JP2004054591A - 健康増進プログラムの作成方法および健康増進実行方法 - Google Patents
健康増進プログラムの作成方法および健康増進実行方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】利用者のニーズに応じて個人別に最適かつ効果的な運動を行うためのテーラーメイド運動プログラムを作成し、その実行に当たって的確なアドバイスを行う。
【解決手段】利用者に問診票、質問票で身体情報、食事情報、生活情報、ニーズ情報などを質問(手順1、3)し、さらに体力テスト(手順2、4)を行って、利用者のニーズに沿って個別に身体状況、食事状況、生活状況に適合した持久力トレーニングおよび筋力トレーニングの2種類を含む健康増進プログラムを作成(手順6)する。利用者は健康増進プログラムを実行(手順7)し、そのときの活動量を都度センターに報告する。センターはこの活動量を解析、判定(手順9)し、その結果に応じてアドバイス(手順10)を行う。また、判定結果に応じて改善プログラムを作成(手順11)し、同様のサイクルを繰り返す。
【選択図】 図1
【解決手段】利用者に問診票、質問票で身体情報、食事情報、生活情報、ニーズ情報などを質問(手順1、3)し、さらに体力テスト(手順2、4)を行って、利用者のニーズに沿って個別に身体状況、食事状況、生活状況に適合した持久力トレーニングおよび筋力トレーニングの2種類を含む健康増進プログラムを作成(手順6)する。利用者は健康増進プログラムを実行(手順7)し、そのときの活動量を都度センターに報告する。センターはこの活動量を解析、判定(手順9)し、その結果に応じてアドバイス(手順10)を行う。また、判定結果に応じて改善プログラムを作成(手順11)し、同様のサイクルを繰り返す。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、利用者のニーズに対して、各個人の健康・体力面の状況、日常生活の状況、精神的な状況などを解析して、各個人に最適かつ効果的なテーラーメイド運動プログラムを作成する健康増進プログラムの作成方法およびそのプログラムを利用した健康増進実行方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、日本人の平均年齢は日増しに高くなり高齢化社会の到来が叫ばれている。このような背景から医療費の高騰や介護保険の導入など医療保険制度の見直しが行われている。一方で、いわゆる団塊の世代あるいはアクティブシニアと呼ばれる中高年者は生き甲斐や健康増進に高い意欲を見せており、多くの中高年者がスポーツジムでトレーニングをしたり、ウォーキング、あるいは市販の運動器具を購入して運動するなどして健康増進を図っている。
これらのトレーニングや運動を行う場合、スポーツジムではインストラクタの指示でトレーニングをしたり、所定の運動コースに参加して行っている。また、市販の運動器具は取扱説明書を参考に運動するのが通常である。また、健康雑誌やテレビの健康番組などを参考にして自己流で各種の運動を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、一般にこれらのトレーニングや運動を実践する人々は、体力はもちろん、運動能力、身体状況、家庭環境、日常行動、仕事環境、運動の目的などは千差万別である。ところが、上記従来の方法は多くの人たちの平均的な状況を想定して作られたプログラムが中心であり、各個人にとっての運動効果や健康増進に対しては必ずしも十分なものではなく、かつ各人のニーズに応じたものでもない。スポーツジムでトレーナーがカウンセリングをして個人にふさわしい運動プログラムを作成する場合もあるが、その多くはスポーツジム内でのトレーニングを想定して指導するものであり、スポーツジム外で行う日常的な運動についてアドバイスするものではない。
【0004】
本発明は、このような従来の健康増進方法における課題を解決するもので、専門家が各個人に対して個別に、最適かつ効果的な運動を行うためのテーラーメイドプログラムの提供とそれに対するアドバイスを行う健康増進プログラムの作成方法および健康増進実行方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明の健康増進プログラムの作成方法は、利用者の身体情報およびニーズ情報を取得するステップと、取得した利用者の身体情報およびニーズを所定のクラスに分類するステップと、前記クラスに分類した利用者の身体情報およびニーズ情報に適合する持久力トレーニングおよび筋力トレーニングの2種類を含むトレーニングメニューを設定するステップを有することを特徴とする。
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の健康増進プログラムの作成方法において、利用者の食事情報を取得するステップを有することを特徴とする。
請求項3に記載の本発明は、請求項1または2に記載の健康増進プログラムの作成方法において、利用者の精神的、心理的情報を取得するステップを有することを特徴とする。
請求項4に記載の本発明は、請求項1から3のいずれかに記載の健康増進プログラムの作成方法において、持久力トレーニングおよび筋力トレーニングの2種類を含むトレーニングメニューをトレーニング施設および家庭で行うメニューに分類して設定するステップを有することを特徴とする。
請求項5に記載の本発明は、請求項1から4のいずれかに記載の健康増進プログラムの作成方法において、利用者のニーズが寝たきり予防のトレーニングであり、トレーニングメニューに大腰筋および大腿伸筋の少なくとも一方を強化するメニューを含むことを特徴とする。
請求項6に記載の本発明の健康増進プログラムの作成方法は、請求項1から5のいずれかの作成方法で作成された健康増進プログラムを所定期間実行した後、改善プログラムを作成するステップを有することを特徴とする。
請求項7に記載の本発明の健康増進プログラムの実行方法は、利用者の身体情報およびニーズ情報を基に作成された持久力トレーニングおよび筋力トレーニングの2種類を含むトレーニングメニューを具備した健康増進プログラムを実行するステップと、前記健康増進プログラムの実行した活動量を解析し、前記トレーニングメニューを実行するためのアドバイスをするステップを有することを特徴とする。
請求項8に記載の本発明は、請求項7に記載の健康増進プログラムの実行方法において、健康増進プログラムを実行した活動量を実行の都度送信し、送信された活動量を解析してアドバイスをすることを特徴とする。
請求項9に記載の本発明は、請求項8に記載の健康増進プログラムの実行方法において、第1の期間に第1の健康増進プログラムの実行とアドバイスを繰り返し、第1の期間終了後に、第1の健康増進プログラムを送信された活動量を考慮して第2の健康増進プログラムを作成し、第2の期間に前記第2の健康増進プログラムを実行することを特徴とする。
請求項10に記載の本発明は、請求項9に記載の健康増進プログラムの実行方法において、第2の期間に第2の健康増進プログラムを実行した活動量を実行の都度送信し、送信された活動量を解析してアドバイスをすることを特徴とする。
請求項11に記載の本発明は、請求項7から10のいずれかに記載の健康増進プログラムの実行方法において、健康増進プログラムが、利用者の食事情報も利用して作成されたトレーニングメニューを含むことを特徴とする。
請求項12に記載の本発明は、請求項7から11のいずれかに記載の健康増進プログラムの実行方法において、健康増進プログラムが、利用者の精神的、心理的情報も利用して作成されたトレーニングメニューを含むことを特徴とする。
請求項13に記載の本発明は、請求項7から12のいずれかに記載の健康増進プログラムの実行方法において、健康増進プログラムが、持久力トレーニングおよび筋力トレーニングの2種類を含むトレーニングメニューをトレーニング施設および家庭で行うメニューに分類して設定されたトレーニングメニューを含むことを特徴とする。
請求項14に記載の本発明は、請求項7から13のいずれかに記載の健康増進プログラムの実行方法において、健康増進プログラムが寝たきり予防の健康増進プログラムであり、トレーニングメニューに大腰筋および大腿伸筋の少なくとも一方を強化するメニューを含むことを特徴とする。
請求項15に記載の本発明の健康増進システムは、健康増進プログラムの作成、個人データの解析と評価および健康増進プログラムを実行するためのアドバイスを行う本部またはセンターを有し、健康増進プログラムの利用者は前記センターまたはセンターが管轄する教室と健康増進プログラムおよびその実行情報の授受を行うことを特徴とする。
請求項16に記載の本発明は、請求項15に記載の健康増進システムにおいて、健康増進プログラムおよびその実行情報の授受をインターネットを介して行うことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態による健康増進プログラムの作成方法は、利用者の身体情報およびニーズ情報を取得するステップと、取得した利用者の身体情報およびニーズを所定のクラスに分類するステップと、前記クラスに分類した利用者の身体情報およびニーズ情報に適合する持久力トレーニングおよび筋力トレーニングの2種類を含むトレーニングメニューを設定するステップを有しているので、利用者の各個人に対して、利用者のニーズに即して身体状況を考慮した安全で最適かつ効果的な運動を行うためのテーラーメイドの健康増進プログラムを提供することができる。
【0007】
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態による健康増進プログラムの作成方法において、さらに利用者の食事情報も利用して健康増進プログラムを作成するので、利用者のニーズに即して身体状況に加え、栄養状況も加味したテーラーメイドの健康増進プログラムを提供することができる。
【0008】
