JP2003329700A - 車両走行状態判断装置 - Google Patents

車両走行状態判断装置

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JP2003329700A
JP2003329700A JP2002134896A JP2002134896A JP2003329700A JP 2003329700 A JP2003329700 A JP 2003329700A JP 2002134896 A JP2002134896 A JP 2002134896A JP 2002134896 A JP2002134896 A JP 2002134896A JP 2003329700 A JP2003329700 A JP 2003329700A
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acceleration
normal
trajectory
locus
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English (en)
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Toru Okita
亨 音喜多
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】通常の走行状態にある車両挙動に基づく車両軌
跡を用いて容易に車両の走行状況を把握できる車両走行
状態判断装置を提供する。 【解決手段】車両走行時の加速度の軌跡と予め蓄積され
た車両通常走行状態における加速度の軌跡とから車両加
速度の通常走行状態への帰属を判断する加速度軌跡判断
手段7と、車両走行時の速度の軌跡と予め蓄積された車
両通常走行状態における速度の軌跡とから車両速度の通
常走行状態への帰属を判断する速度軌跡判断手段10
と、車両走行時の角速度の軌跡と予め蓄積された車両通
常走行状態における角速度の軌跡とから車両加速度の通
常走行状態への帰属を判断する角速度軌跡判断手段13
と、各判断手段の結果に基づき車両挙動が通常走行状態
か否かを総合的に判断する総合軌跡判断手段14とを有
することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車走行制御に
関し、特に走行車両が通常走行状態かあるいは他の状態
にあることを判断し、それによって搭乗者の安全を確保
する車両走行状態判断装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の自動車走行に対する走行
状態判定装置の代表例としては、エアバッグコントロー
ラが知られている。エアバッグコントローラは、一般
に、事故や衝突時の衝撃を車両に設置した加速度センサ
によって観測し、観測した加速度の百分比やその微分値
あるいは積分値を入力して、エアバッグ展開の判断を行
なうようにしている。例えば、文献、NEC技報(Vo
l.47,No.1,1994)に示す電子式エアバッ
グコントロールユニットは、自動車の加速度とその積分
値を入力して判定し、安全装置の作動または非作動の2
つの領域に区分して判定モデルを構成し、加速度センサ
からの信号に基づいてエアバッグの展開を判断する。
【0003】また、特開2001−55105号公報に
記載の「車両の安全装置」によると、レーダーやステレ
オカメラ装置等を用いて、車両周囲や車両自体の障害事
象までの距離や速度を計測し、障害物を検知したとき
に、車両状況を、速度、角速度や加速度の1時点値とそ
のしきい値とを用いて検出し、車両の状態や危険度を複
数のレベルにより順次判断して、シートベルトの調整お
よび制御を行うようにしている。
【0004】特に、通常走行状態における危険度の判別
はレーダー等による障害物検知により行ない、通常走行
状態以外の場合には、車両の危険度を速度等の車両側の
各値によって判断する。例えば、特許第2809338
号の「覚醒度低下運転防止装置および異常走行防止装
置」によると、位置データや地図情報、複数の異常走行
パターンを用いて異常走行状態を検出する異常走行検出
方法が示されている。この異常走行検出方法では、複数
種の異常走行パターンを予め学習させて記憶しておき、
