JP2004053704A - Bgmプレーヤ、これを用いたbgm再生システムおよびbgm再生方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】BGM再生システムにおいて、BGMプレーヤの記憶装置が故障した場合においてもBGMを止めることなく運用を継続することが可能なBGM再生システムを提案する。
【解決手段】データ送信装置14からの電子メール24を受信したBGMプレーヤ16が、電子メール24に記述された識別子25に基づいてコンテンツをコンテンツ格納サーバ28からダウンロードし、再生プログラムを実行することにより、ダウンロードしたコンテンツを再生するBGM再生システム10において、BGMプレーヤ16には、ダウンロードしたコンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段36と、緊急用コンテンツおよび緊急用再生プログラムを記憶しておく緊急用の記憶手段35とを有することを特徴とするBGMプレーヤ16、BGM再生システム10およびこれを用いたBGM再生方法である。
【選択図】 図2
【解決手段】データ送信装置14からの電子メール24を受信したBGMプレーヤ16が、電子メール24に記述された識別子25に基づいてコンテンツをコンテンツ格納サーバ28からダウンロードし、再生プログラムを実行することにより、ダウンロードしたコンテンツを再生するBGM再生システム10において、BGMプレーヤ16には、ダウンロードしたコンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段36と、緊急用コンテンツおよび緊急用再生プログラムを記憶しておく緊急用の記憶手段35とを有することを特徴とするBGMプレーヤ16、BGM再生システム10およびこれを用いたBGM再生方法である。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はBGM再生システム、これに用いるBGMプレーヤと、BGM再生方法に関し、より詳細には、記憶手段が故障してもBGMの再生が可能なBGMプレーヤ、これを用いたBGM再生システムおよびBGM再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
BGMプレーヤについて概略を説明する。
BGMプレーヤは、スーパーマーケット等の店舗にインターネットへ接続可能に設置され、内蔵している記憶手段に記憶されている音楽や画像等のコンテンツを店舗の営業中に再生することができるBGM装置の一つである。
【0003】
このようなBGMプレーヤを有する従来のBGM再生システムにおける、BGMプレーヤのコンテンツの入手は、CD等のデータ記録メディアの配布によるものが主であった。
しかし、近年においては、コンテンツを要求するBGMプレーヤが電話回線等を用いてコンテンツを格納している端末に接続して直接ダウンロードする方法や、コンテンツを格納しているサーバが接続されたLANやインターネットにコンテンツを要求するBGMプレーヤを接続させて、コンテンツ格納サーバからダウンロードする手法が確立されてきた。
【0004】
また、特開2001−282689号に開示されているように、データ配信装置からデータ受信装置(BGMプレーヤ)に対して処理コマンドが記述された電子メールを送信することにより、BGMプレーヤをデータ配信装置に接続させてコンテンツを受信させるBGM再生システムも提案されている。
これによると、データ配信装置は一通の電子メールを送信するのみで、複数のBGMプレーヤを制御することができるので、BGM再生システムの管理を容易にすると共に、運営コストを削減させることが可能であるとしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のBGM再生システムにおいては、BGMプレーヤの記憶手段に複数のコンテンツを配信しているが、BGM装置の放送バリエーションを豊富にさせるためには、記憶手段の容量を大きくしなければならず、製造コストが高騰してしまうため、記憶手段の記憶容量は可及的に小さくすることが望まれている。
記憶手段の容量限度付近までコンテンツを詰め込んだ状態で、BGM装置を使用し続けると、記憶手段に負担がかかり、記憶手段が故障するおそれが高くなる。BGM装置は、BGMプレーヤの記憶手段に記憶させたコンテンツを用いて、BGM等の放送を行っているため、BGMプレーヤの記憶手段が故障すると、BGM装置としての機能を失ってしまうといった課題がある。
【0006】
そこで、本発明はBGMプレーヤの記憶手段が故障した場合においても、必要最小限の放送ができるような構成にしたことにより、BGMプレーヤの記憶手段が故障した場合であっても、中断することなく、BGMを再生することができるBGMプレーヤ、これを用いたBGM再生システムおよびBGM再生方法を提案することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
発明者は、以上に述べた目的を達成すべく、検討した結果、通常時に使用している記憶手段とは別体の記憶手段を設け、その記憶手段に緊急用のコンテンツを記憶させておけば良いことに想到し本発明を完成させた。
すなわち、本願発明は、ネットワークに接続され、複数のコンテンツを所定の再生プログラムに基づいて再生するBGMプレーヤと、前記ネットワークに、前記BGMプレーヤと通信可能となるように接続され、前記BGMプレーヤにおいて再生させるコンテンツを予め蓄積してあるコンテンツ格納サーバと、前記ネットワークに、前記BGMプレーヤと通信可能となるように接続され、前記BGMプレーヤに対して、前記再生プログラムと該再生プログラムに基づいて再生すべきコンテンツの識別子が記述された電子メールを送信する電子メール送信手段を有するデータ送信装置とを具備し、前記データ送信装置からの電子メールを受信した前記BGMプレーヤが、該電子メールに記述されているコンテンツの識別子に基づいて必要なコンテンツを前記コンテンツ格納サーバからダウンロードし、前記電子メールに記述されていた再生プログラムを実行することで、前記ダウンロードしたコンテンツを再生するBGM再生システムに用いるBGMプレーヤにおいて、前記コンテンツ格納サーバからダウンロードしたコンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、該コンテンツ記憶手段が動作不能の際に、コンテンツ記憶手段内のコンテンツの代わりに再生される、緊急用コンテンツを記憶しておく緊急用コンテンツ記憶手段と、該緊急用コンテンツを再生させる緊急用再生プログラムを記憶しておく緊急用再生プログラム記憶手段とを有することを特徴とするBGMプレーヤおよびこれを用いたBGM再生システムである。
【0008】
また、この他の発明は、ネットワークに接続され、複数のコンテンツを所定の再生プログラムに基づいて再生するBGMプレーヤと、前記ネットワークに、前記BGMプレーヤと通信可能となるように接続され、前記BGMプレーヤにおいて再生させるコンテンツを予め蓄積すると共に、前記BGMプレーヤに対して、前記再生プログラムと該再生プログラムに基づいて再生すべきコンテンツの識別子が記述された電子メールを送信する電子メール送信手段を有するデータ送信装置とを具備し、前記データ送信装置からの電子メールを受信した前記BGMプレーヤが、該電子メールに添付されている前記再生プログラムと前記コンテンツとを前記識別子に基づいてセットアップした後、前記BGMプレーヤが前記再生プログラムを実行することで、前記コンテンツを再生するBGM再生システムに用いられるBGMプレーヤにおいて、前記電子メールに添付されたコンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、該コンテンツ記憶手段が動作不能の際に、コンテンツ記憶手段内のコンテンツの代わりに再生される、緊急用コンテンツを記憶しておく緊急用コンテンツ記憶手段と、該緊急用コンテンツを再生させる緊急用再生プログラムを記憶しておく緊急用再生プログラム記憶手段とを有することを特徴とするBGMプレーヤおよびこれを用いたBGM再生システムである。
【0009】
以上の発明によれば、通常使用している記憶手段が故障した場合であっても、必要最小限の放送は実行させることができる。
なお、本明細書で用いているコンテンツとは、音楽等の音声データ、静止画及び動画等の画像データ、ニュース及び掲示板等の文字データ、これらの各データのメタデータを含み、様々な形式によりデータを出力させることが可能である。さらに、緊急用のコンテンツとは、必要最小限の放送ができるように設定されたファイル容量の小さいコンテンツである。
また、本明細書内における記述とは、電子メールに直接記載されていることや、電子メールに添付されていること、さらには、電子メールにコンテンツが格納されているパスが記載されていることのすべての意味を持つものである。
【0010】
また、前記緊急用コンテンツ記憶手段と前記緊急用再生プログラム記憶手段は、不揮発性半導体メモリであることが好ましい。
これによれば、記憶手段とは別体であり、しかも通常のBGMプレーヤにおいて既に装備されている他の記憶手段を有効利用することができるので、BGMプレーヤの製造コストを抑えることができ、安価なBGM再生システムを構築することができるる。
【0011】
