JP2003335869A - ポリプロピレン系樹脂用マスターバッチとその利用 - Google Patents

ポリプロピレン系樹脂用マスターバッチとその利用

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昭義 井口
Keiichi Kataoka
啓一 片岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 滞留色ムラの無い、外観上優れたポリプロピ
レン樹脂成形品を得ること。 【解決手段】 (A)ポリプロピレン系樹脂(MFR:
10gを超えかつ200g未満の値/10分 230℃
2.16kg荷重)、(B)低密度ポリエチレン樹脂
(MFR:2gを超えかつ30g未満の値/10分 1
90℃ 2.16kg荷重)、(C)ポリオレフィン系
ワックス、(D)二酸化チタン顔料、(E)カーボンブ
ラック、鉄黒顔料から選ばれる一種以上の黒色顔料、
(F)その他の多成分顔料、よりなるポリプロピレン系
樹脂用マスターバッチ、及びこれより得られる成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリプロピレン系
樹脂用マスターバッチ、特に自動車部品材料または家電
部品材料であるゴム強化ポリプロピレン系樹脂用及び、
無機フィラー含有ポリプロピレン系樹脂用のマスターバ
ッチ、及び滞留色ムラの無い外観上の優れた成形品に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年の自動車部品材料には高剛性・高耐
衝撃性および寸法安定性が良好であり、かつ薄肉または
複雑な射出成形性を有するプロピレン系樹脂を基材とし
た複合樹脂が多く使用されている。この複合樹脂には物
性改良のため、プロピレン系樹脂の他にオレフィン系ゴ
ム成分やタルク等のフィラー成分が配合されていること
が多く、色相が白色化の傾向を有する。
【0003】そして、これらの複合樹脂の着色剤として
はドライカラー・ペーストカラー・リキッドカラー・マ
スターバッチ等が用いられているが、非汚染性・計量適
性・貯蔵安定性等の理由からマスターバッチが主流とな
っている。マスターバッチはキャリアとなるオレフィン
系ベース樹脂を中心に高濃度の顔料・分散剤・安定剤等
を配合し、混練機および押出機によりペレット状に作製
されたものである。一般にマスターバッチを未着色の被
着色樹脂で20〜100倍に希釈して射出等の成形が行
われる。
【0004】しかしながら、その高い希釈倍率のため、
マスターバッチと被着色樹脂とが射出成形機のシリンダ
ー内で十分に溶融混練されないまま射出成形され、成形
品に色ムラの欠陥が発生することがあった。これを解消
するため、数々の検討が行われた。例えば、ベース樹脂
関連では、ポリプロピレンを用いた高結晶性ポリプロピ
レン用着色剤組成物(特開平8−325423号公
報)、ポリプロピレンと直鎖状低密度ポリプロピレンを
併用したポリプロピレン系複合材料着色用マスターバッ
チ(特開平9−302099号公報)等が開示されてい
る。また、顔料関連では、鉄黒を含有する多成分顔料を
用いたポリオレフィン組成物(特公昭62−14576
号公報)、黒色顔料としてpH2〜4で、かつ平均粒径
15〜25mμのチャンネルタイプカーボンブラックを
用いたポリプロピレン着色組成物(特公平6−2723
6号公報)等が開示されている。
【0005】また、被着色樹脂のポリプロピレン系複合
樹脂がオレフィン系ゴム成分やタルク等のフィラー成分
の配合により白色度が高くなっている場合、マスターバ
ッチで着色すると特に色ムラが目立ちやすかった。この
対策として、マスターバッチ中の顔料濃度を高くして隠
蔽性を増すことにより、色ムラを目立たなくさせる方法
が一般的に行われるようになった結果、通常の連続射出
成形においては成形品の色ムラの発生が大きく低減され
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、顔料高濃度化
マスターバッチを用いた場合、従来とは別な原因と考え
