JP2003309094A - Cmp加工用ドレッサ - Google Patents

Cmp加工用ドレッサ

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CMP加工による半導体ウエハなどの表面仕
上げに用いる研磨布をドレッシングするためのドレッサ
において、従来のドレッサと同等以上の切れ味と加工精
度を維持したうえで、砥粒の保持力と耐薬品性を向上さ
せる。 【解決手段】 母材11の表面に砥粒13をろう付けに
より固着したドレッサのろう材層14の表面に、ろう材
中に含まれる金属の少なくとも1種の金属を含む金属ま
たは金属酸化物とガラスとを主成分とする中間層15を
介して、ガラスを主成分とするコーティング層16を施
したことにより、強酸性、強アルカリ性の研磨剤が使用
されたときでも、ろう材層14および母材11の金属が
研磨剤によって浸食されることがなく、また、中間層1
5とろう材層14、中間層15とコーティング層16の
密着性が高いので、ポリッシング中にコーティング層1
6および中間層15が剥離するおそれがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体LSIデバ
イスの平坦化に用いられるポリッシャのドレッシングに
好適なCMP加工用ドレッサに関する。
【0002】
【従来の技術】電子部品や光学部品の超精密、高品位仕
上げのために行われるポリッシングは、ポリッシャの研
磨布上に軟質砥粒を散布して被加工物を押し付けること
により実施され、軟質砥粒と被加工物間の化学的、機械
的作用により材料除去が行われる。最近ではCMP(C
hemical & Mechanical Poli
shing)と称される技術が注目を浴びている。この
CMP加工装置としては、たとえば特開平7−2971
95号公報や特開平9−111117号公報に記載の装
置がある。
【0003】このようなCMP加工装置により半導体ウ
エハをポリッシングする場合、ポリッシャとしては一定
の弾性率、繊維形状、形状パターンを持ったポリウレタ
ン製の研磨布が使用される。ポリッシングは機械加工と
しては最終工程であり、平面度1μm前後、面粗度R
10Åレベルが達成されなければならない。
【0004】このようなポリッシング工程において、安
定した加工性能を維持するためには研磨布表面の定期的
修正が必要であり、ドレッサを使用してCMP加工と同
時に、または定期的に研磨布表面の劣化層を除去すると
ともに、適正な面状態を得るようにしている。このドレ
ッサとしては、ダイヤモンド砥粒などを母材に固着した
ドレッサが使用されている。
【0005】このドレッサの母材への砥粒の固着方法に
は、ろう付けによる固着、電着による固着、無機質結合
材による固着があり、それぞれ長所と短所を有してい
る。ここで、砥石の切れ味の面からみると、電着による
固着および無機質結合材による固着の場合は、砥粒の突
き出し量が小さく、ろう付けによる固着の場合に比して
切れ味に劣るので、切れ味を重視する場合はろう付けに
より砥粒を固着した砥石が有利である。
【0006】図4は従来のドレッサの一例としてディス
クタイプのドレッサを示す斜視図であり、ダイヤモンド
砥粒をろう付けによって鉄製母材に固着させたプレート
30をフランジ41に取り付け、裏面からネジで固定し
てドレッサ40としたものである。このドレッサ40
を、図5に示すようなCMP加工装置のポリッシャ50
表面の研磨布51に押し付けてドレッシングを行う。な
お図中、60はシリコンウエハなどの被研磨材の吸着盤
であり、70は研磨剤の供給装置である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、半導体ウエ
ハのCMP加工においては、被研磨物の材質に応じて強
酸から強アルカリにわたる広い範囲のpHをもった研磨
剤が用いられる。このため、研磨布表面のドレッシング
の際に、研磨布表面に付着残留する強酸性あるいは強ア
ルカリ性の研磨剤によりドレッサのろう材層および母材
の金属が侵されて、金属成分が研磨布表面に溶出すると
いう問題がある。また、ろう材層の浸食によりダイヤモ
ンドなどの砥粒が脱落し、この脱落した砥粒が研磨布表
面に付着して半導体ウエハの表面にスクラッチ傷などの
