JP2003267785A - 窒化アルミニウム焼結体の連続的製法 - Google Patents

窒化アルミニウム焼結体の連続的製法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来のバッチ法に匹敵する密度、3点曲げ強
度、熱伝導率を有する窒化アルミニウム焼結体を連続し
て製造すること。 【解決手段】窒化アルミニウム粉末と焼結助剤と有機バ
インダーを含む成形体を、脱脂・焼成・冷却の各工程を
経由させて窒化アルミニウム焼結体とする際に、多重箱
からなるインナーボックスの一端から上記成形体を供給
しながら他端から焼成物を取り出すことによって上記各
工程を連続的に行わせる方法であり、上記多重箱は、イ
ンナーボックスとアウターボックスを備え、しかもイン
ナーボックス内の非酸化性ガス分圧(PN2 in)と、イン
ナーボックスとアウターボックスとの間の非酸化性ガス
分圧(PN2 out)との関係がPN2 in>PN2 out であるこ
と特徴とする窒化アルミニウム焼結体の連続的製法。こ
の場合において、有機バインダーがアクリル系樹脂で、
成形体が押出成形体であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、窒化アルミニウム
焼結体の連続的製法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体搭載用セラミックス基板の
表面に、導電性を有する金属回路層をろう材で接合し、
更に金属回路層の所定位置に半導体素子を搭載した回路
基板が用いられている。回路基板が信頼高く動作するた
めには、半導体素子が発生する熱を放散し、半導体素子
の温度が過大とならないようにすることが肝要であり、
セラミックス基板材料には、電気絶縁性に加えて、優れ
た放熱特性を発現するように高熱伝導率が要求されてい
る。近年、回路基板の小型化、パワーモジュールの高出
力化が進む中、小型軽量化モジュールにおいては、窒化
アルミニウム基板が注目されている。
【0003】窒化アルミニウム基板となる窒化アルミニ
ウム焼結体は、例えば、窒化アルミニウム粉末と焼結助
剤と有機バインダーを含む成形体を、空気、窒素、不活
性ガス等の雰囲気下、350〜600℃に加熱して有機
バインダー成分を除去する脱脂工程、カーボンヒーター
等の抵抗発熱炉(バッチ炉)を用いて、窒素等の非酸化
性ガス雰囲気下、焼結温度1800〜2000℃で4〜
10時間保持する焼成工程、焼成炉の電源を切って放冷
する冷却工程を経由して製造されている。
【0004】窒化アルミニウムは、共有結合性が強く難
焼結性材料であるため、焼結助剤が用いられる。焼結助
剤としては、イットリア(Y23)等の希土類酸化物を
基本に、酸化カルシウム(CaO)等のアルカリ土類金
属酸化物等の種々の化合物が提案されている(例えば特
開昭60−127267号公報、特開昭61−1007
1号公報、特開昭60−71575号公報)。
【0005】焼結助剤の作用は、窒化アルミニウム粉末
に含まれる酸素と反応して液相を生成し、窒化アルミニ
ウム焼結体の緻密化を行うと共に、熱伝導性を阻害する
酸素やFe、Ca等の陽イオン金属成分を粒界相に固定
することによって高熱伝導化が行われる、と考えられて
いる。
【0006】たとえば、イットリア(Y23)は、窒化
アルミニウム粉末の酸素及び窒化アルミニウム粒子表面
のアルミナと反応して、イットリウム・アルミニウム・
ガーネット(3Y23・5Al23)、イットリア・ア
ルミナ化合物(Y23・Al 23)、イットリア・アル
ミナ・金属化合物(2Y23・Al23・Mxy)等の
複合酸化物を形成し、緻密化と高熱伝導化を促進する。
また、これらの複合酸化物は、焼成時は窒化アルミニウ
ム粒子の周囲に液相を生成するが、焼成後は窒化アルミ
ニウム結晶粒の粒界相にガラス質又は結晶質となって残
存し、窒化アルミニウム焼結体の構成成分となってい
る。
【0007】このように、焼結助剤、特に希土類酸化物
の使用によって、緻密な窒化アルミニウム焼結体を容易
