JP2003306590A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JP2003306590A
JP2003306590A JP2002115477A JP2002115477A JP2003306590A JP 2003306590 A JP2003306590 A JP 2003306590A JP 2002115477 A JP2002115477 A JP 2002115477A JP 2002115477 A JP2002115477 A JP 2002115477A JP 2003306590 A JP2003306590 A JP 2003306590A
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Hiromune Kondo
裕宗 近藤
Ikuo Ogoshi
郁夫 大越
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Riken Technos Corp
Original Assignee
Riken Technos Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所定の抵抗領域、例えば、カーボンブラック
や、上記ポリオレフィンブロックと親水性ポリマーのブ
ロックコポリマーと塩化リチウム、酢酸カリウムの組み
合わせ等で安定した制電性を発現できない抵抗領域で均
一かつ安定した体積抵抗率及び表面抵抗率を有するばか
りでなく、電気伝導物質のブリードアウトがなく、かつ
成形性にも優れる、制電性を有する熱可塑性樹脂組成物
を提供する。 【解決手段】 (B)オレフィン成分を主体とするブロ
ック(a)と親水性成分を主体とするブロック(b)と
を有するブロックコポリマー及び/又はグラフトコポリ
マー100重量部、及び(e−1)Li+、Na+、K+
Mg2+及びCa2+より成る群から選ばれるカチオンと、
CF3SO3 -、(CF3SO22-及び(CF3SO23
-より成る群から選ばれるアニオンとによって構成さ
れる金属塩0.0001〜10重量部を含む熱可塑性樹
脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂組成
物に関し、更に詳しくは、制電性を有する熱可塑性樹脂
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】制電性を有する樹脂組成物は、産業界に
おいて広く普及し、さまざまな用途、とりわけ制電性を
要求される用途に利用されている。このような制電性樹
脂組成物としては、例えば、種々の樹脂にカーボンブラ
ックなどの導電性フィラーを高充填した組成物があり、
経済性に優れることもあって、産業界を中心として広く
利用されている。また、界面活性剤や親水性セグメント
を構造中に有する帯電防止型制電性樹脂をポリマーアロ
イ化してなる帯電防止型制電性樹脂組成物も広く普及し
ており、さまざまな用途に応用されている。
【0003】近年、制電性の高分子材料は、ICチップ
の包装関係に普及し、材料のバリエーションも、汎用プ
ラスチックスからエンジニアリングプラスチックスに至
るまで多様化してきている。また、精密機器やこれらを
とりまく周辺機器の制電対策がますます重要になってい
る。用いられる制電性充填材も、カーボンブラック以外
に、炭素繊維、黒鉛、金属コートフィラー、金属繊維等
が、目的及び機能に応じて広く使い分けられている。し
かしながら、制電性充填材は、高分子の機械特性を低下
させたり、成形性を困難にする、色彩に制約があり、成
形機の掃除性が悪い等の問題が内在している。
【0004】ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂及び
ポリアミド樹脂は、優れた耐摩耗性、機械強度を有し、
広く応用されており、かつ制電性充填材を含む制電性樹
脂も広く普及している。近年、精密機器の普及ととも
に、より高い制電機能が要求されており、従来の帯電防
止水準では充分でなく、各種用途によって様々な制電性
が要求されるようになってきている。上記の各樹脂にカ
ーボンブラックに代表される制電性充填材を複合化した
ものは著しく高い制電性を有し、このような著しく高い
制電性が要求される用途(体積抵抗率105Ω・cmレ
ベル以下)には有効である。しかし、余り高くない中程
度の制電性(体積抵抗率107〜10Ω・cmレベル)を
樹脂に付与しようとすると、カーボンブラック等の特性
から均一かつ安定な制電性を得ることは困難であり、更
には物性の低下、成形性、ブツの発生等の問題が生じる
ことがあった。
【0005】一方、制電性物質として、いわゆる親水性
活性剤を用いたものが提案されている。しかし、末端に
ヒドロキシル基を有するため、温度・湿度の関与によっ
て、ブリードアウトが生じ易く、表面汚染や、効果の持
続性に問題がある。
【0006】特開2001−278985号公報には、
ポリオレフィン(a)のブロックと、体積抵抗率が10
5〜1011Ω・cmの親水性ポリマー(b)のブロック
とが、繰り返し交互に結合した構造を有することを特徴
とするブロックポリマー(A)と熱可塑性樹脂(B)と
から成り、更に任意成分としてアルカリ金属及び/又は
アルカリ土類金属の塩(C)を含有する帯電防止性樹脂
組成物が開示されている。(C)として種々の塩が挙げ
られているが、実施例で使用されているものは塩化リチ
ウム、酢酸カリウムであり、該(C)を含む帯電防止性
樹脂組成物の体積抵抗率及び表面抵抗率は夫々1×10
10〜1×1011Ω・cm及び1×1010〜1×1011Ω
/sq.と著しく高い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、所定の抵抗
領域、例えば、カーボンブラックや、上記ポリオレフィ
ンブロックと親水性ポリマーのブロックコポリマーと塩
化リチウム、酢酸カリウムとの組み合わせ等で安定した
制電性を発現できない抵抗領域で均一かつ安定した体積
抵抗率及び表面抵抗率を有するばかりでなく、電気伝導
物質のブリードアウトがなく、かつ成形性にも優れる、
制電性を有する熱可塑性樹脂組成物を提供するものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意検討を続けた。その結果、下記所定
の金属塩(e−1)を、下記所定のコポリマー(B)及
び任意的に下記所定の熱可塑性樹脂(A)と所定量で配
合すれば、上記のカーボンブラックや、上記ポリオレフ
ィンブロックと親水性ポリマーのブロックコポリマーと
塩化リチウム又は酢酸カリウムの組み合わせ等では安定
した制電性を発現できない比較的低い抵抗領域で均一か
つ安定した体積抵抗率及び表面抵抗を有すると共に、良
好な柔軟性及び優れた成形性をも併せ持つ熱可塑性樹脂
組成物を得るに至った。
【0009】即ち、本発明の第一の態様は、(1)
(B)オレフィン成分を主体とするブロック(a)と親
水性成分を主体とするブロック(b)とを有するブロッ
クコポリマー及び/又はグラフトコポリマー 100重
量部、及び(e−1)Li+、Na+、K+、Mg2+及びC
2+より成る群から選ばれるカチオンと、CF3
3 -、(CF3SO22-及び(CF3SO23-より
成る群から選ばれるアニオンとによって構成される金属
塩 0.0001〜10重量部を含む熱可塑性樹脂組成
物である。
【0010】好ましい態様として、(2)(B)オレフ
ィン成分を主体とするブロック(a)と親水性成分を主
体とするブロック(b)とを有するブロックコポリマー
及び/又はグラフトコポリマー 50〜3重量部、及び
(A)上記(B)以外の熱可塑性樹脂 50〜97重量
部の合計100重量部、並びに(e−1)Li+、N
a+、K+、Mg2+及びCa2+より成る群から選ばれるカ
チオンと、CF3SO3 -、(CF3SO22-及び(C
3SO23-より成る群から選ばれるアニオンとによ
って構成される金属塩を、成分(B)100重量部に対
して0.0001〜10重量部を含む熱可塑性樹脂組成
物、(3)(e−1)が、トリフルオロメタンスルホン
酸リチウム、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イ
ミドリチウム、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)
イミドカリウム、ビス(トリフルオロメタンスルホニ
ル)イミドナトリウム、トリス(トリフルオロメタンス
ルホニル)メタンリチウム及びトリス(トリフルオロメ
タンスルホニル)メタンナトリウムより成る群から選ば
れる1つ又はそれ以上である上記(1)又は(2)記載
の熱可塑性樹脂組成物、(4)(e−1)が、トリフル
オロメタンスルホン酸リチウム、ビス(トリフルオロメ
タンスルホニル)イミドリチウム及びトリス(トリフル
オロメタンスルホニル)メタンリチウムより成る群から
選ばれる1つ又はそれ以上である上記(1)又は(2)
記載の熱可塑性樹脂組成物、(5)更に、−{O(Z
O)n}−基(Zは炭素数2〜4のアルキレン基を示
し、かつnは1〜7の整数を示す)を有し、かつ全ての
分子鎖末端がCH3基及び/又はCH2基である有機化合
物(f)を、成分(B)100重量部に対して0.1〜
10重量部含む上記(1)〜(4)のいずれか一つに記
載の熱可塑性樹脂組成物、(6)(f)が、下記一般式
(1)
【化4】 (式中、Xは炭素数1〜9の直鎖又は分岐のアルキレン
基、芳香族を含む2価の炭化水素基、又は2価の脂環式
炭化水素基を示し、Zは夫々独立して、炭素数2〜4の
アルキレン基を示し、Rは夫々独立して、炭素数1〜9
の直鎖又は分岐のアルキル基を示し、nは夫々独立し
て、1〜7の整数である)で表される化合物である上記
(5)記載の熱可塑性樹脂組成物、(7)(f)/(e
−1)の重量比が1/1〜1,000/1である上記
(5)又は(6)記載の熱可塑性樹脂組成物、(8)
(A)が、ポリオレフィン系樹脂(A−1)、ポリスチ
レン系樹脂(A−2)、ポリエステル系樹脂(A−
3)、ポリアセタール系樹脂(A−4)、スチレン系エ
ラストマー(A−5)、オレフィン系エラストマー(A
−6)及び(メタ)アクリル系樹脂(A−7)より成る
群から選ばれる少なくとも一つの樹脂である上記(1)
〜(7)のいずれか一つに記載の熱可塑性樹脂組成物、
(9)(B)の親水性成分を主体とするブロック(b)
が、ポリエーテルセグメント、ポリエーテルエステルセ
グメント、ポリエーテルアミドセグメント又はポリエー
テルエステルアミドセグメントを有する上記(1)〜
(8)のいずれか一つに記載の熱可塑性樹脂組成物、
(10)(B)の親水性成分を主体とするブロック
(b)の体積抵抗率が、10 5〜1011Ω・cmである
上記(1)〜(9)のいずれか一つに記載の熱可塑性樹
脂組成物、(11)(B)の表面抵抗率が、106〜1
10Ω/sq.である上記(1)〜(10)のいずれか
一つに記載の熱可塑性樹脂組成物、(12)(B)のオ
レフィン成分を主体とするブロック(a)と親水性成分
を主体とするブロック(b)とが繰り返し交互に結合し
た構造である上記(1)〜(11)のいずれか一つに記
