JP2003312155A - 印刷用シート - Google Patents
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- JP2003312155A JP2003312155A JP2002124384A JP2002124384A JP2003312155A JP 2003312155 A JP2003312155 A JP 2003312155A JP 2002124384 A JP2002124384 A JP 2002124384A JP 2002124384 A JP2002124384 A JP 2002124384A JP 2003312155 A JP2003312155 A JP 2003312155A
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Abstract
場合に、ドット再現性が良好で記録密度が高く、また階
調再現性にも優れる印刷シートを提供する。特に感熱記
録印刷に用いられた場合、保管時の発色かぶりの少ない
印刷用シートを提供する。インクジェット印刷に用いら
れた場合に、基材層がインクの吸収性を効果的に補完
し、印刷時の作業性や印刷面の仕上がりを良好にする印
刷用シートを提供する。 【解決手段】 微細孔を有する熱可塑性樹脂製多孔性フ
ィルムを基材層として少なくとも1層と印刷記録層とを
含む印刷用シートであって、前記微細孔は、フィルムの
1方向に伸びる幹フィブリルとこの幹フィブリル間を連
結する枝フィブリルとからなる3次元網状組織により形
成されており、前記枝フィブリルの形成密度は、前記幹
フィブリルの形成密度より高いことを特徴とする印刷用
シート。
Description
する。詳しくは、熱転写型印刷用シートもしくは感熱記
録印刷用シート等の基材またはインクジェット印刷用基
材として優れる熱可塑性樹脂性多孔性フィルムを用いた
印刷用シートに関する。
い、電子写真印刷方式、熱転写型印刷方式または感熱記
録印刷方式等の各種印刷方式を利用した複写機、プリン
タ、ファクシミリ等がそれぞれの用途に応じて広く使用
されている。このうち、熱転写型印刷方式における画像
形成においては、通常、色材を溶融または昇華させて記
録媒体(例えば、紙または樹脂製のフィルムもしくはシ
ート)の受像材料の上に転移させて粘着、吸着、染着作
用により記録画像を形成させている。また、この種の記
録方式の中でも、色材とワックス類、あるいは樹脂等で
構成された熱溶融性インク層を有するインク転写シート
をサーマルヘッドや通電ヘッド等の発熱により溶融さ
せ、色材を受像紙に転移させて記録像を得る熱溶融型の
熱転写印刷方式は、特に装置が簡便でコンパクト化が容
易であり、さらにメンテナンスフリー等といった利点を
有する。このことから、信頼性、セキュリティの要求さ
れる乗車券、定期券、航空券等の券紙類、ラベル類およ
びプリペイドカード等のカード類への利用が注目されて
いる。このような熱溶融型の熱転写印刷方式における記
録媒体としては、これまでは普通紙を使用することが一
般的であった。
方式においては、フルカラー記録、高速記録、鮮明画
像、高解像度化等への要望が強く、これらの要求性能は
ドット再現性や記録密度に劣る普通紙では満足できなく
なっている。例えば、ラベル類においては、高速スピー
ドで記録されたバーコード等が読取り装置を用いて読み
取られる際に、画像品質が悪くてドット抜けや線途切れ
等が数多く見られると、バーコード等を精度良く読み取
ることができないために、受像材料としては不合格であ
る。
の受容性を向上させるため、樹脂と顔料から構成される
受容層を基材上に設ける方法が種々提案されている。例
えば、特開平6−278381号には、特定の物性を有
する合成高分子樹脂と多孔質顔料からなる組成物を塗布
した受像層を設けた熱転写記録用受像紙が開示されてい
る。また、ドット再現性や記録密度に着目した点では、
