JP2004003941A - 放射線像貯蔵パネル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】結合媒体に分散された貯蔵燐光体粒子の自己支持又は被支持層と、それに隣接する保護被覆とを含み、保護被覆は結合剤に加えて、1.6より大きい反射率を有する白色顔料を含み、顔料は結合剤中に存在し、保護被覆はウレタンアクリレートをさらに含み、2〜10μmの表面粗さ(Rz)を有する。
【選択図】 なし
Description
発明の分野
本発明は刺激性燐光体を利用する放射線像記録及び再現方法に使用するために好適な放射線像貯蔵パネルに関する。
【0002】
発明の背景
放射線写真においては、被写体の内部が、X線、γ線及び高エネルギー素粒子放射線、例えばβ線、電子ビーム又は中性子放射線の群に属する高エネルギー放射線である透過放射線によって再現される。透過放射線を可視光及び/又は紫外線に変換するため、燐光体と称される発光物質が使用される。
【0003】
最近の10年間で、従来の放射線写真に代わる方法として、刺激性燐光体を利用する放射線像記録及び再現方法が開発された。その方法では支持体及びその上に与えられた刺激性燐光体層を含む放射線像貯蔵パネルが使用され、そこではパネルの刺激性燐光体に被写体を通過した又は被写体から放射した放射線エネルギーを吸収させ、続いて“刺激線”とも称される可視光又は赤外線の如き電磁波で刺激性燐光体を励起し、光放出として(従って刺激された放出によって)燐光体に貯蔵された放射線エネルギーを放出し、放出された光を光電気的に検出しデジタル形で貯蔵し、貯蔵されたデジタル情報から可視像として被写体の放射線像を再現する工程が実施される。かくして処理されたパネルはそこに残っている放射線像を消去して次の記録及び再現工程を利用可能にするための工程に供され、かくして繰り返し使用を提供する。
【0004】
上記方法は放射線写真フィルムと放射線写真増感スクリーンの組合せを使用する従来の放射線写真と比較すると、低い照射線量の使用を可能とするが、露光量の選択の失敗によって目立つ印がより多く生じるかもしれない:デジタル処理はさらなる電子的訂正を可能とし、増強された像特性を与えることができる。さらに、その方法は資源の保存及び経済効率の見地から極めて有利である。なぜならば放射線像貯蔵パネルは繰り返し使用されることができ、一方放射線写真フィルムは従来の放射線写真における各放射線写真プロセスに対して消費されるからである。
【0005】
上記方法に使用される放射線像貯蔵パネルは支持体及び支持体の一つの表面上に与えられた刺激性燐光体層を含む基本構造を有する。もし燐光体層が自己支持するなら、支持体は省略されてもよい。燐光体層は結合剤及びそこに分散された刺激性燐光体粒子を通常含むが、それは結合剤を全く含有しない凝固した燐光体からなってもよい。結合剤を全く含有しない燐光体は蒸着法(例えば化学蒸着)又は燃焼法によって形成されることができる。さらに、ポリマーで浸透された凝固した燐光体を含む層も知られている。ポリマー材料の透明フィルムは層を化学的劣化又は物理的衝撃から保護するために燐光体層の自由表面(支持体に面しない表面)上に通常位置される。この表面保護フィルムは様々な方法によって、例えば樹脂(例えばセルロース誘導体、ポリメチルメタクリレート、ポリウレタンアクリレート)の溶液を適用することによって、透明樹脂フィルム(例えばガラスプレート、ポリエチレンテレフタレートの如き有機ポリマーのフィルム)を接着剤で固定することによって、又は燐光体層上に無機材料を蒸着することによって形成されることができる。
【0006】
生じた可視像の品質(例えばシャープネス、粒状性)を改良するために、特定の曇りの保護フィルムを有する放射線像貯蔵パネルはJP−A 62−247298に提案されている。光散乱微粒子を含有するフルオロカーボン樹脂層及びプラスチックフィルムを含む多層構造を有する新規な保護フィルムをもつ貯蔵パネルはUS−A 5925473に提案されている。
【0007】
放射線像貯蔵パネルは(放射線像の記録のため)放射線に露光し、(記録された像の読み出しのため)刺激線で照射し、(残っている像を消去するため)消去光に露光する工程を含む循環法で繰り返し使用される。この方法では、貯蔵パネルは放射線像記録及び再生装置においてベルト及びローラの如き運搬手段によって工程を次々と移行され、工程の一サイクルが行われた後、貯蔵パネルは他の貯蔵パネル上に積まれ、次のサイクルのために保管される。装置における運搬手段(例えばベルト及びローラ)と貯蔵パネルの表面の直接接触による汚れ及び摩耗は刺激線及び/又は刺激された発光の通過を妨げる大きな原因であり、結果として生じる像品質を低下する。この理由のため、パネルの表面は汚れ及び摩耗に抵抗するために十分な耐久性を持たなければならない。従って、平滑で耐久性のある保護層が極めて望ましい。
【0008】
そうでなければ生成する像のシャープネスは一般に保護フィルムを薄くすることによって改良される。しかしながら、薄い保護フィルムは汚れ及び摩耗からパネルを満足に保護できないことが多く、従って薄い保護フィルムを有する貯蔵パネルは一般に不満足な耐久性を有する。この問題を解決するために、様々な保護フィルムが提案された。例えば、高い透明性及び十分な強度を有する材料(例えばポリエチレンテレフタレート)を使用することができ、又は幾つかの種類の樹脂を組合せて使用することができる。さらに、多層構造を有する保護フィルムも知られている。これらの公知の保護フィルムは化学的及び物理的劣化からの刺激性燐光体層の保護(例えば耐スクラッチ性、耐汚れ性及び耐摩耗性)、並びに生成する像のシャープネスを考慮して開発されている。しかしながら、それらの保護フィルムはある程度改良されているが、それらの特性はさらに改良されるべきである。像品質、特にシャープネスは燐光体層の厚さ及び充填密度によって主に決定されるのに加えて、燐光体層中の光散乱現象に強く依存する。それらの光散乱現象は燐光体粒子の結晶サイズ分布、それらの形態、燐光体層中に存在する結合剤の選択及び量に特に依存し、それは燐光体粒子について達成可能な充填密度を決定する。さらに良く知られているように、スクリーンの感度は燐光体の化学組成、その結晶構造及び結晶サイズ特性、燐光体層に被覆される燐光体の重量及び燐光体層の厚さによって決定される。
【0009】
ノイズの少ないシャープな像は小さな平均粒子サイズを有する燐光体粒子で得られるが、発光効率は粒子サイズの減少により低下することが一般的な知識である。所定の用途に対する平均粒子サイズの最適化は所望の像シャープネスと像形成スピードの間の妥協を明らかに要求する。さらに、刺激性燐光体粒子に貯蔵されるエネルギーの放出を与える刺激線の波長は得られるシャープネスを決定する:刺激された後に貯蔵燐光体によって放出される光より長い波長を有するが、刺激スペクトルから選択された(緑から赤の範囲の)短い波長は赤から赤外の光より良好なシャープネスに明らかに導く。それとは別にスクリーンによって生成される蛍光放射線の散乱はUS−A 5905014のように貯蔵パネルに色素を混入することによって減少されることが知られ、そこでは支持体、中間層、及び結合剤及びそこに分散された刺激性燐光体を含む燐光体層を有する放射線像貯蔵パネルが提供され、前記パネルは前記刺激する燐光体について刺激線の波長領域における前記パネルの平均反射率が刺激で前記刺激性燐光体によって放射される光の波長領域における前記パネルの平均反射率より低いように着色剤で着色され、前記着色剤は少なくとも一つのアルカリ水溶性基を有するトリアリールメタン色素であることが好ましく、前記支持体、前記燐光体層又は前記支持体と前記燐光体層の間の中間層の少なくとも一つに存在する。好ましくは色素の最適量の導入によるスピード損失のない、解像性に関する改良はスピードとシャープネスの間の改良された関係を与える他の手段と並んで、常に高く評価されている。それゆえUS−A 6246063では貯蔵燐光体スクリーン又はパネルの製造が開示され、前記スクリーンは刺激性燐光体の燐光体層、及びその上に与えられた表面保護フィルムを有し、表面保護フィルムは5〜80μmの散乱長での散乱を示す。より詳細には前記表面保護フィルムは樹脂中に分散された二酸化チタンの如き光反射材料を含有して高い表面耐久性を有する放射線像貯蔵パネルを提供し、それによって高い感度を有する高いシャープネスの像を与える。その発明で述べられているような特定の度合いの光散乱は耐久性に有利な十分な厚さを有するのに加えてシャープネスを実際に改良する。
【0010】
しかしながら、白色粒子の存在から問題を起こすかもしれない。これはそこから生じる像におけるいわゆる“スクリーン構造ノイズ”の視覚化を生じ、従って前記像を乱し、その診断値を低下する。カセットシステム中で作られた圧力による密着後であっても、カセット中のフィルムと増感スクリーンの間の粘着現象が実質的に避けられる利点を増感スクリーンのトップコート層の粗さが提供する、EP−A 0967620に述べられた例とは異なって、“シャープネス”及び“スクリーン構造ノイズ”の現象がX線によって既に励起された燐光体粒子に貯蔵されるエネルギーの放出を与える、刺激性又は貯蔵燐光体スクリーン又はパネルにおける刺激線による照射に大きく依存することが再び強調されるべきである。
