯蔵する貯蔵エリア42と、貯蔵エリアに密閉容器を搬入、搬出するための搬入搬出エリアとを有している。貯蔵エリアには、複数の密閉容器を横置きの状態で同軸的に並べて収納する収納列66を、水平方向に複数並列に、および垂直方向に1段もしくは複数段に並べてなる収納ラック60が設けられているとともに、収納ラックの収納列の一端側に設けられ、各収納列に対して密閉容器を収納および取出しする容器搬送装置68が設けられている。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、放射性物質を収納した密閉容器を貯蔵管理する密閉容器の貯蔵システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
原子炉の使用済燃料に代表される高放射性物質は、再度燃料として使用可能なプルトニウム等の有用物質を回収するため、再処理される。そして、これらの使用済燃料は、再処理を行うまでの間、密閉された状態で貯蔵されている。このような高放射性物質の貯蔵方法としては、密閉容器を構成する筒状のキャニスタを用いた乾式法が注目されている。
【0003】
例えば、原子炉の使用済燃料は、通常、以下の工程によって処理される。まず、使用済燃料は、原子力発電所の貯蔵プール等でキャニスタに収納され密閉される。そして、このキャニスタは輸送用容器、いわゆる輸送用キャスクに収納された後、トレーラ等によって貯蔵施設に搬送される。貯蔵施設において、搬送されてきたキャニスタは、輸送用キャスクから引き抜かれ、貯蔵エリアに所定期間貯蔵される。更に、所定期間貯蔵された後、キャニスタは、再度、輸送用キャスクに装填され、トレーラ等によって再処理施設へ搬送される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようなキャニスタを貯蔵する貯蔵施設では、多数のキャニスタを並べて配置するための貯蔵建屋が設けられている。従来、このような貯蔵建屋では、その天井部分に設置された天井クレーンにより、トレーラ等に対してキャニスタの積み下ろしを行うとともに、この天井クレーンによりキャニスタを所定位置まで搬送し縦置きの状態で、すなわち、キャニスタが垂直に立った状態で積層し貯蔵する方式が取られている。
【0005】
しかしながら、このような天井クレーンを使用する場合、天井クレーンの走行および昇降エリアを確保する必要性から貯蔵建屋の階高が高くなり、キャニスタの貯蔵容量に比較して貯蔵建屋が大型となり易い。また、キャニスタを天井クレーンで吊り上げて搬送するためには、大型の天井クレーンが必要になるとともに、搬送中にキャニスタが落下する恐れも生じる。
【0006】
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、密閉容器を効率良く収納し貯蔵建屋の小型化を図ることが可能な密閉容器の貯蔵システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明に態様に係る貯蔵システムは、放射性物質を収納したほぼ筒状の密閉容器を貯蔵する密閉容器の貯蔵システムにおいて、多数の密閉容器を貯蔵する貯蔵エリアと、上記貯蔵エリアに密閉容器を搬入、搬出するための搬入搬出エリアとを有した貯蔵建屋を備え、上記貯蔵エリアは、複数の上記密閉容器を横置きの状態で同軸的に並べて収納する収納列を、水平方向に複数並列に、および垂直方向に1段もしくは複数段に並べてなる収納ラックと、上記収納ラックの収納列の少なくとも一端側に設けられ、各収納列に対して上記密閉容器を収納および取出しする容器搬送装置と、を備えていることを特徴としている。
【0008】
また、この発明に他の態様に係る貯蔵システムは、放射性物質を収納したほぼ筒状の密閉容器を貯蔵する密閉容器の貯蔵システムにおいて、多数の密閉容器を貯蔵する貯蔵エリアと、上記貯蔵エリアに対して密閉容器を搬入、搬出するための搬入搬出エリアとを有した貯蔵建屋を備え、上記貯蔵エリアは、複数の上記密閉容器を横置きの状態で収納する収納列を、水平方向に複数並列に並べてなる収納ラックと、上記収納ラックの収納列の少なくとも一端側に設けられ、各収納列に対して上記密閉容器を収納および取出しする容器搬送装置と、を備え、
上記収納ラックの各収納列は、上記密閉容器がその下部中央部が開放した状態で載置される載置部と、載置部の下方に設けられた走行路と、を備え、上記容器搬送装置は、上記密閉容器を横置きの状態で搭載する走行台車と、上記走行台車を任意の収納列の走行路に沿って往復移動させる移動機構と、上記走行台車上に設けられ、上記密閉容器を搬送位置と載置位置との間で垂直方向に昇降させ上記走行台車と載置部との間で密閉容器を受け渡す容器昇降機構と、を備えていることを特徴としている。
【0009】
以上のように構成された貯蔵システムによれば、上記収納ラックにより、密閉容器を横置きの状態で水平に並べて、かつ1段もしくは複数段に重ねて収納することができ、多数の密閉容器を効率良く収納することができる。これにより、貯蔵建屋の小型化を図ることが可能となる。また、収納ラックに対する密閉容器の収納および取出しは、収納ラックの一端側に設けられた容器搬送装置によって行うため、貯蔵建屋の天井部分に大型の天井クレーン等を設ける必要がなく、貯蔵建屋の階高を低くし、建屋全体を一層小型化することが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照しながら、この発明の実施の形態に係る密閉容器の貯蔵システムについて詳細に説明する。
始めに、本貯蔵システムの貯蔵対象となる密閉容器について説明する。図1に示すように、金属密閉容器としてのキャニスタ10は、上端開口を有した容器本体12を備えている。この容器本体12は、円筒状の胴部14とこの胴部の下端開口を閉塞した底壁16とによって構成されている。そして、容器本体12は、図示しない輸送用キャスクに挿入できるように、輸送用キャスク本体の内径よりも僅かに小さな外径を有している。
【0011】
容器本体12内には、バスケット18により支持された状態で、使用済燃料集合体20が複数体封入されている。バスケット18は、ボロン(B)とアルミニウム又はステンレス鋼との複合材料によって構成されている。使用済燃料集合体20は、崩壊熱に伴う発熱と放射線の発生を伴う放射性物質を含んでいる。そして、キャニスタ10は、封入された放射性物質が外部に漏洩しないよう、溶接密閉構造を有している。また、容器本体12内には、ヘリウムガスが負圧状態あるいは正圧状態で充填されている。
【0012】
容器本体12の上端部内周面には複数、例えば4つの支持台22が固定され、円周方向に沿って互いに等間隔離間して設けられている。この支持台22上には、円環状の支持板23を介して、円盤状の遮蔽板24が載置され、容器本体12の上端開口を閉塞している。なお、支持板23と遮蔽板24との間は、金属Oリングにより遮蔽されている。
【0013】
また、容器本体12の上端開口内には、遮蔽板24に重ねて円盤状の一次蓋26が装着され、容器本体の上端開口を閉塞している。一次蓋26の外周部の上端側部分は、全周に亘って、容器本体12の内周面に溶接されている。
【0014】
更に、容器本体12の上端開口内には、一次蓋26に重ねて円盤状の二次蓋28が装着されている。二次蓋28の外周部の上端側部分は、全周に亘って、容器本体12の内周面に溶接されている。二次蓋28の内面には、複数の凹所30が形成されている。そして、二次蓋28の内面は、これらの凹所30を除き、一次蓋26の上面に密着している。これら複数の凹所30によって一次蓋26と二次蓋28との間には、モニタリングの検査空間として機能する密閉空間が形成され、この密閉空間内は負圧あるいは正圧に維持されている。これにより、キャニスタ10内部と外部との間に圧力障壁が形成され、モニタリングが可能となる。
【0015】
このようにして、容器本体12の上端開口は、遮蔽板24、一次蓋26、および二次蓋28によって気密に閉塞されている。これらの内、外気に接触する容器本体12、および二次蓋28は耐腐食材料、例えば、Cr+3Mo>34%のSUS329J4L、SUS329J3L、スーパーステンレス(SUS317系)等の金属によって形成されている。
【0016】
一方、図2ないし図4に示すように、貯蔵システムは、例えばほぼ矩形状に形成された貯蔵建屋40を備え、この貯蔵建屋40は、多数のキャニスタ10を貯蔵する貯蔵エリア42、貯蔵アリアの一側に沿って設けられキャニスタを搬送するための搬送エリア44、および搬送エリアに対してキャニスタを搬入搬出するための搬入搬出エリア45で構成されている。
【0017】
