JP2003284978A - 塗料の分離装置 - Google Patents

塗料の分離装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工業用水の使用を少なくした場合であって
も、塗料スラッジの含水量を低減させることを目的とす
る。 【解決手段】 塗装ブース4の床面7に沈降した塗料を
洗い流すための工業用水を供給する第一分離槽12と、
第一分離槽12に貯留される工業用水の一部が循環する
第二分離槽13と、第一分離槽12から第二分離槽13
に塗料スラッジを多く含む工業用水を供給するためのフ
ロート式ポンプ14を備えた塗料の分離装置1。フロー
ト式ポンプ14は、第一分離槽12の水位の変動に連動
して工業用水の吸引口が移動する構成を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワークの塗装を行
う設備において余剰の塗料を除去するために用いられる
液体から塗料を分離する塗料の分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車などの生産ラインにおいては、車
体やドアなどのワークに塗装を施す塗装工程を有してい
る。この塗装工程は、塗装ブースとよばれる空間におい
て、ワークにスプレーガンから塗料を噴き付けることに
より行われる。スプレーガンから噴霧される塗料のう
ち、余剰分(オーバースプレーミスト)は塗装ブース内
を流れるエアのダウンフローにより床面に降下させられ
る。床面は工業用水の供給および排水が可能に構成され
ており、床面に降下した未固着の塗料を工業用水で洗い
流し、塗装ブース外の分離槽を有する分離装置に排出し
ている。工業用水は、分離槽において塗料と分離させら
れた後に、ポンプなどにより再び塗装ブースの床面に供
給される。
【0003】工業用水から塗料をスラッジとして分離さ
せる分離装置としては、第一、第二の二つの分離槽を備
えるものが知られている。すなわち、塗装ブースからの
排出される塗料を含む工業用水は第一分離槽で受け、第
一分離槽内の工業用水の一部を第二分離槽に導入する。
第二分離槽に導入された塗料スラッジ(粕)は、凝集が
さらに促進させられ、凝集した塗料スラッジは第二分離
槽内において工業用水から分離させられる。このような
分離装置は、二槽構造を有することで、塗料スラッジの
凝集のための時間を充分に確保することができるので、
回収される塗料スラッジに含まれる水分量を減少させる
ことができる。なお、塗料スラッジの含水量を減少させ
ることのメリットとしては、取り扱いの容易さや、廃棄
物の重量の削減があげられる。
【0004】また、このように二つの槽からなる分離装
置において、塗料スラッジ中の水分量をさらに減少させ
る構成については、特開平7−148451号公報に開
示されている。この分離装置は、第二分離槽において分
離させた塗料スラッジを、さらに脱水処理するための脱
水手段を備え、脱水手段から排出される塗料スラッジを
廃棄すると共に、脱水手段により分離させた工業用水を
再び、第一分離槽に供給している。なお、脱水手段は、
含水塗料スラッジを一時的に滞溜させる貯溜槽および脱
水機から構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ようにして行われる工業用水と塗料(スラッジ)との分
離は、塗料スラッジ中の水分量を減少できるものの、実
質的には、第一分離槽、第二分離槽、および、貯溜槽の
三槽構造で塗料スラッジの凝集のための時間を稼ぐ方法
であるため、その間に塗装ブースに供給する工業用水の
水量を確保するためには第一分離槽の容量を大きくし、
系を循環する工業用水の水量を多くする必要があった。
ここで、分離槽は、そのメンテナンスのために定期的に
清掃が行われ、その際に工業用水は排水として処理され
るが、生産ラインにおける排水処理の観点からは、排水
となる工業用水の量を最低限に止めたいという要望があ
る。このように、塗料スラッジの含水量と工業用水の量
との間には、塗料スラッジの含水量を少なくすると必要
な工業用水の量が増え、工業用水の量を減らすと塗料ス
ラッジの含水量が多くなるという、得失の関係があり、
