JP2003273566A - 磁気シールド装置 - Google Patents

磁気シールド装置

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JP2003273566A JP2002076806A JP2002076806A JP2003273566A JP 2003273566 A JP2003273566 A JP 2003273566A JP 2002076806 A JP2002076806 A JP 2002076806A JP 2002076806 A JP2002076806 A JP 2002076806A JP 2003273566 A JP2003273566 A JP 2003273566A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1ターンコイルの集合体を磁気シールドルー
ム全体に巻くか予めパネルに組み込み有限長ソレノイド
コイルを形成し、渦電流シールドと同様、或いはそれを
模した電流分布を人工的に発生させ、均一磁界を発生さ
せるようにして低域から広域までの磁気ノイズを遮蔽す
る装置を提供する。 【解決手段】密封状態の部屋に形成し、高導電率の部材
で形成した高導電率層を少なくとも1層以上含み、且つ
高導電率の部材を含まない高透磁率の部材で形成した高
透磁率層からなる壁を有する磁気シールドルームと、前
記壁の前記高透磁率層の有する導電性による渦電流シー
ルド効果によるシールドを行う磁気シールド手段とを備
えてなる磁気シールド装置であって、前記磁気シールド
手段は、前記壁に配置され、前記壁を形成する前記高導
電率層が形成する渦電流分布による反抗磁場を模した磁
場分布を生成する電流を流すコイルを有することを特徴
とする磁気シールド装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、微弱な脳磁場を
計測する脳磁計測システムに必ず使われる磁気シールド
ルームの遮蔽特性改善に関するもので、電気的なアクテ
ィブ補正により環境磁場を低減させるアクティブ磁気シ
ールド装置に関する。又、この発明は脳磁ばかりでな
く、心磁などの生体磁場計測用磁気シールドルームにも
適用可能である。更に、電子ビーム露光装置や高分解能
のMRI装置(核磁気共鳴画像診断装置)用の簡易磁気
シールドルームにも適用できる。
【0002】
【従来の技術】従来技術における、SQUID(Sup
erconducting Quantum Inte
rference Device;超電導量子干渉素
子)を使った生体磁気計測システムは、極めて微弱な信
号を計測するため、環境磁気雑音を磁気シールドルーム
で低減させると共に、グラジオメータと呼ばれる差分ピ
ックアップコイルを使って遠方に起源を持つ磁気変動ノ
イズを低減させている。
【0003】SQUIDは、地磁気の1億分の1以下の
磁場を検出することができる高感度の磁気センサであ
り、超電導の量子化現象を利用しており、従来の磁気セ
ンサに対し3桁以上の感度を有し、使用する材料により
液体ヘリウム温度(4.2K)または液体窒素温度(7
7.3K)で動作可能となっている。
【0004】ピックアップコイルの形状は、低減させる
磁場の成分に応じて1次微分グラジオメータ、2次微分
グラジオメータなどがあり、環境磁界変動を低減させる
効果のないマグネトメータと呼ばれるものもある。一般
的には効果と寸法の兼ね合いから1次微分グラジオメー
タが最もよく使われる。このピックアップコイルは、遠
方磁界変動のゼロ次成分は差動コイルでキャンセルされ
るが、センシングコイルに近い磁場源(すなわち生体の
神経活動など)から発生する磁場分布は1次以上の成分
を持つため計測することができる。
【0005】図13は磁気シールドルームの斜視図、図
14はその断面図である。この図13及び図14におい
て、磁気シールドルーム11はスペースを設けた2層の
パーマロイの層からなる内壁12及び外壁13と、渦電
流を利用して磁気遮蔽効果を増すことと高周波磁気遮蔽
を目的とするアルミや銅などの高導電率層14をパーマ
ロイ層の内壁12と外壁13の間に入れた構造となって
おり、又、ルーム内に出入りする出入口部15が設けら
れると共に、内部にSQUID16及び測定テーブル1
7が設置されている。一方、このような磁気シールドル
ーム11によるシールドばかりでなく、磁気シールドの
低コスト化を図るため、以下の参考文献1〜3に記載さ
れたアクティブ磁気シールド法が提案されている。これ
は、キャンセルコイルとしてのヘルムホルツコイル中に
環境磁場計測用センサを置いてキャンセル磁場を生成す
ることで、センサ周辺の環境磁場を低減させようという
ものである。
【0006】参考文献1:富田他 第15回日本生体
磁気学会論文集vol.13 No1,2000 p1
72−173 参考文献2:加藤他 第15回日本生体磁気学会論文
集vol.13 No1,2000 p170−171 参考文献3:栗城 北大電子科学研究所発行「電子科
学研究」p18−23 平成12年。
【0007】先ず、ここで、上記説明したパーマロイベ
ースの磁気シールドルーム11の問題点、アクティブ磁
気シールド法による問題点について、以下説明する。
【0008】先ず、パーマロイベースの磁気シールドル
ーム11の問題点について記す。パーマロイに代表され
る高透磁率の軟磁性材料により、磁気シールドしたい領
域を囲むことで低周波の磁気変動が低減されることは公
知であり一般的な手法である。
【0009】しかし、パーマロイはニッケル・鉄を主成
