JP2003309071A - GaN系半導体結晶基材 - Google Patents

GaN系半導体結晶基材

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JP2003309071A JP2002111755A JP2002111755A JP2003309071A JP 2003309071 A JP2003309071 A JP 2003309071A JP 2002111755 A JP2002111755 A JP 2002111755A JP 2002111755 A JP2002111755 A JP 2002111755A JP 2003309071 A JP2003309071 A JP 2003309071A
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Hiroaki Okagawa
広明 岡川
Kazuyuki Tadatomo
一行 只友
Yoichiro Ouchi
洋一郎 大内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 InGaNのみならず、GaN、AlGaN
などのGaN系の結晶層を高品質に成長させ得るGaN
系半導体結晶基材を提供すること。 【解決手段】 結晶基板直上に、AlN低温成長バッフ
ァ層を介してAlxGa1 -xN(0<x≦1)下地層が成
長しており、該下地層上にAlyGa1-yN(0≦y<
x)層が設けられていることを特徴とする、GaN系半
導体結晶基材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、より結晶品質の改
善されたGaN結晶層またはAlGaN結晶層を表層と
して有するGaN系半導体結晶基材に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般にGaN単結晶を得る方法として
は、サファイア基板上に低温成長バッファ層を介して高
温成長GaN層を成長する2段階成長法が用いられてい
る。しかしながら、上記のようなバッファ層上への成長
法では、基板とその上に成長させるGaNとの格子定数
が異なるために結晶欠陥である転位が多数(1×109
cm-2〜1×1010cm-2)導入される問題があった。
これら転位は、結晶欠陥であるため、非発光再結合中心
として作用したり、電流の経路となって漏れ電流の原因
になる。よって、このような品質のGaN系結晶層を表
面に有する基材を発光素子構造の基礎部分(基板となる
最下層部分)として用いた場合には、素子全体の結晶品
質も低下し、発光特性や寿命特性を低下させる原因とな
る。
【0003】また、上記のような基材を受光素子構造の
基礎部分に用いた場合、微弱な受光対象光をより高精度
に検出するためには、受光していない時に流れる電流
(暗電流)を極力低減する必要がある。そのためには、
各結晶層、特に受光層に含まれる結晶欠陥(転位やクラ
ックなど)を極力低減しておく必要がある。結晶欠陥が
暗電流の経路となるからである。
【0004】一方、特許第2751963号公報「窒化
インジウムガリウム半導体の成長方法」では、InGa
N結晶層を得るために、結晶基板上に低温成長バッファ
層を介して高温成長GaN層(またはAlGaN層)を
成長させ、該高温成長GaN層上にInGaN層を成長
させることを提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者等が上記特許公報に記載の成長方法によって得られる
結晶の品質を検討したところ、低温成長バッファ層上に
成長させる高温成長GaN層(またはAlGaN層)の
結晶品質が未だ十分に改善されていないために、その上
に成長するInGaN結晶層もまた、十分な結晶品質に
は至っていないことがわかった。
【0006】本発明の課題は、上記問題を解決し、In
GaNのみならず、GaN、AlGaNなどのGaN系
の結晶層を高品質に成長させ得るGaN系半導体結晶基
材を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のGaN系半導体
結晶基材(以下、「GaN系基材」ともいう)は以下の
特徴を有するものである。 (1)結晶基板直上に、AlN低温成長バッファ層を介
してAlxGa1-xN(0<x≦1)下地層が成長してお
