JP2004022177A - 非水電解質二次電池 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】非水電解質二次電池の正極に含有される正極合剤に、正極活物質とともにカーボンブラックと鱗片状黒鉛とを導電剤として添加する。正極合剤における導電剤の含有量を、正極活物質100重量部に対して1重量部以上10重量部以下とし、導電剤中のカーボンブラックと鱗片状黒鉛との重量の和に対する鱗片状黒鉛の比率を0重量%より大きく15重量%未満とする。そして、正極活物質の表面積を2.5m2/g以下とする。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、非水電解質二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話やノート型パーソナルコンピュータ等の携帯機器の普及に伴い、小型化、高容量化が可能な電池の開発が進められている。なかでも、リチウムイオン電池などの非水電解質二次電池は、高い作動電圧、高いエネルギー密度を有することから、このような要請に応え得るものとして期待されている。
【0003】
リチウムイオン二次電池の正極には、リチウムイオンの吸蔵及び放出が可能なリチウム含有金属複合酸化物が正極活物質として用いられている。このリチウム含有金属複合酸化物は、一般に、粒子状に調製され、導電性を向上させるためにカーボンブラック等の導電剤が添加されて正極合剤として用いられるている。そして、導電剤は一般に、正極合剤100重量部に対して1〜10重量部程度添加されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
導電剤として用いられているカーボンブラックは、微粒子が連なった鎖状構造を備え、黒鉛などの他の炭素質材料と比較して大きな表面積を有する。これにより、多くの正極活物質との接触が可能となって正極合剤の導電性が向上するから、非水電解質二次電池の正極合剤に添加する導電剤として、しばしば用いられている。しかしながら、カーボンブラックを正極合剤の導電剤として用いても、高率放電特性は必ずしも十分ではなかった。
【0005】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、高率放電特性の良好な非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らが、上記の課題に鑑みて鋭意検討を行った結果、高率放電特性が向上しない理由は以下のように考えられた。
【0007】
カーボンブラックは、黒鉛などの他の炭素質材料より表面積が大きいため、正極活物質との接触が良好であり、導電剤として用いると正極合剤の導電性が良好となる。ところが、カーボンブラックは、嵩密度が小さく、溶媒を吸収しやすい性質も備えている。よって、カーボンブラックを導電剤として正極合剤に添加し、溶媒とともに混練すると、溶媒を吸収して凝集するため、正極合剤中では、カーボンブラックが均一に分散されないものと考えられる。従って、合剤中にカーボンブラックがほとんど存在せず、導電性が向上していない部分があるため、高率放電特性が不十分になるものと推測された。
【0008】
このような推測のもと、本発明者らが検討したところ、正極合剤に導電剤としてカーボンブラックのみならず、鱗片状黒鉛も含有させることにより、高率放電特性を改善できることを見出した。
【0009】
そして、本発明者らが繰り返し実験した結果によると、鱗片状黒鉛とカーボンブラックとの重量の和に対する鱗片状黒鉛の重量の割合を0重量%より大きく、15重量%未満とすることにより、高率放電特性を改善できることが判明したのである。
【0010】
鱗片状黒鉛は、カーボンブラックと比較して溶媒を吸収しにくい性質を備えている。従って、鱗片状黒鉛を導電剤として正極合剤に添加すると、導電剤による溶媒の吸収が減少して、導電剤が凝集しにくくなる。このため、導電剤が正極合剤中で均一に分散されるから、高率放電特性が向上するものと考えられる。
【0011】