損傷を与えるという問題がある。
【0008】このような問題に対して、特開平10−1
18914号公報には、電着法またはろう付け法により
金属でダイヤモンド砥粒をドレッサ基板に固着した前記
金属の面にセラミックコーティング膜を施したドレッサ
が記載されている。このドレッサによれば、砥粒の脱落
による半導体ウエハや研磨布のスクラッチ傷を最小限に
抑えることができる、とされている。
【0009】また、特開2000−61813号公報に
は、ダイヤモンド砥粒をニッケルめっきまたはろう材を
主成分とする結合材により単層固着したドレッサの台金
の露出表面または結合材の露出表面の少なくとも一方
を、硬質粒子を含有させた樹脂皮膜により被覆したドレ
ッサが記載されている。このドレッサによれば、砥粒の
脱落が少なくなるとともに、台金の熔解による半導体ウ
エハの汚染がなくなる、とされている。
【0010】また、特開2000−94324号公報に
は、ダイヤモンド砥粒やcBN砥粒を台金の作用面に金
属結合材を用いて固着したのち、電着塗装法により作用
面の金属部分を樹脂層で被覆したドレッサが記載されて
いる。このドレッサでは、樹脂層による被覆は金属部分
のみに施され、砥粒が樹脂層によって被覆されることが
ないので、長時間を要する石出し作業を行う必要がない
という利点がある、とされている。
【0011】しかしながら、ろう材層の表面にセラミッ
クコーティング膜を施すには、イオンプレーティングや
CVD法の手法を採用することになるが、砥石表面はダ
イヤモンド砥粒を含んでいるため三次元的に凹凸があ
り、イオンプレーティングやCVD法ではミクロ的に照
射影が存在し、その部分から強酸性、強アルカリ性の研
磨剤により浸食される危険性が高く、耐薬品性が充分と
はいえない。
【0012】また、ろう材層の表面に施した樹脂皮膜は
耐摩耗性が低い材料であるので、研削中に発生した切粉
が樹脂皮膜を削り取ってしまい、皮膜がなくなった部分
から浸蝕される、という問題がある。
【0013】本発明において解決すべき課題は、CMP
加工による半導体ウエハなどの表面仕上げに用いる研磨
布をドレッシングするためのドレッサにおいて、従来の
ドレッサと同等以上の切れ味と加工精度を維持したうえ
で、砥粒の保持力と耐薬品性を向上させることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明のCMP加工用ド
レッサは、母材の表面に砥粒をろう付けにより固着した
ドレッサのろう材層の表面に、ろう材中に含まれる金属
の少なくとも1種の金属を含む金属または金属酸化物と
ガラスとを主成分とする中間層を介して、ガラスを主成
分とするコーティング層を施したことを特徴とする。
【0015】砥粒をろう付け法によって母材に固着した
ドレッサは、ダイヤモンド粒などの砥粒が活性金属含有
銀ろう、Tiろうなどのろう材によって鉄などの母材に
保持されているものである。本発明のドレッサにおいて
は、ろう材層の最外面にガラスを主成分とするコーティ
ング層を施すことにより、CMP加工において強酸性、
強アルカリ性の研磨剤が使用されたときでも、ろう材層
および母材の金属が研磨剤によって浸食されることがな
く、金属成分の溶出や砥粒の脱落が防止される。
【0016】さらに、ろう材層とコーティング層との間
に、ろう材中に含まれる金属の少なくとも1種の金属を
含む金属または金属酸化物とガラスとを主成分とする中
間層を設けているので、ろう材層と中間層との密着性、
および中間層とコーティング層との密着性が高い。上記
のような中間層を設けることなくろう材層の表面に直接
ガラス成分をコーティングした場合は、ろう材層とガラ
スとの間に高い密着性が得られにくく、ポリッシング中
にコーティング層の一部が剥離するおそれがある。もし
コーティング層の一部でも剥離すると、研磨剤によって
ろう材や母材が浸食されるだけでなく、半導体ウエハな
どのCMP加工材にスクラッチなどの損傷を与えること
になるので、剥離が生じないようにする必要がある。本
発明のドレッサでは、中間層にろう材中の金属成分が含
まれているので中間層とろう材層の密着性が高く、また
中間層にコーティング層中のガラス成分が含まれている
ので中間層とコーティング層の密着性が高く、ポリッシ