本発明の第3の実施の形態は、第1または第2の実施の形態による健康増進プログラムの作成方法において、さらに利用者の精神的、心理的情報も利用して健康増進プログラムを作成するので、利用者のニーズに即して身体状況、栄養状況に加え精神的、心理的状況も加味したテーラーメイドの健康増進プログラムを提供することができる。
【0009】
本発明の第4の実施の形態は、第1から第3の実施の形態による健康増進プログラムの作成方法において、持久力トレーニングおよび筋力トレーニングの2種類を含むトレーニングメニューをトレーニング施設および家庭で行うメニューに分類して設定するので、トレーニングをトレーニング施設および家庭で分けて実行することができる。
【0010】
本発明の第5の実施の形態は、第1から第4の実施の形態による健康増進プログラムの作成方法において、利用者のニーズが寝たきり予防のトレーニングであり、トレーニングメニューに大腰筋および大腿伸筋の少なくとも一方を強化するメニューを含むので、加齢とともに衰える大腰筋および大腿伸筋を強化することができ、高齢時の歩行能力の低下を防止することができる。
【0011】
本発明の第6の実施の形態による健康増進プログラムの作成方法は、第1から第5の実施の形態による作成方法で作成された健康増進プログラムを所定期間実行した後改善プログラムを作成するもので、健康増進プログラムによる運動効果の進度に合わせて的確に健康増進プログラムを改善することができる。
【0012】
本発明の第7の実施の形態による健康増進プログラムの実行方法は、利用者の身体情報およびニーズ情報を基に作成された持久力トレーニングおよび筋力トレーニングの2種類を含むトレーニングメニューを具備した健康増進プログラムを実行するステップと、前記健康増進プログラムの実行した活動量を解析し、前記トレーニングメニューを実行するためのアドバイスをするステップを有するので、利用者は、自己のニーズに即して身体状況を考慮した安全で最適かつ効果的な運動を行い、そのときの活動量に応じて健康増進プログラムを実行する際の適切なアドバイスを受けることができる。したがって、健康増進のためにきめ細かい指導を受けることができる。
【0013】
本発明の第8の実施の形態は、第7の実施の形態による健康増進プログラムの実行方法において、健康増進プログラムを実行した活動量を実行の都度送信し、送信された活動量を解析してアドバイスをするので、利用者は、自己のニーズに即して身体状況を考慮した安全で最適かつ効果的な運動を行い、そのときの活動量に応じて都度健康増進プログラムを実行する際の適切なアドバイスを受けることができる。したがって、健康増進のためにさらにきめ細かい指導を受けることができる。
【0014】
本発明の第9の実施の形態は、第8の実施の形態による健康増進プログラムの実行方法において、第1の期間に第1の健康増進プログラムの実行とアドバイスを繰り返し、第1の期間終了後に、第1の健康増進プログラムを送信された活動量を考慮して第2の健康増進プログラムを作成し、第2の期間に前記第2の健康増進プログラムを実行するものである。したがって、利用者は健康増進の進度に合わせて的確な健康増進プログラムを実行することができる。
【0015】
本発明の第10の実施の形態は、第9の実施の形態による健康増進プログラムの実行方法において、第2の期間に第2の健康増進プログラムを実行した活動量を実行の都度送信し、送信された活動量を解析してアドバイスをするものである。したがって、利用者は第2の健康増進プログラムの実行時においてもそのときの活動量に応じて都度適切なアドバイスを受けることができる。
【0016】
本発明の第11の実施の形態は、第7から10のいずれかの実施の形態による健康増進プログラムの実行方法において、健康増進プログラムが、利用者の食事情報も利用して作成されたトレーニングメニューを含むので、利用者のニーズおよび身体状況に加え、栄養状況も加味した健康増進プログラムを実行しつつ、その活動量に応じて健康増進プログラムを実行する際の適切なアドバイスを受けることができる。
【0017】
本発明の第12の実施の形態は、第7から11のいずれかの実施の形態による健康増進プログラムの実行方法において、健康増進プログラムが、利用者の精神的、心理的情報も利用して作成されたトレーニングメニューを含むので、利用者のニーズおよび身体状況に加え、精神的、心理的状況も加味した健康増進プログラムを実行しつつ、その活動量に応じて健康増進プログラムを実行する際の適切なアドバイスを受けることができる。
【0018】
本発明の第13の実施の形態は、第7から12のいずれかの実施の形態による健康増進プログラムの実行方法において、健康増進プログラムが、持久力トレーニングおよび筋力トレーニングの2種類を含むトレーニングメニューをトレーニング施設および家庭で行うメニューに分類して設定されたトレーニングメニューを含むものである。したがって、トレーニング施設および家庭で行うそれぞれのトレーニング別にその活動量に応じて適切なアドバイスを受けることができる。
【0019】
本発明の第14の実施の形態は、第7から13のいずれかの実施の形態による健康増進プログラムの実行方法において、健康増進プログラムが寝たきり予防の健康増進プログラムであり、トレーニングメニューに大腰筋および大腿伸筋の少なくとも一方を強化するメニューを含むものである。したがって、加齢とともに衰える大腰筋および大腿伸筋を的確なアドバイスを受けながら強化することができるので、高齢時の歩行能力の低下を防止することができる。
【0020】
本発明の第15の実施の形態による健康増進システムは、健康増進プログラムの作成、個人データの解析と評価および健康増進プログラムを実行するためのアドバイスを行う本部またはセンターを有し、健康増進プログラムの利用者は前記センターまたはセンターが管轄する教室と健康増進プログラムおよびその実行情報の授受を行うものである。したがって、利用者は最寄りの教室や自宅にいながら、安全で最適かつ効果的な運動を行うためのテーラーメイドの健康増進プログラムの提供と指導を受けることができる。
【0021】
本発明の第16の実施の形態は、第15の実施の形態による健康増進システムにおいて、健康増進プログラムおよびその実行情報の授受をインターネットを介して行うので、本部や地区センターが遠隔地にあっても利用者は最寄りの教室や自宅から簡単にアクセスして的確な指導を受けることができる。
【0022】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面に基づいて説明する。
(実施例1)
本実施例による健康増進プログラムおよび健康増進実行方法の基本原理について説明する。
図1は本実施例による健康増進プログラムおよび健康増進実行方法を実行するためのフローチャートである。本実施例による健康増進アドバイスを受けるには利用者は利用申し込みをする必要があるが、その方法には2通りの方法がある。1つはインターネットを利用する方法、他の1つは所定の施設や教室から参加する方法である。
インターネットを利用する場合は、手順1でホームページを開いて提示された所定の問診票、質問票に質問事項に対する回答データを入力する。問診票、質問票は、利用者に最適なプログラムを作成するために、健康、食事、体力などの身体の基本的な情報のみならず、日常生活の状況、精神的な状況、心身の目標ややりたい運動、トレーニングの種類や方法などの個人ニーズなどを多方面からチェック、確認するための項目を有している。
【0023】
健康面では、身長、体重、血圧、体脂肪率、疾患、既往症などの身体の基本データや最近の健康状態などの身体情報に関する設問と、食事の回数、内容、量、嗜好などの栄養状態を推定する食事情報に関する設問を設けている。体力面では、筋力と持久力を推定するための設問、最近の運動状況などの身体情報に関する設問を設けている。
日常生活の状況情報としては、日常生活をする上での基本動作や行動、生活習慣の内容とレベルなどの日常生活情報に関する設問を設けている。精神的な状況情報としては、現在または最近の気分、性格、人生観、生き甲斐などの精神的、心理的情報に関する設問を設けている。
個人ニーズ情報としては、身体、健康面やメンタルな面でなりたい状態(たとえば、10kgやせたい、寝たきりにならないようにしたい、鬱状態を脱したいなど)、すなわち、目標とする身体面、健康面や精神面での状態、腰痛などの痛みの状態、運動能力、あるいは運動する目的、運動場所、運動量、運動の好みなどの個人固有のニーズ情報に関する設問を設けている。図3に問診票、質問票の一例を示す。
【0024】
つぎに、手順2で家庭用自転車エルゴメータによる体力チェックを行い、インターネット画面に体力の実測値を入力する。手順1および手順2で入力したデータを、インターネットなどの通信手段を通じてセンターに送信すると、センターでは手順5においてデータベース11にデータ入力する。家庭用自転車エルゴメータがない場合は他の種類の体力チェック運動で代用したり、場合によっては省略してもよい。なお、手順2で医者、医療データを含めることが好ましい。
他方、所定の施設や教室から参加する場合は、手順3において手順1で説明したものと同様な内容の問診票、質問票に記入し、手順4でインストラクタの指示に従って施設や会場で体力テストを行う。手順3および手順4の結果データは手順5においてデータベース11に入力される。なお、手順4で医者、医療データを含めることが好ましい。
以上の手順1から5により利用者の個人別のデータベースが構築される。なお、健康増進プログラムを利用した健康増進アドバイスを所定の施設や教室などの地域で指導するには、各個人データを居住地などの地域別に蓄積すればよい。地域で指導する場合は、地方自治体や町内会、商店会、敬老会、学校などを単位として実行できるので、指導も効率的であり、また、参加メンバー同士で協力し合ったり励まし合ったりして実施することができるので効果的でもある。
【0025】
つぎに、手順6で各個人別に運動および日常生活プログラム(以下運動プログラムと略称する。)が作成される。
