JP2004029667A - 画像形成装置 - Google Patents

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Masaaki Takahashi
高橋 政明
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Abstract

【課題】各種の用紙に、片面のみ、あるいは両面の何れにプリントする場合にも、転写不良が発生することなく、しかも形成された画像に濃度むらが生じない画像形成装置を提供する。
【解決手段】感光体上に形成されたトナー像を所定の移動方向に移動する中間転写体に転写し、該トナー像を該中間転写体に重ね合わせた記録媒体に転写し、該記録媒体に定着させることにより、該記録媒体に画像を形成する画像形成装置において、中間転写体120に重ね合わせた記録媒体に電圧を印加することにより該中間転写体上のトナー像を該記録媒体に転写する転写部材125と、転写部材から記録媒体に印加される電圧を、該電圧が移動方向の後端部分で徐々に低減するように制御する電圧制御部130とを備えた。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、両面プリントが可能な複写機やレーザープリンター等の電子写真方式の画像形成装置に関し、特に一旦中間転写体にトナー像を転写し、その中間転写体から用紙にトナー像を2次転写する中間転写方式の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、フルカラー画像を形成する場合に、感光体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する方式として、記録媒体に直接転写を行う直接転写方式と、感光体と同方向に移動する中間転写体に一旦転写し、中間転写体から記録媒体に再転写を行う中間転写方式が知られている。
【0003】
中間転写方式の画像形成装置は、回転する感光体ドラム等上に形成されるトナー像を、その感光体ドラム等と接触して循環移動するベルト又はドラムからなる中問転写体に順次1次転写して多重色トナー像を形成した後、その中間転写体から用紙、OHPシート等の記録媒体に多重色トナー像を2次転写することにより画像を形成するものである。2次転写は、中間転写体に2次転写ロールが当接するニップ部に、中間転写体に重ねて記録媒体を送り込むとともに、その記録媒体に2次転写ロールから電圧を印加することにより中間転写体上のトナー像を記録媒体側に転移させるものであり、2次転写されたトナー像は、さらに加熱ロールと加圧ロールとにより加熱および加圧されて、記録媒体上に定着し画像形成のプロセスが終了する。
【0004】
このように、中間転写体方式の画像形成装置では、中間転写体上に多重色トナー像を形成し、その多重色トナー像を記録媒体に一括して転写するので、記録媒体の如何にかかわらず高画質の画像が得られるという利点がある。
【0005】
近年、資源保護の観点から記録媒体の両面に画像を形成することが可能な両面プリントモードを有する画像形成装置が盛んに導入されつつあり、さらに、従来は高級な印刷機で行われていた厚紙へのプリントを、中間転写体方式の画像形成装置(特にプリンタ)で行いたいというニーズが高まっている。
【0006】
しかしながら、両面プリントが可能な画像形成装置において、用紙の第2面目にプリントすると用紙の後端部分がこすれる転写不良(白抜け)が発生し、その転写不良の発生は、厚い用紙ほど顕著となり、厚い用紙では、さらに第1面目でも発生してしまうという問題がある。
【0007】
【表1】
Figure 2004029667
【0008】
表1は、標準環境(22℃、55%RH)における用紙の単位面積当たりの質量と用紙の後端部分の転写不良(白抜け)との関係を示す表である。
【0009】
一般に単位面積当たりの質量が小さい薄紙よりも質量が大きい厚紙は、厚みが厚くその分電界強度を大きくしなければならないため、印加する転写バイアス電圧は高くなる。また、加熱ロールと加圧ロールとで構成された定着器を通過した用紙は、水分が奪われて用紙の抵抗値が高くなるので、転写バイアス電圧は第1面目よりも加熱された第2面目の方が高くなる。
【0010】
したがって、表1においても、用紙の単位面積当たりの質量が大きくなると転写不良が発生しやすい傾向にある。また、厚紙は、腰が強く、ニップ部を通過する際に用紙の後端部分が中間転写体に接近するため、用紙の後端部分で転写不良が発生しやすくなる。さらに、印加される転写バイアス値は、定着器を通過して含水率が低下することにより第1面目よりも第2面目の方が高い上、用紙の腰も強くなるため、用紙の後端部分で転写不良が発生しやすくなる。
【0011】
特開2001−201955号公報では、これを改善するために、二つの転写バイアス印加手段を設け、用紙後端部で第1の転写バイアス印加手段と第2の転写バイアス印加手段を切り替え、用紙中央部分に対し用紙後端部分の転写バイアス出力値を小さくする技術が開示されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開2001−201955号公報で開示された技術によれば、用紙後端部分において、複数の転写バイアス印加手段を切り替え、異なる転写バイアス電圧が印加されるので、その境目で濃度差が発生してしまう。また、複数の転写バイアス印加手段を設けると、その分コストアップになるという問題がある。
【0013】
本発明は、上記の事情に鑑み、各種の用紙に、片面のみ、あるいは両面の何れにプリントする場合にも、濃度むらを発生させることなく、転写不良を防止することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成する第1の発明の画像形成装置は、感光体上に形成されたトナー像を所定の移動方向に移動する中間転写体に転写し、該トナー像を該中間転写体に重ね合わせた記録媒体に転写し、該記録媒体に定着させることにより、該記録媒体に画像を形成する画像形成装置において、