貯蔵建屋40は全体が放射線遮蔽材としてのコンクリート壁によって形成され、底壁46、天井壁48、および複数の側壁50を備えている。そして、貯蔵エリア42および搬送エリア44は互いに連通しているとともに、仕切り壁53によって搬入搬出エリア45から仕切られている。
【0018】
貯蔵エリア42において、天井壁48の中央部には多数の排気口51を有した排気塔52が設けられ長手方向に沿って延びている。また、貯蔵エリア42において、排気塔52と平行に延びた両側壁50の上部には、それぞれ多数の吸気口54が設けられている。吸気口54の近傍には、天井壁48から底壁46の近傍まで延びた隔壁55が設けられ、吸気口に続く流入路56を形成している。
【0019】
そして、吸気口54から貯蔵建屋40内に流入した外気は、流入路56を通って貯蔵エリア42の下部に流入する。更に、外気は、貯蔵エリア42内に収納されたキャニスタ10の周囲を流れキャニスタを冷却した後、排気口51から貯蔵建屋外に排気される。
【0020】
貯蔵エリア42において、底壁46上には、多数のキャニスタ10を横置きの状態で収納する収納ラック60が設置されている。図2ないし図5に示すように、収納ラック60は、それぞれ垂直に立設された多数の支柱62を備え、これらの支柱は、貯蔵エリア42の長手方向および幅方向に所定の間隔を置いて並べられている。また、収納ラック60は、それぞれ隣合う支柱62間を貯蔵エリア42の長手方向に沿って水平に延びた多数の細長い棚板64を備えている。これらの棚板64は、貯蔵エリア42の幅方向に沿って並列に並んでいるとともに、垂直方向に複数段、例えば、4段設けられている。
【0021】
各棚板64上には、後述する子台車の走行路として機能する一対の平行な走行レール64aおよびこれらのレール間に位置したプッシャーチェーン用レール64bが敷設されている。そして、キャニスタ10を搭載した子台車が各棚板64上を走行レール64aに沿って走行可能となっている。また、各支柱62には、走行路側に突出した複数の腕木65が設けられ、棚板64と所定の隙間を置いて対向している。これらの腕木65は、その延出端上面側が円弧状に形成されている。また、走行路を挟んで対向する支柱62に設けられた腕木65は、所定の隙間を置いて対向している。なお、腕木64を含む収納ラック60は、金属等の適当な材料により形成されている。
【0022】
このように、収納ラック60は垂直方向に4段の収納棚を備え、各収納棚には、それぞれ貯蔵エリア42の長手方向に延びる複数の収納列66が平行に並んで設けられている。そして、各収納列66には、複数のキャニスタ10を横置きの状態で、すなわち、その中心軸が水平に延びた状態で、同軸的に並べて収納することができる。この際、図5および図6に示すように、各キャニスタ10は
例えば、4つの腕木65に載置され、軸方向両端部がキャニスタの径方向両側から支持さている。また、腕木65は所定の隙間を置いて対向していることから、キャニスタ10の下部中央部は、軸方向全長に渡って開放した状態となっている。これらの腕木65は、この発明における載置部として機能する。
【0023】
図2、図3、および図7ないし図12に示すように、貯蔵建屋40において、搬送エリア44は収納ラック60の各収納列66の一端側に位置し、この搬送エリア44内には、各収納列に対してキャニスタ10を収納および取出しするための容器搬送装置68が設けられている。
【0024】
容器搬送装置68は搬送台車70を備えている。この搬送台車70は、底壁46上に敷設されたガイドレール71により、搬送エリア44内で収納ラック60の一端側および搬入搬出エリア45と対向する位置を、各収納列66と直交する方向に沿って水平方向に往復移動自在に設けられている。搬送台車70は、走行モータ72によって車輪73を駆動することにより、ガイドレール71上を自走することができる。
【0025】
搬送台車70上には、キャニスタ10が搭載される親台車76、およびこの親台車を垂直方向に昇降させる台車昇降機構74が設けられている。台車昇降機構74は、搬送台車70上に立設され垂直に延びた4本の支持フレーム75、支持フレームに固定され貯蔵建屋40の天井壁48近傍に位置した天板78を備え、支持フレームの少なくとも2本は、天井壁48に敷設された転倒防止ガイドレール79によってガイドされている。
【0026】
親台車76は、矩形状の基台77と基台上に立設された4本のガイドポスト80とを有し、これらのガイドポストは、支持フレーム75の内面側に固定された昇降ガイドレール82と係合している。
【0027】
また、台車昇降機構74は、天板78上に設置された昇降モータ84、同じく天板に設けられた複数の駆動リール85およびガイドリール86、駆動リールを介して昇降モータにより巻き上げおよび送り出しされる4本のワイヤ87を備えている。ワイヤ87は、その一端が親台車76のガイドポスト80に連結され、中間部がガイドリール86および駆動リール85に巻きつけられ、他端がカウンタウェイト88に連結されている。従って、昇降モータ84を駆動することにより、親台車76は支持フレーム75に沿って昇降される。
【0028】
一方、親台車76の基台77上には、ほぼ矩形板状の子台車90が設けられ、親台車と一緒に昇降可能となっている。この発明における走行台車として機能する子台車90は、両側縁に設けられた複数の車輪91により走行自在に構成され、基台77上に敷設された図示しない走行レール上に配置されている。また、子台車90には、プッシャーチェーン92の一端が連結されている。このプッシャーチェーン92は、基台77上に設けられた駆動リール94に巻き付けられている。そして、基台77上に設けられた搬送モータ95により駆動リール94を回転駆動すると、プッシャーチェーン92が巻取りあるいは送り出され、これに応じて子台車90が走行される。
【0029】
これらのプッシャーチェーン92、駆動リール94、搬送モータ95は、子台車90を選択された任意の収納列99に沿って走行させる移動機構を構成している。また、駆動リール94および搬送モータ95は駆動部を構成している。
【0030】
子台車90上には、昇降台96およびこの昇降台を垂直方向に沿って50mm程度昇降させる容器昇降機構98が設けられている。昇降台96上には、複数、例えば4つの台座97が突設され、その上面は円弧状に形成されている。そして、これらの台座97上に、キャニスタ10が水平に倒れた横置き状態で載置される。
【0031】
容器昇降機構98は、子台車90と昇降台96とを連結した複数のスクリュージャッキ100、これらのスクリュージャッキを駆動する駆動モータ102、昇降台96の昇降をガイドする複数の昇降ガイド104を備えている。そして、昇降台96は、容器昇降機構98により、図9、10、12に実線で示す載置位置と、2点鎖線で示す上方の搬送位置との間を昇降される。
【0032】
上記のように構成された容器搬送装置68により収納ラック60に対してキャニスタ10を収納あるいは取出す動作について説明する。まず、子台車90の昇降台96上にはキャニスタ10が載置され、且つ、この子台車が親台車76上に位置しているとする。この状態で、容器搬送装置68の搬送台車70を水平方向に走行させるとともに親台車76を垂直方向へ昇降させる。そして、図6に示すように、親台車76が収納ラック60における所望の収納列66の一端と対向し、基台77がその棚板64と同一平面に位置するように、親台車を移動および位置決め配置する。この際、子台車90の昇降台96は載置位置に下降して保持されている。
【0033】
続いて、図8ないし図11に示すように、容器昇降機構98により昇降台96をキャニスタ10と共に載置位置から搬送位置へ上昇させる。この状態で、基台77上に設けられた搬送モータ95により駆動リール94を回転駆動すると、プッシャーチェーン92が送り出され、これに応じて子台車90が基台77上から収納ラック60側へ押し出される。
【0034】
すると、キャニスタ10が載置された子台車90は、収納ラック60の一端側から選択された収納列66内に侵入し、棚板64上に敷設された走行レール64aに沿って走行する。また、送り出されたプッシャーチェーン92は棚板64上のプッシャーチェーン用レール64bに沿って移動する。なお、子台車90は、各収納列66内をその一端から他端まで往復移動することができる。子台車90が棚板64上を走行する際、昇降台96およびキャニスタ10は搬送位置に移動されているため、収納列66内の腕木65に衝突することなく円滑に走行することができる。特に、昇降台96の台座97は、走行路を挟んで対向する一対の腕木65間を通過する。
【0035】
そして、収納列66内の任意の載置部まで走行した時点で子台車90を停止し、容器昇降機構98により昇降台96を搬送位置から載置位置へ下降させる。すると、図12に示すように、昇降台96の台座97上に載置されていたキャニスタ10は、収納列66の載置部、つまり、4つの腕木65上に載置され、昇降台から収納ラック60に移される。
