JP2003306403A - 水面施用農薬粒剤 - Google Patents

水面施用農薬粒剤

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JP2003306403A
JP2003306403A JP2002112758A JP2002112758A JP2003306403A JP 2003306403 A JP2003306403 A JP 2003306403A JP 2002112758 A JP2002112758 A JP 2002112758A JP 2002112758 A JP2002112758 A JP 2002112758A JP 2003306403 A JP2003306403 A JP 2003306403A
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acid
sodium salt
salt
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JP2002112758A
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Yuichi Kurotsu
裕一 黒津
Masaki Akiyama
正樹 秋山
Shinji Yonemura
伸二 米村
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Hokko Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】水溶解度が低い農薬活性成分を含有する1キロ
粒剤を水田に施用したときに、水中に溶出し、良好な拡
展性を有し、十分な防除効果を発揮する水面施用農薬粒
剤を提供すること。 【解決手段】(a)20℃における水溶解度が10pp
m以下の農薬活性成分、(b)イソブチレンまたはジイ
ソブチレンとマレイン酸または無水マレイン酸との共重
合体の水溶性塩、(c)スルホン酸塩系分散剤および
(d)炭酸カルシウムを含有することを特徴とする、水
面施用農薬粒剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、20℃における水
溶解度が10ppm以下の農薬活性成分を含有する水面
施用農薬粒剤に関し、さらに詳しくは、湛水下水田に施
用された該粒剤より、すみやかに農薬活性成分が水中に
放出移行されることによりすぐれた生物効果が発揮され
るように改良された、水面施用農薬粒剤に関する。
【0002】
【従来の技術】水田に施用される固型の農薬製剤として
は粒剤が広く使用されている。従来は、10アール
(a)あたりの投下粒剤量は3〜4kgが一般的であっ
た。しかし、省力化の面から投下粒剤の低減化が望ま
れ、最近では10aあたり1kgを施用する粒剤(以
下、「1キロ粒剤」と称する。)が主流となっている。
【0003】このような1キロ粒剤を水田に投下する場
合、3〜4kgを投下するように処方された従来の粒剤
と同等の防除効果を発揮させるには、粒子の水中崩壊性
や水中拡展性を良好とすることによって水又は土壌との
接触面積を大きくすることが有効である。このような、
水中崩壊性、水中拡展性の改良手段としては、すでに数
多く提案されている。それらの中でも、オレフィン−無
水マレイン酸共重合体の水溶性塩とそれ以外の界面活性
剤とを組合せて添加することが特に有効である。このこ
とは、たとえば下記のとおり公知である。
【0004】イソブチレンまたはジイソブチレンとマ
レイン酸または無水マレイン酸の共重合体の水溶性塩と
サルフェート系、スルホネート系またはホスフェート系
陰イオン性界面活性剤を組合せる方法(特開昭61−1
67602号公報)。
【0005】無水マレイン酸とC〜Cのα,β−
不飽和脂肪族炭化水素との共重合物の塩とポリオキシエ
チレン−ポリオキシプロピレングリコールエーテルを組
合せる方法(特開平2−88502号公報)。
【0006】無水マレイン酸とジイソブチレンの共重
合体の塩とアルコキシル化モノ−,ジ−またはトリ(ス
チリル)フェノールを組合せる方法(特開平9−137
161号公報)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、10a
あたり3kgを施用するこれまでの粒剤は、10aあた
り1,800,000〜3,900,000粒もの多量
の粒子が散布されるのに対し、1キロ粒剤は400,0
00〜500,000粒が散布されるにすぎない。この
ように散粒数が少ないため、前記した従来の技術によっ
て可能なかぎり1キロ粒剤の水中崩壊性、拡展性を改良
しても、土や水との接触面積は3kg施用する従来の粒
剤にははるかに及ばない。そして、特に20℃における
水溶解度が10ppm以下であるような水溶解度が低い
農薬活性成分を含有する1キロ粒剤にあっては、土や水
との接触面積が小さいため、水中、土中へ移行し難く、
防除効果を発揮させることが極めて難しい。また、それ
らは、施用された粒子中またはその近辺の狭い範囲に長
時間高濃度で存在するために、イネに対し薬害を与えや
すいという問題があった。
【0008】したがって、このような問題のない水面施
用農薬粒剤の開発が求められている。本発明は、このよ
