JP2004023675A - 情報配信システム、サーバ装置及び移動機 - Google Patents
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Abstract
【課題】デジタル放送方式とセル同報方式とを組み合わせることによって、特定のセル内に在圏する移動機に対して、番組情報（主情報）及び当該番組情報（主情報）に関連付けられたデータ放送用信号（副情報）を、安価に配信することができる情報配信システム等を提供する。
【解決手段】サーバ装置３０は、デジタル放送方式によって主情報を送信する主情報送信手段３２と、特定のセル１，２に対するセル同報方式によって主情報に関連付けられた副情報を送信する副情報送信手段３３とを具備する。移動機５０は、デジタル放送方式によって送信された主情報を受信する主情報受信手段５１と、特定のセル１，２内で、セル同報方式によって送信された副情報を受信する副情報受信手段５２と、主情報と副情報とを組み合わせて表示する表示手段５５とを具備する。
【選択図】 図１
【解決手段】サーバ装置３０は、デジタル放送方式によって主情報を送信する主情報送信手段３２と、特定のセル１，２に対するセル同報方式によって主情報に関連付けられた副情報を送信する副情報送信手段３３とを具備する。移動機５０は、デジタル放送方式によって送信された主情報を受信する主情報受信手段５１と、特定のセル１，２内で、セル同報方式によって送信された副情報を受信する副情報受信手段５２と、主情報と副情報とを組み合わせて表示する表示手段５５とを具備する。
【選択図】 図１
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報配信システム、これに用いて好適なサーバ装置及び移動機に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来の地上波デジタル放送方式（部分受信方式）では、トータルビットレートが５００Ｋｂｐｓ程度であるため、データ放送用信号（主情報及び副情報）に対する帯域の割り当ては１００Ｋｂｐｓ程度である。また、従来の地上波デジタル放送方式（部分受信方式）では、データカルーセルの繰り返し伝送があるため、実行レートは更に低くなってしまい、データ放送用信号の送信に支障をきたすという問題点がある。
【０００３】
かかる問題を解決するために、移動体通信を利用して、データ放送用信号（副情報）を受信することによって、従来の地上波デジタル放送方式（部分受信方式）を補完する方式が考えられている。
【０００４】
例えば、番組情報（主情報）内で「番組リンク情報」を送信し、移動体通信を利用して、当該「番組リンク情報」に基づいて、当該番組情報（主情報）に関連付けられているコンテンツ情報（副情報）を取得する方式が考えられている。
【０００５】
また、予めダウンロード等により蓄積されているコンテンツ情報（副情報）を、当該コンテンツ情報（副情報）に関連付けられている番組情報（主情報）と同期させて表示する方式が考えられている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる方式では、ユーザ側の観点から、コンテンツ情報（副情報）を配信するサーバ装置と移動機との間で個別の移動体通信が行われるため、通信料金が高くなるという問題点があった。
【０００７】
また、かかる方式では、通信事業者側の観点から、ユーザからの同じコンテンツ情報（副情報）提供要求に対して、同じコンテンツ情報（副情報）を何度も送信する必要があり、通信リソースを無駄に利用するという問題点があった。
【０００８】
また、かかる方式では、番組情報（主情報）の内容によっては、移動機からサーバ装置に一斉にアクセスされる場合があり、ネットワークに輻輳が生じるという問題点があった。
【０００９】
また、かかる方式では、番組情報（主情報）内で「番組リンク情報」が表示されてから、当該「番組リンク情報」に基づいて、必要なコンテンツ情報（副情報）を取得しに行くため、コンテンツ情報（副情報）を取得するまでに時間が掛かるという問題点があった。
【００１０】
また、かかる方式では、ユーザがどの番組情報（主情報）を選択するかを予測することができないため、全ての番組情報（主情報）に関連付けられたデータ放送用信号（副情報）を予め蓄積しておく必要が生じ、番組情報（主情報）及びコンテンツ情報（副情報）を表示する端末機のシステム容量（例えば、キャッシュ容量）が大きくなるという問題点があった。
【００１１】
そこで、本発明は、以上の点に鑑みてなされたもので、デジタル放送方式とセル同報方式とを組み合わせることによって、特定のセル内に在圏する移動機に対して、番組情報（主情報）及び当該番組情報（主情報）に関連付けられたデータ放送用信号（副情報）を、安価に配信することができる情報配信システム、これに用いて好適なサーバ装置及び移動機を提供することを目的とする。
【００１２】
【課題を解決するための手段】
本発明は、サーバ装置が移動機に対して情報を配信するものであって、前記サーバ装置が、デジタル放送方式によって、主情報を送信する主情報送信手段と、特定のセルに対するセル同報方式によって、前記主情報に関連付けられた副情報を送信する副情報送信手段とを具備し、前記移動機が、前記デジタル放送方式によって送信された前記主情報を受信する主情報受信手段と、前記特定のセル内で、前記セル同報方式によって送信された前記副情報を受信する副情報受信手段と、前記主情報と前記副情報とを組み合わせて表示する表示手段とを具備することを特徴とするものである。
【００１３】
かかる発明によれば、サーバ装置の副情報送信手段が、セル同報方式によって主情報に関連付けられた副情報を送信するため、移動機がサーバ装置に個別にアクセスする必要がなくなり、通信料金を安くすることができる。
【００１４】
また、かかる発明によれば、ユーザからの同じコンテンツ情報（副情報）提供要求に対して、同じコンテンツ情報（副情報）を何度も送信する必要がなくなり、通信リソースを有効に利用することができる。
【００１５】
また、かかる発明によれば、サーバ装置の副情報送信手段が、セル同報方式によって主情報に関連付けられた副情報を送信するため、移動機からサーバ装置に一斉にアクセスする状況を回避することができ、ネットワークの利用効率を向上させることができる。
【００１６】