載の熱可塑性樹脂組成物を挙げることができる。
【0011】また、本発明の第二の態様は、(13)
(B)オレフィン成分を主体とするブロック(a)と親
水性成分を主体とするブロック(b)とを有するブロッ
クコポリマー及び/又はグラフトコポリマー 100重
量部、(e−2)Li+、Na+、K+、Mg2+及びCa2+
より成る群から選ばれるカチオンと、Br-、F-
-、NO3 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、B(C6
54 -、SCN-、ClO4 -及びBF4 -より成る群から選
ばれるアニオンとによって構成される金属塩を、成分
(B)100重量部に対して0.0001〜10重量
部、並びに(f)下記一般式(1)
【化5】 (式中、Xは炭素数1〜9の直鎖又は分岐のアルキレン
基、芳香族を含む2価の炭化水素基、又は2価の脂環式
炭化水素基を示し、Zは夫々独立して、炭素数2〜4の
アルキレン基を示し、Rは夫々独立して、炭素数1〜9
の直鎖又は分岐のアルキル基を示し、nは夫々独立し
て、1〜7の整数である)で表される化合物を、成分
(B)100重量部に対して0.1〜10重量部を含む
熱可塑性樹脂組成物である。
【0012】上記(e−1)は、(B)及び任意的に
(A)と組合わせれば、比較的低い抵抗領域で均一かつ
安定した体積抵抗率及び表面抵抗を有する樹脂組成物を
得ることができた。本発明の第二の態様では、それ単独
では、(B)及び任意的に(A)と組合わせても上記の
ように比較的低い抵抗領域で均一かつ安定した体積抵抗
率及び表面抵抗を得ることができなかった金属塩(e−
2)、例えば、過塩素酸リチウム、過塩素酸ナトリウム
等であっても、上記(f)を併用することにより、(e
−1)のように比較的低い抵抗領域で均一かつ安定した
体積抵抗率及び表面抵抗を得ることができた。
【0013】好ましい態様として、(14)(B)オレ
フィン成分を主体とするブロック(a)と親水性成分を
主体とするブロック(b)とを有するコポリマー 50
〜3重量部、及び(A)上記(B)以外の熱可塑性樹脂
50〜97重量部の合計100重量部、(e−2)L
+、Na+、K+、Mg2+及びCa2+より成る群から選ば
れるカチオンと、Br-、F-、I-、NO3 -、PF6 -
AsF6 -、SbF6 -、B(C654 -、SCN-、Cl
4 -及びBF4 -より成る群から選ばれるアニオンとによ
って構成される金属塩を、成分(B)100重量部に対
して0.0001〜10重量部、並びに(f)下記一般
式(1)
【化6】 (式中、Xは炭素数1〜9の直鎖又は分岐のアルキレン
基、芳香族を含む2価の炭化水素基、又は2価の脂環式
炭化水素基を示し、Zは夫々独立して、炭素数2〜4の
アルキレン基を示し、Rは夫々独立して、炭素数1〜9
の直鎖又は分岐のアルキル基を示し、nは夫々独立し
て、1〜7の整数である)で表される化合物を、成分
(B)100重量部に対して0.1〜10重量部を含む
熱可塑性樹脂組成物、(15)(e−2)が、フッ化ホ
ウ素酸リチウム、フッ化ホウ素酸ナトリウム、フッ化ホ
ウ素酸カリウム、フッ化ホウ素酸マグネシウム、フッ化
ホウ素酸カルシウム、過塩素酸リチウム、過塩素酸ナト
リウム、過塩素酸カリウム、及び過塩素酸マグネシウム
より成る群から選ばれる1つ又はそれ以上である上記
(13)又は(14)記載の熱可塑性樹脂組成物、(1
6)(f)/(e)の重量比が1/1〜1,000/1
である上記(13)〜(15)のいずれか一つに記載の
熱可塑性樹脂組成物、(17)(A)が、ポリオレフィ
ン系樹脂(A−1)、ポリスチレン系樹脂(A−2)、
ポリエステル系樹脂(A−3)、ポリアセタール系樹脂
(A−4)、スチレン系エラストマー(A−5)、オレ
フィン系エラストマー(A−6)及び(メタ)アクリル
系樹脂(A−7)より成る群から選ばれる少なくとも一
つの樹脂である上記(13)〜(16)のいずれか一つ
に記載の熱可塑性樹脂組成物、(18)(B)の親水性
成分を主体とするブロック(b)が、ポリエーテルセグ
メント、ポリエーテルエステルセグメント、ポリエーテ
ルアミドセグメント又はポリエーテルエステルアミドセ
グメントを有する上記(13)〜(17)のいずれか一
つに記載の熱可塑性樹脂組成物、(19)(B)の親水
性成分を主体とするブロック(b)の体積抵抗率が、1
5〜1011Ω・cmである上記(13)〜(18)の
いずれか一つに記載の熱可塑性樹脂組成物、(20)
(B)の表面抵抗率が、106〜1010Ω/sq.であ
る上記(13)〜(19)のいずれか一つに記載の熱可
塑性樹脂組成物、(21)(B)のオレフィン成分を主
体とするブロック(a)と親水性成分を主体とするブロ
ック(b)とが繰り返し交互に結合した構造である上記
(13)〜(20)のいずれか一つに記載の熱可塑性樹
脂組成物を挙げることができる。
【0014】上記のいずれの態様においても、(f)を
使用することにより、各成分を混合し混練する工程で、
とりわけ、(e)の取扱いを容易にすることができる。
例えば、過塩素酸リチウム、過塩素酸ナトリウム等の金
属塩は酸化性が強く可燃物又は還元性物質との混在は危
険であるが、かかる取扱い上の危険性をなくすことがで
き、また、例えば、トリフルオロメタンスルホン酸リチ
ウム、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリ
チウム、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メタ
ンリチウム等では潮解性を緩和することができるのであ
る。加えて、得られた成形品からのブリードがない。こ
れにより、上記各成分の混合及び混練が著しく容易にな
り、工業化を可能とするのである。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明において使用するコポリマ
ー(B)は、オレフィン成分を主体とするブロック
(a)と親水性成分を主体とするブロック(b)とを有
するブロックコポリマー及び/又はグラフトコポリマー
である。該コポリマー(B)は、ブロック(a)とブロ
ック(b)とが、好ましくはエステル結合、アミド結
合、エーテル結合、ウレタン結合及びイミド結合より成
る群から選ばれる少なくとも1種の結合を介して結合し
た構造を有する。該コポリマー(B)は公知であり、例
えば、特開2001−278985号公報に記載されて
いるものを使用することができる。市販品として、例え
ば、ペレスタット300(商標、三洋化成工業株式会社
製)が使用できる。
【0016】コポリマー(B)を構成するオレフィン成
分を主体とするブロック(a)としては好ましくは、カ
ルボニル基(好ましくは、カルボキシル基、以下同
じ。)をポリマーの両末端に有するポリオレフィン(a
1)、水酸基をポリマーの両末端に有するポリオレフィ
ン(a2)、アミノ基をポリマーの両末端に有するポリ
オレフィン(a3)、カルボニル基をポリマーの片末端
に有するポリオレフィン(a4)、水酸基をポリマーの
片末端に有するポリオレフィン(a5)、アミノ基をポ
リマーの片末端に有するポリオレフィン(a6)、又は
カルボニル基をポリマーの主鎖から分岐するかたちで導
入したポリオレフィン(a7)等を使用し得る。これら
のうち、変性のし易さから、カルボニル基を有するポリ
オレフィン(a1)及び(a4)がより好ましい。
【0017】(a1)としては、両末端が変性可能なポ
リオレフィンを主成分(含有量50重量%以上、好まし
くは75重量%以上)とするポリオレフィン(a0)の
両末端にカルボニル基を導入したものが用いられる。
(a2)としては、(a0)の両末端に水酸基を導入し
たものが用いられる。(a0)としては、炭素数2〜3
0のオレフィンの1種又は2種以上の混合物(好ましく
は炭素数2〜12のオレフィン、特に好ましくはプロピ
レン及び/又はエチレン)の重合によって得られるポリ
オレフィン、及び高分子量のポリオレフィン(好ましく
は炭素数2〜30のオレフィン、より好ましくは炭素数
2〜12のオレフィンの重合によって得られるポリオレ
フィン、特に好ましくはポリプロピレン及び/又はポリ
エチレン)の熱減成法によって得られる低分子量ポリオ
レフィンが挙げられる。(a3)としては、(a0)の
両末端にアミノ基を導入したものが用いられる。(a
4)としては、片末端が変性可能なポリオレフィンを主
成分(含有量50重量%以上、好ましくは75重量%以
上)とするポリオレフィン(a00)の片末端にカルボ
ニル基を導入したものが用いられる。(a5)として
は、(a00)の片末端に水酸基を導入したものが用い
られる。(a6)としては、(a00)の片末端にアミ
ノ基を導入したものが用いられる。(a7)としては、
(a00)の主鎖から分岐した形でカルボニル基を導入
したものが用いられる。
【0018】親水性成分を主体とするブロック(b)と
しては、ポリエーテル含有親水性ポリマー、好ましく
は、ポリエーテルセグメントを有するもの、ポリエーテ
ルエステルセグメントを有するもの、ポリエーテルアミ
ドセグメントを有するもの、ポリエーテルエステルアミ
ドセグメントを有するものが使用できる。
【0019】ブロック(b)の体積抵抗率(後述のAS
TM D257に準じて測定される値)は、好ましくは
1×105〜1×1011Ω・cm、より好ましくは1×
106〜1×109Ω・cmである。体積抵抗率が上記上
限を超えると帯電防止性が低下する。コポリマー(B)
の表面抵抗率(後述のASTM D257に準じて測定
される値)は、好ましくは1×106〜1×1010Ω/
sq.、より好ましくは1×107〜1×109Ω/s
q.である。表面抵抗率が上記上限を超えると帯電防止
性が低下する。
【0020】本発明において任意的に使用される熱可塑
性樹脂(A)は特に制限はない。
【0021】ポリオレフィン系樹脂(A−1)として
は、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン、低圧法低密度ポリエチレン、
直鎖状低密度ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂、ポ
リプロピレン、プロピレンと他のα−オレフィンとの共
重合体、例えば、プロピレン−エチレンブロック共重合
体、プロピレン−エチレンランダム共重合体等のポリプ
ロピレン系樹脂、ポリブテン−1、ポリ4−メチルペン
テン−1等のポリα−オレフィン、α−オレフィン同士
又はα−オレフィンと他のモノマーとの共重合体等が挙
げられる。
【0022】ポリスチレン系樹脂(A−2)としては、
例えば、ポリスチレン、ゴム変性ポリスチレン(耐衝撃
性ポリスチレン)、スチレン−α−メチルスチレン共重
合体、スチレン−パラメチルスチレン共重合体、スチレ
ン−アクリル酸ゴム−アクリロニトリル共重合体、スチ
レン−無水マレイン酸共重合体、アクリロニトリル−ブ
タジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)等が挙げら
れる。
【0023】ポリエステル系樹脂(A−3)としては、
例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ
ブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフ
タレート(PEN)、非晶性ポリエチレンテレフタレー
ト系樹脂(PETG)、ポリシクロへキシレンジメチレ
ンテレフタレート(PCT)、PETとPCTの共重合
体(PCTG)、イソフタル酸変性ポリエステル系共重
合体(PCTとポリシクロヘキサンジメチレンイソフタ
レートとの共重合体;PCTA)等の芳香族系ポリエス
テル、脂肪族系ポリエステル、液晶ポリエステル等が挙
げられる。
【0024】ポリアセタール系樹脂(A−4)として
は、例えば、ホルムアルデヒドの単独重合体及び共重合
体が挙げられ、市販品としてデルリン、ジュラコン、セ
ルコン等が挙げられる。
【0025】スチレン系エラストマー(A−5)として
は、例えば、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ス
チレン−ブタジエン−スチレンゴム(SBS)、水素添
加スチレン−ブタジエンゴム(H−SBR)、スチレン
−エチレン・ブテン−スチレンゴム(SEBS)、スチ
レン−イソプレン・ブタジエン−スチレンゴム(SIB
S)、水素添加スチレン−イソプレン・ブタジエン−ス
チレンゴム(SEEPS)、部分水素添加スチレン−ブ
タジエン−スチレンゴム(SBBS)、スチレン−イソ
プレン−スチレンゴム(SIS)等が挙げられる。
【0026】オレフィン系エラストマー(A−6)とし
ては、例えば、エチレン−α−オレフィン共重合体ゴ
ム、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体
ゴム、シングルサイト触媒を用いて合成したエチレン−
αオレフィン共重合体等が挙げられる。
【0027】(メタ)アクリル系樹脂(A−7)として
は、硬質(メタ)アクリル系樹脂や軟質硬質(メタ)ア
クリル系樹脂が挙げられ、例えば、ポリメタクリル酸メ
チル、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸メチル、ポリ
アクリル酸、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル
酸ブチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチ
ル等が挙げられる。
【0028】上記、軟質(メタ)アクリル系樹脂は、以
下の例が挙げられる。 (1)少なくとも2つの下記ゴム成分層(I)を内部に
有し、かつ少なくとも1つの下記熱可塑性樹脂成分層
(II)を少なくとも最外部に有する、3つ以上の層から
なる多層構造重合体粒子であって; (2)ゴム成分層(I)は、アクリル酸エステル50〜
95重量%、該アクリル酸エステルと共重合可能な他の
単官能性単量体(メタクリル酸アルキルエステル系単量
体、芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体、
共役ジエン系単量体等)49.99〜0重量%及び多官
能性単量体(分子内に炭素−炭素二重結合を2個以上有
する単量体)0.01〜10重量%からなる単量体混合
物(i)の共重合によって形成される重合体層であっ
て、ゴム成分層(I)のうち少なくとも2つは相互に隣
接し、相互に単量体単位の組成が異なり; (3)熱可塑性樹脂成分層(II)は、メタクリル酸エス
テル40〜99重量%及び該メタクリル酸エステルと共
重合可能な他の単量体60〜1重量%からなる単量体混
合物(ii)の共重合によって形成される重合体層であ
り; (4)熱可塑性樹脂成分層(II)のうち最外部に位置す
る層を構成する重合体について、GPC法で測定された
数平均分子量は30,000以下であり; (5)ゴム成分層(I)の総重量と熱可塑性樹脂成分層
(II)の総重量との比は、層(I)/層(II)において
30/70〜80/20の範囲内であり;(6)平均粒
子径が150nm以下であり; (7)ゴム成分層(I)に包含される層のうち、相互に
隣接しているすべての層について、最内部よりn番目の
層を形成する単量体混合物の水に対する溶解度A n及び
これと隣接するn+1番目の層を形成する単量体混合物
の水に対する溶解度An+1の差の絶対値が、0.36以
下であり;(但し、Anはn番目の層を形成する単量体
混合物を構成する各単量体における重量分率と20℃で
の水に対する溶解度(g/100gH2O)との積の総
和を表し、An+1はn+1番目の層を形成する単量体混
合物を構成する各単量体における重量分率と20℃での
水に対する溶解度(g/100gH2O)との積の総和
を表す。) (8)ゴム成分層(I)に包含される任意の1つの層の
屈折率nd(I)及び熱可塑性樹脂成分層(II)に包含
される任意の1つの層の屈折率nd(II)の差の絶対値
が、すべての層の組合せにおいて、いずれも0.005
未満である;ことを特徴とする多層構造重合体粒子であ
る。更に好ましくは、層(I)(最内層)/層(I)
(中間層)/層(II)(最外層)の3層構造を有する上
記の多層構造重合体粒子である。
【0029】その他、ポリアミド系樹脂、例えば、ナイ
ロン6、ナイロン6,6、ナイロン12等、天然ゴム、
ジエン系ゴム[例えば、ポリイソプレンゴム(IR)、
ポリブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリルブタジ
エンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)]、共
役ジエン化合物ブロック共重合体の水素添加物[例え
ば、ブタジエンのブロック共重合体を水素添加して得ら
れる結晶性エチレンブロックと非晶性エチレン−ブテン
ブロックを有するブロック共重合体(CEBC)]、ポ
リカーボネート系樹脂、ポリイミド樹脂、スルホン系ポ
リマー(ポリスルホン、ポリエーテルスルホン等を含
む)、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ジアリルフタレ
ート樹脂、メラミン樹脂、ポリ塩化ビニル等が挙げられ
る。該熱可塑性樹脂は、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ポリスチレン、ポリアセタール鎖を50重量%以上
含むブロック、ランダム、グラフト共重合体であっても
よい。
【0030】本発明においては、上記の熱可塑性樹脂の
中から1種又は2種以上の混合物が目的に応じて適宜選
択される。なかでも、ポリオレフィン系樹脂(A−
1)、ポリスチレン系樹脂(A−2)、ポリエステル系
樹脂(A−3)、ポリアセタール系樹脂(A−4)、ス
チレン系エラストマー(A−5)、オレフィン系エラス
トマー(A−6)及び(メタ)アクリル系樹脂(A−
7)が好ましい。
【0031】ポリオレフィン系樹脂(A−1)として
は、好ましくはポリプロピレン系樹脂が使用される。
【0032】ポリプロピレン系樹脂としては、例えば、
ポリプロピレンホモポリマーであるアイソタクチックポ
リプロピレンやプロピレンと他のα−オレフィン、例え
ば、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル
−1−ペンテン、1−オクテン等とのランダム、ブロッ
ク共重合体を挙げることができる。
【0033】ポリスチレン系樹脂(A−2)としては、
好ましくは、耐衝撃ポリスチレン、アクリロニトリル−
ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)が使用され
る。
【0034】ポリエステル系樹脂(A−3)としては、
好ましくは、ポリエチレンテレフタレート系樹脂(PE
T)、ポリブチレンテレフタレート系樹脂(PBT)、
非晶性ポリエチレンテレフタレート系樹脂(PET
G)、ポリシクロへキシレンジメチレンテレフタレート
(PCT)等が使用される。
【0035】本発明のポリアセタール樹脂(POM)
(A−4)には、ポリアセタール単独重合体とポリアセ
タール共重合体とが含まれる。ポリアセタール単独重合
体とは、オキシメチレン単位(CH2O) の繰り返しよ
りなる重合体であり、ホルムアルデヒド、トリオキサン
を単独重合させることによって得られる。ポリアセター
ル共重合体とは、オキシメチレン単位よりなる連鎖中
に、オキシアルキレン単位がランダムに挿入された構造
を有する重合体である。ポリアセタール共重合体中のオ
キシアルキレン単位の挿入率は、オキシメチレン単位1
00モルに対して0.05〜50モルが好ましく、より
好ましくは0.1〜20モルである。オキシアルキレン
単位の例としては、オキシエチレン単位、オキシプロピ
レン単位、オキシトリメチレン単位、オキシテトラメチ
レン単位、オキシブチレン単位、オキシフェニルエチレ
ン単位等が挙げられる。これらのオキシエチレン単位の
中でも、ポリアセタール組成物の性能を高めるのに好適
な成分は、オキシメチレン単位及びオキシテトラメチレ
ン単位の組み合わせである。また、オキシメチレン基以
外の他の単位との共重合においては、コポリマー、ター
ポリマー、ブロックコポリマーのいずれでもよく、又、
線状のみならず分岐、架橋構造を有するものであっても
よく、さらに、その末端も特に限定されず、その重合
度、分岐、架橋度に関しても特に制限はなく、溶融成形
加工性を有するものであればよい。さらに、側鎖にニト
リル基、カルボキシル基、カルボン酸エステル基、アミ
ド基等の官能基を有する変性ポリアセタール共重合体等
であってもよい。
【0036】スチレン系エラストマー(A−5)として
は、好ましくは(a−1)芳香族ビニル化合物から主と
して作られる少なくとも1つの重合体ブロックAと、共
役ジエン化合物から主として作られる少なくとも1つの
重合体ブロックBとからなるブロック共重合体、及び/
又は、これを水素添加して得られるブロック共重合体が
使用される。
【0037】上記のブロック共重合体(a−1)は、例
えば、A−B、A‐B‐A、B‐A‐B‐A、A‐B‐
A‐B‐Aなどの構造を有する芳香族ビニル化合物‐共
役ジエン化合物ブロック共重合体あるいは、これを水素
添加して得られるものである。このブロック共重合体は
全体として、芳香族ビニル化合物を好ましくは5〜60
重量%、特に好ましくは20〜50重量%含む。芳香族
ビニル化合物を主体とする重合体ブロックAは、好まし
くは50重量%以上、特に好ましくは70重量%以上の
芳香族ビニル化合物、及び任意的成分たとえば共役ジエ
ン化合物から作られたホモ重合体又は共重合体ブロック
である。共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック
Bは、好ましくは50重量%以上、特に好ましくは70
重量%以上の共役ジエン化合物、および任意的成分例え
ば芳香族ビニル化合物から作られたホモ重合体又は共重
合体ブロックである。また、これらの芳香族ビニル化合
物を主体とする重合体ブロックA、共役ジエン化合物を
主体とする重合体ブロックBにおいて、分子鎖中の共役
ジエン化合物又は芳香族ビニル化合物由来の単位の分布
がランダム、テーパード(分子鎖に沿ってモノマー成分
が増加又は減少するもの)、一部ブロック状又はこれら