【0011】
さらに、平滑な貯蔵パネルが読み出しを得るための装置においてベルト及びローラのような運搬手段と直接接触するときに汚れ及び摩耗を避けるために平滑で耐久性のある保護層が極めて望ましいが、読み出し装置においてスライドする平滑パネルがそこで正確に位置されていないという問題を起こすかもしれず、さらにランナビリティ(runability)及び取扱いに関する問題を起こすかもしれない。
【0012】
発明の目的
それゆえ本発明の目的はX線に露光された後であってもスピードの損失なしで極めて良好な解像度を有しかつ読み出し装置における優れたランナビリティを有する放射線像貯蔵パネルを提供することである。
【0013】
本発明の別の目的は低い製造コスト及び高い診断値(即ち、“スクリーン構造ノイズ”の視覚化を妨げない)を有する放射線像貯蔵パネルを提供することである。
【0014】
本発明のさらに別の目的は高い表面耐久性を有する、即ち多数回使用後の汚れ及び摩耗による表面の損傷を避ける像貯蔵パネルを提供することである。
【0015】
本発明の目的を要約すると、取扱いの容易性に加えて、スクリーン構造ノイズの増加のない優れた像品質(改良されたシャープネス)を求めることである。
【0016】
本発明の他の目的及び利点は以下の記載及び実施例から明らかになるだろう。
【0017】
発明の概要
上述の利点は結合媒体に分散された貯蔵燐光体粒子の自己支持又は被支持層と、それに隣接する保護被覆とを含む放射線像貯蔵パネルにおいて、前記保護被覆が結合剤に加えて、1.6より大きい、より好ましくは2.0より大きい反射率を有する白色顔料、さらに規定すると前記結合剤に存在する二酸化チタンを含み、さらにウレタンアクリレートを含むこと、及び前記保護被覆が2〜10μmの表面粗さ(Rz)を有することを特徴とする放射線像貯蔵パネルによって実現される。
【0018】
本発明の好ましい例についての特別な特徴は従属請求項に述べられている。
【0019】
本発明のさらなる利点及び具体例は以下の記載から明らかになるだろう。
【0020】
詳細な記述
本発明による放射線像貯蔵パネルは結合媒体に分散された燐光体粒子の自己支持又は被支持層と、それに隣接する保護被覆とを含み、前記保護被覆が結合剤に加えて、1.6より大きい反射率を有する白色顔料を含むことを特徴とする。さらに好ましい例では前記白色顔料は2.0より大きい反射率を有し(例えばMgTiO3−チタン酸マグネシウム、2.3の反射率を有する)、最も好ましくは白色顔料として二酸化チタンである。前記像貯蔵パネルはさらに前記保護被覆が2〜10μmの表面粗さ(Rz)を有することを特徴とする。クレームされたような反射率を有する前記白色顔料が好ましくはウレタンアクリレートを含む前記結合剤中に存在するとき、デジタル処理装置における前記放射線像貯蔵パネルを読み出し後でも像のシャープネスの改良が得られる。
【0021】
保護オーバーコート層に存在する前記白色顔料は最も好ましい例では二酸化チタン(ルチル又はアナターゼ型二酸化チタン)から構成される。それは前記結合剤(保護層の材料)に対して5重量%以下、より好ましくは2重量%以下、さらにより好ましくは1重量%以下の量で存在させることが好ましく、それによって前記処理フィルムについてスピードの損失が全く観察されない。
【0022】
しかしながら、得られた像の診断値に対して本発明の目的を十分達成するためには、前記保護被覆は2〜10μm、より好ましくは3〜8μmの表面粗さ(Rz)を有するべきである。
【0023】
さらに白色顔料として刺激性燐光体を使用することができる。前記白色顔料は好ましくは2μm未満、より好ましくは1μm未満、さらにより好ましくは0.1〜0.5μmの平均粒子サイズ直径を有する。
【0024】
本発明による貯蔵燐光体パネルの保護被覆を形成するために有用な放射線硬化性組成物は主成分として下記のものを含む:
(1)架橋性プレポリマー又はオリゴマー、
(2)反応性希釈モノマー、及びUV硬化性配合の場合には
(3)光開始剤。
【0025】
本発明に従って適用された放射線硬化性組成物に使用するために好適なプレポリマーの例は次の通りである:不飽和ポリエステル、例えばポリエステルアクリレート;ウレタン変性不飽和ポリエステル、例えばウレタン−ポリエステルアクリレート。末端基としてアクリル基を有する液体ポリエステル、例えばアクリル型末端基を与えられた飽和コポリエステルはEP−A 0207257及びRadiat. Phys. Chem., Vol.33, No.5, p.443−450(1989)に記載されている。後者の液体コポリエステルは低分子量の不飽和モノマー及び他の揮発性物質を実質的に全く含有せず、極めて低い毒性を有する(参考:定期刊行物“Adhaesion”1990Heft 12, 12頁)。DE−A 2838691には多くの種類の放射線硬化性アクリルポリエステルの製造法が与えられている。前記プレポリマーの二以上の混合物を使用してもよい。UV硬化性被覆組成物の概括は例えば定期刊行物“Coating”9/88, p.348−353に与えられている。
【0026】
放射線硬化が紫外線(UV)で実施されるとき、光開始剤は被覆組成物に存在し、モノマーの重合及び被覆保護層組成物の硬化を生じるプレポリマーとのそれらの任意の架橋を開始するために触媒として作用する。光開始剤の効果を促進するための光増感剤を存在させてもよい。UV硬化性被覆組成物に使用するために好適な光開始剤は有機カルボニル化合物の群、例えばベンゾインイソプロピル、イソブチルエーテルの如きベンゾインエーテル系化合物;ベンジルケタール系化合物;ケトキシムエステル;ベンゾフェノン、o−ベンゾイルメチル−ベンゾエートの如きベンゾフェノン系化合物;アセトフェノン、トリクロロアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンの如きアセトフェノン系化合物;2−クロロチオキサントン、2−エチルチオキサントンの如きチオキサントン系化合物;及び2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−ヒドロキシ−4′−イソプロピル−2−メチルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンの如き化合物などに属する。
【0027】
特に好ましい光開始剤は2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンであり、その製品はE. Merck, Darmstadt,ドイツによって商品名DAROCUR 1173の下で販売されている。上記光重合開始剤は単独で又は二以上の混合物として使用されてもよい。好適な光増感剤の例は例えばGB−A 1314556及び1486911及びUS−P 4255513に記載されたような特定の芳香族アミノ化合物及びUS−P 4282309に記載されたようなメロシアニン及びカルボスチリル化合物である。
【0028】
特別な例では本発明による貯蔵燐光体パネルにおける前記保護オーバーコート層の結合剤はアクリレート型ポリマーを含む。より好ましくは前記結合剤はウレタンアクリレートを含む。ウレタンアクリレートオリゴマー及びアクリレートオリゴマーから構成される被覆分散液が調製され、それらは共に、一緒に前記保護層の結合剤を形成し、それらは少なくとも2:1、より好ましくは約7:3の重量比で存在し、それらは一緒に保護層の全量の少なくとも80重量%、90重量%以下を表わす。良く知られたウレタンアクリレート及びアクリレートオリゴマーはGENOMEER T1600(RAHN,スイスからの商品名)、及びSERVOCURE RTT190(SERVODELDEN BV,オランダから入手可能な商品名)である。流れ調整剤、界面活性剤及び光開始剤は白色顔料とともにさらに添加され、白色顔料の存在は本発明の目的を達成するために不可欠である。
【0029】
前記保護オーバーコート層の組成についてのさらに詳細な記述は後述の実施例に見出すことができる。
【0030】
本発明による放射線像貯蔵燐光体スクリーン又はパネルのトップコート層の粗さは読み出し装置における移動が改良されるという利点を提供し、そこではパネルが正しい方法で位置されなかったり、さらに悪いことにプレートが装置中で停止したり、像を全く回復できずにリテイクしなければならないようなスライド現象が全く起こらない。シャープネスを改良するために一定の粗さを有する保護層の着色は診断像において見ることができるスクリーン構造ノイズの増加に導きうる。しかしながら、もし着色の程度が保護被覆の粗さに対して最適化されるなら、シャープネスの増加は可視スクリーン構造ノイズの増加の欠点に遭遇せずに達成されることができることが予期せぬことに見出された。かくして取扱いの容易性の望ましい予期せぬ特性と優れた像品質(スクリーン構造ノイズの増加のない改良されたシャープネス)は本発明の特徴の適用によって組合される。本発明のスクリーンに与える保護被覆の厚さ及び粗さの相関的な特徴はEP−A 0510754に記載されている。
