JP2004022690A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】実効的なチャネル長が制御し易く、目的の特性に近付ける信頼性ある低抵抗のメタルゲートトランジスタを実現する半導体装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】第1導電型(P型またはN型)の半導体層11のチャネル領域12上にゲート絶縁膜13及びこのゲート絶縁膜13上に窒化タンタル層141、体心立方格子相のタンタル層142、窒化タンタル層143の積層を含むゲート電極14が構成されている。タンタル層142の側部にはタンタル酸化膜で構成される陽極酸化層15が適当な厚さで設けられている。ゲート電極14の側部に側壁絶縁膜18が設けられている。上記ゲート電極14及び側壁絶縁膜18の領域を隔てて第2導電型(N型またはP型)の不純物拡散層16上にシリサイド層18が設けられている。
【選択図】 図1
【解決手段】第1導電型(P型またはN型)の半導体層11のチャネル領域12上にゲート絶縁膜13及びこのゲート絶縁膜13上に窒化タンタル層141、体心立方格子相のタンタル層142、窒化タンタル層143の積層を含むゲート電極14が構成されている。タンタル層142の側部にはタンタル酸化膜で構成される陽極酸化層15が適当な厚さで設けられている。ゲート電極14の側部に側壁絶縁膜18が設けられている。上記ゲート電極14及び側壁絶縁膜18の領域を隔てて第2導電型(N型またはP型)の不純物拡散層16上にシリサイド層18が設けられている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、より微細化、高集積化が進み、特に線幅が0.13μmより微細なパターンを有するメタルゲートトランジスタを含んだ半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
微細化、高速化が要求される近年の半導体集積回路では、MISFET(絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)の微細化、高速化は必須条件である。MOSFETでは、ソース・ドレイン拡散層及びポリシリコンゲート電極上部を自己整合的にシリサイド化する、いわゆるサリサイドプロセスが用いられる。これにより、素子の寄生抵抗を低減する。
【0003】
しかしながら、サリサイドプロセスを経てもゲート酸化膜と接するゲート電極側はポリシリコン層である。このポリシリコン層は不純物を高濃度でドープしているにもかかわらず、空乏化を起こしてしまうことが知られている。この空乏現象の発生により、ゲート酸化膜とゲート電極の間には直列に容量が挿入されることと等価になる。これにより、チャネルにかかる実効的な電界が低下し、MOSFETの電流駆動能力が低下する。
【0004】
そこで、ゲート電極をメタルとするメタルゲートが注目される。特開平2001−298192には、ゲート電極に窒化タンタル層を含むメタルゲートが開示されている。ポリシリコン層がゲート電極に接していないので、ゲート電極において空乏化を生じない。その結果、ゲート電極はポリシリコン層を用いた場合に比べて、チャネル領域にかかる実効的な電界の減少を抑えることができ、電流駆動能力の低下を招くことがない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特開平2001−298192では、酸化シリコン層でなるゲート絶縁層上に窒化タンタル層、タンタル層、及びキャップ層としての窒化タンタル層の順次積層をゲート電極としてパターニングする。その後、このゲート電極パターンをマスクにシリコン層に不純物拡散層(ソース・ドレイン拡散層)を形成する。さらに、酸化シリコン層によるゲート電極のサイドウォールスペーサを形成する。次に、不純物拡散層の露出部分をシリサイド化してシリサイド層を形成する。
【0006】
上記構成では、サイドウォールスペーサの酸化シリコン層が、メタルゲートの主要部であるタンタル層に対して悪影響を及ぼす。酸化シリコン層堆積時から接触しているタンタル層表面が徐々に酸化されてしまうのである。この酸化の度合いは制御することができず、目的の特性から外れてしまう問題があった。つまり、過剰にメタルゲート部の抵抗上昇が促進されるものや、予想以上に実効チャネル長(Leffect)が小さくなる等、トランジスタ素子が不安定な特性になり易い。
【0007】
本発明は上記のような事情を考慮してなされたもので、実効的なチャネル長が制御し易く、目的の特性に近付ける信頼性ある低抵抗のメタルゲートトランジスタを実現する半導体装置及びその製造方法を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の[請求項1]に係る半導体装置は、
第1導電型の半導体層のチャネル領域上に形成されたゲート絶縁膜及びこのゲート絶縁膜上に金属部材で構成されるゲート電極と、
前記半導体層に前記チャネル領域を隔てて設けられた第2導電型の不純物拡散層と、
前記ゲート電極の側部に沿った陽極酸化層と、
前記陽極酸化層上を含んで設けられた前記ゲート電極の側壁絶縁膜と、
前記ゲート電極及び側壁絶縁膜を隔てて前記不純物拡散層上に設けられたソース・ドレインの各コンタクト部と、
を具備したことを特徴とする。
【0009】
上記本発明に係る半導体装置によれば、ゲート電極の金属部材が陽極酸化により寸法が制御された上で、側壁絶縁膜が設けられる。これにより、ゲート電極を構成する金属部材に対しゲート長方向の側部酸化を予定寸法に固定制御することができる。
【0010】
本発明の[請求項2]に係る半導体装置は、
第1導電型の半導体層のチャネル領域上に形成されたゲート絶縁膜及びこのゲート絶縁膜上に金属部材で構成されるゲート電極と、
前記半導体層に前記チャネル領域を隔てて設けられた第2導電型の不純物拡散層と、
前記ゲート電極の側部に沿った陽極酸化層と、
少なくとも前記陽極酸化層を被覆する耐酸化性膜と、
前記耐酸化性膜を覆う前記ゲート電極の側壁絶縁膜と、
前記ゲート電極及び側壁絶縁膜を隔てて前記不純物拡散層上に設けられたソース・ドレインの各コンタクト部と、
を具備したことを特徴とする。
【0011】
上記本発明に係る半導体装置によれば、ゲート電極の金属部材が陽極酸化により寸法が制御された上で、側壁絶縁膜が耐酸化性膜の被覆を介して設けられる。これにより、ゲート電極を構成する金属部材に対しゲート長方向の側部酸化を予定寸法に固定制御することができる。また、耐酸化性膜のストレスは側壁絶縁膜によって緩和され、ゲート絶縁膜に悪影響を及ぼすことはない。
【0012】
なお、本発明の[請求項3]に係る半導体装置は、[請求項2]に従属され、前記耐酸化性膜の被覆は前記ゲート電極上部にも延在していることを特徴とする。ゲート電極を酸化の影響からより確実に保護する。
【0013】
なお、本発明の[請求項4]に係る半導体装置は、[請求項1]〜[請求項3]いずれか一つに従属され、
前記ゲート電極を構成する金属部材は、耐酸化性の第1金属層及びこの第1金属層上における主たる厚さの第2金属層及びこの第2金属層上における耐酸化性の第3金属層を含み、前記陽極酸化層は前記第2金属層の横方向の寸法を制御することを特徴とする。
上記本発明の特徴によれば、少なくとも主たる厚さの第2金属層を耐酸化性の第1金属層及び第3金属層で挟む形態となり、上下寸法の酸化は阻止される。ゲート絶縁膜に影響が及ばないように、また、上層からの酸化影響防止に寄与する。
【0014】
また、本発明の[請求項5]に係る半導体装置は、[請求項1]〜[請求項4]いずれか一つに従属され、