の任意の組合せでなっていてもよい。芳香族ビニル化合
物を主体とする重合体ブロックA又は共役ジエン化合物
を主体とする重合体ブロックBがそれぞれ2個以上ある
場合には、各重合体ブロックはそれぞれが同一構造であ
っても異なる構造であってもよい。
【0038】該重合体ブロックBの水素添加率は任意で
あるが、用途によって水添したものを使用する場合は、
好ましくは50%以上、より好ましくは55%以上、更
に好ましくは60%以上である。
【0039】ブロック共重合体を構成する芳香族ビニル
化合物としては、例えばスチレン、α‐メチルスチレ
ン、ビニルトルエン、p‐第3ブチルスチレンなどのう
ちから1種又は2種以上を選択でき、なかでもスチレン
が好ましい。また共役ジエン化合物としては、例えば、
ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,
3−ジメチル−1,3−ブタジエンなどのうちから1種
又は2種以上が選ばれ、なかでもブタジエン、イソプレ
ン及びこれらの組合せが好ましい。
【0040】共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロ
ックBにおいて、そのミクロ構造を任意に選ぶことがで
き、例えばポリブタジエンブロックにおいては、1,2
−ミクロ構造が好ましくは20〜50重量%、特に好ま
しくは25〜45重量%である。該1,2−ミクロ結合
を選択的に水素添加したものであってもよい。ポリイソ
プレンブロックにおいてはイソプレンの好ましくは70
〜100重量%が1,4‐ミクロ構造を有し、かつイソ
プレンに由来する脂肪族二重結合の好ましくは少なくと
も90%が水素添加されたものが好ましい。
【0041】ブロック共重合体の数平均分子量は、好ま
しくは5,000〜1,500,000、より好ましく
は、10,000〜550,000、更に好ましくは1
00,000〜400,000の範囲であり、分子量分
布は10以下である。
【0042】ブロック共重合体の分子構造は、直鎖状、
分岐状、放射状あるいはこれらの任意の組合せのいずれ
であってもよい。
【0043】これらのブロック共重合体の製造方法とし
ては数多くの方法が提案されているが、代表的な方法と
しては、例えば特公昭40−23798号公報に記載さ
れた方法により、リチウム触媒又はチーグラー型触媒を
用い、不活性媒体中でブロック重合させて得ることがで
きる。水素添加する方法も公知である。
【0044】上記(水添)ブロック共重合体としては、
例えば、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、ス
チレン−イソプレン−スチレン共重合体、スチレン−エ
チレン・ブテン−スチレン共重合体、スチレン−エチレ
ン・プロピレン−スチレン共重合体、スチレン−エチレ
ン・エチレン・プロピレン−スチレン共重合体、スチレ
ン−ブタジエン・ブチレン−スチレン共重合体(部分水
添スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、SBB
S)等を挙げることができる。
【0045】オレフィン系エラストマー(A−6)とし
ては、好ましくは(a−2)オレフィン系共重合体ゴム
より成る群から選ばれる少なくとも一つのエラストマー
が使用される。
【0046】上記のオレフィン系共重合体ゴム(a−
2)は、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペン
テン等のα−オレフィンが共重合してなるエラストマー
あるいはこれらと非共役ジエンとが共重合してなるオレ
フィン系共重合体ゴムが挙げられる。また、これらはシ
ングルサイト触媒を用いて合成されたものであっても良
い。
【0047】非共役ジエンとしては、ジシクロペンタジ
エン、1,4−ヘキサジエン、ジシクロオクタジエン、
メチレンノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボル
ネン等を挙げることができる。
【0048】このようなオレフィン系共重合体ゴムとし
ては、例えば、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エ
チレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体ゴム、エチ
レン−1−ブテン共重合体ゴム、エチレン−1−ブテン
−非共役ジエン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−
1−ブテン共重合体ゴム等が挙げられる。
【0049】(メタ)アクリル系樹脂(A−7)とし
て、好ましくはポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリ
ル酸、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸、ポリメ
タクリル酸エチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリアク
リル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等が使用される。
【0050】また、その他の樹脂としてポリカーボネー
トが好ましい。
【0051】成分(B)及び任意的に配合される成分
(A)の配合量は、成分(A)及び成分(B)の合計1
00重量部のうち、好ましくは成分(A)50〜97重
量部及び成分(B)50〜3重量部、より好ましくは成
分(A)60〜97重量部及び成分(B)3〜40重量
部、更に好ましくは成分(A)70〜95重量部及び成
分(B)5〜30重量部である。成分(B)が上記下限
未満で成分(A)が上記上限を超えては、添加効果が見
られず、成分(B)が上記上限を超え成分(A)が上記
下限未満では熱可塑性樹脂(A)の特性(剛性、硬さ
等)が得られないことがある。
【0052】本発明の成分(e−1)及び(e−2)金
属塩は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のカチオ
ン、及びイオン解離可能なアニオンとによって構成され
る化合物である。
【0053】第一の態様に用いられる成分(e−1)に
おいて、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のカチオン
としては、Li+、Na+ 、K+、Mg2+、Ca2+が挙げ
られる。好ましくはイオン半径の小さいLi+,Na+
+であり、より好ましくはリチウムイオン(Li+)で
ある。
【0054】イオン解離可能なアニオンとしては、CF
3SO3 -、(CF3SO22-及び(CF3SO23-
が挙げられる。
【0055】上記カチオン及びアニオンによって構成さ
れる金属塩類は数多く存在する。この中でも、好ましく
はトリフルオロメタンスルホン酸リチウムLi(CF3
SO3)、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミ
ドリチウムLi・N(CF3SO22、ビス(トリフル
オロメタンスルホニル)イミドカリウムK・N(CF3
SO22、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミ
ドナトリウムNa・N(CF3SO22、トリス(トリ
フルオロメタンスルホニル)メタンリチウムLi・C
(CF3SO23、トリス(トリフルオロメタンスルホ
ニル)メタンナトリウムNa・C(CF3SO23が使
用される。
【0056】第二の態様に用いられる成分(e−2)に
おいて、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のカチオン
は、上記成分(e−1)と同じである。
【0057】イオン解離可能なアニオンとしては、Br
-、F-、I-、NO3 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -
B(C654 -、SCN-、ClO4 -及びBF4 -が挙げ
られる。
【0058】上記カチオン及びアニオンによって構成さ
れる金属塩類は数多く存在する。この中でも、好ましく
はフッ化ホウ素酸リチウム、フッ化ホウ素酸ナトリウ
ム、フッ化ホウ素酸カリウム、フッ化ホウ素酸マグネシ
ウム、フッ化ホウ素酸カルシウム、過塩素酸リチウム、
過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カリウム、及び過塩素酸
マグネシウムが使用される。
【0059】成分(e−1)及び(e−2)の配合量
は、成分(B)100重量部に対して、上限値が10重
量部、好ましくは8重量部、より好ましくは3重量部で
ある。下限値は0.0001重量部、好ましくは0.0
003重量部、より好ましくは0.01重量部である。
上記下限未満では、充分な制電性を得ることが難しく、
一方、上記上限を超えては、結晶化の進行や材料劣化等
を招き制電効果が低下する。
【0060】本発明において使用される成分(f)は、
金属塩(e−1)及び(e−2)を溶解する有機化合物
である。
【0061】本発明の第一の態様において、好ましく
は、成分(f)は、−{O(ZO)n}−基(Zは炭素
数2〜4のアルキレン基、nは1〜7の整数を示す)を
有し、かつ全ての分子鎖末端がCH3基及び/又はCH2
基である有機化合物である。上記分子鎖末端のCH2
とは、二重結合をしている炭素原子を有するものであ
る。
【0062】成分(f)は、例えば、炭素数1〜9の直
鎖又は分岐脂肪族アルコール1モルに、炭素数2〜4の
アルキレンオキシドを1〜7モル付加して得られるアル
コールと、二塩基酸とを原料として、一般的なエステル
化合物の製造方法によって製造することができる。
【0063】ここで、上記アルコールの例としては、プ
ロパノール1モルにエチレンオキシド1〜7モル、プロ
ピレンオキシド1〜4モル、又はブチレンオキシド1〜
3モル、ブタノールにエチレンオキシド1〜6モル又は
プロピレンオキシド1〜3モル、ヘキサノールにエチレ
ンオキシド1〜2モル、ペンタノールにエチレンオキシ
ド1〜5モル、プロピレンオキシド1〜3モル、又はブ
チレンオキシド1〜2モル、オクタノールにエチレンオ
キシド1〜5モル、プロピレンオキシド1〜3モル、又
はブチレンオキシド1〜3モル、ノナノールにエチレン
オキシド1〜4モル、プロピレンオキシド1〜2モル、
又はブチレンオキシド1〜2モルを、それぞれ、付加さ
せたヒドロキシル化合物が挙げられる。
【0064】なお、これらの化合物の中で、ブタノール
1モルにエチレンオキシド2モルを付加させた2−(2
−ブトキシエトキシ)エタノール、ブタノール1モルに
エチレンオキシド1モルを付加させた2−ブトキシエタ
ノールが、加工性とのバランスに良い。
【0065】また、上記二塩基酸としては、アジピン
酸、セバシン酸、フタル酸、コハク酸などのカルボン
酸、及びこれらのカルボン酸無水物などが挙げられる。
【0066】上記原料を使用して製造される成分(f)
として、好ましくは、末端にヒドロキシル基を有さない
アルキル基である化合物である。
