JP2004000516A - 血漿容器を空にする方法および装置 - Google Patents

Abstract

【課題】血漿容器を空にする方法及び装置の提供。
【解決手段】特定数の空にすべき充填された容器の束を形成する第１の段階を含み、次に容器には脱イオン温水の噴霧による外部洗浄工程と同様に脱イオン水の噴霧による続くすすぎ工程とが施され、次に容器を乾燥させるステップに移り、その後容器の一端を切断して除去するステップに移り、次に把持するステップに移り、本方法の開始時に束で配置された同数の容器において、容器は、血漿の塊を落として回収できるように反転される方法及び装置。
【選択図】　　　図１

Description

【０００１】
本発明は、薬学研究所での血漿の容器の取り扱いに適用可能であり、その工程に重要な新規性および進歩性を与える、血漿容器を空にする方法およびその装置を開示することを目的とする。
【０００２】
既知のように、血漿に関連する医薬品専門の研究所でのヒトの血漿の取り扱いは、ドナーから採取した血漿を含み、それらを保存するために冷凍状態で研究所に到着するボトルの使用と、薬学用途のための製品の利用に必要な工程の実行とに基づいている。
【０００３】
現在、容器の取り扱いは半自動的方法で実行され、この方法では、各ボトルからの血漿の最適な利用を保証することができない。ヒトの血漿が高価であることを鑑みると、ボトルを空にすることが不完全であること、製品のうちいくらかの割合が無駄になることは、かなりのコスト要因を表すため、特にコストの観点から見て、この方法は重大な問題をもたらす。さらに、血漿を解凍し空にする手順は、分別プロセスにおいてその後得られることになるタンパク質の収量に影響を及ぼす。
【０００４】
本発明は、高収率で血漿ボトルを自動的に空にすることを達成し、ボトルを略完全に空にすること、すなわち、ボトルの内容物の完全な利用を可能にする方法および装置を開示することを目的とする。
【０００５】
本発明によると、ボトルには連続的プロセスが施され、その一部は、ボトルを空にすることが行われる無塵室すなわち無菌室と、ボトルを搭載する隣接する部屋とを分ける隔壁の外で実行され、脱イオン温水によって洗浄するステップに移り、その後すすぎステップに移り、同様に脱イオン水でノズルにより噴霧され、水は洗浄槽で回収され、その後、同じ部屋から引き出された清浄な空気を高圧ファンおよびスプレーノズルを用いて噴霧することによって乾燥させる段階が続き、その後、ボトルの頂部が自動的に除去され、好適なホッパに回収される把持および切断ステップがあり、最後に、ボトルの排出および内部の乾燥を容易にするために、圧縮空気を用いて重力によって空にするステップが行われる。
【０００６】
本方法を実行するために、本発明は、コンベヤベルトを有するトンネルの形態の単独の設備を提供し、コンベヤベルトは、装置の残りの部分が位置付けられる無塵エンクロージャ（囲い部）すなわち無菌エンクロージャの外部の入口部分から始まり、装置は、ポンプによって、かつボトル洗浄温度に達するために熱交換器によって吸引槽から再循環される脱イオン温水を噴霧するスプレーノズルを備える第１の洗浄ゾーンを有する。洗浄セクションの後に、コンベヤベルトはボトルを同数ずつまとめて、脱イオン水を噴霧するノズルがあるすすぎゾーンへ移送し、次にこの設備は乾燥ゾーンを含み、そこにボトルが同じベルトによって移送され、高圧ファンによって部屋から引き出された清浄な空気が、好適なノズルによって吹きつけられる。この設備は、ボトルの群、たとえば３本のボトルを圧縮空気によって把持する対抗金型（ｃｏｕｎｔｅｒ−ｍｏｕｌｄ　ｆｏｒｍ）によるプレス装置に続き、好ましくは空気圧シリンダおよびピストンアセンブリによって作動される、ボトルの頂部を横に切断する個別のブレード装置を有し、次にこの設備は、ボトルの存在を検出する光ファイバセンサを有し、このゾーンは、事前に洗浄、すすぎ、および解凍が施された群を構成するボトルを同時に持ち上げる特別な部分を有し、ボトルを空にして、その後それらを、空のボトルを回収するホッパに投入するロボットを含む。
【０００７】
よりよい理解のために、本発明の実施の完全な設備を示すいくつかの図面を、限定されない説明例として添付する。
【０００８】
機械は、主に１つのトンネルからなる単一のアセンブリの形態で構成され、内部にはボトル洗浄セクション１、それに続くすすぎセクション２、および乾燥セクション３が配置され、それに続いてボトルの切断プレス４がある。機械は、プロセスへのボトルの導入のための入口ゾーン５と、部分解凍した血漿の排出およびボトルの排出が行われる排出ゾーン６とを有する。
【０００９】
入口セクション５は、無塵すなわち無菌としたエンクロージャの外部に位置付けられ、番号７で概略的に示す隔壁によって分離されている。
【００１０】
入口ゾーン５において、コンベヤベルト８は、手作業の配置によって所定の数、たとえば３本のボトルの群となったボトル９を受け取り、その後ボトルを洗浄ゾーン１に渡し、そこでボトルは脱イオン温水によって洗浄され、水はポンプによってタンクから引き出されて再循環するが、これらは図示していない。任意のタイプの熱交換器、たとえば蒸気熱交換器によって、所望の指定温度に達するまで加熱が実行され得る。
【００１１】
洗浄ゾーン１から、開始時に所定位置に配置されたのと同じ数のボトルの群をなしてボトルはすすぎゾーンに移り、そこでボトルは、洗浄水と同様の方法で、スプレージェットによって脱イオン温水の処置を受け、水は洗浄槽で回収され、余剰分は放出口により除去される。乾燥ゾーン３には、ノズル、たとえば２つのノズルに接続された高圧ファンを介して同じ部屋から引き出された清浄な空気が吹き込まれ、乾燥後に切断ゾーン４に移り、そこでボトルが把持され、空気圧シリンダなどにより作動されるブレードによって後方部分の横方向の切断が実行され、切断部分はホッパに回収される。コンベヤベルトは切断されたユニットを排出ゾーンに移送し、そこでロボット１０が複数の把持手段１１によってボトルの群を持ち上げ、把持手段１１は、図３において機械の前部に示す空にする地点にボトルを移動させ、ボトルに重力作用を与えて、ボトルを振盪し、スプレーガス、好ましくは濾過空気の導入によって、ボトルを空にし、液抜きすることを完了する。次に、ボトルは排出ゾーン１２に移送され、回収ホッパに入れられる。
【００１２】
認められるように、本発明の機械の目的は、半解凍状態の血漿の塊が出されてボトルが回収ホッパ内に入れられ、そこから機械の一部を形成していない融解ゾーンに移るまで、血漿のボトルを取り扱うことである。
【００１３】
本発明から得られる本質的な利点の１つは、人間が血漿に触れることがないため、そのような接触に伴う従来の汚染の危険性が回避されることである。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施のための機械一式の正面図である。
【図２】側面立面図である。
【図３】同じ機械の平面図である。