車両の位置推定手段が出力する走行パターンと学習させ
ておいた異常走行パターンとを比較して、異常走行の内
容を判別するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記に
示す従来のエアバッグコントローラでは、衝突等のなん
らかの衝撃に伴う加速度を測定し判定領域と共に判断す
る。そのため、確実には、衝突を含む実際の多様な異常
走行状態を再現して対応する必要がある。エアバッグ
は、概ね、運転者や同乗者に重篤なダメージを与えると
予想される場合に展開するため、衝突時等の加速度に基
づいた比較的大きな加速度領域を設定し、この加速度領
域においてエアバッグの展開と判断される。従って、エ
アバッグが展開されるべき異常時の加速度データが必要
になる。しかし、一般には、通常の運転に基づく加速度
データを用いており、これと比較して多くの異常状態を
再現することは困難である。
【0006】また、特開2001−55105号公報に
記載の「車両の安全装置」によると、 レーダーやカメ
ラ等によって障害物を検知した異常時に車両状況を判断
する方法では、障害物検知用装置が別途必要であり、ま
ず、障害物検知用装置によって通常走行ではないと判断
された後に、速度、加速度及び角速度等による車両状況
を判断することになる。しかし、異常状態の判定に別装
置を用いることは、コストを大きくするという問題があ
り、また、この場合も、異常時における各観測値のしき
い値といった判断値が必要になるという問題があった。
【0007】また、特許第2809338号の「覚醒度
低下運転防止装置および異常走行防止装置」に示すよう
な異常走行パターンを用いる場合にも、複数種の異常パ
ターンを準備し形成する必要があり、これまで同様、異
常側の異常走行パターンを必要とする。しかし、一般道
における走行を含めるような場合、停車発進を伴うこと
から異常走行の想定は困難であるという問題があった。
【0008】本発明は、上記従来の問題を解決するため
になされたもので、通常の走行状態にある車両挙動に基
づく車両軌跡を用いて容易に車両の走行状況を把握でき
る車両走行状態判断装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明における車両走行
状態判断装置は、車両走行時の時間遅れを伴う加速度の
軌跡を蓄積する加速度軌跡蓄積手段と、通常走行状態に
おける時間遅れを伴う加速度の軌跡を蓄積する加速度通
常軌跡蓄積手段と、前記加速度軌跡蓄積手段と前記加速
度通常軌跡蓄積手段とから車両挙動が通常走行状態であ
るか否かを判断する加速度軌跡判断手段とを備えるとい
う構成を有している。この構成により、車両走行時と通
常走行状態における加速度の軌跡とから車両の走行状況
を判断することができる。
【0010】本発明における車両走行状態判断装置は、
車両走行時の時間遅れを伴う速度の軌跡を蓄積する速度
軌跡蓄積手段と、通常走行状態における時間遅れを伴う
速度の軌跡を蓄積する速度通常軌跡蓄積手段と、前記速
度軌跡蓄積手段と前記速度通常軌跡蓄積手段とから車両
挙動が通常走行状態であるか否かを判断する速度軌跡判
断手段とを備えるという構成を有している。この構成に
より、車両走行時と通常走行状態における速度の軌跡と
から車両の走行状況を判断することができる。
【0011】本発明における車両走行状態判断装置は、
車両走行時の時間遅れを伴う角速度の軌跡を蓄積する角
速度軌跡蓄積手段と、通常走行状態における時間遅れを
伴う角速度の軌跡を蓄積する角速度通常軌跡蓄積手段
と、前記角速度軌跡蓄積手段と前記角速度通常軌跡蓄積
手段とから車両挙動が通常走行状態であるか否かを判断
する角速度軌跡判断手段とを備えるという構成を有して
いる。この構成により、車両走行時と通常走行状態にお
ける角速度の軌跡から車両の走行状況を判断することが
できる。
【0012】本発明における車両走行状態判断装置は、
前記加速度軌跡判断手段ないし前記速度軌跡判断手段ま
たは前記角速度軌跡判断手段のいずれか複数の判断手段
と、複数の判断手段の結果を総合して車両挙動が通常走
行状態であるか否かを判断する総合判断手段とを備える
という構成を有している。この構成により、加速度、速
度および角速度の任意次元を伴う各空間上において、加
速度、速度および角速度の各挙動が通常走行状態にある
か否かの判断結果に基づき、総合的に車両の走行状況を