分とし、熱処理を経なければならないことや需要量が少
ないこともあり高価である。また、重量が極めて大きい
ことから、薄い材料を組み合わせて、多層(上記の例で
は2層)にすることで効果対費用の比を上げている。し
かし、パーマロイだけでは十分な効果が得られないこと
と高周波でのシールドを兼ね備えることから、高導電率
層14での渦電流によるシールドも併用している。
【0010】この高導電率層14における渦電流効果に
よる遮蔽性能は層の厚さと周波数に比例するが、これも
重量やコストによる制約を受け、さほど厚くすることが
できないため、数Hz以下の低周波においては以下に示
すように効果が殆ど無い。
【0011】図15に示すような、導電率σの金属性の
壁で囲まれた、厚さt、幅w、高さhの長方形の箱体2
1の箱内の磁界Hiは、一様な外部交流磁界Ho(ω)
のとき、渦電流効果による遮蔽効果は次式で表現され
る。 Hi=Ho(ω)/(1+jωτ) τ=μoσwht/[2(w+h)] ω:角周波数、μo:真空透磁率
【0012】上の式によればアルミニウムの場合σ=
0.36×10Ω―1−1、w=h=2000m
m、t=3mmのとき約2Hzがカットオフ周波数とな
り、この周波数以上で遮蔽効果があることがわかる。
【0013】厚さtを増せばカットオフ周波数は下がる
が、重量が大きくなることとコストが増すため、それほ
ど厚くできない。
【0014】又、図16に示すように、磁気シールドル
ーム11内外の磁場雑音、即ち、環境磁気変動は、周波
数の−2〜−3乗の振幅特性であることと、磁気遮蔽性
能が低周波ほどよくないこと、更には生体磁気計測の計
測帯域が0.1Hz〜100Hz程度であるから、磁気
シールドルーム11内には遮蔽しきれない磁気雑音が侵
入し、その影響は免れることができないことが理解でき
る。
【0015】図17〜図19は、磁気シールドルーム1
1の断面とその外部の2次元的な磁力線分布の模式図で
以上の説明を補足する為のものである。図17及び図1
8は低周波領域で、主にパーマロイの層である内壁12
及び外壁13がシールドに寄与している場合である。一
様な環境磁界分布に平行な磁気シールドルーム11の壁
面に磁力線が集中するため、壁面付近の磁束密度が大き
くなっている。
【0016】一方、パーマロイの内壁12と外壁13と
の間の層である高導電率層14の効果にのみ着目する
と、図18に示すように、数Hz以上の比較的高い周波
数で渦電流23によるシールド効果が出てくる。これは
中央付近で大きくなる。先に示したように周波数が高く
なるにつれて、この効果は大きくなる。その結果、図1
9に示すように、周波数が高くなるにつれ、パーマロイ
による磁気シールドと渦電流シールドの両方の効果でま
すます内部磁界は排除される。
【0017】次に、上記示した参考文献1〜3のアクテ
ィブ磁気シールド法の問題点及び課題について述べる。
【0018】参考文献1の手法は、磁気シールドルー
ム11内に設置したSQUIDマグネトメータをセンサ
として使い、磁気シールドルーム11周囲に巡らせたフ
ィードバックコイルにキャンセル磁界を発生させ、磁気
シールドルーム11に侵入する磁界を低減させようとい
うものである。
【0019】フィードバック利得を十分大きく取れれば
SQUIDマグネトメータ近傍では、ほぼ1/(利得)
に低減することができる。しかし、磁気シールドルーム
11と組合せて適用する場合は、先に説明したように磁
気シールドルーム11の壁面(内壁12及び外壁13)
での渦電流遮蔽効果により位相回転した信号が侵入して
いる。フィードバック系の安定性を確保しなければなら
ず、自ずとキャンセルできる周波数限界が決まってく
る。通常の生体磁気計測用磁気シールドルームでは、渦
電流遮蔽のカットオフ点は数Hzにあるため、この周波
数付近がフィードバック利得=1となりキャンセル効果
が効かなくなる。また、安定性を確保するために利得を
上げられない。
【0020】参考文献2の手法は、磁気シールドルー
ム11の外壁13の各面中央部に直交する方向に感度を
持つようにフラックスゲート磁束計を張りつけて、各面
に独立に設置されたフィードバックコイルにキャンセル
磁界を発生させて、シールド効果を高めようというもの
である。
【0021】しかし、フラックスゲート磁束計は各面に
必要なため、既存の磁気シールドルーム11にあとから
設置できないという問題がある。例えば底面に設置する
のは困難である。一方、環境磁界は磁気シールドルーム
11のパーマロイの壁面(内壁12及び外壁13)に収
束されるため、磁界強度は壁面近傍では大きく、壁面中
央部では逆に小さい。従って、フラックスゲート磁束計
から検出される磁気信号を元にキャンセル磁界を発生さ
せた場合、フラックスゲート磁束計のある位置ではキャ
ンセルされても、壁の端面では十分なキャンセル磁界が
得られない。
【0022】又、この手法では各面に入射する磁束に比
例する磁界をそれぞれ独立に検出しているため勾配制御
が可能となる。しかし、この方法では磁路を構成するパ
ーマロイの内壁12及び外壁13の中を面方向に通る磁
束は正確に測定・制御するのは困難である。また、この
検出法にはフラックスゲート磁束計の近傍に磁場発生源
や磁性体があったりすると磁気シールドルーム11全体
にかかる磁界とは違った値に対しキャンセル磁界を発生
させるため、補償が正確にできないという欠点がある。
【0023】更に、生体磁気計測用磁気シールドルーム
のアクティブ制御には高感度のフラックスゲート磁束計
が必要であるが、一般に高価であるため、6面全てに使
うのは経済的ではない。
【0024】参考文献3のp21、図4に示す手法