うな要望に合致し、短時間で、水中又は土中へ農薬活性
成分が移行する水面施用農薬粒剤を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために鋭意検討した。その結果、20℃にお
ける水溶解度が10ppm以下の農薬活性成分、イソブ
チレンまたはジイソブチレンとマレイン酸または無水マ
レイン酸との共重合体の水溶性塩、スルホン酸塩系分散
剤および炭酸カルシウムを必須成分として含有すること
を特徴とする水面施用農薬粒剤がその目的に合致し、好
ましいことを見出した。さらに検討したところ、上記粒
剤中のスルホン酸塩素分散剤がリグニンスルホン酸塩ま
たは、低縮合度のナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合
物である場合がより好ましいことがわかった。
【0010】したがって、本発明の要旨は、次のとおり
に要約される。
【0011】(1)(a)20℃における水溶解度が1
0ppm以下の農薬活性成分、(b)イソブチレンまた
はジイソブチレンとマレイン酸または無水マレイン酸と
の共重合体の水溶性塩、(c)スルホン酸塩系分散剤お
よび(d)炭酸カルシウムを含有することを特徴とす
る、水面施用農薬粒剤。
【0012】(2)さらに研究したところ、次のことが
分かった。 (a)20℃における水溶解度が10ppm以下の農薬
活性成分としては、後記するごとく殺虫剤、殺菌剤、除
草剤など幅広く、かつ種々の系統の薬剤が使用できる
が、なかでも除草活性成分が望ましいことを見出した。 (b)また、イソブチレンまたはジイソブチレンと、マ
レイン酸または無水マレイン酸との共重合体の水溶性塩
としては、特定のモル比と重合度の範囲のものが望まし
いことを見出した。 (c)さらに、スルホン酸塩系の分散剤としては、リグ
ニンスルホン酸またはナフタレンスルホン酸ホルマリン
縮合物の塩が望ましく、特に、ナフタレンスルホン酸ホ
ルマリン縮合物のときは、平均重合度が小さいほどよい
ことを見出した。 (d)さらに、炭酸カルシウムは比表面積が重要な要素
であって、特に2,000〜6,000cm/gの範
囲のものが望ましいことが分かった。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の水面施用農薬粒剤
の実施の方法について具体的に説明する。
【0014】1)水面施用農薬粒剤の調製方法について (a)農薬活性成分 本発明で用いる農薬活性成分は、殺虫剤、殺菌剤、除草
剤、植物成長調節剤などの一般に農薬の活性成分として
使用されるもののうち、20℃の水に対する溶解度が1
0ppm以下である農薬活性成分であればよい。さらに
好ましい溶解度は2ppm以下である。
【0015】また、20℃の水に対する溶解度が10p
pm以下の農薬活性成分を2種以上併用してもよく、ま
た溶解度10ppm以下の農薬活性成分と10ppmを
越える農薬活性成分を1種または2種以上併用しても何
らかまわない。このような農薬活性成分としては次のも
のがあげられる。
【0016】例えば、殺虫剤として、有機リン系、カー
バメート系、ピレスロイド系、クロロニコチニル系、フ
ェニルピラゾール系、ネライストキシン系およびベンゾ
イルフェニル尿素系の殺虫剤、天然殺虫剤、殺ダニ剤お
よび殺線虫剤などがあげられる。
【0017】殺菌剤としては、例えば、無機銅類、有機
銅類、無機硫黄剤、有機硫黄剤や、有機リン系、ベンゾ
イミダゾール系、ジカルボキシイミド系、酸アミド系、
トリアゾール系、イミダゾール系、メトキシアクリレー
ト系、ストロビルリン系、アニリノピリミジン系、ジチ
オラン系、キノキサリン系、アミノピリミジン系、フェ
ニルピロール系、トリアジン系、シアノアセトアミド
系、グアニジン系の殺菌剤、抗生物質系殺菌剤および天
然物殺菌剤などがあげられる。
【0018】除草剤としては、例えば、フェノキシ酸
系、カーバーメート系、酸アミド系、アセトアニリド
系、尿素系、スルホニル尿素系、ピリミジルオキシ安息
香酸系、トリアジン系、ダイアジン系、ダイアゾール
系、ビピリジウム系、ジニトロアニリン系、芳香族カル
ボン酸系、イミダゾリノン系、脂肪酸系、有機リン系、
アミノ酸系、ジフェニルエーテル系、ニトリル系などの
除草剤があげられる。
【0019】植物成長調節剤としては、例えば、エチレ
ン系、オーキシン系、サイトカイニン系、ジベレリン系
などがあげられる。
【0020】これらに含まれる個々の具体的な農薬活性
成分は、例えば「農薬ハンドブック2001年版」(財
団法人 日本植物防疫協会 平成13年11月1日発
行)、「SHIBUYA INDEX 9th Edi
tion」(平成13年12月15日発行)、「The
Pesticide Manual Elevent
h Edition」(British Crop P
rotection Council発行)などに記載
されているが、これらのうちで20℃の水に対する溶解
度が10ppm以下のものが有効である。
【0021】また、本発明において使用される農薬活性
成分としては、上記の水溶解度を満足するものであっ
て、本発明と同様の目的を果し、顆粒状農薬製剤として
適用されるものであるならば上記以外の公知のあるいは
今後開発される農薬活性成分を適用することができる。