また、かかる発明によれば、移動機の表示手段が、デジタル放送方式によって送信された主情報と、特定のセル内でセル同報方式によって送信された副情報とを組み合わせて表示するため、サーバ装置側で、両者の厳密な同期を取って送信することにより、少ないメモリ容量で主情報と副情報とを組み合わせて表示することができる。
【００１７】
また、上述の発明において、前記サーバ装置が、前記主情報及び前記副情報の送信タイミングを制御するタイミング制御手段を具備し、前記タイミング制御手段が、前記副情報を、該副情報に関連付けられている前記主情報より先に送信するように、送信タイミングを制御することが好ましい。
【００１８】
かかる発明によれば、移動機が、副情報を主情報より先に受信することにより、主情報に関連付けられている副情報を取得するまでの時間を短縮することができる。
【００１９】
また、上述の発明において、前記移動機が、前記副情報受信手段によって受信された前記副情報を蓄積する副情報蓄積手段と、前記表示手段により表示する前記主情報及び前記副情報を選択する選択手段とを具備し、前記副情報蓄積手段が、前記選択手段により選択された前記副情報のみを蓄積し、前記表示手段が、前記選択手段による選択に応じて、前記副情報蓄積手段に蓄積されている選択された前記副情報と、該副情報に関連付けられている主情報とを組み合わせて表示することが好ましい。
【００２０】
かかる発明によれば、移動機の副情報蓄積手段が、選択手段により選択された主情報に関連付けられている副情報のみを蓄積するため、すなわち、選択されている番組情報（主情報）に関連付けられた副情報のみをフィルタリングして蓄積するため、移動機のシステム容量（例えば、キャッシュ容量）を節約することができる。
【００２１】
また、上述の発明において、前記副情報送信手段が、カルーセル方式で前記副情報を送信することが好ましい。
【００２２】
また、上述の発明において、複数種類の主情報の各々に関連付けられた副情報が、前記カルーセル方式におけるデータモジュールを構成することが好ましい。
【００２３】
かかる発明によれば、副情報送信手段が、複数種類の主情報の各々に関連付けられた副情報によって構成されるデータモジュールをカルーセル方式で送信するため、選択している番組情報（主情報）を変更した場合等に、当該番組情報（主情報）に関連付けられている副情報を受信するまでの待ち時間を低減することができる。
【００２４】
また、上述の発明において、前記副情報送信手段が、セル毎に、送信する前記副情報を変更することが好ましい。
【００２５】
かかる発明によれば、副情報送信手段が、セル毎に、送信する副情報を変更するため、ユーザが在圏場所に応じた副情報を送信することができる。
【００２６】
【発明の実施の形態】
（本発明の実施形態に係る情報配信システムの構成）
本発明の実施形態に係る情報配信システムの構成について、図１乃至図４を参照しながら説明する。
【００２７】
本実施形態に係る情報配信システムは、データ配信サーバ３０が、移動機５０１及び５０２に対して、主情報及び当該主情報に関連付けられた副情報を配信するものである。
【００２８】
また、本実施形態において、「主情報」は、地上波デジタル放送方式（部分受信方式）によって放送される、副情報へのリンク情報（例えば、ＵＲＬ）を含む番組情報等である。また、「副情報」は、セル同報方式によって放送される、特定の主情報に関連付けられたコンテンツ情報等を示す。例えば、「副情報」は、番組情報（主情報）で紹介されている商品のＣＭ情報や、番組情報（主情報）に表示されているＵＲＬにリンクされているＨＴＭＬデータ等である。
【００２９】
地上波デジタル放送方式（部分受信方式）のデータ放送部分に用いられる帯域は、セル同報方式で用いられる帯域より狭いため、「主情報」は、「副情報」よりもデータ量が少ないときには、より効果的に情報配信が行える。
【００３０】
本実施形態に係る情報配信システムは、図１に示すように、基地局１０１及び１０２と、放送用アンテナ２０と、データ配信サーバ３０と、移動機５０１及び５０２とを具備している。
【００３１】
基地局１０１は、セル１内に在圏する移動機５０１による移動体通信を管理するものであり、基地局１０２は、セル２内に在圏する移動機５０２による移動体通信を管理するものである。基地局１０１及び１０２は、データ配信サーバ３０に接続されている。
【００３２】
放送用アンテナ２０は、データ配信サーバ３０に接続されており、所定範囲に存在する移動機５０１及び５０２に対して、地上波デジタル放送方式によって番組情報等の「主情報」を放送するものである。
【００３３】
データ配信サーバ３０は、放送用アンテナ２０と基地局１０１及び１０２とに接続されており、図２に示すように、主情報ＤＢ（データベース）３１と、地上波デジタル放送部３２と、副情報ＤＢ（データベース）３３と、セル同報部３４と、タイミング制御部３５とを具備している。
【００３４】
主情報ＤＢ３１は、地上波デジタル放送部３２に接続されており、主情報を記憶するものである。図３（ａ）に、主情報ＤＢ３１に記憶されているレコードの一例を示す。主情報ＤＢ３１は、図３（ａ）に示すように、デジタル放送方式における放送チャネルを識別する「チャネルＩＤ」と「主情報」とを関連付けて記憶している。図３（ａ）において、主情報ＤＢ３１は、「チャネルＩＤ＝０００１」と「主情報＝ＡＡＡ」とを関連付けているレコードや、「チャネルＩＤ＝０００２」と「主情報＝ＢＢＢ」とを関連付けているレコード等を記憶している。
【００３５】
地上波デジタル放送部３２は、主情報ＤＢ３１とタイミング制御部３５とに接続されており、タイミング制御部３５により制御される送信タイミングに応じて、地上波デジタル放送方式（部分受信方式）によって主情報を送信する主情報送信手段である。地上波デジタル放送部３２は、カルーセル方式で主情報を送信する。
【００３６】
本実施形態では、地上波デジタル放送部３２は、地上波デジタル放送方式（部分受信方式）によって主情報を送信する場合について説明しているが、本発明は、これに限定されるものではなく、地上波デジタル放送部３２の代わりに、ＣＳデジタル放送方式やＢＳデジタル放送方式等によって主情報を送信する各種デジタル放送方式を用いた場合にも適用可能である。
【００３７】
副情報ＤＢ３３は、セル同報部３４に接続されており、副情報を記憶するものである。図３（ｂ）に、副情報ＤＢ３３に記憶されているレコードの一例を示す。副情報ＤＢ３３は、図３（ｂ）に示すように、特定のセルを識別する「セルＩＤ」と、地上波デジタル放送方式における放送チャネルを識別する「チャネルＩＤ」と「副情報」とを関連付けて記憶している。