【0031】
本発明による貯蔵パネルの燐光体層に被覆された貯蔵燐光体のための刺激エネルギーを有する照射又は光線の散乱を防止するための条件をさらに満たすためには、刺激線の波長範囲においてできるだけ高い吸収量及び放出された放射線の波長範囲においてできるだけ低い吸収量を有する着色剤の被覆がEP−A 0866469及び対応するUS−A 5905014に記載されているように、さらに適用されてもよい。それらの目的のために極めて好適な色素として少なくとも一つのアルカリ水溶性基を有するトリアリールメタン色素が有利に使用されることができる。その中で特に好ましいものはアルコールのようなプロトン又は極性溶媒において相対的に高い溶解性を有する置換されたトリアリールメタン色素である。なぜならば非極性溶媒から被覆された隣接燐光体層への拡散が全く起こらないからである。本発明の放射線像貯蔵パネルは刺激された発光ではなく刺激する光線を吸収する着色剤で着色された少なくとも一つの層を有してもよい。
【0032】
反射特性を持つためには、支持体材料はそれ自体TiO2(アナターゼ)粒子又はBaSO4粒子を有してもよい。
【0033】
別の例では前記粒子は支持体上に被覆された硬化層に混入される。支持体と燐光体層の間の中間層としても考えられるべきである前記硬化層は所望のシャープネス特性を示す貯蔵パネルを提供するために一以上の着色剤を含んでもよい。上述の反射層が燐光体層の下に存在することは(好ましくは青色の)着色剤を含むかどうかにかかわらずスクリーンスピードに有利である。かかる反射特性はシャープネスに対して不利であると予想されうるが、ハレーション防止色素の任意の存在によるスピードの損失のスピード補償又はスピード増加が解像度に対して不利ではないことが確立されている。
【0034】
光刺激によって放出される光の出力を増強するために与えられることができる別の光反射層は(蒸着された)アルミニウム層である。反射に関して色素又は着色剤は刺激で前記刺激性燐光体によって放出される光の波長領域における平均反射率より低い前記刺激する燐光体についての刺激線の波長領域における平均反射率を有するべきである。
【0035】
別の例では色素又は着色剤は燐光体層自体にさらに存在させることができる:しかしながら、もし適用されるなら、スピード減少を克服するために支持体及び/又は中間層においてより少ない量の前記色素を加えることが推奨される。
【0036】
さらに別の例では色素又は着色剤は燐光体層自体の上部に被覆された保護層にさらに存在させることができる:その場合において、もし適用されるなら、燐光体層におけるより前記色素のさらに少ない量を加えることが推奨され、従って前記スクリーンのスピードのさらなる損失を防ぐために中間層における前記色素のずっと少ない量を加えることが推奨される。それにもかかわらず、その存在は、光伝送により刺激光が保護オーバーコート層に入り、それによって非シャープネスを起こすときに特に有用である。
【0037】
燐光体層において、燐光体対結合剤の容積比における増大は、さらに同じ燐光体被覆量に対する被覆層の厚さの減少を提供し、更により良好なシャープネスを提供するばかりでなく、より高いスピード又は感度も提供する。像シャープネスにおける特別な改良はWO 94/0531に引用された熱可塑性ゴム結合剤を用いて実現できる。なぜならば、大きな燐光体対結合剤比で薄い燐光体層が可能であるからである。ゴム状結合剤を選択することが好ましい。なぜならばそれらは顔料対結合剤の高い容積比を可能にし、優れた物理的性質及び像品質をもたらし、そして増強されたスピードをもたらすからである。その場合、少ない量の結合剤は脆い層を生じさせることはなく、燐光体層中の結合剤の最少量が層への充分な構造的凝着を与える。
【0038】
特に貯蔵燐光体部材にとって、この要因は前記部材を露光する操作の点で極めて重要である。燐光体対結合剤の重量比は80:20〜99:1が好ましく、燐光体対結合剤媒体の容積比は85/15より大きいことが好ましい。この関係において、92/8より大きい燐光体対結合剤の容積比は殆ど許容できず、前記容積比のほぼ最大値である。1種以上の熱可塑性ゴム結合剤の混合物を、被覆された燐光体層において使用できる:好ましくは結合剤媒体はWO 94/00530に記載されているようにゴム及び/又はエラストマーポリマーとして、飽和弾性中央ブロック及び熱可塑性スチレン末端ブロックを有する1種以上のブロックコポリマーから実質的になる。本発明による燐光体スクリーンにおいてブロックコポリマー結合剤として使用される特に好適な熱可塑性ゴムには、KRATON−Gゴム(KRATONはSHELL、オランダの商標名である)がある。燐光体層は少なくとも0.5%の結合極性官能価、10〜1000μmの範囲の厚さ及び92:8以下の容積比を有することが好ましい。
【0039】
本発明の放射線像貯蔵パネルでは、前記燐光体粒子はポリマー結合剤である結合媒体に分散され、前記燐光体粒子は少なくとも80/20の容積比で存在させる。さらに、本発明によるパネルでは、前記ポリマー結合剤はビニル樹脂、ポリエステル、ポリウレタン樹脂及び熱可塑性ゴム(例えばKRATONゴム、特にKRATON FG 1901、SHELL、オランダからの商標製品)からなる群から選択された少なくとも一つの要素である。それとは別に保護フィルムに対して使用可能な結合剤は特に限定されない。結合剤材料の例はポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、アラミド及びフルオロ樹脂(フルオロカーボン樹脂)である。好ましいものは有機溶媒溶解性フルオロカーボン樹脂であり、それはフルオロ−オレフィン(フッ素含有オレフィン)のポリマー又はフルオロ−オレフィン成分を含むコポリマーである。フルオロカーボン樹脂の例はポリ(テトラフルオロエチレン)、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)、ポリビニルフルオライド、ポリビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンのコポリマー、及びフルオロ−オレフィンとビニルエーテルのコポリマーである。フルオロカーボン樹脂は上述の他の樹脂と組合せて使用されてもよく、ポリシロキサン構造又はパーフルオロアルキル基を有するオリゴマーを含有してもよい。さらに、フルオロ樹脂は架橋剤で架橋されてもよい。表面保護フィルムは結合剤樹脂の有機溶液において散乱する白色顔料粒子を分散して被覆液を作り、燐光体層上に直接又は所望の補助層を介して被覆液を適用し、次いで適用された液を乾燥して保護フィルムを形成する工程によって形成されることができる。表面保護フィルムは他の工程、例えば被覆液を仮支持体上に適用し、適用された液を乾燥して保護フィルムを形成し、仮支持体から保護フィルムを剥離し、次いで燐光体層上に直接又は所望の補助層を介して接着剤で保護フィルムを与える工程によって形成されてもよい。保護フィルムは一般に0.5〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%の量で白色顔料粒子を含む。分散性を改良するため、顔料粒子は表面予備処理を受けてもよく、フィルムは公知の分散剤(例えば界面活性剤型、チタンカップリング剤型、アルミネートカップリング剤型)及び/又はシリコン界面活性剤及びフッ素界面活性剤のような他の様々な添加剤を含んでもよい。保護フィルムの厚さは一般に1〜20μm、好ましくは3〜10μmの範囲である。
【0040】
本発明による前述のような貯蔵パネルはスクリーンの黄色化を防止する少なくとも一つの酸化防止剤を与えられてもよい。酸化防止剤は燐光体層中に混入されることが好ましい。被覆分散液はさらに(反射又は吸収)充填剤を含有してもよい。
【0041】
良く知られているように、スクリーンの感度は、燐光体の化学組成、その結晶構造及び結晶サイズ特性、及び燐光体層中で被覆された燐光体の重量によって決まる。像品質、特にシャープネスは、前述した燐光体層の厚さ以外に、主として充填密度によって決まる燐光体層中の光散乱現象に特に依存する。燐光体粒子の前記充填密度は、燐光体粒子の結晶サイズ分布、それらの形態、及び燐光体層中に存在する結合剤の量に依存する。
【0042】
本発明の範囲内では、放射線像貯蔵パネルが500〜700nmにある刺激線の波長領域を有する点で燐光体又は燐光体混合物の選択が限定されることは明らかである。
【0043】
さらに、本発明の別の好ましい例では、前記放射線像貯蔵パネルは350〜450nmにある刺激で前記刺激性燐光体によって放出される光の波長領域を有する。
【0044】
本発明による放射線像貯蔵パネルは前記燐光体粒子はBaFBr:Eu又はCsBr:Eu型の刺激性燐光体からなる群から選択された組成を有することが好ましい。