は、誘導コイルを磁気シールドルーム11に巻いて、環
境磁場変動によりコイルに誘起された電圧をフィードバ
ック信号とするものである。
【0025】コイルに誘起される起電力は、面積に比例
するため、磁気シールドルーム11程度の大きさの面で
は数10ターンの巻き数でフラックスゲート磁束計より
も十分な感度を得ることができる。併せて、磁気シール
ドルーム11の磁界収束効果があるため高感度となる。
更にフィードバック系を構成するのに十分な周波数特性
をもっている。
【0026】誘導コイルに誘起される電圧は(誘導コイ
ル面の)磁気シールドルーム11に鎖交する全磁束に相
当するため、参考文献2のセンサのように近傍の磁界発
生源や磁性体による検出磁界の歪みなどの影響が少ない
という利点がある。またコスト的にも安価に構成するこ
とができる。即ち、上記、参考文献1、2の欠点は
克服している。
【0027】一方、この参考文献3に教示されているコ
イルの位置は、磁気シールドルーム11の中央である
が、これは生体磁気計測用SQUID16(図13参照)
が中央部に置かれることが多いためで、センスコイル面
が最小磁界となるようにフィードバック系が作用するこ
とによると解釈できる。
【0028】磁界を制御したいのはSQUID磁束計が
設置される空間であるため、この空間の磁気雑音に最も
相関する部分に磁界検出センサを置けば高い制御性能が
期待できる。参考文献1のSQUIDマグネトメータを
使うのはこの点を配慮したものである。参考文献3に教
示する中央部へのセンスコイルの設置は、脳磁計設置空
間と磁気シールドルーム11のコイル設置位置が同一平
面またはそれに近い位置で最も相関のある信号が検出さ
れることを示唆している。
【0029】一般に、磁気シールドルーム11の壁面
(内壁12及び外壁13)を通る磁束は、磁界方向に沿
って端面が少なく中央部が最も大きい。図20はこの様
子を示すもので、上から下に向けて壁沿いに磁束線が収
束され中央部で最も磁束密度が大きくなる。従って、磁
気シールドルーム11の端部、例えば、フィードバック
コイル付近に磁界検出用コイルを設けると中央部の磁界
を補償し切れない。よって、磁界検出用コイルは磁気シ
ールドルーム11内にあるSQUID16(図13、図
14参照)と同一平面内近傍に設けなければならないと
いう制限が生じる。
【0030】しかし、磁気シールドルーム11には出入
口部15(図13、図14参照)があるため、このよう
な磁束検出コイルの配置は不都合である。また、磁気シ
ールドルーム11が数トンもあるため既存の磁気シール
ドルーム11の床下にコイル配線を布設することは困難
である。更に、教示された方法だけでは磁気勾配まで検
出し補償することはできない。
【0031】以上、一般的な磁気シールドルーム11と
この特性を補うアクティブ磁気シールド方式の3例につ
き説明した。これらをまとめると、 1) 磁気シールドルーム11のパーマロイで形成され
ている内壁12及び外壁13である高透磁率層は低域で
遮蔽性能を発揮し、その原理は磁束を高透磁率の板材に
収束させ、周囲の磁束線数を減らすことで、被シールド
空間の磁束密度を減らす。 2) 内壁12と外壁13の間に形成されている高導電
率層14は比較的高い周波域で渦電流遮蔽効果により、
磁束侵入を排除することで、被シールド空間の磁束密度
を低減する。 3) アクティブ磁気シールドは磁気センサで磁気シー
ルドルーム11の内部又は外部の磁界を直接または間接
に計測し、磁気シールドルーム11の周囲に設けたヘル
ムホルツコイルに反抗磁界(キャンセル磁界)を発生さ
せることで、低周波域において上記2)の特性が低減す
るのを補っている。
【0032】即ち、アクティブ磁気シールドは高導電率
層14の渦電流シールドを電気的に低周波領域の特性を
補償しているものとみなすことができる。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術で説明したアクティブ磁気シールドはヘルムホルツコ
イルで補償しているため、内部磁場はサドル状に歪んで
しまい、新たな磁気勾配を生じてしまうという欠点があ
る。
【0034】一般に、磁気シールドルーム内部の磁場勾
配は、低域は高透磁率材料の影響を受けて大きな勾配を
生じているが、高域では内部の洩れ磁界の勾配は極めて
小さい。これは高周波域で発生する渦電流が内部磁界を
均一にするように、自発的に高導電率層を分布して流れ
ることによると推定される。同一方向に流れる電流は互
いに反発し合う性質があることがその理由として考えら
れる。
【0035】これに反し、アクティブ磁気シールド用ヘ
ルムホルツコイルでは、電流を集中して流すため渦電流
による磁場分布とは異なる結果となるといえる。均一磁
場分布を発生させる方法として、無限長ソレノイドコイ
ルが知られているが、現実には磁気シールドルームに適
用できるのは有限長ソレノイドコイルのみであり、内部
磁場はやはり歪んでしまう。よって、いかなる計測法で
検出しても、最終的に均一磁場を発生することはできな
いため、高い磁気シールド効果を大きな空間で低周波側
に求めることは困難であり、その性能は限定的となって
しまうという問題がある。
【0036】従って、本発明は磁気シールドルームと組
み合わせたアクティブシールド装置の本質的な欠点を改
善するためになされたもので、ヘルムホルツコイルによ
る磁場勾配の発生を抑え、低周波から高周波に亘る高い
シールド性能を得ることにより、軽量・低コスト・超高
性能なアクティブ磁気シールド装置を実現させることを
目的としている。