さらに、前記コンテンツ記憶手段を分析すると共に、当該コンテンツ記憶手段の故障が予想された場合または故障を確認した場合、前記データ送信装置に当該故障予告を電子メールで送信する自己診断手段を持たせることが好ましい。
これによれば、BGMプレーヤの記憶手段が完全に使用不可能になる前にメンテナンスの派遣を自動的に要求するので、信頼性の高いBGM再生システムとすることができる。
【0012】
また、前記自己診断手段により、前記コンテンツ記憶手段の故障が予想されることまたは故障したことを診断した場合、自動または手動により前記緊急用コンテンツ記憶手段に記憶されている緊急用のコンテンツを実行させる手段を備えていることが好ましい。
これによれば、記憶手段が完全に使用不可能になるまでの間は、緊急用のコンテンツと通常のコンテンツを選択的に使用することができる。
【0013】
他の発明としては、ネットワークに接続され、複数のコンテンツを所定の再生プログラムに基づいて再生するBGMプレーヤと、前記ネットワークに、前記BGMプレーヤと通信可能となるように接続され、前記BGMプレーヤにおいて再生させるコンテンツを予め蓄積してあるコンテンツ格納サーバと、前記ネットワークに、前記BGMプレーヤと通信可能となるように接続され、前記BGMプレーヤに対して、前記再生プログラムと該再生プログラムに基づいて再生すべきコンテンツの識別子が記述された電子メールを送信する電子メール送信手段を有するデータ送信装置とを具備するBGM再生システムを用い、前記データ送信装置からの電子メールを受信した前記BGMプレーヤが、該電子メールに記述されているコンテンツの識別子に基づいて必要なコンテンツを前記コンテンツ格納サーバからダウンロードし、前記電子メールに記述されていた再生プログラムを実行することで、前記ダウンロードしたコンテンツを再生するBGM再生方法において、前記コンテンツ格納サーバからダウンロードしたコンテンツをコンテンツ記憶手段に記憶するステップと、該コンテンツ記憶手段が動作不能の際に、緊急用コンテンツ記憶手段にコンテンツ記憶手段内のコンテンツの代わりに再生される、緊急用コンテンツを記憶するステップと、緊急用再生プログラム記憶手段に緊急用コンテンツを再生させる緊急用再生プログラムを記憶するステップと、前記コンテンツ記憶手段が動作不能の際に、緊急用コンテンツ記憶手段にコンテンツ記憶手段内のコンテンツの代わりに再生するステップを有することを特徴とするBGM再生方法である。
【0014】
また、その他の発明としては、ネットワークに接続され、複数のコンテンツを所定の再生プログラムに基づいて再生するBGMプレーヤと、前記ネットワークに、前記BGMプレーヤと通信可能となるように接続され、前記BGMプレーヤにおいて再生させるコンテンツを予め蓄積すると共に、前記BGMプレーヤに対して、前記再生プログラムと該再生プログラムに基づいて再生すべきコンテンツの識別子が記述された電子メールを送信する電子メール送信手段を有するデータ送信装置とを具備するBGM再生システムを用い、前記データ送信装置からの電子メールを受信した前記BGMプレーヤが、該電子メールに添付されている前記再生プログラムと前記コンテンツとを前記識別子に基づいてセットアップした後、前記BGMプレーヤが前記再生プログラムを実行することで、前記コンテンツを再生するBGM再生方法において、前記電子メールに添付されたコンテンツをコンテンツ記憶手段に記憶させるステップと、該コンテンツ記憶手段が動作不能の際に、コンテンツ記憶手段内のコンテンツの代わりに再生される、緊急用コンテンツを緊急用コンテンツ記憶手段に記憶させるステップと、該緊急用コンテンツを再生させる緊急用再生プログラムを緊急用再生プログラム記憶手段に記憶させるステップと、前記コンテンツ記憶手段が動作不能の際に、緊急用コンテンツ記憶手段にコンテンツ記憶手段内のコンテンツの代わりに再生するステップを有することを特徴とするBGM再生方法である。
これらによれば、通常使用している記憶手段が故障した場合であっても、必要最小限の放送は実行させることができる。
【0015】
また、前記コンテンツ記憶手段を分析すると共に、当該コンテンツ記憶手段の故障が予想された場合、または故障を確認した場合、前記データ送信装置に当該故障予告を電子メールで送信する自己診断ステップを有していることが好ましい。
これによれば、BGMプレーヤの記憶手段が完全に使用不可能になる前にメンテナンスの派遣を自動的に要求するので、信頼性の高いBGM再生システムとすることができる。
【0016】
さらに、前記BGMプレーヤは、前記自己診断ステップにより、前記コンテンツ記憶手段の故障が予想されることまたは故障したことを診断した場合、自動または手動により前記緊急用コンテンツ記憶手段に記憶されている緊急用のコンテンツを実行させるステップを有していることが好ましい。
これによれば、記憶手段が完全に使用不可能になるまでの間は、緊急用のコンテンツと通常のコンテンツを選択的に使用することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るBGM再生システムの好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
まず、BGM再生システム10の概要について図1を用いて説明する。図1は、電子メールの送受信が可能なネットワークの一般的な構成を示す説明図である。
BGM再生システム10は、BGMを再生する店舗内に設けられた単数または複数のBGMプレーヤ16と、BGMプレーヤ16の動作設定をする再生プログラム等を送信するデータ送信装置14と、BGMプレーヤ16に配信するコンテンツが記憶手段(図示せず)に蓄積されたコンテンツ格納サーバ(ftpサーバやhttpサーバ)28と、データ送信装置14からBGMプレーヤ16に送信する電子メール24を中継するメールサーバ29とを具備している。
各BGMプレーヤ16とデータ送信装置14との間は、インターネット12を使用して電子メール24を互いにやり取り可能に接続されている。また、各BGMプレーヤ16とコンテンツ格納サーバ28との間は、インターネット12を通じてデータのやり取りが可能に接続されている。
【0018】
本実施形態のBGM再生システム10は、このような既存のネット環境下で、データ送信装置14から単数または複数のBGMプレーヤ16に電子メール24を利用して、コンテンツを配信するものである。
【0019】
ここで本明細書中の用語の説明をする。
再生プログラムとは、所定のコンテンツを所定の時間に再生することをBGMプレーヤ16に命ずる制御プログラムのことであり、BGMプレーヤ16が設置された店舗の休日、営業日あるいは営業日であっても特売日であるかそうではないか等の違いに合わせて、予めその日ごとにそれぞれ設定されている。
また、本実施の形態において、コンテンツの識別子とは、コンテンツが蓄積されたコンテンツ格納サーバ28の名称と、BGMプレーヤ16に配信されるべきコンテンツまでの格納パスや、通常用のコンテンツであるか緊急用のコンテンツであるかを区別するための記号等のことをいう。
【0020】
次に、BGMプレーヤの内部構成について、図2に基づいて説明する。
BGMプレーヤ16は、プレーヤ全体の動作を制御するために予め設定されたファームウェア等によって動作する制御手段30、インターネット12等の通信回線に接続するための入出力手段32、カレンダー等のスケジュールに従ってコンテンツの再生順序等が定められており、この定められた内容でコンテンツを再生するように制御手段30を制御する再生プログラムを記憶する再生プログラム記憶手段34、複数のコンテンツがデジタルデータとして記憶されるコンテンツ記憶手段36、およびコンテンツ記憶手段36から取り出したデジタルデータとしてのコンテンツをD/A変換するD/A変換回路や増幅回路等からなる再生手段38を具備している。
また、再生手段38には、コンテンツを音声として再生するスピーカ40や映像として再生するモニタ装置42が接続されている。これらスピーカ40やモニタ装置42はBGMプレーヤ16と一体に設けられていてもよいし、別体に設けられていてもよい。
【0021】
さらに、BGMプレーヤ16は、緊急用再生プログラム記憶手段および緊急用コンテンツ記憶手段を有している。本実施の形態においては、BGMプレーヤ16の製造コストを削減するために、緊急用再生プログラム記憶手段と緊急用コンテンツ記憶手段はBGMプレーヤ16に予め取り付けられているNAND型フラッシュメモリ35により代用している。
さらにまた、BGMプレーヤ16は、再生プログラム切替スイッチ39が設けられている。再生プログラム切替スイッチ39により、通常用再生プログラムまたは緊急用再生用プログラムのいずれかが選択されると、選択結果が制御手段30に伝達され、選択された再生プログラムに基づいてコンテンツが再生される。
【0022】
一方、データ送信装置14の構成について説明する。
データ送信装置14は、例えば制御部、入力部、記憶部、演算部および出力部という基本構成(図示せず)を有する一般的なコンピュータで構成することができる。ただし、本発明のデータ送信装置14においては、BGMプレーヤ16に対して電子メールを送信することができるメール送信手段が設けられていることが必要である。
メール送信手段の具体例としては、電子メールの作成や送受信、受信したメールの保存・管理を行うソフトウェアが挙げられる。このようなソフトウェアは、webブラウザに付属しているようなものであってもよいし、単体で動作するものであってもよい。