前記受容層を塗布する基材として多孔性樹脂シートを用
いることが提案されている(特開平7−101168
号)。
示の技術においては、基材となるシートの多孔性によっ
て断熱性やクッション性が発現し、それによってインク
の転写が鮮明かつ濃厚になるものとされている。しかし
ながら、この熱転写記録シートにおいても、シートの多
孔性については特定の吟味が加えられておらず、如何な
る多孔性シートを使用した場合でも同様の転写性が得ら
れるものかどうか疑問な点があった。
録方式として、熱転写型と同等の簡便性を有する感熱記
録印刷が広く使用されている。通常、感熱記録印刷に用
いられる感熱記録紙は、感熱発色層と抄造紙とから構成
され、無色ないし淡色の塩基性染料とフェノール系物質
等の有機顕色剤とを、それぞれ微細な粒子に磨砕・分散
した後、両者を混合し、バインダー、充填剤、感度向上
剤、滑剤その他の助剤を添加した感熱発色層を抄造紙上
に設け、サーマルヘッド等により感熱発色層を加熱する
ことで発色して画像記録を形成させる方式がとられてい
る。感熱記録紙の支持体に関しては、従来は普通紙が使
用されてきたが、最近では樹脂製フィルム等も用いられ
るようになってきた。特開平6−143805号には、
無機微細粉末を含有し、特定の物性を有する微多孔の二
軸延伸フィルムからなる支持体を含む感熱記録紙が開示
されている。
5号においても、生成する微多孔について吟味が加えら
れていないため、フィルムの断熱性やその結果としての
ドット再現性については不明である。さらに、記録シー
トを保管したり二次加工したりする際に基材の断熱性が
劣ると、いわゆる発色かぶりが発生し、記録内容の正確
性が損なわれることがある。
け、その塗工層に対しサーマルヘッド様のもので熱を印
加し、インクを受容させたりあるいはその塗工層自身を
発色させる熱転写型印刷方式や感熱記録印刷方式などの
場合、その印刷シート基材としては、多孔質基材の断熱
性やクッション性といった観点で未だ満足すべきものが
得られていない。
のインクを受像層で吸収してなる印刷方式の場合、受像
層のインク吸収性に関する検討は数多く行われており、
また基材側についても、一部では微多孔性を有する合成
樹脂フィルムを基材として用いることが提案されている
(特開2000−1045号)。しかし、このような基
材を用いた場合でも、最近のインクジェット印刷の発達
に伴う多量のインク受容性を達成するためには、改良の
余地がある。
は、熱転写型印刷や感熱記録印刷等に用いられた場合
に、ドット再現性が良好で記録密度が高く、また階調再
現性にも優れる印刷シートを提供することにある。ま
た、特に感熱記録印刷に用いられた場合、保管時の発色
かぶりの少ない印刷用シートを提供することにある。ま
た、インクジェット印刷に用いられた場合に、基材層が
インクの吸収性を効果的に補完し、印刷時の作業性や印
刷面の仕上がりを良好にする印刷用シートを提供するこ
とにある。
を解決すべく鋭意検討した結果、特定の孔構造を有する
熱可塑性樹脂製多孔性フィルムを基材として用いること
により、所期の目的を達成することができることを見出
し、本発明を完成するに至った。
孔を有する熱可塑性樹脂製多孔性フィルムを基材層とし
て少なくとも1層と、印刷記録層とを含む印刷用シート
であって、前記微細孔は、フィルムの1方向に伸びる幹
フィブリルとこの幹フィブリル間を連結する枝フィブリ
ルとからなる3次元網状組織により形成されており、前
記枝フィブリルの形成密度は、前記幹フィブリルの形成
密度より高いことを特徴とする。このような孔構造を、
loofah構造と称する。
〜30μm程度の厚さの基材層であっても、十分に高い
断熱性およびクッション性を有する。また、多数形成さ
れる微細孔の細孔径などを調節することにより、ドット
再現性、記録密度および階調再現性に優れた印刷用シー
トとすることができる。
に伸びる幹フィブリルと枝フィブリルからなる3次元網
状組織により形成されているため、強度の高い印刷用シ
ートを実現できることになる。つまり、枝フィブリルの