られる色ムラの問題が発生するようになった。その問題
とは、連続射出成形時には成形品に色ムラが発生しない
が、連続成形を一時中断し、材料を成形機中に充填した
まま(滞留)数分〜数十分が経過した後、成形を再開し
た場合、成形再開後2〜3ショット目以降から8ショッ
ト程度までの射出成形品に色ムラが発生することであっ
た。この色ムラを滞留色ムラといい、通常成形時の色ム
ラと区別している。連続射出成形中に成形機を一時的に
止めることは、休憩時間・金型交換・機械類の調整等の
理由からごく一般的に行われることであり、射出成形再
開の度に滞留色ムラのある外観不良品が発生すること
は、作業工程上極めて大きな問題であった。
【0007】この滞留色ムラの原因は不明であるが、通
常成形の色ムラを解消するためにマスターバッチの顔料
高濃度化が行われたため、成形機内において顔料が高濃
度状態で滞留し、表面特性の異なる顔料相互間の反発作
用が大きくなって顔料が分離(色別れ)することが一つ
の原因と考えられる。この現象は、二酸化チタンを併用
している場合、更に顕著に現れる。樹脂を着色する場
合、経済性と着色力に優れている点から黒色成分として
一般にカーボンブラックが用いられているが、このカー
ボンブラックは他の顔料に比べて粒子サイズが小さく、
同一の反発作用に於いても大きな影響を受け、色別れを
起こしやすく、滞留色ムラの大きな要因であると考えら
れている。この対策として、カーボンブラックの粒子径
を大きいものへの変更や、鉄黒顔料への変更をしてきた
が、より滞留色ムラ性に優れたマスターバッチとするた
めに、ベース樹脂の検討をおこなった。
【0008】マスターバッチのベース樹脂は、成形品の
物性保持の点では、ポリプロピレン系樹脂のみを用いる
ことが望ましいが、顔料の高濃度化や被着色樹脂への色
ムラを考慮し、ポリプロピレンとポリエチレンの併用配
合となっている。ポリエチレンの種類と流動性によっ
て、顔料及びその分散剤との相溶性が異なり、従来で
は、通常成形及び滞留時の色ムラに関し、両者のバラン
スのとれたマスターバッチが無かった。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
を解決すべく、マスターバッチのベース樹脂に特定のポ
リプロピレン系樹脂と低密度ポリエチレンを使用するこ
とで、成形途中での滞留後にも色ムラの発生しない成形
品が得られた。すなわち第1の発明は、 (A)ポリプロピレン系樹脂(MFR:10gを超えか
つ200g未満の値/10分 230℃ 2.16kg
荷重) (B)低密度ポリエチレン樹脂(MFR:2gを超えか
つ30g未満の値/10分 190℃ 2.16kg荷
重) (C)ポリオレフィン系ワックス (D)二酸化チタン顔料 (E)カーボンブラック、鉄黒顔料から選ばれる一種以
上の黒色顔料 (F)その他の多成分顔料 (A)から(F)よりなるポリプロピレン系樹脂用マス
ターバッチである。
【0010】第2の発明は、第1の発明に記載のポリプ
ロピレン系樹脂用マスターバッチを用いて成る成形品で
ある。
【0011】第3の発明は、ポリプロピレン樹脂成形品
の滞留色ムラの抑制方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に記載する。
本発明で用いられるポリプロピレン系樹脂(A)として
は、結晶性または非晶性ポリプロピレン、エチレン−プ
ロピレンランダム共重合体、エチレン−プロピレンブロ
ック共重合体等が挙げられる。これらは1種、または2
種以上の併用系で使用することも出来る。また、ポリプ
ロピレン系樹脂(A)のMFRが10以下ではマスター
バッチの被着色樹脂への分配性が悪くなり、MFRが2
00以上ではマスターバッチの生産時に加工が困難にな
る。
【0013】本発明で用いられる低密度ポリエチレン
(B)は、一般に原料エチレンを高温高圧下で、ラジカ
ル反応にて重合されるものである。低密度ポリエチレン
(B)は単純な長鎖ではなく、分子鎖の中間または端鎖
において短鎖または長鎖の分枝を生じていたり2重結合
があったりしてもよい。また、低密度ポリエチレン
(B)のMFRが2以下ではマスターバッチの被着色樹
