JP2004004221A - 回折格子位置合わせ方法およびその装置並びに、回折格子加工装置 - Google Patents

回折格子位置合わせ方法およびその装置並びに、回折格子加工装置 Download PDF

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Fumitoshi Kobayashi
小林 史敏
Katsuhide Aramo
新毛 勝秀
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Abstract

【課題】回折格子が設置された移動台の移動方向に回折格子の溝方向が合うように位置合わせする方法とその装置、並びに、位置合わせされた回折格子の加工装置を提供する。
【解決手段】移動台21に回転台22を設け、この回転台22に回折格子11を設置する。移動台21を一方向に走査しながら、画像読取装置31で回折格子11の像をモニタ32に表示させ、この像から回折格子11の溝の移動方向を読み取り、溝方向が移動台21の走査方向に合うように回転台22の角度を調整して、回折格子11の位置合わせを行う。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回折格子位置合わせ方法およびその装置並びに、回折格子加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
回折格子は、光計測装置、光通信装置などにおいて分光用に使用されている。市販されている回折格子は、ルーリングエンジンで製作された型、あるいは干渉露光とドライエッチングなどで製作された型を、ガラス基板などに形成された樹脂層に転写することによって製作されたレプリカである。このため、回折格子の溝方向と基板の辺とが平行でないものがほとんどである。
【0003】
回折格子を使用した分光モジュールを組み立てる際、例えば、回折格子により分光された複数の回折光を複数の受光素子で受光するために、回折光の配列方向と受光素子の配列方向とを合わせる必要がある。すなわち、受光素子の配列方向と回折格子の溝方向とを垂直にする必要があるが、回折格子が設けられた基板の辺と回折格子の溝とが平行でないため、回折格子の溝方向を調整しながら取り付けるアクティブアライメントが行われていることがある。
【0004】
回折格子に基準となる辺が設けられている場合、すなわち、この辺に対する回折格子溝の平行度や垂直度が得られている場合は、分光モジュール組立時において溝方向の調整が不要になる等、調整機構を省略することが可能になる。
【0005】
従来の回折格子位置合わせ装置においては、光学系により溝の像を拡大して観察し、被加工物をアライメントする手法がとられているが、回折格子の溝ピッチが非常に小さい場合、例えば溝ピッチが1μm程度の場合に対応することは困難である。
【0006】
従来の回折格子位置合わせ装置においても、回折格子の溝が観察できるまで拡大倍率を上げることは可能であるが、溝ピッチが1μm程度の場合の視野は数十μmであるため、その範囲において位置合わせを行っても十分なアライメントが期待できない。すなわち、一般的に使用される回折格子のサイズは数十mmであるため、数十μmの視野内で移動台との平行度を割り出しても数十mmの領域において平行度を保つことは困難である。
【0007】
ダイシング装置については、被加工物の辺などの基準となる部分やアライメントマーク等を利用して、被加工物の離れた2点を観察することでアライメントを行う方法が一般的にとられている。しかし、回折格子の場合は、同じ形状の溝が配列しているため、同一の溝であるかどうかを見分けることができない。すなわち、同一の溝を離れた2点で観察することができないため、正確な位置合わせが困難であった。
【0008】
従来の装置により回折格子の溝方向を基準にアライメントするためには、何らかの基準を基板に設けることが必要とされてきた。例えば、図12に示すように、基板10の一部分に回折格子が転写された領域10aを有するレプリカを製作し、回折格子が転写されている領域10aの境界を基準としてアライメントしたり、図13に示すように、基板10のほぼ全面に回折格子が転写された領域10aとアライメントマーク10bとを設けておくことにより、このマーク10bを基準にしてアライメントされていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の回折格子位置合わせ方法では、前記のように、回折格子の型より大きな基板を使用して、その一部分に回折格子を転写し、回折格子の型の境界でアライメントしているため、回折格子のサイズよりも大きな基板を用いる必要があった。また、回折格子のレプリカ作製工程において、回折格子の境界を回折格子のピッチである数μm以上の精度で転写することは難しい。