ここに解決すべき課題が生じる。したがって、本発明
は、工業用水の使用量を少なくした場合であっても、塗
料スラッジの含水量を低減させることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決する本
発明の請求項1に係る発明は、ワークの塗装時に発生す
る余剰な塗料のうち、塗装ブースの床面に沈降した塗料
を洗い流すための液体を保持し、かつ、回収した液体か
ら塗料を分離させるための第一分離槽と、第二分離槽と
を含んで構成される分離装置であって、フィンを配設し
た回転体の回転により吸引力を発生させて液体を吸引口
から吸引し、回収した液体の一部を第一分離槽から第二
分離槽に供給する供給手段を有し、吸引口は第一分離槽
の水位の変動に追従して移動可能に構成され、供給手段
のケーシングに回転可能に収容される回転体は、フィン
の先端とケーシングとの間に液体を通流可能な隙間を備
える塗料の分離装置とした。
【0007】第一分離槽の容量を前記従来の分離槽より
も少なくした場合に、液体の水位が変動し易くなるが、
第二分離槽への供給手段の吸引口が、水位の変動に追従
して移動するために、第一分離槽の表面に浮遊する塗料
スラッジを効率良く第二分離槽に供給することができ、
分離槽からの塗料スラッジの排出を安定的に行うことが
可能になる。また、供給手段において吸引力を発生させ
るための回転体のフィンと、供給手段のケーシングとの
間に液体を通流可能な隙間を備えた。この隙間により液
体に含有される粘着性を有する塗料による固着を防止で
きる。
【0008】本発明の請求項2に係る発明は、請求項1
に記載の塗料の分離装置において、第二分離槽が前記液
体を保持する容量は、第一分離槽が液体を保持する容量
の1/10から1/100である構成とした。
【0009】このような分離装置は、一槽構造とほとん
ど同じ液量でも確実に塗料スラッジを分離し、排出する
ことが可能になる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態について図面を
参照しながら詳細に説明する。図1は本実施形態におけ
る分離装置を備えた塗装設備の全体構成を示す図であ
る。本実施形態における分離装置1は、自動車の塗装工
程において、ワークである車体Wを塗装する塗装設備2
に含まれるものである。すなわち、塗装設備2は、車体
Wに塗料を噴き付ける塗装装置3と、塗装装置3から排
出される余剰塗料を含む工業用水を一時的に滞溜させる
ための分離槽を含む分離装置1とから構成されている。
【0011】塗装装置3は、ワークを収容可能な塗装ブ
ース4と、図示しない搬送手段で塗装ブース4内を搬送
される車体Wに塗料を噴霧するスプレーガン5aを備え
るロボットアーム5とから構成されている。なお、図1
において塗装ブース4は、車体Wの搬送方向に垂直な断
面が図示されている。
【0012】塗装ブース4は、床面6が傾斜しており、
床面6の最も低い場所には工業用水の排水口7を備えて
いる。床面6または側面には、床面6上の塗料を洗い流
す工業用水を供給するノズル8が設けられており、天井
面9にはエアを下向きに噴き出すエア噴出手段10が取
り付けられている。エア噴出手段10はスプレーガン5
aから噴霧された塗料のうち、車体Wに定着しなかった
ミスト状の余剰塗料を床面6に降下させるために用いら
れる。
【0013】分離装置1は、塗装ブース4の床面6に沈
降した塗料を洗い流すための工業用水を供給する第一分
離槽12と、第一分離槽12に貯溜される工業用水の一
部が循環する第二分離槽13と、第一分離槽12と第二
分離槽13とを連結するためのフロート式ポンプ14お
よび分流路15ならびに帰還路16と、第二分離槽13
から排出される塗料スラッジを溜め置きするメッシュ金
網17とを有し、第一分離槽12内の工業用水を供給路
18および汲み上げポンプ19により塗装ブース4に供
給可能に構成されている。
【0014】第一分離槽12は、塗装設備2の稼動時
に、約300トンの工業用水を貯溜可能に構成されてお
り、前記した供給路18は第一分離槽12の一端側12
aの下部側面に連結されている。この一端側12aには
