JP2003311109A - 排水処理装置及び処理方法 - Google Patents

排水処理装置及び処理方法

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JP2003311109A
JP2003311109A JP2002120875A JP2002120875A JP2003311109A JP 2003311109 A JP2003311109 A JP 2003311109A JP 2002120875 A JP2002120875 A JP 2002120875A JP 2002120875 A JP2002120875 A JP 2002120875A JP 2003311109 A JP2003311109 A JP 2003311109A
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water level
filter
filtered water
wastewater
drainage tank
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Application number
JP2002120875A
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English (en)
Inventor
Mitsuhiro Ito
光宏 伊藤
Takeshi Okuda
毅 奥田
Isao Hashiguchi
功 橋口
Hisao Totsuka
久夫 戸塚
Toshio Takahara
俊夫 高原
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Toshiba Plant Construction Corp
Original Assignee
Toshiba Plant Construction Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排水槽の水位が異常に低下したとき、その水
位を回復して濾過装置を正常に維持すること。 【構成】 複数のコイル型フィルタエレメント1を設け
た濾過装置13と、前記フィルタエレメント1の一次側
に濾過助剤8を形成させる濾過助剤形成手段16と、濾
過装置13に固形分を懸濁した排水を供給する排水供給
手段12と、各フィルタエレメント1に付着した固形分
を濾過助剤8と共に剥離し懸濁水として濾過装置13か
ら排出する固形分排出手段19とを備え、排水供給手段
12を構成する排水槽11の水位が所定レベルより低下
したときに濾過装置13から流出する濾過水を排水槽1
1に戻す濾過水循環手段22が設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は土木工事で発生する
残土、セメント系固形分などを懸濁した排水、または工
場などから排出される下水汚泥などの排水の処理装置お
よび処理方法に関し、特に濾過助剤により固形分を分離
するフィルタエレメントを設けた濾過装置で排水を処理
することを特徴とする処理装置および処理方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】土木工事や建築現場では微細なセメント
系固形分を懸濁する水が多量に排出される。また工場な
どからは大量の下水汚泥が排出される。これらの排水は
そのまま排水路などに放出すると環境を汚染するので、
従来から排水処理装置で処理してから放出している。
【0003】固形分を懸濁した排水中から固形分を分離
するためには、一般に濾過装置が使用される。固形分を
効率よく分離する濾過装置として、複数のコイル型のフ
ィルタエレメントを設けた装置が知られており、該装置
は各フィルタエレメントの一次側に珪藻土などの濾過助
剤をプリコートして付着し、排水中に懸濁する固形分を
この濾過助剤で捕捉し分離するようになっている。
【0004】図4はコイル型のフィルタエレメントの1