【0010】
また、回折格子の型内に、予めアライメントマークを設けておき、転写することによりアライメントマークを持つ回折格子のレプリカを製作する際には、回折格子の型は、ルーリングエンジンで作製されたり、干渉露光した後にドライエッチング等で製作されているため、アライメントマークを特別に設けることが困難な場合があったり、コストの上昇を招いていた。
【0011】
また、レプリカ作製プロセスにおいて、回折格子とはサイズの異なるアライメントマークを一緒に転写することは、回折格子自体の性能悪化を招くおそれがある。
【0012】
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたものである。その目的は、回折格子の溝方向を用いて回折格子を位置合わせする方法とその装置、並びに、位置合わせされた回折格子の加工装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、回折格子の溝方向を前記回折格子が設置された台の走査方向に合わせる回折格子位置合わせ方法において、
前記走査方向へ前記台を移動させた際の溝の移動方向を検知手段で検知して、前記溝方向が前記走査方向に合うように、前記走査方向に対する前記回折格子の設置角度を調整することを要旨とする。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の回折格子位置合わせ方法において、前記検知手段は溝を読み取る画像読取手段と前記画像読取手段で得られた溝の像を表示する表示手段とであり、前記表示手段に表示された溝の像から溝の移動方向を読み取り、前記走査方向に対する前記回折格子の設置角度を調整することを要旨とする。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の回折格子位置合わせ方法において、前記検知手段は溝を読み取る画像読取手段と前記画像読取手段で得られた溝の像を基に溝の移動方向を解析する解析手段とであり、前記解析手段の解析結果を基に、前記走査方向に対する前記回折格子の設置角度を調整することを要旨とする。
【0016】
請求項4に記載の発明は、回折格子の設置手段と、前記回折格子を走査させる台と、前記台の走査方向へ前記台を移動させた際の前記回折格子の溝の移動方向を検知するための検知手段と、前記回折格子の溝方向が前記走査方向に合うように前記走査方向に対する前記回折格子の設置角度を調整する角度調整手段とを備えたことを要旨とする。
【0017】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の回折格子位置合わせ装置において、前記検知手段は溝を読み取る画像読取手段と前記画像読取手段で得られた溝の像を表示する表示手段とであり、前記角度調整手段には前記表示手段に表示された溝の像から溝の移動方向を読み取り、前記走査方向に対する前記回折格子の設置角度の調整値が入力されることを要旨とする。
【0018】
請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の回折格子位置合わせ装置において、前記検知手段は溝を読み取る画像読取手段と前記画像読取手段で得られた溝の像を基に溝の移動方向を解析する解析手段とであり、前記角度調整手段には前記解析手段の解析結果を基に、前記走査方向に対する前記回折格子の設置角度の調整値が入力されることを要旨とする。
【0019】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載された回折格子位置合わせ方法で位置合わせされた回折格子を加工手段で加工することを要旨とする。
【0020】
請求項8に記載の発明は、請求項4〜6のいずれかに記載された回折格子位置合わせ装置に回折格子を加工するための加工手段を備えたことを要旨とする。
【0021】
