JP2003321584A - 難燃性ポリプロピレン樹脂組成物 - Google Patents

難燃性ポリプロピレン樹脂組成物

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JP2003321584A
JP2003321584A JP2002130381A JP2002130381A JP2003321584A JP 2003321584 A JP2003321584 A JP 2003321584A JP 2002130381 A JP2002130381 A JP 2002130381A JP 2002130381 A JP2002130381 A JP 2002130381A JP 2003321584 A JP2003321584 A JP 2003321584A
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flame
polypropylene resin
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resin composition
parts
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Hideyuki Ami
秀幸 網
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Tsutsunaka Plastic Industry Co Ltd
Original Assignee
Tsutsunaka Plastic Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高いレベルの難燃性を有すとともに、難燃剤の
滲み出しの少ない、特に電気機器内部に取り付けられる
電気絶縁用シート等の用途に好適な難燃性ポリプロピレ
ン樹脂組成物を提供する。 【解決手段】本発明は、エチレン含有率が7%以下であ
るポリプロピレン樹脂100重量部に対して、2.2−
ビス〔4’−(2”.3”−ジブロモプロポキシ)−
3’.5’ジブロモフェニル〕プロパン8〜15重量
部、アンチモン化合物2〜4重量部、2.3−ジメチル
−2.3−ジフェニルブタン0.2〜3重量部、及び、
有機錫化合物0.1重量部以上を配合することにより得
られる。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、難燃性ポリプロピ
レン樹脂組成物、特に電気絶縁用シート等の用途に好適
な難燃性ポリプロピレン樹脂組成物に関する。 【0002】 【従来の技術】電気機器内に取り付けられる電気絶縁用
シートは、米国の難燃性規格であるUL−94V−0に
適合することが求められ、従来より主にポリ塩化ビニル
樹脂製のシートが使用されている。しかし、ポリ塩化ビ
ニル樹脂製シートは耐熱性が低いため、電気機器内部で
発生する熱によりシートが変形する問題があり、近年、
該シートに替わり、耐熱性の高い難燃性ポリプロピレン
樹脂製シートが使用されてきている。 【0003】電気絶縁用シートとして使用されている難
燃性ポリプロピレン樹脂組成物は、一般に、ポリプロピ
レン樹脂にハロゲン系難燃剤とアンチモン化合物が添加
されたものが知られており、例えば、特開平8−113
682に示されている、ポリプロピレン樹脂100重量
部に対して、臭素系難燃剤ビス(3、5ジブロモ4、4
ジブロモプロピルオキシフェニル)スルフォン5〜20
重量部、三酸化二アンチモン2〜10重量部が添加され
たものが公知である。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の難燃性
ポリプロピレン樹脂組成物からなる電気絶縁用シート
は、表面から難燃剤が徐々に滲み出し、電気機器内部に
ある半導体等の部品を汚染する問題があった。 【0005】本発明は、この問題を解決し、米国の難燃
性規格であるUL−94V−0に適合し、かつ、難燃剤
の滲み出しの少ない、特に電気機器内部に取り付けられ
る電気絶縁用のシート等の用途に好適な難燃性ポリプロ