一方、鱗片状黒鉛とカーボンブラックとの重量の和に対する鱗片状黒鉛の重量比率が、15重量%以上の場合には、導電剤中のカーボンブラックの割合が低下するために、正極活物質と導電剤との接触が不十分となる。その結果、正極合剤層の導電性も不十分となり、高率放電特性がそれほど向上しないものと考えられる。
【0012】
さらに、高率放電特性と正極活物質の表面積との関係についても検討を行ったところ、正極活物質の表面積を2.5m2/g以下とすることにより、高率放電特性をさらに向上できることが判明した。その理由は以下のように推測される。
【0013】
正極合剤には、正極活物質及び導電剤とともに、これらを固着させるための結着剤を、溶液あるいはディスパージョンの状態で添加している。このため、正極活物質の表面積が大きい場合には、結着剤を溶解等している溶媒が正極活物質に吸収されてしまい、正極合剤中への結着剤の分散が困難となると考えられる。
【0014】
従って、正極活物質の表面積を2.5m2/g以下とすることにより、結着剤を溶解している溶媒等が正極活物質に吸収されにくくなるから、正極合剤へ容易に分散させることができる。このため、正極合剤層のひび割れが生じにくくなり、このひび割れにより正極合剤層の電気伝導が妨害されないから、高率放電特性がさらに改善できるものと考えられる。
【0015】
本発明は、以上の知見に基づいてなされたものである。
即ち、請求項1の発明は、正極合剤を含有する正極と、負極と、非水電解質とを備えた非水電解質二次電池において、前記正極合剤は、正極活物質を含有するとともに、前記正極活物質100重量部に対して導電剤を1重量部以上10重量部以下含有し、前記導電剤は、鱗片状黒鉛とカーボンブラックとを含有するとともに、前記鱗片状黒鉛と前記カーボンブラックとの重量の和に対する前記鱗片状黒鉛の重量の割合が15重量%未満である非水電解質二次電池である。
また、請求項2の発明は、前記正極活物質の表面積が2.5m2/g以下である請求項1記載の非水電解質二次電池である。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の電池に用いられる正極は、正極集電体に正極合剤の層を形成して作製されている。そして、正極合剤には、正極活物質、導電剤、及び結着剤が含有されている。
【0017】
正極合剤における導電剤の含有量は、正極活物質100重量部に対して1重量部以上10重量部以下であり、好ましくは1.5重量部以上8重量部以下、より好ましくは2重量部以上5重量部以下である。導電剤の添加量が1重量部未満であれば正極合剤中での導電剤の割合が不足して、高率放電特性を向上できないためであり、10重量部より大きければ、正極活物質の割合が減少するため放電容量が不十分となるためである。
【0018】
正極合剤における導電剤は、鱗片状黒鉛とカーボンブラックとを含有し、鱗片状黒鉛とカーボンブラックとの重量の和に対する鱗片状黒鉛の重量の割合は、0重量%より大きく15重量%未満であることを要し、好ましくは5重量%以上13重量%以下、さらに好ましくは7重量%以上11重量%以下である。鱗片状黒鉛が上記の割合で含有されていると、導電剤を正極合剤に混合する際に凝集しにくくなって、導電剤の分散性が向上し、高率放電特性が向上するためである。
【0019】
カーボンブラックとしては、特に限定されず、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラックを好ましく用いることができる。カーボンブラックは、ガス状、あるいは霧滴状とした炭化水素を不完全燃焼、または熱分解させることにより製造でき、その原料としてはアセチレン、石油、石炭等を使用することができる。カーボンブラックは、表面積が25m2/g以上のものが好ましく、50m2/gがさらに好ましい。正極活物質と導電剤との接触が良好となり、導電性が向上するためである。
【0020】
鱗片状黒鉛としては、天然黒鉛、または人造黒鉛を用いることができ、結晶性が高く、安価なため天然黒鉛が好ましい。人造黒鉛は、石炭、又はピッチなどの有機材料を炭化し、2000℃以上で黒鉛化して製造することができる。
