JP2003521266A - 蓄積材料の下に位置する分配材料を有しリウェットが減少された吸収性物品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、衛生的用途で使用されるような吸収性物品であって、最終流体蓄積領域及び最終流体蓄積領域とその物品の衣服対向面との間に位置し最終流体蓄積領域と流体連絡した流体分配領域を有し、最終流体蓄積領域が１００ｃｍでの毛細管収着脱着容量（ＣＳＤＣ１００）が少なくとも１０ｇ／ｇである材料を具備する吸収性物品に関する。さらに、液体分配層は、その最大容量の３０％での毛細管収着吸着高さ（ＣＳＡＨ３０）が少なくとも２５ｃｍである材料を具備する。その物品全体は、減少されたリウェットの傾向を提供する。本発明に特に好適な分配材料は、フォーム材料、好ましくは高分散相油中水系エマルジョンから導出された高分子フォームである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明の一般的分野 本発明は、主に尿のような身体排出物を受け取り且つ保持するように設計され
た吸収性物品に関する。そのような物品は、乳児用オムツ、トレーニングパンツ
、及び成人用失禁物品などのような使い捨て衛生物品である。

【０００２】 背景／従来技術 使い捨てオムツ、トレーニングパンツ、成人用失禁物品のように尿及び糞便の
ような身体排出物を受け取り且つ保持するための吸収性物品は当技術分野におい
て公知であり、それらの性能を改良することに対して著しい努力が費やされてい
る。より良好な性能のオムツのような吸収性物品を提供する能力は、大量の排出
された身体液，特には尿，を捕捉し且つ蓄積することができ、特には受け取った
液体を放出して着用者の皮膚へと戻す傾向が最小化された比較的薄い吸収体コア
または構造を開発する能力に左右される。

【０００３】 これに関しては、しばしば「ハイドロゲル」、「超吸収体」、または「ハイド
ロコロイド」、或いは「ハイドロゲル形成」材料と呼ばれるある吸収性ポリマー
の使用が特に重要である。例えば、そのような吸収性ポリマー（以下、「ハイド
ロゲル形成吸収性ポリマー」という）の吸収性物品中での使用を開示している１
９７２年６月１３日に交付された米国特許第３，６９９，１０３号（Ｈａｒｐｅ
ｒら）及び１９７２年６月２０日に交付された米国特許第３，７７０，７３１号
（Ｈａｒｍｏｎ）を参照のこと。実際、より薄いオムツの開発は、典型的には繊
維質マトリクスと組み合わせて使用される場合に、これらハイドロゲル形成吸収
性ポリマーが排出された大量の身体液を吸収する能力を利用したより薄い吸収体
コアの直接的結果であった。例えば、繊維質マトリクスとハイドロゲル形成吸収
性ポリマーとを具備し、薄く、コンパクトで、嵩高くないオムツをつくるのに有
用な二重層コア構造を開示している１９８７年６月１６日に交付された米国特許
第４，６７３，４０２号（Ｗｅｉｓｍａｎら）及び１９９０年６月１９日に交付
された米国特許第４，９３５，０２２号を参照のこと。また、ポリマーが膨潤し
た際にゲル連続流体輸送ゾーンを形成するハイドロゲル形成ポリマーの高濃度領
域を具備する吸収体コアに関する１９９６年１０月８日に交付された米国特許第
５，５６２，６４６号（Ｇｏｌｄｍａｎら）及び１９９７年２月４日に交付され
た米国特許第５，５９９，３３５号を参照のこと。

【０００４】 ハイドロゲル形成吸収性ポリマーの吸収性物品蓄積構造中における主要な構成
要素としての使用に加えまたはその代わりに、高分散相油中水系エマルジョン（
「ＨＩＰＥｓ」）から得られる高分子フォーム材料を使用することが確認されて
いる。１９９３年１１月９日に交付された米国特許第５，２６０，３４５号（Ｄ
ｅｓＭａｒａｉｓら）、１９９５年２月７日に交付された米国特許第５，３８７
，２０７号（Ｄｙｅｒら）、及び１９９７年７月２２日に交付された米国特許第
５，５６０，２２２号（ＤｅｓＭａｒａｉｓら）を参照のこと。

【０００５】 さらなる開示は、１９９７年３月２７日に出願されたＰＣＴ出願ＵＳ９７／０
５０４６のように着用者の脚の間の領域において容量が低い構造についてなされ
ており、それは、物品の良好な捕捉及び分配特性を有する材料を具備するある領
域を通って規定の液体蓄積能力を有する材料を具備する他の領域へと至る液体の
移動に関している。ＰＣＴ公報ＷＯ９８／４３５７０には、改良されたフィット
と改良されたリウェット（rewet）性能とを兼ね備えた吸収性構造が記載されて
いる。

【０００６】 さらなる従来技術は、吸収体コアとトップシートとの間に「サージ管理手段」
を提供することによるように、改良された流体捕捉／分配性能を有する材料を提
供することを目的としている。例えば、ＥＰ−Ａ−０．３９７．１１０またはＥ
Ｐ−Ａ−０．３１２．１１８を参照のこと。

【０００７】 他の文献は、蓄積層，その蓄積層は流体が表面から微視的に見て吸収性材料に
浸透することなくその下に位置する分配層へと通過するのを可能とする「流体通
路」を有する，の下に位置する分配層を有する吸収性物品を開示している（例え
ば、ＥＰ−Ａ−０．５６５．６０６またはＥＰ−Ａ−０．３４３．９４０を参照
のこと）。流体が上に位置する蓄積層を通り抜けることを可能とされた，この層
は少量の超吸収体材料のみを有することなどによって比較的低い最終蓄積容量を
有しているので，代わりの設計が記載されている。例えば、ＥＰ−Ａ−０．５１
２．０１０を参照のこと。

【０００８】 ＵＳ−Ａ−５．４５４．８００（Ｈｉｒｔら）には、積層された配置の少なく
とも第１及び第２の吸収性部材を、より低位の層−例えば薄葉紙−が第１の層よ
りも良好な吸上特性を有するように具備し、第１の層は、コフォーム（co-form
）またはエアレイド薄葉紙ウェブのような大きなポアの材料からつくられ得る或
いは下敷き層中への流体の浸透を可能とするギャップまたはアパーチャを有し得
る吸収性物品が開示されている。

【０００９】 さらに他の記事は、吸収性構造において使用されているものに、ＵＳ−Ａ−５
．５９９．３３５に記載されるような「塩水流伝導性（Saline Flow Conductivi
ty）」限度で表される液体透過性を示す超吸収体材料を使用することを記載して
いる。

【００１０】 さらなる部類の文献は、ＥＰ−Ａ−０．８０９．９９１に開示されるような高
いフラックス或いは１９９８年３月１３日にＴ．ＤｅｓＭａｒａｉｓらにより出
願され「Ａｂｓｏｒｂｅｎｔ ｍａｔｅｒｉａｌｓ ｆｏｒ ｄｉｓｔｒｉｂｕ
ｔｉｎｇ ａｑｕｅｏｕｓ ｌｉｑｕｉｄｓ」と題された係属中の米国特許出願
番号第０９／０４２４１８に開示されるような高い吸上能力を有するもののよう
に改良された流体分配特性を有する材料を記載している。

【００１１】 しかしながら、そのような技術において記載されるような分配材料を用いるこ
とに伴う問題は、蓄積材料が分配材料を空にして且つその物品の良好なリウェッ
ト性能を維持するためには比較的高い毛細管吸収圧が必要であるということであ
る。

【００１２】 それゆえ、良好な捕捉及び良好な分配を提供し、特にはその物品の外側に硬い
感触を防止する薄い厚さを提供すること（しばしば「ポリポックマーキング」と
呼ばれる），それは液体を透通させるかも知れない，のように着用者の快適さに
有害な影響を与えることのない満足に機能する物品へ向けての改良に対する要求
がある。特に、薄い厚さと小さなコアサイズとの組み合わせは、最大「基本容量
」、すなわち、多量の単位面積あたり流体蓄積容量についての要求をもたらす。

【００１３】 発明の目的 ここで、本発明の目的は、上述した分野における改良を有する吸収性物品を提
供すること、特には、従来の製造ライン上であっても製造が容易な吸収性物品を
提供することにある。 本発明のさらなる目的は、従来タイプの流体蓄積材料または部材で、特に好適
な分配材料の利益を活用する吸収性物品を提供することにある。

【００１４】 要約 本発明は、衛生的用途で使用されるような吸収性物品であって、最終流体蓄積
領域及び前記最終蓄積領域と前記物品の衣服対向面との間に位置し且つ前記最終
流体蓄積領域と流体連絡した流体分配領域を有し、前記最終流体蓄積領域は、（
１）１００ｃｍでの毛細管収着脱着容量（ＣＳＤＣ １００）が少なくとも１０
ｇ／ｇであり且つ（２）０ｃｍでの毛細管収着脱着容量（ＣＳＤＣ ０）が前記
ＣＳＤＣ １００よりも高く且つそれにより（３）ＣＳＤＣ ０とＣＳＤＣ １
００との差である緩束縛液体容量（ＬＢＬＣ）を有し且つ（４）前記ＬＢＬＣの
５０％が解放される際の毛細管収着脱着解放高さ（ＣＳＤＲＨ ５０）が６０ｃ
ｍ未満である材料を具備する吸収性物品である。さらに、前記液体分配層は、最
大容量の３０％での毛細管収着吸収高さ（ＣＳＡＨ ３０）が少なくとも２５ｃ
ｍである材料を具備する。

【００１５】 加えて、前記最終流体蓄積領域は、２５×１０^-7ｃｍ³秒／ｇよりも高い、好
ましくは７０×１０^-7ｃｍ³秒／ｇよりも高い、より好ましくは２００×１０^-7
ｃｍ³秒／ｇよりも高い、最も好ましくは４００×１０^-7ｃｍ³秒／ｇよりも高い
か或いはさらには１０００×１０^-7ｃｍ³秒／ｇよりも高いＳＦＣ値を有し得る
。

【００１６】 さらなる側面において、本発明は、ＣＳＡＨ ３０が少なくとも５０ｃｍであ
る流体分配領域材料を有し得る。 さらに他の側面において、前記流体分配領域材料は、１５０ｃｍ未満のＣＳＤ
Ｈ５０を有する。その代わりに、前記流体分配材料の利益は、１００％飽和透過
率値（ｋ（１００））の少なくとも１５％の、好ましくは１００％飽和透過率値
（ｋ（１００））の１８％よりも高い、より好ましくは２５％よりも高い、最も
好ましくは３５％よりも高い５０％飽和流体透過率値（ｋ（５０））を有するこ
とによって記載され得る。 さらに他の側面において、前記流体分配領域材料は、少なくとも１ダルシーの
、好ましくは少なくとも８ダルシーの１００％飽和透過率を有する。

【００１７】 本発明の好ましい態様において、前記分配領域材料は、少なくとも４の、好ま
しくは少なくとも５の、より好ましくは少なくとも８の、最も好ましくは少なく
とも１５の膨張係数を有する。 本発明の他の好ましい実施は、鉛直吸上試験における１５ｃｍでの累積フラッ
クス値が、少なくとも０．０２ｇ／ｃｍ²／分、好ましくは０．０４ｇ／ｃｍ²／
分よりも高い、より好ましくは０．０７ｇ／ｃｍ²／分よりも高い、最も好まし
くは０．１４ｇ／ｃｍ²／分よりも高い分配領域材料を有する。

【００１８】 流体分配及び／または蓄積構成要素として本発明に有用な好適な材料は、フォ
ーム材料、好ましくは高分子フォーム材料、より好ましくは高分散相油中水系エ
マルジョンから得られる高分子フォーム材料である。 その代わりに、前記分配領域は、繊維質材料、好ましくは化学的に剛化された
セルロース、及び／または合成繊維を具備し得る。任意に、前記分配材料は、形
成後に機械的に処理され得る。

【００１９】 本発明に係る前記分配領域は、単層材料であってもよく、幾つかの層で構成さ
れてもよく、本質的に均質な組成及び／または密度及び／または基本重量であっ
てもよい。 前記最終流体蓄積領域は繊維材料を具備することができ、好ましくは、この領
域は超吸収体材料を具備する。好ましくは、これら材料は、少なくとも５０×１
０^-7ｃｍ³秒／ｇの、好ましくは少なくとも８０×１０^-7ｃｍ³秒／ｇの、より好
ましくは少なくとも１００ｃｍ³秒／ｇの、さらにより好ましくは１５０ｃｍ³秒
／ｇのＳＦＣを有する。

【００２０】 前記最終流体蓄積領域は、本質的に組成が均質であることが可能であり、単層
または多層構造であることが可能である。好ましくは、前記蓄積領域は、個々の
ボイド、アパーチャ、またはギャップ体積が１０ｍｍ³より大きなボイド、アパ
ーチャ、またはギャップを本質的に有していない。

【００２１】 本発明の吸収性物品が股及び１つ以上のウエスト領域へと区分される場合、股
領域は、１つ以上のウエスト領域を合わせたものよりも低い、好ましくは全コア
の最終流体蓄積容量の４９％未満の、より好ましくは４１％未満の、さらにより
好ましくは２３％未満の最終流体蓄積能力を有することができる。

【００２２】 さらに他の側面において、本発明は、４５０ｇ／ｍ²未満の比較的低い液体蓄
積部材の基本重量を有する吸収性物品であり、それについて、股領域における最
終蓄積材料の基本重量がその物品全体にわたって２０％未満異なる（乾燥重量で
）ように液体蓄積部材の基本重量はその全体にわたって本質的に一定である。 さらに他の側面において、本発明に係る吸収性物品は、吸収体コア全体の長さ
の半分の股領域の長さを有する。好ましい態様において、前記最終流体蓄積領域
は、前記流体分配領域の表面積の少なくとも１．２倍の表面積を被覆する。

【００２３】 図面の簡単な説明 図１−吸収性物品の例としてのおむつ 図２−捕捉試験スタンド 図３−捕捉後コラーゲンリウェット法（ＰＡＣＯＲＭ）試験スタンド

【００２４】 詳細な説明 定義 ここで使用されるように、用語「吸収性物品」は、身体滲出物を吸収し且つ包
含するデバイスを言い、より詳細には、着用者の身体に接してまたは近接して配
置されて身体から排出される様々な滲出物を吸収し且つ包含するデバイスを言う
。ここで使用されるように、用語「身体液」は、制限されるものではないが、尿
、月経及び腔排出物、汗及び糞便を含む。