形成密度が幹フィブリルの形成密度よりも高いことによ
って、最大熱収縮方向およびそれに直交する方向の力学
強度のバランスに優れた印刷用シートとなる。従って、
本発明の印刷用シートは機械的強度に優れ、局部的に強
い外力が作用しても容易には破れない。また、多数形成
される微細孔の細孔径などを調節することにより、熱転
写型印刷用シートや感熱記録印刷用シート等の基材とし
て用いられた際に、ドット再現性が良好で記録密度が高
く、また階調再現性にも優れた印刷用シートとすること
ができる。
ルは、必ずしも直線的に伸びている必要はない。また、
幹フィブリルの伸びる方向は、電子顕微鏡写真により確
認でき、フィルムの裁断により決定されるので、特に特
定されるものではない。
ブリルが直線的に平行に特定方向に伸びていることを要
するものではなく、蛇行しつつある程度のばらつきを有
して平均的に特定方向に配向していることを意味する。
枝フィブリル、幹フィブリルのそれぞれの形成密度は、
フィルム1μm2 の面積に存在するフィブリルの数であ
り、走査型電子顕微鏡によりフィルム表面を観測して求
める。具体的には、5×5μm中に存在するフィブリル
の数を計測して求める。
るためには、前記熱可塑性樹脂は、分子鎖長が2850
nm以上のポリオレフィン(以下、長分子鎖長ポリオレ
フィンと称することがある)を10重量%以上含有する
ことが好ましく、長分子鎖長ポリオレフィンを20重量
%以上含有することがより好ましく、長分子鎖長ポリオ
レフィンを30重量%以上含有することがさらにより好
ましい。
86)により求めた前記微細孔の平均細孔直径d(μ
m)と、水銀圧入法(JIS K1150)により求め
た前記微細孔の平均細孔半径r(μm)とが、下記式を
満たすものであることが好ましい。 1.2≦2r/d≦1.7。
用シートの基材層は、強度、断熱性、クッション性およ
びインクの受容性のバランスに特に優れたものとなる。
なお、シートの強度の点から、2r/dの値は1.65
以下であることがより好ましく、1.60以下であるこ
とが更に好ましい。
を調節することにより、インクの受容性(吸収性および
乾燥性)にも優れた印刷用シートとすることができる。
熱収縮方向に配向していることが好ましい。
ムの最大熱収縮方向に配向することにより、最大熱収縮
方向での機械的強度が高くなる。
〜10μmであることが好ましく、より好ましくは0.
1〜5μmである。
と、断熱性、クッション性およびインクの受容性に特に
優れたものとなる。
刷用基材として用いられた際に、インクの吸収性を効果
的に補完し、印刷時の作業性や印刷面の仕上がりを良好
にするためには、前記熱可塑性樹脂100重量部に対
し、充填剤が10〜300重量部配合されていることが
好ましく、30〜200重量部がより好ましく、50〜
150重量部がさらに好ましい。
は、概して、ガーレー値が厚さ25μmあたり10〜5
00秒/100cm3 、空孔率が30〜80%となり、
インクの吸収性および乾燥性に優れた基材層を構成する
ことができる。
構成する多孔性フィルムの主原料である熱可塑性樹脂と
しては、エチレン、プロピレン、ブテン、ヘキセン等の
オレフィンの単独重合体または2種類以上のオレフィン
の共重合体であるポリオレフィン系樹脂、ブタジエン−
スチレン共重合体、ポリスチレン、スチレン−ブタジエ
ン−スチレン共重合体、スチレン−イソプレン−スチレ
ン共重合体等のスチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポ
リフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン等のフッ化ビニ
ル系樹脂、6−ナイロン、6,6−ナイロン、12−ナ
イロン等のポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート等の飽和ポリエステ
ル系樹脂、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイ
ド、ポリアセタール、ポリフェニレンスルフィド、シリ
コーン樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリエーテル
エーテルケトン、ポリエーテルイミド、熱可塑性エラス
トマーやこれらの架橋物等が挙げられる。
種類以上の混合物であってもよい。
樹脂の使用が化学的な安定性に優れており、印刷用シー
トの基材層としてより好適である。
類のオレフィンの重合体または2種類以上のオレフィン
の共重合体を主成分とするものである。ポリオレフィン
系樹脂の原料となるオレフィンとしては、エチレン、プ
ロピレン、ブテン、ヘキセンなどが挙げられる。ポリオ
レフィン系樹脂の具体例としては、低密度ポリエチレ
ン、線状ポリエチレン(エチレン−α−オレフィン共重
合体)、高密度ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂、
ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のポ
リプロピレン系樹脂、ポリ(4 −メチルペンテン−
1)、ポリ(ブテン−1)、およびエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体等が挙げられる。
2850nm以上の長分子鎖長ポリオレフィンを含有す
る印刷用シートは強度に優れており、従って機械的強度
を維持しつつ膜厚を薄くすることができる。このため透
湿性、空気透過性もより向上させることができ、本発明
の効果をより発現する印刷用シートが得られる。印刷用
シートの強度の観点から、ポリオレフィン系樹脂は、分
子鎖長が2850nm以上の長分子鎖長ポリオレフィン
を10重量%以上含有していることが好ましく、20重
量%以上含有していることがより好ましく、30重量%
以上含有していることが更に好ましい。
鎖長、分子量および重量平均分子量はGPC(ゲルパー
ミエーションクロマトグラフィー)により測定し、特定
分子鎖長範囲または特定分子量範囲のポリオレフィンの
混合比率(重量%)は、GPC測定により得られる分子
量分布曲線の積分により求めることができる。
述するGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー)測定によるポリスチレン換算の分子鎖長であり、よ
り具体的には以下の手順で求められるパラメータであ
る。
測定する未知試料も分子量既知の標準ポリスチレンも溶
解することができる溶媒を使用する。まず、分子量が異
なる複数種の標準ポリスチレンのGPC測定を行い、各
標準ポリスチレンの保持時間を求める。ポリスチレンの
Qファクターを用いて各標準ポリスチレンの分子鎖長を
求め、これにより、各標準ポリスチレンの分子鎖長とそ
れに対応する保持時間を知る。尚、標準ポリスチレンの
分子量、分子鎖長およびQファクターは下記の関係にあ
る。
分量曲線を得る。標準ポリスチレンのGPC測定におい
て、保持時間Tであった標準ポリスチレンの分子鎖長を
Lとするとき、未知試料のGPC測定において保持時間
Tであった成分の「ポリスチレン換算の分子鎖長」をL
とする。この関係を用いて、当該未知試料の前記保持時
間−溶出成分量曲線から、当該未知試料のポリスチレン
換算の分子鎖長分布(ポリスチレン換算の分子鎖長と溶
出成分量との関係)が求められる。
は、無機充填剤または有機充填剤等の充填剤を含有して
いてもよく、本発明の目的を妨げない範囲で脂肪酸エス
テルや低分子量ポリオレフィン樹脂等の延伸助剤、安定
化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤等の添加剤を
含有してもよい。
は、例えば分子鎖長が2850nm以上の長分子鎖長ポ
リオレフィンを含有するポリオレフィン系樹脂を原料と
する場合、樹脂原料と無機化合物および/または樹脂の
微粉末とを、強混練できるようセグメント設計した2軸