【0022】これらの農薬活性成分の添加量は、水面施
用農薬粒剤の全量に対して通常0.01〜40重量%、
好ましくは、0.1〜30重量%である。
【0023】(b)イソブチレンまたはジイソブチレン
とマレイン酸または無水マレイン酸との共重合体の水溶
性塩 本発明において使用されるイソブチレンまたはジイソブ
チレンとマレイン酸または無水マレイン酸との共重合体
の水溶性塩(b)は、公知の通常の方法によって得るこ
とができる。例えば、有機溶剤中でジイソブチレンとマ
レイン酸を共重合し、得られた共重合物をアルカリ水溶
液で加水分解することにより容易に得られる。
【0024】共重合体の水溶性塩(b)におけるイソブ
チレンまたはジイソブチレンとマレイン酸または無水マ
レイン酸のモル比は、通常1:4〜4:1である。特に
好ましくは約1:1の等モル共重合体の水溶性塩であ
る。
【0025】共重合体の水溶性塩(b)における重合度
は、通常15〜150の範囲であり、好ましくは20〜
50の範囲である。
【0026】共重合体の水溶性塩(b)における塩の種
類については特に限定されないが、例えば、ナトリウ
ム、カリウムなどのアルカリ金属の塩、カルシウムなど
のアルカリ土類金属の塩、または式NR (Rは同種
または異種であってよく、C〜Cのアルキル基また
は水素原子を表す)のアンモニウム塩があげられる。好
ましい塩はナトリウム塩である。
【0027】共重合体の水溶性塩(b)の一例として、
ローヌ・プーラン・ジェロナッツォ社によって製造販売
される商品名「ジェロポンT/36」、花王株式会社に
よって製造販売される商品名「デモールEPパウダー」
などをあげることができる。
【0028】(c)スルホン酸塩系分散剤 本発明で使用できるスルホン酸塩系分散剤(c)として
は、リグニンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸ホル
マリン縮合物の塩、アルキルナフタレンスルホン酸ホル
マリン縮合物の塩、シェファー酸ホルマリン縮合物の
塩、クレオソート油スルホン酸ホルマリン縮合物の塩な
どがあげられる。これらのうち好ましいスルホン酸塩系
分散剤は、リグニンスルホン酸塩およびナフタレンスル
ホン酸ホルマリン縮合物の塩である。
【0029】(c−1)本発明で使用できるリグニンス
ルホン酸塩は、木材の主要成分であるリグニンをスルホ
ン化することにより得られる水溶性高分子で、原料とす
る木材の種類や製造方法、スルホン化の程度には限定さ
れずに用いることができる。工業的に製剤市販されてい
るものを用いることができ、そのナトリウム塩として
は、日本製紙株式会社によって製造販売される商品名
「サンエキスP252」、ウエストベーコ社によって製
造販売される商品名「Reax 85A」などがあげら
れ、カルシウム塩としては、日本製紙株式会社によって
製造販売される商品名「サンエキスP201」などがあ
げられる。
【0030】(c−2)本発明で使用できるナフタレン
スルホン酸ホルマリン縮合物の塩は、公知の通常の方法
によって得ることができる。例えば、水にナフタレンス
ルホン酸と硫酸を加え、80〜90℃に加熱しながら、
ホルマリンを滴下して温度を90℃に保ちながら反応さ
せる。このとき、熟成時間を調整することにより、縮合
度を変えることができる。その後同様にアルカリまたは
アルカリ水溶液を滴下して中和し、ナフタレンスルホン
酸ホルマリン縮合物塩の水溶液が得られる。これは濃縮
乾固して精製し、固体状とすることもできる。
【0031】本発明で使用できるナフタレンスルホン酸
ホルマリン縮合物の塩の平均縮合度は通常20以下であ
り、農薬活性成分を水中へ移行させるという目的には平
均縮合度が小さいものの効果が高く、好ましい平均縮合
度は13以下であり、最も好ましいものは平均縮合度が
5以下のものである。
【0032】本発明で使用できる共重合体の水溶性塩
(b)とスルホン酸塩系分散剤(c)の粒剤への添加量
は特に限定されないが、通常は、それぞれ0.01〜2
0重量%であり、好ましくは0.1〜10重量%、より
好ましくは0.5〜5重量%の範囲である。
【0033】添加する共重合体の水溶性塩(b)に対す
るスルホン酸塩系分散剤(c)の配合割合は、特に限定
されないが、通常(b):(c)は1:0.1〜5の範
囲である。添加量比が1:1に近い場合が最も溶出促進
効果が高いため、好ましくは、1:0.5〜2であり、
より好ましくは1:0.8〜1.5である。
【0034】(d)炭酸カルシウム 炭酸カルシウムは、その製造法によって重質炭酸カルシ
ウムと軽質炭酸カルシウムに大別される。重質炭酸カル
シウムは、天然に産する石灰石、チョーク(白亜)を機
械的に粉砕することによって製造される。また、軽質炭
酸カルシウムは沈降炭酸カルシウムとも呼ばれ、石灰石
を焼成して得られる生石灰を水中に投入して得られる生
灰乳と炭酸ガスを反応させる炭酸ガス化合法によって製
造される場合と、塩化カルシウムとソーダ灰を反応させ
る炭酸塩溶液化合法によって製造される場合がある。
【0035】本発明で使用する炭酸カルシウムは、重質
炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウムのいずれも使用す
ることができるが、好ましい炭酸カルシウムは重質炭酸
カルシウムである。
