JP2003272981A - 半導体シミュレーション装置および方法 - Google Patents

半導体シミュレーション装置および方法

Info

Publication number
JP2003272981A
JP2003272981A JP2002075556A JP2002075556A JP2003272981A JP 2003272981 A JP2003272981 A JP 2003272981A JP 2002075556 A JP2002075556 A JP 2002075556A JP 2002075556 A JP2002075556 A JP 2002075556A JP 2003272981 A JP2003272981 A JP 2003272981A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
calculation result
parameter
calculation
simulation
swing value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002075556A
Other languages
English (en)
Inventor
Kosuke Yoshitomi
光祐 吉富
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2002075556A priority Critical patent/JP2003272981A/ja
Publication of JP2003272981A publication Critical patent/JP2003272981A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 無駄な繰り返し計算が多く計算効率が低い。
また、条件の絞り込みが困難であり、最適条件の決定に
時間がかかる。 【解決手段】 条件振り値のパラメータを含むデータを
入力し、入力したデータを用いて半導体素子のシミュレ
ーションを行う計算手段21,22と、その計算結果
を、入力した条件振り値のパラメータに対応させて蓄積
する記憶手段3と、つぎに新たに条件振り値のパラメー
タが入力されたときに、これに対応した計算結果が既に
記憶手段3内に蓄積されているか否かを探索する探索手
段23と、この探索の結果、既に蓄積されているときは
当該計算結果を記憶手段3から読み出して出力し、蓄積
されていないときは新たな条件振り値のパラメータを用
いた計算を指示するとともに、その計算結果を条件振り
値のパラメータに対応づけて記憶手段に格納する制御を
行う制御手段25とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】半導体素子の特性、形状、不
純物分布等に対する依存性を見積もりたい製造プロセス
条件を入力してシミュレーションを行う半導体シミュレ
ーション装置、および半導体シミュレーション方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体デバイスの開発期間が短く
なってきているのに伴い、実試作を支援するために半導
体シミュレーションの重要性が高まっている。例えば半
導体のデバイス特性を最適化するために、プロセスシミ
ュレータあるいはデバイスシミュレータを利用する。プ
ロセスシミュレータは、LSIの各製造工程を物理モデ
ルに基づいてシミュレーションし、最終的な不純物濃度
分布や加工形状等を求めるものである。プロセスシミュ
レータによるシミュレーションの対象となるプロセスと
しては、イオン注入、酸化、エッチング、堆積、フォト
リソグラフィ工程におけるレジストの形成等が挙げられ
る。また、デバイスシミュレータはデバイスの電気特性
を物理モデルに基づいて求めるものである。デバイスシ
ミュレータを用いたシミュレーションにより、デバイス
の電流−電圧特性や容量−電圧特性等が求められる。
【0003】これらのシミュレータにおいては、プロセ
スの物理現象やデバイス内のキャリアの挙動を拡散方程
式やMaxwell方程式等を用いて表現するモデル化
が行われ、現実の物理現象を理想的な物理モデルに近似
して計算を行うことが多い。物理現象に関する基本的な
方程式は確立されているが、実際の現象は複雑であり、
シミュレーションの物理モデルには多くのパラメータが
用いられる。また、LSIの製造プロセスの中にはエッ
チングや堆積のように物理現象が十分に解明されていな
いものもある。このようなことから、物理現象の正確な
モデル化は難しく、シミュレーション結果は必ずしも現
実の現象に一致しない。