混練機を使用して混練した後、ロール圧延法によりフィ
ルム化し、得られた原反フィルムを延伸機により延伸す
ることによって、製造することができる。
装置が限定なく使用可能であり、クリップテンターが好
適な手段として例示される。
1〜1μmの酸化アルミニウムや水酸化アルミニウム、
酸化マグネシウムや水酸化マグネシウム、ハイドロタル
サイト、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化チタン、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、天然または合成シリカなどの無
機系充填剤や、架橋PSビーズや架橋MMAビーズ、メ
ラミン樹脂ビーズなどの有機系充填剤が例示される。こ
のうち、該印刷用シートの基材として用いる場合に、充
填剤を除去した多孔質体として用いる方が好ましい場合
には充填剤を除去して用いることができるが、この場合
充填剤としては炭酸カルシウムや炭酸マグネシウムのよ
うな、酸洗浄によって溶解除去することができる充填剤
を使用することが好ましい。
放射線の照射により架橋されていてもよい。熱可塑性樹
脂が架橋されているフィルムは、非架橋の熱可塑性樹脂
からなるフィルムよりも、基材として用いられた場合の
耐熱性や強度において優れる。
フィルムであって熱可塑性樹脂が架橋されているフィル
ムは、非架橋の熱可塑性樹脂を用いて製造した多孔性フ
ィルムに対して、更に放射線を照射することにより得る
ことができる。
射する放射線の種類は特に限定されないが、ガンマー
線、アルファー線、電子線などが好ましく用いられ、生
産速度や安全性の面から電子線の使用が特に好ましい。
000kVの電子線加速器が好ましく用いられる。加速
電圧が100kVより小さいと電子線の透過深さが充分
でなく、3000kVより大きいと装置がおおがかりで
コスト的に好ましくない。放射線照射装置の例として
は、バンデグラーフ型などの電子線走査型装置やエレク
トロンカーテン型などの電子線固定・コンベア移動型装
置などが挙げられる。
dであることが好ましく、0.5〜50Mradである
ことがより好ましい。吸収線量が0.1Mradより小
さい場合には樹脂を架橋させる効果が充分でなく、10
0Mradより大きい場合は強度が著しく低下するため
好ましくない。
きの照射雰囲気は空気でも構わないが、窒素など不活性
ガス雰囲気が好ましい。
は、常法により熱固定して基材層とする。熱固定された
基材層は、印刷用シートを構成するのに十分な表面平滑
性を有することはいうまでもない。
定すればよいが、通常、50〜200μm程度である。
の片側に、直接またはプライマー層もしくは接着層を介
して印刷記録層を形成する。印刷記録層は、熱転写用、
感熱記録用またはインクジェット印刷用に通常用いられ
る原料を用いて、公知の方法、例えばメイヤーバー方
式、グラビアロール方式、リバースロール方式、ブレー
ド方式、ナイフ方式、エアーナイフ方式、スリットダイ
方式などによる塗工工程と乾燥固化工程とを含む方法に
より形成すればよい。
特開平7−101168に記載のエチレン−酢酸ビニル
共重合体樹脂とワックスおよび/またはロジン化合物と
顔料とを組合せたもの等が挙げられる。
ば、特開平6−143805に記載の、ポリビニルアル
コール水溶液中にクリスタルバイオレットラクトンの如
き電子供与性無色染料と、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパンの如き電子受容性化合物を数ミク
ロン以下の微粒子として分散させたもの等が挙げられ
る。
は、例えば、特開2000−1045に記載の、非晶質
シリカ、ゼオライト、酸化アルミニウム等の顔料とカゼ
イン、澱粉、ポリビニルアルコール、各種水溶性ポリマ
ーのラテックス等の接着剤とを主成分とするもの等が挙
げられる。
る場合は、公知のプライマーを用いて公知の方法、例え
ばメイヤーバー方式、グラビアロール方式、リバースロ