【0023】
本実施の形態のBGM再生システム10の詳細について説明する。
コンテンツを配信する側のデータ送信装置14は、LAN環境18に接続されたものと、ダイヤルアップ環境20に接続されたものの2種類が示されている。また図示しないが、コンテンツの配信を受ける側のBGMプレーヤ16も、LAN環境18に接続されたものと、ダイヤルアップ環境20に接続されたもののいずれであっても良い。なお、データ送信装置14やBGMプレーヤ16を、LAN環境18またはダイヤルアップ環境20のいずれか一方のみに接続した構成で統一することも当然に可能である。
【0024】
図1に示すようにインターネット12に、BGMプレーヤ16に配信するコンテンツが記憶手段に蓄積されたコンテンツ格納サーバ(ftpサーバやhttpサーバ)28は単数でも良いが、複数台接続する構成であることがさらに好ましい。コンテンツ格納サーバ28を複数台接続した場合には、それぞれのコンテンツ格納サーバ28に蓄積してあるコンテンツは同一のものであっても別のものであってもどちらでも構わない。メールサーバ29は電子メール24を中継するためのものである。
【0025】
電子メールについて説明する。図3は本実施の形態に係るBGM再生システムにおいて用いられる電子メールの具体的なフォーマットの一例を示した説明図である。
電子メール24は、一例としてboundary(”*****”で表示されている)で、2つの区域に区分けされる。
1番目の区域であるヘッダの部分には、電子メールの配信元であるデータ送信装置14の名前と、配信先であるBGMプレーヤ16の名前と、送信日付(ここには記述されていないが、送信時間も通常含まれている)等が記述されている。
また、2番目の区域には、メール本文が記述されている。本実施の形態では、このメール本文が、BGMプレーヤ16に対する再生プログラムとなる。さらにメール本文には、再生プログラムの他に、再生プログラムにリンクされるべきコンテンツが指定されており、再生用プログラムとコンテンツが格納されているコンテンツ格納サーバ28のパス25aが識別子25の中に記載されている。
したがって本実施の形態における電子メール24自体には、コンテンツは添付されていない。
【0026】
BGMプレーヤ16には、受信した電子メール24に記述された識別子25に基づいて、コンテンツの格納パス25aをたどり、コンテンツ格納サーバ28からコンテンツをダウンロードする手段を設けておく。ダウンロードされたコンテンツは識別子25により通常用のものであるか緊急用のものであるか識別可能になっているので、それぞれのコンテンツを所定の記憶手段に記憶させる手段を設けておくと好適である。これらの手段は、一例としてBGMプレーヤ16を構成するコンピュータおよびこのコンピュータにセットアップされたプログラムで実現することができる。
この構成により、データ送信装置14から送信される電子メール24にコンテンツ自体を添付する必要が無くなり、電子メール24のデータ量が少なくて済むから、データ送信装置14とインターネット12との間のトラフィックを軽減させることができる。よって、コンテンツを複数のBGMプレーヤ16に一斉に配信する場合でも効率良く行える。
【0027】
このように、現在において広く普及している電子メールシステムを利用してコンテンツの配信を行うことによって、特別な設備投資が最小限に抑えることができて低コストの配信が可能になる。また、電子メールは異なる複数の相手に対して一斉に配信することも可能であるから、これを利用することで、コンテンツも複数のBGMプレーヤ16に対する一斉配信が簡単に行える。
【0028】
BGMプレーヤ16の記憶手段の具体例としては、コンテンツ記憶手段36としてハードディスクと、不揮発性半導体メモリとしてNAND型フラッシュメモリ35の組み合わせ等が考えられる。したがって通常用コンテンツは、ハードディスクに記憶され、緊急用コンテンツはNAND型フラッシュメモリ35にそれぞれ記憶されることになる。
【0029】
本実施の形態におけるBGMプレーヤ16のコンテンツ記憶手段36には、SMART(Self Monitoring Analysis and Reporting Technology)等の自己診断手段37を有するハードディスクが用いられている。このコンテンツ記憶手段36によれば、コンテンツ記憶手段36の故障が予測された場合、BGMプレーヤ16のモニタ装置42に故障のおそれがある旨を表示させることができる。このように自己診断手段37を用いて、コンテンツ記憶手段36に故障が生じそうであることが判明した場合には、自己診断手段37は、データ送信装置14に対してコンテンツ記憶手段36の自己診断結果を報告用電子メールで送信する。これと同時に、BGMプレーヤの制御手段30は、再生プログラムを通常用のものからNAND型フラッシュメモリ35に記憶させてある緊急用再生プログラムに自動的に切り換える。
【0030】
本実施の形態においては、自己診断手段37をコンテンツ記憶手段36のハードディスクにSMARTを採用させることにより構成しているが、コンテンツ記憶手段36とは別体にプログラムを組むことにより、自己診断手段37を設ける構成としても良いのはもちろんである。
【0031】
使用する再生プログラムの切り替えが行われると、BGMプレーヤ16の制御手段30は、緊急用再生プログラムによる緊急用コンテンツの再生を始める。
通常、NAND型フラッシュメモリ35の記憶容量の空き容量は少ないので、NAND型フラッシュメモリ35に記憶されている緊急用再生プログラムは開店時および閉店時等に必要最小限の放送ができる程度のコンテンツにより構成されていることが多い。しかしながら、NAND型フラッシュメモリ35の記憶容量によっては、通常のコンテンツと同等内容のコンテンツを用いて緊急用再生プログラムを構成することも可能ではある。
【0032】
データ送信装置14側では、報告用電子メールの内容を確認した上で、報告用電子メールが送信されたBGMプレーヤ16にメンテナンス要員を派遣し、BGMプレーヤ16のメンテナンスを行わせる。BGMプレーヤ16のメンテナンスが完了したら、再生プログラム切替スイッチ39を戻し、緊急用再生プログラムから通常用再生プログラムの使用に切り替えを行い、通常用再生プログラムで実行される通常用コンテンツによるBGMを放送させる。
【0033】
なお、本実施の形態において配信されるコンテンツには音楽データ、CM(コマーシャル)データ、スケジュールデータ、写真やビデオ等の画像データ等が考えられ、その中には著作権の発生するコンテンツもある。そしてこのようにインターネット12内のコンテンツ格納サーバ28にコンテンツをアップロードする行為は、著作物の複製と有線送信に該当すると考えられるので、著作権の発生したコンテンツの配信に際しては当著作権を適切に処理する必要があるのはいうまでもない。
【0034】
次に、本発明に係るBGMプレーヤおよびBGM再生システムの第2の実施の形態について説明する。データ送信装置14からBGMプレーヤ16へのコンテンツの配信手順について図3、図4を参照しながら説明する。図4は、第2の実施の形態に係るBGM再生システムの概略を示す説明図である。
第1の実施の形態においては、BGMプレーヤ16が電子メール24を受け取ったら、コンテンツ格納サーバ28に接続し、コンテンツをダウンロードしなければならず、手間がかかってしまうという課題がある。そこで、本実施の形態においては、データ送信装置14からBGMプレーヤ16に送信する電子メール24にコンテンツを添付して、直接コンテンツを送信する形態としている。電子メール24にコンテンツを添付することにより、送信時間が余分にかかるおそれがあるが、高速通信網の普及によりこの問題は解決されつつある。
【0035】
本実施の形態におけるコンテンツ配信は、図4に示すように、データ送信装置14からBGMプレーヤ16への電子メール24に、配信すべきコンテンツ(例えば音楽データ、画像データ、CMデータ等)を添付ファイル形式で添付し、また電子メール24のメール本文中にBGMプレーヤ16においてコンテンツに対して実行されるべき再生プログラムを記述し、BGMプレーヤ16へ送信する方式で行われる。第1の実施の形態と比較し、コンテンツ格納サーバ28を省略した点が異なっている。
【0036】
データ送信装置14からの電子メールを受け取ったBGMプレーヤ16は、受信した電子メール24に添付されたコンテンツを識別子25に基づいて所定のコンテンツ記憶手段に記憶させると共に、このコンテンツを実行させるために電子メール24に記述されている再生プログラムを所定の再生プログラム記憶手段に記憶させる。
制御手段30は、この再生プログラムを所定の再生プログラム記憶手段内から読み出して実行することにより、再生プログラムに基づいて所定のコンテンツ記憶手段に記憶されているコンテンツを順番に再生するように制御する。
【0037】
また、電子メール24に添付されるコンテンツのファイル容量を小さくすべく、コンテンツが圧縮されている場合にはその解凍処理も同時に行われるようにデータ送信装置14側で処理コマンドを作成しておけば、なお好適である。
【0038】
次に本発明に係るBGMプレーヤおよびBGM再生システムにおける電子メールの処理について説明する。
本発明に係るBGMプレーヤおよびBGM再生システムにおける電子メールは、コンテンツの配信用の電子メールと通常の電子メールとの2種類の電子メールがあるため、それぞれの電子メールについて適切に処理をしなければならない。