に製造することが可能となった。しかしながら、焼成工
程の熱処理温度は1800〜2000℃と非常に高温で
あるため、加熱炉のヒーターや、断熱材・マッフル等の
炉材の炭素成分が焼成中にカーボンガスとなり、Al 2
3+3C+N2 →2AlN+3CO、によって複合酸
化物中のアルミナを還元して液相量の生成を悪化させ、
窒化アルミニウム焼結体の緻密化を阻害させることがあ
る。この問題を回避するため、脱脂処理された成型体を
窒化硼素製容器に収納して焼成すること(特開昭62−
70269号公報)が行われている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この窒化硼素製容器に
収納して焼成する方法にあっては、有機バインダーの分
解ガスを系外に排出させなければならないので、成形体
を容器に入れて脱脂することはできなかった。また、脱
脂された成形体は脆いので、それを容器に移し替える際
に成形体を破損させない細心の注意が必要であった。こ
れらのことから、この方法には窒化アルミニウム焼結体
の生産性が高まらない問題があった。
【0009】本発明の目的は、この問題を解消し、成形
体の脱脂・焼成・冷却の各工程を連続化し、従来と同等
の緻密性と強度特性と高熱伝導性とを有する窒化アルミ
ニウム焼結体を生産性を高めて製造することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、窒
化アルミニウム粉末と焼結助剤と有機バインダーを含む
成形体を、脱脂・焼成・冷却の各工程を経由させて窒化
アルミニウム焼結体とする際に、多重箱からなるインナ
ーボックスの一端から上記成形体を供給しながら他端か
ら焼成物を取り出すことによって上記各工程を連続的に
行わせる方法であり、上記多重箱は、インナーボックス
とアウターボックスを備え、しかもインナーボックス内
の非酸化性ガス分圧(PN2 in)と、インナーボックスと
アウターボックスとの間の非酸化性ガス分圧
(PN2 out)との関係がPN2 in>PN2 out であること特
徴とする窒化アルミニウム焼結体の連続的製法である。
この場合において、有機バインダーがアクリル系樹脂
で、成形体が押出成形体であることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて更
に詳しく説明する。図1は、本発明で好適に使用される
連続炉の概念図であり、図2はその概略正面図である。
【0012】本発明の製造方法は、インナーボックス5
とアウターボックス3を備えた多重箱を有し、PN2 in
N2 out となるように調節された連続炉のインナーボッ
クスの一端に、成形体8を供給しつつ、脱脂・焼成・冷
却の各工程を連続して行わせ、他端から焼結体を取り出
すものである。多重箱は、炉壁1内に収容され、連続炉
が構成されている。
【0013】多重箱を構成するインナーボックス5とア
ウターボックス3の材質には、窒化硼素・窒化珪素等の
窒化物セラミックス、炭化ケイ素等の炭化物セラミック
ス、更には炭素質等が用いられる。カーボンガスの影響
を最小限にするため、インナーボックスの材質を相対密
度70%以上の窒化硼素とするのが好ましい。インナー
ボックスの大きさは処理量で決定される。また、アウタ
ーボックスの大きさは、PN2 in>PN2 outの調整が容易
に行えるように決定される。具体的には、インナーボッ
クスとアウターボックスとの間の容積が、インナーボッ
クス容積よりも大きいことが好ましく、特に2倍以上大
きいことである。
【0014】炉壁1とヒーター2は、インナーボックス
の外側に位置するので、それらの材質はコスト的に優位
な炭素質が好適となる。ヒーター2は、インナーボック
スとアウターボックスの間に配置することが好ましく、
これによってインナーボックス内の均熱を高める利点が
ある。ヒーターのかわりに、高周波加熱、マイクロ波加
熱を加熱源として用いることもできる。
【0015】PN2 in>PN2 out の調整は、例えば非酸化
性ガスを直接インナーボックス内のみに導入し、アウタ