【００２５】 用語「使い捨て」は、ここでは、洗濯されること或いは吸収性物品として再生
または再使用されることが意図されていない吸収性物品（すなわち、それらは、
使用後に廃棄されること、及び好ましくは、リサイクルされるか、堆肥化される
か、環境的に適合性の方法で処分されることが意図されている）を記載するのに
使用される。

【００２６】 ここで使用されるように、用語「Ｚ次元」は、部材、コア、または物品の長さ
及び幅に対して直交する次元を言う。Ｚ次元は、通常、部材、コア、または物品
の厚さに対応している。ここで使用されるように、用語「Ｘ−Ｙ次元」は、部材
、コア、または物品の厚さに直交する平面を言う。Ｘ−Ｙ次元は、通常、部材、
コア、または物品の長さ及び幅にそれぞれ対応している。

【００２７】 ここで使用されるように、用語「吸収体コア」は、主として、身体液の捕捉、
移送、分配、及び蓄積を含む物品の流体取扱特性を担う吸収性物品の構成要素を
言う。そういうものであるので、吸収体コアは、典型的には、吸収性物品のトッ
プシートやバックシートは含まない。

【００２８】 ここで使用されるように、用語「吸収性部材」は、典型的には、１つ以上の流
体取扱い機能性，例えば、流体捕捉、流体分配、流体移送、及び流体蓄積など，
を提供する吸収体コアの構成要素を言う。吸収性部材は、吸収体コア全体或いは
吸収体コアの一部のみを具備し得る、すなわち、吸収体コアは１つ以上の吸収性
部材を具備し得る。「蓄積吸収性部材」は、主として吸収された流体を最終的に
蓄積する機能を果たす吸収体コアの吸収性部材構成要素である。上述のように、
蓄積吸収性部材は、その鉛直吸上能力の結果として、流体を分配させてもよい。

【００２９】 ここで使用されるように、用語「領域」または「ゾーン」は、吸収性部材の部
分または区域を言う。 ここで使用されるように、用語「層」は、根本的な次元がＸ−Ｙである，すな
わち、その長さ及び幅に沿った，吸収性部材を言う。なお、層という用語は必ず
しも単一の層またはシートに制限されるわけではないことが理解されるべきであ
る。それゆえ、層は、必須のタイプの材料の積層体或いは幾つかのシートまたは
ウェブの組み合わせを具備し得る。したがって、用語「層（単数）」は用語「層
（複数）」及び「層状体」を含む。

【００３０】 本発明の目的のために、用語「上部」は使用時に吸収性物品の着用者に最も近
く、典型的には吸収性物品のトップシートと対向する層のような吸収性部材を言
い、これとは逆に、用語「下部」は吸収性物品の着用者から最も遠く、典型的に
はバックシートと対向する吸収性部材を言うことが理解されるべきである。 ここで使用される全ての百分率、比、及び割合は、規定されない限り、重量に
よって計算される。

【００３１】 吸収性物品−一般的説明（図１） 吸収性物品は、一般には、 − 吸収体コア（それは、複数の副構造或いは複数の吸収性部材からなるも
のであってもよい）と、 − 流体透過性のトップシートと、 − 実質的に流体不透過性のバックシートと、 − 任意の密封エレメントまたは弾性付与材のようなさらなる特徴と を具備する。

【００３２】 図１は、オムツである本発明の吸収性物品の代表的な態様の平面図である。 図１に示すオムツ２０は、平坦化された収縮していない状態（すなわち、弾性
誘導収縮がサイドパネル中を除いて引き抜かれており、サイドパネル中には弾性
体が緩められた状態で残されている）であり、その構造の一部はより明確にオム
ツ２０の構造を示すために切断され、着用者から離れて向いたオムツ２０の部分
，外側表面５２，は観察者に向いている。図１に示すように、オムツ２０は、液
体透過性トップシート２４、トップシート２４と接合された実質的に液体不透過
性のバックシート２６、及びトップシート２４とバックシート２６との間に位置
する吸収体コア２８；弾性を付与されたサイドパネル３０；弾性を付与されたレ
ッグカフス３２；弾性ウエスト機構３４；並びに一般には複数の３６で示される
二重張力締結システムを具備する閉鎖システムを具備している。

【００３３】 トップシートは、好ましくは、ユーザの皮膚に対して追従性であり、軟らかい
感触であり、非刺激的である。さらに、トップシートは液体浸透性であり、液体
（例えば、月経及び／または尿）がその厚さに直ちに染み込むのを可能とする。
適当なトップシートは、織られた及び不織の材料（例えば、繊維の不織布ウェブ
）；孔が設けられた成形熱可塑性フィルム、開口された可塑性フィルム、及びハ
イドロフォームされた熱可塑性フィルムのような高分子材料；多孔質フォーム；
網状フォーム；網状熱可塑性フィルム；及び熱可塑性スクリムのような様々な材
料から製造されてもよい。好適な織られた及び不織の材料は、天然繊維（例えば
、木材或いは綿繊維）、合成繊維（例えば、ポリエステル、ポリプロピレン、或
いはポリエチレン繊維のような高分子繊維）、或いは天然繊維と合成繊維との組
合わせで構成され得る。使用されるポリマーは、本質的に親水性であってもよく
、ポリマーの表面に適用されるかまたはポリマー中に組み込まれた適当な界面活
性剤の添加によって親水性とされてもよく、或いは、そのようなポリマーは疎水
性であっても（及び維持されても）よい。トップシートが不織布ウェブを具備す
る場合、そのウェブは、多数の公知の技術によって製造されてもよい。例えば、
ウェブは、スパンボンド、カード、ウェットレイド、溶融吹込、ハイドロエンタ
ングル、あるいは上記の組み合わせなどをされてもよい。トップシートは、、Ｅ
Ｐ−Ａ−０．７９４．８０４に記載されるようなローションまたは皮膚軟化剤な
どのさらなる材料を具備し得る。

【００３４】 バックシートは、液体（例えば、月経及び／または尿）に対して不透過性であ
り、他のフレキシブルな液体不透過性材料が使用されてもよいが、好ましくは薄
いプラスチックフィルムから製造される。ここで使用されるように、用語「フレ
キシブル」は、人体の一般的形状及び輪郭に追従性であり且つ直ちに整合する材
料を言う。バックシートは、吸収体コア中に吸収され且つ包含された滲出物がベ
ッドシーツ、パンツ、パジャマ、及び下着のように吸収性物品と接触する物品を
濡らすのを防止する。バックシートは、それゆえ、織られたまたは不織の材料、
ポリエチレンまたはポリプロピレンの熱可塑性フィルムのような高分子フィルム
、或いはフィルムがコートされた不織布材料のような複合材料を具備してもよい
。好適なバックシートは、約０．０１２ｍｍ（０．５ｍｉｌ）乃至約０．０５１
ｍｍ（約２．０ｍｉｌ）の厚さを有するポリエチレンフィルムである。代表的な
ポリエチレンフィルムは、オハイオ州ＣｉｎｃｉｎｎａｔｉのＣｌｏｐａｙ社に
よってＰ１８−１４０１の商標名で、及びインディアナ州Ｔｅｒｒｅ Ｈａｕｔ
ｅのＴｒｅｄｅｇａｒ Ｆｉｌｍ ＰｒｏｄｕｃｔｓによってＸＰ−３９３８５
の商標名で製造されている。バックシートは、好ましくは、より布状の外観を提
供されるために、エンボス加工及び／または艶消し仕上げされる。さらに、バッ
クシートは、滲出物がバックシートを通り抜けるのを防止しつつ、蒸気が吸収体
コアから逃げるのを可能とするものであってもよい（すなわち、バックシートは
通気性である）。そのような水蒸気透過性バックシートは、マイクロ孔質フィル
ムまたはフィルム積層体、コートされた不織布及びプラズマ処理された不織布な
どを含む不織布、傾斜した円錐などのような全方向性の液体通過を可能としない
孔を任意に有するモノリシックフィルム、積層体、または成形フィルム、或いは
それらの組み合わせを具備し得る。そのようなバックシートについては、仏国の
Ｅｌｆ Ａｔｏｃｈｅｍから市販されているＰＥＢＡＸ（登録商標）、米国のＢ
Ｆ Ｇｏｏｄｒｉｃｈから市販されているＥＳＴＡＮＥ（登録商標）、米国イリ
ノイ州Ｂｕｆｆａｌｏ ＧｒｏｖｅのＥｘｘｏｎ Ｃｈｅｍｉｃａｌ社から市販
されているＥｘｘｏｎ Ｅｘｘａｉｒ（登録商標）ＸＦＢ−１００Ｗ、米国オハ
イオ州ＣｉｎｃｉｎｎａｔｉのＣｌｏｐａｙ社から市販されているＤｕＰｏｎｔ
Ｈｙｔｒｅｌ（登録商標）Ｆｉｌｍ ｂｌｅｎｄ ＃Ｐ１８−３０９７または
ＤｕＰｏｎｔ Ｈｙｔｒｅｌ（登録商標）Ｆｉｌｍ ｂｌｅｎｄ ＃Ｐ１８−３
０９６のように多数の材料が市販されている。これら種類のフィルムのうち、所
謂「モノリシックフィルム」と呼ばれるタイプは、本発明に係る物品での使用に
特に好ましい。一旦、そのような材料がある量の水を捕らえると、それらの水に
ついての透過性は実際に増加し得る。それゆえ、そのような材料は、そのような
材料と直接に接触し且つ液体連絡した液体分配層を有する設計について特に有用
であり、それにより、これらフィルムは物品へと排出された液体によって容易に
濡らされ、これは分配領域の拡散及び分配特性のせいで吸収体コアの比較的広い
面積にわたって起こる。

【００３５】 二重張力締結システム３６は、好ましくは、第１の締結システム３８とウエス
ト閉鎖システム４０とを具備する。第１の締結システム３８は、好ましくは、１
対の固定部材４２とランディング部材４４とを具備する。ウエスト閉鎖システム
４０は、図１において、好ましくは、１対の第１取付構成要素４６と第２取付構
成要素４８とを具備するように示されている。オムツ２０はまた、好ましくは、
それぞれの第１取付構成要素４６の下に位置する位置決めパッチ５０を具備する
。

【００３６】 オムツ２０は、図１において、外側表面５２（図１では観察者に向いている）
、外側表面５２の反対側の内側表面５４、第１のウエスト領域５６、第１のウエ
スト領域５６とは反対側の第２のウエスト領域５８、及びオムツ２０の外側エッ
ジによって規定され長手方向のエッジは６２で示され端部のエッジは６４で示さ
れた周縁部６０を有するように示されている。オムツ２０の内側表面５４は、オ
ムツ２０の使用時に着用者の身体と隣接して位置する部分を具備する（すなわち
、内側表面５４は、一般に、トップシート２４及びトップシート２４に接合され
た他の構成要素の少なくとも一部によって形成される）。外側表面５２は、オム
ツ２０の着用者の身体から離れて位置する部分を具備する（すなわち、外側表面
５２は、一般には、バックシート２６及びバックシートと接合した他の構成要素
の少なくとも一部によって形成される）。第１のウエスト領域５６及び第２のウ
エスト領域５８は、それぞれ、オムツ２０の周縁部６０の端部エッジ６４から横
方向の中心線まで延在している。それらウエスト領域はそれぞれ、中央領域６８
と、典型的にはウエスト領域の外側側部を具備する１対のウエストパネルとを具
備する。第１のウエスト領域５６に位置するサイドパネルは７０で示され、一方
、第２のウエスト領域５８に位置するサイドパネルは７２で示されている。サイ
ドパネルの組またはそれぞれのサイドパネルが同一である必要はないが、それら
は、好ましくは、互いに鏡像の関係にある。第２の領域５８に位置するサイドパ
ネル７２は、横方向に弾性的に伸張可能であってもよい（すなわち、弾性を付与
されたサイドパネル３０）。（横方向（ｘ方向または幅）はオムツ２０の横方向
の中心線６６に平行な方向と規定され、縦方向（ｙ方向または長さ）は縦の中心
線６７と平行な方向と規定され、軸方向（Ｚ方向または厚さ）はオムツ２０の厚
さを通って延びる方向と規定される）。

【００３７】 図１は、オムツ２０の特定の実施を示しており、そこで、トップシート２４及
びバックシート２６はコア及びシャーシ領域を横切って一体化され、吸収体コア
２８よりも一般に大きな長さ及び幅の寸法を有している。トップシート２４及び
バックシート２６は、吸収体コア２８のエッジを越えて延在し、それにより、オ
ムツ２０の周縁部６０を形成している。周縁部６０は、外側周囲、換言すればオ
ムツ２０のエッジを規定している。周縁部６０は、縦方向のエッジ６２と端部の
エッジ６４とを具備している。

【００３８】 それぞれのレッグカフ３２は上述したレッグバンド、サイドフラップ、バリア
カフス、または弾性カフスのいずれかと類似するように構成されてもよいが、そ
れぞれの弾性を付与されたレッグカフ３２は、上記で参照した米国特許第４，９
０９，８０３号に記載されるような少なくともバリアフラップ８５及び離間弾性
部材８６を具備する内側バリアカフ８４を具備することが好ましい。好ましい態
様において、弾性を付与されたレッグカフ３２は、上記で参照した米国特許第４
，６９５，２７８号に記載されるような、１つ以上の弾性スタンド１０５を有し
バリアカフ８４の翼端に近いほうに位置する弾性ガスケットカフ１０４を付加的
に具備する。

【００３９】 オムツ２０は、改良されたフィット及び封じ込めを提供する弾性ウエスト機構
３４をさらに具備してもよい。弾性ウエスト機構３４は、少なくとも中央領域６
８において吸収体コア２８のウエストエッジ８３から外側に少なくとも縦に延在
しており、一般には、オムツ２０の端部エッジ６４の少なくとも一部を形成して
いる。それゆえ、弾性ウエスト機構３４は、吸収体コア２８のウエストエッジ８
３からオムツ２０の端部エッジ６４まで少なくとも延在し、着用者のウエストに
隣接して配置されることが意図されている。使い捨てオムツは、一般的に、一方
が第１のウエスト領域中に位置し且つ他方が第２のウエスト領域中に位置する２
つのウエスト機構を有するように構成されている。

【００４０】 弾性ウエスト機構３４の弾性を付与されたウエストバンド３５は、トップシー
ト２４の一部、好ましくは機械的に引き伸ばされたバックシート２６の一部、並
びにトップシート２４とバックシート２６との間に位置するゴム弾性部材７６及
びバックシート２６とゴム弾性部材７６との間に位置する弾力部材７７を具備す
る二層材料を具備してもよい。 これは、オムツの他の構成要素と同様に、ＷＯ９３／１６６６９により詳細に
与えられ、それはここに参照により組み込まれる。