【0039】
BGMプレーヤ16は、受信した電子メール24の2番目の区域に記述されているメール本文中に、処理コマンドが含まれているか否かをチェックする。
そして、処理コマンドが含まれている場合には、その処理コマンドを解読する。処理コマンドには、この電子メールに添付されているコンテンツが通常用のものであるか、緊急用のものであるかの記述が識別子25によりなされている。すなわち、予めBGMプレーヤ16に通常用コンテンツを記憶させる記憶手段と、緊急用コンテンツを記憶させる記憶手段をそれぞれ設定しておけば、処理コマンドを解析することにより、本電子メールで指定されているコンテンツを記憶させるべき記憶手段が適宜選択されるので好適である。
【0040】
BGMプレーヤ16は、解読した処理コマンドを実行し、電子メール24に記述されているコンテンツを処理する。具体的にはコンテンツをコンテンツ格納サーバ28からダウンロードしたり、添付された受信したコンテンツを解凍したり、また解凍したコンテンツを予め設定した所定の記憶手段に記憶させる等の動作が行われ、コンテンツの配信動作を完了する。
また、メール本文中に処理コマンドが含まれていない場合には、一般的な電子メールと同様なメール処理を行う。
【0041】
以上、本発明の好適な実施の形態について種々述べてきたが、本発明は上述する実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で多くの改変を施しても、本発明の技術的範囲内に属するのはもちろんである。
例えば、以上に説明した実施の形態においては、第2の記憶手段を不揮発性半導体メモリであるNAND型フラッシュメモリとしているが、BGMプレーヤの電源が切れても記憶内容が失われない記憶手段であればよく、具体的には、小容量の固定ディスクとしても良いのはもちろんである。
また、ハードディスクの自己診断の結果に基いて故障の出現が予想される結果を得た場合においては、緊急用コンテンツへの切り替えを手動により行うようにすれば、ハードディスクが完全に使用不可能になるまで通常のコンテンツを運用させることも可能である。
【0042】
【発明の効果】
本発明に係るBGM再生システムによれば、通常時と緊急時のコンテンツをそれぞれBGMプレーヤの複数の記憶手段にそれぞれ記憶させていることにより、通常時に用いているコンテンツ記憶手段が万が一故障したとしても、第2の記憶手段に記憶させてある緊急用再生プログラムにより緊急用のコンテンツを実行させることにより、BGM装置として必要最小限の範囲では作動させることができる。
【0043】
また、第2の記憶手段にNAND型フラッシュメモリを用いることにより、BGMプレーヤに標準的に備えられている記憶手段を利用することができるので、特別な部品を追加する必要がなくなるので、BGMプレーヤの製造コストを削減することができる。
さらに、自己診断手段がコンテンツ記憶手段の診断をすると共に、診断結果にエラーがある場合には、BGMプレーヤからデータ送信装置へ診断結果のエラー内容を含んだ報告用電子メールを送信することにより、ユーザがBGMプレーヤを操作することなく、BGMプレーヤの早期の回復をさせることができる。
【0044】
また、コンテンツ記憶手段が完全に故障していない場合には、使用するコンテンツを手動によっても切り替え可能にしたことにより、完全にコンテンツ記憶手段が故障していない場合においては、通常用のコンテンツの実行を継続させることができるので、来客に対し、違和感を感じさせることなくBGMを放送させることが可能になる等といった著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子メールの送受信が可能なネットワークの一般的な構成を示す説明図である。
【図2】BGMプレーヤの内部構成を示した説明図である。
【図3】本発明に係るBGM再生システムにおいて用いられる電子メールの具体的なフォーマットの一例を示した説明図である。
【図4】第2の実施の形態におけるBGM再生システムの全体構成の説明図である。
【符号の説明】
10 BGM再生システム
12 インターネット
14 データ送信装置
16 BGMプレーヤ
20 ダイヤルアップ環境
24 電子メール
25 識別子
28 コンテンツ格納サーバ
34 再生プログラム記憶手段
35 NAND型フラッシュメモリ
36 コンテンツ記憶手段
【発明の属する技術分野】
本発明はBGM再生システム、これに用いるBGMプレーヤと、BGM再生方法に関し、より詳細には、記憶手段が故障してもBGMの再生が可能なBGMプレーヤ、これを用いたBGM再生システムおよびBGM再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
BGMプレーヤについて概略を説明する。
BGMプレーヤは、スーパーマーケット等の店舗にインターネットへ接続可能に設置され、内蔵している記憶手段に記憶されている音楽や画像等のコンテンツを店舗の営業中に再生することができるBGM装置の一つである。
【0003】
このようなBGMプレーヤを有する従来のBGM再生システムにおける、BGMプレーヤのコンテンツの入手は、CD等のデータ記録メディアの配布によるものが主であった。
しかし、近年においては、コンテンツを要求するBGMプレーヤが電話回線等を用いてコンテンツを格納している端末に接続して直接ダウンロードする方法や、コンテンツを格納しているサーバが接続されたLANやインターネットにコンテンツを要求するBGMプレーヤを接続させて、コンテンツ格納サーバからダウンロードする手法が確立されてきた。
【0004】
また、特開2001−282689号に開示されているように、データ配信装置からデータ受信装置(BGMプレーヤ)に対して処理コマンドが記述された電子メールを送信することにより、BGMプレーヤをデータ配信装置に接続させてコンテンツを受信させるBGM再生システムも提案されている。
これによると、データ配信装置は一通の電子メールを送信するのみで、複数のBGMプレーヤを制御することができるので、BGM再生システムの管理を容易にすると共に、運営コストを削減させることが可能であるとしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のBGM再生システムにおいては、BGMプレーヤの記憶手段に複数のコンテンツを配信しているが、BGM装置の放送バリエーションを豊富にさせるためには、記憶手段の容量を大きくしなければならず、製造コストが高騰してしまうため、記憶手段の記憶容量は可及的に小さくすることが望まれている。
記憶手段の容量限度付近までコンテンツを詰め込んだ状態で、BGM装置を使用し続けると、記憶手段に負担がかかり、記憶手段が故障するおそれが高くなる。BGM装置は、BGMプレーヤの記憶手段に記憶させたコンテンツを用いて、BGM等の放送を行っているため、BGMプレーヤの記憶手段が故障すると、BGM装置としての機能を失ってしまうといった課題がある。
【0006】
そこで、本発明はBGMプレーヤの記憶手段が故障した場合においても、必要最小限の放送ができるような構成にしたことにより、BGMプレーヤの記憶手段が故障した場合であっても、中断することなく、BGMを再生することができるBGMプレーヤ、これを用いたBGM再生システムおよびBGM再生方法を提案することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
発明者は、以上に述べた目的を達成すべく、検討した結果、通常時に使用している記憶手段とは別体の記憶手段を設け、その記憶手段に緊急用のコンテンツを記憶させておけば良いことに想到し本発明を完成させた。
すなわち、本願発明は、ネットワークに接続され、複数のコンテンツを所定の再生プログラムに基づいて再生するBGMプレーヤと、前記ネットワークに、前記BGMプレーヤと通信可能となるように接続され、前記BGMプレーヤにおいて再生させるコンテンツを予め蓄積してあるコンテンツ格納サーバと、前記ネットワークに、前記BGMプレーヤと通信可能となるように接続され、前記BGMプレーヤに対して、前記再生プログラムと該再生プログラムに基づいて再生すべきコンテンツの識別子が記述された電子メールを送信する電子メール送信手段を有するデータ送信装置とを具備し、前記データ送信装置からの電子メールを受信した前記BGMプレーヤが、該電子メールに記述されているコンテンツの識別子に基づいて必要なコンテンツを前記コンテンツ格納サーバからダウンロードし、前記電子メールに記述されていた再生プログラムを実行することで、前記ダウンロードしたコンテンツを再生するBGM再生システムに用いるBGMプレーヤにおいて、前記コンテンツ格納サーバからダウンロードしたコンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、該コンテンツ記憶手段が動作不能の際に、コンテンツ記憶手段内のコンテンツの代わりに再生される、緊急用コンテンツを記憶しておく緊急用コンテンツ記憶手段と、該緊急用コンテンツを再生させる緊急用再生プログラムを記憶しておく緊急用再生プログラム記憶手段とを有することを特徴とするBGMプレーヤおよびこれを用いたBGM再生システムである。
【0008】