り、該下地層上に、AlyGa1-yN(0≦y<x)層が
設けられていることを特徴とする、GaN系半導体結晶
基材。
【0008】(2)上記AlxGa1-xN下地層の厚さが
50nm〜1000nmであることを特徴とする上記
(1)記載のGaN系半導体結晶基材。
【0009】(3)上記AlxGa1-xN下地層のAl組
成比xが0<x≦0.5であることを特徴とする上記
(1)または(2)記載のGaN系半導体結晶基材。
【0010】(4)上記AlxGa1-xN下地層が、該層
の厚さが増加するにつれてAl組成比xが減少するよう
に形成されていることを特徴とする上記(1)〜(3)
のいずれかに記載のGaN系半導体結晶基材。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明によるGaN系基材は、図
1に構造を示すように、結晶基板1直上に、AlN低温
成長バッファ層2を介してAlxGa1-xN(0<x≦
1)下地層3を成長させ、該下地層3上にAlyGa1-y
N(0≦y<x)層4を成長させたものである。以下、
AlxGa1-xN(0<x≦1)下地層を、「AlxGa
1-xN下地層」または単に「下地層」とも呼び、Aly
1-yN(0≦y<x)層を、「AlyGa1-yN上
層」、または単に「上層」とも呼ぶ。ここで重要な点
は、前記下地層3、上層4のそれぞれのAl組成比の範
囲からも明らかなとおり、下地層3のAl組成比xを、
上層4のAl組成比yよりも必ず大きくした点(即ち、
y<x)にある。
【0012】下地層3と上層4の互いのAl組成比の関
係を上記のように限定することによって、AlyGa1-y
N層4に伝搬する転位は減少し、その結果高い結晶品質
を有するGaN結晶層またはAlGaN結晶層を得るこ
とが可能となる。これによって、GaN結晶層またはA
lGaN結晶層の品質改善のみならず、その上に、高品
質なInGaN結晶層を成長させることも可能となる。
【0013】当該GaN系基材における転位抑制作用は
次のように説明される。例えば、AlGaN膜の上にG
aNの成長を行うとAlGaNに比べGaNの格子定数
が大きいがため、GaNには圧縮応力がかかる。このよ
うな歪みが存在する状態で成長を行うとAlGaN膜上
に初期に成長するGaNは縞状に分布しやすくなり、そ
の後、横方向に成長がのびて行き膜状となる。この課程
で膜界面(正確にはAlGaN膜上のGaN成長初期)
で転位が成長方向と垂直に曲げられ、成長方向には伝搬
しなくなることがわかった。つまりこうすることで高品
質なGaN膜が得られる。
【0014】本発明のGaN系基材では、該AlyGa
1-yN層表面の転位密度を1×107cm-2〜1×109
cm-2とすることも可能である。
【0015】当該基材の成長に用いられる結晶基板1
は、GaN系結晶が成長可能なものであればよい。好ま
しい結晶基板としては、例えば、サファイア(C面、A
面、R面)、SiC(6H、4H、3C)、GaN、A
lN、Si、スピネル、ZnO、GaAs、NGOなど
が挙げられる。また、これらの結晶を表層として有する
基材であってもよい。なお、基板の面方位は特に限定さ
れなく、更にジャスト基板でも良いしオフ角を付与した
基板であっても良い。
【0016】本発明でいうGaN系とは、InXGaY
ZN(0≦X≦1、0≦Y≦1、0≦Z≦1、X+Y
+Z=1)で示される化合物半導体であって、例えば、
AlN、GaN、AlGaN、InGaN、InGaA
lNなどが重要な化合物として挙げられる。
【0017】AlN低温成長バッファ層2の形成方法、
形成条件は、公知技術を参照すればよいが、例えば、成
長温度としては、300℃〜600℃が挙げられる。A
lN低温成長バッファ層2の厚さは、10nm〜50n
m、特に20nm〜40nmが好ましい。
【0018】AlxGa1-xN下地層3のAl組成比x
は、0<x≦1、かつ後述のAlyGa1-yN上層4に対
してy<xとなる範囲で任意に選べばよいが、Al組成
比xが大きくなるとAlGaN結晶の結晶性は低下する
傾向にある。また、当該基材を発光素子の構成の基礎部
分として使用する場合は、発光波長を吸収しないような
Al組成比を選ぶ必要がある。これらの点から、Alx
Ga1-xN下地層のAl組成比xは0<x≦0.8が好
ましく、特に0<x≦0.5がより好ましい範囲であ
る。xの下限については後述する。