【0045】
本発明による放射線像貯蔵パネルでは、例えば二価ユーロピウムドープされたバリウムフルオロハライド燐光体を使用することができる。この場合ハライド含有部分は、
(1)例えばUS−A 4239968に記載された燐光体における如きフッ素部分と化学量論的に等価であることができ、
(2)例えばEP−A 0021342又は0345904及びUS−A 4587036に記載されている如くフッ素部分に対して化学量論より少なく存在させることができ、又は
(3)例えばUS−A 4535237に記載されている如くフッ素部分に対して化学量論より多く存在させることができる。
【0046】
BaFBr:Eu型の燐光体は、EP−A 0254836におけるようなストロンチウム及びマグネシウムの両方の有効量を含有するユーロピウム活性化されたバリウム−ストロンチウム−マグネシウムフルオロブロマイド;US−A 5227254及び5380599に記載されている非酸素処理燐光体と比較すると、貯蔵された光刺激性エネルギーを実質的に増大するために有効なアニオン空格子点の濃度を作るために十分な酸素の量を含むユーロピウムドープされたバリウムフルオロハライド光刺激性燐光体;及びコドーパントとしてサマリウムを含有する二価のユーロピウム活性化されたバリウムフルオロブロマイドをさらに含む。バリウムフルオロブロマイドという用語は、(1)バリウムの小部分(50原子%未満)が一価のアルカリ金属、バリウム以外の二価のアルカリ土類金属、及びAl,Ga,In,Tl,Sb,Bi,Yからなる群から選択された三価の金属、及びCe,Pr,Nd,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb及びLuからなる群から選択された希土類金属から選択された少なくとも一つの金属によって任意に置換される、(2)臭素の小部分(50原子%未満)が塩素及び/又は沃素によって置換される、及び(3)フッ素がUS−A 5547807におけるように塩素及び/又は沃素と組合された臭素又は単独でとられた臭素より大きい原子%で化学量論的に存在する、実験式、並びにEP−A 0111892,0111893に記載された放射線像記録及び再現法に開示された燐光体を表す。
【0047】
US−A 4239968に述べられた燐光体は例えばアルカリ土類金属フルオロハライド燐光体の群から選択された燐光体であり、それは本発明における放射線像を記録及び再生するために使用されることができ、続いてそこには
(i)可視線又は赤外線刺激性燐光体に、被写体を通過した放射線を吸収させ、
(ii)前記燐光体を可視線及び赤外線から選択された刺激線で刺激して、その中に貯蔵された放射線のエネルギーを蛍光として放出させる工程が記載され、前記燐光体はアルカリ土類金属フルオロハライド燐光体の群から選択された少なくとも1種の燐光体であることを特徴とする。前記燐光体の刺激スペクトルから、前記種類の燐光体はHe−Neレーザビーム(633nm)の刺激光に対して高い感度を有するが、500nm以下では劣った光刺激性を有することが理解されうる。刺激された光(蛍光)は350〜450nmの波長範囲にあり、約390nmでピークを有する(定期刊行物、Radiology、1983年9月、834頁参照)。US−A 4239968から、赤外線刺激性燐光体よりも可視線(例えば赤光)刺激性燐光体を使用することが望ましいこと、なぜならば赤外刺激性燐光体のトラップが可視線刺激性燐光体のこれらよりも狭く、従って赤外線刺激性燐光体を含む放射線像貯蔵パネルが比較的急速な暗減衰(退色)を示すからであることを知ることができる。その問題を解決するためには、同じUS−A 4239968に説明されている如く、退色を避けるためにできる限り深いトラップを有する光刺激性貯蔵燐光体を使用すること、及び前記トラップを無くすために実質的に高い光子エネルギーを有する光線(短い波長の光線)を使用することが望ましい。
【0048】
500nmの刺激波長での発光強度が600nmの刺激波長での発光強度より大きい刺激スペクトルを示す燐光体組成物を配合する試みがなされて来た。前記目的のために好適な燐光体(本発明に使用するためにも好適である)はUS−A4535238においてフッ素を越える化学量論的に臭素含有部分を有する二価ユーロピウム活性化されたフルオロブロマイドバリウム燐光体の形で記載されている。US−A 4535238によれば、燐光体の光刺激は、400〜550nmの波長範囲においてさえも光で効率的に行うことができる。
【0049】
デジタル放射線写真に使用されるBaFBr:Eu2+貯蔵燐光体は、30〜120keVの範囲で比較的高いX線吸収を有するが(これは一般の医療放射線写真に対して関連する範囲である)、吸収は例えばLaOBr:Tm,Gd2O2S:Tb及びYTaO4:Nbの如き、スクリーン/フィルム放射線写真で使用される殆どの即発発光燐光体のX線吸収よりも小さい。従って、前記光放出発光燐光体を含む前記スクリーンは、同じ厚さのBaFBr:Euスクリーンよりも照射されたX線量のより大きい画分を吸収するであろう。X線像の信号対ノイズ比(SNR)は、吸収されたX線量の平方根に比例するから、前記光放出スクリーンで作られた像は、結果として同じ厚さを有するBaFBr:Euスクリーンで作られた像よりノイズは小さいであろう。X線量の大きな画分は、より厚いBaFBr:Euスクリーンを使用するとき吸収されるであろう。しかしながら、厚いスクリーンの使用は、スクリーン中の大きな距離での光の拡散をもたらし、これは解像度の劣化を生ぜしめる。この理由のため、US−A 4239968に記載された如きBaFBrスクリーンを用いて、デジタル放射線写真で作られたX線像は、スクリーン/フィルム放射線写真で作られた像よりもノイズの多い印象を与える。燐光体スクリーンのX線吸収を増大させるための更に適切な方法は、燐光体の固有吸収を増大させることによる方法である。BaFBr:Eu貯蔵燐光体において、これは臭素を沃素によって部分的に置換することによって達成できる。多量の沃素を含有するBaFX:Eu燐光体は、例えばEP−A 0142734に記載されている。従って、EP−A 0142734に記載された如き燐光体において、50%より多い沃素が燐光体に含まれているときのX線の高い吸収に原因して、像品質の向上が相対輝度の低下によって相殺される。
【0050】
本発明に従って使用するために好適な二価ユーロピウム活性化バリウムフルオロブロマイド燐光体は、更にEP−A 0533236及び対応US−A 5422220及び5547807に記載されている。前記EP−A 0533236には、二価ユーロピウム活性化刺激性燐光体がクレームされており、そこでは刺激された光は、刺激を600nmの光で行ったときよりも、550nmの光で刺激を行ったときの方が高い強度を有している。前記燐光体において、臭素の“小部分”を塩素及び/又は沃素で置換されることが述べられている。この小部分は50原子%未満であると理解しなければならない。
【0051】
本発明に従って使用するために好適な更に別の二価ユーロピウム活性化バリウムフルオロブロマイド燐光体は、EP−A 0533234に記載されている。このEP−A 0533234には、ユーロピウムドープしたアルカリ土類金属フルオロブロマイド燐光体を製造する方法が記載されており、そこではフッ素は臭素より大きい原子%で存在し、より短い波長領域に明らかにシフトされている刺激スペクトルを有する。そこでは、結合剤中に分散された燐光体粒子を含有する燐光体パネルの光刺激における短い波長光の使用は、像シャープネスに有利である。なぜなら、1種の格子(grating)として作用する分散された燐光体粒子を含有する燐光体−結合剤層における刺激光の回析が、波長の低下と共に低下するからである。このEP−A 0533234における実施例から明らかな如く、究極的に得られる燐光体組成はその光刺激に対する最適波長を決定し、従って狭い波長領域で光を放出する走査光源を含む特別の走査システムにおける燐光体の感度を決定する。
【0052】
前述した出願による他の好ましい光刺激性燐光体は、バリウムに対して、0.1〜20原子%の範囲での原子%でSr,Mg及びCaからなる群から選択されたアルカリ土類金属を含有する。前記アルカリ土類金属の中から、Srが燐光体のX線変換効率を増大させるために最も好ましい。従って、好ましい例では、臭素単独又は塩素及び/又は沃素と組合せた臭素よりも大きい原子%で化学量論的にバリウム及びフッ素と組合せてストロンチウムを存在させることが推奨される。その出願に述べられた他の好ましい光刺激性燐光体は、バリウムに対して10−3〜10−1原子%の範囲での原子%でCe,Pr,Nd,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb及びLuからなる群から選択された希土類金属を含有する。前記希土類金属の中から、Gdが燐光体の光刺激スペクトルの最大の短波長へのシフトを得るために好ましい。
【0053】