運動プログラムの作成は、各利用者の個人別データを基に作成される。この場合、健康増進、体力強化、運動能力向上などに対するスポーツ医学データやトレーニング理論データの他に、実証済みの研究成果データなどを反映させて運動プログラムを作成する。たとえば、高齢者の健康増進については、本発明者らによる茨城県大洋村との健康増進プロジェクトの研究成果を適用すると効果的である。
運動プログラムとしては、運動の種類、強度、時間、期間などを、教室やスポーツジムなどで行うトレーニング機器や設備を使用するメニューと、家庭(通勤中や外出中を含む)で行う器具を使用しないか、家庭用トレーニング機器を使用するメニューとからなる運動メニューと、運動メニューを実行する上での注意事項、指導内容が作成される。運動メニュー、特に中高年者の運動メニューとしては通常有酸素運動が好適とされているが、本発明者らの研究成果によれば、これに適度な筋肉トレーニングを加えると持久力と筋力の両方が向上して一層効果的であることが実証された。たとえば、加齢により歩行能力が低下したりいわゆる寝たきりになることがあり、これを予防するためにウォーキングなどが奨励されているが、これに大腰筋の強化トレーニングを加えると歩行能力の低下を防止することができる。ちなみに、70歳以上の高齢者でも大腰筋の強化トレーニングにより大腰筋を太くすることは可能である。
一方、注意事項、指導内容としては、最低運動量、過度の運動の禁止、運動する時間帯や運動環境の指導、食事や嗜好品、サプリメントなど栄養面での指導などが行われる。
【0026】
手順6におけるプログラムの作成はたとえば以下のようにして作成される。
(1)持久力トレーニングと筋力トレーニングの2種類を基本とする。
(2)プログラムを作るときの基本は、(a)安全性、(b)体力レベル、(c)個人のニーズを基に作成する。この場合、(a)安全性の比重が最も高く、(b)体力レベル、(c)個人のニーズの順に比重を考慮する。
(3)問診票、質問票の質問データを(a)安全性、(b)体力レベル、(c)個人のニーズ、(d)その他に分類し、各質問に対する回答内容をクラス分けする。(a)安全性は、身体状況のメディカルチェック項目や日常の生活状況などを中心に、運動することに対する身体の安全度や危険度を分類する。(b)体力レベルは、握力、上体起こし、長座位体前屈、開眼片足立ち、障害物歩行、6分間歩行テストなどの体力テスト結果をランク分けする。(c)個人のニーズは運動する目的、たとえば、寝たきり予防、息切れ防止、腰痛予防、ダイエット、スポーツ種目に対する運動能力強化などを目的別に分類する。
これらの分類、ランク分けの判定基準をあらかじめパーソナルコンピュータ(以下パソコンと略称する。)に蓄積させておき、問診票、質問票の回答データを入力したときその判定基準に従って分類する。
【0027】
手順6におけるプログラム作成ステップを図2に示す。
入力されたデータは、データベースに一旦登録される。登録されたデータは、分類テーブルを用いて分類され、分類されたデータは登録される。この登録されたデータから、まず危険因子データが抽出される。抽出された危険因子データを元に危険度が算出され、算出された危険度を元に危険度を判定する。危険と判定された場合にはプログラムの作成は中止される。安全と判定された場合には、体力レベル項目データが抽出され、抽出した体力レベル項目データは判定基準テーブルによってランクが算出される。また登録されたデータからニーズ項目データが抽出され、ニーズ別ランクテーブルを元にプログラムが作成される。
【0028】
(4)持久力トレーニングの評価方法は以下のように行う。
(a)エアロバイクを使用する場合の評価法
イ メディカルチェック用の質問に対する回答をパソコンのタッチパネルで入力し、危険因子が3個以上ある場合と2個以内の場合に分類する。
ロ 危険因子が2個以内の場合には、質問紙による体力レベルの調査に入る。
ハ 質問紙の回答により、あらかじめ決定した体力レベルでその人の持久的能力の検査を行う。この方法は事前に質問紙で体力レベルを予想するため危険性が低く、自治体等で一般的に使用することができる。
ニ 運動中に疲労性の物質といわれる乳酸の濃度が2mMol以上になると出るとされる換気性作業閾値(VT)を測定する。
ホ トレーニング負荷の決定
質問紙の体力レベルで低、中であった人および70歳以上の人は、それぞれ個人の80%VTレベル(VTが出たときのエアロバイクの負荷の80%を意味する)で、高体力レベルの人は90%VTレベルで行う。
ヘ トレーニングの量は、原則週5日とし、トレーニング開始1週間目は実施する運動時間を15分とする。2週目からの2週間は30分とし、4週目から45分とする。
ト トレーニング結果をパソコンに記録し、1ヵ月毎にその記録を参加者にフィードバッグする。
チ トレーニング開始後、最初の3ヵ月で評価を行い、トレーニング負荷を調整する。その後は6ヵ月毎に評価を行い、負荷を調整する。
【0029】
(b)体力テストを行う場合の評価法
イ エアロバイクを使用する場合と同様にメディカルチェックを行う。
ロ 持久系と筋力系の能力を評価するための体力テストを行う。参加者には体力年齢という形でフィードバッグする。
ハ 持久的トレーニング
基本はウォーキングで、参加者は歩数計を着け、まず1週間の歩行数の平均を明らかにする。それを基に1日あたり現状より2000歩をプラスにするように指示する。この状態が3ヶ月間維持できれば1万歩を目標にする。この場合、継続の支援策として記録用カレンダーを配布し、毎日体重と歩数を記録させる。
ニ 歩数と体重の記録をパソコンに記録し、1ヵ月毎にその記録が参加者にフィードバッグされる。
ホ トレーニング開始後、最初の3ヵ月で評価を行い、トレーニング負荷を調整する。その後は6ヵ月毎に評価を行い、負荷を調整する。
【0030】
(5)筋力トレーニングの評価方法は以下のように行う。
イ 筋肉量の評価は,MRIの結果と相関関係が認められたインピーダンスを用いた筋肉量測定装置を用いて行う。
ロ 質問紙による体力レベルで、プログラムは上肢と下肢の筋トレで構成し、実施数は1:2の比率とする。これは本発明者らの研究によると下肢の筋肉量の減少率が上肢に比べて2倍であることによる。
ハ 家庭用の筋力トレーニングは、全員が当初体重を負荷として実施する。
ニ 1つの運動は10回を1セットする。セット数の決め方は、質問紙による体力レベルテストで、低の人が1セット,中以上の人が2セットとする。
ホ 3ヵ月毎に筋肉量の評価を行い、効果があった人はチューブを用いた筋トレを実施する。
【0031】
(6)精神面と個人のニーズの評価方法は以下のように行う。
イ 筋肉量の評価の時に、生きがいとの関連で精神面の調査を行い、生活面へのアドバイス(例:外出を増やしましょう、サークルに加入しましょう、ボランティアに参加しましょうなど)を実施する。
ロ やせたい、肩こりの解消、腰や膝の痛みの解消、スポーツがしたいなど個人のニーズを達成するためのメニュー内容を盛り込む。たとえば、膝が痛い場合は、膝をあまり使わずに膝の周りの筋肉を鍛えるメニューを入れ込む。
こうして、手順6で作成された運動プログラムは各利用者へインターネットや郵送など適宜な方法で提供される。各利用者はその運動プログラムに従い、手順7で運動を実行する。利用者は、運動中や運動後の身体状況を逐次チェック、確認し、手順7でセンターに活動量を報告する。活動量の測定は、運動時に歩数計や脈拍計などを装着しておけば運動量や消費カロリー、最大脈拍値などが自動的に記録されるので、そのデータをインターネットなどで送信すればよい。歩数計や脈拍計は市販のものでもよいが、インターネットに接続して自動的に送信できるようにすれば一層効果的である。なお、送信するデータとしては、運動量や消費カロリー、最大脈拍値以外に運動前後の血圧や体重なども送信することが好ましい。データ送信は、運動実施の都度行うようにすれば、利用者の運動プログラム実行の効果測定を一層正確に行うことができる。また送信するデータに、医療データ、身体データ、食事データ、精神的又は心理的データを含むことが好ましい。
センターでは、手順8で送信されてきたデータを基に、手順9で運動プログラムの効果を判定し、手順10で利用者に都度こまめにアドバイスをする。利用者はこのアドバイスを基にさらに運動を継続する。以下手順7から手順10が繰り返される。
【0032】
手順7から手順10の繰り返しが1週間とか1ヶ月など所定の期間繰り返されると、センターで図4に示すような効果表が作成される。この効果表は上記所定の期間における運動プログラムによる日々あるいは小期間内における身体状況の変化が記録され、これにより運動プログラムの総合的な判定を行う。運動プログラムの総合判定が行われると、手順11に進んで改善プログラムが新たに作成され利用者に提示される。なお、手順11では、問診、体力テスト、医者又は医療データを考慮することが好ましい。利用者はこの改善プログラムに従って手順12で運動を実行し、手順13でセンターに活動量を報告する。センターでは、手順14で改善プログラムの効果を判定し、手順15でアドバイスをする。利用者はこのアドバイスを基にさらに運動を継続する。以下手順12から手順15が繰り返される。
手順12から手順15の繰り返しがさらに所定の期間繰り返されてこの期間における運動プログラムの効果が判定され、この期間内における所定の効果が得られた場合は第1段階のプログラムは終了し、第2段階のプログラムに進む。一方、さらに改善プログラムが必要であれば再度改善プログラムが作成され、所定の効果が得られるまで手順12から手順15が繰り返される。トレーニングの目標や内容によって異なるが、中高年者の健康増進プログラムでは、通常、1段階を3ヶ月程度で終了するようにプログラムを作成すればトレーニングを継続する意欲がわきやすいので好適である。
【0033】
(実施例2)
つぎに、本健康増進プログラムが歩行能力を向上させて寝たきりを予防する寝たきり予防トレーニングに応用した実施例について説明する。