【００４１】 トップシートを着用者の皮膚に最も近い材料として有することが好ましいが、
それは必須ではない。好適な吸収体コア構造がトップシートなしで使用され得て
、さらに、快適さ及び吸収力に加え製造のたやすさ及び材料費の節約のような所
望の結果を生じることが考慮される。例えば、吸収体コア自体の身体側表面は、
独立したトップシートの代わりをする液体透過性の、柔軟な、追従性であり、非
刺激性の材料でつくられ得る。そのような吸収体コアは、吸収性物品中に快適さ
及び吸収力を提供するのに、バックシートと組み合わせて使用されることを必要
とするのみである。

【００４２】 吸収性物品の領域及びそれらの相対配置 一般に、吸収性衛生物品は、身体の胴の下方端部の周囲で着用されるものであ
る。それぞれの身体開口部の周りに延在した身体の排出が行われる領域（「排出
領域」）を覆うことは、これら物品の本質的な設計の特徴である。排出領域を覆
う吸収性物品のそれぞれのゾーンは、対応して「ローディングゾーン」と呼ばれ
る。それゆえ、使用中、それら物品は、一般的には、それらが脚の間の股から着
用者の正面及び背面の双方で上方に延在するように（着用者の起立位置について
）着用者の上に配置される。 一般には、そのような物品は、それらの幅寸法を超える長さ寸法を有し、それ
により、その物品は、その物品の幅方向が着用者の左から右へと延在する線に揃
いつつ、長さ寸法の軸が起立時に着用者の身長方向に揃うように着用される。

【００４３】 人間の着用者の解剖学のため、着用者の脚間の空間は、一般には、その物品が
利用可能な空間をこの領域中に制限する。良好なフィットのために、吸収性物品
は、股領域で良好にフィットするように設計されるべきである。その物品の幅が
着用者の股の幅に対して過剰に広い場合、その物品は変形されて、低下した性能
及び減少させられた着用者の快適さをもたらすかも知れない。

【００４４】 物品がその最小幅を有し着用者の脚間で最も良好にフィットする箇所は、脚間
の距離が最も狭い着用者上の箇所に一致し、その箇所は、本発明の範囲について
は、「股点（crotch point）」と呼ばれる。 物品の股点がその形状から明らかではない場合、それは、その物品を意図され
るユーザグループの着用者上に好ましくは起立位置で配置し、その後、図８の構
造で脚の周りに伸張性のフィラメントを配置することにより決定され得る。フィ
ラメントの交点に対応する物品中の点は、その物品の、及びしたがって、この物
品内に取り付けられている吸収体コアの股点であると考えられる。

【００４５】 この物品の股点はしばしば物品の中部に（縦方向の）あるが、必ずしもそうで
なくてもよい。その物品の正面に着用されることが意図された部分が、長さ寸法
、または幅、またはそれら双方、或いは表面積のいずれかにおいて、背面（後方
）部分よりも小さくてもよい。 股点は、それぞれの身体開口部、それぞれの排出領域を覆うように股点を取り
囲むエリアである。特に言及されない限り、この領域は、コアの全長（それは、
縦方向の中心線に垂直な複数の直線によって近似されてもよいコアの前方及び後
方ウエストエッジ間の距離として規定される）の５０％の長さを越えて延在する
。股点がその物品の中部に位置する場合、股領域は、（前方コアエッジから数え
た場合）全長の２５％から出発してコア全長の７５％まで延在する。或いは、吸
収体コアの長さの前方及び後方４分の１は股領域には属さず、残りが股領域に属
する。

【００４６】 吸収体コアの全長の５０％である股領域の長さは乳児用オムツ用に導出された
ものであり、これは流体取扱い現象を記述するのに適した手段であることが確認
されている。本発明が劇的に異なる寸法を有する物品において適用される場合、
（重度失禁用物品についての場合のように）これら５０％を減少させること或い
は（超軽度または軽度失禁用物品についての場合のように）この比を増加させる
ことが必要となるかも知れない。より一般的な条件（terms）では、その物品の
この股領域は、着用者の排出領域を大きく越えて延在すべきではない。

【００４７】 股点がその物品の中心点からオフセットして位置している場合、股領域は、そ
の物品の全長（縦方向における）の５０％を覆うが、正面と背面との間で均一に
は分布しておらず、このオフセットに比例して調節される。 一例として、５００ｍｍのコア全長及び中央に位置する股点を有する物品につ
いては、股領域は前方エッジから１２５ｍｍ離れた位置から前方エッジから３７
５ｍｍ離れた位置まで延在するであろう。或いは、股点が前方コアエッジに向け
て５０ｍｍオフセットして位置する場合、（すなわち、前方コアエッジから２０
ｍｍ離れている）、股領域は１００ｍｍから３５０ｍｍまで延在する。

【００４８】 一般的な条件において、コア全長Ｌ_c、前方コアエッジから距離Ｌ_cp離れた股
点、及び股ゾーン長Ｌ_czを有する物品については、前記股ゾーンの前方エッジは
距離 Ｌ_fecz＝Ｌ_cp ^*（１−０．５Ｌ_cz／Ｌ_cp） に位置するであろう。

【００４９】 例えば、吸収性物品は、市販の物品のサイズが一般に特大サイズと呼ばれる歩
き始めの子供（すなわち、約１２乃至１８ｋｇの体重の乳児）によって着用され
る乳児用オムツであってもよい。そういうわけで、本発明のコンテキストについ
て、股領域は主に尿ローディングを受け取ることが可能でなければならないのに
対して、その物品は糞便物質及び尿の双方を受け取り且つ保持することが可能で
なければならない。

【００５０】 股領域の総面積及びサイズは、勿論、吸収体コアのそれぞれの幅に依存する、
すなわち、コアが股領域の外側に比べて股領域内でより狭い場合、股領域は吸収
体コアの残りのエリアに比べてより小さなエリア（表面）を有し得る。 股領域とその物品の残りとの間の境界は曲線からなることも可能であることが
考慮され得るが、それらは本説明の中ではその物品の縦軸に垂直な直線であると
近似される。

【００５１】 「股領域」は、このそれぞれの領域中でコアの幅によってさらに制限され、「
股領域エリア」は股領域長及びそれぞれの幅によって規定される表面によって制
限される。 股領域への補足的なエレメントとして、吸収体コアはまた、股領域の外側で吸
収体コアの前方及び／または後方に向けて延在する少なくとも１つの、たいてい
は２つのウエスト領域を具備する。

【００５２】 吸収性物品の及び特には吸収体コアの様々なエレメントは、それらの機能性に
よってさらに区別され得る。 それに関して、物品のローディング箇所に最も近い領域は、一般に、その物品
によって吸収されるべき身体滲出物が、着用者の皮膚との過剰に不所望な接触を
有するかも知れない物品の表面上に残らないように十分に素早く捕捉されるのを
保証する必要がある。

【００５３】 受け取った身体滲出物が最終的に蓄積される他の領域が考慮され得る。これは
捕捉領域に直接に隣接した一領域においてなされることができ、或いは、これは
捕捉領域から多少離れた領域において主になされてもよい。また、相互に直接接
触する（２つの蓄積材料層を相補の上に配置するときのように）か或いは相互に
直接接触していない（それぞれの蓄積領域をその物品の全面及び背面部分に配置
するときのように）１つ以上の蓄積領域があってもよい。

【００５４】 上述した場合のいずれにおいても、流体分配性、すなわち、捕捉領域から１つ
のまたは複数の蓄積領域へのように流体を主に物品のｘ，ｙ方向に移送する主要
機能性を有するさらなる領域を有することが望ましい。

【００５５】 吸収性物品において、それら領域は、１つの一体型であり且つ均質な構造また
は材料へと統合され得る。しかしながら、より好ましくは、それら領域の少なく
とも幾つかは、それらの固有の機能性により良好に適合するように異なっている
異なる流体取扱い特性を有する。しばしば、異なる特性を有する材料からそれら
領域を設計することが好ましい。

【００５６】 本発明に係る特に好ましい設計のために、少なくとも１つの流体蓄積領域及び
少なくとも１つの他の流体捕捉／分配領域がなければならない。 それら領域のそれぞれは、平坦である（すなわち、本質的にｘ，ｙの広がりを
有し、本質的に一定の厚さ寸法を有する）こと或いは三次元的に付形されている
ことのように様々な形状を有し得る。さらに、これら領域は、積層されること或
いはｘ，ｙ方向で相互に外接させることのように、相互に様々な相対位置で配置
され得る。

【００５７】 様々な領域を具備する物品の好ましい実施は、これらを、それらが着用者の快
適さに僅かな負の影響のみを与え、理想的には負の影響を全く与えないように配
置させる。これは、ロードされていない（「乾燥した」）状態に加えてロードさ
れた状態の物品について考慮されねばならない。後者については、特に好ましい
実施は、ロードされた物品についても脚間で嵩を増加させないように、股領域に
おける小さな幅寸法を有し且つこの領域において相対的により低い流体蓄積容量
を有する。

【００５８】 様々な領域が相互に流体連絡接触していなければならない、すなわち、身体滲
出物が捕捉ゾーンから蓄積ゾーンへと移動すること、及び、もしあるのであれば
分配領域を通って移動することによりそうする可能性がなければならない。 それぞれの領域はそれらの主要な機能性によって呼ばれているが、それらは、
一般には少なくともある程度の他の機能性も有している。それゆえ、流体吸収蓄
積領域が流体分配機能性を有していてもよく、流体捕捉／分配領域がある流体保
持能力を有していてもよい。

【００５９】 設計容量及び最終蓄積容量 最終使用条件を変えた吸収性物品を或いはサイズの異なる物品を比較するため
に、「設計容量」が好適な判断基準であることが見出されている。 例えば、乳児は典型的な使用グループを代表しているが、このグループ内でさ
えも、尿ローディングの量、ローディングの頻度、及び尿の組成は、より小さな
乳児（新生児）から歩き始めの子供までで多様であるだけでなく、例えば個々の
乳児個体間でも多様である。

【００６０】 他のユーザグループは、未だある形態の失禁を患っているより大きな子供であ
るかも知れない。 また、失禁を患う成人も、一般には軽度失禁から重度失禁までで呼ばれる広範
なローディング条件でそのような物品を使用し得る。

【００６１】 当業者はその教示をさらなる議論のために他のサイズへと容易に転換し得るが
、対象は歩き始めのサイズの乳児に置かれる。そのようなユーザについては、１
回の着用期間当たり平均４回の排泄で１回の排泄当たり７５ｍｌまでの尿ローデ
ィングが３００ｍｌの総ローディングをもたらし、１５ｍｌ／秒の排泄速度が十
分に代表的であることが見出されている。 これから、そのような要求をうまく対処し得るそのような物品は、さらなる議
論のために「設計容量」と呼ばれるそのような量の尿を捕らえる能力を有するべ
きである。

【００６２】 これら量の流体は、もしあるとしても、僅かな流体のみが物品の着用者の皮膚
に向いた表面上に残されるように、身体液を或いは少なくともこれらの水性部分
を最終的に蓄積し得る材料によって吸収されねばならない。用語「最終的」は、
一面では長い着用時間での吸収性物品中でのような状況を言い、他の面では環境
と平衡させられた場合に「最終」容量に達した吸収性材料を言う。これは長時間
の着用後の実際の使用条件下にある吸収性物品中で存在し得る、或いは、これは
純粋な材料または材料複合体についての試験手続き中で存在し得る。考慮されて
いるプロセスの多くは漸近的運動挙動を有しているので、当業者は、実際の容量
が例えば機器の測定精度に対して漸近的終点に十分に近い値に達したときに「最
終」容量に達したと直ちに考えるであろう。

【００６３】 吸収性物品は最終的に流体を蓄積するように主に設計された材料及び流体の捕
捉及び／または分配のような他の機能を果たすように主に設計されているがある
最終蓄積能力を有してもよい他の材料を具備することができるので、本発明に係
る好適なコア材料は、そのような機能を人為的に分離することを試みることなく
記載される。それでもなお、最終蓄積容量は、吸収体コア全体について、その領
域について、吸収性構造或いは副構造について、加えて、前述したいずれかにお
いて使用されるような材料について決定され得る。 物品の寸法を変えることについて上記で説明したように、当業者は、他の意図
されるユーザグループについて適当な設計容量を容易に採用し得るであろう。

【００６４】 吸収性部材 機能性の観点から吸収体コアの様々な領域を見ることから離れると、吸収体コ
アは、１つ以上の吸収性部材または構造で構成されることを考慮することがしば
しば望ましく、それは、吸収体コアが１つまたは−現代の吸収性物品の設計で殆
どそうであるように−幾つかの異なる「材料」で構成されることが考慮され得る
ように副構造からなってもよい。本発明のコンテクスト内で、吸収性部材を形成
する材料は、その材料が「純粋」な材料（例えば、超吸収体材料の粒子）である
か、均質な材料の堆積物（例えば、セルロース繊維の塊またはフォーム構造また
は超吸収体粒子の塊）であるか、２つ以上の純粋な材料または材料の堆積物の混
合物（例えば、異なる特性を有する超吸収体粒子の混合物または超吸収体粒子と
セルロース系繊維との配合物）であるか、或いは区別可能な吸収性部材（二層複
合体のような）を形成する幾つかの材料のさらなる配置のいずれであるかとは独
立して、その「材料特性」について試験され得るエレメントである。 ゆえに、「流体取扱い部材」の流体取扱い特性を評価することが可能であり、
ある部材については、副構造及びそれに含まれる材料の特性を評価することも可
能であろう。

【００６５】 上述した機能性領域は、異なる領域が例えば密度を変えることによって規定さ
れることにより、同一材料（例えば、セルロースウェブ、またはセルロースと超
吸収体材料との混合物）から形成され得る。より好ましくは、そのような異なる
特性は、異なる部材及び／または材料を使用することにより達成され得て、それ
は、親水性或いはポアサイズまたは流体取扱いに関連する他の特性がより広範に
変化させられるのを可能とすることにより、より広範な設計フレキシビリティを
可能とする。

【００６６】 本発明に係る物品は、流体分配領域が流体蓄積領域の下に位置していることを
特徴としている。これは、その物品の意図される使用の際にこれら２つの領域の
相対位置を観察する場合、使用時に蓄積領域が着用者に対してより近く位置する
ことを意味している。或いは、吸収性物品がその物品の着用者対向面を形成する
ことが意図されたトップシートとその物品の衣服対向面を形成するバックシート
とを有している場合、蓄積領域はトップシートの下に位置し、分配領域は蓄積領
域の下に位置し、バックシートは分配領域の下に位置する。これはまた、液体は
、着用者によって放出された際、それが分配領域に達する前に、蓄積領域を通っ
てｚ方向に配向した流路を辿ることを意味している。そこで、流体は、分配部材
を通ってその物品の他の領域，すなわち、その物品のローディング箇所から横に
及び／または縦に離間した領域，へと移送されるであろう。