ーボックスにはインナーボックスを経由した非酸化性ガ
スのみが流れるようにガスの出入り口の形状や設置場所
を調整する方法、インナーボックス内に導入する非酸化
性ガス流量をアウターボックス内に導入するそれよりも
多くする方法等によって行うことができる。これらの方
法において、非酸化性ガス導入管4と非酸化性ガス排出
管9は、その適宜数を適宜個所に設定される。非酸化性
ガスとしては、窒素ガスが最適であるが、それ以外にも
ヘリウムガス、水素ガス、一酸化炭素ガス、あるいは窒
素ガスを含めこれらのガスの二種以上の混合ガスが用い
られる。
【0016】成形体8は、セッター7の上に敷粉を介し
て複数個が段積みされる。セッターと敷粉には窒化硼素
質のものが好適に使用される。また、搬送時の振動やベ
ルトのガタツキによる成形体ずれ防止のために段積みさ
れた最上面にはタングステン等の重しをのせることが好
ましい。
【0017】成形体は、多重箱の一端からインナーボッ
クス内に供給され、脱脂・焼成・冷却の各工程を経て他
端から焼結体が取り出される。成形体と焼結体の搬送に
は、インナーボックス内に設置されたプッシャー、ベル
ト、ローラー等によって行われる。図には、プッシャー
6の例が示されている。成形体の搬入口と焼結体の取り
出し口は、連続炉内の酸素濃度が高まらないようにダン
パー等の仕切りを設けることが好ましい。
【0018】脱脂工程では、非酸化性ガス雰囲気中、温
度350〜600℃の温度勾配を持つ脱脂ゾーンを1〜
20時間で通過させて脱脂することが望ましい。酸化雰
囲気で行ってもよい。焼成工程は、非酸化性ガス雰囲気
中、温度1600〜1900℃の温度勾配、好ましくは
1700〜1800℃の温度勾配を持つ焼成ゾーンを
0.1〜10時間、好ましくは0.5〜5時間で通過さ
せることが望ましい。冷却工程では、冷却ゾーンにおい
て、非酸化性ガス雰囲気中、自然放冷又は非酸化性ガス
の吹き付けによる強制冷却等の方法を用い、50℃又は
それ以下の温度にまで焼結体を冷却することが望まし
い。
【0019】本発明で使用される成形体は、窒化アルミ
ニウム粉末と焼結助剤と有機バインダーを必須成分とし
て含有するものであり、その形状は平板状であることが
好ましい。
【0020】窒化アルミニウム粉末としては、直接窒化
法、アルミナ還元法等の公知の方法で製造された粉末が
使用できるが、酸素量が2%(質量%、以下同じ)、平
均粒径が10μm以下であることが望ましい。酸素量が
2%超では、窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率が著し
く低下する恐れがある。また、平均粒径が10μmを超
えると、焼結体密度が低下し、熱伝導率及び強度特性が
低下する恐れがある。また、酸素以外の不純物として
は、Alを除く陽イオン不純物0.1%以下、炭素10
00ppm以下であることが好ましい。これらの不純物
量を超過すると、焼結性が阻害され、熱伝導率及び強度
特性に悪影響を及ぼす恐れがある。
【0021】焼結助剤としては、Y、La、Ce、H
o、Yb、Gd、Nb、Sm、Dy等の希土類、Ca、
Sr等のアルカリ土類金属の酸化物、フッ化物、炭酸
塩、水酸化物、硝酸塩等の何れでも良い。これらの希土
類、アルカリ土類金属は、一種又は二種以上が使用さ
れ、更にはアルミナと併用することもできる。焼結助剤
の粒度は、平均粒子径で10μm以下、特に1μm以下
であることが好ましい。平均粒子径が10μmを超える
と、焼結密度が低下し、曲げ強度及び熱伝導率に悪影響
を及ぼす場合がある。
【0022】焼結助剤の割合は、窒化アルミニウム粉末
100部(質量部、以下同じ)に対して1〜15部であ
ることが好ましい。1部未満であると、焼結体の密度が
上がらず、曲げ強度や熱伝導率が向上しない恐れがあ
る。また、10部を超過すると、相対的に窒化アルミニ
ウム粉末の割合が減少するので、熱伝導率が著しく阻害
される。窒化アルミニウム粉末と焼結助剤の混合には、
ボールミル、ロッドミル、ボールトンミルやミキサー等
が使用される。