上記中間転写体に重ね合わせた記録媒体に電圧を印加することにより該中間転写体上のトナー像を該記録媒体に転写する転写部材と、
上記転写部材から上記記録媒体に印加される電圧を、該電圧が上記移動方向の後端部分で徐々に低減されるように制御する電圧制御部とを備えたことを特徴とする。
【0015】
このように、2次転写位置において中間転写体に重ね合わせた記録媒体に印加される電圧が、移動方向の後端部分で徐々に低減されるように制御を行う電圧制御部を備えているので、画質が劣化するのを回避しつつ、記録媒体の後端部分の転写不良を防止することができる。
【0016】
上記の目的を達成する第2の発明の画像形成装置は、感光体上に形成されたトナー像を所定の移動方向にに移動する中間転写体に転写し、トナー像を該該中間転写体に重ね合わせた記録媒体に転写し、該記録媒体に定着させることにより、該記録媒体に画像を形成する画像形成装置において、
上記中間転写体に重ね合わせた記録媒体に電圧を印加することにより該中間転写体上のトナー像を該記録媒体に転写する転写部材と、
上記転写部材より上記中間転写体の移動方向の上流に配置され、該中間転写体に重ね合わせる記録媒体の上記移動方向の後端部分に該中間転写体から離間する方向のカールをつけるデカール部と、
上記デカール部によりつけられるダウンカールの大きさを制御するカール制御部とを備えたことを特徴とする。
【0017】
このように、記録媒体が2次転写位置に達する前に、カール制御部によってカール量が制御されたデカール部で記録媒体の後端部分にカールをつけるので、記録媒体が2次転写位置に達したときに、記録媒体の後端部分が中間転写体から離間し、記録媒体の後端部分の転写不良を防止することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態について説明する。
【0019】
図1は、本発明の第1の実施形態の画像形成装置を示す概略構成図である。
【0020】
図1に示す画像形成装置は、矢印A方向へ回転することによりトナー像が形成される感光体ドラム101が4つ配列されており、その感光体ドラム101の周囲には、感光体ドラム101を均一に帯電させる帯電装置102と、均一に帯電した感光体ドラムに露光光を照射して静電潜像を形成するレーザ書き込み装置103と、その静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成する現像装置104が配置されることにより画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kを構成している。
【0021】
各画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kは、感光体ドラム101は矢印A方向に回転し、帯電装置102により一様に帯電され、レーザ書き込み装置103から色分解された画像情報に応じたレーザビームが照射されて、それぞれの感光体ドラム101表面に画像情報に応じた静電潜像が形成される。そして、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)それぞれの色の現像装置104により各感光体ドラム101上の静電潜像が現像されて各色のトナー画像が形成される。
【0022】
一方、駆動ロール122、対向ロール124、従動ロール121、テンションローラ123に張架された中間転写ベルト120が4つの画像形成ユニットユニット100Y,100M,100C,100Kに接触しながら矢印B方向へ循環移動する。そして、各色の感光体ドラム101に形成された各色トナー像は、感光体ドラム101と中間転写ベルト120とが接する1次転写位置で、順次感光体ドラム101から中間転写ベルト120表面に転写される。1次転写位置においては、中間転写ベルト120の裏面側に半導電性の1次転写用バイアスロール105が配置され、1次転写用バイアスロール105は、中間転写ベルト120を感光体ドラム101に当接させる。1次転写用バイアスロール105にトナーの帯電極性と逆極性の電圧が印加されると、感光体ドラム101上の各色トナー像は中間転写ベルト120に順次転写され多重色トナー像が形成される。
【0023】
なお、感光体ドラム101から中間転写ベルト120表面にトナー像が転写された後に、感光体ドラム101上に残留するトナーは、感光体クリーナ106でクリーニングされる。
【0024】
ここで、単色画像を形成する場合は、所望の色の画像形成ユニットのみを動作させ、中間転写ベルト120上に単色のトナー像を転写する。
【0025】
中間転写ベルト120に1次転写されたトナー像は、中間転写ベルト120の循環移動により2次転写位置へと搬送される。記録媒体(用紙)P1は、用紙トレイ140からフィードロール141によってレジロール142まで搬出され、さらに、レジロール142によって所定のタイミングで送出されて2次転写用バイアスロール125と中間転写ベルト120との間に挟み込まれる。また、2次転写位置には、中間転写ベルト120の裏面側に配置された2次転写用バイアスロール125に対向するバックアップロール124とそのバックアップロールに当接する金属ロール126が配置されている。2次転写位置では、電圧印加部135から金属ロール126にトナーの帯電極性と同極性の電圧が印加され、2次転写用バイアスロール126が対向電極として転写電界を形成させることにより、中間転写ベルト120上に担持された多重色トナー像は用紙P1に静電転写される。
【0026】