鱗片状黒鉛は、X線回折法で得られる(002)面間隔が、0.3360nm以下のものが好ましく、(002)面のC軸結晶厚みが、100nm以下であることが好ましい。鱗片状黒鉛の結晶性が高く、電子伝導性が良好となるためである。鱗片状黒鉛のレーザー回折法による累積50%粒径は80μm以下のものが好ましい。正極活物質及びカーボンブラックとの接触が良好となり、高率放電特性が向上するためである。
【0021】
正極合剤には、導電剤として、炭素繊維等の他の導電剤が含有されていてもよい。正極集電体としては、例えば、アルミニウム箔、銅箔、ステンレス箔、ニッケル箔等を用いることができる。
【0022】
正極活物質はリチウムを吸蔵及び放出可能な材料であれば特に限定されず、例えば、LiCoO2、LiNiO2、LiNi1/2Mn1/2O2、LiNi1/3Mn1/3Co1/3O2、LiCoxNi1−xO2、LiMn2O4、Li2Mn2O4、MnO2、FeO2、V2O5、V6O13、TiO2またはTiS2等を用いることができる。これらの材料は、1種類を単独で、あるいは2種以上を混合して用いることができる。
【0023】
正極活物質の表面積は、2.5m2/g以下が好ましく、より好ましくは2.0m2/g以下、さらに好ましくは1.5m2/g以下である。正極活物質の表面積を上記範囲とすることにより、正極合剤中での結着剤の分散が良好となるためである。なお、正極活物質の表面積はBET法により求めることができる。
【0024】
結着剤としては、特に限定されず、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素ゴム、スチレンブタジエンゴム等を利用できる。その形態としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン等の有機溶媒溶液、水性ディスパージョン等として用いることができる。
【0025】
本発明の電池に用いられる負極には、負極活物質が含有されている。負極は、例えば、負極集電体に負極活物質を含有する負極合剤の層を形成することによって作製することができる。負極活物質としてはリチウムイオンを吸蔵・放出可能な物質であれば特に限定されることなく用いることができる。リチウムイオンを吸蔵・放出可能な物質としては、例えば、炭素質材料、金属酸化物、金属リチウム等を用いることができる。炭素質材料としては、例えば公知のコークス類、ガラス状炭素類、グラファイト類、難黒鉛化性炭素類、熱分解炭素類、炭素繊維を用いることができ、金属酸化物としては、Nb2O5、Li4/3Ti5/3O4、SnBxPyOz(x=0.4〜0.6、y=0.6〜0.4、z=(2+3x+5y)/2)、SiO等を用いることができる。負極集電体としては、銅箔、ステンレス箔などを用いることができる。
【0026】
本発明の電池に用いられる非水電解質としては、非水電解液、固体電解質を用いることができる。非水電解液は、非水溶媒に電解質塩を溶解してなり、非水溶媒は電池内の酸化還元電位に耐えうるものであれば特に限定されない。非水溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の環状カーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等の鎖状カーボネート、γ−ブチロラクトン等の環状エステル等を使用することができる。
【0027】
電解質塩としては、非水電解質二次電池に通常使用される電解質塩であれば特に制限はなく、例えばLiPF6、LiClO4、LiBF4、LiAsF6、LiPF3(C2F5)3、LiCF3CO2、LiCF3(CF3)3、 LiCF3(C3F5)3、LiCF3SO3、LiN(SO3CF3)3、LiN(SO3CF3CF3)3、LiN(COCF3)およびLiN(COCF3CF3)3などの塩もしくはこれらの混合物を用いることができる。これらの電解質塩濃度は、特に限定されず、0.5〜2.0mol/lとすることができる。
固体電解質としては、公知の固体電解質を用いることができ、例えば無機固体電解質、ポリマー固体電解質を用いることができる。
【0028】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。
1.非水電解質二次電池の作製