前述したその出願の好ましい燐光体は、本発明においても有利に使用される。但し、前述した如く刺激線の波長領域が500〜700nmの間にあることが条件である。
【0054】
本発明に従って使用するための更に別の好ましい光刺激性燐光体は、バリウムに対して10−1〜10原子%の範囲での原子%でAl,Ga,In,Tl,Sb,Bi及びYからなる群から選択された三価金属を含有する。前記三価金属の中から、Biが燐光体の光刺激スペクトルの最大の短波長へのシフトを得るために好ましい。
【0055】
本発明に従って使用するために好ましい燐光体は、臭素単独又は塩素及び/又は沃素と組合せた臭素より大きい原子%でフッ素が化学量論的に存在する別の燐光体であり、例えばフッ素が、臭素、又は塩素及び/又は沃素と組合せた臭素よりも3〜12原子%多く存在する燐光体である。
【0056】
本発明に従って使用するための更に別の特に好適なバリウムフルオロブロマイド燐光体は、EP−A 0533233及び対応US−A 5629125に記載されている如く主ドーパントEu2+に加えて、コド−パントとして少なくともSmを含有する。
【0057】
更に他の有用な燐光体は、EP−A 0736586に記載されている如く、燐光体の表面でBaイオンがCaイオンで部分的に置換されているものである。
【0058】
デジタル放射線写真では、本発明による貯蔵パネルで使用するために含まれる燐光体について、600nmより大きい波長を有する光により極めて効率的に刺激されうる光刺激性燐光体を使用することが有利であることができる。なぜならば、そのとき、刺激のために使用できる小さい信頼性のあるレーザの選択が(例えばHe−Ne、半導体レーザ、固体素子レーザ等)極めて大きく、レーザタイプが刺激性燐光体スクリーンを読み取る(刺激する)ための装置の寸法を決定しないからである。
【0059】
良好な信号対ノイズ比、高スピードを与え、更に600nmより上の波長で刺激しうる、更に最近の刺激性燐光体はUS−A 5853946及び6045722に記載されている。その中には、光刺激された発光の高強度と組合された高いX線吸収を提供し、かくしてX線量ノイズの減少したレベル及び蛍光ノイズの減少したレベルを介して、同時に高いシャープネス及び低いノイズ含有率を有する像を生ぜしめる放射線写真のための貯蔵燐光体システムを構成することを可能にする貯蔵燐光体群が記載されている。更に、前記の群の光刺激性燐光体は、光刺激された発光の高強度と組合された高いX線吸収を提供し、600nmより上の波長を有する光で刺激したとき光刺激された発光の前記高強度を示す。前記光刺激性燐光体は更に医療診断のためのパネルで使用でき、これによって患者に投射されるX線の量は少なくすることができ、診断像の像品質が増強される:600nmより上の波長範囲での光で光刺激したとき分散された形での前記燐光体を含むパネルにおいては、極めて高い信号対ノイズ比を有する像が生ずる。
【0060】
刺激性燐光体の製造のために極めて有用でかつ好ましい方法は、Research Disclosure Vol.358,1994年2月,93頁, item35841に見出すことができる。EP−A 0533234に記載されている如き少量でベース材料の原料混合物に加えられる、例えばサマリウム又はアルカリ金属の如き刺激スペクトルの位置に影響を与えるコド−パントの存在下においてさえも、一定の組成を有する、従って貯蔵燐光体パネルで使用するための一定の刺激スペクトルを有する燐光体を作るため、その解決策はUS−A 5517034に提案されている。その中に、下記工程を含む透過放射線像を記録し、再現する方法が提案されている:
(i)刺激性貯蔵燐光体に、被写体を通過した又は被写体によって放出された前記透過放射線を吸収させ、前記透過放射線のエネルギーを貯蔵させる、
(ii)前記燐光体を刺激光で刺激して、蛍光として前記貯蔵されたエネルギーの少なくとも一部を放出させる、そして
(iii)前記刺激光を検出させる、
工程を含み、前記燐光体は、それぞれに作られた二価ユーロピウムドープされたバリウムフルオロハライド燐光体の二種以上の混合物からなり、その少なくとも1種はコドープされた燐光体の刺激スペクトルの特性を共同して決定するコド−パントを含有していることを特徴としている。
【0061】
その発明に従って使用するために更に特に好適な二価ユーロピウムバリウムフルオロブロマイド燐光体は、EP−A 0533236の実験式(I)に相当し、主ドーパントEu2+に加えて、コド−パントとして少なくとも1種のアルカリ金属、好ましくはナトリウム又はルビジウムを含有する。その出願による好ましい光刺激性燐光体は、バリウムに対して10−3〜10原子%の範囲での原子%でサマリウムを含有する。その出願による他の好ましい光刺激性燐光体は、バリウムに対して10−2〜1原子%の範囲の原子%でLi,Na,K,Rb及びCsからなる群から選択されたアルカリ金属を含有する。
【0062】
実際には、例えばリチウム溶融された刺激性ユーロピウム活性化されたバリウムフルオロハライド燐光体に対する刺激スペクトルにおける最高は、520〜550nmの間で見出すことができるが、セシウム溶融された燐光体に対してはその最高は570〜630nmの間に位置する。前記燐光体の刺激スペクトルに対する最高は、その混合物を作った後、中間波長で見出すことができる。前記混合物の刺激スペクトルは、500nm刺激での発光強度が、600nmでの発光強度よりも常に小さいことを更に特徴としている。得られる刺激スペクトルの拡張は、刺激性燐光体を混入した貯蔵パネルが波長スペクトルの可視範囲での刺激波長の広い領域に感受性である点で、混合物を作る方法から生まれる別の利点である。結果として、前述した燐光体混合物を有する層を含む貯蔵パネルは、異なる刺激光源での刺激の観点から万能的な応用可能性を提供できる。適用できる様々な刺激光源には、 Research Disclosure No.308117、1989年12月に記載されたものがある。
【0063】
唯一の燐光体として又は化学組成が異なるかどうかは別にして燐光体の混合物として存在し、スクリーン中の一つ以上の燐光体層中に存在する燐光体の被覆量は、1m2について、好ましくは約50g〜2500g、更に好ましくは200g〜1750g、更により好ましくは300〜1500gの範囲である。前記一つ以上の燐光体層は、同じか又は異なる層の厚さ及び/又は顔料対結合剤の異なる重量比量、及び/又は異なる燐光体粒子サイズ又は粒子サイズ分布を有することができる。より小さい平均粒子サイズの燐光体粒子を用いてノイズの少ないシャープな像が得られるが、発光効率は粒子サイズの低下と共に低下することが一般的知識である。従って、一定の用途にとって最適な平均粒子サイズは、所望される像形成スピードと像シャープネスの妥協である。燐光体粒子の好ましい平均粒子サイズは特にBaFBr:Eu型燐光体について2〜30μmの範囲であり、更に好ましくは2〜20μmの範囲である。
【0064】
燐光体層において、燐光体又は燐光体混合物は、製造された貯蔵燐光体スクリーンで得られなければならない被写体に応じて被覆されることができる。充填密度を増大するために微細な粒子燐光体をより粗い粒子燐光体と混合すること以外に必要ならば、結晶サイズの勾配を貯蔵パネル中で作ってもよい。原則的に、これは重力を使用する一つのみの燐光体層を被覆することによって可能であるが、再現可能性の点から見て、本発明による燐光体又は燐光体混合物を含む燐光体層から被覆された少なくとも二つの異なる貯蔵パネルを、好適な結合剤の存在下に被覆するとよい。このとき支持体に最も近い層は、約5μm以下の平均粒子サイズを有する小さい燐光体粒子又はそれらの異なるバッチの混合物から本質的になり、その上に粗い燐光体粒子に対して5〜20μmの平均粒子サイズを有する混合粒子層からなり、小さい燐光体粒子は所望により、好適な結合剤中に分散された大きな燐光体粒子の間隙に存在させる。求められる要件によって、本発明による刺激性燐光体又はそれらの混合物は、これらの被覆構成において種々変えうる方法で配置できる。
【0065】
本発明による別の好ましい例では、貯蔵燐光体は結合剤のない燐光体スクリーンに使用され、アルカリ金属燐光体、より好ましくはCsBr:Eu型燐光体である。その型の極めて好適な燐光体は一般式(I)による燐光体である:
M1+X.aM2+X′2bM3+X″3:cZ (I)
式中、M1+はLi,Na,K,Cs及びRbからなる群から選択された少なくとも一つの要素であり、M2+はBe,Mg,Ca,Sr,Ba,Zn,Cd,Cu,Pb及びNiからなる群から選択された少なくとも一つの要素であり、M3+はSc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,Al,Bi,In及びGaからなる群から選択された少なくとも一つの要素であり、ZはGa1+,Ge2+,Sn2+,Sb3+及びAs3+からなる群から選択された少なくとも一つの要素であり、X,X′及びX″は同じであっても異なってもよく、それらの各々はF,Br,Cl,Iからなる群から選択されたハロゲン原子を表し、0≦a≦1、0≦b≦1及び0<c≦0.2である。かかる燐光体は例えばUS−A 5736069に開示されている。