ここで、電圧印加部135から金属ロール126に印加される電圧は、電圧制御部130によって制御される。
【0027】
そして、多重色トナー像が転写された用紙Pは中間転写ベルト120から剥離され、用紙搬送ベルト143によって定着装置144に送り込まれ、未定着トナー像の定着処理がなされる。用紙搬送ベルト143は、駆動ローラと従動ローラにより張架された無端状のゴムベルトにより構成されている。定着装置144は内部にヒータ(図示せず)を有する加熱ロールと、この加熱ロールを圧接する加圧ロールにより構成されている。
【0028】
一方、未定着トナー像の2次転写が終了した中間転写ベルト120は2次転写位置の下流に配置されたベルトクリーナ110によって残留トナーが除去される。
【0029】
本実施形態の画像形成装置には、タッチパネル131からなるユーザインタフェースが備えられ、ユーザは、そのタッチパネル131から画像を形成する記録媒体の種別情報を入力したり、片面に画像を形成するか、両面に画像を形成するかの画像形成モードの選択を行うことができる。そして、入力され、又は選択された情報は、電圧制御部130に送られる。さらに、本実施形態の画像形成装置は、装置内の温度、および湿度を検知する環境センサー132を備えており、その検知結果は、電圧制御部130に送られる。
【0030】
電圧制御部130は、タッチパネル131から送られた情報、あるいは環境センサ132の検知結果に基いて、電圧印加部135から金属ロール126に印加される電圧を制御する。
【0031】
この画像形成装置において、両面プリントを作成するときは、用紙Pが定着装置144を通過して第1面目が定着処理をされた後、画像形成装置の外部に排出されることなく、定着装置144の下流側に配設された切り替えゲート146により、用紙反転部151および用紙搬送部152の方向に切り替えられる。用紙反転部151において、用紙Pはスイッチバックして反転し、用紙搬送部152を通過して、レジロール142まで搬送される。
【0032】
用紙Pがレジロール142まで搬送される間に、第2面目用のトナー像が第1面目の画像形成プロセスと同様にして各感光体ドラム101上に形成され、中間転写体120上に多重転写される。その多重転写された多重色トナー像が2次転写位置に移動する所定のタイミングで、第1面目に画像が形成された用紙Pがレジロール142によって2次転写位置に送出され、第2面目にその多重色トナー像が転写される。第2面目に多重色トナー像を転写された用紙Pは、用紙搬送ベルト143により定着装置に搬送され、定着処理が行われた後、切り替えゲート146により画像形成装置の外部に排出されて両面プリントが終了する。
【0033】
ここで、電圧制御部130による電圧の制御例について説明する。
【0034】
用紙Pの第1面に転写されるトナー像が中間転写ベルト120に転写され、用紙Pが2次転写位置に到達すると用紙Pの先端から転写バイアスとして100%出力の電圧が印加される。そして、用紙Pの後端10mm手前から徐々に電圧を低減する。用紙Pの第1面の転写が終了し、定着装置144でトナー画像が定着処理された後、切り替えゲート146、用紙反転部151および用紙搬送路152を経由して表裏反転した状態、すなわち第1面が下向きの状態で2次転写位置に再送される。用紙Pが定着処理および搬送されている間に、第2面目に転写されるトナー像が中間転写ベルト120に転写され、第2面が上向きの状態で2次転写位置に到達すると用紙Pの先端から転写バイアスとして100%出力の電圧が印加される。そして、用紙Pの後端10mm手前から徐々に電圧を低減する。
【0035】
ここでは、用紙の後端10mm手前から徐々に電圧を低減するように制御しているが、必ずしもこれに限定されない。
【0036】
次に、本実施形態で用いられる画像形成装置主要部の具体例について説明する。
【0037】
中間転写ベルト120は、ポリイミドあるいはポリアミドの樹脂にカーボンブラック等の帯電防止剤を適当量含有させたものを用いることができる。体積抵抗率は、10〜1014Ω・cmとなるように形成され、その厚みは、例えば0.1mmに設定することができる。
【0038】
1次転写用バイアスロール105は、カーボンを分散した発砲ウレタンゴムを用い、その体積抵抗は、10〜1010Ω、ロール径φ28mm、硬度は例えば35゜(アスカC)に設定することができる。
【0039】
2次転写用バイアスロール125の表面は、カーボンを分散したウレタンゴムにフッ素コートを施したものであり、内部はカーボンを分散した発砲ウレタンゴで、体積抵抗が10〜1010Ω、ロール径、φ28mmとなるように形成され、硬度は例えば30゜(アスカC)に設定することができる。そして、バックアップロール124は、表面にカーボンを分散したEPDMとNBRのブレンドゴムのチューブ、内部はEPDMのゴムからなり、表面抵抗率が10〜1010Ω/□でロール径がφ28mmとなるように形成され、硬度は例えば70゜(アスカC)に設定することができる。
【0040】
用紙搬送ベルト143は、EPDMゴムで無端状に形成され、ベルトの厚みは約1mmに設定することができる。
【0041】
定着装置144の加熱ロールと加圧ロールは、アルミニウムなど熱伝導率の高い金属で形成された円筒状のコアの表面にシリコーンゴムを被覆したもので形成することができる。
【0042】
本実施形態は、タンデム方式の画像形成装置に基いて説明したが、画像形成装置は必ずしもタンデム方式である必要はなく、複数サイクル方式の画像形成装置であっても適用される。
【0043】
次に、2次転写時に、用紙後端部に発生する転写不良(白抜け)について説明する。
【0044】
図2は、2次転写位置における中間転写ベルトと用紙Pとの関係を模式的に示す図である。
【0045】