【0019】AlGaN結晶層は、Al組成比が大きい
場合には、該結晶層が厚くなると結晶品質が低下する傾
向にあり、逆に、Al組成比が小さいと、該結晶層は厚
くても結晶品質低下の程度は軽減される。よって、Al
xGa1-xN下地層3の厚さは、Al組成比xに応じて好
ましい結晶品質となるように適宜決定すればよい。例え
ば、Al組成比x=0.3の場合、厚さは10nm〜5
000nm、特に50nm〜1000nmが好ましい。
10nmよりも薄いと、格子定数の大小関係によって上
層を圧縮する効果、および上層での転位密度低減の効果
が低下するため好ましくない。また、5000nmより
も厚いとAlxGa1-xN下地層自体の結晶性が低下し、
ひいてはその上のAlyGa1-yN層の結晶性も低下する
ので好ましくない。前記したように、これらの厚さは、
AlxGa1-xN下地層のAl組成比xに応じて変化す
る。
【0020】AlxGa1-xN下地層3は、該層の厚さが
増加するにつれてAl組成比xが減少する組成傾斜とし
て形成してもよい。例えば、AlN低温成長バッファ層
2と接する側のAl組成比xが100%(x=1)、A
yGa1-yN層4と接する側のAl組成比xが10%
(x=0.1)となるようにAl組成比xに傾斜をかけ
る態様である。組成傾斜させる場合のAl組成比の変化
のパターンは、直線的であっても任意の曲線であっても
よく、また、連続的・無段階的な滑らかな変化であって
も、多段階的なステップ状の変化であっても良い。
【0021】AlyGa1-yN上層4の厚さおよびAl組
成比yは、上記下地層3のAl組成比xに対して0≦y
<xとなる範囲で任意に選択してよいが、上述のとおり
上層に好ましい圧縮力を作用させる点からは、Al組成
比yとAl組成比xとの差異は0.01以上、特に0.
3以上とすることが好ましい。ただし、上記のように下
地層が組成傾斜している場合には、下地層の表面のAl
組成比xと、上層のAl組成比yとは同じであってもよ
い。
【0022】また、AlyGa1-yN上層4の厚さおよび
Al組成比yは、当該GaN系基材の用途に応じて任意
に選択してよい。例えば、当該GaN系基材をGaN系
素子構造の基板部分として用い、AlyGa1-yN上層4
をコンタクト層(クラッド層と兼用する場合を含む)な
どとして利用する場合には、該上層の厚さは1000n
m〜5000nmが好ましく、Al組成比yの範囲は0
≦y≦0.3(y<x)が好ましい。また、受光素子の
受光層として用いる場合には、該受光素子の受光メカニ
ズム、検出対象光の波長に応じて適宜決定すればよい。
上記いずれの例でも、上層をGaN(Al組成比y=
0)とすることは、良好な結晶を得る点では好ましい態
様の1つである。
【0023】当該GaN系基材は上層の結晶品質が良好
であることから、結晶品質の良好なInGaN結晶層を
その上に成長させ、発光層、受光層としてもよい。ま
た、上層を厚膜成長させて分離し、GaN系結晶基板と
して用いてもよい。当該GaN系基材を用いて発光ダイ
オード(LED)を構成する場合の素子構造の積層例を
次に示す。これらは一例であって、素子構造を限定する
ものではない。実際の発光素子の構造ではMQW構造の
採用や、機能層の挿入など、必要な構造を自由に構成し
てよい。
【0024】(素子構造例1)図2に示すGaN系LE
Dの素子構造を上層側から下層側へ順に示す。図中、基
板1〜層4が当該GaN系基材Sである。 p型GaNコンタクト層7 p型Al0.1Ga0.9Nクラッド層6 4周期のSiドープGaN障壁層とアンドープIn0.03
Ga0.97N井戸層からなる発光層5 n型GaN上層(クラッド層、コンタクト層兼用)4 アンドープAl0.3Ga0.7N下地層3 AlN低温バッファ層2 サファイア基板1
【0025】(素子構造例2) p型GaNコンタクト層7 p型Al0.1Ga0.9Nクラッド層6 4周期のSiドープGaN障壁層とアンドープIn0.03
Ga0.97N井戸層からなる発光層5 n型Al0.05Ga0.95N上層(クラッド層、コンタクト
層兼用)4 アンドープAl0.3Ga0.7N下地層3 AlN低温バッファ層2 サファイア基板1
【0026】(素子構造例3) p型GaNコンタクト層7 p型Al0.1Ga0.9Nクラッド層6 4周期のSiドープGaN障壁層とアンドープIn0.03