また、この他の発明は、ネットワークに接続され、複数のコンテンツを所定の再生プログラムに基づいて再生するBGMプレーヤと、前記ネットワークに、前記BGMプレーヤと通信可能となるように接続され、前記BGMプレーヤにおいて再生させるコンテンツを予め蓄積すると共に、前記BGMプレーヤに対して、前記再生プログラムと該再生プログラムに基づいて再生すべきコンテンツの識別子が記述された電子メールを送信する電子メール送信手段を有するデータ送信装置とを具備し、前記データ送信装置からの電子メールを受信した前記BGMプレーヤが、該電子メールに添付されている前記再生プログラムと前記コンテンツとを前記識別子に基づいてセットアップした後、前記BGMプレーヤが前記再生プログラムを実行することで、前記コンテンツを再生するBGM再生システムに用いられるBGMプレーヤにおいて、前記電子メールに添付されたコンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、該コンテンツ記憶手段が動作不能の際に、コンテンツ記憶手段内のコンテンツの代わりに再生される、緊急用コンテンツを記憶しておく緊急用コンテンツ記憶手段と、該緊急用コンテンツを再生させる緊急用再生プログラムを記憶しておく緊急用再生プログラム記憶手段とを有することを特徴とするBGMプレーヤおよびこれを用いたBGM再生システムである。
【0009】
以上の発明によれば、通常使用している記憶手段が故障した場合であっても、必要最小限の放送は実行させることができる。
なお、本明細書で用いているコンテンツとは、音楽等の音声データ、静止画及び動画等の画像データ、ニュース及び掲示板等の文字データ、これらの各データのメタデータを含み、様々な形式によりデータを出力させることが可能である。さらに、緊急用のコンテンツとは、必要最小限の放送ができるように設定されたファイル容量の小さいコンテンツである。
また、本明細書内における記述とは、電子メールに直接記載されていることや、電子メールに添付されていること、さらには、電子メールにコンテンツが格納されているパスが記載されていることのすべての意味を持つものである。
【0010】
また、前記緊急用コンテンツ記憶手段と前記緊急用再生プログラム記憶手段は、不揮発性半導体メモリであることが好ましい。
これによれば、記憶手段とは別体であり、しかも通常のBGMプレーヤにおいて既に装備されている他の記憶手段を有効利用することができるので、BGMプレーヤの製造コストを抑えることができ、安価なBGM再生システムを構築することができるる。
【0011】
さらに、前記コンテンツ記憶手段を分析すると共に、当該コンテンツ記憶手段の故障が予想された場合または故障を確認した場合、前記データ送信装置に当該故障予告を電子メールで送信する自己診断手段を持たせることが好ましい。
これによれば、BGMプレーヤの記憶手段が完全に使用不可能になる前にメンテナンスの派遣を自動的に要求するので、信頼性の高いBGM再生システムとすることができる。
【0012】
また、前記自己診断手段により、前記コンテンツ記憶手段の故障が予想されることまたは故障したことを診断した場合、自動または手動により前記緊急用コンテンツ記憶手段に記憶されている緊急用のコンテンツを実行させる手段を備えていることが好ましい。
これによれば、記憶手段が完全に使用不可能になるまでの間は、緊急用のコンテンツと通常のコンテンツを選択的に使用することができる。
【0013】
他の発明としては、ネットワークに接続され、複数のコンテンツを所定の再生プログラムに基づいて再生するBGMプレーヤと、前記ネットワークに、前記BGMプレーヤと通信可能となるように接続され、前記BGMプレーヤにおいて再生させるコンテンツを予め蓄積してあるコンテンツ格納サーバと、前記ネットワークに、前記BGMプレーヤと通信可能となるように接続され、前記BGMプレーヤに対して、前記再生プログラムと該再生プログラムに基づいて再生すべきコンテンツの識別子が記述された電子メールを送信する電子メール送信手段を有するデータ送信装置とを具備するBGM再生システムを用い、前記データ送信装置からの電子メールを受信した前記BGMプレーヤが、該電子メールに記述されているコンテンツの識別子に基づいて必要なコンテンツを前記コンテンツ格納サーバからダウンロードし、前記電子メールに記述されていた再生プログラムを実行することで、前記ダウンロードしたコンテンツを再生するBGM再生方法において、前記コンテンツ格納サーバからダウンロードしたコンテンツをコンテンツ記憶手段に記憶するステップと、該コンテンツ記憶手段が動作不能の際に、緊急用コンテンツ記憶手段にコンテンツ記憶手段内のコンテンツの代わりに再生される、緊急用コンテンツを記憶するステップと、緊急用再生プログラム記憶手段に緊急用コンテンツを再生させる緊急用再生プログラムを記憶するステップと、前記コンテンツ記憶手段が動作不能の際に、緊急用コンテンツ記憶手段にコンテンツ記憶手段内のコンテンツの代わりに再生するステップを有することを特徴とするBGM再生方法である。
【0014】
また、その他の発明としては、ネットワークに接続され、複数のコンテンツを所定の再生プログラムに基づいて再生するBGMプレーヤと、前記ネットワークに、前記BGMプレーヤと通信可能となるように接続され、前記BGMプレーヤにおいて再生させるコンテンツを予め蓄積すると共に、前記BGMプレーヤに対して、前記再生プログラムと該再生プログラムに基づいて再生すべきコンテンツの識別子が記述された電子メールを送信する電子メール送信手段を有するデータ送信装置とを具備するBGM再生システムを用い、前記データ送信装置からの電子メールを受信した前記BGMプレーヤが、該電子メールに添付されている前記再生プログラムと前記コンテンツとを前記識別子に基づいてセットアップした後、前記BGMプレーヤが前記再生プログラムを実行することで、前記コンテンツを再生するBGM再生方法において、前記電子メールに添付されたコンテンツをコンテンツ記憶手段に記憶させるステップと、該コンテンツ記憶手段が動作不能の際に、コンテンツ記憶手段内のコンテンツの代わりに再生される、緊急用コンテンツを緊急用コンテンツ記憶手段に記憶させるステップと、該緊急用コンテンツを再生させる緊急用再生プログラムを緊急用再生プログラム記憶手段に記憶させるステップと、前記コンテンツ記憶手段が動作不能の際に、緊急用コンテンツ記憶手段にコンテンツ記憶手段内のコンテンツの代わりに再生するステップを有することを特徴とするBGM再生方法である。
これらによれば、通常使用している記憶手段が故障した場合であっても、必要最小限の放送は実行させることができる。
【0015】
また、前記コンテンツ記憶手段を分析すると共に、当該コンテンツ記憶手段の故障が予想された場合、または故障を確認した場合、前記データ送信装置に当該故障予告を電子メールで送信する自己診断ステップを有していることが好ましい。
これによれば、BGMプレーヤの記憶手段が完全に使用不可能になる前にメンテナンスの派遣を自動的に要求するので、信頼性の高いBGM再生システムとすることができる。
【0016】
さらに、前記BGMプレーヤは、前記自己診断ステップにより、前記コンテンツ記憶手段の故障が予想されることまたは故障したことを診断した場合、自動または手動により前記緊急用コンテンツ記憶手段に記憶されている緊急用のコンテンツを実行させるステップを有していることが好ましい。
これによれば、記憶手段が完全に使用不可能になるまでの間は、緊急用のコンテンツと通常のコンテンツを選択的に使用することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るBGM再生システムの好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
まず、BGM再生システム10の概要について図1を用いて説明する。図1は、電子メールの送受信が可能なネットワークの一般的な構成を示す説明図である。
BGM再生システム10は、BGMを再生する店舗内に設けられた単数または複数のBGMプレーヤ16と、BGMプレーヤ16の動作設定をする再生プログラム等を送信するデータ送信装置14と、BGMプレーヤ16に配信するコンテンツが記憶手段(図示せず)に蓄積されたコンテンツ格納サーバ(ftpサーバやhttpサーバ)28と、データ送信装置14からBGMプレーヤ16に送信する電子メール24を中継するメールサーバ29とを具備している。
各BGMプレーヤ16とデータ送信装置14との間は、インターネット12を使用して電子メール24を互いにやり取り可能に接続されている。また、各BGMプレーヤ16とコンテンツ格納サーバ28との間は、インターネット12を通じてデータのやり取りが可能に接続されている。
【0018】
本実施形態のBGM再生システム10は、このような既存のネット環境下で、データ送信装置14から単数または複数のBGMプレーヤ16に電子メール24を利用して、コンテンツを配信するものである。
【0019】
ここで本明細書中の用語の説明をする。
再生プログラムとは、所定のコンテンツを所定の時間に再生することをBGMプレーヤ16に命ずる制御プログラムのことであり、BGMプレーヤ16が設置された店舗の休日、営業日あるいは営業日であっても特売日であるかそうではないか等の違いに合わせて、予めその日ごとにそれぞれ設定されている。
また、本実施の形態において、コンテンツの識別子とは、コンテンツが蓄積されたコンテンツ格納サーバ28の名称と、BGMプレーヤ16に配信されるべきコンテンツまでの格納パスや、通常用のコンテンツであるか緊急用のコンテンツであるかを区別するための記号等のことをいう。
【0020】