図2に示すように、用紙Pが、対向ロール124と2次転写用バイアスロール125とにより形成される2次転写位置を通過するときに、用紙後端部分が2次転写位置に接近すると、用紙Pの腰によりその用紙後端部分が中間転写ベルト120側に近づくため、プレニップ部でギャップ放電が発生し、トナーが逆極性に帯電するなどによる転写不良(白抜け)が発生する。
【0046】
一般に電圧印加部から印加される電圧が高い場合に放電現象が発生するので、用紙後端部分が2次転写位置に接近したときに、金属ロール126を介して2次転写用バイアスロール125に印加される電圧を下げればギャップ放電を防止することができる。しかし、バイアス電圧を下げると中間転写ベルト120上のトナー像の転写性は悪化する。
【0047】
【表2】
Figure 2004029667
【0048】
表2は、転写バイアスと画質および後端転写不良(白抜け)発生の関係を示す表である。
【0049】
転写バイアスを70%出力まで下げれば後端部分の転写不良は未発生となるが、逆に転写バイアスを60%出力まで下げると、中間転写ベルト上のトナー像が用紙に転写する機能、すなわち転写性が低下するため、濃度の均一性や再現性など画質が低下する。
【0050】
図3は、金属ロール126を介して2次転写用バイアスロールから用紙後端部分に印加される電圧のプロファイルの一例を示す図である。
【0051】
図3に示す例では、両面プリントの第2面目プリント時に、用紙の後端部分の転写バイアスを徐々に、例えば3段階に亘って所定の電圧下げる。
【0052】
転写バイアスが大きくなる厚紙プリント時や、両面プリントの第2面目プリント時に用紙の後端部の転写バイアスを下げて小さくすることにより、ギャップ放電が発生しなくなるので、用紙の後端部分における転写不良(白抜け)を防ぐことができる。しかし、用紙の後端部分で急激に転写バイアスを下げると、その前後で転写性が大きく変動するので濃度差が目立ってしまう。そこで、用紙の後端部分の所定の位置から複数のステップに亘って徐々に転写バイアスを下げることにより、濃度むらが問題とならない状態で転写不良(白抜け)を防ぐことができる。
【0053】
次に、転写バイアス電圧を制御する電圧制御部の作用の一例について説明する。
【0054】
【表3】
Figure 2004029667
【0055】
表3は、電圧制御部が印加電圧を制御することにより、最終的に下げるべき転写バイアスの大きさを用紙の単位面積当たりの質量、選択された画像形成モード毎に示す表である。これによって、用紙後端部分の転写不良(白抜け)の発生を防止することができる。
【0056】
ここでは、環境を、標準(22℃、55%RH)、LL環境(10℃、15%RH)、HH環境(28℃、85%)に3区分しているが、必ずしもこれに限定されない。
【0057】
例えば、表1に示した、157g/mの厚紙2は、通常の転写バイアス(100%)に対して第1面目は10%低減(90%の転写バイアス)し、第2面目は30%低減(70%の転写バイアス)する。
【0058】
ただし、表2に示すように、転写バイアスを下げると画質が低下し、たとえば100%の転写バイアスと70%の転写バイアスとによって用紙上に転写されたトナー像が隣り合うと濃度が不連続となり、画質に差が生じてしまう。そこで転写バイアスの低減方法は、用紙後端から10mm手前の位置で第1面目では100%から90%に、第2面目では100%から70%に急激に低減させるのではなく、用紙後端から10mm手前の地点から転写バイアスの低減を開始し、用紙後端で最終的に90%あるいは70%となるように徐々に下げる。例えば、第1面目では100%から94%、88%、82%、76%、70%というように、第2面目では100%から98%、96%、94%、92%、90%というように複数のステップで段階的に低減することができる。
【0059】
このように転写バイアスを低減させる変化量が小さくなれば、濃度の変化量(画質の変動)を少さく抑えることができるので、用紙の後端部分の画質を劣化させることなく、プレニップ部でのギャップ放電を回避して後端部分の転写不良(白抜け)を防ぐことができる。
【0060】
ただし、転写バイアスを低減するステップ数は、5段階に限定されるものではなく、さらに多くしてもよいし、連続的に低減されるようにしてもよい。
【0061】
また、用紙の単位面積当たりの質量や、環境条件によって用紙の腰が変化し、後端部分の転写不良(白抜け)の発生状況が異なるので、本実施形態の画像形成装置では、タッチパネルから入力される用紙種別を用いて、用紙の単位面積当たりの質量に関する情報を取得するとともに、画像形成装置内に設けられた温度・湿度センサーによって環境条件を検知する。
【0062】
したがって、ユーザーインターフェースなどを用いて入力された用紙の重さに関する情報や、検知された環境情報によって、さらにきめこまかく転写バイアスの低減量を変化させることができるので、後端部分の転写不良(白抜け)をさらに適切に防ぐことができる。
【0063】
次に、第2の実施形態について説明する。
【0064】
図4は、第2の実施形態の画像形成装置を示す概略構成図である。
【0065】
第2の実施形態の画像形成装置は、第1の実施形態の画像形成装置と較べて、2次転写用バイアス電圧を制御する電圧制御部を有しないが、両面プリントを実行するときに定着装置144の下流側に配設された切り替えゲート146により、用紙反転部151および用紙搬送部152の方向に切り替えられ、用紙搬送部152を経由して、レジローラ142まで搬送される間に、定着装置144などで付いた用紙Pのカールを矯正するデカール部156と、そのデカール部156で矯正されるカール量を制御するカール制御部133とを備える点が相違する。しかし、それ以外は、共通するので、同一構成要素には同一の符号を付し、相違点について説明する。
【0066】