【００３８】
図３（ｂ）において、副情報ＤＢ３３は、「セルＩＤ＝０００１」と「チャネルＩＤ＝０００１」と「副情報＝ａａａ」とを関連付けているレコードや、「セルＩＤ＝０００１」と「チャネルＩＤ＝０００２」と「副情報＝ｂｂｂ」とを関連付けているレコード等を記憶している。
【００３９】
また、副情報ＤＢ３３は、図３（ｂ）に示すように、セル毎に、副情報を変更して記憶することができる。例えば、番組情報（主情報）が、複数の番組用ホームページのＵＲＬを有する番組メニューを表示するものである場合、当該「主情報」に関連付けられる「副情報」を、各セル毎に異なる番組用ホームページとすることができる。
【００４０】
セル同報部３４は、副情報ＤＢ３３とタイミング制御部３５とに接続されており、タイミング制御部３５により制御される送信タイミングに応じて、特定のセル１又は２に対するセル同報方式によって、主情報に関連付けられた副情報を送信する副情報送信手段である。例えば、セル同報部３４は、ＭＢＭＳ（Ｍｕｌｔｉｍｅｄｉａ Ｂｒｏａｄｃａｓｔ Ｍｕｌｔｉｃａｓｔ Ｓｙｓｔｅｍ）方式によって、主情報に関連付けられた副情報を送信することができる。
【００４１】
セル同報部３４は、複数種類の主情報の各々に関連付けられた副情報によって構成されるデータモジュールをカルーセル方式で送信する。すなわち、セル同報部３４は、各放送チャネルに関連付けられた副情報を均等に配置したカルーセルデータを構成して送信する。
【００４２】
また、セル同報部３４は、副情報ＤＢ３３の記憶内容に基づいて、ＩＰマルチキャスト方式によって、マルチキャストグループ毎に、送信する副情報を変更することができる。これによって、セル同報部３４が、セル同報方式上のＩＰマルチキャスト方式によって、送信する副情報を変更するため、ユーザのニーズに合わせた副情報を送信することができる。
【００４３】
また、セル同報部３４は、副情報ＤＢ３３の記憶内容に基づいて、セル毎に、送信する副情報を変更することができる。
【００４４】
タイミング制御部３５は、地上波デジタル放送部３２とセル同報部３４とに接続されており、地上波デジタル放送部３２による主情報の送信タイミング、及びセル同報部３４による副情報の送信タイミングを制御するタイミング制御手段である。
【００４５】
タイミング制御部３５は、副情報を、当該副情報に関連付けられている主情報より先に送信するように、送信タイミングを制御することができる。
【００４６】
移動機５０は、図４に示すように、地上波デジタル放送信号受信部５１と、セル同報信号受信部５２と、フィルタリング部５３と、副情報蓄積部５４と、再生部５５と、再生制御部５６とを具備している。
【００４７】
地上波デジタル放送信号受信部５１は、再生部５５と再生制御部５６とに接続されており、デジタル放送方式によって送信された主情報のうち、再生制御部５６によって選択された主情報を受信する主情報受信手段である。地上波デジタル放送信号受信部５１は、受信した主情報を再生部５５に送信する。
【００４８】
セル同報信号受信部５２は、フィルタリング部５３と再生制御部５６とに接続されており、特定のセル１又は２内で、セル同報方式によって送信された副情報を受信する副情報受信手段である。セル同報信号受信部５２は、受信した副情報をフィルタリング部５３に送信する。セル同報信号受信部５２は、移動局５０が在圏するセル１又は２宛ての副情報のみを受信してフィルタリング部５３に送信する。
【００４９】
また、セル同報信号受信部５２は、特定のセル１又は２内で、セル同報方式によって送信された副情報のうち、再生制御部５６によって選択された主情報に関連付けられた副情報のみを受信してもよい。
【００５０】
フィルタリング部５３は、セル同報信号受信部５２と副情報蓄積部５４と再生制御部５６とに接続されており、セル同報信号受信部５２から送信された副情報のうち、再生制御部５６によって選択された主情報に関連付けられた副情報のみをフィルタリングして副情報蓄積部５４に送信するものである。
【００５１】
例えば、フィルタリング部５３は、複数種類の主情報の各々に関連付けられた副情報によって構成されるデータモジュールから、再生制御部５６によって選択された主情報に関連付けられた副情報によって構成されるデータモジュールのみをフィルタリングして副情報蓄積部５４に送信する。すなわち、フィルタリング部５３は、各放送チャネルに関連付けられた副情報を均等に配置したカルーセルデータから、再生制御部５６によって選択された主情報に関連付けられた副情報のみをフィルタリングして副情報蓄積部５４に送信する。
【００５２】
副情報蓄積部５４は、フィルタリング部５３と再生部５５とに接続されており、フィルタリング部５３によって送信された副情報を蓄積する副情報蓄積手段である。
【００５３】
再生部５５は、地上波デジタル放送信号受信部５１と副情報蓄積部５４と再生制御部５６とに接続されており、再生制御部５６による主情報の選択に応じて、地上波デジタル放送信号受信部５１から送信された主情報と、副情報蓄積部５４に蓄積されている当該主情報に関連付けられている副情報とを組み合わせて表示する表示手段である。
【００５４】
例えば、再生部５５は、再生制御部５６による選択に応じて、地上波デジタル放送信号受信部５１から送信された主情報である番組情報を再生し、その再生画面上で、副情報蓄積部５４に蓄積されている副情報であるコンテンツ情報を表示する。
【００５５】
再生制御部５６は、地上波デジタル放送信号受信部５１とセル同報信号受信部５２とフィルタリング部５３とに接続されており、再生部５５により表示する主情報を選択する選択手段である。
【００５６】
（本実施形態に係る情報配信システムの動作）
本実施形態に係る情報配信システムの動作を、図５を参照にして説明する。
【００５７】
本実施形態に係る情報配信システムでは、図５に示すように、データ配信サーバ３０の地上波デジタル放送部３２が、カルーセル方式で、主情報（カルーセル１やカルーセル２等）を送信し、データ配信サーバ３０のセル同報部３４が、カルーセル方式で、副情報（カルーセル１やカルーセル２等）を送信している。
【００５８】
図５において、主情報のカルーセル１（１０１ａ乃至１０１ｃ）と副情報のカルーセル１（２０１ａ乃至２０１ｃ）とが関連付けられており、主情報のカルーセル２（１０２ａ及び１０２ｂ）と副情報のカルーセル２（２０２ａ及び２０２ｂ）とが関連付けられている。
【００５９】