前記半導体層において、前記陽極酸化層の省かれた前記ゲート電極が側部に前記耐酸化性膜の被覆を介して前記側壁絶縁膜が設けられる、別類のゲート長を有する構成がさらに含まれることを特徴とする。
上記本発明の特徴によれば、異なる設定のゲート長を有するトランジスタ構成が実現され、回路設計に自由度が得られる。
【0015】
また、本発明の[請求項6]に係る半導体装置は、[請求項1]〜[請求項5]いずれか一つに従属され、
前記半導体層は、バルクのシリコン基板、SOI基板のいずれかに設けられることを特徴とする。いずれの基板にも有用である。
【0016】
本発明の[請求項7]に係る半導体装置の製造方法は、
第1導電型の半導体層のチャネル領域上にゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記ゲート絶縁膜上に金属部材で構成されるゲート電極を形成する工程と、
前記ゲート電極を陽極酸化する工程と、
前記ゲート電極の側壁絶縁膜を形成する工程と、
前記ゲート電極及び側壁絶縁膜を隔ててソース・ドレインの各コンタクト部を形成する工程と、
を具備したことを特徴とする。
【0017】
上記本発明に係る半導体装置の製造方法によれば、ゲート電極の金属部材が適当に陽極酸化され寸法が制御された後、ゲート電極の側壁絶縁膜を形成する。これにより、ゲート電極を構成する金属部材に対しゲート長方向の側部酸化を予定寸法に固定制御することができる。
【0018】
また、本発明の[請求項8]に係る半導体装置の製造方法は、[請求項7]に従属され、
前記側壁絶縁膜の形成は前記ゲート電極全体を被覆する耐酸化性膜の形成を介して施されることを特徴とする。
これにより、ゲート絶縁膜を酸化の影響からより確実に保護する。また、耐酸化性膜形成のストレスは側壁絶縁膜によって緩和され、ゲート絶縁膜に悪影響を及ぼすことはない。
【0019】
また、本発明の[請求項9]に係る半導体装置の製造方法は、[請求項7]または[請求項8]に従属され、
前記陽極酸化を防止するレジストマスクを所定領域に形成する工程を含み、前記半導体層において前記陽極酸化層の省かれた前記ゲート電極が側部に耐酸化性膜の被覆を介して前記側壁絶縁膜が設けられる、別類のゲート長を有する構成が同時に形成されることを特徴とする。
上記本発明の特徴によれば、レジストマスクをパターニングすることにより容易に異なる設定のゲート長を有するトランジスタ構成が実現され、回路設計に自由度が得られる。
【0020】
なお、本発明の[請求項10]に係る半導体装置の製造方法は、[請求項7]〜[請求項9]いずれか一つに従属され、
前記側壁絶縁膜の形成以前において前記ゲート電極の領域をマスクに第2導電型の不純物を導入し不純物拡散層を形成する工程を具備したことを特徴とする。また、本発明の[請求項11]に係る半導体装置の製造方法は、[請求項7]〜[請求項9]いずれか一つに従属され、
前記側壁絶縁膜を形成する工程の後に前記ゲート電極及び側壁絶縁膜の領域をマスクに第2導電型の不純物を導入し不純物拡散層を形成する工程を具備したことを特徴とする。
また、本発明の[請求項12]に係る半導体装置の製造方法は、[請求項7]〜[請求項9]いずれか一つに従属され、
前記側壁絶縁膜の形成以前において前記ゲート電極の領域をマスクに第2導電型の不純物を導入し第1不純物拡散層を形成する工程と、
前記側壁絶縁膜を形成する工程の後に前記ゲート電極及び側壁絶縁膜の領域をマスクに第2導電型の不純物を導入し第2の不純物拡散層を形成する工程と、
を具備したことを特徴とする。
上記本発明の各特徴によれば、不純物拡散層を形成する工程をいずれかで挿入する。
【0021】
本発明の[請求項13]に係る半導体装置の製造方法は、[請求項7]〜[請求項12]いずれか一つに従属され、
前記ゲート電極の形成は、
前記ゲート絶縁膜上に耐酸化性の第1金属層をスパッタ形成する工程と、
前記第1金属層上に主たる導電部材としての第2金属層を第1金属層より厚くスパッタ形成する工程と、
前記第2金属層上に耐酸化性の第3金属層を第2金属層より薄くスパッタ形成する工程と、
前記第1金属層、第2金属層及び第3金属層をパターニングする工程と、
前記第2金属層を陽極酸化し、横方向の寸法を所定範囲に制御する工程と、
を含むこと特徴とする。
【0022】
また、本発明の[請求項14]に係る半導体装置の製造方法は、[請求項7]〜[請求項12]いずれか一つに従属され、
前記ゲート電極の形成は、
前記ゲート絶縁膜上に耐酸化性の第1金属層をスパッタ形成する工程と、
前記第1金属層上に主たる導電部材としての第2金属層を第1金属層より厚くスパッタ形成する工程と、
前記第2金属層上に耐酸化性の第3金属層を第2金属層より薄くスパッタ形成する工程と、
前記第1金属層、第2金属層及び第3金属層をパターニングする工程と、
前記第2金属層を陽極酸化し、横方向の寸法を所定範囲に制御する工程と、
を含み、
前記第1、第3金属層は、それぞれ前記第2金属層におけるスパッタ金属を窒化雰囲気中で成膜することを特徴とする。
【0023】
上記本発明の[請求項13]、[請求項14]に係る各特徴によれば、少なくとも主たる厚さの第2金属層を耐酸化性の第1金属層及び第3金属層で挟む形態となり、上下寸法の酸化は阻止される。ゲート絶縁膜に影響が及ばないように、また、上層からの酸化影響防止に寄与する。さらに、第2金属層形成の同一工程内の窒化雰囲気中で第1金属層、さらには第3金属層を成膜することができ、形成時間の短縮に寄与する。
【0024】
また、本発明の[請求項15]に係る半導体装置の製造方法は、[請求項7]〜[請求項14]いずれか一つに従属され、
前記ゲート電極は、前記金属部材の最上部に前記耐酸化性膜を形成してからパターニングを経ることにより、前記ゲート電極を形成した時点でその最上部には前記耐酸化性膜が予め設けられているようにしたことを特徴とする。すなわち、ゲート電極を酸化の影響からより確実に保護する。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の要部を示す断面図である。半導体層11に形成されるメタルゲートを有するMOSFETの構成であり、半導体層11がP型であればNチャネルMOSFETであり、半導体層11がN型であればPチャネルMOSFETである。半導体層11は、SOI(Silicon OnInsulator)基板に設けられる。あるいは所定の不純物濃度を有する所定導電型のバルクのシリコン基板に設けられる。
【0026】
第1導電型(P型またはN型)の半導体層11のチャネル領域12上にゲート絶縁膜13及びこのゲート絶縁膜13上に金属部材で構成されるゲート電極14が形成されている。ここでのゲート絶縁膜13はシリコン酸化膜またはシリコン窒化膜を含む。また、ゲート電極14は、窒化タンタル層141、体心立方格子相のタンタル層142、窒化タンタル層143の積層を含む。このうち、タンタル層142はゲート電極14全体の厚さの5割以上を占める。タンタル層142の側部にはタンタル酸化膜で構成される陽極酸化層15が適当な厚さで設けられている。陽極酸化層15は水素をほとんど通さない緻密な層である。
【0027】
上記半導体層11にはチャネル領域12を隔てて第2導電型(N型またはP型)の不純物拡散層16が設けられている。また、ゲート電極14の側部に側壁絶縁膜18が設けられている。ここでの側壁絶縁膜18は酸化シリコン膜としている。
【0028】
上記ゲート電極14及び側壁絶縁膜18の領域を隔てて不純物拡散層16上にシリサイド層19が設けられている。シリサイド層19はニッケルシリサイド、コバルトシリサイド、チタンシリサイド、その他適当な金属シリサイドが採用できる。
【0029】