図4に示す画像形成装置は、矢印A方向へ回転することによりトナー像が形成される感光体ドラム101が4つ配列されており、この感光体ドラム101の周囲には、感光体ドラム101を均一に帯電させる帯電装置102と、均一に帯電した感光体ドラム101に露光光を照射して静電潜像を形成するレーザ書き込み装置103と、その静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成する現像装置104が配置されることにより画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kを構成している。
【0067】
各画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kは、感光体ドラム101は矢印A方向に回転し、帯電装置102により一様に帯電され、レーザ書き込み装置103から色分解された画像情報に応じたレーザビームが照射されて、それぞれの感光体ドラム101表面に画像情報に応じた静電潜像が形成される。そして、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)それぞれの色の現像装置104により各感光体ドラム101上の静電潜像が現像されて各色のトナー画像が形成される。
【0068】
一方、駆動ロール122、対向ロール124、従動ロール121、テンションロール123に張架された中間転写ベルト120が4つの画像形成ユニットに接触しながら矢印B方向へ循環移動する。そして、各色の感光体ドラム101に形成された各色トナー像は、感光体ドラム101と中間転写ベルト120とが接する1次転写位置で、順次感光体ドラム101から中間転写ベルト120表面に転写される。1次転写位置においては、中間転写ベルト120の裏面側に半導電性の1次転写用バイアスロール105が配置され、1次転写用バイアスロール105は、中間転写ベルト120を感光体ドラム101に当接させる。この1次転写用バイアスロール105にトナーの帯電極性と逆極性の電圧が印加されると、感光体ドラム101上の各色トナー像は中間転写ベルト120に順次転写され多重色トナー像が形成される。なお、感光体ドラム101から中間転写ベルト120表面にトナー像が転写された後に、感光体ドラム101上に残留するトナーは、感光体クリーナ106でクリーニングされる。
【0069】
ここで、単色画像を形成する場合は、所望の色の画像形成ユニットのみを動作させ、中間転写ベルト120上に単色のトナー像を転写する。
【0070】
中間転写ベルト120に1次転写されたトナー像は、中間転写ベルト120の循環移動により2次転写位置へと搬送される。記録媒体(用紙)P1は、用紙トレイ140からフィードロール141によってレジロール142まで搬出され、さらに、レジロール142によって所定のタイミングで送り出されて、2次転写用バイアスロール125と中間転写ベルト120との間に挟み込まれる。また、2次転写位置には、中間転写ベルト120の裏面側に配置された2次転写用バイアスロール125に対向するバックアップロール124とそのバックアップロールに当接する金属ロール126が配置されている。2次転写位置では、金属ロール126にトナーの帯電極性と同極性の電圧が印加され、2次転写用バイアスロール126が対向電極として転写電界を形成させることにより、中間転写ベルト120上に担持された多重色トナー像は用紙P1に静電転写される。
【0071】
多重色トナー像が転写された用紙Pは中間転写ベルト120から剥離され、用紙搬送ベルト143によって定着装置に送り込まれ、未定着トナー像の定着処理がなされる。用紙搬送ベルト143は、駆動ロールと従動ロールにより張架された無端状のゴムベルトにより構成されている。定着装置144は内部にヒータ(図示せず)を有する加熱ロールと加熱ロールを圧接する加圧ロールとにより構成されている。
【0072】
一方、未定着トナー像の2次転写が終了した中間転写ベルト120は2次転写位置の下流に配置されたベルトクリーナ110によって残留トナーが除去される。
【0073】
この画像形成装置において、両面プリントを作成するときは、用紙Pが定着装置144を通過して第1面目が定着処理された後、画像形成装置の外部に排出されることなく、定着装置144の下流側に配設された切り替えゲート146により、用紙反転部151および用紙搬送部152の方向に切り替えられる。用紙反転部151において、用紙Pはスイッチバックにより反転し、用紙搬送部152を通過して、レジローラ142まで搬送される。
【0074】
本実施形態では、用紙搬送部152を通過した用紙Pのカールを矯正する、一本の金属ローラ154とそれに対向する複数のロールに張架された無端状のベルト155とにより構成されるデカール部156と、そのデカール部156で矯正されるカールの量を制御するカール制御部157とを備えている。定着装置144を用紙が通過するときに、通常巻き癖(カール)が生じるので、デカール部156の金属ロール154がベルト155側に所定量食い込み用紙Pに生じたカールが矯正される。そしてカール制御部157で金属ローラ154がベルト155に食い込む、食い込み量を制御することにより、カールの量が決定される。
【0075】
また、本実施形態の画像形成装置には、タッチパネル131からなるユーザインタフェースが備えられ、ユーザは、そのタッチパネル131から画像を形成する記録媒体の種別情報を入力したり、片面に画像を形成するか、両面に画像を形成するかの画像形成モードの選択を行うことができる。そして、入力され、又は選択された情報は、カール制御部157に送られる。さらに、本実施形態の画像形成装置は、装置内の温度、および湿度を検知する環境センサー132を備えており、その検知結果は、カール制御部157に送られる。
【0076】