【0004】このため、例えばデバイスシミュレーショ
ンでは、最適条件の決定において、最適化したいプロセ
ス条件を振り、計算を行う。このシミュレーションの結
果、得られるデバイス特性から最適条件を決定すること
ができる。条件振りを行うプロセスの条件としては、た
とえばイオン注入を例に挙げると、イオン注入のドーズ
やエネルギー、あるいは注入角などがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これら半導体製造のた
めのシミュレーションでは、その計算時間は実際の半導
体製造時間と比較するときわめて短いが、上述した物理
モデルと実デバイスとの間で不純物やキャリア等の挙動
差が大きいことから、最適な入力条件(半導体製造条
件)を決定するためには多くの種類の条件をそれぞれ変
化させながら何度も入力しては計算し、これを、シミュ
レーション結果が、例えば実測値等と十分にフィッティ
ングするまで繰り返す必要がある。このような条件を最
初からある程度最適なものに絞ることができれば望まし
いが、現実では、最適な入力条件の決定のために人手を
使って最初に入力すべき条件を荒く絞り、その条件を用
いたシミュレーション結果を見ながら、更に最適な入力
条件が含まれる範囲を絞っていくことが多い。この作業
は何度も繰り返され、しかも、この入力条件範囲の絞り
込みは、それまでの経験や蓄積によるところが大きく、
不慣れな技術者が最適な条件を見つけ出すのは非常に困
難であった。
【0006】本発明の目的は、無駄な繰り返し計算を省
略し、計算効率を向上させ、これにより最適条件の決定
が容易な半導体シミュレーション装置と、その方法を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の観点に係
る半導体シミュレーション装置は、半導体素子に対する
依存性を見積もりたい製造プロセス条件である条件振り
値のパラメータを含むデータを入力し、当該入力したデ
ータを用いて前記半導体素子のシミュレーションを行う
計算手段と、当該計算手段が行った計算結果を、前記条
件振り値のパラメータに対応させて蓄積する記憶手段
と、つぎに新たに前記条件振り値のパラメータが入力さ
れたときに、当該新たな条件振り値のパラメータに対応
した計算結果が既に前記記憶手段内に蓄積されているか
否かを探索する探索手段と、当該探索の結果、計算結果
が前記記憶手段内に既に蓄積されているときは当該計算
結果を前記記憶手段から読み出して出力し、計算結果が
蓄積されていないときは、前記新たな条件振り値のパラ
メータを用いた計算を前記計算手段に指示するととも
に、当該計算結果を条件振り値のパラメータに対応づけ
て前記記憶手段に格納する制御を行う制御手段とを有す
る。
【0008】好適に、複数の前記計算結果を用いて新た
な計算結果を補間処理により生成する補間手段を更に有
し、前記制御手段は、前記新たな条件振り値のパラメー
タに対応した計算結果が前記記憶手段内に蓄積されてい
ないときは、蓄積された他の複数の計算結果から補間が
可能か否かを判断し、補間が可能なときは前記補間手段
に補間処理の実行を指示し、補間ができないときは前記
新たな条件振り値のパラメータを用いた計算を前記計算
手段に指示する。このとき、前記制御手段は、好適に、
前記補間処理による結果を、次に新たに条件振り値のパ
ラメータが入力されたときの計算結果として利用できる
形態で前記記憶手段に格納する指示を出力する。
【0009】この半導体シミュレーション装置では、半
導体素子に対する依存性を見積もりたい製造プロセス条
件である条件振り値のパラメータが入力されると、例え
ば、これと他の基本プロセス条件を用いて所定の物理モ
デルから半導体素子の特性、形状や不純物分布等を導出
するシミュレーションが実行される。そして、その計算
結果が記憶手段に格納される。このとき、本発明では、
条件振り値のパラメータに対応させて記憶手段が計算結
果を記憶する。このようにして、一旦計算された結果が
次々に記憶手段に蓄積される。その後、つぎに新たな条
件振り値のパラメータが入力されたときに、探索手段が
記憶手段を探索して、入力された新たな条件振り値のパ
ラメータに対応した計算結果が既に記憶手段にあるか否
かを探索する。この探索の結果、所望の計算結果が記憶
手段内に既に存在する場合は、その計算結果を読み出し
て出力し、新たなシミュレーション計算は行わない。探
索の結果、所望の計算結果がないときは、さらに、補間
処理が可能か否かを判断し、補間処理が可能なときは記
憶手段内に既に記憶された複数の計算結果を用いて、そ
の間にある未知の計算結果を補間処理により生成する。
補間処理により生成された結果も、次の新たな計算に利