また、セル同報部３４は、タイミング制御部３５により制御される送信タイミングに応じて、地上波デジタル放送部３２による主情報の送信より先に副情報の送信を開始する。
【００６０】
例えば、移動機５０の地上波デジタル放送信号受信部５１が、主情報のカルーセル１（１０１ｂ）を受信した場合、移動機５０の再生部５５が、主情報のカルーセル１（１０１ｂ）と、副情報蓄積部５４に蓄積されている当該主情報のカルーセル１（１０１ｂ）に関連付けられている副情報のカルーセル１（２０１ｂ）を組み合わせて表示する。
【００６１】
（本実施形態に係る情報配信システムの作用・効果）
本実施形態に係る情報配信システムによれば、データ配信サーバ３０のセル同報部３４が、セル同報方式によって主情報に関連付けられた副情報を送信するため、移動機５０がデータ配信サーバ３０に個別にアクセスする必要がなくなり、通信料金を安くすることができる。
【００６２】
また、本実施形態に係る情報配信システムによれば、表示するかどうか分からないデータ放送用信号（副情報）のダウンロードに要する通信料金を節約することができる。
【００６３】
また、本実施形態に係る情報配信システムによれば、ユーザからの同じコンテンツ情報（副情報）提供要求に対して、同じコンテンツ情報（副情報）を何度も送信する必要がなくなり、通信リソースを有効に利用することができる。
【００６４】
また、本実施形態に係る情報配信システムによれば、データ配信サーバ３０のセル同報部３４が、セル同報方式によって主情報に関連付けられた副情報を送信するため、移動機５０からデータ配信サーバ３０に一斉にアクセスする状況を回避することができ、ネットワークの利用効率を向上させることができる。
【００６５】
また、本実施形態に係る情報配信システムによれば、移動機５０の再生部５５が、デジタル放送方式によって送信された主情報と、特定のセル１又は２内でセル同報方式によって送信された副情報とを組み合わせて表示するため、データ配信サーバ３０側で、両者の厳密な同期を取って送信することにより、少ないメモリ容量で主情報と副情報とを組み合わせて表示することができる。
【００６６】
また、本実施形態に係る情報配信システムによれば、データ配信サーバ３０のタイミング制御部３５が、副情報を、該副情報に関連付けられている主情報より先に送信するように、送信タイミングを制御するため、移動機５０の電源を入れた直後に、番組情報（主情報）を表示する場合、当該番組情報（主情報）に関連付けられたデータ放送用信号（副情報）を蓄積しておく時間がない場合があるという問題点を解決することができる。
【００６７】
また、本実施形態に係る情報配信システムによれば、移動機５０が、副情報を主情報より先に受信することにより、主情報に関連付けられている副情報を取得するまでの時間を短縮することができる。
【００６８】
また、本実施形態に係る情報配信システムによれば、移動機５０の副情報蓄積部５４が、再生制御部５６により選択された主情報に関連付けられている副情報のみを蓄積するため、すなわち、選択されている番組情報（主情報）に関連付けられた副情報のみをフィルタリングして蓄積するため、移動機５０のシステム容量（例えば、キャッシュ容量）を節約することができる。
【００６９】
また、本実施形態に係る情報配信システムによれば、セル同報部３４が、複数種類の主情報の各々に関連付けられた副情報によって構成されるデータモジュールをカルーセル方式で送信するため、選択している番組情報（主情報）を変更した場合等に、当該番組情報（主情報）に関連付けられている副情報を受信するまでの待ち時間を低減することができる。
【００７０】
また、本実施形態に係る情報配信システムによれば、セル同報部３４が、セル毎に、送信する副情報を変更するため、ユーザが在圏場所に応じた副情報を送信することができる。
【００７１】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、デジタル放送方式とセル同報方式とを組み合わせることによって、特定のセル内に在圏する移動機に対して、番組情報（主情報）及び当該番組情報（主情報）に関連付けられたデータ放送用信号（副情報）を、安価に配信することができる情報配信システム、これに用いて好適なサーバ装置及び移動機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態に係る情報配信システムの概略構成図である。
【図２】本発明の一実施形態に係る情報配信システムのデータ配信サーバの機能ブロック図である。
【図３】本発明の一実施形態に係る情報配信システムのデータ配信サーバ内の主情報ＤＢ及び副情報ＤＢが記憶しているレコードの一例である。
【図４】本発明の一実施形態に係る情報配信システムの移動機の機能ブロック図である。
【図５】本発明の一実施形態に係る情報配信システムにおいて、主情報及び副情報が伝送される様子を示す図である。
【符号の説明】
１、２…セル
１０１、１０２…基地局
２０…放送用アンテナ
３０…データ配信サーバ
３１…主情報ＤＢ
３２…地上波デジタル放送部
３３…副情報ＤＢ
３４…セル同報部
３５…タイミング制御部
５０、５０１、５０２…移動機
５１…地上波デジタル放送信号受信部
５２…セル同報信号受信部
５３…フィルタリング部
５４…副情報蓄積部
５５…再生部
５６…再生制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報配信システム、これに用いて好適なサーバ装置及び移動機に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来の地上波デジタル放送方式（部分受信方式）では、トータルビットレートが５００Ｋｂｐｓ程度であるため、データ放送用信号（主情報及び副情報）に対する帯域の割り当ては１００Ｋｂｐｓ程度である。また、従来の地上波デジタル放送方式（部分受信方式）では、データカルーセルの繰り返し伝送があるため、実行レートは更に低くなってしまい、データ放送用信号の送信に支障をきたすという問題点がある。
【０００３】
かかる問題を解決するために、移動体通信を利用して、データ放送用信号（副情報）を受信することによって、従来の地上波デジタル放送方式（部分受信方式）を補完する方式が考えられている。
【０００４】
例えば、番組情報（主情報）内で「番組リンク情報」を送信し、移動体通信を利用して、当該「番組リンク情報」に基づいて、当該番組情報（主情報）に関連付けられているコンテンツ情報（副情報）を取得する方式が考えられている。
【０００５】