カール制御部157は、ユーザインタフェースから送られた情報、あるいは環境センサ132の検知結果に基いて、用紙Pのカールを矯正するデカール部156で矯正するカール量を制御する。
【0077】
用紙Pがレジロールまで搬送される間に、第2面目用のトナー像が第1面目の画像形成プロセスと同様にして各感光体ドラム101上に形成され、中間転写ベルト120上に多重転写される。その多重転写された多重色トナー像が2次転写位置に移動する所定のタイミングで、第1面目に画像が形成された用紙Pがレジロール142によって2次転写位置に送られ、第2面目にその多重色トナー像が転写される。第2面目に多重色トナー像を転写された用紙Pは用紙搬送ベルト143により定着装置144に搬送され、定着処理が行われた後、切り替えゲート146から画像形成装置の外部に排出されて両面プリントが終了する。
【0078】
ここで、デカール部156のロール154は例えばφ5mmの金属ロールからなり、無端状のベルト155はEPDMなどのゴムで形成され、その厚みは約1mmに設定することができる。
【0079】
図5は、2次転写用バイアスロールを通過する用紙後端部のプロファイルの一例を示す図である。
【0080】
図5に示す例では、第1面目にトナー像を転写するときに、デカール部で用紙の後端部分が中間転写ベルトから離間する方向のカールをつける。このような方向のカールをつけると、用紙の後端部分は中間転写ベルトから離間するのでギャップ放電は発生せず、2次転写用バイアスロールを通過するときの用紙の後端部分の転写不良(白抜け)を防ぐことができる。
【0081】
次に、再び図4に戻って、本実施形態の画像形成装置において、例えば単位面積当たりの用紙の質量が157g/mの厚紙に両面プリントする場合において、用紙の後端部分の転写不良(白抜け)を防止する作用について説明する。
【0082】
両面プリントが実行開始されると、まず画像形成ユニットにトナー像が形成され、中間転写ベルト120上に第1面目用のトナー像が転写される。用紙トレイ140から用紙P1がフィードロール155によりフィードされる。この用紙P1が用紙搬送路を通ってレジロール42に到達する前に、カール制御部157によってカール量が制御されているデカール部156において、用紙Pの後端部分のみに約10mmのカールをつける。そして、レジローラ142から2次転写位置に搬送され、用紙の第1面目にトナー像が転写される。そのとき、用紙後端部分がカールしていると用紙Pの後端部分が2次転写位置を通過する際に中間転写ベルト120から離間し、ギャップ放電が起きないので転写不良(白抜け)を防止することができる。
【0083】
2次転写位置を通過した用紙P1は、用紙搬送ベルト143により定着器まで搬送され定着処理が実施された後、切り替えゲート146により用紙の第2面をプリントする際に走行する用紙反転部151および用紙搬送路152の方に搬送される。そして、第1面目と同様に、デカール部156において用紙Pの後端部分のみ、金属ロール154がベルト155側に所定量食い込んで用紙後端部分に約20mmのカールがつけられ、再びレジローラ142に到達する。第2面目が上向きとなった状態の用紙Pがレジローラ142に到達するタイミングに合わせ、中間転写ベルト120上に第2面目にプリントするトナー像を転写し、二次転写位置で中間転写ベルトから用紙の第2面目に転写する。第一面目と同様に、二次転写位置を用紙Pの後端部分が通過する際、用紙後端部分には中間転写ベルト120から離間する方向のカールがついているため、ギャップ放電は起きないので転写不良(白抜け)が発生しない。
【0084】
一般に、用紙は環境条件によってその腰の強さが変化する。例えば、低温・低湿(Low Temperature Low Humidity:LL環境)では薄い用紙でも腰が強くなる。逆に高温・高湿環境(High Temperature High Humidity:HH環境)では、厚い用紙でも通常の環境下に比べ用紙の腰が弱くなる。また、定着処理が施されたか否かによっても用紙の腰の強さは変化する。したがって、用紙後端部分のカール量を環境条件や画像形成モードに応じて変えることにより、画質を低下させることなく転写不良(白抜け)を防止することができる。
【0085】
本実施形態は、タンデム方式の画像形成装置に基いて説明したが、画像形成装置は必ずしもタンデム方式である必要はなく、複数サイクル方式の画像形成装置であっても適用される。
【0086】
次に、カール制御部157により制御されるデカール部156のカール量の一例について説明する。
【0087】
【表4】
Figure 2004029667
【0088】
表4は、各環境(標準、LL環境、HH環境)における用紙の単位面積当たりの質量と、用紙後端部分の転写不良(白抜け)を防止することができるカール量との関係を示す表である。
【0089】
上述したように環境条件によって用紙の腰の強さが変化し、用紙後端部分の転写不良(白抜け)の発生状況が異なる。そこで、画像形成装置内に温度・湿度を検知するセンサー132を設け、表4に示すように環境条件によって用紙後端部分のカール量を変化させることにより用紙後端部分の転写不良(白抜け)を防ぐことができる。
【0090】
また、用紙の腰の強さは、用紙の単位面積当たりの質量によっても変化するので、画像形成装置に備えるタッチパネル131から画像を形成する用紙種別が入力されると、その用紙種別から入力された用紙の重さに関する情報を取得し、カールさせる量を変化させることができるので、後端部分の転写不良(白抜け)をさらに適切に防ぐことができる。
【0091】
次に、第3の実施形態について説明する。
【0092】