用可能な形態で記憶手段に格納される。補間処理ができ
ないと判断したときに初めて、入力した新たな条件振り
値のパラメータを用いたシミュレーションを行い、その
結果を出力するとともに、新たな条件振り値に対応づけ
て記憶手段に蓄積する。これらの判断および手段の制御
は、制御手段が行う。
【0010】本発明の第2の観点に係る半導体シミュレ
ーション方法では、半導体素子に対する依存性を見積も
りたい製造プロセス条件である条件振り値のパラメータ
を含むデータを入力し、当該入力したデータを用いて前
記半導体素子のシミュレーションを行い、当該シミュレ
ーションの計算結果を、前記条件振り値のパラメータに
対応させて記憶し、次に新たに条件振り値のパラメータ
が入力されたときに、当該新たな条件振り値のパラメー
タに対応した計算結果が既に記憶されているか否かを探
索し、当該探索の結果、計算結果が既に記憶されている
ときは当該計算結果を読み出して出力し、計算結果が記
憶されていないときは前記新たな条件振り値のパラメー
タを用いたシミュレーションを実行して、当該計算結果
を出力するともに、当該計算結果を前記条件振り値のパ
ラメータに対応づけて記憶する。
【0011】また、好適に、前記新たに入力した条件振
り値のパラメータに対応した計算結果が記憶されていな
いときは補間が可能か否かを判断し、補間が可能と判断
したときは既に記憶している他の複数の前記計算結果を
用いて新たな計算結果を補間処理により生成し、補間が
できないと判断したときは前記新たな条件振り値のパラ
メータを用いたシミュレーションを実行して、当該計算
結果を記憶し出力する。この場合、さらに好適に、前記
補間処理による結果を、次に新たに条件振り値のパラメ
ータが入力されたときの計算結果として利用できる形態
で記憶する。
【0012】この半導体シミュレーション方法では、前
述した半導体シミュレーション装置と同様、計算結果
が、その計算結果を導出したときの条件振り値のパラメ
ータと対応づけて記憶される。探索時に、入力した新た
な条件振り値のパラメータに対応した計算結果が既にあ
るか否かが比較的短時間で判断される。また、探索の結
果、所望の計算結果が存在しない場合でも、補間処理が
可能かを判断した上で、可能ならば補間処理により必要
な計算結果が生成され記憶される。補間が不可能な場合
に限って、一般的に補間処理より時間を要するシミュレ
ーション計算が、新たな条件振り値のパラメータに対し
て実行され、その計算結果が記憶される。このようにし
て、一旦計算された計算結果と補間処理結果が、シミュ
レーションごとに次のシミュレーションに利用可能な形
態(すなわち、条件振り値のパラメータと対応づけて)
次々と蓄積されていく。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本実施形態に係る半導体
シミュレーション装置の全体構成を示すブロック図であ
る。この半導体シミュレーション装置は、大別すると、
データ入力時にファイルを作成し、シミュレーション結
果の出力時に、その結果を画像データやリストデータと
して統合し表示させる入出力部1と、シミュレーション
計算と、そのために必要な各種処理を行う計算制御部2
と、計算結果、および、計算結果に及ぼす影響を見積も
りたいプロセス条件(以下、条件振り値あるいは条件振
り値のパラメータという)を含む各種データを記憶する
データベース3とを有する。このデータベース3は、本
発明における“記憶手段”の具体例に該当する。
【0014】入出力部1は、操作端末11、シミュレー
ション計算に必要なデータファイルを作成する入力デー
タファイル作成手段12、異なる計算結果を必要に応じ
て統合し、所望の出力形式に変換して出力する統合手段
13、および表示手段としてのディスプレイ14を有す
る。操作端末11は、外部からの操作をキー入力等で受
け付ける構成を有している。オペレータがこの操作端末
11を介して条件振り値のパラメータを含む必要なデー
タを入力し、計算結果を参照するための必要な条件を設
定することができる。入力データファイル作成手段12
は操作端末11、計算制御部2およびデータベース3に
接続され、操作端末11から入力された条件振り値パラ
メータ、データベース3から入力した他のプロセス条件
から、シミュレーションに必要な入力データセットを作
成し、入力データファイルとして計算制御部2に出力す
る。統合手段13は、後述する探索時に既に存在する計
算結果、後述する補間により生成された補間処理結果、
新たなシミュレーション計算を、計算制御部2またはデ
ータベース3から入力し、必要に応じて、入力された計
算結果のうち複数の計算結果を統合し、統合後の結果を
ディスプレイ14に出力する。また、統合手段13は、
