JP2003314690A - 嵌合構造 - Google Patents

嵌合構造

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JP2003314690A
JP2003314690A JP2002115723A JP2002115723A JP2003314690A JP 2003314690 A JP2003314690 A JP 2003314690A JP 2002115723 A JP2002115723 A JP 2002115723A JP 2002115723 A JP2002115723 A JP 2002115723A JP 2003314690 A JP2003314690 A JP 2003314690A
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JP
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housing
fitting
outer peripheral
metal
plastic deformation
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JP2002115723A
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Makoto Kamemura
誠 亀村
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Nok Corp
Original Assignee
Nok Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2つの金属部材の嵌合部分の密封を簡単な構
成で可能とする嵌合構造を提供する。 【解決手段】 外周金属環2のハウジング11に嵌合す
る外周表面上に円周に沿って環状に深さ0.1〜0.2
mm、幅0.03〜0.05mm程度の溝5を2本刻
み、溝5部位がハウジング11嵌合面に接触するように
嵌合させると、溝5部位の表面の剛性が小さく、大きく
塑性変形が生じ易くなっているため、ハウジング11表
面の表面粗さによる凹凸に外周金属環2が変形して入り
込み、密封する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2つの金属部材が
嵌合される密封部品に適用される嵌合構造に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、2つの金属部材同士の嵌合部分
は、それぞれの金属表面に生じている凹凸により密着さ
せ難く、嵌合部分の密封は困難であった。
【0003】このため、嵌合部分の面に液状のパッキン
剤等を塗布する方法や、嵌合部分に柔軟な変形が可能な
ゴム材料を挟み込む方法等により、金属面間の密着を確
保し、密封を可能としてきた。
【0004】このような、2つの金属部材同士の嵌合部
分として代表的なものが、図2に示す密封装置101の
金属環102とハウジング201との嵌合部分がある。
【0005】この密封装置101は、金属環102とシ
ールリップ部103とを備えており、外周の金属環10
2がハウジングの内周に固定されることでシールリップ
部103が回転する軸に対して摺動するものである。こ
の密封装置101の金属環102はハウジング201に
嵌合により固定される。
【0006】このハウジング201の表面粗さはRma
x:11.3、Rz:8.3μmであり、ハウジング2
01表面に凹凸が形成されている。
【0007】そして、図2に示す従来の密封装置101
をハウジング201に嵌合すると、2.0〜4.9Pa
程度のエア圧で空気の漏れが発生していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ここで、金属部材の嵌
合部分を何も用いないそのままでの密封は、例えば、円
周方向に連続的な凹凸の極めて少ない面状態をもつハウ
ジング等の孔が形成された1つの金属部材Aに円筒状の
金属部材Bを嵌合する場合、金属部材Bの表面がある程
度の塑性変形を有していると、金属部材Aの表面の凹凸
に対する嵌合力により塑性変形させられた金属部材Bの
表面で密封することが可能となる。
【0009】しかし、ほとんど変形しない金属部材Aの
表面を円周方向に対して極めて凹凸が少ない状態にしな
ければ密封は難しく、厳しい表面管理が必要であり、そ
れが満たされないとしばしば漏れを生じてしまう。
【0010】本発明は上記の従来技術の課題を解決する
ためになされたもので、その目的とするところは、2つ
の金属部材の嵌合部分の密封を簡単な構成で可能とする
嵌合構造を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明にあっては、2つの金属部材を嵌合する嵌合構
造であって、2つの金属部材のどちらか一方は、塑性変
形が生じる表面を有し、該塑性変形が生じる表面を塑性
変形し易い表面状態に設けたことを特徴とする。
【0012】この構成では、一方の金属部材の塑性変形
が生じる表面を塑性変形し易い表面状態に設けたので、
表面の剛性を小さくすることにより、他方の金属部材の
表面にある程度の凹凸が生じていても、一方の金属部材
の大きな塑性変形によって、嵌合部分では他方の金属部
材の凹凸に対する嵌合力により塑性変形させられた一方
の金属部材の表面で密封することができる。
【0013】前記塑性変形し易い表面状態は、表面に溝
を形成して設けられることが好適である。
【0014】この構成であると、一方の金属部材の塑性
変形が生じる表面に溝を形成することで、容易に一方の
金属部材の塑性変形が生じる表面を塑性変形し易い表面
状態に形成することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、この発明
の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただ
し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、
材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載が
ない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣
旨のものではない。
【0016】実施の形態では、表面に凹凸をもつハウジ
ング等の孔が形成された1つの金属部材Aに円筒状の金
属部材Bを嵌合する場合、塑性変形を生じる金属部材B
の表面に塑性変形し易い表面状態の部分を設け、従来の
金属部材Aで漏れが発生していた相手面の円周上の凹凸
をその仕様を変更すること無しに塞ぎ、密封するもので
ある。
【0017】すなわち、金属部材Bの塑性変形が生じる
表面を塑性変形し易い表面状態に設け、表面の剛性を小