【0067】更に好ましくは、成分(f)は、下記一般
式(1)で表される化合物である。
【化7】 式中、Xは炭素数1〜9の、直鎖又は分岐のアルキレン
基、芳香族を含む2価の炭化水素基、又は2価の脂環式
炭化水素基を示し、Zは夫々独立して、炭素数2〜4の
アルキレン基を示し、Rは夫々独立して、炭素数1〜9
の、直鎖又は分岐のアルキル基を示し、nは夫々独立し
て、1〜7の整数である。
【0068】特に好ましくは、下記化学式(2)に示さ
れるアジピン酸ジブトキシエトキシエチル(ビス〔2−
(2ブトキシエトキシ)エチル〕アジペート)、又は下
記化学式(3)に示されるビス(2−ブトキシエチル)
フタレートである。
【0069】
【化8】
【0070】
【化9】
【0071】本発明の第二の態様において、成分(f)
は、上記一般式(1)で表される化合物であり、好まし
くは、上記化学式(2)に示されるアジピン酸ジブトキ
シエトキシエチル(ビス〔2−(2ブトキシエトキシ)
エチル〕アジペート)、又は上記化学式(3)に示され
るビス(2−ブトキシエチル)フタレートである。本発
明の第二の態様においては該化合物が使用される。第二
の態様においては、該化合物を使用することにより、そ
れ単独で(B)及び任意的に(A)と組合わせても比較
的低い抵抗領域で均一かつ安定した体積抵抗率及び表面
抵抗率を得ることができなかった金属塩(e−2)であ
っても、比較的低い抵抗領域で均一かつ安定した体積抵
抗率及び表面抵抗率を得ることができたのである。
【0072】成分(f)の配合量は、第一及び第二の態
様のいずれにおいても、成分(B)100重量部に対し
て、上限値が好ましくは10重量部、より好ましくは9
重量部である。下限値を設けるならば、好ましくは0.
1重量部、より好ましくは0.3重量部である。上記上
限を超えては、得られる組成物の粘度が著しく低下し、
ドローダウンなどの成形加工性が低下し、成形品の寸法
安定性が悪くなるほか、物理的特性の低下を招く。ま
た、取り扱いを容易にする為には、室温で液状の有機化
合物が好ましい。
【0073】本発明の組成物において、成分(f)及び
成分(e−1)又は(e−2)の配合量は、(f)/
(e−1)又は(e−2)の重量比で、上限が、好まし
くは1,000/1、より好ましくは100/1であ
り、下限が、好ましくは1/1である。成分(f)及び
成分(e−1)又は(e−2)の配合量の重量比を上記
範囲にすることにより、ブリードのない安定した制電性
を得ることができる。
【0074】本発明の熱可塑性樹脂組成物には、更に、
下記の成分(g)エチレン性共重合体及び環状イミノエ
ーテル化合物を含めることができる。
【0075】成分(g)としては、以下に説明するエチ
レンと(メタ)アクリル酸又はその塩との共重合体及び
環状イミノエーテル化合物の両方又はいずれか一方を使
用することができる。
【0076】本発明におけるエチレンと(メタ)アクリ
ル酸又はその塩との共重合体(g−1)は、エチレンと
一般式(5):
【0077】
【化10】 CH2=C(R1)−COOM (5)
【0078】[式中、R1は水素又はメチル基を表し、
MはLi、Na、K、Zn、Mg、Ag、Cu、Ca、
Ba、Feなどの金属、炭素数1〜10個のアルキル基
又は水素を表す。]で表される単量体との共重合体であ
る。上記一般式(5)で表される単量体としては、メタ
クリル酸金属塩、アクリル酸金属塩、メタクリル酸エス
テル、アクリル酸エステル、メタクリル酸、アクリル酸
等が挙げられる。中でもメタクリル酸金属塩が好まし
い。この共重合体は、高い反発弾性率を持つイオン架橋
結合を有するイオン性共重合体であって、具体的にはエ
チレンとアクリル酸又はメタクリル酸の如き不飽和有機
酸との共重合体であり、カルボキシル基の全部又は一部
が金属イオンにより中和又は架橋されているものがよ
い。一般式(5)におけるMは、好ましくはNa、Zn
である。
【0079】エチレンとの共重合体において、上記単量
体は、3〜20重量%、特に4〜15重量%を占めるこ
とが好ましい。特に、メタクリル酸金属塩含量が3〜2
0重量%、特に4〜15重量%のエチレン−メタクリル
酸金属塩共重合体が好ましい。上記単量体が3重量%未
満では、得られる組成物中に単量体が充分に分散しない
という問題点があり、20重量%を超えると必要な反発
弾性が得られない。また、上記共重合体は、0.5〜1
5g/10分のメルトフローレート(JISK 676
0に準処し、温度190℃、荷重2160gで測定)を
有することが好ましい。ここで必要に応じて、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、エチレン−α−オレフィン共重
合体を配合することができ、3種以上の樹脂の混合物を
用いることもできる
【0080】本発明における環状イミノエーテル化合物
(g−2)としては下記式(6)で示されるものが使用
される。
【0081】
【化11】
【0082】式(6)中、Xは2価の炭化水素基であ
り、具体的にはエチレン、置換エチレン、トリメチレ
ン、置換トリメチレン等があげられる。置換エチレン又
は置換トリメチレンの置換基としては炭素数1〜10の
アルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数5〜
12のシクロアルキル基、炭素数8〜20のアラールキ
ル基があげられる。上記アルキル基としてはメチル、エ
チル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチ
ル、ノニル、デシル、イソプロピル等が例示できる。上
記アリール基としてはフェニル、ナフチル、ジフェニル
等が例示でき、更には、下記(7)のアリール基でもよ
い。
【0083】
【化12】
【0084】(ここでRは−O−、−CO−、−S−、
−SO2−、−CH2−、−CH2 ・CH2−、−C(C
32−である。)また、シクロアルキルとしてはシ
クロヘキシルが例示できる。
【0085】上記Xとしては、これらのうちでもエチレ
ン、トリメチレンが特に好ましい。なお、式(6)中の
2個のXは互いに同一であることが好ましいが、相異な
る基であっても差支えない。
【0086】式(6)中のDは、2価の炭化水素基であ
り、その具体例としては、炭素数1〜10のアルキレン
基、炭素数6〜12のアリーレン基、炭素数5〜12の
シクロアルキレン基、炭素数8〜20のアラールキレン
基等があげられる。更に具体的には、上記アルキレン基
として、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、
ペンチレン、ヘキサメチレン、オクタメチレン、ノナメ
チレン、デカメチレン等が例示でき、またシクロアルキ
レン基としてシクロヘキシレンが例示できる。また、ア
リーレン基としてはフェニレン、ナフチレン、ジフェニ
レン及び下記の基が例示できる。このDは上述のXと同
一の炭化水素基でもよく、異なってもよい。
【0087】
【化13】
【0088】(ここでR′は−O−、−CO−、−S
−、−SO2−、−CH2−、−CH2 ・CH2−、−C
(CH32−である。)また、式(6)中、
【0089】
【化14】
【0090】で示される環状イミノエーテルは5員環又
は6員環を形成するが、5員環のものはビスオキサゾリ
ンと呼ばれる化合物であり、6員環のものはビスオキサ
ジンと呼ばれる化合物である。これらの具体例として
は、次の如き化合物をあげることができる。
【0091】(i)ビスオキサゾリン類:2,2′−p
−フェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−m
−フェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−o
−フェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−p
−フェニレンビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、
2,2′−p−フェニレンビス(4,4−ジメチル−2
−オキサゾリン)、2,2′−m−フェニレンビス(4
−メチル−2−オキサゾリン)、2,2′−m−フェニ
レンビス(4,4′−ジメチル−2−オキサゾリン)、
2,2′−エチレンビス(2−オキサゾリン)、2,
2′−テトラメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,
2′−ヘキサメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,
2′−オクタメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,
2′−デカメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,
2′−エチレンビス(4−メチル−2−オキサゾリ
ン)、2,2′−テトラメチレンビス(4,4−ジメチ
ル−2−オキサゾリン)、2,2′−3,3′−ジフェ
ノキシエタンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−シ
クロヘキシレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−
ジフェニレンビス(2−オキサゾリン)。
【0092】(ii)ビスオキサジン類:2,2′−メチ
レンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジ
ン)、2,2′−エチレンビス(5,6−ジヒドロ−4
H−1,3−オキサジン)、2,2′−プロピレンビス
(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)、
2,2′−ブチレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−
1,3−オキサジン)、2,2′−ヘキサメチレンビス
(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)、
2,2′−p−フェニレンビス(5,6−ジヒドロ−4
H−1,3−オキサジン)、2,2′−m−フェニレン
ビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジ
ン)、2,2′−ナフチレンビス(5,6−ジヒドロ−
4H−1,3−オキサジン)、2,2′−p・p′−ジ
フェニレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オ
キサジン)。
【0093】本発明における式(6)で示される環状イ
ミノエーテル化合物としては、なかでも2,2′−m−
フェニレンビス(2−オキサゾリン)が特に好ましい。
【0094】成分(g)を配合することによって成分
(A)のうち金属塩により粘度低下、すなわち分子量の
低下を起こす熱可塑性樹脂及び成分(B)の粘度低下、
すなわち分子量の低下を抑制することができ、従って、
成形時の発泡を抑えることができる。成分(g)の配合
量は、成分(A)100重量部に対し、好ましくは0.