オペレータの指示により所望の出力形式に計算結果を適
合させる処理も行う。
【0015】計算制御部2は、本発明の“計算手段”と
しての2つのシミュレータ、即ちプロセスシミュレータ
21とデバイスシミュレータ22とを有する。なお、本
発明では計算手段は最低でも1つあればよく、当該半導
体シミュレーション装置はプロセスシミュレーションま
たはデバイスシミュレーションの専用機でもよい。以
下、半導体デバイスの不純物分布、酸化、形状のプロセ
スシミュレーションを行って、その結果を元にデバイス
特性を予測するデバイスシミュレーションを行う統合シ
ミュレータを例として説明する。計算制御部2は、さら
に、データベース3にアクセスして入力データファイル
内の条件が同じ計算結果が既に算出ずみであるか否かを
探索する探索手段23と、シミュレータ21,22の計
算結果を補間処理する補間手段24とを有する。探索手
段23はデータベース3に、補間手段24は計算結果等
が排出されるデータバスに接続されている。本例では、
各種手段21〜24に接続され、これらを制御する制御
手段25も計算制御部2に含まれる。本例では、制御手
段25は、各種手段21〜24にそれぞれ接続され、さ
らにデータベース3を制御すべく接続されている。本例
におけるデータベース3へのデータ登録機能は、この制
御手段25が担う。なお、制御手段25は、入出力部1
の図示しない制御手段を兼ねる構成でもよい。
【0016】データベース3は、プロセス条件データベ
ース31、条件振り値データベース32、計算結果デー
タベース33を有する。プロセス条件データベース31
はプロセスフローのデータ、条件振り値以外の基本プロ
セス条件を登録し管理している。基本プロセス条件は変
更可能である。つまり、シミュレーションにより最適な
条件が決まり、これが基本プロセス条件として採用され
ると、これを新たな基本プロセス条件として登録可能で
ある。条件振りデータベース32は計算結果データベー
ス33に格納されている計算結果の条件振り値を登録し
管理している。すなわち、本例の記憶手段(データベー
ス)3では、計算結果が条件振り値に対応づけされて記
憶されているため、前述した探索手段23は条件振り値
データベース32に対しアクセスすることで、入力した
条件と同じ条件の計算結果が既に存在するか否かを調べ
ることができる利点がある。計算結果データベース33
はプロセスシミュレーションまたはデバイスシミュレー
ションの計算結果と、そこから抽出したデバイス特性値
を登録し管理している。
【0017】以下に、本発明の半導体シミュレーション
方法の実施形態を、半導体デバイスのプロセス条件の最
適化を目的とし、図1の構成の半導体シミュレーション
装置を用いることを前提として説明する。
【0018】図2は、このプロセス条件の最適化を目的
とした半導体シミュレーション方法の手順を示すフロー
チャートである。まず、半導体プロセスのあるプロセス
において、オペレータが条件を振ってシミュレーション
を行うことはしない、通常のシミュレーション方法を図
2において説明する。まず、基本となるプロセス条件が
確定した時点で、ステップST1にて、そのプロセス条
件を含む基礎データの入力を行う。この基礎データに
は、シミュレーション対象プロセスのプロセス条件のほ
か、その初期状態を決める1つ前のプロセス条件、その
他必要なプロセス条件および形状のデータ、計算点に関
するデータ等を含む。基礎データは、図1の操作端末1
1からオペレータが入力する、オンラインで自動的に外
部から入力する、プロセス条件データベース31から読
み出す方法などによって収集される。
【0019】つぎのステップST2では、シミュレーシ
ョン対象プロセスに適用する物理モデルに照らして、こ
の基礎データから入力データファイルを作成する。この
作成は、図1の入力データファイル作成手段12が自動
的に行う。この作成した入力データファイルを用いて、
つぎのステップST3において、図1のプロセスシミュ
レータ21および/またはデバイスシミュレータ22に
よってシミュレーションが実行される。具体的には、た
とえばプロセスの物理現象やデバイス内のキャリアの挙
動を、拡散方程式やMaxwell方程式等を用いて表
現した物理モデルに近似させて、各計算点において逐次
算出する。これにより、プロセスシミュレーションで
は、例えばイオン注入、酸化、エッチング、堆積、フォ
トリソグラフィ工程におけるレジストの形成等に関する
計算結果が得られる。また、デバイスシミュレーション
では、例えばデバイスの電流−電圧特性、容量−電圧特
性、移動度、相互コンダクタンス等に関する計算結果が
得られる。なお、この計算結果の検証は、図示しない手