フロート式ポンプ14も配置されている。一方、第一分
離槽12の他端側12bには、工業用水の液面よりも所
定距離だけ上方に排出路11の開口、および、帰還路1
6の開口が配置されている。第一分離槽12の容量は、
塗装ブース4の大きさや、塗装ブース4の床面6を覆う
ように流れる工業用水の量や、分離剤により決まる塗料
と工業用水との分離に要する時間などにより変化する
が、本実施形態では、第一分離槽12の容量は、第一分
離槽12内での工業用水の滞溜時間が前記の分離に必要
な時間に対して実質的に半分以下の時間になるような容
量に設計している。このように滞溜時間を短縮すること
で第一分離槽12内で凝集し切れない塗料スラッジが多
くなる可能性があるが、後に説明するフロート式ポンプ
14および第二分離槽13により塗料スラッジの凝集を
促進させることで、第一分離槽12における滞溜時間を
短縮化しつつも、工業用水から塗料を確実に分離させて
いる。なお、工業用水の滞溜時間を短縮化させる、つま
り、第一分離槽12の容量を減少させることの効果とし
ては、設備面積の減少や、メンテナンスの容易さ、排水
として廃棄する工業用水の量の大幅な削減などがあげら
れる。
【0015】フロート式ポンプ14は、図2(a)に示
すように、塗料スラッジを含む工業用水を吸引する吸引
口となるカップ21を有し、カップ21の下端が固定さ
れたケーシング22内には、吸引のためのエジェクタ効
果を発現させるノズル23と、モータ24の回転軸25
に連結された回転体26とを有している。吸引された塗
料スラッジおよび工業用水は回転体26の回転により吐
出管27へと導かれ、その一部を除いて図1に示す分流
路15に供給される構成になっている。分流路15に供
給されない一部の塗料および工業用水は、吐出管27か
ら分岐する循環路28からノズルへ23と供給され、エ
ジェクタ効果の発現に供される。また、ケーシング22
およびモータ24は架台29に固定されており、架台2
9には、カップ21が常に所定距離だけ第一分離槽12
の液面下に位置するような浮力を与えるフロート30が
接続されている。なお、図2にはフロート30は一つの
み図示されているが、実際には複数のフロートにより浮
力を確保している。
【0016】このフロート式ポンプ14の特徴の一つ
は、第一分離槽12の水位によらず、液面からカップ2
1までの距離をほぼ一定に保つことである。前記したよ
うに系内に循環する工業用水の水量が少ないために第一
分離槽12の水位は上下に変動し易いが、フロート式ポ
ンプ14を用い、変動に応じてカップ21の位置を移動
させることで塗料スラッジを含む工業用水を液面から常
に一定量吸引し、第二分離槽13に供給することができ
ている。なお、カップ21の開口端21aと液面との距
離は、10mmから30mmであることが望ましい。1
0mmよりも少ないと第二分離槽13への供給量を確保
することが困難になり、30mmよりも多いと、第二分
離槽13に供給する塗料スラッジよりも工業用水の水分
量が多くなり過ぎ、第二分離槽13における塗料スラッ
ジの効率的な分離が困難になるからである。
【0017】また、フロート式ポンプ14は、塗料スラ
ッジを含む工業用水の吸引時に大気も吸引し、大気で工
業用水を攪拌しながら第二分離槽13に供給することを
特徴としている。大気はケーシング22内でノズル23
からのジェット噴流、および、回転体26の回転により
工業用水と混ざり、分流路15内での塗料スラッジの凝
集の促進、および、分流路15の内壁への塗料スラッジ
の固着を防止している。
【0018】さらに、粘着性を有する塗料スラッジを含
む工業用水を供給するために、図2(a)、および、回
転体の拡大斜視図である図2(b)に示す回転体26に
おいて、回転軸方向に立設するフィン26aの先端26
bとケーシング22との間には5mm程度の隙間dを設
けている。この隙間dは工業用水のみを供給する場合、
あるいは、非粘着性のパーティクルを含む工業用水を供
給する場合に比べて、大きな隙間になっており、回転体
26とケーシング22とが塗料により固着されることを
防止している。
【0019】図1に示す第二分離槽13は、塗料スラッ
ジの分離および廃棄のために設けられている。その容量