寝たきりの主要因として転倒による骨折が知られている。転倒により骨折しても若い人は回復力が早く寝たきりになることは少ないが、中高年者は加齢により筋肉量が低下し筋力が低下するため寝たきりになることが少なくない。従来、歩行能力の低下は膝下の筋肉量の低下が主因とされていたが、本発明者らは、加齢により筋肉量が低下するのは膝下の筋肉よりも股関節にある大腰筋と大腿伸筋で著しいこと、そしてこれらの大腰筋と大腿伸筋の低下が歩行能力を大幅に低下させることを実証した。
そこで、寝たきり予防プログラムにおいては、図1の手順4における体力テスト時に、MRIによる股関節および下肢の筋肉(大腰筋、大腿伸筋、大腿屈筋)の筋肉量の測定と、筋力計測器による下肢の筋力の測定を行う。また、大腰筋および大腿伸筋との関連性が確認されているフィールドテストにより歩行能力を計測する。これらの測定データは手順3における問診票、質問票のデータとともに手順5でデータ入力され、データベース11に個人データとして蓄積される。
【0034】
手順6におけるプログラムの作成では、大腰筋および大腿伸筋を強化するメニューが組み入れられ、たとえば下記のメニューからプログラムを作成する。
1 持久力向上メニュー
(1)ストレッチング
(2)ステップ運動
(3)水中歩行
(4)ウォーキング
2 筋力向上メニュー
(1)ストレッチング(運動の開始時と終了時)
(2)インナーサイ(ももの内側の筋肉強化)
(3)チェストプレス(胸の筋肉強化)
(4)ローイング(背中の筋肉強化)
(5)スクワット(ももの前側の筋肉強化)
(6)トランクカール(腹部上方の筋肉強化)
(7)バックエクステンション(腰の筋肉強化)
(8)ABシットアップ(腹部下方の筋肉強化)
【0035】
上記メニューの中でステップ運動、インナーサイおよびABシットアップが大腰筋および大腿伸筋を強化するメニューである。これらのメニューを各個人のデータを基に適宜組み合わせて各個人用の運動プログラムを作成する。プログラムの一例を図5に示す。
利用者はこの運動プログラムに従って、トレーニングジムおよび家庭で運動を実行する(手順7)。以後の実行方法等は図1で説明した手順8から手順15と同一であるので説明を省略する。
本実施例による運動プログラムを中高年者100名に、週2日、1回約1時間で1年から1年半実施した結果、大腰筋および大腿伸筋の筋肉量および筋力が増大したことが確認され、併せて歩行時における歩幅の増大や歩行速度の増大が認められた。
【0036】
(実施例3)
図6は本実施例による健康増進プログラムおよび健康増進プログラムの実行方法をネットワークを利用して実行する健康増進システムのブロック図である。本部51はシステムやプログラムの開発提供、個人データの解析と評価、システム全体の運営管理を行うとともに、具体的な健康増進プログラムおよびアドバイス内容を作成し、地区センター52、53に配信する。本部51は全国に1カ所、または都道府県単位とか北海道、東北・・・の地方単位など広い地域を管轄する単位で設置される。地区センター52、53は、本部51が管轄する地域を細分化した地域、たとえば、本部51が都道府県単位であれば地区センター52、53は市町村単位に設置される。本部51と地区センター52、53とはLANで双方向結合されており、地区センター52、53から本部51にデータを送信したり、質疑応答することができる。
【0037】
各地区センター52、53の傘下には地域住民の地域に密着した教室54、55、56、57が設けられ、地域住民である個人71から80はそれぞれ最寄りの教室54、55、56、57に参加する。各教室にはトレーニング機器などの設備とインストラクタが配置されており、各個人71から80は各教室でインストラクタの指導でトレーニング機器を使用しながら本実施例による健康増進プログラムに沿った運動メニューを実行することができる。最寄りの場所に教室がない個人61、62、63、64はインターネットにより地区センター52、53にアクセスすることにより参加することができる。
教室54、55、56、57に参加した個人71から80は、図1における手順3で問診票・質問票に記入し、手順4で体力テストを受ける。問診票・質問票の回答および体力テストの結果は各教室54、55、56、57で手順5によりデータ入力され、データベース11に蓄積される。このときのデータは地区センター52、53および本部51にも送信され、それぞれのデータベースに蓄積される。
教室54、55、56、57に参加できない個人61から64は、インターネットにより地区センター52、53にアクセスし、図1における手順1で問診票・質問票に記入し、手順2で自宅などにあるエルゴメータで体力チェックをしてその結果を地区センター52、53に送信する。エルゴメータがない場合は、手順1の問診票・質問票の体力チェック項目で代用してもよい。地区センター53、54では問診票・質問票の回答および体力チェックの結果を手順5でデータ入力し、データベース11に蓄積するとともに本部51に送信する。
【0038】
本部51では、入力された各個人61から64、71から80のデータを基に手順6で各個人向けの運動プログラムを作成し、地区センター52、53に送信する。地区センター52、53はこの各個人用プログラムを該当する教室54から57に送信し、各教室54から57で各個人に当該プログラムを基に運動を指導する。教室54から57を介していない個人61から64に対しては、地区センター52、53から各個人61から64に対して運動プログラムをインターネットを介して送信する。なお、地区センター52、53にプログラムを作成することができる専門家が配置されている場合は、地区センター52、53で運動プログラムを作成してもよい。
【0039】
各個人61から64、71から80は専用の運動プログラムに従って手順7で運動を行い、手順8で日々の活動量を都度報告する。報告の仕方は実施例1で説明したとおりである。活動量の報告は教室参加者である個人71から80は教室54から57に行い、教室54から57はそれを地区センター52、53に送信する。インターネット参加者である個人61から64は地区センター52、53に直接行う。地区センター52、53は各個人61から64、71から80の活動量報告を本部51に送信し、本部51では手順9で活動結果を判定して必要であれば手順10でアドバイスを作成し、地区センター52、53へ送信する。地区センター52、53は各個人用プログラムの場合と同様に該当する教室54から57に送信し、各教室54から57で各個人にアドバイスを伝える。教室54から57を介していない個人61から64に対してはインターネットを介してアドバイスを送信する。なお、この場合も地区センター52、53にアドバイスをできる専門家が配置されている場合は、地区センター52、53でアドバイスを作成してもよい。手順11から手順15についても全く同様にして行われる。
【0040】
以上詳細に説明した本実施例による健康増進プログラムおよび健康増進実行方法は、上記実施例のように寝たきり予防プログラムなど健康度の低い人はもちろん、息切れ防止プログラム、腰痛・膝痛予防プログラムなどの中高年者向けの健康増進プログラム、減量・ダイエットプログラム、スポーツ能力向上プログラムなど老若男女すべてに対して種々の健康増進、体力増強のための運動プログラムに適用することができる。
【0041】
【発明の効果】
以上のように本発明による健康増進プログラムおよび健康増進実行方法は、寝たきり予防、息切れ防止、腰痛・膝痛予防など中高年者向けの健康増進プログラム、減量・ダイエット、スポーツ能力向上などの各個人のニーズに対して、各個人の健康・体力面の状況、日常生活の状況、精神的な状況などを考慮して、専門家が各個人に対して個別に、専用の最適かつ効果的なテーラーメイド運動プログラムおよびアドバイスを長期にわたって提供することができる。したがって、参加者は専門家の的確な指導のもとに安心して運動やトレーニングをすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による健康増進プログラムおよび健康増進実行方法を実行するためのフローチャート
【図2】本実施例によるプログラム作成手順を示すフローチャート
【図3】本実施例による健康増進プログラムの作成に使用される問診票、質問票の一例を示す概略図
【図4】本実施例による健康増進プログラムを実行したときの効果を示す効果表の一例を示す概略図
【図5】本実施例による健康増進プログラムの各個人用の運動プログラムの一例を示す概略図
【図6】本実施例による健康増進プログラムおよび健康増進実行方法をネットワークを利用して実行するシステムのブロック図
【符号の説明】
11 データベース
51 本部
52、53 地区センター
54、55、56、57 教室
61、62、63、64 個人
71、72、73、74、75、76、77、78、79、80 個人
【発明の属する技術分野】
本発明は、利用者のニーズに対して、各個人の健康・体力面の状況、日常生活の状況、精神的な状況などを解析して、各個人に最適かつ効果的なテーラーメイド運動プログラムを作成する健康増進プログラムの作成方法およびそのプログラムを利用した健康増進実行方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、日本人の平均年齢は日増しに高くなり高齢化社会の到来が叫ばれている。このような背景から医療費の高騰や介護保険の導入など医療保険制度の見直しが行われている。一方で、いわゆる団塊の世代あるいはアクティブシニアと呼ばれる中高年者は生き甲斐や健康増進に高い意欲を見せており、多くの中高年者がスポーツジムでトレーニングをしたり、ウォーキング、あるいは市販の運動器具を購入して運動するなどして健康増進を図っている。