ール方式、ブレード方式、ナイフ方式、エアーナイフ方
式、スリットダイ方式などによる塗工工程と乾燥固化工
程とを含む方法により、基材層の片面にプライマー層を
形成し、次いで印刷記録層を形成すればよい。プライマ
ーとしては公知のものを使用することができ、例えば2
液型のウレタン系接着剤等が例示できる。プライマー層
の厚さは、通常、1〜5μm程度である。
宜決定すればよいが、通常、10〜50μm程度であ
る。
孔性フィルムを基材層として1層とその片側表面に印刷
記録層とからなる印刷用シートについて説明したが、本
発明の印刷用シートの基材層は、前記多孔性フィルムの
裏面にさらなる基材層を有した構成または多孔性フィル
ムの間に芯材をはさんだ構成としてもよい。前記さらな
る基材層または芯材としては、印刷用シートに厚みや弾
力性をもたせるため、インクの吸収や乾燥を補完するた
めなどの目的に応じて、適宜公知のものを用いることが
できる。
たは2層以上からなる基材層の両側表面にそれぞれ印刷
記録層を有する3層以上の構成とすることもできる。
実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に制限される
ものではない。
基材層を構成する多孔性フィルムの物性は、下記の評価
方法により測定した。
92に規定されている静水圧A法(低水圧法)に準じて
測定した。耐水圧が高いほど、耐水圧性は優れる。
Z0208に規定されているカップ法に準じて測定し
た。透湿度が高いほど、透湿性は優れる。
P8117に準じて、B型デンソメーター(東洋精機
製)にて測定した。ガーレー値が小さいほど、通気性は
優れる。
み計(TOF2 Var3.22)を用いて、幅方向、
長さ方向にわたり、10点でフィルムの厚みを測定し、
全測定値の平均値を算出した。その平均値をフィルムの
厚みとした。
により、Perm−Porometer(PMI社製)
にて平均細孔直径d(μm)を測定した。
トポア III9420(MICROMERITICS社
製)にて平均細孔半径r(μm)を測定した。尚、平均
細孔半径を求めるにあたり、0.0032〜7.4μm
の範囲の細孔半径分布を測定した。
径1mm、針先曲率半径0.5mmの金属製の針を、2
00mm/分の速さで突き刺した際に、孔が開口する最
大荷重を測定し、突刺強度とした。
式の比重計によってフィルムの見掛け比重(d1)を測
定する。これとは別に、このフィルムを熱プレスによっ
て熱融解して圧縮し、完全に空孔を排除したシートを作
製してその見掛け比重(d2)を測定する。フィルムの
空孔率は下記によって求める。
ターピゴット15A、白石カルシウム社製、平均粒子径
0.15μm)30vol%と、ポリエチレン粉末(ハ
イゼックスミリオン340M、三井化学製、重量平均分
子鎖長17000nm、重量平均分子量300万、融点
136℃)70重量%とポリエチレンワックス(ハイワ
ックス110P、三井化学製、重量平均分子量100
0、融点110℃)30重量%の混合ポリエチレン樹脂
70vol%とを強混練できるようセグメント設計した
2軸混練機(プラスチック工学研究所製)を使用して混
練して樹脂組成物を得た。この樹脂組成物中の分子鎖長
2850nm以上のポリエチレンの含有率は、27重量
%であった。この樹脂組成物をロール圧延(ロール温度
150℃)することにより、150μmの膜厚の原反フ
ィルムを作製した。
より延伸温度110℃で約5倍に延伸し、印刷用シート
基材層用延伸フィルムを得た。得られた延伸フィルムの
表面の走査電子顕微鏡写真を図1に示す。
固定して基材層とした。得られた印刷用シート基材層の
耐水圧性、透湿性、通気度、膜厚、平均細孔直径d、平
均細孔半径rおよび2r/d、突刺強度、ならびに空孔
率の測定結果を表1に示す。
(固形分量50%)100部に対し、ロジンエステルエ
マルジョン(固形分量50%)30部を撹拌混合した水
性塗工液を、乾燥後の塗工量が10g/m2 となるよう