ング中にコーティング層および中間層が剥離するおそれ
がない。
【0017】ここで、中間層およびコーティング層の原
料のガラスとしては、リン酸塩ガラス、珪酸塩ガラス、
ほう珪酸ガラスなどを用いることができるが、とくに化
学的耐久性、熱的性質の面から、ほう珪酸ガラスを用い
るのが望ましい。また、ほう珪酸ガラスはガラス転移点
が比較的低く、ろう材の成形温度よりも低い温度でガラ
スが被覆面全体に広がり、均一に被覆することができ
る。
【0018】中間層の原料としての金属または金属酸化
物は、ろう材中の金属のうちの1種以上の金属、たとえ
ばNi、Cr、Coなどの金属またはその酸化物を用い
る。中間層にコーティング層とろう材層の成分がそれぞ
れ含まれているので、前記したように中間層とコーティ
ング層との間、中間層とろう材層との間の密着性が高く
なる。
【0019】また、前記ほう珪酸ガラスなどは、熱膨張
係数が80×10−7〜90×10 −7/℃程度であ
り、ろう材の熱膨張係数は90×10−7〜100×1
−7/℃程度であるので、両者の成分を主成分とする
中間層の熱膨張係数は両者の熱膨張係数の中間に位置す
ることになり、ろう材層とガラスコーティング層との間
に中間層を設けることによって、熱膨張係数の差に起因
するコーティング層の割れや剥離を防止する効果もあ
る。
【0020】中間層とコーティング層は、中間層用の塗
材とコーティング層用の被覆材をろう材層の表面に二層
に被覆して、軟化点以上に加熱することにより、ろう材
層の表面に中間層とコーティング層を形成することがで
きるので、イオンプレーティングやCVD法などによる
コーティングの場合のような、照射影により未被覆部分
が形成されるという問題は発生しない。
【0021】中間層とコーティング層の厚さは、両者の
合計層厚を砥粒の粒径の1/2以下とするのが望まし
い。この合計層厚が砥粒粒径の1/2より大きいと、砥
粒の突出量およびチップポケットが小さくなるので、切
れ味が低下したり切粉の溶着が生じたりするので好まし
くない。層厚は少なくとも5μm以上とするのが望まし
い。層厚が5μm未満であると、ろう材層表面の凹凸な
どによる膜欠陥が生じやすくなり耐薬品性が低下する。
中間層とコーティング層の厚さの割合はとくに限定はさ
れないが、ドレッサの寿命の点からは中間層の厚さより
もコーティング層の厚さを厚くするのが好ましい。
【0022】さらに前記コーティング層を、ガラスより
高硬度の無機質粒子を含有させたコーティング層とする
ことにより、コーティング層の磨耗を低減させることが
できる。使用する硬質粒子は、ガラスより硬質なもので
あればよく、たとえば炭化四硼素(BC)は密度が小
さく強度に優れており、コーティング層の磨耗を低減さ
せるのに好適である。
【0023】前記無機質粒子は、その粒径が砥粒粒径の
10〜30%のものを用いるのがよい。無機質粒子の粒
径が砥粒粒径の10%より小さいと、切粉の大きさに対
して粒子径が小さくなるので磨耗低減効果が少なく、3
0%より大きくなると、砥粒の突き出し量が小さくなっ
て切れ味が低下する。またコーティング層内の無機質粒
子の含有量は10〜50体積%とするのがよい。含有量
が10体積%より少ないと磨耗低減効果が少なく、50
体積%より多くなるとコーティング層厚を砥粒粒径の1
/2以下とするのが難しくなる。
【0024】本発明に係るドレッサの形状や使用する砥
粒は、従来公知の形状および砥粒を採用することができ
る。図2は、図4に示したディスク状プレートを含むド
レッサの形状の例を示す図で、図2の(a)は母材に砥
材層を形成した複数個のセグメントをリング状の台金に
連続配置したリングタイプのドレッサであり、図2の
(b)は母材に砥材層を形成した多数個のペレットをリ
ング状の台金に間隔をおいて配置したペレットタイプの
ドレッサであり、図2の(c)は比較的小径の台金を母
材としてこの母材の全面に砥材層を形成したディスクタ
イプのドレッサである。
【0025】本発明のドレッサの製造は、ろう材層表面
への中間層およびコーティング層の形成以前の製造工程
は従来公知のドレッサの製造工程に準じて製造すること
ができる。ろう材層表面への中間層およびコーティング
層の形成方法は、たとえば、中間層の材料であるガラス
粉末と金属粉末の混合物にバインダーを加えてペースト