【0036】
その後、親台車76に設けられた搬送モータ95を駆動してプッシャーチェーン92を巻き上げることにより、子台車90は棚板64上に敷設された走行レール64aに沿って走行し、収納ラック60から親台車76の基台77上に戻される。
【0037】
以上の動作を繰り返すことにより、多数のキャニスタ10を任意の収納列66内に順次載置し、横向きの状態でかつ同軸的に並べて収納することができる。そして、キャニスタ10を収納ラック60の各収納列66内に並べて載置することにより、水平方向に複数列だけ並列に、且つ、垂直方向に複数段積層して収納することができる。
【0038】
また、収納ラック60からキャニスタ10を取出す場合には、容器搬送装置68により、子台車90が空の状態で、搬送台車70を水平方向に走行させるとともに親台車76を垂直方向へ昇降させ、選択された所望の収納列66の一端と対向する位置に、親台車を移動および位置決め配置する。この際、子台車90の昇降台96は載置位置に下降して保持されている。
【0039】
続いて、親台車76の基台77上に設けられた搬送モータ95を駆動し、プッシャーチェーン92によって子台車90を基台77上から収納ラック60の収納列66内へ移動させる。そして、子台車90を走行レール64aに沿って所望のキャニスタ10の下方まで走行させた後、特に、収納列66の内、最も容器搬送装置68側に位置したキャニスタの下方まで走行させた後、停止させる。
【0040】
この状態で、容器昇降機構98により昇降台96を載置位置から搬送位置へ上昇させる。すると、収納列66の腕木65上に載置されていたキャニスタ10は、昇降台96の台座97により持ち上げられ腕木65から離間する。これにより、キャニスタ10は収納列66の載置部から子台車90上に移し返られる。このように、子台車90の昇降台96は、腕木65間のスペースに開放したキャニスタ10の下部中央部にアクセスし、キャニスタを支持および移し換えを行う。
【0041】
その後、親台車76に設けられた搬送モータ95を駆動してプッシャーチェーン92を巻き上げることにより、キャニスタ10を支持した子台車90は走行レール64aに沿って棚板64上を走行し、収納ラック60から親台車76の基台77上に戻される。これにより、収納ラック60からキャニスタ10が取出される。
以上の動作を繰り返すことにより、収納ラック60に対してキャニスタ10を容易に収納および取出しすることができる。
【0042】
一方、図2に示すように、搬入搬出エリア45では、原子力発電所等から送られて来たキャニスタの搬入、および、貯蔵建屋40から再処理施設へ送られるキャニスタの搬出等が行われる。貯蔵建屋40には、搬入搬出エリア45への搬入搬出口107が形成され、キャニスタ10を積載したトレーラ等は、搬入搬出口を通って搬入搬出エリアに出入りすることができる。
【0043】
また、搬入搬出エリア45は、コンクリートの仕切り壁53によって搬送エリア44と仕切られている。そして、この仕切り壁53には、搬送エリア44と搬入搬出エリア45との間でキャニスタ10を受け渡すための挿通口110が形成されている。挿通口110の底面、つまり、下面には、容器搬送装置68の子台車90をガイドする一対の走行レールおよびプッシャーチェーンガイドが設けられている。そして、挿通口110は、仕切り壁53に設けられたシャッタ112により開閉される。
【0044】
図2および図13に示すように、搬入搬出エリア45には、容器搬送装置68に対してキャニスタを受け渡す容器受渡装置106が設けられている。容器受渡装置106は走行台車108を備え、この走行台車は、搬入搬出エリア45内で底壁46上に敷設されたガイドレール109上に配置されている。そして、走行台車108は、走行モータ114によって車輪116を駆動することにより、ガイドレール109上を自走することができ、挿通口110に隣接対向する受け渡し位置と搬入搬出口107に隣接する搬入搬出位置との間を往復移動自在に設けられている。
【0045】
走行台車108上には、垂直軸の回りで回動自在な旋回ステージ120、およびこの旋回ステージを回動させる旋回機構118が設けられている。また、旋回ステージ120上には、キャニスタ10を横置きの状態で収納可能な収納容器122、収納容器に対してキャニスタを引き込みおよび押し出しするための押込み機構124、および旋回機構118の旋回駆動モータ126等が設けられている。
【0046】
収納容器122はほぼ筒状に形成され、その一端が開放し、他端が閉塞されている。そして、収納容器122は、開口端が前方を向いた状態で水平に配置されている。また、収納容器122内には、キャニスタ10を収納するほぼ円柱形状のキャニスタ収納領域125、および前述した容器搬送装置68の子台車90を受け入れ可能な子台車受入領域128が形成されている。更に、収納容器122内の底面上には、子台車90が走行する一対の走行レール127およびプッシャーチェーンガイドが敷設されている。収納容器122の開口端は、旋回ステージ120に設けられたシャッタ130により開閉される。
【0047】
押込み機構124は、旋回ステージ120上に設置された油圧シリンダ132および油圧シリンダに油圧を供給する油圧供給源134を備えている。油圧シリンダ132は、収納容器122の閉塞端側に設けられ、キャニスタ収納領域125とほぼ同軸的に配置されている。そして、油圧シリンダ132により往復駆動される作動ロッド136は、収納容器122の閉塞端を貫通してキャニスタ収納領域125内に延出し、その延出端にはキャニスタ10を把持する把持部138が設けられている。
【0048】
上記のように構成された容器受渡装置106によりキャニスタ10を受け渡す場合、以下の操作により行う。
まず、原子力発電所等からトレーラにより送られてきたキャニスタを受取り、容器受渡装置106へ受け渡す工程について説明する。図14(a)に示すように、キャニスタ10は、例えば、輸送用キャスク140に収納された状態でトレーラに搭載され、搬入搬出エリア45の搬入搬出口107まで運ばれる。この際、キャニスタ10は、輸送用キャスク140により水平に倒した状態で横向きに保持されている。
【0049】
続いて、容器受渡装置106の収納容器122をその開口端が搬入搬出口107を向くように旋回機構118により旋回ステージ120を旋回させた後、走行台車108を搬入搬出位置へ移動させる。これにより、収納容器122はトレーラ上の輸送用キャスク140と同軸的に位置するとともに、その開口端は輸送用キャスクと隣接対向する。
【0050】
この状態で、シャッタ130を上昇させて収納容器122の開口端を開放した後、押込み機構123の油圧シリンダ132により作動ロッド136を押出し、把持部138により、輸送用キャスク140に収納されたキャニスタ10の一端を把持する。キャニスタ10を把持した後、油圧シリンダ132により作動ロッド136を引き込み、キャニスタ10を収納容器122のキャニスタ収納領域125内に収納する。
【0051】
続いて、図14(b)に示すように、シャッタ130を下降させて収納容器122の開口端を閉塞した後、走行台車108を搬入搬出位置から受渡位置側へ走行させる。そして、図14(c)に示すように、走行台車108を途中で一端停止させ、収納容器122の開口端が挿通口110を向くように、旋回機構118により旋回ステージ120および収納容器122を180度旋回させる。
【0052】
その後、図14(c)および図13(a)に示すように、走行台車108を受渡位置まで走行させ、収納容器122の開口端を挿通口110に隣接対向させるとともにシャッタ130を上昇させて収納容器の開口端を開放する。この際、仕切り壁53側に設けられたシャッタ112を予め開放しておく。これにより、収納容器122の内部は仕切り壁53に形成された挿通口110を介して搬送エリア44に連通する。
【0053】
一方、搬送エリア44において、容器搬送装置68の搬送台車70は搬入搬出エリア45と対向する位置に移動されている。また、親台車76は、台車昇降機構72により下降され、基台77が挿通口110の下面と同一平面に位置するように位置決めされる。なお、親台車76上に載置された子台車90は空の状態にあり、昇降台96は載置位置に保持されている。
【0054】
この状態で、図13および図14(a)に示すように、親台車76に設けられた搬送モータ95により駆動リール94を回転駆動し、プッシャーチェーン92を送り出す。これにより、子台車90は基台77上から挿通口110を通って収納容器122内の子台車受入領域128に侵入しキャニスタ10の下方に配置される。この際、子台車90は基台77、挿通口底面、および子台車受入領域128に敷設された走行レールに沿って移動する。