05〜10重量部である。好ましい配合量は、使用する
成分(g)によって異なり、成分(g−1)を単独で用
いる場合は、好ましくは0.1〜10重量部、更に好ま
しくは1〜8重量部、特に好ましくは3〜5重量部であ
る。成分(g−2)を単独で用いる場合は、好ましくは
0.01〜5重量部、更に好ましくは0.05〜3重量
部である。成分(g−1)、(g−2)を併用する場合
は、好ましくは0.1〜15重量部である。成分(g)
が下限値未満の場合、必要とする粘度低下防止効果が得
られず、上限値を超えた場合、加工性が悪くなるという
問題が発生する。
【0095】本発明のいずれの組成物にも、本発明の目
的を損なわないかぎり、安定剤、着色剤、可塑剤、分散
剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、難燃剤、補強剤、滑
剤、発泡剤、耐候(光)剤、金属粉などの添加剤を配合
することができる。
【0096】本発明の組成物の製造には一般に用いられ
る混合機、混練機、定量フィーダー等を用いることが出
来るが、以下の例により限定されるものではない。
【0097】ペレット状コンパウンドの加工において用
いられる混合機としては、予備分散、分配、拡散混合を
目的とするブレンダーが予備混合機として用いられる。
ブレンダーの代表例としては、リボンブレンダー、ヘン
シェルミキサー(スーパーミキサー)、タンブラーミキ
サー、タンブルミキサー、エアーブレンダーなどが挙げ
られる。これらの予備混合機は、充填される副資材の形
態や拡散レベルに応じて選定される。また、各配合成分
は予備混合されることなく定量フィーダーで混練機に供
給することも可能である。これらの予備混合機は、配合
物をペレット状にする予備混合機として使用されるだけ
でなく、ドライブレンドして直接成形可能な組成物とし
て供給することも可能である。
【0098】本発明の組成物は、通常の熱可塑性樹脂の
混合、混練に用いられる通常の装置、設備を用いて問題
なく製造できる。押出機としては、ベント付きの単軸、
二軸異方向、二軸同方向押出機が望ましい。また、押出
機に代えて、バンバリーミキサー、ニーダー、コニーダ
ーなどの混練機を用いても良い。
【0099】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、その優れ
た特性、即ち、中程度の均一かつ安定した制電性を生か
し、種々の用途に使用することができる。上記のように
カーボンブラックや、上記ポリオレフィンブロックと親
水性ポリマーのブロックコポリマーと塩化リチウム又は
酢酸カリウム等を含有する樹脂は、中程度の均一かつ安
定した制電性が得られないと言う欠点を有している。従
来、該欠点を認めつつも、代替品がないことからカーボ
ンブラックや、上記ポリオレフィンブロックと親水性ポ
リマーのブロックコポリマーと塩化リチウム又は酢酸カ
リウム等を含有する樹脂が使用されてきた、中程度の制
電性を必要とする下記の様々な用途に好適に、本発明の
熱可塑性樹脂組成物が使用され得る。例えば、特に、L
CD関連分野、LSI関連分野、IC関連分野、OA機
器、AV機器、家電機器等の制電性あるいは帯電防止性
が要求される分野、特に電子写真技術を用いたプリンタ
ー、複写機等の帯電・現像・転写ロール等に極めて好適
に使用することができる。導電ロールは、電子写真、静
電記録によるプリンター等の用途に好適である。近年、
電子写真技術の進歩に伴い、乾式電子写真装置の転写
材、トナーに対する接触帯電部材などとして半導電性弾
性ロールが注目されており、現像ロール、転写ロール等
に用いられている。家電機器カバー、OA機器カバー、
FDケースカバー、帯電防止カバー、静電防止薄板、静
電防止袋、ICカバーテープ、静電防止衣服、無菌服に
も有用である。
【0100】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により説明
するが、本発明はこれらの実施例により限定されるもの
ではない。なお、実施例中における部及び%は、特に断
らない限り、重量基準である。
【0101】実施例及び比較例に用いた各種成分は、以
下のとおりである。
【0102】<成分(A):熱可塑性樹脂> (a−1):ポリオレフィン系樹脂(A−1) ポリプロピレン(PP)、日本ポリケム株式会社製、M
A03(商標) (a−2):ポリオレフィン系樹脂(A−1) ポリエチレン(PE)、住友化学工業株式会社製、ES
370(商標) (a−3):ポリエステル系樹脂(A−3) ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリプラスチ
ックス株式会社製、500FP(商標) (a−4):ポリエステル系樹脂(A−3) グリコール変性ポリエチレンテレフタレート(非晶性)
(PETG)、イーストマンケミカル株式会社製、Ea
star PETG 6763(商標) (a−5):ポリアセタール系樹脂(A−4) ポリアセタール、ポリプラスチックス株式会社製、M9
0S(商標) (a−6):スチレン系エラストマー(A−5) スチレン−エチレン・プロピレン−スチレン共重合体
(SEPS)、クラレ株式会社製、セプトン 4077
(商標) スチレン含有量:30重量% 数平均分子量:260,000、 重量平均分子量:320,000 分子量分布:1.23、水素添加率:90%以上 (a−7):オレフィン系エラストマー(A−6) EPDM、JSR株式会社製、EP57P(商標) エチレン含有量66重量%、ENB含有量4.5重量% (a−8):(メタ)アクリル系樹脂(A−7) PMMA、旭化成工業株式会社製、デルペット60N
(商標) MFR 4g/10分 (230℃、2160g荷重 ASTM D123
8) 曲げ弾性率 34000kg/cm2 ASTM D790) (a−9):(メタ)アクリル系樹脂(A−7) 軟質アクリル系樹脂、クラレ株式会社製、パラペットS
A−1000−F0(商標) 硬度70(JIS K6301、A硬度) MFR14g/10分(230℃、10kg荷重 JI
S−K7210)
【0103】<成分(B):コポリマー>ペレスタット
300(商標)、三洋化成工業株式会社製
【0104】<成分(e−1):金属塩> (e−1a):ビス(トリフルオロメタンスルホニル)
イミドリチウム 和光純薬工業株式会社製 (e−1b):トリフルオロメタンスルホン酸リチウム
和光純薬工業株式会社製
【0105】<成分(e−2):金属塩> (e−2a):過塩素酸リチウム (e−2b):塩化リチウム
【0106】<成分(f)>アジピン酸ジブトキシエト
キシエチル(下記式(10)で示される化合物) 三光
化学工業株式会社製
【化15】
【0107】実施例4及び7においては、上記のアジピ
ン酸ジブトキシエトキシエチル(f)にビス(トリフル
オロメタンスルホニル)イミドリチウム(e−1a)を
溶解した[(f)/(e−1)=4.0]、三光化学工
業(株)製、サンコノール0862−20R(商標)を
用いた。実施例8〜18及び比較例10においては、上
記のアジピン酸ジブトキシエトキシエチル(f)に過塩
素酸リチウム(e−2a)を溶解した[(f)/(e−
2)=4.6]、三光化学工業(株)製、サンコノール
0862−18(商標)を用いた。その他の実施例及び
比較例においては、上記化合物を適宜配合して使用し
た。
【0108】<その他の成分> (g)2,2’−(1,3)−フェニレン−ビス(2−
オキサゾリン)(1,3−PBO)、三国製薬株式会社
製、CPレジンA(商標)
【0109】<比較成分> (B−c):ペレスタット6195(商標、ポリエーテ
ルエステルアミド)三洋化成工業株式会社製 (f−c):アルキレンオキサイド化合物(下記式
(2)で示される化合物)
【化16】 CH3O・CH2CH2O・CH2CH2OH (2) と過塩素酸ナトリウム(NaClO4)との混合物 上記のアルキレンオキサイド化合物(2)に、過塩素酸
ナトリウムを36%溶解した、昭島化学株式会社製、M
P100(商標)を用いた。
【0110】実施例及び比較例において用いた評価方法
は次の通りである。
【0111】<試験片の調製及び成形性>サンプルペレ
ットを射出成形機により、試験片を成形した。成形条件
は、シリンダー温度160〜250℃(金型温度30〜
100℃)であり、ゲートは、幅40×厚み0.5mm
のフィルムゲートを使用した。試験片形状は、厚みがゲ
ート側から3mm、2mm、1mmの3段階である多段
プレートであり、外寸は80×40mmである(図1参
照)。この際、成形性を評価した。評価基準は下記の通
りである。 ○:ヒケ無し。 ×:2mm厚部分にヒケがある。 該試験片を室温23±2℃、相対湿度50%中で24時
間調整後、下記物性の測定に供した。
【0112】<表面抵抗率、体積抵抗率(制電性)>上
記の多段プレートと同様に射出成形にて成形した幅6c
m×長さ6cm×厚み0.3cmの射出成形試験片を用
い、三菱化学株式会社製、ハイレスタ(商標)を用い
て、温度23℃、湿度50%、印加電圧500Vの条件
にて測定を行った[抵抗率106以下のものについては
三菱化学株式会社製、ロレスタ(商標)を用いて、温度
23℃、湿度50%、印加電圧90Vの条件にて行っ
た]。
【0113】<ブリードアウト性>温度40℃、湿度7
0%に7日間放置し、ブリードが認められない場合はさ
らに温度40℃、湿度90%に7日間放置した。その間
の状態を、下記の評価基準により評価した。 ○;温度40℃、湿度70%に7日間放置後、さらに温
度40℃、湿度90%に7日間放置した場合、ブリード
が全く認められない。 △;温度40℃、湿度70%に7日間放置した場合、ブ
リードが認められないが、温度40℃、湿度90%に7
日間放置後では、ブリードが認められる。 ×;温度40℃、湿度70%に7日間放置した場合、ブ
リードがかなり認められ、使用できない。
【0114】<剛性> (A)熱可塑性樹脂(ベース樹脂)の特性の保持 成分(A)として硬質材料[(a−1)、(a−2)、
