JP2004059122A - 容器密閉用中栓 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】把手植設部分9外周の内外面のいずれか一方の一部に、周壁破断用の薄肉線11を形成した。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は容器密閉用中栓に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば特開2000−95259号が知られており、該公開公報の中栓は、底壁外周から起立する周壁上端に外向きフランジを付設し、又底壁外周部から起立させた棒状基部上端に把手としてのプルリングを付設して該プルリングを周壁上部内に横設させ、又底壁中央部から起立させた押圧板下端外縁が接する底壁部分に破断用肉薄線を設けている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
容器体内に液体を充填し、容器体口部へ中栓を嵌合させ、かつ容器体口頸部へキャップを嵌合させた状態で高温殺菌することが行われているが、このようにすると温度低下により容器体内は負圧化し、すると中栓の除去に力を要するために、中栓取外し時の衝撃により容器体内液体が口部から飛散することがあった。
【0004】
上記従来例は、そのような容器体内液体の飛散を防止するために、中栓取外しに先だち、上記押圧板を押し、破断用肉薄線を破断することで、該破断部分から外気流入により容器体内負圧状態を解消した後に中栓を除去するよう設けたものであるが、底壁から押圧板を起立するため、成形部材も多く要し、中栓成形用金型の構造も複雑化することでコスト高となるものであった。
【0005】
本発明はそのような欠点を除去したものであり、併せて肉薄線破断による容器体内負圧状態の解消が容易であるよう設けたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
第1の手段として、底壁2外周から周壁3を起立し、かつそれ等底壁と周壁との連続部内面から、周壁3内方へ位置させて把手6を突出する合成樹脂製の容器密閉用中栓において、
上記把手植設部分9外周の内外面のいずれかの一方の一部に、周壁破断用の薄肉線11を形成させた。
【0007】
第2の手段として、上記第1の手段を有すると共に、上記薄肉線11を、底壁への把手植設部分まで延長させた。
【0008】
第3の手段として、上記第1又は第2の手段を有すると共に底壁2外周と周壁3下部との連続部分内面から把手基部7を突出させると共に、周壁下部への把手植設部分の周壁外面へ凹部10を穿設し、上記周壁下部への把手植設部分の上部外縁と、凹部10の上部外縁との間の周壁部分を破断可能な薄肉線11とした
第4の手段として、上記第1又は第2の手段を有すると共に底壁2外周と周壁3下部との連続部分内面から把手基部7を突出させると共に、周壁下部内面への把手植設部分9を、頂角を上方に位置する三角形状に形成し、かつ該把手基端が植設されている周壁部分の外面へ、上記把手植設部分と同形状の三角形状凹部10a を穿設し、上記把手植設部分が形成する三角形の頂角を挟む二辺と、これ等二辺と対応する、上記凹部の二辺との間の周壁部分を破断可能な薄肉線11とした。
【0009】
第5の手段として、上記第1又は第2の手段を有すると共に底壁2外周と周壁3下部との連続部分内面から把手基部7を突出させると共に、周壁下部内面への把手植設部分9を、頂角を上方に位置する三角形状に形成し、かつ該把手植設部分外縁の頂角を挟む二辺周壁部分の外面へ、屈曲部12を上方へ位置する横向きのくの字形状をなす溝部13を穿設して、上記把手植設部分外縁の頂角を挟む二辺と、くの字形状溝部の上外縁との間の周壁部分を、破断可能な薄肉線11とした。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下図1から図4が示す第1実施形態について説明すると、1は適宜弾性を有する合成樹脂材で一体成形した容器密閉用中栓で、底壁2周縁から周壁3を起立し、該周壁上端に外向きフランジ4を有し、その周壁中間部のやや上方寄り部分外面にはシール用突条5を周設している。その周壁3は上部外径を下部外径よりもやや大径とし、シール用突条5は、該中栓を容器体口頸部21内面へ嵌合させたとき、その口頸部内面へ水密に圧接可能とし、又外向きフランジ4は口頸部上端面へ水密に圧接可能としている。
【0011】