例を示す断面図である。このフィルタエレメント1はス
テンレス等の耐食性を有する金属線を螺旋状に巻回して
形成された線輪2と、その両端部に連結された取付金具
3を有し、濾過装置における固定板4に設けた取付孔5
に着脱自在に装着される。なお線輪2はバネ性を有しボ
ルト6をナット7で調整してスライドすることにより伸
縮させることができる。
【0005】金属線にはその外周部に沿って線輪2の隣
接輪間に水通過用の間隙を形成する突起部を有してい
る。そしてコイル型のフィルタエレメント1の一次側に
は、濾過工程に先立って珪藻土などの濾過助剤8を付着
しておく。濾過装置における一次側室の排水は矢印のよ
うに線輪2の間隙を通って二次側室に流入し、その際、
固形分は濾過助剤に捕捉されて分離除去される。
【0006】所定時間濾過を続けると、濾過助剤8に次
第に固形分が蓄積されて濾過効率が低下してくるので、
固形分排出処理の工程に切り換えて捕捉した固形分を逆
洗等により外部にスラリー状の懸濁水の形態で排出す
る。その際、固形分と共に濾過助剤8も剥離して排出さ
れるので、再び濾過工程に入る前に濾過助剤8をフィル
タエレメント1の一次側に再付着させる。
【0007】一方、濾過装置への排水は排水槽からポン
プで供給されるが、排水槽の水位がポンプの吸い込みレ
ベルまで低下した状態でポンプの運転を続けると、ポン
プが空気を吸引して損傷することがある。そこで従来か
ら、排水槽の水位が所定レベルまで低下したときにポン
プを停止して濾過運転を中止すると共に、濾過装置の運
転を逆洗による固形分排出工程に切り換えていた。
【0008】このように濾過運転の中止だけではなく固
形分排出工程への切換操作を行うのは、正常な濾過運転
の確保、および固形分によるフィルタエレメントの閉塞
現象回避のためである。すなわち排水供給用のポンプを
停止して濾過運転を中止すると、フィルタエレメントの
一次側から二次側への流水が停止し、一次側にプリコー
トして付着した濾過助剤の層がランダムに剥離し、正常
な濾過が出来ない状態になることが多い。
【0009】上記状態で濾過運転を再開すると濾過助剤
の剥離した部分から固形分が二次側に通過して正常な濾
過が行えなくなると共に、その剥離部分に固形分が進入
して閉塞現象を起こす。一旦閉塞現象が生じると逆洗な
ど通常の固形分排出処理では該部分に付着した固形分の
剥離除去が困難になる。そこで従来から、濾過運転中止
と同時に固形分排出処理の工程に切り換え、それまでフ
ィルタエレメントの一次側に堆積付着した固形分および
濾過助剤を外部に排出し、濾過運転再開に先立ってフィ
ルタエレメントの一次側に濾過助剤をプリコートして再
付着させていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一時的
に濾過運転を中止するごとにフィルタエレメントの一次
側に濾過助剤をプリコートするには、かなり長い時間を
必要とする上に、その都度多くの濾過助剤を消費すると
いう問題がある。さらに濾過の稼動時間がプリコート時
間だけ短くなり、結果として濾過効率(処理効率)が低
下する。そこで本発明は上記問題を解決することを課題
とし、そのための新しい排水の処理装置および処理方法
を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明に係る排水処理装置は、複数のコイル型フィルタエレ
メントを設けた濾過装置と、前記フィルタエレメントの
一次側に濾過助剤を形成させる濾過助剤形成手段と、濾
過装置に固形分を懸濁した排水を供給する排水供給手段
と、各フィルタエレメントに付着した固形分を濾過助剤
と共に剥離し懸濁水として濾過装置から排出する固形分
排出手段とを備えた排水処理装置である。そしてこの装
置は、排水供給手段が排水槽を有し、その排水槽の水位
が所定レベルより低下したときに濾過装置から流出する
濾過水を排水槽に戻す濾過水循環手段を設けたことを特
徴とする(請求項1)。
【0012】上記排水処理装置において、濾過水循環手
段は、排水槽の水位を検出する水位検出器と、水位検出