上記第1実施形態によれば、ゲート電極14のタンタル層142に関し、陽極酸化層15によって実質的なゲート長寸法が制御される。その上で、側壁絶縁膜18が設けられる。これにより、メタルゲートのゲート長方向の側部酸化を予定寸法に固定制御することができる。陽極酸化層15により、ゲート電極14下に延在する不純物拡散層16のエクステンション部のオーバーラップ量を調整することも可能となる。オーバーラップ量の低減により寄生容量が低下し、よりいっそうの素子の動作高速化が期待できる。
【0030】
図2〜図6は、それぞれ図1のMOSFETにおける要部の製造方法を工程順に示す断面図である。
図2に示すように、第1導電型(P型またはN型)のシリコン半導体層11に素子領域として必要なイオン注入を経てチャネル領域12上にゲート絶縁膜(シリコン酸化膜またはシリコン窒化膜)13を形成する。次に、このゲート絶縁膜13上にスパッタ法により窒化タンタル層141、体心立方格子相のタンタル層142、窒化タンタル層143を順次連続的に成膜する。窒化タンタル層(141,143)は、例えばタンタルのターゲットを、キセノンガスを用いた窒素雰囲気中でスパッタして成膜する。また、タンタル層(142)は、上記タンタルのターゲットを、キセノンガスを用いスパッタして成膜する。次に、フォトリソグラフィ技術を用いてマスクパターン(図示せず)を形成し、マスクパターンに従ってエッチングすることにより、ゲート電極14が形成される。このゲート電極14の領域をマスクにイオン注入を施し、ソース・ドレインに関係する第2導電型(N型またはP型)の不純物拡散層16を設ける。
【0031】
次に、図3に示すように、ゲート電極14に対し、陽極酸化処理をする。タンタル層142に対する陽極酸化であり、陽極酸化層15を形成する。陽極酸化層15の厚さは5nm〜20nmの範囲とする。陽極酸化は、クエン酸水溶液などの電解液中に酸化したいタンタル層のある基板側を陽極に設置し、時間制御で電界を印加して表面を酸化させる。常温から60℃程度の低温プロセスで緻密な酸化膜を形成することができる。なお、不純物拡散層16を形成するイオン注入は、図2の構成のときに実施する代りに、この陽極酸化層15形成後に実施することも考えられる。
【0032】
次に、図4に示すように、CVD法を用いて、ゲート電極14を覆うように酸化シリコン膜を厚く堆積する。その後、異方性のドライエッチングを経ることにより側壁絶縁膜18を形成する。
【0033】
次に、図5に示すように、必要ならばゲート電極14及び側壁絶縁膜18の領域をマスクとした第2回目のソース・ドレインに関係する第2導電型の不純物イオン注入を行うようにする。その後、スパッタ法を利用してシリサイド化に適した所定の高融点金属層を成膜する。その後、シリサイド化のための熱処理等を経て、不純物拡散層16上にシリサイド層19が設けられる。これにより、前記図1に示すような構成を得る。
【0034】
上記第1実施形態の方法によれば、ゲート電極14のタンタル層142を陽極酸化することにより、所定範囲の厚さで陽極酸化層15を形成する。これにより、実質的なゲート長寸法が制御される。その上で側壁絶縁膜18を設ける。これにより、メタルゲートのゲート長方向の側部酸化を予定寸法に固定制御することができる。陽極酸化層15により、ゲート電極14下に延在する不純物拡散層16のエクステンション部のオーバーラップ量を調整することも可能となる。オーバーラップ量の低減により寄生容量が低下し、よりいっそうの素子の動作高速化が期待できる。
【0035】
図6は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の要部を示す断面図である。メタルゲートを有するMOSFETに関する構成であり、前記第1実施形態と同様の箇所には図1と同様の符号を付して説明は省略する。
【0036】
この第2実施形態では、ゲート電極14の側部に耐酸化性膜17の被覆があり、この耐酸化性膜17を介して側壁絶縁膜18が設けられている。ここでの耐酸化性膜17は窒化シリコン膜とし、だいたい10〜50nmの範囲の厚さを有する。これにより、ゲート電極14において、陽極酸化層15に加え、タンタル層142を酸化の影響からより確実に保護する構成となる。
【0037】
上記第2実施形態においても、ゲート電極14のタンタル層142に関し、陽極酸化層15によって実質的なゲート長寸法が制御される。その上で、耐酸化性膜17の被覆を介して側壁絶縁膜18が設けられる。これにより、メタルゲートのゲート長方向の側部酸化を予定寸法に固定制御することができる。陽極酸化層15により、ゲート電極14下に延在する不純物拡散層16のエクステンション部のオーバーラップ量を調整することも可能となる。オーバーラップ量の低減により寄生容量が低下し、よりいっそうの素子の動作高速化が期待できる。また、耐酸化性膜17のストレスは側壁絶縁膜18によって緩和され、ゲート絶縁膜13に電界強度の悪化など悪影響を及ぼすことはない。
【0038】
図7〜図11は、それぞれ図6のMOSFETにおける要部の製造方法を工程順に示す断面図である。
図7に示すように、第1導電型(P型またはN型)のシリコン半導体層11に素子領域として必要なイオン注入を経てチャネル領域12上にゲート絶縁膜(シリコン酸化膜またはシリコン窒化膜)13を形成する。次に、このゲート絶縁膜13上にスパッタ法により窒化タンタル層141、体心立方格子相のタンタル層142、窒化タンタル層143を前記第1実施形態の方法と同様に順次連続的に成膜する。次に、フォトリソグラフィ技術を用いてマスクパターン(図示せず)を形成し、マスクパターンに従ってエッチングすることにより、ゲート電極14が形成される。このゲート電極14の領域をマスクにイオン注入を施し、ソース・ドレインに関係する第2導電型(N型またはP型)の不純物拡散層16を設ける。
【0039】
次に、図8に示すように、ゲート電極14に対し、陽極酸化処理をする。タンタル層142に対する陽極酸化であり、前記第1実施形態の方法と同様に5nm〜20nmの範囲の厚さで陽極酸化層15を形成する。
【0040】
次に、図9に示すように、CVD法により窒化シリコン膜を成膜し、ゲート電極14全体を10〜50nmの厚さで被覆する。これにより、少なくともゲート電極14の側部に耐酸化性膜17が配される。なお、不純物拡散層16を形成するイオン注入は、図2の構成のときに実施する代りに、この耐酸化性膜17形成後に実施することも考えられる。
【0041】
次に、図10に示すように、CVD法を用いて、耐酸化性膜17上に酸化シリコン膜を厚く堆積する。その後、異方性のドライエッチングを経ることにより側壁絶縁膜18を形成する。
【0042】
次に、図11に示すように、熱リン酸等のウェットエッチングにより、少なくとも側壁絶縁膜18に覆われていないソース・ドレイン領域の耐酸化性膜17を除去する。この工程の前後いずれかで、必要ならばゲート電極14及び側壁絶縁膜18の領域をマスクとした第2回目のソース・ドレインに関係する第2導電型の不純物イオン注入を行うようにする。その後、スパッタ法を利用してシリサイド化に適した所定の高融点金属層を成膜する。その後、シリサイド化のための熱処理等を経て、不純物拡散層16上にシリサイド層19が設けられる。これにより、前記図6に示すような構成を得る。
【0043】
上記第2実施形態の方法においても、ゲート電極14のタンタル層142を陽極酸化することにより、所定範囲の厚さで陽極酸化層15を形成する。これにより、実質的なゲート長寸法が制御される。その上で、耐酸化性膜17の被覆を介して側壁絶縁膜18を設ける。これにより、メタルゲートのゲート長方向の側部酸化を予定寸法に固定制御することができる。陽極酸化層15により、ゲート電極14下に延在する不純物拡散層16のエクステンション部のオーバーラップ量を調整することも可能となる。オーバーラップ量の低減により寄生容量が低下し、よりいっそうの素子の動作高速化が期待できる。また、耐酸化性膜17は薄く、そのストレスは側壁絶縁膜18によって緩和され、ゲート絶縁膜13に対し、電界強度の悪化など悪影響を及ぼすことはない。