第3の実施形態の画像形成装置は、第1の実施形態の画像形成装置と較べて、2次転写用バイアス電圧を制御する電圧制御部を有する点は共通するが、さらに両面プリントを作成するときに定着装置144の下流側に配設された切り替えゲート146により、用紙反転部151および用紙搬送部152の方向に切り替えられてから用紙搬送部152を経由して、レジローラ142まで搬送される間に、定着装置144などで付いた用紙Pのカールを矯正するデカール部156を備えている。ただし、第2の実施形態と異なり、そのデカール部156を制御するカール制御部が備えられていない。
【0093】
したがって、用紙の両面、あるいは片面に画像を形成する際には、中間転写ベルトから用紙にトナー像を転写する前にデカール部156で一定量用紙Pのカールが矯正されているので、電圧制御部で低減する電圧はその分だけ小さくなる点が第1の実施形態と相違する。
【0094】
図6は、第3の実施形態の画像形成装置を示す概略構成図である。
【0095】
第3の実施形態の画像形成装置は、第1の実施形態の画像形成装置と較べて、デカール部156を備える点は相違するが、それ以外の点は共通する。また、デカール部156は、第2の実施形態で説明したものと同じであり、同一の構成要素には同一の符号を付し、説明は省略する。
【0096】
図6に示す画像形成装置において、両面プリントが実行開始されると、まず画像形成ユニット100Y,100M,100C,100Kにトナー像が形成され、中間転写ベルト120上に第1面目用のトナー像が転写される。用紙P1は、用紙トレイ140からフィードローラ155によりフィードされ、用紙搬送路152を通ってレジローラ142に到達する前に、デカール部156において用紙P1の後端部分のみに一定量のカールがつけられる。
【0097】
中間転写ベルト120に1次転写されたトナー像は、中間転写ベルト120の循環移動により2次転写位置へと搬送される。用紙P1は、レジロール142によって所定のタイミングで2次転写用バイアスロール125と中間転写ベルト120との間に挟み込まれる。2次転写位置には、中間転写ベルト120の裏面側に配置された2次転写用バイアスロール125に対向するバックアッフロール124とそのバックアッフロールに当接する金属ロール126が配置されており、電圧印加部135から金属ロール126にトナーの帯電極性と同極性の電圧が印加されると、2次転写用バイアスロール126が対向電極として転写電界を形成し、中間転写ベルト120上に担持された多重色トナー像が用紙P1に静電転写される。
【0098】
本実施形態の画像形成装置には、タッチパネル131からなるユーザインタフェースが備えられ、ユーザは、そのタッチパネル131から画像を形成する記録媒体の種別情報を入力したり、片面に画像を形成するか、両面に画像を形成するかの画像形成モードの選択を行うことができる。そして、入力され、又は選択された情報は、電圧制御部130に送られる。さらに、画像形成装置内の温度、および湿度を検知する環境センサー132を備えており、その検知結果は、電圧制御部130に送られる。
【0099】
電圧制御部130は、タッチパネル131から送られた情報、あるいは環境センサ132の検知結果に基いて、電圧印加部135から金属ロール126に印加される電圧を制御する。
【0100】
用紙P1がデカール部156を経由して再びレジロール142まで搬送される間に、第2面目用のトナー像が第1面目の画像形成プロセスと同様にして各感光体ドラム101上に形成され、中間転写体120上に多重転写される。その多重転写された多重色トナー像が2次転写位置に移動する所定のタイミングで、第1面目に画像が形成された用紙Pがレジロール142により2次転写位置に送られ、第2面目にその多重色トナー像が転写される。第2面目に多重色トナー像が転写された用紙Pは、用紙搬送ベルト143により定着装置144に搬送され、定着処理が行われた後、切り替えゲート146により画像形成装置の外部に排出されて両面プリントが終了する。
【0101】
このように、2次転写位置を用紙P1の後端部分が通過する際に用紙の後端部分にダウンカールがついており、さらに用紙の後端部分に印加される転写バイアス電圧が徐々に低減されるので、ギャップ放電は発生せず、転写不良(白抜け)を防止することができる。
【0102】
本実施形態は、タンデム方式の画像形成装置に基いて説明したが、画像形成装置は必ずしもタンデム方式である必要はなく、複数サイクル方式の画像形成装置であっても適用される。
【0103】
次に、電圧制御部における電圧印加部から印加される転写バイアス電圧を制御する電圧制御部の作用の一例について説明する。
【0104】
【表5】
Figure 2004029667
【0105】
本実施形態では、デカール部が、第1面目と第2面目の用紙の後端部分に一定量カールをつけるとともに、電圧制御部が、電圧印加部から用紙の後端部分に印加される電圧を低減させる制御も行う。
【0106】
表5は、電圧制御部が徐々に低減させて、最終的に下げるべき転写バイアスの大きさを用紙の単位面積当たりの質量、選択された画像形成モード毎に示す表である。これによって、用紙の後端部分の転写不良(白抜け)を防止することができる。
【0107】
ここでは、一例として標準環境(22℃、55%RH)において用紙の後端部分にカールを10mm形成した場合における、用紙の単位面積当たりの質量と転写不良(白抜け)の発生が防止できる転写バイアスの低減量との関係を示しているが、用紙の後端部分のカールと転写バイアスの低減という二つの手段を併用することにより、カール量および転写バイアス低減量それぞれは小さくてもギャップ放電すなわち、転写不良(白抜け)を防止することができる。したがって、不要なカールや画質低下を最小限に抑えながら用紙の後端部分の転写不良(白抜け)を確実に防止することができる。
【0108】
【発明の効果】