ピレン樹脂組成物を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者は鋭意研究をした結果、エチレン含有率を
特定したポリプロピレン樹脂に特定のハロゲン系難燃
剤、アンチモン化合物、特定のラジカル発生剤、及び、
有機錫化合物を組み合わせ、各々を特定比率で配合する
ことにより、高いレベルの難燃性を有すとともに、難燃
剤の滲み出しの少ない樹脂組成物が得られることを見出
すに至った。 【0007】すなわち、本発明は、エチレン含有率が7
%以下であるポリプロピレン樹脂100重量部に対し
て、2.2−ビス〔4’−(2”.3”−ジブロモプロ
ポキシ)−3’.5’ジブロモフェニル〕プロパン8〜
15重量部、アンチモン化合物2〜4重量部、2.3−
ジメチル−2.3−ジフェニルブタン0.2〜3重量
部、及び、有機錫化合物0.1〜1.0重量部を配合し
てなる難燃性樹脂組成物を要旨とするものである。 【0008】本発明で用いられるポリプロピレン樹脂
は、プロピレンの単独重合体、及び、プロピレンとエチ
レンとのランダム共重合体、ブロック共重合体、または
それらの混合物が用いられ、プロピレンとエチレン共重
合体についてはエチレン含有率が7%以下であるもので
ある。エチレン含有率が7%を超えると、得られた樹脂
組成物において、十分な難燃性が得られない。 【0009】ポリプロピレン樹脂のメルトフローレート
は、0.3〜5g/10分(ASTMD1238)であ
ることが望ましい。0.3未満である場合には溶融時の
粘度が高すぎとなり、また、5を越える場合は逆に低す
ぎとなり、組成物を押出機やカレンダー成形機によりシ
ート成形する際、シートの厚さ精度が得られにくくな
る。ここでいうシートは厚さ0.1mm〜3.0mm程
のものを指している。 【0010】次に本発明に係る、ハロゲン系難燃剤、ア
ンチモン化合物、ラジカル発生剤、及び有機錫化合物に
ついて説明する。これらの添加剤は上記のポリプロピレ
ン樹脂に対し、特定の割合で配合されることによって、
はじめて高いレベルの難燃性を有すとともに、難燃剤の
滲み出しの少ない樹脂組成物となる。 【0011】ハロゲン系難燃剤には、2.2−ビス
〔4’−(2”.3”−ジブロモプロポキシ)−3’.
5’ジブロモフェニル〕プロパンが使用される。添加量
は、8〜15重量部未満、好ましくは5〜10重量部で
ある。8重量部未満では、十分な難燃性が得られない。
また、15重量部を越えると、難燃剤がシート表面に滲
み出すため好ましくない。 【0012】アンチモン化合物としては、三酸化アンチ
モン、五酸化アンチモンが使用可能である。その添加量
は、2〜4重量部である。この範囲より、多くても少な
くてもでは十分な難燃性が得られない。 【0013】ラジカル発生剤については、2.3−ジメ
チル−2.3−ジフェニルブタンが使用される。添加量
は、0.2〜3重量部、好ましくは1〜2重量部であ
る。添加量が0.2重量部未満であると十分な難燃効果
が得られない。3重量部を越えるとシート成形時に発泡
を起こし、外観の良いシートが得られない。 【0014】有機錫化合物としては、マレイン酸ジメチ
ル錫、マレイン酸ジエチル錫、マレイン酸ジブチル錫、
マレイン酸ジプロピル錫、マレイン酸ジペンチル錫、マ
レイン酸ジヘキシル錫、マレイン酸ジヘプチル錫、マレ
イン酸ジオクチル錫、マレイン酸ジ(C12アルキル)
錫等のマレイン酸ジアルキル錫類が好適なものとして挙
げられる。その添加量は0.1重量部以上である。添加
量が0.1未満の場合は、難燃剤の分解を引き起こし、
分解した難燃剤がシート表面へ滲み出すため好ましくな
い。添加量は1重量部を越しても差し支えないが、それ
に見合う効果は認められないため、経済性を考慮すると
1重量部以下であることが好ましい。 【0015】 【実施例】次に、この発明の具体的実施例について説明
する。 【0016】まず、実施例、比較例には次に示す原料を
使用した。 <ポリプロピレン樹脂> プロピレンホモポリマー(メルトフローレート0.5g
/10分)、商品名:グランドポリプロ、グランドポリ
マー製 エチレン−プロピレンランダムコポリマー(エチレン含
有率5%、メルトフローレート1.0g/10分)、商
品名:グランドポリプロ、グランドポリマー製 エチレン−プロピレンブロックコポリマー(エチレン含