【0037】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、本発明に係る磁気シールド装置は、次に示す構成に
することである。
【0038】(1)密封状態の部屋に形成し、高導電率
の部材で形成した高導電率層を少なくとも1層以上含
み、且つ高導電率の部材を含まない高透磁率の部材で形
成した高透磁率層からなる壁を有する磁気シールドルー
ムと、前記壁の前記高透磁率層の有する導電性による渦
電流シールド効果によるシールドを行う磁気シールド手
段とを備えてなる磁気シールド装置であって、前記磁気
シールド手段は、前記壁に配置され、前記壁を形成する
前記高導電率層が形成する渦電流分布による反抗磁場を
模した磁場分布を生成する電流を流すコイルを有するこ
とを特徴とする磁気シールド装置。 (2)(1)記載の磁気シールド装置において、前記コ
イルは、1ターンコイルを集合させてソレノイド状にし
て前記壁の周囲に配置すると共に、前記1ターンコイル
の各々のコイルに不均一な電流を給電するための電極を
接続したことを特徴とする磁気シールド装置。 (3)(2)記載の磁気シールド装置において、前記電
極は、前記1ターンコイルを集合させてソレノイド状に
したコイルのソレノイド端の電流値がソレノイド胴部の
電流分布よりも大きくなるように接続したことを特徴と
する磁気シールド装置。 (4)(2)記載の磁気シールド装置において、前記1
ターンコイルを集合させてソレノイド状にして前記壁の
周囲に配置するコイルとは別に、磁場発生面を覆う面に
同心状に1ターンコイルの集合体のコイルで囲み、該コ
イルに渦電流を模した分布電流を流すようにしたことを
特徴とする磁気シールド装置。 (5)(4)記載の磁気シールド装置において、前記1
ターンコイルの集合体のコイルには、分布電流を給電す
るための電極として低導電率のシートを具備することを
特徴とする磁気シールド装置。 (6)(1)1記載の磁気シールド装置において、前記
磁気シールド手段には、誘導コイルで前記壁の一端の磁
場を計測し、該計測した信号を負帰還させて前記コイル
に流す電流を制御する手段を備えたことを特徴とする磁
気シールド装置。 (7)(2)記載の磁気シールド装置において、前記壁
の各端面の入力磁場を誘導コイルで計測し、該計測した
信号を負帰還させて前記1ターンコイルの集合体からな
るソレノイド状の各コイルに流す分布電流を制御するこ
とにより、前記各端面の磁場強度に応じた成分を持たせ
ることで磁場勾配補正することを特徴とする磁気シール
ド装置。 (8)(1)記載の磁気シールド装置において、前記磁
気シールドルームの外部にマグネトメータを設置し、該
設置したマグネトメータにより磁場を検出し開ループ補
償したことを特徴とする磁気シールド装置。 (9)(1)記載の磁気シールド装置において、前記磁
気シールドルームの内部にSQUIDマグネトメータを
設置し、該設置したSQUIDマグネトメータで閉ルー
プ補償するようにフィードバック系を構成したことを特
徴とする磁気シールド装置。 (10)(2)記載の磁気シールド装置において、前記
1ターンコイルを集合させてソレノイド状にしたコイル
は、縦横のメッシュ状の導電材で構成された細線をシー
トコイルとしたことを特徴とする磁気シールド装置。 (11)(2)記載の磁気シールド装置において、前記
1ターンコイルを集合させてソレノイド状にしたコイル
は、導電膜にスリットを設け、一方向に電流分布を構成
するようにしたことを特徴とする磁気シールド装置。 (12)(1)記載の磁気シールド装置において、前記
磁気シールドルームに設けた出入口部には、導電接続を
施工したことを特徴とする磁気シールド装置。 (13)(1)記載の磁気シールド装置において、前記
高導電率層の層を薄くするか互いに直交する方向に導電
性を持たせたクロス状のメッシュによる渦電流シールド
層と前記コイルを組み合わせて、高周波側にアクティブ
シールドとパッシブシールドの切り替わり点を設けたこ
とを特徴とする磁気シールド装置。
【0039】このように、1ターンコイルの集合体を磁
気シールドルーム全体に巻くか予めパネルに組み込み有
限長ソレノイドコイルを形成するようにしたことによ
り、渦電流シールドと同様、或いはそれを模した電流分
布を人工的に発生させて均一磁界を発生させることが可
能になり、これはパッシブな渦電流シールドは周波数の
低下とともに反抗磁界を発生させるための渦電流が低下
してしまうが、センサによって磁場を計測してアクティ
ブに各コイルに反抗磁界発生用の電流を流せる為、薄い
導電層でも低域から広域までカバーすることができるよ
うになる。
【0040】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る磁気シールド
装置の実施形態を図面を参照して説明する。尚、従来技
術で説明したものと同じものには同一符号を付与して説
明する。
【0041】本願発明に係る電磁シールド装置は、従来
技術で説明した図13及び図14に示した、密封状態の
部屋で高導電率の部材で形成した高導電率層を少なくと
も1層以上含む壁を有する磁気シールドルーム、及び高
導電率の部材で形成した高導電率層を含まず高透磁率の
部材で形成した高透磁率層からなる壁で渦電流シールド
効果によるシールドを兼用するアクティブ磁気シールド
手段とを備えてなる。アクティブ磁気シールド手段は、
渦電流シールド効果に基づく磁気シールド性能を電気的
に補償・向上されるアクティブ磁気シールド方式のコイ
ルを備えた構成となっている。
【0042】このアクティブ磁気シールド方式によるコ