6はプルリング式の把手で、該把手基部7としての支持杆7a上端から周壁上部内へ横設させてプルリング8を突出させている。その把手基部は底壁2外周部と周壁下部との両接続部内面から突出させている。周壁下部への把手基部植設部分は、底壁外周部へ植設されて起立する支持杆7aの下方外面と、該外面と対向する周壁下方部分内面とを連結させて、該連結部分を周壁下部への把手植設部分としてもよい。それ等底壁外周部および周壁下部への把手基部の植設部分9のうち、主として周壁下部内面への植設部分の外面には、凹部10を穿設させている。該凹部は上記周壁下部への植設部分とほぼ同一大きさ、かつ同一形状をなし、図示例の場合は周壁下部外面から底壁外周部へかけて細長の長方形状に形成している。又凹部10の少くとも上部外縁と、周壁に対する把手基端植設部分9の上部外縁との間の周壁部分を、破断可能な薄肉線11とする。該薄肉線は、図1が示すように容器体口頸部21内へ中栓1を緊密に嵌合させた状態から、把手6を上方へ、好ましくは把手基端突出部分と対向する周壁部分の上方へ引上げたとき、上記薄肉線11が破断されるよう設ければよいが、底壁外周部への把手植設部分まで延長させてもよい。加熱殺菌等により容器体内が負圧化している状態で薄肉線が破断されると、その破断部分から外気が入って容器体内の負圧状態を解消する。よって次に把手6を上方へ引上げすると、上記負圧化による吸引状態を解消された中栓1は、容易に引抜くことが出来る。
【0012】
図5と図6とは第2実施形態を示す。該実施形態にあっては、周壁下部内面と該部分と連続する底壁外周部とを把手植設部分とし、その周壁下部内面への把手植設部分は頂角を上方に有する三角形状となし、又該周壁下部内面への把手植設部分の外面へ、上記把手植設部分と同形状、かつほぼ同一大きさの三角形状凹部10a を、該凹部は底壁外周部下面へ延長させて穿設したものである。尚その凹部のうち、底壁外周部下面への延長部分は必ずしも必要としない。
【0013】
図示例にあっては、周壁下部内面への把手植設部分を、該部分を有する周壁部分外面へ穿設した三角形状凹部10a よりもやや大としているが、やや小に形成してもよい。その三角形状の把手植設部分外縁の頂角を挟む二辺と、上記三角形状凹部10a の頂角を挟む二辺との間の周壁部分を破断可能な薄肉線11に形成する。
【0014】
図7と図8とは、第3実施形態を示す。該実施形態は、上記第2実施形態における三角形状凹部10a を、屈曲部12を上方に位置させた、横向きくの字形状の溝部13に代えたものであり、把手植設部分は第2実施形態の場合と同様に形成すればよい。
【0015】
即ち、周壁下部内面と該部分に連続する底壁外周部とを把手植設部分とし、その周壁下部内面への把手植設部分は頂角を上方に有する三角形状とする。又該三角形状の把手植設部分外縁の頂角を挟む二辺の周壁部分外面へ、上記くの字形状をなす溝部13を穿設し該溝部の上外縁と上記把手植設部分外縁の頂角を挟む二辺との間の周壁部分を破断可能な薄肉線11とした。
【0016】
図9と図10は第4実施形態を示す。該実施形態は把手6を図9が示すように上方からみてU字形状となし、そのU字形状部の端部を下方へ垂下させて二本脚部の基部7,7となし、その基端部を底壁外周部上面と該外周部に連続する周壁下部部分内面とに植設させて上記U字形状部分14を周壁3の上部内に横設したものである。該実施形態の場合も周壁下部内面への植設部分は上方に頂角を有する三角形状とし、かつ該植設部分外方の周壁下部外面部分に三角形状の凹部10a を穿設している。そして第2実施形態の場合と同様に、上記周壁下部内方への把手植設部分外縁の頂角を挟む二辺と三角形状凹部10a の頂角を挟む二辺との間の周壁部分を破断可能な薄肉線11としている。図示例では二本の把手基部植設部分のそれぞれに凹部10a を設けたが、その一方にだけ設けてもよい。
【0017】
該実施形態における三角形状凹部10a は、図7と図8とが示す第3実施形態における、横向きくの字形状の溝部13に代えることが出来、この場合は第3実施例と同様に破断可能な薄肉線を形成すればよい。
【0018】
既述第2、第3、第4実施形態において説明しなかった部分は、第1実施形態の場合と同様であり、よって同一符号を付することで説明を省略する。又把手引上げにより薄肉線11が破断され、該破断部分から外気が入って容器体内の負圧状態が解消され、中栓引抜きが容易となることも第1実施形態の場合と同様である。尚、既述各実施形態における薄肉線11は、把手を引上げしても、植設部分の一部が破断されるだけで、その植設部分の全体が中栓から分離することがないよう設けるものとする。
【0019】
既述各実施形態における中栓は、図11が示すように底壁2を同図Aが示すように、下方へ張出す球面状底壁2aに、又同図Bが示すように下方へ突出する円錐状底壁2bに、更に同図Cが示すように下方へ張出す截頭円錐状底壁2cに、それぞれ形成することが望ましい。このように形成することで、把手植設部分の底壁上面と把手基部7内方側の側面7aとが形成する各aを鈍角とすることが出来、よって既述のように把手を引いたとき、その角a部分に発生する圧縮力を軽減でき、よって薄肉線11を破断することが容易となる。
【0020】
【発明の効果】