器の検出値に応じて濾過運転と濾過水循環運転の切換制
御を行う制御装置と、濾過装置からの濾過水路と排水槽
を接続する濾過水循環路と、濾過水循環路に設けた流量
調整手段を有し、前記制御装置は水位検出器によって検
出される排水槽の水位が予め設定された第1の水位より
低下したときに、流量調整手段を制御して濾過水を排水
槽に戻し、排水槽の水位が第1の水位より高い予め設定
された第2の水位に回復したときに流量調整手段を制御
して前記濾過水の戻しを停止する制御を行うように構成
できる(請求項2)。
【0013】上記排水処理装置において、予め設定され
た濾過運転時間および濾過水循環運転時間を経過したと
き、固形分排出手段を制御してフィルタエレメントに蓄
積した固形分を排出する制御を行う制御装置を設けるこ
とができる(請求項3)。
【0014】さらに前記課題を解決する本発明に係る排
水処理方法は、複数のフィルタエレメントを有する濾過
装置を設け、フィルタエレメントの一次側に濾過助剤を
付着させた状態で固形分を懸濁した排水を排水槽から濾
過装置に供給して濾過運転を行い、排水槽の水位が予め
設定された値より低下したときに、前記濾過装置から排
出する濾過水を排水槽に戻す濾過水循環運転に切り換
え、排水槽の水位低下が回復したときに、濾過水循環運
転から濾過運転に戻すことを特徴とする(請求項4)。
【0015】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面に
より説明する。図1は本発明に係る排水処理装置のプロ
セスフロー図である。図1において、10は外部から供
給される排水中の固形分を沈殿するための沈砂池、11
は沈砂池10からポンプで排出した排水を一時的に貯留
するバファー用の排水槽、12は排水供給手段、13は
濾過装置、14は濾過装置13の一次側室、15は濾過
装置13の二次側室、4は濾過装置13に設けた固定
板、1は固定板4に着脱自在に固定した複数のコイル型
のフィルタエレメントである。
【0016】さらに図1において、16は濾過助剤形成
手段、17はプリコート液を調整するプリコート槽、1
7aは濾過助剤ホッパ、18は濾過装置13から排出す
る処理水を貯留する処理水槽、19は固形分排出手段、
20は濾過装置13から排出されたスラリー状の懸濁水
を貯留する懸濁水槽、21は懸濁水槽20からポンプで
排出する懸濁水を脱水する脱水手段、22は濾過水循環
手段、23は排水槽11の水位を検出する水位検出器、
24は水位検出器23の検出値に応じて濾過運転と濾過
水循環運転の切換制御を行う制御装置、25は濾過水
路、26は濾過水路25と排水槽11を接続する濾過水
循環路、27は濾過水循環路26に設けた流量調整手
段、28は空気圧縮機等の加圧気体源、30は固形分排
出制御用の制御装置(制御装置24と兼用)、P1〜P
5はポンプ、V1〜V9は開閉弁もしくは調整弁、a〜
nは配管である。
【0017】沈砂池10は固形分を懸濁した排水中に混
在するゴミなどを自然沈降により除去し、排水槽11は
沈砂池10からの排水を一時的に収容する。なお沈砂池
10は場合によっては省略してもよい。排水槽11の排
水はポンプP2および配管cにより濾過装置13に供給
される。そしてこれら排水槽11、ポンプP2および配
管cにより排水供給手段12が構成される。
【0018】濾過装置13は本体の一次側室14と二次
側室15を仕切る仕切板を兼ねた固定板4に複数のコイ
ル型のフィルタエレメント1を着脱自在に装着して構成
される。なおこれらフィルタエレメント1の固定板4へ
の装着形態、さらにその一次側に付着させる濾過助剤等
は図4に示したものと同様であり、それらの説明は重複
するので省略する。
【0019】固形分排出手段19は逆洗方式と加圧気体
方式の2種存在するが、本実施の形態ではこれら両方式
を選択使用できるように構成されている。しかしいずれ
かの方式のみを設けることもできる。逆洗方式の固形分
排出手段19は処理水槽18から処理水を濾過装置13
の二次側室15に供給するための配管fと、その配管f
に設けたポンプP4及び開閉弁V6、濾過装置13の一