次に、BGMプレーヤの内部構成について、図2に基づいて説明する。
BGMプレーヤ16は、プレーヤ全体の動作を制御するために予め設定されたファームウェア等によって動作する制御手段30、インターネット12等の通信回線に接続するための入出力手段32、カレンダー等のスケジュールに従ってコンテンツの再生順序等が定められており、この定められた内容でコンテンツを再生するように制御手段30を制御する再生プログラムを記憶する再生プログラム記憶手段34、複数のコンテンツがデジタルデータとして記憶されるコンテンツ記憶手段36、およびコンテンツ記憶手段36から取り出したデジタルデータとしてのコンテンツをD/A変換するD/A変換回路や増幅回路等からなる再生手段38を具備している。
また、再生手段38には、コンテンツを音声として再生するスピーカ40や映像として再生するモニタ装置42が接続されている。これらスピーカ40やモニタ装置42はBGMプレーヤ16と一体に設けられていてもよいし、別体に設けられていてもよい。
【0021】
さらに、BGMプレーヤ16は、緊急用再生プログラム記憶手段および緊急用コンテンツ記憶手段を有している。本実施の形態においては、BGMプレーヤ16の製造コストを削減するために、緊急用再生プログラム記憶手段と緊急用コンテンツ記憶手段はBGMプレーヤ16に予め取り付けられているNAND型フラッシュメモリ35により代用している。
さらにまた、BGMプレーヤ16は、再生プログラム切替スイッチ39が設けられている。再生プログラム切替スイッチ39により、通常用再生プログラムまたは緊急用再生用プログラムのいずれかが選択されると、選択結果が制御手段30に伝達され、選択された再生プログラムに基づいてコンテンツが再生される。
【0022】
一方、データ送信装置14の構成について説明する。
データ送信装置14は、例えば制御部、入力部、記憶部、演算部および出力部という基本構成(図示せず)を有する一般的なコンピュータで構成することができる。ただし、本発明のデータ送信装置14においては、BGMプレーヤ16に対して電子メールを送信することができるメール送信手段が設けられていることが必要である。
メール送信手段の具体例としては、電子メールの作成や送受信、受信したメールの保存・管理を行うソフトウェアが挙げられる。このようなソフトウェアは、webブラウザに付属しているようなものであってもよいし、単体で動作するものであってもよい。
【0023】
本実施の形態のBGM再生システム10の詳細について説明する。
コンテンツを配信する側のデータ送信装置14は、LAN環境18に接続されたものと、ダイヤルアップ環境20に接続されたものの2種類が示されている。また図示しないが、コンテンツの配信を受ける側のBGMプレーヤ16も、LAN環境18に接続されたものと、ダイヤルアップ環境20に接続されたもののいずれであっても良い。なお、データ送信装置14やBGMプレーヤ16を、LAN環境18またはダイヤルアップ環境20のいずれか一方のみに接続した構成で統一することも当然に可能である。
【0024】
図1に示すようにインターネット12に、BGMプレーヤ16に配信するコンテンツが記憶手段に蓄積されたコンテンツ格納サーバ(ftpサーバやhttpサーバ)28は単数でも良いが、複数台接続する構成であることがさらに好ましい。コンテンツ格納サーバ28を複数台接続した場合には、それぞれのコンテンツ格納サーバ28に蓄積してあるコンテンツは同一のものであっても別のものであってもどちらでも構わない。メールサーバ29は電子メール24を中継するためのものである。
【0025】
電子メールについて説明する。図3は本実施の形態に係るBGM再生システムにおいて用いられる電子メールの具体的なフォーマットの一例を示した説明図である。
電子メール24は、一例としてboundary(”*****”で表示されている)で、2つの区域に区分けされる。
1番目の区域であるヘッダの部分には、電子メールの配信元であるデータ送信装置14の名前と、配信先であるBGMプレーヤ16の名前と、送信日付(ここには記述されていないが、送信時間も通常含まれている)等が記述されている。
また、2番目の区域には、メール本文が記述されている。本実施の形態では、このメール本文が、BGMプレーヤ16に対する再生プログラムとなる。さらにメール本文には、再生プログラムの他に、再生プログラムにリンクされるべきコンテンツが指定されており、再生用プログラムとコンテンツが格納されているコンテンツ格納サーバ28のパス25aが識別子25の中に記載されている。
したがって本実施の形態における電子メール24自体には、コンテンツは添付されていない。
【0026】
BGMプレーヤ16には、受信した電子メール24に記述された識別子25に基づいて、コンテンツの格納パス25aをたどり、コンテンツ格納サーバ28からコンテンツをダウンロードする手段を設けておく。ダウンロードされたコンテンツは識別子25により通常用のものであるか緊急用のものであるか識別可能になっているので、それぞれのコンテンツを所定の記憶手段に記憶させる手段を設けておくと好適である。これらの手段は、一例としてBGMプレーヤ16を構成するコンピュータおよびこのコンピュータにセットアップされたプログラムで実現することができる。
この構成により、データ送信装置14から送信される電子メール24にコンテンツ自体を添付する必要が無くなり、電子メール24のデータ量が少なくて済むから、データ送信装置14とインターネット12との間のトラフィックを軽減させることができる。よって、コンテンツを複数のBGMプレーヤ16に一斉に配信する場合でも効率良く行える。
【0027】
このように、現在において広く普及している電子メールシステムを利用してコンテンツの配信を行うことによって、特別な設備投資が最小限に抑えることができて低コストの配信が可能になる。また、電子メールは異なる複数の相手に対して一斉に配信することも可能であるから、これを利用することで、コンテンツも複数のBGMプレーヤ16に対する一斉配信が簡単に行える。
【0028】
BGMプレーヤ16の記憶手段の具体例としては、コンテンツ記憶手段36としてハードディスクと、不揮発性半導体メモリとしてNAND型フラッシュメモリ35の組み合わせ等が考えられる。したがって通常用コンテンツは、ハードディスクに記憶され、緊急用コンテンツはNAND型フラッシュメモリ35にそれぞれ記憶されることになる。
【0029】
本実施の形態におけるBGMプレーヤ16のコンテンツ記憶手段36には、SMART(Self Monitoring Analysis and Reporting Technology)等の自己診断手段37を有するハードディスクが用いられている。このコンテンツ記憶手段36によれば、コンテンツ記憶手段36の故障が予測された場合、BGMプレーヤ16のモニタ装置42に故障のおそれがある旨を表示させることができる。このように自己診断手段37を用いて、コンテンツ記憶手段36に故障が生じそうであることが判明した場合には、自己診断手段37は、データ送信装置14に対してコンテンツ記憶手段36の自己診断結果を報告用電子メールで送信する。これと同時に、BGMプレーヤの制御手段30は、再生プログラムを通常用のものからNAND型フラッシュメモリ35に記憶させてある緊急用再生プログラムに自動的に切り換える。
【0030】
本実施の形態においては、自己診断手段37をコンテンツ記憶手段36のハードディスクにSMARTを採用させることにより構成しているが、コンテンツ記憶手段36とは別体にプログラムを組むことにより、自己診断手段37を設ける構成としても良いのはもちろんである。
【0031】
使用する再生プログラムの切り替えが行われると、BGMプレーヤ16の制御手段30は、緊急用再生プログラムによる緊急用コンテンツの再生を始める。
通常、NAND型フラッシュメモリ35の記憶容量の空き容量は少ないので、NAND型フラッシュメモリ35に記憶されている緊急用再生プログラムは開店時および閉店時等に必要最小限の放送ができる程度のコンテンツにより構成されていることが多い。しかしながら、NAND型フラッシュメモリ35の記憶容量によっては、通常のコンテンツと同等内容のコンテンツを用いて緊急用再生プログラムを構成することも可能ではある。
【0032】
データ送信装置14側では、報告用電子メールの内容を確認した上で、報告用電子メールが送信されたBGMプレーヤ16にメンテナンス要員を派遣し、BGMプレーヤ16のメンテナンスを行わせる。BGMプレーヤ16のメンテナンスが完了したら、再生プログラム切替スイッチ39を戻し、緊急用再生プログラムから通常用再生プログラムの使用に切り替えを行い、通常用再生プログラムで実行される通常用コンテンツによるBGMを放送させる。
【0033】
なお、本実施の形態において配信されるコンテンツには音楽データ、CM(コマーシャル)データ、スケジュールデータ、写真やビデオ等の画像データ等が考えられ、その中には著作権の発生するコンテンツもある。そしてこのようにインターネット12内のコンテンツ格納サーバ28にコンテンツをアップロードする行為は、著作物の複製と有線送信に該当すると考えられるので、著作権の発生したコンテンツの配信に際しては当著作権を適切に処理する必要があるのはいうまでもない。
【0034】
次に、本発明に係るBGMプレーヤおよびBGM再生システムの第2の実施の形態について説明する。データ送信装置14からBGMプレーヤ16へのコンテンツの配信手順について図3、図4を参照しながら説明する。図4は、第2の実施の形態に係るBGM再生システムの概略を示す説明図である。