従って、この発明によれば、回折格子が設置された台を走査させて、この走査方向に回折格子の溝方向が合うように回折格子の設置角度の調整が行われる。このため、回折格子にアライメントマークを設けなくとも、回折格子の溝のパターンを用いて位置合わせを行うことができる。また、台を走査しているので、回折格子の広い範囲に亘って位置合わせを行うことができる。また、位置合わせされた回折格子を加工することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した各実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各実施形態の説明において、同様の部位には同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0023】
[第1実施形態]
第1実施形態に係わる回折格子位置合わせ方法及びその装置について、図1〜図4に基づいて説明する。
【0024】
本実施形態の回折格子位置合わせ装置を図1に示す。本実施形態の位置合わせ装置は、図示のように、移動部20と観察部30とが設けられている。
移動部20には、移動台21と、この上に設けられた回転台22とが備えられている。移動台21はX軸及びY軸駆動モータ(図示しない)により、水平面内において、X軸およびY軸に移動可能である。回転台22はθ軸駆動モータ(図示しない)により水平面内において回転可能である。回折格子11はこの回転台22に設けられた真空吸着用の穴(図示しない)で吸引されて回転台22に設置される。
【0025】
観察部30には、回折格子11の溝を読み取るための画像読取装置31と、この溝を表示するためのモニタ32とが備えられている。画像読取装置31には拡大光学装置を備えたCCDカメラが備えられており、回折格子11の溝をモニタ32に表示できる。本実施形態においては、溝ピッチ1μm、30mm×30mmサイズの回折格子を用いた。本実施形態の拡大光学装置ではモニタ画面上で約5000倍の拡大倍率が得られているため、表示されている範囲は約40μmの範囲である。なお、本実施形態で用いた回折格子11は、図2に示すように、基板10の全面に溝が形成されている。
【0026】
次に、回折格子の位置合わせ方法について説明する。
先ず、回転台22に設置された回折格子11を画像読取装置31の直下に移動させ、モニタ32に表示された回折格子11の溝方向がモニタ32の画面に対して平行になるように回転台22の角度を調整する。ここで、回折格子11の溝方向とは、図2に示すように、溝の谷(または山)と平行な方向である。
【0027】
移動台21を一方向(本実施形態ではX軸方向)に回折格子11の一端から他端まで移動させて回折格子11の両端の位置を決め、両端の間を自動的に往復運動させる。ここで、予め、画像読取装置31の設置角度は移動台21のX軸方向に合わせてある。
【0028】
モニタ32に表示される回折格子11の溝の範囲は40μm程度であるので、このモニタ32の画面と回折格子11の溝方向とが平行になっていても、移動台21のX軸方向と回折格子11の溝方向とは回折格子11の両端に亘っては必ずしも平行になっていない。そのため、移動台21をX軸方向に移動させた際に、モニタ32の画面での溝の像は、溝方向に垂直な方向に変位する。すなわち、移動台21により回折格子11をX軸方向に移動させると、図3(a)に示した溝の谷(または山)11a、11b、11c、11dは、図3(b)、図3(c)に示すように、X軸方向での移動に伴ってモニタ32に表示される位置が溝方向に垂直な方向に変位する。このように、溝方向が移動台21の移動方向に合っていない際は、溝のパターンが溝方向に垂直な方向に変位する。そこで、溝のパターンがどの方向に移動するかを溝の移動方向と言う。
【0029】
そこで、移動台21をX軸方向に移動させている状態で、図4のように、回転台22の角度調整を行い、モニタ32で溝の像が溝方向に垂直な方向に変位しないようにすることで、回折格子11の溝方向を移動台21のX軸方向にアライメントさせるようにする。図4(a)〜(d)は、溝方向と移動台21の移動方向との組合せを示している。図4(a)では、溝はモニタ32の下方向に変位するように見えるので、θ軸は図4(e)の−方向に回転させる。図4(b)では、溝はモニタ32の上方向に変位するように見えるが、移動台21の移動方向は図4(a)とは反対であるので、θ軸は−方向に回転させる。図4(c)では、溝はモニタ32の上方向に変位するように見えるので、θ軸は+方向に回転させる。図4(d)では、溝はモニタ32の下方向に変位するように見えるが、移動台21の移動方向は図4(c)とは反対であるので、θ軸は+方向に回転させる。
【0030】