また、予めダウンロード等により蓄積されているコンテンツ情報（副情報）を、当該コンテンツ情報（副情報）に関連付けられている番組情報（主情報）と同期させて表示する方式が考えられている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる方式では、ユーザ側の観点から、コンテンツ情報（副情報）を配信するサーバ装置と移動機との間で個別の移動体通信が行われるため、通信料金が高くなるという問題点があった。
【０００７】
また、かかる方式では、通信事業者側の観点から、ユーザからの同じコンテンツ情報（副情報）提供要求に対して、同じコンテンツ情報（副情報）を何度も送信する必要があり、通信リソースを無駄に利用するという問題点があった。
【０００８】
また、かかる方式では、番組情報（主情報）の内容によっては、移動機からサーバ装置に一斉にアクセスされる場合があり、ネットワークに輻輳が生じるという問題点があった。
【０００９】
また、かかる方式では、番組情報（主情報）内で「番組リンク情報」が表示されてから、当該「番組リンク情報」に基づいて、必要なコンテンツ情報（副情報）を取得しに行くため、コンテンツ情報（副情報）を取得するまでに時間が掛かるという問題点があった。
【００１０】
また、かかる方式では、ユーザがどの番組情報（主情報）を選択するかを予測することができないため、全ての番組情報（主情報）に関連付けられたデータ放送用信号（副情報）を予め蓄積しておく必要が生じ、番組情報（主情報）及びコンテンツ情報（副情報）を表示する端末機のシステム容量（例えば、キャッシュ容量）が大きくなるという問題点があった。
【００１１】
そこで、本発明は、以上の点に鑑みてなされたもので、デジタル放送方式とセル同報方式とを組み合わせることによって、特定のセル内に在圏する移動機に対して、番組情報（主情報）及び当該番組情報（主情報）に関連付けられたデータ放送用信号（副情報）を、安価に配信することができる情報配信システム、これに用いて好適なサーバ装置及び移動機を提供することを目的とする。
【００１２】
【課題を解決するための手段】
本発明は、サーバ装置が移動機に対して情報を配信するものであって、前記サーバ装置が、デジタル放送方式によって、主情報を送信する主情報送信手段と、特定のセルに対するセル同報方式によって、前記主情報に関連付けられた副情報を送信する副情報送信手段とを具備し、前記移動機が、前記デジタル放送方式によって送信された前記主情報を受信する主情報受信手段と、前記特定のセル内で、前記セル同報方式によって送信された前記副情報を受信する副情報受信手段と、前記主情報と前記副情報とを組み合わせて表示する表示手段とを具備することを特徴とするものである。
【００１３】
かかる発明によれば、サーバ装置の副情報送信手段が、セル同報方式によって主情報に関連付けられた副情報を送信するため、移動機がサーバ装置に個別にアクセスする必要がなくなり、通信料金を安くすることができる。
【００１４】
また、かかる発明によれば、ユーザからの同じコンテンツ情報（副情報）提供要求に対して、同じコンテンツ情報（副情報）を何度も送信する必要がなくなり、通信リソースを有効に利用することができる。
【００１５】
また、かかる発明によれば、サーバ装置の副情報送信手段が、セル同報方式によって主情報に関連付けられた副情報を送信するため、移動機からサーバ装置に一斉にアクセスする状況を回避することができ、ネットワークの利用効率を向上させることができる。
【００１６】
また、かかる発明によれば、移動機の表示手段が、デジタル放送方式によって送信された主情報と、特定のセル内でセル同報方式によって送信された副情報とを組み合わせて表示するため、サーバ装置側で、両者の厳密な同期を取って送信することにより、少ないメモリ容量で主情報と副情報とを組み合わせて表示することができる。
【００１７】
また、上述の発明において、前記サーバ装置が、前記主情報及び前記副情報の送信タイミングを制御するタイミング制御手段を具備し、前記タイミング制御手段が、前記副情報を、該副情報に関連付けられている前記主情報より先に送信するように、送信タイミングを制御することが好ましい。
【００１８】
かかる発明によれば、移動機が、副情報を主情報より先に受信することにより、主情報に関連付けられている副情報を取得するまでの時間を短縮することができる。
【００１９】
また、上述の発明において、前記移動機が、前記副情報受信手段によって受信された前記副情報を蓄積する副情報蓄積手段と、前記表示手段により表示する前記主情報及び前記副情報を選択する選択手段とを具備し、前記副情報蓄積手段が、前記選択手段により選択された前記副情報のみを蓄積し、前記表示手段が、前記選択手段による選択に応じて、前記副情報蓄積手段に蓄積されている選択された前記副情報と、該副情報に関連付けられている主情報とを組み合わせて表示することが好ましい。
【００２０】
かかる発明によれば、移動機の副情報蓄積手段が、選択手段により選択された主情報に関連付けられている副情報のみを蓄積するため、すなわち、選択されている番組情報（主情報）に関連付けられた副情報のみをフィルタリングして蓄積するため、移動機のシステム容量（例えば、キャッシュ容量）を節約することができる。
【００２１】
また、上述の発明において、前記副情報送信手段が、カルーセル方式で前記副情報を送信することが好ましい。
【００２２】
また、上述の発明において、複数種類の主情報の各々に関連付けられた副情報が、前記カルーセル方式におけるデータモジュールを構成することが好ましい。
【００２３】
かかる発明によれば、副情報送信手段が、複数種類の主情報の各々に関連付けられた副情報によって構成されるデータモジュールをカルーセル方式で送信するため、選択している番組情報（主情報）を変更した場合等に、当該番組情報（主情報）に関連付けられている副情報を受信するまでの待ち時間を低減することができる。
【００２４】
また、上述の発明において、前記副情報送信手段が、セル毎に、送信する前記副情報を変更することが好ましい。
【００２５】
かかる発明によれば、副情報送信手段が、セル毎に、送信する副情報を変更するため、ユーザが在圏場所に応じた副情報を送信することができる。
【００２６】
【発明の実施の形態】
（本発明の実施形態に係る情報配信システムの構成）
本発明の実施形態に係る情報配信システムの構成について、図１乃至図４を参照しながら説明する。
【００２７】