本発明の画像形成装置によれば、2次転写用バイアス電圧を制御したり、用紙のカールを矯正するデカール部を制御することにより、各種の用紙に、片面のみ、あるいは両面の何れにプリントする場合にも、低コストで、画質を著しく劣化させることなく用紙の後端部分の転写不良(白抜け)を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の画像形成装置を示す概略構成図である。
【図2】2次転写位置における中間転写ベルトと用紙Pとの関係を模式的に示す図である。
【図3】金属ロール126を介して2次転写用バイアスロールから用紙後端部分に印加される電圧のプロファイルの一例を示す図である。
【図4】第2の実施形態の画像形成装置を示す概略構成図である。
【図5】2次転写用バイアスロールを通過する用紙後端部のプロファイルの一例を示す図である。
【図6】第3の実施形態の画像形成装置を示す概略構成図である。
【符号の説明】
100Y,100M,100C,100K 画像形成ユニット
101 感光体ドラム
102 帯電装置
103 レーザ書き込み装置
104 現像装置
105 一次転写用バイアスロール
106 感光体クリーナ
110 ベルトクリーナ
120 中間転写ベルト
121 従動ロール
122 駆動ロール
123 テンションロール
124 対向ロール
125 二次転写用バイアスロール
126 金属ロール
130 電圧制御部
131 タッチパネル
132 環境センサ
135 電圧印加部
140 用紙トレイ
141 フィードロール
142 レジローラ
143 用紙搬送ベルト
144 定着装置
146 切り替えゲート
151 用紙反転部
152 用紙搬送部
153 切り替えゲート
154 金属ロール
155 ベルト
156 デカール部
157 カール制御部

Claims (9)

  1. 感光体上に形成されたトナー像を所定の移動方向に移動する中間転写体に転写し、該中間転写体に重ね合わせた記録媒体に該トナー像を転写および定着させることにより該記録媒体に画像を形成する画像形成装置において、
    前記中間転写体に重ね合わせた記録媒体に電圧を印加することにより該中間転写体上のトナー像を該記録媒体に転写する転写部材と、
    前記転写部材から前記記録媒体に印加される電圧を、該電圧が前記移動方向の後端部分で徐々に低減されるように制御する電圧制御部とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記画像が形成される記録媒体の種別情報を取得する記録媒体情報取得手段を備え、前記電圧制御部は、前記記録媒体に印加される電圧を前記記録媒体情報取得手段により取得された情報に基く電圧まで徐々に低減させるものであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記画像を記録媒体の片面のみに形成する片面モードと両面に形成する両面モードとの何れかのモードを選択するモード選択手段を備え、
    前記電圧制御部は、前記記録媒体に印加される電圧を前記モード選択手段により選択されたモードに基く電圧まで徐々に低減させるものであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  4. この画像形成装置内の温度又は湿度を検知する環境センサーを備え、前記電圧制御部は、前記記録媒体に印加される電圧を前記環境センサの検知結果に基く電圧まで徐々に低減させるものであることを特徴とする請求項2又は3記載の画像形成装置。
  5. 前記転写部材より前記中間転写体の移動方向の上流に配置され、該中間転写体に重ね合わせる記録媒体の前記移動方向の後端部分に該中間転写体から離間する方向のカールをつけるデカール部を備えたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  6. 感光体上に形成されたトナー像を所定の移動方向に移動する中間転写体に転写し、該中間転写体に重ね合わせた記録媒体に該トナー像を転写および定着させることにより該記録媒体に画像を形成する画像形成装置において、
    前記中間転写体に重ね合わせた記録媒体に電圧を印加することにより該中間転写体上のトナー像を該記録媒体に転写する転写部材と、
    前記転写部材より前記中間転写体の移動方向の上流に配置され、該中間転写体に重ね合わせる記録媒体の前記移動方向の後端部分に該中間転写体から離間する方向のカールをつけるデカール部と、
    前記デカール部によりつけられるカールの大きさを制御するカール制御部とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
  7. 前記画像が形成される記録媒体の種別情報を取得する種別情報取得手段を備え、前記カール制御部は、前記種別情報取得手段により取得された情報に基いて、前記デカール部によりつけられるカールの大きさを制御するものであることを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
  8. 前記画像を記録媒体の片面のみに形成する片面モードと両面に形成する両面モードとの何れかのモードを選択するモード選択手段を備え、
    前記カール制御部は、前記モード選択手段により選択されたモードに基いて、前記デカール部によりつけられるカールの大きさを制御するものであることを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
  9. この画像形成装置内の温度又は湿度を検知する環境センサを備え、前記カール制御部は、前記環境センサの検知結果に基いて、前記デカール部によりつけられるカールの大きさを制御するものであることを特徴とする請求項7又は8記載の画像形成装置。
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