さくすることにより、金属部材Aの表面にある程度の凹
凸が生じていても、金属部材Bの大きな塑性変形によっ
て、嵌合部分では金属部材Aの凹凸に対する嵌合力によ
り塑性変形させられた金属部材Bの表面で密封する。
【0018】特に、金属部材Bに塑性変形し易い表面状
態を作製する方法として、金属部材Bの塑性変形が生じ
る表面に溝を形成することで、容易に金属部材Bの塑性
変形が生じる表面を塑性変形し易い表面状態に形成する
ことができる。
【0019】このように溝を形成することにより、嵌合
力がこの溝部分に作用したときに、表面の剛性が低下し
ていることから従来以上の大きな塑性変形が発生し、従
来では塞ぐことのできないある程度の凹凸を塞ぐことが
でき、密封することができる。
【0020】なお、金属部材Bの表面に形成する溝の本
数は、少なくとも1本形成すればよく、複数本でもよ
い。
【0021】さらに、この溝の形成部位は、金属部材A
と強く当たる部位に形成することで、その効果を大きく
発揮することができる。
【0022】
【実施例】以下に本実施の形態の具体的な例を述べる。
【0023】(第1実施例)図1を用いて第1実施例を
説明する。図1には一例としての密封装置1が示されて
いる。図1は左側に一部切欠き断面を示した平面図であ
る。
【0024】図1に示す密封装置1は、外周金属環2と
シールリップ部3とを備えており、外周の外周金属環2
がハウジング11の内周に固定されることでシールリッ
プ部3が回転する軸に対して摺動するものである。
【0025】シールリップ部3は、外周金属環2の反密
封対象側端部の内向きフランジ先端に取り付けられてい
る。また、外周金属環2の内周には、内周金属環4が組
み付けられている。
【0026】そして、嵌合構造として密封装置1の外周
金属環2とハウジング11とが嵌合される構成であり、
外周金属環2がハウジング11に固定される。
【0027】ここで、ハウジング11の凹凸を構成する
表面粗さはRmax:11.3、Rz:8.3μmであ
る。また、密封装置1の外周金属環2の外径はφ62、
金属材質はSPCCである。
【0028】このような従来と変わらない密封装置1を
ハウジング11に嵌合すると、2.0〜4.9Pa程度
のエア圧で空気の漏れが発生していた。
【0029】そこで、第1実施例として、外周金属環2
のハウジング11に嵌合する外周表面上に円周に沿って
環状に深さ0.1〜0.2mm、幅0.03〜0.05
mm程度の溝5を2本刻み、溝5部位がハウジング11
嵌合面に接触するように嵌合させると、溝5部位の表面
の剛性が小さく、大きく塑性変形が生じ易くなっている
ため、ハウジング11表面の表面粗さによる凹凸に外周
金属環2が変形して入り込み、密封する。
【0030】この第1実施例の構成では、9.8Paの
加圧エアを作用させてもエア漏れ、油漏れが生じなかっ
た。
【0031】(第2実施例)図1を用いて第2実施例を
説明する。図1には一例としての密封装置1が示されて
いる。図1は左側に一部切欠き断面を示した平面図であ
る。
【0032】図1に示す密封装置1は、外周金属環2と
シールリップ部3とを備えており、外周の外周金属環2
がハウジング11の内周に固定されることでシールリッ
プ部3が回転する軸に対して摺動するものである。
【0033】シールリップ部3は、外周金属環2の反密
封対象側端部の内向きフランジ先端に取り付けられてい
る。また、外周金属環2の内周には、内周金属環4が組
み付けられている。
【0034】そして、嵌合構造として密封装置1の外周
金属環2とハウジング11とが嵌合される構成であり、
外周金属環2がハウジング11に固定される。
【0035】ここで、ハウジング11には表面の凹凸を
構成する軸方向に沿った傷があり、傷の深さは20〜3
0μmである。また、密封装置1の外周金属環2の外径
はφ52、金属材質はSPCCである。
【0036】このような従来と変わらない密封装置1を
ハウジング11に嵌合すると、当然空気の漏れが発生し
ていた。
【0037】そこで、第2実施例として、外周金属環2
のハウジング11に嵌合する外周表面上に円周に沿って
環状に深さ0.1〜0.2mm、幅0.03〜0.05
mm程度の溝5を2本刻み、溝5部位がハウジング11
嵌合面に接触するように嵌合させると、溝5部位の表面
の剛性が小さく、大きく塑性変形が生じ易くなっている
ため、ハウジング11表面の傷による凹凸に外周金属環
2が変形して入り込み、密封する。
【0038】この第2実施例の構成では、9.8Paの
加圧エアを作用させてもエア漏れ、油漏れが生じなかっ
た。
【0039】なお、実施例では、溝の本数を2本とした
が、実施の形態中に記載のように表面の剛性を小さくし
て大きく塑性変形させることができれば少なくとも1本
以上の本数でよい。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、一方の
金属部材の塑性変形が生じる表面を塑性変形し易い表面
状態に設けたので、表面の剛性を小さくすることによ
り、他方の金属部材の表面にある程度の凹凸が生じてい
ても、一方の金属部材の大きな塑性変形によって、嵌合
部分では他方の金属部材の凹凸に対する嵌合力により塑
性変形させられた一方の金属部材の表面で密封すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1、第2実施例の密封装置を示す図である。
【図2】従来の密封装置を示す図である。
【符号の説明】
1 密封装置 2 外周金属環 3 シールリップ部 4 内周金属環 5 溝

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2つの金属部材を嵌合する嵌合構造であっ
    て、 2つの金属部材のどちらか一方は、塑性変形が生じる表
    面を有し、 該塑性変形が生じる表面を塑性変形し易い表面状態に設
    けたことを特徴とする嵌合構造。
  2. 【請求項2】前記塑性変形し易い表面状態は、表面に溝
    を形成して設けられることを特徴とする請求項1に記載
    の嵌合構造。
JP2002115723A 2002-04-18 2002-04-18 嵌合構造 Withdrawn JP2003314690A (ja)

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JP2002115723A JP2003314690A (ja) 2002-04-18 2002-04-18 嵌合構造

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007010480A (ja) * 2005-06-30 2007-01-18 Ntn Corp 回転速度検出装置付き車輪用軸受装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Effective date: 20050705