第1の実施の形態においては、BGMプレーヤ16が電子メール24を受け取ったら、コンテンツ格納サーバ28に接続し、コンテンツをダウンロードしなければならず、手間がかかってしまうという課題がある。そこで、本実施の形態においては、データ送信装置14からBGMプレーヤ16に送信する電子メール24にコンテンツを添付して、直接コンテンツを送信する形態としている。電子メール24にコンテンツを添付することにより、送信時間が余分にかかるおそれがあるが、高速通信網の普及によりこの問題は解決されつつある。
【0035】
本実施の形態におけるコンテンツ配信は、図4に示すように、データ送信装置14からBGMプレーヤ16への電子メール24に、配信すべきコンテンツ(例えば音楽データ、画像データ、CMデータ等)を添付ファイル形式で添付し、また電子メール24のメール本文中にBGMプレーヤ16においてコンテンツに対して実行されるべき再生プログラムを記述し、BGMプレーヤ16へ送信する方式で行われる。第1の実施の形態と比較し、コンテンツ格納サーバ28を省略した点が異なっている。
【0036】
データ送信装置14からの電子メールを受け取ったBGMプレーヤ16は、受信した電子メール24に添付されたコンテンツを識別子25に基づいて所定のコンテンツ記憶手段に記憶させると共に、このコンテンツを実行させるために電子メール24に記述されている再生プログラムを所定の再生プログラム記憶手段に記憶させる。
制御手段30は、この再生プログラムを所定の再生プログラム記憶手段内から読み出して実行することにより、再生プログラムに基づいて所定のコンテンツ記憶手段に記憶されているコンテンツを順番に再生するように制御する。
【0037】
また、電子メール24に添付されるコンテンツのファイル容量を小さくすべく、コンテンツが圧縮されている場合にはその解凍処理も同時に行われるようにデータ送信装置14側で処理コマンドを作成しておけば、なお好適である。
【0038】
次に本発明に係るBGMプレーヤおよびBGM再生システムにおける電子メールの処理について説明する。
本発明に係るBGMプレーヤおよびBGM再生システムにおける電子メールは、コンテンツの配信用の電子メールと通常の電子メールとの2種類の電子メールがあるため、それぞれの電子メールについて適切に処理をしなければならない。
【0039】
BGMプレーヤ16は、受信した電子メール24の2番目の区域に記述されているメール本文中に、処理コマンドが含まれているか否かをチェックする。
そして、処理コマンドが含まれている場合には、その処理コマンドを解読する。処理コマンドには、この電子メールに添付されているコンテンツが通常用のものであるか、緊急用のものであるかの記述が識別子25によりなされている。すなわち、予めBGMプレーヤ16に通常用コンテンツを記憶させる記憶手段と、緊急用コンテンツを記憶させる記憶手段をそれぞれ設定しておけば、処理コマンドを解析することにより、本電子メールで指定されているコンテンツを記憶させるべき記憶手段が適宜選択されるので好適である。
【0040】
BGMプレーヤ16は、解読した処理コマンドを実行し、電子メール24に記述されているコンテンツを処理する。具体的にはコンテンツをコンテンツ格納サーバ28からダウンロードしたり、添付された受信したコンテンツを解凍したり、また解凍したコンテンツを予め設定した所定の記憶手段に記憶させる等の動作が行われ、コンテンツの配信動作を完了する。
また、メール本文中に処理コマンドが含まれていない場合には、一般的な電子メールと同様なメール処理を行う。
【0041】
以上、本発明の好適な実施の形態について種々述べてきたが、本発明は上述する実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で多くの改変を施しても、本発明の技術的範囲内に属するのはもちろんである。
例えば、以上に説明した実施の形態においては、第2の記憶手段を不揮発性半導体メモリであるNAND型フラッシュメモリとしているが、BGMプレーヤの電源が切れても記憶内容が失われない記憶手段であればよく、具体的には、小容量の固定ディスクとしても良いのはもちろんである。
また、ハードディスクの自己診断の結果に基いて故障の出現が予想される結果を得た場合においては、緊急用コンテンツへの切り替えを手動により行うようにすれば、ハードディスクが完全に使用不可能になるまで通常のコンテンツを運用させることも可能である。
【0042】
【発明の効果】
本発明に係るBGM再生システムによれば、通常時と緊急時のコンテンツをそれぞれBGMプレーヤの複数の記憶手段にそれぞれ記憶させていることにより、通常時に用いているコンテンツ記憶手段が万が一故障したとしても、第2の記憶手段に記憶させてある緊急用再生プログラムにより緊急用のコンテンツを実行させることにより、BGM装置として必要最小限の範囲では作動させることができる。
【0043】
また、第2の記憶手段にNAND型フラッシュメモリを用いることにより、BGMプレーヤに標準的に備えられている記憶手段を利用することができるので、特別な部品を追加する必要がなくなるので、BGMプレーヤの製造コストを削減することができる。
さらに、自己診断手段がコンテンツ記憶手段の診断をすると共に、診断結果にエラーがある場合には、BGMプレーヤからデータ送信装置へ診断結果のエラー内容を含んだ報告用電子メールを送信することにより、ユーザがBGMプレーヤを操作することなく、BGMプレーヤの早期の回復をさせることができる。
【0044】
また、コンテンツ記憶手段が完全に故障していない場合には、使用するコンテンツを手動によっても切り替え可能にしたことにより、完全にコンテンツ記憶手段が故障していない場合においては、通常用のコンテンツの実行を継続させることができるので、来客に対し、違和感を感じさせることなくBGMを放送させることが可能になる等といった著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子メールの送受信が可能なネットワークの一般的な構成を示す説明図である。
【図2】BGMプレーヤの内部構成を示した説明図である。
【図3】本発明に係るBGM再生システムにおいて用いられる電子メールの具体的なフォーマットの一例を示した説明図である。
【図4】第2の実施の形態におけるBGM再生システムの全体構成の説明図である。
【符号の説明】
10 BGM再生システム
12 インターネット
14 データ送信装置
16 BGMプレーヤ
20 ダイヤルアップ環境
24 電子メール
25 識別子
28 コンテンツ格納サーバ
34 再生プログラム記憶手段
35 NAND型フラッシュメモリ
36 コンテンツ記憶手段
Claims (14)
- ネットワークに接続され、複数のコンテンツを所定の再生プログラムに基づいて再生するBGMプレーヤと、
前記ネットワークに、前記BGMプレーヤと通信可能となるように接続され、前記BGMプレーヤにおいて再生させるコンテンツを予め蓄積してあるコンテンツ格納サーバと、
前記ネットワークに、前記BGMプレーヤと通信可能となるように接続され、前記BGMプレーヤに対して、前記再生プログラムと該再生プログラムに基づいて再生すべきコンテンツの識別子が記述された電子メールを送信する電子メール送信手段を有するデータ送信装置とを具備し、
前記データ送信装置からの電子メールを受信した前記BGMプレーヤが、該電子メールに記述されているコンテンツの識別子に基づいて必要なコンテンツを前記コンテンツ格納サーバからダウンロードし、前記電子メールに記述されていた再生プログラムを実行することで、前記ダウンロードしたコンテンツを再生するBGM再生システムに用いるBGMプレーヤにおいて、
前記コンテンツ格納サーバからダウンロードしたコンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、該コンテンツ記憶手段が動作不能の際に、コンテンツ記憶手段内のコンテンツの代わりに再生される、緊急用コンテンツを記憶しておく緊急用コンテンツ記憶手段と、該緊急用コンテンツを再生させる緊急用再生プログラムを記憶しておく緊急用再生プログラム記憶手段とを有することを特徴とするBGMプレーヤ。 - ネットワークに接続され、複数のコンテンツを所定の再生プログラムに基づいて再生するBGMプレーヤと、
前記ネットワークに、前記BGMプレーヤと通信可能となるように接続され、前記BGMプレーヤにおいて再生させるコンテンツを予め蓄積すると共に、前記BGMプレーヤに対して、前記再生プログラムと該再生プログラムに基づいて再生すべきコンテンツの識別子が記述された電子メールを送信する電子メール送信手段を有するデータ送信装置とを具備し、
前記データ送信装置からの電子メールを受信した前記BGMプレーヤが、該電子メールに添付されている前記再生プログラムと前記コンテンツとを前記識別子に基づいてセットアップした後、前記BGMプレーヤが前記再生プログラムを実行することで、前記コンテンツを再生するBGM再生システムに用いられるBGMプレーヤにおいて、