【0044】
図12〜図16は、本発明の第3実施形態に係る半導体装置及びその製造方法の要部を工程順に示す断面図である。メタルゲートを有するMOSFETに関する構成であり、第2実施形態と同様の箇所には図6,図7〜図11と同様の符号を付して説明は省略する。
【0045】
この第3実施形態では、ゲート電極14の金属部材積層に続いて、耐酸化性膜17と同じ窒化シリコン膜でなる耐酸化性膜171を厚く堆積する。これにより、ゲート電極14パターニング時のハードマスクを兼ね、ゲート電極14最上層に予め耐酸化性膜171が配されている形態を実現する(図12)。後の図13〜図16の構成へ至る工程は、前記図8〜図11及び図6の構成へ至る工程と同様である。
【0046】
上記第3実施形態の構成及び方法によれば、前記第2実施形態に比べて、ゲート電極14上部にはより確実に耐酸化性膜16が残留する形態となる。また、図13の工程における陽極酸化時において、窒化タンタル層143上に存在し、より確実にタンタル層142上部を酸化から保護する形態を実現する。また、ソース・ドレイン領域の耐酸化性膜16を除去するウェットエッチング工程において、ゲート電極14の窒化タンタル層143はより確実に保護される。その他は、第2実施形態と同様であり、同様の作用、効果が得られる。
【0047】
なお、上記構成において、陽極酸化層15のない構成を基板に混載することもできる。これについて以下に示す。
図17〜図19は、本発明の第4実施形態に係る半導体装置及びその製造方法の要部を工程順に示す断面図である。メタルゲートを有するMOSFETに関する構成であり、第3実施形態と同様の箇所には図12〜図16で示した符号を付して説明する。
【0048】
すなわち、前記図12のゲート電極14パターニング工程、不純物拡散層16のイオン注入終了後、陽極酸化層15を形成しないゲート電極14の部分をレジスト層30でマスクする(図17)。次に、陽極酸化層15を形成するゲート電極に対しては前記図13と同様の陽極酸化処理を施す(図18)。その後、上記レジストマスク(30)を除去し、全体を前記図14における耐酸化性膜17形成の工程→前記図15における側壁絶縁膜18形成の工程→前記図16における耐酸化性膜17に対するウェット除去工程に進ませる。このような実施形態の方法により、ゲート長が制御された2種類のMOSFET31,32の混載が実現される(図19)。また、必要であれば、不純物拡散層16の露出部をシリサイド化し、図示しないシリサイド層を形成する。
【0049】
上記第4の実施形態の構成及び方法によれば、第3実施形態と同様の作用、効果を得ることができる。さらに、レジストマスクを利用することによって、陽極酸化層15を設ける構成、設けない構成によって、実効ゲート長が制御された少なくとも2種類のMOSFETが構成される。確実に実効ゲート長の異なるMOSFETが構成できるため、回路設計に自由度が得られる。例えば、トランジスタ間での差分信号が得られることを活かし、アナログ回路のノイズキャンセラ回路への利用が期待できる。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ゲート電極の金属部材が適当に陽極酸化され寸法が制御された後、ゲート電極の側壁絶縁膜を形成する。あるいは全体を耐酸化性膜の被覆を介してゲート電極の側壁絶縁膜を形成する。陽極酸化層により、ゲート電極を構成する金属部材に対しゲート長方向の側部酸化を予定寸法に固定制御することができる。また、ゲート電極下に延在するソース・ドレイン拡散層のエクステンション部のオーバーラップ量を調整することも可能となる。オーバーラップ量の低減により寄生容量が低下し、よりいっそうの素子の動作高速化が期待できる。また、実効ゲート長が制御された少なくとも2種類のMOSFETの構成を得ることも可能で、回路設計の自由度が広がる。この結果、実効的なチャネル長が制御し易く、目的の特性に近付ける信頼性ある低抵抗のメタルゲートトランジスタを実現する半導体装置及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る半導体装置の要部を示す断面図である。
【図2】図1の構成における要部の製造方法を工程順に示す第1の断面図である。
【図3】図2に続く第2の断面図である。
【図4】図3に続く第3の断面図である。
【図5】図4に続く第4の断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る半導体装置の要部を示す断面図である。
【図7】図6の構成における要部の製造方法を工程順に示す第1の断面図である。
【図8】図7に続く第2の断面図である。
【図9】図8に続く第3の断面図である。
【図10】図9に続く第4の断面図である。
【図11】図10に続く第5の断面図である。
【図12】本発明の第3実施形態に係る半導体装置及びその製造方法の要部を工程順に示す第1の断面図である。
【図13】図12に続く第2の断面図である。
【図14】図13に続く第3の断面図である。
【図15】図14に続く第4の断面図である。
【図16】図15に続く第5の断面図である。
【図17】本発明の第4実施形態に係る半導体装置及びその製造方法の要部を工程順に示す第1の断面図である。
【図18】図17に続く第2の断面図である。
【図19】図18に続く第3の断面図である。
【符号の説明】
11…半導体層
12…チャネル領域
13…ゲート絶縁膜
14…ゲート電極
141,143…窒化タンタル層
142…タンタル層
15…陽極酸化層
16…不純物拡散層
17,171…耐酸化性膜
18…側壁絶縁膜
19…シリサイド層
30…レジスト層
31,32…MOSFET
【発明の属する技術分野】
本発明は、より微細化、高集積化が進み、特に線幅が0.13μmより微細なパターンを有するメタルゲートトランジスタを含んだ半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
微細化、高速化が要求される近年の半導体集積回路では、MISFET(絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)の微細化、高速化は必須条件である。MOSFETでは、ソース・ドレイン拡散層及びポリシリコンゲート電極上部を自己整合的にシリサイド化する、いわゆるサリサイドプロセスが用いられる。これにより、素子の寄生抵抗を低減する。
【0003】
しかしながら、サリサイドプロセスを経てもゲート酸化膜と接するゲート電極側はポリシリコン層である。このポリシリコン層は不純物を高濃度でドープしているにもかかわらず、空乏化を起こしてしまうことが知られている。この空乏現象の発生により、ゲート酸化膜とゲート電極の間には直列に容量が挿入されることと等価になる。これにより、チャネルにかかる実効的な電界が低下し、MOSFETの電流駆動能力が低下する。
【0004】
そこで、ゲート電極をメタルとするメタルゲートが注目される。特開平2001−298192には、ゲート電極に窒化タンタル層を含むメタルゲートが開示されている。ポリシリコン層がゲート電極に接していないので、ゲート電極において空乏化を生じない。その結果、ゲート電極はポリシリコン層を用いた場合に比べて、チャネル領域にかかる実効的な電界の減少を抑えることができ、電流駆動能力の低下を招くことがない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特開平2001−298192では、酸化シリコン層でなるゲート絶縁層上に窒化タンタル層、タンタル層、及びキャップ層としての窒化タンタル層の順次積層をゲート電極としてパターニングする。その後、このゲート電極パターンをマスクにシリコン層に不純物拡散層(ソース・ドレイン拡散層)を形成する。さらに、酸化シリコン層によるゲート電極のサイドウォールスペーサを形成する。次に、不純物拡散層の露出部分をシリサイド化してシリサイド層を形成する。