段から実測データを入力し、物理モデル内の所定のフィ
ッティングパラメータを、最小二乗法などの方法を用い
て計算結果が実測データに充分一致するように変化させ
ながら前記計算を繰り返すことにより行う。
【0020】このシミュレーションの計算結果からプロ
セス特性および/またはデバイス特性が抽出され、つぎ
のステップST4において、計算結果とともに図1の計
算結果データベース33に登録される。計算結果やデバ
イス特性は、次のステップST5において必要に応じて
統合され、所定の形式で表示される(ステップST
6)。このようなシミュレーション手順を繰り返すこと
によって、デバイスやプロセスのタイプ(例えば、0.
13μmルールのメモリプロセス等)ごとに、基本デー
タベースが構築される。
【0021】つぎに、基本プロセスを確定する作業の一
環として、オペレータが条件振り値を入力し、シミュレ
ーションを行う場合を説明する。このシミュレーション
手順の基本フローは図2と同じであるが、図2のステッ
プST1で条件振り値が入力されること、ステップST
3でシミュレーション計算に先立って探索や補間等の計
算制御処理が実行されることが前述の場合と異なる。
【0022】図3は、オペレータが条件振りを行う場合
の計算制御処理の各ステップの手順を含む、図2のステ
ップST3以降の詳細なフローチャートである。基本デ
ータベースが構築された後で、図2のステップST1に
おいて、オペレータが所定の条件振り値を入力すると、
次のステップST2において条件振り値を含めた入力デ
ータファイルが自動生成され、図3に示す計算制御処理
(ST3´)が開始する。
【0023】図3のステップST30では、図1の探索
手段23が入力データファイルに基づいてデータベース
3に登録されている計算結果を探索する。本例では、過
去にされた条件振り値が登録された条件振り値データベ
ース32に探索手段23がアクセスするだけで、同じ基
本プロセスで同じ条件振り値を用いたシミュレーション
結果が計算結果データベース33に登録されているか否
かを探索できる。この探索の結果、つぎのステップST
31の判断で探索がヒットすれば、処理フローがステッ
プ32に進む。一方、探索でヒットするものがないとき
は処理フローがステップST33に進み、ここで通常の
シミュレーション計算が実行される。
【0024】ステップST32では、条件振り値の全て
に対して計算結果が揃っているかが、例えば制御手段2
5によって判断される。探索で全てヒットした場合、こ
の判断が“Yes”となり、処理フローがステップST
6に進んで、ここで結果が表示され、全ての処理が終了
する。一方、ステップST32で“No”と判断された
場合は、条件振り値内で過去にシミュレーション計算さ
れたことがない条件があるとして、この条件に対し補間
可能か否かが、次のステップST34で判断される。
【0025】ステップST34の判断で、補間可能な場
合、次のステップ35において補間手段24による補間
処理が実行される。補間処理に限定はないが、例えば任
意の計算点で条件振り値のパラメータに対する計算結果
を外挿または内挿により求める方法が採用できる。つぎ
のステップST36で未補間データ(未補間の条件振り
値)があるか否かを調べ、この判断で“未補間データな
し”と判断されるまで、ステップST34とST35を
繰り返す。ステップST36の判断結果が“No”とな
り未補間データがないと判断されると、次のステップS
T37において、補間済みデータおよび探索ヒットデー
タをシミュレーション対象から除くために再度入力デー
タファイルが作成され、その後、ステップST33のシ
ミュレーション計算が実行される。一方、前述したステ
ップST34で“補間不可能(No)”と判断された場
合、この条件振り値のうち、探索でヒットしたデータに
対しては、処理フローがステップST5の前に進み、そ
の計算結果が計算結果データベース33から読み出さ
れ、図1の統合手段に入力される。また、探索でヒット
しなかったが補間もできないデータを含む条件振り値に
対しては、ステップST37で探索ヒットデータを除く
処理がされ、これにより作成された新たな入力データフ
ァイルを用いて、シミュレーション計算(ステップST
33)が実行される。
【0026】シミュレーション計算結果は、ステップS
T4において、条件振り値と対応付けられて計算結果デ
ータベース33に登録される。また、ヒットデータのう
ち補間処理がされなかったものに対応する計算結果、補
間処理がされたデータに対応する登録後の計算結果と、
新たにシミュレーション計算により求めた計算結果と
が、ステップST5で統合された後、次のステップST
6で表示される。ステップST6の結果表示が終わる