【0055】
続いて、把持部138によるキャニスタ10の把持を解除した後、容器昇降機構98により昇降台96を載置位置から搬送位置へ上昇させる。すると、収納容器122のキャニスタ収納領域125に載置されていたキャニスタ10は、昇降台96の台座97により持ち上げられキャニスタ収納領域内の腕木から離間する。これにより、キャニスタ10は子台車90の昇降台96上に移される。
【0056】
その後、親台車76に設けられた搬送モータ95を駆動してプッシャーチェーン92を巻き上げることにより、キャニスタ10を支持した子台車90は挿通口110を通って収納容器122内から親台車76の基台77上に戻される。これにより、キャニスタ10は搬入搬出エリア45から搬送エリア44に受け渡され、その後、容器搬送装置68によって収納ラック60の任意の収納列に収納される。
【0057】
なお、所定期間の貯蔵が終了し収納ラック60から取出されたキャニスタ10を搬出する場合、上述した搬入動作と逆の動作により、挿通口110を通して容器搬送装置68から容器受渡装置106にキャニスタを受け渡し、この容器受渡装置からトレーラ等に移される。また、キャニスタ10の受渡後、容器受渡装置106は受渡位置から搬入搬出位置へ移動され、その間、旋回ステージ120が180度旋回され、収納容器122はその開口端が搬入搬出口107側に向いた状態に保持される。
【0058】
以上のように構成された貯蔵システムによれば、収納ラック60によってキャニスタ10を横置きの状態でかつ複数段に重ねて収納することが可能となり、多数のキャニスタを効率良く収納することができる。これにより、貯蔵建屋40の小型化を図ることが可能となる。
【0059】
また、収納ラック60に対するキャニスタ10の収納および取出しは、収納ラックの側方に設けられた容器搬送装置68によって行うため、貯蔵建屋40の天井部分に大型の天井クレーンを設ける必要がなく、貯蔵建屋の階高を低くし、建屋全体を一層小型化することが可能となる。特に、容器搬送装置68は、キャニスタが載置された子台車をプッシャーチェーンにより収納ラックの棚板上を走行させ、収納ラックの任意の載置部に対してキャニスタを収納および取出しする構成であることから、容器搬送装置自体をコンパクトに構成し、貯蔵建屋の小型化に有効となる。更に、天井クレーン等によりキャニスタを吊り下げて搬送する場合に比較して、落下等の危険がなく、キャニスタを安全に収納および取出し操作することが可能となる。
【0060】
一方、容器受渡装置106は、トレーラ等によって搬送されてきたキャニスタを横向きのまま収納容器122内に収納し、途中で旋回して向きを換えることにより、キャニスタを横向きのまま容器搬送装置68に受け渡すことができる。そのため、容器受渡装置106によりキャニスタ10を迅速に受け渡すことができる。また、容器搬送装置68と収納容器122との間におけるキャニスタ10の受渡は、容器搬送装置の子台車を利用することができ、容器搬入搬出装置の構成を簡略化することが可能となる。
【0061】
なお、この発明は上述した実施の形態に限定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。例えば、上述した実施の形態において、収納ラック60の片側のみに容器搬送装置68を設ける構成としたが、図15に示すように、貯蔵エリアにおいて、収納ラックの両側、つまり、各収納列66の長手方向両端側に、それぞれ容器搬送装置68を設ける構成としてもよい。この場合、収納ラック60に対し、両側からキャニスタの収納および取出しを行うことができ、作業効率の向上を図ることができる。
その他、収納ラックの列数、段数等、各機構の具体的形状等は、上述した実施の形態に限定されることなく必要に応じて種々変形可能である。
【0062】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、密閉容器を効率良く収納し貯蔵建屋の小型化を図ることが可能な密閉容器の貯蔵システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】貯蔵システムの貯蔵対象となるキャニスタの一例を一部破断して示す斜視図。
【図2】この発明の実施の形態に係る貯蔵システム全体を一部破断して示す平面図。
【図3】図2の線B−Bに沿った上記貯蔵システムの断面図。
【図4】図2の線A−Aに沿った上記貯蔵システムの断面図。
【図5】上記貯蔵システムにおける収納ラックの一部を拡大して示す正面図。
【図6】上記収納ラックの一部を概略的に示す側面図。
【図7】上記貯蔵システムにおける容器搬送装置を示す側面図。
【図8】上記容器搬送装置を示す正面図。
【図9】上記容器搬送装置の親台車および子台車を示す側面図。
【図10】上記子台車および収納ラックの棚板を拡大して示す側面図。
【図11】上記子台車および収納ラックの棚板を拡大して示す平面図。
【図12】図10の線C−Cに沿った上記子台車および上記収納ラックの断面図。
【図13】上記貯蔵システムにおける容器受入装置を示す一部破断側面図、平面図、および正面図。
【図14】上記容器受入装置の容器受入動作をそれぞれ示す図。
【図15】この発明の他の実施の形態に係る貯蔵システムを示す断面図。
【符号の説明】
10…キャニスタ
40…貯蔵建屋
42…貯蔵エリア
44…搬送エリア
45…搬入搬出エリア
60…収納ラック
62…支柱
64…棚板
65…腕木
66…収納列
68…容器搬送装置
70…搬送台車
74…台車昇降機構
76…親台車
90…子台車
106…容器受入装置
108…走行台車
118…旋回機構
122…収納容器
124…押出し機構
【発明の属する技術分野】
この発明は、放射性物質を収納した密閉容器を貯蔵管理する密閉容器の貯蔵システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
原子炉の使用済燃料に代表される高放射性物質は、再度燃料として使用可能なプルトニウム等の有用物質を回収するため、再処理される。そして、これらの使用済燃料は、再処理を行うまでの間、密閉された状態で貯蔵されている。このような高放射性物質の貯蔵方法としては、密閉容器を構成する筒状のキャニスタを用いた乾式法が注目されている。
【0003】
例えば、原子炉の使用済燃料は、通常、以下の工程によって処理される。まず、使用済燃料は、原子力発電所の貯蔵プール等でキャニスタに収納され密閉される。そして、このキャニスタは輸送用容器、いわゆる輸送用キャスクに収納された後、トレーラ等によって貯蔵施設に搬送される。貯蔵施設において、搬送されてきたキャニスタは、輸送用キャスクから引き抜かれ、貯蔵エリアに所定期間貯蔵される。更に、所定期間貯蔵された後、キャニスタは、再度、輸送用キャスクに装填され、トレーラ等によって再処理施設へ搬送される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようなキャニスタを貯蔵する貯蔵施設では、多数のキャニスタを並べて配置するための貯蔵建屋が設けられている。従来、このような貯蔵建屋では、その天井部分に設置された天井クレーンにより、トレーラ等に対してキャニスタの積み下ろしを行うとともに、この天井クレーンによりキャニスタを所定位置まで搬送し縦置きの状態で、すなわち、キャニスタが垂直に立った状態で積層し貯蔵する方式が取られている。
【0005】
しかしながら、このような天井クレーンを使用する場合、天井クレーンの走行および昇降エリアを確保する必要性から貯蔵建屋の階高が高くなり、キャニスタの貯蔵容量に比較して貯蔵建屋が大型となり易い。また、キャニスタを天井クレーンで吊り上げて搬送するためには、大型の天井クレーンが必要になるとともに、搬送中にキャニスタが落下する恐れも生じる。
【0006】
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、密閉容器を効率良く収納し貯蔵建屋の小型化を図ることが可能な密閉容器の貯蔵システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明に態様に係る貯蔵システムは、放射性物質を収納したほぼ筒状の密閉容器を貯蔵する密閉容器の貯蔵システムにおいて、多数の密閉容器を貯蔵する貯蔵エリアと、上記貯蔵エリアに密閉容器を搬入、搬出するための搬入搬出エリアとを有した貯蔵建屋を備え、上記貯蔵エリアは、複数の上記密閉容器を横置きの状態で同軸的に並べて収納する収納列を、水平方向に複数並列に、および垂直方向に1段もしくは複数段に並べてなる収納ラックと、上記収納ラックの収納列の少なくとも一端側に設けられ、各収納列に対して上記密閉容器を収納および取出しする容器搬送装置と、を備えていることを特徴としている。