【００６７】 必須ではないがしばしば、それら領域は、分配材料の層を上に被せた蓄積層の
ように層の形態である。これら層は、必須ではなく同じｘ−及び／またはｙ−寸
法を有することができるが、上方の蓄積層または領域は少なくともローディング
領域，すなわち、身体滲出物が吸収性物品と接触する領域，において分配領域を
覆わなければならない。

【００６８】 分配及び蓄積領域の特に好ましい配置は、着用者の股領域が端部領域に比べて
より低い容量を有するように蓄積領域が不均一な基本容量分布を有することであ
る。そのような基本容量は、全体的な基本重量プロファイルの変化，すなわち、
端部領域に向けて吸収性材料をより多くすること，により達成され得る。或いは
、それは、端部領域に向けて、より高い単位重量あたりの吸収性を有する材料（
または材料混合物）を配置することにより達成され得る。

【００６９】 毛細管収着 本発明に有用な様々な部材または材料の流体取扱い特性は、流体吸収及び脱着
特性に大きく依存している。所謂、毛細管収着試験は、これら特性に関する様々
なパラメータを測定するのに非常に有用なツールである。その試験は、１９９８
年４月２８日に本出願人の名のもとで出願され「Ａｂｓｏｒｂｅｎｔ Ａｒｔｉ
ｃｌｅｓ ｗｉｔｈ Ｄｉｓｔｒｉｂｕｔｉｏｎ Ｍａｔｅｒｉａｌｓ ｐｏｓ
ｉｔｉｏｎｅｄ ｕｎｄｅｒｎｅａｔｈ ｓｔｒａｇｅ ｍａｔｅｒｉａｌｓ」
と題されたＰＣＴ出願であるＰＣＴ出願ＵＳ９８／０８５１５の詳細な説明に従
って実行されるべきであり、それは参照によりここに組み込まれる。

【００７０】 報告 この試験の説明に記載されているように、以下の値は、計算されることができ
且つ材料の性能の記述に有用である。 − ｃｍで表される毛細管収着脱着高さ（ＣＳＤＨ ｘ），その高さで材料は
０ｃｍで達成されるその容量（すなわち、ＣＳＡＣ ０）のｘ％を解放する，と
、 − ｃｍで表される毛細管収着吸収高さ（ＣＳＡＨ ｙ），その高さで材料は
０ｃｍで達成されるその容量（すなわち、ＣＳＡＣ ０）のｙ％を吸収する，と
、 − ｇ（流体の）／ｇ（材料の）の単位で表されるある高さｚでの毛細管収着
吸収体容量（ＣＳＡＣ ｚ），特には高さゼロでの（ＣＳＡＣ ０）並びに３５
ｃｍ及び４０ｃｍなどの高さでの，と、 − ＣＳＡＣ ０及びＣＳＡＣ ｚについての値の比である、％で表されるあ
る高さｚでの毛細管収着吸収効率（ＣＳＡＥ ｚ）と、 − 材料中，特には分配材料中，に緩く束縛された液体の量に関するさらなる
パラメータ。この緩束縛液体容量（ＬＢＬＣ）は、（１）０ｃｍでの毛細管収着
脱着容量（ＣＳＤＣ ０）と（２）１００ｃｍでの毛細管収着脱着容量（ＣＳＤ
Ｃ １００）との差により求められる。少なくとも１００ｃｍの圧力での脱着試
験において解放されないどのような液体も、強束縛液体（ＴＢＬＣ）と呼ばれる
。材料のＴＢＬＣは、その材料のＣＳＤＣ １００に等しい。また、０ｃｍでの
毛細管収着脱着容量は０ｃｍでの毛細管収着吸収容量に実質的に等しいことが容
易に理解されるであろう。 − したがって、さらに他のパラメータが、このＬＢＬＣの５０％が解放され
る際の脱着圧力（すなわち、高さ）に関して規定され得る。これは、前記ＬＢＬ
Ｃの５０％が解放される際の毛細管収着脱着解放高さ（ＣＳＤＲＨ ５０）であ
る。

【００７１】 ２つの材料が組み合わされる場合（第１が捕捉／分配材料として使用され、第
２が液体蓄積材料として使用されるように）、第２の材料のＣＳＡＣ値（及びそ
れぞれのＣＳＡＥ値）が、第１の材料のＣＳＤＨ ｘ値のために測定され得る。

【００７２】 分配領域の要件 ある領域中の材料または部材を良好に機能させる必要な特性は他の領域中の吸
収性部材または材料の特性に依存するが、以下の特徴が好適な分配部材を提供す
ることが見出されている。

【００７３】 本発明のコンテクストにおける流体分配材料は、吸収性物品などで利用される
材料であり、そのような物品中で流体移送機構を支持することが意図されている
。そのような物品は、一般には、縦及び横の２つの中心線を有している。ここで
使用されるように用語「縦」は、その物品の平面内の線、軸、または方向を言い
、一般には、そのような物品の起立している着用者を左及び右半身へと二等分す
る鉛直平面に揃っている（例えば、ほぼ平行である）。流体移送機構は、その物
品中でローディング領域，すなわち身体排出物が吸収性物品の表面上に配置され
るその物品の領域，よりも広い領域にわたって散布され得る吸収性材料を有効に
使用することを必要とされるかも知れない。そのような移送は重力のような駆動
力によって起こり得るが、それは重力の方向に逆らう流体分配を可能とせず、し
たがって、流体が排出された流体が吸収性物品上へと排出されるローディング箇
所からその物品のより「高く」位置する他の部分へと，すなわち重力の方向に逆
らって上方に，移送される必要がある吸収性物品に関して説明した要求をしばし
ば満足させない。

【００７４】 この吸上げは、一般には、毛細管力を活用することによって実現され、鉛直配
向の材料を試験すること，すなわち、これらを重力の方向に沿って配置すること
，により最も良好に評価され得る。

【００７５】 しかしながら、移送されねばならない流体の量も同様に重要である。乳児用オ
ムツについての固有のローディングは、３００ｍｌよりも多い尿ローディング，
複数回の排泄ではしばしば１回の排泄当たり７５ｍｌ，であり且つ１５ｍｌ／秒
までの排泄速度になることがある。したがって、かなりの量を移送する能力につ
いての要求が明らかとなる。しかしながら、材料の経済的使用並びに着用者に要
求される快適さ及びフィットの双方のために、少ない材料使用についてのさらな
る要求が存在する。したがって、好ましい材料は、短時間で多量の流体をそのよ
うな材料の小さな断面を通して移送することを可能とする。これは、一般には、
以下に記載される鉛直吸上試験によって測定されるような「鉛直吸上フラックス
」パラメータによって表現され得て、一定時間内に材料のある断面を通って所定
の高さにまで移送される流体のｍｌ／ｃｍ²／秒で表される累積量によって及び
流体の先頭が材料中のある高さまで重力に逆らって浸透する時間によって規定さ
れる。

【００７６】 これらパラメータは、以下に記されるような鉛直吸上試験を用い、一定の重力
または遠心力のような外力で或いはそれなしで、材料が流体をその内部のボイド
（ポアのような）を通して移送する能力を測定することにより最も容易に求めら
れる。本質的には、その材料の供試体は、流体リザーバの中から延びた鉛直位置
に配置される。重力に逆らう移送は、濡れの先頭の上方への移動及びその材料に
よって捕らえられる流体の量の双方を測定することによりモニタされ得る。

【００７７】 吸上高さは、毛細管系について一般に知られているルーカス−ワッシュバーン
関係式，それはしばしば多孔質系を概算するのにも適用されている，に従って分
配材料の有効ポアサイズを減少させることにより容易に増加され得る。所定の流
体−例えば尿または月経流体−及び一定の表面エネルギーを示すある材料につい
て、必要な毛細管（またはポア）径は、ある所要の高さまでの吸上げを可能とす
るように概算され得る。明らかに、大きな吸上高さを目指す場合、この関係は小
さな毛細管径を必要とする。

【００７８】 しかしながら、そのような小さな毛細管は多量の流体を取り扱うことができず
、そのような小さなポアを有する材料を通る流体についての累積フラックスは著
しく減少する。これは、小さなポアに関連する高い内部摩擦（或いは低い透過性
）によってもたらされる（ハーゲン−ポアズイユの関係式によると）。

【００７９】 それゆえに、好ましい分配材料は、１５ｃｍの高さで０．０２ｇ／ｃｍ²／分
より多くの、好ましくは０．０４ｇ／ｃｍ²／分より多くの、より好ましくは０
．０７ｇ／ｃｍ²／分より多くの、最も好ましくは０．１４ｇ／ｃｍ²／分より多
くの累積フラックスを有することによって記載され得る。

【００８０】 フラックスは好適な分配材料を考慮するための１つのパラメータであるが、ウ
ェブの透過率はさらに重要な特性である。好ましくは、分配材料または部材は、
約１ダルシーより高い、好ましくは約２ダルシーよりも高い、より好ましくは８
ダルシーよりも高いか或いは１００ダルシーよりも高い値の１００％飽和での透
過率，ｋ（１００），を有することにより十分に開いた構造を有する。さらに、
これら材料は、それらが飽和したときだけでなく、それらが完全には飽和してい
ないときにも良好な透過率値を示す、すなわち、それらの飽和の５０％での透過
率，ｋ（５０），は１００％飽和での透過率，ｋ（１００），の約１４％よりも
高い、好ましくは約１８％よりも高い、より好ましくは約２５％よりも高いか或
いは約３５％よりも高い、及び／または、それら飽和の３０％での透過率，ｋ（
３０），は飽和での透過率の約３．５％よりも高い、より好ましくは約５％より
も高いか或いは１０％よりも高い。

【００８１】 本発明に好適なある材料は、（物品の製造中のように）乾燥時に薄く、（使用
時に液体でロードされることのように）濡らされると厚さが増加するという固有
の挙動を有している。そのような材料は、好ましくは、少なくとも４の、好まし
くは少なくとも５の、より好ましくは少なくとも１０の、さらにより好ましくは
少なくとも１５の膨張係数（すなわち、その乾燥状態とその湿潤状態とで比較さ
れる材料の層の厚さ）を有する。さらなる側面において、そのような材料は、使
用時に液体が最終液体蓄積媒体によって捕らえられるときのように濡らされた後
、それらの厚さを減少させ得ることが好ましい。それゆえ、これら材料は、好ま
しくは、排出された際に膨張係数と同じ係数で再度つぶされる。

【００８２】 本発明に有用な材料のさらなる本質的特性は、重力のような流体への圧力の作
用の関数として材料が流体を保持または解放する能力と関連して、前述した「毛
細管収着試験」において評価され得る。

【００８３】 噴出後直ちに流体が上方の蓄積領域のボイドから分配層へと容易に移送され得
ることを保証するために、本発明に有用な流体分配材料は、毛細管収着試験で測
定した場合に少なくとも３５ｃｍの高さでそれらの最大容量（すなわち、０ｃｍ
高さでの容量）の３０％を吸収する能力を有している。

【００８４】 しかしながら、分配材料の好ましい実施は、材料のより小さなポア部中に液体
をしっかりと保持し得る予め濡らされた領域内或いは噴出時に液体でロードされ
ていないより離れた蓄積領域中のいずれかの最終蓄積領域へと液体が解放され得
るように、その液体を過剰に強く保持しない。それゆえ、分配材料は、１５０ｃ
ｍ未満の、その最大容量（すなわち、０ｃｍ高さでの容量）の５０％についての
毛細管収着脱着高さを示すべきである。

【００８５】 分配要件を達成するのに好適な材料 本発明において使用するのに好適な流体分配部材は、様々な材料を具備するこ
とができ、様々なプロセスによってつくられ得る。好適な部材は弾力繊維を具備
するウェブであり、それらはエアレイングやウェットレイングなどのような公知
のプロセスによってウェブへと形成される。広範な弾力繊維が、本発明に係る部
材において良好に機能することが考えられる。ポリエチレンテレフタレート、ポ
リエステル、ポリアミン、弾力ポリオレフィン、または例えば二成分繊維の形態
のようなそれらの組み合わせに基づくもののような公知の合成繊維は別として、
特に好ましい繊維は、化学的に剛化され、撚られたバルキングセルロース系繊維
である。

【００８６】 剛化されたセルロース繊維は、米国特許第３０４，９２５号に記載されるよう
に、そのような繊維が乾燥及び離解される（すなわち、毛羽立たされる）或いは
された間または後に、相対的に脱水された形態の繊維を内部架橋することにより
準備され得る。しかしながら、親水性の、化学的に剛化され、撚られ、カールさ
せられた他のセルロース繊維が本発明から必ず除外されることが意味される訳で
はなく、そのような他の繊維は（制限されるものではないが）前述した米国特許
第３，２２４，９２６号、第３，４４０，１３５号、第４，０３５，１４７号、
及び第３，９３２，２０９号に記載されている。剛化され、撚られ、カールさせ
られたセルロース繊維を提供する他の非化学的手段もまた、高粘稠度（一般には
約３０％よりも高い）機械的処理（例えば、浮遊パルプ化（flotapulping）及び
/または精製（refining）など）のように、本発明の範囲内にあるものとして考
慮される。そのような方法は、それぞれ１９９０年１２月１１日及び１９９３年
９月１４日にＭａｒｙ Ｌ．Ｍｉｎｔｏｎ交付され「Ｐｕｌｐ Ｔｒｅａｔｍｅ
ｎｔ Ｍｅｔｈｏｄｓ」と題された米国特許第４，９７６，８１９号及び第５，
２４４，５４１号により詳細に記載されている。

【００８７】 他の好ましいウェブは、比較的高い表面積を有する第２のタイプの繊維をさら
に具備し得る。非常に小さな直径を有するもの（「ミクロ繊維」）或いは特殊な
表面構造を有するもののような合成繊維も好適であると考えられ、この高い表面
適用に現在好ましい繊維はユーカリ科の木材パルプ繊維である。ユーカリは、化
学的に剛化され、撚られ、カールさせられた繊維と組み合わせて所望の毛管圧特
徴を提供し、以下に記載する著しい量のセルロース微粉ほど成形スクリーンを容
易には通り抜けない。特に好適なユーカリ繊維は、ユーカリグランディス（gran
dis）種の繊維を含む。