【0036】本発明で使用できる炭酸カルシウムの大き
さについては特に限定されないが、比表面積は、農薬活
性成分の溶出性に影響を及ぼすため、好ましい範囲は2
000〜6000cm/gであり、より好ましくは、
3000〜5000cm/gの範囲である。また、こ
れらの範囲外では造粒性の劣化、硬度不足の現象もみら
れる。
【0037】本発明の炭酸カルシウムの粒剤への添加量
は、特に限定されないが、通常、20〜99.97重量
%、好ましくは、30〜99.79重量%、より好まし
くは40〜98.9重量%である。
【0038】本発明における(a)20℃における水溶
解度が10ppm以下の農薬活性成分、(b)イソブチ
レンまたはジイソブチレンとマレイン酸または無水マレ
イン酸との共重合体の水溶性塩、(c)スルホン酸塩系
分散剤および(d)炭酸カルシウムを含有する水面施用
農薬粒剤には、これらの成分以外に本発明の効果を損な
わない範囲で必要に応じて界面活性剤、結合剤、紫外線
吸収剤などの各種の補助剤、固体担体などが含まれてい
てもよい。これらの添加物の使用量としては、水面施用
農薬粒剤全量に対して通常0.1〜80重量%、好まし
くは0.5〜50重量%、より好ましくは0.8〜30
重量%である。
【0039】上記した界面活性剤としては、非イオン界
面活性剤、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤お
よび両性界面活性剤などが用いられる。
【0040】例えば、非イオン界面活性剤としては、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレ
ンアルキルアリールエーテル、ポリオキシアルキレンス
チリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンスチリル
フェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステ
ル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキレート、ポリ
オキシエチレンフェニルエーテルポリマー、ポリオキシ
エチレンアルキレンアリールフェニルエーテル、ポリオ
キシエチレンアルキレングリコール、ポリオキシエチレ
ン・ポリオキシプロピレンブロックポリマーなどがあげ
られる。
【0041】また、陰イオン界面活性剤としては、アル
キルアリールスルホン酸塩、ジアルキルスルホサクシネ
ート、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルサ
ルフェート、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ポリオ
キシエチレンスチリルフェニルエーテルサルフェート、
ラウリル硫酸塩などがある。
【0042】また、陽イオン界面活性剤としては、アル
キルトリメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベン
ジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩などがあ
げられる。
【0043】また、両性界面活性剤としては、ジアルキ
ルジアミノエチルベタイン、アルキルジメチルベンジル
ベタインなどがあげられる。
【0044】なお、本発明で使用できる界面活性剤とし
てはこれらの例示に限られるものではなく、1種または
2種以上を併用しても何ら問題はない。
【0045】本発明で使用できる結合剤は、天然系、半
合成系および合成系の高分子類などである。
【0046】例えば、天然系のものとしては、デンプ
ン、アラビヤガム、トラガントガム、グアーガム、マン
ナン、ペクチン、アルギン酸ナトリウム、ソルビトー
ル、ローカストビーンガム、キサンタンガム、デキスト
ラン、カードラン、プルラン、ゼラチン、カゼインなど
があげられる。
【0047】また、半合成系としては、デキストリン、
可溶性デンプン、酸化デンプン、α化デンプン、エチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシ
メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒド
ロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルエチル
セルロースなどがあげられる。
【0048】また、合成系のものとしては、ポリビニル
アルコール、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリド
ン、ポリアクリル酸ナトリウム、エチレン−アクリル酸
共重合体、ポリエチレングリコールなどがあげられる。
【0049】本発明で使用できる補助剤としては、酸化
防止剤、紫外線防止剤、結晶析出防止剤などの安定化
剤、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、p−クロロ−m
−キシレノール、p−オキシ安息香酸ブチルなどの防腐
防バイ剤、クエン酸、リン酸、炭酸マグネシウムなどの
pH調整剤などをあげることができる。
【0050】本発明で使用できる固体担体としては、非