【0008】
また、この発明に他の態様に係る貯蔵システムは、放射性物質を収納したほぼ筒状の密閉容器を貯蔵する密閉容器の貯蔵システムにおいて、多数の密閉容器を貯蔵する貯蔵エリアと、上記貯蔵エリアに対して密閉容器を搬入、搬出するための搬入搬出エリアとを有した貯蔵建屋を備え、上記貯蔵エリアは、複数の上記密閉容器を横置きの状態で収納する収納列を、水平方向に複数並列に並べてなる収納ラックと、上記収納ラックの収納列の少なくとも一端側に設けられ、各収納列に対して上記密閉容器を収納および取出しする容器搬送装置と、を備え、
上記収納ラックの各収納列は、上記密閉容器がその下部中央部が開放した状態で載置される載置部と、載置部の下方に設けられた走行路と、を備え、上記容器搬送装置は、上記密閉容器を横置きの状態で搭載する走行台車と、上記走行台車を任意の収納列の走行路に沿って往復移動させる移動機構と、上記走行台車上に設けられ、上記密閉容器を搬送位置と載置位置との間で垂直方向に昇降させ上記走行台車と載置部との間で密閉容器を受け渡す容器昇降機構と、を備えていることを特徴としている。
【0009】
以上のように構成された貯蔵システムによれば、上記収納ラックにより、密閉容器を横置きの状態で水平に並べて、かつ1段もしくは複数段に重ねて収納することができ、多数の密閉容器を効率良く収納することができる。これにより、貯蔵建屋の小型化を図ることが可能となる。また、収納ラックに対する密閉容器の収納および取出しは、収納ラックの一端側に設けられた容器搬送装置によって行うため、貯蔵建屋の天井部分に大型の天井クレーン等を設ける必要がなく、貯蔵建屋の階高を低くし、建屋全体を一層小型化することが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照しながら、この発明の実施の形態に係る密閉容器の貯蔵システムについて詳細に説明する。
始めに、本貯蔵システムの貯蔵対象となる密閉容器について説明する。図1に示すように、金属密閉容器としてのキャニスタ10は、上端開口を有した容器本体12を備えている。この容器本体12は、円筒状の胴部14とこの胴部の下端開口を閉塞した底壁16とによって構成されている。そして、容器本体12は、図示しない輸送用キャスクに挿入できるように、輸送用キャスク本体の内径よりも僅かに小さな外径を有している。
【0011】
容器本体12内には、バスケット18により支持された状態で、使用済燃料集合体20が複数体封入されている。バスケット18は、ボロン(B)とアルミニウム又はステンレス鋼との複合材料によって構成されている。使用済燃料集合体20は、崩壊熱に伴う発熱と放射線の発生を伴う放射性物質を含んでいる。そして、キャニスタ10は、封入された放射性物質が外部に漏洩しないよう、溶接密閉構造を有している。また、容器本体12内には、ヘリウムガスが負圧状態あるいは正圧状態で充填されている。
【0012】
容器本体12の上端部内周面には複数、例えば4つの支持台22が固定され、円周方向に沿って互いに等間隔離間して設けられている。この支持台22上には、円環状の支持板23を介して、円盤状の遮蔽板24が載置され、容器本体12の上端開口を閉塞している。なお、支持板23と遮蔽板24との間は、金属Oリングにより遮蔽されている。
【0013】
また、容器本体12の上端開口内には、遮蔽板24に重ねて円盤状の一次蓋26が装着され、容器本体の上端開口を閉塞している。一次蓋26の外周部の上端側部分は、全周に亘って、容器本体12の内周面に溶接されている。
【0014】
更に、容器本体12の上端開口内には、一次蓋26に重ねて円盤状の二次蓋28が装着されている。二次蓋28の外周部の上端側部分は、全周に亘って、容器本体12の内周面に溶接されている。二次蓋28の内面には、複数の凹所30が形成されている。そして、二次蓋28の内面は、これらの凹所30を除き、一次蓋26の上面に密着している。これら複数の凹所30によって一次蓋26と二次蓋28との間には、モニタリングの検査空間として機能する密閉空間が形成され、この密閉空間内は負圧あるいは正圧に維持されている。これにより、キャニスタ10内部と外部との間に圧力障壁が形成され、モニタリングが可能となる。
【0015】
このようにして、容器本体12の上端開口は、遮蔽板24、一次蓋26、および二次蓋28によって気密に閉塞されている。これらの内、外気に接触する容器本体12、および二次蓋28は耐腐食材料、例えば、Cr+3Mo>34%のSUS329J4L、SUS329J3L、スーパーステンレス(SUS317系)等の金属によって形成されている。
【0016】
一方、図2ないし図4に示すように、貯蔵システムは、例えばほぼ矩形状に形成された貯蔵建屋40を備え、この貯蔵建屋40は、多数のキャニスタ10を貯蔵する貯蔵エリア42、貯蔵アリアの一側に沿って設けられキャニスタを搬送するための搬送エリア44、および搬送エリアに対してキャニスタを搬入搬出するための搬入搬出エリア45で構成されている。
【0017】
貯蔵建屋40は全体が放射線遮蔽材としてのコンクリート壁によって形成され、底壁46、天井壁48、および複数の側壁50を備えている。そして、貯蔵エリア42および搬送エリア44は互いに連通しているとともに、仕切り壁53によって搬入搬出エリア45から仕切られている。
【0018】
貯蔵エリア42において、天井壁48の中央部には多数の排気口51を有した排気塔52が設けられ長手方向に沿って延びている。また、貯蔵エリア42において、排気塔52と平行に延びた両側壁50の上部には、それぞれ多数の吸気口54が設けられている。吸気口54の近傍には、天井壁48から底壁46の近傍まで延びた隔壁55が設けられ、吸気口に続く流入路56を形成している。
【0019】
そして、吸気口54から貯蔵建屋40内に流入した外気は、流入路56を通って貯蔵エリア42の下部に流入する。更に、外気は、貯蔵エリア42内に収納されたキャニスタ10の周囲を流れキャニスタを冷却した後、排気口51から貯蔵建屋外に排気される。
【0020】
貯蔵エリア42において、底壁46上には、多数のキャニスタ10を横置きの状態で収納する収納ラック60が設置されている。図2ないし図5に示すように、収納ラック60は、それぞれ垂直に立設された多数の支柱62を備え、これらの支柱は、貯蔵エリア42の長手方向および幅方向に所定の間隔を置いて並べられている。また、収納ラック60は、それぞれ隣合う支柱62間を貯蔵エリア42の長手方向に沿って水平に延びた多数の細長い棚板64を備えている。これらの棚板64は、貯蔵エリア42の幅方向に沿って並列に並んでいるとともに、垂直方向に複数段、例えば、4段設けられている。
【0021】
各棚板64上には、後述する子台車の走行路として機能する一対の平行な走行レール64aおよびこれらのレール間に位置したプッシャーチェーン用レール64bが敷設されている。そして、キャニスタ10を搭載した子台車が各棚板64上を走行レール64aに沿って走行可能となっている。また、各支柱62には、走行路側に突出した複数の腕木65が設けられ、棚板64と所定の隙間を置いて対向している。これらの腕木65は、その延出端上面側が円弧状に形成されている。また、走行路を挟んで対向する支柱62に設けられた腕木65は、所定の隙間を置いて対向している。なお、腕木64を含む収納ラック60は、金属等の適当な材料により形成されている。
【0022】
このように、収納ラック60は垂直方向に4段の収納棚を備え、各収納棚には、それぞれ貯蔵エリア42の長手方向に延びる複数の収納列66が平行に並んで設けられている。そして、各収納列66には、複数のキャニスタ10を横置きの状態で、すなわち、その中心軸が水平に延びた状態で、同軸的に並べて収納することができる。この際、図5および図6に示すように、各キャニスタ10は
例えば、4つの腕木65に載置され、軸方向両端部がキャニスタの径方向両側から支持さている。また、腕木65は所定の隙間を置いて対向していることから、キャニスタ10の下部中央部は、軸方向全長に渡って開放した状態となっている。これらの腕木65は、この発明における載置部として機能する。
【0023】
図2、図3、および図7ないし図12に示すように、貯蔵建屋40において、搬送エリア44は収納ラック60の各収納列66の一端側に位置し、この搬送エリア44内には、各収納列に対してキャニスタ10を収納および取出しするための容器搬送装置68が設けられている。
【0024】