以上のように、移動台21をX軸方向に移動させている状態で、モニタ32で溝の変位が小さくなる方向に、モニタ32を観察しながら回転台22を回転させる。モニタ32で溝が変位しない状態が、回折格子11の溝方向が移動台21のX軸方向に一致した状態である。回転台22の角度調整は、調整の初期ではX軸移動速度を遅くして行い、その後、X軸移動速度を速くして行うのが効果的である。なお、画像読取装置31の設置角度がX軸方向と合っていない場合は、モニタ32に表示される溝が斜めの状態で表示される。溝が斜めに表示されたままで、溝が変位しなくなった状態が、移動台21のX軸方向と回折格子11の溝方向とが揃った状態である。
【0031】
なお、本実施形態では回折格子11の溝方向が移動台21のX軸方向に合うように回転台22の角度調整を行ったが、回折格子11の溝方向が移動台21のY軸方向に合うように回転台22の角度調整を行ってもよい。
また、本実施形態では回折格子の両端に亘って移動させて位置合わせを行ったが、位置合わせで移動させる長さは回折格子全長の半分で行ってもよい。
【0032】
以上のように構成された第1実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(1)回折格子11を移動台21で移動させながら、回折格子11の溝方向が移動台21の移動方向に揃うように位置合わせを行っているので、アライメントマークを設けた回折格子を用いなくても位置合わせが行える。すなわち、全面に溝を有する回折格子を用いることができる。
(2)回折格子11を広範囲で移動させて位置合わせしているので、従来のように移動させないで位置合わせを行った場合に比べて精度よく位置合わせを行うことができる。
【0033】
[第2実施形態]
第2実施形態に係わる回折格子位置合わせ方法及びその装置について、図5〜図7に基づいて説明する。
【0034】
本実施形態は第1実施形態と同じ構成の部分があるので、主として相違点を説明する。
【0035】
本実施形態の回折格子位置合わせ装置を図5に示す。本実施形態の位置合わせ装置において、図示のように、測定部40には、回折格子11の溝を読み取るための画像読取装置41と、この画像読取装置41に設けられた光量測定装置(図示せず)から得られた光量を基に溝の移動方向を解析する解析回路42と、この解析回路42の解析結果を基に溝方向が移動台21の移動方向に合うように、回転台22の角度を調整するθ軸駆動回路43とが備えられている。このθ軸駆動回路43からの信号で回転台22に設けられたモータ(図示しない)により、回折格子11の溝方向が移動台21の移動方向に合うように回転台22を回転させる。
【0036】
本実施形態では、回折格子11に溝方向と垂直な方向に連続した複数個の測定点を設けて光量を計測し、光量最小値を示す測定点を谷(または光量最大値を山)の位置とする。X軸移動に伴なって谷(または山)に相当する測定点が移動することを基に回転台22の角度調整を行う。
【0037】
図6に本実施形態に基づく位置合わせ方法のフローチャートを示す。
ステップS1では、移動台21を一方向(本実施形態ではX軸方向)に移動させながら、画像読取装置41に設けられた光量測定装置で、複数個の測定点の光量を計測する。ここで、図7に示すように、測定点44の個数は回折格子11の溝ピッチに対して2個以上であり、好ましくは5個以上である(本実施形態では溝ピッチに対して5個設けた)。測定点の長さは、溝ピッチの1倍以上が好ましく、1.5倍以上にするとさらに好ましい(本実施形態では溝ピッチの2倍とした)。
【0038】
ステップS2では、光量測定装置で計測された光量を解析回路42で解析し、溝方向に垂直な方向での谷(または山)の変位量を算出する。
【0039】
ステップS3では、解析回路42で算出された変位量を基に、所定の変位量未満であれば位置合わせを完了し、所定の変位量以上であればステップS4に進む。
【0040】
ステップS4では、解析回路42から得られた谷(または山)の変位量とX軸の移動量とを基に、θ軸駆動回路43で回転台22の調整角度を算出する。
【0041】
ステップS5では、θ軸駆動回路43からの信号で回転台22に設けられたモータにより回転台22を回転させ、ステップS1に戻る。
【0042】
なお、測定点を多数設け、それらの信号をパターン化するというサブピクセル処理を行うことにより、測定点のピッチ以上の精度で谷(または山)の位置を算出するという方法を用いてもよい。
【0043】
なお、本実施形態では回折格子11の溝方向が移動台21のX軸方向に合うように回転台22の角度調整を行ったが、回折格子11の溝方向が移動台21のY軸方向に合うように回転台22の角度調整を行ってもよい。