これらのトレーニングや運動を行う場合、スポーツジムではインストラクタの指示でトレーニングをしたり、所定の運動コースに参加して行っている。また、市販の運動器具は取扱説明書を参考に運動するのが通常である。また、健康雑誌やテレビの健康番組などを参考にして自己流で各種の運動を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、一般にこれらのトレーニングや運動を実践する人々は、体力はもちろん、運動能力、身体状況、家庭環境、日常行動、仕事環境、運動の目的などは千差万別である。ところが、上記従来の方法は多くの人たちの平均的な状況を想定して作られたプログラムが中心であり、各個人にとっての運動効果や健康増進に対しては必ずしも十分なものではなく、かつ各人のニーズに応じたものでもない。スポーツジムでトレーナーがカウンセリングをして個人にふさわしい運動プログラムを作成する場合もあるが、その多くはスポーツジム内でのトレーニングを想定して指導するものであり、スポーツジム外で行う日常的な運動についてアドバイスするものではない。
【0004】
本発明は、このような従来の健康増進方法における課題を解決するもので、専門家が各個人に対して個別に、最適かつ効果的な運動を行うためのテーラーメイドプログラムの提供とそれに対するアドバイスを行う健康増進プログラムの作成方法および健康増進実行方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明の健康増進プログラムの作成方法は、利用者の身体情報およびニーズ情報を取得するステップと、取得した利用者の身体情報およびニーズを所定のクラスに分類するステップと、前記クラスに分類した利用者の身体情報およびニーズ情報に適合する持久力トレーニングおよび筋力トレーニングの2種類を含むトレーニングメニューを設定するステップを有することを特徴とする。
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の健康増進プログラムの作成方法において、利用者の食事情報を取得するステップを有することを特徴とする。
請求項3に記載の本発明は、請求項1または2に記載の健康増進プログラムの作成方法において、利用者の精神的、心理的情報を取得するステップを有することを特徴とする。
請求項4に記載の本発明は、請求項1から3のいずれかに記載の健康増進プログラムの作成方法において、持久力トレーニングおよび筋力トレーニングの2種類を含むトレーニングメニューをトレーニング施設および家庭で行うメニューに分類して設定するステップを有することを特徴とする。
請求項5に記載の本発明は、請求項1から4のいずれかに記載の健康増進プログラムの作成方法において、利用者のニーズが寝たきり予防のトレーニングであり、トレーニングメニューに大腰筋および大腿伸筋の少なくとも一方を強化するメニューを含むことを特徴とする。
請求項6に記載の本発明の健康増進プログラムの作成方法は、請求項1から5のいずれかの作成方法で作成された健康増進プログラムを所定期間実行した後、改善プログラムを作成するステップを有することを特徴とする。
請求項7に記載の本発明の健康増進プログラムの実行方法は、利用者の身体情報およびニーズ情報を基に作成された持久力トレーニングおよび筋力トレーニングの2種類を含むトレーニングメニューを具備した健康増進プログラムを実行するステップと、前記健康増進プログラムの実行した活動量を解析し、前記トレーニングメニューを実行するためのアドバイスをするステップを有することを特徴とする。
請求項8に記載の本発明は、請求項7に記載の健康増進プログラムの実行方法において、健康増進プログラムを実行した活動量を実行の都度送信し、送信された活動量を解析してアドバイスをすることを特徴とする。
請求項9に記載の本発明は、請求項8に記載の健康増進プログラムの実行方法において、第1の期間に第1の健康増進プログラムの実行とアドバイスを繰り返し、第1の期間終了後に、第1の健康増進プログラムを送信された活動量を考慮して第2の健康増進プログラムを作成し、第2の期間に前記第2の健康増進プログラムを実行することを特徴とする。
請求項10に記載の本発明は、請求項9に記載の健康増進プログラムの実行方法において、第2の期間に第2の健康増進プログラムを実行した活動量を実行の都度送信し、送信された活動量を解析してアドバイスをすることを特徴とする。
請求項11に記載の本発明は、請求項7から10のいずれかに記載の健康増進プログラムの実行方法において、健康増進プログラムが、利用者の食事情報も利用して作成されたトレーニングメニューを含むことを特徴とする。
請求項12に記載の本発明は、請求項7から11のいずれかに記載の健康増進プログラムの実行方法において、健康増進プログラムが、利用者の精神的、心理的情報も利用して作成されたトレーニングメニューを含むことを特徴とする。
請求項13に記載の本発明は、請求項7から12のいずれかに記載の健康増進プログラムの実行方法において、健康増進プログラムが、持久力トレーニングおよび筋力トレーニングの2種類を含むトレーニングメニューをトレーニング施設および家庭で行うメニューに分類して設定されたトレーニングメニューを含むことを特徴とする。
請求項14に記載の本発明は、請求項7から13のいずれかに記載の健康増進プログラムの実行方法において、健康増進プログラムが寝たきり予防の健康増進プログラムであり、トレーニングメニューに大腰筋および大腿伸筋の少なくとも一方を強化するメニューを含むことを特徴とする。
請求項15に記載の本発明の健康増進システムは、健康増進プログラムの作成、個人データの解析と評価および健康増進プログラムを実行するためのアドバイスを行う本部またはセンターを有し、健康増進プログラムの利用者は前記センターまたはセンターが管轄する教室と健康増進プログラムおよびその実行情報の授受を行うことを特徴とする。
請求項16に記載の本発明は、請求項15に記載の健康増進システムにおいて、健康増進プログラムおよびその実行情報の授受をインターネットを介して行うことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態による健康増進プログラムの作成方法は、利用者の身体情報およびニーズ情報を取得するステップと、取得した利用者の身体情報およびニーズを所定のクラスに分類するステップと、前記クラスに分類した利用者の身体情報およびニーズ情報に適合する持久力トレーニングおよび筋力トレーニングの2種類を含むトレーニングメニューを設定するステップを有しているので、利用者の各個人に対して、利用者のニーズに即して身体状況を考慮した安全で最適かつ効果的な運動を行うためのテーラーメイドの健康増進プログラムを提供することができる。
【0007】
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態による健康増進プログラムの作成方法において、さらに利用者の食事情報も利用して健康増進プログラムを作成するので、利用者のニーズに即して身体状況に加え、栄養状況も加味したテーラーメイドの健康増進プログラムを提供することができる。
【0008】
本発明の第3の実施の形態は、第1または第2の実施の形態による健康増進プログラムの作成方法において、さらに利用者の精神的、心理的情報も利用して健康増進プログラムを作成するので、利用者のニーズに即して身体状況、栄養状況に加え精神的、心理的状況も加味したテーラーメイドの健康増進プログラムを提供することができる。
【0009】
本発明の第4の実施の形態は、第1から第3の実施の形態による健康増進プログラムの作成方法において、持久力トレーニングおよび筋力トレーニングの2種類を含むトレーニングメニューをトレーニング施設および家庭で行うメニューに分類して設定するので、トレーニングをトレーニング施設および家庭で分けて実行することができる。
【0010】
本発明の第5の実施の形態は、第1から第4の実施の形態による健康増進プログラムの作成方法において、利用者のニーズが寝たきり予防のトレーニングであり、トレーニングメニューに大腰筋および大腿伸筋の少なくとも一方を強化するメニューを含むので、加齢とともに衰える大腰筋および大腿伸筋を強化することができ、高齢時の歩行能力の低下を防止することができる。
【0011】
本発明の第6の実施の形態による健康増進プログラムの作成方法は、第1から第5の実施の形態による作成方法で作成された健康増進プログラムを所定期間実行した後改善プログラムを作成するもので、健康増進プログラムによる運動効果の進度に合わせて的確に健康増進プログラムを改善することができる。
【0012】
本発明の第7の実施の形態による健康増進プログラムの実行方法は、利用者の身体情報およびニーズ情報を基に作成された持久力トレーニングおよび筋力トレーニングの2種類を含むトレーニングメニューを具備した健康増進プログラムを実行するステップと、前記健康増進プログラムの実行した活動量を解析し、前記トレーニングメニューを実行するためのアドバイスをするステップを有するので、利用者は、自己のニーズに即して身体状況を考慮した安全で最適かつ効果的な運動を行い、そのときの活動量に応じて健康増進プログラムを実行する際の適切なアドバイスを受けることができる。したがって、健康増進のためにきめ細かい指導を受けることができる。
【0013】
本発明の第8の実施の形態は、第7の実施の形態による健康増進プログラムの実行方法において、健康増進プログラムを実行した活動量を実行の都度送信し、送信された活動量を解析してアドバイスをするので、利用者は、自己のニーズに即して身体状況を考慮した安全で最適かつ効果的な運動を行い、そのときの活動量に応じて都度健康増進プログラムを実行する際の適切なアドバイスを受けることができる。したがって、健康増進のためにさらにきめ細かい指導を受けることができる。
【0014】
本発明の第9の実施の形態は、第8の実施の形態による健康増進プログラムの実行方法において、第1の期間に第1の健康増進プログラムの実行とアドバイスを繰り返し、第1の期間終了後に、第1の健康増進プログラムを送信された活動量を考慮して第2の健康増進プログラムを作成し、第2の期間に前記第2の健康増進プログラムを実行するものである。したがって、利用者は健康増進の進度に合わせて的確な健康増進プログラムを実行することができる。