【００８８】 架橋され、撚られ、剛化された繊維のような弾力繊維が上述したような高表面
積繊維と組み合わされる場合、結果として得られるウェブは、特には濡れた状態
において、顕著に減少させられた引張強さを有し得る。それゆえ、プロセスを促
進し且つ製品固有の機械的特性を提供するために、濡れた及び乾燥した状態の双
方において、結合手段がウェブ中へ或いはウェブ上へと一体的に組み込まれ得る
。これは、ウェブ形成の前に結合手段をパルプに加えること、成形ワイヤ上への
堆積後で乾燥前または乾燥後にウェットレイドされたウェブに結合手段を適用す
ること、或いはそれらの組み合わせによりなされ得る。

【００８９】 以上に記載されるような繊維質ウェブの代わりに、相対連続気泡型（relative
ly open-celled）の高分子フォーム，特には相互に連絡した連続気泡のフレキシ
ブルな高分子構造，が使用され得る。

【００９０】 そのようなフォームについて、フォームの機械的強度は、その液体をあきらめ
る際にフォームが伴われる毛細管圧下で崩壊するようなものであってもよい。そ
の崩壊プロセスは、以下に記載されるように、有効なフォームの容量をフォーム
の密度に関して相当に減少させる。その崩壊は、構造全体にわたって比較的均一
であるならば、まさに液体損傷（liquid insult）の際に所定の位置に保持され
る液体の量も減少させる。これに関し、フォームの強度は、水性液体がコアの蓄
積構成要素によって移動させられる際にフォームが崩壊するように、フォームに
より及ぼされる毛細管圧未満である。毛細管圧は、ここでは主にフォームセルの
サイズ（それは、単位堆積あたりの表面積に反比例の関係にある）を調節するこ
とにより制御される。強度は架橋密度とフォーム密度との組み合わせによって制
御され、それは以下に記載されるように単位体積あたりの架橋密度として表現さ
れ得る。架橋剤及び他のコモノマーのタイプもまた大きな影響を持ち得る。

【００９１】 ここで有用な高分子フォームは、相対連続気泡型のものである。そのような実
質的に連続気泡型フォーム構造のセルは、フォームセル構造内で一方のセルから
他方のセルへの容易な移送を可能とするのに十分に広い細胞間の開口または「窓
」を有している。

【００９２】 これら実質的に連続気泡型フォーム構造は、一般に、相互に接続され三次元的
に分枝した複数のウェブによって規定されている個々のセルとともに網目状の性
質を有するであろう。これら枝分かれウェブを構成する高分子材料のストランド
は、「ストラット」と呼ばれ得る。本発明の目的で、フォーム材料は、少なくと
も１μｍのサイズのフォーム構造中のセルの少なくとも８０％が少なくとも１つ
の隣接するセルと流体連絡している場合に「連続気泡型」である。

【００９３】 連続気泡型であることに加え、これら高分子フォームは、フォームが水性液体
を吸収するのを可能とするのに十分に親水性である。フォーム構造の内側表面は
、以下に記載されるように、重合後にフォーム構造中に残された残留親水性化界
面活性剤及び／または塩によって、或いは、選択された重合後フォーム処理によ
って親水性とされる。

【００９４】 これら高分子フォームが「親水性」である程度は、吸収可能な試験液との接触
時に示される「付着張力」値によって定量化され得る。これらフォームによって
示される付着張力は、実験的には、試験液，例えば合成した尿，の取り込み重量
が、寸法及び毛細管吸込比表面積が分かっているサンプルについて測定される。
そのような手順は、１９９５年２月７日に交付された米国特許第５，３８７，２
０７号（Ｄｙｅｒら）のＴｅｓｔ Ｍｅｔｈｏｄｓのセクションにより詳細に記
載されており、それは参照により組み込まれる。本発明の分配材料として有用な
フォームは、一般には、６５±５ｄｙｎｅ／ｃｍの表面張力を有する合成した尿
の毛細管吸収量によって測定される場合に、約１５乃至約６５ｄｙｎｅ／ｃｍの
、より好ましくは約２０乃至約６５ｄｙｎｅ／ｃｍの付着張力値を示すものであ
る。

【００９５】 当業者は、広範な高分子連続気泡型フォームが本発明に有用であることを認識
するであろう。以下の２つの章は、本発明での使用に特に好ましい上記フォーム
の２つの包括的分類を記載しており、第１の分類は特に高いフラックスを有する
フォームを具備し、第２の分類は特に高いＣＳＡＨ３０を有するフォームである
。双方の特性の組み合わせを有する他の高分子フォームは、特に有用であるかも
知れない。

【００９６】 高い吸上フラックスを有する高分子分配フォーム これらフォームの重要な側面は、それらのガラス転移温度（Ｔｇ）である。Ｔ
ｇは、ポリマーのガラス状態とゴム状態との間の転移の中間点を示している。使
用される温度よりも高いＴｇを有するフォームは、非常に強いが、非常に硬質で
あり、潜在的に割れを被りやすい。そのようなフォームはまた、ポリマーのＴｇ
よりも冷たい温度で使用される場合、ストレス下でクリープを生じて弾性が低い
傾向にある。機械的特性，特には強度及び弾性，の所望の組み合わせは、典型的
には、これら所望の特性を実現するモノマーのタイプ及びレベルのまずまず選択
的な範囲を必要とする。

【００９７】 本発明に有用な分配フォームについて、フォームが許容され得る強度を有して
いる限り、Ｔｇはできるだけ低くあるべきである。したがって、より低いＴｇを
有する対応するホモポリマーを提供するモノマーが、可能な限り多く選択される
。

【００９８】 ポリマーのガラス転移域の形状，すなわち、それが温度との関係で狭いか或い
は広いか，もまた重要である。このガラス転移温度域の形状は、ポリマーの使用
時の温度（通常は周囲または身体温度）がＴｇまたはそれに近い場合に特に関連
がある。例えば、より広い転移域は、転移が使用時の温度下で不完全であること
を意味し得る。典型的には、転移が使用時の温度下で不完全である場合、ポリマ
ーはより大きな剛性の証拠となり且つより低い弾性となるであろう。それとは逆
に、転移が使用時の温度下で完全なものとされた場合、ポリマーは圧縮からのよ
り速い回復を示すであろう。したがって、ポリマーのＴｇ及び転移域の幅を制御
して所望の機械的特性を実現することが望ましい。一般に、ポリマーのＴｇは使
用温度よりも少なくとも約１０℃は低いことが好ましい。（Ｔｇ及び転移域の幅
は、１９９６年１０月８日に交付された米国特許第５，５６３，１７９号（Ｓｔ
ｏｎｅら）に記載されるような動的機械的分析（ＤＭＡ）測定からの温度曲線に
対する損失係数から導かれる。） 本発明に有用な高分子フォームは、幾つかのパラメータによって記載され得る
。

【００９９】 本発明に有用なフォームは、重力に逆らってかなりの高さ，例えば少なくとも
約１５ｃｍ，まで水性液体を吸上げることができる。フォーム内に保持される液
体のカラムは、著しく収縮性の毛細管圧を及ぼす。フォームの強度（圧縮におけ
る）及びフォームの単位体積あたりの表面積の双方によって決定されるある高さ
で、フォームは崩壊するであろう。この高さは、ｃｍで表される毛細管崩壊圧（
ＣＣＰ）であり、そこで、ゼロの頭部圧力でのフォームの体積の５０％が失われ
る。本発明に有用な好ましい分配フォームは、少なくとも約１５ｃｍの、より好
ましくは少なくとも２０ｃｍの、さらにより好ましくは少なくとも約２５ｃｍ或
いはさらには少なくとも約７０ｃｍのＣＣＰを有するであろう。典型的には、好
ましい分配フォームは、約１５ｃｍ乃至約８０ｃｍの、より好ましくは約２０ｃ
ｍ乃至約７５ｃｍの、さらにより好ましくは約２５ｃｍ乃至約７０ｃｍの毛細管
崩壊圧を有するであろう。

【０１００】 好ましい高分子フォームを規定するのに用いられ得る特徴は、セル構造である
。フォームセル，特には比較的モノマーのない水相液滴を取り囲むモノマー含有
油相を重合することによって形成されるセル，は、しばしば実質的に球状の形状
になるであろう。これら球状のセルは、開口によって相互に接続され、以下、そ
れら開口はセル間のホールと呼ばれる。そのような球状セルのサイズまたは「直
径」及びセル間の開口（ホール）の直径の双方は、一般にフォームを特徴付ける
のに用いられる。セル及びセル間のホールは、所定の高分子フォームのサンプル
中で、必ずしもほぼ同一サイズである訳ではなく、平均のセル及びホールのサイ
ズ，すなわち平均のセル及びホールの直径，がしばしば規定される。

【０１０１】 セル及びホールのサイズは、これらフォームの液体吸上特性に加えフォーム構
造内に生じさせられる毛細管圧を含む幾つかの重要な機械的及び性能の特徴に影
響を与え得る。幾つかの技術が、フォームの平均セル及びホールサイズを測定す
るのに用いられ得る。有用な技術は、フォームサンプルの走査型電子顕微鏡写真
に基づく単純な測定を伴う。本発明に係る水性液体のための吸収体として有用な
フォームは、好ましくは、約２０μｍ乃至約６０μｍの及び典型的には約３０μ
ｍ乃至約５０μｍの数平均セルサイズと、約５μｍ乃至約１５μｍの及び典型的
には約８μｍ乃至約１２μｍの数平均ホールサイズとを有するであろう。

【０１０２】 「毛細管吸込比表面積」は、試験液が出入りできる高分子ネットワークの試験
液出入表面積の尺度である。毛細管吸込比表面積は、フォーム中の気泡単位の寸
法及びポリマーの密度の双方によって測定され、それゆえ、フォームネットワー
クによって提供される固体表面の総量をそのような表面が吸収性に関与する程度
に対して定量する方法である。

【０１０３】 本発明の目的で、毛細管吸込比表面積は、質量及び寸法が分かっているフォー
ムサンプル内で生じる低表面張力液（例えばエタノール）の毛細管吸収量を測定
することにより求められる。毛細管吸込法によりフォーム比表面積を求めるその
ような手順の詳細な説明は、先の米国特許第５，３８７，２０７号のＴｅｓｔ
Ｍｅｔｈｏｄのセクションで明らかにされる。毛細管吸込比表面積を求めるため
の他のどのような妥当な代替方法が使用されてもよい。

【０１０４】 本発明に有用な分配フォームは、好ましくは、少なくとも０．０１ｍ²／ｍｌ
の、より好ましくは少なくとも０．０３ｍ²／ｍｌの毛細管吸込比表面積を有す
るであろう。典型的には、毛細管吸込比表面積は、約０．０１乃至約０．２０ｍ ² ／ｍｌの、好ましくは約０．０３乃至約０．１０ｍ²／ｍｌの、最も好ましくは
約０．０４乃至約０．０８ｍ²／ｍｌの範囲内にある。

【０１０５】 「フォーム密度」（すなわち、大気中でのフォーム体積１立方センチメートル
あたりのフォームのグラム）は、ここでは乾燥基準で規定される。フォームの密
度は、毛細管吸込比表面積と同様に、吸収性フォームの幾つかの性能及び機械的
特長に影響を与え得る。これらは、水性液体についての吸収体容量及び圧縮撓み
特性を含む。フォーム密度は、フォームの状態に従って変化するであろう。崩壊
された状態のフォームは、完全に膨張した状態の同一のフォームに比べて明らか
により高い密度を有するであろう。一般に、本発明で有用な崩壊された状態のフ
ォームは、約０．１１ｇ／ｃｍ²の乾燥密度を有する。

【０１０６】 フォーム構造の単位体積あたりの固体フォーム材料の質量についての定量を提
供するどのような好適な重量法も、フォーム密度を測定するのに使用され得る。
例えば、先の米国特許第５，３８７，２０７号のＴｅｓｔ Ｍｅｔｈｏｄｓのセ
クションにより完全に記載されるＡＳＴＭ重量法は、密度の定量に用いられ得る
１つの方法である。フォーム密度は、乳化剤、フィラー、及び塩のような表面処
理剤などのない洗浄されたフォームの単位体積あたりの重量に関する。本発明に
有用なフォームは、好ましくは、約８ｍｇ／ｃｍ³乃至約７７ｍｇ／ｃｍ³の、よ
り好ましくは約１１ｍｇ／ｃｍ³乃至約６３ｍｇ／ｃｍ³の、さらにより好ましく
は約１３ｍｇ／ｃｍ³乃至約４８ｍｇ／ｃｍ³の乾燥密度を有するであろう。

【０１０７】 本発明に有用な高分子フォーム材料の詳細は、本出願人の名で１９９８年４月
２８日に出願されたＰＣＴ出願ＵＳ９８／０８５１５であり「Ａｂｓｏｒｂｅｎ
ｔ Ａｒｔｉｃｌｅｓ ｗｉｔｈ Ｄｉｓｔｒｉｂｕｔｉｏｎ Ｍａｔｅｒｉａ
ｌｓ ｐｏｓｉｔｉｏｎｅｄ ｕｎｄｅｒｎｅａｔｈ ｓｔｏｒａｇｅ ｍａｔ
ｅｒｉａｌｓ」と題されたＰＣＴ出願の詳細な説明中に詳細に記載されている。

【０１０８】 蓄積領域部材の要件 下方の分配領域についての用件に加え、蓄積領域がある要件を満足させねばな
らない。 第１に、蓄積領域は、最終蓄積容量の用語によって或いは毛細管収着試験パラ
メータの観点では少なくとも１０ｇ／ｇ（乾燥基準）の１００ｃｍでの毛細管収
着脱着容量を有することによって記載されるように液体を強く束縛してしっかり
と保持することができねばならない。緩く束縛された流体を下にある分配層へと
直ちに解放するのを可能とするために、流体蓄積層は、緩束縛液体容量の５０％
が解放される際の毛細管収着脱着解放高さが６０ｃｍ未満、好ましくは５０ｃｍ
未満、より好ましくは４０ｃｍ未満、最も好ましくは３０ｃｍ未満及びさらには
２０ｃｍ未満である材料を具備し得る。

【０１０９】 さらに重要な特性は、蓄積部材の塩水流伝導性（ＳＦＣ）試験により測定され
得る。これは、特には、蓄積部材が、液体がその材料をバイパスするのための流
路を提供するアパーチャ、ギャップ、またはマクロボイドを全く有していない場
合に、流体が蓄積部材材料を通って流れるのを可能とすることに関連している。
むしろ、本発明の利益は、流体が蓄積部材のバルク材料を浸透して通り抜けるの
を可能とする。それゆえ、蓄積領域部材または材料は、液体が通り抜けるのを可
能とするように透過性でなければならず、この流体透過性は濡れ始めから終わり
まで、ことによると数回の放尿サイクルにわたって維持されるべきである。本発
明の特定の設計配置は、流体が、それが分配領域へと到達して物品のｘ及び／ま
たはｙ方向へとさらに分配される前に蓄積領域を通過することを必要とする。こ
れから、平面横断透過性を有することに加え、そのような流体に対して流体移送
平面内（ｘ，ｙ方向）で十分に透過性であることは、蓄積領域に対する重要な要
求である。