また、本実施形態では回折格子の両端に亘って移動させて位置合わせを行ったが、位置合わせで移動させる長さは回折格子全長の半分で行ってもよい。
【0044】
以上のように構成された第2実施形態によれば、上述した(1)〜(2)の作用効果に加えて、以下の作用効果を奏する。
(3)移動台21の移動による回折格子の溝方向に垂直な方向での変位を自動で測定して、この測定結果に基づいて回転台22の角度調整を行っているので、作業者の熟練度によらず位置合わせを行える。
(4)測定点を複数個設けて回折格子の溝方向に垂直な方向での変位を自動で検出しているので、回折格子という同じ形状の溝が配列していても、隣接する溝と混同することなく、溝方向に垂直な方向での変位を正確に測定することができる。
【0045】
[第3実施形態]
第3実施形態に係わる回折格子位置合わせ方法及びその装置について、図5、図8及び図9に基づいて説明する。
【0046】
本実施形態の回折格子位置合わせ装置は第2実施形態で用いた図5とほぼ同様である。そこで、主として、位置合わせ方法の相違点を説明する。
【0047】
本実施形態では、回折格子11のある一点の光量を計測し、この光量の変化と移動台21の一方向(本実施形態ではX軸方向)の移動量とを基に回転台22の角度調整を行う。
例えば、溝の谷と山との境界を測定点とすると、谷が暗く山が明るい状態では、谷に近づくほど光量が低下し、山に近づくほど光量が増加する。移動台21をX軸方向に移動させても、光量の変化が無い場合がX軸方向に回折格子の溝方向が合った状態である。
【0048】
図8に本実施形態に基づく位置合わせ方法のフローチャートを示す。
ステップS1では、移動台21をY軸方向に移動させて、図9に示すように、溝の谷と山の境界に光量の測定点45を設定する。ここで、測定点45の溝方向に垂直な長さは溝ピッチの2/3以下が好ましく、溝ピッチの半分以下とすると溝の谷と山による光量差が一層明瞭になるのでさらに好ましい(本実施形態では溝ピッチの半分とした)。なお、測定点45の溝方向に垂直な長さを溝ピッチと同じにすると、溝が変位しても光量は変化しないので好ましくない。
【0049】
ステップS2では、移動台21をX軸方向に移動させながら、画像読取装置41に設けられた光量測定装置で、測定点45の光量を測定する。
【0050】
ステップS3では、光量測定装置で計測された光量を解析回路42で解析し、光量変化が所定値未満であれば位置合わせを完了し、所定値以上であればステップS4に進む。
【0051】
ステップS4では、解析回路42から得られた光量変化量とX軸の移動量とを基に、θ軸駆動回路43で回転台22の調整角度を算出する。
【0052】
ステップS5では、θ軸駆動回路43からの信号で回転台22に設けられたモータにより回転台22を回転させ、ステップS1に戻る。
【0053】
なお、本実施形態では、回折格子11の溝方向が移動台21のX軸方向に合うように回転台22の角度調整を行ったが、回折格子11の溝方向が移動台21のY軸方向に合うように回転台22の角度調整を行ってもよい。
また、本実施形態では回折格子の両端に亘って移動させて位置合わせを行ったが、位置合わせで移動させる長さは回折格子全長の半分で行ってもよい。
【0054】
以上のように構成された第3実施形態によれば、上述した(1)〜(3)の作用効果に加えて、以下の作用効果を奏する。
(5)測定点が1個であるので、画像読取装置41に設けられた光量測定装置を簡略化でき、位置合わせ装置を安価に作製できる。
【0055】
[第4実施形態]
第4実施形態に係わる回折格子の加工装置について、図10に基づいて説明する。
本実施形態の加工装置は、第1実施形態の装置に、切断部100を設けたものである。切断部100には、上下方向に移動可能なアーム101と、このアーム101に設けられた回転部102と、この回転部102に設けられた円盤状の切断砥石103とが備えられている。切断砥石103の回転方向は移動台21の一方向(本実施形態ではX軸方向)に合わせてあるので、回転台22に設置された回折格子11をX軸方向に切断することができる。
【0056】
第1実施形態で説明したように、回折格子11の溝方向を移動台21のX軸方向に合わせた後、切断砥石103で回折格子11を切断できる位置までアーム101を移動させ、回転部102を回転させながら、移動台21をX軸方向に移動させて、回折格子11を切断したところ、回折格子11の溝方向に対して±0.01度の精度で切断が行えた。
【0057】