判断することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づき、本発明
の一実施の形態を詳細に説明する。まず、図1を参照し
て、本発明の一実施の形態における車両走行状態判断装
置の構成を説明する。図1に示す車両走行状態判断装置
は、マイクロコンピュータによって構成され、メモリ
(図示せず)に格納されている処理部1の各手段を実行
するプログラムを読み込み、処理を実行する処理部1
と、車両に搭載され車両の加速度を計測する加速度計測
用センサ2と、車両に搭載され車両の速度を計測する速
度計測用センサ3と、車両に搭載され車両の角速度を計
測する角速度計測用センサ4とを備え、処理部1は、加
速度軌跡蓄積手段5と、加速度通常軌跡蓄積手段6と、
加速度軌跡判断手段7と、度軌跡判断手段8と、速度通
常軌跡蓄積手段9と、速度軌跡判断手段10と、角速度
軌跡蓄積手段11と、角速度通常軌跡蓄積手段12と、
角速度軌跡判断手段13と、総合軌跡判断手段14とを
備える。
【0014】上記において、速度計測用センサ3からの
速度に代わり、車両側の車速パルスを変換した速度を使
用しても構わない。また、同様に、加速度や角速度は、
いわゆるカーナビゲーションといった装置に塔載されて
いる各センサからの値を適用することも可能である。
【0015】図1において、加速度通常軌跡蓄積手段6
と、速度通常軌跡蓄積手段9と、角速度通常軌跡蓄積手
段12とは、予め設定した種々のパリエーションを含む
通常走行を実施(通常走行状態)した結果、この通常走
行状態における加速度、速度および角速度それぞれの軌
跡を蓄積するものである。蓄積の可否は、処理部におい
て切り換えることができるようにすれば良い。あるい
は、蓄積した通常走行状態の各軌跡に基づいて修正を加
え、格納した軌跡でもよい。
【0016】本実施の形態において、加速度計測用セン
サ2、速度計測用センサ3および角速度計測用センサ4
からの各値は、処理部1の一定時点分を保存するデータ
用メモリ(図示せず)に格納された後、それら各値を使
用して、加速度軌跡蓄積手段5、加速度軌跡判断手段
7、速度軌跡蓄積手段8、速度軌跡判断手段10、角速
度軌跡蓄積手段11、角速度軌跡判断手段13および総
合軌跡判断手段14の処理を順に実行し、これを一定周
期Δt、例えば100ミリ秒間隔の各時点で繰り返し実
行するものとする。ここで、Δtは各センサによる値の
計測間隔より大きいものとする。
【0017】次に、図2の処理フローを参照して、本発
明の一実施の形態における車両走行状態判断装置の加速
度軌跡蓄積手段5の処理動作を説明する。加速度軌跡蓄
積手段5では、まず、加速度計測用センサ2で計測した
加速度αを処理部1のメモリから読み込む(ステップS
201、以下ステップの文字は省略する)。加速度αの
読み込み後、現時点tでの加速度と時間遅れΔt を伴う
加速度の軌跡を蓄積する。図3は、計測した現時点tの
加速度α(t) と過去時点 t−Δt の加速度α(t−Δt)と
によって構成する2次元の空間上における、加速度 (α
(t),α(t−Δt)) からなる軌跡上の1点を示す。
【0018】複数の、例えば2つの時間遅れを伴い、か
つまた、現時点tと1つ前の時点t−1によって構成さ
れる軌跡を対象とするならば、それは、(α(t),α(t−
Δt), α(t−2×Δt)) の点と、(α(t−1),α(t−1
−Δt), α(t−1−2×Δt))の点を結ぶ3次元空
間における軌跡となる。
【0019】本実施の形態では、図4に示すように、単
純に、(α(t),α(t−Δt))を対象とし、この軌跡を
蓄積するため、図4に示すようなある幅の格子状に区切
った領域を予め設定し、軌跡が含まれる領域(図上の黒
塗り部分、点は反転)、具体的には、例えば0を基準に
定数Δαで区切り構成される各領域中の該当領域を決定
する(S202)。Δαは十分に小さく設定し、予め細
かな格子で全空間を覆っておく。これらは、例えば、ル
ックアップテーブルという方法によって実現することが
できる。この後、現時点tにおける軌跡を含む領域を処
理部1のメモリに書き込む(S203)。
【0020】次に、図5の処理フローを参照して、本発
明の一実施の形態における車両走行状態判断装置の加速
度通常軌跡蓄積手段6の処理動作を説明する。加速度通