イルは、磁気シールドルームの外壁面周囲にシート状の
導電材料、あるいは直交するメッシュ状に編み上げた導
電材料で形成されたコイル、あるいは導電性のたて糸を
不導体の横系で編み上げたものであり、又、これらのコ
イルの電極に工夫を施して均一にコイル内磁界が生成さ
れるように電流が印加できるようにした構造にして、磁
気シールドルームに発生する磁場勾配を抑制できるもの
である。
【0043】以下、このアクティブ磁気シールド方式の
コイルを具現化するための種々の実施例について、以下
説明する。
【0044】第1の具体例のコイルは、図1及び図2に
示すように、磁気シールドルーム11の外壁12周囲に
シート状の導電材を一巡させてコイル33を形成したも
ので、このコイル33は上下方向に磁場を発生させる。
【0045】このコイル33は、導電性フィルムや導電
材をメッシュ状に編み上げたものでも導電材にスリット
を設け全体として導電率異方性を持たせたものでもよ
く、1ターンコイルの集合体の構造になっている。又、
コイル33は、磁気シールドルーム11の高導電率層1
4や高透磁率層の内壁12或いは外壁13に張り合わせ
てもよいし、図2に示すように、外壁13の最外層に配
置してもよい。更に、図示していないが、このコイル3
3は、一巡させた端部で電極に接続され、図中のZ座標
の各位置に対応するコイルに対し、電流分布を持たせら
れるようになっている。
【0046】このように、1ターンコイルの集合体を磁
気シールドルーム全体に巻くか予めパネルに組み込み有
限長ソレノイドコイルを形成し、渦電流シールドと同
様、あるいはそれを模した電流分布を人工的に発生さ
せ、均一磁界を発生させる。このようにすると、パッシ
ブな渦電流シールドは周波数の低下とともに反抗磁界を
発生させるための渦電流が低下してしまうが、センサに
よって磁場を計測してアクティブに各コイルに電流を流
して疑似渦電流を生成すれば、薄い導電層でも低域から
広域までカバーすることができる。
【0047】第2の具体例のコイルは、図3に示すよう
に、メッシュ状に導電材料を編み上げたシート状にした
ものである。このメッシュ状に編み上げたそれぞれの絶
縁材はそれぞれが被覆したもので接触する線は互いに絶
縁されている。このシートを磁気シールドルーム11の
外壁12の周囲に沿って一巡させ端部に電極を接続す
る。導電材は一方向のみでも、直交した2方向でもよ
い。
【0048】図4は1巡させたコイル33の端部の接続
例である。シート状のコイル33を外壁13の周囲に張
り巡らせた端部は電気的に面接触する導電率が低い第1
及び第2の電極34、35と、これらの第1及び第2の
電極34、35に接続され、外部のコイルドライバ(図
示しない)に接続する第1及び第2の引出し線36、3
7とからなる。第1及び第2の電極34、35に電流を
流すと第1及び第2の電極34、35から近いコイル3
3は抵抗が低く、遠い部分は抵抗が高いため電流分布は
右側のグラフで示す|I|のようになる。すなわち電流密
度はソレノイド状のコイル端部が大きく、中央部が小さ
くなる。内部磁場分布は各コイルから発生される磁場の
積分値となるため、Z軸方向の分布は|B|のようにな
る。逆に、磁場分布が均一になるように、電極への接続
点を多数設け電流分布を各点について調整してもよい。
【0049】このように、ヘルムホルツコイルが発生す
る磁場と異なり、渦電流シールドに近い電流分布である
ためアクティブシールドに起因する内部磁場勾配を低減
させることができる。
【0050】図5は、電極部の一例を示すもので、38
は低導電率接続部、39は分布電流を設定する為の抵抗
群、40はこれらを接続するための高導電率の接続電極
である。抵抗群39を構成する各抵抗のうち端部の抵抗
から中間部になるに従って流れる電流を高くすることで
コイル33の中間部の電流値を抑え均一な磁場分布を得
ることができる。この抵抗群39を構成する抵抗の抵抗
値は固定でも可変でもよい。又、コイル33そのものの
抵抗値や本数の分布を作りこめば同等の効果を得ること
もできる。
【0051】このように、電流分布は、低伝導率の電極
を経由して接続することにより、有限長ソレノイドとは
異なり、簡単な構成で均一磁場分布が得られることにな
る。
【0052】図6は、電極部の更なる一例を示すもの
で、38は低導電率接続部、39は分布電流を設定する
為の抵抗群、41は抵抗群39の各抵抗に接続してドラ
イブするドライバである。ドライバ41を設けること
で、抵抗群39の各抵抗を介してコイル33に注入する
電流を独立に設定することが可能になり、分布電流を自
由に制御することができコイル内部磁場分布は均一な設
定ばかりでなく高透磁率層(内壁12、外壁13、図2
参照)が作り出す磁場勾配も制御することが可能にな
る。
【0053】このように、電流分布は、低伝導率の電極
を経由して接続することにより、有限長ソレノイドとは
異なり、簡単な構成で均一磁場分布が得られることにな
る。
【0054】図7は、誘導コイル42を磁気シールドル
ーム11の上端部に設けて、磁気シールド壁に流入する
磁場を検出し、フィードバック回路を経て分布電流コイ
ルにキャンセル磁界発生用の電流を流すための構成であ
る。
【0055】その構成は、磁気シールドルーム11の上
端部の外周に巻回して配置してなる誘導コイル42と、
磁気シールドルーム11の外壁周囲を覆うように配置し
たシート状のコイル33と、誘導コイル42で検出した
信号を増幅してコイル42にフィードバックする制御装
置51とからなる。
【0056】制御装置51は、誘導コイル42で検出し
た微弱な信号を増幅する増幅器52と、増幅された誘導