【0023】有機バインダーとしては、ポリメチルメタ
クリエート、ポリエチルメタクリエート、ポリブチルメ
タクリエート等のアクリル系樹脂、ニトロセルロース、
メチルセルロース等のセルロース系、ポリビニルアルコ
ールやポリプロピレンオキサイド等の含酸素有機高分子
体、石油レジン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
スチレン等の炭化水素系合成樹脂、ポリ塩化ビニール、
ワックス及びそのエマルジョン等の有機高分子等が使用
される。中でも、本発明においては、非酸化性ガス雰囲
気下で脱脂処理を行う点から、熱分解性が良く、残炭量
の少ないアクリル系樹脂が好適となる。
【0024】有機バインダーの混合割合は、窒化アルミ
ニウム粉末100部に対して0.5〜30部、特に1〜
10部であることが好ましい。0.5部よりも少ない
と、十分な成形体強度が得られず、容易に割れを生じ
る。また、30部よりも多いと、脱脂処理に多大な時間
がかかる上に、脱脂体の強度が低くなる。
【0025】成形体は、窒化アルミニウム粉末、焼結助
剤、有機バインダー、必要に応じて可塑剤、分散剤等を
混合し、押出成形法、ドクターブレード法、プレス成形
法等により所望形状に成形することによって製造され
る。ドクターブレード法は、成形が容易であるが、有機
溶剤を乾燥除去する際、防爆設備が必要となり、またス
ラリーの特性上、1mm以上の厚いシートの成形が困難
となる。プレス成形法では、0.5mm以下の薄物の成
形が困難である。これに対し、押出成形法は、シートの
厚みの選択の自由度が大きく、また窒化アルミニウム粉
末をオレイン酸等の疎水基を有する有機化合物で前処理
しておくことによって水系成形が可能となるので、更な
る連続化とコスト低減化を図ることができる。
【0026】
【実施例】以下、実施例と比較例をあげて更に具体的に
本発明を説明する。
【0027】実施例1 窒化アルミニウム粉末(酸素量1.4%、平均粒径2.
5μm)100部に、焼結助剤としてY23(平均粒径
1.0μm)6.0部、α−Al23(平均粒径0.7
μm)0.3部を配合してボールミルにより混合した。
さらに、有機系バインダーとしてアクリル樹脂4部、水
10部を配合しミキサーにより混合した。ついで、スク
リュー式押出成型機により、シート(幅80mm、厚さ
1.2mm)成形し、100℃で1時間乾燥した後、5
0×50mmの形状に切り落として成形体を得、表面に
離形剤として窒化硼素粉末スラリーを塗布しながら、窒
化硼素製セッターの上に20枚段積みし、最上面にタン
グステン板を配置した。
【0028】ついで、この成形体の段積みされたものを
セッターごとプッシャー搬送式の連続炉の一端から供給
し、非酸化性ガス(窒素ガス)雰囲気中、脱脂・焼成・
冷却を行い、他端から窒化アルミニウム焼結体を取り出
した。このような処理操作を連続的に行った。
【0029】上記連続炉は、アウターボックス3が炭素
製、インナーボックス5が窒化硼素製であり、両者の間
に炭素製ヒーター2が設置されている。非酸化性ガス
(窒素ガス)は、非酸化性ガス導入管4を通してインナ
ーボックス内に直接流入されており、インナーボックス
に形成された所定の穴からアウターボックス内に流入
し、非酸化性ガス排出管9から炉外に排出される構造と
なっている(図2参照)。なお、脱脂ゾーンは成形体が
350〜600℃を10時間で通過し、焼成ゾーンは1
500〜1800℃を5時間(昇温速度約1.0℃/
分)で通過するように設定した。
【0030】得られた窒化アルミニウム焼結体につい
て、密度、室温の3点曲げ強度及び熱伝導率を測定し、
測定数10点の平均値を求めた。それらの結果をインナ
ーボックスとアウターボックスの圧力条件と共に表1に
示す。
【0031】なお、密度はアルキメデス法により測定し
た。曲げ強度は、窒化アルミニウム焼結体から強度試験
体(40mm×20mm×1mm)を研削加工し、JI
SR 1601に準じて室温で測定した。熱伝導率は、
円板試験体(直径10mm×1mm)加工し、レーザー