容器搬送装置68は搬送台車70を備えている。この搬送台車70は、底壁46上に敷設されたガイドレール71により、搬送エリア44内で収納ラック60の一端側および搬入搬出エリア45と対向する位置を、各収納列66と直交する方向に沿って水平方向に往復移動自在に設けられている。搬送台車70は、走行モータ72によって車輪73を駆動することにより、ガイドレール71上を自走することができる。
【0025】
搬送台車70上には、キャニスタ10が搭載される親台車76、およびこの親台車を垂直方向に昇降させる台車昇降機構74が設けられている。台車昇降機構74は、搬送台車70上に立設され垂直に延びた4本の支持フレーム75、支持フレームに固定され貯蔵建屋40の天井壁48近傍に位置した天板78を備え、支持フレームの少なくとも2本は、天井壁48に敷設された転倒防止ガイドレール79によってガイドされている。
【0026】
親台車76は、矩形状の基台77と基台上に立設された4本のガイドポスト80とを有し、これらのガイドポストは、支持フレーム75の内面側に固定された昇降ガイドレール82と係合している。
【0027】
また、台車昇降機構74は、天板78上に設置された昇降モータ84、同じく天板に設けられた複数の駆動リール85およびガイドリール86、駆動リールを介して昇降モータにより巻き上げおよび送り出しされる4本のワイヤ87を備えている。ワイヤ87は、その一端が親台車76のガイドポスト80に連結され、中間部がガイドリール86および駆動リール85に巻きつけられ、他端がカウンタウェイト88に連結されている。従って、昇降モータ84を駆動することにより、親台車76は支持フレーム75に沿って昇降される。
【0028】
一方、親台車76の基台77上には、ほぼ矩形板状の子台車90が設けられ、親台車と一緒に昇降可能となっている。この発明における走行台車として機能する子台車90は、両側縁に設けられた複数の車輪91により走行自在に構成され、基台77上に敷設された図示しない走行レール上に配置されている。また、子台車90には、プッシャーチェーン92の一端が連結されている。このプッシャーチェーン92は、基台77上に設けられた駆動リール94に巻き付けられている。そして、基台77上に設けられた搬送モータ95により駆動リール94を回転駆動すると、プッシャーチェーン92が巻取りあるいは送り出され、これに応じて子台車90が走行される。
【0029】
これらのプッシャーチェーン92、駆動リール94、搬送モータ95は、子台車90を選択された任意の収納列99に沿って走行させる移動機構を構成している。また、駆動リール94および搬送モータ95は駆動部を構成している。
【0030】
子台車90上には、昇降台96およびこの昇降台を垂直方向に沿って50mm程度昇降させる容器昇降機構98が設けられている。昇降台96上には、複数、例えば4つの台座97が突設され、その上面は円弧状に形成されている。そして、これらの台座97上に、キャニスタ10が水平に倒れた横置き状態で載置される。
【0031】
容器昇降機構98は、子台車90と昇降台96とを連結した複数のスクリュージャッキ100、これらのスクリュージャッキを駆動する駆動モータ102、昇降台96の昇降をガイドする複数の昇降ガイド104を備えている。そして、昇降台96は、容器昇降機構98により、図9、10、12に実線で示す載置位置と、2点鎖線で示す上方の搬送位置との間を昇降される。
【0032】
上記のように構成された容器搬送装置68により収納ラック60に対してキャニスタ10を収納あるいは取出す動作について説明する。まず、子台車90の昇降台96上にはキャニスタ10が載置され、且つ、この子台車が親台車76上に位置しているとする。この状態で、容器搬送装置68の搬送台車70を水平方向に走行させるとともに親台車76を垂直方向へ昇降させる。そして、図6に示すように、親台車76が収納ラック60における所望の収納列66の一端と対向し、基台77がその棚板64と同一平面に位置するように、親台車を移動および位置決め配置する。この際、子台車90の昇降台96は載置位置に下降して保持されている。
【0033】
続いて、図8ないし図11に示すように、容器昇降機構98により昇降台96をキャニスタ10と共に載置位置から搬送位置へ上昇させる。この状態で、基台77上に設けられた搬送モータ95により駆動リール94を回転駆動すると、プッシャーチェーン92が送り出され、これに応じて子台車90が基台77上から収納ラック60側へ押し出される。
【0034】
すると、キャニスタ10が載置された子台車90は、収納ラック60の一端側から選択された収納列66内に侵入し、棚板64上に敷設された走行レール64aに沿って走行する。また、送り出されたプッシャーチェーン92は棚板64上のプッシャーチェーン用レール64bに沿って移動する。なお、子台車90は、各収納列66内をその一端から他端まで往復移動することができる。子台車90が棚板64上を走行する際、昇降台96およびキャニスタ10は搬送位置に移動されているため、収納列66内の腕木65に衝突することなく円滑に走行することができる。特に、昇降台96の台座97は、走行路を挟んで対向する一対の腕木65間を通過する。
【0035】
そして、収納列66内の任意の載置部まで走行した時点で子台車90を停止し、容器昇降機構98により昇降台96を搬送位置から載置位置へ下降させる。すると、図12に示すように、昇降台96の台座97上に載置されていたキャニスタ10は、収納列66の載置部、つまり、4つの腕木65上に載置され、昇降台から収納ラック60に移される。
【0036】
その後、親台車76に設けられた搬送モータ95を駆動してプッシャーチェーン92を巻き上げることにより、子台車90は棚板64上に敷設された走行レール64aに沿って走行し、収納ラック60から親台車76の基台77上に戻される。
【0037】
以上の動作を繰り返すことにより、多数のキャニスタ10を任意の収納列66内に順次載置し、横向きの状態でかつ同軸的に並べて収納することができる。そして、キャニスタ10を収納ラック60の各収納列66内に並べて載置することにより、水平方向に複数列だけ並列に、且つ、垂直方向に複数段積層して収納することができる。
【0038】
また、収納ラック60からキャニスタ10を取出す場合には、容器搬送装置68により、子台車90が空の状態で、搬送台車70を水平方向に走行させるとともに親台車76を垂直方向へ昇降させ、選択された所望の収納列66の一端と対向する位置に、親台車を移動および位置決め配置する。この際、子台車90の昇降台96は載置位置に下降して保持されている。
【0039】
続いて、親台車76の基台77上に設けられた搬送モータ95を駆動し、プッシャーチェーン92によって子台車90を基台77上から収納ラック60の収納列66内へ移動させる。そして、子台車90を走行レール64aに沿って所望のキャニスタ10の下方まで走行させた後、特に、収納列66の内、最も容器搬送装置68側に位置したキャニスタの下方まで走行させた後、停止させる。
【0040】
この状態で、容器昇降機構98により昇降台96を載置位置から搬送位置へ上昇させる。すると、収納列66の腕木65上に載置されていたキャニスタ10は、昇降台96の台座97により持ち上げられ腕木65から離間する。これにより、キャニスタ10は収納列66の載置部から子台車90上に移し返られる。このように、子台車90の昇降台96は、腕木65間のスペースに開放したキャニスタ10の下部中央部にアクセスし、キャニスタを支持および移し換えを行う。
【0041】
その後、親台車76に設けられた搬送モータ95を駆動してプッシャーチェーン92を巻き上げることにより、キャニスタ10を支持した子台車90は走行レール64aに沿って棚板64上を走行し、収納ラック60から親台車76の基台77上に戻される。これにより、収納ラック60からキャニスタ10が取出される。
以上の動作を繰り返すことにより、収納ラック60に対してキャニスタ10を容易に収納および取出しすることができる。
【0042】
一方、図2に示すように、搬入搬出エリア45では、原子力発電所等から送られて来たキャニスタの搬入、および、貯蔵建屋40から再処理施設へ送られるキャニスタの搬出等が行われる。貯蔵建屋40には、搬入搬出エリア45への搬入搬出口107が形成され、キャニスタ10を積載したトレーラ等は、搬入搬出口を通って搬入搬出エリアに出入りすることができる。
【0043】
また、搬入搬出エリア45は、コンクリートの仕切り壁53によって搬送エリア44と仕切られている。そして、この仕切り壁53には、搬送エリア44と搬入搬出エリア45との間でキャニスタ10を受け渡すための挿通口110が形成されている。挿通口110の底面、つまり、下面には、容器搬送装置68の子台車90をガイドする一対の走行レールおよびプッシャーチェーンガイドが設けられている。そして、挿通口110は、仕切り壁53に設けられたシャッタ112により開閉される。