有率7%、メルトフローレート3.0g/10分)、商
品名:グランドポリプロ、グランドポリマー製 エチレン−プロピレンランダムコポリマー(エチレン含
有率9%、メルトフローレート5.0g/10分)、商
品名:グランドポリプロ、グランドポリマー製 <ハロゲン系難燃剤> 2.2−ビス〔4’−(2”.3”−ジブロモプロポキ
シ)−3’.5’ジブロモフェニル〕プロパン、商品
名:ピロガード SR−720、第一工業製薬製 <アンチモン化合物> 三酸化アンチモン、商品名:アトックスS、日本精鉱製 <ラジカル発生剤> 2.3−ジメチル−2.3−ジフェニルブタン、商品
名:ノフマーBC−90、日本油脂製 <有機錫化合物> マレイン酸ジメチル錫 、商品名:STANN TM、
日東化成製 【0017】<実施例1〜5>上記の各原料を、表1に
示す配合割合でヘンシェルミキサーにより混合し、50
mm径単軸押出機にて厚さ0.4mmのシートを作成し
た。 【0018】得られた押出シートについて以下に示すよ
うに、UL−94難燃性評価と難燃剤の滲み出し有無の
評価を行った。これらの結果を表1に示す。 <UL−94難燃性>得られた押出シートをUL−94
燃焼試験法にて燃焼性の試験を実施した。 <難燃剤の滲み出し>得られた押出シートを、23℃の
室温で1週間放置、難燃剤がシート表面に滲み出してい
るか否かを目視にて判定した。 【0019】<比較例1〜7>表2に記された配合比率
以外は、実施例1〜5と同様にしてシートの押出成形を
行った。得られた押出シートについては実施例1〜5と
同様の評価を行った。その結果を表2に併せて示す。 【0020】<比較例8>表2に記された配合比率以外
は、実施例1〜5と同様にしてシートの押出成形を行っ
た。しかし、押し出されたシートには気泡が発生してお
り、評価可能なシートを得ることができなかった。 【0021】 【表1】 【表2】【0022】表1から明らかなように、この発明の何れ
においても、UL−94V−0に適合するとともに、難
燃剤の滲み出しがないものであった。これは、電気機器
内に取り付けられる電気絶縁用のシートに好適なもので
あった。これに対し、表2に示された発明の範囲を逸脱
するものは、いずれかの評価結果に劣るものであった。 【0023】 【発明の効果】 以上のように、この発明に係る難燃性
ポリプロピレン樹脂組成物は、エチレン含有率が7%以
下であるポリプロピレン樹脂100重量部に対して、
2.2−ビス〔4’−(2”.3”−ジブロモプロポキ
シ)−3’.5’ジブロモフェニル〕プロパン8〜15
重量部、アンチモン化合物2〜4重量部、2.3−ジメ
チル−2.3−ジフェニルブタン0.2〜3重量部、及
び、有機錫化合物0.1重量部以上を添加することによ
り得られるものであり、高いレベルの難燃性を示すとと
もに、難燃剤の滲み出しが少ないものであった。これ
は、電気機器内部に取り付けられる電気絶縁用シート等
の用途に好適である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】エチレン含有率が7%以下であるポリプロ
    ピレン樹脂100重量部に対して、2.2−ビス〔4’
    −(2”.3”−ジブロモプロポキシ)−3’.5’ジ
    ブロモフェニル〕プロパン8〜15重量部、アンチモン
    化合物2〜4重量部、2.3−ジメチル−2.3−ジフ
    ェニルブタン0.2〜3重量部、及び、有機錫化合物
    0.1重量部以上を配合してなる難燃性樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1632525A1 (en) 2004-09-01 2006-03-08 Dai-Ichi F R Co., Ltd. Flame retardant compositions
CN102503972A (zh) * 2011-09-28 2012-06-20 衢州建华东旭助剂有限公司 马来酸甲基锡及其制备方法
CN113881152A (zh) * 2021-09-24 2022-01-04 江苏金发科技新材料有限公司 一种透明阻燃母粒及其制备方法和应用

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