【0066】
本発明の結合剤のない燐光体スクリーンに使用するために極めて好ましい燐光体はCsX:Eu刺激性燐光体であり、XはBr及びClからなる群から選択されたハロゲン化物を表し、その燐光体は下記工程を含む方法によって製造される:
− EuX′2,EuX′3及びEuOX′(但し、X′はF,Cl,Br及びIからなる群から選択された一つの要素である)からなる群から選択されたユーロピウム化合物の10−3〜5mol%と前記CsXを混合する;
− 前記混合物を450℃以上の温度で燃焼する;
− 前記混合物を冷却する;そして
− CsX:Eu燐光体を回収する。
【0067】
本発明では、かかる針状燐光体は貯蔵燐光体パネルに使用するために好適である。好ましい例はCsX:Eu刺激性燐光体であり、そこではXはBr及びClからなる群からなる群から選択されたハロゲン化物を表し、その燐光体は下記工程を含む方法によって製造される:
− EuX′2,EuX′3及びEuOX′(但し、X′はF,Cl,Br及びIからなる群から選択された一つの要素である)からなる群から選択されたユーロピウム化合物の10−3〜5mol%と前記CsXを混合する;
− 前記混合物を450℃以上の温度で燃焼する;
− 前記混合物を冷却する;そして
− CsX:Eu燐光体を回収する。
【0068】
これらの燐光体を使用する結合剤のない燐光体スクリーンの製造方法及びかかるスクリーンを使用するX線像の記録及び再現方法はWO 01/3156及びUS出願01059004に記載されているように本発明において使用されることができる。
【0069】
スクリーンの感度を決定する要因は被覆された燐光体の量に比例する燐光体層の厚さである。前記厚さは1〜1000μm、好ましくは50〜500μm、より好ましくは100〜300μmの範囲内であってもよい。しかしながら、針状CsBr:Eu型燐光体が使用される場合には、燐光体層はEP−A 1113458に述べられているように1000μm以下であってもよい。そこでは針状結晶を有する結合剤のない貯蔵燐光体スクリーンが作られ、燐光体はアルカリハロゲン化物燐光体であり、針状結晶はスクリーンの平面において高い[100]ユニットのセル配向を示し、X線記録システムに有用な刺激性燐光体スクリーンに対して高いシャープネス及び低いノイズを有する像と記録システムのスピード(即ち、できるだけ低い患者線量)の間の極めて良好な妥協を与える。
【0070】
本発明による像貯蔵燐光体スクリーン又はパネルは次の製造法によって製造されることができる。燐光体層はEP−A 0510753に広く記載された有用な分散剤、有用な可塑剤、有用な充填剤及び下塗り又は中間層組成物とともに燐光体含有層の結合剤のための溶媒を利用するいかなる被覆法によっても支持体に適用されることができる。燐光体粒子は分散液を調製するために好適な混合比で溶解されたゴム及び/又はエラストマーポリマーと混合されてもよい。前記分散液は公知の被覆技術、例えばドクターブレードコーティング、ロールコーティング、グラビアコーティング又はワイヤーバーコーティングによって基体上に均一に適用され、乾燥されて貯蔵燐光体層を形成する。空隙率を低下するための圧縮のようなさらなる機械的処理は本発明では要求されない。
【0071】
被覆分散液中に分散させる燐光体粒子の分散性を改良するために有用な分散剤、並びに燐光体層に加えることのできる各種の添加剤、例えば燐光体層中の燐光体粒子と結合剤の間の結合を増大させるための可塑剤及び本発明による光反射又は吸収充填剤及び/又は着色剤はEP−A 0510753に記載されている。
【0072】
有用な可塑剤には、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート及びジフェニルホスフェートの如きホスフェート;ジエチルフタレート及びジメトキシエチルフタレートの如きフタレート;エチルフタリルエチルグリコレート及びブチルフタリルブチルグリコレートの如きグリコレート;ポリマー可塑剤、例えばコハク酸とジエチレングリコールのポリエステル及びアジピン酸とトリエチレングリコールのポリエステルの如き脂肪族ジカルボン酸とポリエチレングリコールのポリエステルを含む。
【0073】
刺激性燐光体は疎水性又は疎水性化物質を化学的にもしくは物理的にそれに接着することによって湿分の影響に対して保護されることが好ましい。前記目的のために好適な物質は例えばUS−A 4138361に記載されている。
【0074】
貯蔵パネルの組成において、支持体と燐光体層の間の結合を改良するため、又はスクリーンの感度又はそれによって得られる像のシャープネス及び解像度を改良するため、支持体と燐光体含有層の間に、下塗又は中間層組成を有する一つ以上の追加の層を所望によって設ける。例えば、下塗層又は接着剤層を、燐光体層側で支持体の表面上にポリマー材料を被覆することによって設けることができる。
【0075】
追加の層は、裏塗層として、又は支持体と中間層の間、前記中間層と燐光体含有層の間に挿入した層として支持体上に被覆されることができる。前記追加の層の幾つかは組合せて適用されてもよい。
【0076】
基体と燐光体含有層の間にプライマー層を有する燐光体スクリーンの製造では、プライマー層は予め基体上に適用され、次いで燐光体分散液をプライマー層に適用し、乾燥して蛍光層を形成する。
【0077】
本発明によるスクリーン又はパネルを製造するため、結合剤と組合せて燐光体を使用するとき、燐光体粒子は結合剤の溶液に緊密に分散され、次いで支持体上に被覆され、乾燥される。本発明の燐光体結合剤層の被覆は、任意の通常の方法により、例えばスプレー、浸漬コーティング、又はドクターブレードコーティングによって行うことができる。被覆後、被覆混合物の溶媒は、蒸発により、例えば熱い(60℃)空気流中で乾燥することにより除去される。
【0078】
充填密度を改良するため及び燐光体−結合剤組合せの脱気を行うため、超音波処理を適用することができる。保護被覆の任意の適用の前に、燐光体−結合剤層は、カレンダー処理されて充填密度(即ち乾燥被覆1cm3 についての燐光体のg数)を改良することができる。
【0079】
支持体上に被覆分散液を適用した後、燐光体層の形成を完了するため、被覆分散液は徐々に加熱して乾燥する。燐光体被覆組成物中に随伴された空気をできる限り多く除去するため、被覆前にそれは超音波処理を受けさせることができる。
【0080】
燐光体層の形成後、一般に保護層を蛍光層の上部に設ける。
【0081】
優れた像シャープネス及び操作の容易性の望ましい予期せぬ性質を有する、本発明のスクリーンに与える保護被覆の粗さ及び厚さの相関的特徴は、EP−A 0510754に記載されている。
【0082】
本発明の好ましい例によれば、保護被覆はスクリーン印刷(シルクスクリーン印刷)によって与えられる。
【0083】
保護被覆組成物は、前記EP−A 0510753に詳細に記載されている如くロータリースクリーン印刷装置によって適用されてもよい。保護被覆を形成するために極めて有用な放射線硬化性組成物は、主成分として下記のものを含有する:
(1)架橋性プレポリマー又はオリゴマー、又は反応性希釈性モノマーに可溶なポリマーと組み合わされることさえある、
(2)反応性希釈性モノマー、及びUV硬化性配合の場合においては、
(3)光開始剤。
【0084】
本発明による貯蔵パネルに適用される放射線硬化性組成物に使用するために好適なプレポリマーの例には次のものがある:不飽和ポリエステル、例えばポリエステルアクリレート;ウレタン変性不飽和ポリエステル、例えばウレタン−ポリエステルアクリレート。末端基としてアクリル基を有する液体ポリエステル、例えばアクリル型末端基を設けた不飽和コポリエステルは公開されたEP−A 207257及び Radiat. Phys. Chem. Vol.33,No.5,443〜450(1989年)に記載されている。後者の液体コポリエステルは、低分子量の不飽和モノマー及び他の揮発性物質を実質的に含有せず、極めて低い毒性のものである(the journal Adhasion1990 Heft12,12頁参照)。極めて広い種類の放射線硬化性アクリルポリエステルの製造は、 German OffenlegungsschriftNo.2838691に与えられている。二種以上の前記プレポリマーの混合物を使用してもよい。UV硬化性被覆組成物の調査は、例えば定期刊行物“Coating”9/88,p.348〜353に与えられている。
【0085】