コイル42の出力信号を積分する積分器54と、増幅器
55と加減算器53で構成されている正帰還回路と、コ
イル33に供給する電流のバランスを調整する調整器5
6と、コイル33へ電流を供給するコイルドライバ57
a、57bとから構成され、誘導コイル42の出力信号
が略最小となるようにコイル33に供給する電流を負帰
還制御する。
【0057】この誘導コイル42は磁気シールドルーム
11の外周を覆っているコイル33に外部から電流が供
給されることにより、誘導コイル42の検出する磁束と
同一方向で、誘導コイル42で検出された磁気ノイズを
キャンセルする磁場を発生させる。
【0058】このように、発生すべき電流は誘導コイル
42によって検出することにより、導電層に侵入する磁
場と同様、低周波〜高周波まで高い線形性をもってフィ
ードバックできるようになる。
【0059】次に、磁気シールドルーム11の出入口部
15のシールド状態について説明する。図8は、磁気シ
ールドルーム11の出入口部15の結線の様子を示した
ものであり、出入口部15の両側端に設けた固定した電
極58a、58b、出入口部15の開閉可動部分にコイ
ル33aを敷き詰め、その両端部に設けた電極58c、
58dとからなる。そして、この電極58aと出入口部
15に設けた電極58cを導電ケーブル59aで接続
し、電極58bと出入口部15の電極58dとを導電ケ
ーブル59bで電気的に接続した構造となっている。
【0060】このように、磁気シールドルーム11に巻
いたコイル11は出入口部15で一度電極58aと58
c、58bと58dを導電ケーブル59a、59bで可
動部及び開放部は接続される。このように接続すること
で、電流分布の空間的な形状は保持することができる。
上下方向の接続も同じように行うことができる。
【0061】次に、シート状のコイルの変形例について
説明する。シート状のコイル33Bは、図9に示すよう
に、シート状の導電体59にスリット60を設けた構造
となっており、全体として異方性導電率を持たせたもの
で、これで1ターンコイルを構成してシールドコイルと
したものである。又、このようなものと同じような性質
をもつ異方性導電膜によっても同じことができる。
【0062】次に、空間磁場のゼロ次成分だけでなく1
次勾配の補償を可能にした磁気シールド装置について説
明する。
【0063】図10は、磁気シールドルームの両端部で
侵入磁場を誘導検出し、ゼロ次成分と1次勾配成分をそ
れぞれ独立してコイルアレイに電流注入する場合の構成
を模式的に示したものである。その構成は、互いに逆極
性の検出コイル64a、64bと作動コイルとしての検
出コイル64aが磁気シールドルームの壁にその軸方向
に離間された位置に直列に設けられ、検出コイル64
a、64bの出力の差分に基づいて磁気シールドルーム
11内の検出コイル64a、64bの軸方向の磁場勾配
を補正してキャンセルコイル(ヘルムホルツコイル)6
3a、63bに流す電流を制御する制御装置71を設け
た構成になっている。
【0064】制御装置71は、検出コイル64bの両端
に接続されてその出力を増幅する増幅器72と、増幅さ
れた検出コイル64bの出力を積分する積分器74と、
ヘルムホルツコイル63a、63bに供給する電流のバ
ランスを調整する調整器76と、ヘルムホルツコイル6
3a、63bへ電流を供給するコイルドライバ78、7
9と、直列接続された検出コイル64a、64bの両端
に接続されてその出力を増幅する増幅器73と、増幅器
73の出力を積分する積分器75とヘルムホルツコイル
に供給する電流のバランスを調整する調整器76a、7
6bと、ヘルムホルツコイル63a、63bへ電流を供
給するコイルドライバ79と、調整器76a、76bの
出力を加減算してヘルムホルツコイル63a、63bを
構成するコイルに入力する加減算器77a、77bとか
らなっている。
【0065】ここで、壁を通る磁束は環境磁場(磁場ノ
イズ)に勾配がある場合、壁w1への入射磁束Φc、出
射磁束Φc'に差が出る。差動コイルとしての検出コイ
ル64aはこの差分を反映する磁束を検知し、検出コイ
ル64bは磁気シールドルーム11内のゼロ次成分Bに
比例する成分を検出する。そして、検出コイル64a、
64bを直列した出力はシールド壁面内の1次微分成分
が得られるが、これは磁気シールドルーム11内の洩れ
磁束の密度の差分ΔBに比例する。
【0066】そして、調整器76a、76bの出力を加
減算器77a、77bで加減算して、ヘルムホルツコイ
ル63a、63bにフィードバックすることにより、検
出コイル64a、64bの軸方向の磁場勾配の補正を行
うことができる。
【0067】このように、コイル電流は空間的に独立し
て流すことが可能であるため、磁場勾配を検出すること
により積極的に勾配磁場を発生させ、近接磁界もキャン
セルすることが可能となる。尚、1次勾配検出のみ扱っ
たが電流分布を制御すれば2次以上の成分もキャンセル
することができるのは勿論のことである。
【0068】次に、磁気シールドルームの上下面に円形
コイルを設けた変形例について、図11を参照して説明
する。
【0069】円形コイル33C、33Dは、渦巻き状の
平面コイル又は同心円状にコイルを設けても、或いは辺
の長さが異なる方形コイルを同心状に並べてもよい。図
では省略するが、各コイルには胴部に巻いた電流と同方
向に外側は大きく内側は小さくなるように分布して電流
を流すか、それと同じような効果を生じるようにコイル
の密度分布をもたせてもよい。又、誘導コイルは磁気シ
ールドルーム全体に巻いてもよい。尚、センサは誘導コ