脂への分配性が悪くなり、MFRが30以上では滞留色
ムラの改善効果が少ない。低密度ポリエチレン(B)の
代わりに直鎖状低密度ポリエチレンを使用すると滞留後
の成形時に色ムラが生じやすくなる。
【0014】ポリプロピレン系樹脂用着色組成物におけ
るポリプロピレン系樹脂(A)と低密度ポリエチレン
(B)が2:1〜1:2の配合比率の場合、被着色樹脂
への物性の影響、滞留色ムラの効果の点で好ましい。
【0015】また、ポリプロピレン系樹脂用着色組成物
におけるポリプロピレン系樹脂(A)と低密度ポリエチ
レン(B)とから成る樹脂成分の合計の配合量は、30
〜60重量%が好ましく、40〜50重量%が更に好ま
しい。配合割合が30重量%未満ではマスターバッチの
形状をとれないおそれがあり、60重量%を超えて配合
すると、相対的に顔料含有量が少なくなるので着色能が
低下し、成形品に色ムラが出るおそれがある。
【0016】本発明で用いられるポリオレフィン系ワッ
クス(C)とは、結晶性または非晶性ポリプロピレンワ
ックス、低密度または高密度ポリエチレンワックス、エ
チレン−プロピレンランダム共重合体ワックス、エチレ
ン−プロピレンブロック共重合体ワックス、αオレフィ
ンとエチレンあるいはプロピレンの共重合体ワックス、
パラフィンワックス、カルナバワックス等が挙げられ
る。また、これらは1種、または2種以上の併用系で使
用することも出来る。
【0017】一般に樹脂を着色する場合、所望する色に
応じて数種類の顔料が用いられ、濃黒色以外は二酸化チ
タン(D)を用いて着色力を高めている。二酸化チタン
顔料(D)と黒色顔料(E)以外の顔料を本発明では多
成分顔料(F)という。
【0018】本発明では、黒色顔料(D)として一般的
にカラー用として平均粒子径が15〜100mμの範囲
にあるカーボンブラックまたは鉄黒顔料(酸化鉄)が用
いられる。製法に特定はなく一般に購入できるものでよ
い。カーボンブラックは、平均粒子径が大きい方が二酸
化チタン併用下での色別れを起こしにくくなるが、着色
力が低下するため、添加量の増加をまねきコストアップ
の傾向がある。鉄黒顔料は色別れの抑制に優れるが、カ
ーボンブラックに比べ着色力が5〜7分の1ほどしかな
く、色相・コストよっては使用が出来ないことが多い。
【0019】従来、本発明に記載のような、平均粒子径
の大きいカーボンブラックや鉄黒は着色力が低いため、
所望する色にするために相当量添加する必要があった。
しかし、これは経費がかかる上にマスターバッチの形状
が保てない恐れがあった。仮にマスターバッチ化が可能
であっても、このマスターバッチにより着色された成形
品は色ムラの問題を避けられず、顔料濃度が高いマスタ
ーバッチ作成の技術分野では非実用的なものであった。
【0020】本発明の構成により、黒色顔料を特定しな
くても色ムラが生じない、着色状態の良好な成形品の提
供が出来るようになった。更に、射出成形機内での滞留
時に他の顔料から反発作用を受けた場合にも色別れを起
こし難くなり、結果的に成形品の滞留色ムラの問題が解
消されたと考えられる。
【0021】本発明で用いられる多成分顔料(F)のう
ち、二酸化チタン顔料(D)と黒色顔料(E)以外の顔
料は、従来からポリオレフィン系樹脂の着色に使用され
ている公知の顔料が使用できる。このような顔料の例と
しては、アゾ系・アントラキノン系・フタロシアニン系
・キナクリドン系・イソインドリノン系・ジオキサン系
・ペリレン系・キノフタロン系・ペリノン系等の有機顔
料や、酸化チタン・チタンイエロー・群青・コバルトブ
ルー・複合系酸化物顔料等の無機顔料が挙げられる。こ
れらの顔料の1種以上、または有機、無機を問わず2種
以上の組み合わせで黒色顔料(E)と共に用いられる。
【0022】ポリプロピレン系樹脂用マスターバッチに
おけるポリオレフィン系ワックス(C)、二酸化チタン
顔料(D)、黒色顔料(E)と多成分顔料(F)とから
成る顔料・分散剤成分の合計量は40〜70重量%が好
ましい。40重量%未満では着色能が低下し、成形品に
色ムラが出るおそれがあり、70重量%を超えるとマス