【０１１０】 それゆえ、好ましい蓄積部材は、少なくとも２５×１０^-7ｃｍ³秒／ｇの、好
ましくは７０×１０^-7ｃｍ³秒／ｇよりも高い、より好ましくは１００×１０^-7
ｃｍ³秒／ｇよりも高いか或いは２００×１０^-7ｃｍ³秒／ｇよりも高い、及び最
も好ましくは約４００×１０^-7ｃｍ³秒／ｇよりも高いか或いは１０００×１０^{- 7} ｃｍ³秒／ｇよりも高い値を示すべきである。

【０１１１】 超吸収体材料に加え、蓄積領域は、透過性部材をつくる他の材料または部材を
具備し得る。そのような部材が流体を吸収性物品全体にわたる分配を可能とする
ように分配層へと、或いは、その物品の端部において増加させられた流体蓄積容
量へと、或いは、蓄積領域自体の超吸収体へと直ちに解放することは重要である
。

【０１１２】 蓄積領域の要件を実現する材料 ハイドロゲル形成吸収性ポリマー 本発明の蓄積吸収性部材は、少なくとも１つのハイドロゲル形成吸収性ポリマ
ー（ハイドロゲル形成ポリマー、「超吸収体材料」、または「超収着体」とも呼
ばれる）を具備する。本発明において有用なハイドロゲル形成ポリマーは、大量
の液体を吸収可能な水に不溶性であるが水に膨潤性の様々なポリマーを含む。そ
のようなハイドロゲル形成ポリマーは当技術分野において公知であり、これら材
料のいずれも本発明の吸収性部材において有用である。有用なハイドロゲル形成
吸収性ポリマーの詳細は、本出願人の名で１９９８年４月２８日に出願されたＰ
ＣＴ出願ＵＳ９８／０８５１５であり「Ａｂｓｏｒｂｅｎｔ Ａｒｔｉｃｌｅｓ
ｗｉｔｈ Ｄｉｓｔｒｉｂｕｔｉｏｎ Ｍａｔｅｒｉａｌｓ ｐｏｓｉｔｉｏ
ｎｅｄ ｕｎｄｅｒｎｅａｔｈ ｓｔｏｒａｇｅ ｍａｔｅｒｉａｌｓ」と題さ
れたＰＣＴ出願の詳細な説明においてより詳細に記載されており、それは参照に
よりここに組み込まれる。

【０１１３】 ハイドロゲル形成ポリマー構成要素は、カチオン交換ハイドロゲル形成吸収性
ポリマーとアニオン交換ハイドロゲル形成吸収性ポリマーとを具備する混床イオ
ン交換組成物の形態であってもよい。そのようなポリマーは、特に良好にバラン
スされた吸収特性，すなわち、圧力下での性能値、塩水流伝導性値、及び自由膨
張速度，の特性プロファイルを有し得る。そのような混床イオン交換組成物に加
えてそのようなパラメータを求める適当な方法は、例えば、１９９８年１月７日
にＨｉｒｄらによって出願され「ＡＢＳＯＲＢＥＮＴ ＰＯＬＹＭＥＲ ＣＯＭ
ＰＯＳＩＴＩＯＮＳ ＨＡＶＩＮＧ ＨＩＧＨ ＳＯＲＰＴＩＯＮ ＣＡＰＡＣ
ＩＴＩＥＳ ＵＮＤＥＲ ＡＮ ＡＰＰＬＩＥＤ ＰＲＥＳＳＵＲＥ」と題され
た米国特許出願番号０９／００３５６５、１９９８年１月７日にＡｓｈｒａｆら
によって出願され「ＡＢＳＯＲＢＥＮＴ ＰＯＬＹＭＥＲ ＣＯＭＰＯＳＩＴＩ
ＯＮＳ ＷＩＴＨ ＨＩＧＨ ＳＯＲＰＴＩＯＮ ＣＡＰＡＣＩＴＹ ＡＮＤ
ＨＩＧＨ ＦＬＵＩＤ ＰＥＲＭＥＡＢＩＬＩＴＹ ＵＮＤＥＲ ＡＮ ＡＰＰ
ＬＩＥＤ ＰＲＥＳＳＵＲＥ」と題された米国特許出願番号０９／００３９０５
、及び１９９８年１月７日にＡｓｈｒａｆらによって出願され「ＡＢＳＯＲＢＥ
ＮＴ ＰＯＬＹＭＥＲ ＣＯＭＰＯＳＩＴＩＯＮＳ ＨＡＶＩＮＧ ＨＩＧＨ
ＳＯＲＰＴＩＯＮ ＣＡＰＡＣＩＴＩＥＳ ＵＮＤＥＲ ＡＮ ＡＰＰＬＩＥＤ
ＰＲＥＳＳＵＲＥ ＡＮＤ ＩＭＰＲＯＶＥＤ ＩＮＴＥＧＲＩＴＹ ＩＮ
ＴＨＥ ＳＷＯＬＬＥＮ ＳＴＡＴＥ」と題された米国特許出願番号０９／００
３９１８に記載されており、それらのそれぞれの開示は参照によりここに組み込
まれる。本発明に特に有用な材料は、高い圧力下性能及び塩水流伝導性値並びに
遅い自由膨潤速度を示す。

【０１１４】 そのような自由膨潤速度は、以下に説明される自由膨潤速度法によって測定し
且つ１秒間に材料１グラムあたりに吸収された流体のｇの単位（ｇ／ｇ／秒）で
表現された場合、吸収性材料，特には高分子超吸収体材料，の非封圧条件下で液
体を摂取する能力に関連する。それゆえ、そのような速度は、粒径、形状、間隙
率によって影響され得るように液体出入比表面積によって、液体に対する材料の
濡れ性によって、及び材料内での液体の分配性によって影響され得る。好適な材
料は約０．０２ｇ／ｇ／秒より高く且つ約１ｇ／ｇ／秒までの範囲の値を示し、
市販の材料の範囲は約０．２ｇ／ｇ／秒より高く且つ約０．８ｇ／ｇ／秒未満を
、しばしば約０．０４ｇ／ｇ／秒乃至約０．６ｇ／ｇ／秒を示す。

【０１１５】 本発明に係る吸収性構造中に組み込まれる場合、遅い自由膨潤速度を示す，す
なわち、ＦＲＳが０．４ｇ／ｇ／秒未満であるか、或いは０．２ｇ／ｇ／秒未満
であるか、或いは０．０５ｇ／ｇ／秒未満程度に低い場合，材料は、特に有利な
効果を有し得る。

【０１１６】 そのような材料を含めるさらなる方法は、比較的遅く吸収する超吸収体材料が
ローディング箇所に比較的近く（すなわち、股ゾーンに）位置し、一方、より速
く吸収する材料がその構造の端部に向けて（すなわち、着用者上に配置された場
合にウエスト領域に向けて）位置するように製品を設計することである。

【０１１７】 そのような超吸収体材料に加え、流体蓄積領域のために透過性構造／部材をも
たらすのに適した他の材料は当技術分野において公知であり、上記パラメータが
満足される限り、そこからの多くが好適な構造をもたらすのに使用され得る。

【０１１８】 吸収性部材の所定の領域中のハイドロゲル形成吸収性ポリマーの濃度を測定す
る際、ハイドロゲル形成ポリマーとそのポリマーを含む領域中に存在する他の構
成要素（例えば、繊維、熱可塑性材料など）との組み合わされた重量に対するハ
イドロゲル形成ポリマーの重量パーセントが使用される。これを考慮に入れて、
本発明に係る吸収性部材の所定の領域中のハイドロゲル形成吸収性ポリマーの濃
度は、約６０乃至１００％、好ましくは約７０乃至１００％、より好ましくは約
８０乃至約１００％、及び最も好ましくは約９０％乃至約１００％の範囲内とす
ることができる。

【０１１９】 上述した材料はそれなりに要件を満足し得るが（例えば、純粋なハイドロゲル
形成材料または純粋なフォーム材料）、蓄積吸収性部材として使用されるのに好
ましい部材は、２つ以上の材料を具備する。これは、しばしば、単独で基準を満
足しないがその組み合わせは満足する複数の材料を用いることを可能とする。

【０１２０】 そのような流体蓄積部材の主な機能は、排出された身体流体を直接的に或いは
他の吸収性部材（例えば、流体捕捉／分配部材）から吸収し、その後、着用者の
動作の結果として通常に遭遇する圧力に晒された場合においてもその流体を保持
することである。

【０１２１】 吸収性部材中に含まれるハイドロゲル形成吸収性ポリマーの量は、著しく変化
してもよい。さらに、ハイドロゲルの濃度は、所定の部材全体にわたって変化し
てもよい。換言すれば、１つの部材が、相対的に高い及び相対的に低いハイドロ
ゲル濃度の領域を有してもよい。

【０１２２】 ハイドロゲル形成ポリマーと粒状高分子フォームとの配合を具備する吸収性部
材中に混合物の完全性を提供する材料の他の例として、その部材は熱可塑性材料
を具備することができる。溶融の際、この熱可塑性材料の少なくとも一部は、典
型的には粒子間または繊維間の毛細管勾配のせいで、それぞれの部材の構成要素
の交差部へと移動する。これら交差部は、熱可塑性材料のための結合サイトとな
る。冷却されると、これら交差部の熱可塑性材料は固化して材料のマトリクスを
相互に保持する結合サイトを形成する。

【０１２３】 ここで有用な任意の熱可塑性材料は、上記のＰＣＴ ＵＳ９８／０８５１５に
さらに例示されるような、粒子、繊維、または粒子と繊維との組み合わせを含む
様々な形態のいずれであってもよい。

【０１２４】 個々の領域の特性が上記に詳細に説明されたが、他の領域に依存して一方の領
域において調節されるべきさらなる要件がある。それゆえ、蓄積領域は、液体が
ある圧力条件下で分配領域から解放される際に蓄積領域（それを通って液体はそ
の流路の前まで通り抜けた）によって再度捕らえられねばならないように選択さ
れるべきであるある基本容量を有していることにより記載され得る。この効果は
、分配層材料の所望の圧縮率に関して上記で説明されている。いずれの所定の圧
縮率についても、前記材料の基本重量に依存して単位面積あたりに対応する量の
液体が押し出される、すなわち、圧縮された材料がより厚くなるのに応じてより
多くの液体が搾り出されるであろう。蓄積材料の「基本容量」が「搾出液体解放
」よりも高くなるように液体蓄積層が少なくともこの量の液体を吸収することを
可能とすることへの要求がある。基本容量，例えば超吸収体／毛羽混合物につい
ての，は、適当な材料及び濃度を選択することにより調節され得る。

【０１２５】 他の流体取扱い部材構成要素及び材料 上述した流体分配及び流体蓄積部材に加え、本発明に係る物品は、さらなる流
体取扱い部材及び他の構成要素を具備し得る。

【０１２６】 特には、トップシートと蓄積領域との間に位置し、吸収性物品の尿及び／また
は糞便に関する捕捉機能性を改良することを目的とした部材があってもよい。そ
のような部材は、当業者には公知であり、繊維質層または開孔フォーム領域の形
態であり、我々の場合でＣＭ１０９６，ＥＰ出願番号９６１１１８９５．７、Ｃ
Ｍ１４５３，ＰＣＴ出願番号ＰＣＴ／ＵＳ９７／０５０４６、ＣＭ１６４０，Ｐ
ＣＴ出願番号ＰＣＴ／ＵＳ９７／２０８４２、ＣＭ１６４２，ＰＣＴ出願番号Ｐ
ＣＴ／ＵＳ９７／２０８４０、ＣＭ１６４３，ＰＣＴ出願番号ＰＣＴ／ＵＳ９７
／２０７０１、ＣＭ１８０９，ＥＰ出願番号９８１１０１５４．６、ＣＭ１８７
９，ＥＰ出願番号９８１１４１９０．６などに記載されており、それらの全ては
参照によりここに組み込まれる。