Ga0.97N井戸層からなる発光層5 n型Al0.05Ga0.95Nクラッド層 n型GaN上層(コンタクト層)4 n型Al0.3Ga0.7N下地層3 AlN低温バッファ層2 サファイア基板1
【0027】結晶基板とAlxGa1-xN下地層との間に
は、結晶層の転位密度をさらに低減させるための構造を
適宜導入してよい。転位密度低減のための構造を導入す
ることに伴い、SiO2などの異種材料からなる部分が
GaN系結晶層からなる積層構造中に含まれる場合もあ
る。
【0028】転位密度低減のための構造としては、例え
ば次のものが挙げられる。 (い)従来公知の選択成長法(ELO法)を実施し得る
ように、結晶基板上にマスク層(SiO2などが用いら
れる)をストライプパターンなどとして形成した構造。 (ろ)GaN系結晶がラテラル成長やファセット成長を
し得るように、結晶基板上に、ドット状、ストライプ状
の凹凸加工を施した構造。 転位密度低減のための構造のなかでも、上記(ろ)は、
マスク層を用いない好ましい構造である。
【0029】GaN系結晶層の成長方法としては、HV
PE法、MOVPE法、MBE法などが挙げられる。厚
膜を作製する場合はHVPE法が好ましいが、薄膜を形
成する場合はMOVPE法やMBE法が好ましい。
【0030】当該基材は、転位などが少ない高品質なA
yGa1-yN層が表層となっている。このAlyGa1-y
N層は、短波長域に感度を持つ受光素子の受光層として
有用であり、感度の向上等に寄与する。また、LEDや
半導体レーザの発光層、クラッド層などにも有用であ
り、素子の特性を向上させるものとなる。その他、高品
質なAlyGa1-yN層を必要とするデバイスの形成に、
当該基材は有用となる。また、表層であるAlyGa1-y
N層上に、さらに、より高品質なGaN、InGaN、
AlGaNなどのGaN系の結晶層を成長させ、これら
結晶層を受光層や発光層として機能させてもよい。
【0031】当該基材は、転位などが少ない高品質なA
yGa1-yN層を有することが特徴であるが、Aly
1-yN層が必ず当該基材の表層である必要はなく、そ
の上にさらにGaN結晶層など必要な結晶層を備えてい
てもよい。また、当該基材は、必ずしも単独の部材とし
て取り扱われ流通する必要はなく、1つの成長工程で形
成される積層体の基材部分として該積層体に含まれるも
のであってもよい。即ち、種々のGaN系素子を形成す
る過程において、気相成長装置内で当該基材を形成した
後、結晶成長を中断することなくその上に素子構造を成
長させても、該素子には当該基材が存在する。
【0032】
【実施例】(実施例1)本実施例では、図1に示すGa
N系半導体結晶基材を実際に作製し、その最上層のGa
N結晶層の上面における、転位に対応するダークスポッ
トの数を測定した。基材の作製プロセスは次のとおりで
ある。先ず、MOVPE装置にC面サファイア基板を装
着し、水素雰囲気下で1100℃まで昇温し、サーマル
エッチングを行った。温度を350℃まで下げ、III族
原料としてトリメチルアルミニウム(以下TMA)を、
N原料としてアンモニアを流し、厚さ20nmのAlN
低温バッファ層を成長させた。
【0033】続いて温度を1000℃に昇温し、原料と
してTMA、トリメチルガリウム(以下TMG)、アン
モニアを流し、Al組成比30%のアンドープのAlG
aN(Al0.3Ga0.7N)結晶層(下地層)を200n
m成長させた後、TMA供給を止め、SiH4を流し、
Siドープのn型GaN結晶層(コンタクト層兼クラッ
ド層)を4μm成長させた。成長したGaN結晶層の上
面における、転位に対応するダークスポットの数をカソ
ードルミネッセンス装置(以下CL)にて測定したとこ
ろ、5×107cm- 2であった。
【0034】(比較例1)バッファ層上に成長する下地
層をGaNとしたこと以外は実施例1と同様にしてGa
N系半導体結晶基材を作製した。下地層上に成長したG
aN結晶層の上面におけるダークスポットの数をCLに
て測定したところ、7×108cm-2であった。
【0035】(実施例2)本実施例では、実施例1で作
製したGaN系半導体結晶基材を用いて、実施例1のS
iドープのn型GaN結晶層(コンタクト層兼クラッド
層)の成長に引き続き、MQW構造、p型層を形成して
実際に紫外線LEDを作製し、その発光出力を測定し
た。実施例1のn型GaN結晶層の成長に引き続く素子
形成プロセスは次のとおりである。温度を800℃に低