水溶性固体担体と水溶性固体担体をあげることができ
る。
【0051】非水溶性固体担体としては、クレー、ケイ
砂およびその粉砕物、ケイソウ土、ベントナイト、タル
ク、ジークライト、セリサイト、酸性白土、活性白土、
珪石、軽石、ゼオライト、バーミキュライト、ホワイト
カーボン、シラスバルーンなどを粉砕したガラス質粉末
などの無機担体、セルロース、パルプ、モミガラ、木
粉、デンプン、大豆粉などの有機担体があげられる。
【0052】また、水溶性担体としては、塩化ナトリウ
ム、塩化カリウム、尿素、ブドウ糖、ショ糖、果糖、乳
糖などがあげられる。
【0053】また、固体担体は、これらに限定されるも
のではなく、また、これらの1種を用いても2種以上を
併用してもよい。
【0054】本発明における水面施用農薬粒剤は、例え
ば、農薬の製剤化において通常用いられる造粒法によっ
て得ることができる。
【0055】造粒法としては、押出し造粒法、転動造粒
法、転動流動造粒法、流動層造粒法、圧縮造粒法、撹拌
混合造粒法、被覆造粒法および打錠法などをあげること
ができる。円柱状の造粒物を得る場合は、押出し造粒法
が好ましく、また球状の造粒物を得る場合は、転動造粒
法および撹拌混合造粒法が好ましい。
【0056】押出し造粒法においては、まず農薬活性成
分とイソブチレンまたはジイソブチレンとマレイン酸ま
たは無水マレイン酸との共重合体の水溶性塩、スルホン
酸塩系分散剤および炭酸カルシウム、さらに必要に応じ
て、界面活性剤、結合剤、各種の補助剤、固体担体を添
加して、ジュースミキサー、ハンマーミル、レディゲミ
キサーまたはリボンミキサーなどを用いて均一に混合す
る。この混合物に水を添加して双腕ニーダーまたはリボ
ンミキサーなどを用いて混練する。
【0057】次に、この混合物をバスケット型造粒機、
スクリュー式造粒機などの押出し造粒機を用いて造粒す
る。造粒時の押出し穴径(スクリーン径)は通常0.3
〜5mm、好ましくは0.5〜2mmの範囲である。得
られた造粒物をマルメライザーなどで整粒した後、流動
層乾燥機やベッド式乾燥機などを用いて乾燥させ、次い
で篩別することにより本発明で用いられる水面施用農薬
粒剤が得られる。
【0058】2)水面施用農薬粒剤の使用方法について 本発明における水面施用農薬粒剤は、通常の水面施用農
薬粒剤と同様に水田に処理することができる。手で散粒
したり、人力散粒機や動力散粒機などの散粒機を使用し
て水田へ施用することができる。また、航空機や有人ヘ
リコプターまた無線誘導式無人ヘリコプターなどを使用
して水田へ散粒することもできる。
【0059】本発明における水面施用農薬粒剤の水田へ
の施用量は、特に限定されないが、省力的に施用する点
から10aあたり200g〜1kgで処理することが望
ましい。
【0060】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明の水面施用農
薬粒剤を得る方法を具体的に説明するが、本発明は、こ
れらの実施例に限定されるものではない。
【0061】実施例1 ビフェノックス原体21部、イソブチレンと無水マレイ
ン酸の共重合体のナトリウム塩5部、リグニンスルホン
酸ナトリウム塩5部およびデキストリン5部と比表面積
3000cm/gの炭酸カルシウム64部をハンマー
ミル(不二パウダル株式会社製)にて混合した後、この
混合物に水8部を加え双腕ニーダー(不二パウダル株式
会社製)で混練した。次に、この加水混練物を孔径1.
2mmのバスケット型スクリーンを付けた押出し造粒機
で造粒した。得られた造粒物を整粒したのち流動層乾燥
機(不二パウダル株式会社製)で乾燥した。これを1.
7mm〜710μmの篩で篩別して水面施用農薬粒剤を
得た。
【0062】実施例2 実施例1のリグニンスルホン酸ナトリウム塩を平均縮合
度10のナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリ
ウム塩とした以外は実施例1と同様にして水面施用農薬
粒剤を得た。
【0063】実施例3 実施例1のリグニンスルホン酸ナトリウム塩を平均縮合
度5のナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウ
ム塩とした以外は実施例1と同様にして水面施用農薬粒
剤を得た。
【0064】実施例4 実施例1のリグニンスルホン酸ナトリウム塩を平均縮合
度3のナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウ
ム塩とした以外は実施例1と同様にして水面施用農薬粒
剤を得た。
【0065】実施例5 CNP原体21部、ジイソブチレンと無水マレイン酸の
共重合体のナトリウム塩3部、リグニンスルホン酸ナト
リウム塩2部およびデキストリン5部と比表面積450
0cm/gの炭酸カルシウム63部をハンマーミルに
て混合した後、この混合物に水8部を加え双腕ニーダー
で混練した。次に、この加水混練物を孔径1.2mmの
バスケット型スクリーンを付けた押出し造粒機で造粒し
た。得られた造粒物を整粒したのち流動層乾燥機で乾燥
した。これを1.7mm〜710μmの篩で篩別して水
面施用農薬粒剤を得た。
【0066】実施例6 実施例5のリグニンスルホン酸ナトリウム塩を平均縮合
度8のナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウ
ム塩とした以外は実施例5と同様にして水面施用農薬粒
剤を得た。
【0067】実施例7 実施例5のリグニンスルホン酸ナトリウム塩を平均縮合
度4のナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウ
ム塩とした以外は実施例5と同様にして水面施用農薬粒
剤を得た。
【0068】実施例8 実施例5のリグニンスルホン酸ナトリウム塩を平均縮合
度2のナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウ
ム塩とした以外は実施例5と同様にして水面施用農薬粒
剤を得た。
【0069】実施例9 MCPAチオエチル原体4.2部、ジイソブチレンと無
水マレイン酸の共重合体のカリウム塩2部、リグニンス
ルホン酸ナトリウム塩3部、ポリビニルアルコール
(「PVA」とも表わす。)5部およびホワイトカーボ
ン3部と比表面積4500cm/gの炭酸カルシウム
82.8部をハンマーミルにて混合した後、この混合物
に水8部を加え双腕ニーダーで混練した。次に、この加
水混練物を孔径1.2mmのバスケット型スクリーンを
付けた押出し造粒機で造粒した。得られた造粒物を整粒
したのち流動層乾燥機で乾燥した。これを1.7mm〜
710μmの篩で篩別して水面施用農薬粒剤を得た。
【0070】実施例10 実施例9のリグニンスルホン酸ナトリウム塩を平均縮合
度10のナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリ
ウム塩とした以外は実施例9と同様にして水面施用農薬
粒剤を得た。
【0071】実施例11 実施例9のリグニンスルホン酸ナトリウム塩を平均縮合
度5のナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウ
ム塩とした以外は実施例9と同様にして水面施用農薬粒
剤を得た。
【0072】実施例12 実施例9のリグニンスルホン酸ナトリウム塩を平均縮合
度3のナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウ
ム塩とした以外は実施例9と同様にして水面施用農薬粒
剤を得た。
【0073】実施例13 フルトラニル原体21部、イソブチレンと無水マレイン
酸の共重合体のナトリウム塩4部、リグニンスルホン酸
ナトリウム塩4部およびカルボキシメチルセルロースナ
トリウム塩2部と比表面積4000cm/gの炭酸カ
ルシウム69部をハンマーミルにて混合した後、この混
合物に水8部を加え双腕ニーダーで混練した。次に、こ
の加水混練物を孔径1.2mmのバスケット型スクリー
ンを付けた押出し造粒機で造粒した。得られた造粒物を
整粒したのち流動層乾燥機で乾燥した。これを1.7m
m〜710μmの篩で篩別して水面施用農薬粒剤を得
た。
【0074】実施例14 実施例13のリグニンスルホン酸ナトリウム塩を平均縮
合度10のナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナト
リウム塩とした以外は実施例13と同様にして水面施用
農薬粒剤を得た。
【0075】実施例15 実施例13のリグニンスルホン酸ナトリウム塩を平均縮
合度5のナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリ
ウム塩とした以外は実施例13と同様にして水面施用農
薬粒剤を得た。
【0076】実施例16 実施例13のリグニンスルホン酸ナトリウム塩を平均縮
合度3のナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリ
ウム塩とした以外は実施例13と同様にして水面施用農
薬粒剤を得た。
【0077】実施例17 ベンフラカルブ原体8部、ジイソブチレンと無水マレイ
ン酸の共重合体のナトリウム塩5部、リグニンスルホン
酸ナトリウム塩2部およびデキストリン5部と比表面積
4500ccm/gの炭酸カルシウム70部、ホワイ
トカーボン10部をハンマーミルにて混合した後、この
混合物に水8部を加え双腕ニーダーで混練した。次に、
この加水混練物を孔径1.2mmのバスケット型スクリ
ーンを付けた押出し造粒機で造粒した。得られた造粒物
を整粒したのち流動層乾燥機で乾燥した。これを1.7
mm〜710μmの篩で篩別して水面施用農薬粒剤を得
た。
【0078】実施例18 実施例17のリグニンスルホン酸ナトリウム塩を平均縮
合度8のナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリ
ウム塩とした以外は実施例17と同様にして水面施用農
薬粒剤を得た。
【0079】実施例19 実施例17のリグニンスルホン酸ナトリウム塩を平均縮
合度4のナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリ
ウム塩とした以外は実施例17と同様にして水面施用農
薬粒剤を得た。
【0080】実施例20 実施例17のリグニンスルホン酸ナトリウム塩を平均縮
合度2のナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリ
ウム塩とした以外は実施例17と同様にして水面施用農