と、全ての処理が終了する。
【0027】このような手順で登録された条件振り値の
計算結果は、全てデータベースに登録されることから、
次のシミュレーション計算時の探索で利用可能となる。
したがって、条件振りによるプロセスの最適条件を求め
る作業を重ねるたびに、データベース内容が充実して、
より探索ヒット率が向上する。その結果、当該半導体シ
ミュレーション装置を使い込めば、それだけシミュレー
ション計算回数が減少し、条件振りのシミュレーション
にかかる時間が減少して能率が向上する。また、シミュ
レーション計算より処理時間が短く、かつ並列実行可能
な補間処理をできるだけ行うようにしているので、より
シミュレーションにかかる時間が減少する。この補間結
果も登録され、次に利用可能となるので、前記能率の更
なる向上に寄与する。
【0028】
【発明の効果】本発明に係る半導体シミュレーション装
置および方法によれば、半導体素子に対する依存性を見
積もりたい製造プロセス条件(条件振り値のパラメー
タ)に対応させて計算結果が記憶手段に格納されること
から、新たな条件振り値のパラメータが入力されて次の
シミュレーションを行うときに、計算結果が既にあるか
否かを調べる探索が容易である。また、一旦計算された
結果が次々に記憶手段に蓄積され、補間が可能ならばシ
ミュレーション計算より時間が短く、かつシミュレーシ
ョン計算と並列に実行可能な補間処理が実行されて補間
処理結果が蓄積され、これらが同じ条件振り値のパラメ
ータに対するシミュレーションに利用される結果、シミ
ュレーション計算の重複がなく、計算回数も減って効率
が向上する。また、データ蓄積が進むほど計算結果の利
用効率が上がり、また補間の精度も向上するので、処理
時間が使用頻度とともに低減される。そして、最終的に
は、条件振りを行う前におおよその結果を知ることも可
能となり、条件の絞込みが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る半導体シミュレーショ
ン装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係るプロセス条件の最適化
を目的とした半導体シミュレーション方法の手順を示す
フローチャートである。
【図3】本発明の実施形態に係り、オペレータが条件振
りを行う場合の計算制御処理の各ステップの手順を含
む、図2のステップST3以降の詳細なフローチャート
である。
【符号の説明】
1…入出力部、2…計算制御部、3…データベース(記
憶手段)、11…操作端末、12…入力データファイル
作成手段、13…統合手段、14…ディスプレイ、21
…プロセスシミュレータ(計算手段)、22…デバイス
シミュレータ(計算手段)、23…探索手段、24…補
間手段、25…制御手段、31…プロセス条件データベ
ース、32…条件振り値データベース、33…計算結果
データベース

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体素子に対する依存性を見積もりたい
    製造プロセス条件である条件振り値のパラメータを含む
    データを入力し、当該入力したデータを用いて前記半導
    体素子のシミュレーションを行う計算手段と、 当該計算手段が行った計算結果を、前記条件振り値のパ
    ラメータに対応させて蓄積する記憶手段と、 つぎに新たに前記条件振り値のパラメータが入力された
    ときに、当該新たな条件振り値のパラメータに対応した
    計算結果が既に前記記憶手段内に蓄積されているか否か
    を探索する探索手段と、 当該探索の結果、計算結果が前記記憶手段内に既に蓄積
    されているときは当該計算結果を前記記憶手段から読み
    出して出力し、計算結果が蓄積されていないときは、前
    記新たな条件振り値のパラメータを用いた計算を前記計
    算手段に指示するとともに、当該計算結果を条件振り値
    のパラメータに対応づけて前記記憶手段に格納する制御
    を行う制御手段とを有する半導体シミュレーション装
    置。
  2. 【請求項2】複数の前記計算結果を用いて新たな計算結
    果を補間処理により生成する補間手段を更に有し、 前記制御手段は、前記新たな条件振り値のパラメータに
    対応した計算結果が前記記憶手段内に蓄積されていない
    ときは、蓄積された他の複数の計算結果から補間が可能
    か否かを判断し、補間が可能なときは前記補間手段に補
    間処理の実行を指示し、補間ができないときは前記新た
    な条件振り値のパラメータを用いた計算を前記計算手段
    に指示する請求項1記載の半導体シミュレーション装
    置。