ターバッチとしての形状がとれないおそれがある。ま
た、(C)と、(D)+(E)+(F)の配合比率は
1:1〜10であることが好ましい。
【0023】本発明のポリオレフィン樹脂用着色組成物
は、通常の方法に従って加熱溶融して製造される。すな
わちバンバリーミキサー、ニーダー、ロール等の混練装
置で前述のポリオレフィンワックス(C)と二酸化チタ
ン(D)と黒色顔料(E)と多成分顔料(F)を含有す
る低密度ポリエチレン樹脂(B)を溶融混練し、次いで
この混練物とポリプロピレン樹脂(A)とを押出機にて
溶融混練して粒状、円柱状、又は角状等に加工される。
【0024】本発明の成形品としては自動車部品材料、
家電部品材料等のプラスチック製品が挙げられる。尚、
本発明のポリオレフィン樹脂用マスターバッチには、本
発明の効果を阻害しない範囲で必要に応じて酸化防止
剤,紫外線吸収剤、安定剤、可塑剤、帯電防止剤、難燃
剤、充填剤、補強剤、界面活性剤、カップリング剤、造
核剤等の各種の添加剤を添加することもできる。
【0025】本発明の成形品は、顔料濃度の高い上記ポ
リプロピレン樹脂用マスターバッチと未着色の被着色樹
脂(希釈樹脂)とを溶融混練後、射出成形して得られ
る。未着色の被着色樹脂としては、ポリプロピレン樹脂
用マスターバッチの基材樹脂であるポリプロピレン系樹
脂(A)と同一のもの、またはこれと相溶性の良いもの
が用いられる。
【0026】本発明の成形品は、必要に応じて酸化防止
剤,紫外線吸収剤、安定剤、可塑剤、帯電防止剤、難燃
剤、ゴム、タルク等の充填剤、補強剤、界面活性剤、カ
ップリング剤、造核剤等の各種の添加剤を添加すること
もできる。
【0027】本発明の成形品は、顔料の含有濃度にもよ
るがマスターバッチを未着色のポリプロピレン系被着色
樹脂で20〜100倍に希釈するのが望ましい。20倍
未満であると成形品の物性低下の恐れがあり、また、1
00倍を超えると色ムラの恐れがあるので好ましくな
い。
【0028】
〔実施例1〕
エチレンプロピレン共重合体樹脂−1(MFR:30、密度:0.91) 23 重量% 低密度ポリエチレン−2(MFR:10、密度:0.92) 23重量% ポリエチレンワックス(分子量:4300、密度:0.92) 16.9重量% 二酸化チタン(Pigment White 6) 23重量% カーボンブラック(平均粒子径:24mμ Pigment Black 7) 1重量% 赤色酸化鉄(Pigment Red 101) 2重量% 黄色酸化鉄(Pigment Yellow 119) 11重量% フェノール系酸化防止剤(分子量:1178) 0.1重量%
【0029】(マスターバッチの作製)まず、上記配合
比率の二酸化チタン、カーボンブラック、赤色酸化鉄、
黄色酸化鉄およびポリエチレンワックスを高速ミキサー
で混合した後、加圧ニーダーにて加熱溶融混練し、続い
て加熱三本ロールにて顔料分散処理を行い顆粒状または
粉体状の混練物を作製した。この混練物とエチレンプロ
ピレン共重合体樹脂−1、低密度ポリエチレン−1およ
び酸化防止剤を上記記載の比率で配合し、単軸スクリュ
ー押出機(L/D=25)にて温度210℃で溶融混練
を行い、押出されたストランドをペレタイザーにより長
さ2〜3mm・直径2〜3mmの円筒状にカッティング
して、目的とするマスターバッチを得た。
【0030】(マスターバッチ生産性評価)マスターバ
ッチのペレット化が問題なく行えた場合をOK、問題が
あった場合をNGとした。
【0031】(成形品の作製)上記マスターバッチ3重
量部と、被着色樹脂としてタルク20%を含有するエチ
レン−プロピレンブロック共重合体100重量部(MF
R:25、密度:1.04)とをタンブラーで混合し、
射出成形機(フルフライトスクリュー、L/D=24,
100トン)で成形温度220℃、背圧10kg/cm
2 にてプレート(150mm×300mm×厚み2m
m)の連続成形を開始し、5ショット分のプレートを採
取(通常成形)した。次に、成形作業を30分間停止
(材料は充填状態、温度は220℃を維持)し、その
後、停止前と同一条件で連続成形を再開して成形開始後
1〜5ショット目までの5枚のプレートを採取(滞留後