前記電子メールに添付されたコンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、該コンテンツ記憶手段が動作不能の際に、コンテンツ記憶手段内のコンテンツの代わりに再生される、緊急用コンテンツを記憶しておく緊急用コンテンツ記憶手段と、該緊急用コンテンツを再生させる緊急用再生プログラムを記憶しておく緊急用再生プログラム記憶手段とを有することを特徴とするBGMプレーヤ。 - 前記緊急用コンテンツ記憶手段と前記緊急用再生プログラム記憶手段は、不揮発性半導体メモリであることを特徴とする請求項1または2に記載のBGMプレーヤ。
- 前記コンテンツ記憶手段の信号等を分析して、当該コンテンツ記憶手段の故障を予め予想可能であって、該記憶手段の故障が予想された場合または故障を確認した場合には、前記データ送信装置に当該故障予告を電子メールで送信する自己診断手段を有することを特徴とする請求項1乃至3いずれか一項に記載のBGMプレーヤ。
- 前記自己診断手段により、前記コンテンツ記憶手段の故障が予想されることまたは故障したことを診断した場合、自動または手動により前記緊急用コンテンツ記憶手段に記憶されている緊急用のコンテンツを実行させる手段を有していることを特徴とする請求項1乃至4いずれか一項に記載のBGMプレーヤ。
- ネットワークに接続され、複数のコンテンツを所定の再生プログラムに基づいて再生するBGMプレーヤと、
前記ネットワークに、前記BGMプレーヤと通信可能となるように接続され、前記BGMプレーヤにおいて再生させるコンテンツを予め蓄積してあるコンテンツ格納サーバと、
前記ネットワークに、前記BGMプレーヤと通信可能となるように接続され、前記BGMプレーヤに対して、前記再生プログラムと該再生プログラムに基づいて再生すべきコンテンツの識別子が記述された電子メールを送信する電子メール送信手段を有するデータ送信装置とを具備し、
前記データ送信装置からの電子メールを受信した前記BGMプレーヤが、該電子メールに記述されているコンテンツの識別子に基づいて必要なコンテンツを前記コンテンツ格納サーバからダウンロードし、前記電子メールに記述されていた再生プログラムを実行することで、前記ダウンロードしたコンテンツを再生するBGM再生システムにおいて、
前記BGMプレーヤは、前記コンテンツ格納サーバからダウンロードしたコンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、該コンテンツ記憶手段が動作不能の際に、コンテンツ記憶手段内のコンテンツの代わりに再生される、緊急用コンテンツを記憶しておく緊急用コンテンツ記憶手段と、該緊急用コンテンツを再生させる緊急用再生プログラムを記憶しておく緊急用再生プログラム記憶手段とを有することを特徴とするBGM再生システム。 - ネットワークに接続され、複数のコンテンツを所定の再生プログラムに基づいて再生するBGMプレーヤと、
前記ネットワークに、前記BGMプレーヤと通信可能となるように接続され、前記BGMプレーヤにおいて再生させるコンテンツを予め蓄積すると共に、前記BGMプレーヤに対して、前記再生プログラムと該再生プログラムに基づいて再生すべきコンテンツの識別子が記述された電子メールを送信する電子メール送信手段を有するデータ送信装置とを具備し、
前記データ送信装置からの電子メールを受信した前記BGMプレーヤが、該電子メールに添付されている前記再生プログラムと前記コンテンツとを前記識別子に基づいてセットアップした後、前記BGMプレーヤが前記再生プログラムを実行することで、前記コンテンツを再生するBGM再生システムにおいて、
前記BGMプレーヤは、前記電子メールに添付されたコンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、該コンテンツ記憶手段が動作不能の際に、コンテンツ記憶手段内のコンテンツの代わりに再生される、緊急用コンテンツを記憶しておく緊急用コンテンツ記憶手段と、該緊急用コンテンツを再生させる緊急用再生プログラムを記憶しておく緊急用再生プログラム記憶手段とを有することを特徴とするBGM再生システム。 - 前記緊急用コンテンツ記憶手段と前記緊急用再生プログラム記憶手段は、不揮発性半導体メモリであることを特徴とする請求項6または7に記載のBGM再生システム。
- 前記コンテンツ記憶手段を分析すると共に、当該コンテンツ記憶手段の故障が予想された場合、または故障を確認した場合前記データ送信装置に当該故障予告を電子メールで送信する自己診断手段を有することを特徴とする請求項6乃至8いずれか一項に記載のBGM再生システム。
- 前記自己診断手段により、前記コンテンツ記憶手段の故障が予想されることまたは故障したことを診断した場合、自動または手動により前記緊急用コンテンツ記憶手段に記憶されている緊急用のコンテンツを実行させる手段を有していることを特徴とする請求項6乃至9いずれか一項に記載のBGM再生システム。
- ネットワークに接続され、複数のコンテンツを所定の再生プログラムに基づいて再生するBGMプレーヤと、
前記ネットワークに、前記BGMプレーヤと通信可能となるように接続され、前記BGMプレーヤにおいて再生させるコンテンツを予め蓄積してあるコンテンツ格納サーバと、
前記ネットワークに、前記BGMプレーヤと通信可能となるように接続され、前記BGMプレーヤに対して、前記再生プログラムと該再生プログラムに基づいて再生すべきコンテンツの識別子が記述された電子メールを送信する電子メール送信手段を有するデータ送信装置とを具備するBGM再生システムを用い、
前記データ送信装置からの電子メールを受信した前記BGMプレーヤが、該電子メールに記述されているコンテンツの識別子に基づいて必要なコンテンツを前記コンテンツ格納サーバからダウンロードし、前記電子メールに記述されていた再生プログラムを実行することで、前記ダウンロードしたコンテンツを再生するBGM再生方法において、
前記コンテンツ格納サーバからダウンロードしたコンテンツをコンテンツ記憶手段に記憶するステップと、
該コンテンツ記憶手段が動作不能の際に、緊急用コンテンツ記憶手段にコンテンツ記憶手段内のコンテンツの代わりに再生される、緊急用コンテンツを記憶するステップと、
緊急用再生プログラム記憶手段に緊急用コンテンツを再生させる緊急用再生プログラムを記憶するステップと、
前記コンテンツ記憶手段が動作不能の際に、緊急用コンテンツ記憶手段にコンテンツ記憶手段内のコンテンツの代わりに再生するステップとを有することを特徴とするBGM再生方法。 - ネットワークに接続され、複数のコンテンツを所定の再生プログラムに基づいて再生するBGMプレーヤと、
前記ネットワークに、前記BGMプレーヤと通信可能となるように接続され、前記BGMプレーヤにおいて再生させるコンテンツを予め蓄積すると共に、前記BGMプレーヤに対して、前記再生プログラムと該再生プログラムに基づいて再生すべきコンテンツの識別子が記述された電子メールを送信する電子メール送信手段を有するデータ送信装置とを具備するBGM再生システムを用い、
前記データ送信装置からの電子メールを受信した前記BGMプレーヤが、該電子メールに添付されている前記再生プログラムと前記コンテンツとを前記識別子に基づいてセットアップした後、前記BGMプレーヤが前記再生プログラムを実行することで、前記コンテンツを再生するBGM再生方法において、
前記電子メールに添付されたコンテンツをコンテンツ記憶手段に記憶させるステップと、
該コンテンツ記憶手段が動作不能の際に、コンテンツ記憶手段内のコンテンツの代わりに再生される、緊急用コンテンツを緊急用コンテンツ記憶手段に記憶させるステップと、
該緊急用コンテンツを再生させる緊急用再生プログラムを緊急用再生プログラム記憶手段に記憶させるステップと、
前記コンテンツ記憶手段が動作不能の際に、緊急用コンテンツ記憶手段にコンテンツ記憶手段内のコンテンツの代わりに再生するステップとを有することを特徴とするBGM再生方法。 - 前記コンテンツ記憶手段の信号等を分析して、当該コンテンツ記憶手段の故障を予め予想可能であって、該コンテンツ記憶手段の故障が予想された場合または故障したことを確認した場合には、前記データ送信装置に当該故障予告を電子メールで送信する自己診断ステップを有することを特徴とする請求項11または12に記載のBGM再生方法。
- 前記BGMプレーヤは、前記自己診断ステップにより、前記コンテンツ記憶手段の故障が予想されることまたは故障したことを診断した場合、自動または手動により前記緊急用コンテンツ記憶手段に記憶されている緊急用のコンテンツを実行させるステップを有していることを特徴とする請求項11乃至13いずれか一項に記載のBGM再生方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002207699A JP2004053704A (ja) | 2002-07-17 | 2002-07-17 | Bgmプレーヤ、これを用いたbgm再生システムおよびbgm再生方法 |
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JP2002207699A JP2004053704A (ja) | 2002-07-17 | 2002-07-17 | Bgmプレーヤ、これを用いたbgm再生システムおよびbgm再生方法 |
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- 2002-07-17 JP JP2002207699A patent/JP2004053704A/ja active Pending
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