<実施例1>
(正極の作製)
まず、正極活物質を次のようにして調製した。炭酸リチウム(Li2CO3)0.5molと炭酸コバルト(CoCO3)1molとを混合し、この混合物を空気中850℃で20時間加熱処理して組成式LiCoO2で表されるリチウムコバルト複合酸化物を得た。このリチウムコバルト複合酸化物を乳鉢で1時間粉砕し、BET法による表面積2m2/gのリチウムコバルト複合酸化物粉末を得た。なお、表面積の測定には、島津製作所製マイクロメリテックス、ジェミニ2370を使用した。測定は、液体窒素を用いた低温ガス吸着法により行い、BET法で解析した。
【0029】
正極活物質としてリチウムコバルト複合酸化物粉末(LiCoO2)を94重量部、結着剤としてポリフッ化ビニリデンを4重量部、導電剤としてカーボンブラックを1.90重量部、及び同じく導電剤として鱗片状黒鉛を0.10重量部、N−メチルピロリドンと共に混練し、正極合剤ペーストを調製した。正極合剤ペーストを、厚さ20μmのアルミニウム箔からなる集電体の両面に均一に塗布、乾燥、プレスし、正極合剤層を形成した。その後、裁断し帯状の正極を作製した。なお、カーボンブラックとして、表面積が68m2/gであるアセチレンブラックを用いた。鱗片状黒鉛は、天然黒鉛を粉砕して得たものを用いた。鱗片状黒鉛は、レーザー回折法による累積50%粒径が50μm、(002)面間隔が0.3360nmであり、(002)面のC軸結晶厚みが50μmのものを用いた。ポリフッ化ビニリデンは、5%のN−メチル−2−ピロリドン溶液の状態として80重量部用いた。
【0030】
上記導電剤及び結着剤の混合量は、正極合剤100重量部に対する混合量であり、正極活物質100重量部に対するそれぞれの混合量は、ポリフッ化ビニリデン4.26重量部、カーボンブラック2.02重量部、鱗片状黒鉛0.11重量部となる。そして、正極活物質100重量部に対する鱗片状黒鉛の混合量をG、カーボンブラックの混合量をC、鱗片状黒鉛とカーボンブラックとの重量の和に対する鱗片状黒鉛の重量の割合をG×100/(G+C)として、それぞれを表1に示す。
【0031】
(負極の作製)
負極は、次のように作製した。負極活物質としての黒鉛96重量部と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン4重量部とを、溶媒としてのN−メチル−2−ピロリドンと共に混練し、負極合剤ペーストを調製した。なお、ポリフッ化ビニリデンは、5%のN−メチル−2−ピロリドン溶液として、80重量部用いた。負極合剤ペーストを、厚さ10μmの銅箔からなる集電体の両面に均一に塗布し、正極と同様にして負極を作製した。
【0032】
(非水電解質の調製)
非水電解質は、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを、体積比1:1となるように混合し、電解質塩としてのLiPF6を、1.0mol/lの濃度となるように加えて調製した。
【0033】
(電池の作製)
セパレータとして、ポリエチレン微多孔膜を使用し、正極、セパレータ、負極、セパレータの順に積層したものを巻回して発電要素を作製した。この発電要素を、角型のアルミニウム製電池ケース内に収納するとともに、電池ケース内に調製した非水電解質を真空注液した。そして、電池ケースを封口し、周知の方法で電池を組み立てた。電池の定格容量は、360mAhとした。
【0034】
<実施例2、実施例3、比較例1、及び比較例2>
正極活物質100重量部に対する鱗片状黒鉛、及びカーボンブラックの混合量、及び鱗片状黒鉛とカーボンブラックとの重量の和に対する鱗片状黒鉛の重量の割合(G×100/(G+C))を表1に示すようにした他は、実施例1と同様にして、実施例2、実施例3、比較例1、及び比較例2の非水電解質二次電池を作製した。
【0035】
<実施例4、実施例5、比較例3、及び比較例4>
正極活物質100重量部に対する導電剤の混合量を表2に示すようにした他は、実施例2と同様にして、実施例4、実施例5、比較例3、及び比較例4の非水電解質二次電池を作製した。
【0036】
<実施例6〜実施例9>