【0006】
上記構成では、サイドウォールスペーサの酸化シリコン層が、メタルゲートの主要部であるタンタル層に対して悪影響を及ぼす。酸化シリコン層堆積時から接触しているタンタル層表面が徐々に酸化されてしまうのである。この酸化の度合いは制御することができず、目的の特性から外れてしまう問題があった。つまり、過剰にメタルゲート部の抵抗上昇が促進されるものや、予想以上に実効チャネル長(Leffect)が小さくなる等、トランジスタ素子が不安定な特性になり易い。
【0007】
本発明は上記のような事情を考慮してなされたもので、実効的なチャネル長が制御し易く、目的の特性に近付ける信頼性ある低抵抗のメタルゲートトランジスタを実現する半導体装置及びその製造方法を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の[請求項1]に係る半導体装置は、
第1導電型の半導体層のチャネル領域上に形成されたゲート絶縁膜及びこのゲート絶縁膜上に金属部材で構成されるゲート電極と、
前記半導体層に前記チャネル領域を隔てて設けられた第2導電型の不純物拡散層と、
前記ゲート電極の側部に沿った陽極酸化層と、
前記陽極酸化層上を含んで設けられた前記ゲート電極の側壁絶縁膜と、
前記ゲート電極及び側壁絶縁膜を隔てて前記不純物拡散層上に設けられたソース・ドレインの各コンタクト部と、
を具備したことを特徴とする。
【0009】
上記本発明に係る半導体装置によれば、ゲート電極の金属部材が陽極酸化により寸法が制御された上で、側壁絶縁膜が設けられる。これにより、ゲート電極を構成する金属部材に対しゲート長方向の側部酸化を予定寸法に固定制御することができる。
【0010】
本発明の[請求項2]に係る半導体装置は、
第1導電型の半導体層のチャネル領域上に形成されたゲート絶縁膜及びこのゲート絶縁膜上に金属部材で構成されるゲート電極と、
前記半導体層に前記チャネル領域を隔てて設けられた第2導電型の不純物拡散層と、
前記ゲート電極の側部に沿った陽極酸化層と、
少なくとも前記陽極酸化層を被覆する耐酸化性膜と、
前記耐酸化性膜を覆う前記ゲート電極の側壁絶縁膜と、
前記ゲート電極及び側壁絶縁膜を隔てて前記不純物拡散層上に設けられたソース・ドレインの各コンタクト部と、
を具備したことを特徴とする。
【0011】
上記本発明に係る半導体装置によれば、ゲート電極の金属部材が陽極酸化により寸法が制御された上で、側壁絶縁膜が耐酸化性膜の被覆を介して設けられる。これにより、ゲート電極を構成する金属部材に対しゲート長方向の側部酸化を予定寸法に固定制御することができる。また、耐酸化性膜のストレスは側壁絶縁膜によって緩和され、ゲート絶縁膜に悪影響を及ぼすことはない。
【0012】
なお、本発明の[請求項3]に係る半導体装置は、[請求項2]に従属され、前記耐酸化性膜の被覆は前記ゲート電極上部にも延在していることを特徴とする。ゲート電極を酸化の影響からより確実に保護する。
【0013】
なお、本発明の[請求項4]に係る半導体装置は、[請求項1]〜[請求項3]いずれか一つに従属され、
前記ゲート電極を構成する金属部材は、耐酸化性の第1金属層及びこの第1金属層上における主たる厚さの第2金属層及びこの第2金属層上における耐酸化性の第3金属層を含み、前記陽極酸化層は前記第2金属層の横方向の寸法を制御することを特徴とする。
上記本発明の特徴によれば、少なくとも主たる厚さの第2金属層を耐酸化性の第1金属層及び第3金属層で挟む形態となり、上下寸法の酸化は阻止される。ゲート絶縁膜に影響が及ばないように、また、上層からの酸化影響防止に寄与する。
【0014】
また、本発明の[請求項5]に係る半導体装置は、[請求項1]〜[請求項4]いずれか一つに従属され、
前記半導体層において、前記陽極酸化層の省かれた前記ゲート電極が側部に前記耐酸化性膜の被覆を介して前記側壁絶縁膜が設けられる、別類のゲート長を有する構成がさらに含まれることを特徴とする。
上記本発明の特徴によれば、異なる設定のゲート長を有するトランジスタ構成が実現され、回路設計に自由度が得られる。
【0015】
また、本発明の[請求項6]に係る半導体装置は、[請求項1]〜[請求項5]いずれか一つに従属され、
前記半導体層は、バルクのシリコン基板、SOI基板のいずれかに設けられることを特徴とする。いずれの基板にも有用である。
【0016】
本発明の[請求項7]に係る半導体装置の製造方法は、
第1導電型の半導体層のチャネル領域上にゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記ゲート絶縁膜上に金属部材で構成されるゲート電極を形成する工程と、
前記ゲート電極を陽極酸化する工程と、
前記ゲート電極の側壁絶縁膜を形成する工程と、
前記ゲート電極及び側壁絶縁膜を隔ててソース・ドレインの各コンタクト部を形成する工程と、
を具備したことを特徴とする。
【0017】
上記本発明に係る半導体装置の製造方法によれば、ゲート電極の金属部材が適当に陽極酸化され寸法が制御された後、ゲート電極の側壁絶縁膜を形成する。これにより、ゲート電極を構成する金属部材に対しゲート長方向の側部酸化を予定寸法に固定制御することができる。
【0018】
また、本発明の[請求項8]に係る半導体装置の製造方法は、[請求項7]に従属され、
前記側壁絶縁膜の形成は前記ゲート電極全体を被覆する耐酸化性膜の形成を介して施されることを特徴とする。
これにより、ゲート絶縁膜を酸化の影響からより確実に保護する。また、耐酸化性膜形成のストレスは側壁絶縁膜によって緩和され、ゲート絶縁膜に悪影響を及ぼすことはない。
【0019】
また、本発明の[請求項9]に係る半導体装置の製造方法は、[請求項7]または[請求項8]に従属され、
前記陽極酸化を防止するレジストマスクを所定領域に形成する工程を含み、前記半導体層において前記陽極酸化層の省かれた前記ゲート電極が側部に耐酸化性膜の被覆を介して前記側壁絶縁膜が設けられる、別類のゲート長を有する構成が同時に形成されることを特徴とする。
上記本発明の特徴によれば、レジストマスクをパターニングすることにより容易に異なる設定のゲート長を有するトランジスタ構成が実現され、回路設計に自由度が得られる。
【0020】
なお、本発明の[請求項10]に係る半導体装置の製造方法は、[請求項7]〜[請求項9]いずれか一つに従属され、
前記側壁絶縁膜の形成以前において前記ゲート電極の領域をマスクに第2導電型の不純物を導入し不純物拡散層を形成する工程を具備したことを特徴とする。また、本発明の[請求項11]に係る半導体装置の製造方法は、[請求項7]〜[請求項9]いずれか一つに従属され、
前記側壁絶縁膜を形成する工程の後に前記ゲート電極及び側壁絶縁膜の領域をマスクに第2導電型の不純物を導入し不純物拡散層を形成する工程を具備したことを特徴とする。
また、本発明の[請求項12]に係る半導体装置の製造方法は、[請求項7]〜[請求項9]いずれか一つに従属され、
前記側壁絶縁膜の形成以前において前記ゲート電極の領域をマスクに第2導電型の不純物を導入し第1不純物拡散層を形成する工程と、
前記側壁絶縁膜を形成する工程の後に前記ゲート電極及び側壁絶縁膜の領域をマスクに第2導電型の不純物を導入し第2の不純物拡散層を形成する工程と、
を具備したことを特徴とする。
上記本発明の各特徴によれば、不純物拡散層を形成する工程をいずれかで挿入する。
【0021】
本発明の[請求項13]に係る半導体装置の製造方法は、[請求項7]〜[請求項12]いずれか一つに従属され、