イルばかりでなく、フラックスゲート磁束計をコイルの
構成する平面上のパネル面に配置してもよい。又、内部
のSQUIDマグネトメータを用いてもよい。更に、コ
イル電流はフィードバックによらず、開ループにより制
御してもよい。
【0070】このように、渦電流シールドが磁気シール
ドルーム11の導電層全体で電流分布を構成することに
より内部磁場勾配を無くすことができるのである。従っ
て、導電層の渦電流に、より近い電流分布を模擬できる
ため、更に内部磁場勾配を低減させることができるよう
になる。
【0071】次に、磁気シールドルームを球形の磁気シ
ールドルームにした、コイルの更なる変形例について、
図12を参照して説明する。
【0072】球形の磁気シールドルーム11Aでのコイ
ル構成では、電流は互いに反発するように分布を生じる
ことで渦電流分布を生じるが、これは上下端の密度は大
きく、周方向には小さくなる。これは、前述した箱型形
状の磁気シールドルームでも同様である。このようなコ
イル配置、電流分布を発生させることで、低周波でも高
い磁気シールド性能を得ることが出きる。尚、円筒状シ
ールドでは、上記の図11に示す構成で円形コイルを開
口端に設ければよい。
【0073】次に、上記説明した種々のコイル形状に対
して、磁気シールドルームを構成する導電層の構成につ
いて説明する。導電層の構成はバルクで厚みのあるもの
としていたが、これを極めて薄い構成にすると別のメリ
ットが発生する。図示しないが、メッシュ或いは薄い導
電シートと組み合わせると、高い周波数で渦電流効果が
発生する為、渦電流による位相まわりが低周波域で制御
系に影響を与えるのを防ぐことが出きる。また軽量で安
価に磁気シールドが実現できる。
【0074】
【発明の効果】上記説明したように、本発明に係る磁気
シールド装置は、1ターンコイルの集合体を磁気シール
ドルーム全体に巻くか予めパネルに組み込み有限長ソレ
ノイドコイルを形成し、渦電流シールドと同様、或いは
それを模した電流分布を人工的に発生させ、均一磁界を
発生させるようにしたことにより、パッシブな渦電流シ
ールドは周波数の低下とともに反抗磁界を発生させるた
めの渦電流が低下してしまうが、センサによって磁場を
計測してアクティブに各コイルに電流を流せる為、薄い
導電層でも低域から広域までカバーすることができると
いう効果がある。
【0075】又、ヘルムホルツコイルが発生する磁場と
異なり、渦電流シールドに近い電流分布であるためアク
ティブシールドに起因する内部磁場勾配を低減させるこ
とができるという効果もある。
【0076】更に、電流分布は、低伝導率の電極を経由
して接続することにより、有限長ソレノイドとは異な
り、簡単な構成で均一磁場分布を得ることができるとい
う効果がある。
【0077】また、発生すべき電流は誘導コイルによっ
て検出することにより、導電層に侵入する磁場と同様、
低周波から高周波まで高い線形性をもってフィードバッ
クでき、一方、コイル電流は空間的に独立して流すこと
が可能であるため、磁場勾配を検出することにより積極
的に勾配磁場を発生させ、近接磁界もキャンセルするこ
とができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気シールド装置に採用されたソ
レノイド状のコイルを示した説明図図である。
【図2】同図1におけるソレノイド状のコイルの断面図
である。
【図3】同コイルをメッシュ状に形成した説明図であ
る。
【図4】同一巡したコイルの端部の接続例を示した説明
図である。
【図5】同電極部の一例を示した説明図である。
【図6】同電極部の一例を示した説明図である。
【図7】同誘導コイルを用いた磁気シールドルームのキ
ャンセル磁界発生用の電流を流すための略示的構成図で
ある。
【図8】同出入口部の結線状態を示す説明図である。
【図9】同シート状の導電体にスリットを設けてコイル
を形成した説明図である。
【図10】同磁気シールドルームの両端部で侵入磁場を
検出して、キャンセルする構成を略示的に示した説明図
である。
【図11】同上下の面に円形コイルを設けた構成を示す
説明図である。
【図12】同球形のシールドルームの場合を想定した説
明図である。
【図13】磁気シールドルームの外観を示す説明図であ
る。
【図14】図13におけるシールドルームの断面図であ
る。
【図15】箱体における電磁遮蔽の様子を示す説明図で
ある。
【図16】磁気シールドルーム内外の磁場雑音の例をグ
ラフに表したものである。
【図17】従来技術における磁気シールドルームの磁場
の様子を示す説明図である。
【図18】従来技術における磁気シールドルームの磁場
の様子を示す説明図である。
【図19】従来技術における磁気シールドルームの磁場
の様子を示す説明図である。
【図20】従来技術における磁気シールドルームの磁場
の様子を示す説明図である。
【符号の説明】
11 磁気シールドルーム 12 内壁面 13 外壁面 14 高導電率層 15 出入口部 33 コイル 33A コイル 33B コイル 34 第1の電極 35 第2の電極 36 第1の引出し線 37 第2の引出し線 38 低導電率接続部 39 抵抗群 40 接続電極 41 ドライバ 42 誘導コイル 51 制御装置 52 増幅器 53 加減算器 54 積分器 55 増幅器 56 調整器 57a コイルドライバ 57b コイルドライバ 58a 電極 58b 電極 58c 電極 58d 電極 59a 導電ケーブル 59b 導電ケーブル 60 導電体 60a スリット 63a ヘルムホルツコイル 63b ヘルムホルツコイル 64a 検出コイル 64b 検出コイル 71 制御装置 72 増幅器 73 増幅器 74 積分器 75 積分器 76a 調整器 76b 調整器 77a 加減算器 77b 加減算器 78 コイルドライバ 79 コイルドライバ