次側室14と懸濁水槽20を接続する配管gと、その配
管gに設けた開閉弁V9により構成される。
【0020】加圧気体方式の固形分排出手段19は濾過
装置13の二次側室に加圧気体を供給するための配管k
と、その配管kに設けた加圧気体源28と開閉弁V5、
濾過装置13の一次側室14と懸濁水槽20を接続する
配管gと、その配管gに設けた開閉弁V9により構成さ
れる。なお開閉弁V6,V5,V9等は遠隔操作可能な
電磁式または電動式の開閉弁が使用される。
【0021】脱水手段21は懸濁水槽20から供給され
る懸濁水を脱水して団塊状の含水した固形分集合体とす
るもので、遠心分離機などにより構成される。そしてこ
の脱水手段21で脱水された固形分集合体は配管iから
排出され、分離水は配管jから沈砂池10に回収され
る。固形分集合体は所望により固化剤を混合して造粒
し、例えばセメント系固形分などは資源として再利する
ことができる。なお固化剤としてはセメント系、石灰
系、高分子系などがあり、造粒装置としては例えば特開
2000−29770号公報に記載されている装置を使
用できる。
【0022】濾過助剤形成手段16は濾過助剤ホッパ1
7a、濾過助剤ホッパ17aから配管dで供給した濾過
助剤と濾過水などの水を混合し攪拌してプリコート液を
調整するプリコート槽17、プリコート槽17のプリコ
ート液を濾過装置13の一次側室14に供給する配管e
とそれに設けたポンプP3と開閉弁V2、フィルタエレ
メント1を通過したプリコート液の濾過液を濾過装置1
3の二次側室15からプリコート槽17に回収する配管
nと、その配管nに設けた開閉弁V4等により構成され
る。
【0023】これら開閉弁V2,V4は遠隔操作可能な
電磁式または電動式の開閉弁とし、図示しない制御盤等
から遠隔操作することもでき、また後述する制御装置2
4または30からの制御信号により開閉制御することも
できる。すなわち制御装置24または30を濾過助剤層
形成の自動化用制御装置として兼用させることができ
る。
【0024】濾過水循環手段22は、排水槽11の水位
を検出する水位検出器23、水位検出器23の検出値に
応じて濾過運転と濾過水循環運転の切換制御を行う制御
装置24、濾過装置13からの濾過水路25(配管f)
と排水槽11を接続する濾過水循環路26(配管l)、
濾過水循環路26に設けた流量調整手段27(開閉弁V
8)等により構成される。この実施の形態では流量調整
手段27として遠隔制御可能な電磁式の開閉弁V8を使
用しているが、連続的な開度調整可能な空気圧式または
油圧式の調整弁を使用することもできる。制御装置24
はマイクロコンピュータ装置を使用することができ、そ
の記憶部に格納された制御プログラムにより前記各制御
が行われる。
【0025】水位検出器23としては例えば図2のよう
な電極式のものを使用できる。なお図2の(a)は正面
図で(b)はその平面図である。図示の水位検出器23
は端子部を収容した本体23a、本体23aに設けたフ
ランジ23bとそれから延長する複数の電極23c、各
電極23c間を所定間隔で保持するセパレータ23dを
有し、各電極23cはその途中まで電気絶縁性の被覆チ
ューブ23eで覆われている。なおこの例では長さの互
いに異なる4本の電極23cが設けられ、4種の水位を
判別して検出できるようになっている。
【0026】図3は図2の水位検出器23を排水槽11
に設置した状態である。最短から最長までの各電極23
cにより設定値1〜設定値4までの検出水位が設定され
る。設定値1は危険高水位であり例えば警報用として使
用される。設定値2は濾過水循環濾運転から濾過運転に
復帰する切換水位(前記第2の水位)であり、設定値3
は濾過運転から濾過水循環運転への切換水位(前記第1
の水位)であり、設定値4は危険低水位であり排水供給
用のポンプP2を停止すると共に、警報用としても使用
される。
【0027】次に本実施の形態の排水処理装置を使用し
て固形分が懸濁した排水を処理する方法を説明する。
(濾過助剤の付着)最初の濾過運転に先立って濾過装置
13における各フィルタエレメント1の一次側に濾過助