(a−3)、(a−4)、(a−5)及び(a−8)]
を使用した場合には、曲げ弾性率をASTMD760に
基づき測定を行い、以下の評価基準で評価を行った。 ○;成分(A)のみの弾性率の70〜130% △;成分(A)のみの弾性率の60〜140% ×;上記を満たさないもの
【0115】<硬さ> (A)熱可塑性樹脂(ベース樹脂)の特性の保持 成分(A)にエラストマーであるスチレン系エラストマ
ー(a−6)、オレフィン系エラストマー(a−7)、
軟質PMMA(a−9)を使用した場合には、JIS
K 6253に準拠し、6cm×6cm×0.3cmの
試験片を2枚重ねて測定を行った。 ○;A硬度が成分(A)のみのA硬度の70〜130% △;A硬度が成分(A)のみのA硬度の60〜140% ×;上記を満たさないもの
【0116】<薄肉成形性>図2に示した各成形品I、
II及びIII(厚さはいずれも1mmである)を夫々、使
用した成分(A)に適する成形温度により、6点のピン
ポイントゲートでシリンダー温度160〜250℃(金
型温度30〜100℃)で成形した。この際、成形性を
評価した。評価基準は下記の通りである。 ○:成形可能 △:成形可能であるがヒケが目立つ ×:ショートショットとなる
【0117】<表面抵抗率安定性>図2に示した成形品
(厚さは1mmである)を、シリンダー温度160〜2
50℃(金型温度30〜100℃)、6点のピンポイン
トゲートで成形した。該成形品を成形後、ゲート近く
(各ゲートから10mm及び50mm離れた位置)、ウ
エルド部(ウエルドライン上、5cm間隔)及び成形品
平面エッジ付近(平板のエッジ4カ所)で表面抵抗率を
測定した。 ○:表面抵抗率のバラツキが多少あるが一定と認められ
る範囲 ×:上記測定部分で抵抗率に一桁以上の差がある
【0118】
【実施例1〜29及び比較例1〜13】表1及び表2の
配合処方に基づき、各樹脂組成物を調製し評価した。実
施例1〜15、18〜25、28及び29、並びに比較
例1〜13においては、各成分をタンブラーミキサー内
で配合・混合・予備ドライブレンドし、次いで、該樹脂
組成物を、47mm同方向2軸押出機により160〜2
50℃で溶融混合し、ダイスから出た紐状の樹脂溶融混
合物を水槽にて冷却処理し、カッターに通して制電性樹
脂組成物のペレットを作製した。実施例16、17、2
6及び27においては、成分(B)、(e)、(f)
を、47mm同方向2軸押出機により170〜200℃
で溶融し、混練を行う。ダイスから出た紐状の樹脂溶融
混合物を水槽にて冷却処理し、カッターに通してマスタ
ーバッチのペレットを作製した。次いで、該ペレットと
成分(A)とを同様にドライブレンドし、射出成形を行
い成形品を得た。結果を表1及び表2に示す。
【0119】
【表1】 カッコ内の数字は、(B)100重量部に対する重量部
で示した値である。
【0120】
【表2】 *1:成形不能のため測定できなかったものである。 *2:ブリードが激しく導電性が測定できなかったもの
である。 カッコ内の数字は、(B)100重量部に対する重量部
で示した値である。
【0121】実施例1〜17は、本発明の第一の態様で
ある。実施例1は、(B)と(e−1)とから成る本発
明の樹脂組成物である。電気伝導物質のブリードアウト
が少なく、かつ体積抵抗率及び表面抵抗率において、カ
ーボンブラックを使用したときのように大きな変動がな
く、(e−1)として、塩化リチウム、酢酸カリウム等
を使用した場合には得られない比較的低い抵抗領域で均
一かつ安定した抵抗率を有していた。実施例2は、実施
例1において更に(f)を加えたものである。樹脂組成
物は実施例1とほぼ同様の性質を有していた。実施例3
及び4は、いずれも(A)、(B)及び(e−1)から
成る本発明の樹脂組成物であり、夫々(e−1)の種類
を変えたものである。体積抵抗率1010Ω・cm以下で
均一かつ安定した抵抗率を有し、かつ成形性に優れてい
た。実施例5は、実施例3に更に(f)を配合したもの
である。実施例3と同様の特性を有していた。また、実
施例3では、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イ
ミドリチウムの潮解性のため吸湿を防ぐ等の取扱い上の
注意が必要であったのに対して、実施例5ではその必要
がなく作業効率が大幅に改善された。また、抵抗率も更
に低下した。実施例6及び7は、実施例5における
(B)、(e)、(f)の本願組成物中の含有率を変え
たものである。実施例5と同様にいずれも良好な特性を
有し、(B)、(e)、(f)の本願組成物中の含有率
により抵抗率のコントロールが可能であった。実施例8
〜15は、実施例5おいて、(A)の種類を夫々代えた
ものである。実施例5同様に体積抵抗率1010Ω・cm
以下で均一かつ安定した抵抗率を有し、かつ成形性に優
れていた。実施例9〜11では、1,3−PBOの添加
により金属塩の添加の影響や射出成形機内での滞留によ
る粘度低下が見られず良好に成形が可能であった。実施
例16及び17は、(B)、(e)及び(f)をマスタ
ーバッチのペレットとして(A)と射出成形機投入前に
ドライブレンドして使用したものである。体積抵抗率1
10Ω・cm以下で均一かつ安定した抵抗率を有し、か
つ成形性に優れていた。
【0122】実施例18〜29は、本発明の第二の態様
である。実施例18は、(B)、(e−2)及び(f)
から成る本発明の樹脂組成物である。電気伝導物質のブ
リードアウトが少なくかつ体積抵抗率及び表面抵抗率に
おいて、カーボンブラックを使用したときのように大き
な変動がなく、(e−2)として塩化リチウム、酢酸カ
リウム等を使用した場合では、単独では得られない比較
的低い抵抗領域で均一かつ安定した抵抗率を有してい
た。また、(f)を使用したことから過塩素酸リチウム
の酸化に対する危険性を配慮する必要がなく作業性は著
しく改善された。実施例19及び20は、いずれも
(A)、(B)、(e−2)及び(f)から成る本発明
の樹脂組成物であり、夫々(e−2)の配合量を変えた
ものである。体積抵抗率1010Ω・cm以下で均一かつ
安定した抵抗率を有し、かつ成形性に優れていた。ま
た、過塩素酸リチウムの酸化に対する危険性を考慮する
必要がなく作業性が著しく改善された。実施例21及び
22は、実施例19における(B)、(e)、(f)の
本願組成物中の含有率を変えたものである。(B)、
(e)、(f)の本願組成物中の含有率を変えることに
より体積抵抗率1010Ω・cm以下で抵抗率のコントロ
ールが可能であった。樹脂組成物は良好な特性を有して
いた。実施例23〜25は、実施例19において(A)
の種類を変えたものである。(A)の種類によって、多
少異なる抵抗率が得られることが分った。実施例24及
び25では、1,3−PBOの添加により金属塩の添加
の影響や射出成形機内での滞留による粘度低下が見られ
ず良好に成形が可能であった。実施例26及び27は、
(B)、(e−2)及び(f)をマスターバッチとして
使用したものである。過塩素酸リチウムの酸化に対する
危険性をより改善することができ、作業性の更なる向上
を図ることができた。マスターバッチ化することの利点
は熱可塑性樹脂を成形する際にマスターバッチを任意量
添加することにより任意の体積抵抗率を持った制電性樹
脂成形体を得ることが出来る。また、熱による劣化を最
小限に抑える事も可能である。実施例28及び29は、
実施例19において(A)の種類をポリプロピレン(a
−1)から、スチレン−エチレン・プロピレン−スチレ
ン共重合体(a−6)又はEPDM(a−7)に夫々代
えたものである。比較的低い抵抗領域で均一かつ安定し
た抵抗率を有し、かつ成形性に優れていた。
【0123】一方、比較例1及び2は、(A)及び
(B)から成る樹脂組成物である。体積抵抗率及び表面
抵抗率いずれも1010レベルを超えており、本願組成物
の有する1010以下のレベルを発現できなかった。比較
例3は、比較例1の組成物に塩化リチウムを配合したも
の、即ち、特開2001−278985号公報に開示さ
れた樹脂組成物である。抵抗率は著しく大きかった。比
較例4は、(B)に塩化リチウムを配合したものであ
る。実施例1が体積抵抗率107Ω・cmをはるかに下
回っているのに対し充分な低い抵抗率を示さず、(A)
の導電化のためのマスターバッチとして使用することも
不可能であった。比較例5は、比較例1の組成物に過塩
素酸リチウムを配合したもの、即ち、特開2001−2
78985号公報に開示された樹脂組成物である。(e
−2)を使用し、(f)を使用しなかったため抵抗率は
著しく大きく、安定した抵抗率が得られなかった。比較
例6及び7は、(B)の含有率を本発明の範囲外にした
ものである。比較例6の樹脂組成物は剛性がなくかつ成
形性が悪かった。また、比較例7の樹脂組成物は制電性
が得られなかった。比較例8は、実施例5において本発
明の範囲を超えて(e−1)を配合したものである。該
樹脂組成物はペレットの状態でブリードがひどく工業材
料として実用的な物ではなかった。比較例9及び10
は、(B)に代えてポリエーテルエステルアミドを使用
したものである。安定した抵抗率が得られず、成形性も
悪いばかりか、成形品の表層剥離が生じた。比較例11
は、(f)に代えてアルキレングリコール化合物を使用
したものである。ペレットの状態でブリードがひどく工
業材料として実用的な物ではなかった。比較例12及び
13は、実施例28及び29において(f)を配合しな
かったもの、即ち、特開2001−278985号公報
に開示された樹脂組成物である。該樹脂組成物の抵抗率
は著しく大きくかつ抵抗率の安定性は極めて悪く、また
成形性も充分ではなかった。
【0124】
【発明の効果】本発明は、所定の抵抗領域、例えば、カ
ーボンブラックや、ポリオレフィンブロックと親水性ポ
リマーのブロックコポリマーと塩化リチウム、酢酸カリ
ウムの組み合わせ等で安定した制電性を発現できない抵