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密封状態の部屋に形成し、高導電率の部
    材で形成した高導電率層を少なくとも1層以上含み、且
    つ高導電率の部材を含まない高透磁率の部材で形成した
    高透磁率層からなる壁を有する磁気シールドルームと、
    前記壁の前記高透磁率層の有する導電性による渦電流シ
    ールド効果によるシールドを行う磁気シールド手段とを
    備えてなる磁気シールド装置であって、前記磁気シール
    ド手段は、前記壁に配置され、前記壁を形成する前記高
    導電率層が形成する渦電流分布による反抗磁場を模した
    磁場分布を生成する電流を流すコイルを有することを特
    徴とする磁気シールド装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の磁気シールド装置におい
    て、前記コイルは、1ターンコイルを集合させてソレノ
    イド状にして前記壁の周囲に配置すると共に、前記1タ
    ーンコイルの各々のコイルに不均一な電流を給電するた
    めの電極を接続したことを特徴とする磁気シールド装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の磁気シールド装置におい
    て、前記電極は、前記1ターンコイルを集合させてソレ
    ノイド状にしたコイルのソレノイド端の電流値がソレノ
    イド胴部の電流分布よりも大きくなるように接続したこ
    とを特徴とする磁気シールド装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の磁気シールド装置におい
    て、前記1ターンコイルを集合させてソレノイド状にし
    て前記壁の周囲に配置するコイルとは別に、磁場発生面
    を覆う面に同心状に1ターンコイルの集合体のコイルで
    囲み、該コイルに渦電流を模した分布電流を流すように
    したことを特徴とする磁気シールド装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の磁気シールド装置におい
    て、前記1ターンコイルの集合体のコイルには、分布電
    流を給電するための電極として低導電率のシートを具備
    することを特徴とする磁気シールド装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の磁気シールド装置におい
    て、前記磁気シールド手段には、誘導コイルで前記壁の
    一端の磁場を計測し、該計測した信号を負帰還させて前
    記コイルに流す電流を制御する手段を備えたことを特徴
    とする磁気シールド装置。
  7. 【請求項7】 請求項2記載の磁気シールド装置におい
    て、前記壁の各端面の入力磁場を誘導コイルで計測し、
    該計測した信号を負帰還させて前記1ターンコイルの集
    合体からなるソレノイド状の各コイルに流す分布電流を
    制御することにより、前記各端面の磁場強度に応じた成
    分を持たせることで磁場勾配補正することを特徴とする
    磁気シールド装置。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の磁気シールド装置におい
    て、前記磁気シールドルームの外部にマグネトメータを
    設置し、該設置したマグネトメータにより磁場を検出し
    開ループ補償したことを特徴とする磁気シールド装置。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の磁気シールド装置におい
    て、 前記磁気シールドルームの内部にSQUIDマグネトメ
    ータを設置し、該設置したSQUIDマグネトメータで
    閉ループ補償するようにフィードバック系を構成したこ
    とを特徴とする磁気シールド装置。
  10. 【請求項10】 請求項2記載の磁気シールド装置にお
    いて、 前記1ターンコイルを集合させてソレノイド状にしたコ
    イルは、縦横のメッシュ状の導電材で構成された細線を
    シートコイルとしたことを特徴とする磁気シールド装
    置。
  11. 【請求項11】 請求項2記載の磁気シールド装置にお
    いて、 前記1ターンコイルを集合させてソレノイド状にしたコ
    イルは、導電膜にスリットを設け、一方向に電流分布を
    構成するようにしたことを特徴とする磁気シールド装
    置。
  12. 【請求項12】 請求項1記載の磁気シールド装置にお
    いて、前記磁気シールドルームに設けた出入口部には、
    導電接続を施工したことを特徴とする磁気シールド装
    置。
  13. 【請求項13】 請求項1記載の磁気シールド装置にお
    いて、 前記高導電率層の層を薄くするか互いに直交する方向に
    導電性を持たせたクロス状のメッシュによる渦電流シー
    ルド層と前記コイルを組み合わせて、高周波側にアクテ
    ィブシールドとパッシブシールドの切り替わり点を設け
    たことを特徴とする磁気シールド装置。
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