以上のように構成された第4実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(6)移動台21の移動方向に回折格子を切断できる切断部が備えてあり、移動台21の移動方向に合うように回折格子11の溝方向が位置合わせされているので、溝方向に平行に回折格子11を切断することができ、溝方向に平行な辺を有する回折格子を作製することができる。
【0058】
[第5実施形態]
第5実施形態に係わる回折格子の加工装置について、図11に基づいて説明する。
【0059】
本実施形態の加工装置は、第2実施形態または第3実施形態の装置に、第4実施形態で説明した切断部100を設けたものである。
【0060】
第2実施形態または第3実施形態で説明したように、回折格子11の溝方向を移動台21のX軸方向に合わせた後、切断砥石103で回折格子11を切断できる位置までアーム101を移動させ、回転部102を回転させながら、移動台21をX軸方向に移動させて、回折格子11を切断したところ、回折格子11の溝方向に対して±0.01度の精度で切断が行えた。
【0061】
以上のように構成された第5実施形態によれば、第4実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0062】
(変形例)
なお、本発明は以下のように変更して具体化することもできる。
・前記第1実施形態から第3実施形態において、X軸及びY軸に移動可能な移動台21を用いて、この移動台21をX軸方向に移動させながら回折格子11の溝方向が移動台21のX軸方向に合うように回転台22の角度調整を行ったが、移動台21の移動方向は1軸または2軸に限定されず、3軸以上であってもよい。すなわち、1軸以上に移動可能な移動台であり、少なくとも1軸の移動方向に回折格子11の溝方向が合うように位置合わせできればよい。
・前記第1実施形態から第3実施形態において、回折格子11の溝方向が移動台21の移動方向に合うように回転台22の角度調整を行った。その後、その角度を基準として回転台22を回転させてもよい。このようにすると、移動台21の移動方向に対して、回折格子11の溝方向を任意の角度で設定できるという作用効果を奏する。
【0063】
・前記第4実施形態及び第5実施形態において、回折格子11を溝方向に平行に切断した。回折格子11の溝方向が移動台21の移動方向に合うように位置合わせした後、回転台22を90度回転させ、溝方向に垂直な方向に回折格子を切断してもよい。このようにすると、溝方向に垂直な辺を有する回折格子を作製できるという作用効果を奏する。
【0064】
・前記第4実施形態及び第5実施形態において、回折格子11の溝方向が移動台21の移動方向に合うように位置合わせして回折格子11の切断を行った。回折格子11の溝方向が移動台21の移動方向に合うように位置合わせを行った後、その角度を基準として回転台22を回転させて回折格子11の切断を行ってもよい。このようにすると、溝方向から任意の角度の辺を有する回折格子を作製できるという作用効果を奏する。
【0065】
・前記第4実施形態及び第5実施形態において、切断部100により回折格子11を溝方向に切断した。回転部102及び切断砥石103に代えて印字部をアーム101に備えて、この印字部により、回折格子11に溝方向と平行にマーカを印字する加工を行ってもよい。または、アーム101にドリルなどの研削加工部を備えて、回折格子11に溝方向と平行に段付け加工を行ってもよい。このようにすると、回折格子11に溝方向と平行に印字または段が付けられているので、この印字または段を基準にして回折格子11の位置合わせが行えるという作用効果を奏する。あるいは、アーム101にレーザなどの孔開け加工部を備えて、回折格子11に溝方向と平行に孔開け加工を行ってもよい。このようにすると、回折格子11に溝方向と平行に孔が付けられているので、この孔を基準にして回折格子11の取り付けが行えるという作用効果を奏する。
【0066】
・前記第4実施形態及び第5実施形態において、回折格子11の溝方向が移動台21の移動方向に合うように位置合わせした後、回転台22を90度回転させて、溝方向に垂直な方向に、印字部による印字加工または研削加工部による段付け加工を行ってもよい。このようにすると、回折格子11に溝方向と垂直に印字または段が付けられているので、この印字または段を基準にして回折格子11の位置合わせが行えるという作用効果を奏する。あるいは、溝方向に垂直な方向に、孔開け加工部による孔開け加工を行ってもよい。このようにすると、回折格子11に溝方向と垂直に孔が付けられているので、この孔を基準にして回折格子11の取り付けが行えるという作用効果を奏する。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、回折格子の広範囲に亘って、回折格子の溝方向を回折格子が設置された移動台の移動方向に合わせることができるので、回折格子を位置合わせできる方法及びその装置、並びに回折格子を加工できる装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係わる位置合わせ装置の斜視図。