  3. 【請求項3】前記制御手段は、前記補間処理による結果
    を、次に新たに条件振り値のパラメータが入力されたと
    きの計算結果として利用できる形態で前記記憶手段に格
    納する指示を出力する請求項2記載の半導体シミュレー
    ション装置。
  4. 【請求項4】前記記憶手段は、 前記計算結果を記憶している計算結果データベースと、 当該計算結果データベースに記憶された前記計算結果を
    導出したときに用いた前記条件振り値のパラメータを、
    計算結果ごとに対応づけて記憶している条件振り値デー
    タベースとを有し、 前記探索手段は、前記条件振り値データベースをアクセ
    スして所望の計算結果が存在するか否かを探索する請求
    項1記載の半導体シミュレーション装置。
  5. 【請求項5】前記記憶手段内に設けられ、基本プロセス
    条件を記憶しているプロセス条件データベースと、 前記条件振り値のパラメータが外部から入力されたとき
    に、これに対応した基本プロセス条件を前記プロセス条
    件データベースから読み出して、シミュレーションに必
    要な入力データファイルを作成し、前記計算手段に出力
    する入力データファイル作成手段とを更に有した請求項
    1記載の半導体シミュレーション装置。
  6. 【請求項6】前記条件振り値のパラメータを外部から受
    け付け、前記計算手段から送られてきた前記計算結果か
    ら必要なデバイス特性を抽出して表示する入出力部をさ
    らに有した請求項1記載の半導体シミュレーション装
    置。
  7. 【請求項7】半導体素子に対する依存性を見積もりたい
    製造プロセス条件である条件振り値のパラメータを含む
    データを入力し、 当該入力したデータを用いて前記半導体素子のシミュレ
    ーションを行い、 当該シミュレーションの計算結果を、前記条件振り値の
    パラメータに対応させて記憶し、 次に新たに条件振り値のパラメータが入力されたとき
    に、当該新たな条件振り値のパラメータに対応した計算
    結果が既に記憶されているか否かを探索し、 当該探索の結果、計算結果が既に記憶されているときは
    当該計算結果を読み出して出力し、計算結果が記憶され
    ていないときは前記新たな条件振り値のパラメータを用
    いたシミュレーションを実行して、当該計算結果を出力
    するともに、当該計算結果を前記条件振り値のパラメー
    タに対応づけて記憶する半導体シミュレーション方法。
  8. 【請求項8】前記新たに入力した条件振り値のパラメー
    タに対応した計算結果が記憶されていないときは補間が
    可能か否かを判断し、補間が可能と判断したときは既に
    記憶している他の複数の前記計算結果を用いて新たな計
    算結果を補間処理により生成し、補間ができないと判断
    したときは前記新たな条件振り値のパラメータを用いた
    シミュレーションを実行して、当該計算結果を記憶し出
    力する請求項7記載の半導体シミュレーション方法。
  9. 【請求項9】前記補間処理による結果を、次に新たに条
    件振り値のパラメータが入力されたときの計算結果とし
    て利用できる形態で記憶する請求項8記載の半導体シミ
    ュレーション方法。
JP2002075556A 2002-03-19 2002-03-19 半導体シミュレーション装置および方法 Pending JP2003272981A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002075556A JP2003272981A (ja) 2002-03-19 2002-03-19 半導体シミュレーション装置および方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002075556A JP2003272981A (ja) 2002-03-19 2002-03-19 半導体シミュレーション装置および方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003272981A true JP2003272981A (ja) 2003-09-26

Family

ID=29204598