剤をプリコートして濾過助剤層を形成する。それには先
ず濾過助剤ホッパ17aに収容された濾過助剤をプリコ
ート槽17に投入し、所定割合の水と混合攪拌してプリ
コート液を得る。
【0028】次に開閉弁V1、V3、V5,V6,V
8,V9等を閉じた状態で、開閉弁V2,V4を開けて
プリコート用のポンプP3を運転する。するとプリコー
ト槽17のプリコート液が配管eを経てフィルタエレメ
ント1の一次側に供給され、フィルタエレメント1を通
過したプリコート液の濾過液は配管nからプリコート槽
17に回収される。そしてプリコート液の供給を続ける
ことによりフィルタエレメント1の一次側には次第に濾
過助剤層が形成されてくるので、それが所定の厚さに達
したところでポンプP3を停止し、さらに開閉弁V2,
V4を閉じることにより濾過助剤の付着工程が終了す
る。
【0029】(濾過運転)次に開閉弁V1,V3を開
け、排水供給用のポンプP2を起動することにより濾過
運転が開始される。なお、濾過助剤層(プリコート層)
の剥離防止のため、上記操作で、ポンプP3停止、開閉
弁V2,V4閉から開閉弁V1,V3開、ポンプP2起
動までの操作は、間隔(時間)をおかずに操作する必要
がある。または先に開閉弁V1,V3を開いてポンプP
2を起動し、次いでポンプP3を停止して、開閉弁V
2,V4を閉じる等の併列運転時間を設ける必要があ
る。なお、沈砂池10から排水槽11への排水供給は沈
砂池10のレベル制御等により自動的に行われる。排水
は配管cから濾過装置13の一次側室14に供給される
が、それに懸濁する固形分はフィルタエレメント1の一
次側に捕捉されて分離し、清浄化された処理水が二次側
室15に流入する。そして二次側室15の処理水は濾過
水路25を構成する配管fを経て処理水槽18に流入す
るが、濾過運転を継続するとフィルタエレメント1の一
次側には次第に固形分が堆積してくるので、後述する固
形分排出処理を行う。
【0030】(濾過水循環運転)上記濾過運転中におい
て、例えば沈砂池10から排水槽11への排水流入量が
減少し、その水位が所定値より低下したときは濾過運転
から濾過水循環運転に自動的に切り換わる。すなわち、
水位検出器23が図3に示す設定値3以下の水位を検出
すると、その検出信号を受けた制御装置24は開閉弁V
3を閉じ、開閉弁V8(流量調整手段27)を開けるよ
うに制御信号を出力する。すると排水槽11−配管c−
濾過装置13−濾過水循環路26(配管l)−排水槽1
1の循環経路が形成され、それによって濾過装置13か
ら排出する濾過水が濾過水循環路25を経て排水槽11
に戻る濾過水循環運転に切り換わる。
【0031】濾過水循環運転を続けると、沈砂池10か
ら新たに流入する排水により排水槽11の水位は次第に
回復する。排水槽11の水位が所定値まで回復すると濾
過水循環運転から濾過運転に自動的に復帰する。すなわ
ち、水位検出器23が図3に示す設定値2を越えた水位
を検出すると、その検出信号を受けた制御装置24は開
閉弁V8(流量調整手段27)を閉じて開閉弁V3を開
ける等の制御信号を出力する。すると排水槽11−配管
c−濾過装置13−濾過水路25(配管f)−濾過水槽
18の濾過経路が形成され、それによって濾過装置13
から排出する濾過水が濾過水路25(配管f)から濾過
水槽18に流入する濾過運転に切り換わる。
【0032】何らかの原因により排水槽11の水位が危
険な低水位である設定値4(図3)まで低下したとき
は、そのまま排水供給用のポンプP2の運転を続けると
前述のようにポンプP2が空気を吸引するので好ましく
ない。そこで水位検出器23の検出値が設定値4以下の
水位を検出すると、その検出信号を受けた制御装置24
はポンプP2を停止して濾過運転を中止すると共に、図
示しない制御盤等に警報信号を出力する。一方、何らか
の原因により排水槽11の水位が危険な高水位である設
定値1(図3)まで上昇したときは、とりあえず濾過運
転を中止することなく図示しない制御盤等に警報信号を
出力することが望ましい。
【0033】(固形分排出処理)濾過運転を続けるとフ