前記ゲート電極の形成は、
前記ゲート絶縁膜上に耐酸化性の第1金属層をスパッタ形成する工程と、
前記第1金属層上に主たる導電部材としての第2金属層を第1金属層より厚くスパッタ形成する工程と、
前記第2金属層上に耐酸化性の第3金属層を第2金属層より薄くスパッタ形成する工程と、
前記第1金属層、第2金属層及び第3金属層をパターニングする工程と、
前記第2金属層を陽極酸化し、横方向の寸法を所定範囲に制御する工程と、
を含むこと特徴とする。
【0022】
また、本発明の[請求項14]に係る半導体装置の製造方法は、[請求項7]〜[請求項12]いずれか一つに従属され、
前記ゲート電極の形成は、
前記ゲート絶縁膜上に耐酸化性の第1金属層をスパッタ形成する工程と、
前記第1金属層上に主たる導電部材としての第2金属層を第1金属層より厚くスパッタ形成する工程と、
前記第2金属層上に耐酸化性の第3金属層を第2金属層より薄くスパッタ形成する工程と、
前記第1金属層、第2金属層及び第3金属層をパターニングする工程と、
前記第2金属層を陽極酸化し、横方向の寸法を所定範囲に制御する工程と、
を含み、
前記第1、第3金属層は、それぞれ前記第2金属層におけるスパッタ金属を窒化雰囲気中で成膜することを特徴とする。
【0023】
上記本発明の[請求項13]、[請求項14]に係る各特徴によれば、少なくとも主たる厚さの第2金属層を耐酸化性の第1金属層及び第3金属層で挟む形態となり、上下寸法の酸化は阻止される。ゲート絶縁膜に影響が及ばないように、また、上層からの酸化影響防止に寄与する。さらに、第2金属層形成の同一工程内の窒化雰囲気中で第1金属層、さらには第3金属層を成膜することができ、形成時間の短縮に寄与する。
【0024】
また、本発明の[請求項15]に係る半導体装置の製造方法は、[請求項7]〜[請求項14]いずれか一つに従属され、
前記ゲート電極は、前記金属部材の最上部に前記耐酸化性膜を形成してからパターニングを経ることにより、前記ゲート電極を形成した時点でその最上部には前記耐酸化性膜が予め設けられているようにしたことを特徴とする。すなわち、ゲート電極を酸化の影響からより確実に保護する。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の要部を示す断面図である。半導体層11に形成されるメタルゲートを有するMOSFETの構成であり、半導体層11がP型であればNチャネルMOSFETであり、半導体層11がN型であればPチャネルMOSFETである。半導体層11は、SOI(Silicon OnInsulator)基板に設けられる。あるいは所定の不純物濃度を有する所定導電型のバルクのシリコン基板に設けられる。
【0026】
第1導電型(P型またはN型)の半導体層11のチャネル領域12上にゲート絶縁膜13及びこのゲート絶縁膜13上に金属部材で構成されるゲート電極14が形成されている。ここでのゲート絶縁膜13はシリコン酸化膜またはシリコン窒化膜を含む。また、ゲート電極14は、窒化タンタル層141、体心立方格子相のタンタル層142、窒化タンタル層143の積層を含む。このうち、タンタル層142はゲート電極14全体の厚さの5割以上を占める。タンタル層142の側部にはタンタル酸化膜で構成される陽極酸化層15が適当な厚さで設けられている。陽極酸化層15は水素をほとんど通さない緻密な層である。
【0027】
上記半導体層11にはチャネル領域12を隔てて第2導電型(N型またはP型)の不純物拡散層16が設けられている。また、ゲート電極14の側部に側壁絶縁膜18が設けられている。ここでの側壁絶縁膜18は酸化シリコン膜としている。
【0028】
上記ゲート電極14及び側壁絶縁膜18の領域を隔てて不純物拡散層16上にシリサイド層19が設けられている。シリサイド層19はニッケルシリサイド、コバルトシリサイド、チタンシリサイド、その他適当な金属シリサイドが採用できる。
【0029】
上記第1実施形態によれば、ゲート電極14のタンタル層142に関し、陽極酸化層15によって実質的なゲート長寸法が制御される。その上で、側壁絶縁膜18が設けられる。これにより、メタルゲートのゲート長方向の側部酸化を予定寸法に固定制御することができる。陽極酸化層15により、ゲート電極14下に延在する不純物拡散層16のエクステンション部のオーバーラップ量を調整することも可能となる。オーバーラップ量の低減により寄生容量が低下し、よりいっそうの素子の動作高速化が期待できる。
【0030】
図2〜図6は、それぞれ図1のMOSFETにおける要部の製造方法を工程順に示す断面図である。
図2に示すように、第1導電型(P型またはN型)のシリコン半導体層11に素子領域として必要なイオン注入を経てチャネル領域12上にゲート絶縁膜(シリコン酸化膜またはシリコン窒化膜)13を形成する。次に、このゲート絶縁膜13上にスパッタ法により窒化タンタル層141、体心立方格子相のタンタル層142、窒化タンタル層143を順次連続的に成膜する。窒化タンタル層(141,143)は、例えばタンタルのターゲットを、キセノンガスを用いた窒素雰囲気中でスパッタして成膜する。また、タンタル層(142)は、上記タンタルのターゲットを、キセノンガスを用いスパッタして成膜する。次に、フォトリソグラフィ技術を用いてマスクパターン(図示せず)を形成し、マスクパターンに従ってエッチングすることにより、ゲート電極14が形成される。このゲート電極14の領域をマスクにイオン注入を施し、ソース・ドレインに関係する第2導電型(N型またはP型)の不純物拡散層16を設ける。
【0031】
次に、図3に示すように、ゲート電極14に対し、陽極酸化処理をする。タンタル層142に対する陽極酸化であり、陽極酸化層15を形成する。陽極酸化層15の厚さは5nm〜20nmの範囲とする。陽極酸化は、クエン酸水溶液などの電解液中に酸化したいタンタル層のある基板側を陽極に設置し、時間制御で電界を印加して表面を酸化させる。常温から60℃程度の低温プロセスで緻密な酸化膜を形成することができる。なお、不純物拡散層16を形成するイオン注入は、図2の構成のときに実施する代りに、この陽極酸化層15形成後に実施することも考えられる。
【0032】
次に、図4に示すように、CVD法を用いて、ゲート電極14を覆うように酸化シリコン膜を厚く堆積する。その後、異方性のドライエッチングを経ることにより側壁絶縁膜18を形成する。
【0033】
次に、図5に示すように、必要ならばゲート電極14及び側壁絶縁膜18の領域をマスクとした第2回目のソース・ドレインに関係する第2導電型の不純物イオン注入を行うようにする。その後、スパッタ法を利用してシリサイド化に適した所定の高融点金属層を成膜する。その後、シリサイド化のための熱処理等を経て、不純物拡散層16上にシリサイド層19が設けられる。これにより、前記図1に示すような構成を得る。
【0034】
上記第1実施形態の方法によれば、ゲート電極14のタンタル層142を陽極酸化することにより、所定範囲の厚さで陽極酸化層15を形成する。これにより、実質的なゲート長寸法が制御される。その上で側壁絶縁膜18を設ける。これにより、メタルゲートのゲート長方向の側部酸化を予定寸法に固定制御することができる。陽極酸化層15により、ゲート電極14下に延在する不純物拡散層16のエクステンション部のオーバーラップ量を調整することも可能となる。オーバーラップ量の低減により寄生容量が低下し、よりいっそうの素子の動作高速化が期待できる。
【0035】
図6は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の要部を示す断面図である。メタルゲートを有するMOSFETに関する構成であり、前記第1実施形態と同様の箇所には図1と同様の符号を付して説明は省略する。
【0036】