放射線硬化を紫外線(UV)で行うとき、被覆組成物中に光開始剤を存在させ、モノマーの重合及び被覆された保護層組成物の硬化を生ぜしめるプレポリマーとそれらの所望の架橋を開始させるための触媒として作用させる。光開始剤の効果を促進するための光増感剤を存在させることができる。UV硬化性被覆組成物に使用するために好適な光開始剤は、有機カルボニル化合物、例えばベンゾインエーテル系化合物例えばベンゾインイソプロピル、イソブチルエーテル;ベンジルケタール系化合物;ケトキシムエステル;ベンゾフェノン系化合物例えばベンゾフェノン、o−ベンゾイルメチルベンゾエート;アセトフェノン系化合物例えばアセトフェノン、トリクロロアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン;チオキサントン系化合物例えば2−クロロチオキサントン、2−エチルチオキサントン;及び2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−ヒドロキシ−4′−イソプロピル−2−メチルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等の群に属する。
【0086】
特に好ましい光開始剤は2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンであり、この製品はDAROCUR 1173の商品名で、ドイツ国 DarmstadtのE. Merckによって市販されている。前述した光重合開始剤は、単独で又は二種以上の混合物として使用されることができる。好適な光増感剤の例には、例えばGB−A 1314556,1486911,US−A 4255513に記載された如き特定の芳香族アミノ化合物及びUS−A 4282309に記載された如きメロシアニン及びカルボスチリル化合物がある。
【0087】
硬化源として紫外線を使用するとき、被覆溶液に加えるべき光開始剤は、多少の程度の差はあれ、燐光体によって放出される光も吸収し、これによって特にUV又は青色光を放出する燐光体を使用したとき、放射線写真スクリーンの感度を損なうであろう。従って電子ビーム硬化は更に有効であることができる。
【0088】
本発明の貯蔵パネルの保護被覆は、被覆段階に続いて、未硬化又は僅かに硬化した被覆を、圧力ローラのニップを通過させることによってエンボス構造を与えられる。この場合、前記被覆に接触するローラーは、例えばEP−A 455309及び456318に記載されている如きレリーフ部分を得るように、例えばエンボス構造を被覆に与えるマイクロレリーフ構造を有する。
【0089】
型彫チルロールによってプラスチック被覆中に模様構造を形成するために好適な方法は、US−A 3959546に記載されている。別の例によれば、模様付又は型押された構造は、放射線硬化性液体被覆組成物(25℃の被覆温度でのヘプラー粘度は450〜20000mPa.s.である)を用いて操作するグラビアローラー又はスクリーン印刷装置でペースト状被覆組成物を適用することによって被覆段階で予め得られる。
【0090】
重力、粘度及び表面剪断の影響下の型押構造の平坦化を避けるため、放射線硬化は、液体被覆の適用後直ちに又は殆ど直ちに行われる。放射線硬化性被覆組成物の流動学的挙動又は流動特性は、いわゆる流動剤によって制御されることができる。その目的のため、低級アルキル(C1〜C2)及び高級アルキル(C6〜C18)エステル基を含有するアルキルアクリレートエステルコポリマーを、粘度を低下させる剪断制御剤として使用することができる。コロイドシリカの如き顔料の添加は粘度を上昇させる。
【0091】
本発明の貯蔵燐光体パネルの放射線硬化性被覆組成物に、各種の他の任意の化合物、例えば静電荷蓄積を減少するための化合物、可塑剤、艶消剤、滑剤、消泡剤等をEP−A 0510753に記載されている如く含有させることができる。その文献中には、硬化のための装置及び方法のみならず、X線変換スクリーン燐光体、光刺激性燐光体及び燐光体含有層の結合剤の非限定的調査も与えられている。
【0092】
多くの操作によって特に傷付けられやすいスクリーンの縁は、EP−A 0541146に従って作られた湿分硬化されるポリマー組成物から本質的に形成されるポリマー材料で縁(側面)をカバーすることによって強化されることができる。
【0093】
本発明によれば、さらに好ましい例では貯蔵燐光体パネルは前記保護被覆に隣接しかつ貯蔵燐光体粒子の前記層から遠い被覆によって湿分に対して保護される。前記被覆はパリレン(ポリパラキシレン)の層であり、前記パリレンはパリレンC,D及びHTからなる群から選択される。
【0094】
本発明の特別の例による放射線写真スクリーンのための支持体材料は、プラスチックフィルム例えばセルロースアセテート、ポリビニルクロライド、ポリビニルアセテート、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリイミド、セルローストリアセテート及びポリカーボネート;金属シート例えばアルミニウム箔及びアルミニウム合金箔;普通紙;バリタ紙;樹脂被覆紙;二酸化チタン等を含有する顔料紙;及びポリビニルアルコール等でサイジングした紙であることが好ましい。
【0095】
好ましい支持体の例には、透明又は青着色又は黒着色したポリエチレンテレフタレート(例えば日本、東京のToray Industriesによって供給されているLUMIRROR C,type X30)、TiO2又はBaSO4、及び非晶質炭素(a−c)で充填したポリエチレンテレフタレートを含む。例えばアルミニウム、ビスマス等の金属を、放射線反射性を有するポリエステル支持体を得るため、例えば蒸着法によって付着させてもよい。
【0096】
これらの支持体は、支持体の材料によって異なる厚さを有することができ、一般に取り扱い特性によって50〜1000μm、更に好ましくは80〜500μmであることができる。更にガラス支持体及び金属支持体も挙げられる。
【0097】
通常前述したスクリーンは医療用X線診断用途のために用いられるが、特別な例によれば、本発明の放射線写真スクリーンは、医療X線用途におけるよりも大きいエネルギーのX線又はγ線を使用する金属被写体の非破壊検査(NDT)においても使用できる。特に前記用途においては、更にガラス及び金属支持体が使用され、後者は例えばUS−A 3872309及び3389255に記載されている如く、高原子量のものが好ましい。
【0098】
工業用放射線写真のための特別な例によれば、燐光体スクリーンの像シャープネスは、Research Disclosure1979年9月, item18502に記載されている如く、燐光体含有層と支持体の間の燐光体スクリーン中に及び/又は支持体の裏側で、金属化合物、例えば鉛の塩又は酸化物である非蛍光顔料を含有する顔料−結合剤層を混入することによって改良される。
【0099】
適度な信号対ノイズ比(S/N)を得るため、刺激光は、貯蔵燐光体の光刺激時に放出される蛍光と共に検出されることを防止されるべきである。従って、例えば光電子増倍管の如き、刺激光が検出手段に入るのを防ぐ好適なフィルター手段が使用される。刺激光の強度比は刺激された放出光のそれよりも著しく大きいから、即ち104 :1〜106 :1(公開されたEP−A 0007105の5欄参照)の範囲での強度における差違があるから、極めて選択性の高いフィルターを使用すべきである。好適なフィルター手段又はフィルターの組合せは、カットオフフィルター、透過バンドパスフィルター及びバンドリジェクトフィルターの群から選択されることができる。フィルターの種類及びスペクトル透過級別の調査は、ニューヨークのA Wiley−Interscience Publication−John Wiley & Sons(1973年)発行、Woodlief Thomas, Jr編、SPSE Handbook ofPhotographic Science and Engineering,264〜326頁に与えられている。
【0100】
光刺激によって放出される蛍光は、光エネルギーを電子エネルギーに変える変換器、例えばデジタル化され貯蔵されることができる連続電気信号を提供する光電管(光電子増倍管)で光電子的に検出されることが好ましい。貯蔵後、これらの信号は、デジタル処理を受けることができる。デジタル処理には、例えば像コントラスト増強、空間周波数増強、像減色、像加色、及び特定像部分のコンツール規定を含む。
【0101】
記録されたX線像の再現のための一例によれば、所望により処理されたデジタル信号は、アナログ信号に変換され、それは例えば音響−光学モジュレーターによって書き込みレーザビームを変調するため使用される。変調されたレーザビームは、次いで写真材料、例えば所望により像処理された状態でのX線像を上に再現するハロゲン化銀乳剤フィルムを走査するために使用される。
【0102】
別の例によれば、光刺激を介して得られた光に相当する電気信号のアナログ−デジタル変換から得られたデジタル信号は、陰極線管上に表示される。表示前に信号はコンピューターで処理されてもよい。従来の像処理技術は、像の信号対ノイズ比を減少するため及び放射線写真の粗い又は微細な像特徴の像品質を増強するために適用されることができる。
【0103】
本発明を下記実施例によって示すが、それに限定されるものではない。S−SWR測定法で反映される如き像品質に関する重要な点は実施例中に後述する。