本実施形態に係る情報配信システムは、データ配信サーバ３０が、移動機５０１及び５０２に対して、主情報及び当該主情報に関連付けられた副情報を配信するものである。
【００２８】
また、本実施形態において、「主情報」は、地上波デジタル放送方式（部分受信方式）によって放送される、副情報へのリンク情報（例えば、ＵＲＬ）を含む番組情報等である。また、「副情報」は、セル同報方式によって放送される、特定の主情報に関連付けられたコンテンツ情報等を示す。例えば、「副情報」は、番組情報（主情報）で紹介されている商品のＣＭ情報や、番組情報（主情報）に表示されているＵＲＬにリンクされているＨＴＭＬデータ等である。
【００２９】
地上波デジタル放送方式（部分受信方式）のデータ放送部分に用いられる帯域は、セル同報方式で用いられる帯域より狭いため、「主情報」は、「副情報」よりもデータ量が少ないときには、より効果的に情報配信が行える。
【００３０】
本実施形態に係る情報配信システムは、図１に示すように、基地局１０１及び１０２と、放送用アンテナ２０と、データ配信サーバ３０と、移動機５０１及び５０２とを具備している。
【００３１】
基地局１０１は、セル１内に在圏する移動機５０１による移動体通信を管理するものであり、基地局１０２は、セル２内に在圏する移動機５０２による移動体通信を管理するものである。基地局１０１及び１０２は、データ配信サーバ３０に接続されている。
【００３２】
放送用アンテナ２０は、データ配信サーバ３０に接続されており、所定範囲に存在する移動機５０１及び５０２に対して、地上波デジタル放送方式によって番組情報等の「主情報」を放送するものである。
【００３３】
データ配信サーバ３０は、放送用アンテナ２０と基地局１０１及び１０２とに接続されており、図２に示すように、主情報ＤＢ（データベース）３１と、地上波デジタル放送部３２と、副情報ＤＢ（データベース）３３と、セル同報部３４と、タイミング制御部３５とを具備している。
【００３４】
主情報ＤＢ３１は、地上波デジタル放送部３２に接続されており、主情報を記憶するものである。図３（ａ）に、主情報ＤＢ３１に記憶されているレコードの一例を示す。主情報ＤＢ３１は、図３（ａ）に示すように、デジタル放送方式における放送チャネルを識別する「チャネルＩＤ」と「主情報」とを関連付けて記憶している。図３（ａ）において、主情報ＤＢ３１は、「チャネルＩＤ＝０００１」と「主情報＝ＡＡＡ」とを関連付けているレコードや、「チャネルＩＤ＝０００２」と「主情報＝ＢＢＢ」とを関連付けているレコード等を記憶している。
【００３５】
地上波デジタル放送部３２は、主情報ＤＢ３１とタイミング制御部３５とに接続されており、タイミング制御部３５により制御される送信タイミングに応じて、地上波デジタル放送方式（部分受信方式）によって主情報を送信する主情報送信手段である。地上波デジタル放送部３２は、カルーセル方式で主情報を送信する。
【００３６】
本実施形態では、地上波デジタル放送部３２は、地上波デジタル放送方式（部分受信方式）によって主情報を送信する場合について説明しているが、本発明は、これに限定されるものではなく、地上波デジタル放送部３２の代わりに、ＣＳデジタル放送方式やＢＳデジタル放送方式等によって主情報を送信する各種デジタル放送方式を用いた場合にも適用可能である。
【００３７】
副情報ＤＢ３３は、セル同報部３４に接続されており、副情報を記憶するものである。図３（ｂ）に、副情報ＤＢ３３に記憶されているレコードの一例を示す。副情報ＤＢ３３は、図３（ｂ）に示すように、特定のセルを識別する「セルＩＤ」と、地上波デジタル放送方式における放送チャネルを識別する「チャネルＩＤ」と「副情報」とを関連付けて記憶している。
【００３８】
図３（ｂ）において、副情報ＤＢ３３は、「セルＩＤ＝０００１」と「チャネルＩＤ＝０００１」と「副情報＝ａａａ」とを関連付けているレコードや、「セルＩＤ＝０００１」と「チャネルＩＤ＝０００２」と「副情報＝ｂｂｂ」とを関連付けているレコード等を記憶している。
【００３９】
また、副情報ＤＢ３３は、図３（ｂ）に示すように、セル毎に、副情報を変更して記憶することができる。例えば、番組情報（主情報）が、複数の番組用ホームページのＵＲＬを有する番組メニューを表示するものである場合、当該「主情報」に関連付けられる「副情報」を、各セル毎に異なる番組用ホームページとすることができる。
【００４０】
セル同報部３４は、副情報ＤＢ３３とタイミング制御部３５とに接続されており、タイミング制御部３５により制御される送信タイミングに応じて、特定のセル１又は２に対するセル同報方式によって、主情報に関連付けられた副情報を送信する副情報送信手段である。例えば、セル同報部３４は、ＭＢＭＳ（Ｍｕｌｔｉｍｅｄｉａ Ｂｒｏａｄｃａｓｔ Ｍｕｌｔｉｃａｓｔ Ｓｙｓｔｅｍ）方式によって、主情報に関連付けられた副情報を送信することができる。
【００４１】
セル同報部３４は、複数種類の主情報の各々に関連付けられた副情報によって構成されるデータモジュールをカルーセル方式で送信する。すなわち、セル同報部３４は、各放送チャネルに関連付けられた副情報を均等に配置したカルーセルデータを構成して送信する。
【００４２】
また、セル同報部３４は、副情報ＤＢ３３の記憶内容に基づいて、ＩＰマルチキャスト方式によって、マルチキャストグループ毎に、送信する副情報を変更することができる。これによって、セル同報部３４が、セル同報方式上のＩＰマルチキャスト方式によって、送信する副情報を変更するため、ユーザのニーズに合わせた副情報を送信することができる。
【００４３】
また、セル同報部３４は、副情報ＤＢ３３の記憶内容に基づいて、セル毎に、送信する副情報を変更することができる。
【００４４】
タイミング制御部３５は、地上波デジタル放送部３２とセル同報部３４とに接続されており、地上波デジタル放送部３２による主情報の送信タイミング、及びセル同報部３４による副情報の送信タイミングを制御するタイミング制御手段である。
【００４５】
タイミング制御部３５は、副情報を、当該副情報に関連付けられている主情報より先に送信するように、送信タイミングを制御することができる。
【００４６】
移動機５０は、図４に示すように、地上波デジタル放送信号受信部５１と、セル同報信号受信部５２と、フィルタリング部５３と、副情報蓄積部５４と、再生部５５と、再生制御部５６とを具備している。
【００４７】
地上波デジタル放送信号受信部５１は、再生部５５と再生制御部５６とに接続されており、デジタル放送方式によって送信された主情報のうち、再生制御部５６によって選択された主情報を受信する主情報受信手段である。地上波デジタル放送信号受信部５１は、受信した主情報を再生部５５に送信する。