この第2実施形態では、ゲート電極14の側部に耐酸化性膜17の被覆があり、この耐酸化性膜17を介して側壁絶縁膜18が設けられている。ここでの耐酸化性膜17は窒化シリコン膜とし、だいたい10〜50nmの範囲の厚さを有する。これにより、ゲート電極14において、陽極酸化層15に加え、タンタル層142を酸化の影響からより確実に保護する構成となる。
【0037】
上記第2実施形態においても、ゲート電極14のタンタル層142に関し、陽極酸化層15によって実質的なゲート長寸法が制御される。その上で、耐酸化性膜17の被覆を介して側壁絶縁膜18が設けられる。これにより、メタルゲートのゲート長方向の側部酸化を予定寸法に固定制御することができる。陽極酸化層15により、ゲート電極14下に延在する不純物拡散層16のエクステンション部のオーバーラップ量を調整することも可能となる。オーバーラップ量の低減により寄生容量が低下し、よりいっそうの素子の動作高速化が期待できる。また、耐酸化性膜17のストレスは側壁絶縁膜18によって緩和され、ゲート絶縁膜13に電界強度の悪化など悪影響を及ぼすことはない。
【0038】
図7〜図11は、それぞれ図6のMOSFETにおける要部の製造方法を工程順に示す断面図である。
図7に示すように、第1導電型(P型またはN型)のシリコン半導体層11に素子領域として必要なイオン注入を経てチャネル領域12上にゲート絶縁膜(シリコン酸化膜またはシリコン窒化膜)13を形成する。次に、このゲート絶縁膜13上にスパッタ法により窒化タンタル層141、体心立方格子相のタンタル層142、窒化タンタル層143を前記第1実施形態の方法と同様に順次連続的に成膜する。次に、フォトリソグラフィ技術を用いてマスクパターン(図示せず)を形成し、マスクパターンに従ってエッチングすることにより、ゲート電極14が形成される。このゲート電極14の領域をマスクにイオン注入を施し、ソース・ドレインに関係する第2導電型(N型またはP型)の不純物拡散層16を設ける。
【0039】
次に、図8に示すように、ゲート電極14に対し、陽極酸化処理をする。タンタル層142に対する陽極酸化であり、前記第1実施形態の方法と同様に5nm〜20nmの範囲の厚さで陽極酸化層15を形成する。
【0040】
次に、図9に示すように、CVD法により窒化シリコン膜を成膜し、ゲート電極14全体を10〜50nmの厚さで被覆する。これにより、少なくともゲート電極14の側部に耐酸化性膜17が配される。なお、不純物拡散層16を形成するイオン注入は、図2の構成のときに実施する代りに、この耐酸化性膜17形成後に実施することも考えられる。
【0041】
次に、図10に示すように、CVD法を用いて、耐酸化性膜17上に酸化シリコン膜を厚く堆積する。その後、異方性のドライエッチングを経ることにより側壁絶縁膜18を形成する。
【0042】
次に、図11に示すように、熱リン酸等のウェットエッチングにより、少なくとも側壁絶縁膜18に覆われていないソース・ドレイン領域の耐酸化性膜17を除去する。この工程の前後いずれかで、必要ならばゲート電極14及び側壁絶縁膜18の領域をマスクとした第2回目のソース・ドレインに関係する第2導電型の不純物イオン注入を行うようにする。その後、スパッタ法を利用してシリサイド化に適した所定の高融点金属層を成膜する。その後、シリサイド化のための熱処理等を経て、不純物拡散層16上にシリサイド層19が設けられる。これにより、前記図6に示すような構成を得る。
【0043】
上記第2実施形態の方法においても、ゲート電極14のタンタル層142を陽極酸化することにより、所定範囲の厚さで陽極酸化層15を形成する。これにより、実質的なゲート長寸法が制御される。その上で、耐酸化性膜17の被覆を介して側壁絶縁膜18を設ける。これにより、メタルゲートのゲート長方向の側部酸化を予定寸法に固定制御することができる。陽極酸化層15により、ゲート電極14下に延在する不純物拡散層16のエクステンション部のオーバーラップ量を調整することも可能となる。オーバーラップ量の低減により寄生容量が低下し、よりいっそうの素子の動作高速化が期待できる。また、耐酸化性膜17は薄く、そのストレスは側壁絶縁膜18によって緩和され、ゲート絶縁膜13に対し、電界強度の悪化など悪影響を及ぼすことはない。
【0044】
図12〜図16は、本発明の第3実施形態に係る半導体装置及びその製造方法の要部を工程順に示す断面図である。メタルゲートを有するMOSFETに関する構成であり、第2実施形態と同様の箇所には図6,図7〜図11と同様の符号を付して説明は省略する。
【0045】
この第3実施形態では、ゲート電極14の金属部材積層に続いて、耐酸化性膜17と同じ窒化シリコン膜でなる耐酸化性膜171を厚く堆積する。これにより、ゲート電極14パターニング時のハードマスクを兼ね、ゲート電極14最上層に予め耐酸化性膜171が配されている形態を実現する(図12)。後の図13〜図16の構成へ至る工程は、前記図8〜図11及び図6の構成へ至る工程と同様である。
【0046】
上記第3実施形態の構成及び方法によれば、前記第2実施形態に比べて、ゲート電極14上部にはより確実に耐酸化性膜16が残留する形態となる。また、図13の工程における陽極酸化時において、窒化タンタル層143上に存在し、より確実にタンタル層142上部を酸化から保護する形態を実現する。また、ソース・ドレイン領域の耐酸化性膜16を除去するウェットエッチング工程において、ゲート電極14の窒化タンタル層143はより確実に保護される。その他は、第2実施形態と同様であり、同様の作用、効果が得られる。
【0047】
なお、上記構成において、陽極酸化層15のない構成を基板に混載することもできる。これについて以下に示す。
図17〜図19は、本発明の第4実施形態に係る半導体装置及びその製造方法の要部を工程順に示す断面図である。メタルゲートを有するMOSFETに関する構成であり、第3実施形態と同様の箇所には図12〜図16で示した符号を付して説明する。
【0048】
すなわち、前記図12のゲート電極14パターニング工程、不純物拡散層16のイオン注入終了後、陽極酸化層15を形成しないゲート電極14の部分をレジスト層30でマスクする(図17)。次に、陽極酸化層15を形成するゲート電極に対しては前記図13と同様の陽極酸化処理を施す(図18)。その後、上記レジストマスク(30)を除去し、全体を前記図14における耐酸化性膜17形成の工程→前記図15における側壁絶縁膜18形成の工程→前記図16における耐酸化性膜17に対するウェット除去工程に進ませる。このような実施形態の方法により、ゲート長が制御された2種類のMOSFET31,32の混載が実現される(図19)。また、必要であれば、不純物拡散層16の露出部をシリサイド化し、図示しないシリサイド層を形成する。
【0049】
上記第4の実施形態の構成及び方法によれば、第3実施形態と同様の作用、効果を得ることができる。さらに、レジストマスクを利用することによって、陽極酸化層15を設ける構成、設けない構成によって、実効ゲート長が制御された少なくとも2種類のMOSFETが構成される。確実に実効ゲート長の異なるMOSFETが構成できるため、回路設計に自由度が得られる。例えば、トランジスタ間での差分信号が得られることを活かし、アナログ回路のノイズキャンセラ回路への利用が期待できる。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ゲート電極の金属部材が適当に陽極酸化され寸法が制御された後、ゲート電極の側壁絶縁膜を形成する。あるいは全体を耐酸化性膜の被覆を介してゲート電極の側壁絶縁膜を形成する。陽極酸化層により、ゲート電極を構成する金属部材に対しゲート長方向の側部酸化を予定寸法に固定制御することができる。また、ゲート電極下に延在するソース・ドレイン拡散層のエクステンション部のオーバーラップ量を調整することも可能となる。オーバーラップ量の低減により寄生容量が低下し、よりいっそうの素子の動作高速化が期待できる。また、実効ゲート長が制御された少なくとも2種類のMOSFETの構成を得ることも可能で、回路設計の自由度が広がる。この結果、実効的なチャネル長が制御し易く、目的の特性に近付ける信頼性ある低抵抗のメタルゲートトランジスタを実現する半導体装置及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る半導体装置の要部を示す断面図である。