薬粒剤を得た。
【0081】比較例1 実施例1のリグニンスルホン酸ナトリウム塩をラウリル
硫酸ナトリウム塩とした以外は実施例1と同様にして水
面施用農薬粒剤を得た。
【0082】比較例2 実施例1のリグニンスルホン酸ナトリウム塩をポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテルサルフェートとした
以外は実施例1と同様にして水面施用農薬粒剤を得た。
【0083】比較例3 実施例1のリグニンスルホン酸ナトリウム塩をポリオキ
シエチレンスチリルフェニルエーテルとした以外は実施
例1と同様にして水面施用農薬粒剤を得た。
【0084】比較例4 実施例1のリグニンスルホン酸ナトリウム塩をポリオキ
シエチレンスチリルフェニルエーテルサルフェートとし
た以外は実施例1と同様にして水面施用農薬粒剤を得
た。
【0085】比較例5 実施例5のリグニンスルホン酸ナトリウム塩をラウリル
硫酸ナトリウム塩とした以外は実施例5と同様にして水
面施用農薬粒剤を得た。
【0086】比較例6 実施例5のリグニンスルホン酸ナトリウム塩をポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテルサルフェートとした
以外は実施例5と同様にして水面施用農薬粒剤を得た。
【0087】比較例7 実施例5のリグニンスルホン酸ナトリウム塩をポリオキ
シアルキレンスチリルフェニルエーテルとした以外は実
施例5と同様にして水面施用農薬粒剤を得た。
【0088】比較例8 実施例5のリグニンスルホン酸ナトリウム塩をポリオキ
シエチレンスチリルフェニルエーテルホスフェートとし
た以外は実施例5と同様にして水面施用農薬粒剤を得
た。
【0089】比較例9 実施例9のリグニンスルホン酸ナトリウム塩をラウリル
硫酸ナトリウム塩とした以外は実施例9と同様にして水
面施用農薬粒剤を得た。
【0090】比較例10 実施例9のリグニンスルホン酸ナトリウム塩をポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテルサルフェートとした
以外は実施例9と同様にして水面施用農薬粒剤を得た。
【0091】比較例11 実施例9のリグニンスルホン酸ナトリウム塩をポリオキ
シアルキレンスチリルフェニルエーテルとした以外は実
施例5と同様にして水面施用農薬粒剤を得た。
【0092】比較例12 実施例9のリグニンスルホン酸ナトリウム塩をポリオキ
シエチレンスチリルフェニルエーテルサルフェートとし
た以外は実施例9と同様にして水面施用農薬粒剤を得
た。
【0093】比較例13 実施例13のリグニンスルホン酸ナトリウム塩をラウリ
ル硫酸ナトリウム塩とした以外は実施例13と同様にし
て水面施用農薬粒剤を得た。
【0094】比較例14 実施例13のリグニンスルホン酸ナトリウム塩をポリオ
キシエチレンノニルフェニルエーテルサルフェートとし
た以外は実施例13と同様にして水面施用農薬粒剤を得
た。
【0095】比較例15 実施例13のリグニンスルホン酸ナトリウム塩をポリオ
キシエチレンスチリルフェニルエーテルとした以外は実
施例13と同様にして水面施用農薬粒剤を得た。
【0096】比較例16 実施例13のリグニンスルホン酸ナトリウム塩をポリオ
キシエチレンスチリルフェニルエーテルサルフェートと
した以外は実施例13と同様にして水面施用農薬粒剤を
得た。
【0097】比較例17 実施例13のリグニンスルホン酸ナトリウム塩を0部と
して除き、炭酸カルシウムを73部とした以外は実施例
13と同様にして水面施用農薬粒剤を得た。
【0098】比較例18 実施例13のイソブチレンと無水マレイン酸の共重合体
のナトリウム塩4部を0部として除き、リグニンスルホ
ン酸ナトリウム塩を平均縮合度3のナフタレンスルホン
酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩とし、炭酸カルシウム
を73部とした以外は実施例13と同様にして水面施用
農薬粒剤を得た。
【0099】比較例19 実施例17のリグニンスルホン酸ナトリウム塩をラウリ
ル硫酸ナトリウム塩とした以外は実施例17と同様にし
て水面施用農薬粒剤を得た。
【0100】比較例20 実施例17のリグニンスルホン酸ナトリウム塩をポリオ
キシエチレンノニルフェニルエーテルサルフェートとし
た以外は実施例17と同様にして水面施用農薬粒剤を得
た。
【0101】比較例21 実施例17のリグニンスルホン酸ナトリウム塩をポリオ
キシアルキレンスチリルフェニルエーテルとした以外は
実施例17と同様にして水面施用農薬粒剤を得た。
【0102】比較例22 実施例17のリグニンスルホン酸ナトリウム塩をポリオ
キシエチレンスチリルフェニルエーテルホスフェートと
した以外は実施例17と同様にして水面施用農薬粒剤を
得た。
【0103】試験例1(水中拡展性試験) 直径9cm、深さ1.5cmの大きさのガラスシャーレ
に3度硬水50mlを入れ、水温を20℃に保つ。実施
例、比較例で調製した粒剤を粒長2mmになるように両
端を切り揃えたものをシャーレの中央に投入する。投入
後、30分経過した時点で、拡展部分の長径と短径を測
定し、拡展面積を下記式から求めた。結果を表1〜表4
に示す。
【0104】
【数1】
【0105】測定は5回繰り返して行い、拡展面積の平