【０１２７】 本発明に係る物品は、廃棄物を受け取り且つ包含するためのポケット、廃棄物
のためのボイドを提供するスペーサ、物品中で廃棄物の動きを制限するためのバ
リア、オムツ内に堆積した廃棄物を受け取り且つ包含する仕切りまたはボイドな
ど、或いはそれらの組み合わせを含んでもよい。吸収性物品中で使用するポケッ
ト及びスペーサの例は、１９９６年５月７日にＲｏｅらに交付され「Ｄｉａｐｅ
ｒ Ｈａｖｉｎｇ Ｅｘｐｕｌｓｉｖｅ Ｓｐａｃｅｒ」と題された米国特許第
５，５１４，１２１号、１９９２年１２月１５日にＤｒｅｉｅｒらに交付され「
Ｄｉｓｐｏｓａｂｌｅ Ａｂｓｏｒｂｅｎｔ Ａｒｔｉｃｌｅ Ｈａｖｉｎｇ
Ｃｏｒｅ Ｓｐａｃｅｒｓ」と題された米国特許第５，１７１，２３６号、１９
９５年３月１４日にＤｒｅｉｅｒに交付され「Ａｂｓｏｒｂｅｎｔ Ａｒｔｉｃ
ｌｅ Ｈａｖｉｎｇ Ａ Ｐｏｃｋｅｔ Ｃｕｆｆ」と題された米国特許第５，
３９７，３１８号、１９９６年７月３０日にＤｒｅｉｅｒに交付され「Ａｂｓｏ
ｒｂｅｎｔ Ａｒｔｉｃｌｅ Ｈａｖｉｎｇ Ａ Ｐｏｃｋｅｔ Ｃｕｆｆ Ｗ
ｉｈ Ａｎ Ａｐｅｘ」と題された米国特許第５，５４０，６７１号、１９９３
年１２月３日に刊行され「Ｓｐａｃｅｒｓ Ｆｏｒ Ｕｓｅ Ｉｎ Ｈｙｇｉｅ
ｎｉｃ Ａｂｓｏｒｂｅｎｔ Ａｒｔｉｃｌｅｓ Ａｎｄ Ｄｉｓｐｏｓａｂｌ
ｅ Ａｂｓｏｒｂｅｎｔ Ａｒｔｉｃｌｅｓ Ｈａｖｉｎｇ Ｓｕｃｈ Ｓｐａ
ｃｅｒ」と題されたＰＣＴ出願ＷＯ９３／２５１７２、及び１９９４年４月２６
日にＦｒｅｅｌａｎｄに交付され「Ｆｌｅｘｉｂｌｅ Ｓｐａｃｅｒｓ Ｆｏｒ
Ｕｓｅ Ｉｎ Ｄｉｓｐｏｓａｂｌｅ Ａｂｓｏｒｂｅｎｔ Ａｒｔｉｃｌｅ
ｓ」と題された米国特許第５，３０６，２６６号に記載されている。仕切りまた
はボイドの例は、１９９０年１１月６日にＫｈａｎに交付され「Ｄｉｓｐｏｓａ
ｂｌｅ Ｆａｃａｌ Ｃｏｍｐａｒｔｍｅｎｔｉｎｇ Ｄｉａｐｅｒ」と題され
た米国特許第４，９６８，３１２号、１９９１年２月５日にＦｒｅｅｌａｎｄに
交付され「Ａｂｓｏｒｂｅｎｔ Ａｒｔｉｃｌｅ Ｗｉｔｈ Ｅｌａｓｔｉｃ
Ｌｉｎｅｒ Ｆｏｒ Ｗａｓｔｅ Ｍａｔｅｒｉａｌ Ｉｓｏｌａｔｉｏｎ」と
題された米国特許第４，９９０，１４７号、１９９１年１１月５日にＨｏｌｔら
に交付され「Ｄｉｓｐｏｓａｂｌｅ Ｄｉａｐｅｒｓ」と題された米国特許卯第
５，６２，８４０号、及び１９９３年１２月１４日にＦｒｅｅｌａｎｄらに交付
され「Ｔｒｉｓｅｃｔｉｏｎ Ｔｏｐｓｈｅｅｔｓ Ｆｏｒ Ｄｉｓｐｏｓａｂ
ｌｅ Ａｂｓｏｒｂｅｎｔ Ａｒｔｉｃｌｅｓ Ａｎｄ Ｄｉｓｐｏｓａｂｌｅ
Ａｂｏｓｒｂｅｎｔ Ａｒｔｉｃｌｅｓ Ｈａｖｉｎｇ Ｓｕｃｈ Ｔｒｉｓ
ｅｃｔｉｏｎ Ｔｏｐｓｈｅｅｔ」と題された米国特許第５，２６９，７５５号
に開示されている。好適な横断バリアの例は、１９９６年９月１０日にＤｒｅｉ
ｅｒらの名で交付され「Ａｂｓｏｒｂｅｎｔ Ａｒｔｉｃｌｅ Ｈａｖｉｎｇ
Ｍｕｌｔｉｐｌｅ Ｅｆｆｅｃｔｉｖｅ Ｈｅｉｇｈｔ Ｔｒａｎｓｖｅｒｓｅ
Ｐａｒｔｉｔｉｏｎ」と題された米国特許第５，５５４，１４２号、１９９４
年７月７日にＦｒｅｅｌａｎｄらの名で刊行され「Ａｂｓｏｒｂｅｎｔ Ａｒｔ
ｉｃｌｅ Ｈａｖｉｎｇ Ａｎ Ｕｐｓｔａｎｄｉｎｇ Ｔｒａｎｓｖｅｒｓｅ
Ｐａｒｔｉｔｉｏｎ」と題されたＰＣＴ特許ＷＯ９４／１４３９５、及び１９
９７年８月５日にＲｏｅらに交付され「Ａｂｓｏｒｂｅｎｔ Ａｒｔｉｃｌｅ
Ｈａｖｉｎｇ Ａｎｇｕｌａｒ Ｕｐｓｔａｎｄｉｎｇ Ｔｒａｎｓｖｅｒｓｅ
Ｐａｒｔｉｔｉｏｎ」と題された米国特許第５，６５３，７０３号に記載され
ている。上記に引用したリファレンスの全ては、参照によりここに組み込まれる
。

【０１２８】 本発明に係る蓄積吸収性部材は、吸収性ウェブ中に存在し得る他の任意の構成
要素を含み得る。例えば、補強スクリムが蓄積吸収性部材内に或いは吸収体コア
のそれぞれの吸収性部材間に配置され得る。そのような補強スクリムは、特には
吸収体コアのそれぞれの吸収性部材間に配置された場合に、液体移送に対する界
面バリアを形成しないような構造であるべきである。加えて、幾つかのバインダ
が、乾燥及び湿潤完全性を吸収体コア及び／または吸収性蓄積部材自体に提供す
るのに使用されてもよい。特に、親水性グルー繊維が使用されてもよい。使用さ
れるバインダの量は、吸収性部材の毛細管収着特性をそこなうことがないように
可能な限り低いことが好ましい。しかしながら、当業者は、十分に高い表面積を
有する繊維化親水性グルーのように、吸収性部材の毛細管収着特性を高めるバイ
ンダもあることを認識するであろう。この場合、表面積の大きな親水性グルーは
、１つの材料中に、液体取扱い機能及び完全性機能の双方を提供してもよい。ま
た、それぞれの吸収性部材または吸収体コア全体は、薄葉紙シートのような液体
透過性シート内に包まれて、毛細管の連続性が妨げられない限り、緩い粒状吸収
性ポリマーに関するユーザの懸念を除去し得る。

【０１２９】 含められ得る他の任意の構成要素は、臭気を制御する、糞便物質を包含するな
どを行う材料である。また、粒状浸透性吸収体または高表面積材料を具備するい
ずれかの吸収性部材或いは吸収体コア全体が、薄葉紙シートのような液体透過性
シート内に包まれて、緩い粒状吸収性ポリマーに関するユーザの懸念を除去し得
る。

【０１３０】 完全性がバインダ材料によって導入される場合、好適なバインダは１９９６年
１０月１日にＤｒａｇｏｏらに交付された米国特許第５，５６０，８７８号に記
載されるような溶融吹込接着剤であり、その開示は参照によりここに組み込まれ
る。溶融吹込接着剤を必須のハイドロゲル形成ポリマー及び高表面積材料と組み
合わせるプロセスもまた’８７８特許に詳細に記載されている。

【０１３１】 好適なサンプルをつくることについての詳細な説明は、１９９８年４月２８日
に本出願人の名でＰＣＴ出願ＵＳ９８／０８５１５として出願され「Ａｂｓｏｒ
ｂｅｎｔ Ａｒｔｉｃｌｅ ｗｉｔｈ Ｄｉｓｔｒｉｂｕｔｉｏｎ Ｍａｔｅｒ
ｉａｌｓ ｐｏｓｉｔｉｏｎｅｄ ｕｎｄｅｒｎｅａｔｈ ｓｔｏｒａｇｅ ｍ
ａｔｅｒｉａｌｓ」と題されたＰＣＴ出願の上述した詳細な説明の中により詳細
に記載されており、それは参照によりここに組み込まれる。

【０１３２】 その中に詳細に記載される試験方法への，すなわち、鉛直吸上流動試験、塩水
流伝導性（ＳＦＣ）及び液体透過性試験、液体粘度測定、及び背系容量の決定に
ついての，参照がさらになされる。全ての試験について、記載される試験条件が
満たされねばならない。

【０１３３】 これら試験に加え、物品の性能は、「捕捉後コラーゲンリウェット」試験によ
って良好に評価され得て、そこで、物品または吸収性構造はまず捕捉試験プロト
コルでロードされ、その後、特定のリウェットプロトコルに従わされる。

【０１３４】 捕捉試験 この試験は、２２＋／−２℃で及び３５＋／−１５％の相対湿度で実行される
べきである。これら試験方法で使用される合成尿は、Ｊａｙｃｏ ＳｙｎＵｒｉ
ｎｅとして一般に知られており、ペンシルバニア州Ｃａｍｐ ＨｉｌｌのＪａｙ
ｃｏ Ｐｈａｒｍａｃｅｕｔｉｃａｌｓ社から市販されている。その合成尿の配
合成分は、２．０ｇ／ｌのＫＣｌ、２．０ｇ／ｌのＮａ₂ＳＯ₄、０．８５ｇ／ｌ
の（ＮＨ₄）Ｈ₂ＰＯ₄、０．１５ｇ／ｌの（ＮＨ₄）Ｈ₂ＰＯ₄、０．１９ｇ／ｌの
ＣａＣｌ₂、及び０．２３ｇ／ｌのＭｇＣｌ₂である。それらか学物質の全ては、
試薬用である。合成尿のｐＨは、６．０乃至６．４の範囲内である。

【０１３５】 図２を参照すると、吸収性構造９１０は、ポンプ（米国ＣｈｉｃａｇｏのＣｏ
ｌｅ Ｐａｒｍｅｒ Ｉｎｓｔｒｕｍｅｎｔｓによって提供されるＭｏｄｅｌ
７５２０−００のような）を用いて、サンプル表面上方５ｃｍの高さから１５ｍ
ｌ／ｓの速度で噴出する７５ｍｌの合成尿をロードされる。尿を吸収する時間は
、タイマーによって記録される。その噴出は、その物品が十分にロードされるま
で、正確に５分の噴出インターバルで繰り返される。この試験データは、４回ロ
ーディングすることにより生成される。

【０１３６】 試験サンプル，それは、吸収体コア、トップシート、及びバックシートを具備
する完全な吸収性物品または吸収性構造であってもよい，は、パースペックスボ
ックス（そのベース９１２のみが示されている）内のフォームプラットホーム９
１１上に平らに横たわるように準備される。中央に直径５ｃｍの開口を有するパ
ースペックスプレート９１３が、サンプルに加えて、その構造のローディングゾ
ーン上に配置される。合成尿は、開口中にフィットし且つ貼り付けられたシリン
ダ９１４を通ってサンプルへと導入される。電極９１５はプレートの最下部表面
上に、吸収性構造９１０の表面と接して配置される。それら電極はタイマーに接
続されている。例えば乳児の体重をシミュレートするために荷重９１６がプレー
ト上に配置される。約５０ｇｃｍ^-2（０．７ｐｓｉ）の圧力が、例えば、一般に
入手可能な特大サイズの２０ｋｇのためのウェイト９１６を位置させることによ
り実現される。

【０１３７】 試験流体はシリンダ中へと導入され、それは典型的には吸収性構造上に蓄積し
、それにより、電極間に電気回路を完成する。試験流体は、試験流体で満たされ
た直径約８ｍｍのチューブによって、ポンプから試験組立品へと移送される。こ
のように、流体は、ポンプが動作を開始するのと本質的に同時にチューブを去り
始める。このとき、タイマーもまた始動し、そのタイマーは吸収性構造が噴出す
る尿を吸収して電極間の電気的接触が遮断されたときに停止する。

【０１３８】 捕捉速度は、単位時間あたりの吸収された噴出体積として規定される。捕捉速
度は、サンプル中へと導入されたそれぞれの噴出について計算される。本発明の
観点で特に興味があるのは、４回の噴出の最初と最後とである。

【０１３９】 この試験は、主に、設計容量が約３００ｍｌの特大サイズ製品と一般に呼ばれ
、それぞれの最終蓄積容量が約３００ｍｌ乃至４００ｍｌの製品を評価するよう
に設計されている。著しく異なる容量を有する製品が評価される場合（成人用失
禁製品やより小さな乳児について想定され得るように）、設定，特には１回の噴
出あたりの流体の体積，は物品全体の設計容量の約２０％に適切に調節されるべ
きであり、標準試験プロトコルからのズレが記録されるべきである。

【０１４０】 捕捉後コラーゲンリウェット法（図３を参照） その試験を実行する前に、ドイツ国ＷｅｉｎｈｅｉｎのＮＡＴＵＲＩＮ Ｇｍ
ｂＨからＣＯＦＦＩ（または等価物）の商標名で市販され且つ基本重量が約２８
ｇ／ｍ²であるコラーゲンフィルムが、例えばサンプルカッター装置を用いて直
径９０ｍｍのシートへと切断されること及びそのフィルムを試験室（上記を参照
）の制御された環境内で少なくとも１２時間にわたり平衡させることにより準備
される（コラーゲンフィルムの全ての取扱いにはピンセットが使用されるべきで
ある）。

【０１４１】 上記捕捉試験の最後の噴出が吸収された後、少なくとも５分であり且つ６分未
満に、カバープレート及びウェイトが取り除かれ、試験サンプル１０２０は注意
深く実験台上に平らに配置される。

【０１４２】 予め切断され且つ平衡されたコラーゲン材料１０１０の４枚のシートが少なく
とも１ミリグラムの精度で計量され、その後、物品のローディング位置上に中心
を合わせて配置され、直径９０ｍｍで厚さ約２０ｍｍのパースペックスプレート
により覆われる。１５ｋｇのウェイト１０４０が注意深く追加される（また、中
央に置かれる）。３０＋／−２秒後、ウェイト及びパースペックスプレートが再
度注意深く取り除かれ、コラーゲンフィルムが再計量される。 捕捉後コラーゲンリウェット試験法は、ｍｇで表されるコラーゲンフィルムの
吸湿量をもたらす。

【０１４３】 この試験プロトコルは、異なる乳児用オムツのサイズまたは成人用失禁物品ま
たは月経物品のように特定の製品のタイプに従って、或いは、ローディング流体
のタイプ及び量や吸収性材料の量及びサイズにより、或いは、適用される圧力の
変化により容易に調節され得ることが記されるべきである。一旦、これら関連す
るパラメータが規定されると、そのような修飾は当業者には明白であろう。調節
した試験プロトコルからの結果を考慮すると、それら製品は、現実的な使用時の
境界条件で標準統計法に従って設計された実験でのように、これら同定された関
連パラメータを容易に最適化することができる。

【０１４４】 ロード測定下での圧縮 本発明において有用な吸収性高分子フォームの重要な機械的特長は、折り畳み
式であろうと非折り畳み式であろうと、その圧縮撓みに対する抗力（ＲＴＣＤ）
によって測定されるそれらの膨張条件での強度である。フォームによって示され
るＲＴＣＤは、ポリマー係数の関数に加え、その密度及びフォームネットワーク
の構造である。ポリマー係数は、ａ）ポリマー組成、ｂ）フォームが重合される
条件（例えば、得られる重合の特には架橋に関する完全性）、及びｃ）ポリマー
が処理後にフォーム構造中に残された残留材料，例えば乳化剤，によって可塑化
される程度によって決定される。