常軌跡蓄積手段6は、予め設定した種々の通常走行バリ
エーションに基づいて走行したときの走行時に実施す
る。まず、走行時の加速度を処理部1のメモリから読み
込み(S501)、加速度軌跡蓄積手段5の場合と同様
に、予め0を基準にΔαで区切った格子状領域で全空間
を覆っておき、通常走行時の現時点tにおける加速度α
(t) と時間遅れΔtを伴う加速度α(t−Δt)の軌跡が含
まれる領域を該当する軌跡領域として決定し(S50
2)、処理部1のメモリにある加速度通常軌跡の全軌跡
領域に上書きして格納する(S503)。この加速度通
常軌跡蓄積処理を、設定した通常走行バリエーション分
実施して全軌跡領域を形成する。図6は、通常走行時に
おいて形成した加速度の軌跡領域の例を示す。処理部1
は、車両走行により形成した領域に対し修正を加えた領
域を蓄積することも可能である。また、通常走行状態の
各加速度、速度および角速度は実走行において多数収集
できることから、比較的容易に通常走行状態の軌跡領域
を形成し、適用することができる。
【0021】次に、図7の処理フローを参照して、本発
明の一実施の形態における車両走行状態判断装置の加速
度軌跡判断手段7の処理動作を説明する。まず、処理部
1のメモリから、現時点tにおいて加速度軌跡蓄積手段
5の蓄積した軌跡、ここでは該当する軌跡領域を読み込
み(S701)、加速度通常軌跡蓄積手段6の蓄積した
全軌跡領域を読み込む(S702)。次に、これら2つ
の軌跡のマッチングを行ない、この車両走行は通常走行
状態に帰属するか否かを判断し(S703)、通常走行
状態にあるか否かの判断結果を処理部1のメモリに書き
込む(S704)。
【0022】図8は、このマッチング処理の概念を表わ
す図である。本実施の形態では、図8において、図8の
(A)は、現時点における通常走行時に形成した加速度
の軌跡領域を示し、図8の(B)は、過去の一定期間に
おける通常走行時に加速度通常軌跡蓄積手段6に蓄積し
た加速度の全軌跡領域を示し、図8の(A)及び(B)
に示す軌跡領域を統合して、図8の(C)に示す統合し
た軌跡領域を形成する。ここで統合とは、図8の(A)
及び(B)に示す軌跡領域を相互に補間することをい
う。そして、図8の(C)に示す統合した軌跡領域と図
8の(D)に示す加速度通常軌跡蓄積手段6に蓄積した
加速度の全軌跡領域とを比較する。ここで、図8の
(D)に示す全軌跡領域は、図8の(B)に示すものと
同一であるが、図8の(C)と比較するために図示した
ものである。比較の結果、同一であれば通常走行にあ
り、領域に相違があるときは通常走行にない、つまり非
通常走行であると判断する。この場合の処理は、現時点
tで加速度軌跡蓄積手段5が蓄積した軌跡領域が、加速
度通常軌跡蓄積手段6の全軌跡領域に含まれるか否かを
判断することに等しい。
【0023】次に、図9の処理フローを参照して、本発
明の一実施の形態における車両走行状態判断装置の速度
軌跡蓄積手段8の処理動作を説明する。まず、速度vを
処理部1のメモリから読み込み(S901)、ここでは
加速度軌跡蓄積手段5と同様に、現時点tでの速度v
(t) と時間遅れΔt を伴う速度v(t−Δt)の軌跡領域を
該当する軌跡領域として決定し(S902)、現時点t
での軌跡を含む領域を処理部1のメモリに書き込む(S
903)。
【0024】次に、図10の処理フローを参照して、本
発明の一実施の形態における車両走行状態判断装置の速
度通常軌跡蓄積手段9の処理動作を説明する。速度通常
軌跡蓄積手段9の処理動作は、加速度通常軌跡蓄積手段
6の処理動作と同様、予め設定した種々の通常走行バリ
エーションに基づき走行したときに実施して蓄積された
走行時の速度を処理部1のメモリから読み込み(S10
01)、通常走行時の現時点tでの速度v(t) と時間遅
れΔt を伴う速度v(t−Δt)の軌跡領域を、その軌跡を
含む軌跡領域として決定し(S1002)、処理部1の
メモリの速度通常軌跡用の全軌跡領域に上書きして記憶
する(S1003)。
【0025】次に、図11の処理フローを参照して、本
発明の一実施の形態における車両走行状態判断装置の速
度軌跡判断手段10の処理動作を説明する。まず、処理
部1の速度軌跡蓄積手段8に蓄積した軌跡領域を読み込
み(S1101)、速度通常軌跡蓄積手段9が蓄積した
全軌跡領域を読み込む(S1102)。次に、加速度軌