成形)した。
【0032】(分配性の評価)通常成形(連続成形)時
のプレート5枚と、成形再開(滞留後成形)時のプレー
ト5枚の表面色ムラの状態を目視観察した。各プレート
を以下に示す5段階の基準で評価し5枚の平均値を<表
−3>に示した。 ◎ : 色ムラ無く、通常成形と同等 ○ : 僅かに色ムラ有り △ : 部分的に色ムラ有り △〜×: 部分的に目立つ色ムラ有り × : 全体に色ムラ有り △以上を合格とした。
【0033】(機械物性評価)上記マスターバッチ3重
量部と、被着色樹脂としてタルク20%を含有するエチ
レン−プロピレンブロック共重合体100重量部(MF
R:25、密度:1.04)とをタンブラーで混合し、
射出成形機(フルフライトスクリュー、L/D=24、
100トン)で成形温度220℃、背圧10kg/cm
2にて物性試験片を作成した。曲げ試験 AST
M D790に、アイゾット試験 ASTM D256
に準じて実施し、マスターバッチを未添加のナチュラル
に対する保持率で表し、95%以上を合格とした。
【0034】〔実施例2〜実施例6〕、〔比較例1〜比
較例5〕 <表−1>、<表−2>に記載の配合で実施例1と同様
にマスターバッチを作成し評価を行い、結果を<表−3
>に示した。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】
【発明の効果】本発明のポリプロピレン系樹脂用マスタ
ーバッチは、(A)ポリプロピレン系樹脂(MFR:1
0gを超えかつ200g未満の値/10分 230℃
2.16kg荷重)、(B)低密度ポリエチレン樹脂
(MFR:2gを超えかつ30g未満の値/10分 1
90℃ 2.16kg荷重)、(C)ポリオレフィン系
ワックス、(D)二酸化チタン顔料、(E)カーボンブ
ラック、鉄黒顔料から選ばれる一種以上の黒色顔料、
(F)その他の多成分顔料よりなるが、低密度ポリエチ
レン樹脂(B)の配合により分配性が高められる。従っ
て、表面特性の異なる顔料が共に配合されていても、成
形品の製造工程における顔料の分離(色別れ)を低減
し、成形品における色ムラ発生が減少する。
【0039】また、本発明のマスターバッチを用いて得
られる成形品は、被着色樹脂の白色度が高い場合やマス
ターバッチ中の顔料濃度が比較的低い場合でも色ムラが
目立ちにくい。さらに、連続射出成形を一時中断して
も、成形機中で顔料が色別れを起こさないので、成形品
に滞留色ムラが発生せず外観の優れた成形品が安定して
得られるので作業効率に優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F070 AA12 AA13 AA15 AA63 AC04 AC13 AC15 AC94 AE02 AE04 AE09 FA03 FA07 FB03 FB06 FB07 FC01 FC03 4J002 AE033 BB03X BB033 BB053 BB12W BB15W BB153 BP03W DA037 DE136 FD096 FD097

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ポリプロピレン系樹脂(MFR:1
    0gを超えかつ200g未満の値/10分 230℃
    2.16kg荷重) (B)低密度ポリエチレン樹脂(MFR:2gを超えか
    つ30g未満の値/10分 190℃ 2.16kg荷
    重) (C)ポリオレフィン系ワックス (D)二酸化チタン顔料 (E)カーボンブラック、鉄黒顔料から選ばれる一種以
    上の黒色顔料 (F)その他の多成分顔料 (A)から(F)よりなるポリプロピレン系樹脂用マス
    ターバッチ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のポリプロピレン系樹脂
    用マスターバッチを用いて成る成形品。
  3. 【請求項3】 ポリプロピレン樹脂成形品の滞留色ムラ
    の抑制方法。
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