状とした被覆材とコーティング層の材料であるガラス粉
末にバインダーを加えてペースト状とした被覆材をろう
材層の表面に二層に被覆し、この被覆材中のバインダー
を加熱により揮発させ、ガラスの軟化点まで加熱するこ
とにより、所定の層厚の中間層およびコーティング層を
形成することができる。加熱により軟化したガラスは砥
粒と砥粒の間に広がり、砥粒の突出部分には中間層とコ
ーティング層は形成されず、ろう材層の表面のみに中間
層とコーティング層が形成されるので、切れ味が低下す
ることはない。
【0026】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施形態における
ドレッサのプレートを模式的に示す図であり、(a)は
平面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。
【0027】本実施形態のドレッサのプレート10は、
円盤状の母材11と、母材11の一面側に形成された砥
材層12とで構成されており、母材11の直径は約10
0mm、厚さは約10mmである。
【0028】砥材層12は、砥粒13とろう材層14お
よびろう材層14の上に形成された中間層15とコーテ
ィング層16とにより構成されている。中間層15とコ
ーティング層16は、それぞれ厚さ約15μmに形成さ
れ、中間層15は7:3の割合のほう珪酸ガラスとCo
とからなり、コーティング層16は8:2の割合のほう
珪酸ガラスと炭化四硼素(BC)とからなる。
【0029】このプレート10は、以下の手順により製
造される。 ・粒度#100/120(平均粒径100μm)のダイ
ヤモンド砥粒を準備する。 ・Ni粉末、Cr粉末、Co粉末からなるNi−Cr−
Co系ろう材の原料を準備する。 ・粒径40〜50μmのほう珪酸ガラスと粒径5〜10
μmのCo粉末を7:3の割合で混合し、バインダーと
ともに撹拌してペースト状の中間層用被覆材を準備す
る。 ・粒径40〜50μmのほう珪酸ガラスと粒径20〜3
0μmの炭化四硼素(B C)を8:2の割合で混合
し、バインダーとともに撹拌してペースト状のコーティ
ング層用被覆材を準備する。 ・母材表面にプレートを用いてダイヤモンド砥粒を20
0〜300μmの砥粒間隔で配置する。 ・母材表面に配置した砥粒の間にろう材原料を塗布し、
非酸化性雰囲気のもと約900℃の温度で約1時間焼成
する。 ・焼成後のろう材層表面に中間層用被覆材およびコーテ
ィング用被覆材をそれぞれ約15μmの層厚で二層に被
覆し、加熱することによってバインダーを揮発させると
ともにろう材層表面にガラスと金属を主成分とする中間
層とガラスを主成分とするコーティング層を二層に形成
し、図1に示すプレート10とする。 ・このプレート10を図4に示すようにフランジに固定
してドレッサとする。
【0030】〔試験例〕上記製造手順により製造したプ
レート10をフランジに固定した本発明の実施形態のド
レッサ(発明品1)と、コーティング層に硬質粒子を含
まない別の実施形態のドレッサ(発明品2)と、ろう材
層にセラミックコーティング膜を施したドレッサ(従来
品1)と、ろう材層に樹脂コーティング層を施したドレ
ッサ(従来品2)と、コーティング層のないドレッサ
(従来品3)を用いてドレッシング試験を行った。試験
条件は以下の通りである。 使用機械:タクマ機 研磨パッド:発泡ポリウレタン 外径300mm ドレッサ回転速度:20min−1 テーブル回転速度:30min−1 加工圧:200N 加工時間:20時間
【0031】図3はドレッサの試験方法を示す概略図で
あり、同図の(a)は正面図、(b)は平面図である。
図に示すように、タクマ機の回転テーブルT上に研磨パ
ッドWを固定し、ドレッサKを回転させながら研磨パッ
ドWに押し付ける試験である。ここで、メタルCMP加
工の場合に使用する強酸性の研磨剤に相当するpH2の
アルミナ系の研磨剤を研磨パッドWに1リットル/mi
n供給した。
【0032】試験結果を表1に示す。
【表1】
【0033】表1において、表中の各特性値は従来品3
(コーティングなし)の測定値を100としたときの指
数で表している。ここで、切れ味はドレッシング時の電
力消費量を指標とし、耐用は砥粒の脱落や欠損が生じて