【００４８】
セル同報信号受信部５２は、フィルタリング部５３と再生制御部５６とに接続されており、特定のセル１又は２内で、セル同報方式によって送信された副情報を受信する副情報受信手段である。セル同報信号受信部５２は、受信した副情報をフィルタリング部５３に送信する。セル同報信号受信部５２は、移動局５０が在圏するセル１又は２宛ての副情報のみを受信してフィルタリング部５３に送信する。
【００４９】
また、セル同報信号受信部５２は、特定のセル１又は２内で、セル同報方式によって送信された副情報のうち、再生制御部５６によって選択された主情報に関連付けられた副情報のみを受信してもよい。
【００５０】
フィルタリング部５３は、セル同報信号受信部５２と副情報蓄積部５４と再生制御部５６とに接続されており、セル同報信号受信部５２から送信された副情報のうち、再生制御部５６によって選択された主情報に関連付けられた副情報のみをフィルタリングして副情報蓄積部５４に送信するものである。
【００５１】
例えば、フィルタリング部５３は、複数種類の主情報の各々に関連付けられた副情報によって構成されるデータモジュールから、再生制御部５６によって選択された主情報に関連付けられた副情報によって構成されるデータモジュールのみをフィルタリングして副情報蓄積部５４に送信する。すなわち、フィルタリング部５３は、各放送チャネルに関連付けられた副情報を均等に配置したカルーセルデータから、再生制御部５６によって選択された主情報に関連付けられた副情報のみをフィルタリングして副情報蓄積部５４に送信する。
【００５２】
副情報蓄積部５４は、フィルタリング部５３と再生部５５とに接続されており、フィルタリング部５３によって送信された副情報を蓄積する副情報蓄積手段である。
【００５３】
再生部５５は、地上波デジタル放送信号受信部５１と副情報蓄積部５４と再生制御部５６とに接続されており、再生制御部５６による主情報の選択に応じて、地上波デジタル放送信号受信部５１から送信された主情報と、副情報蓄積部５４に蓄積されている当該主情報に関連付けられている副情報とを組み合わせて表示する表示手段である。
【００５４】
例えば、再生部５５は、再生制御部５６による選択に応じて、地上波デジタル放送信号受信部５１から送信された主情報である番組情報を再生し、その再生画面上で、副情報蓄積部５４に蓄積されている副情報であるコンテンツ情報を表示する。
【００５５】
再生制御部５６は、地上波デジタル放送信号受信部５１とセル同報信号受信部５２とフィルタリング部５３とに接続されており、再生部５５により表示する主情報を選択する選択手段である。
【００５６】
（本実施形態に係る情報配信システムの動作）
本実施形態に係る情報配信システムの動作を、図５を参照にして説明する。
【００５７】
本実施形態に係る情報配信システムでは、図５に示すように、データ配信サーバ３０の地上波デジタル放送部３２が、カルーセル方式で、主情報（カルーセル１やカルーセル２等）を送信し、データ配信サーバ３０のセル同報部３４が、カルーセル方式で、副情報（カルーセル１やカルーセル２等）を送信している。
【００５８】
図５において、主情報のカルーセル１（１０１ａ乃至１０１ｃ）と副情報のカルーセル１（２０１ａ乃至２０１ｃ）とが関連付けられており、主情報のカルーセル２（１０２ａ及び１０２ｂ）と副情報のカルーセル２（２０２ａ及び２０２ｂ）とが関連付けられている。
【００５９】
また、セル同報部３４は、タイミング制御部３５により制御される送信タイミングに応じて、地上波デジタル放送部３２による主情報の送信より先に副情報の送信を開始する。
【００６０】
例えば、移動機５０の地上波デジタル放送信号受信部５１が、主情報のカルーセル１（１０１ｂ）を受信した場合、移動機５０の再生部５５が、主情報のカルーセル１（１０１ｂ）と、副情報蓄積部５４に蓄積されている当該主情報のカルーセル１（１０１ｂ）に関連付けられている副情報のカルーセル１（２０１ｂ）を組み合わせて表示する。
【００６１】
（本実施形態に係る情報配信システムの作用・効果）
本実施形態に係る情報配信システムによれば、データ配信サーバ３０のセル同報部３４が、セル同報方式によって主情報に関連付けられた副情報を送信するため、移動機５０がデータ配信サーバ３０に個別にアクセスする必要がなくなり、通信料金を安くすることができる。
【００６２】
また、本実施形態に係る情報配信システムによれば、表示するかどうか分からないデータ放送用信号（副情報）のダウンロードに要する通信料金を節約することができる。
【００６３】
また、本実施形態に係る情報配信システムによれば、ユーザからの同じコンテンツ情報（副情報）提供要求に対して、同じコンテンツ情報（副情報）を何度も送信する必要がなくなり、通信リソースを有効に利用することができる。
【００６４】
また、本実施形態に係る情報配信システムによれば、データ配信サーバ３０のセル同報部３４が、セル同報方式によって主情報に関連付けられた副情報を送信するため、移動機５０からデータ配信サーバ３０に一斉にアクセスする状況を回避することができ、ネットワークの利用効率を向上させることができる。
【００６５】
また、本実施形態に係る情報配信システムによれば、移動機５０の再生部５５が、デジタル放送方式によって送信された主情報と、特定のセル１又は２内でセル同報方式によって送信された副情報とを組み合わせて表示するため、データ配信サーバ３０側で、両者の厳密な同期を取って送信することにより、少ないメモリ容量で主情報と副情報とを組み合わせて表示することができる。
【００６６】
また、本実施形態に係る情報配信システムによれば、データ配信サーバ３０のタイミング制御部３５が、副情報を、該副情報に関連付けられている主情報より先に送信するように、送信タイミングを制御するため、移動機５０の電源を入れた直後に、番組情報（主情報）を表示する場合、当該番組情報（主情報）に関連付けられたデータ放送用信号（副情報）を蓄積しておく時間がない場合があるという問題点を解決することができる。
【００６７】
また、本実施形態に係る情報配信システムによれば、移動機５０が、副情報を主情報より先に受信することにより、主情報に関連付けられている副情報を取得するまでの時間を短縮することができる。
【００６８】