【0015】
本発明の第10の実施の形態は、第9の実施の形態による健康増進プログラムの実行方法において、第2の期間に第2の健康増進プログラムを実行した活動量を実行の都度送信し、送信された活動量を解析してアドバイスをするものである。したがって、利用者は第2の健康増進プログラムの実行時においてもそのときの活動量に応じて都度適切なアドバイスを受けることができる。
【0016】
本発明の第11の実施の形態は、第7から10のいずれかの実施の形態による健康増進プログラムの実行方法において、健康増進プログラムが、利用者の食事情報も利用して作成されたトレーニングメニューを含むので、利用者のニーズおよび身体状況に加え、栄養状況も加味した健康増進プログラムを実行しつつ、その活動量に応じて健康増進プログラムを実行する際の適切なアドバイスを受けることができる。
【0017】
本発明の第12の実施の形態は、第7から11のいずれかの実施の形態による健康増進プログラムの実行方法において、健康増進プログラムが、利用者の精神的、心理的情報も利用して作成されたトレーニングメニューを含むので、利用者のニーズおよび身体状況に加え、精神的、心理的状況も加味した健康増進プログラムを実行しつつ、その活動量に応じて健康増進プログラムを実行する際の適切なアドバイスを受けることができる。
【0018】
本発明の第13の実施の形態は、第7から12のいずれかの実施の形態による健康増進プログラムの実行方法において、健康増進プログラムが、持久力トレーニングおよび筋力トレーニングの2種類を含むトレーニングメニューをトレーニング施設および家庭で行うメニューに分類して設定されたトレーニングメニューを含むものである。したがって、トレーニング施設および家庭で行うそれぞれのトレーニング別にその活動量に応じて適切なアドバイスを受けることができる。
【0019】
本発明の第14の実施の形態は、第7から13のいずれかの実施の形態による健康増進プログラムの実行方法において、健康増進プログラムが寝たきり予防の健康増進プログラムであり、トレーニングメニューに大腰筋および大腿伸筋の少なくとも一方を強化するメニューを含むものである。したがって、加齢とともに衰える大腰筋および大腿伸筋を的確なアドバイスを受けながら強化することができるので、高齢時の歩行能力の低下を防止することができる。
【0020】
本発明の第15の実施の形態による健康増進システムは、健康増進プログラムの作成、個人データの解析と評価および健康増進プログラムを実行するためのアドバイスを行う本部またはセンターを有し、健康増進プログラムの利用者は前記センターまたはセンターが管轄する教室と健康増進プログラムおよびその実行情報の授受を行うものである。したがって、利用者は最寄りの教室や自宅にいながら、安全で最適かつ効果的な運動を行うためのテーラーメイドの健康増進プログラムの提供と指導を受けることができる。
【0021】
本発明の第16の実施の形態は、第15の実施の形態による健康増進システムにおいて、健康増進プログラムおよびその実行情報の授受をインターネットを介して行うので、本部や地区センターが遠隔地にあっても利用者は最寄りの教室や自宅から簡単にアクセスして的確な指導を受けることができる。
【0022】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面に基づいて説明する。
(実施例1)
本実施例による健康増進プログラムおよび健康増進実行方法の基本原理について説明する。
図1は本実施例による健康増進プログラムおよび健康増進実行方法を実行するためのフローチャートである。本実施例による健康増進アドバイスを受けるには利用者は利用申し込みをする必要があるが、その方法には2通りの方法がある。1つはインターネットを利用する方法、他の1つは所定の施設や教室から参加する方法である。
インターネットを利用する場合は、手順1でホームページを開いて提示された所定の問診票、質問票に質問事項に対する回答データを入力する。問診票、質問票は、利用者に最適なプログラムを作成するために、健康、食事、体力などの身体の基本的な情報のみならず、日常生活の状況、精神的な状況、心身の目標ややりたい運動、トレーニングの種類や方法などの個人ニーズなどを多方面からチェック、確認するための項目を有している。
【0023】
健康面では、身長、体重、血圧、体脂肪率、疾患、既往症などの身体の基本データや最近の健康状態などの身体情報に関する設問と、食事の回数、内容、量、嗜好などの栄養状態を推定する食事情報に関する設問を設けている。体力面では、筋力と持久力を推定するための設問、最近の運動状況などの身体情報に関する設問を設けている。
日常生活の状況情報としては、日常生活をする上での基本動作や行動、生活習慣の内容とレベルなどの日常生活情報に関する設問を設けている。精神的な状況情報としては、現在または最近の気分、性格、人生観、生き甲斐などの精神的、心理的情報に関する設問を設けている。
個人ニーズ情報としては、身体、健康面やメンタルな面でなりたい状態(たとえば、10kgやせたい、寝たきりにならないようにしたい、鬱状態を脱したいなど)、すなわち、目標とする身体面、健康面や精神面での状態、腰痛などの痛みの状態、運動能力、あるいは運動する目的、運動場所、運動量、運動の好みなどの個人固有のニーズ情報に関する設問を設けている。図3に問診票、質問票の一例を示す。
【0024】
つぎに、手順2で家庭用自転車エルゴメータによる体力チェックを行い、インターネット画面に体力の実測値を入力する。手順1および手順2で入力したデータを、インターネットなどの通信手段を通じてセンターに送信すると、センターでは手順5においてデータベース11にデータ入力する。家庭用自転車エルゴメータがない場合は他の種類の体力チェック運動で代用したり、場合によっては省略してもよい。なお、手順2で医者、医療データを含めることが好ましい。
他方、所定の施設や教室から参加する場合は、手順3において手順1で説明したものと同様な内容の問診票、質問票に記入し、手順4でインストラクタの指示に従って施設や会場で体力テストを行う。手順3および手順4の結果データは手順5においてデータベース11に入力される。なお、手順4で医者、医療データを含めることが好ましい。
以上の手順1から5により利用者の個人別のデータベースが構築される。なお、健康増進プログラムを利用した健康増進アドバイスを所定の施設や教室などの地域で指導するには、各個人データを居住地などの地域別に蓄積すればよい。地域で指導する場合は、地方自治体や町内会、商店会、敬老会、学校などを単位として実行できるので、指導も効率的であり、また、参加メンバー同士で協力し合ったり励まし合ったりして実施することができるので効果的でもある。
【0025】
つぎに、手順6で各個人別に運動および日常生活プログラム(以下運動プログラムと略称する。)が作成される。
運動プログラムの作成は、各利用者の個人別データを基に作成される。この場合、健康増進、体力強化、運動能力向上などに対するスポーツ医学データやトレーニング理論データの他に、実証済みの研究成果データなどを反映させて運動プログラムを作成する。たとえば、高齢者の健康増進については、本発明者らによる茨城県大洋村との健康増進プロジェクトの研究成果を適用すると効果的である。
運動プログラムとしては、運動の種類、強度、時間、期間などを、教室やスポーツジムなどで行うトレーニング機器や設備を使用するメニューと、家庭(通勤中や外出中を含む)で行う器具を使用しないか、家庭用トレーニング機器を使用するメニューとからなる運動メニューと、運動メニューを実行する上での注意事項、指導内容が作成される。運動メニュー、特に中高年者の運動メニューとしては通常有酸素運動が好適とされているが、本発明者らの研究成果によれば、これに適度な筋肉トレーニングを加えると持久力と筋力の両方が向上して一層効果的であることが実証された。たとえば、加齢により歩行能力が低下したりいわゆる寝たきりになることがあり、これを予防するためにウォーキングなどが奨励されているが、これに大腰筋の強化トレーニングを加えると歩行能力の低下を防止することができる。ちなみに、70歳以上の高齢者でも大腰筋の強化トレーニングにより大腰筋を太くすることは可能である。
一方、注意事項、指導内容としては、最低運動量、過度の運動の禁止、運動する時間帯や運動環境の指導、食事や嗜好品、サプリメントなど栄養面での指導などが行われる。
【0026】
手順6におけるプログラムの作成はたとえば以下のようにして作成される。
(1)持久力トレーニングと筋力トレーニングの2種類を基本とする。
(2)プログラムを作るときの基本は、(a)安全性、(b)体力レベル、(c)個人のニーズを基に作成する。この場合、(a)安全性の比重が最も高く、(b)体力レベル、(c)個人のニーズの順に比重を考慮する。
(3)問診票、質問票の質問データを(a)安全性、(b)体力レベル、(c)個人のニーズ、(d)その他に分類し、各質問に対する回答内容をクラス分けする。(a)安全性は、身体状況のメディカルチェック項目や日常の生活状況などを中心に、運動することに対する身体の安全度や危険度を分類する。(b)体力レベルは、握力、上体起こし、長座位体前屈、開眼片足立ち、障害物歩行、6分間歩行テストなどの体力テスト結果をランク分けする。(c)個人のニーズは運動する目的、たとえば、寝たきり予防、息切れ防止、腰痛予防、ダイエット、スポーツ種目に対する運動能力強化などを目的別に分類する。
これらの分類、ランク分けの判定基準をあらかじめパーソナルコンピュータ(以下パソコンと略称する。)に蓄積させておき、問診票、質問票の回答データを入力したときその判定基準に従って分類する。
【0027】
手順6におけるプログラム作成ステップを図2に示す。