【図2】第1実施形態に係わる回折格子の概念図。
【図3】第1実施形態に係わる溝変位の説明図。
【図4】第1実施形態に係わる位置合わせ方法の説明図。
【図5】第2実施形態に係わる位置合わせ装置の斜視図。
【図6】第2実施形態に係わる位置合わせ方法のフローチャート図。
【図7】第2実施形態に係わる溝の計測個所の説明図。
【図8】第3実施形態に係わる位置合わせ方法のフローチャート図。
【図9】第3実施形態に係わる溝の計測個所の説明図。
【図10】第4実施形態に係わる加工装置の斜視図。
【図11】第5実施形態に係わる加工装置の斜視図。
【図12】従来の位置合わせ方法で用いられた回折格子の概念図。
【図13】従来の位置合わせ方法で用いられた回折格子の概念図。
【符号の説明】
11 回折格子
20 移動部
21 移動台
22 回転台
30 観察部
40 測定部
31、41 画像読取装置
32 モニタ
42 解析回路
43 θ軸駆動回路
44、45 測定点
100 切断部
101 アーム
102 回転部
103 切断砥石

Claims (8)

  1. 回折格子の溝方向を前記回折格子が設置された台の走査方向に合わせる回折格子位置合わせ方法において、
    前記走査方向へ前記台を移動させた際の溝の移動方向を検知手段で検知して、前記溝方向が前記走査方向に合うように、前記走査方向に対する前記回折格子の設置角度を調整することを特徴とする回折格子位置合わせ方法。
  2. 前記検知手段は溝を読み取る画像読取手段と前記画像読取手段で得られた溝の像を表示する表示手段とであり、前記表示手段に表示された溝の像から溝の移動方向を読み取り、前記走査方向に対する前記回折格子の設置角度を調整することを特徴とする請求項1に記載の回折格子位置合わせ方法。
  3. 前記検知手段は溝を読み取る画像読取手段と前記画像読取手段で得られた溝の像を基に溝の移動方向を解析する解析手段とであり、前記解析手段の解析結果を基に、前記走査方向に対する前記回折格子の設置角度を調整することを特徴とする請求項1に記載の回折格子位置合わせ方法。
  4. 回折格子の設置手段と、前記回折格子を走査させる台と、前記台の走査方向へ前記台を移動させた際の前記回折格子の溝の移動方向を検知するための検知手段と、前記回折格子の溝方向が前記走査方向に合うように前記走査方向に対する前記回折格子の設置角度を調整する角度調整手段とを備えたことを特徴とする回折格子位置合わせ装置。
  5. 前記検知手段は溝を読み取る画像読取手段と前記画像読取手段で得られた溝の像を表示する表示手段とであり、前記角度調整手段には前記表示手段に表示された溝の像から溝の移動方向を読み取り、前記走査方向に対する前記回折格子の設置角度の調整値が入力されることを特徴とする請求項4に記載の回折格子位置合わせ装置。
  6. 前記検知手段は溝を読み取る画像読取手段と前記画像読取手段で得られた溝の像を基に溝の移動方向を解析する解析手段とであり、前記角度調整手段には前記解析手段の解析結果を基に、前記走査方向に対する前記回折格子の設置角度の調整値が入力されることを特徴とする請求項4に記載の回折格子位置合わせ装置。
  7. 請求項1〜3のいずれかに記載された回折格子位置合わせ方法で位置合わせされた回折格子を加工手段で加工することを特徴とする回折格子加工方法。
  8. 請求項4〜6のいずれかに記載された回折格子位置合わせ装置に回折格子を加工するための加工手段を備えたことを特徴とする回折格子加工装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007264171A (ja) * 2006-03-28 2007-10-11 Konica Minolta Opto Inc 光学素子及び双方向光通信モジュール並びに双方向光通信モジュールの製造方法
JP2018506063A (ja) * 2015-01-08 2018-03-01 オプタリシス リミテッド アラインメントの評価方法

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