また、本実施形態に係る情報配信システムによれば、移動機５０の副情報蓄積部５４が、再生制御部５６により選択された主情報に関連付けられている副情報のみを蓄積するため、すなわち、選択されている番組情報（主情報）に関連付けられた副情報のみをフィルタリングして蓄積するため、移動機５０のシステム容量（例えば、キャッシュ容量）を節約することができる。
【００６９】
また、本実施形態に係る情報配信システムによれば、セル同報部３４が、複数種類の主情報の各々に関連付けられた副情報によって構成されるデータモジュールをカルーセル方式で送信するため、選択している番組情報（主情報）を変更した場合等に、当該番組情報（主情報）に関連付けられている副情報を受信するまでの待ち時間を低減することができる。
【００７０】
また、本実施形態に係る情報配信システムによれば、セル同報部３４が、セル毎に、送信する副情報を変更するため、ユーザが在圏場所に応じた副情報を送信することができる。
【００７１】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、デジタル放送方式とセル同報方式とを組み合わせることによって、特定のセル内に在圏する移動機に対して、番組情報（主情報）及び当該番組情報（主情報）に関連付けられたデータ放送用信号（副情報）を、安価に配信することができる情報配信システム、これに用いて好適なサーバ装置及び移動機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態に係る情報配信システムの概略構成図である。
【図２】本発明の一実施形態に係る情報配信システムのデータ配信サーバの機能ブロック図である。
【図３】本発明の一実施形態に係る情報配信システムのデータ配信サーバ内の主情報ＤＢ及び副情報ＤＢが記憶しているレコードの一例である。
【図４】本発明の一実施形態に係る情報配信システムの移動機の機能ブロック図である。
【図５】本発明の一実施形態に係る情報配信システムにおいて、主情報及び副情報が伝送される様子を示す図である。
【符号の説明】
１、２…セル
１０１、１０２…基地局
２０…放送用アンテナ
３０…データ配信サーバ
３１…主情報ＤＢ
３２…地上波デジタル放送部
３３…副情報ＤＢ
３４…セル同報部
３５…タイミング制御部
５０、５０１、５０２…移動機
５１…地上波デジタル放送信号受信部
５２…セル同報信号受信部
５３…フィルタリング部
５４…副情報蓄積部
５５…再生部
５６…再生制御部
Claims (13)
- サーバ装置が移動機に対して情報を配信する情報配信システムであって、
前記サーバ装置は、
デジタル放送方式によって、主情報を送信する主情報送信手段と、
特定のセルに対するセル同報方式によって、前記主情報に関連付けられた副情報を送信する副情報送信手段とを具備し、
前記移動機は、
前記デジタル放送方式によって送信された前記主情報を受信する主情報受信手段と、
前記特定のセル内で、前記セル同報方式によって送信された前記副情報を受信する副情報受信手段と、
前記主情報と前記副情報とを組み合わせて表示する表示手段とを具備することを特徴とする情報配信システム。 - 前記サーバ装置は、前記主情報及び前記副情報の送信タイミングを制御するタイミング制御手段を具備し、
前記タイミング制御手段は、前記副情報を、該副情報に関連付けられている前記主情報より先に送信するように、送信タイミングを制御することを特徴とすることを特徴とする請求項１に記載の情報配信システム。 - 前記移動機は、
前記副情報受信手段によって受信された前記副情報を蓄積する副情報蓄積手段と、
前記表示手段により表示する前記主情報を選択する選択手段とを具備し、
前記副情報蓄積手段は、前記選択手段により選択された前記主情報に関連付けられている前記副情報のみを蓄積し、
前記表示手段は、前記選択手段による選択に応じて、前記副情報蓄積手段に蓄積されている前記副情報と、該副情報に関連付けられている主情報とを組み合わせて表示することを特徴とする請求項１又は２に記載の情報配信システム。 - 前記副情報送信手段は、カルーセル方式で前記副情報を送信することを特徴とする請求項１乃至３のいずれか一項に記載の情報配信システム。
- 複数種類の主情報の各々に関連付けられた副情報が、前記カルーセル方式におけるデータモジュールを構成することを特徴とする請求項４に記載の情報配信システム。
- 前記副情報送信手段は、セル毎に、送信する前記副情報を変更することを特徴とする請求項１乃至４のいずれか一項に記載の情報配信システム。
- 移動機に対して情報を配信するサーバ装置であって、
デジタル放送方式によって、主情報を送信する主情報送信手段と、
特定のセルに対するセル同報方式によって、前記主情報に関連付けられた副情報を送信する副情報送信手段とを具備することを特徴とするサーバ装置。 - 前記主情報及び前記副情報の送信タイミングを制御するタイミング制御手段を具備し、
前記タイミング制御手段は、前記副情報を、該副情報に関連付けられている前記主情報より先に送信するように、送信タイミングを制御することを特徴とすることを特徴とする請求項７に記載のサーバ装置。 - 前記副情報送信手段は、カルーセル方式で前記副情報を送信することを特徴とする請求項７又は８に記載のサーバ装置。
- 複数種類の主情報の各々に関連付けられた副情報が、前記カルーセル方式におけるデータモジュールを構成することを特徴とする請求項９に記載のサーバ装置。
- 前記副情報送信手段は、セル毎に、送信する前記副情報を変更することを特徴とする請求項７乃至１０のいずれか一項に記載のサーバ装置。
- サーバ装置から配信された情報を受信して表示する移動機であって、
デジタル放送方式によって前記サーバ装置から送信された主情報を受信する主情報受信手段と、
特定のセル内で、セル同報方式によって前記サーバ装置から送信された副情報を受信する副情報受信手段と、
前記主情報と前記副情報とを組み合わせて表示する表示手段とを具備することを特徴とする移動機。 - 前記副情報受信手段によって受信された前記副情報を蓄積する副情報蓄積手段と、
前記表示手段により表示する前記主情報を選択する選択手段とを具備し、
前記副情報蓄積手段は、前記選択手段により選択された前記主情報に関連付けられている前記副情報のみを蓄積し、
前記表示手段は、前記選択手段による選択に応じて、前記副情報蓄積手段に蓄積されている前記副情報と、該副情報に関連付けられている主情報とを組み合わせて表示することを特徴とする請求項１２に記載の移動機。
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