抗領域で均一かつ安定した体積抵抗率及び表面抵抗率を
有するばかりでなく、電気伝導物質のブリードアウトが
なく、カーボンブラックでは低下してしまう成分(A)
の物性を保持しつつ、色彩の自由度があり、かつ成形性
にも優れる、制電性を有する熱可塑性樹脂組成物を提供
する。また、成分(f)の添加により、各成分を混合し
混練する工程での取り扱いが改善されると同時に、得ら
れた成形品からのブリードがない制電性を有する熱可塑
性樹脂組成物を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例及び比較例で使用した試験片を作成する
ために使用した金型の概略図である。
【図2】(A)、(B)及び(C)は、夫々、実施例に
おいて製造された成形品I、II及びIII の形状を示す斜
視図である。
【符号の説明】
1:ピンゲート 2:ウエルドライン
フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 AC081 BB021 BB111 BB151 BB171 BC021 BC031 BG051 BN032 BN121 BN141 BN151 BN172 BP011 BP032 CB001 CF031 CF061 CF071 CF181 CL011 CL031 DE067 DE197 DK007 EH157 EV176 EV256 EV266 GG00 GQ00

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (B)オレフィン成分を主体とするブロ
    ック(a)と親水性成分を主体とするブロック(b)と
    を有するブロックコポリマー及び/又はグラフトコポリ
    マー 100重量部、及び(e−1)Li+、Na+
    +、Mg2+及びCa2+より成る群から選ばれるカチオ
    ンと、CF3SO3 -、(CF3SO22-及び(CF3
    23-より成る群から選ばれるアニオンとによって
    構成される金属塩 0.0001〜10重量部を含む熱
    可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (B)オレフィン成分を主体とするブロ
    ック(a)と親水性成分を主体とするブロック(b)と
    を有するブロックコポリマー及び/又はグラフトコポリ
    マー 50〜3重量部、及び(A)上記(B)以外の熱
    可塑性樹脂 50〜97重量部の合計100重量部、並
    びに(e−1)Li+、Na+、K+、Mg2+及びCa2+
    り成る群から選ばれるカチオンと、CF3SO3 -、(C
    3SO22-及び(CF3SO23-より成る群から
    選ばれるアニオンとによって構成される金属塩を、成分
    (B)100重量部に対して0.0001〜10重量部
    を含む熱可塑性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (e−1)が、トリフルオロメタンスル
    ホン酸リチウム、ビス(トリフルオロメタンスルホニ
    ル)イミドリチウム、ビス(トリフルオロメタンスルホ
    ニル)イミドカリウム、ビス(トリフルオロメタンスル
    ホニル)イミドナトリウム、トリス(トリフルオロメタ
    ンスルホニル)メタンリチウム及びトリス(トリフルオ
    ロメタンスルホニル)メタンナトリウムより成る群から
    選ばれる1つ又はそれ以上である請求項1又は2記載の
    熱可塑性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 更に、(f)−{O(ZO)n}−基(Z
    は炭素数2〜4のアルキレン基を示し、かつnは1〜7
    の整数を示す)を有し、かつ全ての分子鎖末端がCH3
    基及び/又はCH2基である有機化合物を、成分(B)
    100重量部に対して0.1〜10重量部含む請求項1
    〜3のいずれか一つに記載の熱可塑性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 (f)が、下記一般式(1) 【化1】 (式中、Xは炭素数1〜9の直鎖又は分岐のアルキレン
    基、芳香族を含む2価の炭化水素基、又は2価の脂環式
    炭化水素基を示し、Zは夫々独立して、炭素数2〜4の
    アルキレン基を示し、Rは夫々独立して、炭素数1〜9
    の直鎖又は分岐のアルキル基を示し、nは夫々独立し
    て、1〜7の整数である)で表される化合物である請求
    項4記載の熱可塑性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 (B)オレフィン成分を主体とするブロ
    ック(a)と親水性成分を主体とするブロック(b)と
    を有するブロックコポリマー及び/又はグラフトコポリ
    マー 100重量部、(e−2)Li+、Na+、K+、M
    2+及びCa2+より成る群から選ばれるカチオンと、B
    -、F-、I-、NO3 -、PF6 -、AsF6 -、Sb
    6 -、B(C654 -、SCN-、ClO4 -及びBF4 -
    より成る群から選ばれるアニオンとによって構成される
    金属塩を、成分(B)100重量部に対して0.000
    1〜10重量部、並びに(f)下記一般式(1) 【化2】 (式中、Xは炭素数1〜9の直鎖又は分岐のアルキレン
    基、芳香族を含む2価の炭化水素基、又は2価の脂環式
    炭化水素基を示し、Zは夫々独立して、炭素数2〜4の
    アルキレン基を示し、Rは夫々独立して、炭素数1〜9
    の直鎖又は分岐のアルキル基を示し、nは夫々独立し
    て、1〜7の整数である)で表される化合物を、成分
    (B)100重量部に対して0.1〜10重量部を含む
    熱可塑性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 (B)オレフィン成分を主体とするブロ
    ック(a)と親水性成分を主体とするブロック(b)と
    を有するコポリマー 50〜3重量部、及び(A)上記
    (B)以外の熱可塑性樹脂 50〜97重量部の合計1
    00重量部、(e−2)Li+、Na+、K+、Mg2+及び
    Ca2+より成る群から選ばれるカチオンと、Br-
    -、I-、NO3 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、B
    (C654 -、SCN-、ClO4 -及びBF4 -より成る
    群から選ばれるアニオンとによって構成される金属塩
    を、成分(B)100重量部に対して0.0001〜1
    0重量部、並びに(f)下記一般式(1) 【化3】 (式中、Xは炭素数1〜9の直鎖又は分岐のアルキレン
    基、芳香族を含む2価の炭化水素基、又は2価の脂環式
    炭化水素基を示し、Zは夫々独立して、炭素数2〜4の
    アルキレン基を示し、Rは夫々独立して、炭素数1〜9
    の直鎖又は分岐のアルキル基を示し、nは夫々独立し
    て、1〜7の整数である)で表される化合物を、成分
    (B)100重量部に対して0.1〜10重量部を含む
    熱可塑性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 (e−2)が、フッ化ホウ素酸リチウ
    ム、フッ化ホウ素酸ナトリウム、フッ化ホウ素酸カリウ
    ム、フッ化ホウ素酸マグネシウム、フッ化ホウ素酸カル
    シウム、過塩素酸リチウム、過塩素酸ナトリウム、過塩
    素酸カリウム及び過塩素酸マグネシウムより成る群から
    選ばれる1つ又はそれ以上である請求項6又は7記載の
    熱可塑性樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 (f)/(e)の重量比が1/1〜1,
    000/1である請求項4〜8のいずれか一つに記載の
    熱可塑性樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 熱可塑性樹脂(A)が、ポリオレフィ
    ン系樹脂(A−1)、ポリスチレン系樹脂(A−2)、
    ポリエステル系樹脂(A−3)、ポリアセタール系樹脂
    (A−4)、スチレン系エラストマー(A−5)、オレ
    フィン系エラストマー(A−6)及び(メタ)アクリル
    系樹脂(A−7)より成る群から選ばれる一つ又はそれ
    以上の樹脂である請求項2〜5及び7〜9のいずれか一
    つに記載の熱可塑性樹脂組成物。
  11. 【請求項11】 (B)の親水性成分を主体とするブロ
    ック(b)が、ポリエーテルセグメント、ポリエーテル
    エステルセグメント、ポリエーテルアミドセグメント及
    びポリエーテルエステルアミドセグメントより成る群か
    ら選ばれる一つ又はそれ以上を有する請求項1〜10の
    いずれか一つに記載の熱可塑性樹脂組成物。
  12. 【請求項12】 (B)の親水性成分を主体とするブロ
    ック(b)の体積抵抗率が、105〜1011Ω・cmで
    ある請求項1〜11のいずれか一つに記載の熱可塑性樹
    脂組成物。
  13. 【請求項13】 (B)の表面抵抗率が、106〜1010
    Ω/sq.である請求項1〜12のいずれか一つに記載
    の熱可塑性樹脂組成物。
  14. 【請求項14】 (B)のオレフィン成分を主体とする
    ブロック(a)と親水性成分を主体とするブロック
    (b)とが繰り返し交互に結合した構造である請求項1
    〜13のいずれか一つに記載の熱可塑性樹脂組成物。
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