【0044】
図2および図13に示すように、搬入搬出エリア45には、容器搬送装置68に対してキャニスタを受け渡す容器受渡装置106が設けられている。容器受渡装置106は走行台車108を備え、この走行台車は、搬入搬出エリア45内で底壁46上に敷設されたガイドレール109上に配置されている。そして、走行台車108は、走行モータ114によって車輪116を駆動することにより、ガイドレール109上を自走することができ、挿通口110に隣接対向する受け渡し位置と搬入搬出口107に隣接する搬入搬出位置との間を往復移動自在に設けられている。
【0045】
走行台車108上には、垂直軸の回りで回動自在な旋回ステージ120、およびこの旋回ステージを回動させる旋回機構118が設けられている。また、旋回ステージ120上には、キャニスタ10を横置きの状態で収納可能な収納容器122、収納容器に対してキャニスタを引き込みおよび押し出しするための押込み機構124、および旋回機構118の旋回駆動モータ126等が設けられている。
【0046】
収納容器122はほぼ筒状に形成され、その一端が開放し、他端が閉塞されている。そして、収納容器122は、開口端が前方を向いた状態で水平に配置されている。また、収納容器122内には、キャニスタ10を収納するほぼ円柱形状のキャニスタ収納領域125、および前述した容器搬送装置68の子台車90を受け入れ可能な子台車受入領域128が形成されている。更に、収納容器122内の底面上には、子台車90が走行する一対の走行レール127およびプッシャーチェーンガイドが敷設されている。収納容器122の開口端は、旋回ステージ120に設けられたシャッタ130により開閉される。
【0047】
押込み機構124は、旋回ステージ120上に設置された油圧シリンダ132および油圧シリンダに油圧を供給する油圧供給源134を備えている。油圧シリンダ132は、収納容器122の閉塞端側に設けられ、キャニスタ収納領域125とほぼ同軸的に配置されている。そして、油圧シリンダ132により往復駆動される作動ロッド136は、収納容器122の閉塞端を貫通してキャニスタ収納領域125内に延出し、その延出端にはキャニスタ10を把持する把持部138が設けられている。
【0048】
上記のように構成された容器受渡装置106によりキャニスタ10を受け渡す場合、以下の操作により行う。
まず、原子力発電所等からトレーラにより送られてきたキャニスタを受取り、容器受渡装置106へ受け渡す工程について説明する。図14(a)に示すように、キャニスタ10は、例えば、輸送用キャスク140に収納された状態でトレーラに搭載され、搬入搬出エリア45の搬入搬出口107まで運ばれる。この際、キャニスタ10は、輸送用キャスク140により水平に倒した状態で横向きに保持されている。
【0049】
続いて、容器受渡装置106の収納容器122をその開口端が搬入搬出口107を向くように旋回機構118により旋回ステージ120を旋回させた後、走行台車108を搬入搬出位置へ移動させる。これにより、収納容器122はトレーラ上の輸送用キャスク140と同軸的に位置するとともに、その開口端は輸送用キャスクと隣接対向する。
【0050】
この状態で、シャッタ130を上昇させて収納容器122の開口端を開放した後、押込み機構123の油圧シリンダ132により作動ロッド136を押出し、把持部138により、輸送用キャスク140に収納されたキャニスタ10の一端を把持する。キャニスタ10を把持した後、油圧シリンダ132により作動ロッド136を引き込み、キャニスタ10を収納容器122のキャニスタ収納領域125内に収納する。
【0051】
続いて、図14(b)に示すように、シャッタ130を下降させて収納容器122の開口端を閉塞した後、走行台車108を搬入搬出位置から受渡位置側へ走行させる。そして、図14(c)に示すように、走行台車108を途中で一端停止させ、収納容器122の開口端が挿通口110を向くように、旋回機構118により旋回ステージ120および収納容器122を180度旋回させる。
【0052】
その後、図14(c)および図13(a)に示すように、走行台車108を受渡位置まで走行させ、収納容器122の開口端を挿通口110に隣接対向させるとともにシャッタ130を上昇させて収納容器の開口端を開放する。この際、仕切り壁53側に設けられたシャッタ112を予め開放しておく。これにより、収納容器122の内部は仕切り壁53に形成された挿通口110を介して搬送エリア44に連通する。
【0053】
一方、搬送エリア44において、容器搬送装置68の搬送台車70は搬入搬出エリア45と対向する位置に移動されている。また、親台車76は、台車昇降機構72により下降され、基台77が挿通口110の下面と同一平面に位置するように位置決めされる。なお、親台車76上に載置された子台車90は空の状態にあり、昇降台96は載置位置に保持されている。
【0054】
この状態で、図13および図14(a)に示すように、親台車76に設けられた搬送モータ95により駆動リール94を回転駆動し、プッシャーチェーン92を送り出す。これにより、子台車90は基台77上から挿通口110を通って収納容器122内の子台車受入領域128に侵入しキャニスタ10の下方に配置される。この際、子台車90は基台77、挿通口底面、および子台車受入領域128に敷設された走行レールに沿って移動する。
【0055】
続いて、把持部138によるキャニスタ10の把持を解除した後、容器昇降機構98により昇降台96を載置位置から搬送位置へ上昇させる。すると、収納容器122のキャニスタ収納領域125に載置されていたキャニスタ10は、昇降台96の台座97により持ち上げられキャニスタ収納領域内の腕木から離間する。これにより、キャニスタ10は子台車90の昇降台96上に移される。
【0056】
その後、親台車76に設けられた搬送モータ95を駆動してプッシャーチェーン92を巻き上げることにより、キャニスタ10を支持した子台車90は挿通口110を通って収納容器122内から親台車76の基台77上に戻される。これにより、キャニスタ10は搬入搬出エリア45から搬送エリア44に受け渡され、その後、容器搬送装置68によって収納ラック60の任意の収納列に収納される。
【0057】
なお、所定期間の貯蔵が終了し収納ラック60から取出されたキャニスタ10を搬出する場合、上述した搬入動作と逆の動作により、挿通口110を通して容器搬送装置68から容器受渡装置106にキャニスタを受け渡し、この容器受渡装置からトレーラ等に移される。また、キャニスタ10の受渡後、容器受渡装置106は受渡位置から搬入搬出位置へ移動され、その間、旋回ステージ120が180度旋回され、収納容器122はその開口端が搬入搬出口107側に向いた状態に保持される。
【0058】
以上のように構成された貯蔵システムによれば、収納ラック60によってキャニスタ10を横置きの状態でかつ複数段に重ねて収納することが可能となり、多数のキャニスタを効率良く収納することができる。これにより、貯蔵建屋40の小型化を図ることが可能となる。
【0059】
また、収納ラック60に対するキャニスタ10の収納および取出しは、収納ラックの側方に設けられた容器搬送装置68によって行うため、貯蔵建屋40の天井部分に大型の天井クレーンを設ける必要がなく、貯蔵建屋の階高を低くし、建屋全体を一層小型化することが可能となる。特に、容器搬送装置68は、キャニスタが載置された子台車をプッシャーチェーンにより収納ラックの棚板上を走行させ、収納ラックの任意の載置部に対してキャニスタを収納および取出しする構成であることから、容器搬送装置自体をコンパクトに構成し、貯蔵建屋の小型化に有効となる。更に、天井クレーン等によりキャニスタを吊り下げて搬送する場合に比較して、落下等の危険がなく、キャニスタを安全に収納および取出し操作することが可能となる。
【0060】
一方、容器受渡装置106は、トレーラ等によって搬送されてきたキャニスタを横向きのまま収納容器122内に収納し、途中で旋回して向きを換えることにより、キャニスタを横向きのまま容器搬送装置68に受け渡すことができる。そのため、容器受渡装置106によりキャニスタ10を迅速に受け渡すことができる。また、容器搬送装置68と収納容器122との間におけるキャニスタ10の受渡は、容器搬送装置の子台車を利用することができ、容器搬入搬出装置の構成を簡略化することが可能となる。
【0061】
なお、この発明は上述した実施の形態に限定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。例えば、上述した実施の形態において、収納ラック60の片側のみに容器搬送装置68を設ける構成としたが、図15に示すように、貯蔵エリアにおいて、収納ラックの両側、つまり、各収納列66の長手方向両端側に、それぞれ容器搬送装置68を設ける構成としてもよい。この場合、収納ラック60に対し、両側からキャニスタの収納および取出しを行うことができ、作業効率の向上を図ることができる。