均値を求めて水中拡展性の指標とした。
【0106】試験例2(水中溶出性試験) 腰高シャーレ(直径14.5cm × 高さ 9cm)
に500mlの10度硬水を入れ(水深約3cm),2
0℃恒温室に静置する.ここに実施例、比較例で調製し
た粒剤16.5mgを散粒し、1、2、4、8、12、
24、48および72時間静置後にシャーレ内の5箇所
で水深1.5cmの位置より各水1mlを採取し、この
採取水を混合(計5ml)する。HPLC法により採取
水中の有効成分濃度(ppm)を測定する。結果を表1
〜表4に示す。
【0107】
【表1】
【0108】
【表2】
【0109】
【表3】
【0110】
【表4】
【0111】試験例3(殺草効果および水稲薬害試験) 水田に水稲(品種:日本晴、2葉期苗)を機械移植した
後、1区3m(1.5m×2m)の大きさに区切り試
験区を作った。タイヌビエ種子(1.2g)を試験区全
面に均一に播種した。タイヌビエが1葉期に到したと
き、実施例および比較例の粒剤3g(10アールあたり
1kgに相当)を試験区の全面に均一に散粒した。調査
は薬剤処理30日後に行い、試験区内で生き残ったタイ
ヌビエを抜き取り、その乾燥重量(g)を測定し、下記
式により各区の除草率(%)を求めた。
【0112】
【数2】
【0113】また、水稲薬害は下記基準により区内のイ
ネについて達観調査した。結果を表5に示す。
【0114】水稲薬害 0:なし 1:僅少 2:小 3:中 4:大
5:極大(枯死)
【0115】
【表5】
【0116】
【発明の効果】本発明を実施すると、次のような効果が
もたらされる。すなわち、本発明の水面施用農薬粒剤
は、第1に、水中への粒剤の粒子の崩壊性が良好であ
り、農薬活性成分がほどよく水中に溶出して狭い範囲に
長時間にわたり高濃度となっていることはない。第2
に、溶出した農薬活性成分は、水中に均一に拡展する。
第3に、こうした効果は、処理量を従来の10アールあ
たり3kgから1kgに減らしても得ることができる。
第4に本発明の水面施用農薬粒剤は、含有する農薬活性
成分の本来の効果を発揮するとともに作物に対する薬害
もない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A01N 39/04 A01N 39/04 A 47/24 47/24 C

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)20℃における水溶解度が10p
    pm以下の農薬活性成分、(b)イソブチレンまたはジ
    イソブチレンとマレイン酸または無水マレイン酸との共
    重合体の水溶性塩、(c)スルホン酸塩系分散剤および
    (d)炭酸カルシウムを含有することを特徴とする、水
    面施用農薬粒剤。
  2. 【請求項2】(c)スルホン酸塩系分散剤がリグニンス
    ルホン酸塩であることを特徴とする、請求項1に記載の
    水面施用農薬粒剤。
  3. 【請求項3】(c)スルホン酸塩系分散剤が平均縮合度
    13以下のナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物の塩
    であることを特徴とする、請求項1に記載の水面施用農
    薬粒剤。
  4. 【請求項4】(c)スルホン酸塩系分散剤が平均縮合度
    5以下のナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物の塩で
    あることを特徴とする、請求項1に記載の水面施用農薬
    粒剤。
  5. 【請求項5】 (b)イソブチレンまたはジイソブチレ
    ンとマレイン酸または無水マレイン酸との共重合体の水
    溶性塩がイソブチレンまたはジイソブチレンとマレイン
    酸または無水マレイン酸のモル比が1:4〜4:1で重
    合度が15〜150の範囲であることを特徴とする、請
    求項1〜4に記載の水面施用農薬粒剤。
  6. 【請求項6】(b)イソブチレンまたはジイソブチレン
    とマレイン酸または無水マレイン酸との共重合体の水溶
    性塩がイソブチレンまたはジイソブチレンとマレイン酸
    または無水マレイン酸のモル比が1:4〜4:1で重合
    度が20〜50の範囲であることを特徴とする、請求項
    1〜5に記載の水面施用農薬粒剤。
  7. 【請求項7】(d)炭酸カルシウムの比表面積が200
    0〜6000cm/gの範囲にあることを特徴とす
    る、請求項1〜6に記載の水面施用農薬粒剤。
  8. 【請求項8】(d)炭酸カルシウムの比表面積が300
    0〜5000cm/gの範囲にあることを特徴とす
    る、請求項1〜6に記載の水面施用農薬粒剤。
  9. 【請求項9】(a)20℃における水溶解度が10pp
    m以下の農薬活性成分が除草活性成分であることを特徴
    とする、請求項1〜7に記載の水面施用農薬粒剤。
  10. 【請求項10】請求項1〜8に記載の水面施用農薬粒剤
    を10アールあたり200g〜1kgの割合で水田に施
    用することを特徴とする、農薬粒剤の水面施用方法。
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