【０１４５】 オムツのような吸収性物品中で吸収体として有用であるために、本発明のフォ
ームは、そのような吸収性材料が流体の吸収及び保持に携わっている使用時に遭
遇する力による変形或いは圧縮に対して適切に抵抗性でなければならない。ＲＴ
ＣＤの面で十分なフォーム強度を有していないフォームは、非ロード条件下では
許容可能な量の身体流体を捕捉し且つ蓄積し得るかも知れないが、そのフォーム
を含む吸収性物品のユーザの動作または活動によって生じる圧縮応力下ではその
ような流体を容易に放棄するであろう。

【０１４６】 ここで有用な高分子フォームによって示されるＲＴＣＤは、ある封圧下に特定
の温度及び期間にわたって維持された飽和したフォームのサンプル中に導入され
たひずみの量を測定することにより定量され得る。このタイプの試験を実行する
方法は、ＰＣＴ公報ＷＯ９６／２１６８のＴＥＳＴ ＭＥＴＨＯＤＳセクション
に記載されている。吸収体として有用なフォームは、６５±５ｄｙｎｅ／ｃｍの
表面張力を有する合成尿でその自由吸収容量まで飽和されたときに、５．１ｋＰ
ａの封圧（０．７４ｐｓｉ）が、フォーム構造の好ましくは７５％未満の、典型
的には約５０％以下の圧縮のひずみを生じるようにＲＴＣＤを示すものである。
好ましくは、そのような条件下で生じるひずみは、約２乃至約２５％、より好ま
しくは約２乃至約１５％、最も好ましくは約２乃至約１０％の範囲内であろう。

【０１４７】 自由膨潤速度法 この方法は、試験方法に関する一般セクションで詳細に記載されるように、超
吸収体材料，特には、架橋したポリアクリレートのような高分子ハイドロゲル化
材料，のＪａｙｃｏタイプの合成尿中で膨潤する速度を測定する。測定原理は、
超吸収体材料に量の分かっている流体を吸収させることであり、その流体を吸収
するのに要する時間が測定される。その結果は、１秒間に材料１グラムが吸収し
た流体のグラムで表される。

【０１４８】 試験サンプルは「そのまま」の湿気で試験され得るが、ドライエライト（硫酸
カルシウムまたはシリカゲル）或いはその等価物を用いたデシケータ中で２日間
にわたって実験室条件下でこれらを平衡させることが好ましい。

【０１４９】 約１ｇ（＋／−０．１ｇ）の試験供試体が＋／−０．００１ｇの精度で直径３
２乃至３４ｍｍであり高さ５０ｍｍの２５ｍｌビーカ中へと量り取られる。その
材料は、底部上に広げられる。２０ｍｌの合成尿が＋／−０．０１ｇの精度で５
０ｍｌビーカ中へと量り取られ、その後、注意深く且つ素早く試験材料を含むビ
ーカ中へと注がれる。液体が材料と接触するとすぐに、タイマーが始動される。
膨潤中、ビーカは移動または攪拌されない。

【０１５０】 タイマーが停止され、乱されていない流体の最後の部分が膨潤している粒子に
達する時間が、最も近い秒まで（或いはもし適切であればより正確に）記録され
る。終点の測定の再現性を増加させるために、液体表面は小さなランプによって
そのランプによって表面を加熱することなく照明され得る。ビーカは、実際に液
体が捕らえられたことをモニタするために再度計量される。

【０１５１】 その結果は、実際に捉えられた液体の量をこの捕捉に要した時間で割ることに
より計算され、「ｇ／ｇ／秒」で表される。その方法は、再現性を保証すること
が必要とされるので繰り返されるべきである。

【０１５２】 試験材料が増加した含水率を有している場合、これは、１秒あたりの流体のグ
ラムを乾燥した吸収性材料のグラムで割ることによりその結果に組み込まれ得る
か、或いは、それはその材料を真空のような穏やかな条件下で注意深く乾燥し、
その後、上記手順に従って測定することにより考慮され得る。全ての場合におい
て、結果は、どのような指定もなくそれに応じて報告されるべきであり、試験は
１０％未満の含水率の未乾燥の材料について実施され、「そのまま」で報告され
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 吸収性物品の例としてのおむつ。

【図２】 捕捉試験スタンド。

【図３】 捕捉後コラーゲンリウェット法（ＰＡＣＯＲＭ）試験スタンド。

【符号の説明】

２０…オムツ； ２４…トップシート； ２６…バックシート； ２８…吸収体コア； ３０，７０，７２…サイドパネル； ３２…レッグカフ； ３４…弾性ウエスト機構； ３５…ウエストバンド； ３６…二重張力締結システム； ３８…第１の締結システム； ４０…ウエスト閉鎖システム； ４２…固定部材； ４４…ランディング部材； ４６…第１取付構成要素； ４８…第２取付構成要素； ５０…位置決めパッチ； ５２…外側表面； ５４…内側表面； ５６，５８…ウエスト領域； ６２，６４，８３…エッジ； ６０…周縁部； ６８…中央領域； ６６，６７…中心線； ７６…ゴム弾性部材； ７７…弾力部材； ８４，８５…バリアフラップ； ８６…離間弾性部材； １０４…弾性ガスケットカフ； １０５…弾性スタンド； １０…吸収性構造； １１…フォームプラットホーム； １３…パースペックスプレート； １４…シリンダ； １５…電極； １６，１４０…ウェイト； １２０…試験サンプル； １１０…コラーゲン材料；

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｂ３２Ｂ 5/00 (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，Ｅ Ａ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ， ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，Ｇ Ｅ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ， ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，Ｍ Ｎ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ， ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，Ｚ Ａ，ＺＷ (72)発明者 アルント、ジルケ ドイツ連邦共和国、デー − 64283 ダ ルムシュタット、キースシュトラーセ 65 (72)発明者 エーアンシュペルガー、ブルーノ・ヨハネ ス ドイツ連邦共和国、デー − 65936 フ ランクフルト バスターバッハシュトラー セ 89 (72)発明者 シュミット、マティアス ドイツ連邦共和国、デー − 65510 イ トシュタイン、アルトケーニヒベーク ３ (72)発明者 レイボン、ゲイリー・ディーン アメリカ合衆国、オハイオ州 45044 ミ ドルタウン、カンタベリー・コート 7320 (72)発明者 ノイマン、フランク アメリカ合衆国、オハイオ州 45299 シ ンシナティ、サウス・クレセント・アベニ ュー 732 Ｆターム(参考） 3B029 BA01 BA18 4C003 AA22 AA23 DA08 4C098 AA09 CC01 DD23 4F100 AK01C AK01D AK05D AR00A AR00B AR00C AR00D BA04 BA07 DG01C DG01D DJ01D EJ05C GB66 GB72 JD04 JD14 JD14C JD14D YY00C YY00D

Claims (30)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 吸収性物品であって、使用時にその着用者に対向する流体受
   取面及び前記流体受取面の反対側の衣服対向面を有し、前記物品は最終流体蓄積
   領域及び前記最終蓄積領域と前記衣服対向面との間に位置し且つ前記最終流体蓄
   積領域と流体連絡した流体分配領域を具備し、前記物品はＰＡＣｏＲＭ試験に供
   された際に１５０ｍｇ未満のリウェット値を有すること、及び前記最終流体蓄積
   領域は１００ｃｍでの毛細管収着脱着容量（ＣＳＤＣ １００）が少なくとも１
   ０ｇ／ｇである最終流体蓄積材料を具備し且つ前記分配領域はその最大容量の３
   ０％での毛細管収着吸収高さ（ＣＳＡＨ ３０）が少なくとも２５ｃｍである流
   体分配材料を具備することを特徴とする吸収性物品。
2. 【請求項２】 １２０ｍｇ未満の、好ましくは９０ｍｇ未満の、より好まし
   くは６０ｍｇ未満の、及びさらにより好ましくは５０ｍｇ未満のリウェット値を
   有する請求項１に記載の吸収性物品。
3. 【請求項３】 前記蓄積領域材料は、２０ｇ／ｇよりも高い、好ましくは３
   ０ｇ／ｇよりも高いＣＳＤＣ １００値を有する請求項１または請求項２に記載
   の吸収性物品。
4. 【請求項４】 前記蓄積領域は、２５×１０^-7ｃｍ³秒／ｇよりも高い、好
   ましくは１００×１０^-7ｃｍ³秒／ｇよりも高い、より好ましくは４００×１０^{- 7} ｃｍ³秒／ｇよりも高い、及びさらにより好ましくは１０００×１０^-7ｃｍ³秒
   ／ｇよりも高いＳＦＣ値を有する請求項１乃至請求項３のいずれか１項に記載の
   吸収性物品。
5. 【請求項５】 前記蓄積領域は、少なくとも１０ダルシーの面内透過率値を
   有する請求項１乃至請求項４のいずれか１項に記載の吸収性物品。
6. 【請求項６】 前記流体分配材料は、少なくとも５０ｃｍの、好ましくは少
   なくとも６０ｃｍの、さらにより好ましくは少なくとも１５０ｃｍのＣＳＡＨ
   ３０を有する請求項１乃至請求項５のいずれか１項に記載の吸収性物品。
7. 【請求項７】 股領域において、前記流体分配材料は、５０％飽和透過率値
   （ｋ（５０））が１００％飽和透過率値（ｋ（１００））の少なくとも１５％、
   好ましくは少なくとも２５％、及びより好ましくは少なくとも３５％である請求
   項１乃至請求項６のいずれか１項に記載の吸収性物品。
8. 【請求項８】 前記流体分配材料は、少なくとも１ダルシーの、好ましくは
   少なくとも８ダルシーの１００％飽和透過率（ｋ（１００））を有する請求項１
   乃至請求項７のいずれか１項に記載の吸収性物品。
9. 【請求項９】 前記流体分配材料は、少なくとも４の、好ましくは少なくと
   も５の、より好ましくは少なくとも１０の、及びさらにより好ましくは少なくと
   も１５の膨張係数を有する請求項１乃至請求項８のいずれか１項に記載の吸収性
   物品。
10. 【請求項１０】 前記分配領域はフォーム材料を具備する請求項１乃至請求
    項９のいずれか１項に記載の吸収性物品。
11. 【請求項１１】 前記フォーム材料は高分子フォーム材料である請求項１０
    に記載の吸収性物品。
12. 【請求項１２】 前記高分子フォーム材料は高分散相油中水系エマルジョン
    から導出された請求項１１に記載の吸収性物品。
13. 【請求項１３】 前記高分子フォーム材料は、７５％未満の、好ましくは５
    ０％未満の、及びさらにより好ましくは１５％未満の５．２ｋＰａ（０．７４ｐ
    ｓｉ）の荷重のもとでの圧縮比を有する請求項１０乃至請求項１２のいずれか１
    項に記載の吸収性材料。
14. 【請求項１４】 前記分配領域フォーム材料は不均一である請求項１０乃至
    請求項１３のいずれか１項に記載の吸収性物品。
15. 【請求項１５】 前記不均一な材料は、ポアサイズ、親水性、荷重下での圧
    縮比、ＣＳＤＣ、及び対応する高さでのＣＳＡＣからなる群より選ばれる不均一
    な特性を有する請求項１４に記載の吸収性物品。
16. 【請求項１６】 前記分配領域は繊維質材料を具備する請求項１乃至請求項
    １５のいずれか１項に記載の吸収性物品。
17. 【請求項１７】 前記蓄積領域は繊維質材料を具備する請求項１乃至請求項
    １６のいずれか１項に記載の吸収性物品。
18. 【請求項１８】 前記蓄積領域は超吸収体材料を具備する請求項１乃至請求
    項１７のいずれか１項に記載の吸収性物品。
19. 【請求項１９】 前記最終流体蓄積領域は、約５０％及び好ましくは約８０
    ％乃至約１００％の超吸収体材料を具備する請求項１８に記載の吸収性物品。
20. 【請求項２０】 前記最終流体蓄積領域は、好ましくは溶融吹込接着剤及び
    化学架橋タイプからなる群より選ばれる、前記長久主体材料のための結合手段を
    具備する請求項１８または請求項１９に記載の吸収性物品。
21. 【請求項２１】 前記蓄積領域は、少なくとも５０×１０^-7ｃｍ³秒／ｇの
    、好ましくは少なくとも１００×１０^-7ｃｍ³秒／ｇの、及びさらにより好まし
    くは少なくとも５００×１０^-7ｃｍ³秒／ｇのＳＦＣを有する超吸収体材料を具
    備する請求項１８乃至請求項２０のいずれか１項に記載の吸収性物品。
22. 【請求項２２】 前記蓄積領域は、０．４ｇ／ｇ／秒未満の、好ましくは０
    ．３ｇ／ｇ／秒未満の、より好ましくは０．１ｇ／ｇ／秒未満の、さらにより好
    ましくは０．０５ｇ／ｇ／秒未満の自由膨潤速度を有する超吸収体材料を具備す
    る請求項１８乃至請求項２１のいずれか１項に記載の吸収性物品。
23. 【請求項２３】 前記最終流体蓄積領域は混床イオン交換タイプの超吸収体
    材料を具備する請求項１８乃至請求項２２のいずれか１項に記載の吸収性物品。
24. 【請求項２４】 前記蓄積領域は、本質的に、１０ｍｍ³よりも大きなボイ
    ド、アパーチャ、またはギャップ体積を有するボイド、アパーチャ、またはギャ
    ップフリーである請求項１乃至請求項２３のいずれか１項に記載の吸収性物品。
25. 【請求項２５】 股領域は１つ以上のウエスト領域よりも低い最終流体蓄積
    容量を有する請求項１乃至請求項２４のいずれか１項に記載の吸収性物品。
26. 【請求項２６】 吸収体コアの股の幅は７．５ｃｍ（３インチ）以下であり
    、好ましくは３．８（１．５インチ）乃至６．４ｃｍ（２．５インチ）である請
    求項２５に記載の吸収性物品。
27. 【請求項２７】 吸収体コアの総最終蓄積容量の少なくとも６０％を提供す
    る最終液体蓄積材料を具備することを特徴とする請求項１乃至請求項２６のいず
    れか１項に記載の吸収性物品。
28. 【請求項２８】 前記最終蓄積材料の平均基本重量は４５０ｇ／ｍ²未満で
    ある請求項１乃至請求項２７のいずれか１項に記載の吸収性物品。
29. 【請求項２９】 前記最終流体蓄積領域は、互いに離間され且つ前記流体分
    配領域を介して流体接続された少なくとも２つの副領域を具備する請求項１乃至
    請求項２８のいずれか１項に記載の吸収性物品。
30. 【請求項３０】 少なくとも前記最終流体蓄積領域は前記物品のローディン
    グ位置から前方に縦に位置し、前記副領域の少なくとも１つは前記ローディング
    位置から後方に縦に位置する請求項２９に記載の吸収性物品。