入力されたデータは、データベースに一旦登録される。登録されたデータは、分類テーブルを用いて分類され、分類されたデータは登録される。この登録されたデータから、まず危険因子データが抽出される。抽出された危険因子データを元に危険度が算出され、算出された危険度を元に危険度を判定する。危険と判定された場合にはプログラムの作成は中止される。安全と判定された場合には、体力レベル項目データが抽出され、抽出した体力レベル項目データは判定基準テーブルによってランクが算出される。また登録されたデータからニーズ項目データが抽出され、ニーズ別ランクテーブルを元にプログラムが作成される。
【0028】
(4)持久力トレーニングの評価方法は以下のように行う。
(a)エアロバイクを使用する場合の評価法
イ メディカルチェック用の質問に対する回答をパソコンのタッチパネルで入力し、危険因子が3個以上ある場合と2個以内の場合に分類する。
ロ 危険因子が2個以内の場合には、質問紙による体力レベルの調査に入る。
ハ 質問紙の回答により、あらかじめ決定した体力レベルでその人の持久的能力の検査を行う。この方法は事前に質問紙で体力レベルを予想するため危険性が低く、自治体等で一般的に使用することができる。
ニ 運動中に疲労性の物質といわれる乳酸の濃度が2mMol以上になると出るとされる換気性作業閾値(VT)を測定する。
ホ トレーニング負荷の決定
質問紙の体力レベルで低、中であった人および70歳以上の人は、それぞれ個人の80%VTレベル(VTが出たときのエアロバイクの負荷の80%を意味する)で、高体力レベルの人は90%VTレベルで行う。
ヘ トレーニングの量は、原則週5日とし、トレーニング開始1週間目は実施する運動時間を15分とする。2週目からの2週間は30分とし、4週目から45分とする。
ト トレーニング結果をパソコンに記録し、1ヵ月毎にその記録を参加者にフィードバッグする。
チ トレーニング開始後、最初の3ヵ月で評価を行い、トレーニング負荷を調整する。その後は6ヵ月毎に評価を行い、負荷を調整する。
【0029】
(b)体力テストを行う場合の評価法
イ エアロバイクを使用する場合と同様にメディカルチェックを行う。
ロ 持久系と筋力系の能力を評価するための体力テストを行う。参加者には体力年齢という形でフィードバッグする。
ハ 持久的トレーニング
基本はウォーキングで、参加者は歩数計を着け、まず1週間の歩行数の平均を明らかにする。それを基に1日あたり現状より2000歩をプラスにするように指示する。この状態が3ヶ月間維持できれば1万歩を目標にする。この場合、継続の支援策として記録用カレンダーを配布し、毎日体重と歩数を記録させる。
ニ 歩数と体重の記録をパソコンに記録し、1ヵ月毎にその記録が参加者にフィードバッグされる。
ホ トレーニング開始後、最初の3ヵ月で評価を行い、トレーニング負荷を調整する。その後は6ヵ月毎に評価を行い、負荷を調整する。
【0030】
(5)筋力トレーニングの評価方法は以下のように行う。
イ 筋肉量の評価は,MRIの結果と相関関係が認められたインピーダンスを用いた筋肉量測定装置を用いて行う。
ロ 質問紙による体力レベルで、プログラムは上肢と下肢の筋トレで構成し、実施数は1:2の比率とする。これは本発明者らの研究によると下肢の筋肉量の減少率が上肢に比べて2倍であることによる。
ハ 家庭用の筋力トレーニングは、全員が当初体重を負荷として実施する。
ニ 1つの運動は10回を1セットする。セット数の決め方は、質問紙による体力レベルテストで、低の人が1セット,中以上の人が2セットとする。
ホ 3ヵ月毎に筋肉量の評価を行い、効果があった人はチューブを用いた筋トレを実施する。
【0031】
(6)精神面と個人のニーズの評価方法は以下のように行う。
イ 筋肉量の評価の時に、生きがいとの関連で精神面の調査を行い、生活面へのアドバイス(例:外出を増やしましょう、サークルに加入しましょう、ボランティアに参加しましょうなど)を実施する。
ロ やせたい、肩こりの解消、腰や膝の痛みの解消、スポーツがしたいなど個人のニーズを達成するためのメニュー内容を盛り込む。たとえば、膝が痛い場合は、膝をあまり使わずに膝の周りの筋肉を鍛えるメニューを入れ込む。
こうして、手順6で作成された運動プログラムは各利用者へインターネットや郵送など適宜な方法で提供される。各利用者はその運動プログラムに従い、手順7で運動を実行する。利用者は、運動中や運動後の身体状況を逐次チェック、確認し、手順7でセンターに活動量を報告する。活動量の測定は、運動時に歩数計や脈拍計などを装着しておけば運動量や消費カロリー、最大脈拍値などが自動的に記録されるので、そのデータをインターネットなどで送信すればよい。歩数計や脈拍計は市販のものでもよいが、インターネットに接続して自動的に送信できるようにすれば一層効果的である。なお、送信するデータとしては、運動量や消費カロリー、最大脈拍値以外に運動前後の血圧や体重なども送信することが好ましい。データ送信は、運動実施の都度行うようにすれば、利用者の運動プログラム実行の効果測定を一層正確に行うことができる。また送信するデータに、医療データ、身体データ、食事データ、精神的又は心理的データを含むことが好ましい。
センターでは、手順8で送信されてきたデータを基に、手順9で運動プログラムの効果を判定し、手順10で利用者に都度こまめにアドバイスをする。利用者はこのアドバイスを基にさらに運動を継続する。以下手順7から手順10が繰り返される。
【0032】
手順7から手順10の繰り返しが1週間とか1ヶ月など所定の期間繰り返されると、センターで図4に示すような効果表が作成される。この効果表は上記所定の期間における運動プログラムによる日々あるいは小期間内における身体状況の変化が記録され、これにより運動プログラムの総合的な判定を行う。運動プログラムの総合判定が行われると、手順11に進んで改善プログラムが新たに作成され利用者に提示される。なお、手順11では、問診、体力テスト、医者又は医療データを考慮することが好ましい。利用者はこの改善プログラムに従って手順12で運動を実行し、手順13でセンターに活動量を報告する。センターでは、手順14で改善プログラムの効果を判定し、手順15でアドバイスをする。利用者はこのアドバイスを基にさらに運動を継続する。以下手順12から手順15が繰り返される。
手順12から手順15の繰り返しがさらに所定の期間繰り返されてこの期間における運動プログラムの効果が判定され、この期間内における所定の効果が得られた場合は第1段階のプログラムは終了し、第2段階のプログラムに進む。一方、さらに改善プログラムが必要であれば再度改善プログラムが作成され、所定の効果が得られるまで手順12から手順15が繰り返される。トレーニングの目標や内容によって異なるが、中高年者の健康増進プログラムでは、通常、1段階を3ヶ月程度で終了するようにプログラムを作成すればトレーニングを継続する意欲がわきやすいので好適である。
【0033】
(実施例2)
つぎに、本健康増進プログラムが歩行能力を向上させて寝たきりを予防する寝たきり予防トレーニングに応用した実施例について説明する。
寝たきりの主要因として転倒による骨折が知られている。転倒により骨折しても若い人は回復力が早く寝たきりになることは少ないが、中高年者は加齢により筋肉量が低下し筋力が低下するため寝たきりになることが少なくない。従来、歩行能力の低下は膝下の筋肉量の低下が主因とされていたが、本発明者らは、加齢により筋肉量が低下するのは膝下の筋肉よりも股関節にある大腰筋と大腿伸筋で著しいこと、そしてこれらの大腰筋と大腿伸筋の低下が歩行能力を大幅に低下させることを実証した。
そこで、寝たきり予防プログラムにおいては、図1の手順4における体力テスト時に、MRIによる股関節および下肢の筋肉(大腰筋、大腿伸筋、大腿屈筋)の筋肉量の測定と、筋力計測器による下肢の筋力の測定を行う。また、大腰筋および大腿伸筋との関連性が確認されているフィールドテストにより歩行能力を計測する。これらの測定データは手順3における問診票、質問票のデータとともに手順5でデータ入力され、データベース11に個人データとして蓄積される。
【0034】
手順6におけるプログラムの作成では、大腰筋および大腿伸筋を強化するメニューが組み入れられ、たとえば下記のメニューからプログラムを作成する。
1 持久力向上メニュー
(1)ストレッチング
(2)ステップ運動
(3)水中歩行
(4)ウォーキング
2 筋力向上メニュー
(1)ストレッチング(運動の開始時と終了時)
(2)インナーサイ(ももの内側の筋肉強化)
(3)チェストプレス(胸の筋肉強化)
(4)ローイング(背中の筋肉強化)
(5)スクワット(ももの前側の筋肉強化)
(6)トランクカール(腹部上方の筋肉強化)
(7)バックエクステンション(腰の筋肉強化)
(8)ABシットアップ(腹部下方の筋肉強化)
【0035】
上記メニューの中でステップ運動、インナーサイおよびABシットアップが大腰筋および大腿伸筋を強化するメニューである。これらのメニューを各個人のデータを基に適宜組み合わせて各個人用の運動プログラムを作成する。プログラムの一例を図5に示す。
利用者はこの運動プログラムに従って、トレーニングジムおよび家庭で運動を実行する(手順7)。以後の実行方法等は図1で説明した手順8から手順15と同一であるので説明を省略する。
本実施例による運動プログラムを中高年者100名に、週2日、1回約1時間で1年から1年半実施した結果、大腰筋および大腿伸筋の筋肉量および筋力が増大したことが確認され、併せて歩行時における歩幅の増大や歩行速度の増大が認められた。
【0036】
(実施例3)
図6は本実施例による健康増進プログラムおよび健康増進プログラムの実行方法をネットワークを利用して実行する健康増進システムのブロック図である。本部51はシステムやプログラムの開発提供、個人データの解析と評価、システム全体の運営管理を行うとともに、具体的な健康増進プログラムおよびアドバイス内容を作成し、地区センター52、53に配信する。本部51は全国に1カ所、または都道府県単位とか北海道、東北・・・の地方単位など広い地域を管轄する単位で設置される。地区センター52、53は、本部51が管轄する地域を細分化した地域、たとえば、本部51が都道府県単位であれば地区センター52、53は市町村単位に設置される。本部51と地区センター52、53とはLANで双方向結合されており、地区センター52、53から本部51にデータを送信したり、質疑応答することができる。
