JP2003278116A - 安全標識用看板の取付金具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 動きを備えた安全標識用看板に於いて、構成
体を着脱自在に分割または接続する取付金具を提供す
る。 【解決手段】 動きを伴う看板式標識１において、看板
部分を看板本体４と可動部６に分割する。看板本体と可
動部の間に、可動部を支える保持部材１２と可動部の荷
重を支える懸垂部材１６及び可動部を看板本体に接続す
る調節部材１９を相互に接続した構成を挿入する。前記
保持部材及び懸垂部材を調節部材で動かして、少なくと
も２点で看板本体に可動部を着脱自在に支持接続する安
全標識用看板の取付金具とした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、対人向け安全標識用看
板を複数部材で構成し、該部材を着脱可能に組み合わせ
る取付金具に関する。

【０００２】

【従来の技術】工事を進める際、作業者や通行人の安全
を守る看板等の標識は、危険を認識させる対象で相違す
る。車が主対象である道路では、周囲の状態を認識させ
る対象は高速移動する車両運転者になる。従って、遠方
から標識の認識が容易な様に動きを付加し、標識を移動
し易くするキャスター等を内蔵する。これに対して、周
囲の状態を認識させる対象が作業者や通行人の場合、動
きのない標識で済ますのが普通である。

【０００３】標識は昼夜を問わず使用し、夜間、特に多
数の人の眼に触れる場所では、電飾や蛍光による反射機
能が付加される。多くの道路工事の現場で使用する動き
を伴う標識は、人間の外観を持つ人型ロボットもしくは
人間を描いた看板に、左右か前後の動きに限定した腕機
構を組込み一体化した構造として、腕先端に危険表示の
旗もしくは灯火を付ける。また、看板式標識では、移動
を考慮して二つ折りとし、背丈を低くしたタイプもあ
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、道路工事に
使用する動きを伴う標識を対象とする。工事で使用する
安全標識の内、動きのない標識は価格も低く、使用期間
を過ぎると廃棄処分に付されることが多い。一方、動き
のある標識は価格も高く、工事期間を過ぎれば場所を変
え再使用する。然し、道路等の周囲状況の変化が激しい
場所での使用は、標識の損傷も激しく補修に手間が掛か
り、機能が充分に残されていても、損傷箇所に依り再使
用できないことがある。

【０００５】上記の課題の他に、受注競争の激化や低価
格の輸入商品による価格破壊は、安全用標識の分野にも
避け得ない課題として押し寄せ、低価格商品の提供が強
く要望され始めた。然し、要望に応えるコストダウンの
努力が、限界を超えるか近づいたことも確かで、新構造
による課題解決が期待されている。本発明では、看板式
標識を可動部と非可動部に分割し、非可動部と可動部の
間に取付金具を挿入する仕組みにより課題を解決した。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、動きを伴う看
板式標識において、看板部分を看板本体と回転部に分割
し、看板本体と可動部の間に、可動部を支える保持部材
と可動部の荷重を支える懸垂部材及び可動部を看板本体
に接続する調節部材を相互に接続した構成を挿入して、
前記保持部材及び懸垂部材を調節部材で動かし、少なく
とも二点で看板本体に回転部を着脱自在に支持接続する
安全標識用看板の取付金具である。

【０００７】

【発明の実施の形態】本発明は、動きを伴う安全標識用
看板を、可動部と看板本体に分かち、看板本体のサイズ
に関係なく、両者の間に取付金具を挿入して、可動部を
容易に看板本体に着脱する構造とした。取付金具は、少
なくとも看板本体の二箇所に支持点を形成する構造で、
少なくとも一箇所の締め込みを調整することで、可動部
を看板本体に安定良く固定することができる。また、締
め込みを解除すると可動部を看板本体から簡単に外すこ
とが出来る。

【０００８】取付金具は、可動部を支持する保持部材、
看板本体に可動部の重量を預ける懸垂部材、両部材に適
度の緊張力を与える調節部材を主部材として構成する。
各部材は看板本体の辺を利用して、看板を加工すること
なく取付ける仕組みで、方形板状の看板に簡単に取付て
固定できる様に、部材間を回動か揺動自在に接続すると
よい。また、看板本体と可動部のサイズが異なる時、適
宜な支持点が選択出来る様に、所要部材間に締代調節等
の相互位置調節機能を付与してもよい。

【０００９】

【作用】本発明の取付金具は、構成部材に付与した締め
込みと位置の調整機能により、看板本体と可動部を安定
した状態で接続固定できる。

【００１０】

【実施例】図１は、移動台車に装着した看板本体と可動
部の正面図である。図２は、図１の背面図で、看板本体
に取付金具を使用して可動部を固定した状態図である。
図３は、取付金具の構成を示す斜視図である。図４は、
懸垂部材に位置調整機能を付与した取付金具の斜視図で
ある。図５は、現在使用されている可動部を内蔵したロ
ボット式標識の正面図である。