は、第一分離槽12の容量に比べて充分に小さく、1/
10から1/100程度になっており、塗装設備2で使
用する工業用水の水量を実質的に増加させるものではな
い。分流路15は第二分離槽13の一端側13aの液面
よりも上方に位置し、帰還路16は他端側13bの下部
に連結されている。他端部13bの液面近くには溢流堰
40が設けられており、溢流堰40を越えた塗料スラッ
ジがメッシュ金網17に排出されるように構成されてい
る。第二分離槽13に供給される工業用水は、所定高さ
から液面に投下されるので、ここでも工業用水が大気と
攪拌され、塗料スラッジの凝集・成長が促進される。な
お、第二分離槽13を底部からエアバブルを噴き出す構
成にして、さらに塗料スラッジの凝集・成長、ならび
に、塗料スラッジの浮き上がりを促進させても良い。
【0020】次に、この塗装設備2で行われる処理につ
いて、工業用水の流れを中心に、順を追って説明する。
まず、準備段階として、所定量の工業用水を分離装置1
に注入すると共に、工業用水に分離剤を混ぜて、塗料を
洗い流すための液体を作製する。そして、塗装設備2を
稼動させる際には、塗装ブース4のエア噴出手段10か
らエアを噴き出させると共に、汲み上げポンプ19およ
びフロート式ポンプ14を稼動させて、分離剤を含む液
体である工業用水を塗装ブース4と第一分離槽12およ
び第二分離槽13との間で循環させる。
【0021】車体Wが搬送されてきたら、ロボットアー
ム5が稼動し、車体Wに塗料を噴霧する。この際に余剰
な塗料がエアのダウンフローにより床面6に降下する
が、床面6を覆うように工業用水が流れているので、塗
料は床面6に固着する前に工業用水に洗い流されて、排
出口7から排出路11を経て、第一分離槽12に排出さ
れる。
【0022】第一分離槽12においては、入力端である
他端側12bから出力端である一端側12aへ向かって
工業用水が流動すると共に、工業用水中に分散し、分散
している塗料が分離剤の作用により塗料スラッジとして
凝集し、浮上する。これにより、第一分離槽12の底部
付近(特に他端側)には塗料をほとんど含まない工業用
水の割合が多くなり、第一分離槽12の液面付近には塗
料が凝集して形成された塗料スラッジを多く含む工業用
水の割合が多くなる。
【0023】液面付近の塗料スラッジを多く含む工業用
水はフロート式ポンプ14に吸引され、大気と混合され
ながら、第二分離槽13に供給される。分流路15にお
いて大気に攪拌されながら凝集が促進させられた塗料ス
ラッジは、第二分離槽13において、さらに成長し、第
二分離槽13の液面付近には粒径の大きい塗料スラッジ
が浮上し、集まる。このような塗料スラッジは、溢流堰
40からオーバーフローし、メッシュ金網17に排出さ
れる。一方、塗料スラッジが浮上することにより塗料含
有量が減少した工業用水は、第二分離槽13の底部付近
から取り出され、帰還路16を経て第一分離槽12の他
端側12bに導入される。この工業用水に、分離し切れ
なかった塗料が含有されていたとしても、一端側12a
の供給路18に流動するまでの間に凝集して浮上し、再
び第二分離槽13に導入されるので、結果的に工業用水
に含まれていた塗料は、ほとんどがフロート式ポンプ1
4および分流路15を経て第二分離槽13から排出され
る。
【0024】このようにして工業用水は、塗料と分離さ
せられ、ほとんど塗料を含まない工業用水として第一分
離槽12の一端側12aの底部から供給路18を経て、
再び、塗装装置3に供給され、床面6の降下した塗料の
洗い流しに使用される。
【0025】本実施形態の塗装設備2によれば、使用す
る工業用水の量を削減しつつ、塗料スラッジを確実に排
出することができる。特に、フロート式ポンプ14にお
いて常に一定量の塗料スラッジを多く含む工業用水を吸
引させることで、塗料スラッジの排出を安定して行うこ
とができる。このフロート式ポンプ14は、大気を混入
させることで工業用水中の塗料スラッジの凝集を促進さ
せるという効果も奏し、ポンプの安定した吐出量を確保
するために、図2に示す回転体26とケーシング22と
の間に隙間を設けている。さらに、分離装置1の全体の
容量を実質的に増加させない容量を有する第二分離槽1