ィルタエレメント1の一次側には固形分が次第に付着し
て堆積する。フィルタエレメント1の一次側における固
形分の堆積量が所定値に達し、濾過効率が低下したとき
に濾過運転から固形分排出処理に切り換える。固形分の
堆積量の増加割合は排水中の固形分濃度に比例し、堆積
量の絶対値は濾過運転時間および濾過水循環運転時間に
比例する。
【0034】なお濾過水循環運転時にフィルタエレメン
ト1に供給される排水中の固形分濃度は通常の濾過運転
時より低い。そのため濾過水循環運転時間は濾過運転時
間に対して所定割合の係数(例えば0.3〜0.6程度
の係数)を乗じた値で累積する必要がある。しかし実際
の排水処理装置では、排水槽11に流入する排水中の固
形分濃度は季節的にそれ程大きな変化は生じないので、
濾過運転時間および濾過水循環運転時間からフィルタエ
レメント1の一次側における固形分付着量を推測するこ
とが簡便であり望ましい方法である。
【0035】そのためには、例えば濾過運転時間および
濾過水循環運転時間をそれぞれカウントするカウンタ手
段またはタイマー手段、および濾過水循環運転時間に乗
じる係数設定部をそれぞれ内蔵した制御装置30を設け
る。なお本実施の形態では前記濾過運転−濾過水循環運
転切換用の制御装置24をこの固形分排出管理用の制御
装置30と兼用させ、その記憶部に格納した固形分排出
制御プログラムにより固形分排出切換制御を行わせるよ
うに構成している。但し、制御装置30は制御装置24
と別個に設けることもできる。その場合には制御装置3
0としてマイクロコンピュータ装置を使用することがで
きる。
【0036】前記濾過運転時間および濾過水循環運転時
間の累積値が予め設定された値に達したとき、制御装置
24から濾過運転もしくは濾過水循環運転より固形分排
出処理への切換制御信号が出力される。制御装置24か
ら固形分排出処理への切換制御信号が出力されると、先
ずポンプP2が停止し開閉弁V1、V3が閉じる。
【0037】逆洗方式を選択している場合は、続いて開
閉弁V6,V9が開いてポンプP4が起動する。それに
よって処理水槽18の清浄な処理水が逆洗水として濾過
装置13の二次側室15に供給され、そこから各フィル
タエレメント1を通過して一次側室14に排出する間に
堆積する固形分を剥離分離する。分離した固形分は懸濁
スラリーとして配管gを経て懸濁水槽20に流入する。
所定時間の固形分排出処理がなされると、制御装置24
から固形分排出処理の終了信号が出力され、ポンプP4
が停止し開閉弁V6,V9が閉じて固形分排出処理が終
了する。
【0038】加圧空気方式を採用している場合は、ポン
プP2が停止し開閉弁V1、V3を閉じた後、開閉弁V
5,V9が開く。すると加圧気体源28からの加圧気体
が配管kを経て濾過装置13の二次側室15に供給さ
れ、その加圧気体がフィルタエレメント1を通過して一
次側室14に噴出する際に、フィルタエレメント1に堆
積した固形分が剥離分離される。分離された固形分は一
次側室14に残留する排水と共に懸濁水として配管gに
排出し、懸濁水槽20に流入する。そして所定時間の固
形分排出処理がなされると、制御装置24から固形分排
出処理の終了信号が出力され、開閉弁V5,V9が閉じ
て固形分排出処理が終了する。
【0039】上記濾過運転もしくは濾過水循環運転から
固形分排出処理に切り換える操作は手動により行うこと
もできる。その場合は、例えば濾過運転時間および濾過
水循環運転時間を図示しない制御盤等に設けた時間カウ
ンタ装置で表示させ、そのカウント値により切換管理を
行うことができる。
【0040】(脱水処理)懸濁水槽20の懸濁水は次に
ポンプP5を運転して脱水手段21に移送される。脱水
手段21で脱水され団塊状になった固形分は配管iから
外部に排出し、必要により図示しない混合造粒装置に供
給され、そこで固化剤と混合し攪拌・造粒される。
【0041】(濾過運転の再開)固形分排出処理の終了
後、前記と同様な方法によりフィルタエレメント1の一
次側にプリコート液を供給して濾過助剤層を形成するこ
とにより、濾過運転もしくは濾過水循環運転に復帰する