【0037】
各地区センター52、53の傘下には地域住民の地域に密着した教室54、55、56、57が設けられ、地域住民である個人71から80はそれぞれ最寄りの教室54、55、56、57に参加する。各教室にはトレーニング機器などの設備とインストラクタが配置されており、各個人71から80は各教室でインストラクタの指導でトレーニング機器を使用しながら本実施例による健康増進プログラムに沿った運動メニューを実行することができる。最寄りの場所に教室がない個人61、62、63、64はインターネットにより地区センター52、53にアクセスすることにより参加することができる。
教室54、55、56、57に参加した個人71から80は、図1における手順3で問診票・質問票に記入し、手順4で体力テストを受ける。問診票・質問票の回答および体力テストの結果は各教室54、55、56、57で手順5によりデータ入力され、データベース11に蓄積される。このときのデータは地区センター52、53および本部51にも送信され、それぞれのデータベースに蓄積される。
教室54、55、56、57に参加できない個人61から64は、インターネットにより地区センター52、53にアクセスし、図1における手順1で問診票・質問票に記入し、手順2で自宅などにあるエルゴメータで体力チェックをしてその結果を地区センター52、53に送信する。エルゴメータがない場合は、手順1の問診票・質問票の体力チェック項目で代用してもよい。地区センター53、54では問診票・質問票の回答および体力チェックの結果を手順5でデータ入力し、データベース11に蓄積するとともに本部51に送信する。
【0038】
本部51では、入力された各個人61から64、71から80のデータを基に手順6で各個人向けの運動プログラムを作成し、地区センター52、53に送信する。地区センター52、53はこの各個人用プログラムを該当する教室54から57に送信し、各教室54から57で各個人に当該プログラムを基に運動を指導する。教室54から57を介していない個人61から64に対しては、地区センター52、53から各個人61から64に対して運動プログラムをインターネットを介して送信する。なお、地区センター52、53にプログラムを作成することができる専門家が配置されている場合は、地区センター52、53で運動プログラムを作成してもよい。
【0039】
各個人61から64、71から80は専用の運動プログラムに従って手順7で運動を行い、手順8で日々の活動量を都度報告する。報告の仕方は実施例1で説明したとおりである。活動量の報告は教室参加者である個人71から80は教室54から57に行い、教室54から57はそれを地区センター52、53に送信する。インターネット参加者である個人61から64は地区センター52、53に直接行う。地区センター52、53は各個人61から64、71から80の活動量報告を本部51に送信し、本部51では手順9で活動結果を判定して必要であれば手順10でアドバイスを作成し、地区センター52、53へ送信する。地区センター52、53は各個人用プログラムの場合と同様に該当する教室54から57に送信し、各教室54から57で各個人にアドバイスを伝える。教室54から57を介していない個人61から64に対してはインターネットを介してアドバイスを送信する。なお、この場合も地区センター52、53にアドバイスをできる専門家が配置されている場合は、地区センター52、53でアドバイスを作成してもよい。手順11から手順15についても全く同様にして行われる。
【0040】
以上詳細に説明した本実施例による健康増進プログラムおよび健康増進実行方法は、上記実施例のように寝たきり予防プログラムなど健康度の低い人はもちろん、息切れ防止プログラム、腰痛・膝痛予防プログラムなどの中高年者向けの健康増進プログラム、減量・ダイエットプログラム、スポーツ能力向上プログラムなど老若男女すべてに対して種々の健康増進、体力増強のための運動プログラムに適用することができる。
【0041】
【発明の効果】
以上のように本発明による健康増進プログラムおよび健康増進実行方法は、寝たきり予防、息切れ防止、腰痛・膝痛予防など中高年者向けの健康増進プログラム、減量・ダイエット、スポーツ能力向上などの各個人のニーズに対して、各個人の健康・体力面の状況、日常生活の状況、精神的な状況などを考慮して、専門家が各個人に対して個別に、専用の最適かつ効果的なテーラーメイド運動プログラムおよびアドバイスを長期にわたって提供することができる。したがって、参加者は専門家の的確な指導のもとに安心して運動やトレーニングをすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による健康増進プログラムおよび健康増進実行方法を実行するためのフローチャート
【図2】本実施例によるプログラム作成手順を示すフローチャート
【図3】本実施例による健康増進プログラムの作成に使用される問診票、質問票の一例を示す概略図
【図4】本実施例による健康増進プログラムを実行したときの効果を示す効果表の一例を示す概略図
【図5】本実施例による健康増進プログラムの各個人用の運動プログラムの一例を示す概略図
【図6】本実施例による健康増進プログラムおよび健康増進実行方法をネットワークを利用して実行するシステムのブロック図
【符号の説明】
11 データベース
51 本部
52、53 地区センター
54、55、56、57 教室
61、62、63、64 個人
71、72、73、74、75、76、77、78、79、80 個人
Claims (16)
- 利用者の身体情報およびニーズ情報を取得するステップと、取得した利用者の前記身体情報および前記ニーズ情報を所定のクラスに分類するステップと、前記クラスに分類した利用者の前記身体情報および前記ニーズ情報に適合する持久力トレーニングおよび筋力トレーニングの2種類を含むトレーニングメニューを設定するステップを有することを特徴とする健康増進プログラムの作成方法。
- 前記利用者の食事情報を取得するステップを有することを特徴とする請求項1に記載の健康増進プログラムの作成方法。
- 前記利用者の精神的、心理的情報を取得するステップを有することを特徴とする請求項1または2に記載の健康増進プログラムの作成方法。
- 前記持久力トレーニングおよび前記筋力トレーニングの2種類を含む前記トレーニングメニューを、トレーニング施設および家庭で行うメニューに分類して設定するステップを有することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の健康増進プログラムの作成方法。
- 前記利用者のニーズが寝たきり予防のトレーニングであり、トレーニングメニューに大腰筋および大腿伸筋の少なくとも一方を強化するメニューを含むことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の健康増進プログラムの作成方法。
- 請求項1から5のいずれかで作成された健康増進プログラムを所定期間実行した後、改善プログラムを作成するステップを有することを特徴とする健康増進プログラムの作成方法。
- 利用者の身体情報およびニーズ情報を基に作成された持久力トレーニングおよび筋力トレーニングの2種類を含むトレーニングメニューを具備した健康増進プログラムを実行するステップと、前記健康増進プログラムの実行した活動量を解析し、前記トレーニングメニューを実行するためのアドバイスをするステップを有することを特徴とする健康増進プログラムの実行方法。
- 健康増進プログラムを実行した活動量を実行の都度送信し、送信された活動量を解析してアドバイスをすることを特徴とする請求項7に記載の健康増進プログラムの実行方法。
- 第1の期間に第1の健康増進プログラムの実行とアドバイスを繰り返し、第1の期間終了後に、第1の健康増進プログラムを送信された活動量を考慮して第2の健康増進プログラムを作成し、第2の期間に前記第2の健康増進プログラムを実行することを特徴とする請求項8に記載の健康増進プログラムの実行方法。
- 第2の期間に第2の健康増進プログラムを実行した活動量を実行の都度送信し、送信された活動量を解析してアドバイスをすることを特徴とする請求項9に記載の健康増進プログラムの実行方法。
- 健康増進プログラムが、利用者の食事情報も利用して作成されたトレーニングメニューを含むことを特徴とする請求項7から10のいずれかに記載の健康増進プログラムの実行方法。
- 健康増進プログラムが、利用者の精神的、心理的情報も利用して作成されたトレーニングメニューを含むことを特徴とする請求項7から11のいずれかに記載の健康増進プログラムの実行方法。
- 健康増進プログラムが、持久力トレーニングおよび筋力トレーニングの2種類を含むトレーニングメニューをトレーニング施設および家庭で行うメニューに分類して設定されたトレーニングメニューを含むことを特徴とする請求項7から12のいずれかに記載の健康増進プログラムの実行方法。
- 健康増進プログラムが寝たきり予防の健康増進プログラムであり、トレーニングメニューに大腰筋および大腿伸筋の少なくとも一方を強化するメニューを含むことを特徴とする請求項7から13のいずれかに記載の健康増進プログラムの実行方法。
- 健康増進プログラムの作成、個人データの解析と評価および健康増進プログラムを実行するためのアドバイスを行う本部またはセンターを有し、健康増進プログラムの利用者は前記センターまたはセンターが管轄する教室と健康増進プログラムおよびその実行情報の授受を行うことを特徴とする健康増進システム。
- 健康増進プログラムおよびその実行情報の授受をインターネットを介して行うことを特徴とする請求項15に記載の健康増進システム。
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