下させた後、Siを5×1017cm-3添加したGaN障
壁層(厚さ10nm)と、InGaN井戸層(発光波長
380nm、In組成比は0.03、厚さ3nm)が6
周期からなる多重量子井戸構造を形成した。
【0036】その後、成長温度を1000℃に昇温後、
厚さ30nmのp型AlGaNクラッド層、厚さ50n
mのp型GaNコンタクト層を順に形成し、発光波長3
80nmの紫外LEDウエハとし、さらに、電極形成、
素子分離を行い、紫外線LEDチップとした。上記で得
られた紫外線LEDチップのサンプルを、ベアチップ状
態で20mA通電にて波長380nmでの出力を測定し
たところ、発光出力として5mWが得られた。
【0037】(比較例2)比較例1で作製したGaN系
半導体結晶基材を用いたこと以外は実施例2と同様にし
て紫外線LEDチップのサンプルを作製した。得られた
紫外線LEDチップのサンプルを、ベアチップ状態で2
0mA通電にて波長380nmでの出力を測定したとこ
ろ、発光出力として1mWが得られた。これは、比較例
1で作製したGaN系半導体結晶基材の下地層上に成長
したGaN結晶層の上面の転位密度が、実施例1で作製
したGaN系半導体結晶基材のものと比べて高かったた
め、該GaN結晶上に成長したGaN障壁層にも非発光
中心となる結晶欠陥が多数存在し、この非発光中心にキ
ャリアがとらわれ発光に寄与しない成分の割合が増えた
結果と考えられる。
【0038】
【発明の効果】本発明のGaN系半導体結晶基材は、結
晶基板直上に、AlN低温成長バッファ層を介してAl
xGa1-xN(0<x≦1)下地層が成長しており、該下
地層上にAlyGa1-yN(0≦y<x)層が設けられて
いる。これによって、InGaNのみならず、GaN、
AlGaNなどのGaN系の結晶層を、高品質に成長さ
せ得るGaN系半導体結晶基材を提供することができ
る。当該基材によって、GaN系結晶層の品質が向上す
る結果、GaN系発光素子の高出力化、GaN系受光素
子の暗電流の低下が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるGaN系半導体結晶基材の構造例
を示す模式図である。
【図2】本発明によるGaN系半導体結晶基材を用いて
構成したGaN系LEDの素子構造の一例を示す模式図
である。
【符号の説明】
1 結晶基板 2 AlN低温成長バッファ層 3 AlxGa1-xN下地層 4 AlyGa1-yN層
フロントページの続き (72)発明者 大内 洋一郎 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電線 工業株式会社伊丹製作所内 Fターム(参考) 4K030 AA11 AA13 AA17 BA02 BA08 BA38 BB13 CA05 DA04 FA10 JA01 JA06 LA14 5F041 AA40 CA04 CA05 CA34 CA40 CA46 CA65 5F045 AA04 AB17 AC08 AC12 AC19 AF09 BB12 CA09 CA13 DA53 DA55 DA57

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶基板直上に、AlN低温成長バッフ
    ァ層を介してAlxGa1-xN(0<x≦1)下地層が成
    長しており、該下地層上に、AlyGa1-yN(0≦y<
    x)層が設けられていることを特徴とする、GaN系半
    導体結晶基材。
  2. 【請求項2】 上記AlxGa1-xN下地層の厚さが50
    nm〜1000nmであることを特徴とする請求項1記
    載のGaN系半導体結晶基材。
  3. 【請求項3】 上記AlxGa1-xN下地層のAl組成比
    xが0<x≦0.5であることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載のGaN系半導体結晶基材。
  4. 【請求項4】 上記AlxGa1-xN下地層が、該層の厚
    さが増加するにつれてAl組成比xが減少するように形
    成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    に記載のGaN系半導体結晶基材。
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