跡判断手段7と同様、これら2つの軌跡のマッチングを
行ない、この車両走行は通常走行に帰属するか否かを判
断し(S1103)、判断後の結果を処理部1のメモリ
に書き込む(S1104)。
【0026】次に、図12の処理フローを参照して、本
発明の一実施の形態における車両走行状態判断装置の角
速度軌跡蓄積手段11の処理動作を説明する。まず、角
速度ωを処理部1のメモリから読み込み(S120
1)、ここでは加速度軌跡蓄積手段5と同様に、現時点
tでの角速度ω(t) と時間遅れΔt を伴う角速度ω(t−
Δt)の軌跡領域を決定し(S1202)、現時点tでの
軌跡を含む領域を処理部1のメモリに書き込む(S12
03)。
【0027】次に、図13の処理フローを参照して、本
発明の一実施の形態における車両走行状態判断装置の角
速度通常軌跡蓄積手段12の処理動作を説明する。角速
度通常軌跡蓄積手段12の処理動作は、加速度通常軌跡
蓄積手段6と同様に、予め設定した種々の通常走行バリ
エーションに基づき走行したときに実施して蓄積された
走行時の角速度ωを処理部1のメモリから読み込み(S
1301)、通常走行時の現時点tにおける角速度ω
(t) と時間遅れΔt を伴う角速度ω(t−Δt)の軌跡領域
を、その軌跡が含まれる軌跡領域として決定し(S13
02)、処理部1のメモリにある角速度通常軌跡用の全
軌跡領域に上書き記憶する(S1303)。
【0028】次に、図14の処理フローを参照して、本
発明の一実施の形態における車両走行状態判断装置の角
速度軌跡判断手段13の処理動作を説明する。まず、処
理部1のメモリから、角速度軌跡蓄積手段11に蓄積し
た軌跡領域を読み込み(S1401)、角速度通常軌跡
蓄積手段12に蓄積した軌跡領域を読み込む(S140
2)。次に、加速度軌跡判断手段7と同様、これら2つ
の軌跡のマッチングを行ない、この車両走行は通常走行
に帰属するか否かを判断し(S1403)、判断後の結
果を処理部1のメモリに書き込む(S1404)。
【0029】次に、図15の処理フローを参照して、本
発明の一実施の形態における車両走行状態判断装置の総
合軌跡判断手段14の処理動作を説明する。まず、処理
部1のメモリから加速度軌跡判断手段7の判断結果を読
み込み(S1501)、速度軌跡判断手段10の判断結
果を読み込み(S1502)、角速度軌跡判断手段13
の判断結果を読み込む(S1503)。これらの判断結
果から、多面的に車両走行状態を判断する(S150
4)。すなわち、本実施の形態においては、図8にその
例を示すように、加速度と速度の判断結果についてはア
ンドを取り、この結果と角速度の判断結果についてはオ
アを取るものとする。これは、加速度と速度は相互に微
分と積分の関係にあって車両の主に進行方向に対する挙
動を反映し、角速度は車両のブレや回転方向に対する挙
動を反映することによるからである。しかし、これ以外
の妥当な判断方法も可能である。判断結果は処理部1の
メモリに格納される(S1505)。以上の処理手順
は、一定周期Δt 間隔の各時点で繰り返し実行する。
【0030】以上の説明から分かるように、本発明にお
ける車両走行状態判断装置および方法は、異常走行や事
故等を再現せずとも、通常走行状態における加速度、速
度および角速度の各値を適用して、車両の軌跡を総合的
に判断することにより、低コストで車両の走行状況を適
格に判断することができる。
【0031】また、この車両走行判断は、通常走行に基
づくことから、通常な走行を繰り返せば繰り返す程、走
行に対する判断を蓄積することが可能であり、また、通
常走行の車両挙動による点から、種々の車両の走行結果
を組合せ、汎用性を高めることも可能である。
【0032】また、車両やカーナビゲーション装置等の
既存センサからのデータを用いることもできることか
ら、追加投資は軽減され、異常判定用の装置を別に必要
とする他の装置の場合に比較して安価に構築することが
できる。その上、車両走行状態判断装置の判断結果は他
の警告装置や安全装置等にも利用することができる。
【0033】
【発明の効果】本発明における車両走行状態判断装置
は、上記のように構成され、特に、異常走行や事故等を
再現する必要がなく、通常走行状態における加速度、速
度および角速度の各値を適用して、車両の軌跡を総合的
に判断することにより、低コストで車両の走行状況を判
