JP2004011941A - 空気調和機 - Google Patents

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郡司 義浩
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Abstract

【課題】据付板の係止部に対応して熱交換器の背面側の両側上部に設けられ、空気通路の一部を構成する連結部材により連結された係止片からなる係止部を備えた壁掛式の空気調和機を提供する。
【解決手段】本体1の上部に形成された吸込口2と、下部に形成された吹出口3とを結ぶ空気通路に、エアフィルタ4と、逆V字状に形成された熱交換器5と、同熱交換器5により熱交換された空気を前記吹出口3へ送出する送風ファン6とを設けると共に、前記吹出口3に室内への風向を調節する風向調節板7を設け、前記熱交換器5の背面側の両側上部に、前記空気通路の一部を形成する連結部材により連結された一対の係止片9を設け、同係止片9を壁面に固定された据付板10の係止部11に係止させるようにした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、壁掛式の空気調和機に係わり、より詳細には、据付板の係止部に対応して熱交換器の背面側の両側上部に設けられ、空気通路の一部を構成する連結部材により連結された係止片の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の壁掛式の空気調和機は、例えば図1と、図3(A)および図3(B)とで示すように、空気調和機本体1の上部に形成された吸込口2と、下部に形成された吹出口3とを結ぶ空気通路に、エアフィルタ4と、等間隔で平行に並べられた多数のフィン5aと、これに直交する伝熱管5bとからなる逆V字状に形成された熱交換器5と、同熱交換器5により熱交換された空気を前記吹出口3へ送出する送風ファン6とを設けると共に、前記吹出口3に室内への風向を調節する風向調節板7を設け、前記熱交換器5の背面側の両側上部に一対の係止片9を設け、同係止片9を壁面に固定された据付板10の係止部11に係止させるようにしてなる構成であった。
【0003】
以上の構成でなる空気調和機本体1が、剛性部材と見なされる前記熱交換器5に前記一対の係止片9を取り付けることにより、同一対の係止片9に対応する係止部を備えた前記据付板によって被空気調和室の壁面に壁掛設置された際、前記熱交換器5の剛性により、他の部品を薄肉化、軽量化、簡素化できるなどの効果を奏する以外に、据付後の定期メンテナンス時には、前記熱交換器5および前記一対の係止片9が一体化した状態のままで、他の部品を全て取り外すことが可能になって作業性を良好にするという利点を有していた。
【0004】
しかしながら、前記一対の係止片9は、夫々が前記熱交換器5の背面側の両側上部に取り付けられた構成であることから、長手方向の寸法精度を前記熱交換器5の出来合いに依存することから精度が悪い場合があり、空気調和機本体1を構成する前面パネルなど他の部品との嵌め合いにおいて、異常干渉が生じてしまうといった問題点を有していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に鑑み、据付板の係止部に対応して熱交換器の背面側の両側上部に設けられ、空気通路の一部を構成する連結部材により連結された係止片からなる係止部を備えた壁掛式の空気調和機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、本体の上部に形成された吸込口と、下部に形成された吹出口とを結ぶ空気通路に、エアフィルタと、逆V字状に形成された熱交換器と、同熱交換器により熱交換された空気を前記吹出口へ送出する送風ファンとを設けると共に、前記吹出口に室内への風向を調節する風向調節板を設け、前記熱交換器の背面側の両側上部に、前記空気通路の一部を形成する連結部材により連結された一対の係止片を設け、同係止片を壁面に固定された据付板の係止部に係止させるようにした構成となっている。
【0007】
また、前記熱交換器の両側部が、前記係止片および前記連結部材に連続形成された支持部材により支持されるようにした構成となっている。
【0008】
また、前記支持部材が、前記熱交換器の両側部を閉塞する閉塞体を兼ねるようにした構成となっている。
【0009】
また、前記連結部材に、前記熱交換器の長手方向の略中央を支持する支持片を突設した構成となっている。
【0010】
更に、前記支持片は、その先端部が前記熱交換器を構成する伝熱管に対応して円弧状に形成された構成となっている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいた実施例として詳細に説明する。
図1は本発明(および従来技術)による空気調和機の断面図であり、図2は本発明による空気調和機の要部説明図で、(A)は分解斜視図、(B)は斜視図である。
【0012】
本発明による壁掛式の空気調和機は、図1と、図2(A)および図2(B)とで示すように、空気調和機本体1が前部を開放したベースaと、同ベースaの前部に装着された前面パネルbとで構成され、同前面パネルbの上面部に形成された吸込口2と、下面部に形成された吹出口3とを結ぶ空気通路には、吸込空気中に含まれた塵埃を除去するためのエアフィルタ4と、等間隔で平行に並べられた多数のフィン5aとこれに直交する伝熱管5bとからなり、逆V字状に形成された熱交換器5と、同熱交換器5によって熱交換された空気を前記吹出口3へ送出する送風ファン6とが設けられた構成になっている。