【図2】図1の構成における要部の製造方法を工程順に示す第1の断面図である。
【図3】図2に続く第2の断面図である。
【図4】図3に続く第3の断面図である。
【図5】図4に続く第4の断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る半導体装置の要部を示す断面図である。
【図7】図6の構成における要部の製造方法を工程順に示す第1の断面図である。
【図8】図7に続く第2の断面図である。
【図9】図8に続く第3の断面図である。
【図10】図9に続く第4の断面図である。
【図11】図10に続く第5の断面図である。
【図12】本発明の第3実施形態に係る半導体装置及びその製造方法の要部を工程順に示す第1の断面図である。
【図13】図12に続く第2の断面図である。
【図14】図13に続く第3の断面図である。
【図15】図14に続く第4の断面図である。
【図16】図15に続く第5の断面図である。
【図17】本発明の第4実施形態に係る半導体装置及びその製造方法の要部を工程順に示す第1の断面図である。
【図18】図17に続く第2の断面図である。
【図19】図18に続く第3の断面図である。
【符号の説明】
11…半導体層
12…チャネル領域
13…ゲート絶縁膜
14…ゲート電極
141,143…窒化タンタル層
142…タンタル層
15…陽極酸化層
16…不純物拡散層
17,171…耐酸化性膜
18…側壁絶縁膜
19…シリサイド層
30…レジスト層
31,32…MOSFET
Claims (15)
- 第1導電型の半導体層のチャネル領域上に形成されたゲート絶縁膜及びこのゲート絶縁膜上に金属部材で構成されるゲート電極と、
前記半導体層に前記チャネル領域を隔てて設けられた第2導電型の不純物拡散層と、
前記ゲート電極の側部に沿った陽極酸化層と、
前記陽極酸化層上を含んで設けられた前記ゲート電極の側壁絶縁膜と、
前記ゲート電極及び側壁絶縁膜を隔てて前記不純物拡散層上に設けられたソース・ドレインの各コンタクト部と、
を具備したことを特徴とする半導体装置。 - 第1導電型の半導体層のチャネル領域上に形成されたゲート絶縁膜及びこのゲート絶縁膜上に金属部材で構成されるゲート電極と、
前記半導体層に前記チャネル領域を隔てて設けられた第2導電型の不純物拡散層と、
前記ゲート電極の側部に沿った陽極酸化層と、
少なくとも前記陽極酸化層を被覆する耐酸化性膜と、
前記耐酸化性膜を覆う前記ゲート電極の側壁絶縁膜と、
前記ゲート電極及び側壁絶縁膜を隔てて前記不純物拡散層上に設けられたソース・ドレインの各コンタクト部と、
を具備したことを特徴とする半導体装置。 - 前記耐酸化性膜の被覆は前記ゲート電極上部にも延在していることを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
- 前記ゲート電極を構成する金属部材は、耐酸化性の第1金属層及びこの第1金属層上における主たる厚さの第2金属層及びこの第2金属層上における耐酸化性の第3金属層を含み、前記陽極酸化層は前記第2金属層の横方向の寸法を制御することを特徴とする請求項1〜3いずれか一つに記載の半導体装置。
- 前記半導体層において、前記陽極酸化層の省かれた前記ゲート電極が側部に耐酸化性膜の被覆を介して前記側壁絶縁膜が設けられる、別類のゲート長を有する構成がさらに含まれることを特徴とする請求項1〜4いずれか一つに記載の半導体装置。
- 前記半導体層は、バルクのシリコン基板、SOI基板のいずれかに設けられることを特徴とする請求項1〜5いずれか一つに記載の半導体装置。
- 第1導電型の半導体層のチャネル領域上にゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記ゲート絶縁膜上に金属部材で構成されるゲート電極を形成する工程と、
前記ゲート電極を陽極酸化する工程と、
前記ゲート電極の側壁絶縁膜を形成する工程と、
前記ゲート電極及び側壁絶縁膜を隔ててソース・ドレインの各コンタクト部を形成する工程と、
を具備したことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記側壁絶縁膜の形成は前記ゲート電極全体を被覆する耐酸化性膜の形成を介して施されることを特徴とする請求項7記載の半導体装置の製造方法。
- 前記陽極酸化を防止するレジストマスクを所定領域に形成する工程を含み、前記半導体層において前記陽極酸化層の省かれた前記ゲート電極が側部に耐酸化性膜の被覆を介して前記側壁絶縁膜が設けられる、別類のゲート長を有する構成が同時に形成されることを特徴とする請求項7または8記載の半導体装置。
- 前記側壁絶縁膜の形成以前において前記ゲート電極の領域をマスクに第2導電型の不純物を導入し不純物拡散層を形成する工程を具備したことを特徴とする請求項7〜9いずれか一つに記載の半導体装置の製造方法。
- 前記側壁絶縁膜を形成する工程の後に前記ゲート電極及び側壁絶縁膜の領域をマスクに第2導電型の不純物を導入し不純物拡散層を形成する工程を具備したことを特徴とする請求項7〜9いずれか一つに記載の半導体装置の製造方法。
- 前記側壁絶縁膜の形成以前において前記ゲート電極の領域をマスクに第2導電型の不純物を導入し第1不純物拡散層を形成する工程と、
前記側壁絶縁膜を形成する工程の後に前記ゲート電極及び側壁絶縁膜の領域をマスクに第2導電型の不純物を導入し第2の不純物拡散層を形成する工程と、
を具備したことを特徴とする請求項7〜9いずれか一つに記載の半導体装置の製造方法。 - 前記ゲート電極の形成は、
前記ゲート絶縁膜上に耐酸化性の第1金属層をスパッタ形成する工程と、
前記第1金属層上に主たる導電部材としての第2金属層を第1金属層より厚くスパッタ形成する工程と、
前記第2金属層上に耐酸化性の第3金属層を第2金属層より薄くスパッタ形成する工程と、
前記第1金属層、第2金属層及び第3金属層をパターニングする工程と、
前記第2金属層を陽極酸化し、横方向の寸法を所定範囲に制御する工程と、
を含むこと特徴とする請求項7〜12いずれか一つに記載の半導体装置の製造方法。 - 前記ゲート電極の形成は、
前記ゲート絶縁膜上に耐酸化性の第1金属層をスパッタ形成する工程と、
前記第1金属層上に主たる導電部材としての第2金属層を第1金属層より厚くスパッタ形成する工程と、
前記第2金属層上に耐酸化性の第3金属層を第2金属層より薄くスパッタ形成する工程と、
前記第1金属層、第2金属層及び第3金属層をパターニングする工程と、
前記第2金属層を陽極酸化し、横方向の寸法を所定範囲に制御する工程と、
を含み、
前記第1、第3金属層は、それぞれ前記第2金属層におけるスパッタ金属を窒化雰囲気中で成膜することを特徴とする請求項7〜12いずれか一つに記載の半導体装置の製造方法。 - 前記ゲート電極は、前記金属部材の最上部に前記耐酸化性膜を形成してからパターニングを経ることにより、前記ゲート電極を形成した時点でその最上部には前記耐酸化性膜が予め設けられているようにしたことを特徴とする請求項7〜14いずれか一つに記載の半導体装置の製造方法。
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