その他、収納ラックの列数、段数等、各機構の具体的形状等は、上述した実施の形態に限定されることなく必要に応じて種々変形可能である。
【0062】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、密閉容器を効率良く収納し貯蔵建屋の小型化を図ることが可能な密閉容器の貯蔵システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】貯蔵システムの貯蔵対象となるキャニスタの一例を一部破断して示す斜視図。
【図2】この発明の実施の形態に係る貯蔵システム全体を一部破断して示す平面図。
【図3】図2の線B−Bに沿った上記貯蔵システムの断面図。
【図4】図2の線A−Aに沿った上記貯蔵システムの断面図。
【図5】上記貯蔵システムにおける収納ラックの一部を拡大して示す正面図。
【図6】上記収納ラックの一部を概略的に示す側面図。
【図7】上記貯蔵システムにおける容器搬送装置を示す側面図。
【図8】上記容器搬送装置を示す正面図。
【図9】上記容器搬送装置の親台車および子台車を示す側面図。
【図10】上記子台車および収納ラックの棚板を拡大して示す側面図。
【図11】上記子台車および収納ラックの棚板を拡大して示す平面図。
【図12】図10の線C−Cに沿った上記子台車および上記収納ラックの断面図。
【図13】上記貯蔵システムにおける容器受入装置を示す一部破断側面図、平面図、および正面図。
【図14】上記容器受入装置の容器受入動作をそれぞれ示す図。
【図15】この発明の他の実施の形態に係る貯蔵システムを示す断面図。
【符号の説明】
10…キャニスタ
40…貯蔵建屋
42…貯蔵エリア
44…搬送エリア
45…搬入搬出エリア
60…収納ラック
62…支柱
64…棚板
65…腕木
66…収納列
68…容器搬送装置
70…搬送台車
74…台車昇降機構
76…親台車
90…子台車
106…容器受入装置
108…走行台車
118…旋回機構
122…収納容器
124…押出し機構
Claims (14)
- 放射性物質を収納したほぼ筒状の密閉容器を貯蔵する密閉容器の貯蔵システムにおいて、
多数の密閉容器を貯蔵する貯蔵エリアと、上記貯蔵エリアに対して密閉容器を搬入、搬出するための搬入搬出エリアとを有した貯蔵建屋を備え、
上記貯蔵エリアは、複数の上記密閉容器を横置きの状態で同軸的に並べて収納する収納列を、水平方向に複数並列に、および垂直方向に1段もしくは複数段に並べてなる収納ラックと、
上記収納ラックの収納列の少なくとも一端側に設けられ、各収納列に対して上記密閉容器を収納および取出しする容器搬送装置と、を備えていることを特徴とする密閉容器の貯蔵システム。 - 上記貯蔵建屋は、放射線遮蔽材により形成された天井壁、複数の側壁、および貯蔵エリアと搬入搬出エリアとを仕切った仕切り壁を備えているとともに、
貯蔵エリアにおいて、上記天井壁に形成され上記収納ラックの収納列とほぼ平行な方向に並んだ複数の排気口を有した排気塔と、上記側壁に設けられた複数の吸気口と、を備えていることを特徴とする請求項1に記載の密閉容器の貯蔵システム。 - 上記容器搬送装置は、上記収納ラックの各収納列とほぼ直交する方向に沿って水平方向に往復移動自在に設けられた搬送台車と、上記搬送台車上に設けられた親台車と、上記搬送台車上に設けられ、上記親台車を垂直方向に沿って昇降させる台車昇降機構と、上記親台車上に載置されているとともに、上記密閉容器を横置きの状態で搭載する子台車と、上記子台車を上記収納ラックの任意の収納列に沿って往復移動させる移動機構と、上記子台車上に設けられ、上記密閉容器を搬送位置と載置位置との間で垂直方向に昇降させる容器昇降機構と、を備え、
上記収納ラックの各収納列は、上記子台車が通る走行路と、上記走行路に沿って並んで設けられ、それぞれ密閉容器が載置される複数の載置部と、を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の密閉容器の貯蔵システム。 - 上記移動機構は、上記子台車に連結されたプッシャーチェーンと、上記親台車上に設けられ上記プッシャーチェーンを送り出しおよび巻き上げる駆動部と、を備えていることを特徴とする請求項3に記載の密閉容器の貯蔵システム。
- 上記収納ラックは、それぞれ垂直に立設された多数の支柱と、それぞれ隣合う支柱間を水平に延び上記収納列毎に設けられた多数の細長い棚板と、を備え、上記棚板は、水平方向に沿って並列に並んでいるとともに、垂直方向に沿って1段もしくは複数段設けられていることを特徴とする請求項3又は4に記載の密閉容器の貯蔵システム。
- 上記移動機構は、上記棚板上に敷設され上記走行路を形成した走行レールを備え、上記各載置部は、上記支柱から上記収納列内に突出し上記密閉容器が載置される複数の腕木を備えていることを特徴とする請求項5に記載の密閉容器の貯蔵システム。
- 上記搬入搬出エリアに設けられ、上記容器搬送装置に対して上記密閉容器を横向きの状態で受け渡す容器受渡装置を備えていることを特徴とする請求項1に記載の密閉容器の貯蔵システム。
- 上記搬入搬出エリアに設けられ、上記容器搬送装置に対して上記密閉容器を横向きの状態で受け渡す容器受渡装置を備えていることを特徴とする請求項3に記載の密閉容器の貯蔵システム。
- 上記貯蔵建屋は、上記搬入搬出エリアと上記貯蔵エリアとを仕切った仕切り壁と、上記仕切り壁に形成され上記搬入搬出エリアと上記貯蔵エリアと連通した挿通口と、を備え、上記搬入搬出エリアは、上記搬入搬出エリアに対して密閉容器を搬入搬出する搬入搬出口を備え、
上記容器受渡装置は、上記挿通口に隣接する受渡位置と上記搬入搬出口に隣接する搬入搬出位置との間を移動可能に設けられた走行台車と、上記走行台車上に設けられ、開口端を有しているとともに上記密閉容器を横向きの状態で収納する容器可能な収納容器と、上記走行台車に設けられ、上記収納容器を上記開口端が上記挿通孔に隣接対向する向きと上記搬入搬出口に対向する向きとの間で旋回させる旋回機構と、を備えていることを特徴とする請求項8に記載の密閉容器の貯蔵システム。 - 上記収納容器は、上記開口端を通して上記密閉容器を受け入れる容器収納領域と、この容器収納領域の下方に形成され上記開口端を通して上記子台車を受け入れる台車受入領域とを備え、
上記容器受渡装置は、上記走行台車上に設けられ上記容器収納領域に対して密閉容器を引き込みおよび押し出しするための押込み機構を備えていることを特徴とする請求項9に記載の密閉容器の貯蔵システム。 - 上記貯蔵エリア内で上記収納ラックの収納列の他端側に設けられ、各収納列に対して上記密閉容器を収納および取出しする容器搬送装置を更に備えていることを特徴とする請求項1に記載の密閉容器の貯蔵システム。
- 放射性物質を収納したほぼ筒状の密閉容器を貯蔵する密閉容器の貯蔵システムにおいて、
多数の密閉容器を貯蔵する貯蔵エリアと、上記貯蔵エリアに対して密閉容器を搬入、搬出するための搬入搬出エリアとを有した貯蔵建屋を備え、
上記貯蔵エリアは、複数の上記密閉容器を横置きの状態で収納する収納列を、水平方向に複数並列に並べてなる収納ラックと、
上記収納ラックの収納列の少なくとも一端側に設けられ、各収納列に対して上記密閉容器を収納および取出しする容器搬送装置と、を備え、
上記収納ラックの各収納列は、上記密閉容器がその下部中央部が開放した状態で載置される載置部と、載置部の下方に設けられた走行路と、を備え、
上記容器搬送装置は、上記密閉容器を横置きの状態で搭載する走行台車と、上記走行台車を任意の収納列の走行路に沿って往復移動させる移動機構と、上記走行台車上に設けられ、上記密閉容器を搬送位置と載置位置との間で垂直方向に昇降させ上記走行台車と載置部との間で密閉容器を受け渡す容器昇降機構と、を備えていることを特徴とする密閉容器の貯蔵システム。 - 上記収納ラックは、それぞれ垂直に立設された多数の支柱と、それぞれ隣合う支柱間を水平に延び上記収納列毎に設けられた多数の細長い棚板と、を備え、上記棚板は、水平方向に沿って並列に並んで設けられていることを特徴とする請求項12に記載の密閉容器の貯蔵システム。
- 上記移動機構は、上記棚板上に敷設され上記走行路を形成した走行レールを備え、上記載置部は、上記支柱から上記収納列内に突出し上記密閉容器が載置される複数の腕木を備えていることを特徴とする請求項13に記載の密閉容器の貯蔵システム。
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