ことができる。
【0042】
【発明の効果】以上のように本発明に係る排水処理装置
は、濾過装置への排水供給手段に排水槽を設け、排水槽
の水位が所定レベルより低下したときに濾過装置から流
出する濾過水を排水槽に戻す濾過水循環手段を設けたこ
とを特徴とする。この装置によれば、排水槽の水位が排
水流入量の減少により低下した場合に、従来のように濾
過運転から逆洗等の固形分排出処理に切り換えることな
く、濾過装置のフィルタエレメントの運転をそのまま継
続させることができる。そのため固形分排出処理ごとに
必要であった濾過助剤層の再形成回数が著しく減少し、
それによって低運転コストで且つ濾過稼働率の高い装置
を提供することができる。
【0043】上記排水処理装置において、濾過水循環手
段は排水槽の水位を検出する水位検出器と、水位検出器
の検出値に応じて濾過運転と濾過水循環運転の切換制御
を行う制御装置と、濾過装置からの濾過水路と排水槽を
接続する濾過水循環路と、濾過水循環路に設けた流量調
整手段とを有し、前記制御装置は水位検出器によって検
出される排水槽の水位が予め設定された第1の水位より
低下したときに、流量調整手段を制御して濾過水を排水
槽に戻し、排水槽の水位が第1の水位より高い予め設定
された第2の水位に回復したときに流量調整手段を制御
して前記濾過水の戻しを停止する制御を行うように構成
できる。このようにすると装置構成が簡単になり、且
つ、排水槽の水位低下が十分に回復してから濾過運転に
戻すことができるので、頻繁な運転切換操作を回避で
き、結果として濾過稼働率の高い装置とすることができ
る。
【0044】上記排水処理装置において、さらに予め設
定された濾過運転時間および濾過水循環運転時間を経過
したとき、固形分排出手段を制御してフィルタエレメン
トに蓄積した固形分を排出する制御を行う制御装置を設
けることができる。このような制御装置を設けることに
より、濾過運転や濾過水循環運転から固形分排出処理工
程に自動的に切り換えることができ、逆洗等の固形分排
出処理のタイミング管理を確実に行えるので、効率的な
運転管理を可能とする排水処理装置を提供することがで
きる。
【0045】また、本発明に係る排水処理方法は、複数
のフィルタエレメントを有する濾過装置を設け、フィル
タエレメントの一次側に濾過助剤を付着させた状態で固
形分を懸濁した排水を排水槽から濾過装置に供給して濾
過運転を行い、排水槽の水位が予め設定された値より低
下したときに、前記濾過装置から排出する濾過水を排水
槽に戻す濾過水循環運転に切り換え、排水槽の水位低下
が回復したときに、濾過水循環運転から濾過運転に戻す
ことを特徴とする。
【0046】この処理方法によれば、排水槽の水位が排
水流入量の減少により低下した場合に、従来のように濾
過運転から逆洗等の固形分排出処理に切り換えることな
く、濾過装置のフィルタエレメントの運転をそのまま継
続することができる。そのため固形分排出処理ごとに必
要であった濾過助剤層の再形成回数も著しく減少し、そ
れによって運転コストが抑制されると共に濾過稼働率も
著しく向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る排水処理装置のプロセスフロー
図。
【図2】図1の装置に使用している水位検出器の1例を
示す図。
【図3】図2の水位検出器を排水槽に設置した状態を示
す図。
【図4】コイル型のフィルタエレメントの断面図。
【符号の説明】
1 フィルタエレメント 2 線輪 3 取付金具 4 固定板 5 取付孔 6 ボルト 7 ナット 8 濾過助剤 10 沈砂池 11 排水槽 12 排水供給手段 13 濾過装置 14 一次側室 15 二次側室 16 濾過助剤形成手段 17 プリコート槽 17a 濾過助剤ホッパ 18 処理水槽 19 固形分排出手段 20 懸濁水槽 21 脱水手段 22 濾過水循環手段 23 水位検出器 23a 本体 23b フランジ 23c 電極 23d セパレータ 23e 被覆チューブ 24 制御装置 25 濾過水路 26 濾過水循環路 27 流量調整手段 28 