断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における車両走行状態判
断装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の一実施の形態における加速度軌跡蓄積
手段の処理動作を示すフローチャート、
【図3】本発明の一実施の形態における加速度軌跡を表
す模式図、
【図4】本発明の一実施の形態における軌跡領域を表す
模式図、
【図5】本発明の一実施の形態における加速度通常軌跡
蓄積手段の処理動作を示すフローチャート、
【図6】本発明の一実施の形態における加速度の通常軌
跡の領域を表す模式図、
【図7】本発明の一実施の形態における加速度軌跡判断
手段の処理動作を示すフローチャート、
【図8】本発明の一実施の形態における加速度軌跡判断
手段におけるマッチング処理の概念を表す模式図であ
り、(A)は現時点における通常走行時に形成した加速
度の軌跡領域を示し、(B)は過去の一定期間における
通常走行時に加速度通常軌跡蓄積手段に蓄積した加速度
の全軌跡領域を示し、(C)は図8の(A)に示す加速
度の軌跡領域と図8の(B)に示す加速度の全軌跡領域
とを統合した軌跡領域を示し、(D)は図8の(B)に
示す加速度の全軌跡領域を比較のために取り出して示し
た軌跡領域を示す、
【図9】本発明の一実施の形態における速度軌跡蓄積手
段の処理動作を示すフローチャート、
【図10】本発明の一実施の形態における速度通常軌跡
蓄積手段の処理動作を示すフローチャート、
【図11】本発明の一実施の形態における速度軌跡判断
手段の処理動作を示すフローチャート、
【図12】本発明の一実施の形態における角速度軌跡蓄
積手段の処理動作を示すフローチャート、
【図13】本発明の一実施の形態における角速度通常軌
跡蓄積手段の処理動作を示すフローチャート、
【図14】本発明の一実施の形態における角速度軌跡判
断手段の処理動作を示すフローチャート、
【図15】本発明の一実施の形態における総合軌跡判断
手段の処理動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 処理部 2 加速度計測用センサ 3 速度計測用センサ 4 角速度計測用センサ 5 加速度軌跡蓄積手段 6 加速度通常軌跡蓄積手段 7 加速度軌跡判断手段 8 速度軌跡蓄積手段 9 速度通常軌跡蓄積手段 10 速度軌跡判断手段 11 角速度軌跡蓄積手段 12 角速度通常軌跡蓄積手段 13 角速度軌跡判断手段 14 総合軌跡判断手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両走行時の時間遅れを伴う加速度の軌跡
    を蓄積する加速度軌跡蓄積手段と、通常走行状態におけ
    る時間遅れを伴う加速度の軌跡を蓄積する加速度通常軌
    跡蓄積手段と、前記加速度軌跡蓄積手段と前記加速度通
    常軌跡蓄積手段とから車両挙動が通常走行状態であるか
    否かを判断する加速度軌跡判断手段とを備えた車両走行
    状態判断装置。
  2. 【請求項2】車両走行時の時間遅れを伴う速度の軌跡を
    蓄積する速度軌跡蓄積手段と、通常走行状態における時
    間遅れを伴う速度の軌跡を蓄積する速度通常軌跡蓄積手
    段と、前記速度軌跡蓄積手段と前記速度通常軌跡蓄積手
    段とから車両挙動が通常走行状態であるか否かを判断す
    る速度軌跡判断手段とを備えた車両走行状態判断装置。
  3. 【請求項3】車両走行時の時間遅れを伴う角速度の軌跡
    を蓄積する角速度軌跡蓄積手段と、通常走行状態におけ
    る時間遅れを伴う角速度の軌跡を蓄積する角速度通常軌
    跡蓄積手段と、前記角速度軌跡蓄積手段と前記角速度通
    常軌跡蓄積手段とから車両挙動が通常走行状態であるか
    否かを判断する角速度軌跡判断手段とを備えた車両走行
    状態判断装置。
  4. 【請求項4】前記加速度軌跡判断手段ないし前記速度軌
    跡判断手段または前記角速度軌跡判断手段のいずれか複
    数の判断手段と、複数の判断手段の結果を総合して車両
    挙動が通常走行状態であるか否かを判断する総合判断手
    段とを備えた車両走行状態判断装置。
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