3との間で工業用水の少なくとも一部を巡回させること
で、塗料スラッジの凝集を促進させ、確実な固液分離を
実現している。このようにして塗料スラッジを分離する
と、粒径が大きく、含水量の少ない塗料スラッジが得ら
れるので、塗料スラッジの排出重量を低減でき、その取
り扱いも容易になる。また、第一、第二分離槽12,1
3の底部に沈殿し、固着する塗料もほとんどなくなるの
で、第一、第二分離槽12,13の清掃の頻度を低減さ
せることができる。
【0026】なお、600トンの分離槽を用いて滞溜時
間を8分から10分とし、含水率が80%の塗料スラッ
ジを得ていた条件に対して、この分離装置1を含む塗装
設備2を適用すると、第一分離槽12、第二分離槽13
での保水量をそれぞれ300トン、4トンとし、第一分
離槽12での滞溜時間を4分程度としても、塗料スラッ
ジの含水率を60%以下に低減させることができてい
る。
【0027】本発明は前記の実施形態に限定されるもの
ではなく広く応用することができる。例えば、塗装設備
2の用途は、自動車の車体Wの塗装に限定されずに、あ
らゆるワークの塗装に適用することが可能である。ま
た、塗装設備2はロボットアーム5を用いて塗装を行う
としたが、手吹きガンを用いて人手により塗装を行う場
合であっても本実施形態の分離装置1を適用することが
できる。フロート式ポンプ14は、塗料スラッジを含む
工業用水を吸引するカップ21のみが液面の移動に追従
して移動する構成であっても良い。塗料スラッジの凝集
・浮上を促進させるために、第一分離槽12の底部から
エアを噴き出しても良い。また、メッシュ金網17は塗
料スラッジを収容できるものであれば、その形態や形状
は問わない。メッシュ金網17の替わりにデカンタなど
の分離手段を配置して、さらに塗料スラッジの含水量を
減少させても良い。
【0028】
【発明の効果】本発明の請求項1に記載した塗料の分離
装置によれば、少ない液量であっても、確実に塗料スラ
ッジから液体を分離させることができる。分離装置の設
置面積の減少や、メンテナンスの容易化を図ることがで
き、分離される塗料スラッジの含水量も減少できるの
で、排出物の重量削減にも資する。請求項2に記載の塗
料の分離装置によれば、一槽構造とほとんど同じ液量で
も確実に塗料スラッジを分離し、排出することが可能に
なる。メンテナンスが容易で、排出物の重量削減にも資
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態における塗料の分離装置の構成を示
す図である。
【図2】(a)フロート式ポンプの構成を示す図、
(b)回転体の斜視図である。
【符号の説明】
1 分離装置 2 塗装設備 4 塗装ブース 12 第一分離槽 13 第二分離槽 14 フロート式ポンプ 11 排出路 15 分流路 16 帰還路 18 供給路 19 汲み上げポンプ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークの塗装時に発生する余剰な塗料の
    うち、塗装ブースの床面に沈降した塗料を洗い流すため
    の液体を保持し、かつ、回収した前記液体から前記塗料
    を分離させるための第一分離槽と、第二分離槽とを含ん
    で構成される分離装置であって、 フィンを配設した回転体の回転により吸引力を発生させ
    て前記液体を吸引口から吸引し、回収した前記液体の一
    部を前記第一分離槽から前記第二分離槽に供給する供給
    手段を有し、前記吸引口は前記第一分離槽の水位の変動
    に追従して移動可能に構成され、前記供給手段のケーシ
    ングに回転可能に収容される前記回転体は、前記フィン
    の先端と前記ケーシングとの間に前記液体を通流可能な
    隙間を形成することを特徴とする塗料の分離装置。
  2. 【請求項2】 前記第二分離槽が前記液体を保持する容
    量は、前記第一分離槽が前記液体を保持する容量の1/
    10から1/100であることを特徴とする請求項1に
    記載の塗料の分離装置。
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