Claims (5)

1. 血漿容器を空にする方法であって、第１のステップにおいて、所定数の空にすべき充填された容器の束が形成され、その後、前記束には脱イオン温水での噴霧による外部洗浄工程と、同様に脱イオン水での噴霧による続くすすぎ工程とが行われ、次に前記容器を乾燥させるステップに移り、その後前記容器の一端を切断して除去するステップに移り、次に把持するステップに移り、該方法の開始時に前記束において配置された同数の容器において、該容器は、部分的に解凍された血漿の塊を落として回収することができるように反転され、融解のために準備され、最終ステップにおいて、前記空の容器の除去に進む方法。
2. 前記容器を洗浄するステップ、すすぐステップ、および乾燥させるステップにおいて、前記容器のそれぞれに含まれる血漿の塊が重力により落ちることが可能になる時点まで、前記容器の内容物の部分的な解凍が行われることを特徴とする、請求項１に記載の血漿容器を空にする方法。
3. 請求項１又は２に記載の方法を実施する装置であって、無菌エンクロージャの外部に位置付けられる前記容器の入口セクションによって延長され、脱イオン温水をボトルの外部にノズルを用いて圧力下で噴霧することによって前記ボトルを洗浄する第１のセクションと、圧力下で脱イオン温水によって前記ボトルをすすぐ次のセクションと、ノズルを通して押し出される空気の作用によって前記ボトルを乾燥させる次のセクションと、前記容器のそれぞれの一端を分断する切断プレスと、設備の入口に配置された同じ群の容器を把持し、重力により半解凍状態の内容物を落とすための前記容器の反転および回収ホッパへの前記空の容器の投入に進む最終セクションとを含む無菌エンクロージャに収容されたトンネルを備えることを特徴とする、装置。
4. 前記機械は、前記セクションの全てに共通であって、前記入口セクションと、前記洗浄、すすぎ、乾燥、および切断トンネルと、部分的に解凍された血漿の塊を排出し、また、前記ボトルを液抜きして前記空のボトルを除去する前記最終ゾーンとに沿って走るコンベヤベルトを備えることを特徴とする、請求項３に記載の装置。
5. 前記排出ゾーンにおいて、前記機械の前記入口にもともと配置された束を把持フレームによって持ち上げ、解凍した血漿の排出および回収ホッパへの前記空の容器の廃棄のために前記束を回転させる手段を有するロボット装置を有することを特徴とする、請求項３又は４に記載の装置。

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