リチウムコバルト複合酸化物を粉砕する時間を変えることにより、表3に示す表面積のリチウムコバルト複合酸化物粉末を得て、このリチウムコバルト複合酸化物正極活物質として用いた他は、実施例2と同様にして、実施例6〜実施例9の非水電解質二次電池を作製した。
【0037】
2.測定
上記の方法で作製した実施例1〜実施例9及び比較例1〜比較例4の電池について、以下の測定を行った。
【0038】
(高率放電特性測定)
非水電解質二次電池について、高率放電特性を測定した。充電は、360mA定電流で4.20Vまで、さらに4.20V定電圧で、合計3時間行った。一方、放電は360mA定電流で2.75Vまで行った。充放電サイクルは4サイクル行い、第3サイクルの放電容量を低率放電容量とした。さらに、第4サイクルの充電を、360mA定電流で4.20Vまで、さらに4.20V定電圧で合計3時間行った後、放電を1080mA定電流で2.75Vまで行って、高率放電容量を測定した。そして、低率放電容量に対する高率放電容量の割合を高率放電容量比とした。このようにして高率放電特性を測定した。
【0039】
(充放電サイクル特性測定)
充放電サイクル特性を以下のようにして測定した。充電は、360mA定電流で4.20Vまで、さらに4.20V定電圧で、合計3時間行った。放電は360mA定電流で行い、終止電圧2.75Vまで行った。第3サイクルの放電容量を初期放電容量とし、初期放電容量に対する第300サイクルの放電容量の割合を容量保持率とした。
【0040】
3.結果
(鱗片状黒鉛とカーボンブラックとの割合の検討)
導電剤としての鱗片状黒鉛とカーボンブラックとの重量の和に対する鱗片状黒鉛の重量の割合の異なる電池の、高率放電容量比、及び容量保持率の測定結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
鱗片状黒鉛の重量の割合が、0重量%より大きく15重量%未満である実施例1〜実施例3の電池の高率放電容量比及び容量保持率は、鱗片状黒鉛が含有されていない比較例1及び15%以上である比較例2より高い値を示した。
【0043】
(導電剤の添加量の検討)
導電剤の混合量が異なる電池の、高率放電容量比、及び容量保持率の測定結果を表2に示す。
【0044】
【表2】
【0045】
正極活物質100重量部に対する、導電剤の混合量が1重量部以上10重量部以下である実施例2、4、5の電池の高率放電容量比及び容量保持率は、導電剤の混合量が1重量部未満である比較例3及び10重量部を超える比較例4より高い値を示した。
【0046】
(正極活物質の表面積の検討)
正極活物質の表面積が異なる電池の、高率放電容量比、及び容量保持率の測定結果を表3に示す。
【0047】
【表3】
【0048】
正極活物質の表面積が、2.5m2/g以下である実施例2、6〜8の電池の高率放電容量比及び容量保持率は、2.5m2/gより大きい実施例9の電池より高い値を示した。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、正極合剤に、正極活物質100重量部に対して導電剤を1重量部以上10重量部以下含有し、導電剤として鱗片状黒鉛とカーボンブラックとを含有するとともに、鱗片状黒鉛とカーボンブラックとの重量の和に対する鱗片状黒鉛の重量の割合を15重量%未満とすることにより、非水電解質二次電池の高率放電特性を向上できる。
Claims (2)
- 正極合剤を含有する正極と、負極と、非水電解質とを備えた非水電解質二次電池において、
前記正極合剤は、正極活物質を含有するとともに、前記正極活物質100重量部に対して導電剤を1重量部以上10重量部以下含有し、
前記導電剤は、鱗片状黒鉛とカーボンブラックとを含有するとともに、前記鱗片状黒鉛と前記カーボンブラックとの重量の和に対する前記鱗片状黒鉛の重量の割合が15重量%未満であることを特徴とする非水電解質二次電池。 - 前記正極活物質の表面積が2.5m2/g以下であることを特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
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