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002075556A Pending JP2003272981A (ja) 2002-03-19 2002-03-19 半導体シミュレーション装置および方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003272981A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006012945A (ja) * 2004-06-23 2006-01-12 Seiko Epson Corp デバイスシミュレーション装置、デバイスシミュレーション方法及びデバイスシミュレーションプログラム
JP2007510287A (ja) * 2003-09-30 2007-04-19 東京エレクトロン株式会社 半導体製造プロセスを容易にする第1の原理シミュレーションを用いたシステム及び方法
JP2010092470A (ja) * 2008-09-30 2010-04-22 Cadence Design Systems Inc 電子回路デザインのさまざまな段階中にコンパクトな製造モデルを実行するための、機械によって実行される方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007510287A (ja) * 2003-09-30 2007-04-19 東京エレクトロン株式会社 半導体製造プロセスを容易にする第1の原理シミュレーションを用いたシステム及び方法
JP4740142B2 (ja) * 2003-09-30 2011-08-03 東京エレクトロン株式会社 半導体製造プロセスを容易にする第1の原理シミュレーションを用いたシステム及び方法
JP2006012945A (ja) * 2004-06-23 2006-01-12 Seiko Epson Corp デバイスシミュレーション装置、デバイスシミュレーション方法及びデバイスシミュレーションプログラム
JP2010092470A (ja) * 2008-09-30 2010-04-22 Cadence Design Systems Inc 電子回路デザインのさまざまな段階中にコンパクトな製造モデルを実行するための、機械によって実行される方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20170052344A (ko) 신규 물질 탐색 방법 및 장치
JP2005070940A (ja) Pidパラメータ調整装置
JP5683000B2 (ja) Pid制御器の構成方法、プログラム及びシステム
TW202133061A (zh) 需求預測方法以及需求預測裝置
US20070079205A1 (en) Circuit simulation with decoupled self-heating analysis
JP7188949B2 (ja) データ処理方法およびデータ処理プログラム
JP2003272981A (ja) 半導体シミュレーション装置および方法
CN116451415A (zh) 一种性能预测方法、装置、设备及存储介质
JP2007310873A (ja) パラメータ抽出方法及び当該パラメータ抽出方法を実行させるプログラムを具備するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
US11436397B2 (en) Computer-implemented method and electronic device for detecting influential components in a netlist representing an electrical circuit
CN110188274B (zh) 搜索纠错方法及装置
JP2002502107A (ja) トランジスタ・モデル改善方法およびシステム
JP2003006263A (ja) ばらつき解析装置およびばらつき解析方法
CN113577777B (zh) 一种游戏数据处理的方法和装置
JP2002124666A (ja) Spiceトランジスタパラメータ抽出方法
JP7127015B2 (ja) 直接フィードスルーループを有する信号フローに基づいたコンピュータプログラム。
JP4136568B2 (ja) 設計方法、設計装置及び設計プログラム
JPH08137928A (ja) 電子回路設計支援装置
JPH0581355A (ja) 設計手順支援装置
JP2001143115A (ja) 稼働管理装置及び稼働管理方法
JP2002215390A (ja) ソフトウエア開発進捗管理方法及びプログラム
JPH05242102A (ja) 標準時間見積り方法
CN115186617A (zh) Spice模型参数提取器的构建方法及spice建模方法
JPH03182968A (ja) 回路シミュレーション方法
CN117113484A (zh) 隧道支护设计方案的确定方法及终端