に、前記基材層の片面上にアプリケーターを用いて塗布
乾燥して印刷記録層を形成させ、印刷用シートを作製し
た。
ゴット10、白石カルシウム社製、平均粒子径0.1μ
m)30vol%と、ポリエチレン粉末(ハイゼックス
ミリオン340M、三井化学製、重量平均分子鎖長17
000nm、重量平均分子量300万、融点136℃)
70重量%とポリエチレンワックス(ハイワックス11
0P、三井化学製、重量平均分子量1000、融点11
0℃)30重量%の混合ポリエチレン樹脂70vol%
とを実施例1で使用したのと同じ2軸混練機を使用して
混練して樹脂組成物を得た。この樹脂組成物をロール圧
延(ロール温度150℃)することにより、150μm
の膜厚の原反フィルムを作製した。
より延伸温度110℃で約5倍に延伸し、印刷用シート
基材層用延伸フィルムを得た。前記延伸フィルムを、1
20℃で1分間熱固定して基材層とした。得られた印刷
用シート基材層の物性等を表1に示す。
様にして印刷記録層を形成させ、印刷用シートを作製し
た。
ムを印刷用シート基材層として使用したときの耐水性、
通気度、膜厚、平均細孔直径d、平均細孔半径rおよび
2r/d、突刺強度ならびに空孔率の測定結果を表1に
示す。
に、実施例1と同様にして印刷記録層を形成させ、印刷
用シートを作製した。
昼夜、状態調節した後、市販の溶融熱転写型カラープリ
ンターでブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各色
をベタ印字し、その部分の濃度及び階調再現性を評価し
た。 ○:各色の濃度が濃く、インクリボンの色を再現してい
る。 △:各色の濃度はやや薄いが、実用上問題ない。 ×:インクの転写率が悪いため濃度が薄く、実用上重大
な支障がある。
の方法によりインクリボンから印刷記録層に転写された
インクのドットを観察し、ドットの再現性(真円性およ
び境界線の明確さ)を評価した。 ○:ドットは真円でかつ境界線も明確である。 △:ドットはほぼ真円であるが、境界線がやや乱れてい
る。実用上は問題のないレベルである。 ×:境界線が大きく乱れているためドット真円性が劣
り、実用上重大な支障がある。
較例1に比べて階調再現性およびドット再現性に優れ
る。これらのことより、実施例のフィルムは、印刷記録
用シート、特に溶融熱転写型プリンターで使用する印刷
記録用シートに求められる特性を発現していることが明
らかである。
ィルムの電子顕微鏡写真
Claims (6)
- 【請求項1】 微細孔を有する熱可塑性樹脂製多孔性フ
ィルムを基材層として少なくとも1層と、印刷記録層と
を含む印刷用シートであって、前記微細孔は、フィルム
の1方向に伸びる幹フィブリルとこの幹フィブリル間を
連結する枝フィブリルとからなる3次元網状組織により
形成されており、前記枝フィブリルの形成密度は、前記
幹フィブリルの形成密度より高いことを特徴とする印刷
用シート。 - 【請求項2】 前記熱可塑性樹脂は、分子鎖長が285
0nm以上のポリオレフィンを10重量%以上含む請求
項1に記載の印刷用シート。 - 【請求項3】 バブルポイント法(ASTM F316
−86)により求めた前記微細孔の平均細孔直径d(μ
m)と、水銀圧入法(JIS K1150)により求め
た前記微細孔の平均細孔半径r(μm)とが、下記式: 1.2≦2r/d≦1.7 を満たすものである請求項1または2に記載の印刷用シ
ート。 - 【請求項4】 前記枝フィブリルは、前記フィルムの最
大熱収縮方向に配向している請求項1〜3いずれかに記
載の印刷用シート。 - 【請求項5】 前記微細孔は、平均細孔直径dが0.0
5〜10μmである請求項1〜4いずれかに記載の印刷
用シート。 - 【請求項6】 前記多孔性フィルムは、前記熱可塑性樹
脂100重量部に対し、充填剤が10〜300重量部配
合されている請求項1〜5いずれかに記載の印刷用シー
ト。
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