加圧気体源 30 制御装置 P1〜P5 ポンプ V1〜V9 開閉弁 a〜n 配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋口 功 東京都大田区蒲田五丁目37番1号 東芝プ ラント建設株式会社内 (72)発明者 戸塚 久夫 東京都大田区蒲田五丁目37番1号 東芝プ ラント建設株式会社内 (72)発明者 高原 俊夫 東京都大田区蒲田五丁目37番1号 東芝プ ラント建設株式会社内 Fターム(参考) 4D066 BA01 BB02 CA02 CB18 EA06 EA11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固形分を懸濁した排水の処理装置におい
    て、複数のコイル型フィルタエレメント1を設けた濾過
    装置13と、前記フィルタエレメント1の一次側に濾過
    助剤8を形成させる濾過助剤形成手段16と、濾過装置
    13に固形分を懸濁した排水を供給する排水供給手段1
    2と、各フィルタエレメント1に付着した固形分を濾過
    助剤8と共に剥離し懸濁水として濾過装置13から排出
    する固形分排出手段19とを備えた排水処理装置におい
    て、 排水供給手段12が排水槽11を有し、排水槽11の水
    位が所定レベルより低下したときに濾過装置13から流
    出する濾過水を排水槽11に戻す濾過水循環手段22を
    設けたことを特徴とする排水処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 濾過水循環手段22は、排水槽11の水位を検出する水
    位検出器23と、水位検出器23の検出値に応じて濾過
    運転と濾過水循環運転の切換制御を行う制御装置24
    と、濾過装置13からの濾過水路25と排水槽11を接
    続する濾過水循環路26と、濾過水循環路26に設けた
    流量調整手段27を有し、前記制御装置24は水位検出
    器23によって検出される排水槽11の水位が予め設定
    された第1の水位より低下したときに流量調整手段27
    を制御して濾過水を排水槽11に戻し、排水槽11の水
    位が第1の水位より高い予め設定された第2の水位に回
    復したときに流量調整手段27を制御して前記濾過水の
    戻しを停止する制御を行うことを特徴とする排水処理装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、 予め設定された濾過運転時間および濾過水循環運転時間
    を経過したとき、固形分排出手段19を制御してフィル
    タエレメント1に蓄積した固形分を排出する制御を行う
    制御装置30を設けたことを特徴とする排水処理装置。
  4. 【請求項4】 固形分を懸濁した排水の処理方法におい
    て、複数のフィルタエレメント1を有する濾過装置13
    を設け、フィルタエレメント1の一次側に濾過助剤8を
    付着させた状態で固形分を懸濁した排水を排水槽11か
    ら濾過装置13に供給して濾過運転を行い、排水槽11
    の水位が予め設定された値より低下したときに、前記濾
    過装置13から排出する濾過水を排水槽11に戻す濾過
    水循環運転に切り換え、排水槽11の水位低下が回復し
    たときに、濾過水循環運転から濾過運転に戻すことを特
    徴とする排水処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012110815A (ja) * 2010-11-24 2012-06-14 Nippon Rensui Co Ltd 排水の処理方法および排水の処理装置
JP2021159821A (ja) * 2020-03-31 2021-10-11 株式会社モノベエンジニアリング 不純物除去方法及びこれに用いられるバネ状フィルターシステム

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