【0013】
前記吹出口3には、被空気調和室に吹き出される吹出空気の風向を調節する風向調節板7が回動自在に設けられた構成となっており、前記送風ファン6によって前記吸込口2から吸い込まれた吸込空気は、前記エアフィルタ4を通過したのち、前記熱交換器5により熱交換されて前記吹出口3に送出されるようになっている。
【0014】
前記熱交換器5の背面側の両側上部には、前記空気通路の一部を形成する連結部材8により連結された一対の係止片9が設けられ、同係止片9を壁面に固定された据付板10の係止部11に係止させることにより、空気調和機本体1が被空気調和室の壁面に壁掛設置されるようになっている。
【0015】
その際、前記据付板10の下位部に設けられた接合部cを、前記ベースaの背面下部に設けられた取付部dに接合し、該個所をねじ止めするなどして固定するようにした構成となっている。
【0016】
そして、剛性部材と見なされる前記熱交換器5に、前記連結部材8により連結された一対の係止片9を取り付けることにより、同一対の係止片9に対応する係止部11を備えた前記据付板10によって被空気調和室の壁面に壁掛設置された際、前記熱交換器5の剛性により、他の部品を薄肉化、軽量化、簡素化できるなどの効果を奏する以外にも、据付後の定期メンテナンス時には、前記熱交換器5および前記一対の係止片9が一体化した状態のままで、他の部品を全て取り外すことが可能になって作業性を良好にできるという利点を有した構成になっている。
【0017】
更に、前記一対の係止片9は、図2(A)および図2(B)で示すように前記連結部材8によって連結された構成となっており、これによって、前記熱交換器5の左右幅の出来合い寸法に影響されることなく、同熱交換器5の背面側の両側上部に取り付けられることになる。
【0018】
これによって、前記連結部材8によって連結された一対の係止片9は、その長手方向の寸法精度を前記熱交換器5の出来合いに依存しないことから精度が悪くならず、空気調和機本体1を構成する前記前面パネルbなど他の部品との嵌め合いにおいて、上記に説明した従来技術のように、異常干渉が生じてしまうといった問題が生じなくなる。
【0019】
また、前記熱交換器5の両側部が、前記係止片9および前記連結部材8に連続形成され、前記熱交換器5の両側部を閉塞する閉塞体を兼ねる支持部材12によって支持されるようにした構成となっており、これによって、前記熱交換器5の両側部を支持する支持部材12や、同両側部を閉塞する閉塞体を夫々個別に製作して組付ける必要がなくなるので、コスト的にも組立作業においても有利である。
【0020】
また、前記連結部材8に、図2(B)で示すように、前記熱交換器5の長手方向の略中央を支持し、先端部が前記熱交換器5を構成する伝熱管5bに対応して円弧状に形成された支持片13を突設した構成となっており、これによって、前記熱交換器5の長手方向の略中央に振動が生じたり、該個所が撓んでしまうといったことが生じないように強固に支持できる。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、据付板の係止部に対応して熱交換器の背面側の両側上部に設けられ、空気通路の一部を構成する連結部材により連結された係止片からなる係止部を備えた壁掛式の空気調和機となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明および従来技術による空気調和機の断面図である。
【図2】本発明による空気調和機の要部説明図で、(A)は分解斜視図であり、(B)は斜視図である。
【図3】従来例による空気調和機の要部説明図で、(A)は分解斜視図であり、(B)は斜視図である。
【符号の説明】
1 空気調和機本体
2 吸込口
3 吹出口
4 エアフィルタ
5 熱交換器
5a フィン
5b 伝熱管
6 送風ファン
7 風向調節板
8 連結部材
9 係止片
10 据付板
11 係止部
12 支持部材
13 支持片
a ベース
b 前面パネル
c 接合部
d 取付部

Claims (5)

  1. 本体の上部に形成された吸込口と、下部に形成された吹出口とを結ぶ空気通路に、エアフィルタと、逆V字状に形成された熱交換器と、同熱交換器により熱交換された空気を前記吹出口へ送出する送風ファンとを設けると共に、前記吹出口に室内への風向を調節する風向調節板を設け、前記熱交換器の背面側の両側上部に、前記空気通路の一部を形成する連結部材により連結された一対の係止片を設け、同係止片を壁面に固定された据付板の係止部に係止させるようにしてなることを特徴とする空気調和機。
  2. 前記熱交換器の両側部が、前記係止片および前記連結部材に連続形成された支持部材により支持されるようにしてなることを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  3. 前記支持部材が、前記熱交換器の両側部を閉塞する閉塞体を兼ねるようにしてなることを特徴とする請求項2に記載の空気調和機。
  4. 前記連結部材に、前記熱交換器の長手方向の略中央を支持する支持片を突設してなることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の空気調和機。
  5. 前記支持片は、その先端部が前記熱交換器を構成する伝熱管に対応して円弧状に形成されてなることを特徴とする請求項4に記載の空気調和機。
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