本発明は既述構成とするもので、各請求項記載のように形成することで、容器体口頸部内への中栓嵌合状態から、把手を強く引くことで破断線を破断し、外気をその破断部分から容器体内へ流入させて容器体内の負圧状態を解消させ、容易に中栓を抜き出すことが出来る。又各破断線は把手植設部分外周に設ければよく、既述従来例のように中栓底壁から押圧板を起立させてその下端に設けなくてもよいから、押圧板を設けなくてもよく、材料も節約でき、コストも廉価とすることが出来る。
【0021】
又請求項3、特に請求項4、請求項5のように形成することで、各薄肉線11を容易に破断することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】容器体口頸部内へ嵌合させた状態で示す、本発明中栓の断面図である。
【図2】図1中栓の正面図である。
【図3】図2中栓を斜下方からみた斜視図である。
【図4】図2中栓の、周壁に対する把手植設部分の説明図である。
【図5】第2実施形態で示す中栓を斜下方からみた斜視図である。
【図6】図5中栓の周壁に対する把手植設部分の説明図である。
【図7】第3実施形態で示す中栓を、斜下方からみた斜視図である。
【図8】図7中栓の、周壁に対する把手植設部分の説明図である。
【図9】第4実施形態で示す中栓を、一部切欠いて示す斜視図である。
【図10】図9中栓の、周壁に対する把手植設部分の説明図である。
【図11】図1中栓の変形例を示す、断面図である。
【符号の説明】
1…中栓 2…底壁
3…周壁 6…把手
7…把手基部 9…植設部分
10…凹部 10a…三角形状凹部
11…薄肉線 13…溝部
Claims (5)
- 底壁2外周から周壁3を起立し、かつそれ等底壁と周壁との連続部内面から、周壁3内方へ位置させて把手6を突出する合成樹脂製の容器密閉用中栓において、
上記把手植設部分9外周の内外面のいずれかの一方の一部に、周壁破断用の薄肉線11を形成させた
ことを特徴とする容器密閉用中栓。 - 上記薄肉線11を、底壁への把手植設部分まで延長させた
ことを特徴とする、請求項1記載の容器密閉用中栓。 - 底壁2外周と周壁3下部との連続部分内面から把手基部7を突出させると共に、周壁下部への把手植設部分の周壁外面へ凹部10を穿設し、上記周壁下部への把手植設部分の上部外縁と、凹部10の上部外縁との間の周壁部分を破断可能な薄肉線11とした
ことを特徴とする、請求項1又は2記載の容器密閉用中栓。 - 底壁2外周と周壁3下部との連続部分内面から把手基部7を突出させると共に、周壁下部内面への把手植設部分9を、頂角を上方に位置する三角形状に形成し、かつ該把手基端が植設されている周壁部分の外面へ、上記把手植設部分と同形状の三角形状凹部10a を穿設し、上記把手植設部分が形成する三角形の頂角を挟む二辺と、これ等二辺と対応する、上記凹部の二辺との間の周壁部分を破断可能な薄肉線11とした
ことを特徴とする請求項1又は2記載の容器密閉用中栓。 - 底壁2外周と周壁3下部との連続部分内面から把手基部7を突出させると共に、周壁下部内面への把手植設部分9を、頂角を上方に位置する三角形状に形成し、かつ該把手植設部分外縁の頂角を挟む二辺周壁部分の外面へ、屈曲部12を上方へ位置する横向きのくの字形状をなす溝部13を穿設して、上記把手植設部分外縁の頂角を挟む二辺と、くの字形状溝部の上外縁との間の周壁部分を、破断可能な薄肉線11とした
ことを特徴とする、請求項1又は2記載の容器密閉用中栓。
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JP2002223535A JP4375594B2 (ja) | 2002-07-31 | 2002-07-31 | 容器密閉用中栓 |
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Country Status (1)
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2007024156A1 (fr) * | 2005-08-23 | 2007-03-01 | Sergey Anatoljevich Smirnov | Article long se presentant comme un rouleau avec des elements a effets publicitaires ou autres |
JP2011068403A (ja) * | 2009-09-25 | 2011-04-07 | Yuitto:Kk | 瓶用中栓 |
KR101932614B1 (ko) * | 2017-10-17 | 2018-12-26 | 이현영 | 형태 변형 유도 용기 뚜껑 |
-
2002
- 2002-07-31 JP JP2002223535A patent/JP4375594B2/ja not_active Expired - Lifetime
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