フラッシュ法により測定した。
【0032】実施例2 連続炉への非酸化性ガスの流入方法をインナーボックス
内とアウターボックス内を別経路とし、インナーボック
ス内への非酸化性ガス流量を100L/分、アウターボ
ックス内への非酸化性ガス流量を5L/分としたこと以
外は、実施例1と同様にして窒化アルミニウム焼結体を
製造した。
【0033】実施例3 実施例1で用いた窒化アルミニウム粉末及び焼結助剤に
有機系バインダーとしてアクリル樹脂を3%添加して、
メタノールを分散媒とした湿式ボールミルにより2時
間、混合した。この混合粉末を、ろ過、乾燥後、30M
Paの圧力でプレス成型して得られた成形体(50mm
×50mm×5mm)を実施例1の押出成形体の代わり
に用いたこと以外は、実施例1と同様にして窒化アルミ
ニウム焼結体を製造した。
【0034】比較例1 インナーボックス内への非酸化性ガス流量を5L/分、
アウターボックス内への非酸化性ガス流量を100L/
分としたこと以外は実施例2と同様にして窒化アルミニ
ウム焼結体を製造した。
【0035】参考例1 実施例1で製造された成形体を用い、特開昭62−70
269号公報の実施例に準じ、窒化硼素製容器に収納し
て焼成するバッチ方法によって窒化アルミニウム焼結体
を製造した。
【0036】
【表1】
【0037】表1からわかるように、本発明の製造方法
によれば、従来のバッチ法に匹敵する密度3.1g/c
3 以上、3点曲げ強度400MPa以上、熱伝導率1
50W/m・K以上の窒化アルミニウム焼結体を連続し
て製造することができた。
【0038】
【発明の効果】本発明の窒化アルミニウム焼結体の製造
方法によれば、従来のバッチ法に匹敵する密度、3点曲
げ強度、熱伝導率を有する窒化アルミニウム焼結体を連
続して製造することができる。
【0039】本発明で製造された窒化アルミニウム焼結
体は、厳しい使用条件で用いられる回路基板、例えばパ
ワーモジュール用の回路基板のセラミックス基板として
好適な材料である。
【図面の簡単な説明】
【図1】連続炉の概念図
【図2】連続炉の一例を示す概略正面図
【符号の説明】
1 炉壁 2 ヒーター 3 アウターボックス 4 非酸化性ガス導入管 5 インナーボックス 6 プッシャー 7 セッター 8 成形体 9 非酸化性ガス排出管 PN2 in インナーボックス内の非酸化性ガス分圧 N2 out インナーボックスとアウターボックスとの間の
非酸化性ガス分圧
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 辻村 好彦 福岡県大牟田市新開町1 電気化学工業株 式会社大牟田工場内 Fターム(参考) 4G001 BA03 BA09 BA36 BB36 BC17 BC26 BC41 BC54 BC61

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒化アルミニウム粉末と焼結助剤と有機
    バインダーを含む成形体を、脱脂・焼成・冷却の各工程
    を経由させて窒化アルミニウム焼結体とする際に、多重
    箱からなるインナーボックスの一端から上記成形体を供
    給しながら他端から焼成物を取り出すことによって上記
    各工程を連続的に行わせる方法であり、上記多重箱は、
    インナーボックスとアウターボックスを備え、しかもイ
    ンナーボックス内の非酸化性ガス分圧(PN2 in)と、イ
    ンナーボックスとアウターボックスとの間の非酸化性ガ
    ス分圧(PN2 out)との関係がPN2 in>PN2 out である
    こと特徴とする窒化アルミニウム焼結体の連続的製法。
  2. 【請求項2】 有機バインダーがアクリル系樹脂で、成
    形体が押出成形体であることを特徴とする請求項1記載
    の連続的製法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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