【００１１】図１のように、標識１は台車２の受部３に
看板本体４の脚５を挿入起立させ、看板本体左側面の所
要位置に、腕７を矢印方向に揺動する可動部６を装着す
る。図２のように，看板本体と可動部は取付金具１１に
より着脱可能に装着固定される。取付金具は保持部材１
２と懸垂部材１６及び調節部材１９で構成する。保持部
材と懸垂部材はボルト１５でＴ字に接続し固定し、保持
部材と調節部材は双方の間をボルト２２で調節可能に接
続する。

【００１２】図３のように、保持部材１２はＡ台座１３
の外側で可動部６を支え、保持部材内側のＢ台座１４を
看板本体４の左右枠の何れかに接触させる。懸垂部材１
６はＤ台座１７を看板本体の上辺に接触させ可動部の荷
重を支持する。調節部材１９はＥ台座２０を保持部材の
Ａ台座に対向する看板本体４の枠に配置し、保持部材の
Ｃ台座１８とＥ台座２０の間に渡したボルト２２で、可
動部を看板本体に引き付けて荷重を三点支持する。

【００１３】本構成は、可動部６を看板本体４の三辺で
支持するので、可動部を安定よく固定できる。牽引に使
用するボルト２２は、ターンバックルもしくは引張ばね
による弾性支持等の他の手段に置き換えてもよい。保持
部材と懸垂部材はＴ字に接続し固定するボルト１５をピ
ンに代えて回動自在としてもよい。この接続は、看板本
体４の各辺と取付金具１１の各台座との馴染みを向上す
る効果がある。また、台座が辺から外れぬ様に縁２３付
きとするとよい。

【００１４】図４は、取付金具の保持部材と懸垂部材の
接続手段の別態様である。看板の大きさが異なると、両
部材をＴ字に接続固定する方式は、バランスを取る位置
合わせが難しいが、懸垂部材１６Ａ，１６Ｂの間に調節
部材と同様のねじ２２Ａを組込むと位置調節が楽にな
る。ねじを複数のピン孔に置き換えて選択する方式とし
てもよい。図３，４に示す取付金具は、看板本体４のサ
イズの違いに対応し、且つ、取付孔等の加工の必要がな
く、可動部６の着脱が簡単で迅速にできる。

【００１５】図５は、現在使用されているロボット式標
識３０の正面図で、旗等を持つ腕用の可動部を内蔵する
一体型として作られている。従って、損傷等の事故で標
識機能の全体もしくは一部分が失われると、交換もしく
は補修が必要になる。これに対して、本願発明の取付金
具１１を使用した標識は、予め、看板本体と可動部を分
割しておくので、損傷部位の交換だけで済み、非損傷部
は再利用することができる。

【００１６】

【発明の効果】本発明の安全標識用看板の取付金具の使
用で下記の効果を得た。 取付金具により可動部を着脱可能にすると、看板本体
の損傷もしくは図柄の変更を必要とした時、別看板え移
し替が容易にできる。従って、構成部品の活用度が向上
した。 取付金具の使用は標識に掛かるコストの節減に寄与し
た。 取付金具は軽量で扱い易く、異サイズの方形板状看板
への順応性もよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】移動台車に装着した看板本体と可動部の正面図
である。

【図２】図１の背面図で、看板本体に可動部を取付金具
で固定した状態図である。

【図３】取付金具の構成を示す斜視図である。

【図４】懸垂部材に位置調節機能を付与した取付金具の
斜視図である。

【図５】現在使用されている可動部を内蔵したロボット
式標識の正面図である。

【符号の説明】

１ 標識 ２ 台車 ４ 看板本体 ６ 可動部 １１ 取付金具 １２ 保持部材 １６，１６Ａ，１６Ｂ 懸垂部材 １９ 調節部材 ２２，２２Ａ ボルト

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 動きを伴う看板式標識（１）において、
   看板部分を看板本体（４）と可動部（６）に分割し、 看板本体と可動部の間に、可動部を支える保持部材（１
   ２）と可動部の荷重を支える懸垂部材（１６）及び可動
   部を看板本体に接続する調節部材（１９）を相互に接続
   した構成を挿入して、前記保持部材及び懸垂部材を調節
   部材で動かし、少なくとも二点で看板本体に可動部を着
   脱自在に支持接続する安全標識用看板の取付金具。
2. 【請求項２】 保持部材（１２）と懸垂部材（１６）を
   ピンで回動自在に接続し、その懸垂部材が位置調節機能
   を備える請求項１に記載の安全標識用看板の取付金具。