被加工材(ウエハ)にスクラッチが入ってしまったとき
のドレッサの使用時間を指標とし、加工精度は被加工材
の加工精度を指標とした。金属溶出量は、ドレッサをp
H2の酸液(研磨剤)に一週間浸漬したときの酸液中へ
のろう材および母材の金属成分の溶出量を測定した。表
1からわかるように、中間層とガラスコーティング層を
形成した発明品1,2は、従来品1〜3に対し切れ味と
加工精度を維持したうえで耐用が大幅に向上し、金属溶
出量が大幅に減少している。従来品1,2はコーティン
グ層のない従来品3に比べると耐用および耐酸性は向上
しているが、ガラスコーティング層を形成した発明品
1,2に比べると耐用が低い。
【0034】
【発明の効果】(1)ろう材層の最外面にガラスを主成
分とするコーティング層を施すことにより、CMP加工
において強酸性、強アルカリ性の研磨剤が使用されたと
きでも、ろう材層および母材の金属が研磨剤によって浸
食されることがなく、金属成分の溶出や砥粒の脱落が防
止される。さらに、ろう材層とコーティング層との間
に、ろう材中に含まれる金属の少なくとも1種の金属を
含む金属または金属酸化物とガラスとを主成分とする中
間層を設けているので、ろう材層と中間層との密着性、
および中間層とコーティング層との密着性が高くなり、
ポリッシング中にコーティング層および中間層が剥離す
るおそれがない。
【0035】(2)中間層とコーティング層のガラス成
分としてほう珪酸ガラスを使用することにより、被覆材
を均一に被覆することができるとともに、熱膨張係数の
差に起因するコーティング層の割れや剥離を防止するこ
とができる。
【0036】(3)中間層とコーティング層の合計層厚
を砥粒粒径の1/2以下とすることにより、ドレッサの
切れ味を低下させることなく、研磨剤による浸食を防止
することができる。
【0037】(4)コーティング層にガラスより高硬度
の無機質粒子を含有させることにより、ドレッサの切れ
味を低下させることなく、コーティング層の磨耗を低減
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態におけるドレッサのプレー
トを模式的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は
(a)のA−A線断面図である。
【図2】 ドレッサの形状の例を示す斜視図である。
【図3】 ドレッサの試験方法を示す概略図である。
【図4】 ドレッサの形状の例を示す斜視図である。
【図5】 ドレッサの使用状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 プレート 11 母材 12 砥材層 13 砥粒 14 ろう材層 15 中間層 16 コーティング層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 靖章 福岡県浮羽郡田主丸町大字竹野210番地 株式会社ノリタケスーパーアブレーシブ内 Fターム(参考) 3C047 EE02 EE11 EE18 3C063 AA02 AB05 BA37 BB02 BB24 BC02 BF02 CC09 EE26

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 母材の表面に砥粒をろう付けにより固着
    したドレッサのろう材層の表面に、ろう材中に含まれる
    金属の少なくとも1種の金属を含む金属または金属酸化
    物とガラスとを主成分とする中間層を介して、ガラスを
    主成分とするコーティング層を施したCMP加工用ドレ
    ッサ。
  2. 【請求項2】 前記中間層と前記コーティング層のガラ
    ス成分がほう珪酸ガラスである請求項1記載のCMP加
    工用ドレッサ。
  3. 【請求項3】 前記中間層と前記コーティング層の合計
    層厚が前記砥粒の粒径の1/2以下である請求項1また
    は2記載のCMP加工用ドレッサ。
  4. 【請求項4】 前記コーティング層にガラスより高硬度
    の無機質粒子を含有する請求項1ないし3のいずれかに
    記載のCMP加工用ドレッサ。
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