【0104】
【実施例】
使用される定義及び方法
BaSrFBr:Eu2+燐光体で被覆された光刺激性燐光体スクリーンに対して、He−Neレーザーで作られた像スキャナーで、感度S及び方形波応答SWRの測定を行った。
【0105】
10mW赤He−Neレーザーのビームを、ビームエキスパンダー及びコリメイトレンズを含む光学素子で、140μmの小さい点(FWMH)に集中させる。燐光体試料の幅全体にわたってこの小さいレーザー点を走査させるためにミラー検流計を使用する。この走査処理中、燐光体を刺激し、放出光を一線上に置いた光ファイバーの列によって捕捉する。サークル中に装着された光ファイバーの他端に、光電子増倍管を置く。
【0106】
刺激光を減衰させるため、光学フィルター、SCHOTTからのtype BG3を、光ファイバーと光電子増倍管の間に置く。この方法で、燐光体によって放出される光のみを測定する。光電子増倍管の小さい電流を、最初I/Vコンバーターで増幅し、A/Dコンバーターでデジタル化する。
【0107】
セットアップした測定装置を、HP 9826コンピューター及びHP 6944マルチプログラマーと接続し、測定を制御する。この方法を開始したとき、電子シャッターを閉じてレーザーをシャットダウンする。
【0108】
50mm×200mmの寸法の燐光体試料を、21mmの厚さを有するアルミニウムフィルターを設けた85kV X線源で励起する。放射線量をFARMER線量計で測定する。X線源と燐光体層の間に、6個の異なる空間周波数を含む薄い鉛ラスターを装着してX線放射線を変調する。使用する周波数は、1mmについて、0.50,1.00,2.00及び3.00線対である。露光後、試料をレーザースキャナー中に置く。一つの線を読み取るため、シャッターを開き、検流計を直線的に動かす。走査処理中、放出された光は、100kHzの試料採取速度周波数でA/Dコンバーターで連続的に測定され、マルチプログラマー中のメモリーカード内に貯蔵される。かくして一つの走査が100000のピクセルを含有する。一度走査が完了すると、再びシャッターを閉じ、検流計をその元の位置に再び置く。
【0109】
走査線のデータは、マルチプログラマー中のメモリーカードから前記データを分析するコンピューターに移される。最初の補正は、距離での走査線の感度変化を考慮に入れる。従って検量走査は、極めて均質に露光された燐光体試料に対し予め測定された。第二の補正は、X線量で前記値を割ることによってX線量を考慮に入れる。
【0110】
異なるブロックを分け、各空間周波数についての振幅を計算する。このときフーリエ解析を使用する。1mmについて0.025線対の空間周波数を有する第一ブロックの振幅は、刺激性燐光体スクリーンの感度としてとられる。他の値は、スクリーンの解像度を表す方形波応答(SWR:SWR1は1mmについての一つの線対での応答を表し;SWR2は1mmについての二つの線対での応答を表す)の曲線に対する結果である。
【0111】
スクリーンの組成
被覆溶液は、反射性(BaSO4粒子を含有する)又は吸収性(カーボンブラック粒子を有する)を有するポリエチレンテレフタレート支持体上に4m/分の速度で浸漬被覆法によって被覆された。
【0112】
熱硬化は、乾燥後80℃で一晩にわたって行われた。
【0113】
かくして得られたハレーション防止層の特性
633nmの波長において0.31の吸収(HeNeレーザ発光波長)。刺激性燐光体(390nmでその最高放出を有する)の放出波長では実質的な吸収は全く測定されない。
【0114】
燐光体層組成
STANN JF95B(SANKYO ORGANIC Chemicals Co. Ltd.)
0.9g
KRATON FG19101X(Shell Chemicals)
6.7g
BaSrFBr:Eu(平均粒子サイズ:7μm)
300g
【0115】
燐光体ラッカー組成物の製造:
STANN JF95B及びKRATON FG19101Xを、前述した量で、50:30:20の容積比でのメチルシクロヘキサン、トルエン及びブチルアセテートからの溶媒混合物63.0g中に撹拌しながら溶解した。その後、燐光体を加え、1700rpmの速度で更に10分間撹拌を行った。
【0116】
組成物を、下塗した175μm厚のポリエチレンテレフタレート支持体上に、2.5m/分の被覆速度でドクターブレード被覆し、室温で30分乾燥した。揮発性溶媒をできる限り多く除去するため、被覆された燐光体板を、乾燥オーブン中で90℃で乾燥した。
【0117】
良好な被覆特性を有する層組成が得られることが確立された。
【0118】
【表1】
【0119】
異なる充填要因を有する三つのスクリーンを、TiO2着色(本発明例)又はTiO2非着色(比較例)オーバーコートでスクリーン印刷することによってオーバーコートした。この層の硬化は158kV放射線を使用して8MradでのEB硬化によって確立された。
【0120】
1mmについて1及び2線対でのSWR測定は各スクリーンについてなされ、TiO2着色されているか否かにかかわらず、保護オーバーコートを有する及び有しない前記スクリーンについて比較がなされた。
【0121】
五つの異なるが連続する測定領域の数学的平均粗さ深さ値Rtとして粗さRzが測定され、前記値Rtは最も高い“頂部”と最も低い“谷”の間の高さの差として規定される。かかる顕微鏡的に微細な不均一性を測定するために好適な装置として、“ペルソメータ(perthometer)”が使用された。その装置によって表面テキスチャーはThe American Society of Mechanical Engineersによって公開されているようなANSI B46.1−1985に従って測定されることができる。Rz及びRmaxの値はμmで表示されている。
【0122】
ΔSWR値は1mmあたり1及び2線対でのSWR値を比較するときのシャープネスの低下の百分率を表している。保護層の有る/無い被覆では、比較例に対して並びに本発明例の貯蔵燐光体スクリーンに対してなされた。
【0123】
比較例及び本発明例の被覆に対するシャープネス及び粗さと関連したデータから明らかなように、保護層において白色顔料を有する本発明例の被覆について得られたシャープネスの低下は保護層のないものより常に小さい(以下の要約した表を参照)。
【0124】
【表2】
【0125】
スクリーンNo.2からさらに結論づけられることができるように、保護被覆の増強した粗さはシャープネスの損失に対して不利ではない:反対方向の傾向さえ観察される。さらに、1 l/mm〜2 l/mmで得られた結果から生じるシャープネスの低下は保護層が着色されたときより常に小さい。
【0126】
異なる線対/mmにおいて着色された保護層を有する三つのスクリーンと着色された保護層を有しない三つのスクリーンの間のシャープネスの平均的な相対的増加は1,2,3及び4 l/mmのそれぞれについて25%、12%、2%及び1%であった。
【0127】
本発明のように読み出されるための処理機において輸送されなければならないスクリーンにとって、前記増強された粗さはさらに極めて望ましい。シャープネスは否定されないので、前述の本発明の目的は十分に達成されている。さらにスクリーン構造ノイズは本発明のスクリーンに対すると同じように比較例に対しても評価されている。
【0128】
操作の容易性に加えて、スクリーン構造ノイズの増加がない、好適なスピードのための優れた像品質(改良されたシャープネス)は本発明に述べられた特徴を適用することによって十分に達成される。
【0129】
上述の記載は例示であって制限することを意図していないことは理解されるべきである。上述の記載を読めば当業者には多くの例が明らかであるだろう。それゆえ本発明の範囲は上述の記載に関してではなく、その代わり添付の特許請求の範囲に関して、かかる特許請求の範囲に関連する均等の範囲に沿って決定されるべきである。特許出願及び出版物を含む全ての論文、特許及び参照物の開示は全ての目的のためにここに参照として組み入れられる。
Claims (5)
- 結合媒体に分散された貯蔵燐光体粒子の自己支持又は被支持層と、それに隣接する保護被覆とを含む放射線像貯蔵パネルにおいて、前記保護被覆が結合剤に加えて、1.6より大きい反射率を有する白色顔料を含むこと、及び前記保護被覆が2〜10μmの表面粗さ(Rz)を有することを特徴とする放射線像貯蔵パネル。
- 前記保護被覆が白色顔料として二酸化チタン又はチタン酸マグネシウムを含む請求項1に記載の放射線像貯蔵パネル。
- 前記結合剤がウレタンアクリレート又はアクリル型ポリマーを含む請求項1又は2に記載の放射線像貯蔵パネル。
- 前記白色顔料が前記結合剤に対して5重量%以下の量で存在する請求項1〜3のいずれかに記載の放射線像貯蔵パネル。
- 前記燐光体粒子がBaFBr:Eu又はCsBr:Eu型の刺激性燐光体からなる群から選択された組成を有する請求項1〜4のいずれかに記載の放射線像貯蔵パネル。
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